JP2020049912A - 水圧転写フィルム、加飾成形品の製造方法及び加飾成形品 - Google Patents

水圧転写フィルム、加飾成形品の製造方法及び加飾成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】高精細な抜き柄を有する意匠を成形品へ転写できる水圧転写フィルム、及び水圧転写フィルムを用いた加飾成形品の製造方法及び加飾成形品を提供する。【解決手段】水圧転写フィルム10は水溶性フィルム1、絵柄層2、及び水溶性インキ層3を順に有し、絵柄層2の一部の上部に水溶性インキ層3を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、主として凹凸による立体面や曲面を有する成形体の表面に意匠層を形成するのに好適な水圧転写フィルム、加飾成形品の製造方法及び加飾成形品に関する。
自動車内装品、家電製品又はOA機器等には表面に木目調や金属調(金属光沢)等の装飾が施された成形品が利用されている。これらの成形品は複雑な三次元形状を有するものが多く、その複雑な形状からなる成形品に意匠性の高い装飾を簡便に施す方法が、従来から検討されてきた。
こうした装飾方法として、水圧を利用した水圧転写法が知られている。この水圧転写法は、まず、水溶性あるいは水膨潤性の基材フィルムに、所望の装飾層を印刷した転写フィルムを用意し、該転写フィルムの装飾層に、有機溶剤を主成分とする活性剤を塗布して、該装飾層を膨潤、粘着化させる(これを活性化という)。その前又は後に、前記転写フィルムを転写用の装飾層面を上面にして、水面上に浮遊させ、次いで、該転写フィルム上に被転写体となる物品を押圧して、水圧によって転写フィルムを被転写体の装飾処理をすべき被転写面に密着させる。その後に、基材フィルムを除去して装飾層を転写する方法である(例えば、特許文献1及び2参照)。
特開昭61−66685号公報 特開昭60−165300号公報
従来の技術では、一部分の柄が抜かれたような柄(以下、「抜き柄」と称す。)を有する製品を作製する際、目的の意匠になるように、該当部分の意匠が抜かれた版を用い、装飾加工品での意匠と同様の印刷フィルムを作製する必要があった。
木目調等の複数色を用いる柄では、絵柄層を重ね合わせて意匠を表現するため、上記印刷フィルムにおいて各層がずれることなく重なっていなければならない。しかし、抜かれる箇所が細かい場合、各絵柄層のずれがわずかであっても、そのずれた部分の各絵柄層が抜けた部分から見えてしまうため、高精細な抜き柄を安定して得ることは難しかった。
そこで本発明は、高精細な抜き柄を有する意匠を成形品へ転写できる水圧転写フィルム、該水圧転写フィルムを用いた加飾成形品の製造方法及び加飾成形品を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明者は水溶性インキ層を水圧転写フィルムに設けることにより当該課題を解決できることを見出し、さらに検討を重ねて本発明を完成させた。
すなわち、本発明は下記のとおりである。
[1]水溶性フィルム、絵柄層、及び水溶性インキ層を順に有し、該絵柄層の一部の上部に該水溶性インキ層を有する水圧転写フィルム。
[2]下記工程(A)〜(D)を順に有する加飾成形品の製造方法。
工程(A):前記水圧転写フィルムを、水溶性フィルム側が水面側に向くように水面に浮遊させる工程。
工程(B):水圧転写フィルムの水溶性インキ層側に活性剤組成物を塗布する工程。
工程(C):工程(A)及び(B)を経た水圧転写フィルム上に被転写体を押圧し、水圧によって該水溶性インキ層側を被転写体の被転写面に密着させる工程。
工程(D):該被転写体の被転写面に密着した該水溶性フィルムと、該水溶性インキ層と、該水溶性インキ層の上部に存在する絵柄層とを共に除去する工程。
[3]成形体基材上の一部に絵柄層を有する加飾成形品であって、
平面視において、該成形体基材が露出した抜き柄部と該絵柄層の絵柄部とが互いに隣接した境界が存在し、該絵柄層の絵柄部が色の異なる2以上の領域からなり、2以上の該領域が該境界に沿って揃う、加飾成形品。
本発明によれば、高精細な抜き柄を有する意匠を成形品へ転写できる水圧転写フィルム、該水圧転写フィルムを用いた加飾成形品の製造方法及び加飾成形品を提供することができる。
本発明の水圧転写フィルムの一態様を示す概略断面図である。 本発明の加飾成形品の一態様を示す概略断面図である。 本発明の水圧転写フィルムの一態様を示す概略断面図である。 本発明の加飾成形品の一態様を示す概略断面図である。 本発明の加飾成形品の一態様を示す平面視における模式図である。 従来の水圧転写フィルムの一態様を示す概略断面図である。
<水圧転写フィルム>
従来の技術では、抜き柄を有する加飾成形品を得るためには、加飾成形品に表現する抜き柄と同様の抜き柄を有する印刷フィルムを作製する必要があった。
単色で柄の有無が明確な柄(例えば、市松模様)に抜き柄を施すことは比較的容易である。しかしながら、木目調等の柄は複数色を積層させて表現される柄であり、これに抜き柄を表現するためには、抜き柄部分を想定しつつ各色の柄をずれなく重ね合わせる必要あった。
具体的には、従来の水圧転写フィルムの一態様を示す概略断面図である図6のように、抜き柄(b)を有する複数色を積層させた絵柄層(a)を形成する場合、印刷精度の都合上抜き柄の位置(c)で見当ずれが生じやすい。このような見当ずれは意匠性を損なわせるため、柄をずれなく重ね合わせるには量産安定性が容易ではなかった。
また、上記見当ずれが生じることは避けられないので、多少ずれても違和感がないような各色の柄を採用せざるを得ず意匠に制約があった。抜き柄の中でも特に、周期性を有する幾何学模様で抜き柄を表現しようとすると上記ずれが目立ち意匠性が損なわれやすい。
また、抜かれる側の絵柄層の柄が同一でも、抜き柄が異なればこれに応じて各柄の版を作製する必要があった。この場合、被転写体側にテープ等でマスキングを行うことでも抜き柄が表現された意匠を得ることができるが、各被転写体にマスキングを施さなければならず、かつ転写加工後にマスキングを取り除く工程が必要になるため量産性は低い。
上記抜き柄を有する加飾成形品を得る従来の方法に対し、本発明者は水溶性インキを使用して抜き柄を印刷した水圧転写フィルムを用いることに着目した。すなわち、本発明の水圧転写フィルムは、水溶性フィルム、絵柄層、及び水溶性インキ層を順に有し、該絵柄層の一部の上部に該水溶性インキ層を有することを特徴とする。
上記水圧転写フィルムは被転写体に転写された後、該被転写体から水溶性フィルムを洗い流す工程において、水が水溶性インキ層まで浸透して水溶性インキが溶解する。そして該水溶性インキ層は、転写後の被転写体からみて該水溶性インキ層の上部に形成された絵柄層と共に被転写体から剥離することになる。このような加飾成形品を得る方法により、絵柄層の一部が抜き柄となって水溶性インキ層と共に水に流されるので、水溶性インキ層が表す柄に応じた抜き柄を、加飾成形品に表現することが可能となる。
また上記水圧転写フィルムは、絵柄層の一部の上部に水溶性インキ層を有することから、絵柄層及び水溶性インキ層の柄、並びに絵柄層の層構成及び複数色によらず適用可能となり量産安定性が良好である。さらに、水溶性インキ層が表す柄を変えることで、絵柄層の柄が同一の印刷フィルムを用いても、異なる意匠を容易に表現できるので効率的に転写加工品を得ることができる。
[水溶性フィルム]
本発明における水溶性フィルムは、水溶性もしくは水膨潤性を有するものであれば特に限定されるものではなく、従来水圧転写フィルムとして一般に使用されているフィルムの中から、適宜選択して用いることができる。
水溶性フィルムを構成する樹脂としては、例えばポリビニルアルコール樹脂、デキストリン、ゼラチン、にかわ、カゼイン、セラック、アラビアゴム、澱粉、蛋白質、ポリアクリル酸アミド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルメチルエーテル、メチルビニルエーテルと無水マレイン酸との共重合体、酢酸ビニルとイタコン酸との共重合体、ポリビニルピロリドン、アセチルセルロース、アセチルブチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等の各種水溶性樹脂が挙げられる。
これらの樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種以上が混合されて用いられてもよい。なお、当該水溶性フィルムには、マンナン、キサンタンガム、グアーガム等のゴム成分が添加されていてもよい。
これらのうち、特に製膜安定性が良好であり、水に対する膨潤性及び溶解性が安定しており、かつ汎用性があるとの点から、ポリビニルアルコール(PVA)樹脂フィルムが好ましい。なお、ポリビニルアルコール樹脂フィルムは、PVA以外に、澱粉やゴム等の添加剤を含有していてもよい。
ポリビニルアルコール樹脂フィルムは、ポリビニルアルコールの重合度、ケン化度、及び澱粉やゴム等の添加剤の配合量等を変えることにより、水溶性フィルムに対して転写用の絵柄層を形成する際に必要な機械的強度、取り扱い中の耐湿性、水面に浮かべてからの吸水による柔軟化の速度、水中での延展又は拡散に要する時間、転写工程での変形のし易さ等を適宜調節することができる。
ポリビニルアルコール樹脂フィルムからなる水溶性フィルムとして好適なものは、特開昭54−92406号公報に説明されているようなものであり、例えば、PVA樹脂80質量%、高分子水溶性樹脂15質量%、澱粉5質量%の混合組成からなり、平衡水分3%程度のものが好適である。
また、ポリビニルアルコール樹脂フィルムは水溶性ではあるが、水に溶解する前段階では水に膨潤して軟化しつつも、フィルムとして存続することが好ましい。フィルムとして存続している状態にあるときに水圧転写を行なうことにより、水圧転写時の転写用の絵柄層の過度の流動、変形を防止することができるからである。
水溶性フィルムの厚さは、10〜100μmが好ましい。10μm以上であると、膜の均一性が良好で、かつ生産安定性が高い。一方、100μm以下であると、水に対する溶解性が適度であり、かつ印刷適性に優れる。以上の観点から、水溶性フィルムの厚さは、より好ましくは20〜60μm、さらに好ましくは30〜50μmである。
なお、上記の水溶性フィルムは、例えば紙、不織布、布等の水浸透性を有する基材(以下「水浸透性基材」という。)と積層して使用することもできるが、この場合には、水圧転写フィルムを水面に浮かべる前に水浸透性基材を水溶性フィルムから分離させるか、又は水面に浮かべた後の水の作用によって水浸透性基材が分離するように構成しておくことが好ましい。
[絵柄層]
絵柄層は、全面印刷されていてもよく、パターン状等のように部分的に印刷されていてもよく、これらを組み合わせた複数層であってもよい。
本発明の効果をより発揮できる観点から、絵柄層は2層以上で構成されていることが好ましく、2層以上の層のうち少なくとも1層が部分的に印刷された層であることが好ましい。また、上記と同様の観点から、絵柄層は2色以上で形成されていることが好ましい。
例えば、水圧転写フィルムの好ましい一態様として図1に示されるように、絵柄層2は、パターンが異なる部分的に印刷された2層以上で、かつ2色以上で形成することができる。
本発明の水圧転写フィルムにおいて、絵柄層の一部の上部には水溶性インキ層が形成されており、水圧転写フィルムを被転写体に転写後、水溶性インキ層の上部に存在する絵柄層は、水溶性インキ層と共に除去される。この時、水溶性インキ層の上部以外に形成された絵柄層は加飾成形品上に留まり、抜き柄の意匠を形成する。
上記より絵柄層は、水溶性インキ層の上部に存在する絵柄層は水溶性インキ層と共に除去され、水溶性インキ層の上部以外に存在する絵柄層は加飾成形品上に留まることができる限りにおいて特に制限されず、通常バインダー樹脂と着色剤とを含有することができる。
バインダー樹脂としては、熱可塑性樹脂が挙げられ、具体例としては、アクリル樹脂、アルキド等のポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂(例えばポリエステルウレタン系樹脂)、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール(ブチラール系樹脂)、硝化綿等のニトロセルロース系樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記バインダー樹脂は、1種類を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
着色剤としては、カーボンブラック(墨)、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青、コバルトブルー等の無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー等の有機顔料又は染料、アルミニウム、真鍮等の鱗片状箔片からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の鱗片状箔片からなる真珠光沢(パール)顔料等が用いられる。
絵柄層の形成に用いる溶剤としては、特に制限はなく、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、多価アルコール類、ケトン類、エーテル類、エステル類、ニトロ炭化水素類、ニトリル類、アミン類、その他アセタール類、酸類、フラン類等が挙げられる。
上記溶剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
絵柄層の厚さは、通常、0.1〜10μm程度である。上述のように水溶性インキ層の上部以外に形成された絵柄層が加飾成形品上に留まるのに好適である観点から、絵柄層の厚さは好ましくは0.3μm以上、より好ましくは0.5μm以上である。また、水が水溶性インキ層まで浸透しやすく、かつ水溶性インキ層と共に被転写体から剥離しやすい観点から、絵柄層の厚さは好ましくは5μm以下、より好ましくは2μm以下である。
絵柄層の絵柄は、後述する水溶性インキ層が形成する抜け柄との組合せから生じる意匠が所望するものとなるように適宜決定すればよい。
上記絵柄としては、例えば、木目模様、石目模様、布目模様、砂目模様等の天然の模様を模したもの;円、四角形、多角形、ハニカム、ストライプ、カーボン等の幾何学模様;絵画や抽象的な模様等が挙げられる。これら絵柄の中でも本発明の効果をより発揮できる観点から、好ましくは木目模様、石目模様である。
[水溶性インキ層]
水溶性インキ層は上述の絵柄層の一部を剥離し、抜き柄を形成する層であり、絵柄層の一部の上部に形成される。
水溶性インキ層と上述の絵柄層との間には、本発明の効果を損なわない限りにおいて他の層を設けてもよいが、高精細な抜き柄をより形成しやすくする観点から、水圧転写フィルムは、絵柄層の一部の直上部に水溶性インキ層を有することが好ましい。
また、水圧転写フィルムを被転写体に転写する際、水溶性インキ層は被転写体に転写された後、被転写面に密着した水溶性フィルムと共に除去される。
上記より水溶性インキ層に用いられる水溶性インキは、水溶性インキ層を被転写体に転写でき、かつ水溶性フィルムと共に除去することができる限りにおいて特に制限されず、例えば、水溶性樹脂、あるいは水溶性樹脂と非水溶性樹脂との混合物等が挙げられる。
水溶性樹脂としては、より高精細な抜き柄を安定して得ることができる観点から、ポリビニルピロリドンが好適である。
水溶性樹脂と非水溶性樹脂との混合物を用いる場合、その含有割合は絵柄層の抜け具体を調整しながら適宜特定すればよい。抜け柄を形成しやすい観点から、上記混合物中の水溶性樹脂の含有量は、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上である。
上記混合物としては、例えばカゼインと水溶性アクリル樹脂との組み合わせが挙げられる。
また、水溶性インキ層は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、シリカ、タルク、クレー、硫酸バリウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の体質顔料を含有してもよい。
水溶性インキ層の絵柄は、上述した絵柄層との組合せから生じる意匠が所望するものとなるように適宜決定すればよい。
水溶性インキ層の絵柄としては、例えば、上述した絵柄層において例示したものと同様のものが挙げられる。これら絵柄の中でも本発明の効果をより発揮できる観点から、好ましくは幾何学模様、単純な抽象模様である。
また水溶性インキ層の絵柄は、絵柄層の抜け具合とより微細な抜け柄を形成する観点から、水溶性インキが形成する柄の一部と該一部と隣接する他の一部との間が、好ましくは0.5〜5.0mm、より好ましくは1.0〜3.0mmである。
水溶性インキ層の厚さは、通常、0.1〜25μm程度である。水圧転写フィルムを水面に浮遊させる際に絵柄が崩れにくく、かつ水溶性インキ層と共に絵柄層を確実に剥奪する観点から、水溶性インキ層の厚さは好ましくは0.3μm以上、より好ましくは0.5μm以上である。また、絵柄層を必要以上に剥離するおそれを防ぎ、また被転写面に水溶性インキ層をより良好に転写する観点から、水溶性インキ層の厚さは好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下である。
[その他の層]
水圧転写フィルムは、本発明の効果を損なわない限りにおいて、意匠性を高める観点から、水溶性インキ層の絵柄層とは反対側にさらにその他の層を有してもよい。
その他の層としては、例えば着色された全面ベタ層等が挙げられる。その他の層を有する水圧転写フィルムの具体的な一例としては、図3に示すように、水溶性フィルム1、絵柄層2、水溶性インキ層3、及びその他の層(ベタ層)5を順に有するものが挙げられる。
上記ベタ層に用いることができるバインダー樹脂及び着色剤は、上述の絵柄層で例示したものと同様のものを用いることができる。また、上記ベタ層の厚さは、通常、0.3〜10μm程度、好ましくは0.5〜5μmである。
上記その他の層は、水圧転写後の被転写体からみて水溶性インキ層の下部(被転写体側)に形成されることにより、後述する工程(D)(除去工程)において剥離されず、加飾成形品に残存する。このように上記その他の層は、図4に示すように、水溶性インキ層と該水溶性インキ層と共に剥離される絵柄層とからなる抜け部分3’において露出し、加飾成形品の意匠を構築することも期待できる。
[水圧転写フィルムの製造方法]
本発明の水圧転写フィルムの一態様である図1に示す水圧転写フィルム10は、例えば、水溶性フィルム1の上に絵柄層2を形成する工程と、その上に水溶性インキ層3を形成する工程により製造することができる。
上記において、各層は公知の塗布方法又は印刷方法によって形成することができる。当該塗布方法としては、グラビアコート、リバースコート等が挙げられ、印刷方法としては、オフセット印刷、インクジェット印刷、グラビア印刷等が挙げられる。
絵柄層を形成する方法は、水の浸透しやすさの観点からグラビア印刷であることが好ましい。
<加飾成形品の製造方法>
前述の水圧転写フィルムを用いて、下記工程(A)〜(D)を順に有する製造方法により加飾成形品を製造することができる。
工程(A):前述の水圧転写フィルムを、水溶性フィルム側が水面側に向くように水面に浮遊させる工程。
工程(B):水圧転写フィルムの水溶性インキ層側に活性剤組成物を塗布する工程。
工程(C):工程(A)及び(B)を経た水圧転写フィルム上に被転写体を押圧し、水圧によって該水溶性インキ層側を被転写体の被転写面に密着させる工程。
工程(D):該被転写体の被転写面に密着した該水溶性フィルムと、該水溶性インキ層と、該水溶性インキ層の上部に存在する絵柄層とを共に除去する工程。
[工程(A)]
工程(A)は、工程(B)の前又は後に行うことができる。水圧転写フィルムは、水溶性フィルム側が水面側に向くように水面に浮遊させる。水圧転写フィルムを水面に浮遊させるには、枚葉の印刷物を1枚ずつ浮遊させてもよく、また水を一方向に流し、その水面上に連続帯状の水圧転写フィルムを、連続的に供給して浮遊させてもよい。
[工程(B)]
工程(B)は、工程(A)の前又は後に行うことができ、水圧転写フィルムの水溶性インキ層側に活性剤組成物を塗布する工程である。水圧転写フィルムの水溶性インキ層側に活性剤組成物を塗布することにより、水溶性インキ層や絵柄層の少なくとも一部が溶解乃至膨潤して軟化し(活性化し)、被転写体と密着しやすくなる。
(活性剤組成物)
上記活性剤組成物は、水溶性インキ層や絵柄層を活性化して、被転写体の被転写面に転写させる機能を有する組成物であれば特に制限はなく、また、被転写体の被転写面に各層を転写させるまで蒸発しないような性状を有することが好ましい。このような活性剤組成物としては、例えばエステル類、アセチレングリコール類、エーテル類、及び樹脂を含む組成物が好ましく挙げられる。
エステル類としては、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸tert−ブチル、シュウ酸ジブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソオクチル等が好ましく挙げられる。
アセチレングリコール類としては、メトキシブチルアセテート、エトキシブチルアセテート、エチルカルビトールアセテート、プロピルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート等が好ましく挙げられる。
エーテル類としては、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、イソアミルセロソルブ等が好ましく挙げられる。
また、樹脂としては、アクリレート系単量体の単独又は共重合体等の熱可塑性樹脂や、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、フタル酸アルキド樹脂、フタル酸ジアリル樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂等が好ましく挙げられ、中でも熱硬化性樹脂が好ましい。
本発明で用いられる活性剤組成物の好ましい各組成の含有量は、エステル類では5〜40質量%、アセチレングリコール類では40〜80質量%、エーテル類では5〜30質量%、及び樹脂では1〜20質量%程度である。
活性剤組成物の塗布は、グラビア印刷やスプレーコート法等により行えばよく、その塗布量は通常1〜50g/mであり、好ましくは3〜30g/mであり、さらに好ましくは10〜20g/mである。
[工程(C)]
工程(C)は、工程(A)及び(B)を経た水圧転写フィルム上に被転写体を押圧し、水圧によって水溶性インキ層及び絵柄層を被転写体の被転写面に密着させる工程である。
水圧転写フィルムを浮かべ、水圧を印加するための水は、該水圧転写フィルムの水溶性フィルムの種類等に応じ、適宣水温を調整するのがよく、好ましくは25〜50℃、より好ましくは25〜35℃である。
また、本発明の水圧転写フィルムと被転写体との転写時間は、好ましくは20〜120秒、より好ましくは30〜60秒程度である。
(被転写体)
被転写体としては、例えば、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、繊維系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂、あるいはこれらを混合した樹脂のほか、鉄、アルミニウム、銅等の金属、陶磁器、ガラス、琺瑯等のセラミックス、木材等の材料からなる構造体を使用することができる。
また、被転写面の形状は、平面形状である二次元形状であってもよいし、凹凸形状や曲面形状等の三次元形状であってもよい。これらの中で、通常、樹脂製構造体が多用される。この樹脂製構造体は、成型時において離型剤が付着するとともに、ゴミや脂分等も付着することがあり、水圧転写フィルムの各層を密着性よく転写させるために、予め脱脂液により被転写面を清浄化しておくことが好ましい。
被転写面は、着色塗料を付着させたり、各種蒸着法により皮膜を付着させたりする方法等により着色されていてもよく、また絵柄が設けられていてもよい。
被転写面が着色あるいは絵柄を有する場合、被転写面が、水溶性インキ層と該水溶性インキ層と共に剥離される絵柄層とからなる抜け部分において露出し、加飾成形品の意匠を構築することも期待できる。
工程(C)において、水溶性インキ層側に塗布した活性剤組成物は被転写体と接し、該被転写体の表面を溶解させることで、本発明の水圧転写フィルムと被転写体との密着性をさらに良好なものとすることができる。
[工程(D)]
工程(D)は、工程(C)の後に行われ、被転写体の被転写面上より水溶性フィルムと、水溶性インキ層と、該水溶性インキ層の上部に存在する絵柄層とを共に除去する工程である。
被転写体の被転写面上に付着している水溶性フィルム、水溶性インキ層及び上記絵柄層の除去は、例えば、水を用いてシャワー洗浄等の水洗をすることで行うことができる。
なお、シャワー洗浄の条件は、水溶性フィルム、水溶性インキ層及び上記絵柄層を形成する材料等により異なるが、通常は水温15〜60℃程度、洗浄時間10秒〜5分程度が好ましい。
そして、工程(D)の後、被転写体を十分乾燥し水分を蒸発させれば、被転写体の被転写面に意匠が転写された、抜き柄を有する加飾成形品が得られる。
[工程(E)]
工程(E)は、被転写体の被転写面上に、必要に応じトップコート層を形成する工程である。
当該工程(E)においては、前記工程(D)にて被転写体の被転写面に転写された意匠に対し、表面強度向上、表面保護、表面艶調整等のために必要に応じ塗装を施し、透明ないし半透明のトップコート層を形成する。このトップコート層を形成する材料としては、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂(紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂)等、具体的にはウレタン系樹脂、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系樹脂、ケイ素系樹脂等が用いられる。トップコート層の形成は、上記の樹脂を公知の有機溶剤に溶解して得た塗料を用いて、スプレー塗装、静電塗装、刷毛塗り、浸漬塗装、等公知の塗装方法により行うことができる。
トップコート層の厚さは、特に制限はないが、好ましくは1〜25μm、より好ましくは1〜10μmである。
<加飾成形品>
本発明の加飾成形品は、成形体基材上の一部に絵柄層を有し、平面視において、該成形体基材が露出した抜き柄部と該絵柄層の絵柄部とが互いに隣接した境界が存在し、該絵柄層の絵柄部が色の異なる2以上の領域からなり、2以上の該領域が該境界に沿って揃うことを特徴とする。
より具体的に本発明の加飾成形品は、好ましい一態様を示す図2のように、成形体基材4(被転写体)上の一部に絵柄層2を有し、成形体基材が露出した抜き柄部3’を有する。抜き柄部3’は、前述の水溶性インキ層と、及び該水溶性インキ層の上部に存在する絵柄層とが共に除去されることで形成することができる。
また本発明の加飾成形品は、平面視における好ましい一態様を示す図5のように、成形体基材が露出した抜き柄部3’と絵柄層の絵柄部2’とが互いに隣接した境界Xが存在し、該絵柄層の絵柄部2’が色の異なる2以上の領域からなる。2以上の該領域2−1と領域2−2と領域2−3とは、該境界Xに沿って揃うことを特徴とする。
なお、上記「2以上の該領域が境界に沿って揃う」の「揃う」の意味するところは、例えば図5で示す領域2−2と領域2−3とのずれ‘Y’が25μm以下である。上記ずれ‘Y’の値は、レーザー顕微鏡を用いて測定することができる。
また、加飾成形品の実施態様の別の一例として、成形体基材上の一部に絵柄層を有し、平面視において、その他の層が露出した抜き柄部と該絵柄層の絵柄部とが互いに隣接した境界が存在し、該絵柄層の絵柄部が色の異なる2以上の領域からなり、2以上の該領域が該境界に沿って揃うものが挙げられる。
より具体的な上記加飾成形品の実施態様の別の一例は、図4に示すように、成形体基材4(被転写体)上の一部に絵柄層2を有し、かつ成形体基材4と絵柄層2との間にその他の層5を有し、その他の層5が露出した抜き柄部3’を有する。図4に示すような、その他の層5が露出した抜き柄部3’は、前述の水溶性フィルム、絵柄層、水溶性インキ層、及びその他の層の層構成を有する水圧転写フィルムを用い、水溶性インキ層と、及び該水溶性インキ層の上部に存在する絵柄層とが共に除去されることで形成することができる。
本発明の加飾成形品は、図2又は図4において示す抜き柄部3’が、水溶性インキ層と、該水溶性インキ層の上部に存在する絵柄層とが共に除去されることで形成することができるため、断面視において、好ましくは上記境界における絵柄層の少なくとも一部、好ましくは全部を面一とすることができる。
なお、断面視において境界における絵柄層が面一であることは、走査型電子顕微鏡(SEM)によって特定することができる。
加飾成形品において、前述した水圧転写フィルムにおける絵柄層と同様に、本発明の効果をより発揮できる観点から、絵柄層が2層以上で構成されていることが好ましい。
また、前述した水圧転写フィルムにおける水溶性インキ層と同様に、該水溶性インキ層により形成される成形体基材が露出した抜き柄部は、本発明の効果をより発揮できる観点から、幾何学模様を形成していることが好ましい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
(1)水圧転写フィルムの製造
水溶性フィルムとして、PVAフィルム(厚さ40μm)を用い、その片面に、木目模様が形成されるように、下記処方で構成される着色剤組成物1〜3それぞれを各層に用いて、グラビア印刷法で、厚さ1μmの絵柄層(3層構成)を形成した。
次に、該絵柄層上の一部に、ハニカム模様(一つの六角形を形成している平行する二辺の間隔が1.5mm)が形成されるように、下記処方で構成される水溶性インキ組成物を用いて、グラビア印刷法で、厚さ1μmの水溶性インキ層を形成し、図1に概略断面図を示す水圧転写フィルムを製造した。
(着色剤組成物1)
・硝化綿,黒色系着色顔料,溶媒
(着色剤組成物2)
・硝化綿,茶色系着色顔料,溶媒
(着色剤組成物3)
・硝化綿,茶色系着色顔料,溶媒
(水溶性インキ組成物)
・ポリビニルピロリドン 15質量部
・硫酸バリウム 25質量部
・シリカ 5質量部
・溶媒 55質量部
(2)加飾成形品の製造
上述のようにして得た水圧転写フィルムの水溶性インキ層表面側に、下記処方で構成される活性剤組成物を10g/m塗布し、水溶性フィルム側が水面側を向くように水面に浮遊させた後、水圧転写フィルム上に被転写体を押圧し、水圧によって意匠層(水溶性インキ層及び絵柄層)を被転写体の被転写面に密着させる転写工程を経て、該被転写体の被転写面上より水溶性フィルム、水溶性インキ層及び該水溶性インキ層の上部に存在する絵柄層を共に除去する除去工程を行った。
さらに被転写面上に2液硬化型のウレタン樹脂をスプレー塗装することにより、厚さ10μmのトップコート層を形成し、加飾成形品を得た。
(活性剤組成物)
・フタル酸系アルキド樹脂 6質量部
・マイクロシリカ(顔料) 2質量部
・フタル酸ジブチル 17質量部
・溶剤(ブチルカルビトールアセテート) 60質量部
・溶剤(ブチルセロソルブ) 15質量部
(3)評価
目視観察において、木目模様と抜き柄との境界がぼやけておらず、高精細な抜き柄である印象を与える加飾成形品が得られた。
得られた加飾成形品の意匠の平面を、レーザー顕微鏡を用いて観察したところ、木目模様と抜き柄との境界において、木目模様の色が異なる各領域が境界に沿って揃っていることが確認できた。
また、水圧転写フィルムの印刷適性及び加飾成形品の柄抜けについて評価した結果を表1に示す。
[実施例2]
(1)水圧転写フィルム及び加飾成形品の製造
実施例1において、水溶性インキ組成物を下記処方で構成される水溶性インキ組成物に代えた以外は同様に行い、水圧転写フィルム及び加飾成形品を得た。
(水溶性インキ組成物)
・カゼイン 10質量部
・水溶性アクリル樹脂 5質量部
・シリカ 5質量部
・溶媒 80質量部
(2)評価
目視観察において、一部木目模様の抜け落ちが見受けられるものの、木目模様と抜き柄が形成された加飾成形品が得られた。
得られた加飾成形品の意匠の平面を、レーザー顕微鏡を用いて観察したところ、木目模様と抜き柄との境界において、木目模様の色が異なる各領域が境界に沿って揃っていることが確認できた。
また、水圧転写フィルムの印刷適性及び加飾成形品の柄抜けについて評価した結果を表1に示す。
[実施例3]
(1)水圧転写フィルム及び加飾成形品の製造
実施例1において水溶性インキ層を形成後、アルミニウム顔料、硝化綿、及び溶媒を含む銀インキをグラビア印刷法で全面に印刷し、厚さ1μmのシルバーベタ層を形成し、図3に概略断図を示す水圧転写フィルムを製造した。
上述の水圧転写フィルムを用いて実施例1と同様の手法により加飾成形品を得た。
(2)評価
目視観察において、木目模様と抜き柄との境界がぼやけておらず、高精細な抜き柄である印象を与える加飾成形品が得られた。また、水溶性インキ層及び絵柄層の剥離により形成された抜き柄部分において、シルバーベタ層がハニカム模様となって加飾成形品の表面に露出し、光輝性を有する繊細で複雑な優れた意匠を有する加飾成形品となった。
得られた加飾成形品の意匠の平面を、レーザー顕微鏡を用いて観察したところ、木目模様と抜き柄との境界において、木目模様の色が異なる各領域が境界に沿って揃っていることが確認できた。
また、水圧転写フィルムの印刷適性及び加飾成形品の柄抜けについて評価した結果を表1に示す。
<評価基準>
(印刷適正)
○:得られた水圧転写フィルムにおいて、水溶性インキが目的の柄でムラなく印刷され、定着している
△:得られた水圧転写フィルムにおいて、水溶性インキのムラ、乾燥不良などが発生しているが、目的の柄は印刷され、定着している
×:得られた水圧転写フィルムにおいて、水溶性インキが定着せず、目的の柄が印刷できていない
(柄抜け)
○:得られた加飾成形品において、水溶性インキを印刷した柄に沿って明瞭に抜けている
△:得られた加飾成形品において、一部不明瞭な部分もあるが、概ね水溶性インキを印刷した柄に沿って抜けている
×:得られた加飾成形品において、絵柄若しくは抜き柄が崩れている、柄が抜けず意匠が一様になっている
本発明の水圧転写フィルムによれば、高精細な抜き柄を有する加飾成形品が得られる。また、本発明の水圧転写フィルムを用いることにより、抜き柄を有するさまざま意匠を効率的に、かつ良好な量産安定性で上記加飾成形品が得られる。さらに、本発明の加飾成形品は、自動車内装品、家電製品又はOA機器等に有用である。
1. 水溶性フィルム
2. 絵柄層
2’.絵柄部
3. 水溶性インキ層
3’.抜き柄部
4. 成形体基材(被転写体)
5. その他の層(ベタ層)
X. 境界
10. 水圧転写フィルム
20. 加飾成形品

Claims (9)

  1. 水溶性フィルム、絵柄層、及び水溶性インキ層を順に有し、該絵柄層の一部の上部に該水溶性インキ層を有する水圧転写フィルム。
  2. 前記絵柄層が、2層以上で構成されている、請求項1に記載の水圧転写フィルム。
  3. 前記絵柄層が、2色以上で形成されている、請求項1又は2に記載の水圧転写フィルム。
  4. 水溶性インキ層が、幾何学模様を形成している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水圧転写フィルム。
  5. 下記工程(A)〜(D)を順に有する加飾成形品の製造方法。
    工程(A):請求項1〜4のいずれか1項に記載の水圧転写フィルムを、水溶性フィルム側が水面側に向くように水面に浮遊させる工程。
    工程(B):水圧転写フィルムの水溶性インキ層側に活性剤組成物を塗布する工程。
    工程(C):工程(A)及び(B)を経た水圧転写フィルム上に被転写体を押圧し、水圧によって該水溶性インキ層側を被転写体の被転写面に密着させる工程。
    工程(D):該被転写体の被転写面に密着した該水溶性フィルムと、該水溶性インキ層と、該水溶性インキ層の上部に存在する絵柄層とを共に除去する工程。
  6. 前記工程(D)において、前記除去が水洗によって行われる、請求項5に記載の加飾成形品の製造方法。
  7. 成形体基材上の一部に絵柄層を有する加飾成形品であって、
    平面視において、該成形体基材が露出した抜き柄部と該絵柄層の絵柄部とが互いに隣接した境界が存在し、該絵柄層の絵柄部が色の異なる2以上の領域からなり、2以上の該領域が該境界に沿って揃う、加飾成形品。
  8. 前記絵柄層が、2層以上で構成されている、請求項7に記載の加飾成形品。
  9. 前記成形体基材が露出した抜き柄部が、幾何学模様を形成している、請求項7又は8に記載の加飾成形品。
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