JP7376849B2 - 活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物、硬化物、積層体 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物、硬化物、積層体 Download PDF

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本発明は、活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物、硬化物、積層体に関する。
活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物は、スマートフォンやタブレット等のモバイル機器、デジタルカメラやオーディオ等のデジタル家電、無線機やモデムの通信機器等のIT関連等の非常に幅広い分野で使用されている。このようなコーティング剤組成物は、光学用フィルム等の基材に塗工され、紫外線や可視光等の活性エネルギー線を短時間照射することにより硬化できる。その一方、基材自体は、温度変化や外部応力等で変形・伸縮しやすいため、コーティング剤組成物には、基材の変形等に追従できるような密着性が求められる。
基材に対する密着性を課題とした技術としては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、特定の芳香族系ジ(メタ)アクリレート、フェニル骨格を有するモノ(メタ)アクリレートを含む活性エネルギー線硬化型組成物が開示されている(特許文献1)。しかしながら、密着性を高めようとした場合、コーティング剤組成物は柔らかくなるため、加工性が悪くなり(破断強度が低くなる)、その一方、破断強度を高めようとすると、クラックが生じる(破断伸度を確保できない)場合があった。
国際公開WO2008/149766号
本発明の課題は、基材に対する密着性に優れ、高い破断伸度と破断強度も併せ持つ硬化物を与える活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物;当該コーティング剤組成物の硬化物、及び当該硬化物を有する積層体を提供することにある。
本発明者らは、ポリウレタンモノ(メタ)アクリレートに、特定の(メタ)アクリレート系モノマーを複数配合したコーティング剤組成物が、前記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下の活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物、硬化物、積層体に関する。
1.ジイソシアネート(a1)、ジオール(a2)、及び水酸基含有モノ(メタ)アクリレート(a3)を反応成分に含むポリウレタンモノ(メタ)アクリレート(A)、環内に酸素原子を有する環状(メタ)アクリレート(B1)、ホモポリマーとした場合のガラス転移温度が50℃以上であるモノ(メタ)アクリレート(B2)(ただし、(B1)成分に属するものを除く)並びに非環状ジ(メタ)アクリレート(C)を含み、
(A)成分の含有量と、(B1)成分及び(B2)成分の合計含有量との比率が、固形分重量で、(A)/[(B1)+(B2)]=5/95~80/20であり、
(C)成分の含有量が、(A)成分、(B1)成分及び(B2)成分の合計100重量部に対して、10重量部未満である活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物。
2.(a2)成分が、ポリエステルジオール及び/又はポリカプロラクトンジオールである前項1に記載の活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物。
3.(B1)成分が、(2-メチル-2-エチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチルアクリレート、環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート、(3-エチルオキセタン-3-イル)メチルアクリレート及び(3-エチルオキセタン-3-イル)メチルメタクリレートからなる群より選ばれる少なくとも1種である、前項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物。
4.(B2)成分が脂環族モノ(メタ)アクリレートである前項1~3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物。
5.(B1)成分及び(B2)成分の含有比率が、固形分重量で、(B1)/(B2)=1/5~5/1である前項1~4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物。
6.更に、チオール(D)を含む前項1~5のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物。
7.前項1~6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物の硬化物。
8.基材の少なくとも片面に、前項7の硬化物を有する積層体。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物は、硬化物とした際に本発明の課題は、基材に対する密着性に優れ、高い破断伸度と破断強度も併せ持つ。当該コーティング剤組成物は、例えば、偏光板、携帯電話、スマートフォン、パソコン等の液晶パネルや有機ELパネル等のコーティング剤に適用できる。
本発明の活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物(以下、単に“コーティング剤組成物”という)は、特定のポリウレタンモノ(メタ)アクリレート(A)(以下、(A)成分という。)、環内に酸素原子を有する環状(メタ)アクリレート(B1)(以下、(B1)成分という。)、ホモポリマーとした場合のガラス転移温度が50℃以上であるモノ(メタ)アクリレート(B2)(ただし、(B1)成分に属するものを除く)(以下、(B2)成分という。)並びに非環状ジ(メタ)アクリレート(C)(以下、(C)成分という。)を含む。
(A)成分は、基材に対して優れた密着性を有する成分である。具体的には、ジイソシアネート(a1)(以下、(a1)成分という。)、ジオール(a2)(以下、(a2)成分という。)、及び水酸基含有モノ(メタ)アクリレート(a3)(以下、(a3)成分という。)を反応成分に含むものである。
(a1)成分としては、特に限定されず、例えば、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、m-キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、3,3-ジメチルジフェニルメタンジイソシアネート、4,4-ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート等の芳香族系ジイソシアネート;テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;ジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、シクロヘキサン-1,4-ジイルビス(メチレン)ジイソシアナート、水添キシリレンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート等が挙げられ、これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。中でも、硬化物の破断強度を高くする点から脂環族ジイソシアネートが好ましく、イソホロンジイソシアネートがより好ましい。
(a2)成分としては、分子内に水酸基を2つ有する化合物であり、その種類は特に限定されず、例えば、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール、ポリカプロラクトンジオール等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
ポリエーテルジオールとしては、特に限定されず、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、及びこれらの共重合体等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を併用しても良い。また市販品としては、例えば、『PEG400』、『PEG600』、『PEG1000』、『PEG2000』、『PEG10000』(三洋化成工業(株)製)、『アデカポリエーテルポリオールP-1000』、『アデカポリエーテルポリオールP-2000』、『アデカポリエーテルポリオールP-3000』(以上、ADEKA(株)製)、『PTMG650』、『PTMG1000』、『PTMG1500』、『PTMG2000』、『PTMG3000』、(以上、三菱ケミカル(株)製)等が挙げられる。
ポリエステルジオールとしては、特に限定されず、ジオールと多塩基酸との重縮合物等が挙げられる。ジオールとしては、特に限定されず、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオール、2-エチル-2-ブチル-1,3-プロパンジオール等の脂肪族ジオール;シクロヘキサン-1,4-ジオール、シクロヘキサン-1,4-ジメタノール、ダイマー酸ジオール等の脂環族ジオール;ビスフェノールAのエチレングリコール又はプロピレングリコール付加物等が挙げられる。また、多塩基酸としては、特に限定されず、例えば、アジピン酸、マレイン酸、コハク酸、シュウ酸、フマル酸、マロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸等の二塩基酸;無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の芳香族多塩基酸;これらに対応する酸無水物やその誘導体及びダイマー酸、水添ダイマー酸等が挙げられる。なお、当該エステル化反応には、必要に応じて、公知の触媒を使用しても良く、例えば、ジブチルスズオキサイドやオクチル酸第一スズ等のスズ化合物やテトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート等のアルコキシチタン等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を併用しても良い。また市販品としては、『クラレポリオールP510』、『クラレポリオールP1010』、『クラレポリオールP2010』、『クラレポリオールP3010』、『クラレポリオールP4010』(以上、(株)クラレ製)、『アデカニューエースYT-101』『アデカニューエースYG-108』、『アデカニューエースY9-10』、『アデカニューエースNS-2400』(以上、(株)ADEKA製)、『PLACCEL 205』、『PLACCEL 208』、PLACCEL 210』((株)ダイセル製)等が挙げられる。
ポリカーボネートジオールとしては、例えば、ジオールをカルボニル化剤と反応させて得られる生成物が挙げられる。ジオールとしては、例えば、前述したものが挙げられる。また、カルボニル化剤としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のアルキレンカーボネート;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート等のジアルキルカーボネート;ジフェニルカーボネート、ホスゲン等が挙げられる。これらのジオール、カルボニル化剤は単独でも2種以上を組み合わせても良い。また市販品としては、例えば、『ニッポラン963』、『ニッポラン964』、『ニッポラン981』(以上、東ソー(株)製)、『ETERNACOLL(登録商標)』シリーズ(宇部興産(株)製)、『BENEBiOL(登録商標)』シリーズ(以上、三菱ケミカル(株)製)等が挙げられる。
ポリカプロラクトンジオールは、ε-カプロラクトンの開環重合物であり、重合の際には、ジオール、アルカノールアミン等が使用される。ジオールとしては、例えば、前述したものが挙げられる。また、アルカノールアミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、N-メチルエタノールアミン、N-エチルエタノールアミン、N-n-ブチルエタノールアミン、N-(β-アミノエチル)イソプロパノールアミン、N-メチルジエタノールアミン、ジエタノールアミン、N-エチルジエタノールアミン、N-n-ブチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。市販品としては、例えば、『プラクセル 210』、『プラクセル 210N』、『プラクセル 212』、『プラクセル L212AL』、『プラクセル 220』、『プラクセル 220N』(以上、(株)ダイセル製)等が挙げられる。
これらの(a2)成分の中でも、硬化物の破断伸度及び破断強度を高くできる点から、ポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオールが好ましい。
(a2)成分の物性としては、特に限定されず、例えば、数平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法によるポリスチレン換算値、以下同様)が、通常、400~5000程度であり、好ましくは500~2000程度である。また、(a2)成分の1分子当たりの平均水酸基数も、特に限定されず、通常1~3程度、好ましくは1~2程度である。なお、平均水酸基数とは、(a2)成分の1分子中に存在する水酸基の平均個数を意味する。
(a2)成分の使用モル量としては、特に限定されないが、硬化物の破断伸度が高まる点から、(a1)成分1モルに対して、0.8~1モルが好ましい。また同様の点から、0.9~1モルがより好ましい。
(a3)成分としては、特に限定されず、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピルアクリレート、3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘキシルアクリレート等の水酸基含有脂肪族モノ(メタ)アクリレート;4-ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、5-ヒドロキシシクロオクチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有脂環族(メタ)アクリレート;2-ヒドロキシ-3-フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有芳香族(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。中でも、水酸基含有脂肪族(メタ)アクリレートが好ましく、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートがより好ましい。
(a3)成分の使用モル量としては、特に限定されないが、硬化物の破断伸度及び破断強度も高くできる点から、(a1)成分1モルに対して、0.05~1モルが好ましい。また同様の点から、0.2~0.7モルがより好ましい。
(A)成分は、特に限定されず、各種公知の方法により製造されるものであり、例えば、(a1)成分と(a2)成分とを反応させてウレタンプレポリマー(以下、(A’)成分)を製造し、次いで、(A’)成分と(a3)成分を反応させることにより得られる。反応条件としては、特に限定されず、通常は温度が60~90℃程度、時間が0.5~3時間程度である。
なお、(A)成分の製造は、いずれも無溶剤下で行っても良いが、後述する(B1)成分及び(B2)成分の存在下で行うこともできる。
(A)成分の他の物性としては、特に限定されないが、重量平均分子量が、2000~40000程度が好ましく、5000~20000程度がより好ましい。なお、ここでの重量平均分子量は、GPC法(ゲルパーミエーションクロマトグラフ法によるポリスチレン換算値)で測定した値である。
(B1)成分としては、環内に酸素原子を有する環状(メタ)アクリレートであり、基材に対して良く密着させるための成分である。(B1)成分としては、特に限定されず、例えば、(3-エチルオキセタン-3-イル)メチルアクリレート、(3-エチルオキセタン-3-イル)メチルメタクリレート等のオキセタン環を有する(メタ)アクリレート;(2-メチル-2-エチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチルアクリレート、(2-オキソ-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチルメタクリレート、4-(メタ)アクリロイルオキシメチル-2-シクロヘキシル-1,3-ジオキソラン等のジオキソラン環を有する(メタ)アクリレート;環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート、1,3-ジオキサン-5,5-ジメタノールジアクリレート等のジオキサン環を有する(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。中でも基材に対して良く密着させる点から、(2-メチル-2-エチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチルアクリレート、(3-エチルオキセタン-3-イル)メチルアクリレート、(3-エチルオキセタン-3-イル)メチルメタクリレートが好ましい。
また(B1)成分の市販品としては、『MEDOL-10』((2-メチル-2-エチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチルアクリレート、大阪有機化学工業(株)製)、『ビスコート#200』(環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート、大阪有機化学工業(株)製)、(3-エチルオキセタン-3-イル)メチルアクリレート(商品名:『OXE-30』、大阪有機化学工業(株)製)、(3-エチルオキセタン-3-イル)メチルメタクリレート(商品名:『OXE-10』、大阪有機化学工業(株)製)等が挙げられる。
(B2)成分は、ホモポリマーとした場合のガラス転移温度が50℃以上であるモノ(メタ)アクリレートであり、(B1)成分に属さないものであり、コーティング剤組成物を硬化させた際に、ある程度硬くし、光学部材を加工しやすくする(良好な加工性を与える)成分である。
「ホモポリマーとした場合のガラス転移温度」とは、そのモノマーのみを単独で重合して製造したポリマーのガラス転移温度(Tg)のことであり、例えば、Wiley-Interscienceの『POLYMER HANDBOOK FOURTH EDITION』(2003)には具体的な数値が記載されている。なお、本発明では、化学メーカーのホームページやカタログの製品情報に記載の値を採用した。前記ガラス転移温度が50℃以上であると、硬化物の破断強度が高くなる。また同様の点から、前記ガラス転移温度は、70℃以上が好ましく、90℃以上がより好ましい。また、硬化物の破断伸度が高まる点から、前記ガラス転移温度は、150℃以下が好ましく、100℃以下がより好ましい。
(B2)成分としては、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n-プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、s-ブチルメタクリレート、t-ブチルメタクリレート等の脂肪族モノ(メタ)アクリレート;イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、シクロペンチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、3,3,5-トリメチルシクロヘキシルアクリレート、3,3,5-トリメチルシクロヘキシルメタクリレート、4-t-ブチルシクロヘキシルメタクリレート、シクロオクチルメタクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンタニルメタクリレート、ジシクロペンテニルメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、1-アダマンチルアクリレート、3,5-ジメチルアダマンチルアクリレート、1-アダマンチルメタクリレート等の脂環族モノ(メタ)アクリレート;フェニルアクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、2-フェノキシエチルメタクリレート、2-ナフチルアクリレート等の芳香族モノ(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。中でも硬化物がある程度硬くなり、光学部材を加工しやすくする点から、脂環族モノ(メタ)アクリレートが好ましく、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、ジシクロペンタニルアクリレートがより好ましい。
(A)成分、(B1)成分及び(B2)成分の含有量としては、固形分重量(以下同様)で、(A)成分の含有量と、(B1)成分及び(B2)成分の合計含有量との比率で表して、(A)/[(B1)+(B2)]=5/95~80/20である。前記比率が5/95未満であると硬化物がもろくなり、破断伸度及び破断強度が低くなる傾向があり、80/20を超えると、硬化物が柔軟になり破断強度が低くなる傾向がある。また同様の点から、前記比率は、(A)/[(B1)+(B2)]=20/80~70/30が好ましく、40/60~60/40がより好ましい。
また、(B1)成分及び(B2)成分の含有比率としては、基材密着性の点から、固形分重量で、(B1)/(B2)=1/5~5/1が好ましく、1/2~2/1がより好ましい。
(C)成分は、非環状ジ(メタ)アクリレートであり、破断強度を高める成分である。(C)成分としては、特に限定されず、例えば、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、オクタンジオールジ(メタ)アクリレート等のアルカンジオールジ(メタ)アクリレート;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等のモノアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;エトキシ化ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。中でも硬化物の破断伸度及び破断強度を高くできる点から、アルキレングリコールジ(メタ)アクリレートが好ましく、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートがより好ましい。
(C)成分の含有量としては、(A)成分、(B1)成分及び(B2)成分の合計100重量部に対して、10重量部未満である。前記含有量であると、硬化物の破断伸度及び破断強度も高くできる傾向がある。また同様の点から、(C)成分の含有量は、0.5~8重量部が好ましく、1~5重量部がより好ましい。
本発明のコーティング剤組成物は、さらにチオール(D)(以下、(D)成分という。)を含ませても良い。
(D)成分としては、特に限定されず、各種公知のものを使用でき、種類としては単官能チオール、多官能チオール等が挙げられる。
単官能チオールとしては、特に限定されず、例えば、1-ノナンチオール、t-ノナンチオール、1-ドデカンチオールメルカプタン、t-ドデカンチオール等が挙げられる。
多官能チオールとしては、特に限定されず、例えば、1,2-エタンジチオール、1,3-プロパンジチオール、1,4-ブタンジチオール、1,5-ペンタンジチオール、1,6-ヘキサンジチオール、1,7-ヘプタンジチオール、1,8-オクタンジチオール、1,9-ノナンジチオール、トリアジンジチオール、テトラエチレングリコールビス(3-メルカプトプロピオネート)、3-メルカプトメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシルチオール、1,3-ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、1,4-ビス(3-メルカプトブチリルオキシ)ブタン、テトラエチレングリコール-ビス(3-メルカプトプロピオネート)等の2官能チオール;トリアジントリチオール、1,2,3-プロパントリチオール、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)、1,3,5-トリス(3-メルカプトブチルオキシエチル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6-(1H,3H,5H)-トリオン等の3官能チオール;ペンタエリスリトールテトラキスチオグルコレートペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート)等の4官能チオール等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。中でも多官能チオールが好ましく、3官能チオール及び/又は4官能チオールがより好ましい。
(D)成分の含有量としては、特に限定されないが、硬化物の高い破断伸度及び破断強度を確保する点から、固形分重量で、(A)成分、(B1)成分及び(B2)成分の合計100重量部に対して、0.1~5重量部程度である。また同様の点から、好ましくは0.5~2重量部程度である。
本発明のコーティング剤組成物には、無機フィラー、シランカップリング剤、コロイダルシリカ、表面調整剤、界面活性剤、光吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、レベリング剤、消泡剤、光増感剤、スリップ剤、湿潤剤、防錆剤、顔料、顔料分散体等の添加剤を含めても良い。これらの添加剤の含有量としては、特に限定されないが、固形分重量で、(A)成分、(B1)成分、(B2)成分及び(C)成分の合計100重量部に対して、0.1~7重量部以下である。
本発明のコーティング剤組成物は、(A)成分、(B1)成分、(B2)成分及び(C)成分、必要に応じて(D)成分、添加剤を混合することにより得られる。混合温度、各成分の混合方法及び添加順序については、特に限定されない。
また、コーティング剤組成物の粘度を調整する目的で、必要に応じて、有機溶剤を配合しても良い。有機溶剤としては、特に限定されず、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、エチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジアセトンアルコール等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明のコーティング剤組成物は、活性エネルギー線を照射するに際して、光重合開始剤を配合する。光重合開始剤としては、特に限定されず、例えば、ベンゾイン化合物、アセトフェノン化合物、アシルホスフィンオキシド化合物、チタノセン化合物、チオキサントン化合物、オキシムエステル化合物等の光重合開始剤、アミンやキノン等の光増感剤等が挙げられ、より具体的には、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、2-ヒドロキシ-1-[4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル]-2-メチル-プロパン-1-オン、2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン、ジフェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキシド、ビス(η-2,4-シクロペンタジエン-1-イル)-ビス(2,6-ジフルオロ-3-(1H-ピロール-1-イル)-フェニル)チタニウム、1,2-オクタンジオン1-[4-(フェニルチオ)-2-(o-ベンゾイルオキシム)]、エタノン1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-1-(o-アセチルオキシム)等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
光重合開始剤の含有量としては、特に限定されないが、硬化型コーティング剤組成物の硬化性の点から、(A)成分、(B1)成分、(B2)成分及び(C)成分の合計100重量部に対して、通常は0.5~10重量部程度、好ましくは0.5~7重量部程度、より好ましくは1~4重量部程度である。
本発明の硬化物は、前記コーティング剤組成物を硬化させたものである。
本発明の硬化物は特に限定されず、例えば、本発明のコーティング剤組成物を基材に塗工し、活性エネルギー線を照射することにより得られる。
基材としては、特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)、シクロオレフィンポリマーフィルム(COPフィルム)、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン酢酸ビニルフィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム等のプラスチックフィルム;金属、木材、紙、ガラス、スレート等が挙げられる。なお、基材は軽剥離のもの、重剥離のものも使用でき、また未処理のもの、プラズマ処理されたものを使用できる。
塗工方法としては、特に限定されず、例えば、アプリケーター、バーコーター、ロールコーター、ナイフコーター、グラビアコーター等が挙げられる。活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物の塗工量も特に限定されず、通常は、硬化後の膜厚が10~500μm程度となるように塗工する。
活性エネルギー線としては、特に限定されず、例えば、紫外線、赤外線、可視光線等の光線、電子線、X線、α線、β線、γ線、中性子線等が挙げられる。本発明においては、光線が好ましく、紫外線がより好ましい。
紫外線の光源としては、特に限定されず、例えば、キセノンランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、無電極ランプ、LEDランプ等が挙げられる。また、紫外線の積算光量も特に限定されず、通常、100~3000mJ/cm程度である。また、紫外線を照射した後は、完全に硬化させる目的に、必要に応じて加熱させても良い。
本発明の積層体は、基材の少なくとも片面に本発明の硬化物を有するものである。基材、硬化方法等は前述と同様である。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら各例に限定されるものではない。なお、各例中、部及び%は特記しない限り全て重量基準である。
製造例1((A-1)の製造)
撹拌装置、冷却器、滴下ロ-ト、温度計を備えた反応装置にポリエステルポリオール(アジピン酸/フタル酸及び1,6-ヘキサンジオールの反応物、商品名:『アデカニューエースYG-108』、(株)アデカ製)78部、イソホロンジイソシアネート19部を仕込んだ後、系内温度が70℃になるまで昇温し、2-エチルヘキサン酸スズ0.1部を加えた。80℃で90分撹拌した。次いでこの溶液に、2-ヒドロキシエチルアクリレート3部を加えた。30分後に2-エチルヘキサン酸スズ0.1部を加え、さらに30分後に2-エチルヘキサン酸スズ0.1部を加えた。さらに80℃でさらに2時間撹拌を続けた。IRスペクトルでイソシアネート基の吸収2270cm-1が消滅したことを確認し、(A-1)を得た。
製造例2~3、比較製造例2
表1に示す組成で、製造例1と同様に合成し、(A-2)~(A-3)、(E-2)をそれぞれ得た。
比較製造例1((E-1)の製造)
撹拌装置、冷却器、滴下ロ-ト、温度計を備えた反応装置にYG-108 78部、イソホロンジイソシアネート12部を仕込んだ後、系内温度が40℃になるまで昇温し、2-エチルヘキサン酸スズ0.1部を加えた。80℃で1.5時間撹拌後、IRスペクトルでイソシアネート基の吸収2270cm-1が消滅したことを確認し、(E-1)成分を得た。
表1に示す略号は、以下の化合物を意味する。
<ジイソシアネート>
・IPDI:イソホロンジイソシアネート
<ジオール>
・YG108:ポリエステルジオール(アジピン酸/フタル酸及び1,6-ヘキサンジオールの反応物、商品名:『アデカニューエースYG-108』、(株)ADEKA製)
・L212AL:ポリカプロラクトンジオール(商品名:『プラクセル L212AL』、(株)ダイセル製)
<水酸基含有(メタ)アクリレート>
・HEA:2-ヒドロキシエチルアクリレート
実施例1
(A-1)成分を50部、(B1)成分として、(2-メチル-2-エチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチルアクリレート(商品名:『MEDOL-10』)、大阪有機化学工業(株)製)25部、(B2)成分として、イソボルニルアクリレート25部、(C)成分として、トリプロピレングリコールジアクリレート(商品名:『ビスコート#310P』、大阪有機化学工業(株)製)1部、及び光重合開始剤として、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン(商品名:『Lunacure100』、DKSHジャパン(株)製)1部を加えて室温で混合し、活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物を得た。
実施例2~17、比較例1~9
表2に示す組成に、光重合開始剤として2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン(商品名:『Lunacure100』、DKSHジャパン(株)製)を1部混合し、活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物をそれぞれ得た。
<積層体の作製>
市販のポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:『コスモシャインA4100』、東洋紡(株)製)の表面に、各活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物をアプリケーターで硬化被膜の膜厚が25μmとなるように塗工した。その後、200W水銀ランプを用いて積算光量750mJ/cmになるよう紫外線を照射して積層体を作製した。
<破断伸度・破断強度>
各積層体を幅1cm、長さ10cmに切り出した試験片を準備した。試験片を引張試験機(装置名:『RTM-500』、オリエンテック(株)製)にチャック間距離50mmでセットし、引張速度20mm/分で試験片を引っ張り、応力-歪み曲線を求めた。試験片が破断した時の応力を破断強度(単位:MPa)とし、破断時の歪み量を破断伸度(単位:%)として評価した。破断強度が1.0MPa以上のもの、及び破断伸度が100%以上のものを良好とした。結果を表2に示す(以下同様)。
<密着性>
JIS K 5600-5-6に準拠して、碁盤目密着試験を行った。
セロハンテープ(商品名『LP-24』、ニチバン(株)製)を、指で上から押し付けるようにして積層体の硬化層側に密着させた後に剥離した。100マスの内、硬化層が全てのマス目で剥離していない場合を100/100、全てのマス目で剥離している場合を0/100とし、硬化層が剥離していないマス目を数えた。
*1:(C)及び光重合開始剤の含有量:(A)、(B1)及び(B2)成分の合計100重量部に対する部数で示す。
表2に示す略号は、以下の化合物を意味する。
<ウレタン(メタ)アクリレート>
・A-1、A-2、A-3:製造例1~3のウレタンモノ(メタ)アクリレート
・E-1:比較製造例1の(メタ)アクリロイル基を有さないウレタン
・E-2:比較製造例2のウレタンジ(メタ)アクリレート
<環状(メタ)アクリレート>
・MEDOL-10:(2-メチル-2-エチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチルアクリレート(商品名:『MEDOL-10』、大阪有機化学工業(株)製)
・OXE-10:(3-エチルオキセタン-3-イル)メチルメタクリレート(商品名:『OXE-10』、大阪有機化学工業(株)製)
<モノ(メタ)アクリレート>
・IBOA:イソボルニルアクリレート、商品名:『ライトアクリレートIB-XA』、共栄社化学(株)製(Tg=94℃)
・FA-513AS:ジシクロペンタニルアクリレート、商品名:『ファンクリルFA-513AS』、日立化成(株)製(Tg=120℃)
・IBOMA:イソボルニルメタクリレート、商品名:『ライトエステルIB-X』、共栄社化学(株)製(Tg=180℃)
・CHA:シクロヘキシルアクリレート、商品系:『ビスコート#155』、大阪有機化学工業(株)製(Tg=15℃)
・2EHA:2-エチルヘキシルアクリレート、三菱ケミカル(株)製(Tg=-70℃)
<ポリ(メタ)アクリレート>
・V#310HP:トリプロピレングリコールジアクリレート、商品名:『ビスコート#310P』、大阪有機化学工業(株)製
・DPGDA:ジプロピレングリコールジアクリレート
・M305:ペンタエリスリトールトリアクリレート/ペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物、商品名:『アロニックスM-305』(ペンタエリスリトールトリアクリレートの含有重量比率:55~63%)、東亞合成(株)製
<チオール>
・PE1:ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート)、商品名:『カレンズMT PE1』、昭和電工(株)製

Claims (8)

  1. ジイソシアネート(a1)、ジオール(a2)、及び水酸基含有モノ(メタ)アクリレート(a3)を反応成分に含むポリウレタンモノ(メタ)アクリレート(A)、環内に酸素原子を有する環状(メタ)アクリレート(B1)、ホモポリマーとした場合のガラス転移温度が50℃以上であるモノ(メタ)アクリレート(B2)(ただし、(B1)成分に属するものを除く)並びに非環状ジ(メタ)アクリレート(C)を含み、
    (A)成分の含有量と、(B1)成分及び(B2)成分の合計含有量との比率が、固形分重量で、(A)/[(B1)+(B2)]=5/95~80/20であり、
    (C)成分の含有量が、(A)成分、(B1)成分及び(B2)成分の合計100重量部に対して、10重量部未満である活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物。
  2. (a2)成分が、ポリエステルジオール及び/又はポリカプロラクトンジオールである請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物。
  3. (B1)成分が、(2-メチル-2-エチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチルアクリレート、環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート、(3-エチルオキセタン-3-イル)メチルアクリレート及び(3-エチルオキセタン-3-イル)メチルメタクリレートからなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物。
  4. (B2)成分が脂環族モノ(メタ)アクリレートである請求項1~3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物。
  5. (B1)成分及び(B2)成分の含有比率が、固形分重量で、(B1)/(B2)=1/5~5/1である請求項1~4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物。
  6. 更に、チオール(D)を含む請求項1~5のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物。
  7. 請求項1~6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物の硬化物。
  8. 基材の少なくとも片面に、請求項7の硬化物を有する積層体。
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