JP7184853B2 - 紫外線硬化型接着剤組成物、それを用いた貼り合せ方法及び物品 - Google Patents
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(1)少なくとも2つの光学基材を貼り合わせるために用いる紫外線硬化型接着剤組成物であって、リン酸基を有する(メタ)アクリレート[成分A]、水酸基を有する単官能(メタ)アクリレート[成分B]、水酸基を持たない単官能(メタ)アクリレート[成分C]、光重合開始剤[成分D]を含み、[成分B]と[成分C]の合計含有量が紫外線硬化型接着剤組成物の総量に対して70質量%以上であり、当該接着剤組成物を硬化させた硬化物の-20℃でのせん断弾性率が1.0×106Pa以下である紫外線硬化型接着剤組成物。
(2)リン酸基を有する(メタ)アクリレート[成分A]が0.05~10質量%であり、水酸基を有する単官能(メタ)アクリレート[成分B]が0.5~40質量%、水酸基を持たない単官能(メタ)アクリレート[成分C]が20~99質量%であり、光重合開始剤[成分D]が0.05~10質量%である(1)に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
(3)水酸基を持たない単官能(メタ)アクリレート[成分C]として、ラウリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、2-エチルへキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノルマルオクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする(1)又は(2)に記載 の紫外線硬化型接着剤組成物。
(4)水酸基を持たない単官能(メタ)アクリレート[成分C]として、2-エチルへキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノルマルオクチル(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする(1)~(3)に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
(5)水酸基を持たない単官能(メタ)アクリレート[成分C]として2-エチルへキシル(メタ)アクリレートを含有することを特徴とする(1)~(4)のいずれかに記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
(6)水酸基を持たない単官能(メタ)アクリレート[成分C]として、環状骨格を有する単官能(メタ)アクリレートを含有することを特徴とする(1)~(5)のいずれかに記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
(7)水酸基を有する単官能(メタ)アクリレート[成分B]が4-ヒドロキシブチルアクリレートであることを特徴とする(1)~(6)のいずれかに記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
(8)当該接着剤組成物を硬化させた硬化物の-20℃でのせん断弾性率が5.0×105Pa以下であることを特徴とする(1)~(7)のいずれかに記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
(9)反応性オリゴマー成分を含有することを特徴とする(1)~(8)のいずれかに記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
(10)反応性オリゴマー成分として重量平均分子量が10000以上のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含有することを特徴とする(9)に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
(11)前記2つの光学基材のうち少なくとも1つの光学基材が、ガラス基板、透明樹脂基板、透明樹脂フィルム、透明電極が形成してあるガラス基板、透明基板に透明電極が形成してあるガラス基板またはフィルムが貼り合わされた基板、液晶表示ユニット、プラズマ表示ユニット、及び有機EL表示ユニット、LED表示ユニットからなる群から選ばれる1種以上の光学基材である、(1)~(10)のいずれかに記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
(12)下記工程1~2の手順で少なくとも2つの光学基材を貼り合わせるために用い請(1)~(11)のいずれかに記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
(工程1)少なくとも1つの光学基材に対して、(1)~(11)のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物を塗布して、塗布層を形成し、該塗布層に紫外線を照射することにより硬化物層を有する光学基材を得る工程
(工程2)工程1で得られた光学基材の硬化物層に対して、他の光学基材を貼り合わせるか、又は、工程1により得られた他の光学基材の硬化物層を貼り合わせる工程。
(13)(1)~(12)のいずれかに記載の紫外線硬化型接着剤組成物に活性エネルギー線を照射して得られる硬化物。
(14)(1)~(12)のいずれかに記載の紫外線硬化型接着剤組成物に活性エネルギー線を照射して得られる硬化物層を備える光学部材。
紫外線硬化型接着剤組成物に対して高圧水銀灯(80W/cm、オゾンレス)を用いて照射強度200mW/cm2で積算光量3000mJ/cm2の紫外線を照射し接着剤組成物を硬化させた。得られた硬化物の-20℃におけるせん断弾性率(ずり弾性率、剛性率とも呼ばれる)をレオメータ(TAinstruments社製:DiscoveryHR-3、測定冶具径 8mmφ、測定周波数1Hz)を用いて測定。
本発明においては、リン酸基を有する(メタ)アクリレート[成分A]を含有させることで、低温での基材の反りが抑制できる紫外線硬化型接着剤組成物であってもより高い接着性を発現でき、低温での反り抑制が可能且つ剥がれにくい接着剤とすることができる。
1分子中に2つ以上の(メタ)アクリロイル基を持つモノマー成分を使用する場合、紫外線硬化型接着剤組成物中における1分子中に2つ以上の(メタ)アクリロイル基を持つモノマー成分の質量割合は10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。1分子中に2つ以上の(メタ)アクリロイル基を持つモノマー成分の含有量が多くなると、接着性や低温環境下での表示装置の反り抑制性が悪化する傾向がある。
機種:TOSOH HLC-8320GPC
カラム:SuperMultiporeHZ-M
溶離液:THF(テトラヒドロフラン);0.35ml/分、40℃
検出器:RI(示差屈折計)
分子量標準:ポリスチレン
紫外線硬化型接着剤組成物に対して高圧水銀灯(80W/cm、オゾンレス)を用いて照射強度200mW/cm2で積算光量3000mJ/cm2の紫外線を照射し接着剤組成物を硬化させた。得られた硬化物の-20℃におけるせん断弾性率(シェア弾性率、ずり弾性率、剛性率とも呼ばれる)をレオメータ(TAinstruments社製:DiscoveryHR-3、測定冶具径 8mmφ、測定周波数1Hz)を用いて測定。
フッ素系離型剤を塗布した厚さ1mmのスライドガラス2枚を用意し、そのうち1枚の離型剤塗布面に、紫外線硬化型接着剤組成物を膜厚が200μmとなるよう塗布する。その後、2枚のスライドガラスを、それぞれの離型剤塗布面が互いに向かい合うように貼り合わせる。ガラス越しに高圧水銀灯(80W/cm、オゾンレス)で照射強度200mW/cm2で積算光量3000mJ/cm2の紫外線を該接着剤組成物に照射し、該接着剤組成物を硬化させる。その後、2枚のスライドガラスを剥離し、膜比重測定用の硬化物を作製する。JIS K7112 B法に準拠し、硬化物の比重(DS)を測定する。また、25℃で接着剤組成物の液比重(DL)を測定する。DS及びDLの測定結果から、次式より硬化収縮率を算出する。
収縮率(%)=(DS-DL)÷DS×100
透過率としては、下記の方法で測定することが可能である。
厚さ1mmのスライドガラス2枚を用意し、そのうちの1枚に、紫外線硬化型接着剤組成物を硬化後の膜厚が100μmとなるように塗布する。その後、2枚のスライドガラスを貼り合わせる。ガラス越しに高圧水銀灯(80W/cm、オゾンレス)で照射強度200mW/cm2で積算光量3000mJ/cm2の紫外線照射し、該接着剤組成物を硬化させ、透過率測定用の硬化物を作製する。得られた硬化物の透明性について、分光光度計(U-3310、日立ハイテクノロジーズ(株))を用いて、450~800nmの波長領域における透過率を測定する。
(工程1) 少なくとも一つの光学基材に対して、前記紫外線硬化型接着剤組成物を塗布して、塗布層を形成し、該塗布層に、紫外線を照射することにより硬化物層を有する光学基材を得る工程。尚、工程1において、紫外線照射後の塗布層の硬化率については特に限定は無い。
(工程2) 工程1で得られた光学基材の硬化物層に対して、他の光学基材を貼り合わせるか、又は、工程1により得られた他の光学基材の硬化物層を貼り合わせる工程。
(工程3) 貼り合わされた光学基材における硬化物層に紫外線を照射して、該硬化物層をさらに硬化させる工程。
図1は、本発明の紫外線硬化型接着剤組成物を使用する光学部材の製造工程の第1の実施形態を示す工程図である。
この方法は、液晶表示ユニット1と透明基板2を貼り合わせることにより光学部材を得る方法である。
透明基板2は、ガラス板、ポリメチルメタクリレート(PMMA)板、ポリカーボネート(PC)板、脂環式ポリオレフィンポリマー(COP)板、透明ポリイミド(CPI)等の透明基板である。
ここで、透明基板2は透明基板の表面上に黒色枠状の遮光部4を有するものを好適に使用でき、遮光部4はテープの貼付や塗料の塗布又は印刷等によって形成されている。尚、本発明においては遮光部4を有さないものにも適用できるが、以下の第1~3の実施形態の説明では、遮光部4を備える場合を具体例として説明を行う。遮光部4を有さない場合には、「遮光部を有する透明基板」を「透明基板」と読み替えれば、そのまま遮光部を有さない場合の例と考えることができる。
まず、図1(a)に示すように、紫外線硬化型接着剤組成物を、液晶表示ユニット1の表示面と遮光部を有する透明基板2の遮光部が形成されている面の表面とに塗布する。塗布の方法としては、スリットコーター、ロールコーター、スピンコーター、スクリーン印刷法、バーコーター、ドクターブレード法、インクジェット法等が挙げられる。ここで、液晶表示ユニット1と遮光部を有する透明基板2との表面に塗布する紫外線硬化型接着剤組成物は同一であってもよいし、異なる紫外線硬化型接着剤組成物を用いても構わない。通常は両者が同じ紫外線硬化型接着剤組成物であることが好ましい。
本発明の工程1においては、紫外線硬化型接着剤組成物に照射される紫外線の波長は特に限定されないが、前記未硬化部分を得る場合には、320nm~450nmの波長領域での最大照度(最大照射強度)を100とした時、200~320nmの波長領域における最大照度の比率(照度比)は30以下が好ましく、10以下であると特に好ましい。
一方、工程3を省略する場合においては、真空中または硬化を促進させる気体(例えば、窒素)を噴霧しながら硬化を行うことが好適に行える。これにより、工程3を省略したとしても、十分な接着を行うことが可能となる。
尚、工程1を仮硬化工程、工程1にて作成された硬化膜を仮硬化膜と呼ぶことがある。
即ち、塗布層の表面に酸素又はオゾンを吹きかけることにより、その表面において、紫外線硬化型接着剤組成物の硬化の酸素阻害が生じるため、その表面の未硬化部分を確実に形成し、また、未硬化部分の膜厚を厚くすることができる。
次に、未硬化部分同士が対向する形で、図1(b)に示すように、液晶表示ユニット1と遮光部を有する透明基板2を貼り合わせる。貼り合わせは、大気中及び真空中のいずれでもできる。
ここで、貼り合わせの際に気泡が生じることを防ぐためには、真空中で貼り合わせることが好適である。
このように、液晶表示ユニット及び透明基板の各々に硬化部分及び未硬化部分を有する紫外線硬化型接着剤組成物の硬化物を得てから貼り合わせると、接着力の向上を期待することができる。
貼り合わせは、加圧、プレス等により行うことができる。
次に、工程3は任意の工程であるが、図1(c)に示すように、透明基板2及び液晶表示ユニット1を貼り合わせて得た光学部材に、遮光部を有する透明基板2側から紫外線8を照射して、紫外線硬化型接着剤組成物(塗布層)を硬化させる。工程3は本硬化工程と呼ばれることがある。
紫外線の照射量は積算光量で約100~4000mJ/cm2が好ましく、特に好ましくは、200~3000mJ/cm2程度である。紫外~近紫外の光線照射による硬化に使用する光源については、紫外~近紫外の光線を照射するランプであれば光源を問わない。例えば、低圧、高圧若しくは超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、(パルス)キセノンランプ、LEDランプまたは無電極ランプ等が挙げられる。
こうして、図4に示すような光学部材を得ることができる。
第1の実施形態に加えて、次のような変形した第2の実施形態により本発明の光学部材を製造しても構わない。尚、各工程での詳細は上記の第1の実施形態と同様のことが当てはまるため、同じ部分については説明を省略する。
まず、図2(a)に示すように、紫外線硬化型接着剤組成物を、遮光部を有する透明基板2上の遮光部4が形成された面に塗布した後、得られた塗布層(紫外線硬化型接着剤組成物層5)に紫外線8を照射して、塗布層の下部側(前記紫外線硬化型接着剤組成物からみて透明基板側)に存在する硬化部分と塗布層の上部側(透明基板側と反対側)に存在する未硬化部分を有する硬化物層6を得る。尚、ここで、工程2で光学部材を得る場合には、前記未硬化部分は硬化表面部分となる。
このとき、前記未硬化部分を得る場合には、紫外線硬化型接着剤組成物に照射される紫外線の波長は特に限定されないが、320nm~450nmの波長領域での最大照度を100とした時、200~320nmの波長領域における最大照度の比率は30以下が好ましく、10以下であると特に好ましい。320nm~450nmの波長領域での最大照度を100とした時、200~320nmの波長領域における最大照度の比率は30よりも高いと、最終的に得られる光学部材の接着強度が劣ってしまうおそれがある。
前記硬化表面部分を得る場合には、紫外線の照射量は積算光量で約100~4000mJ/cm2が好ましく、特に好ましくは、200~3000mJ/cm2程度である。紫外~近紫外の光線照射による硬化に使用する光源については、紫外~近紫外の光線を照射するランプであれば光源を問わない。例えば、低圧、高圧若しくは超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、(パルス)キセノンランプ、LEDランプまたは無電極ランプ等が挙げられる。
次に、図2(b)に示すように、得られた硬化物層6の未硬化部分と液晶表示ユニット1の表示面が対向する形で液晶表示ユニット1と遮光部を有する透明基板2を貼り合わせる。貼り合わせは、大気中及び真空中のいずれでもできる。
次に、必要に応じて、図2(c)に示すように、透明基板2及び液晶表示ユニット1を貼り合わせて得た光学部材に、遮光部を有する透明基板2側から紫外線8を照射して、紫外線硬化型接着剤組成物の未硬化部分を有する硬化物層6を硬化させる。
こうして、図4に示された光学部材を得ることが出来る。
図3は、本発明の紫外線硬化型接着剤組成物を使用する光学部材の製造方法の第3の実施形態を示す工程図である。尚、各工程での詳細は上記の第1の実施形態と同様のことが当てはまるため、同じ部分については説明を省略する。
なお、上述した第1の実施の形態における構成部材と同じ部材については図中同一の符号を付し、その説明はここでは繰り返さない。
まず、図3(a)に示すように、紫外線硬化型接着剤組成物を、液晶表示ユニット1の表面に塗布した。その後、紫外線硬化型接着剤組成物層5に紫外線8を照射して、塗布層の下部側(前記紫外線硬化型接着剤組成物からみて透明基板側)に存在する硬化部分と、塗布層の上部側(透明基板側と反対側)に存在する未硬化部分を有する硬化物層6を得る。尚、ここで、工程2で光学部材を得る場合には、前記未硬化部分は硬化表面部分となる。
このとき、前記未硬化部分を得る場合には、紫外線硬化型接着剤組成物に照射される紫外線の波長は特に限定されないが、320nm~450nmの波長領域での最大照度を100とした時、200~320nmの波長領域における最大照度は30以下が好ましく、10以下であると特に好ましい。320nm~450nmの波長領域での最大照度を100とした時、200~320nmの波長領域における最大照度は30よりも高いと、最終的に得られる光学部材の接着強度が劣ってしまう。
前記硬化表面部分を得る場合には、紫外線の照射量は積算光量で約100~4000mJ/cm2が好ましく、特に好ましくは、200~3000mJ/cm2程度である。紫外~近紫外の光線照射による硬化に使用する光源については、紫外~近紫外の光線を照射するランプであれば光源を問わない。例えば、低圧、高圧若しくは超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、(パルス)キセノンランプ、LEDランプまたは無電極ランプ等が挙げられる。
次に、図3(b)に示すように、得られた硬化物層6の未硬化部分と遮光部を有する透明基板2上の遮光部が形成された面が対向する形で液晶表示ユニット1と遮光部を有する透明基板2を貼り合わせる。貼り合わせは、大気中及び真空中のいずれでもできる。
次に、必要に応じて図3(c)に示すように、透明基板2及び液晶表示ユニット1を貼り合わせて得た光学部材に、遮光部を有する透明基板2側から紫外線8を照射して、紫外線硬化型接着剤組成物の未硬化部分を有する硬化物層6を硬化させる。
こうして、図4に示された光学部材を得ることが出来る。
さらに、第1の実施形態の項で記載した、紫外線硬化型接着剤組成物の塗布方法、硬化物の膜厚、紫外線照射の際の照射量及び光源、及び、紫外線硬化型接着剤組成物層表面に酸素又は窒素、またはオゾンを吹きかけることによる未硬化部分の膜厚調整方法等はいずれも、上記実施形態にのみ適用されるものでは無く、本発明に含まれるいずれの製造方法にも適用できる。
(i) 遮光部を有する光学基材が、遮光部を有する透明ガラス基板、遮光部を有する透明樹脂基板、遮光部を有する透明フィルム及び遮光部と透明電極が形成してあるガラス基板からなる群から選ばれる少なくとも一つの光学基材であり、それと貼り合わされる光学基材が液晶表示ユニット、プラズマ表示ユニットおよび有機ELユニット、LED表示ユニットからなる群から選ばれる少なくとも一つの表示ユニットであり、得られる光学部材が、該遮光部を有する光学基材を有する表示体ユニットである態様。
この場合、工程1においては、遮光部を有する保護基材の遮光部を設けられた面、又は、タッチパネルのタッチ面の何れか一方の面又はその両者に、前記の紫外線硬化型接着剤組成物を塗布するのが好ましい。
この場合、工程1において、遮光部を有する光学基材の遮光部が設けられた側の面、又は、表示体ユニットの表示面の何れか一方、又は、その両者に、前記の紫外線硬化型接着剤組成物を塗布するのが好ましい。
遮光部を有する光学基材の遮光部が設けられた側の面とは、例えば、遮光部を有する光学基材が遮光部を有する表示画面用の保護板であるときは、該保護板の遮光部が設けられた側の面である。また、遮光部を有する光学基材が、遮光部を有する保護基材を有するタッチパネルであるときには、遮光部を有する保護基材は遮光部を有する面がタッチパネルのタッチ面に貼り合わされる。このことから、遮光部を有する光学基材の遮光部が設けられた側の面とは、該タッチパネルのタッチ面とは反対のタッチパネルの基材面を意味する。
遮光部を有する光学基材の遮光部は、光学基材の何れにあっても良いが、通常透明板状又はシート状の光学基材の周囲に枠状に作成され、その幅は、0.1mm~10mm程度であり、好ましくは1~8mm程度、より好ましくは1~5mm程度である。
本発明の紫外線硬化型接着剤組成物は、上記(工程1)~(工程2)、必要に応じては、さらに(工程3)により、少なくとも2つの光学基材を貼り合わせて、光学部材を製造する方法に使用することができる。
本発明の光学部材の製造方法において使用する光学基材としては、透明板、シート、タッチパネル、及び表示体ユニット等を挙げることができる。
本発明に用いる光学基材の材質としては、様々な材料が使用できる。具体的には、PET、PC、PMMA、PCとPMMAの複合体、ガラス、COC、COP、ポリイミド、透明ポリイミド、プラスチック(アクリル樹脂等)等の樹脂が挙げられる。本発明に用いる光学基材、例えば透明板又はシートとしては、偏光板等のフィルム又はシートを複数積層したシート又は透明板、積層していないシート又は透明板、及び、無機ガラスから作成された透明板(無機ガラス板及びその加工品、例えばレンズ、プリズム、ITOガラス)等を使用することができる。また、本発明に用いる光学基材は、上記した偏光板などの他、タッチパネル(タッチパネル入力センサー)又は下記の表示ユニット等の、複数の機能板又はシートからなる積層体(以下、「機能性積層体」とも言う。)を含む。
本発明に用いる光学基材として使用することができるシートとしては、アイコンシート、化粧シート、保護シートが挙げられる。本発明の光学部材の製造方法に使用することができる板(透明板)としては化粧板、保護板が挙げられる。これらのシートないし板の材質としては、透明板の材質として列挙したものが適用できる。
(i)遮光部を有する光学基材と前記機能性積層体とを、本発明の紫外線硬化型接着剤組成物の硬化物を用いて貼り合わせた光学部材。
(ii)遮光部を有する光学基材が、遮光部を有する透明ガラス基板、遮光部を有する透明樹脂基板、及び、遮光物と透明電極が形成してあるガラス基板、遮光物と透明電極が形成してある透明樹脂基板からなる群から選ばれる光学基材であり、機能性積層体が表示体ユニット又はタッチパネルである上記(i)に記載の光学部材。
(iii)表示体ユニットが液晶表示体ユニット、プラズマ表示体ユニットおよび有機EL表示ユニット、LED表示ユニットのいずれかである上記(ii)に記載の光学部材。
(iv)遮光部を有する板状又はシート状の光学基材を、タッチパネルセンサーに本発明の紫外線硬化型接着剤組成物の硬化物を用いて貼り合わせたタッチパネル(又はタッチパネル入力センサー)。
(v)遮光部を有する板状又はシート状の光学基材を、表示体ユニットの表示画面上に本発明の紫外線硬化型接着剤組成物の硬化物を用いて貼り合わせた表示パネル。
(vi)遮光部を有する板状又はシート状の光学基材が、表示体ユニットの表示画面を保護するための保護基材又はタッチパネルである、上記(v)に記載の表示パネル。
(vii)紫外線硬化型接着剤組成物が、前記(1)~(9)のいずれかに記載の紫外線硬化型接着剤組成物である、上記(i)~(vi)のいずれかに記載の光学部材、タッチパネル又は表示パネル。
還流冷却器、攪拌機、温度計、温度調節装置を備えた反応器に、ポリオール化合物として旭硝子(株)製エクセノール3020(ポリプロピレングリコール、水酸基価:35.9mg・KOH/g)3126g(1mol)を仕込み攪拌しながら内部温度を50℃とした。続いてポリイソシアネート化合物としてイソホロンジイソシアネート289g(1.3mol)を添加し80℃で目標のNCO含有量に達するまで反応させた。次に、重合禁止剤として4-メトキシフェノールを3g添加し均一になるまで攪拌し、少なくとも1つ以上の水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物として大阪有機化学工業(株)製2-ヒドロキシエチルアクリレート72g(0.62mol)を添加し80℃で目標のNCO含有量に達するまで反応させた。ウレタン化反応触媒としてオクチル酸スズを1g添加し、80℃で反応させ、NCO含有量が0.1%以下となったところを反応の終点とし、ウレタンアクリレート(UA-1)を得た。
還流冷却器、攪拌機、温度計、温度調節装置を備えた反応器に、ポリオール化合物として日本曹達(株)製GI-2000(水素化ポリブタジエンポリオール、水酸基価:46.8mg・KOH/g)2398g(1.0mol)を仕込み攪拌しながら内部温度を50℃とした。続いてポリイソシアネート化合物としてイソホロンジイソシアネート267g(1.2mol)を添加し80℃で目標のNCO含有量に達するまで反応させた。次に、重合禁止剤として4-メトキシフェノールを1.5g添加し均一になるまで攪拌し、少なくとも1つ以上の水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物として大阪有機化学工業(株)製2-ヒドロキシエチルアクリレート48g(0.42mol)を添加し80℃で目標のNCO含有量に達するまで反応させた。次にウレタン化反応触媒としてオクチル酸スズを1g添加し、80℃で反応させ、NCO含有量が0.1%以下となったところを反応の終点とし、ウレタンアクリレート(UA-2)を得た。
表1に示す配合比率で加熱混合し、比較例1~11及び実施例1~11の接着剤組成物を調製した。
PM-21:KAYAMER PM-21、カプロラクトン変性リン酸モノメタクリレートとカプロラクトン変性リン酸ジメタクリレートの混合物、日本化薬(株)製
4HBA:4HBA、4-ヒドロキシブチルアクリレート、大阪有機化学工業(株)製
LA:ブレンマーLA、ラウリルアクリレート、日油(株)製
S-1800ALC:NKエステル S-1800ALC、イソステアリルアクリレート、新中村化学工業(株)製
2EHA:2-エチルヘキシルアクリレート、三菱ケミカル(株)製
IOAA:イソオクチルアクリレート、大阪有機化学工業(株)製
NOAA:ノルマルオクチルアクリレート、大阪有機化学工業(株)製
IDAA:イソデシルアクリレート、大阪有機化学工業(株)製
IBXA:イソボルニルアクリレート、大阪有機化学工業(株)製
FA-513AS:ファンクリルFA-513AS、ジシクロペンタニルアクリレート、日立化成(株)製
IRG 184:IRGACURE 184、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、BASF社製
IRG 754:IRGACURE 754、オキシフェニル酢酸2-[2-オキソ-2-フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸2-(2-ヒドロキシ-エトキシ)エチルエステルとの混合物、BASF社製
TPO:スピードキュアTPO、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、LAMBSON社製
IRG 819:IRGACURE 819、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド、BASF社製
UX-3204:KAYARAD UX-3204、ポリエステル系ウレタンアクリレート(重量平均分子量Mw13,000)、日本化薬(株)製
UA-1:合成例1のウレタンアクリレート(重量平均分子量Mw11000)
UA-2:合成例2のウレタンアクリレート(重量平均分子量Mw35000)
TEAI-1000:NISSO-PB TEAI-1000、水添ポリブタジエン骨格を有するウレタンアクリレート、日本曹達(株)製
AB-6:末端メタクリレート変性アクリルポリマー、東亞合成(株)製
R-684:KAYARAD R-684、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、日本化薬(株)製
HDDA:1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、大阪有機化学工業(株)製
UP-1171:ARUFON UP-1171、アクリルポリマー、東亞合成(株)製
KE-311:パインクリスタルKE311、水添ロジンエステル樹脂、荒川化学(株)製
GI-2000:GI-2000、両末端水酸基水添ポリブタジエン、日本曹達(株)製
HLBH-P3000:両末端水酸基水添ポリブタジエン、クレイバレー社製
実施例1~11、比較例1~11の組成物の粘度を、E型粘度計(TV-200:東機産業(株)製)を用いて25℃で測定した。結果を表2に示す。
実施例1~11、比較例1~11の組成物に対して高圧水銀灯(80W/cm、オゾンレス)を用いて照射強度200mW/cm2で積算光量3000mJ/cm2の紫外線を照射し接着剤組成物を硬化させた。得られた硬化物の-20℃と25℃におけるせん断弾性率(ずり弾性率、剛性率とも呼ばれる)をレオメータ(TAinstruments社製:DiscoveryHR-3、測定冶具径 8mmφ、測定周波数1Hz)を用いて測定した。結果を表2に示す。
厚さ0.7mm、幅135mm、長さ230mmのガラス板に、厚さ0.2mmの粘着層付き偏光板を気泡が入らないように全面に貼り付け、偏光板付きガラス板を得た。厚さ1mm、幅135mm、長さ230mmのポリカーボネート製樹脂板に比較例1~11、実施例1~11の組成物を150μmの膜厚になるように塗布した後、偏光板付きガラス板の偏光板側の面と樹脂板とを接着剤組成物を介して気泡が入らないように貼り合わせ、樹脂板越しに無電極UV照射装置(へレウス社製LH10-10Q、Dバルブ)を用いて照射強度200mW/cm2で積算光量5000mJ/cm2の紫外線を該組成物に照射し、図5(a)に示す光学部材14を得た。さらに、図5(b)に示すように、ガラス製の支持基材13に、先ほど得られた光学部材14を、光学部材14のガラス面が支持基材13に接するように配置し、さらに光学部材14の短辺側の一方を支持基材13の端部に揃えた位置に固定冶具15を用いて固定した。
支持基材13に光学部材14の短辺側の一方が固定冶具15で固定された試験片を、-40℃の低温環境下に3時間放置した。-40℃環境に3時間放置した後、図5(c)に示すように、支持基材13と光学部材14の距離hをノギスで測定し、低温環境での光学部材の反り量とした。以下の基準で判定した。結果を表2に示す。
◎:反り量が4mm未満
〇:反り量が4mm以上、8mm未満
×:反り量が8mm以上
厚さ100μmのPETフィルム上に比較例1~11、実施例1~11の組成物を100μmの膜厚になるように塗布し、UV-LED(365nm)ランプを用いて大気側から積算光量50mJ/cm2の紫外線を照射し、仮硬化膜が形成されたPETフィルムを得た。さらに、仮硬化膜とガラス板を貼り合わせ、ガラス板とPETフィルムの接合体を得た。次に、ガラス越しに高圧水銀灯(80W/cm、オゾンレス)を用いて照射強度200mW/cm2で積算光量3000mJ/cm2の紫外線を該組成物に照射し、試験片を得た。これらの試験片を用い、引っ張り試験器(エー・アンド・デイ製 RTG-1210)にて引っ張り速度300mm/minでの180°ピール試験を行った。PET基材を50mm引き剥がし、その平均値から180°ピール強度を算出した。結果を表2に示す。
◎:180°ピール強度が10N/cm以上
〇:180°ピール強度が5N/cm以上、10N/cm未満
×:180°ピール強度が5N/cm未満
比較例4の接着剤組成物は、硬化物の-20℃でのせん断弾性率が1.0×106Pa以下であるが、[成分A]を含有しておらず、[成分B]と[成分C]の合計含有量が紫外線硬化型接着剤組成物の総量に対して70質量%未満であり、低温での基材の反り抑制性能は良好であるが接着強度が低かった。
比較例4の接着剤組成物に[成分A]を添加した比較例5の接着剤組成物は、[成分A]を含有し、硬化物の-20℃でのせん断弾性率が1.0×106Pa以下であるが、[成分B]と[成分C]の合計含有量が紫外線硬化型接着剤組成物の総量に対して70質量%未満であり、低温での基材の反り抑制性能は良好であるが接着強度が低かった。
比較例8の接着剤組成物は、[成分B]と[成分C]の合計含有量が紫外線硬化型接着剤組成物の総量に対して70質量%以上であり、硬化物の-20℃でのせん断弾性率が1.0×106Pa以下であるが、[成分A]を含有しておらず、低温での基材の反り抑制性能は良好であるが接着強度が低かった。
比較例8の接着剤組成物に[成分A]を添加した実施例3の樹脂組成物は、[成分A]を含有し、[成分B]と[成分C]の合計含有量が紫外線硬化型接着剤組成物の総量に対して70質量%以上であり、硬化物の-20℃でのせん断弾性率が1.0×106Pa以下であり、低温での基材の反り抑制性能、及び接着強度共に良好であった。
実施例5~7の接着強度の評価結果から、[成分C]として、イソデシル(メタ)アクリレートよりもイソオクチル(メタ)アクリレート又はノルマルオクチル(メタ)アクリレートの方が接着性が良好であり、2-エチルへキシル(メタ)アクリレートの方がさらに接着性が良好であった。
実施例1~11の接着強度の評価結果から、[成分B]と[成分C]の合計含有量が紫外線硬化型接着剤組成物の総量に対して70質量%以上、80質量%未満の組成物(実施例3,4)よりも、[成分B]と[成分C]の合計含有量が紫外線硬化型接着剤組成物の総量に対して80質量%以上の組成物(実施例1、2、5~11)の方が、接着強度が良好であった。
厚さ1mmのスライドガラス2枚を用意し、そのうちの1枚に、実施例1~11の組成物の膜厚が100μmとなるように塗布し、その後、2枚のスライドガラスを接着剤組成物を介して貼り合わせた。ガラス越しに高圧水銀灯(80W/cm、オゾンレス)で照射強度200mW/cm2で積算光量3000mJ/cm2の紫外線照射し、該接着剤組成物を硬化させ、透過率測定用の硬化物を作製した。得られた硬化物の透明性について、分光光度計(U-3310、日立ハイテクノロジーズ(株))を用いて、450~800nmの波長領域における透過率を測定したところ、450nm~800nmの波長領域での透過率は90%以上であり、透明性は良好であった。
厚さ1mmのスライドガラス2枚を用意し、一方のスライドガラスに実施例1~11の膜厚が250μmとなるように塗布し、その塗布面に他方のスライドガラスを貼り合わせた。その後、ガラス越しに高圧水銀灯(80W/cm、オゾンレス/)を用いて照射強度200mW/cm2で積算光量3000mJ/cm2の紫外線を該組成物に照射した。得られた接合体を80℃85%RH環境下に48時間投入後、さらに25℃45%RH環境下に3時間置いた後の硬化膜の状態を目視にて確認したところ、膜の白化は見られず、高温高湿環境での耐白化性は良好であった。
厚さ1mmのスライドガラス2枚を用意し、そのうちの1枚に、実施例1~11の組成物を滴下し、膜厚が100μmとなるように2枚のスライドガラスを貼り合わせた。ガラス越しに高圧水銀灯(80W/cm、オゾンレス/)を用いて照射強度200mW/cm2で積算光量3000mJ/cm2の紫外線を該接着剤組成物に照射し、該接着剤組成物を硬化させた。その後、2枚のスライドガラスを剥離して接着剤組成物の硬化物の硬化率をFT-IRにて確認したところ、硬化率は90%以上であり十分に硬化しており、硬化性は良好であった。
離形フィルムを2枚用意し、そのうち一枚に、実施例1~11の組成物を滴下し、樹脂層の厚みが100μmになるように離形フィルムを貼り合わせた後、高圧水銀灯(80W/cm、オゾンレス)を用いて照射強度200mW/cm2で積算光量3000mJ/cm2の紫外線を照射し、該接着剤組成物を硬化させた。その後、接着剤組成物の硬化物を幅10mm、長さ30mmに切り出して2枚の離形フィルムを剥離した後、引っ張り試験器(RTG-1210、A&D社製)を用いて接着剤組成物の硬化物の破断点伸度を測定した。測定条件は25℃、引っ張り速度100mm/minとし、破断点伸度(%)を([破断時の変位長]/[測定開始時のチャック間の長さ])×100で算出した。破断点伸度は200%以上であり、柔軟性及び伸びは良好であった。
Claims (13)
- 少なくとも2つの光学基材を貼り合わせるために用いる紫外線硬化型接着剤組成物であって、リン酸基を有する(メタ)アクリレート[成分A]、水酸基を有する単官能(メタ)アクリレート[成分B]、水酸基を持たない単官能(メタ)アクリレート[成分C]、光重合開始剤[成分D]を含み、[成分B]と[成分C]の合計含有量が紫外線硬化型接着剤組成物の総量に対して70質量%以上であり、当該紫外線硬化型接着剤組成物を硬化させた硬化物の-20℃でのせん断弾性率が1.0×106Pa以下である紫外線硬化型接着剤組成物であって、
リン酸基を有する(メタ)アクリレート[成分A]が0.05~10質量%であり、
水酸基を有する単官能(メタ)アクリレート[成分B]が0.5~20質量%であり、
水酸基を持たない単官能(メタ)アクリレート[成分C]が66~95質量%であり、
光重合開始剤[成分D]が0.05~10質量%であり、
リン酸基を有する(メタ)アクリレート[成分A]が、2-(メタ)アクリロイロキシエチルアシッドホスフェート、ビス(2-(メタ)アクリロイロキシエチル)アシッドホスフェート、カプロラクトン変性リン酸モノ(メタ)アクリレートとカプロラクトン変性リン酸ジ(メタ)アクリレートの混合物から選択される1種以上のリン酸基を有する(メタ)アクリレートであり、
水酸基を有する単官能(メタ)アクリレート[成分B]が、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレ-トから選択される1種以上の水酸基を有する単官能(メタ)アクリレートであり、
水酸基を持たない単官能(メタ)アクリレート[成分C]が、炭素数5~25個のアルキル基を有する(メタ)アクリレート、環状骨格を有する(メタ)アクリレート、から選択される1種以上の水酸基を持たない単官能(メタ)アクリレートである、
紫外線硬化型接着剤組成物。 - 水酸基を持たない単官能(メタ)アクリレート[成分C]として、ラウリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、2-エチルへキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノルマルオクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
- 水酸基を持たない単官能(メタ)アクリレート[成分C]として、2-エチルへキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノルマルオクチル(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
- 水酸基を持たない単官能(メタ)アクリレート[成分C]として2-エチルへキシル(メタ)アクリレートを含有することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
- 水酸基を持たない単官能(メタ)アクリレート[成分C]として、環状骨格を有する単官能(メタ)アクリレートを含有することを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
- 水酸基を有する単官能(メタ)アクリレート[成分B]が4-ヒドロキシブチルアクリレートであることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
- 当該紫外線硬化型接着剤組成物を硬化させた硬化物の-20℃でのせん断弾性率が5.0×105Pa以下であることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
- 反応性オリゴマー成分を含有することを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
- 反応性オリゴマー成分として重量平均分子量が10000以上のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含有することを特徴とする請求項8に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
- 前記2つの光学基材のうち少なくとも1つの光学基材が、ガラス基板、透明樹脂基板、透明樹脂フィルム、透明電極が形成してあるガラス基板、透明基板に透明電極が形成してあるガラス基板またはフィルムが貼り合わされた基板、液晶表示ユニット、プラズマ表示ユニット、及び有機EL表示ユニット、LED表示ユニットからなる群から選ばれる1種以上の光学基材である、請求項1~9のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
- 下記工程1~2の手順で少なくとも2つの光学基材を貼り合わせるために用いる請求項1~10のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
(工程1)少なくとも1つの光学基材に対して、請求項1~10のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物を塗布して、塗布層を形成し、該塗布層に紫外線を照射することにより硬化物層を有する光学基材を得る工程
(工程2)工程1で得られた光学基材の硬化物層に対して、他の光学基材を貼り合わせるか、又は、工程1により得られた他の光学基材の硬化物層を貼り合わせる工程。 - 請求項1~11のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物に活性エネルギー線を照射して得られる硬化物。
- 請求項1~11のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物に活性エネルギー線を照射して得られる硬化物層を備える光学部材。
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