JP2019074187A - 変速装置のオイル潤滑構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】変速装置の各ギア段のギア噛合い位置に、最適なオイル供給を可能とするシンプルな構造の変速装置のオイル潤滑構造を提供する。【解決手段】変速装置へ潤滑オイルを供給するオイル潤滑構造であって、オイル潤滑構造は、オイル通路65が変速装置55の上方に形成され、オイル通路65は、クランクケース40に一体に形成されたオイル溝部62と、このオイル溝部62を覆うようにクランクケース40に設けられたプレート部材60とから構成され、プレート部材60は、変速装置55の直上となる位置に開口するオイル滴下孔66が設けられたことを特徴とする変速装置のオイル潤滑構造である。【選択図】 図4
Description
本発明は、変速装置のギア噛合せ箇所に、最適なオイル供給を可能とする変速装置のオイル潤滑構造に関する。
自動二輪車では、エンジンのクランクケースの前側上部にシリンダアッセンブリを前傾させて設け、このシリンダアッセンブリのシリンダブロック背側で、クランクケースのアッパケース上にバランサ室が構成される。バランサ室の下面に変速装置の上方に開口する開口孔がオイル滴下孔として設けられた変速装置のオイル潤滑構造がある(特許文献1参照)。
特許文献1に記載の変速装置のオイル潤滑構造は、バランサ室下面に形成されるオイル供給用通路およびオイル落下孔の位置は、バランサシャフトを収納するバランサ室の形状に依存する。このため、オイル供給通路およびオイル滴下孔を、変速装置の各ギア段のギア噛合い位置に適合するように配置することが困難である。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、変速装置の各ギア段のギア噛合い位置に、最適なオイル供給を可能とするシンプルな構造の変速装置のオイル潤滑構造を提供することを目的とする。
本発明は、上述した課題を解決するために、車両がクランクケースと、このクランクケース内に設けられ、常時噛合い式の変速装置と、前記変速装置へ潤滑オイルを供給する潤滑構造とを備え、前記潤滑構造は、オイル通路が前記変速装置の上方に形成され、前記オイル通路は、前記クランクケースに一体に形成されたオイル溝部と、このオイル溝部を覆うように前記クランクケースに設けられたプレート部材とから構成され、前記プレート部材は、前記変速装置の各ギア段のギア噛合い箇所上方に開口するオイル滴下孔が設けられたことを特徴とする変速装置のオイル潤滑構造を提供するものである。
また、本発明は、上述した課題を解決するために、エンジンの左側側面視において、クランクシャフトに近い変速装置の一方側の軸(カウンタ軸)が時計回りに回転し、他方側の軸(ドライブ軸)は反時計回りに回転するように構成され、前記エンジンの左側側面視において、前記変速装置の各段のドライブギアとドリブンギアとのギア噛合い位置の上方に潤滑オイルをそれぞれ供給するオイル滴下孔が、前記変速装置の一方側の軸(カウンタ軸)の軸中心より後方に位置し、かつ他方側の軸(ドライブ軸)の軸中心よりも前方に位置するように構成されることを特徴とする変速装置のオイル潤滑構造を提供するものである。
本発明に係る変速装置のオイル潤滑構造は、シンプルな構造で変速装置の各ギア段の最適なギア噛合い箇所にオイル滴下孔から最適なオイル供給を可能にすることができる。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る変速装置のオイル潤滑構造を備えた自動二輪車の車両全体を示す左側側面図、図2は、自動二輪車の車体フレームに搭載されるエンジンの左側側面図である。これらの図において、前後、左右および上下は自動二輪車に乗車したライダーから見た方向を指称する。
小型車両としての自動二輪車10は、クレードル型の車体フレーム11にエンジン12が搭載される。エンジン12の上方には燃料タンク13が設けられ、この燃料タンク13の後方にライダーが乗車するシート14が設置される。
一方、車体フレーム11は、ヘッドパイプ15と、ヘッドパイプ15から後方に延びる左右対のメインフレーム16と、メインフレーム16の後端部から湾曲し、下方に延びる左右対のセンターフレーム17とを有し、前部フレームが構成される。
また、車体フレーム11はメインフレーム16の後端上部あるいはセンターフレーム17の頂部から後方斜め上方に延びる左右対のシートレール20と、前記センターフレーム17の中程から後上方に延びるサポートフレーム21とを有し、シートレール20の後端部はサポートフレーム21の後端部に連結されて後部フレームが構成される。シート14は、シートレール20上に載置される。
前記ヘッドパイプ15にはフロントフォーク23が回動自在に支持される。フロントフォーク23の上部には操向ハンドル24が設けられ、フロントフォーク23の下端に前輪25が回転自在に支持される。操向ハンドル24はシート14に跨って乗車するライダーによって左右操向自在に操作される。
また、車体フレーム11のセンターフレーム17中程にピボットフレーム29が車幅方向に装架される。ピボットフレーム29にスイングアーム30が上下方向に揺動自在に支持される。スイングアーム30は車両後方に延び、アーム後端部に後輪31が支持される。なお、符号32は、スイングアーム30を弾力的に支持するリアクッション装置である。
さらに、車体フレーム11のクレードルスペース内に搭載されるエンジン12は、例えば図2に示すように並列4気筒エンジンである。エンジン12は、エンジンケースを構成するクランクケース40の前側上部に左側面視で前上方に立ち上がるシリンダアッセンブリ36が設けられる。シリンダアッセンブリ36は、シリンダブロック37、シリンダヘッド38およびヘッドカバー39が順次一体的に組み立てられて構成される。
クランクケース40はボックス状に構成され、上側クランクケース(アッパケース)40aと下側クランクケース(アンダケース)40bとを上下に2分割可能に組み合せて一体に構成される。下側クランクケース40bの下方にオイルパン41が設けられ、オイルパン41内に潤滑オイルが貯溜される。貯溜された潤滑オイルはオイルポンプ42により後述する車両の各潤滑部に供給されるようになっている。
また、クランクケース40内のケース前側にクランクシャフト45が車幅方向に設けられ、このクランクシャフト45に発電機46や図示しないピストン・クランク系および1次減速機構のドライブ側が取り付けられる。1次減速機構のドリブン側はクランクシャフト45の後方に配設された一方側の軸(カウンタ軸)47に取り付けられる。カウンタ軸47はメインシャフトを構成しており、カウンタ軸47の後方に他方側の軸(ドライブ軸)48が車幅方向に平行に設けられる。カウンタ軸47およびドライブ軸48は、図2に示すようにクランクケース40の後部側に設けられる。ドライブ軸48の左側には、図示しないドライブスプロケットが設けられる。ドライブスプロケットは、後輪31側のドリブンスプロケット49の間にスプロケット・チェーン機構等の2次減速機構50が設けられ、後輪31に駆動力が伝達されるようになっている。
一方、図3は図2のIII−III線に沿う部分的な平面図である。クランクケース40内の後方には、ミッション室54が設けられ、このミッション室54に変速装置55が収容される。変速装置55は、トランスミッションを構成しており、クランクシャフト45から図示しない1次減速機構およびクラッチ機構を経た回転力を受け取るカウンタ軸47と後輪31へ駆動力を渡すドライブ軸48とを備える。
変速装置50のカウンタ軸47およびドライブ軸48には変速比の異なる複数のドライブギア56とドリブンギア57の対が常時噛合式で組み合されて設けられる。自動二輪車10の変速装置55では、4段〜6段の変速段数のギア噛合せ構造が採用される。図3は6段の変速段数の変速装置55を備えた例を示す。この変速装置55では、カウンタ軸47およびドライブ軸48にドライブギア56およびドリブンギア57がそれぞれ6個ずつ取り付けられる。
常時噛合式の変速装置55では、カウンタ軸47上のドライブギア56とドライブ軸48上のドリブンギア57とが絶えず噛み合っており、各変速段数を構成するドライブギア56とドリブンギア57とは、ドライブギア56がシャフト上に固定され、ドリブンギア57はフリーとなってシャフト上で空転できる構成となっている。
このように、変速装置55はギア変速比の異なるドライブギア56とドリブンギア57との組合せで構成されるため、各段のギア噛合い部は、図3の平面視に破線で示すように横一文字の直線上に配列されず、湾曲した曲線状に屈曲して配列される。変速装置55は、ギア噛合い部の直上にプレート部材60が着脱可能に設けられる。
一方、図4は、クランクケース40の上側クランクケース(アッパケース)40aをケース開口側から見上げた上面図である。プレート部材60は、上側クランクケース40aの裏側にボルト・スクリュ等の締付具61で取り付けられる。プレート部材60は上側クランクケース40aの上部裏側壁面に成形されたオイル溝部62の開口部を塞ぐように取り付けられる。このオイル溝部62を溝開口側からプレート部材60が塞ぐことで内部にオイル通路65が構成される。
オイル通路65は、変速装置55のギア噛合い部(箇所)の直上となる上側クランクケース40aの上部内側壁面の箇所に備えられる。
ところで、図4は、上側クランクケース40aを下方のケース開口部側から見上げた上面図であり、図5は、下側クランクケース40bを上方のケース開口部側から示す平面図である。下側クランクケース40bの前側に、クランクシャフト45が車幅方向に設けられる。クランクシャフト45は、車幅方向に間隔を置いたメインジャーナル部58に回転自在に支持される。クランクシャフト45の下方にオイル通路を構成するメインギャラリ59が配設される。クランクケース40は下側クランクケース40bに上側クランクケース40aが重ね合せられて一体に構成され、クランクケース40の後側にミッション室54が画成される。
また、上側クランクケース40aは、上部裏側壁面にT字状のオイル溝部62が型成形等で一体に成形される。オイル溝部62は上方に窪む凹部状に形成され、オイル溝部62は、その開口を下方から塞ぐプレート部材60が複数のボルト・スクリュ等の締付具61で締結される。プレート部材60を締付具61で上側クランクケース40aの上部裏側壁面に締結する構造により、内部にオイル通路65が構成される。オイル通路65を構成するプレート部材60は、締結具61で締結する構造を採用することにより、エンジン振動による脱落や破損を有効的に防止できる。オイル通路65を構成するオイル溝部62は、型成形で成形加工されるので、ドリル加工でクランクケース40にオイル通路を設ける場合と比較して、必要な加工が容易で安価に製造できる。
さらに、上側クランクケース40aのオイル溝部62を塞ぐプレート部材60は平板状で締付具61により着脱可能に取り付けられるが、締付具61に代えてカシメ等で一体に固定してもよい。プレート部材60の締付具取付位置は、図3に示すクランクケース40の平面視において、変速装置55における各段のギア噛合い箇所が重なる位置を避けて設けられる。プレート部材60には各段のギア噛合い箇所の直上位置にオイル滴下孔66がそれぞれ設けられる。変速装置55の各段のドライブギア56とドリブンギア57のギア噛合い箇所は、各段のギア変速比の相違から横一文字の直線状に配列されず、車幅方向に曲線状あるいは湾曲状に屈曲して形成される。このため、プレート部材60の各オイル滴下孔66は、各段のギア噛合い箇所に沿って車幅方向に湾曲して配列されている。
また、上側クランクケース40aの上部裏側壁面に形成されたオイル通路65は、図4に示すように変速装置用オイル通路を構成するオイルギャラリ67に溝部連通孔68を経て連通している。オイル通路65には、オイルポンプ42からメインギャラリ59、後述する第2オイル通路77、オイルギャラリ67を経た潤滑オイルが供給される。この潤滑オイルは、オイル通路65からオイル滴下孔66により変速装置55の各段のギア噛合い箇所に真上から供給される。また、オイルギャラリ67は、複数のオイル供給孔69により変速装置55のシフトフォーク85に潤滑オイルを供給している。
このように、プレート部材60の各オイル滴下孔66は、変速装置55の各段のギア噛合い箇所に直上から潤滑オイルを供給するように構成されている。オイル滴下孔66の孔径の大きさは使用頻度の多いギア噛合い箇所に対応するオイル滴下孔66が、他の段数のギア噛合い箇所に対応するオイル滴下孔66に較べて大きく設定される。例えば(400cc未満の)小排気量エンジン搭載車両では、最高速ギア段のギア噛合い箇所に対応するオイル滴下孔66の孔径が大きく設定される。(400cc以上の)大排気量エンジン搭載車両では、中,高速ギア段、例えば4速,5速のギア段のギア噛合い箇所に対応するオイル滴下孔66の孔径が大きく設定される。
また、オフロード走行用車両では、低速ギア段、例えば1速〜3速のギア段のギア噛合い箇所に対応するオイル滴下孔66の孔径が他のギア段のギア噛合い箇所へのオイル滴下孔66より大きく設定される。あるいは、負荷の高い高速ギア段側のギア噛合い箇所に対応するオイル滴下孔の孔径を、他のギア段の孔径より大きく設定してもよい。
このように、オンロードやオフロード車両、さらに、種々の型式の車両に合せて、各オイル滴下孔66の大きさが種々選択されて設定される。
また、図4および図6に示す例では、上側クランクケース40aの上部裏側壁面に凹部状のオイル溝部62を形成し、このオイル溝部62の開口を塞ぐようにプレート部材60で覆ってオイル通路65を構成し、プレート部材60をボルト・スクリュ等の締付具61で一体に取り付けた例を示したが、図7に示すように構成してもよい。図7では、上側クランクケース40aの上部内側壁面から下方に突出するT字状の壁状突起63を型成形して、壁状突起63間にオイル溝部64を構成してもよい。プレート部材60やオイル溝部64は必ずしもT字状に限定されず、他の形状、例えばL字状であってもよい。
さらに、常時噛合い式の変速装置55の各段のギア噛合い箇所に、真上に位置するプレート部材60のオイル滴下孔66から潤滑オイルを供給している。クランクケース40の後側のミッション室54に変速装置55が配置されており、プレート部材60は、図3に示すように、変速装置55の一方側の軸(カウンタ軸47)の軸中心より後方に位置し、かつ他方側の軸(ドライブ軸48)の軸中心より前方に位置するように配設される。
そして、変速装置55の各軸のうち、クランクシャフト45に近い一方側の軸(カウンタ軸47)は、エンジン12の左側側面視で時計回りであり、他方側の軸(ドライブ軸48)は反時計回りに回転する。変速装置55は各段のギア噛合い箇所で、ドライブギア56とドリブンギア57は各ギアが巻き込まれる方向であって、各段ギア噛合い箇所上方のプレート部材60のオイル滴下孔66から潤滑オイルが供給される。潤滑オイルは、変速装置55の各段のギア噛合い箇所に、各段のギアが巻き込まれるギア噛合い前の直上で供給されるので、ギア回転によるオイル飛散が抑えられ、効率のよいオイル潤滑が可能となる。
次に、自動二輪車の潤滑経路を図8ないし図10を参照して説明する。
図8は、自動二輪車10の各潤滑部に潤滑オイルを供給する潤滑経路70を簡略的に示す系統図である。図9は、図5のIX−IX線に沿うエンジン12のクランクケース40の車幅方向の断面図であり、図10は、図5のX−X線に沿うクランクケース40の右側断面図である。
自動二輪車10はエンジン12駆動に伴なうオイルポンプ42の駆動により、オイルパン41内の潤滑オイルがメインギャラリ59に直接供給されたり、あるいはフィルタ71からオイルクーラ72を経てメインギャラリ59に送られる。メインギャラリ59では、No.1〜No.5のメインジャーナル部58に潤滑オイルを供給する第1オイル通路75と、変速装置55および第1サブギャラリ76に潤滑オイルを供給する第2オイル通路72と、第2サブギャラリ79に潤滑オイルを供給する第3オイル通路78と、バランサ80に潤滑オイルを供給する第4オイル通路81等とに分岐される。
そして、第1オイル通路75からNo.1のメインジャーナル部58に送られた潤滑オイルはNo.1のメインジャーナル部58を潤滑した後、発電機83に案内されて発電機83をオイル潤滑している。また、車幅方向に配列された第1オイル通路75からNo.2〜No.4のメインジャーナル部58に送られた潤滑オイルは、これらのメインジャーナル部58を潤滑した後、No.1〜No.4のクランクピン84を潤滑している。
さらに、第2オイル通路77から変速装置55に送られる潤滑オイルは、変速装置55のシフトフォーク85をオイル潤滑したり、変速装置55の各段のミッションギア(ドライブギア56、ドリブンギア57)をオイル潤滑している。第1サブギャラリ76に送られた潤滑オイルは、No.1〜No.4のピストンジェット部86を内側からNo.1〜No.4のピストンジェット部86に供給されたオイル潤滑している。
さらにまた、第3オイル通路78から第2サブギャラリ79に案内された潤滑オイルは、ここからNo.1〜No.4のピストンジェット部86に外側からオイル潤滑している。
加えて、第1オイル通路75によりNo.5のメインジャーナル部58をオイル潤滑した潤滑オイルは、引き続き第5オイル通路88を通ってシリンダブロック37およびシリンダヘッド38内に供給され、オイル潤滑している。シリンダヘッド38をオイル潤滑した潤滑オイルは、カムチェーンアジャスタ89およびカムシャフト90に送られてオイル潤滑している。
このように、オイルポンプ42の駆動によりオイルパン41に貯溜された潤滑オイルはメインギャラリ59を経てクランクシャフト45のメインジャーナル部58やクランクピン84、変速装置55のミッションギア(ドライブギア56やドリブンギア57)、シリンダブロック37やシリンダヘッド38のカムシャフト90等の各潤滑部に供給され、各潤滑部をオイル潤滑している。各潤滑部をオイル潤滑したオイルは、シリンダアッセンブリ36やクランクケース40内を重力作用により流下し、エンジン12底部のオイルパン41に回収され、1サイクルの潤滑作用が終了する。
[実施形態の効果]
本実施形態のオイル潤滑構造は、変速装置55へのオイル通路65の大部分を、クランクケース40(上側クランクケース40a)と一体成型したオイル溝部62と、オイル溝部62を塞ぐ別体のプレート部材60を用いて構成したので、オイル通路65が屈曲した通路であっても、シンプルな構造で簡単に成形することができる。
本実施形態のオイル潤滑構造は、変速装置55へのオイル通路65の大部分を、クランクケース40(上側クランクケース40a)と一体成型したオイル溝部62と、オイル溝部62を塞ぐ別体のプレート部材60を用いて構成したので、オイル通路65が屈曲した通路であっても、シンプルな構造で簡単に成形することができる。
別体のプレート部材60にオイル滴下孔66を設けることで、オイル滴下孔66の位置および大きさを最適設置することが容易で安価に製作することができる。
クランクケース40内に形成される他のオイル通路も、オイル通路全体を別体で形成するように、一体成型されたオイル溝部と別体のプレート部材で構成することで、通路の強度や耐震性を向上させることができる。
また、変速装置55の各段のギア噛合い位置に合せて、オイル通路65およびオイル滴下孔66を形成することで、各段の双方のギア(ドライブギア56やドリブンギア57)を同時にオイル潤滑することができ、効率のよいオイル潤滑が可能となる。
さらに、変速装置55の各段のギア噛合い箇所の直上から、潤滑オイルを供給するために、各段のドライブギア56とドリブンギア57とのギア回転により噛合い前のオイル飛散が抑えられ、効率のよい潤滑が可能となる。
変速装置55の各段のドライブギア56とドリブンギア57とのギア噛合には、各段の変速比をそれぞれ異にするが、各段のギア噛合い箇所にそれぞれ供給する各オイル滴下孔66の大きさは、各段のギア噛合い箇所の使用頻度およびオンロード車両やオフロード車両の使用態様等に応じて、最適なオイル供給が可能となり、車両の耐久性向上とメカロスの低減を図ることができる。
エンジン12のクランクケース40は、上下分割構造のアッパケース40aとアンダケース40bとが援用されるが、上側クランクケース40aの下側に開口する上部裏側壁面にオイル溝部62を型成形で加工することは容易であり、生産性が向上し、製作コストを低減させることができる。
さらに、変速装置55は、各段のドライブギア56とドリブンギア57のギア噛合い位置の直上にオイル滴下孔66が配列されるが、オイル滴下孔66は、各段のドライブギア56とドリブンギア57とのギア噛合いにおいて、巻き込まれる方向に回転する双方のギアの噛合い直前に、潤滑オイルを供給することができ、より効率の良いオイル潤滑が可能となる。
本発明の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、様々な形態で実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行なうことができる。これらの実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…自動二輪車、11…車体フレーム、12…エンジン、13…燃料タンク、14…シート、15…ヘッドパイプ、16…メインフレーム、17…センターフレーム、20…シートレール、21…サポートフレーム、23…フロントフォーク、24…操向ハンドル、25…前輪、29…ピボットフレーム、30…スイングアーム、31…後輪、32…リアクッション装置、35…クランクケース、36…シリンダアッセンブリ、37…シリンダブロック、38…シリンダヘッド、39…ヘッドカバー、40…クランクケース、40a…上側クランクケース(アッパケース)、40b…下側クランクケース(アンダケース)、41…オイルパン、42…オイルポンプ、45…クランクシャフト、46…発電機、47…カウンタ軸(メインシャフト)、48…ドライブ軸、49…ドリブンスプロケット、50…2次減速機構(スプロケット・チェーン機構)、54…ミッション室、55…変速装置(トランスミッション)、56…ドライブギア、57…ドリブンギア、58…メインジャーナル部、59…メインギャラリ、60…プレート部材、61…締付具、62,64…オイル溝部、63…壁状突起、65…オイル通路、66…オイル滴下孔、67…オイルギャラリ(変速装置用オイル通路)、69…オイル供給孔、70…潤滑経路、72…オイルクーラ、85…変速装置のシフトフォーク。
Claims (4)
- 車両がクランクケースと、このクランクケース内に設けられ、常時噛合い式の変速装置と、前記変速装置へ潤滑オイルを供給する潤滑構造とを備え、
前記潤滑構造は、オイル通路が前記変速装置の上方に形成され、
前記オイル通路は、前記クランクケースに一体に形成されたオイル溝部と、このオイル溝部を覆うように前記クランクケースに設けられたプレート部材とから構成され、
前記プレート部材は、前記変速装置の直上となる位置に開口するオイル滴下孔が設けられたことを特徴とする変速装置のオイル潤滑構造。 - 前記オイル通路は、前記変速装置の各ギア段のギア噛合い箇所の直上となる位置を通るように前記オイル溝部が形成され、
前記変速装置の各ギア段のギア噛合い箇所の直上となる位置にオイル滴下孔が設けられた請求項1に記載の変速装置のオイル潤滑構造。 - 前記オイル滴下孔は、直下の前記変速装置の各ギア段に対応して孔径をそれぞれ異にして形成された請求項1または2に記載の変速装置のオイル潤滑構造。
- 前記クランクケースは、上側クランクケースと下側クランクケースとに、上下方向に分割可能に形成され、
前記オイル通路は、前記上側クランクケースに設けられ、
前記上側クランクケースの上部内側壁面に形成された前記オイル溝部が上方に窪む凹形状に構成された請求項1ないし3の何れか1項に記載の変速装置のオイル潤滑構造。
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