JP2020056356A - 車両の制御装置 - Google Patents

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努 脇屋
Tsutomu Wakiya
努 脇屋
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Abstract

【課題】こもり音を抑制しつつ、燃費低下を抑制できる車両の制御装置を提供する。【解決手段】車両1には、内燃機関10と、ロックアップ機構15を有するトルクコンバータ12と、冷却装置20とを備える。冷却装置20には、機関出力軸11の回転を受けて動作して冷却液を循環させるポンプ22と、ポンプ22の吐出側に設けられて複数の吐出ポートを有するとともにこれら吐出ポートの開口率を調節可能な多方弁25と、これら吐出ポートのそれぞれに接続された経路を含む冷却液経路21とを含む。車両1は、制御装置40を備え、制御装置40は、ロックアップ機構15が係合状態、かつ機関出力軸11の回転数が所定回転数以下で、トルクが所定トルクを超えた場合に、多方弁25の吐出ポートのうち少なくとも一つの開口率を増加させ、残りの開口率を維持または増加させる開口率制御部60を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関と、ロックアップ機構を有するトルクコンバータと、冷却液を循環させて内燃機関を冷却する冷却装置とを備えた車両の制御装置に関する。
自動変速機を備える車両では、内燃機関の出力軸がロックアップ機構を有するトルクコンバータに接続されている。ロックアップ機構は、トルクコンバータの入力側と出力側とを係合する係合状態と、この係合状態が解除された解除状態との2つの状態の間で切り替えられる。ロックアップ機構が係合状態となることにより、トルクコンバータのトルクの伝達効率が高められる。
また、内燃機関を備える車両には、内燃機関の出力軸の回転によって動作するポンプを有する冷却装置が設けられている。ポンプは、車両に設けられた冷却液経路に冷却液を循環させる。ポンプの動作は、内燃機関にとって負荷となり、それだけ内燃機関の出力軸のトルクを増大させる。
車両では、こもり音と呼ばれる低周波の騒音が問題となる。こもり音は、ロックアップ機構が係合状態であり、かつ内燃機関の出力軸の回転数が低回転である場合に、内燃機関の出力軸のトルクが上昇すると発生する。特許文献1には、ロックアップ機構が係合状態のときに内燃機関の出力軸のトルクが所定値以上となった場合に、ロックアップ機構を解除状態とすることで、こもり音を抑制する技術が開示されている。
特開2006−090448号公報
ところで、ロックアップ機構を係合状態にすると、背反としてトルクの伝達効率が低下し、結果として車両の燃費が低下するおそれがある。
上記課題を解決するための車両の制御装置は、内燃機関と、前記内燃機関の出力軸に接続され、ロックアップ機構を有するトルクコンバータと、前記出力軸の回転により動作して冷却液を循環させるポンプ、前記ポンプの吐出側に設けられて複数の吐出ポートを有するとともに当該吐出ポートの開口率を調節可能な多方弁、及び前記吐出ポートのそれぞれに接続された経路を含む冷却液経路、を含む冷却装置と、を有する車両の制御を行う制御装置であって、前記ロックアップ機構が係合状態であり、かつ前記出力軸の回転数が所定回転数以下である場合、前記出力軸のトルクが所定トルク以上になったときに、前記多方弁の前記吐出ポートのうち少なくとも一つの開口率を増加させ、残りの開口率を維持または増加させる開口率制御部を備える。
この構成によれば、多方弁の吐出ポートの開口率を増加させることで、冷却液経路の圧力損失が低下する。冷却液経路の圧力損失が低下すると、ポンプの負荷が低下する。そして、ポンプの負荷が低下すれば、内燃機関の出力軸の軸トルクを維持したまま、図示トルクが低下する。開口率制御部は、内燃機関の出力軸の回転数及びトルクがこもり音の発生し易い領域にある場合に、多方弁の吐出ポートの開口率を増加させることで、図示トルクを低下させる。図示トルクの低下によってこもり音が抑制でき、しかも、ロックアップ機構を解除状態にしないで済むため、車両の燃費低下も抑制できる。
制御装置が設けられる車両の構成を示す概略図。 多方弁の弁位相と各ポートの開口率との関係を示すグラフ。 機関出力軸の回転数及びトルクに基づいて設定されたロックアップ機構の状態の切り替えを判定する判定マップを示すグラフ。 開口率制御部による制御の処理手順を示すフローチャート。 他の実施形態において、開口率制御部による制御に用いられる判定マップを示すグラフ。
以下、車両の制御装置の一実施形態を、図1〜図4を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、車両1には、走行用の駆動源として内燃機関10が搭載されている。車両1は、内燃機関10の出力軸である機関出力軸11に接続されたトルクコンバータ12を備える。トルクコンバータ12は、流体を介して入力側から出力側へトルクを伝達する。また、トルクコンバータ12は、変速機入力軸13に接続されている。トルクコンバータ12は、変速機入力軸13を介して変速機14にトルクを伝達する。すなわち、機関出力軸11がトルクコンバータ12の入力側であり、変速機入力軸13がトルクコンバータ12の出力側である。
トルクコンバータ12には、機械式のクラッチにより機関出力軸11と変速機入力軸13とを係合するロックアップ機構15が設けられている。ロックアップ機構15は、機関出力軸11と変速機入力軸13とを係合する「係合状態」と、こうした係合状態を解除してクラッチを介したトルク伝達量が「0」になる「解除状態」との2つの状態の間で切り替えられる。ロックアップ機構15が解除状態であるときには、機関出力軸11と変速機入力軸13との間にすべりが生じるため、ロックアップ機構15が係合状態であるときと比べてトルクコンバータ12のトルクの伝達効率が低下する。
車両1は、冷却装置20を備えている。冷却装置20は、内燃機関10のシリンダブロック16及びシリンダヘッド17のそれぞれの内部や車両に搭載される各種機器に冷却液を流すための冷却液経路21を有する。図1には、冷却液経路21を循環する冷却液の流れが実線矢印で示されている。
冷却装置20には、冷却液経路21に冷却液を循環させるためのポンプ22が設けられている。ポンプ22は、内燃機関10の回転により動作する機械式のポンプである。ポンプ22は、機関出力軸11とベルト18を介して接続されている。ポンプ22の回転数は、内燃機関10の回転数に比例する。
冷却液経路21は、シリンダブロック16の内部に設けられたブロックジャケット23と、シリンダヘッド17の内部に設けられたヘッドジャケット24とを含む。ポンプ22から吐出された冷却液は、ブロックジャケット23に送られる。ブロックジャケット23を通過した冷却液は、ヘッドジャケット24に送られる。
冷却装置20は、ヘッドジャケット24の吐出側に、複数の吐出ポートを有する多方弁25を有している。冷却液は、ヘッドジャケット24を通過した後、多方弁25に送られる。多方弁25には、冷却液の吐出ポートとして、ラジエータポートP1、デバイスポートP2、及びヒータポートP3の3つが設けられている。さらに、多方弁25の内部には、電動式の弁体が設けられている。そして、その弁体の位相である弁位相θに応じて、多方弁25の3つの吐出ポートP1〜P3の開口率が変化するようになっている。なお、開口率は、それぞれの吐出ポートP1〜P3において、全開時の開口面積を「100%」としたときの開口面積の比率である。
冷却液経路21は、ラジエータポートP1、デバイスポートP2、及びヒータポートP3にそれぞれ接続された第1経路26、第2経路27、及び第3経路28を含む。なお、第1経路26、第2経路27、及び第3経路28は、多方弁25の吐出ポートに接続された経路の一例である。ラジエータポートP1から吐出された冷却液は、第1経路26を通って、外気との熱交換を通じて冷却液を冷却するラジエータ31に送られる。ラジエータ31を通った冷却液は、ポンプ22に戻される。また、デバイスポートP2から吐出された冷却液は、第2経路27を通って、内燃機関10のデバイス32に送られる。デバイス32を通った冷却液は、ポンプ22に戻される。デバイス32の一例は、スロットルボディ、EGRバルブ、EGRクーラ、オイルクーラ、及びATFウォーマである。さらに、ヒータポートP3から吐出された冷却液は、第3経路28を通って、同冷却液の熱で車室内に送風する空気を暖める暖房用のヒータ33に送られる。ヒータ33を通った冷却液は、ポンプ22に戻される。
図2に示すように、多方弁25の弁位相θの変化により、ラジエータポートP1、デバイスポートP2、及びヒータポートP3の開口率が変化する。弁位相θは、すべての吐出ポートP1〜P3が閉じた状態となる位置を弁位相θが「0°」の位置とし、その位置からのプラス方向、マイナス方向への弁体の回転角度を表している。なお、ここでのプラス方向とは、同図のグラフ横軸において図中右側に弁位相θが変化する方向への弁体の回転方向を、マイナス方向とは、図中左側に弁位相θが変化する方向への弁体の回転方向をいう。
「0°」よりもプラス側の弁位相θの範囲は、外気温が低く、車室の暖房が使用される可能性が高いときに使用される範囲である冬モード使用域とされている。また、「0°」よりもマイナス側の弁位相θの範囲は、外気温が高く、車室の暖房が使用される可能性が低いときに使用される範囲である夏モード使用域とされている。
弁位相θが「0°」の位置から弁体をプラス方向に回転させると、冬モード使用域において、まずヒータポートP3が開き始める。ヒータポートP3の開口率は、弁位相θの増加に応じて次第に大きくなる。ヒータポートP3が全開に、すなわちその開口率が「100%」に達する位置まで弁位相θが増加すると、次にデバイスポートP2が開き始める。デバイスポートP2の開口率は、弁位相θの増加に応じて次第に大きくなる。デバイスポートP2が全開に、すなわちその開口率が「100%」に達する位置まで弁位相θが増加すると、ラジエータポートP1が開き始める。ラジエータポートP1の開口率は、弁位相θの増加に応じて、ラジエータポートP1が全開に、すなわちその開口率が「100%」になるまで増加する。
一方、弁位相θが「0°」の位置から弁体をマイナス方向に回転させると、夏モード使用域において、まずデバイスポートP2が開き始める。デバイスポートP2の開口率は、弁位相θの低下に応じて次第に大きくなる。デバイスポートP2が全開に、すなわちその開口率が「100%」に達する位置まで弁位相θが低下すると、次にラジエータポートP1が開き始める。ラジエータポートP1の開口率は、弁位相θの低下に応じて、ラジエータポートP1が全開に、すなわちその開口率が「100%」になるまで増加する。夏モード使用域では、ヒータポートP3は常に全閉、すなわち開口率が「0%」となっている。
図1に戻り、車両1は、車両1の機器の作動を制御する制御装置40を備える。制御装置40は、車両1の制御にかかる各種演算を行う中央演算処理装置や、制御用のプログラムやデータが記憶されたメモリなどを備えるコンピュータユニットとして構成されている。
制御装置40には、入口液温センサ41、出口液温センサ42、及び弁位相センサ43の検出信号が入力されている。入口液温センサ41は、ヘッドジャケット24に流入した直後の冷却液の入口液温を検出する。出口液温センサ42は、ヘッドジャケット24から流出する直前の冷却液の出口液温を検出する。弁位相センサ43は、多方弁25の弁位相θを検出する。また、制御装置40には、内燃機関10に設けられたクランク角センサ44及びトルクセンサ45からの検出信号が入力されている。クランク角センサ44は、機関出力軸11の回転位相を検出する。制御装置40は、クランク角センサ44の検出信号から、機関出力軸11の回転数を演算する。トルクセンサ45は、機関出力軸11に加えられているトルクを検出する。以下、このトルクセンサ45が検出したトルクを、機関出力軸11のトルクと記載する。
制御装置40は、冷却液の温度を調節する制御である液温制御を行う。制御装置40は、入口液温及び出口液温に基づき多方弁25の弁位相θを調整する。出口液温には、制御装置40によって目標液温が設定されている。目標液温は、機関出力軸11の回転数やトルクに基づき、内燃機関10の性能を確保する上で最適な出口液温がその値として設定される。制御装置40は、出口液温を目標液温とするために必要な多方弁25の弁位相θを要求弁位相として多方弁25へ出力する。要求弁位相は、出口液温センサ42により検出された出口液温と目標液温との偏差に基づいて設定される。制御装置40は、出口液温が目標液温よりも高いときには、ラジエータポートP1の開口率が現状よりも大きくなるように要求弁位相を設定する。制御装置40は、出口液温が目標液温よりも低いときには、ラジエータポートP1の開口率が現状よりも小さくなるように要求弁位相を設定する。制御装置40は、多方弁25の弁位相θを、夏モード使用域及び冬モード使用域のどちらにするかを、外気温に応じて判定している。
制御装置40は、内燃機関10の暖機を促進する制御である暖機制御を行う。内燃機関10の暖機完了前では、制御装置40は、内燃機関10の暖機促進、及び暖房性能の確保に必要な弁位相θを要求弁位相として演算する。制御装置40は、内燃機関10の暖機が完了していない場合、要求弁位相を、吐出ポートP1〜P3をすべて閉じる位置からデバイスポートP2の開口率が「100%」になる位置の間に設定する。内燃機関10の暖機が完了した場合、制御装置40は、液温制御を行う。
図3に示すように、制御装置40は、ロックアップ機構15を係合状態とするか解除状態とするかを決めるための判定マップを記憶している。判定マップには、機関出力軸11の回転数及びトルクをパラメータとして、ロックアップ機構15を係合状態とする係合領域51と、ロックアップ機構15を解除状態とする解除領域52とが設けられている。係合領域51は、解除領域52よりも低トルク側に設けられている。また、係合領域51は、回転数NT1を境に、高回転数側と低回転数側とに分けられている。判定マップにおいて回転数NTが回転数NT1より大きい領域では、係合領域51のトルクの最大値L1は、回転数NTに関わらず一定である。判定マップにおいて回転数NTがNT2以上NT1以下の領域では、係合領域51のトルクの最大値L2は、回転数NTの低下に応じて低下している。係合領域51は、判定マップにおいて回転数NTがNT2より小さい領域には、設けられていない。ここで、機関出力軸11の回転数NTが回転数NT1以下の領域では、機関出力軸11のトルクが上昇すると、こもり音が発生する。機関出力軸11の回転数NTが回転数NT1よりも小さくなるに従って、こもり音が発生する機関出力軸11のトルクは小さくなるため、最大値L2は、回転数NTの低下に応じて低下している。
また、判定マップにおいて、回転数NTが回転数NT2より小さい領域に係合領域51が設けられないのは、機関出力軸11の回転数NTが回転数NT2より小さいときにロックアップ機構15の係合状態を継続することで内燃機関10がストールすることを防止するためである。判定マップにおいて、係合領域51でない部分は、解除領域52である。
制御装置40は、判定マップにおいて機関出力軸11の回転数及びトルクの組み合わせの位置を示す内燃機関10の運転点が、係合領域51及び解除領域52のどちらに位置するのかを判定する。制御装置40は、この判定結果を基に、ロックアップ機構15の状態を切り替える。なお、ロックアップ機構15の状態の切り替えには、遅延時間が設けられている。例えば、ロックアップ機構15が係合状態であるときに、内燃機関10の運転点が、判定マップにおいて係合領域51から解除領域52へ変化した場合、解除領域52に位置している継続時間が所定の遅延時間に達した時点で解除状態への切り替えが実行される。なお、解除状態から係合状態への切り替えにも、遅延時間が設けられている。ロックアップ機構15の状態の切り替えは、内燃機関10の運転点が、元の領域から別の領域に変化してから遅延時間が経過するより前に元の領域に戻った場合、実行されない。
図1に戻り、制御装置40は、多方弁25の弁位相θを制御する開口率制御部60を備える。開口率制御部60は、ロックアップ機構15の係合状態を維持する制御である係合維持制御を行う。制御装置40は、係合維持制御によって多方弁25の制御が実行されている間は、液温制御による多方弁25の制御を停止する。なお、内燃機関10の暖機完了前は、暖機制御が実行され、係合維持制御は行われない。開口率制御部60は、ロックアップ機構15が係合状態であり、かつ機関出力軸11の回転数が所定回転数以下である場合、機関出力軸11のトルクが所定トルクより大きくなったときに、多方弁25の弁位相θを制御する。本実施形態では、所定回転数は、判定マップにおいて係合領域51の高回転数側と低回転数側とを隔てる回転数NT1である。所定トルクは、判定マップにおいて回転数NTが「NT2≦NT≦NT1」の領域にある場合に回転数NTに応じて定められる係合領域51のトルクの最大値L2である。すなわち、内燃機関10の運転点が、ロックアップ機構が係合状態であり、かつ回転数NTが「NT2≦NT≦NT1」である場合、解除領域52に変化したとき、係合維持制御による多方弁25の制御が実行される。
開口率制御部60は、多方弁25の吐出ポートの開口率を増加させるように弁位相θを制御する。開口率制御部60は、夏モード使用域に多方弁25の弁位相θがあるとき、上記条件が満たされると、ラジエータポートP1の開口率が「100%」となる位置まで強制的に多方弁25の弁位相θを低下させる。これにより、ラジエータポートP1及びデバイスポートP2は、全開となる。また、開口率制御部60は、冬モード使用域に多方弁25の弁位相θがあるとき、上記条件が満たされると、ラジエータポートP1の開口率が「100%」となる位置まで強制的に多方弁25の弁位相θを増加させる。これにより、ラジエータポートP1、デバイスポートP2、及びヒータポートP3は、全開となる。制御装置40は、液温制御における目標液温と出口液温との偏差が閾値を超えた場合に、開口率制御部60による多方弁25の制御を終了させる。
次に、図3及び図4を用いて、制御装置40の作用及び効果について説明する。
図4に示すように、ステップS101では、制御装置40は、ロックアップ機構15が係合状態であるか否かを判定する。ロックアップ機構15が解除状態である場合、制御装置40は、処理を終了する。
ステップS102では、制御装置40は、ロックアップ機構15が係合状態である場合、機関出力軸11の回転数NTが、回転数NT2以上、かつ回転数NT1以下か否かを判定する。制御装置40は、機関出力軸11の回転数NTが「NT2≦NT≦NT1」の範囲にない場合、処理を終了する。
ステップS103では、制御装置40は、機関出力軸11のトルクが係合領域51の最大値L2より大きいか否かを判定する。制御装置40は、機関出力軸11のトルクが最大値L2以下の場合、処理を終了する。このように、制御装置40は、ステップS102及びステップS103での判定によって、判定マップにおける内燃機関10の運転点の位置が、回転数NTが「NT2≦NT≦NT1」の領域内にあり、かつ解除領域52にあるか否かを判定する。
ステップS104では、制御装置40は、開口率制御部60によって、多方弁25の弁位相θをラジエータポートP1が全開になる位置まで変化させる。夏モード使用域に多方弁25の弁位相θがあるとき、ラジエータポートP1の開口率が「100%」となる位置まで多方弁25の弁位相θが低下されると、ラジエータポートP1及びデバイスポートP2が全開となる。冬モード使用域に多方弁25の弁位相θがあるとき、ラジエータポートP1の開口率が「100%」となる位置まで多方弁25の弁位相θが増加されると、ラジエータポートP1、デバイスポートP2、及びヒータポートP3が全開となる。
(1)制御装置40は、ロックアップ機構15が係合状態であり、かつ機関出力軸11の回転数NTが「NT2≦NT≦NT1」である場合、機関出力軸11のトルクが判定マップにおける係合領域51の最大値L2以上になったときに、多方弁25の開口率を制御する開口率制御部60を備えた。また、開口率制御部60は、多方弁25のラジエータポートP1が全開になる位置まで多方弁25の弁位相θを変化させるように制御する。
図3に示すように、判定マップにおいて内燃機関10の運転点が、係合領域51内の運転点D1にあるとする。車両1は、運転点D1では定常走行中であり、ロックアップ機構15が係合状態にある。次に、車両1の加速のために機関出力軸11のトルクが増加した場合、運転点が運転点D1から解除領域52において回転数NT2以上かつ回転数NT1以下の領域内の運転点D2へ移動する。このとき、制御装置40は、多方弁25の弁位相θが冬モード使用域にあった場合、開口率制御部60によって多方弁25を制御してラジエータポートP1、デバイスポートP2、及びヒータポートP3を全開にする。なお、ロックアップ機構15の状態の切り替えには遅延時間が設けてあるので、上記開口率制御部60の係合維持制御がロックアップ機構15の状態の切り替えに先立って行われる。その結果、冷却液経路21の圧力損失が低下するため、ポンプ22の負荷が低下し、機関出力軸11のトルクが低下する。すなわち、内燃機関10の運転点が運転点D2から係合領域51内の運転点D3へ移動する。したがって、ロックアップ機構15を係合状態に維持したまま、車両1の運転点を、こもり音が発生する領域から離脱させることができる。これにより、こもり音を抑制しつつ車両1の燃費低下も抑制できる。なお、内燃機関10の運転点が運転点D2から最大値L2以下の領域、すなわち係合領域51へ移動しなかった場合には、遅延時間が経過した後に、ロックアップ機構15が解除状態へ移行する。
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・開口率制御部60が多方弁25の制御を行うか否かを判定する所定トルクは、判定マップにおける係合領域51の最大値L2に基づくものでなくてもよい。他の所定トルクを用いた実施形態を、図5に示す。
図5に示すように、判定マップにおいて係合領域51の最大値L2よりも低トルク側に判定線L3が設けられており、開口率制御部60は、機関出力軸11のトルクが、この判定線L3以上か否かに基づいて多方弁25の制御を行う。したがって、開口率制御部60は、ロックアップ機構15が係合状態であり、かつ機関出力軸11の回転数NTが「NT2≦NT≦NT1」である場合、機関出力軸11のトルクが判定線L3より大きくなったときに、多方弁25のラジエータポートP1が全開となる位置まで弁位相θを変化させる。なお、上記判定において所定トルクとして用いた判定線L3は、最大値L2よりも高トルク側に設けられてもよいし、一定のトルクで横ばいの直線とされてもよい。
・開口率制御部60が多方弁25の制御を行うか否かを判定する際に、回転数NTがNT2以上であることは、省略してもよい。要するに、開口率制御部60は、機関出力軸11の回転数NTが、所定回転数以下の場合に、吐出ポートの開口率を増加させればよい。
・冷却液経路21に含まれる吐出ポートに接続される経路は3つに限定されず、2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。すなわち、複数であればよい。
・開口率制御部60は、所定の条件において吐出ポートの開口率を増加する制御を行えばよく、例えば開口率制御部60は、冬モード使用域に多方弁25の弁位相θがあるとき、吐出ポートP1〜P3を全開にしなくてもよく、各吐出ポートのP1〜P3が増加する方向、すなわち弁位相θが増加する方向に多方弁25を制御すればよい。要するに、多方弁25の吐出ポートのうち少なくとも一つの開口率を増加させ、残りの開口率を維持または増加させればよい。
・開口率制御部60による係合維持制御は、暖機完了前に実行されてもよい。
・ロックアップ機構15の係合状態には、トルクコンバータ12の入力側と出力側を完全に係合した状態だけでなく、解除状態と完全な係合状態との間にある緩い係合状態であることを含んでもよい。この場合、ロックアップ機構15の状態の切り替えの判定において、判定マップに緩い係合状態を行うための領域を設けてもよい。
1…車両、10…内燃機関、11…機関出力軸、12…トルクコンバータ、15…ロックアップ機構、20…冷却装置、21…冷却液経路、22…ポンプ、25…多方弁、26…第1経路、27…第2経路、28…第3経路、40…制御装置、41…入口液温センサ、42…出口液温センサ、43…弁位相センサ、44…クランク角センサ、45…トルクセンサ、51…係合領域、52…解除領域、60…開口率制御部、P1…ラジエータポート、P2…デバイスポート、P3…ヒータポート。

Claims (1)

  1. 内燃機関と、
    前記内燃機関の出力軸に接続され、ロックアップ機構を有するトルクコンバータと、
    前記出力軸の回転により動作して冷却液を循環させるポンプ、前記ポンプの吐出側に設けられて複数の吐出ポートを有するとともに当該吐出ポートの開口率を調節可能な多方弁、及び前記吐出ポートのそれぞれに接続された経路を含む冷却液経路、を含む冷却装置と、
    を有する車両の制御を行う制御装置であって、
    前記ロックアップ機構が係合状態であり、かつ前記出力軸の回転数が所定回転数以下である場合、前記出力軸のトルクが所定トルクより大きくなったときに、前記多方弁の前記吐出ポートのうち少なくとも一つの開口率を増加させ、残りの開口率を維持または増加させる開口率制御部を備える車両の制御装置。
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