JP2019208006A - 電極埋設部材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基材のクラックの不具合を抑制することができる電極埋設部材の製造方法を提供する。【解決手段】本発明の電極埋設部材1の製造方法は、複数の金属粒子を含む粉末原料を加圧成形することにより接続部材4となる金属成形体4aを準備する準備工程と、内部電極3及び金属成形体4aが埋設されたセラミックス体2cを作製するセラミックス体作製工程と、内部電極3及び金属成形体4aが埋設されたセラミックス体2cを焼成することにより内部に金属の存在しない空間を有する接続部材4が埋設された基材2を作製する基材作製工程と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、セラミックスからなる板状の基材に内部電極が埋設された電極埋設部材の製造方法に関する。
従来、セラミックスからなる板状の基材に内部電極が埋設された電極埋設部材が知られている。電極埋設部材では、端子を内部電極に接続させるための挿入穴を基材に穿設するときに、内部電極を傷つけないように内部電極と端子とを接続する個所に接続部材を予め配置しておき、接続部材によって、内部電極が傷つくことを防止するなどの対策が必要となる。このような、内部電極が埋設された電極埋設部材として、セラミックス基材に埋設された内部電極に端子を接続するための接続部材が設けられた電極埋設部材が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2010−34514号公報
しかし、特許文献1に開示された製造方法による部材では、ロウ付けなど製造プロセス中の熱の影響により、及び、使用時の温度変化が繰り返されることにより、基材と接続部材との熱膨張率の違いから基材にクラックが入り、基材の絶縁性能が担保されない虞があった。
本発明は、以上の点に鑑み、基材のクラックの不具合を抑制することができる電極埋設部材の製造方法を提供することを目的とする。
[1]上記目的を達成するため、本発明の電極埋設部材の製造方法は、
表面及び裏面を有し、セラミックスからなる板状の基材と、
前記基材の表面に沿って延在し、前記基材に埋設される内部電極と、
前記内部電極に重ねて配置される接続部材と、
前記基材の裏面から前記基材内部の前記接続部材の端面まで穿設される端子穴と、
前記端子穴に配置され、前記接続部材と接続される端子と、
を備える電極埋設部材の製造方法であって、
複数の金属粒子を含む粉末原料を加圧成形することにより前記接続部材となる金属成形体を準備する準備工程と、
前記内部電極及び前記金属成形体が埋設されたセラミックス体を作製するセラミックス体作製工程と、
前記内部電極及び前記金属成形体が埋設されたセラミックス体を焼成することにより内部に金属の存在しない空間を有する前記接続部材が埋設された前記基材を作製する基材作製工程と、
を有することを特徴とする。
[2]また、本発明の他の態様の電極埋設部材の製造方法は、
表面及び裏面を有し、セラミックスからなる板状の基材と、
前記基材の表面に沿って延在し、前記基材に埋設される内部電極と、
前記内部電極に重ねて配置される接続部材と、
前記基材の裏面から前記基材内部の前記基材の端面まで穿設される端子穴と、
前記端子穴に配置され、前記接続部材と接続される端子と、
を備える電極埋設部材の製造方法であって、
複数の金属粒子を含む粉末原料を加圧成形した金属成形体を仮焼することにより前記接続部材となる金属仮焼体を準備する準備工程と、
前記内部電極及び前記金属仮焼体が埋設されたセラミックス体を作製するセラミックス体作製工程と、
前記内部電極及び前記金属仮焼体が埋設されたセラミックス体を焼成することにより内部に金属の存在しない空間を有する前記接続部材が埋設された前記基材を作製する基材作製工程と、
を有することを特徴とする。
かかる製造方法によれば、予め金属成形体または金属仮焼体を製作することができるため、金属成形体または金属仮焼体を焼成してなる多孔体状の接続部材の形態(粒径、気孔率、平均気孔径などの金属粒子の焼結組織)及び、別の成分を金属成形体または金属仮焼体に含有させることによって接続部材と基材との密着性や熱膨張係数の調整が可能になり、その結果、ロウ付け、ホットプレス法のような製造プロセス中の熱を受ける場合、及び、電極埋設部材の使用時の熱サイクルの熱を受ける場合において基材のクラックを抑制することが容易になる。
更に、金属成形体の金属粒子と金属粒子とが適度に焼結することにより導電性などの電気的特性の低下が抑制された電極埋設部材を製造することができる。
更に接続部材の空間(開気孔)に基材を構成するセラミックスが侵入し、より接続部材と基材との密着力が向上した電極埋設部材を製造することができる。
[3]また、本発明の電極埋設部材において、前記準備工程では、粒度の異なる少なくとも2種類の金属粒子を混合することにより前記粉末原料を準備することが好ましい。
この工程により、金属成形体の焼結性を調節できるとともに、粒度の大きい金属により空間(開気孔)を形成すると共に粒度の小さい金属によりある程度緻密化させて、2種類の金属粒子を含有させることによって基材との密着性や熱膨張係数をより調整しやすくなり、その結果、ロウ付け、ホットプレス法のような製造プロセス中の熱を受ける場合、及び、使用時の熱サイクルの熱を受ける場合において基材のクラックをより抑制することできる。
[4]また、本発明の電極埋設部材において、前記金属成形体又は前記金属仮焼体を準備する前記準備工程は、前記金属成形体に一種類以上の前記金属粒子を使用し、一つの種類の前記金属粒子の、粒径が1〜150μmであり、全ての種類の前記金属粒子に占める体積割合が80〜100%であることが好ましい。
この工程により、電極埋設部材を温度差が大きいなどのより厳しい条件下で使用しても、基材にクラックが入ることを抑制することできる。
本発明の電極埋設部材を模式的に示す説明図である。 本発明の電極埋設部材の作製方法を示す説明図である。 ホットプレス焼成前の金属粒子の状態を示す説明図である。 ホットプレス焼成後の金属粒子の状態を示す説明図である。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。なお、図面は、電極埋設部材1を概念的(模式的)に示すものとする。
図1に示すように、電極埋設部材1は、表面2a及び裏面2bを有し、酸化アルミニウム(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、炭化窒素(SiC)、窒化珪素(Si)などのセラミックスからなる板状の基材2と、基材2の表面2aと平行に延在し、基材2に埋設される内部電極3と、基材2の表面2aに沿って円盤状に延在する内部電極3に重ねて配置される接続部材4と、を備える。
基材2には、この基材2の裏面2bから基材2内部の接続部材4の端面まで穿設される端子穴5が形成されている。また、電極埋設部材1は、端子穴5に配置されると共に円盤状の緩衝部材6を介して接続部材4に接続される棒状の端子7とを備えている。緩衝部材6と端子7とは、ロウ付けなどによって接続部材4に接合されている。
内部電極3及び接続部材4は、タングステン、モリブデン又はこれらを主成分とする合金からなる。端子5は、円柱状を呈し、コバール等の低熱膨張金属合金やニッケル、チタン、銅又はこれらを主成分とする合金からなり、接続部材4にロウ付けによって接合され、接続部材4と電気的に接続されている。
端子穴5の径は5mmである。端子7は、直径が4.8mmであり、長さが20mmである。端子7と、端子穴5を画定する基材2の内側面11との間には、隙間12が形成されている。隙間12の幅は、0.1mmである。
次に電極埋設部材1の製造方法について説明する。電極埋設部材1の製造方法は、金属成形体4aまたは金属仮焼体を準備する準備工程と、セラミックス体2cを作製するセラミックス体作製工程と、基材2を作製する基材作製工程と、を少なくとも含む。なお、金属成形体4aまたは金属仮焼体を準備する工程の前に、粒度の異なる少なくとも2種類の金属粒子14a、14bを混合することにより粉末原料15を準備する工程を実施してもよい。
[粉末原料15を準備する工程]
図2A、図3に示すように、粉末原料15を準備する工程は、粒度の異なる少なくとも2種類の金属粒子14a、14bを混合することにより粉末原料15を得る。なお、実施形態では、粉末原料15は、2種類の金属粒子14a、14bを混合したが、これに限定されず、1種類の金属粒子14のみとする形態、3種類以上の金属粒子14を混合する形態としてもよい。
[金属成形体4aまたは金属仮焼体を準備する準備工程]
図2Aに示すように、金属成形体4aを準備する工程は、図3に示す複数の金属粒子14を含む粉末原料15を加圧成形することにより接続部材4となる金属成形体4aを得る。
詳細には、図3に示す複数の金属粒子14にバインダー16が添加された粉末原料15を一軸プレスの金型で加圧成形することにより、接続部材4(図2D参照)となる直径10mm、厚み0.5mmの円盤状の金属成形体4aを得る。金属粒子14は、粒径の異なる、第1の金属粒子14aと、第2の金属粒子14bとを含む。なお、バインダー16を除去する目的で金型成形体4aを大気雰囲気または窒素雰囲気で200℃〜600℃の温度範囲で脱脂する脱脂工程を行なってもよい。
なお、実施形態では、金属成形体4aは加圧成形のみ行ったが、金属成形体4aに対して窒素、アルゴン、又は真空雰囲気炉で、例えば、1000℃以上1800℃以下の温度条件で仮焼成を行い、金属成形体4aを仮焼体としても差し支えない。これが複数の金属粒子を含む粉末原料を加圧成形した金属成形体を仮焼することにより接続部材となる金属仮焼体を準備する準備工程に該当する。
なお、この準備工程では、研削や研磨加工を行うことにより金属仮焼体の外径や厚みを調整してもよい。
[セラミックス体2cを作製するセラミックス体作製工程]
図2Bに示すように、セラミックス体2cを作製する工程は、内部電極3及び金属成形体4aが埋設されたセラミックス体2cを得る。
詳細には、絶縁層を形成する。窒化アルミニウム粉末95質量%、酸化イットリウム粉末5質量%からなる粉末混合物を得て、これを型に充填して一軸加圧処理を施した。これにより、直径340mm、厚さ5mmの第一層(絶縁層)を形成した。
次に内部電極3を設置する。第一層の上に、内部電極3となる直径290mmのモリブデン製の箔(厚み0.1mm)を載置した。内部電極3の上にタングステン製、直径10mm、厚み0.5mmの円盤状の金属成形体4aまたは金属仮焼体を載せる。金属成形体4aまたは金属仮焼体は、1つの基材2に20箇所設けた。内部電極3に金属成形体4aまたは金属仮焼体を接続するときには、金属成形体4aまたは金属仮焼体が重ねられることとなる内部電極3の部分にタングステンペーストなどの導電性部材を塗布する。
次に第二層を成形する。第一層の上に内部電極3及び金属成形体4aまたは金属仮焼体を覆い隠すようにセラミックス粉末を充填して一軸加圧処理し第二層の成形体とする。
次にヒータ電極を設置する。ウエハ保持装置としての電極埋設部材1自体を加熱する目的で所定のパターンに形成したモリブデンメッシュ(線径0.1mm、目開き50メッシュ)からなる発熱抵抗体を配置し、所定のヒータ用端子を接続する位置にヒータ端子用接続部材(タングステンペレット、直径10mm、厚さ0.5mm)を載せる。
次に、焼成前の成形体を形成する。ヒータ電極の上にセラミックス粉末を充填し一軸加圧処理して第三層を形成する。
[基材2を作製する基材作製工程]
基材2を作製する工程は、内部電極3及び金属成形体4aまたは金属仮焼体が埋設されたセラミックス体2cを焼成することにより内部に金属の存在しない空間17(図4参照)を有する接続部材4が埋設された基材2を得る。金属成形体4aまたは金属仮焼体は、焼成されることで接続部材4になる。
詳細には、焼成工程を実施する。焼成工程は、第三層まで積層した積層体を10MPaの圧力で、焼成温度1800℃、焼成時間2時間でホットプレス焼成を行い、直径340mm、厚さ20mmのセラミックス焼結体を得た。
次に焼成後の加工工程を実施する。図2Cに示すように、焼成後の加工工程では、セラミックス焼結体の外面を研削、研磨加工し、内部電極3からの距離0.3mm、表面粗さRa0.4μmのウエハ載置面(表面2a)を形成した。
次に端子7を接続する。焼成後のセラミックス基体の裏面2bから各接続部材4の位置に接続部材4まで到達するように穴あけ加工(直径5mm)を行い、裏面2bから接続部材4まで達する円柱状の端子穴5を形成する。端子穴5を画定する接続部材4の上に、Au−Ni系のロウ材を介して、直径4.8mm、厚み2mmのコバール製の緩衝部材6を配置する。次に、緩衝部材6の上にAu−Niに活性金属としてTiを添加したロウ材を介して直径4.8mm、長さ200mmの円柱状ニッケル製給電用の端子7を配置する。その後、真空炉により1050℃で加熱することによってロウ付けを行い、電極埋設部材1を完成させた。
なお、ロウ材に活性金属としてTiを添加してもよく、Ag系のロウ材を用いることも
できる。
次に、以上に述べた電極埋設部材1の製造法の効果を説明する。
かかる製造方法によれば、予め金属成形体4a(または金属仮焼体)を製作することができるため、金属成形体4aまたは金属仮焼体を焼成してなる多孔体状の接続部材4の形態(粒径、気孔率、平均気孔径などの金属粒子の焼結組織)や、別の成分を金属成形体4aまたは金属仮焼体に含有させることによって接続部材4と基材2との密着性や熱膨張係数の調整が可能になり、その結果、ロウ付け、ホットプレス法のような製造プロセス中の熱を受ける場合、及び、電極埋設部材1の使用時の熱サイクルの熱を受ける場合において基材2のクラックを抑制することが容易になる。
更に、金属成形体4aの金属粒子14と金属粒子14とが適度に焼結することにより導電性などの電気的特性の低下が抑制された電極埋設部材1を製造することができる。
更に接続部材4の空間17(開気孔)に基材2を構成するセラミックスが侵入し、より接続部材4と基材2との密着力が向上した電極埋設部材1を製造することができる。
粒度の異なる少なくとも2種類の金属粒子14a、14bを混合する粉末原料15を準備する工程を含むことにより、2種類の金属粒子14a、14bを含有させることによって基材2との密着性や熱膨張係数をより調整しやすくなり、その結果、ロウ付け、ホットプレス法のような製造プロセス中の熱を受ける場合、及び、使用時の熱サイクルの熱を受ける場合において基材2のクラックをより抑制することできる。
次に、接続部材4について説明する。
図4に示すように、接続部材4は、金属粒子14(図3参照)と金属粒子14とが一部で焼結し、金属粒子14がいわゆるネッキングして焼結している状態であり、内部に金属(金属粒子14)の存在しない空間17が形成されている。
通常、金属粒子14の焼結時にはネッキング部が成長して緻密化が進行するところ、本発明は緻密化を抑制するために、金属粒子14に粗粒を用いることで焼結時でも内部に空間17が形成される。
このため、接続部材4を金属粒子14からなる多孔体状の構成にすることができる。多孔体状にすることにより接続部材4と基材2を構成するセラミックスの物性の差によって誘起される膨張率や収縮率の差を小さく抑制でき、その結果、焼結時およびロウ付け時に両者間に働く応力を抑制し、基材2のクラック、接続部材2のクラック等の不具合を抑制することができる。
次に、金属粒子14の粒径と混合比率とを変えて作製した接続部材4を使用し、電極埋設部材1の評価を行った。
評価方法としては、作製した電極埋設部材1を600℃まで加熱した後、室温まで冷却する熱サイクルを10回繰り返した後、目視でクラックの発生の有無を確認した。その後、端子7の引張試験を行い、クラックの発生の有無を電極埋設部材1の断面の走査型電子顕微鏡観察(SEM観察)により確認した。端子7の直上の基材2の表面2a側にクラックが発生した箇所数をカウントし、接続部材4の20個中の0個を好適と評価し、1個以上のクラックが入っていたものを不適と評価とした。
実施例1〜実施例5は、第1の金属粒子14aをタングステンの粗粒とし、第2の金属粒子14bをタングステンの粉末とし、それぞれの粒径と混合比率(体積混合比率)を変えた金属成形体4aを作製し、上記製造方法で電極埋設部材1としたものである。
実施例6は、タングステンの粗粒である第1の金属粒子14aのみを用いて金属成形体4aを作製した後、窒素雰囲気、1500℃の条件で金属成形体4aを仮焼し、直径10mm、厚さ0.5mmの円盤状に加工した金属仮焼体を実施例1〜5の金属成形体4aに代えて用いたことを除いて、上記製造方法と同様の方法で電極埋設部材1を製造したものである。
比較例1では金属成形体4aに代えて直径10mm、厚さ0.5mmの円板状のタングステンからなるペレットを用いたことを除いて、上記製造方法で電極埋設部材1としたものである。
なお、粒径の測定は、原料粉末(金属粒子14a、14b)では、一般の粒度分布測定器(レーザー解析法、重力沈降法)、走査型電子顕微鏡観察(SEM観察)、粒度ゲージなどを使用して確認する。また、表1では第1の金属粒子14aと第2の金属粒子14bの粒径の範囲を記しているが、粒子径の累積分布により求めるd90をこの範囲の上限値、d10をこの範囲に下限値とし、この範囲の中央値を代表粒径とした。また、電極埋設部材1では、その断面のSEM観察で確認する。
下表は、以上の評価結果を示している。
Figure 2019208006
この結果、実施例1〜4までは、クラック発生箇所数が0個となり信頼性が高いことが分かった。実施例5は、クラック発生箇所数が1個であり、信頼性が実施例1〜4と比べて低いことが分かった。これは、タングステンの粒子径が0.6〜1μmであり、タングステン粒子同士の焼結が進み、焼成後はバルク体のようなり、タングステンが緻密に焼結し過ぎたため、基材2と接続部材4との間において、熱膨張係数の差による応力によってクラックが発生したと推測される。
実施例6は、クラック発生箇所が0個となり信頼性が高いことが分かった。これは第1の金属粒子の代表粒径が実施例5より若干大きかったこと、及び金属仮焼体を埋設することにより接続部材4の内部に金属の存在しない空間を予め作製しておくことができたため、接続部材4周囲に誘起される応力の緩和効果が固まったためと推測される。
比較例1は、従来の電極埋設部材に適用されていた例であり、クラック発生箇所数が4個であり、信頼性が著しく低く実用的でないことが分かった。これは、ペレットを構成するタングステンの組織が1800度の焼成温度により粒成長が進み過ぎたため、ペレットの強度が低下し、ペレット自体にクラックが入るとともに、基材2と接続部材4との間において、熱膨張係数の差による応力によってクラックが発生したと推測される。
このように、金属成形体4aまたは金属仮焼体を準備する準備工程は、金属成形体4aに一種類以上の金属粒子14aを使用し、一つの種類の金属粒子14aの、粒径が1〜150μmであり、混合比率(全ての種類の金属粒子14に占める体積割合)が80〜100%であることで、電極埋設部材1を温度差が大きいなどのより厳しい条件下で使用しても、基材2にクラックが入ることを抑制することできる。
なお、いわゆるグリーンシート積層品は一般に印刷により電極を形成するためタングステンの粒子径が1μm以下に調整されるため、粒子径が小さく焼結しやすい。また、電極の外縁部は印刷により厚みが薄くなり鋭角状になる。そのため、焼結後の組織は元の粒子径が分からなくなり一体化(緻密化)するとともに、電極の外縁部に応力が生じ易い形態となる。
それに対して、粒子径が相対的に大きい粒状体(グリーンシート積層品のタングステンペーストの粒子径より大きい粒子径の粒状体)は、粒子径が大きく焼結温度がより高く必要となり、一体化(緻密化)までなかなか状態変化が進まない結果、組織は多孔状(粒子がネッキングして一部焼結した状態)となる。また、接続部材4となる金属成形体4aまたは金属仮焼体に機械加工を施すことにより、接続部材4となる金属成形体4aまたは金属仮焼体の厚みや外形を整えることができ、焼成後の接続部材4における応力集中を抑制することができる。
なお、実施形態では、接続部材4および緩衝部材6をタングステン、モリブデン又はこれらを主成分とする合金からなるバルク体としたが、これに限定されず、端子7よりも平均線膨張係数が小さい値の材料を使用すれば、他の一般的な材料であっても差し支えない。
なお、実施形態では、隙間12の幅を0.1mmとしたが、これに限定されず、隙間12の幅は0.01mm、0.05mm、0.2mmなど間隙が設けられていればよく、さらには端子7が端子穴5に接触して間隙が0であっても差し支えない。また、端子7の直径を4.6mm、5mm等その他の値に変更し、端子穴5の径を4.9mm、5.1mm等その他の値に変更してもよい。
1 … 電極埋設部材
2 … 基材
2c… セラミックス体
3 … 内部電極
4 … 接続部材
4a… 金属成形体
5 … 端子穴
7 … 端子
14… 金属粒子
14a… 第1の金属粒子(粗粒)
14b… 第2の金属粒子(粉末)
17… 空間

Claims (4)

  1. 表面及び裏面を有し、セラミックスからなる板状の基材と、
    前記基材の表面に沿って延在し、前記基材に埋設される内部電極と、
    前記内部電極に重ねて配置される接続部材と、
    前記基材の裏面から前記基材内部の前記接続部材の端面まで穿設される端子穴と、
    前記端子穴に配置され、前記接続部材と接続される端子と、
    を備える電極埋設部材の製造方法であって、
    複数の金属粒子を含む粉末原料を加圧成形することにより前記接続部材となる金属成形体を準備する準備工程と、
    前記内部電極及び前記金属成形体が埋設されたセラミックス体を作製するセラミックス体作製工程と、
    前記内部電極及び前記金属成形体が埋設されたセラミックス体を焼成することにより内部に金属の存在しない空間を有する前記接続部材が埋設された前記基材を作製する基材作製工程と、
    を有することを特徴とする電極埋設部材の製造方法。
  2. 表面及び裏面を有し、セラミックスからなる板状の基材と、
    前記基材の表面に沿って延在し、前記基材に埋設される内部電極と、
    前記内部電極に重ねて配置される接続部材と、
    前記基材の裏面から前記基材内部の前記基材の端面まで穿設される端子穴と、
    前記端子穴に配置され、前記接続部材と接続される端子と、
    を備える電極埋設部材の製造方法であって、
    複数の金属粒子を含む粉末原料を加圧成形した金属成形体を仮焼することにより前記接続部材となる金属仮焼体を準備する準備工程と、
    前記内部電極及び前記金属仮焼体が埋設されたセラミックス体を作製するセラミックス体作製工程と、
    前記内部電極及び前記金属仮焼体が埋設されたセラミックス体を焼成することにより内部に金属の存在しない空間を有する前記接続部材が埋設された前記基材を作製する基材作製工程と、
    を有することを特徴とする電極埋設部材の製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電極埋設部材の製造方法であって、
    前記準備工程では、粒度の異なる少なくとも2種類の金属粒子を混合することにより前記粉末原料を準備することを特徴とする電極埋設部材の製造方法。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の電極埋設部材の製造方法であって、
    前記金属成形体又は前記金属仮焼体を準備する前記準備工程は、前記金属成形体に一種類以上の前記金属粒子を使用し、
    一つの種類の前記金属粒子の、粒径が1〜150μmであり、全ての種類の前記金属粒子に占める体積割合が80〜100%であることを特徴とする電極埋設部材の製造方法。
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