JP2019108426A - 活性エネルギー線硬化型接着剤組成物及び積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】厳しい湿熱環境下において、接着力に優れ、基材として加水分解性プラスチックフィルムを有する積層体の劣化を抑制できる活性エネルギー線硬化型接着剤組成物を提供すること。【解決手段】ウレタン(メタ)アクリレート及び酸捕捉剤を含む、加水分解性プラスチックフィルム又はシート用活性エネルギー線硬化型接着剤組成物。また、前記酸捕捉剤がカルボジイミド化合物、ハイドロタルサイト焼成物、3級アミン化合物及びエポキシ化合物からなる群より選択される少なくとも1種類を含む、前記の加水分解性プラスチックフィルム又はシート用活性エネルギー線硬化型接着剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、紫外線、可視光、又は電子線等の活性エネルギー線の照射により、加水分解性プラスチックフィルム又はシート(以下、「加水分解性プラスチックフィルム」という)を接着することが可能な活性エネルギー線硬化型接着剤組成物、並びに、基材として加水分解性プラスチックフィルムを有する積層体に関する。
液晶ディスプレイ及び有機ELディスプレイ等の各種ディスプレイは、薄型、軽量及び低消費電力等の特長から、スマートフォン、タブレット及びカーナビゲーションシステム等のタッチパネルを搭載したモバイル機器、並びに、パソコン、テレビ及びデジタルサイネージ等の中大型の画像表示装置等に広く使用されている。
前記ディスプレイには、様々な光学フィルムが用いられており、光学フィルムとしては、防指紋やアンチグレア等の機能性を付与したハードコートフィルム、タッチパネルの前面板、偏光板、位相差フィルム、視野角補償フィルム、輝度向上フィルム、反射防止フィルム、防眩フィルム、レンズシート及び拡散シート等が挙げられる。
これらの光学フィルムは、トリアセチルセルロース等のセルロースエステル系フィルム、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系フィルム、ポリメチルメタクリレート等の(メタ)アクリル系フィルム又はシート、及びポリカーボネート等のカーボネート系フィルム又はシート等の様々な種類のプラスチックフィルム同士を貼り合わせて使用されることが多い。前記プラスチックフィルム同士の貼り合わせには、硬化速度が速く生産性に優れることから、活性エネルギー線硬化型接着剤が広く使用されている。
近年、スマートフォンやタブレット等のタッチパネルを搭載したモバイル機器をカーナビゲーションとして使用される場面も多く、光学フィルムの製造に用いる活性エネルギー線硬化型接着剤には、車載用途を想定した高度な耐湿熱性が要求されている。
従来、耐湿熱性に優れる活性エネルギー線硬化性組成物が提案されている。
特許文献1には、多官能性(メタ)アクリレートを含む(メタ)アクリレートモノマーで構成された硬化性成分と、カルボジイミド化合物とを含む硬化性組成物が開示されている。
特許文献2には、多官能性(メタ)アクリレート及び単官能性(メタ)アクリレートを含む(メタ)アクリレートモノマーで構成された硬化性成分と、カルボジイミド化合物とを含む硬化性組成物であって、単官能性(メタ)アクリレートがフェノキシベンジル基を有する単官能性(メタ)アクリレートを含む硬化性組成物が開示されている。
特開2014−185336号公報 特開2014−185337号公報
特許文献1及び2に記載の硬化性組成物の硬化物の耐湿熱密着性に優れるものであった。しかしながら、前記硬化性組成物が多官能性(メタ)アクリレート成分としてウレタン(メタ)アクリレートを含み、かつ、光学フィルムの2種類の基材の少なくとも1つがセルロースエステル系フィルム等の加水分解性プラスチックフィルムを接着させる場合、車載用途を想定した厳しい湿熱環境下(例えば、温度85℃、相対湿度85%)においては、加水分解性プラスチックフィルム及び/又は他方の基材が脆弱化し、加水分解性プラスチックフィルムを有する積層体の白濁や黄変等の劣化を引き起こすこと(以下、「積層体の劣化」という)が問題であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、厳しい湿熱環境下において、接着力に優れ、基材として加水分解性プラスチックフィルムを有する積層体の劣化を抑制できる活性エネルギー線硬化型接着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らによれば、前記の積層体の劣化は、硬化性組成物中のウレタン(メタ)アクリレート由来の金属触媒によって、加水分解性プラスチックフィルムの加水分解が促進されることで発生するカルボン酸が、加水分解性プラスチックフィルム自体を劣化させたり、前記カルボン酸が加水分解性プラスチックフィルムから他方の基材に移行し、他方の基材を脆弱化させることで引き起こされると推定された。
そこで、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、ウレタン(メタ)アクリレート及び酸捕捉剤を含む活性エネルギー線硬化型接着剤組成物が、厳しい湿熱環境下において、接着力に優れ、基材として加水分解性プラスチックフィルムを有する積層体の劣化を抑制できることを見出し、本発明を完成した。
本発明は以下の通りである。
〔1〕ウレタン(メタ)アクリレート及び酸捕捉剤を含む、加水分解性プラスチックフィルム又はシート用活性エネルギー線硬化型接着剤組成物。
〔2〕前記酸捕捉剤がカルボジイミド化合物、ハイドロタルサイト焼成物、3級アミン化合物及びエポキシ化合物からなる群より選択される少なくとも1種類を含む、〔1〕に記載の加水分解性プラスチックフィルム又はシート用活性エネルギー線硬化型接着剤組成物。
〔3〕前記酸捕捉剤がカルボジイミド化合物又はハイドロタルサイト焼成物の少なくとも一方を含む、〔1〕に記載の加水分解性プラスチックフィルム又はシート用活性エネルギー線硬化型接着剤組成物。
〔4〕前記3級アミン化合物がアミン変性(メタ)アクリレートを含む、〔2〕に記載の加水分解性プラスチックフィルム又はシート用活性エネルギー線硬化型接着剤組成物。
〔5〕前記ウレタン(メタ)アクリレートがポリカーボネート系ウレタン(メタ)アクリレートを含む、〔1〕〜〔4〕のいずれか一に記載の加水分解性プラスチックフィルム又はシート用活性エネルギー線硬化型接着剤組成物。
〔6〕さらに、水酸基含有(メタ)アクリレートを含む、〔1〕〜〔5〕のいずれか一に記載の加水分解性プラスチックフィルム又はシート用活性エネルギー線硬化型接着剤組成物。
〔7〕前記加水分解性プラスチックフィルム又はシートがセルロースエステル系フィルム又はシートである、〔1〕〜〔6〕のいずれか一に記載の加水分解性プラスチックフィルム又はシート用活性エネルギー線硬化型接着剤組成物。
〔8〕基材、〔1〕〜〔7〕のいずれか一に記載の加水分解性プラスチックフィルム又はシート用活性エネルギー線硬化型接着剤組成物の硬化物、及び他方の基材から構成される積層体であって、
前記基材及び前記他方の基材の両方又は一方が、加水分解性プラスチックフィルム又はシートである積層体。
本発明の活性エネルギー線硬化型接着剤組成物によれば、厳しい湿熱環境下において、接着力に優れ、基材として加水分解性プラスチックフィルムを有する積層体の劣化を抑制することができる。
以下、本明細書に開示される技術の各種実施形態を詳しく説明する。尚、本明細書においては、アクリル系フィルム及び/又はメタクリル系フィルムを(メタ)アクリル系フィルムと、アクリレート及び/又はメタクリレートを(メタ)アクリレートと、アクリロイル基及び/又はメタクリロイル基を(メタ)アクリロイル基と、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を(メタ)アクリル酸と表す。
本発明は、ウレタン(メタ)アクリレート及び酸捕捉剤を含む、加水分解性プラスチックフィルム用活性エネルギー線硬化型接着剤組成物に関する。
以下、ウレタン(メタ)アクリレート、酸捕捉剤、加水分解性プラスチックフィルム用活性エネルギー線硬化型接着剤組成物、使用方法、並びに、積層体及びその製造方法について、詳細に説明する。
1.ウレタン(メタ)アクリレート
本発明におけるウレタン(メタ)アクリレートとは、ポリオール、有機ポリイソシアネート及び水酸基含有(メタ)アクリレートの反応物であって、ウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物である。
ウレタン(メタ)アクリレートの原料化合物及び製造方法について、以下に説明する。
1−1.原料化合物
ウレタン(メタ)アクリレートの原料化合物として、ポリオール、有機ポリイソシアネート、水酸基含有(メタ)アクリレート及び金属触媒を使用する。
ポリオールの具体例としては、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール及びポリエステルポリオール等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、オキシアルキレン単位を2個以上有するポリアルキレングリコールが挙げられ、具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、カーボネートとジオールとの反応生成物が挙げられる。カーボネートの具体例としては、ジフェニルカーボネート等のジアリールカーボネート、並びにジメチルカーボネート及びジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネート等が挙げられる。また、ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、ノナンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール及びヒドロキシピバリン酸ネオペンチグリコールエステル(「以下、低分子量ジオール」という。)等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、前記の低分子量ジオール、ポリエーテルポリオール及びポリカーボネートポリオールからなる群より選ばれる少なくとも1種と、酸成分との反応物が挙げられる。酸成分の具体例としては、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、マレイン酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸及びテレフタル酸等の二塩基酸又はその無水物等、ポリカーボネートジオールとカプロラクトンの開環反応物等が挙げられる。
上記ポリオールは、1種のみを使用しても、2種以上を併用しても良い。
有機ポリイソシアネートとしては、ジイソシアネート及びトリイソシアネート等が挙げられる。
ジイソシアネートの具体例としては、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート及びナフタレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート及びトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート及び水添キシレンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート等が挙げられる。
トリイソシアネートの具体例としては、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート及びビシクロヘプタントリイソシアネート等が挙げられる。
上記有機ポリイソシアネートは、1種のみを使用しても、2種以上を併用しても良い。
水酸基含有(メタ)アクリレートの具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記水酸基含有(メタ)アクリレートは、1種のみを使用しても、2種以上を併用しても良い。
金属触媒の具体例としては、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクテート及びジブチルスズジアセチルアセトナート等のスズ化合物、ビスマスジオクテート等のビスマス化合物等が挙げられる。
上記金属触媒は、1種のみを使用しても、2種以上を併用しても良い。
ウレタン(メタ)アクリレートの好ましい態様としては、湿熱環境下における積層体の劣化を抑制できる点で、原料ポリオールとしてポリエーテルポリオールを用いたポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレート、原料ポリオールとしてポリカーボネートポリオールを用いたポリカーボネート系ウレタン(メタ)アクリレートが好ましく、ポリカーボネート系ウレタン(メタ)アクリレートがさらに好ましい。
1−2.製造方法
ウレタン(メタ)アクリレートは、ポリオール、有機ポリイソシアネート及び水酸基含有(メタ)アクリレートを、金属触媒の存在下、必要に応じ反応溶媒の存在下に加熱・攪拌してウレタン化して製造することができる。
この場合、ポリオール、有機ポリイソシアネート及び水酸基含有(メタ)アクリレートを一括に仕込んで反応させることもでき(以下、「1段反応」という)、ポリオール及び有機ポリイソシアネートを反応させてイソシアネート基含有プレポリマーを製造した後、水酸基含有(メタ)アクリレートを添加することもできる(以下、「2段反応」という)。
ポリオールと有機ポリイソシアネートの割合は、最終的に得ようとするウレタン(メタ)アクリレートの構造に応じて適宜設定すれば良く、具体的には、ポリオール中の水酸基合計量1モルに対して、有機ポリイソシアネート中のイソシアネート基合計量1.05〜2モルが好ましい。
水酸基含有(メタ)アクリレートの割合としては、得られるウレタン(メタ)アクリレート中にイソシアネート基が残存しない様な割合が好ましい。
前記した2段反応で製造する場合には、イソシアネート基含有プレポリマーのイソシアネート基合計量1モルに対して、水酸基含有(メタ)アクリレートが1.0〜1.5モルが好ましい。
前記した1段反応で製造する場合には、最終的に得ようとするウレタン(メタ)アクリレートの構造に基づき計算されたイソシアネート基含有プレポリマー中に残存するイソシアネート基合計量1モルに対して、水酸基含有(メタ)アクリレートが1.0〜1.5モルの割合が好ましい。
又、この場合、有機ポリイソシアネートのイソシアネート基合計量1モルに対して、ポリオールと酸基含有(メタ)アクリレートの水酸基合計量が1.0〜1.5モルの割合が好ましい。
尚、本反応により生成するウレタン(メタ)アクリレートの分子量が高くなると反応混合物が高粘度となり、攪拌が困難となる場合があるため、反応成分中に反応溶媒を配合することもできる。
反応溶媒としては、ウレタン化反応に関与しないものが好ましく、例えば、トルエン及びキシレン等の芳香族系溶剤、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤等の有機溶媒が挙げられる。
有機溶媒を使用する場合の配合量は、生成するウレタン(メタ)アクリレートの粘度等に応じて適宜設定すれば良いが、反応溶液中に0〜70重量%となるように設定することが好ましい。
ここで、反応溶液とは、原料化合物のみを使用する場合には、原料化合物の合計量を意味し、原料化合物に加え反応溶媒等を使用する場合は、これらを含めた合計量を意味する。具体的には、ポリオール、有機ポリイソシアネート、水酸基含有(メタ)アクリレート及び必要に応じ用いる反応溶媒等を合わせた溶液の意味に用いられる。
反応溶媒として、上記有機溶媒とともに又は上記有機溶媒に代えて、組成物の成分として使用するウレタン(メタ)アクリレート及びウレタン(メタ)アクリレート以外の(メタ)アクリレート化合物(以下、「その他(メタ)アクリレート」という)を配合することもできる。その他(メタ)アクリレートとしては、後述するその他成分として記載されたものを用いることができる。その他(メタ)アクリレートを配合してウレタン化反応を行い、得られたウレタン(メタ)アクリレートを活性エネルギー線硬化型接着剤組成物に配合した場合、前記有機溶媒を配合する場合と異なり、当該組成物を塗布した後、乾燥する必要がないため好ましい。
その他(メタ)アクリレートを反応成分に配合する場合の配合量は、最終的に組成物に配合するその他(メタ)アクリレートの割合に応じて適宜設定すれば良いが、例えば、反応溶液中に10〜70重量%、さらに10〜50重量%となるように設定することが好ましい。
金属触媒の配合量は、触媒量でよく、例えば、反応溶液に対して、0.01〜1,000wtppmが好ましく、0.1〜1,000がwtppmより好ましい。金属化合物の配合量が、0.01wtppm以上とすることで、ウレタン化反応を好ましく進行させることができ、1,000wtppm以下とすることで、得られるウレタン(メタ)アクリレートの着色を抑制することができる。
金属触媒は、1段反応の場合は、ポリオール、有機ポリイソシアネート及び水酸基含有(メタ)アクリレートの仕込時に添加し、2段反応の場合は、ポリオール及び有機ポリイソシアネートの仕込時に添加することができる。
ウレタン化反応では、分子量調整の目的で、鎖延長剤を少量配合することもできる。
鎖延長剤としては、ウレタン化反応で通常使用されるものを使用することができ、前記した低分子量ポリオールと同様のものを挙げることができる。
ウレタン化反応では、原料又は生成物の(メタ)アクリロイル基の重合を防止する目的で、重合禁止剤を使用することが好ましく、さらには含酸素ガスを反応液に導入してもよい。
重合禁止剤の具体例としては、ハイドロキノン、tert−ブチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノール、ベンゾキノン及びフェノチアジン等の有機系重合禁止剤、塩化銅及び硫酸銅等の無機系重合禁止剤、並びに、ジブチルジチオカルバミン酸銅等の有機塩系重合禁止剤等が挙げられる。重合禁止剤は、一種を単独で使用しても又は二種以上を任意に組み合わせて使用しても良い。重合禁止剤の割合としては、反応液中に5〜20,000wtppmが好ましく、25〜3,000wtppmがより好ましい。
含酸素ガスとしては、例えば空気、酸素と窒素の混合ガス、酸素とヘリウムの混合ガス
等が挙げられる。
反応温度は、使用する原料及び目的とするウレタン(メタ)アクリレートの構造や分子量等に応じて適宜設定すれば良いが、通常25〜150℃が好ましく、30〜120℃がより好ましい。反応時間も、使用する原料及び目的とするウレタン(メタ)アクリレートの構造や分子量等に応じて適宜設定すれば良いが、通常1〜70時間が好ましく、より好ましくは、2〜30時間である。
本発明におけるウレタン(メタ)アクリレートの重量平均分子量(以下、「Mw」という)は、通常3,000〜100,000程度であり、5,000〜50,000が好ましい。
尚、本発明において、Mwとは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」)という)により測定した分子量をポリスチレン換算した値であり、以下の条件で測定した値を意味する。
・検出器:示差屈折系(RI検出器)
・カラムの種類:架橋ポリスチレン系カラム
・カラムの温度:40℃
・溶離液:テトラヒドロフラン
・分子量標準物質:ポリスチレン
ウレタン(メタ)アクリレートの含有割合は、硬化性成分を100質量部としたとき、
接着力を向上できる点で、5質量部以上が好ましく、10質量部以上がより好ましく、15質量部以上が特に好ましい。50質量部以下が好ましく、40質量部以下がより好ましく、30質量部以下が特に好ましい。
尚、硬化性成分とは、活性エネルギー線により硬化する不飽和基含有成分であり、後記するその他(メタ)アクリレートを配合する場合は、ウレタン(メタ)アクリレート及びその他(メタ)アクリレートを意味する。
2.酸捕捉剤
本発明における酸捕捉剤は、カルボン酸を捕捉できるものであれば、特に限定されず、湿熱条件下において加水分解性プラスチックフィルムから発生したカルボン酸を捕捉し、当該加水分解性プラスチックフィルム及び/又は他方の基材の脆弱化を抑制することで、積層体の劣化を抑制する役割を果たす。
酸捕捉剤としては、カルボジイミド化合物、ハイドロタルサイト焼成物、水酸化ビスマス化合物、3級アミン化合物、エポキシ化合物及びオキサゾリン化合物等が挙げられる。
これらの中でも、カルボジイミド化合物、ハイドロタルサイト焼成物、3級アミン化合物及びエポキシ化合物からなる群より選択される少なくとも1種類を含むことが好ましく、積層体の劣化を抑制する効果が大きい点で、カルボジイミド化合物、ハイドロタルサイト焼成物及び3級アミン化合物からなる群より選択される少なくとも1種類を含むことがさらに好ましい。比較的少量の添加量でも、積層体の劣化を抑制する効果が大きい点で、カルボジイミド化合物又はハイドロタルサイト焼成物の少なくとも一方を含むことが特に好ましい。
2-1.カルボジイミド化合物
カルボジイミド化合物は、分子中にカルボジイミド基(−N=C=N−)を有する化合物であり、モノカルボジイミド化合物(1つのカルボジイミド基を有する化合物)及びポリカルボジイミド化合物(2以上のカルボジイミド基を有する化合物)が挙げられる。
これらの中でも、積層体の劣化を抑制する効果が大きい点で、ポリカルボジイミド化合物が好ましい。
モノカルボジイミド化合物としては、脂肪族モノカルボジイミド化合物、アルキルアラルキルカルボジイミド化合物、脂環族モノカルボジイミド化合物及び芳香族モノカルボジイミド化合物等が挙げられる。
脂肪族モノカルボジイミド化合物の具体例としては、1,3−ジメチルカルボジイミド、1,3−ジイソプロピルカルボジイミド、1−イソプロピル−3−t−ブチルカルボジイミド、1,3−ジヘキシルカルボジイミド、1,3−ジオクチルカルボジイミド、1−イソプロピル−3−ドデシルカルボジイミド、1,3−ジオクチルデシルカルボジイミド及び1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド等が挙げられる。
アルキルアラルキルカルボジイミド化合物の具体例としては、ベンジルイソプロピルカルボジイミド等が挙げられる。
脂環族モノカルボジイミド化合物の具体例としては、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド等が挙げられる。
芳香族モノカルボジイミド化合物の具体例としては、N,N’−ジフェニルカルボジイミド、N,N’−ジo−トリルカルボジイミド、N,N’−ビス(2,6−ジメチルフェニル)カルボジイミド、N,N’−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)カルボジイミド、N,N’−ビス(2,6−ジエチルフェニル)カルボジイミド、N,N’−ビス(2−エチル−6−イソプロピルフェニル)カルボジイミド、N,N’−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド、N,N’−ビス(2,4,6−トリイソプロピルフェニル)カルボジイミド、N,N’−ビス(2−イソブチル−6−イソプロピルフェニル)カルボジイミド、N,N’−ビス(2,6−ジt−ブチルフェニル)カルボジイミド、N−フェニル−N’−トリルカルボジイミド、N,N’−ジ−β−ナフチルカルボジイミド、N,N’−ジ(p−ニトロフェニル)カルボジイミド、N,N’−ジ(p−アミノフェニル)カルボジイミド、N,N’−ジ(p−ヒドロキシフェニル)カルボジイミド及びN−トリル−N’−シクロヘキシルカルボジイミド等が挙げられる。
ポリカルボジイミド化合物としては、脂肪族ポリカルボジイミド化合物、脂環族ポリカルボジイミド化合物、芳香族ポリカルボジイミド化合物等が挙げられる。
脂肪族ポリカルボジイミド化合物の具体例としては、ポリヘキサメチレンカルボジイミド等が挙げられる。
脂環族ポリカルボジイミド化合物の具体例としては、ポリ(4,4’−ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド等が挙げられる。
芳香族ポリカルボジイミド化合物の具体例としては、ポリm−フェニレンカルボジイミド、ポリp−フェニレンカルボジイミド、ポリトリレンカルボジイミド、ポリ(ジイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(メチルジイソプロピルフェニレンカルボジイミド)及びポリ(4,4’−ジフェニルメタンカルボジイミド)等が挙げられる。
ポリカルボジイミド化合物の市販品としては、日清紡ケミカル(株)製のカルボジライトLA−01、カルボジライトV−05、カルボジライトV−02B及びカルボジライトV−04K等が挙げられる。
ポリカルボジイミド化合物は、保存安定性に優れる点から、イソシアネート基を含まないものが好ましい。
ポリカルボジイミド化合物の形状としては、溶解性に優れ、硬化物の初期ヘイズを低くできる点から、液状が好ましい。
上記カルボジイミド化合物は、1種のみを使用しても、2種以上を併用しても良い。
カルボジイミド化合物の含有割合は、湿熱環境下における積層体の劣化を抑制できる点で、硬化性成分を100質量部としたとき、0.5〜100質量部が好ましく、2〜30質量部がより好ましく、3〜20質量部が特に好ましい。
2-2.ハイドロタルサイト焼成物
ハイドロタルサイト焼成物は、ハイドロタルサイト化合物を約400℃以上で焼成して得られる化合物である。
ハイドロタルサイト化合物は、式(1)
2+аM3+ b(OH-c(An-d・nH2
で表わされる層状化合物(M2+は2価金属、M3+は3価金属、及びAn-は陰イオンを表わし、a、b、c、d、及びnは正数)である。
ハイドロタルサイト化合物の具体例としては、Zn4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O、Ni4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O、Mg4.5Fe2(OH)13CO3・3.5H2O、Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O、Mg5Al1.5(OH)12.5CO3・3.5H2O、Mg6Al2(OH)16CO3・4H2O、Mg4.3Al2(OH)12.6CO3・4H2O等が挙げられる。
ハイドロタルサイト焼成物は、前記ハイドロタルサイト化合物を焼成することにより、構造内の陰イオンが脱離し、
2+ x3+ yZ
で表わされる物質(M2+は2価金属、M3+は3価金属を表わし、x、y、及びzは正数)である。
ハイドロタルサイト焼成物の具体例としては、Zn0.7Al0.31.15、Ni0.7Al0.31.15、Mg0.7Al0.31.15、Mg0.7Fe0.31.15、Mg0.8Al0.241.16、Mg0.9Al0.31.35、Mg0.6Al0.31.05等が挙げられる。
上記ハイドロタルサイト焼成物は、1種のみを使用しても、2種以上を併用しても良い。
これらの中でも、積層体の劣化を抑制する効果が大きい点で、Mg0.7Al0.31.15、Mg0.8Al0.241.16、Mg0.9Al0.31.35、Mg0.6Al0.31.05が好ましい。
ハイドロタルサイト焼成物の含有割合は、湿熱環境下における積層体の劣化を抑制できる点で、硬化性成分を100質量部としたとき、0.5〜5質量部が好ましく、1〜5質量部がより好ましく、2〜5質量部が特に好ましい。
2-3.3級アミン化合物
3級アミン化合物としては、公知の3級アミン化合物(但し、光開始剤を除く)、多官能(メタ)アクリレートと1級及び/又は2級アミン化合物のマイケル付加物である3級アミノ基を有する(メタ)アクリレート(以下、「アミン変性(メタ)アクリレート」という)等が挙げられる。
これらの中でも、架橋構造に取り込まれ、ブリードアウトや基材浸食をし難い点から、アミン変性(メタ)アクリレートが好ましい。
上記3級アミン化合物は、1種のみを使用しても、2種以上を併用しても良い。
アミン変性(メタ)アクリレートの原料化合物である多官能(メタ)アクリレートの具体例としては、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのテトラ、ペンタ及びヘキサ(メタ)アクリレート等のポリオールポリ(メタ)アクリレート;並びに
ペンタエリスリトールアルキレンオキサイド付加物のテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンアルキレンオキサイド付加物のテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールアルキレンオキサイド付加物のテトラ、ペンタ及びヘキサ(メタ)アクリレート等のポリオールアルキレンオキサイド付加物のポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記多官能(メタ)アクリレートは、1種のみを使用しても、2種以上を併用しても良い。
これらの中でも、活性エネルギー線硬化型接着剤組成物の接着力を発現する効果が高い点で、ポリオールアルキレンオキサイド付加物のポリ(メタ)アクリレートが好ましい。
アミン変性(メタ)アクリレートの原料化合物である1級アミン化合物の具体例としては、n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン等の脂肪族モノアミン;並びにベンジルアミン等の芳香族モノアミン、モノエタノールアミン、2−(2−アミノエトキシ)エタノール等のヒドロキシルモノアミン等が挙げられる。
が挙げられる。
上記1級アミン化合物は、1種のみを使用しても、2種以上を併用しても良い。
これら1級アミン化合物の中でも、基材を侵食し難い点で、ヒドロキシルモノアミンが好ましい。
アミン変性(メタ)アクリレートの原料化合物である2級アミン化合物の具体例としては、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、モルフォリン、ピぺリジン及び1−メチルピペラジン等の脂肪族モノアミン;並びにN−メチルエタノールアミン、N−アセチルエタノールアミン及びジエタノールアミン等のヒドロキシルモノアミン等が挙げられる。
上記2級アミン化合物は、1種のみを使用しても、2種以上を併用しても良い。
これらの2級アミン化合物中でも、基材を侵食し難い点で、ヒドロキシルモノアミンが好ましい。
アミン変性(メタ)アクリレートの製造方法としては、常法に従えば良く、具体的には、多官能(メタ)アクリレート及び1級及び/又は2級アミン化合物を、常温〜50℃程度で1時間以上、マイケル付加反応させる方法等が挙げられる。
アミン変性(メタ)アクリレートの製造方法においては、原料又は生成物の(メタ)アクリロイル基の重合を防止する目的で、重合禁止剤を使用することが好ましく、さらには含酸素ガスを反応液に導入してもよい。
重合禁止剤の具体例としては、ハイドロキノン、tert−ブチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノール、4−tert−ブチルカテコール、ベンゾキノン、フェノチアジン、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアンモニウム、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル等の有機系重合禁止剤、塩化銅、硫酸銅及び硫酸鉄等の無機系重合禁止剤、並びにジブチルジチオカルバミン酸銅、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩等の有機塩系重合禁止剤が挙げられる。重合禁止剤は、一種を単独で使用しても又は二種以上を任意に組み合わせて使用しても良い。重合禁止剤の割合としては、反応液中に5〜20,000wtppmが好ましく、25〜3,000wtppmがより好ましい。
含酸素ガスとしては、例えば空気、酸素と窒素の混合ガス、酸素とヘリウムの混合ガス
等が挙げられる。
アミン変性(メタ)アクリレートの(メタ)アクリル当量は、硬化性及び接着力に優れる点で、90〜250g/eqが好ましく、110〜230g/eqがより好ましい。
尚、本発明において(メタ)アクリル当量とは、(メタ)アクリロイル基1モルあたりの(メタ)アクリレートの混合物のg数に換算した値(単位:g/eq)を意味し、臭素価(試料100g中の不飽和成分に付加する臭素のg数)により測定された値を意味する。
アミン変性(メタ)アクリレートは3級アミノ基を有する化合物を含む混合物であり、その3級アミン価は、硬化物の低黄変性に優れる点で、5〜140mgKOH/gが好ましく、5〜80mgKOH/gがより好ましい。
アミン変性(メタ)アクリレートは、基材を侵食し難い点で、水酸基を有する事が好ましく、水酸基価は1〜500mgKOH/gが好ましく、20〜500mgKOH/gがより好ましい。
アミン変性(メタ)アクリレートのMwは、活性エネルギー線硬化型接着剤組成物の接着力を発現する効果が高い点で、250〜2,000であることが好ましく、250〜1,500がより好ましい。
アミン変性(メタ)アクリレートの25℃における粘度は、活性エネルギー線硬化型接着剤組成物の粘度を調整できる点で、2〜15,000mPa・sであることが好ましく、50〜12,000mPa・sがより好ましい。
尚、本発明において粘度とは、E型粘度計を使用して25℃で測定した値を意味する。
3級アミン化合物の含有割合は、湿熱環境下における積層体の劣化を抑制できる点で、硬化性成分を100質量部としたとき、1〜30質量部が好ましく、5〜30質量部がより好ましく、10〜30質量部が特に好ましい。
尚、3級アミン化合物がアミン変性(メタ)アクリレートを含む場合には、アミン変性(メタ)アクリレートの含有割合は、アミン変性(メタ)アクリレートを除く硬化性成分を100質量部としたとき、1〜30質量部が好ましく、5〜30質量部がより好ましく、10〜30質量部が特に好ましい。
2-4.エポキシ化合物
エポキシ化合物としては、芳香族エポキシ化合物、ポリグリシジルエーテル及び脂環式エポキシ基を有する化合物等が挙げられる。
これらの中でも、ブリードアウトや基材浸食をし難い点から、芳香族エポキシ化合物が好ましい。
さらに、カルボン酸とエポキシ化合物の反応を促進し、積層体の劣化を抑制する効果を向上できる点で、テトラブチルアンモニウムブロミド等の触媒を含むことが好ましい。
芳香族エポキシ化合物の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAとビスフェノールFとエピクロルヒドリンが重縮合したエポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂及びビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。
ポリグリシジルエーテルの具体例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメチロールジグリシジルエーテル、1,9−ノナンジオールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ヒドロキノンジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル及びジペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
等が挙げられる。
脂環式エポキシ基を有する化合物の具体例としては、の具体例としては、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートのカプロラクトン変性物、多価カルボン酸と3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアルコールのエステル化物又はカプロラクトン変性物、ジシクロペンタジエンジオキサイド、リモネンジオキサイド等が挙げられる。
これら以外にも、エポキシ化植物油、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、ポリブタジエンの内部エポキシ化物、スチレン−ブタジエン共重合体の二重結合が一部エポキシ化された化合物〔例えば、ダイセル化学工業(株)製の“エポフレンド”〕、及びエチレン−ブチレン共重合体とポリイソプレンのブロックコポリマーのイソプレン単位が一部エポキシ化された化合物(例えば、KRATON社製の“L−207”)等が挙げられる。
上記エポキシ化合物は、1種のみを使用しても、2種以上を併用しても良い。
エポキシ化合物の含有割合は、湿熱環境下における積層体の劣化を抑制できる点で、硬化性成分を100質量部としたとき、0.5〜5質量部が好ましく、1〜5質量部がより好ましく、2〜5質量部が特に好ましい。
3.その他成分
本発明の加水分解性プラスチックフィルム用活性エネルギー線硬化型接着剤組成物は、ウレタン(メタ)アクリレート及び酸捕捉剤を必須成分とするものであるが、目的に応じて、種々のその他成分を配合することができる。
その他成分としては、具体的には、その他(メタ)アクリレート、光ラジカル重合開始剤等が挙げられる。
これらの他にも、本発明の効果を損なわない限り、光増感剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、重合禁止剤、シランカップリング剤、ポリマー、粘着付与剤、フィラー、金属微粒子、金属酸化物微粒子、イオントラップ剤、消泡剤、レベリング剤、色素及び顔料等が挙げられる。
以下、これらの成分について説明する。
尚、後記するその他成分は、例示した化合物の1種のみを使用しても良く、2種以上を併用しても良い。
3−1.その他(メタ)アクリレート
その他(メタ)アクリレートとしては、分子内に1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物〔以下、「単官能(メタ)アクリレート」という〕及び分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物〔以下、「多官能(メタ)アクリレート」という〕が挙げられる。但し、その他(メタ)アクリレートとしては、前記アミン変性(メタ)アクリレートを除く。
これらの中でも、ウレタン(メタ)アクレートの希釈効果が大きい点で、単官能(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。
単官能(メタ)アクリレートの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート及びイソボルニル(メタ)アクリレート等の脂肪族アルキル(メタ)アクリレート;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート及びジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート等の脂環式アルキル(メタ)アクリレート;
ベンジル(メタ)アクリレート、フェノールアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート、p−クミルフェノールアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート及びノニルフェノールアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレート;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメチロールモノ(メタ)アクリレート、ペンタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート;
2−メトキシエチル(メタ)アクリレート及びエトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;
N−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド及びN−(メタ)アクリロイルオキシエチルテトラヒドロフタルイミド等のイミド基含有(メタ)アクリレート;
3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルジメトキシメチルシラン及び3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等のアルコキシシリル基含有(メタ)アクリレート;並びに
テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、(2−エチル−2−メチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、(2−イソブチル−2−メチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、(1,4−ジオキサスピロ[4,5]デカン−2−イル)メチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、アリル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート等が挙げられる。
前記アルキレンオキサイド付加物において、アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートの具体例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート及び1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート等の脂肪族ジオールのジ(メタ)アクリレート;
シクロヘキサンジメチロールジ(メタ)アクリレート及びトリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート等の脂環族ジオールのジ(メタ)アクリレート;
ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート及びトリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;
ネオペンチルグリコールとヒドロキシピバリン酸と(メタ)アクリル酸のエステル化反応生成物;
ビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート等のビスフェノール系化合物のアルキレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート;
水素添加ビスフェノールAのジ(メタ)アクリレート等の水素添加ビスフェノール系化合物のジ(メタ)アクリレート;
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ、トリ又はテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ又はヘキサ(メタ)アクリレート等のポリオールポリ(メタ)アクリレート;
トリメチロールプロパンアルキレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンアルキレンオキサイド付加物のテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールアルキレンオキサイド付加物のトリ又はテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールアルキレンオキサイド付加物のペンタ又はヘキサ(メタ)アクリレート等のポリオールアルキレンオキサイド付加物のポリ(メタ)アクリレート;
エポキシ(メタ)アクリレート;並びに
ポリエステル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ポリエステル(メタ)アクリレートは、デンドリマー型の(メタ)アクリレートであっても良い。
前記アルキレンオキサイド付加物において、アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
これらの中でも、接着力に優れる点で、芳香族単官能(メタ)アクリレートが好ましい。
芳香族単官能(メタ)アクリレートの好ましい例としては、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノールアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート、p−クミルフェノールアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート及びノニルフェノールアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート等が挙げられる。
他方、積層体の劣化を抑制する効果が大きい点で、水酸基含有(メタ)アクリレートが好ましく、水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、水酸基含有単官能(メタ)アクリレート及び水酸基含有多官能(メタ)アクリレートが挙げられる。
水酸基含有単官能(メタ)アクリレートの好ましい例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
水酸基含有多官能(メタ)アクリレートの好ましい例としては、ペンタエリスリトールジ又はトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート及びエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
3−2.光ラジカル重合開始剤
本発明の加水分解性プラスチックフィルム用活性エネルギー線硬化型接着剤組成物は、光ラジカル重合開始剤を含むものが好ましい。
活性エネルギー線として紫外線及び可視光線を用いる場合、硬化の容易性やコストの観点から、本発明の活性エネルギー線硬化型接着剤組成物には、光ラジカル重合開始剤をさらに含有させることが好ましい。
また、活性エネルギー線として電子線を用いる場合、本発明の活性エネルギー線硬化型接着剤組成物には光ラジカル重合開始剤を含有させず、硬化させることも可能であるが、硬化性を改善させるため必要に応じて少量含有させることもできる。
光ラジカル重合開始剤の具体例としては、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−1−(メチルビニル)フェニル]プロパノン、2−ヒドロキシ−1−[4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチループロピオニル)ベンジル]フェニル]−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)]フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)ブタン−1−オン及び3,6−ビス(2−メチル−2−モルフォリノプロピオニル)−9−n−オクチルカルバゾール等のアセトフェノン系化合物;
ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル及びベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン化合物;
ベンゾフェノン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、メチル−2−ベンゾフェノン、1−[4−(4−ベンゾイルフェニルスルファニル)フェニル]−2−メチル−2−(4−メチルフェニルスルフォニル)プロパン−1−オン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン及び4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、及びビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド化合物;並びに
チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロピルチオキサントン、3−[3,4−ジメチル−9−オキソ−9H−チオキサントン−2−イル−オキシ]−2−ヒドロキシプロピル−N,N,N―トリメチルアンモニウムクロライド及びフルオロチオキサントン等のチオキサントン系化合物等が挙げられる。
前記以外の化合物としては、ベンジル、エチル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィネート、フェニルグリオキシ酸メチル、エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、及びカンファーキノン等が挙げられる。
光ラジカル重合開始剤としては、これら化合物の中でも、組成物の硬化性に優れ、硬化物の低黄変性に優れる点で、アシルホスフィンオキサイド系化合物を含む事が好ましい。
又、硬化物の膜厚を厚くする必要がある場合、例えば50μm以上とする必要がある時は、硬化物内部の硬化性を向上させる目的で、又、紫外線吸収剤や顔料を併用する場合は、組成物の硬化性を向上させる目的で、アシルホスフィンオキサイド化合物、チオキサントン系化合物及びα−アミノアルキルフェノン系化合物から選ばれる複数種の化合物を併用することが好ましい。
この場合の化合物の好ましい例としては、アシルホスフィンオキサイド化合物としては、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、エチル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィネート及びビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等が挙げられ、チオキサントン系化合物としては、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン等が挙げられ、並びに、α−アミノアルキルフェノン系化合物としては、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)]フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタンー1−オン、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン等が挙げられる。
光ラジカル重合開始剤の含有割合は、硬化性成分の合計量100質量部に対して0.1〜15質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましい。光ラジカル重合開始剤の割合を0.1質量部以上にすることで、組成物の光硬化性を良好にし、密着性に優れるものとすることができ、15質量部以下とすることで、硬化物の内部硬化性が良好にすることができ、基材との密着性を良好にすることができる。
4.加水分解性プラスチックフィルム用活性エネルギー線硬化型接着剤組成物
本発明の活性エネルギー線硬化型接着剤組成物は、前記ウレタン(メタ)アクリレート及び酸捕捉剤を含む。
本発明の活性エネルギー線硬化型接着剤組成物の製造方法としては、常法に従えば良く、前記ウレタン(メタ)アクリレート及び酸捕捉剤を、必要に応じてさらにその他成分を、常法に従い攪拌・混合することにより製造することができる。この場合、必要に応じて加熱又は加温することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型接着剤組成物の粘度としては、使用目的に応じて適宜設定すれば良い。
加水分解性プラスチックフィルムを使用した積層体の製造工程で使用可能な塗布性、即ち平滑性に優れた塗布面を得るためには、25℃における粘度が3,000mPa・s以下であることが好ましく、50〜2,000mPa・sであることがより好ましく、50〜700mPa・sであることが特に好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型接着剤組成物は、加水分解性プラスチックフィルム同士の接着、加水分解性プラスチックフィルムとこれ以外の種々の基材(以下、「その他基材」という)の接着に使用することができる。つまり、少なくとも一方が加水分解性プラスチックフィルムである2つの基材の接着に使用できる。尚、以下において、単に「基材」と表記した場合は、加水分解性プラスチックフィルム及びその他基材の総称を意味する。
本発明において、加水分解性プラスチックフィルムとは、セルロースエステル系フィルム又はシート、(メタ)アクリル系フィルム又はシート及びポリエステル系フィルム又はシート等のエステル基を有し、加水分解によりカルボン酸が発生するプラスチックフィルム又はシートを意味する。
セルロースエステル系フィルム又はシートの具体例としては、トリアセチルセルロースフィルム又はシート、及びセルロースアセテートブチレートフィルム又はシート等を挙げることができる。
(メタ)アクリル系フィルム又はシートの具体例としては、ポリメチルメタクリレート系フィルム又はシート等を挙げることができる。
ポリエステル系フィルム又はシートの具体例としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム又はシート等が挙げられる。
その他基材としては、ポリカーボネート系フィルム又はシート及びポリビニルアルコール系フィルム又はシート等のプラスチックフィルム又はシート、ガラス、金属酸化物、金属、木、紙等が挙げられる。
金属酸化物としては、例えば、酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化亜鉛等が挙げられる。金属としては、例えば、金、銀、銅、アルミ、鉄、ニッケル、チタン等が挙げられる。これらのうち、蒸着やスパッタリング等で形成される透明性の薄膜が基材である場合、本発明の活性エネルギー線硬化型接着剤組成物の特徴の一つである透明性が要望されることが多いため、より好ましく適用される。
尚、加水分解性プラスチックフィルム等が難接着性の材質である場合、本発明の活性エネルギー線硬化型接着剤組成物を塗工する前に、一方又は両方の表面に活性化処理を行うことができる。表面活性化処理としてはプラズマ処理、コロナ放電処理、薬液処理、粗面化処理及びエッチング処理、火炎処理等が挙げられ、これらを併用してもよい。
5.使用方法
本発明の活性エネルギー線硬化型接着剤組成物の使用方法としては、常法に従えば良く、基材に組成物を塗工した後、他方の基材と貼り合せ、活性エネルギー線を照射する方法等が挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化型接着剤組成物は、基材として薄層被着体を接着する場合に好適である。薄層被着体を接着する場合の使用方法は、ラミネートの製造において通常行われている方法に従えばよい。例えば、組成物を第1の薄層被着体に塗工し、これに第2の薄層被着体を貼り合わせ、活性エネルギー線の照射を行う方法等が挙げられる。
基材に対する塗工は、従来知られている方法に従えばよく、ナチュラルコーター、ナイフベルトコーター、フローティングナイフ、ナイフオーバーロール、ナイフオンブランケット、スプレー、ディップ、キスロール、スクイーズロール、リバースロール、エアブレード、カーテンフローコーター、コンマコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ダイコーター及びカーテンコーター等の方法が挙げられる。
又、本発明の活性エネルギー線硬化型接着剤組成物の塗布厚さは、使用する基材及び用途に応じて選択すればよいが、5〜100μmであることが好ましく、10〜50μmがより好ましい。
活性エネルギー線としては、可視光線、紫外線、X線及び電子線等が挙げられるが、安価な装置を使用することができるため、紫外線が好ましい。
紫外線により硬化させる場合の光源としては、様々のものを使用することができ、例えば加圧或いは高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、無電極放電ランプ、カーボンアーク灯及びLED等が挙げられる。これらの中でも、高圧水銀灯及びメタルハライドランプは特に好ましい。紫外線の照射量は、UV−A領域(365nm近傍)において、200〜2,000mJ/cm2であることが好ましく、300〜1,500mJ/cm2がより好ましい。
電子線により硬化させる場合には、使用できるEB照射装置としては種々の装置が使用でき、例えばコッククロフト・ワルトン型、バンデグラーフ型及び共振変圧器型の装置等が挙げられる。
電子線の吸収線量としては、1〜200kGyが好ましく、10〜100kGyがより好ましい。
電子線の加速電圧としては、基材の膜厚に応じて80〜300kVの範囲で適宜設定すれば良く、基材の膜厚が100μmであれば200kVが好ましい。
電子線照射雰囲気の酸素濃度としては、500ppm以下が好ましく、300ppm以下がより好ましい。
6.積層体及びその製造方法
本発明の積層体は、基材として加水分解性プラスチックフィルムを含む積層体である。当該積層体の構成としては、基材、前記した組成物の硬化物、及び他方の基材から構成される積層体であって、前記基材及び他方の基材の両方又は一方が、加水分解性プラスチックフィルムである。
加水分解性プラスチックフィルムとしては、積層体の劣化を抑制する効果が大きい点から、少なくとも一方は、セルロースエステル系フィルム又はシートである事が好ましい。
積層体の製造方法としては、具体的には、基材に前記した組成物を塗工し、当該塗工面に他方の基材を貼合し、前記基材又は前記他方の基材のいずれかの側から活性エネルギー線を照射する方法等が挙げられる。
組成物の塗工方法、組成物の膜厚、活性エネルギー線の種類の照射条件等も前記した通りである。
得られた積層体の用途としては、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等で使用される各種光学フィルム等が挙げられ、具体的には、防指紋やアンチグレア等の機能性を付与したハードコートフィルム、タッチパネルの前面板、偏光板、位相差フィルム、視野角補償フィルム、輝度向上フィルム、反射防止フィルム、防眩フィルム、レンズシート及び拡散シート等が挙げられる。
以下に、実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は、これらの例によって限定されるものではない。
1.製造例
1)製造例1(ウレタン(メタ)アクリレート)
温度計、撹拌機及び還流管を備えた2Lの側管付き4口フラスコに、ポリカーボネートジオール(1,6−ヘキサンジオール及びカプロラクトンベース、宇部興産(株)製エタナコールUHC−200)を1,220g、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチグリコールエステル(BASFジャパン(株)製HPN)を33g、触媒としてジブチルスズジラウレートを360mg、重合禁止剤として2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールを920mg仕込み、5容量%の酸素を含む窒素の雰囲気下、これらを攪拌しながら液温が70℃になるまで加温した。反応溶液にイソホロンジイソシアネートを350g一括で添加し、2時間反応させた。
その後、2−ヒドロキシプロピルアクリレートを210g添加し、3時間反応させ、赤外線吸収スペクトル装置(Perkin Elmer製FT−IR Spectrum100)によりスペクトルを測定し、イソシアネート基が完全に消費されたことを確認し、ウレタン(メタ)アクリレート(Mw20,000、25℃粘度13,100mPa・s)を得た。以下、「UA1」という。
◆Mw(GPC測定条件)
・装置:Waters(株)製 GPC システム名 1515 2414 717P RI
・検出器:RI検出器
・カラム:ガードカラム 昭和電工(株)製 Shodex KFG(8μm 4.6×10mm)、本カラム2種類 Waters(株)製 styragel HR 4E THF(7.8×300mm)+styragel HR 1THF(7.8×300mm)
・カラムの温度:40℃
・溶離液組成:テトラヒドロフラン(内部標準として硫黄を0.03%含むもの)、流量0.75mL/分
・分子量標準物質:ポリスチレン
◆粘度
E型粘度計を使用して、25℃において粘度を測定した。
2)製造例2(アミン変性(メタ)アクリレート)
(1)原料多官能(メタ)アクリレートの製造
温度計、撹拌機及び還流管を備えた2Lの側管付き4口フラスコに、ジグリセリンのEO4モル付加物〔花王(株)、エマルゲンG2E−4、625mgKOH/g〕500g、アクリル酸518g、パラトルエンスルホン酸一水和物41g、塩化第二銅1.59g、ハイドロキノンモノメチルエーテル1.59g及びトルエン550gを投入した。
含酸素ガスをフラスコ内に吹き込みながら、反応液温度80〜100℃、反応系圧力400〜760Torrの条件で加熱攪拌した。反応の進行に伴って生成する水をディーンスターク管にて系外に除去しながら7時間の脱水エステル化反応を行った。
反応終了後に、得られた反応液を、分液ロートに添加して、純水で洗浄・分液した後、有機層をさらに水酸化ナトリウム水溶液で洗浄・分液し、有機層をさらに純水で洗浄・分液し、静置した後に下層を除去した。上層の有機相を減圧下に加熱してトルエンを留去した。
得られた反応物は、トリアクリレート及びテトラアクリレートを含む混合物(Mn1,218、25℃粘度440mPa・s、水酸基価14mgKOH/g)であった。以下、「混合物(а1)」という。
尚、混合物(а1)のMn、粘度を前記の方法に従い、測定し、水酸基価を後記の方法に従い、測定した。
(2)アミン変性(メタ)アクリレートの製造
温度計、撹拌機及び還流管を備えた500mLの側管付き4口フラスコに、混合物(а1)250g(0.205モル)を入れ、ジエタノールアミン14.1g(0.134モル、混合物(а1)1モルに対して0.66モル)を室温で投入後、50℃で4時間反応を行った。反応は、空気/窒素の混合雰囲気下で行った。得られた反応物は、ジエタノールアミンのマイケル付加物を含む混合物(アクリル当量204g/eq、3級アミン価28mgKOH/g、水酸基価70mgKOH/g、Mw1290、25℃粘度698mPa・s)であった。以下、「アミン変性(メタ)アクリレートDEA」という。
尚、アミン変性(メタ)アクリレートDEAのアクリル当量、3級アミン価及び水酸基価を後記の方法に従い測定し、Mw及び粘度を前記の方法に従い測定した。
◆アクリル当量
JIS K 2605に基づいて測定される、アクリレートの臭素価(試料100g中の不飽和成分に付加する臭素のg数)を、アクリロイル基1モルあたりのアクリレートのg数に換算した値(単位:g/eq)を表す。
◆3級アミン価
試料0.2g、アセトン50gに無水酢酸5mlを入れ、30分室温にて反応させてから、電位差滴定法により0.01N過塩素酸で滴定した。同様の方法で空試験を行い、以下の計算式より、3級アミン価を算出した。
3級アミン価={(A−B)×f×0.01×56.11}/C
A:試料の滴定に要した0.01N過塩素酸の消費量(ml)
B:空試験の滴定に要した0.01N過塩素酸の消費量(ml)
f:0.01N過塩素酸のファクター
C:試料の量(g)
◆水酸基価
JIS K 0070−1992に基づいて測定される、試料1g中の水酸基と当量の水酸化カリウムのmg数を表す。
2.実施例1〜16、比較例1及び同2
1)活性エネルギー線硬化型接着剤組成物の調製
下記表1に示す化合物を表1に示す割合で撹拌・混合し、活性エネルギー線硬化型組成物を製造した。
得られた表1の組成物を使用し、後記する評価を行った。それらの結果を表1に示す。
尚、表1における数字は質量部を意味する。
又、表1における略号は下記を意味する。
◆ウレタン(メタ)アクリレート
・UA1:ポリカーボネート系ウレタンアクリレート(製造例1)
◆その他(メタ)アクリレート
・THFA:テトラヒドロフルフリルアクリレート(25℃粘度2.8mPa・s)、大阪有機化学工業(株)製ビスコート#150
・POA:フェノキシエチルアクリレート(25℃粘度8.7mPa・s)、大阪有機化学工業(株)製ビスコート#192
・M140:N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド(25℃粘度490mPa・s)、東亞合成(株)製アロニックスM−140
・M5700:2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(25℃粘度170mPa・s)、東亞合成(株)製アロニックスM−5700
◆酸捕捉剤
<カルボジイミド化合物>
・V04K:ポリカルボジイミド化合物(カルボジイミド当量336g/eq)、日清紡ケミカル(株)製カルボジライト V−04K
・V02B:ポリカルボジイミド化合物(カルボジイミド当量603g/eq)、日清紡ケミカル(株)製カルボジライト V−02B
<ハイドロタルサイト焼成物>
・MAO:Mg0.7Al0.31.15
<3級アミン化合物>
・EBE80:アミン変性ポリエーテルアクリレート(水酸基価58mgKOH/g)、ダイセル・オルネクス(株)製EBECRYL 80
・DEA:アミン変性(メタ)アクリレートDEA(製造例2)
<エポキシ化合物>
・jER1001:ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル(固形タイプ、エポキシ当量470g/eq)、三菱ケミカル(株)製jER−1001
◆その他成分
・TBAB:テトラブチルアンモニウムブロミド
◆光ラジカル重合開始剤
・TPO:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、BASFジャパン(株)製ルシリンTPO
2)積層体の製造
トリアセチルセルロースフィルム(厚さ80μm、フジタックTD 80UL、富士フイルム(株)製)に、バーコーターを用いて、表1記載の活性エネルギー線硬化型接着剤組成物を厚さ15μmで塗布し、ポリカーボネートフィルム(厚さ100μm、ユーピロンNF−2000、三菱ガス化学(株)製)をラミネートした。
次いで、アイグラフィックス(株)製のコンベア式紫外線照射装置(100W/cmメタルハライドランプ、ランプ高さ29cm、UV−A領域の照射強度250mW/cm2(ヘレウス(株)製UV POWER PUCKの測定値))を用いて、5.0m/minのコンベアを1回通過することにより、前記ラミネートフィルムのポリカーボネートフィルム側から、UV−A領域の照射エネルギー800mJ/cm2の紫外線照射を行った。
さらに、前記トリアセチルセルロースフィルムの剥き出し面に、バーコーターを用いて、表1記載の活性エネルギー線硬化型接着剤組成物を厚さ15μmで塗布し、ポリカーボネートフィルム(厚さ100μm、ユーピロンNF−2000、三菱ガス化学(株)製)をラミネートした。
次いで、新たにラミネートしたポリカーボネートフィルム側から、上記の同様の条件(メタルハライドランプ、UV−A領域の照射強度250mW/cm2、UV−A領域の照射エネルギー800mJ/cm2)で、前記ラミネートフィルムのポリカーボネートフィルム側から紫外線照射を行い、ポリカーボネートフィルムの両面にトリアセチルセルロースを有する積層体を得た。
得られた積層体について、下記方法に従い、評価を行った。
3)積層体の評価方法
(1)初期評価
◆接着力
前記2.2)で得られた積層体を、幅1インチ、長さ10cmに切出し、試験片を得た後、T剥離試験(剥離速度200mm/min)により、ポリカーボネートフィルムとトリアセチルセルロースフィルム間の剥離強度を測定した。それらの結果を表1に示す。
◆ヘイズ
前記2.2)で得られた積層体のヘイズを、HAZE MATER NDH2000(日本電色工業社製)を用いて測定した。それらの結果を表1に示す。
◆YI(イエローインデックス)
前記2.2)で得られた積層体のYIを、高速積分球式分光透過率測定器DOT−3C(村上色彩技術研究所製)を用いて測定した。それらの結果を表1に示す。
(2)耐湿熱性の評価
◆接着力
前記2.2)で得られた積層体を、幅1インチ、長さ10cmに切出し、試験片を得た後、温度85℃、相対湿度85%の恒温恒湿機に300時間投入した。
300時間後、恒温恒湿機から試験片を取り出し、T剥離試験(剥離速度200mm/min)により、ポリカーボネートフィルムとトリアセチルセルロースフィルム間の剥離強度を測定し、以下の4水準で評価を行った。尚、本耐湿熱性試験後の接着力が0.1N/インチ以上あれば、実用レベルである。それらの結果を表1に示す。
◎ :0.6N/インチ以上
○ :0.1N/インチ以上0.6N/インチ未満
× :0.1N/インチ未満
××:基材の劣化が著しく脆くなったため、測定不能
◆ヘイズ
前記初期評価を行った積層体を、温度85℃、相対湿度85%の恒温恒湿機に投入し、前記と同様の方法で測定される積層体のヘイズが、50%に到達時間するまでの時間を計測し、以下の3水準で評価を行った。前記の時間が長いほど、積層体の白濁を抑制する効果が大きいことを意味する。それらの結果を表1に示す。
◎ :500時間以上
○ :350時間以上500時間未満
× :350時間未満
◆YI(イエローインデックス)
前記初期評価を行った積層体を、温度85℃、相対湿度85%の恒温恒湿機に入れ、上記と同様の方法で測定される積層体のYIが、10に到達時間するまでの時間を計測し、以下の3水準で評価を行った。前記の時間が長いほど、積層体の黄変を抑制する効果が大きいことを意味する。それらの結果を表1に示す。
◎ :500時間以上
○ :350時間以上500時間未満
× :350時間未満
Figure 2019108426
4)評価結果
実施例1〜16の結果から明らかなように、本発明の活性エネルギー線硬化型接着剤組成物を用いた場合、厳しい湿熱環境下において、積層体の白濁及び黄変を抑制する効果が大きく、接着力は実用レベルであった。
これらの中でも、その他(メタ)アクリレートとして、芳香族単官能(メタ)アクリレートであるフェノキシエチルアクリレートを含む実施例1〜2は、接着力が特に優れた。また、水酸基含有単官能(メタ)アクリレートである2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレートを含む実施例3〜16は、積層体の白濁及び黄変を抑制する効果が特に優れた。
さらに、硬化性成分の組成が一定の比較において、酸捕捉剤としてカルボジイミド化合物を含む実施例3〜9、ハイドロタルサイト焼成物を含む実施例10〜11、及び3級アミン化合物を含む実施例12〜14は、エポキシ化合物を含む実施例15〜16よりも積層体の白濁及び黄変を抑制する効果が一層優れた。特に、実施例3〜5、9及び10〜11は、酸捕捉剤の添加量が比較的少量でも、積層体の白濁及び黄変を抑制する効果が大きかった。また、3級アミン化合物としてアミン変性(メタ)アクリレートを含む実施例12及び13は、カルボジイミド化合物を同質量部含む実施例6よりも、厳しい湿熱環境下において接着力が高かった。
これに対して、酸捕捉剤を含まない比較例1〜2においては、厳しい湿熱環境下において接着力を測定できないほど基材が劣化し、実用レベルにはほど遠かった。
本発明の活性エネルギー線硬化型接着剤組成物は、基材として加水分解性プラスチックフィルムを有する積層体の製造に使用することができ、特に、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等に使用される各種光学フィルム又はシートの製造に好適に使用することができる。

Claims (8)

  1. ウレタン(メタ)アクリレート及び酸捕捉剤を含む、加水分解性プラスチックフィルム又はシート用活性エネルギー線硬化型接着剤組成物。
  2. 前記酸捕捉剤がカルボジイミド化合物、ハイドロタルサイト焼成物、3級アミン化合物及びエポキシ化合物からなる群より選択される少なくとも1種類を含む、請求項1に記載の加水分解性プラスチックフィルム又はシート用活性エネルギー線硬化型接着剤組成物。
  3. 前記酸捕捉剤がカルボジイミド化合物又はハイドロタルサイト焼成物の少なくとも一方を含む、請求項1に記載の加水分解性プラスチックフィルム又はシート用活性エネルギー線硬化型接着剤組成物。
  4. 前記3級アミン化合物がアミン変性(メタ)アクリレートを含む、請求項2に記載の加水分解性プラスチックフィルム又はシート用活性エネルギー線硬化型接着剤組成物。
  5. 前記ウレタン(メタ)アクリレートがポリカーボネート系ウレタン(メタ)アクリレートを含む、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の加水分解性プラスチックフィルム又はシート用活性エネルギー線硬化型接着剤組成物。
  6. さらに、水酸基含有(メタ)アクリレートを含む、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の加水分解性プラスチックフィルム又はシート用活性エネルギー線硬化型接着剤組成物。
  7. 前記加水分解性プラスチックフィルム又はシートがセルロースエステル系フィルム又はシートである、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の加水分解性プラスチックフィルム又はシート用活性エネルギー線硬化型接着剤組成物。
  8. 基材、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の加水分解性プラスチックフィルム又はシート用活性エネルギー線硬化型接着剤組成物の硬化物、及び他方の基材から構成される積層体であって、
    前記基材及び前記他方の基材の両方又は一方が、加水分解性プラスチックフィルム又はシートである積層体。
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