JP2020045931A - 筒型防振装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ホルダへの装着の作業性を大きく損なうことなく、ホルダからの抜けを効果的に防止することのできる、新規な構造の筒型防振装置を提供する。【解決手段】インナ軸部材12とアウタ筒部材14とが本体ゴム弾性体16で連結された筒型防振装置10において、合成樹脂製とされたアウタ筒部材14の軸方向一方の端部から内周側に広がる段差状部18が設けられていると共に、アウタ筒部材14が装着される装着孔44の開口端縁に係止される係止爪22を備えた係止片20が、段差状部18から軸方向外方に向かって突設されている。【選択図】図6
Description
本発明は、合成樹脂製のアウタ筒部材を備えた筒型防振装置に関するものである。
従来から、防振装置の一種として、インナ軸部材とアウタ筒部材とが本体ゴム弾性体で連結された筒型防振装置が知られている。このような筒型防振装置は、例えば自動車のメンバマウントやエンジンマウント、ボデーマウント、デフマウントなどに用いられている。
そして、かかる筒型防振装置は、一般に、防振連結される一方の部材に対してインナ軸部材がボルト等で固定されると共に、防振連結される他方の部材に設けられた筒状のホルダ部へアウタ筒部材が圧入されることによって装着される。
ところで、近年では、軽量化や製造コスト低減などの理由から、実開平5−77637号公報(特許文献1)に記載されているように、従来の金属製のアウタ筒部材に代えて、合成樹脂製のアウタ筒部材の採用が検討されている。
ところが、合成樹脂製のアウタ筒部材は、熱や経時的変化によるヘタリに起因して、ホルダへの圧入固定力を長期間に亘って安定して得難く、軸方向の抜け抗力の確保が難しかった。
なお、上記の特許文献1にも示されているように、合成樹脂製のアウタ筒部材において軸方向の抜け抗力を確保するために、アウタ筒部材の外周面に設けた係止突部を、装着孔の端面へ係止させた構造も提案されている。しかしながら、係止突部の突出高さを大きくして抜け抗力を増大させようとすると、アウタ筒部材を装着孔へ挿入して装着する際に係止突部が邪魔になることもあって、係止突部では十分な抜け抗力を得ることが難しかった。
本発明の解決課題とするところは、ホルダへの装着の作業性を大きく損なうことなく、ホルダからの抜けを効果的に防止することのできる、新規な構造の筒型防振装置を提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。
本発明の第一の態様は、インナ軸部材とアウタ筒部材とが本体ゴム弾性体で連結された筒型防振装置において、合成樹脂製とされた前記アウタ筒部材の軸方向一方の端部から内周側に広がる段差状部が設けられていると共に、該アウタ筒部材が装着される装着孔の開口端縁に係止される係止爪を備えた係止片が、該段差状部から軸方向外方に向かって突設されていることを特徴とするものである。
本態様に従う構造とされた筒型防振装置によれば、係止爪が、ホルダの装着孔の開口端縁等に係止されることで、ホルダからの抜け抗力が発揮される。また、アウタ筒部材において、係止爪のある軸方向端部には、段差状部が設けられていることから、段差状部による補強作用でアウタ筒部材そのものの剛性の向上が図られることに加えて、ホルダに装着されたアウタ筒部材の筒状本体部分における熱や変形が係止片にまで及ぶことが抑えられて、係止片の熱や応力によるヘタリが回避されることで係止爪の装着孔への係止状態が安定して維持され得る。
また、本態様に係るアウタ筒部材を採用することで、円筒形状のパイプ状ホルダだけでなく、例えば略有底筒形状の底部中央に孔を設けたカップ状ホルダに対しても、アウタ筒部材を圧入固定して係止爪をカップ状ホルダにおける底部中央の孔の開口端縁に引っ掛けるように装着することが可能となる。
本発明の第二の態様は、前記第一の態様に係る筒型防振装置において、前記係止片の設けられた前記段差状部が、前記アウタ筒部材の周方向で部分的に設けられているものである。
本態様に従う構造とされた筒形防振装置によれば、段差状部の設けられていない部分では本体ゴム弾性体の自由表面積を大きくすることができて、防振特性のチューニング自由度および耐久性の向上が図られ得る。また、係止片が全周に亘って設けられる場合に比べて係止片が撓みやすくなることから、係止爪を備えた係止片の、装着孔への挿入が容易とされ得る。
本発明の第三の態様は、前記第二の態様に係る筒型防振装置において、前記係止片の設けられた前記段差状部が、前記アウタ筒部材の軸直角方向で対向して一対設けられているものである。
本態様に従う構造とされた筒型防振装置によれば、相互に直交する軸直角二方向で本体ゴム弾性体の形状を異ならせることも容易となる。
本発明の第四の態様は、前記第一〜第三の何れか一つの態様に係る筒型防振装置において、前記本体ゴム弾性体には、前記段差状部と前記インナ軸部材との間を通じて軸方向外方に開口する肉抜部が形成されているものである。
本態様に従う構造とされた筒型防振装置によれば、本体ゴム弾性体において、段差状部によって径方向寸法が狭められる部分の自由表面積を、肉抜部を設けることで大きくすることができ、耐久性の向上等が図られ得る。
本発明に従う構造とされた筒型防振装置によれば、ホルダへの良好な挿入性を確保しつつ、係止爪によってホルダからの軸方向の抜け抗力を安定して得ることが可能となる。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、図1〜5には、本発明に係る筒型防振装置の一実施形態として、自動車用のサスペンションメンバマウント10が示されている。サスペンションメンバマウント10は、インナ軸部材12とアウタ筒部材14が所定距離を隔てて内外挿配置されて、それらインナ軸部材12とアウタ筒部材14が本体ゴム弾性体16によって弾性連結された構造を有している。なお、以下の説明において、上下方向および軸方向とは、原則として、図4中の上下方向をいう。
より詳細には、インナ軸部材12は、金属や合成樹脂等の材料で形成されている。また、全体として厚肉小径の略円筒形状を呈しており、上下方向に略ストレートに延びている。
アウタ筒部材14は、必要に応じて繊維補強された合成樹脂材料で形成されている。また、図4にも示されているように、全体として薄肉大径の略円筒形状を呈しており、上下方向に略ストレートに延びている。
そして、アウタ筒部材14がインナ軸部材12に外挿されて、それらインナ軸部材12とアウタ筒部材14が全周に亘って軸直角方向で所定距離を隔てて配置されており、それらインナ軸部材12とアウタ筒部材14の間に本体ゴム弾性体16が介装されている。特に、本実施形態では、インナ軸部材12とアウタ筒部材14が、一つのマウント中心軸上で同軸的に配置されている。なお、本実施形態では、アウタ筒部材14の軸方向寸法よりもインナ軸部材12の軸方向寸法の方が大きくされており、アウタ筒部材14の軸方向両側からインナ軸部材12が外方に突出している。
本体ゴム弾性体16は、厚肉の略円筒形状を有するゴム弾性体であって、内周面がインナ軸部材12の外周面に重ね合わされて固着されていると共に、外周面がアウタ筒部材14の内周面に重ね合わされて固着されている。これにより、インナ軸部材12とアウタ筒部材14は、本体ゴム弾性体16によって軸直角方向に弾性連結されている。なお、本体ゴム弾性体16は、インナ軸部材12とアウタ筒部材14を備えた一体加硫成形品として形成され得る。
ここにおいて、本実施形態のアウタ筒部材14には、軸方向一方の端部となる上方端部において内周側に広がる段差状部18が設けられている。本実施形態では、段差状部18が、周方向で部分的に形成されており、特に本実施形態では、一対の段差状部18,18が、軸直角方向で対向して形成されている。具体的には、段差状部18の形成部分と非形成部分とが、周方向で略等間隔(略90度毎)に、略90度の周方向寸法をもって交互に形成されている。また、段差状部18は、内周側に位置するインナ軸部材12には至らない大きさで形成されており、段差状部18とインナ軸部材12との径方向間には隙間が形成されている。
さらに、段差状部18には、軸方向外方(上方)に向かって突出する係止片20が設けられており、本実施形態では、係止片20が、段差状部18の内周縁部において周方向の略全長に亘って形成されている。この係止片20は、上方に向かって略ストレートに延びており、略一定の厚さ寸法を有するか突出先端に向かって僅かに薄肉となるようにされて、外力を加えることで外周側へ撓むように弾性的に変形可能とされている。なお、本実施形態では、係止片20が、段差状部18から、インナ軸部材12の上端部までは至らない寸法をもって形成されている。
そして、係止片20の突出先端には、外周側に突出する係止爪22が設けられている。本実施形態では、係止爪22が、係止片20の周方向の略全長に亘って形成されており、係止爪22の下端面が軸直角方向に広がる平坦面24とされている一方、外周面が、上方に向かって係止爪22の厚さ寸法が次第に小さくなる方向に傾斜する傾斜面26とされている。
一方、アウタ筒部材14の軸方向他方の端部である下方端部には、軸直角方向で外周側に広がる環状のフランジ部28が形成されている。なお、フランジ部28の下面にはストッパゴム30が固着されており、フランジ部28から軸方向外方(下方)に向かって突出形成されている。このストッパゴム30は、インナ軸部材12の軸方向下端面よりも軸方向外方にまで突出しており、本体ゴム弾性体16と一体的に形成されている。本実施形態では、ストッパゴム30が厚肉の略円環形状とされている。
また、本実施形態では、本体ゴム弾性体16の軸方向一方の端部(上端部)において、上側すぐり部32がインナ軸部材12の周囲に形成されており、上方に開口して軸方向内方に延びている。一方、本体ゴム弾性体16の軸方向他方の端部(下端部)には、下側すぐり部34がインナ軸部材12の周囲に形成されており、下方に開口して軸方向内方に延びている。
さらに、本実施形態では、アウタ筒部材14において段差状部18が形成されている周方向部分で、上側すぐり部32と下側すぐり部34の両底面をつなぐように軸方向に貫通して延びる肉抜部としてのスリット孔36が形成されている。スリット孔36は、インナ軸部材12の外周面に沿って形成されている。また、スリット孔36の周方向両端部分は、アウタ筒部材14の段差状部18の周方向両端縁に沿って径方向外方に延びており、アウタ筒部材14において円筒形状とされた本体部分の内周面近くにまで達している。これにより、図5において、インナ軸部材12を挟んだ左右両側のゴム弾性体部分16a,16aと、上下両側のゴム弾性体部分16b,16bとの間で、弾性変形や応力の伝達が軽減されており、図5中の左右方向の振動入力に際しては本体ゴム弾性体16が主に圧縮変形される一方、図5中の上下方向の振動入力に際しては本体ゴム弾性体16が主に剪断変形されるようになっている。その結果、互いに直交する軸直角二方向でのばね比が大きく設定されていると共に、本体ゴム弾性体16において、一対の段差状部18,18の形成部分と非形成部分との境界付近における応力集中の緩和が図られている。
なお、本実施形態では、段差状部18の下面(軸方向内面)にも本体ゴム弾性体16が固着されており、段差状部18の形成位置では、本体ゴム弾性体16が段差状部18の内周縁まで至っていること、およびスリット孔36が形成されていることによって、実質的に上側すぐり部32が存在しない状態となっている。また、スリット孔36は、段差状部18とインナ軸部材12との間を通じて軸方向外方(上方)に開口しており、スリット孔36の上方開口部における径方向寸法が、段差状部18とインナ軸部材12との隙間における径方向寸法と等しくされている。また、スリット孔36の径方向寸法は下方に向かって次第に大きくなっている。
さらに、図6には、上記の如き構造とされたサスペンションメンバマウント10の車両への装着状態が示されている。本実施形態では、サスペンションメンバマウント10が、サスペンションメンバに設けられたホルダ38に固定されている。特に、本実施形態のホルダ38は、逆向きカップ状のホルダとされており、略筒状の周壁部40の上方開口部に円環板形状の上底壁部42が設けられた逆向きの略有底筒形状とされている。なお、上底壁部42の中央には、車両への装着時においてインナ軸部材12が挿通される挿通孔44が形成されている。一方、周壁部40の下方開口部には、外周側に突出する環状の鍔部46が形成されている。なお、周壁部40の内径寸法はアウタ筒部材14の外径寸法と等しいか僅かに小さくされている。また、挿通孔44の内径寸法は、係止片20の外径寸法と略等しくされているか僅かに小さくされている一方、係止爪22の最大外径寸法よりも小さくされている。なお、図6から理解できるように、本実施形態では、係止片20の内周面が、インナ軸部材12の外周面から径方向外方に離隔して略平行に軸方向へストレートに延びている。また、アウタ筒部材14における筒状の本体部分の上端の外周角部には、面取り状の傾斜が付されており、ホルダ38への圧入の作業性向上が図られている。
このような構造とされたホルダ38の周壁部40に対してアウタ筒部材14を圧入するとともに、上底壁部42に設けられた挿通孔44に対して係止爪22を備えた係止片20を挿入する。かかる挿入時には、係止爪22における傾斜面26と挿通孔44における下側の開口周縁部とが当接して、係止片20が内周側に弾性変形せしめられることで、係止片20における係止爪22が挿通孔44を挿通可能とされる。そして、係止爪22が挿通孔44を乗り越えた時点で、係止片20が弾性的に復元変形して、係止爪22が挿通孔44の開口端縁の外面(上面)に係止される。これにより、アウタ筒部材14のホルダ38(周壁部40)への圧入による嵌着力に加えて、係止爪22のホルダ38(上底壁部42)への係止力が発揮されて、サスペンションメンバマウント10が、ホルダ38から下方に抜けることが防止される。また、アウタ筒部材14のフランジ部28とホルダ38の鍔部46とが当接することで、サスペンションメンバマウント10がホルダ38に対して上方に移動することも防止されている。このような構造により、サスペンションメンバマウント10がホルダ38に対して上下方向で位置決めされた状態で固定されるようになっており、本実施形態では、ホルダ38においてインナ軸部材12が隙間をもって挿通される挿通孔44を利用して、係止爪22が係止されることでアウタ筒部材14が装着される装着孔が構成されている。なお、サスペンションメンバマウント10は、例えば、図6中の上下方向が車両の上下方向となるようにホルダ38に装着される。
また、インナ軸部材12には、例えば車両ボデーに植設された固定ボルトが挿通されて、ナットで締め付けられることにより、インナ軸部材12が車両ボデーに対してボルト固定される。これにより、車両ボデーとサスペンションメンバが、サスペンションメンバマウント10により防振連結される。
以上の如き構造とされた本実施形態のサスペンションメンバマウント10では、アウタ筒部材14の上方端部に段差状部18が設けられていることから、例えばアウタ筒部材が単なる筒形状とされる場合に比べて、剛性が向上される。また、段差状部18が設けられることで、サスペンションメンバのホルダ38に圧入されて直接に当接された筒状の本体部分に及ぼされる熱や外力が係止片20に及ぼされたり伝達されることが軽減乃至は回避されることから、係止片20や係止爪22のヘタリ等が抑えられて、係止爪22による挿通孔(装着孔)44の開口端縁への係止作用の安定化が図られ得る。
また、ホルダが、本実施形態の如きカップ状のホルダとされる場合でも、係止爪22を備えた係止片20によるホルダ38の開口端縁への係止によるアウタ筒部材14の抜け止め機構が容易に実現可能となる。即ち、前記特許文献1に記載されているようにアウタ筒部材の円筒周壁部からストレートに軸方向外方へ延びる係止片では、図6に示されているようにアウタ筒部材の嵌着孔よりも小径の挿通孔44を備えたカップ状のホルダに係止させることができず、アウタ筒部材やホルダの形状の変更などが必要とされるが、本実施形態では、アウタ筒部材14においてホルダ38の周壁部40に圧入される筒状の本体部分よりも内周側に係止爪22が設けられることから、カップ状のホルダ38にも適用可能とされる。しかも、係止爪22が係止される装着孔は、インナ軸部材12が挿通される挿通孔44を利用することができることから、別途装着孔を設ける必要もない。
また、本実施形態では、段差状部18が周方向で部分的に設けられていることから、段差状部18の設けられていない周方向位置における本体ゴム弾性体16の形状の設計自由度ひいては防振特性のチューニング自由度が大きく確保される。特に、本実施形態のように、段差状部18を径方向で対向して設けることで、相互に直交する軸直角二方向におけるばね比も十分に大きく設定することが可能となる。
さらに、係止爪22が周方向で部分的に設けられることで、全周に亘って環状に設けられる場合に比べて、装着孔(挿通孔44)への挿入抵抗の低減が図られる。特に、係止爪22を周方向で等間隔に設けることで、係止爪22の装着孔(挿通孔44)への挿入および係止態様の安定化も図られ得る。
更にまた、本実施形態では、本体ゴム弾性体16において、上側すぐり部32や下側すぐり部34、更にはスリット孔36が設けられており、本体ゴム弾性体16の自由表面積を増大させることができる。この結果、防振特性のチューニング自由度や本体ゴム弾性体16の耐久性の向上が図られ得る。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はかかる実施形態における具体的な記載によって限定的に解釈されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良などを加えた態様で実施可能である。
たとえば、前記実施形態では、段差状部18や係止片20、係止爪22が周方向で部分的に形成されていたが、これらは周方向で全周に亘って形成されてもよい。また、段差状部や係止片、係止爪が周方向で部分的に形成される場合であっても、前記実施形態の如き径方向で対向して一対設けられる態様に限定されるものではなく、周方向で三つ以上設けられてもよい。かかる場合には、段差状部や係止片、係止爪は、周方向で略等間隔に形成されることが好ましい。なお、段差状部や係止片、係止爪の周方向寸法はそれぞれ異ならされてもよく、例えば段差状部が周方向で全周に亘って設けられるとともに、係止片が、段差状部の内周縁部において周方向で部分的に形成されてもよい。
また、本体ゴム弾性体16における上側すぐり部32や下側すぐり部34、スリット孔36などは、要求される防振特性などに応じて、その大きさや形状を適宜に変更することができる。尤も、これら上側すぐり部や下側すぐり部、スリット孔などは、本発明にいて必須なものではない。更にまた、段差状部18の形成位置において、前記実施形態では、肉抜部が、本体ゴム弾性体16を軸方向に貫通するスリット孔36により構成されていたが、肉抜部は有底の穴形状とされてもよい。
さらに、前記実施形態では、段差状部18の下面に固着される本体ゴム弾性体16が、段差状部18の内周縁部まで至っていたが、その必要はなく、例えばスリット孔36の内径を段差状部18の内径よりも大きくしたり、段差状部18の形成部分では実質的に存在しないほどに本体ゴム弾性体16を薄肉にする等してもよい。
更にまた、本発明に係る筒型防振装置は、前記実施形態の如き自動車用のサスペンションメンバマウントに限定されるものではなく、例えば自動車用のエンジンマウントやボデーマウント、デフマウント等への適用も可能であるし、自動車以外の筒型防振装置にも適用され得る。
10:サスペンションメンバマウント(筒型防振装置)、12:インナ軸部材、14:アウタ筒部材、16:本体ゴム弾性体、18:段差状部、20:係止片、22:係止爪、36:スリット孔(肉抜部)、44:挿通孔(装着孔)
Claims (4)
- インナ軸部材とアウタ筒部材とが本体ゴム弾性体で連結された筒型防振装置において、
合成樹脂製とされた前記アウタ筒部材の軸方向一方の端部から内周側に広がる段差状部が設けられていると共に、該アウタ筒部材が装着される装着孔の開口端縁に係止される係止爪を備えた係止片が、該段差状部から軸方向外方に向かって突設されていることを特徴とする筒型防振装置。 - 前記係止片の設けられた前記段差状部が、前記アウタ筒部材の周方向で部分的に設けられている請求項1に記載の筒型防振装置。
- 前記係止片の設けられた前記段差状部が、前記アウタ筒部材の軸直角方向で対向して一対設けられている請求項2に記載の筒型防振装置。
- 前記本体ゴム弾性体には、前記段差状部と前記インナ軸部材との間を通じて軸方向外方に開口する肉抜部が形成されている請求項1〜3の何れか一項に記載の筒型防振装置。
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