薬学的に許容される多形を含むBtk阻害剤1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(化合物1)の共結晶、およびその使用方法を開示する。Btk活性と関連付けられる疾患または状態を治療するための医薬品の製造に使用されるBtk阻害剤1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶も説明する。1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンは、不可逆的Btk阻害剤である。
1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶を調製するための方法も本明細書で開示する。Btk阻害剤共結晶を含む医薬組成物、およびBtk阻害剤共結晶を疾患または状態(Btkの不可逆的阻害が疾患または状態を有する哺乳動物に治療的利益を提供する疾患または状態を含む)の治療に使用する方法を更に説明する。
本発明の一態様は、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンと共形成剤との共結晶である。共結晶は、同じ結晶格子内の2つ以上の分子で構成される結晶物質である。一部の実施形態では、共結晶は、中立状態にあり、非イオン性相互作用によって互いに相互作用する2つの分子で構成される。「共形成剤」という用語は、本明細書で使用される場合、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンと共に共結晶を形成する分子を指す。
一実施形態は、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンと、安息香酸、コハク酸、3−ヒドロキシ安息香酸、ニコチンアミド、4−アミノ安息香酸、サリチル酸、ソルビン酸、フマル酸、サリチルアミド、trans−桂皮酸、4−ヒドロキシ安息香酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、スルファミン酸、1,5−ナフタレンジスルホン酸、2−エトキシベンズアミド、4−アミノサリチル酸、もしくはステアリン酸、またはこれらの組み合わせとの共結晶である。別の実施形態では、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンと、フマル酸、trans−桂皮酸、サリチルアミド、または4−アミノサリチル酸との共結晶である。一実施形態では、安息香酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶である。一実施形態では、コハク酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶である。一実施形態では、3−ヒドロキシ安息香酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶である。一実施形態では、ニコチンアミドと、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶である。一実施形態では、4−アミノ安息香酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶である。一実施形態では、サリチル酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶である。一実施形態では、ソルビン酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶である。一実施形態では、フマル酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶である。一実施形態では、サリチルアミドと、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶である。一実施形態では、trans−桂皮酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶である。一実施形態では、4−ヒドロキシ安息香酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶である。一実施形態では、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶である。一実施形態では、スルファミン酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶である。一実施形態では、1,5−ナフタレンジスルホン酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶である。一実施形態では、2−エトキシベンズアミドと、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶である。一実施形態では、4−アミノサリチル酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶である。一実施形態では、ステアリン酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶である。
更なる実施形態では、共結晶は無水である。
別の実施形態では、共結晶は溶媒和される。更に他の実施形態では、化合物1の共結晶は溶媒和されない。
別の態様では、以下の特性のうち少なくとも1つを有する、安息香酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(化合物1)との共結晶が本明細書に記載される:
(a)図1に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)9.0±0.1°2−シータ、12.1±0.1°2−シータ、18.2±0.1°2−シータ、21.2±0.1°2−シータ、22.9±0.1°2−シータ、および27.9±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つ、4つ、または全てを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて7日間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)25℃および97%の相対湿度にて7日間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(e)図2に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(f)吸熱が約131℃で発生し、約134℃でピークを迎えるDSCサーモグラム、
(g)図2に示すものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラム、
(h)約100(2)Kの温度にて以下とほぼ等しい単位格子パラメータ:
一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶は、図1に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶は、9.0±0.1°2−シータ、12.1±0.1°2−シータ、18.2±0.1°2−シータ、21.2±0.1°2−シータ、22.9±0.1°2−シータ、および27.9±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶は、40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶は、25℃および97%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶は、図2に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶は、図2に示すものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラムを有する。一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶は、吸熱が約131℃で発生し約134℃でピークを迎えるDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶は、約100(2)Kの温度にて以下とほぼ等しい単位格子パラメータを有する。
一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶は、特性(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、および(h)を有することを特徴とする。
別の態様では、以下の特性のうち少なくとも1つを有する、コハク酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(化合物1)との共結晶が本明細書に記載される:
(a)図3に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)17.3±0.1°2−シータ、18.0±0.1°2−シータ、18.3±0.1°2−シータ、20.1±0.1°2−シータ、20.3±0.1°2−シータ、21.6±0.1°2−シータ、21.8±0.1°2−シータ、23.2±0.1°2−シータ、24.2±0.1°2−シータ、および26.2±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つ、4つ、6つ、または全てを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)25℃および97%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(e)図4に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(f)吸熱が約128℃で発生し、約131℃でピークを迎えるDSCサーモグラム、
(g)図4に示すものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラム、
または
(h)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、コハク酸と化合物1との共結晶は、図3に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、コハク酸と化合物1との共結晶は、17.3±0.1°2−シータ、18.0±0.1°2−シータ、18.3±0.1°2−シータ、20.1±0.1°2−シータ、20.3±0.1°2−シータ、21.6±0.1°2−シータ、21.8±0.1°2−シータ、23.2±0.1°2−シータ、24.2±0.1°2−シータ、および26.2±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、コハク酸と化合物1との共結晶は、40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、コハク酸と化合物1との共結晶は、25℃および97%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、コハク酸と化合物1との共結晶は、図4に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、コハク酸と化合物1との共結晶は、吸熱が約128℃で発生し、約131℃でピークを迎えるDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、コハク酸と化合物1との共結晶は、図4に示すものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラムを有する。一部の実施形態では、コハク酸と化合物1との共結晶は、特性(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、および(g)を有することを特徴とする。
別の態様では、以下の特性のうち少なくとも1つを有する、3−ヒドロキシ安息香酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(化合物1)との共結晶が本明細書に記載される:
(a)図5に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)12.5±0.1°2−シータ、14.8±0.1°2−シータ、18.0±0.1°2−シータ、18.9±0.1°2−シータ、20.3±0.1°2−シータ、22.8±0.1°2−シータ、および23.8±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つ、4つ、6つ、または全てを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)図6に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(e)吸熱が約127℃で発生し、約132℃でピークを迎えるDSCサーモグラム、
または
(f)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、3−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、図5に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、3−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、12.5±0.1°2−シータ、14.8±0.1°2−シータ、18.0±0.1°2−シータ、18.9±0.1°2−シータ、20.3±0.1°2−シータ、22.8±0.1°2−シータ、および23.8±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、3−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、3−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、図6に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、3−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、吸熱が約127℃で発生し、約132℃でピークを迎えるDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、3−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、特性(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)を有することを特徴とする。
別の態様では、以下の特性のうち少なくとも1つを有する、ニコチンアミドと、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(化合物1)との共結晶が本明細書に記載される:
(a)図7に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)5.4±0.1°2−シータ、14.8±0.1°2−シータ、15.8±0.1°2−シータ、18.3±0.1°2−シータ、19.1±0.1°2−シータ、19.7±0.1°2−シータ、21.3±0.1°2−シータ、21.8±0.1°2−シータ、25.9±0.1°2−シータ、および27.3±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つ、4つ、6つ、または全てを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)図8に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(d)吸熱が約104℃で発生し、約113℃でピークを迎えるDSCサーモグラム、
または
(e)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、ニコチンアミドと化合物1との共結晶は、図7に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、ニコチンアミドと化合物1との共結晶は、5.4±0.1°2−シータ、14.8±0.1°2−シータ、15.8±0.1°2−シータ、18.3±0.1°2−シータ、19.1±0.1°2−シータ、19.7±0.1°2−シータ、21.3±0.1°2−シータ、21.8±0.1°2−シータ、25.9±0.1°2−シータ、および27.3±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、ニコチンアミドと化合物1との共結晶は、図8に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、ニコチンアミドと化合物1との共結晶は、吸熱が約104℃で発生し、約113℃でピークを迎えるDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、ニコチンアミドと化合物1との共結晶は、特性(a)、(b)、(c)、および(d)を有することを特徴とする。
別の態様では、以下の特性のうち少なくとも1つを有する、4−アミノ安息香酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(化合物1)との共結晶が本明細書に記載される:
(a)図9に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)5.8±0.1°2−シータ、6.6±0.1°2−シータ、13.1±0.1°2−シータ、17.7±0.1°2−シータ、18.2±0.1°2−シータ、20.2±0.1°2−シータ、21.2±0.1°2−シータ、21.3±0.1°2−シータ、21.6±0.1°2−シータ、および22.4±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つ、4つ、6つ、または全てを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)図10に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(e)吸熱が約128℃で発生し、約132℃でピークを迎えるDSCサーモグラム、
または
(f)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、4−アミノ安息香酸と化合物1との共結晶は、図9に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、4−アミノ安息香酸と化合物1との共結晶は、5.8±0.1°2−シータ、6.6±0.1°2−シータ、13.1±0.1°2−シータ、17.7±0.1°2−シータ、18.2±0.1°2−シータ、20.2±0.1°2−シータ、21.2±0.1°2−シータ、21.3±0.1°2−シータ、21.6±0.1°2−シータ、および22.4±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、4−アミノ安息香酸と化合物1との共結晶は、40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、4−アミノ安息香酸と化合物1との共結晶は、図10に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、4−アミノ安息香酸と化合物1との共結晶は、吸熱が約128°Cで発生し、約132℃でピークを迎えるDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、4−アミノ安息香酸と化合物1との共結晶は、特性(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)を有することを特徴とする。
別の態様では、以下の特性のうち少なくとも1つを有する、サリチル酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(化合物1)との共結晶が本明細書に記載される:
(a)図11に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)12.6±0.1°2−シータ、14.8±0.1°2−シータ、18.0±0.1°2−シータ、19.0±0.1°2−シータ、19.8±0.1°2−シータ、20.2±0.1°2−シータ、および22.9±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つ、4つ、6つ、または全てを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)25℃および97%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(e)図12に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(f)吸熱が約131℃で発生し、約134℃でピークを迎えるDSCサーモグラム、
(g)図12に示すものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラム、
または
(h)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、サリチル酸と化合物1との共結晶は、図3に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、サリチル酸と化合物1との共結晶は、12.6±0.1°2−シータ、14.8±0.1°2−シータ、18.0±0.1°2−シータ、19.0±0.1°2−シータ、19.8±0.1°2−シータ、20.2±0.1°2−シータ、および22.9±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、サリチル酸と化合物1との共結晶は、40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、サリチル酸と化合物1との共結晶は、25℃および97%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、サリチル酸と化合物1との共結晶は、図12に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、サリチル酸と化合物1との共結晶は、吸熱が約131℃で発生し、約134℃でピークを迎えるDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、サリチル酸と化合物1との共結晶は、図12に示すものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラムを有する。一部の実施形態では、サリチル酸と化合物1との共結晶は、特性(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、および(g)を有することを特徴とする。
別の態様では、以下の特性のうち少なくとも1つを有する、ソルビン酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(化合物1)との共結晶が本明細書に記載される:
(a)図13に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)5.5±0.1°2−シータ、16.4±0.1°2−シータ、18.5±0.1°2−シータ、19.0±0.1°2−シータ、21.1±0.1°2−シータ、21.6±0.1°2−シータ、22.8±0.1°2−シータ、および24.8±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つ、4つ、6つ、または全てを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)図14に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(e)吸熱が約79℃で発生するDSCサーモグラム、
または
(f)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、ソルビン酸と化合物1との共結晶は、図13に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、ソルビン酸と化合物1との共結晶は、5.5±0.1°2−シータ、16.4±0.1°2−シータ、18.5±0.1°2−シータ、19.0±0.1°2−シータ、21.1±0.1°2−シータ、21.6±0.1°2−シータ、22.8±0.1°2−シータ、および24.8±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、ソルビン酸と化合物1との共結晶は、40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、ソルビン酸と化合物1との共結晶は、図14に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、ソルビン酸と化合物1との共結晶は、吸熱が約79℃で発生するDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、ソルビン酸と化合物1との共結晶は、特性(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)を有することを特徴とする。
別の態様では、以下の特性のうち少なくとも1つを有する、フマル酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(化合物1)との共結晶が本明細書に記載される:
(a)図15に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)9.9±0.1°2−シータ、10.8±0.1°2−シータ、17.4±0.1°2−シータ、18.2±0.1°2−シータ、20.5±0.1°2−シータ、21.7±0.1°2−シータ、23.9±0.1°2−シータ、24.6±0.1°2−シータ、および28.9±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つ、4つ、6つ、または全てを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)図16に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(e)急激な吸熱が約145℃で発生し、約149℃でピークを迎えるDSCサーモグラム、
または
(f)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、フマル酸と化合物1との共結晶は、図15に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、フマル酸と化合物1との共結晶は、9.9±0.1°2−シータ、10.8±0.1°2−シータ、17.4±0.1°2−シータ、18.2±0.1°2−シータ、20.5±0.1°2−シータ、21.7±0.1°2−シータ、23.9±0.1°2−シータ、24.6±0.1°2−シータ、および28.9±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、フマル酸と化合物1との共結晶は、図16に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、フマル酸と化合物1との共結晶は、吸熱が約145℃で発生し、約149℃でピークを迎えるDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、フマル酸と化合物1との共結晶は、特性(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)を有することを特徴とする。
別の態様では、以下の特性のうち少なくとも1つを有する、サリチルアミドと、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(化合物1)との共結晶が本明細書に記載される:
(a)図17に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)5.3±0.1°2−シータ、8.5±0.1°2−シータ、13.1±0.1°2−シータ、15.8±0.1°2−シータ、16.4±0.1°2−シータ、16.9±0.1°2−シータ、18.4±0.1°2−シータ、19.0±0.1°2−シータ、21.2±0.1°2−シータ、および21.7±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つ、4つ、6つ、または全てを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)図18に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(e)吸熱が、約101℃で発生し約107℃でピークを迎える広域の吸熱を有する、DSCサーモグラム、
または
(f)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、サリチルアミドと化合物1との共結晶は、図17に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、サリチルアミドと化合物1との共結晶は、5.3±0.1°2−シータ、8.5±0.1°2−シータ、13.1±0.1°2−シータ、15.8±0.1°2−シータ、16.4±0.1°2−シータ、16.9±0.1°2−シータ、18.4±0.1°2−シータ、19.0±0.1°2−シータ、21.2±0.1°2−シータ、および21.7±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、サリチルアミドと化合物1との共結晶は、図18に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、サリチルアミドと化合物1との共結晶は、吸熱が約101℃で発生し、約107℃でピークを迎えるDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、サリチルアミドと化合物1との共結晶は、特性(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)を有することを特徴とする。
別の態様では、以下の特性のうち少なくとも1つを有する、trans−桂皮酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(化合物1)との共結晶が本明細書に記載される:
(a)図19に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)5.7±0.1°2−シータ、6.4±0.1°2−シータ、9.8±0.1°2−シータ、10.2±0.1°2−シータ、12.8±0.1°2−シータ、18.6±0.1°2−シータ、19.4±0.1°2−シータ、20.5±0.1°2−シータ、21.9±0.1°2−シータ、22.1±0.1°2−シータ、および23.0±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つ、4つ、6つ、または全てを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)図20に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(d)約97℃で発生し約101℃でピークを迎えるもの、および約140℃で発生し約146℃でピークを迎えるものという2つの吸熱を持つDSCサーモグラム、
または
(e)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態1は、図19に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態1は、5.7±0.1°2−シータ、6.4±0.1°2−シータ、9.8±0.1°2−シータ、10.2±0.1°2−シータ、12.8±0.1°2−シータ、18.6±0.1°2−シータ、19.4±0.1°2−シータ、20.5±0.1°2−シータ、21.9±0.1°2−シータ、22.1±0.1°2−シータ、および23.0±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態1は、図20に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態1は、約97℃で発生し約101℃でピークを迎える吸熱、および約140℃で発生し約146℃でピークを迎える吸熱という2つの吸熱を持つDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態1は、特性(a)、(b)、(c)、および(d)を有することを特徴とする。
別の態様では、以下の特性のうち少なくとも1つを有する、4−ヒドロキシ安息香酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(化合物1)との共結晶が本明細書に記載される:
(a)図21に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)6.6±0.1°2−シータ、6.9±0.1°2−シータ、13.6±0.1°2−シータ、17.3±0.1°2−シータ、18.4±0.1°2−シータ、19.0±0.1°2−シータ、20.7±0.1°2−シータ、23.6±0.1°2−シータ、24.1±0.1°2−シータ、および25.0±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つ、4つ、6つ、または全てを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)図22に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(e)約69℃で発生し約99℃でピークを迎える広域の吸熱、続く約125℃で発生し約146℃でピークを迎える吸熱、および約219℃で発生し約235℃でピークを迎える第2の吸熱を持つDSCサーモグラム、
または
(f)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、4−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、図21に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、4−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、6.6±0.1°2−シータ、6.9±0.1°2−シータ、13.6±0.1°2−シータ、17.3±0.1°2−シータ、18.4±0.1°2−シータ、19.0±0.1°2−シータ、20.7±0.1°2−シータ、23.6±0.1°2−シータ、24.1±0.1°2−シータ、および25.0±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、4−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、4−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、図22に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、4−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、69℃で発生し約99℃でピークを迎える広域の吸熱、続く約125℃で発生し約146℃でピークを迎える吸熱、および約219℃で発生し約235℃でピークを迎える第2の吸熱を持つDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、4−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、特性(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)を有することを特徴とする。
別の態様では、以下の特性のうち少なくとも1つを有する、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(化合物1)との共結晶が本明細書に記載される:
(a)図23に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)6.7±0.1°2−シータ、13.6±0.1°2−シータ、14.8±0.1°2−シータ、18.9±0.1°2−シータ、20.4±0.1°2−シータ、21.6±0.1°2−シータ、23.6±0.1°2−シータ、および26.6±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つ、4つ、6つ、または全てを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)図24に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(e)約137℃で発生し約142℃でピークを迎える吸熱、および約163℃で発生し約170℃でピークを迎える吸熱という2つの吸熱を持つDSCサーモグラム、
または
(f)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と化合物1との共結晶は、図23に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と化合物1との共結晶は、6.7±0.1°2−シータ、13.6±0.1°2−シータ、14.8±0.1°2−シータ、18.9±0.1°2−シータ、20.4±0.1°2−シータ、21.6±0.1°2−シータ、23.6±0.1°2−シータ、および26.6±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と化合物1との共結晶は、40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と化合物1との共結晶は、図24に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と化合物1との共結晶は、約137℃で発生し約142℃でピークを迎える吸熱、および約163℃で発生し約170℃でピークを迎える吸熱という2つの吸熱を持つDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と化合物1との共結晶は、特性(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)を有することを特徴とする。
別の態様では、以下の特性のうち少なくとも1つを有する、スルファミン酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(化合物1)との共結晶が本明細書に記載される:
(a)図25に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)6.9±0.1°2−シータ、17.3±0.1°2−シータ、20.4±0.1°2−シータ、20.6±0.1°2−シータ、20.8±0.1°2−シータ、22.3±0.1°2−シータ、23.0±0.1°2−シータ、および27.0±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つ、4つ、6つ、または全てを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)図26に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(e)広域の吸熱が約153℃で発生し、約171℃でピークを迎えるDSCサーモグラム、
または
(f)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、スルファミン酸と化合物1との共結晶は、図25に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、スルファミン酸と化合物1との共結晶は、6.9±0.1°2−シータ、17.3±0.1°2−シータ、20.4±0.1°2−シータ、20.6±0.1°2−シータ、20.8±0.1°2−シータ、22.3±0.1°2−シータ、23.0±0.1°2−シータ、および27.0±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、スルファミン酸と化合物1との共結晶は、40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、スルファミン酸と化合物1との共結晶は、図26に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、スルファミン酸と化合物1との共結晶は、広域の吸熱が約153℃で発生し、約171℃でピークを迎えるDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、スルファミン酸と化合物1との共結晶は、特性(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)を有することを特徴とする。
別の態様では、以下の特性のうち少なくとも1つを有する、1,5−ナフタレンジスルホン酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(化合物1)との共結晶が本明細書に記載される:
(a)図27に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)4.4±0.1°2−シータ、6.9±0.1°2−シータ、17.0±0.1°2−シータ、17.4±0.1°2−シータ、20.0±0.1°2−シータ、20.5±0.1°2−シータ、および23.1±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つ、4つ、6つ、または全てを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)図28に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(e)約42℃で発生し約53℃でピークを迎える吸熱、続く約89℃で発生し約109℃でピークを迎える吸熱、および約165℃で発生し約178℃でピークを迎える吸熱という3つの広域の吸熱を持つDSCサーモグラム、
または
(f)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、1,5−ナフタレンジスルホン酸と化合物1との共結晶は、図27に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、1,5−ナフタレンジスルホン酸と化合物1との共結晶は、4.4±0.1°2−シータ、6.9±0.1°2−シータ、17.0±0.1°2−シータ、17.4±0.1°2−シータ、20.0±0.1°2−シータ、20.5±0.1°2−シータ、および23.1±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、4−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、1,5−ナフタレンジスルホン酸と化合物1との共結晶は、図28に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、1,5−ナフタレンジスルホン酸と化合物1との共結晶は、約42℃で発生し約53℃でピークを迎える吸熱、続く約89℃で発生し約109℃でピークを迎える吸熱、および約165℃で発生し約178℃でピークを迎える吸熱という3つの吸熱を持つDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、1,5−ナフタレンジスルホン酸と化合物1との共結晶は、化合物1の1,5−ナフタレンジスルホン酸塩の結晶形態である。一部の実施形態では、1,5−ナフタレンジスルホン酸と化合物1との共結晶は、特性(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)を有することを特徴とする。
別の態様では、以下の特性のうち少なくとも1つを有する、2−エトキシベンズアミドと、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(化合物1)との共結晶が本明細書に記載される:
(a)5.4±0.1°2−シータ、5.8±0.1°2−シータ、および19.8±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つまたは全てを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)図30に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(d)約85℃でピークを迎える約70℃での小さい吸熱、約114℃でピークを迎える約109℃での急激な吸熱、および約120〜135℃での2つの広域の吸熱を持つDSCサーモグラム、
(e)図30に示すものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラム、
または
(f)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、2−エトキシベンズアミドと化合物1との共結晶は、5.4±0.1°2−シータ、5.8±0.1°2−シータ、および19.8±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、2−エトキシベンズアミドと化合物1との共結晶は、40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、2−エトキシベンズアミドと化合物1との共結晶は、図30に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、2−エトキシベンズアミドと化合物1との共結晶は、約70℃で発生し約85℃でピークを迎える小さい吸熱、約109℃で発生し約114℃でピークを迎える急激な吸熱、および約120〜135℃での2つの広域の吸熱を持つDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、2−エトキシベンズアミドと化合物1との共結晶は、25〜100℃で約0.9%の重量損失が起きるTGAサーモグラムを有する。一部の実施形態では、2−エトキシベンズアミドと化合物1との共結晶は、特性(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)を有することを特徴とする。
別の態様では、以下の特性のうち少なくとも1つを有する、4−アミノサリチル酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(化合物1)との共結晶が本明細書に記載される:
(a)図31に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)6.0±0.1°2−シータ、6.4±0.1°2−シータ、13.1±0.1°2−シータ、13.2±0.1°2−シータ、14.0±0.1°2−シータ、21.9±0.1°2−シータ、および24.0±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つ、4つ、6つ、または全てを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)図32に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(e)約80℃で発生し約93℃でピークを迎える吸熱、および約138℃で発生し約155℃でピークを迎える吸熱という2つの広域の吸熱を持つDSCサーモグラム、
または
(f)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、4−アミノサリチル酸と化合物1との共結晶は、図31に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、4−アミノサリチル酸と化合物1との共結晶は、6.0±0.1°2−シータ、6.4±0.1°2−シータ、13.1±0.1°2−シータ、13.2±0.1°2−シータ、14.0±0.1°2−シータ、21.9±0.1°2−シータ、および24.0±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、4−アミノサリチル酸と化合物1との共結晶は、40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、4−アミノサリチル酸と化合物1との共結晶は、図32に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、4−アミノサリチル酸と化合物1との共結晶は、約80℃で発生し約93℃でピークを迎える吸熱、および約138℃で発生し約155℃でピークを迎える吸熱という2つの広域の吸熱を持つDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、4−アミノサリチル酸と化合物1との共結晶は、特性(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)を有することを特徴とする。
別の態様では、以下の特性のうち少なくとも1つを有する、ステアリン酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(化合物1)との共結晶が本明細書に記載される:
(a)図33に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)3.2±0.1°2−シータ、9.5±0.1°2−シータ、20.6±0.1°2−シータ、21.7±0.1°2−シータ、22.9±0.1°2−シータ、および23.2±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つ、4つ、6つ、または全てを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)図34に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(d)約67℃で発生し約69℃でピークを迎える吸熱、および約94℃で発生し約96℃でピークを迎える吸熱という2つの急激な吸熱と、続く約119℃で発生し約124℃でピークを迎える小さい吸熱とを持つDSCサーモグラム、
または
(e)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、ステアリン酸と化合物1との共結晶は、図33に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、ステアリン酸と化合物1との共結晶は、3.2±0.1°2−シータ、9.5±0.1°2−シータ、20.6±0.1°2−シータ、21.7±0.1°2−シータ、22.9±0.1°2−シータ、および23.2±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、ステアリン酸と化合物1との共結晶は、図34に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、ステアリン酸と化合物1との共結晶は、約67℃で発生し約69℃でピークを迎える吸熱、および約94℃で発生し約96℃でピークを迎える吸熱という2つの急激な吸熱と、続く約119℃で発生し約124℃でピークを迎える小さい吸熱とを持つDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、ステアリン酸と化合物1との共結晶は、特性(a)、(b)、(c)、および(d)を有することを特徴とする。
別の態様では、以下の特性のうち少なくとも1つを有する、trans−桂皮酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(化合物1)との共結晶形態2が本明細書に記載される:
(a)図35に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)6.4±0.1°2−シータ、9.8±0.1°2−シータ、18.7±0.1°2−シータ、19.4±0.1°2−シータ、20.5±0.1°2−シータ、21.9±0.1°2−シータ、23.0±0.1°2−シータ、および25.4±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つ、4つ、6つ、または全てを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)図36に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(e)約100℃で発生し約103℃でピークを迎える急激な吸熱と、続く約131℃で発生し約137℃でピークを迎える吸熱、および約144℃で発生し約150℃でピークを迎える吸熱という2つの小さい吸熱と持つDSCサーモグラム、
または
(f)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態2は、図35に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態2は、6.4±0.1°2−シータ、9.8±0.1°2−シータ、18.7±0.1°2−シータ、19.4±0.1°2−シータ、20.5±0.1°2−シータ、21.9±0.1°2−シータ、23.0±0.1°2−シータ、および25.4±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態2は、40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態2は、図36に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態2は、約100℃で発生し約103℃でピークを迎える急激な吸熱と、続く約131℃で発生し約137℃でピークを迎える吸熱、および約144℃で発生し約150℃でピークを迎える吸熱という2つの小さい吸熱を持つDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態2は、特性(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)を有することを特徴とする。
更なる態様では、本明細書に記載の1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶、ならびに薬学的に許容される担体、希釈剤、および賦形剤から選択される少なくとも1つの更なる成分を含む、医薬組成物を提供する。一部の実施形態では、医薬組成物は、安息香酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、コハク酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、3−ヒドロキシ安息香酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、ニコチンアミドと、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、4−アミノ安息香酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、サリチル酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、ソルビン酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、フマル酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、サリチルアミドと、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、trans−桂皮酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、4−ヒドロキシ安息香酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、スルファミン酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、1,5−ナフタレンジスルホン酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、2−エトキシベンズアミドと、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、4−アミノサリチル酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、ステアリン酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶を含む。
一部の実施形態では、医薬組成物は、哺乳動物への経口投与に好適な形態である。一部の実施形態では、医薬組成物は経口固形剤形である。一部の実施形態では、医薬組成物は、約0.5mg〜約1000mgの1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶を含む。
別の態様では、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶を投与することによる患者の治療方法を本明細書で提供する。一部の実施形態では、治療有効量の1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶を哺乳動物に投与する工程を含む、哺乳動物において、Btk等のチロシンキナーゼ(複数可)の活性を阻害するか、またはBtk等のチロシンキナーゼ(複数可)の阻害の恩恵を受け得る疾患、障害、もしくは状態を治療する方法を本明細書で提供する。
別の態様では、ブルトン型チロシンキナーゼ(Btk)活性を阻害するか、またはブルトン型チロシンキナーゼ(Btk)活性の阻害による恩恵を受け得る疾患、障害、もしくは状態を治療するための1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶の使用を本明細書で提供する。
一部の実施形態では、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イルの共結晶は経口投与される。
他の実施形態では、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶は、チロシンキナーゼ活性阻害用の医薬品の製剤化に使用される。一部の他の実施形態では、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶は、ブルトン型チロシンキナーゼ(Btk)活性阻害用の医薬品の製剤化に使用される。
別の態様では、哺乳動物において癌を治療する方法を本明細書で提供し、本方法は、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶を含む本明細書に記載の医薬組成物を哺乳動物に投与する工程を含む。一部の実施形態では、癌はB細胞悪性腫瘍である。一部の実施形態では、癌は、慢性リンパ性白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫(SLL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、および多発性骨髄腫から選択される、B細胞悪性腫瘍である。一部の実施形態では、癌は、リンパ腫、白血病、または固形腫瘍である。一部の実施形態では、癌は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、慢性リンパ性リンパ腫、慢性リンパ性白血病、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫/ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、脾辺縁帯リンパ腫、形質細胞性骨髄腫、形質細胞腫、節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、節性辺縁帯B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性滲出液リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、またはリンパ腫様肉芽腫症である。対象が癌を患っている一部の実施形態では、対象に、上記の化合物のうちの1つに加えて抗癌剤を投与する。一実施形態では、抗癌剤は、マイトジェンによって活性化されたタンパク質キナーゼシグナル伝達の阻害剤である。
別の態様では、哺乳動物において炎症性または自己免疫疾患を治療する方法を本明細書で提供し、本方法は、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶を含む本明細書に記載の医薬組成物を哺乳動物に投与する工程を含む。一部の実施形態では、炎症性疾患は、喘息、虫垂炎、眼瞼炎、細気管支炎、気管支炎、滑液包炎、子宮頸管炎、胆管炎、胆嚢炎、大腸炎、結膜炎、膀胱炎、涙腺炎、皮膚炎、皮膚筋炎、脳炎、心内膜炎、子宮内膜炎、腸炎、小腸結腸炎、上顆炎、精巣上体炎、筋膜炎、結合織炎、胃炎、胃腸炎、肝炎、化膿性汗腺炎、喉頭炎、乳腺炎、髄膜炎、脊髄炎、心筋炎、筋炎、腎炎、卵巣炎、精巣炎、骨炎、耳炎、膵炎、耳下腺炎、心膜炎、腹膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺炎、肺炎、直腸炎、前立腺炎、腎盂腎炎、鼻炎、卵管炎、副鼻腔炎、口内炎、滑膜炎、腱炎、扁桃炎、ブドウ膜炎、腟炎、血管炎、または外陰炎である。一部の実施形態では、自己免疫疾患は、炎症性腸疾患、関節炎、狼瘡、関節リウマチ、乾癬性関節炎、変形性関節症、スチル病、若年性関節炎、糖尿病、重症筋無力症、橋本病、Ord’s甲状腺炎、グレーブス病、シェーグレン症候群、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、急性散在性脳脊髄炎、アジソン病、眼球クローヌス・ミオクローヌス運動失調、強直性脊椎炎、抗リン脂質抗体症候群、再生不良性貧血、自己免疫性肝炎、セリアック病、グッドパスチャー症候群、特発性血小板減少性紫斑病、視神経炎、強皮症、原発性胆汁性肝硬変、ライター症候群、高安動脈炎、側頭動脈炎、自己免疫性溶血性貧血、温式自己免疫性溶血性貧血、冷式溶血性貧血、ウェゲナー肉芽腫症、乾癬、汎発性脱毛症、ベーチェット病、慢性疲労、自律神経障害、子宮内膜症、間質性膀胱炎、神経性筋強直症、強皮症、または外陰部痛である。
一部の実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法を使用して、移植、心臓発作、脳卒中等によって引き起こされる虚血/再灌流傷害等の虚血/再灌流傷害を治療することができる。
包装材、包装材内の1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶、および1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶がBtk等のチロシンキナーゼ(複数可)の活性を阻害するために使用されることを示すラベルを含む製造品を提供する。
更なる態様では、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶を哺乳動物に投与する工程を含む、哺乳動物における自己免疫疾患の治療方法を本明細書で提供する。
更なる態様では、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶を哺乳動物に投与する工程を含む、哺乳動物における異種免疫疾患または状態の治療方法を本明細書で提供する。
更なる態様では、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶を哺乳動物に投与する工程を含む、哺乳動物における炎症性疾患の治療方法を本明細書で提供する。
更なる態様では、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶を哺乳動物に投与する工程を含む、哺乳動物における癌の治療方法を本明細書で提供する。
更なる態様では、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶を哺乳動物に投与する工程を含む、哺乳動物における血栓塞栓性障害の治療方法を本明細書で提供する。血栓塞栓性疾患障害としては、心筋梗塞、狭心症、血管形成術後の再閉塞、血管形成術後の再狭窄、大動脈冠動脈バイパス術後の再閉塞、大動脈冠動脈バイパス術後の再狭窄、脳卒中、一過性虚血、末梢動脈閉塞性疾患、肺塞栓症、または深部静脈血栓症が挙げられるが、これらに限定されない。
別の態様では、哺乳動物におけるBtkまたは他のチロシンキナーゼの活性の不可逆的阻害を含む調節方法であり、これらの他のチロシンキナーゼは、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶と共有結合を形成することができるシステイン残基(Cys 481残基を含む)を有することによってBtkと相同性を共有し、本方法は、哺乳動物に有効量の1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶を少なくとも1回投与する工程を含む。別の態様では、哺乳動物におけるBtkの活性の不可逆的阻害を含む調節方法であり、本方法は、哺乳動物に有効量の1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶を少なくとも1回投与する工程を含む。別の態様では、Btk依存性またはBtk媒介性状態または疾患を治療するための方法であり、本方法は、哺乳動物に有効量の1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶を少なくとも1回投与する工程を含む。
別の態様では、炎症を治療するための方法であり、本方法は、哺乳動物に有効量の1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶を少なくとも1回投与する工程を含む。
更なる態様は、癌の治療方法であり、本方法は、哺乳動物に有効量の1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶を少なくとも1回投与する工程を含む。癌の種類には、膵臓癌および他の固形または血液系腫瘍が含まれるが、これらに限定されない。
別の態様では、呼吸器系疾患を治療するための方法であり、本方法は、哺乳動物に有効量の1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶を少なくとも1回投与する工程を含む。この態様の更なる実施形態では、呼吸器系疾患は喘息である。この態様の更なる実施形態では、呼吸器系疾患には、成人呼吸窮迫症候群およびアレルギー性(外因性)喘息、非アレルギー性(内因性)喘息、急性重症喘息、慢性喘息、臨床喘息、夜間喘息、アレルゲン誘導性喘息、アスピリン感受性喘息、運動誘導性喘息、等炭酸ガス性過呼吸、小児発症喘息、成人発症喘息、咳型喘息、職業性喘息、ステロイド耐性喘息、季節性喘息が含まれるが、これらに限定されない。
別の態様では、リウマチ性関節炎および/または変形性関節症を防止するための方法であり、本方法は、哺乳動物に有効量の1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶を少なくとも1回投与する工程を含む。
別の態様では、皮膚の炎症反応を治療するための方法であり、本方法は、哺乳動物に有効量の1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶を少なくとも1回投与する工程を含む。かかる皮膚の炎症反応としては、例として、皮膚炎、接触性皮膚炎、湿疹、蕁麻疹、酒さ、および瘢痕化が挙げられる。別の態様では、皮膚、関節、または他の組織もしくは器官における乾癬病巣を減少させるための方法であり、本方法は、哺乳動物に有効量の1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶を投与する工程を含む。
別の態様では、動物における炎症性疾患または状態を治療するための医薬品の製造における1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶の使用であり、この疾患または状態とは、Btkまたは他のチロシンキナーゼの活性が(これらの他のチロシンキナーゼは、少なくとも1つの不可逆的阻害剤と共有結合を形成することができるシステイン残基(Cys 481残基を含む)を有することによってBtkと相同性を共有する)、その疾患または状態の病理および/または症状に寄与するものである。この態様の一実施形態では、チロシンキナーゼタンパク質はBtkである。この態様の別の実施形態または更なる実施形態では、炎症性疾患または状態は、呼吸器系、心臓血管系、または増殖性疾患である。
前述の態様のうちのいずれかでは、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶が、(a)哺乳動物に全身投与される;(b)哺乳動物に経口投与される;(c)哺乳動物に静脈内投与される;(d)吸引によって投与される;(e)経鼻投与によって投与される;または(f)哺乳動物に注射によって投与される;(g)哺乳動物に局所(皮膚)的に投与される;(h)眼投与によって投与される;または(i)哺乳動物に経直腸投与される、更なる実施形態である。
前述の態様のうちのいずれかでは、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶の単回投与を含む更なる実施形態である、これは、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶が、(i)1回;(ii)1日にわたって複数回;(iii)継続的に頻繁に、または(iv)途切れなく継続的に投与される、更なる実施形態を含む。
前述の態様のうちのいずれかでは、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶の複数回投与を含む更なる実施形態であり、これは、(i)1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶が、単回投薬で投与される;(ii)複数回投与間の時間が6時間ごとである;(iii)1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶が8時間ごとに哺乳動物に投与される、更なる実施形態を含む。更なる実施形態または代替的な実施形態では、本方法は、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶の投与が一時的に休止されるか、または投与される1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶の用量が一時的に低減される休薬期間を含み、この休薬期間の終了時に、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶の投薬が再開される。休薬期間の長さは、2日から1年で変動し得る。
一部の実施形態では、本明細書に開示の実施形態(方法、使用、製剤化、および併用療法を含む)のうちのいずれかにおいては、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶は、光学的に純粋(即ち、HPLCにより、99%超のキラル純度)である。一部の実施形態では、本明細書に開示の実施形態(方法、使用、製剤化、および併用療法を含む)のうちのいずれかにおいては、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶は、a)より低いキラル純度の1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶、b)任意の光学純度の1−((S)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶、またはc)1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンのラセミ共結晶で置き換えられる。
本明細書に開示の実施形態(方法、使用、製剤化、および併用療法を含む)のうちのいずれかにおいては、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶が使用される。
本明細書に開示の実施形態(方法、使用、製剤化、および併用療法を含む)のうちのいずれかにおいては、安息香酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶が使用される。本明細書に開示の実施形態(方法、使用、製剤化、および併用療法を含む)のうちのいずれかにおいては、コハク酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶が使用される。本明細書に開示の実施形態(方法、使用、製剤化、および併用療法を含む)のうちのいずれかにおいては、3−ヒドロキシ安息香酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶が使用される。本明細書に開示の実施形態(方法、使用、製剤化、および併用療法を含む)のうちのいずれかにおいては、ニコチンアミドと、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶が使用される。本明細書に開示の実施形態(方法、使用、製剤化、および併用療法を含む)のうちのいずれかにおいては、4−アミノ安息香酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶が使用される。本明細書に開示の実施形態(方法、使用、製剤化、および併用療法を含む)のうちのいずれかにおいては、サリチル酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶が使用される。本明細書に開示の実施形態(方法、使用、製剤化、および併用療法を含む)のうちのいずれかにおいては、ソルビン酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶が使用される。本明細書に開示の実施形態(方法、使用、製剤化、および併用療法を含む)のうちいずれかにおいては、フマル酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶が使用される。本明細書に開示の実施形態(方法、使用、製剤化、および併用療法を含む)のうちいずれかにおいては、サリチルアミドと、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶が使用される。本明細書に開示の実施形態(方法、使用、製剤化、および併用療法を含む)のうちいずれかにおいては、trans−桂皮酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶が使用される。一実施形態では、4−ヒドロキシ安息香酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶が使用される。本明細書に開示の実施形態(方法、使用、製剤化、および併用療法を含む)のうちいずれかにおいては、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶が使用される。本明細書に開示の実施形態(方法、使用、製剤化、および併用療法を含む)のうちいずれかにおいては、スルファミン酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶が使用される。本明細書に開示の実施形態(方法、使用、製剤化、および併用療法を含む)のうちいずれかにおいては、1,5−ナフタレンジスルホン酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶が使用される。本明細書に開示の実施形態(方法、使用、製剤化、および併用療法を含む)のうちいずれかにおいては、2−エトキシベンズアミドと、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶が使用される。本明細書に開示の実施形態(方法、使用、製剤化、および併用療法を含む)のうちいずれかにおいては、4−アミノサリチル酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶が使用される。本明細書に開示の実施形態(方法、使用、製剤化、および併用療法を含む)のうちいずれかにおいては、ステアリン酸と、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンとの共結晶が使用される。
一部の実施形態では、本明細書に開示の実施形態(方法、使用、製剤化、および併用療法を含む)のうちいずれかにおいて、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶またはその薬学的に許容される塩は、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの活性代謝産物で置き換えられる。一部の実施形態では、活性代謝産物は結晶形態である。一部の実施形態では、活性代謝産物は非晶相である。更なる実施形態では、代謝産物は単離される。本明細書に開示の実施形態(方法、使用、製剤化、併用療法を含む)のうちいずれかにおいて、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶またはその薬学的に許容される塩は、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンのプロドラッグ、もしくは1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの重水素化類似体、またはその薬学的に許容される塩で置き換えられる。
本明細書に記載の方法および組成物の他の目的、特徴、および利点は、以下の発明を実施するための形態から明らかとなる。しかしながら、発明を実施するための形態および特定の実施例は、特定の実施形態を示すものの、本開示の趣旨および範囲内である種々の変化および改変がこの発明を実施するための形態から当業者には明らかとなるため、単に解説として付与されることを理解されたい。本明細書で使用されるセクションの見出しは、単に構成目的のものであり、記載の主題を制限するものとして解釈されるものではない。特許、特許出願、記事、書籍、マニュアル、および論文が挙げられるがこれらに限定されない、本出願に引用される全ての文書、または文書の一部は、あらゆる目的のため、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる。
参照による組み込み
本明細書で言及する全ての出版物および特許は、適用可能かつ関連性のある範囲で参照により本明細書に組み込まれる。
種々の造血細胞機能においてBtkシグナル伝達が果たす多様な役割、例えば、B細胞受容体活性化は、化合物1等の小分子Btk阻害剤が、例えば、自己免疫疾患、異種免疫性状態または疾患、炎症性疾患、癌(例えば、B細胞増殖性障害)、および血栓塞栓性障害を含む、造血系統の多くの細胞型によって発症している、またはそれらに影響する様々な疾患のリスクを低減させるか、またはそれらを治療するのに有用であることを示す。更に、化合物1等の不可逆的Btk阻害剤化合物を使用して、不可逆的阻害剤と共有結合を形成することができる不可逆的システイン残基(Cys 481残基を含む)を有することによってBtkと相同性を共有するごく一部の他のチロシンキナーゼを阻害することができる。
一部の実施形態では、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶(化合物1)は、哺乳動物における自己免疫疾患の治療に使用することができ、自己免疫疾患には、リウマチ性関節炎、乾癬性関節炎、変形性関節症、スチル病、若年性関節炎、狼瘡、糖尿病、重症筋無力症、橋本病、Ord’s甲状腺炎、グレーブス病、シェーグレン症候群、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、急性散在性脳脊髄炎、アジソン病、眼球クローヌス・ミオクローヌス運動失調、強直性脊椎炎、抗リン脂質抗体症候群、再生不良性貧血、自己免疫性肝炎、セリアック病、グッドパスチャー症候群、特発性血小板減少性紫斑病、視神経炎、強皮症、原発性胆汁性肝硬変、ライター症候群、高安動脈炎、側頭動脈炎、温式自己免疫性溶血性貧血、ウェゲナー肉芽腫症、乾癬、汎発性脱毛症、ベーチェット病、慢性疲労、自律神経障害、子宮内膜症、間質性膀胱炎、神経性筋強直症、強皮症、および外陰部痛が含まれるが、これらに限定されない。
一部の実施形態では、化合物1の共結晶は、哺乳動物における異種免疫疾患または状態の治療に使用することができ、異種免疫疾患には、移植片対宿主病、移植、輸血、アナフィラキシー、アレルギー(例えば、植物花粉、ラテックス、薬物、食物、昆虫毒、獣毛、動物の鱗屑、イエダニ、またはゴキブリ屑(cockroach calyx)に対するアレルギー)、I型過敏症、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎、およびアトピー性皮膚炎が含まれるが、これらに限定されない。
一部の実施形態では、化合物1の共結晶は、哺乳動物における炎症性疾患の治療に使用することができ、炎症性疾患には、喘息、炎症性腸疾患、虫垂炎、眼瞼炎、細気管支炎、気管支炎、滑液包炎、子宮頸管炎、胆管炎、胆嚢炎、大腸炎、結膜炎、膀胱炎、涙腺炎、皮膚炎、皮膚筋炎、脳炎、心内膜炎、子宮内膜炎、腸炎、小腸結腸炎、上顆炎、精巣上体炎、筋膜炎、結合織炎、胃炎、胃腸炎、肝炎、化膿性汗腺炎、喉頭炎、乳腺炎、髄膜炎、脊髄炎、心筋炎、筋炎、腎炎、卵巣炎、精巣炎、骨炎、耳炎、膵炎、耳下腺炎、心膜炎、腹膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺炎、肺炎、直腸炎、前立腺炎、腎盂腎炎、鼻炎、卵管炎、副鼻腔炎、口内炎、滑膜炎、腱炎、扁桃炎、ブドウ膜炎、腟炎、血管炎、および外陰炎が含まれるが、これらに限定されない。
一部の実施形態では、本明細書に記載の化合物1の共結晶を使用して、白血病、リンパ腫、骨髄腫、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、T細胞悪性腫瘍、またはB細胞悪性腫瘍等であるがこれらに限定されない血液悪性腫瘍を治療することができる。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、未治療血液悪性腫瘍である。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、再発性または難治性血液悪性腫瘍である。
更に他の実施形態では、本明細書に記載の方法を使用して、癌、例えば、B細胞増殖性障害を治療することができ、これには、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、慢性リンパ性リンパ腫、慢性リンパ性白血病、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫/ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、脾辺縁帯リンパ腫、形質細胞性骨髄腫、形質細胞腫、節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、節性辺縁帯B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫、縦隔原発性B細胞リンパ腫(PMBL)、リンパ形質細胞性リンパ腫、B細胞前リンパ球性白血病、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性滲出液リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、およびリンパ腫様肉芽腫症が含まれるが、これらに限定されない。
更なる実施形態では、本明細書に記載の方法を使用して、血栓塞栓性障害を治療することができ、血栓塞栓性障害には、心筋梗塞、狭心症(不安定狭心症を含む)、血管形成術もしくは大動脈冠動脈バイパス術後の再閉塞または再狭窄、脳卒中、一時的虚血、末梢動脈閉塞性障害、肺塞栓症、および深部静脈血栓症が含まれるが、これらに限定されない。
血液悪性腫瘍
血液悪性腫瘍の治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で開示され、本方法は、個体に一定量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。
一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は非ホジキンリンパ腫(NHL)である。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、慢性リンパ性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、高リスクCLL、または非CLL/SLLリンパ腫である。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、濾胞性リンパ腫(FL)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、多発性骨髄腫(MM)、辺縁帯リンパ腫、バーキットリンパ腫、非バーキット高悪性度B細胞リンパ腫、または節外性辺縁帯B細胞リンパ腫である。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、急性もしくは慢性骨髄性(または骨髄の)白血病、骨髄異形成症候群、急性リンパ芽球性白血病、または前駆B細胞急性リンパ芽球性白血病である。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、慢性リンパ性白血病(CLL)である。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、マントル細胞リンパ腫(MCL)である。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、ABCサブタイプである。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、GCBサブタイプである。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)である。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、多発性骨髄腫(MM)である。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、バーキットリンパ腫である。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、濾胞性リンパ腫(FL)である。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、形質転換した濾胞性リンパ腫である。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、辺縁帯リンパ腫である。
一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、再発性または難治性非ホジキンリンパ腫(NHL)である。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、再発性または難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、再発性または難治性マントル細胞リンパ腫(MCL)、再発性または難治性濾胞性リンパ腫(FL)、再発性または難治性CLL、再発性または難治性SLL、再発性または難治性多発性骨髄腫、再発性または難治性ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、再発性または難治性多発性骨髄腫(MM)、再発性または難治性辺縁帯リンパ腫、再発性または難治性バーキットリンパ腫、再発性または難治性非バーキット高悪性度B細胞リンパ腫、再発性または難治性節外性辺縁帯B細胞リンパ腫である。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、再発性もしくは難治性急性もしくは慢性骨髄性(または骨髄の)白血病、再発性もしくは難治性骨髄異形成症候群、再発性もしくは難治性急性リンパ芽球性白血病、または再発性もしくは難治性前駆B細胞急性リンパ芽球性白血病である。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、再発性または難治性慢性リンパ性白血病(CLL)である。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、再発性または難治性マントル細胞リンパ腫(MCL)である。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、再発性または難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、再発性または難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、ABCサブタイプである。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、再発性または難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、GCBサブタイプである。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、再発性または難治性ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)である。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、再発性または難治性多発性骨髄腫(MM)である。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、再発性または難治性バーキットリンパ腫である。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、再発性または難治性濾胞性リンパ腫(FL)である。
一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、高リスクとして分類される血液悪性腫瘍である。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、高リスクCLLまたは高リスクSLLである。
一部の実施形態では、血液悪性腫瘍は、T細胞悪性腫瘍である。一部の実施形態では、T細胞悪性腫瘍は、特定不能な末梢T細胞リンパ腫(PTCL−NOS)、未分化大細胞リンパ腫、血管免疫芽球性リンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、成人T細胞白血病/リンパ腫(ATLL)、芽球性NK細胞リンパ腫、腸症型T細胞リンパ腫、肝脾ガンマ−デルタT細胞リンパ腫、リンパ芽球性リンパ腫、鼻型NK/T細胞リンパ腫、または治療関連T細胞リンパ腫である。一部の実施形態では、T細胞悪性腫瘍は、再発性または難治性T細胞悪性腫瘍である。一部の実施形態では、T細胞悪性腫瘍は、未治療T細胞悪性腫瘍である。
B細胞リンパ増殖性障害(BCLD)は、血液の新生物であり、特に、非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、および白血病を包含する。BCLDは、リンパ組織(リンパ腫の場合)または骨髄(白血病および骨髄腫の場合)のいずれかにおいて生じ得、それらは全て、リンパ球または白血球細胞の無制御成長と関連している。BCLDの多くのサブタイプ、例えば、慢性リンパ球性白血病(CLL)および非ホジキンリンパ腫(NHL)が存在する。BCLDの疾患経過および治療は、BCLDサブタイプによって決まるが、しかしながら、各サブタイプ内であっても、臨床像、形態的外観、および療法への応答は、不均一である。
悪性リンパ腫は、リンパ様組織内に優勢的に存在する細胞の新生物性転化である。悪性リンパ腫の2つの群は、ホジキンリンパ腫および非ホジキンリンパ腫(NHL)である。両種類のリンパ腫は、細網内細胞組織に浸潤する。しかしながら、それらは、新生物性の起始細胞、疾患の部位、全身性症状の存在、および治療への応答において異なる(Freedman et al.,“Non−Hodgkin’s Lymphomas”Chapter 134,Cancer Medicine,(American Cancer Society,B.C.Decker Inc.,Hamilton,Ontario,2003の承認された刊行物)。
非ホジキンリンパ腫
非ホジキンリンパ腫の治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で開示され、本方法は、個体に一定量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。
再発性または難治性非ホジキンリンパ腫の治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で更に開示され、本方法は、個体に治療有効量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。一部の実施形態では、非ホジキンリンパ腫は、再発性もしくは難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、再発性もしくは難治性マントル細胞リンパ腫、再発性もしくは難治性濾胞性リンパ腫、または再発性もしくは難治性CLLである。
非ホジキンリンパ腫(NHL)は、優勢的にB細胞由来のものである悪性腫瘍の多様な集団である。NHLは、脾臓、リンパ節、または扁桃等のリンパ系に関連付けられる任意の臓器において発達し得、いかなる年齢でも発症し得る。NHLは、しばしば、肥大したリンパ節、発熱、および体重減少によって特徴付けられる。NHLは、B細胞NHLまたはT細胞NHLのいずれかとして分類される。骨髄または幹細胞移植後のリンパ増殖性障害に関するリンパ腫は、通常、B細胞NHLである。Working Formulation製剤分類スキームにおいて、NHLは、それらの自然経過によって低悪性度、中悪性度、および高悪性度カテゴリーに分けられている(“The Non−Hodgkin’s Lymphoma Pathologic Classification Project,”Cancer49(1982):2112−2135を参照されたい)。低悪性度リンパ腫は、無痛性であり、5〜10年間の生存期間中央値を有する(Horning and Rosenberg(1984)N.Engl.J.Med.311:1471−1475)。化学療法は、無痛性リンパ腫の過半数において寛解を誘導することができるが、治癒することは稀であり、ほとんどの患者は、最終的に再発し、更なる療法を必要とする。中悪性度および高悪性度リンパ腫は、より侵襲性の腫瘍であるが、それらは、化学療法を用いた治癒のより大きな可能性を有する。しかしながら、これらの患者のかなりの割合が、再発し、更なる治療を必要とするであろう。
B細胞NHLの非限定的なリストには、バーキットリンパ腫(例えば、地域性バーキットリンパ腫および散発性バーキットリンパ腫)、皮膚B細胞リンパ腫、皮膚辺縁帯リンパ腫(MZL)、びまん性大細胞型リンパ腫(DLBCL)、びまん性混合型小細胞および大細胞型リンパ腫、びまん性小切れ込み核細胞、びまん性小リンパ球性リンパ腫、節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、濾胞性小切れ込み核細胞(グレード1)、濾胞性混合型小切れ込み核細胞および大細胞(グレード2)、濾胞性大細胞(グレード3)、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、血管内リンパ腫、大細胞型免疫芽球性リンパ腫、大細胞型リンパ腫(LCL)、リンパ芽球性リンパ腫、MALTリンパ腫、マントル細胞リンパ腫(MCL)、免疫芽球性大細胞型リンパ腫、前駆Bリンパ芽球性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、慢性リンパ球性白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫(SLL)、節外性辺縁帯B細胞リンパ腫−粘膜内リンパ組織(MALT)リンパ腫、縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、節性辺縁帯B細胞リンパ腫、脾臓周辺帯B細胞リンパ腫、原発性縦隔B細胞リンパ腫、リンパ形質細胞性(lymphoplasmocytic)リンパ腫、有毛細胞白血病、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、ならびに原発性中枢神経系(CNS)リンパ腫が含まれる。更なる非ホジキンリンパ腫が本発明の範囲内で検討され、当業者には明らかである。
DLBCL
DLCBLの治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で開示され、本方法は、個体に一定量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。再発性または難治性DLCBLの治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で更に開示され、本方法は、個体に治療有効量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。
本明細書で使用される場合、「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)」という用語は、びまん性成長パターンおよび高〜中度の増殖指数を有する胚中心Bリンパ球の新生物を指す。DLBCLは、全てのリンパ腫の約30%に相当し、中心芽細胞性、免疫芽細胞性、T細胞/組織球富化、未分化、および形質芽細胞性サブタイプを含むいくつかの形態学的亜型を呈し得る。遺伝試験は、DLBCLの異なるサブタイプが存在することを示した。一部の実施形態では、DLBCLは、活性化B細胞びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(ABC−DLBCL)、胚中心びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(GCB DLBCL)、および二重適合(DH)DLBCLというサブタイプに更に分けられる。一部の実施形態では、ABC−DLBCLは、CD79B突然変異を特徴とする。一部の実施形態では、ABC−DLBCLは、CD79A突然変異を特徴とする。一部の実施形態では、ABC−DLBCLは、MyD88、A20、またはこれらの組み合わせにおける突然変異を特徴とする。これらのサブタイプは、異なる見通し(予後)および治療への応答を有するように思われる。DLBCLは、いかなる年齢群にも影響し得るが、多くの場合、高齢者において発症する(平均年齢は、60代半ばである)。
ある特定の実施形態では、活性化B細胞様サブタイプのびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(ABC−DLBCL)の治療を、それを必要とする個体において行う方法が、本明細書で開示され、本方法は、不可逆的Btk阻害剤を300mg/日から1000mg/日以下の量で個体に投与する工程を含む。ABCサブタイプのびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(ABC−DLBCL)は、血漿分化中に停止した後に胚中心B細胞から生じると考えられる。ABCサブタイプのDLBCL(ABC−DLBCL)は、全DLBCL診断の約30%を占める。それは、最も治癒しにくいDLBCL分子サブタイプと考えられ、したがって、ABC−DLBCLと診断された患者は、典型的には、他のタイプのDLCBLを有する個体と比較して、著しく低減した生存率を示す。ABC−DLBCLは、最も一般的に、胚中心主要制御因子BCL6を制御解除する染色体転座、ならびに形質細胞分化に必要な転写性リプレッサーをコードするPRDM1遺伝子を不活性化する突然変異と関連付けられる。
ABC−DLBCLの病態形成において特に関係するシグナル伝達経路は、核内因子(NF)−κB転写複合体によって媒介されるものである。NF−κBファミリーは、ホモおよびヘテロダイマーを形成し、様々な増殖、アポトーシス、炎症、および免疫応答を媒介する転写性因子として機能し、正常なB細胞発達および生存に極めて重要である5つのメンバー(p50、p52、p65、c−relおよびRelB)を含む。NF−κBは、細胞増殖および細胞生存を制御する遺伝子の制御因子として、真核細胞によって広く使用される。したがって、多くの異なるタイプのヒト腫瘍は、誤制御されたNF−κBを有する。つまり、NF−κBが恒常的に活性である。活性NF−κBは、細胞増殖を保ち、さもなければアポトーシスを介して死滅するであろう状態から細胞を保護する遺伝子の発現を刺激する。
ABC DLBCLのNF−kBへの依存は、CARD11、BCL10、およびMALT1(CBM複合体)からなる、シグナル伝達経路上流のIkBキナーゼに左右される。CBM経路への干渉は、ABC DLBCL細胞におけるNF−kBシグナル伝達を消失させ、アポトーシスを誘導する。NF−kB経路の恒常的活性に関する分子的機序が現在の調査の主題であるが、ABC DLBCLのゲノムに対するいくつかの体性変化は、この経路を明らかに呼び起こす。例えば、DLBCLにおけるCARD11のコイルドコイルドメインの体性突然変異は、このシグナル伝達足場タンパク質が自発的に、MALT1およびBCL10とのタンパク質−タンパク質相互作用の核になることを可能にし、IKK活性およびNF−kB活性化を引き起こす。B細胞受容体シグナル伝達経路の恒常的活性は、野生型CARD11を有するABC DLBCLにおけるNF−kBの活性化に関与しており、これは、B細胞受容体サブユニットCD79AおよびCD79Bの細胞質側末端内の突然変異に関連付けられる。シグナル伝達アダプターMYD88における発癌性活性化突然変異は、NF−kBを活性化し、ABC DLBCL細胞の生存を存続させているB細胞受容体シグナル伝達と協同する。更に、NF−kB経路の負制御因子であるA20における不活性化突然変異は、ほぼABC DLBCLのみにおいて生じる。
実際に、NF−κBシグナル伝達経路の複数の構成成分に影響する遺伝変化は、近年、50%を超えるABC−DLBCL患者において識別され、これらの損傷は、恒常的なNF−κB活性化を促進し、それによりリンパ腫成長に寄与する。これらには、BCRシグナロソームを(MALT1およびBCL10と一緒になって)形成するリンパ球特異的細胞質足場タンパク質、CARD11の突然変異(症例の約10%)を含み、これは、抗原受容体からNF−κB活性化の下流媒介物質にシグナルを中継する。症例の更に多くの割合(約30%)は、負のNF−κB制御因子A20を活性化する二対立遺伝子の遺伝損傷を保有する。更に、NF−κB標的遺伝子の高レベルの発現が、ABC−DLBCL腫瘍試料において観察された。例えば、U.Klein et al.,(2008),Nature Reviews Immunology 8:22−23、R.E.Davis et al.,(2001),Journal of Experimental Medicine 194:1861−1874、G.Lentz et al.,(2008),Science 319:1676−1679、M.Compagno et al.,(2009),Nature 459:712−721、およびL.Srinivasan et al.,(2009),Cell 139:573−586)を参照されたい。
OCI−Ly10等のABCサブタイプのDLBCL細胞は、慢性的に活性なBCRシグナル伝達を有し、本明細書に記載されるBtk阻害剤に極めて感度が高い。本明細書に記載される不可逆Btk阻害剤は、OCI−Ly10の成長を強く且つ不可逆的に阻害する(EC50連続曝露=10nM、EC501時間パルス=50nM)。更に、Annexin−Vフローサイトメトリーにおけるカスパーゼ活性化およびサブ−G0画分の増加によって示されるように、OCILy10においてアポトーシスの誘導が観察された。感受性および抵抗性細胞の両方が同様のレベルでBtkを発現し、蛍光標識親和性プローブを使用して示されるように、Btkの活性部位は、両方において阻害剤で完全に占領される。OCI−Ly10細胞は、本明細書に記載されるBtk阻害剤によって用量依存的に阻害される慢性的に活性なNF−kBへのBCRシグナル伝達を有することを示す。また、本明細書で研究される細胞株中のBtk阻害剤の活性は、BCR刺激の有無にかかわらず、シグナル伝達プロファイル(Btk、PLCγ、ERK、NF−kB、AKT)、サイトカイン分泌プロファイル、およびmRNA発現プロファイルを比較することによって特徴付けられ、これらのプロファイルにおいて観察された著しい違いが、Btk阻害剤治療に対して最も感受性の高い患者集団を識別する臨床的バイオマーカーを導く。米国特許第7,711,492号およびStaudt et al.,Nature,Vol.463,Jan.7,2010,pp.88−92を参照されたく、それら各々の内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
濾胞性リンパ腫
濾胞性リンパ腫の治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で開示され、本方法は、個体に一定量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。再発性または難治性濾胞性リンパ腫の治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で更に開示され、本方法は、個体に治療有効量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。
本明細書で使用される場合、「濾胞性リンパ腫」という用語は、リンパ腫の細胞が小結節または濾胞内にクラスター化する、いくつかのタイプの非ホジキンリンパ腫のうちのいずれかを指す。濾胞性という用語は、細胞がリンパ節において環状または結節状パターンで成長する傾向があるため、使用される。このリンパ腫を有する人々の平均年齢は、約60歳である。
CLL/SLL
CLLまたはSLLの治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で開示され、本方法は、個体に一定量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。再発性または難治性CLLまたはSLLの治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で更に開示され、本方法は、個体に治療有効量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。
慢性リンパ球性白血病および小リンパ球性リンパ腫(CLL/SLL)は、一般的に、若干異なる症状発現を有する同じ疾患と考えられる。どこに癌性細胞が集まるかによって、CLLまたはSLLのどちらで称されるかが決定される。癌細胞が主に、リンパ系(主に身体で発見される小血管の系)のアオイマメ状構造であるリンパ節内で発見される場合は、それはSLLと称される。SLLは、全リンパ腫の約5%〜10%を占める。癌細胞のほとんどが血流および骨髄中にある場合、それはCLLと称される。
CLLおよびSLLの両方は、増殖遅延型の疾患であるが、はるかに一般的であるCLLは、より遅く成長する傾向がある。CLLおよびSLLは、同じ方法で治療される。それらは、通常、標準的治療では治癒可能であると考えられないが、疾患の段階および成長速度に応じて、ほとんどの患者は、10年を超えて生きる。時折、経時的に、これらの増殖遅延型リンパ腫は、より侵襲性タイプのリンパ腫に転換し得る。
慢性リンパ球性白血病(CLL)は、最も一般的なタイプの白血病である。米国において100,760人の人々が、CLLに罹患しているか、またはそこから寛解していると推測される。CLLと新たに診断されたほとんど(75%超)の人々の年齢は、50歳を超える。現在、CLL治療は、完全な治癒ではなく、疾患およびその症状を制御することに焦点を当てている。CLLは、化学療法、放射線療法、生物学的療法、または骨髄移植によって治療される。症状は、外科的に(肥大した脾臓の脾摘出)、または放射線療法(膨張したリンパ節の「減量術」)によって、治療されることもある。ほとんどの症例において、CLLはゆっくりと進行するが、概して、不治であると考えられる。ある特定のCLLは、高リスクに分類される。本明細書で使用される場合、「高リスクCLL」とは、1)17p13−、2)11q22−、3)ZAP−70+および/もしくはCD38+を共に有する未変異のIgVH、または4)トリソミー12のうち少なくとも1つによって特徴付けられるCLLを意味する。
CLL治療は、典型的には、患者の臨床症状または血球数が、疾患が患者の生活の質に影響し得る点まで進行していることを示すときに、施される。
小リンパ球性白血病(SLL)は、上に記載されたCLLと酷似しており、またB細胞の癌でもある。SLLでは、異常なリンパ球は、主にリンパ節に影響する。しかしながら、CLLでは、異常な細胞は、血液および骨髄に影響する。脾臓は、両方の状態で影響され得る。SLLは、非ホジキンリンパ腫の全症例のうち約25分の1を占める。青年期から高齢までいかなる時点でも生じ得るが、50歳未満は稀である。SLLは、無痛性リンパ腫と考えられる。これは、疾患が非常にゆっくり進行し、患者が診断後、長い年数生きる傾向があることを意味する。しかしながら、ほとんどの患者は進行した疾患と診断され、SLLは様々な化学療法薬物によく応答するにもかかわらず、概して不治であると考えられる。いくつかの癌は、どちらかの性別においてより頻繁に生じる傾向があるが、SLLの症例およびそれを原因とする死亡は、男性および女性の間で等分に分かれる。診断時の平均年齢は、60歳である。
SLLは無痛性であるが、持続的に進行する。この疾患の通常のパターンは、疾患寛解時期の放射線療法および/または化学療法に対する高奏効率のうちの1つである。これは、不可避の再発まで数か月間または数年間続く。再治療は、再び応答をもたらすが、しかし再び、疾患は再発するであろう。これは、SLLの短期的予後が非常に良好であっても、経時的に、多くの患者が、致命的な複雑さの再発疾患を発症することを意味する。CLLおよびSLLと診断される個体の年齢を考慮して、典型的には、当該技術分野における患者の生活の質を妨げない最小限の副作用を有する単純で効果的な疾患の治療の必要性が存在する。本発明は、当該技術分野における長期にわたる必要性を果たす。
マントル細胞リンパ腫
濾胞性リンパ腫の治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で開示され、本方法は、個体に一定量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。再発性または難治性濾胞性リンパ腫の治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で更に開示され、本方法は、個体に治療有効量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。
本明細書で使用される場合、「マントル細胞リンパ腫」という用語は、正常胚中心濾胞を囲む外套帯内におけるCD5陽性抗原ナイーブ後胚中心B細胞を原因とするB細胞リンパ腫のサブタイプを指す。MCL細胞は、概して、DNAにおけるt(11:14)染色体転座によって、サイクリンD1を過剰発現する。より具体的には、転座は、t(11;14)(q13;q32)にある。リンパ腫の約5%のみが、このタイプのものである。細胞は、小〜中くらいの大きさである。ほとんどの場合、男性に発症する。患者の平均年齢は、60代前半である。リンパ腫は、通常、診断時に、リンパ節、骨髄、および非常に多くの場合、脾臓を含む広範囲に及んでいる。マントル細胞リンパ腫は、非常に速く増殖するリンパ腫ではないが、治療するのは困難である。
辺縁帯B細胞リンパ腫
辺縁帯B細胞リンパ腫の治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で開示され、本方法は、個体に一定量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。再発性または難治性辺縁帯B細胞リンパ腫の治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で更に開示され、本方法は、個体に治療有効量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。
本明細書で使用される場合、「辺縁帯B細胞リンパ腫」という用語は、濾胞外套帯の外側にある亢進領域である辺縁帯のリンパ様組織に関与する関連B細胞新生物の一群を指す。辺縁帯リンパ腫は、リンパ腫の約5%〜10%を占める。これらのリンパ腫の細胞は、顕微鏡下で小さく見える。節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、節性辺縁帯B細胞リンパ腫、および脾臓辺縁帯リンパ腫を含む辺縁帯リンパ腫の3つの主要タイプが存在する。
MALT
MALTの治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で開示され、本方法は、個体に一定量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。再発性または難治性MALTの治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で更に開示され、本方法は、個体に治療有効量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。
本明細書で使用される場合、「粘膜内リンパ様組織(MALT)リンパ腫」という用語は、辺縁帯リンパ腫の節外性の出現を指す。小数は、初めに中悪性度非ホジキンリンパ腫(NHL)として現れるか、または低悪性度形態から進化するが、ほとんどのMALTリンパ腫は、低悪性度である。MALTリンパ腫のうちのほとんどは、胃で生じ、胃のMALTリンパ腫のおよそ70%は、ヘリコバクターピロリ感染症に関連付けられる。いくつかの細胞遺伝学的異常が識別されており、最も一般的には、トリソミー3またはt(11;18)である。また、これらの他のMALTリンパ腫の多くは、細菌およびウイルスにより感染症とも関係している。MALTリンパ腫を有する患者の平均年齢は、約60歳である。
節性辺縁帯B細胞リンパ腫
節性辺縁帯B細胞リンパ腫の治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で開示され、本方法は、個体に一定量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。再発性または難治性節性辺縁帯B細胞リンパ腫の治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で更に開示され、本方法は、個体に治療有効量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。
「節性辺縁帯B細胞リンパ腫」という用語は、多くの場合リンパ節で発見される無痛性B細胞リンパ腫を指す。疾患は稀であり、全非ホジキンリンパ腫(NHL)の1%しか占めない。高齢の患者において最も一般的に診断され、男性よりも女性が罹患しやすい。疾患は、突然変異がB細胞の辺縁帯において生じることから、辺縁帯リンパ腫として分類される。リンパ節におけるその限局性から、この疾患は、結節性にも分類される。
脾臓辺縁帯B細胞リンパ腫
脾臓辺縁帯B細胞リンパ腫の治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で開示され、本方法は、個体に一定量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。再発性または難治性脾臓辺縁帯B細胞リンパ腫の治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で更に開示され、本方法は、個体に治療有効量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。
「脾臓辺縁帯B細胞リンパ腫」という用語は、特定の低悪性度小B細胞リンパ腫を指し、世界保健機関の分類に組み込まれる。特徴は、脾腫、絨毛形態を有する中度のリンパ球増加症、種々の臓器、特に骨髄の類洞内パターンの併発、および比較的無痛性の経過である。芽細胞性形態および攻撃行動の増加を伴う腫瘍進行が、小数の患者において観察される。分子研究および細胞遺伝研究は、恐らく標準化された診断基準の欠如を原因とする異質の結果を示した。
バーキットリンパ腫
バーキットリンパ腫の治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で開示され、本方法は、個体に一定量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。再発性または難治性バーキットリンパ腫の治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で更に開示され、本方法は、個体に治療有効量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。
「バーキットリンパ腫」という用語は、一般的に子供に影響する非ホジキンリンパ腫(NHL)のタイプを指す。これは、高侵襲性タイプのB細胞リンパ腫であり、しばしば、リンパ節以外の身体部位で始まり、そこに関わる。その早い成長性質にもかかわらず、バーキットリンパ腫は、しばしば、現代の集中的療法によって治癒可能である。散発性および地域性種という2つの大きなタイプのバーキットリンパ腫が存在する。
地域性バーキットリンパ腫:本疾患は、成人よりもはるかに多くの子供に関与し、95%の症例においてエプスタインバーウイルス(EBV)感染症に関連する。主に、赤道アフリカで発症し、ここでは、全小児癌の約半数がバーキットリンパ腫である。顎骨に関与する高い可能性を特徴的に有し、散発性バーキットにおいては稀な、かなり特徴的な特性である。また、一般的に腹部にも関与する。
散発性バーキットリンパ腫:ヨーロッパおよびアメリカを含む世界のその他の地域に影響するバーキットリンパ腫のタイプは、散発性タイプである。ここでも、これは主に子供における疾患である。5人の患者のうち1人にEBV感染症の直接的証拠が存在するが、エプスタインバーウイルス(EBV)との関連性は、地域性種よりも強力ではない。リンパ節への関与よりも、90%を超える子供において、腹部で特に発症する。骨髄への関与は、散発性種よりも一般的である。
ワルデンシュトレームマクログロブリン血症
ワルデンシュトレームマクログロブリン血症の治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で開示され、本方法は、個体に一定量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。再発性または難治性ワルデンシュトレームマクログロブリン血症の治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で更に開示され、本方法は、個体に治療有効量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。
リンパ形質細胞性リンパ腫としても既知である「ワルデンシュトレームマクログロブリン血症」という用語は、リンパ球と称される白血球細胞のサブタイプに関与する癌である。それは、最終分化されるBリンパ球の無制御のクローン増殖によって特徴付けられる。また、免疫グロブリンM(IgM)と称される抗体を作製するリンパ腫細胞によっても特徴付けられる。IgM抗体は、大量に血液中を循環し、血液の液体部分をシロップのように濃厚にする。これは、多くの臓器に血流の減少を引き起こす可能性があり、視覚の問題(目の後ろの血管の循環不良による)ならびに脳内の血流不良によって引き起こされる神経学的問題(頭痛、眩暈、および混乱等)を引き起こし得る。他の症状としては、疲労感および脱力感ならびに易出血傾向が挙げられる。根本的な病因は完全に理解されていないが、染色体6上の遺伝子座6p21.3を含む、いくつかの危険因子が確認されている。自己抗体を有する自己免疫疾患の病歴を有する人々においては、WMを発症する危険性が2〜3倍増加し、肝炎、ヒト免疫不全ウイルス、およびリケッチア症に関連する人々は、特に増加した危険性を有する。
多発性骨髄腫
骨髄腫の治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で開示され、本方法は、個体に一定量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。再発性または難治性骨髄腫の治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で更に開示され、本方法は、個体に治療有効量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。
MM、骨髄腫、形質細胞骨髄腫、またはカーレル病(Otto Kahlerに因む)としても知られる多発性骨髄腫は、形質細胞として既知の白血球細胞の癌である。B細胞のタイプである形質細胞は、ヒトおよび他の脊椎動物における抗体の産生に関与する免疫系の極めて重要な部分である。それらは、骨髄中で生成され、リンパ系を通って運搬される。
白血病
白血病の治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で開示され、本方法は、個体に一定量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。再発性または難治性白血病の治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で更に開示され、本方法は、個体に治療有効量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。
白血病は、血液細胞、通常、白血球(白血球細胞)の異常な増加によって特徴付けられる血液または骨髄の癌である。白血病は、様々な疾患を網羅する広義の用語である。最初の区分は、その急性型と慢性型との間である。(i)急性白血病は、未熟血液細胞の急速な増加によって特徴付けられる。この密集は、骨髄が、健常な血液細胞を生成することをできなくする。急速な進行および悪性細胞の蓄積、次いで、血流に波及し、身体の他の臓器に広がることから、緊急治療が急性白血病において必須である。白血病の急性型は、子供における白血病の最も一般的な型である。(ii)慢性白血病は、比較的成熟しているが、異常な白血球細胞の過度の増加によって区別される。典型的には、進行には数か月または数年かかり、細胞は、正常な細胞よりもはるかに速い速度で生成され、血液中に多くの異常白血球細胞をもたらす。慢性白血病は、ほとんどの場合、高齢の人々に生じるが、理論的には、いかなる年齢群にも生じ得る。更に、疾患は、どの種類の血液細胞が影響されるかに従って、細分類される。この分割は、白血病をリンパ芽球性またはリンパ球性白血病、および骨髄もしくは骨髄性白血病に分ける。(i)リンパ芽球性もしくはリンパ球性白血病:癌性変化は、正常に次に感染と戦う免疫系細胞であるリンパ球を形成する種類の骨髄細胞において生じる。(ii)骨髄もしくは骨髄性白血病:癌性変化は、正常に次に赤血球細胞、いくつかの他の種類の白血球細胞、および血小板を形成する種類の骨髄細胞で生じる。
これらの主要なカテゴリー内において、急性リンパ性白血病(ALL)、前駆B細胞急性リンパ芽球性白血病(前駆B−ALL、前駆Bリンパ芽球性白血病とも呼ばれる)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、および有毛細胞白血病(HCL)を含むが、これらに限定されないいくつかのサブカテゴリーが存在する。したがって、急性リンパ性白血病(ALL)、前駆B細胞急性リンパ芽球性白血病(前駆B−ALL、前駆Bリンパ芽球性白血病とも呼ばれる)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、または有毛細胞白血病(HCL)の治療を、それを必要とする個体において行う方法が、本明細書で開示され、本方法は、個体に一定量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。一部の実施形態では、白血病は、再発性または難治性白血病である。一部の実施形態では、白血病は、再発性もしくは難治性急性リンパ性白血病(ALL)、再発性もしくは難治性前駆B細胞急性リンパ芽球性白血病(前駆B−ALL、前駆Bリンパ芽球性白血病とも呼ばれる)、再発性もしくは難治性急性骨髄性白血病(AML)、再発性もしくは難治性慢性骨髄性白血病(CML)、または再発性もしくは難治性有毛細胞白血病(HCL)である。
上述の病状の各々に対する症状、診断検査、および予後検査は、既知である。例えば、Harrison’s Principles of Internal Medicine(copyright),”16th ed.,2004,The McGraw−Hill Companies,Inc.Dey et al.(2006),Cytojournal 3(24)、および“Revised European American Lymphoma”(REAL)分類システムを参照されたい(例えば、National Cancer Instituteによって管理されているウェブサイトを参照されたい)。
いくつかの動物モデルは、前述の疾患のうちのいずれかを治療するための化合物1の共結晶等の不可逆的Btk阻害剤化合物の治療的な有効用量の範囲を確立するために有用である。
前述の疾患のうちのいずれか1つに対する化合物1の治療有効性は、一連の治療の間に最適化することができる。例えば、治療される対象は、疾患の症状または病理の軽減を、所与の用量の化合物1の共結晶を投与することによって実現されたインビボBtk活性の阻害と相関させるための診断評価を受ける場合がある。当該技術分野で既知の細胞アッセイを使用して、不可逆的Btk阻害剤の存在下または不在下におけるBtkのインビボ活性を決定することができる。例えば、活性化Btkは、チロシン223(Y223)およびチロシン551(Y551)でリン酸化されるため、P−Y223またはP−Y551−陽性細胞のリン酸特異的免疫細胞化学的染色を使用して、細胞集団におけるBtkの活性化を検出または定量化することができる(例えば、染色細胞対非染色細胞のFACS分析による)。例えば、Nisitani et al.(1999),Proc.Natl.Acad.Sci,USA 96:2221−2226を参照されたい。このため、対象に投与されるBtk阻害剤化合物の量は、対象の疾患状態を治療するのに最適なBtk阻害のレベルを維持するように、必要に応じて増加または減少され得る。
化合物1は、Btkを不可逆的に阻害することができ、癌、自己免疫疾患、および他の炎症性疾患を含むが、これらに限定されないブルトン型チロシンキナーゼ依存性もしくはブルトン型チロシンキナーゼ媒介性の病状または疾患に罹患している哺乳動物を治療するために使用することができる。化合物1は、本明細書に記載の多種多様な疾患および病状における有効性を示した。
一部の実施形態では、化合物1の共結晶は、前述の病状(例えば、自己免疫疾患、炎症性疾患、アレルギー障害、B細胞増殖性障害、または血栓塞栓性障害)のうちのいずれかを治療するための薬剤の製造に使用される。
一部の実施形態では、本明細書に記載の化合物1の共結晶を使用して、固形腫瘍を治療することができる。一部の実施形態では、本明細書に記載の化合物1の共結晶は、脳、腎臓、肝臓、副腎、膀胱、胃、胃腫瘍、卵巣、結腸、直腸、前立腺、膵臓、肺、膣、頸部、精巣、尿生殖路、食道、喉頭、皮膚、骨、もしくは甲状腺の癌腫、肉腫、膠芽腫、神経芽細胞腫、多発性骨髄腫、消化管癌、特に結腸癌腫もしくは結腸直腸腺腫、頭頚部の腫瘍、表皮過剰増殖、乾癬、前立腺肥大、新生物、上皮性質(epithelial character)の新生物、腺腫、腺癌、角化棘細胞腫、表皮癌腫、大細胞癌腫、非小細胞肺癌腫、リンパ腫、ホジキンおよび非ホジキン病、乳癌腫、濾胞腺癌腫、未分化癌腫、乳頭癌腫、精上皮腫、黒色腫、または無痛性多発性骨髄腫のくすぶり型を治療するために使用することができる。
一部の実施形態では、本組成物は、非上皮性悪性腫瘍または上皮性悪性腫瘍の治療における使用のためである。一部の実施形態では、本組成物は、非上皮性悪性腫瘍の治療における使用のためである。一部の実施形態では、本組成物は、上皮性悪性腫瘍の治療における使用のためである。一部の実施形態では、非上皮性悪性腫瘍は、胞巣型横紋筋肉腫;胞巣型軟部肉腫;エナメル上皮腫;血管肉腫;軟骨肉腫;脊索腫;軟組織の明細胞肉腫;脱分化した脂肪肉腫;類腱腫;線維形成性小円形細胞腫瘍;胎児型横紋筋肉腫;類上皮線維肉腫;類上皮型血管内皮腫;類上皮肉腫;鼻腔神経芽細胞腫;ユーイング肉腫;腎外性ラブドイド腫瘍;骨外性粘液型軟骨肉腫;骨外性骨肉腫;線維肉腫;巨細胞腫;血管周囲細胞腫;乳児型線維肉腫;炎症性筋線維芽細胞腫瘍;カポジ肉腫;骨の平滑筋肉腫;脂肪肉腫;骨の脂肪肉腫;悪性線維性組織球腫(MFH);骨の悪性線維性組織球腫(MFH);悪性間葉腫;悪性末梢神経鞘腫瘍;間葉性軟骨肉腫;粘液線維肉腫;粘液性脂肪肉腫;粘液炎症性線維芽細胞肉腫;血管周囲上皮様細胞分化を伴う新生物;骨膜性骨肉腫;多形型脂肪肉腫;多形型横紋筋肉腫;PNET/骨外性ユーイング腫瘍;横紋筋肉腫;円形細胞型脂肪肉腫;小細胞骨肉腫;孤立性線維性腫瘍;滑膜肉腫;血管拡張性骨肉腫から選択される。一部の実施形態では、上皮性悪性腫瘍は、腺癌、腺癌、扁平上皮癌、腺扁平上皮癌、未分化癌、大細胞癌、または小細胞癌から選択される。一部の実施形態では、固形腫瘍は、肛門癌;虫垂癌;胆管癌(即ち、胆管癌腫(cholangiocarcinoma));膀胱癌;脳腫瘍;乳癌;HER2増幅乳癌;子宮頸癌;結腸癌;原発不明癌(CUP);食道癌;眼癌;卵管癌;腎臓癌;腎細胞癌腫;肝臓癌;肺癌;髄芽腫;黒色腫;口腔癌;卵巣癌;膵臓癌;膵管癌;上皮小体疾患;陰茎癌;下垂体腫瘍;前立腺癌;直腸癌;皮膚癌;胃癌;精巣癌;咽頭癌;甲状腺癌;子宮癌;膣癌;または外陰癌から選択される。一部の実施形態では、上皮性悪性腫瘍は、乳癌である。一部の実施形態では、乳癌は、浸潤性乳管癌、非浸潤性乳管癌、浸潤性小葉癌腫、または上皮内小葉癌である。一部の実施形態では、上皮性悪性腫瘍は、膵臓癌である。一部の実施形態では、膵臓癌は、腺癌、または島細胞癌腫である。一部の実施形態では、上皮性悪性腫瘍は、大腸癌である。一部の実施形態では、大腸癌は、腺癌である。一部の実施形態では、固形腫瘍は、結腸ポリープである。一部の実施形態では、結腸ポリープは、家族性腺腫性ポリポーシスと関連付けられる。一部の実施形態では、上皮性悪性腫瘍は、膀胱癌である。一部の実施形態では、膀胱癌は、移行上皮膀胱癌、扁平上皮膀胱癌、または腺癌である。一部の実施形態では、上皮性悪性腫瘍は、肺癌である。一部の実施形態では、肺癌は、非小細胞肺癌である。一部の実施形態では、非小細胞肺癌は、腺癌、扁平上皮肺癌腫、または大細胞肺癌腫である。一部の実施形態では、非小細胞肺癌は、大細胞肺癌である。一部の実施形態では、肺癌は、小細胞肺癌である。一部の実施形態では、上皮性悪性腫瘍は、前立腺癌である。一部の実施形態では、前立腺癌は、腺癌、または小細胞癌腫である。一部の実施形態では、上皮性悪性腫瘍は、卵巣癌である。一部の実施形態では、卵巣癌は、上皮性卵巣癌である。一部の実施形態では、上皮性悪性腫瘍は、胆管癌である。一部の実施形態では、胆管癌は、近位胆管癌腫または遠位胆管癌腫である。
一部の実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法を使用して、肥満細胞症を治療することができる。
一部の実施形態では、本明細書に記載の化合物1の共結晶を使用して、中枢神経系(CNS)悪性腫瘍を治療することができる。一部の実施形態では、CNS悪性腫瘍は、原発性CNSリンパ腫である。一部の実施形態では、原発性CNSリンパ腫は、神経膠腫である。一部の実施形態では、神経膠腫は、星状細胞腫、上衣腫、乏突起膠腫である。一部の実施形態では、CNS悪性腫瘍は、若年性毛様細胞性、上衣下、高分化もしくは中分化の未分化星状細胞腫;未分化星状細胞腫;多形性膠芽腫;粘液乳頭状および高分化上衣腫、未分化上衣腫、上衣芽腫等の上衣腫瘍;高分化乏突起膠腫および未分化乏突起膠腫を含む乏突起膠腫;混合星状細胞腫−上衣腫、混合星状細胞腫−乏突起膠腫、混合星状細胞腫上衣腫−乏突起膠腫等の混合腫瘍;または髄芽腫等の星細胞腫瘍である。
一部の実施形態では、本明細書に記載の化合物1の共結晶を使用して、線維症を治療することができる。一部の実施形態では、線維症は、移植片対宿主病(GVHD)と関連付けられない。一部の実施形態では、線維症は、硬化性GVHD、肺慢性GVHD、または肝臓慢性GVHDと関連付けられない。一部の実施形態では、線維症は、肝臓、肺、膵臓、腎臓、骨髄、心臓、皮膚、腸、または間接の線維症である。一部の実施形態では、線維症は、肝臓の線維症である。一部の実施形態では、線維症は、肺の線維症である。一部の実施形態では、線維症は、膵臓の線維症である。一部の実施形態では、患者は、肝硬変、慢性膵炎、または嚢胞性線維症を有する。
化合物1およびその薬学的に許容される塩
本明細書に記載されるBtk阻害剤化合物(即ち、化合物1)は、Btkと、Btk中のシステイン481のアミノ酸配列位置と相同であるチロシンキナーゼのアミノ酸配列位置においてシステイン残基を有するキナーゼとに対して選択的である。Btk阻害剤化合物は、BtkのCys481と共有結合を形成することができる(例えば、マイケル反応によって)。
「化合物1」もしくは「1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン」もしくは「1−{(3R)−3−[4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]ピペリジン−1−イル}プロプ−2−エン−1−オン」もしくは「2−プロペン−1−オン、1−[(3R)−3−[4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]−1−ピペリジニル−」もしくはイブルチニブ、または任意の他の好適な名称は、以下の構造を有する化合物を指す:
多種多様な薬学的に許容される塩が化合物1から形成され、
−化合物1と、脂肪族モノおよびジカルボン酸、フェニル置換アルカノン酸、ヒドロキシルアルカノン酸、アルカンジオール酸(alkanedioic acid)、芳香族酸、脂肪族および芳香族スルホン酸、アミノ酸等、ならびに例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マイレン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸等を含む有機酸と、を反応させることによって形成される酸付加塩、
−化合物1と、塩化水素酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、ヨウ化水素酸、フッ化水素酸、亜リン酸等を含む無機酸とを反応させることによって形成される酸付加塩を含む。
化合物1に関連する「薬学的に許容される塩」という用語は、それが投与される哺乳動物に有意な炎症を引き起こさず、化合物の生物学的活性および特性を実質的に抑止しない化合物1の塩を指す。
薬学的に許容される塩への言及は、溶媒付加形態(即ち、溶媒和化合物)を含むことが理解されるべきである。溶媒和化合物は、化学量論量または非化学量論量のいずれかの溶媒を含有し、水、エタノール、メタノール、メチルtert−ブチルエーテル(MTBE)、ジイソプロピルエーテル(DIPE)、エチルアセテート、イソプロピルアセテート、イソプロピルアルコール、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、ニトロメタン、テトラヒドロフラン(THF)、ジクロロメタン(DCM)、ジオキサン、ヘプタン、トルエン、アニソール、アセトニトリル、および同様のもの等の薬学的に許容される溶媒を用いて、生成物形成または単離のプロセス中に形成される。一態様では、溶媒和物は、限定されないが、クラス3の溶媒(複数可)を使用して形成される。溶媒のカテゴリーは、例えば、International Conference on Harmonization of Technical Requirements for Registration of Pharmaceuticals for Human Use(ICH),“Impurities:Guidelines for Residual Solvents,Q3C(R3),(November 2005)において定義されている。溶媒が水である場合、水和物が形成され、または溶媒がアルコールである場合、アルコラートが形成される。一部の実施形態では、化合物1またはその薬学的に許容される塩の溶媒和物は、本明細書に記載のプロセスにおいて調製または形成される。一部の実施形態では、化合物1の溶媒和物は、無水物である。
更に他の実施形態では、化合物1またはその薬学的に許容される塩の共結晶は、結晶形態、粉砕された形態、およびナノ粒子形態を含むが、これらに限定されない種々の形態で調製される。一部の実施形態では、化合物1またはその薬学的に許容される塩の共結晶は、結晶質であり、無水物である。
一部の実施形態では、化合物1は、米国特許第7,514,444号(参照により組み込まれる)に概説されるように調製される。
安息香酸と化合物1との共結晶
一部の実施形態では、安息香酸(BA)と化合物1との共結晶が提供される。安息香酸と化合物1との共結晶は、以下の特性のうち少なくとも1つを有することを特徴とする:
(a)図1に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)9.0±0.1°2−シータ、12.1±0.1°2−シータ、18.2±0.1°2−シータ、21.2±0.1°2−シータ、22.9±0.1°2−シータ、および27.9±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて7日間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)25℃および97%の相対湿度にて7日間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(e)図2に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(f)吸熱が約131℃で発生し、約134℃でピークを迎えるDSCサーモグラム、
(g)図2に示すものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラム、
(h)約100(2)Kの温度にて以下とほぼ等しい単位格子パラメータ:
一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶安息香酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(h)から選択される特性のうち少なくとも2つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(h)から選択される特性のうち少なくとも3つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(h)から選択される特性のうち少なくとも4つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(h)から選択される特性のうち少なくとも5つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(h)から選択される特性のうち少なくとも6つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(h)から選択される特性のうち少なくとも7つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶は、特性(a)〜(h)を有することを特徴とする。
一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶は、図1に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶は、9.0±0.1°2−シータ、12.1±0.1°2−シータ、18.2±0.1°2−シータ、21.2±0.1°2−シータ、22.9±0.1°2−シータ、および27.9±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶は、40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶は、25℃および97%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶は、安定性無水物である。一部の実施形態では、共結晶中の安息香酸と化合物1とのモル比は、約0.8〜約1.1である。一部の実施形態では、モル比は約1である。一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶は、非溶媒和モノ安息香酸共結晶である。
一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶は、図2に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶は、吸熱が約131℃で発生し、約134℃でピークを迎えるDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶は、図2に示すものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラムを有する。
一部の実施形態では、安息香酸と化合物1との共結晶は、約100(2)Kの温度にて以下とほぼ等しい単位格子パラメータを有する:
コハク酸と化合物1との共結晶
一部の実施形態では、コハク酸(SUCA)と化合物1との共結晶が提供される。コハク酸と化合物1との共結晶は、以下の特性のうち少なくとも1つを有することを特徴とする:
(a)図3に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)17.3±0.1°2−シータ、18.0±0.1°2−シータ、18.3±0.1°2−シータ、20.1±0.1°2−シータ、20.3±0.1°2−シータ、21.6±0.1°2−シータ、21.8±0.1°2−シータ、23.2±0.1°2−シータ、24.2±0.1°2−シータ、および26.2±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)25℃および97%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(e)図4に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(f)吸熱が約128℃で発生し、約131℃でピークを迎えるDSCサーモグラム、
(g)図4に示すものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラム、
または
(h)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、コハク酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(g)から選択される特性のうち少なくとも2つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、コハク酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(g)から選択される特性のうち少なくとも3つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、コハク酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(g)から選択される特性のうち少なくとも4つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、コハク酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(g)から選択される特性のうち少なくとも5つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、コハク酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(g)から選択される特性のうち少なくとも6つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、コハク酸と化合物1との共結晶は、特性(a)〜(g)を有することを特徴とする。
一部の実施形態では、コハク酸と化合物1との共結晶は、図3に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、コハク酸と化合物1との共結晶は、17.3±0.1°2−シータ、18.0±0.1°2−シータ、18.3±0.1°2−シータ、20.1±0.1°2−シータ、20.3±0.1°2−シータ、21.6±0.1°2−シータ、21.8±0.1°2−シータ、23.2±0.1°2−シータ、24.2±0.1°2−シータ、および26.2±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、コハク酸と化合物1との共結晶は、40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、コハク酸と化合物1との共結晶は、25℃および97%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、コハク酸と化合物1との共結晶は、安定性無水物である。一部の実施形態では、共結晶中のコハク酸と化合物1とのモル比は、約0.8〜約1.0である。一部の実施形態では、モル比は約0.9である。一部の実施形態では、共結晶中のコハク酸と化合物1とのモル比は、約0.4〜約0.6である。一部の実施形態では、モル比は約0.5である。一部の実施形態では、コハク酸と化合物1との共結晶は、非溶媒和ヘミコハク酸共結晶である。
一部の実施形態では、コハク酸と化合物1との共結晶は、図4に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、コハク酸と化合物1との共結晶は、吸熱が約128℃で発生し、約131℃でピークを迎えるDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、コハク酸と化合物1との共結晶は、図4に示すものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラムを有する。
3−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶
一部の実施形態では、3−ヒドロキシ安息香酸(3HBA)と化合物1との共結晶が提供される。3−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、以下の特性のうち少なくとも1つを有することを特徴とする:
(a)図5に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)12.5±0.1°2−シータ、14.8±0.1°2−シータ、18.0±0.1°2−シータ、18.9±0.1°2−シータ、20.3±0.1°2−シータ、22.8±0.1°2−シータ、および23.8±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)図6に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(e)吸熱が約127℃で発生し、約132℃でピークを迎えるDSCサーモグラム、
または
(f)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、3−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも2つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、3−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも3つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、3−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも4つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、3−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、特性(a)〜(e)を有することを特徴とする。
一部の実施形態では、3−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、図5に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、3−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、12.5±0.1°2−シータ、14.8±0.1°2−シータ、18.0±0.1°2−シータ、18.9±0.1°2−シータ、20.3±0.1°2−シータ、22.8±0.1°2−シータ、および23.8±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、3−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、3−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、安定性無水物である。一部の実施形態では、共結晶中の3−ヒドロキシ安息香酸と化合物1とのモル比は、約0.9〜約1.1である。一部の実施形態では、モル比は約1である。一部の実施形態では、3−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、モノ3−ヒドロキシ安息香酸共結晶である。
一部の実施形態では、3−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、図6に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、3−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、吸熱が約127℃で発生し、約132℃でピークを迎えるDSCサーモグラムを有する。
ニコチンアミドと化合物1との共結晶
一部の実施形態では、ニコチンアミド(ND)と化合物1との共結晶が提供される。ニコチンアミドと化合物1との共結晶は、以下の特性のうち少なくとも1つを有することを特徴とする:
(a)図7に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)5.4±0.1°2−シータ、14.8±0.1°2−シータ、15.8±0.1°2−シータ、18.3±0.1°2−シータ、19.1±0.1°2−シータ、19.7±0.1°2−シータ、21.3±0.1°2−シータ、21.8±0.1°2−シータ、25.9±0.1°2−シータ、および27.3±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)図8に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(d)吸熱が約104℃で発生し、約113℃でピークを迎えるDSCサーモグラム、
または
(e)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、ニコチンアミドと化合物1との共結晶は、(a)〜(d)から選択される特性のうち少なくとも2つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、ニコチンアミドと化合物1との共結晶は、(a)〜(d)から選択される特性のうち少なくとも3つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、ニコチンアミドと化合物1との共結晶は、特性(a)〜(d)を有することを特徴とする。
一部の実施形態では、ニコチンアミドと化合物1との共結晶は、図7に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、ニコチンアミドと化合物1との共結晶は、5.4±0.1°2−シータ、14.8±0.1°2−シータ、15.8±0.1°2−シータ、18.3±0.1°2−シータ、19.1±0.1°2−シータ、19.7±0.1°2−シータ、21.3±0.1°2−シータ、21.8±0.1°2−シータ、25.9±0.1°2−シータ、および27.3±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
一部の実施形態では、ニコチンアミドと化合物1との共結晶は、図8に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、ニコチンアミドと化合物1との共結晶は、吸熱が約104℃で発生し、約113℃でピークを迎えるDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、共結晶中のニコチンアミドと化合物1とのモル比は、約0.8〜約1.1である。一部の実施形態では、モル比は約1である。一部の実施形態では、ニコチンアミドと化合物1との共結晶は、モノニコチンアミド共結晶である。
4−アミノ安息香酸と化合物1との共結晶
一実施形態では、4−アミノ安息香酸(4ABA)と化合物1との共結晶が提供される。4−アミノ安息香酸と化合物1との共結晶は、以下の特性のうち少なくとも1つを有することを特徴とする:
(a)図9に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)5.8±0.1°2−シータ、6.6±0.1°2−シータ、13.1±0.1°2−シータ、17.7±0.1°2−シータ、18.2±0.1°2−シータ、20.2±0.1°2−シータ、21.2±0.1°2−シータ、21.3±0.1°2−シータ、21.6±0.1°2−シータ、および22.4±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)図10に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(e)吸熱が約128℃で発生し、約132℃でピークを迎えるDSCサーモグラム、
または
(f)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、4−アミノ安息香酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも2つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、4−アミノ安息香酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも3つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、4−アミノ安息香酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも4つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、4−アミノ安息香酸と化合物1との共結晶は、特性(a)〜(e)を有することを特徴とする。
一部の実施形態では、4−アミノ安息香酸と化合物1との共結晶は、図9に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、4−アミノ安息香酸と化合物1との共結晶は、5.8±0.1°2−シータ、6.6±0.1°2−シータ、13.1±0.1°2−シータ、17.7±0.1°2−シータ、18.2±0.1°2−シータ、20.2±0.1°2−シータ、21.2±0.1°2−シータ、21.3±0.1°2−シータ、21.6±0.1°2−シータ、および22.4±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、共結晶4−アミノ安息香酸および化合物1は、40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、4−アミノ安息香酸と化合物1との共結晶は、安定性無水物である。一部の実施形態では、共結晶中の4−アミノ安息香酸と化合物1とのモル比は、約0.4〜約0.6である。一部の実施形態では、モル比は約0.5である。一部の実施形態では、4−アミノ安息香酸と化合物1との共結晶は、ヘミ4−アミノ安息香酸共結晶である。
一部の実施形態では、4−アミノ安息香酸と化合物1との共結晶は、図10に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、4−アミノ安息香酸と化合物1との共結晶は、吸熱が約128℃で発生し、約132℃でピークを迎えるDSCサーモグラムを有する。
サリチル酸と化合物1との共結晶
一実施形態では、サリチル酸(SA)と化合物1との共結晶が提供される。サリチル酸と化合物1との共結晶は、以下の特性のうち少なくとも1つを有することを特徴とする:
(a)図11に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)12.6±0.1°2−シータ、14.8±0.1°2−シータ、18.0±0.1°2−シータ、19.0±0.1°2−シータ、19.8±0.1°2−シータ、20.2±0.1°2−シータ、および22.9±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)25℃および97%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(e)図12に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(f)吸熱が約131℃で発生し、約134℃でピークを迎えるDSCサーモグラム、
(g)図12に示すものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラム、
または
(h)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、サリチル酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(g)から選択される特性のうち少なくとも2つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、サリチル酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(g)から選択される特性のうち少なくとも3つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、サリチル酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(g)から選択される特性のうち少なくとも4つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、サリチル酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(g)から選択される特性のうち少なくとも5つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、サリチル酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(g)から選択される特性のうち少なくとも6つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、サリチル酸と化合物1との共結晶は、特性(a)〜(g)を有することを特徴とする。
一部の実施形態では、サリチル酸と化合物1との共結晶は、図11に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、サリチル酸と化合物1との共結晶は、12.6±0.1°2−シータ、14.8±0.1°2−シータ、18.0±0.1°2−シータ、19.0±0.1°2−シータ、19.8±0.1°2−シータ、20.2±0.1°2−シータ、および22.9±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
一部の実施形態では、サリチル酸と化合物1との共結晶は、図12に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、サリチル酸と化合物1との共結晶は、吸熱が約131℃で発生し、約134℃でピークを迎えるDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、サリチル酸と化合物1との共結晶は、図12に示すものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラムを有する。一部の実施形態では、サリチル酸と化合物1との共結晶は、安定性無水物である。一部の実施形態では、共結晶中のサリチル酸と化合物1とのモル比は、約0.9〜約1.1である。一部の実施形態では、モル比は約1である。一部の実施形態では、サリチル酸と化合物1との共結晶は、非溶媒和モノサリチル酸共結晶である。
ソルビン酸と化合物1との共結晶
一実施形態では、ソルビン酸(SOA)と化合物1との共結晶が提供される。ソルビン酸と化合物1との共結晶は、以下の特性のうち少なくとも1つを有することを特徴とする:
(a)図13に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)5.5±0.1°2−シータ、16.4±0.1°2−シータ、18.5±0.1°2−シータ、19.0±0.1°2−シータ、21.1±0.1°2−シータ、21.6±0.1°2−シータ、22.8±0.1°2−シータ、および24.8±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)図14に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(e)吸熱が約79℃で発生し、約98℃でピークを迎えるDSCサーモグラム、
または
(f)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、ソルビン酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも2つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、ソルビン酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも3つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、ソルビン酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも4つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、ソルビン酸と化合物1との共結晶は、特性(a)〜(e)を有することを特徴とする。
一部の実施形態では、ソルビン酸と化合物1との共結晶は、図13に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、ソルビン酸と化合物1との共結晶は、5.5±0.1°2−シータ、16.4±0.1°2−シータ、18.5±0.1°2−シータ、19.0±0.1°2−シータ、21.1±0.1°2−シータ、21.6±0.1°2−シータ、22.8±0.1°2−シータ、および24.8±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
一部の実施形態では、ソルビン酸と化合物1との共結晶は、図14に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、ソルビン酸と化合物1との共結晶は、吸熱が約79℃で発生し、約98℃でピークを迎えるDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、共結晶中のソルビン酸と化合物1とのモル比は、約0.9〜約1.1である。一部の実施形態では、モル比は約1である。一部の実施形態では、ソルビン酸と化合物1との共結晶は、モノソルビン酸共結晶である。
フマル酸と化合物1との共結晶
一実施形態では、フマル酸(FUA)と化合物1との共結晶が提供される。フマル酸と化合物1との共結晶は、以下の特性のうち少なくとも1つを有することを特徴とする:
(a)図15に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)9.9±0.1°2−シータ、10.8±0.1°2−シータ、17.4±0.1°2−シータ、18.2±0.1°2−シータ、20.5±0.1°2−シータ、21.7±0.1°2−シータ、23.9±0.1°2−シータ、24.6±0.1°2−シータ、および28.9±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)図16に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(e)急激な吸熱が約145℃で発生し、約149℃でピークを迎えるDSCサーモグラム、
または
(f)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、フマル酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも2つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、フマル酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも3つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、フマル酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも4つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、フマル酸と化合物1との共結晶は、特性(a)〜(e)を有することを特徴とする。
一部の実施形態では、フマル酸と化合物1との共結晶は、図15に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、フマル酸と化合物1との共結晶は、9.9±0.1°2−シータ、10.8±0.1°2−シータ、17.4±0.1°2−シータ、18.2±0.1°2−シータ、20.5±0.1°2−シータ、21.7±0.1°2−シータ、23.9±0.1°2−シータ、24.6±0.1°2−シータ、および28.9±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
一部の実施形態では、フマル酸と化合物1との共結晶は、図16に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、フマル酸と化合物1との共結晶は、吸熱が約145℃で発生し、約149℃でピークを迎えるDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、フマル酸と化合物1との共結晶は、非溶媒和形態である。一部の実施形態では、共結晶中のフマル酸と化合物1とのモル比は、約0.4〜約0.6である。一部の実施形態では、モル比は約0.5である。
サリチルアミドと化合物1との共結晶
一部の実施形態では、サリチルアミド(SALA)と化合物1との共結晶が提供される。サリチルアミドと化合物1との共結晶は、以下の特性のうち少なくとも1つを有することを特徴とする:
(a)図17に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)5.3±0.1°2−シータ、8.5±0.1°2−シータ、13.1±0.1°2−シータ、15.8±0.1°2−シータ、16.4±0.1°2−シータ、16.9±0.1°2−シータ、18.4±0.1°2−シータ、19.0±0.1°2−シータ、21.2±0.1°2−シータ、および21.7±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)図18に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(e)広域の吸熱が約101℃で発生し、約107℃でピークを迎えるDSCサーモグラム、
または
(f)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、サリチルアミドと化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも2つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、サリチルアミドと化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも3つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、サリチルアミドと化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも4つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、サリチルアミドと化合物1との共結晶は、特性(a)〜(e)を有することを特徴とする。
一部の実施形態では、サリチルアミドと化合物1との共結晶は、図17に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、サリチルアミドと化合物1との共結晶は、5.3±0.1°2−シータ、8.5±0.1°2−シータ、13.1±0.1°2−シータ、15.8±0.1°2−シータ、16.4±0.1°2−シータ、16.9±0.1°2−シータ、18.4±0.1°2−シータ、19.0±0.1°2−シータ、21.2±0.1°2−シータ、および21.7±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
一部の実施形態では、サリチルアミドと化合物1との共結晶は、図18に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、サリチルアミドと化合物1との共結晶は、吸熱が約101℃で発生し、約107℃でピークを迎えるDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、サリチルアミドと化合物1との共結晶は、非溶媒和形態である。一部の実施形態では、共結晶中のサリチルアミドと化合物1とのモル比は、約0.9〜約1.1である。一部の実施形態では、モル比は約1である。一部の実施形態では、サリチルアミドと化合物1との共結晶は、非溶媒和モノサリチルアミド共結晶である。
trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態1
一実施形態では、trans−桂皮酸(TCNA)と化合物1との共結晶が提供される。一実施形態では、以下の特性のうち少なくとも1つを有することを特徴とするtrans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態1が提供される:
(a)図19に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)5.7±0.1°2−シータ、6.4±0.1°2−シータ、9.8±0.1°2−シータ、10.2±0.1°2−シータ、12.8±0.1°2−シータ、18.6±0.1°2−シータ、19.4±0.1°2−シータ、20.5±0.1°2−シータ、21.9±0.1°2−シータ、22.1±0.1°2−シータ、および23.0±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)図20に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(d)約97℃で発生し約101℃でピークを迎えるもの、および約140℃で発生し約146℃でピークを迎えるものという2つの吸熱を持つDSCサーモグラム、
または
(e)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態1は、(a)〜(d)から選択される特性のうち少なくとも2つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態1は、(a)〜(d)から選択される特性のうち少なくとも3つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態1は、(a)〜(d)から選択される特性のうち少なくとも4つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態1は、特性(a)〜(d)を有することを特徴とする。
一部の実施形態では、trans−桂皮酸と1との共結晶形態1は、図19に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態1は、5.7±0.1°2−シータ、6.4±0.1°2−シータ、9.8±0.1°2−シータ、10.2±0.1°2−シータ、12.8±0.1°2−シータ、18.6±0.1°2−シータ、19.4±0.1°2−シータ、20.5±0.1°2−シータ、21.9±0.1°2−シータ、22.1±0.1°2−シータ、および23.0±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態1は、図20に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態1は、約97℃で発生し約101℃でピークを迎える吸熱、および約140℃で発生し約146℃でピークを迎える第2の吸熱という2つの吸熱を持つDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態1は、非溶媒和形態である。一部の実施形態では、共結晶中のtrans−桂皮酸と化合物1とのモル比は、約0.9〜約1.1である。一部の実施形態では、モル比は約1である。一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶は、非溶媒和trans−桂皮酸共結晶である。
4−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶
一部の実施形態では、4−ヒドロキシ安息香酸(4HBA)と化合物1との共結晶が提供される。4−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、以下の特性のうち少なくとも1つを有することを特徴とする:
(a)図21に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)6.6±0.1°2−シータ、6.9±0.1°2−シータ、13.6±0.1°2−シータ、17.3±0.1°2−シータ、18.4±0.1°2−シータ、19.0±0.1°2−シータ、20.7±0.1°2−シータ、23.6±0.1°2−シータ、24.1±0.1°2−シータ、および25.0±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)図22に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(e)約69℃で発生し約99℃でピークを迎える広域の吸熱、続く約125℃で発生し約146℃でピークを迎える吸熱、および約219℃で発生し約235℃でピークを迎える第2の吸熱を持つDSCサーモグラム、
または
(f)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、4−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも2つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、4−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも3つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、4−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも4つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、4−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、特性(a)〜(e)を有することを特徴とする。
一部の実施形態では、4−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、図21に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、4−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、6.6±0.1°2−シータ、6.9±0.1°2−シータ、13.6±0.1°2−シータ、17.3±0.1°2−シータ、18.4±0.1°2−シータ、19.0±0.1°2−シータ、20.7±0.1°2−シータ、23.6±0.1°2−シータ、24.1±0.1°2−シータ、および25.0±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、4−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
一部の実施形態では、4−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、図22に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、4−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、69℃で発生し約99℃でピークを迎える広域の吸熱、続く約125℃で発生し約146℃でピークを迎える吸熱、および約219℃で発生し約235℃でピークを迎える第2の吸熱を持つDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、4−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、水和物である。一部の実施形態では、共結晶中の4−ヒドロキシ安息香酸と化合物1とのモル比は、約0.8〜約1である。一部の実施形態では、モル比は約1である。一部の実施形態では、4−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、水和モノ4−ヒドロキシ安息香酸共結晶である。
1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と化合物1との共結晶
一実施形態では、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(HNA)と化合物1との共結晶が提供される。1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と化合物1との共結晶は、以下の特性のうち少なくとも1つを有することを特徴とする:
(a)図23に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)6.7±0.1°2−シータ、13.6±0.1°2−シータ、14.8±0.1°2−シータ、18.9±0.1°2−シータ、20.4±0.1°2−シータ、21.6±0.1°2−シータ、23.6±0.1°2−シータ、および26.6±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)図24に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(e)約137℃で発生し約142℃でピークを迎える吸熱、および約163℃で発生し約170℃でピークを迎える吸熱という2つの吸熱を持つDSCサーモグラム、
または
(f)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも2つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも3つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも4つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と化合物1との共結晶は、特性(a)〜(e)を有することを特徴とする。
一部の実施形態では、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と化合物1との共結晶は、図23に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と化合物1との共結晶は、6.7±0.1°2−シータ、13.6±0.1°2−シータ、14.8±0.1°2−シータ、18.9±0.1°2−シータ、20.4±0.1°2−シータ、21.6±0.1°2−シータ、23.6±0.1°2−シータ、および26.6±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と化合物1との共結晶は、40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
一部の実施形態では、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と化合物1との共結晶は、図24に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と化合物1との共結晶は、約137℃で発生し約142℃でピークを迎える吸熱、および約163℃で発生し約170℃でピークを迎える第2の吸熱という2つの吸熱を持つDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、4−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、非溶媒和形態である。一部の実施形態では、共結晶中の1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と化合物1とのモル比は、約0.9〜約1.1である。一部の実施形態では、モル比は約1である。一部の実施形態では、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と化合物1との共結晶は、非溶媒和モノ1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸共結晶である。
スルファミン酸と化合物1との共結晶
一実施形態では、スルファミン酸(SULF)と化合物1との共結晶が提供される。スルファミン酸と化合物1との共結晶は、以下の特性のうち少なくとも1つを有することを特徴とする:
(a)図25に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)6.9±0.1°2−シータ、17.3±0.1°2−シータ、20.4±0.1°2−シータ、20.6±0.1°2−シータ、20.8±0.1°2−シータ、22.3±0.1°2−シータ、23.0±0.1°2−シータ、および27.0±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)図26に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(e)広域の吸熱が約153℃で発生し、約171℃でピークを迎えるDSCサーモグラム、
または
(f)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、スルファミン酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも2つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、スルファミン酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも3つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、スルファミン酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも4つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、スルファミン酸と化合物1との共結晶は、特性(a)〜(e)を有することを特徴とする。
一部の実施形態では、スルファミン酸と化合物1との共結晶は、図25に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、スルファミン酸と化合物1との共結晶は、6.9±0.1°2−シータ、17.3±0.1°2−シータ、20.4±0.1°2−シータ、20.6±0.1°2−シータ、20.8±0.1°2−シータ、22.3±0.1°2−シータ、23.0±0.1°2−シータ、および27.0±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、スルファミン酸と化合物1との共結晶は、40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
一部の実施形態では、スルファミン酸と化合物1との共結晶は、図26に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、スルファミン酸と化合物1との共結晶は、広域の吸熱が約153℃で発生し約171℃でピークを迎えるDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、スルファミン酸と化合物1との共結晶は非溶媒和形態である。一部の実施形態では、共結晶中のスルファミン酸と化合物1とのモル比は、約0.8〜約1.0である。一部の実施形態では、モル比は約0.9である。一部の実施形態では、スルファミン酸と化合物1との共結晶は、非溶媒和モノスルファミン酸共結晶である。
1,5−ナフタレンジスルホン酸と化合物1との共結晶
一実施形態では、1,5−ナフタレンジスルホン酸(NDSA)と化合物1との共結晶が提供される。1,5−ナフタレンジスルホン酸と化合物1との共結晶は、以下の特性のうち少なくとも1つを有することを特徴とする:
(a)図27に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)4.4±0.1°2−シータ、6.9±0.1°2−シータ、17.0±0.1°2−シータ、17.4±0.1°2−シータ、20.0±0.1°2−シータ、20.5±0.1°2−シータ、および23.1±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)図28に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(e)約42℃で発生し約53℃でピークを迎える吸熱、続く約89℃で発生し約109℃でピークを迎える吸熱、および約165℃で発生し約178℃でピークを迎える吸熱という3つの広域の吸熱を持つDSCサーモグラム、
または
(f)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、1,5−ナフタレンジスルホン酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも2つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、1,5−ナフタレンジスルホン酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも3つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、1,5−ナフタレンジスルホン酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも4つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、1,5−ナフタレンジスルホン酸と化合物1との共結晶は、特性(a)〜(e)を有することを特徴とする。
一部の実施形態では、1,5−ナフタレンジスルホン酸と化合物1との共結晶は、図27に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、1,5−ナフタレンジスルホン酸と化合物1との共結晶は、4.4±0.1°2−シータ、6.9±0.1°2−シータ、17.0±0.1°2−シータ、17.4±0.1°2−シータ、20.0±0.1°2−シータ、20.5±0.1°2−シータ、および23.1±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、4−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶は、40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
一部の実施形態では、1,5−ナフタレンジスルホン酸と化合物1との共結晶は、図28に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、1,5−ナフタレンジスルホン酸と化合物1との共結晶は、約42℃で発生し約53℃でピークを迎える吸熱、続く約89℃で発生し約109℃でピークを迎える吸熱、および約165℃で発生し約178℃でピークを迎える吸熱という3つの吸熱を持つDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、1,5−ナフタレンジスルホン酸と化合物1との共結晶は、化合物1の1,5−ナフタレンジスルホン酸塩の結晶形態である。一部の実施形態では、1,5−ナフタレンジスルホン酸と化合物1との共結晶は、水和物である。一部の実施形態では、1,5−ナフタレンジスルホン酸と化合物1との共結晶は、化合物1の1,5−ナフタレンジスルホン酸塩である。一部の実施形態では、共結晶中の1,5−ナフタレンジスルホン酸と化合物1とのモル比は、約0.8〜約1.0である。一部の実施形態では、モル比は約0.9である。一部の実施形態では、1,5−ナフタレンジスルホン酸と化合物1との共結晶は、水和モノ1,5−ナフタレンジスルホン酸共結晶である。
2−エトキシベンズアミドと化合物1との共結晶
一実施形態では、2−エトキシベンズアミド(2EOBD)と化合物1との共結晶が提供される。2−エトキシベンズアミド(2EOBD)と化合物1との共結晶は、以下の特性のうち少なくとも1つを有することを特徴とする:
(a)図29に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)5.4±0.1°2−シータ、5.8±0.1°2−シータ、および19.8±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)図30に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(e)約85℃でピークを迎える約70℃での小さい吸熱、約114℃でピークを迎える約109℃での急激な吸熱、および約120〜135℃での2つの広域の吸熱を持つDSCサーモグラム、
(f)図30に示すものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラム、
または
(g)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、2−エトキシベンズアミドと化合物1との共結晶は、(a)〜(f)から選択される特性のうち少なくとも2つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、2−エトキシベンズアミドと化合物1との共結晶は、(a)〜(f)から選択される特性のうち少なくとも3つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、2−エトキシベンズアミドと化合物1との共結晶は、(a)〜(f)から選択される特性のうち少なくとも4つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、2−エトキシベンズアミドと化合物1との共結晶は、特性(a)〜(f)を有することを特徴とする。
一部の実施形態では、2−エトキシベンズアミドと化合物1との共結晶は、図29に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、2−エトキシベンズアミドと化合物1との共結晶は、5.4±0.1°2−シータ、5.8±0.1°2−シータ、および19.8±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、2−エトキシベンズアミドと化合物1との共結晶は、40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
一部の実施形態では、2−エトキシベンズアミドと化合物1との共結晶は、図30に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、2−エトキシベンズアミドと化合物1との共結晶は、約70℃で発生し約85℃でピークを迎える小さい吸熱、約109℃で発生し約114℃でピークを迎える急激な吸熱、および約120〜135℃での2つの広域の吸熱を持つDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、2−エトキシベンズアミドと化合物1との共結晶は、25〜100℃で0.9%の重量損失が起きるTGAサーモグラムを有する。一部の実施形態では、2−エトキシベンズアミドと化合物1との共結晶は、非溶媒和形態である。
4−アミノサリチル酸と化合物1との共結晶
一実施形態では、4−アミノサリチル酸(4ASA)と化合物1との共結晶が提供される。4−アミノサリチル酸と化合物1との共結晶は、以下の特性のうち少なくとも1つを有することを特徴とする:
(a)図31に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)6.0±0.1°2−シータ、6.4±0.1°2−シータ、13.1±0.1°2−シータ、13.2±0.1°2−シータ、14.0±0.1°2−シータ、21.9±0.1°2−シータ、および24.0±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)図32に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(e)約80℃で発生し約93℃でピークを迎える吸熱、および約138℃で発生し約155℃でピークを迎える吸熱という2つの広域の吸熱を持つDSCサーモグラム、
または
(f)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、4−アミノサリチル酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも2つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、4−アミノサリチル酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも3つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、4−アミノサリチル酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも4つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、4−アミノサリチル酸と化合物1との共結晶は、特性(a)〜(e)を有することを特徴とする。
一部の実施形態では、4−アミノサリチル酸と化合物1との共結晶は、図31に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、4−アミノサリチル酸と化合物1との共結晶は、6.0±0.1°2−シータ、6.4±0.1°2−シータ、13.1±0.1°2−シータ、13.2±0.1°2−シータ、14.0±0.1°2−シータ、21.9±0.1°2−シータ、および24.0±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、4−アミノサリチル酸と化合物1との共結晶は、40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
一部の実施形態では、4−アミノサリチル酸と化合物1との共結晶は、図32に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、4−アミノサリチル酸と化合物1との共結晶は、約80℃で発生し約93℃でピークを迎える吸熱、および約138℃で発生し約155℃でピークを迎える吸熱という2つの広域の吸熱を持つDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、4−アミノサリチル酸と化合物1との共結晶は、非溶媒和形態である。一部の実施形態では、共結晶中の4−アミノサリチル酸と化合物1とのモル比は、約0.9〜約1.1である。一部の実施形態では、モル比は約1である。一部の実施形態では、4−アミノサリチル酸と化合物1との共結晶は、非溶媒和モノ4−アミノサリチル酸共結晶である。
ステアリン酸と化合物1との共結晶
一実施形態では、ステアリン酸(STA)と化合物1との共結晶である。ステアリン酸と化合物1との共結晶は、以下の特性のうち少なくとも1つを有することを特徴とする:
(a)図33に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)3.2±0.1°2−シータ、9.5±0.1°2−シータ、20.6±0.1°2−シータ、21.7±0.1°2−シータ、22.9±0.1°2−シータ、および23.2±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)図34に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(d)約67℃で発生し約69℃でピークを迎える吸熱、および約94℃で発生し約96℃でピークを迎える吸熱という2つの急激な吸熱と、続く約119℃で発生し約124℃でピークを迎える小さい吸熱とを持つDSCサーモグラム、
または
(e)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、ステアリン酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(d)から選択される特性のうち少なくとも2つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、ステアリン酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(d)から選択される特性のうち少なくとも3つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、ステアリン酸と化合物1との共結晶は、(a)〜(d)から選択される特性のうち少なくとも4つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、ステアリン酸と化合物1との共結晶は、特性(a)〜(d)を有することを特徴とする。
一部の実施形態では、ステアリン酸と化合物1との共結晶は、図33に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、ステアリン酸と化合物1との共結晶は、3.2±0.1°2−シータ、9.5±0.1°2−シータ、20.6±0.1°2−シータ、21.7±0.1°2−シータ、22.9±0.1°2−シータ、および23.2±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
一部の実施形態では、ステアリン酸と化合物1との共結晶は、図34に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、ステアリン酸と化合物1との共結晶は、約67℃で発生し約69℃でピークを迎える吸熱、および約94℃で発生し約96℃でピークを迎える吸熱という2つの急激な吸熱と、続く約119℃で発生し約124℃でピークを迎える小さい吸熱とを持つDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、ステアリン酸と化合物1との共結晶は、非溶媒和形態である。一部の実施形態では、共結晶中のステアリン酸と化合物1とのモル比は、約0.9〜約1.1である。一部の実施形態では、モル比は約1である。一部の実施形態では、ステアリン酸と化合物1との共結晶は、非溶媒和モノステアリン酸共結晶である。
trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態2
一実施形態では、以下の特性のうち少なくとも1つを有することを特徴とするtrans−桂皮酸(TCNA)と化合物1との共結晶形態2が提供される:
(a)図35に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(b)6.4±0.1°2−シータ、9.8±0.1°2−シータ、18.7±0.1°2−シータ、19.4±0.1°2−シータ、20.5±0.1°2−シータ、21.9±0.1°2−シータ、23.0±0.1°2−シータ、および25.4±0.1°2−シータでの特徴的ピークのうち少なくとも2つを持つ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(c)40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後の実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターン、
(d)図36に示すものと実質的に同じDSCサーモグラム、
(e)約100℃で発生し約103℃でピークを迎える急激な吸熱と、続く約131℃で発生し約137℃でピークを迎える吸熱、および約144℃で発生し約150℃でピークを迎える吸熱という2つの小さい吸熱と持つDSCサーモグラム、
または
(f)これらの組み合わせ。
一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態2は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも2つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態2は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも3つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形2は、(a)〜(e)から選択される特性のうち少なくとも4つを有することを特徴とする。一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態2は、特性(a)〜(e)を有することを特徴とする。
一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態2は、図35に示すものと実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態2は、6.4±0.1°2−シータ、9.8±0.1°2−シータ、18.7±0.1°2−シータ、19.4±0.1°2−シータ、20.5±0.1°2−シータ、21.9±0.1°2−シータ、23.0±0.1°2−シータ、および25.4±0.1°2−シータでの特徴的ピークを持つ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態2は、40℃および75%の相対湿度にて少なくとも1週間保管した後で実質的に同じ粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態2は、図36に示すものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態2は、約100℃で発生し約103℃でピークを迎える急激な吸熱と、続く約131℃で発生し約137℃でピークを迎える吸熱、および約144℃で発生し約150℃でピークを迎える吸熱という2つの小さい吸熱を持つDSCサーモグラムを有する。一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶形態2は、非溶媒和形態である。一部の実施形態では、共結晶中のtrans−桂皮酸と化合物1とのモル比は、約0.9〜約1.1である。一部の実施形態では、モル比は約1である。一部の実施形態では、trans−桂皮酸と化合物1との共結晶は、非溶媒和trans−桂皮酸共結晶である。
化合物1のある特定の共結晶は、化合物1の結晶形態よりも融点が低く、改善した可溶性および/またはバイオアベイラビリティを提供し得る。化合物1のある特定の結晶形態、例えば、フマル酸、trans−桂皮酸、サリチルアミド、および4−アミノサリチル酸共結晶は、良好な固体特性を呈する。一部の実施形態では、本共結晶は、化合物1のみと比較した更なる治療的利益、および共形成剤と化合物1との別々の投与と比較した投与の簡便性を提供することが企図される。一部の実施形態では、本共結晶は、2つの化合物の物理的混合物としての製剤化と比較して、共結晶と化合物1とを含む医薬組成物の調製における利点を提供することが企図される。一部の実施形態では、本共結晶は、化合物1に改善した安定性を提供することが企図される。
結晶形態の調製
一部の実施形態では、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの共結晶は、実施例に概説されるように調製される。本明細書に提示の溶媒、温度、および他の反応条件は異なり得ることに留意する。
好適な溶媒
ヒト等の哺乳動物に投与可能な治療薬は、以下の規制ガイドラインに従うことによって調製する必要がある。かかる政府によって規制されているガイドラインは、Good Manufacturing Practice(GMP)と称される。GMPガイドラインは、例えば、最終製品における残留溶媒の量等の活性治療薬の許容可能な汚染レベルをまとめている。好ましい溶媒は、GMP施設における使用に好適であり、産業安全上の関心に沿うものである。溶媒のカテゴリーは、例えば、International Conference on Harmonization of Technical Requirements for Registration of Pharmaceuticals for Human Use(ICH),“Impurities:Guidelines for Residual Solvents,Q3C(R3),(November 2005)において定義されている。
溶媒は、3つのクラスに分類される。クラス1は、有毒であり、回避すべきものである。クラス2溶媒は、治療薬の製造中の使用に限定されるべき溶媒である。クラス3溶媒は、有毒である可能性が低く、ヒトの健康へのリスクがより低い溶媒である。クラス3溶媒に関するデータは、これらが、急性または短期的試験においてより毒性が低く、遺伝毒性試験においては陰性であることを示す。
回避すべきクラス1溶媒としては、ベンゼン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1−ジクロロエテン、および1,1,1−トリクロロエタンが挙げられる。
クラス2溶媒の例は、アセトニトリル、クロロベンゼン、クロロホルム、シクロヘキサン、1,2−ジクロロエテン、ジクロロメタン、1,2−ジメトキシエタン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、2−エトキシエタノール、エチレングリコール、ホルムアミド、ヘキサン、メタノール、2−メトキシエタノール、メチルブチルケトン、メチルシクロヘキサン、N−メチルピロリジン、ニトロメタン、ピリジン、スルホラン、テトラヒドロフラン、テトラリン、トルエン、1,1,2−トリクロロエテン、およびキシレンである。
低い毒性を保有するクラス3溶媒としては、酢酸、アセトン、アセトン、アニソール、1−ブタノール、2−ブタノール、酢酸ブチル、tert−ブチルメチルエーテル(MTBE)、クメン、ジメチルスルホキシド、エタノール、酢酸エチル、エチルエーテル、ギ酸エチル、ギ酸、ヘプタン、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸メチル、3−メチル−1−ブタノール、エチルメチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−メチル−1−プロパノール、ペンタン、1−ペンタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、および酢酸プロピルが挙げられる。
医薬品有効成分(API)中の残留溶媒は、APIの製造から生じる。一部の場合、溶媒は、実務的製造技法によって完全には除去されない。APIの合成のための溶媒の適切な選択により、収率が向上するか、または結晶形態、純度、および可溶性等の特徴が決定され得る。したがって、溶媒は、合成プロセスにおける重要なパラメータである。
一部の実施形態では、化合物1の共結晶を含む組成物は、有機溶媒(複数可)を含む。一部の実施形態では、化合物1の共結晶を含む組成物は、残余量の有機溶媒(複数可)を含む。一部の実施形態では、化合物1の共結晶を含む組成物は、残余量のクラス2溶媒を含む。一部の実施形態では、化合物1の共結晶を含む組成物は、残余量のクラス3溶媒を含む。一部の実施形態では、有機溶媒は、クラス3溶媒である。一部の実施形態では、クラス3溶媒は、酢酸、アセトン、アニソール、1−ブタノール、2−ブタノール、酢酸ブチル、tert−ブチルメチルエーテル、クメン、ジメチルスルホキシド、エタノール、酢酸エチル、エチルエーテル、ギ酸エチル、ギ酸、ヘプタン、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸メチル、3−メチル−1−ブタノール、エチルメチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−メチル−1−プロパノール、ペンタン、1−ペンタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、酢酸プロピル、およびテトラヒドロフランからなる群から選択される。一部の実施形態では、クラス3溶媒は、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、tert−ブチルメチルエーテル、ヘプタン、イソプロパノール、およびエタノールから選択される。
特定の用語
本明細書で別途明確に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、特許請求される主題の属する技術分野の者により一般に理解される意味と同様の意味を持つ。前述の一般的な記述および以降の詳細な記載は例示的なものであり、単に説明的なものであり、特許請求されるあらゆる主題を制限するものではないことが理解されるであろう。別途特に記載のない限り、本出願では、単数形の使用には、複数形が包含される。本明細書および添付の特許請求の範囲において使用するとき、単数冠詞「a」、「an」、および「the」には、文脈上明記されない限り複数形も含む。別途記載のない限り、本出願では、「または」の使用は、「および/または」を意味する。更に、「含むこと」という用語の使用、ならびに「含む(include)」、「含む(includes)」、および「含まれる」等の他の形態は、制限するものではない。
本明細書で使用されるセクションの見出しは、単に構成目的のものであり、記載の主題を制限するものとして解釈されるものではない。特許、特許出願、記事、書籍、マニュアル、および論文が挙げられるがこれらに限定されない、本出願に引用される全ての文書、または文書の一部は、あらゆる目的のため、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる。
製剤、組成物、または成分に関して、本明細書で使用される場合、「許容される」または「薬学的に許容される」という用語は、治療される対象の一般的な健康に対する持続する有害な影響を有しないこと、または化合物の生物学的活性もしくは特性を抑止せず、比較的毒性がないことを意味する。
本明細書で使用される場合、「作動薬」という用語は、例えばBtk等のタンパク質のための天然のリガンドの存在から生じる生物学的活性と同じタンパク質の生物学的活性をもたらす化合物を指す。
本明細書で使用される場合、「部分作動薬」という用語は、タンパク質のため天然のリガンドの存在から生じるものと同じタイプであるが、より程度が低い、タンパク質の生物学的活性をもたらす化合物を指す。
本明細書で使用される場合、「拮抗薬」という用語は、タンパク質の生物学的活性の程度を減少させる化合物を指す。ある特定の実施形態では、拮抗薬の存在により、例えばBtk等のタンパク質の生物学的活性が完全阻害される。ある特定の実施形態では、拮抗薬は阻害剤である。
本明細書で使用される場合、特定の化合物または医薬組成物の投与による特定の疾患、障害、または状態の症状の「緩和」は、その化合物または組成物の投与に起因し得るか、またはそれと関連付けられ得る、永久的か一時的か、または持続性か一過性かにかかわらない任意の重症度の軽減、発症の遅延、進行の減速、または期間の短縮を指す。
「生物学的利用能」とは、研究される動物またはヒトの全身循環中に送達される投薬された化合物1の割合を指す。静脈内に投与された場合の薬物の総曝露量(AUC(0−∞))が、通常、100%生物学的に利用可能である(F%)と定義される。「経口生物学的利用能」は、医薬組成物が静脈内注射と比較して経口で摂取される場合の化合物1が全身循環中に吸収される範囲を指す。
「血漿濃度」は、対象の血液の血漿構成成分中の化合物1の濃度を指す。化合物1の血漿濃度は、代謝に関連する変動性および/または他の治療薬との起こり得る相互作用により、対象間で著しく異なり得ることが理解される。本明細書に開示の一実施形態に従って、化合物1の血漿濃度は、対象によって異なり得る。同様に、最大血漿濃度(Cmax)もしくは最大血漿濃度に達するまでの時間(Tmax)等の値、または血漿濃度時間曲線下総面積(AUC(0−∞))は、対象によって異なり得る。この変動性のため、化合物1の「治療有効量」を構成するために必要な量は、対象によって異なり得る。
「ブルトン型チロシンキナーゼ」という用語は、本明細書で使用される場合、例えば、米国特許第6,326,469号で開示されているような、ホモサピエンス由来のブルトン型チロシンキナーゼ(GenBank受託番号NP_000052)を指す。
「ブルトン型チロシンキナーゼ相同体」という用語は、本明細書で使用される場合、ブルトン型チロシンキナーゼのオルソログ、例えば、マウス(GenBank受託番号AAB47246)、イヌ(GenBank受託番号XP_549139)、ラット(GenBank受託番号NP_001007799)、ニワトリ(GenBank受託番号NP_989564)、またはゼブラフィッシュ(GenBank受託番号XP_698117)からのオルソログ、および1つ以上のブルトン型チロシンキナーゼの基質(例えば、アミノ酸配列「AVLESEEELYSSARQ」を有するペプチド基質)に対してキナーゼ活性を呈する前述のもののうち、いずれかの融合タンパク質を指す。
本明細書で使用される場合、「共投与」等の用語は、選択される治療薬の単一患者への投与を包含することを意味し、同じもしくは異なる投与経路によって、または同じもしくは異なる時間で薬剤が投与される治療レジメンを含むことが意図される。
「有効量」または「治療有効量」という用語は、本明細書で使用される場合、疾患の症状または治療される状態のうちの1つ以上をある程度緩和するであろう投与される薬物または化合物の十分な量を指す。結果は、疾患の徴候、症状、もしくは原因の低減および/または軽減、または生物系の任意の他の所望の変化であり得る。例えば、治療的使用における「有効量」は、過度の有害な副作用を伴わずに疾患症状における臨床的有意な減少を提供するために必要とされる本明細書に開示される化合物を含む組成物の量である。任意の個々の症例における適切な「有効量」は、用量漸増試験等の技術を使用して決定することができる。「治療有効量」」という用語は、例えば、予防的な有効量を含む。本明細書に開示される化合物の「有効量」は、過度の有害な副作用を伴わずに所望の薬理作用効果または治療的改善を実現するのに有効な量である。「効果量」または「治療有効量」は、対象の化合物1の代謝、年齢、重量、全身状態の変動、治療される病状、治療される病状の重症度、および処方医師の判断により、対象によって異なり得ることが理解される。ほんの一例として、治療有効量は、用量漸増臨床試験を含むがこれに限定されない常用実験法によって決定され得る。
「強化する」または「強化すること」という用語は、所望の効果の効力または持続時間のいずれかを増加させるか、または延長することを意味する。一例として、治療薬の効果を「強化すること」は、疾患、障害、または状態の治療の間、治療薬の効果の効力もしくは持続時間のいずれかを増加させるか、または延長する能力を指す。本明細書で使用される場合、「強化有効量」とは、疾患、障害、または病状の治療における治療薬の効果を強化するのに十分な量を指す。患者において使用される場合、本使用のために有効な量は、疾患、障害、または病状の重症度および経過、以前の療法、患者の健康状態および薬物への応答、ならびに治療担当医師の判断によって左右されるであろう。
「相同システイン」という用語は、本明細書で使用される場合、本明細書で定義されるブルトン型チロシンキナーゼのシステイン481のものと相同である配列位置内で見出されるシステイン残基を指す。例えば、システイン482は、ブルトン型チロシンキナーゼのラットオルソログの相同システインであり、システイン479は、ニワトリオルソログの相同システインであり、システイン481は、ゼブラフィッシュオルソログにおける相同システインである。別の例では、ブルトン型チロシンに関係するTecキナーゼファミリーメンバーであるTXKの相同システインは、Cys 350である。相同システインを有するキナーゼの他の例を図1に示す。kinase.com/human/kinome/phylogeny.htmlにてワールドワイドウェブ上で公開されているチロシンキナーゼ(TK)の配列アラインメントも参照されたい。
「実質的に同じ」という用語は、図を定義するために本明細書で使用される場合、その図が、当該技術分野で許容可能な偏差を考慮して当業者によって参照図と同じであるとみなされることを意味する。かかる偏差は、当該技術分野で既知の計器、操作条件、および人的要因等に関する要因によって引き起こされ得る。例えば、当業者であれば、示差走査熱量測定(DSC)によって測定される吸熱の発生およびピーク温度が実験ごとに著しく異なり得ることを理解することができる。一部の実施形態では、2つの図の特徴的ピークの位置が±5%または±1%を超えて異ならない場合に、2つの数字が実質的に同じであるとみなされる。例えば、当業者であれば、2つのX線回折パターンまたは2つのDSCサーモグラムが実質的に同じであるかどうかを容易に特定することができる。一部の実施形態では、2つのX線回折パターンの特徴的ピークが±0.2°2−シータまたは±0.1°2−シータを超えて異ならない場合、X線回折パターンは実質的に同じであるとみなされる。「特徴的ピーク」という用語は、基線ノイズから区別可能なピークを指す。一部の実施形態では、「特徴的ピーク」は、それぞれ、最大面積、高さ、または強度を有するピークの少なくとも30%、少なくとも25%、または少なくとも20%である面積、高さ、または強度を有するピークを指す。「約(about)」または「〜」という用語は、数値の前に使用される場合、その値が、述べられる値の±10%、±5%、または±1%以内等、妥当な範囲内で変動し得ることを示す。
キナーゼを「阻害する」、キナーゼを「阻害すること」、またはキナーゼの「阻害剤」という用語は、本明細書で使用される場合、リン酸転移酵素活性を指す。
「不可逆的阻害剤」という用語は、本明細書で使用される場合、標的タンパク質(例えば、キナーゼ)との接触時に、タンパク質と、またはタンパク質内で、新たな共有結合の形成を引き起こし、それにより標的タンパク質の生物学的活性(例えば、リン酸転移酵素活性)のうち1つ以上を、続く不可逆的阻害剤の存否にかかわらず減退または消失させる化合物を指す。
「不可逆的Btk阻害剤」という用語は、本明細書で使用される場合、Btkのアミノ酸残基と共有結合を形成することができるBtkの阻害剤を指す。一実施形態では、Btkの不可逆的阻害剤は、BtkのCys残基と共有結合を形成することができ、特定の実施形態では、本不可逆的阻害剤は、BtkのCys 481残基(もしくはその相同体)、または別のチロシンキナーゼの相同的な対応する位置にあるシステイン残基と共有結合を形成することができる。
「単離された」という用語は、本明細書で使用される場合、目的とする構成要素を目的としない構成要素から分離し除去することを指す。単離された物質は、乾燥状態もしくは半乾燥状態であるか、または水溶液を含むがこれに限定されない溶液中にあり得る。単離された構成要素は、均質な状態であり得るか、あるいは単離された構成要素は、更なる薬学的に許容される担体および/または賦形剤を含む医薬組成物の一部であり得る。ほんの一例として、核酸またはタンパク質は、かかる核酸またはタンパク質が、それが自然の状態で関連するか、またはその核酸もしくはタンパク質がそのインビボもしくはインビトロ産生の濃度を超えるレベルに濃縮されている細胞成分の少なくとも一部を含まないときに「単離される」。また、例として、遺伝子は、その遺伝子の上下流に隣接し、目的とする遺伝子以外のタンパク質をコードするオープンリーディングフレームから分離されるときに、単離される。
「調節する」という用語は、本明細書で使用される場合、直接的または間接的のいずれかで標的と相互作用して、その結果、ほんの一例として、標的の活性を強化すること、標的の活性を阻害すること、標的の活性を制限すること、または標的の活性を延長することを含む、標的の活性の改善を行うことを意味する。
本明細書で使用される場合、「調節因子」という用語は、分子の活性を改変する化合物を指す。例えば、調節因子は、調節因子の非存在下での活性の程度と比較した、分子のある特定の活性の程度の増加または減少を引き起こし得る。ある特定の実施形態では、調節因子は、分子の1つ以上の活性の程度を減少させる阻害剤である。ある特定の実施形態では、阻害剤は、分子の1つ以上の活性を完全に防止する。ある特定の実施形態では、調節因子は、分子の少なくとも1つの活性の程度を減少させる活性化剤である。ある特定の実施形態では、調節因子の存在により、調節剤の非存在下では生じない活性がもたらされる。
「予防有効量」という用語は、本明細書で使用される場合、治療される疾患、状態、または障害の症状のうちの1つ以上をある程度緩和することになる、患者に適用される組成物の量を指す。かかる予防的用途では、かかる量は、患者の健康状態、体重等に応じ得る。かかる予防有効量を、用量漸増臨床試験を含むがこれに限定されない日常的な実験によって決定することは、十分に当該技術の範囲内であるとみなされる。
「対象」という用語は、本明細書で使用される場合、治療、観察、または実験の対象物である動物を指す。ほんの一例として、対象は、限定されないがヒトを含む哺乳動物であり得るが、これに限定されない。
本明細書で使用される場合、「標的活性」という用語は、選択的調節因子によって調節される能力がある生物学的活性を指す。ある特定の例示的な標的活性としては、結合親和性、シグナル変換、酵素活性、腫瘍成長、炎症または炎症関連プロセス、および疾患または状態と関連付けられる1つ以上の症状の緩和が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「標的タンパク質」という用語は、選択的に結合する化合物によって結合される能力があるタンパク質の分子または一部を指す。ある特定の実施形態では、標的タンパク質はBtkである。
本明細書で使用される場合、「治療する」、「治療すること」、または「治療」という用語は、疾患もしくは病状の症状を軽減する、和らげる、または改善する、更なる症状を予防する、症状の潜在的な代謝原因を改善する、または予防する、疾患もしくは病状を阻害する、例えば、疾患もしくは病状の発達を阻止する、疾患もしくは病状を緩和する、疾患もしくは病状の退化をもたらす、疾患もしくは病状によって生じる病状を緩和する、または疾患もしくは病状の症状を停止させることを含む。「治療する」、「治療すること」、または「治療」という用語は、予防的および/または治療的処置を含むが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、IC50とは、そのような応答を測定するアッセイにおいてBtkの阻害等の最大応答の50%の阻害を実現する特定の試験化合物の量、濃度、または投薬量を指す。
本明細書で使用される場合、EC50は、その特定の試験化合物によって誘導される、誘発される、または増強される特定の応答の最大発現の50%で用量依存性応答を引き出す特定の試験化合物の投薬量、濃度、または量を指す。
医薬組成物/製剤
医薬組成物は、活性化合物の薬学的に使用することができる調製物への処理を促進する賦形剤および助剤を含む、1つ以上の生理学的に許容される担体を使用して、従来の方法で製剤化され得る。適切な製剤は、選択される投与経路による。周知の技術、担体、および賦形剤のうちのいずれかが、好適なものおよび当該技術分野では明らかなものとして使用され得る。本明細書に記載の医薬組成物の要約は、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,Nineteenth Ed(Easton,Pa.:Mack Publishing Company,1995)、Hoover,John E.,Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,Pennsylvania 1975、Liberman,H.A.and Lachman,L.,Eds.,Pharmaceutical Dosage Forms,Marcel Decker,New York,N.Y.,1980、およびPharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems,Seventh Ed.(Lippincott Williams&Wilkins1999)において見い出され得、これらは、全体が参照により本明細書に組み込まれる。
医薬組成物または薬学的製剤は、本明細書で使用される場合、化合物1の共結晶と、担体、安定剤、希釈剤、分散剤、懸濁剤、増粘剤、および/または賦形剤等の他の化学成分との混合物を指す。医薬組成物は、哺乳動物への化合物の投与を促進する。本明細書に提供される治療方法または使用方法の実践において、治療有効量の化合物1の共結晶は、医薬組成物中で、治療される疾患、障害、または状態を有する哺乳動物に投与される。好ましくは、哺乳動物はヒトである。治療有効量は、疾患の重症度、対象の年齢および相対的健康、使用される化合物の効力、ならびに他の因子に応じて大きく異なり得る。化合物は、単独で、または混合物の構成要素として1つ以上の治療薬と組み合わせて使用することができる。本明細書に記載の化合物1の共結晶は、米国特許第7,514,444号(参照によって組み込まれる)に記載の医薬組成物中で投与することができる。
「医薬組成物」という用語は、本明細書で使用される場合、1を超える活性成分を混合するかまたは組み合わせることから生まれる産出物を意味し、活性成分の固定された組み合わせおよび固定されていない組み合わせを含む。「固定された組み合わせ」という用語は、活性成分、例えば、化合物1の共結晶と、共同薬剤とが、単一体の形態または剤形において両方同時に患者に投与されることを指す。「固定されていない組み合わせ」という用語は、活性成分、例えば、化合物1の共結晶および共同薬剤が、特定の介在する時間制限を伴わずに、別々の実体または剤形として、同時に、並列して、または順次に投与されることを意味し、かかる投与は、患者の身体に2つの化合物の有効なレベルを提供する。後者は、カクテル療法、例えば、3つ以上の活性成分の投与にも適用される。本明細書に記載の化合物1の共結晶は、米国特許第7,514,444号(参照によって組み込まれる)に記載の薬学的な組み合わせにおいて投与することができる。
一部の実施形態では、化合物1の共結晶は、医薬組成物中に組み込まれて、固体経口剤形を提供する。他の実施形態では、化合物1の共結晶は、固体経口剤形以外の医薬組成物を調製するために使用される。本明細書に記載の薬学的製剤は、経口、非経口(例えば、静脈内、皮下、もしくは筋肉内)、鼻腔内、頬側、局所、直腸、または経皮投与経路が挙げられるが、これらに限定されない複数の投与経路によって対象に投与することができる。本明細書に記載の薬学的製剤としては、水性分散液、自己乳化型分散剤、固溶体、リポソーマル分散剤、エアロゾル、固体剤形、粉末剤、即時放出製剤、制御放出製剤、急速融解製剤、錠剤、カプセル、丸剤、遅延放出製剤、持続放出製剤、パルス放出製剤、多粒子製剤、ならびに即時放出および制御放出混合製剤が挙げられるが、これらに限定されない。一部の実施形態では、薬学的に許容される担体および本明細書で提供される共結晶を含む医薬組成物は、固体形態または液体賦形剤中の懸濁液である。一部の実施形態では、本医薬組成物は、溶液形態であり、薬学的に許容される担体を含み、本明細書で提供される共結晶から調製される。
本明細書に記載される化合物を含む医薬組成物は、ほんの一例として、従来の混合、溶解、造粒、糖衣錠製作、湿式粉砕、乳化、カプセル化、封入、または圧縮処理等によって、従来の方法で製造され得る。
剤形
本明細書に記載される医薬組成物は、経口、非経口(例えば、静脈内、皮下、もしくは筋肉内)、頬側、鼻腔内、直腸、または経皮投与経路が挙げられるが、これらに限定されない任意の従来の手法を介した哺乳動物への投与に対して製剤化することができる。本明細書で使用される場合、「対象」という用語は、動物、好ましくは、ヒトまたは非ヒトを含む哺乳動物を意味するように使用される。患者および対象という用語は、互換的に使用され得る。
更に、化合物1の共結晶を含む本明細書に記載の医薬組成物は、固形経口剤形、制御放出製剤、急速融解製剤、発泡性製剤、錠剤、粉末、丸剤、カプセル、遅延放出製剤、長時間放出製剤、パルス放出製剤、多粒子状製剤、ならびに混合された即時放出および制御放出製剤を含むが、これらに限定されない任意の好適な剤形に製剤化することができる。
経口使用のための薬学的調製物は、1つ以上の固体賦形剤を、本明細書に記載の化合物のうちの1つ以上と混合すること、ならびに任意に結果として得られる混合物を挽いて粉末状にし、所望の場合は好適な補助剤を添加した後で顆粒の混合物を加工して、錠剤または糖衣錠のコアを得ることによって、得ることができる。好適な賦形剤としては、例えば、ラクトース、スクロース、マンニトール、もしくはソルビトールを含む糖等の充填剤;例えば、トウモロコシデンプン、小麦デンプン、米デンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントガム、メチルセルロース、微結晶性セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等のセルロース;あるいはポリビニルピロリドン(PVPもしくはポビドン)またはリン酸カルシウム等の他のものが挙げられる。所望の場合、崩壊剤、例えば、架橋されたクロスカルメロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸もしくはアルギン酸ナトリウム等のその塩を添加してもよい。
経口で使用できる薬学的調製物としては、ゼラチンで作製される押し込み型カプセル、ならびにゼラチンおよび可塑剤で作製される密封された軟カプセル、例えば、グリセロールまたはソルビトールが挙げられるが、これらに限定されない。押し込み型カプセルは、ラクトース等の充填剤、デンプン等の結合剤、および/またはタルクもしくはステアリン酸マグネシウム等の潤滑剤、および任意に安定剤と混合した活性成分を含むことができる。軟カプセルにおいては、活性化合物を、脂肪油、流動パラフィン、または流動ポリエチレングリコール等の好適な液体中に溶解または懸濁させてもよい。更に、安定剤を添加してもよい。全ての経口投与用製剤は、かかる投与に好適な剤形であるべきである。
一部の実施形態では、本明細書に開示の固体剤形は、錠剤(懸濁用錠剤、急速融解錠剤、噛み砕き用錠剤、急速崩壊性錠剤、発泡錠、またはカプレットを含む)、丸剤、粉末剤(無菌包装された粉末、分配可能な粉末剤、または発泡粉末を含む)、カプセル(軟カプセルまたは硬カプセル(例えば、動物性のゼラチンまたは植物性のHPMCから作製されるカプセル、あるいは「スプリンクルカプセル」の両方を含む)、固体分散体、固溶体、生体内分解性剤形、制御放出製剤、パルス放出製剤、多粒子剤形、ペレット剤、顆粒剤、またはエアロゾルの形態であり得る。他の実施形態では、薬学的製剤は、粉末剤の形態である。更に他の実施形態では、薬学的製剤は、急速融解錠剤が挙げられるがこれに限定されない錠剤の形態である。更に、本明細書に記載の薬学的製剤は、単一のカプセルとして、または複数のカプセル形で投与され得る。一部の実施形態では、薬学的製剤は、2つ、または3つ、または4つのカプセルまたは錠剤中で投与される。
一部の実施形態では、固体剤形、例えば、錠剤、発泡錠、およびカプセルは、化合物1の共結晶の粒子を1つ以上の薬学的賦形剤と混合して、バルク混成組成物を形成することによって調製される。これらのバルク混成組成物を均質と言う場合、これは、化合物1の共結晶の粒子が組成物全体に均一に分散しているために、組成物が錠剤、丸剤、およびカプセル等の効果が等しい単位剤形へと容易に分割され得ることを意味する。個々の単位剤形はまた、フィルムコーティング、経口摂取時または希釈剤との接触時に分解するフィルムコーティングを含んでもよい。これらの剤形は、従来の製薬技法によって製造することができる。
従来の薬理学的技術には、例えば、(1)乾燥混合、(2)直接圧縮、(3)粉砕、(4)乾燥もしくは非水性造粒、(5)湿式造粒、または(6)溶解方法の1つまたは組み合わせが挙げられる。例えば、Lachman et al.,The Theory and Practice of Industrial Pharmacy(1986)を参照されたい。他の方法には、例えば、噴霧乾燥、パンコーティング、融解造粒、造粒、流動床噴霧乾燥もしくはコーティング(例えば、ウースターコーティング)、接線コーティング、トップスプレー、錠剤化、押出加工等が挙げられる。
本明細書に記載の薬学的剤形は、化合物1の共結晶と、適合担体、結合剤、充填剤、懸濁剤、香味料、甘味剤、崩壊剤、分散剤、界面活性剤、滑沢剤、着色剤、希釈剤、可溶化剤、加湿剤、可塑剤、安定剤、透過増強剤、湿潤剤、消泡剤、抗酸化剤、防腐剤、またはそれらの1つ以上の組み合わせ等の1つ以上の薬学的に許容される添加剤とを含み得る。更に他の態様では、Remington’s Pharmaceutical Sciences,20th Edition(2000)に記載されているもの等の標準的コーティング手順を使用して、フィルムコーティングが、化合物1の共結晶の製剤の周りに提供される。一実施形態では、化合物1の共結晶の粒子の一部または全てがコーティングされる。別の実施形態では、化合物1の共結晶の一部または全てがマイクロカプセル化される。更に別の実施形態では、化合物1の共結晶の粒子は、マイクロカプセル化されず、コーティングされない。
本明細書に記載の固体剤形中で使用するのに好適な担体としては、アカシアゴム、ゼラチン、コロイド状二酸化ケイ素、グリセロリン酸カルシウム、乳酸カルシウム、マルトデキストリン、グリセリン、ケイ酸マグネシウム、カゼイン酸ナトリウム、大豆レシチン、塩化ナトリウム、リン酸三カルシウム、リン酸二カリウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、カラギーナン、モノグリセリド、ジグリセリド、事前ゼラチン化デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテート、スクロース、微結晶性セルロース、ラクトース、マンニトール等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記載の固体剤形中で使用するのに好適な充填剤としては、ラクトース、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、硫酸カルシウム、微結晶性セルロース、セルロース粉末、ブドウ糖、デキストレート(dextrate)、デキストラン、デンプン、事前ゼラチン化デンプン、ヒドロキシプロピルメチセルロース(hydroxypropylmethycellulose)(HPMC)、ヒドロキシプロピルメチセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートステアレート(HPMCAS)、スクロース、キシリトール、ラクチトール、マンニトール、ソルビトール、塩化ナトリウム、ポリエチレングリコール等が挙げられるが、これらに限定されない。
固体剤形からの化合物1を固体剤形からできるだけ効率的に放出するため、特に剤形が結合剤と共に圧縮される場合に、崩壊剤が製剤中で使用されることが多い。崩壊剤は、湿気が剤形に吸収されるときに、膨潤または毛管作用によって剤形マトリックスを断裂させるのを助ける。本明細書に記載の固体剤形中で使用するのに好適な崩壊剤としては、天然デンプン、例えば、コーンスターチもしくはジャガイモデンプン、事前ゼラチン化デンプン、例えば、National 1551もしくはAmijel(登録商標)、またはデンプングリコール酸ナトリウム、例えば、Promogel(登録商標)もしくはExplotab(登録商標)、セルロース、例えば、木製品、メチル結晶セルロース、例えば、Avicel(登録商標)、Avicel(登録商標)PH101、Avicel(登録商標)PH102、Avicel(登録商標)PH105、Elcema(登録商標)P100、Emcocel(登録商標)、Vivacel(登録商標)、Ming Tia(登録商標)、およびSolka−Floc(登録商標)、メチルセルロース、クロスカルメロース、または架橋されたセルロース、例えば、架橋されたカルボキシメチルセルロースナトリウム(Ac−Di−Sol(登録商標))、架橋されたカルボキシメチルセルロース、または架橋されたクロスカルメロース、架橋されたデンプン、例えば、デンプングリコール酸ナトリウム、架橋されたポリマー、例えば、クロスポビドン、架橋されたポリビニルピロリドン、アルギン酸塩、例えば、アルギン酸またはアルギン酸の塩、例えば、アルギン酸ナトリウム、粘土、例えば、Veegum(登録商標)HV(ケイ酸アルミニウムマグネシウム)、ゴム、例えば、寒天、グアー、イナゴマメ、カラヤ、ペクチン、またはトラガカント、デンプングリコール酸ナトリウム、海綿、界面活性剤、樹脂、例えば、陽イオン交換樹脂、シトラスパルプ、ラウリル硫酸ナトリウム、デンプンと組み合わせたラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で提供する一部の実施形態では、崩壊剤は、天然デンプン、事前ゼラチン化デンプン、デンプンナトリウム、メチル結晶セルロース、メチルセルロース、クロスカルメロース、クロスカルメロースナトリウム、架橋されたカルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋されたカルボキシメチルセルロース、架橋されたクロスカルメロース、架橋されたデンプン、例えば、デンプングリコール酸ナトリウム、架橋されたポリマー、例えば、クロスポビドン、架橋されたポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウム、粘土、またはゴムからなる群から選択される。本明細書で提供される一部の実施形態では、崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムである。
結合剤は、固形経口剤形製剤に凝集性を授ける。粉末剤を充填したカプセルについては、これらは、軟カプセルまたは硬カプセルに充填することができる栓形成を支援し、錠剤形成については、これらは、錠剤が圧縮後に無傷のままであることを確実にし、圧縮または充填ステップの前に混合均一性を確保するのを助ける。本明細書に記載の固形剤形中で結合剤として使用するのに好適な物質としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース(例えば、Methocel(登録商標))、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば、Hypromellose USP Pharmacoat−603、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートステアレート(Aqoate HS−LFおよびHS)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(例えば、Klucel(登録商標))、エチルセルロース(例えば、Ethocel(登録商標))、および微結晶性セルロース(例えば、Avicel(登録商標))、微結晶性ブドウ糖、アミロース、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、酸性多糖類、ベントナイト、ゼラチン、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー、クロスポビドン、ポビドン、デンプン、事前ゼラチン化デンプン、トラガカント、デキストリン、糖、例えば、スクロース(例えば、Dipac(登録商標))、グルコース、ブドウ糖、液糖、マンニトール、ソルビトール、キシリトール(例えば、Xylitab(登録商標))、ラクトース、天然または合成ゴム、例えば、アカシアゴム、トラガカント、ガティガム、イサポール(isapol)皮の粘液、デンプン、ポリビニルピロリドン(例えば、ポビドン(登録商標)CL、Kollidon(登録商標)CL、Polyplasdone(登録商標)XL−10、およびポビドン(登録商標)K−12)、カラマツアラボガラクタン(larch arabogalactan)、Veegum(登録商標)、ポリエチレングリコール、ワックス、アルギン酸ナトリウム等が挙げられるが、これらに限定されない。
一般に、20〜70%の結合剤レベルが粉末剤を充填したゼラチンカプセル製剤中で使用される。錠剤製剤中の結合剤使用レベルは、直接圧縮、湿式造粒法、ローラー圧縮、または自身が中程度の結合剤として作用することができる充填剤などの他の賦形剤の使用に応じて異なる。当該技術分野の調剤者であれば、製剤に対する結合剤レベルを決定することができるが、錠剤製剤中最大70%の使用レベルが一般的である。
本明細書に記載の固体剤形中で使用するための好適な潤滑剤または流動促進剤としては、ステアリン酸、水酸化カルシウム、タルク、トウモロコシデンプン、ステアリルフメラートナトリウム(sodium stearyl fumerate)、アルカリ金属およびアルカリ土類金属塩、例えば、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、ステアリン酸、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ワックス、Stearowet(登録商標)、ホウ酸、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ロイシン、ポリエチレングリコール、またはメトキシポリエチレングリコール、例えば、Carbowax(商標)、PEG 4000、PEG 5000、PEG 6000、プロピレングリコール、オレイン酸ナトリウム、ベヘン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリン、安息香酸グリセリル、ラウリル硫酸マグネシウムもしくはラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で提供される一部の実施形態では、潤滑剤は、ステアリン酸、水酸化カルシウム、タルク、トウモロコシデンプン、ステアリルフメラートナトリウム、ステアリン酸、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、およびワックスからなる群から選択される。本明細書で提供される一部の実施形態では、潤滑剤はステアリン酸マグネシウムである。
本明細書に記載の固体剤形中で使用するのに好適な希釈剤としては、糖(ラクトース、スクロース、およびブドウ糖を含む)、多糖(デキストレートおよびマルトデキストリンを含む)、ポリオール(マンニトール、キシリトール、およびソルビトールを含む)、シクロデキストリン等が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で提供される一部の実施形態では、希釈剤は、ラクトース、スクロース、ブドウ糖、デキストレート、マルトデキストリン、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、シクロデキストリン、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、デンプン、修飾デンプン、微結晶性セルロース、微小マイクロセルロース、およびタルクからなる群から選択される。本明細書で提供される一部の実施形態では、希釈剤は微結晶性セルロースである。
「非水溶性希釈剤」という用語は、薬品の製剤化に典型的に使用される化合物、例えば、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、デンプン、修飾デンプンおよび微結晶性セルロース、ならびに微小セルロース(例えば、約0.45g/cm3の密度を有するもの、例えば、粉末セルロースであるAvicel)、ならびにタルクを表す。
本明細書に記載の固体剤形中で使用するのに好適な湿潤剤としては、例えば、オレイン酸、モノステアリン酸グリセロール、モノオレイン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、オレイン酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、第4級アンモニウム化合物(例えば、Polyquat 10(登録商標))、オレイン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ドキュセートナトリウム、トリアセチン、ビタミンE TPGS等が挙げられる。
本明細書に記載の固体剤形中で使用するのに好適な界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、モノオレイン酸ソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ポリソルベート、ポラキソマー(polaxomer)、胆汁塩、モノステアリン酸グリセロール、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドのコポリマー、例えば、Pluronic(登録商標)(BASF)等が挙げられる。一部の実施形態では、界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム、モノオレイン酸ソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ポリソルベート、ポラキソマー、胆汁塩、モノステアリン酸グリセロール、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドのコポリマーからなる群から選択される。本明細書で提供される一部の実施形態では、界面活性剤はラウリル硫酸ナトリウムである。
本明細書に記載の固体剤形中で使用するのに好適な懸濁剤としては、ポリビニルピロリドン、例えば、ポリビニルピロリドンK12、ポリビニルピロリドンK17、ポリビニルピロリドンK25、またはポリビニルピロリドンK30、ポリエチレングリコール(例えば、ポリエチレングリコールは、約300〜約6000、または約3350〜約4000、または約7000〜約5400の分子量を有し得る)、ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー(S630)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシ−プロピルメチルセルロース、ポリソルベート−80、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、例えば、トラガカントゴムおよびアカシアゴム、グアーガム、キサンタンゴムを含むキサンタン等のゴム、糖、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリソルベート−80、アルギン酸ナトリウム、ポリエトキシル化モノラウリン酸ソルビタン、ポリエトキシル化モノラウリン酸ソルビタン、ポビドン等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記載の固体剤形中で使用するのに好適な酸化防止剤としては、例えば、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、アスコルビン酸ナトリウム、およびトコフェロールが挙げられる。
本明細書に記載の固体剤形中で使用される添加剤間には相当の重複があることを理解されたい。そのため、上で列挙した添加剤は、本明細書に記載の固体剤形に含まれ得る添加剤の種類の非限定的な単なる例として理解されるべきである。かかる添加剤の量は、当業者であれば所望される特定の特性に従って容易に決定することができる。
他の実施形態では、薬学的製剤の1つ以上の層が可塑化される。例示的に、可塑剤は、一般に、高沸点固体または液体である。好適な可塑剤は、コーティング組成物の約0.01重量%〜約50重量%(w/w)で添加することができる。可塑剤としては、フタル酸ジエチル、クエン酸エステルポリエチレングリコール、グリセロール、アセチル化グリセリド、トリアセチン、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、クエン酸トリエチル、セバシン酸ジブチル、ステアリン酸、ステアロール(stearol)、ステアリン酸塩、およびヒマシ油が挙げられるが、これらに限定されない。
圧縮錠剤は、上記の製剤のバルク混成物を圧縮することによって調製される固形剤形である。種々の実施形態では、口内で溶解するように設計される圧縮錠剤は、1つ以上の風味剤を含むことになる。他の実施形態では、圧縮錠剤は、最終圧縮錠剤を包むフィルムを含むことになる。一部の実施形態では、フィルムコーティングにより、化合物1の共結晶の製剤からの遅延放出を提供することができる。他の実施形態では、フィルムコーティングは、患者の服用順守を助ける(例えば、Opadry(登録商標)コーティングまたは糖衣)。Opadry(登録商標)を含むフィルムコーティングは、典型的には、錠剤重量の約1%〜約3%の範囲である。他の実施形態では、圧縮錠剤は、1つ以上の賦形剤を含む。
カプセルは、例えば、化合物1の共結晶の製剤のバルク混成物をカプセルの中に入れることによって調製され得る。一部の実施形態では、製剤(非水性懸濁剤および溶液)を軟質のゼラチンカプセルの中に入れる。他の実施形態では、製剤を、標準的なゼラチンカプセル、またはHPMCを含むカプセル等の非ゼラチンカプセルの中に入れる。他の実施形態では、製剤を、スプリンクルカプセルの中に入れ、このカプセル一体を飲み込んでもよく、あるいはこのカプセルを開けて、中身を食品の上に食べる前に振りかけてもよい。一部の実施形態では、治療用量を複数(例えば、2つ、3つ、または4つ)のカプセルに分けてもよい。一部の実施形態では、製剤の全用量がカプセル形態で送達される。
種々の実施形態では、化合物1の共結晶の粒子と1つ以上の賦形剤とを乾式混成し、経口投与後約30分未満、約35分未満、約40分未満、約45分未満、約50分未満、約55分未満、または約60分未満の間に実質的に分解して製剤を胃腸液に放出する医薬組成物を提供するのに十分な硬度を有する錠剤等の塊に圧縮する。
別の態様では、剤形は、マイクロカプセル化した製剤を含んでもよい。一部の実施形態では、1つ以上の他の互換性のある材料がマイクロカプセル化材料中に存在する。例示的な材料としては、pH調整剤、浸食促進剤、消泡剤、酸化防止剤、風味剤、ならびに結合剤、懸濁剤、崩壊剤、充填剤、界面活性剤、可溶化剤、安定剤、潤滑剤、湿潤剤、および希釈剤等の担体材料が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記載のマイクロカプセル化に有用な材料としては、化合物1の共結晶を他の非互換性賦形剤から十分に単離する、化合物1の共結晶と互換性のある材料が挙げられる。化合物1の共結晶と互換性のある材料は、共結晶の化合物1のインビボの放出を遅延させるものである。
本明細書に記載の化合物を含む製剤の放出を遅延させるのに有用な例示的なマイクロカプセル化材料としては、ヒドロキシプロピルセルロースエーテル(HPC)、例えば、Klucel(登録商標)またはNisso HPC、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースエーテル(L−HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースエーテル(HPMC)、例えば、Seppifilm−LC、Pharmacoat(登録商標)、Metolose SR、Methocel(登録商標)−E、Opadry YS、PrimaFlo、Benecel MP824、およびBenecel MP843、メチルセルロースポリマー、例えば、Methocel(登録商標)−A、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートステアレートAqoat(HF−LS、HF−LG、HF−MS)、およびMetolose(登録商標)、エチルセルロース(EC)およびそれらの混合物、例えば、E461、Ethocel(登録商標)、Aqualon(登録商標)−EC、Surelease(登録商標)、Polyvinyl alcohol(PVA)、例えば、Opadry AMB、ヒドロキシエチルセルロース、例えば、Natrosol(登録商標)、カルボキシメチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロース(CMC)の塩、例えば、Aqualon(登録商標)−CMC、ポリビニルアルコールおよびポリエチレングリコールのコポリマー、例えば、Kollicoat IR(登録商標)、モノグリセリド(Myverol)、トリグリセリド(KLX)、ポリエチレングリコール、修飾食品用デンプン、アクリルポリマーおよびアクリルポリマーとセルロースエーテルとの混合物、例えば、Eudragit(登録商標)EPO、Eudragit(登録商標)L30D−55、Eudragit(登録商標)FS 30D、Eudragit(登録商標)L100−55、Eudragit(登録商標)L100、Eudragit(登録商標)S100、Eudragit(登録商標)RD100、Eudragit(登録商標)E100、Eudragit(登録商標)L12.5、Eudragit(登録商標)S12.5、Eudragit(登録商標)NE30D、およびEudragit(登録商標)NE 40D、酢酸フタル酸セルロース、セピフィルム(sepifilm)、例えば、HPMCおよびステアリン酸の混合物、シクロデキストリン、ならびにこれらの材料の混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
更に他の実施形態では、ポリエチレングリコール等の可塑剤、例えば、PEG 300、PEG 400、PEG 600、PEG 1450、PEG 3350、およびPEG 800、ステアリン酸、プロピレングリコール、オレイン酸、ならびにトリアセチンが、マイクロカプセル化材料に組み込まれる。他の実施形態では、医薬組成物の放出を遅延させるのに有用なマイクロカプセル化材料は、USPまたはNational Formulary(NF)製である。更に他の実施形態では、マイクロカプセル化材料はKlucelである。また他の実施形態では、マイクロカプセル化材料はメトセルである。
マイクロカプセル化した化合物1の共結晶は、当業者に既知の方法によって製剤化され得る。かかる既知の方法としては、例えば、噴霧乾燥プロセス、スピニングディスク溶媒プロセス、ホットメルトプロセス、噴霧冷却法、流動床、静電沈着、遠心分離押出し、回転式懸濁液分離、液気または固気界面での重合、圧力押出し、または噴霧溶媒押出し槽が挙げられる。これらに加えて、いくつかの化学的技法、例えば、複合コアセルベーション、溶媒蒸発、ポリマー間不適合、液体媒体における界面重合、インサイツ重合、液体内乾燥、および液体媒体中の脱溶媒和も使用し得る。更に、他の方法、例えば、ローラー圧縮、押出し/球形化、コアセルベーション、またはナノ粒子コーティングを使用してもよい。
一実施形態では、化合物1の共結晶の粒子は、上記の形態のうちの1つへと製剤化される前にマイクロカプセル化される。更に別の実施形態では、粒子の一部またはほとんどは、Remington’s Pharmaceutical Sciences,20th Edition(2000)に記載されているもの等の標準的なコーティング手順を使用することによって更に製剤化される前にコーティングされる。
他の実施形態では、化合物1の共結晶の固体剤形製剤は、1つ以上の層によって可塑化(コーティング)される。例示的に、可塑剤は、一般に、高沸点固体または液体である。好適な可塑剤は、コーティング組成物の約0.01重量%〜約50重量%(w/w)で添加することができる。可塑剤としては、フタル酸ジエチル、クエン酸エステルポリエチレングリコール、グリセロール、アセチル化グリセリド、トリアセチン、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、クエン酸トリエチル、セバシン酸ジブチル、ステアリン酸、ステアロール(stearol)、ステアリン酸塩、およびヒマシ油が挙げられるが、これらに限定されない。
他の実施形態では、化合物1の共結晶を用いた製剤を含む粉末剤は、1つ以上の薬学的賦形剤および風味を含むように製剤化され得る。かかる粉末剤は、例えば、製剤と任意の薬学的賦形剤とを混合してバルク混成組成物を形成することによって調製され得る。更なる実施形態は、懸濁剤および/または湿潤剤も含む。このバルク混成物は、単位用量パッケージまたは複数用量パッケージ単位に均一に分割される。
更に他の実施形態では、発泡性粉末も本開示に従って調製される。発泡塩は、経口投与用に薬剤を水に分散させるために使用されている。発泡塩は、乾式混合物中に薬剤を含有し、通常は重炭酸ナトリウム、クエン酸、および/または酒石酸で構成される顆粒または粗粉末である。本明細書に記載の組成物の塩が水に添加されると、酸と塩基とが反応して二酸化炭素ガスを放出し、それにより「発泡」が生じる。発泡塩の例としては、例えば、以下の成分が挙げられる:重炭酸ナトリウム、または重炭酸ナトリウムと、炭酸ナトリウム、クエン酸、および/もしくは酒石酸との混合物。成分が薬学的使用に好適であり、約6.0以上のpHにつながる限り、二酸化炭素の放出をもたらすいずれの酸−塩基の組み合わせも、重炭酸ナトリウムとクエン酸および酒石酸との組み合わせの代わりに使用することができる。
一部の実施形態では、本明細書に記載の固体剤形は、腸溶コーティングされた遅延放出性経口剤形、即ち、腸溶コーティングを利用して消化管の小腸における放出に影響する本明細書に記載の医薬組成物の経口剤形として製剤化され得る。腸溶コーティングされた剤形は、活性成分および/または他の組成物構成要素の顆粒、粉末、ペレット、ビーズ、または粒子(それら自体がコーティングされているかまたはコーティングされていない)を含む、圧縮または成形または押出し錠剤/型(コーティングされているかまたはコーティングされていない)であってもよい。腸溶コーティングされた経口剤形はまた、固体担体または組成物のペレット、ビーズ、または顆粒(それら自体がコーティングされているかまたはコーティングされていない)を含む、カプセル(コーティングされているかまたはコーティングされていない)であってもよい。
「遅延放出」という用語は、本明細書で使用される場合、遅延放出の改変がなされていない場合に達成されるであろう位置よりも遠位にある、腸管における一般的に予測可能な位置にて放出が達成され得るような送達を指す。一部の実施形態では、放出を遅延させるための方法は、コーティングである。いずれのコーティングも、コーティング全体が約5を下回るpHの胃腸液中には溶解しないが、約5以上のpHでは溶解するのに足りる厚さに適用される。消化管下部への送達を達成するために、pH依存型の可溶性プロファイルを呈する任意の陰イオン性ポリマーを本明細書に記載の方法および組成物中で腸溶コーティングとして使用し得ることが予期される。一部の実施形態では、本明細書に記載のポリマーは、陰イオン性カルボン酸ポリマーである。他の実施形態では、本ポリマーおよびその相溶性混合物、ならびにこれらが持つ特性の一部としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない。
昆虫の樹脂性分泌物から得られる精製品である、精製したラックとも呼ばれるシェラック。このコーティングはpH7超の媒体中に溶解される。
アクリルポリマー。アクリルポリマーの性能(主に、体液におけるその可溶性)は、置換の程度および種類に基づいて変化し得る。好適なアクリルポリマーの例としては、メタクリル酸コポリマーおよびメタクリル酸アンモニウムコポリマーが挙げられる。EudragitシリーズE、L、S、RL、RS、およびNE(Rohm Pharma)は、有機溶媒中で可溶化されたもの、水性分散剤、または乾式粉末として利用可能である。EudragitシリーズRL、NE、およびRSは、消化管中では不溶性であるが、浸透性であり、主に結腸標的化に使用される。EudragitシリーズEは、胃で溶解する。EudragitシリーズL、L−30D、およびSは、胃で不溶性であり、腸で溶解する。
セルロース誘導体。好適なセルロース誘導体の例は、エチルセルロース;セルロースの部分的酢酸エステルと無水フタル酸との反応混合物である。性能は、置換の程度および種類に基づいて変化し得る。酢酸フタル酸セルロース(CAP)は、6を超えるpHにおいて溶解する。Aquateric(FMC)は、水ベースの系であり、粒子が1μm未満である噴霧乾燥させたCAP偽ラテックス(psuedolatex)である。Aquateric中の他の成分としては、pluronic、Tween、およびアセチル化モノグリセリドが挙げられる。他の好適なセルロース誘導体としては、セルロースアセテートトリメリテート(Eastman);メチルセルロース(Pharmacoat、Methocel);ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP);ヒドロキシプロピルメチルセルローススクシネート(HPMCS);およびヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(例えば、AQOAT(Shin Etsu))が挙げられる。性能は、置換の程度および種類に基づいて変化し得る。例えば、HPMCP、例えば、HP−50、HP−55、HP−55S、HP−55Fグレードが好適である。性能は、置換の程度および種類に基づいて変化し得る。例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネートの好適なグレードとしては、pH5で溶解するAS−LG(LF)、pH5.5で溶解するAS−MG(MF)、およびより高いpHで溶解するAS−HG(HF)が挙げられるが、これらに限定されない。これらのポリマーは、顆粒として提供されるか、または水性分散剤のための微細粉末として提供される(ポリ酢酸フタル酸ビニル(PVAP))。PVAPは、5を超えるpHにおいて溶解し、水蒸気および胃液に対してほとんど浸透性がない。
一部の実施形態では、コーティングは、当該技術分野で周知の可塑剤およびおそらく他のコーティング賦形剤、例えば、顔料、タルク、および/またはステアリン酸マグネシウムを含み得、かつ通常は含む。好適な可塑剤としては、クエン酸トリエチル(Citroflex 2)、トリアセチン(グリセリルトリアセテート)、クエン酸アセチルトリエチル(Citroflec A2)、Carbowax400(ポリエチレングリコール400)、フタル酸ジエチル、クエン酸トリブチル、アセチル化モノグリセリド、グリセロール、脂肪酸エステル、プロピレングリコール、およびフタル酸ジブチルが挙げられる。特に、陰イオン性カルボキシルアクリルポリマーは、通常、10〜25重量%の可塑剤、特にフタル酸ジブチル、ポリエチレングリコール、クエン酸トリエチル、およびトリアセチンを含む。噴霧またはパンコーティングのような従来のコーティング技法がコーティングを適用するために用いられる。コーティングの厚みは、経口剤形が腸管内の局所送達の所望の部位に到達するまで無傷のままであることを確実にするのに十分でなければならない。
着色料、抗接着剤、界面活性剤、消泡剤、潤滑剤(例えば、カルヌバ(carnuba)ワックスまたはPEG)を、可塑剤の他にコーティングに添加して、コーティング材料を可溶化または分散し得、コーティング性能およびコーティングされた産出物を改善し得る。
他の実施形態では、化合物1の共結晶を含む本明細書に記載の製剤は、パルス剤形を使用して送達される。パルス剤形は、1つ以上の即時放出パルスを、制御された時間差を置いた後の所定の時点、または特定の部位にて提供することができる。多くの他の種類の制御放出系が、当業者には既知であり、本明細書に記載の製剤と併せた使用に好適である。かかる送達系の例としては、例えば、ポリマーベースの系、例えば、ポリ乳酸およびポリグリコール酸、ポリ無水物、ならびにポリカプロラクトン;ステロールを含む脂質、例えば、コレステロール、コレステロールエステル、および脂肪酸、または中性脂肪、例えば、モノ、ジ、およびトリグリセリド;ヒドロゲル放出系である、ポリマーベースではない系である多孔質母材;シラスティック系;ペプチドベースの系;ワックスコーティング、生体内分解性剤形、従来の結合剤を使用する圧縮錠剤等が挙げられる。例えば、Liberman et al.,Pharmaceutical Dosage Forms,2 Ed.,Vol.1,pp.209−214(1990)、Singh et al.,Encyclopedia of Pharmaceutical Technology,2nd Ed.,pp.751−753(2002)、米国特許第4,327,725号、第4,624,848号、第4,968,509号、第5,461,140号、第5,456,923号、第5,516,527号、第5,622,721号、第5,686,105号、第5,700,410号、第5,977,175号、第6,465,014号、および第6,932,983号を参照されたい。これらの各々は、参照により具体的に組み込まれる。
一部の実施形態では、化合物1の共結晶の粒子と、対象への経口投与のための少なくとも1つの分散剤または懸濁剤とを含む医薬組成物が提供される。製剤は、懸濁用の粉末および/または顆粒であってもよく、水と混合すると実質的に均一な懸濁液が得られる。
本明細書に記載の水性分散剤または懸濁剤中で使用される、上で列挙した添加剤間には重複があることが理解されるべきであり、これは、所与の添加剤が、多くの場合に、異なる当業者によって異なって分類されるため、またはいくつかの異なる機能のうちのいずれかに対して一般に使用されるためである。そのため、上で列挙した添加剤は、本明細書に記載の製剤に含まれ得る添加剤の種類の非限定的な単なる例として理解されるべきである。かかる添加剤の量は、当業者であれば所望される特定の特性に従って容易に決定することができる。
投薬および治療レジメン
一部の実施形態では、化合物1の共結晶は、哺乳動物に、その哺乳動物に本明細書に記載の量の化合物1を送達する量で投与される。一部の実施形態では、化合物1の量は、300mg/日から1000mg/日以下である。一部の実施形態では、哺乳動物に投与される化合物1の共結晶の量は、420mg/日から840mg/日以下である。一部の実施形態では、哺乳動物に投与される化合物1の共結晶の量は、約420mg/日、約560mg/日、または約840mg/日の量の化合物1を送達する。一部の実施形態では、化合物1の量は、約420mg/日である。一部の実施形態では、化合物1の量は、約560mg/日である。一部の実施形態では、化合物1のAUC0−24は、約150〜約3500ng*h/mLである。一部の実施形態では、化合物1のAUC0−24は、約500〜約1100ng*h/mLである。一部の実施形態では、化合物1の共結晶は、経口投与される。一部の実施形態では、化合物1の共結晶は、1日1回、1日2回、または1日3回投与される。一部の実施形態では、化合物1の共結晶は、毎日投与される。一部の実施形態では、化合物1の共結晶は、1日1回投与される。一部の実施形態では、化合物1の共結晶は、隔日で投与される。一部の実施形態では、化合物1の共結晶は、維持療法である。
化合物1の共結晶は、Btkもしくはその相同体の阻害用、または血液悪性腫瘍を患うと診断された対象を含むBtkもしくはその相同体の阻害の恩恵を少なくとも部分的に受け得る疾患または状態の治療用の医薬品の調製に使用され得る。更に、本明細書に記載の疾患または状態のうちのいずれかの治療を、かかる治療を必要とする対象において行うための方法は、化合物1の共結晶、またはその薬学的に許容される塩、薬学的に許容されるN−オキシド、薬学的に活性な代謝産物、薬学的に許容されるプロドラッグ、もしくは薬学的に許容される溶媒和物を含有する医薬組成物を、治療有効量で該対象に投与することを伴う。
化合物1の共結晶を含有する組成物は、予防、療法、または維持治療のために投与され得る。一部の実施形態では、化合物1の共結晶を含有する組成物は、治療用途で投与される(例えば、血液悪性腫瘍を患うと診断された対象に投与される)。一部の実施形態では、化合物1の共結晶を含有する組成物は、予防用途で投与される(例えば、血液悪性腫瘍に感受性であるか、あるいはそれを発症する危険にある対象に投与される)。一部の実施形態では、化合物1の共結晶を含有する組成物は、維持療法として寛解期の患者に投与される。
化合物1の共結晶の量は、使用(例えば、治療用、予防用、または維持用)によることになる。化合物1の共結晶の量は、疾患または状態の重症度および経過、以前の療法、患者の健康状態、体重、および薬物への応答、ならびに治療担当医師の判断によることになる。かかる治療有効量を日常的な実験(用量漸増臨床試験を含むがこれに限定されない)によって決定することは、十分に当該技術の範囲内であるとみなされる。一部の実施形態では、化合物1の共結晶の量は、300mg/日から1000mg/日以下の化合物1を提供する。一部の実施形態では、化合物1の量は、420mg/日から840mg/日以下である。一部の実施形態では、化合物1の量は、400mg/日から860mg/日以下である。一部の実施形態では、化合物1の量は、約360mg/日である。一部の実施形態では、化合物1の量は、約420mg/日である。一部の実施形態では、化合物1の量は、約560mg/日である。一部の実施形態では、化合物1の量は、約840mg/日である。一部の実施形態では、化合物1の量は、2mg/kg/日から13mg/kg/日以下である。一部の実施形態では、化合物1の量は、2.5mg/kg/日から8mg/kg/日以下である。一部の実施形態では、化合物1の量は、2.5mg/kg/日から6mg/kg/日以下である。一部の実施形態では、化合物1の量は、2.5mg/kg/日から4mg/kg/日以下である。一部の実施形態では、化合物1の量は、約2.5mg/kg/日である。一部の実施形態では、化合物1の量は、約8mg/kg/日である。
一部の実施形態では、本明細書に記載の医薬組成物は、約140mgの化合物1を含む。一部の実施形態では、カプセル製剤は、約140mgの化合物1を含むように調製される。一部の実施形態では、2、3、4、または5個のカプセル製剤が毎日投与される。一部の実施形態では、3または4個のカプセルが毎日投与される。一部の実施形態では、3個の140mgのカプセルが1日1回投与される。一部の実施形態では、4個の140mgのカプセルが1日1回投与される。一部の実施形態では、カプセルは1日1回投与される。他の実施形態では、カプセルは1日複数回投与される。一部の実施形態では、本明細書に記載の医薬組成物は、約420mgの化合物1を含む。一部の実施形態では、カプセル製剤は、約420mgの化合物1を含むように調製される。一部の実施形態では、錠剤は、約420mgの化合物1を含むように調製される。一部の実施形態では、本明細書に記載の医薬組成物は、約560mgの化合物1を含む。一部の実施形態では、カプセル製剤は、約560mgの化合物1を含むように調製される。一部の実施形態では、錠剤は、約560mgの化合物1を含むように調製される。
一部の実施形態では、化合物1の共結晶は、毎日投与される。一部の実施形態では、化合物1の共結晶は、隔日で投与される。
一部の実施形態では、化合物1の共結晶は、1日1回投与される。一部の実施形態では、化合物1の共結晶は、1日2回投与される。一部の実施形態では、化合物1の共結晶は、1日3回投与される。一部の実施形態では、化合物1の共結晶は、1日4回投与される。
一部の実施形態では、化合物1の共結晶は、疾患進行、許容されない毒性、または個人の選択が生じるまで投与される。一部の実施形態では、化合物1の共結晶は、疾患進行、許容されない毒性、または個人の選択が生じるまで毎日投与される。一部の実施形態では、化合物1の共結晶は、疾患進行、許容されない毒性、または個人の選択が生じるまで、隔日で投与される。
患者の状態が改善する症例では、医師の指示に応じて、化合物の投与は、継続して与えられてもよく、あるいは、投与される薬物の用量は、ある特定の期間、一時的に低減されるか、または一時的に停止されてもよい(即ち、「休薬期間」)。休薬期間の長さは、ほんの一例として、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、10日間、12日間、15日間、20日間、28日間、35日間、50日間、70日間、100日間、120日間、150日間、180日間、200日間、250日間、280日間、300日間、320日間、350日間、または365日間を含む、2日間から1年間の間で異なり得る。休薬期間中の用量低減は、ほんの一例として、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%を含む、10%〜100%であり得る。
患者の病状の改善が起こると、必要に応じて、維持用量が投与される。その後、投薬量もしくは投与の頻度、またはその両方は、症状に応じて、改善された疾患、障害、または病状が保持されるレベルまで低減されてもよい。しかしながら、患者は、症状の任意の再発に応じて、長期的に断続的な治療を必要とし得る。
かかる量に一致する所与の薬剤の量は、特定の化合物、疾患の重症度、対象の固有性(例えば、重量)、または治療を必要とする宿主等の要因によって変化するであろうが、それにもかかわらず、例えば、投与される特定の薬剤、投与経路、および治療される対象または宿主を含む症例を取り巻く特定の環境に従って、当該技術分野で既知の様式で、規定通りに決定することができる。しかしながら、概して、成人ヒト治療のために用いられる用量は、典型的には、1日当たり0.02〜5000mgまたは1日当たり約1〜1500mgの範囲であろう。所望の用量は、単回用量で、または同時に(もしくは短期間にわたって)もしくは適切な間隔で、例えば、1日当たり2、3、4以上の亜用量で投与される分割用量で、好都合に提示され得る。
本明細書に記載の医薬組成物は、精密な投薬量の単回投与に好適な単位剤形であり得る。単位剤形において、製剤は、1つ以上の化合物の適切な量を含有する単位用量に分割される。単位投薬量は、製剤の分離量を含有するパッケージの形態であり得る。非限定的な例は、パッケージ化された錠剤またはカプセル、およびバイアル瓶もしくはアンプル中の粉末である。水性懸濁液組成物は、単回用量非再閉鎖可能容器にパッケージ化することができる。あるいは、組成物中に防腐剤を含むことが典型的である場合に、複数回用量非再閉鎖可能容器が使用されてもよい。ほんの一例として、非経口注射用の製剤は、アンプルを含むが、これに限定されない単位剤形で、または追加の防腐剤を含む複数回用量容器で提示され得る。一部の実施形態では、各単位剤形は、140mgの化合物1を含む。一部の実施形態では、個体は、1日あたり1単位剤形を投与される。一部の実施形態では、個体は、1日あたり2単位剤形を投与される。一部の実施形態では、個体は、1日あたり3単位剤形を投与される。一部の実施形態では、個体は、1日あたり4単位剤形を投与される。
前述の範囲は、個体治療管理に関する変数の数が大きく、これらの推奨される値からの相当の偏位が珍しくないという、示唆的なものに過ぎない。かかる投薬量は、いくつかの変数、限定されないが、使用される化合物の活性、治療される疾患もしくは病状、投与の様式、個々の対象の必要量、治療される疾患もしくは病状の重症度、および医師の判断に応じて、変更され得る。
かかる治療的レジメンの毒性および治療有効性は、LD50(集団の50%まで致死する用量)およびED50(集団の50%に治療的効果のある用量)の決定を含むが、これらに限定されない、細胞培養または実験動物における標準的な薬学的手順によって決定することができる。毒性と治療効果との用量比は、治療指数であり、LD50とED50との比率として表現することができる。高い治療指数を呈する化合物が好ましい。細胞培養アッセイおよび動物研究から得られるデータは、ヒトにおける使用のために投薬量の範囲の定式化において使用することができる。かかる化合物の投薬量は、好ましくは、最小毒性のED50を含む循環濃度の範囲内に収まる。投薬量は、用いられる剤形および利用される投与経路によって、この範囲内で異なり得る。
併用療法
ある特定の事例では、化合物1の共結晶を別の治療薬と組み合わせて投与することが適切である。
一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、また、治療される状態に対する特定の有用性のために選択される他の治療用試薬と併用される。一般に、本明細書に記載の組成物、および併用療法が用いられる実施形態における他の試薬は、同じ医薬組成物中で投与される必要はなく、異なる物理的特性および化学的特性を理由に異なる経路で投与される。一実施形態では、最初の投与は、確立されたプロトコルに従って行われ、次いで、観察される効果、投薬量、投与の様式、および投与の時間に応じて、更に修正される。
種々の実施形態では、本化合物は、疾患の性質、患者の状態、および使用される化合物の実際の選択に応じて、並行して(例えば、同時に、本質的に同時に、もしくは同じ治療プロトコル内で)または順次に投与される。ある特定の実施形態では、投与の順番の決定、治療プロトコルの間の各治療薬の投与の繰り返しの数は、治療される疾患および患者の状態の評価に基づく。
本明細書に記載の併用療法について、共投与される化合物の用量は、用いられる共薬の種類、用いられる特定の薬物、治療される疾患または状態等に応じて異なる。
かかる組み合わせの個々の化合物は、個別のまたは組み合わせた薬学的製剤中で連続してまたは同時に投与される。一実施形態では、個々の化合物は、組み合わせた薬学的製剤中で同時に投与されることになる。既知の治療薬の適切な用量は、当業者には明らかとなる。
本明細書で言及される組み合わせは、薬学的に許容される希釈剤(複数可)または担体(複数可)と共に医薬組成物の形態で使用するために簡便に提示される。
癌の治療を、それを必要とする個体において行うための方法が、ある特定の実施形態において本明細書で開示され、本方法は、個体に一定量の化合物1の共結晶を投与する工程を含む。一部の実施形態では、本方法は、第2の癌治療レジメンを施すことを更に含む。
一部の実施形態では、第2の癌治療レジメンの前にBtk阻害剤を投与することは、その第2の癌治療レジメンに対する免疫媒介性反応を低減させる。一部の実施形態では、オファツムマブの前に化合物1の共結晶を投与することは、オファツムマブに対する免疫媒介性反応を低減させる。
一部の実施形態では、第2の癌治療レジメンは、化学治療薬、ステロイド、免疫治療薬、標的療法、またはそれらの組み合わせである。一部の実施形態では、第2の癌治療レジメンは、B細胞受容体経路阻害剤を含む。一部の実施形態では、B細胞受容体経路阻害剤は、CD79A阻害剤、CD79B阻害剤、CD19阻害剤、Lyn阻害剤、Syk阻害剤、PI3K阻害剤、Blnk阻害剤、PLCγ阻害剤、PKCβ阻害剤、LYN阻害剤、JAK阻害剤、MAPK阻害剤、MEK阻害剤、もしくはNFκB阻害剤、またはこれらの組み合わせである。一部の実施形態では、第2の癌治療レジメンは、抗体、B細胞受容体シグナル伝達阻害剤、PI3K阻害剤、IAP阻害剤、mTOR阻害剤、放射免疫治療薬、DNA損傷剤、プロテオソーム阻害剤、Cyp3A4阻害剤、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤、タンパク質キナーゼ阻害剤、ヘッジホッグ阻害剤、Hsp90阻害剤、テロメラーゼ阻害剤、Jak1/2阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、PKC阻害剤、PARP阻害剤、またはそれらの組み合わせを含む。
一部の実施形態では、第2の癌治療レジメンは、クロラムブシル、イホスファミド(ifosphamide)、ドキソルビシン、メサラジン、サリドマイド、レナリドマイド、テムシロリムス、エベロリムス、フルダラビン、ホスタマチニブ(fostamatinib)、パクリタキセル、ドセタキセル、オファツムマブ、リツキシマブ、デキサメタゾン、プレドニゾン、CAL−101、イブリツモマブ、トシツモマブ、ボルテゾミブ、ペントスタチン、エンドスタチン、またはそれらの組み合わせを更に含む。
一部の実施形態では、第2の癌治療レジメンは、シクロホスファミド、ヒドロキシダウノルビシン、ビンクリスチン、およびプレドニゾン、ならびに任意に、リツキシマブを含む。
一部の実施形態では、第2の癌治療レジメンは、ベンダムスチンおよびリツキシマブを含む。
一部の実施形態では、第2の癌治療レジメンは、フルダラビン、シクロホスファミド、およびリツキシマブを含む。
一部の実施形態では、第2の癌治療レジメンは、シクロホスファミド、ビンクリスチン、およびプレドニゾン、ならびに任意にリツキシマブを含む。
一部の実施形態では、第2の癌治療レジメンは、エトポシド、ドキソルビシン、ビンリスチン(vinristine)、シクロホスファミド、プレドニゾロン、および任意に、リツキシマブを含む。
一部の実施形態では、第2の癌治療レジメンは、デキサメタゾンおよびレナリドマイドを含む。
一部の実施形態では、第2の癌治療は、プロテアソーム阻害剤を含む。一部の実施形態では、第2の治療は、ボルテゾミブを含む。一部の実施形態では、第2の癌治療は、エポキシケトンを含む。一部の実施形態では、第2の癌治療は、エポキソミシンを含む。一部の実施形態では、第2の癌治療は、テトラペプチドエポキシケトンを含む。一部の実施形態では、第2の癌治療は、カルフィルゾミブを含む。一部の実施形態では、第2の癌治療は、ジスルフラム、エピガロカテキン−3−没食子酸塩、サリノスポラミドA、ONX 0912m CEP−18770、MLN9708、またはMG132を含む。
一部の実施形態では、第2の癌治療は、Cyp3A4阻害剤を含む。一部の実施形態では、第2の癌治療は、インジナビル、ネルフィナビル、リトナビル、クラリスロマイシン、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ネファゾドンを含む。一部の実施形態では、第2の癌治療は、ケトコナゾールを含む。
一部の実施形態では、第2の癌治療は、ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤を含む。一部の実施形態では、第2の治療は、レスタウルチニブ、トファシチニブ、ルキソリチニブ、CYT387、バリシチニブ、またはパクリチニブを含む。
一部の実施形態では、第2の癌治療は、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(HDAC阻害剤、HDI)を含む。一部の実施形態では、第2の癌治療は、ヒドロキサム酸(またはヒドロキサム酸塩)、例えば、トリコスタチンA、ボリノスタット(SAHA)、ベリノスタット(PXD101)、LAQ824、およびパノビノスタット(LBH589)、環状テトラペプチド、例えば、トラポキシンB、デプシペプチド、ベンズアミド、例えば、エンチノスタット(MS−275)、CI994、およびモセチノスタット(MGCD0103)、求電子性ケトン、または脂肪酸化合物、例えば、フェニルブチレートおよびバルプロ酸を含む。
更なる癌治療レジメンとしては、例えば、ベンダムスチン、クロラムブシル、クロルメチン、シクロホスファミド、イホスファミド、メルファラン、プレドニムスチン、トロホスファミド等のナイトロジェンマスタード;ブスルファン、マンノスルファン、トレオスルファンのようなスルホン酸アルキル;カルボコン、チオテパ、トリアジコンのようなエチレンイミン;カルムスチン、ホテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチン、セムスチン、ストレプトゾシンのようなニトロソウレア;例えば、エトグルシド等のエポキシド;例えば、ダカルバジン、ミトブロニトール、ピポブロマン、テモゾロミド等の他のアルキル化剤;例えば、メトトレキサート、ペルメトレキセド(permetrexed)、プララトレキサート、ラルチトレキセド等の葉酸類似体;例えば、クラドリビン、クロファラビン、フルダラビン、メルカプトプリン、ネララビン、チオグアニン等のプリン類似体;例えば、アザシチジン、カペシタビン、カルモフール、シタラビン、デシタビン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、テガフール等のピリミジン類似体;例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビンフルニン、ビノレルビン等のビンカアルカロイド;例えば、エトポシド、テニポシド等のポドフィロトキシン誘導体;例えば、デメコルチン等のコルヒチン誘導体;例えば、ドセタキセル、パクリタキセル、パクリタキセルポリグルメックス等のタキサン;例えば、トラベクテジン等の他の植物アルカロイドおよび天然産物;例えば、ダクチノマイシン等のアクチノマイシン;例えば、アクラルビシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン、ピラルビシン、バルルビシン、ゾルビンシン(zorubincin)等のアントラサイクリン;例えばブレオマイシン、イクサベピロン、マイトマイシン、プリカマイシン等の他の細胞毒性抗生物質;例えば、カルボプラチン、シスプラチン、オキサリプラチン、サトラプラチン等の白金化合物;例えばプロカルバジン等のメチルヒドラジン;例えば、アミノレブリン酸、エファプロキシラル、アミノレブリン酸メチル、ポルフィマーナトリウム、テモポルフィン等の感作物質;例えば、ダサチニブ、エルロチニブ、エベロリムス、ゲフィチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、ニロチニブ、パゾナニブ(pazonanib)、ソラフェニブ、スニチニブ、テムシロリムス等のタンパク質キナーゼ阻害剤;例えば、アリトレチノイン、アルトレタミン、アムザクリン(amzacrine)、アナグレリド、三酸化ヒ素、アスパラギナーゼ、ベキサロテン、ボルテゾミブ、セレコキシブ、デニロイキンジフチトクス、エストラムスチン、ヒドロキシカルバミド、イリノテカン、ロニダミン、マソプロコール、ミルテホセイン(miltefosein)、ミトグアゾン、ミトタン、オブリメルセン、ペグアスパルガーゼ、ペントスタチン、ロミデプシン、シチマジーンセラデノベック、チアゾフリン、トポテカン、トレチノイン、ボリノスタット等の他の抗新生物剤;例えば、ジエチルスチルベノール(diethylstilbenol)、エチニルエストラジオール、ホスフェストロール、リン酸ポリエストラジオール等のエストロゲン;例えば、ゲストノロン、メドロキシプロゲステロン、メゲストロール等のプロゲストーゲン;例えば、ブセレリン、ゴセレリン、リュープロレリン、トリプトレリン等のゴナドトロピン放出ホルモン類似体;例えば、フルベストラント、タモキシフェン、トレミフェン等の抗エストロゲン薬;例えば、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミド、酵素阻害剤、アミノグルテチミド、アナストロゾール、エキセメスタン、ホルメスタン、レトロゾール、ボロゾール等の抗アンドロゲン薬;例えば、アバレリックス、デガレリクス等の他のホルモンアンタゴニスト;例えば、ヒスタミン二塩酸塩、ミファムルチド、ピドチモド、プレリキサホル、ロキニメックス、チモペンチン等の免疫賦活薬;例えば、エベロリムス、グスペリムス、レフルノミド、ミコフェノール酸、シロリムス等の免疫抑制薬;例えば、シクロスポリン、タクロリムス等のカルシニューリン阻害剤;例えば、アザチオプリン、レナリドマイド、メトトレキサート、サリドマイド等の他の免疫抑制薬;ならびに例えば、ヨーベングアン(Iobenguane)等の放射線医薬品が挙げられる。
更なる癌治療レジメンとしては、インターフェロン、インターロイキン、腫瘍壊死因子、成長因子等が挙げられる。
更なる癌治療レジメンとしては、例えば、アンセスチム、フィルグラスチム、レノグラスチム、モルグラモスチム、ペグフィルグラスチム、サルグラモスチム等の免疫賦活薬;例えば、インターフェロンα天然型、インターフェロンα−2a、インターフェロンα−2b、インターフェロンαcon−1、インターフェロンα−n1、インターフェロンβ天然型、インターフェロンβ−1a、インターフェロンβ−1b、インターフェロンγ、ペグインターフェロンα−2a、ペグインターフェロンα−2b等のインターフェロン;例えば、アルデスロイキン、オプレルベキン等のインターロイキン;例えば、BCGワクチン、グラチラマー酢酸塩、ヒスタミン二塩酸塩、イムノシアニン、レンチナン、メラノーマワクチン、ミファムルチド、ペガデマーゼ、ピドチモド、プレリキサホル、ポリI:C、ポリICLC、ロキニメックス、タソネルミン、チモペンチン等の他の免疫賦活薬;例えば、アバタセプト、アベチムス(abetimus)、アレファセプト、抗リンパ球免疫グロブリン(ウマ)、抗胸腺細胞免疫グロブリン(ウサギ)、エクリズマブ、エファリズマブ、エベロリムス、グスペリムス、レフルノミド、ムロマブ(muromab)−CD3、ミコフェノール酸、ナタリズマブ、シロリムス等の免疫抑制薬;例えば、アダリムマブ、アフェリモマブ、セルトリズマブペゴル、エタネルセプト、ゴリムマブ、インフリキシマブ等のTNFα阻害剤;例えば、アナキンラ、バシリキシマブ、カナキヌマブ、ダクリズマブ、メポリズマブ、リロナセプト、トシリズマブ、ウステキヌマブ等のインターロイキン阻害剤;例えば、シクロスポリン、タクロリムス等のカルシニューリン阻害剤;例えば、アザチオプリン、レナリドマイド、メトトレキサート、サリドマイド等の他の免疫抑制薬が挙げられる。
更なる癌治療レジメンとしては、アダリムマブ、アレムツズマブ、バシリキシマブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、セルトリズマブペゴル、ダクリズマブ、エクリズマブ、エファリズマブ、ゲムツズマブ、イブリツモマブチウキセタン、インフリキシマブ、ムロモナブ−CD3、ナタリズマブ、パニツムマブ、ラニビズマブ、リツキシマブ、トシツモマブ、トラスツズマブ等、またはこれらの組み合わせが挙げられる。
更なる癌治療レジメンとしては、モノクローナル抗体を含み、例えば、アレムツズマブ、ベバシズマブ、カツマキソマブ、セツキシマブ、エドレコロマブ、ゲムツズマブ、オファツムマブ、パニツムマブ、リツキシマブ、トラスツズマブ、免疫抑制薬、エクリズマブ、エファリズマブ、ムロマブ(muromab)−CD3、ナタリズマブ等のモノクローナル抗体;例えば、アダリムマブ、アフェリモマブ、セルトリズマブペゴル、ゴリムマブ、インフリキシマブ、インターロイキン阻害剤、バシリキシマブ、カナキヌマブ、ダクリズマブ、メポリズマブ、トシリズマブ、ウステキヌマブ、放射線医薬品、イブリツモマブチウキセタン(tiuxetan)、トシツモマブ等のTNFα阻害剤;例えば、アバゴボマブ(abagovomab)、アデカツムマブ(adecatumumab)、アレムツズマブ、抗CD30モノクローナル抗体Xmab2513、抗METモノクローナル抗体MetMab、アポリズマブ、アポマブ(apomab)、アルシツモマブ、バシリキシマブ、二重特異性抗体2B1、ブリナツモマブ、ブレンツキシマブベドチン、カプロマブペンデチド、シクスツムマブ(cixutumumab)、クラウディキシマブ(claudiximab)、コナツムマブ、ダセツズマブ、デノスマブ、エクリズマブ、エプラツズマブ、エプラツズマブ、エルツマキソマブ(ertumaxomab)、エタラシズマブ、フィギツムマブ、フレソリムマブ(fresolimumab)、ガリキシマブ、グニツマブ(ganitumab)、ゲムツズマブオゾガマイシン、グレムバツムマブ(glembatumumab)、イブリツモマブ、イノツズマブオゾガマイシン、イピリムマブ、レクサツムマブ、リンツズマブ、リンツズマブ、ルカツムマブ(lucatumumab)、マパツズマブ、マツズマブ、ミラツズマブ、モノクローナル抗体CC49、ネシツムマブ、ニモツズマブ、オファツムマブ、オレゴボマブ、ペルツズマブ、ラマクリマブ(ramacurimab)、ラニビズマブ、シプリズマブ、ソネプシズマブ(sonepcizumab)、タネズマブ、トシツモマブ、トラスツズマブ、トレメリムマブ、ツコズツマブ(Tucotuzumab)セルモロイキン、ベルツズマブ、ビジリズマブ、ボロシキシマブ、ザルツムマブ等の他のモノクローナル抗体が挙げられる。
更なる癌治療レジメンは、細胞シグナル伝達ネットワーク(例えば、B細胞受容体およびIgE受容体からのシグナル伝達であるホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)シグナル伝達経路)等の腫瘍微小環境に影響する薬剤を含む。一部の実施形態では、第2の薬剤は、PI3Kシグナル伝達阻害剤またはsycキナーゼ阻害剤である。一実施形態では、syk阻害剤は、R788である。別の実施形態では、ほんの一例として、エンザスタウリン等のPKCγ阻害剤がある。
腫瘍微小環境に影響する薬剤の例としては、PI3Kシグナル伝達阻害剤、sycキナーゼ阻害剤、例えば、ダサチニブ、エルロチニブ、エベロリムス、ゲフィチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、ニロチニブ、パゾナニブ(pazonanib)、ソラフェニブ、スニチニブ、テムシロリムス等のタンパク質キナーゼ阻害剤;例えば、GT−111、JI−101、R1530等の他の血管新生阻害剤;例えば、AC220、AC480、ACE−041、AMG900、AP24534、Arry−614、AT7519、AT9283、AV−951、アキシチニブ、AZD1152、AZD7762、AZD8055、AZD8931、bafetinib、BAY73−4506、BGJ398、BGT226、BI811283、BI6727、BIBF1120、BIBW2992、BMS−690154、BMS−777607、BMS−863233、BSK−461364、CAL−101、CEP−11981、CYC116、DCC−2036、dinaciclib、乳酸ドビチニブ、E7050、EMD1214063、ENMD−2076、ホスタマチニブ(fostamatinib)二ナトリウム、GSK2256098、GSK690693、INCB18424、INNO−406、JNJ−26483327、JX−594、KX2−391、リニファニブ、LY2603618、MGCD265、MK−0457、MK1496、MLN8054、MLN8237、MP470、NMS−1116354、NMS−1286937、ON01919.Na、OSI−027、OSI−930、Btk阻害剤、PF−00562271、PF−02341066、PF−03814735、PF−04217903、PF−04554878、PF−04691502、PF−3758309、PHA−739358、PLC3397、progenipoietin、R547、R763、ラムシルマブ、レゴラフェニブ、RO5185426、SAR103168、SCH727965、SGI−1176、SGX523、SNS−314、TAK−593、TAK−901、TKI258、TLN−232、TTP607、XL147、XL228、XL281RO5126766、XL418、XL765等の他のキナーゼ阻害剤が挙げられる。
Btk阻害剤化合物と組み合わせて使用するための抗癌剤の更なる例としては、マイトジェン−活性化タンパク質キナーゼシグナル伝達の阻害剤、例えば、U0126、PD98059、PD184352、PD0325901、ARRY−142886、SB239063、SP600125、BAY 43−9006、ワートマニン、またはLY294002;Syk阻害剤;mTOR阻害剤;および抗体(例えば、リツキサン)が挙げられる。
Btk阻害剤化合物と組み合わせて用いることができる他の抗癌剤としては、アドリアマイシン、ダクチノマイシン、ブレオマイシン、ビンブラスチン、シスプラチン、アシビシン;アクラルビシン;塩酸アコダゾール;アクロニン;アドゼレシン;アルデスロイキン;アルトレタミン;アンボマイシン(ambomycin);アメタントロンアセテート;アミノグルテチミド;アムサクリン;アナストロゾール;アントラマイシン;アスパラギナーゼ;アスペルリン;アザシチジン;アゼテパ;アゾトマイシン(azotomycin);バチマスタット;ベンゾデパ;ビカルタミド;塩酸ビサントレン;ジメシル酸ビスナフィド;ビセレシン;硫酸ブレオマイシン;ブレキナルナトリウム;ブロピリミン;ブスルファン;カクチノマイシン;カルステロン;カラセミド;カルベチメマー(carbetimer);カルボプラチン;カルムスチン;塩酸カルビシン;カルゼルシン;セダフィンゴール;クロラムブシル;シロレマイシン(cirolemycin);クラドリビン;メシル酸クリスナトール;シクロホスファミド;シタラビン;ダカルバジン;塩酸ダウノルビシン;デシタビン;デキソマプラチン(dexormaplatin);デアザグアニン;メシル酸デアザグアニン;ジアジクオン;ドキソルビシン;塩酸ドキソルビシン;ドロロキシフェン;ドロロキシフェンシトラート;プロピオン酸ドロモスタノロン;デュアゾマイシン;エダトレキサート;塩酸エフロルニチン;エルサミトルシン;エンロプラチン(enloplatin);エンプロマート;エピプロピジン;塩酸エピルビシン;エルブロゾール;塩酸エソルビシン;エストラムスチン;エストラムスチンリン酸ナトリウム;エタニダゾール;エトポシド;リン酸エトポシド;エトプリン;塩酸ファドロゾール;ファザラビン;フェンレチニド;フロクスウリジン;リン酸フルダラビン;フルオロウラシル;フルロシタビン;ホスキドン;フォストリエシンナトリウム;ゲムシタビン;塩酸ゲムシタビン;ヒドロキシウレア;塩酸イダルビシン;イホスファミド;イイモフォシン(iimofosine);インターロイキンIl(組換えインターロイキンIIもしくはrlL2を含む)、インターフェロンα−2a;インターフェロンα−2b;インターフェロンα−n1;インターフェロンα−n3;インターフェロンβ−la;インターフェロンγ−lb;イプロプラチン(iproplatin);塩酸イリノテカン;ランレオチドアセテート;レトロゾール;リュープロリドアセテート;塩酸リアロゾール;ロメトレキソールナトリウム;ロムスチン;塩酸ロソキサントロン;マソプロコール;メイタンシン;塩酸メクロレタミン;メゲストロールアセテート;メレンゲストロールアセテート;メルファラン;メノガリル;メルカプトプリン;メトトレキサート;メトトレキサートナトリウム;メトプリン;メツレデパ;ミチンドミド;ミトカルシン(mitocarcin);ミトクロミン(mitocromin);ミトギリン;ミトマルシン(mitomalcin);マイトマイシン;ミトスペル(mitosper);ミトタン;塩酸ミトキサントロン;ミコフェノール酸;ノコダゾール;ノガラマイシン;オルマプラチン;オキシスラン;ペグアスパルガーゼ;ペリオマイシン(peliomycin);ペンタムスチン;硫酸ペプロマイシン;ペルフォスファミド(perfosfamide);ピポブロマン;ピポスルファン;塩酸ピロキサントロン(piroxantrone);プリカマイシン;プロメスタン;ポルフィマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニムスチン;塩酸プロカルバジン;プロマイシン;塩酸プロマイシン;ピラゾフリン;リボプリン(riboprine);ログレチミド;サフィンゴール;塩酸サフィンゴール;セムスチン;シムトラゼン(simtrazene);スパルフォセートナトリウム;スパルソマイシン;塩酸スピロゲルマニウム;スピロムスチン;スピロプラチン;ストレプトニグリン;ストレプトゾシン;スロフェヌール(sulofenur);タリソマイシン(talisomycin);テコガラン(tecogalan)ナトリウム;テガフール;塩酸テロキサントロン;テモポルフィン;テニポシド;テロキシロン(teroxirone);テストラクトン;チアミプリン;チオグアニン;チオテパ;チアゾフリン;チラパザミン;クエン酸トレミフェン;酢酸トレストロン(trestolone);リン酸トリシリビン(triciribine);トリメトレキサート;グルクロン酸トリメトレキサート;トリプトレリン;塩酸ツブロゾール(tubulozole);ウラシルマスタード;ウレデパ;バプレオチド;ベルテポルフィン;硫酸ビンブラスチン;硫酸ビンクリスチン;硫酸ビンデシン;硫酸ビンデシン;硫酸ビネピジン;硫酸ビングリシナート;硫酸ビンレウロシン;酒石酸ビノレルビン;硫酸ビンロシジン;硫酸ビンゾリジン;ボロゾール;ゼニプラチン;ジノスタチン;塩酸ゾルビシンが挙げられる。
Btk阻害剤化合物と組み合わせて用いることができる他の抗癌剤としては、20−epi−1、25ジヒドロキシビタミンD3;5−エチニルウラシル;アビラテロン;アクラルビシン;アシルフルベン;アデシペノール;アドゼレシン;アルデスロイキン;ALL−TKアンタゴニスト;アルトレタミン;アンバムスチン;アミドックス;アミホスチン;アミノレブリン酸;アムルビシン;アムサクリン;アナグレリド;アナストロゾール;アンドログラホリド;血管新生阻害剤;アンタゴニストD;アンタゴニストG;アンタレリックス(antarelix);抗背方化形態形成タンパク質−1;抗アンドロゲン薬、前立腺癌;抗エストロゲン薬;アンチネオプラストン;アンチセンスオリゴヌクレオチド;アフィディコリングリシネート;アポトーシス遺伝子修飾物質;アポトーシス制御因子;アプリン酸;ara−CDP−DL−PTBA;アルギニンデアミナーゼ;アスラクリン;アタメスタン;アトリムスチン;アキシナスタチン1;アキシナスタチン2;アキシナスタチン3;アザセトロン;アザトキシン;アザチロシン;バッカチンIII誘導体;バラノール;バチマスタット;BCR/ABLアンタゴニスト;ベンゾクロリン;ベンゾイルスタウロスポリン;βラクタム誘導体;β−アレチン;βクラマイシンB;ベツリン酸;bFGF阻害剤;ビカルタミド;ビスアントレン;ビスアジリジニルスペルミン(bisaziridinylspermine);ビスナフィド(bisnafide);ビストラテンA;ビセレシン;ブレフラート(breflate);ブロピリミン;ブドチタン;ブチオニンスルフォキシミン;カルシポトリオール;カルホスチンC;カンプトテシン誘導体;カナリア痘IL−2;カペシタビン;カルボキサミドーアミノートリアゾール;カルボキシアミドトリアゾール;CaRest M3;CARN700;軟骨由来阻害剤;カルゼルシン;カゼインキナーゼ阻害剤(ICOS);カスタノスペルミン;セクロピンB;セトロレリックス;クロリン(chlorlns);クロロキノキサリンスルホンアミド;シカプロスト;シス−ポルフィリン;クラドリビン;クロミフェン類似体;クロトリマゾール;コリスマイシンA;コリスマイシンB;コンブレタスタチンA4;コンブレタスタチン類似体;コナゲニン;クランベスシジン(crambescidin)816;クリスナトール;クリプトフィシン8;クリプトフィシンA誘導体;クラシン(curacin)A;シクロペンタントラキノン(cyclopentanthraquinones);シクロプラタム;シペマイシン(cypemycin);シタラビンオクフォスフェート;細胞溶解因子;サイトスタチン;ダクリキシマブ(dacliximab);デシタビン;デヒドロジデムニンB;デスロレリン;デキサメタゾン;デキシホスファミド;デクスラゾキサン;デクスベラパミル;ジアジクオン;ジデムニンB;ジドックス(didox);ジエチルノルスペルミン;ジヒドロ−5−アザシチジン;9−ジオキサマイシン;ジフェニルスピロムスチン;ドコサノール;ドラセトロン;ドキシフルリジン;ドロロキシフェン;ドロナビノール;ジュオカルマイシンSA;エブセレン;エコムスチン;エデルフォシン(edelfosine);エドレコロマブ;エフロルニチン;エレメン;エミテフール;エピルビシン;エプリステリド;エストラムスチン類似体;エストロゲンアゴニスト;エストロゲンアンタゴニスト;エタニダゾール;リン酸エトポシド;エキセメスタン;ファドロゾール;ファザラビン;フェンレチニド;フィルグラスチム;フィナステリド;フラボピリドール;フレゼラスチン(flezelastine);フルアステロン;フルダラビン;塩酸フルオロダウノルニシン;フォルフェニメクス(forfenimex);ホルメスタン;フォストリエシン;ホテムスチン;ガドリニウムテキサフィリン;硝酸ガリウム;ガロシタビン;ガニレリックス;ゼラチナーゼ阻害剤;ゲムシタビン;グルタチオン阻害剤;ヘプスルファム(hepsulfam);ヘレグリン;ヘキサメチレンビスアセトアミド;ヒペリシン;イバンドロン酸;イダルビシン;イドキシフェン;イドラマントン;イルモフォシン(ilmofosine);イロマスタット;イミドアゾアクリドン(imidazoacridones);イミキモド;免疫賦活薬ペプチド;例えば、成長因子−1等のインスリン受容体阻害剤;インターフェロンアゴニスト;インターフェロン;インターロイキン;ヨーベングアン(Iobenguane);ヨードドキソルビシン;イポメアノール,4−;イロプラクト(iroplact);イルソグラジン;イソベンガゾール;イソホモハリコンドリン(isohomohalicondrin)B;イタセトロン;ジャスプラキノリド;カハラリド(kahalalide)F;トリ酢酸ラメラリン−N;ランレオチド;レイナマイシン;レノグラスチム;硫酸レンチナン;レプトールスタチン;レトロゾール;白血病阻害因子;白血球α−インターフェロン;リュープロリド+エストロゲン+プロゲステロン;リュープロレリン;レバミソール;リアロゾール;直鎖ポリアミン類似体;親油性二糖ペプチド;親油性白金化合物;リソクリナミド(lissoclinamide)7;ロバプラチン;ロンブリシン;ロメトレキソール;ロニダミン;ロソキサントロン;ロバスタチン;ロキソリビン;ルルトテカン;ルテチウムテキサフィリン;リソフィリン;溶解ペプチド;マイタンシン;マンノスタチンA;マリマスタット;マソプロコール;マスピン;マトリリシン阻害剤;マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害薬;メノガリル;メルバロン(merbarone);メテレリン;メチオニナーゼ;メトクロプラミド;MIF阻害剤;ミフェプリストン;ミルテフォシン;ミリモスチム;ミスマッチ二重鎖RNA;ミトグアゾン;ミトラクトール;マイトマイシン類似体;ミトナフィド(mitonafide);マイトトキシン線維芽成長因子−サポリン;ミトキサントロン;モファロテン;モルグラモスチム;モノクローナル抗体、ヒト絨毛性ゴナドトロピン;モノホスホリルリピドA+ミオバクテリア細胞壁sk;モピダモール;多薬物抵抗性遺伝子阻害剤;多腫瘍抑制因子1に基づく療法;マスタード抗癌剤;ミカペルオキシド(mycaperoxide)B;マイコバクテリア細胞壁抽出物;ミリアポロン(myriaporone);N−アセチルジナリン;N−置換ベンザミド;ナファレリン;ナグレスチップ(nagrestip);ナロキソン+ペンタゾシン;ナパビン(napavin);ナフテルピン;ナルトグラスチム;ネダプラチン;ネモルビシン;ネリドロン酸;中性エンドペプチダーゼ;ニルタミド;ニサマイシン(nisamycin);酸化窒素修飾物質;ニトロキシド抗酸化剤;ニトルリン(nitrullyn);O6−ベンジルグアニン;オクトレオチド;オキセノン(okicenone);オリゴヌクレオチド;オナプリストン;オンダンセトロン;オンダンセトロン;オラシン;経口サイトカイン誘導因子;オルマプラチン;オサテロン;オキサリプラチン;オキサウノマイシン(oxaunomycin);パラウアミン;パルミトイルリゾキシン;パミドロン酸;パナキシトリオール;パノミフェン;パラバクチン(parabactin);パゼリプチン(pazelliptine);ペグアスパルガーゼ;ペルデシン;ポリ硫酸ペントサンナトリウム;ペントスタチン;ペントロゾール(pentrozole);ペルフルブロン;ペルフォスファミド(perfosfamide);ペリリルアルコール;フェナジノマイシン;フェニルアセテート;ホスファターゼ阻害剤;ピシバニル;塩酸ピロカルピン;ピラルビシン;ピリトレキシム;プラセチンA;プラセチンB;プラスミノーゲン活性化因子阻害剤;白金錯体;白金化合物;白金−トリアミン錯体;ポルフィマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニゾン;プロピルビス−アクリドン;プロスタグランジンJ2;プロテアソーム阻害剤;タンパク質Aベースの免疫修飾物質;タンパク質キナーゼC阻害剤;タンパク質キナーゼC阻害剤、微細藻類;タンパク質チロシンホスファターゼ阻害剤;プリンヌクレオシドホスホリラーゼ阻害剤;プルプリン;ピラゾロアクリジン;ピリドキシル化ヘモグロビンポリオキシエチレン複合体;rafアンタゴニスト;ラルチトレキセド;ラモセトロン;rasファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤;ras阻害剤;ras−GAP阻害剤;脱メチル化レテリプチン(retelliptine);レニウムRe186エチドロネート;リゾキシン;リボザイム;RIIレチナミド;ログレチミド;ロヒツキン(rohitukine);ロムルチド;ロキニメックス;ルビギノンB1;ルボキシル;サフィンゴール;サイントピン(saintopin);SarCNU;サルコフィトールA;サルグラモスチム;Sdi1模擬体;セムスチン;老化由来阻害剤1;センスオリゴヌクレオチド;シグナル伝達阻害剤;シグナル伝達修飾物質;一本鎖抗原−結合タンパク質;シゾフィラン;ソブゾキサン;ナトリウムボロカプテート;フェニル酢酸ナトリウム;ソルベロール(solverol);ソマトメジン結合タンパク質;ソネルミン;スパルフォス酸;スピカマイシンD;スピロムスチン;スプレノペンチン;スポンジスタチン1;スクアラミン(squalamine);幹細胞阻害剤;幹細胞分割阻害剤;スチピアミド(stipiamide);ストロメリシン阻害剤;スルフィノシン;超活性血管作用性小腸ペプチドアンタゴニスト;スラジスタ(suradista);スラミン;スワインソニン;合成グリコサミノグリカン;タリムスチン(tallimustine);タモキシフェンメチオジド;タウロムスチン(tauromustine);タザロテン;テコガラン(tecogalan)ナトリウム;テガフール;テルラピリリウム(tellurapyrylium);テロメラーゼ阻害剤;テモポルフィン;テモゾロミド;テニポシド;テトラクロロデカオキシド;テトラゾミン(tetrazomine);タリブラスチン(thaliblastine);チオコラリン(thiocoraline);トロンボポイエチン;トロンボポイエチン模擬体;チマルファシン;チモポイエチン受容体アゴニスト;チモトリナン(thymotrinan);甲状腺刺激ホルモン;錫エチルエチオプルプリン;チラパザミン;二塩化チタノセン;トプセンチン(topsentin);トレミフェン;全能性幹細胞因子;翻訳阻害剤;トレチノイン;トリアセチルウリジン;トリシリビン(triciribine);トリメトレキサート;トリプトレリン;トロピセトロン;ツロステリド(turosteride);チロシンキナーゼ阻害剤;チルホスチン;UBC阻害剤;ウベニメックス;泌尿生殖洞由来成長阻害性因子;ウロキナーゼ受容体アンタゴニスト;バプレオチド;バリオリンB;ベクター系、赤血球遺伝子療法;ベラレソール;ベラミン;ベルジン;ベルテポルフィン;ビノレルビン;ビンキサルチン;ビタキシン;ボロゾール;ザノテロン;ゼニプラチン;ジラスコルブ;およびジノスタチンスチマラマーが挙げられる。
Btk阻害剤化合物と組み合わせて用いることができる更に他の抗癌剤としては、アルキル化剤、代謝拮抗薬、天然産物、またはホルモン、例えば、ナイトロジェンマスタード(例えば、メクロロエタミン(mechloroethamine)、シクロホスファミド、クロラムブシル等)、スルホン酸アルキル(例えば、ブスルファン)、ニトロソウレア(例えば、カルムスチン、ロムシチン(lomusitne)等)、もしくはトリアゼン(デカルバジン(decarbazine)等)が挙げられる。代謝拮抗薬の例としては、葉酸類似体(例えば、メトトレキサート)、またはピリミジン類似体(例えば、シタラビン)、プリン類似体(例えば、メルカプトプリン、チオグアニン、ペントスタチン)が挙げられるが、これらに限定されない。
Btk阻害剤化合物と組み合わせて用いることができるアルキル化剤の例としては、ナイトロジェンマスタード(例えば、メクロロエタミン、シクロホスファミド、クロラムブシル、メイファラン(meiphalan)等)、エチレンイミンおよびメチルメラミン(例えば、ヘキサメチルメラミン、チオテパ)、スルホン酸アルキル(例えば、ブスルファン)、ニトロソウレア(例えば、カルムスチン、ロムシチン(lomusitne)、セムスチン、ストレプトゾシン等)、またはトリアゼン(デカルバジン(decarbazine)等)が挙げられるが、これらに限定されない。代謝拮抗薬の例としては、葉酸類似体(例えば、メトトレキサート)、またはピリミジン類似体(例えば、フルオロウラシル、フロクソウリジン(floxouridine)、シタラビン)、プリン類似体(例えば、メルカプトプリン、チオグアニン、ペントスタチンが挙げられるが、これらに限定されない。
安定化した微小管に起因するG2−M相における細胞の停止によって作用し、Btk阻害剤化合物と併用することができる抗癌剤の例としては、以下の市販されている薬物および開発中の薬物が挙げられるが、これらに限定されない:Erbulozole(R−55104としても既知である)、Dolastatin 10(DLS−10およびNSC−376128としても既知である)、Mivobulin isethionate(CI−980としても既知である)、Vincristine、NSC−639829、Discodermolide(NVP−XX−A−296としても既知である)、ABT−751(Abbott、E−7010としても既知である)、Altorhyrtins(Altorhyrtin AおよびAltorhyrtin C等)、Spongistatins(Spongistatin1、Spongistatin2、Spongistatin3、Spongistatin4、Spongistatin5、Spongistatin6、Spongistatin7、Spongistatin8、およびSpongistatin9等)、Cemadotin hydrochloride(LU−103793およびNSC−D−669356としても既知である)、Epothilones(Epothilone A、Epothilone B、Epothilone C等(デゾキシエポチロンAまたはdEpoAとしても既知である)、Epothilone D(KOS−862、dEpoB、およびデゾキシエポチロンBとも称される)、Epothilone E、Epothilone F、Epothilone B N−酸化物、Epothilone A N−酸化物、16−アザ−エポチロンB、21−アミノエポチロン B(BMS−310705としても既知である)、21−ヒドロキシエポチロン D(Desoxyepothilone FおよびdEpoFとしても既知である)、26−フルオロエポチロン)、Auristatin PE(NSC−654663としても既知である)、Soblidotin(TZT−1027としても既知である)、LS−4559−P(Pharmacia、LS−4577としても既知である)、LS−4578(Pharmacia、LS−477−Pとしても既知である)、LS−4477(Pharmacia)、LS−4559(Pharmacia)、RPR−112378(Aventis)、Vincristine sulfate、DZ−3358(Daiichi)、FR−182877(Fujisawa、WS−9885Bとしても既知である)、GS−164(Takeda)、GS−198(Takeda)、KAR−2(Hungarian Academy of Sciences)、BSF−223651(BASF、ILX−651、およびLU−223651としても既知である)、SAH−49960(Lilly/Novartis)、SDZ−268970(Lilly/Novartis)、AM−97(Armad/Kyowa Hakko)、AM−132(Armad)、AM−138(Armad/Kyowa Hakko)、IDN−5005(Indena)、Cryptophycin 52(LY−355703としても既知である)、AC−7739(Ajinomoto、AVE−8063AおよびCS−39.HCIとしても既知である)、AC−7700(Ajinomoto、AVE−8062、AVE−8062A、CS−39−L−Ser.HCI、およびRPR−258062Aとしても既知である)、Vitilevuamide、Tubulysin A、Canadensol、Centaureidin(NSC−106969としても既知である)、T−138067(Tularik、T−67、TL−138067、およびTI−138067としても既知である)、COBRA−1(Parker Hughes Institute、DDE−261およびWHI−261としても既知である)、H10(Kansas State University)、H16(Kansas State University)、Oncocidin A1(BTO−956およびDIMEとしても既知である)、DDE−313(Parker Hughes Institute)、Fijianolide B、Laulimalide、SPA−2(Parker Hughes Institute)、SPA−1(Parker Hughes Institute、SPIKET−Pとしても既知である)、3−IAABU(Cytoskeleton/Mt.Sinai School of Medicine、MF−569としても既知である)、Narcosine(NSC−5366としても既知である)、Nascapine、D−24851(Asta Medica)、A−105972(Abbott)、Hemiasterlin、3−BAABU(Cytoskeleton/Mt.Sinai School of Medicine、MF−191としても既知である)、TMPN(Arizona State University)、Vanadocene acetylacetonate、T−138026(Tularik)、Monsatrol、lnanocine(NSC−698666としても既知である)、3−lAABE(Cytoskeleton/Mt.Sinai School of Medicine)、A−204197(Abbott)、T−607((Tularik、T−900607としても既知である)、RPR−115781(Aventis)、Eleutherobins(Desmethyleleutherobin、Desaetyleleutherobin、lsoeleutherobin A、およびZ−Eleutherobin等)、Caribaeoside、Caribaeolin、Halichondrin B、D−64131(Asta Medica)、D−68144(Asta Medica)、Diazonamide A、A−293620(Abbott)、NPI−2350(Nereus)、Taccalonolide A、TUB−245(Aventis)、A−259754(Abbott)、Diozostatin、(−)−Phenylahistin(NSCL−96F037としても既知である)、D−68838(Asta Medica)、D−68836(Asta Medica)、Myoseverin B、D−43411(Zentaris、D−81862としても既知である)、A−289099(Abbott)、A−318315(Abbott)、HTI−286(SPA−110、トリフルオロ酢酸塩としても既知である)(Wyeth)、D−82317(Zentaris)、D−82318(Zentaris)、SC−12983(NCI)、リン酸レスベラスタチンナトリウム(resverastatin phosphate sodium)、BPR−OY−007(National Health Research Institutes)、ならびにSSR−250411(Sanofi)。
一部の実施形態では、更なる抗癌剤はBcl−2阻害剤である。
一部の実施形態では、更なる抗癌剤は、免疫チェックポイント阻害剤である。一部の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、Programmed Death−Ligand 1(B7−H1、CD274としても知られる、PD−L1)、Programmed Death 1(PD−1)、CTLA−4、PD−L2(B7−DC、CD273)、LAG3、TIM3、2B4、A2aR、B7H1、B7H3、B7H4、BTLA、CD2、CD27、CD28、CD30、CD40、CD70、CD80、CD86、CD137、CD160、CD226、CD276、DR3、GAL9、GITR、HAVCR2、HVEM、IDO1、IDO2、ICOS(誘導型T細胞共刺激分子)、KIR、LAIR1、LIGHT、MARCO(コラーゲン構造を持つマクロファージ受容体)、PS(ホスファチジルセリン)、OX−40、SLAM、TIGHT、VISTA、VTCN1の阻害剤、またはこれらの任意の組み合わせである。一部の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、PD−L1、PD−1、CTLA−4、LAG3、またはTIM3の阻害剤である。一部の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、PD−L1の阻害剤である。一部の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、PD−1の阻害剤である。一部の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、CTLA−4の阻害剤である。一部の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、LAG3の阻害剤である。一部の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、TIM3の阻害剤である。一部の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、PD−L2の阻害剤である。
一部の実施形態では、共結晶は、CD20阻害剤と組み合わせて投与される。例示的なCD20阻害剤としては、イブリツモマブチウキセタン、オファツムマブ、リツキシマブ、トシツモマブ、およびオビヌツズマブが挙げられるが、これらに限定されない。
一部の実施形態では、本明細書に記載の共結晶と併用される更なる抗癌剤としては、CDK4阻害剤(例えば、パルボシクリブ)が挙げられる。
一部の実施形態では、更なる抗癌剤は、プロテオソーム阻害剤である。一部の実施形態では、プロテアソーム阻害剤は、ボルテゾミブまたはカルフィルゾミブから選択される。
一部の実施形態では、本共結晶と組み合わせて投与することができる更なる抗癌剤は、HDAC阻害剤である。一部の実施形態では、HDAC阻害剤は、アベキシノスタットまたはその塩である。一部の実施形態では、アベキシノスタットまたはその塩は、アベキシノスタットHClである。一部の実施形態では、アベキシノスタットまたはその塩は、アベキシノスタットトシル酸塩である。
一部の実施形態では、本共結晶と組み合わせて投与することができる更なる抗癌剤は、MALT1阻害剤、MCL−1阻害剤、IDH1阻害剤、TLR阻害剤、またはPIM阻害剤である。
一部の実施形態では、本共結晶と組み合わせて投与することができる更なる抗癌剤は、免疫調節剤である。例示的な免疫調節剤としては、レナリドマイド、サリドマイド、およびポマリドマイドが挙げられるが、これらに限定されない。
一部の実施形態では、本共結晶は、イデラリシブ(GS−1101)、ペントスタチン、およびエトポシドから選択される更なる薬剤と組み合わせて投与される。一部の実施形態では、本共結晶は、HyperCVADレジメン(メトトレキサートおよびシタラビンと交互にした、シクロホスファミド、ビンクリスチン、ドキソルビシン、デキサメタゾン)、FCRレジメン(FCR(フルダラビン、シクロホスファミド、リツキシマブ)、R−CHOPレジメン(リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、およびプレドニゾン)、FCMRレジメン(フルダラビン、シクロホスファミド、ミトキサントロン、リツキシマブ)、FMRレジメン(フルダラビン、ミトキサントロン、リツキシマブ)、PCRレジメン(ペントスタチン、シクロホスファミド、リツキシマブ)、PEPCレジメン(プレドニゾン、エトポシド、プロカルバジン、シクロホスファミド)、自家幹細胞移植、90Y−イブリツモマブチウキセタン、または131I−トシツモマブを含む更なる治療薬と共に投与される。一部の実施形態では、HyperCVADレジメンは、リツキシマブと組み合わせて投与される。
一部の実施形態では、本共結晶は、アセトアミノフェン等の鎮痛剤と共に使用されてもよい。
本共結晶は、血栓塞栓性障害(例えば、脳卒中)を治療または防止するために、1つ以上の他の抗血栓塞栓剤との任意の組み合わせで使用されてもよい。抗血栓塞栓剤の例としては、以下のうちのいずれかが挙げられるが、これらに限定されない:血栓溶解剤(例えば、アルテプラーゼ、アニストレプラーゼ、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、または組織プラスミノーゲン活性化因子)、ヘパリン、チンザパリン、ワルファリン、ダビガトラン(例えば、ダビガトランエテキシラート)、第Xa因子阻害剤(例えば、フォンダパリヌクス、ドラパリヌクス(draparinux)、リバロキサバン、DX−9065a、オタミキサバン、LY517717、またはYM150)、チクロピジン、クロピドグレル、CS−747(プラスグレル、LY640315)、キシメラガトラン、またはBIBR1048。
個体が、自己免疫疾患、炎症性疾患、もしくはアレルギー性疾患を患っているか、またはその危険がある場合、化合物1の共結晶は、以下の治療薬のうちの1つ以上と共に、任意の組み合わせで使用することができる:免疫抑制薬(例えば、タクロリムス、シクロスポリン、ラパマイシン、メトトレキサート、シクロホスファミド、アザチオプリン、メルカプトプリン、ミコフェノール酸、もしくはFTY720)、グルココルチコイド(例えば、プレドニゾン、コルチゾンアセテート、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、デキサメタゾン、ベタメタゾン、トリアムシノロン、ベクロメタゾン、フルドロコルチゾンアセテート、デオキシコルチコステロンアセテート、アルドステロン)、非ステロイド性抗炎症薬物(例えば、サリチル酸、アリールアルカノン酸、2アリールプロピオン酸、N−アリールアントラニル酸、オキシカム、コキシブ、もしくはスルホンアニリド(sulphonanilide))、Cox−2−特異的阻害剤(例えば、バルデコキシブ、セレコキシブ、もしくはロフェコキシブ)、レフルノミド、金チオグルコース、金チオリンゴ酸、アウロフィン(aurofin)、スルファサラジン、ヒドロキシクロロキニーネ、ミノサイクリン、TNF−α結合タンパク質(例えば、インフリキシマブ、エタネルセプト、もしくはアダリムマブ)、アバタセプト、アナキンラ、インターフェロン−β、インターフェロン−γ、インターロイキン−2、アレルギーワクチン、抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン薬、ベータ作動薬、テオフェリン、または抗コリン薬。
キット/製品
本明細書に記載の治療的使用方法に使用するため、キットおよび製品も本明細書に記載される。かかるキットは、担体、パッケージ、またはバイアル瓶、管等の1つ以上の容器を受容するように区分化された容器を含み、容器(複数可)の各々は、本明細書に記載の方法において使用される別々の要素のうちの1つを含む。好適な容器には、例えば、ボトル、バイアル瓶、注射器、および試験管が含まれる。一実施形態では、容器は、ガラスまたはプラスチック等の様々な材料から形成される。
本明細書に提供される製品は、パッケージ化材料を含む。薬学的製品のパッケージ化に使用するためのパッケージ化材料としては、例えば、米国特許第5,323,907号(参照により組み込まれる)が挙げられる。薬学的パッケージ化材料の例としては、ブリスターパック、ボトル、管、バッグ、容器、ボトル、ならびに選択される製剤ならびに意図される投与および治療の様式に適した任意のパッケージ化材料が挙げられるが、これらに限定されない。
一部の実施形態では、本明細書に記載の共結晶または組成物は、活性成分を含有する1つ以上の単位剤形を含有してもよいパッケージまたはディスペンサー装置内で提示される。本明細書に記載の共結晶または組成物は、単独でパッケージ化されるか、あるいは別の化合物または別の成分もしくは添加剤と共にパッケージ化される。一部の実施形態では、パッケージは、医薬組成物の成分のうちの1つ以上を充填した1つ以上の容器を含む。一部の実施形態では、パッケージは、ブリスターパック等の金属またはプラスチック箔を含む。一部の実施形態では、パッケージまたはディスペンサー装置は、投与についての指示、例えば、腫瘍性疾患を治療するための共結晶または組成物の投与についての指示が添付される。一部の実施形態では、パッケージまたはディスペンサーは、医薬品の製造、使用、および販売を取り締まる政府機関が定める様式で容器に関する通知が添付され、その通知は、その機関による、ヒトまたは獣医学的投与のための薬物の形態の認可を反映する。一部の実施形態では、かかる通知は、例えば、処方薬物に関する米国食品医薬品局によって認可された標識、または認可された製品添付物である。一部の実施形態では、組成物は、適合する薬学的担体中で製剤化される本明細書に記載の共結晶を含み、示される状態の治療のために調製され、適切な容器に入れられ、標識される。
例えば、容器(複数可)は、任意に組成物中に、または本明細書に開示されるように別の薬剤と組み合わせて、化合物1の共結晶を含む。かかるキットは、任意に、識別用の説明もしくは標識または本明細書に記載される方法におけるその使用に関する説明書を含む。
キットは、典型的には、内容物を列挙した標識および/または使用のための説明書、ならびに使用のための説明書を有する添付文書を含む。また1組の説明書が、典型的には含まれることになる。
一実施形態では、標識は、容器上にあるか、または容器に付随している。一実施形態では、標識は、標識を形成する文字、数字、または他の記号が、容器自体に付着される、成形される、またはそこに刻まれる場合、容器上に存在する。標識は、共に容器を構成するレセプタクルまたは担体内に存在する場合、例えば、添付文書として、容器に付随する。一実施形態では、標識を使用して、その内容物が、特定の治療用途のために使用されるものであることを示すことができる。標識はまた、本明細書に記載の方法におけるもの等の、内容物の使用のための指示を示す。
ある特定の実施形態では、医薬組成物は、本明細書に提供される共結晶を含有する1つ以上の単位剤形を含むパックまたはディスペンサー装置内に存在する。パックは、例えば、ブリスターパック等の金属またはプラスチック箔を含む。一実施形態では、パックまたはディスペンサー装置は、投与のための説明書が添付される。一実施形態では、パックまたはディスペンサーはまた、医薬品の製造、使用、および販売を取り締まる政府機関が定める様式で容器に関する通知が添付され、その通知は、その機関による、ヒトまたは獣医学的投与のための薬物の形態の認可を反映する。かかる通知は、例えば、処方薬物に関する米国食品医薬品局によって認可された標識、または認可された製品添付物である。一実施形態では、また、適合する薬学的担体中に製剤化される本明細書に提供される共結晶を含有する組成物が、示される病状の治療のために調製され、適切な容器に入れられ、標識される。
本明細書に開示される方法を実践するための以下の成分、製剤、処理、および手順は、上に記載されたものに対応する。
実施例1:結晶1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(化合物1)の調製
結晶化合物1は、既に説明されている通りに調製することができる。例えば、国際公開第WO2013/184572号(参照により組み込まれる)を参照されたい。
実施例2a:化合物1共結晶の調製−手順1
結晶化合物1(30mg)と、29個の別々の可能性のある共形成剤(1モル当量のサッカリン、マレイン酸、グリシン、スルファセタミド、セリン、ケトグルタル酸、オロチン酸、マルトール、尿素、プロリン、ニコチン酸、L−リジン、イソニコチン酸、安息香酸、ニコチンアミド、サリチル酸、イソニコチンアミド、3−ヒドロキシ安息香酸、L−酒石酸、4−アミノ安息香酸、L−リンゴ酸、コハク酸、クエン酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、L−乳酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、カフェイン、ソルビン酸、またはL−グルタミン酸)のうちのいずれかとの混合物を各々含む、29個のバイアル(2個の粉砕ビーズを有する2mLのHPLCバイアル)を準備した。材料を10μLのエタノールでまず湿潤し、Automaxionアダプターを備えたFritschミルシステムを使用して650rpmで2時間(h)粉砕した。この粉砕手順の後で得られた試料を5分(min)間空気乾燥させ、XRPDで分析した。粉砕実験からのゴム状物質を酢酸イソプロピル(iPrOAc)(500μL)中に懸濁させた後、50℃/室温(r.t.)のヒートクールサイクル(サイクルあたり8時間)で24時間熟成させた。得られた固体を濾過した後、XRPDで分析した。この手順を使用して、以下の化合物1共結晶を得た:安息香酸/化合物1共結晶、およびコハク酸/化合物1共結晶。母液を蒸発させて3−ヒドロキシ安息香酸/化合物1共結晶を得た。
実施例2b:化合物1共結晶の調製−手順2
結晶化合物1(30mg)と、29個の別々の可能性のある共形成剤(1モル当量のサッカリン、マレイン酸、グリシン、スルファセタミド、セリン、ケトグルタル酸、オロチン酸、マルトール、尿素、プロリン、ニコチン酸、L−リジン、イソニコチン酸、安息香酸、ニコチンアミド、サリチル酸、イソニコチンアミド、3−ヒドロキシ安息香酸、L−酒石酸、4−アミノ安息香酸、L−リンゴ酸、コハク酸、クエン酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、L−乳酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、カフェイン、ソルビン酸、またはL−グルタミン酸)のうちのいずれかとの混合物を各々含む、29個のバイアルを準備した。混合物を室温でTHF(500μL)中に溶解/懸濁させた。懸濁液を50℃/室温のヒートクールサイクルで24時間熟成させた。溶液を5℃で24時間冷却した。固体が得られなかった場合には、溶液を室温で蒸発させた。全ての固体を濾過し、空気乾燥させ、XRPDで分析した。この手順を使用して、ニコチンアミド/化合物1共結晶を得た。
実施例2c:化合物1共結晶の調製−手順3
結晶化合物1(30mg)と、29個の別々の可能性のある共形成剤(1モル当量のサッカリン、マレイン酸、グリシン、スルファセタミド、セリン、ケトグルタル酸、オロチン酸、マルトール、尿素、プロリン、ニコチン酸、L−リジン、イソニコチン酸、安息香酸、ニコチンアミド、サリチル酸、イソニコチンアミド、3−ヒドロキシ安息香酸、L−酒石酸、4−アミノ安息香酸、L−リンゴ酸、コハク酸、クエン酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、L−乳酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、カフェイン、ソルビン酸、またはL−グルタミン酸)のうちのいずれかとの混合物を各々含む、29個のバイアル(2個の粉砕ビーズを有する2mLのHPLCバイアル)を準備した。材料を10μLのアセトニトリルでまず湿潤し、Automaxionアダプターを備えたFritschミルシステムを使用して650rpmで2時間粉砕した。この粉砕手順の後で得られた試料を5分間空気乾燥させ、XRPDで分析した。粉砕実験からのゴム状物質をt−ブチルメチルエーテル(500μL)中に懸濁させ、1時間超音波処理した。得られた固体を濾過した後、XRPDで分析した。共結晶が得られなかった場合には、スラリーを50℃/室温のヒートクールサイクル(サイクルあたり8時間)で24時間熟成させた。得られた固体を濾過した後、XRPDで分析した。この手順を使用して、以下の化合物1共結晶を得た:安息香酸/化合物1共結晶、4−アミノ安息香酸/化合物1共結晶、およびコハク酸/化合物1共結晶。
実施例2d:化合物1共結晶の調製−手順4
結晶化合物1(30mg)と、実施例2cにおいて化合物1と共結晶を形成しなかった、可能性のある共形成剤(1モル当量)のうちの1つとの混合物を各々含むバイアルを準備した。混合物を室温でアセトン(500μL)中に溶解/懸濁させた。懸濁液を50℃/室温のヒートクールサイクルで24時間熟成させた。溶液を5℃で24時間冷却した。固体が得られなかった場合には、溶液を室温で蒸発させた。全ての固体を濾過し、空気乾燥させ、XRPDで分析した。この手順を使用して、ニコチンアミド/化合物1共結晶を得た。この手順を使用して、以下の化合物1共結晶を得た:ニコチンアミド/化合物1共結晶、サリチル酸/化合物1共結晶、およびソルビン酸/化合物1共結晶。
実施例2e:化合物1共結晶の調製−手順5
共結晶が実施例2d(手順4)から得られなかった場合には、試料を50℃のアセトンに再溶解させた後、逆溶剤(TBME、1mL)で処理した。溶液を周囲条件で蒸発させた。全ての固体をXRPDで分析した。この手順を使用して、以下の化合物1共結晶を得た:ニコチンアミド/化合物1共結晶、およびソルビン酸/化合物1共結晶。
実施例2f:化合物1共結晶の調製−手順6
50℃のエタノール、THF、酢酸イソプロピル、またはアセトン(600μL)中の結晶化合物1(30mg)と共形成剤(1モル当量の安息香酸、ニコチンアミド、サリチル酸、3−ヒドロキシ安息香酸、4−アミノ安息香酸、コハク酸、またはソルビン酸)との混合物。混合物を1℃/分で5℃に冷却した。全ての試料を、約1mgの対応する共結晶(実施例2a〜2dから得られたもの)と共に約40℃で播種した。5℃で16時間が経過した後、試料を自然に室温に戻し、濾過し、空気乾燥させ、XRPDで分析した。溶液および母液を室温で蒸発させた。この手順を使用して、以下の化合物1共結晶を得た:安息香酸/化合物1共結晶、コハク酸/化合物1共結晶、ニコチンアミド/化合物1共結晶、およびサリチル酸/化合物1共結晶。
実施例2g:化合物1共結晶の調製−手順8
化合物1(30mg)と可能性のある共形成剤(1.0モル当量)との混合物を、2つの粉砕ビーズを有する2mLのHPLCバイアルに入れた。混合物を10μLのエタノールでまず湿潤し、Automaxionアダプターを備えたFritschミルシステムを使用して650rpmで2時間粉砕した。この粉砕手順の後で得られた試料を5分間空気乾燥させ、XRPDで分析した。粉砕実験からのゴム状物質およびヒットしなかった固体を、酢酸イソプロピル(500μL)中に懸濁/溶解させた後、50℃/室温のヒートクールサイクル(サイクルあたり8時間)で24〜72時間熟成させた。得られた固体を濾過した後、XRPDで分析した。一部の溶液を72時間5℃に冷却した。ヒットが得られなかった場合には、それらを室温で蒸発させた。母液を周囲条件で蒸発させた。全ての固体を濾過し、空気乾燥させ、XRPDで分析した。この手順を使用して、フマル酸/化合物1、化合物1、サリチルアミド、trans−桂皮酸/化合物1(形態1)、4−ヒドロキシ安息香酸/化合物1、1,1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸/化合物1、スルファミン酸/化合物1、および1,5−ナフタレンジスルホン酸/化合物1共結晶を得た。
実施例2h:化合物1共結晶の調製−手順9
化合物1(30mg)と可能性のある共形成剤(1.0モル当量)との混合物を50℃のTHF(750μL)中に溶解/懸濁させた。溶液を24時間5℃に冷却した。固体が得られなかった場合には、溶液を室温で蒸発させた。全ての固体を濾過し、空気乾燥させ、XRPDで分析した。この手順を使用して、溶液の蒸発から1,5−ナフタレンジスルホン酸/化合物1共結晶を得た。
蒸発から共結晶が得られなかった場合には、固体/ゴム状物質を室温のMEK(500μL)中に再溶解/再懸濁させた。全ての試料を50℃まで加熱した後、0.1℃/分で5℃に冷却した。5℃で16時間が経過した後、固体を濾過し、空気乾燥させ、XRPDで分析した。この手順を使用して、スルファミン酸/化合物1共結晶を得た。
実施例2i1:化合物1共結晶の調製−手順10a
化合物1(30mg)と共形成剤(1.0モル当量)との混合物を、2つの粉砕ビーズを有する2mLのHPLCバイアルに入れた。混合物を10μLのCH3CNでまず湿潤し、Automaxionアダプターを備えたFritschミルシステムを使用して650rpmで2時間粉砕した。この粉砕手順の後で得られた試料を5分間空気乾燥させ、XRPDで分析した。ゴム状物質および非共結晶固体をアセトン(750μL)中に再懸濁/溶解させた後、50℃/室温のヒートクールサイクル(サイクルあたり8時間)で72時間熟成させた。得られた固体を濾過した後、XRPDで分析した。残りの溶液を72時間5℃で冷却した。共結晶が得られなかった場合には、溶液を室温で蒸発させ、結果として得られた固体をXRPDで分析した。この手順を使用して、2−エトキシベンズアミド/化合物1共結晶を得た(残留2−エトキシベンズアミドおよび遊離塩基化合物1を伴う)。
実施例2i2:化合物1共結晶の調製−手順10b
化合物1(100mg)を、50℃の酢酸イソプロピル、CH3CN、EtOH、MEK、またはTHF(20体積、2mL)のいずれかに撹拌しながら溶解/懸濁させた。10分後、溶液および懸濁液を50℃の2−zzzzzzエトキシベンズアミド(1.0モル当量、固体として添加)で処理した。混合物を1℃/分で5℃に冷却した。全ての試料を約25℃で約1mgの2−エトキシベンズアミド/化合物1共結晶と共に播種した。5℃で16時間が経過した後、試料を自然に室温に戻し、いずれの結果として得られた固体も濾過し、空気乾燥させ、XRPDで分析した。残りの溶液および母液を室温で蒸発させ、結果として得られた固体をXRPDsで分析した。この手順を使用して、化合物1と2−エトキシベンズアミドとの共結晶を得た。
実施例2j:化合物1共結晶の調製−手順11
化合物1(30mg)と可能性のある共形成剤(1.0モル当量)との混合物を、2つの粉砕ビーズを有する2mLのHPLCバイアルに入れた。混合物を10μLのCH3CNでまず湿潤し、Automaxionアダプターを備えたFritschミルシステムを使用して650rpmで2時間粉砕した。この粉砕手順の後で得られた試料を5分間空気乾燥させ、XRPDで分析した。この手順を使用して、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸/化合物1、4−アミノサリチル酸/化合物1、フマル酸/化合物1、サリチルアミド/化合物1、trans−桂皮酸/化合物1(形態2)、およびステアリン酸/化合物1の共結晶を得た。
非共結晶固体に、それらを室温のアセトン(500μL)中に懸濁/溶解させることによって、第2の処理を適用した。懸濁液を濾過し、XRPDで分析した。残りの溶液および結果として得られた母液を室温で蒸発させ、結果として得られた固体をXRPDで分析した。4−ヒドロキシ安息香酸/化合物1共結晶を蒸発から得た。
実施例2k:化合物1共結晶の調製−手順12
化合物1(30mg)と共形成剤(1.0モル当量)の混合物を室温のメタノール(500μL)中に溶解させた。溶液を24時間5℃で冷却した。固体が得られなかった場合には、溶液を室温で蒸発させた。全ての固体を濾過し、空気乾燥させ、XRPDで分析した。4−ヒドロキシ安息香酸/化合物1共結晶を蒸発から得た。
実施例3:安息香酸と化合物1との共結晶の大規模調製
結晶化合物1(500mg)と安息香酸(1モル当量)との混合物を50℃のエタノール(10mL)中に溶解させた。混合物を1℃/分で5℃に冷却した。次に、混合物を約5mgの安息香酸/化合物1共結晶と共に約40℃で播種した。5℃で16時間が経過した後、混合物を室温に温めた。固体を濾過によって収集し、空気乾燥させ、XRPDで分析して、標記化合物を得た。
実施例4:コハク酸と化合物1との共結晶の大規模調製
結晶化合物1(500mg)とコハク酸(1モル当量)との混合物を50℃のエタノール(10mL)中に溶解させた。混合物を1℃/分で5℃に冷却した。次に、混合物を約5mgのコハク酸/化合物1共結晶と共に約40℃で播種した。5℃で16時間が経過した後、混合物を室温に温めた。固体を濾過によって収集し、空気乾燥させ、XRPDで分析して、標記化合物を得た。
実施例5:サリチル酸と化合物1との共結晶の大規模調製
結晶化合物1(500mg)とサリチル酸(1モル当量)との混合物を50℃のアセトン(10mL)中に溶解させた。混合物を1℃/分で5℃に冷却した。次に、混合物を約5mgのサリチル酸/化合物1共結晶と共に約40℃で播種した。5℃で16時間が経過した後、混合物を室温に温めた。固体を濾過によって収集し、空気乾燥させ、XRPDで分析して、標記化合物を得た。
実施例6:大規模な化合物1共結晶の動的溶解性(kinetic solubility)
十分な量の化合物を水中に懸濁させ、10mg/mL以上の最大最終濃度の親遊離型化合物を得ることによって、水溶性を決定した。懸濁液を25℃で2時間平衡化し、30、60、および120分でアリコートをサンプリングし、各時点でpHを測定した。次に、懸濁液を、ガラスファイバーCフィルターを通して濾過した。その後、濾液を適切な倍率で希釈した。定量化は、CH3CN:水中約0.2mg/mLの標準溶液を参照するHPLCによって行った。異なる体積の標準、希釈、および非希釈の試料溶液を注射した。溶解性は、標準注射における主要ピークと同じ保持時間で見られたピークの積分によって決定したピーク面積を使用して計算した。以下に詳述するように、データを3つの時点で収集した。
実施例7:粉末X線回折(XRPD)
粉末X線回折パターンを、Bruker AXS C2 GADDSまたはBruker AXS D8回折計において収集した。
Bruker AXS C2 GADDS
粉末X線回折パターンを、Cu Ka照射(40kV、40mA)m、自動XYZステージ、自動試料位置決定のためのレーザービデオ顕微鏡、およびHiStar 2次元面積検出器を使用して、Bruker AXS C2 GADDS回折計において収集した。X線光学は、0.3mmのピンホールコリメータと連結した1つのGobel多層膜鏡で構成される。認定されている基準NIST 1976 Corundum(平板)を使用して、機能確認を毎週行う。ビーム広がり、即ち、試料上のX線ビームの有効サイズは、約4mmであった。θ−θ連続スキャンモードを20cmの試料検出器間距離で用い、これは、3.2°〜29.7°の有効2θ範囲を提供する。典型的には、試料を120秒間X線ビームに露出させる。データ収集に使用したソフトウェアはXP/2000 4.1.43のためのGADDSであり、データは、Diffrac Plus EVA v15.0.0.0を使用して分析および提示した。
周囲条件
周囲条件に通した試料を、粉末をすりつぶさずに入手したままで使用して、平板標本として調製した。約1〜2mgの試料をガラススライド上で軽く押して、平坦な表面を得た。
非周囲条件
非周囲条件に通した試料を、熱伝導流化合物を伴うシリコンウエハ上にのせた。次に試料を20℃/分で(別途記載のない限り)適温に加熱し、続いて1分間等温で保った後、データ収集を開始した。
Bruker AXS D8 Advance
粉末X線回折パターンを、Cu Ka照射(40kV、40mA)、θ−2θゴニオメーター、ならびにV4の分散および受光スリットを使用するBruker D8回折計、Geモノクロメーター、およびLynxeye検出器において収集した。計器は、認定されているCorundum基準(NIST 1976)を使用して機能確認する。データ収集に使用したソフトウェアはDiffrac Plus XRD Commander v2.6.1であり、データは、Diffrac Plus EVA v15.0.0.0を使用して分析および提示した。試料を、粉末を入手したままで使用して、平板標本として周囲条件に通した。試料を、研磨したゼロバックグラウンド(510)シリコンウエハに開けた空洞に優しく詰めた。試料を分析中それ自体と同一面内で回転させた。データ収集の詳細は、以下の通りである。
●角度範囲:2〜42°2θ
●ステップサイズ:0.05°〜2θ
●収集時間:0.5秒/ステップ
安息香酸/化合物1共結晶のXRPD
安息香酸/化合物1の共結晶の粉末X線回折パターンを図1に示す。特徴的ピークには、9.0±0.1°2−シータ、12.1±0.1°2−シータ、18.2±0.1°2−シータ、21.2±0.1°2−シータ、22.9±0.1°2−シータ、および27.9±0.1°2−シータが含まれる。一例では、共結晶の粉末X線回折パターンは、表1のピークを有する。
結晶化度は、40℃/75%の相対湿度にて1週間保管した後で影響を受けなかった。結晶化度は、25℃/97%の相対湿度にて1週間保管した後で影響を受けなかった。
コハク酸/化合物1共結晶のXRPD
コハク酸/化合物1の共結晶の粉末X線回折パターンを図3に示す。特徴的ピークには、17.3±0.1°2−シータ、18.0±0.1°2−シータ、18.3±0.1°2−シータ、20.1±0.1°2−シータ、20.3±0.1°2−シータ、21.6±0.1°2−シータ、21.8±0.1°2−シータ、23.2±0.1°2−シータ、24.2±0.1°2−シータ、および26.2±0.1°2−シータが含まれる。一例では、共結晶の粉末X線回折パターンは、表2のピークを有する。
結晶化度は、40℃/75%の相対湿度にて1週間保管した後で影響を受けなかった。結晶化度は、25℃/97%の相対湿度にて1週間保管した後で影響を受けなかった。
3−ヒドロキシ安息香酸/化合物1共結晶のXRPD
3−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶の粉末X線回折パターンを図5に示す。特徴的ピークには、12.5±0.1°2−シータ、14.8±0.1°2−シータ、18.0±0.1°2−シータ、18.9±0.1°2−シータ、20.3±0.1°2−シータ、22.8±0.1°2−シータ、および23.8±0.1°2−シータが含まれる。一例では、共結晶の粉末X線回折パターンは、表3のピークを有する。
結晶化度は、40℃/75%の相対湿度にて1週間保管した後で影響を受けなかった。
化合物ニコチンアミド/化合物1共結晶のXRPD
ニコチンアミドと化合物1との共結晶の粉末X線回折パターンを図7に示す。特徴的ピークには、5.4±0.1°2−シータ、14.8±0.1°2−シータ、15.8±0.1°2−シータ、18.3±0.1°2−シータ、19.1±0.1°2−シータ、19.7±0.1°2−シータ、21.3±0.1°2−シータ、21.8±0.1°2−シータ、25.9±0.1°2−シータ、および27.3±0.1°2−シータが含まれる。一例では、共結晶の粉末X線回折パターンは、表4のピークを有する。
4−アミノ安息香酸/化合物1共結晶のXRPD
4−アミノ安息香酸と化合物1との共結晶の粉末X線回折パターンを図9に示す。特徴的ピークには、5.8±0.1°2−シータ、6.6±0.1°2−シータ、13.1±0.1°2−シータ、17.7±0.1°2−シータ、18.2±0.1°2−シータ、20.2±0.1°2−シータ、21.2±0.1°2−シータ、21.3±0.1°2−シータ、21.6±0.1°2−シータ、および22.4±0.1°2−シータが含まれる。一例では、共結晶の粉末X線回折パターンは、表5のピークを有する。
結晶化度は、40℃/75%の相対湿度にて1週間保管した後で影響を受けなかった。
サリチル酸/化合物1共結晶のXRPD
サリチル酸と化合物1との共結晶の粉末X線回折パターンを図11に示す。特徴的ピークには、12.6±0.1°2−シータ、14.8±0.1°2−シータ、18.0±0.1°2−シータ、19.0±0.1°2−シータ、19.8±0.1°2−シータ、20.2±0.1°2−シータ、および22.9±0.1°2−シータが含まれる。一例では、共結晶の粉末X線回折パターンは、表6のピークを有する。
結晶化度は、40℃/75%の相対湿度にて1週間保管した後で影響を受けなかった。結晶化度は、25℃/97%の相対湿度にて1週間保管した後で影響を受けなかった。
ソルビン酸/化合物1共結晶のXRPD
ソルビン酸と化合物1との共結晶の粉末X線回折パターンを図13に示す。特徴的ピークには、5.5±0.1°2−シータ、16.4±0.1°2−シータ、18.5±0.1°2−シータ、19.0±0.1°2−シータ、21.1±0.1°2−シータ、21.6±0.1°2−シータ、22.8±0.1°2−シータ、および24.8±0.1°2−シータが含まれる。一例では、共結晶の粉末X線回折パターンは、表7のピークを有する。
結晶化度は、40℃/75%の相対湿度にて1週間保管した後で影響を受けなかった。
フマル酸/化合物1共結晶のXRPD
フマル酸と化合物1との共結晶の粉末X線回折パターンを図15に示す。特徴的ピークには、9.9±0.1°2−シータ、10.8±0.1°2−シータ、17.4±0.1°2−シータ、18.2±0.1°2−シータ、20.5±0.1°2−シータ、21.7±0.1°2−シータ、23.9±0.1°2−シータ、24.6±0.1°2−シータ、および28.9±0.1°2−シータが含まれる。一例では、共結晶の粉末X線回折パターンは、表8のピークを有する。
結晶化度は、40℃/75%の相対湿度にて1週間保管した後で影響を受けなかった。
サリチルアミド/化合物1共結晶のXRPD
サリチルアミドと化合物1との共結晶の粉末X線回折パターンを図17に示す。特徴的ピークには、5.3±0.1°2−シータ、8.5±0.1°2−シータ、13.1±0.1°2−シータ、15.8±0.1°2−シータ、16.4±0.1°2−シータ、16.9±0.1°2−シータ、18.4±0.1°2−シータ、19.0±0.1°2−シータ、21.2±0.1°2−シータ、および21.7±0.1°2−シータが含まれる。一例では、共結晶の粉末X線回折パターンは、表9のピークを有する。
結晶化度は、40℃/75%の相対湿度にて1週間保管した後で影響を受けなかった。
trans−桂皮酸/化合物1共結晶(形態1)のXRPD
trans−桂皮酸(形態1)と化合物1との共結晶の粉末X線回折パターンを図19に示す。特徴的ピークには、5.7±0.1°2−シータ、6.4±0.1°2−シータ、9.8±0.1°2−シータ、10.2±0.1°2−シータ、12.8±0.1°2−シータ、18.6±0.1°2−シータ、19.4±0.1°2−シータ、20.5±0.1°2−シータ、21.9±0.1°2−シータ、22.1±0.1°2−シータ、および23.0±0.1°2−シータが含まれる。一例では、共結晶の粉末X線回折パターンは、表10のピークを有する。
4−ヒドロキシ安息香酸/化合物1共結晶のXRPD
4−ヒドロキシ安息香酸と化合物1との共結晶の粉末X線回折パターンを図21に示す。特徴的ピークには、6.6±0.1°2−シータ、6.9±0.1°2−シータ、13.6±0.1°2−シータ、17.3±0.1°2−シータ、18.4±0.1°2−シータ、19.0±0.1°2−シータ、20.7±0.1°2−シータ、23.6±0.1°2−シータ、24.1±0.1°2−シータ、および25.0±0.1°2−シータが含まれる。一例では、共結晶の粉末X線回折パターンは、表11のピークを有する。
結晶化度は、40℃/75%の相対湿度にて1週間保管した後で影響を受けなかった。
1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸/化合物1共結晶のXRPD
1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と化合物1との共結晶の粉末X線回折パターンを図23に示す。特徴的ピークには、6.7±0.1°2−シータ、13.6±0.1°2−シータ、14.8±0.1°2−シータ、18.9±0.1°2−シータ、20.4±0.1°2−シータ、21.6±0.1°2−シータ、23.6±0.1°2−シータ、および26.6±0.1°2−シータが含まれる。一例では、共結晶の粉末X線回折パターンは、表12のピークを有する。
結晶化度は、40℃/75%の相対湿度にて1週間保管した後で影響を受けなかった。
スルファミン酸/化合物1共結晶のXRPD
スルファミン酸と化合物1との共結晶の粉末X線回折パターンを図25に示す。特徴的ピークには、6.9±0.1°2−シータ、17.3±0.1°2−シータ、20.4±0.1°2−シータ、20.6±0.1°2−シータ、20.8±0.1°2−シータ、22.3±0.1°2−シータ、23.0±0.1°2−シータ、および27.0±0.1°2−シータが含まれる。一例では、共結晶の粉末X線回折パターンは、表13のピークを有する。
結晶化度は、40℃/75%の相対湿度にて1週間保管した後で影響を受けなかった。
1,5−ナフタレンジスルホン酸/化合物1共結晶のXRPD
1,5−ナフタレンジスルホン酸と化合物1との共結晶の粉末X線回折パターンを図27に示す。特徴的ピークには、4.4±0.1°2−シータ、6.9±0.1°2−シータ、17.0±0.1°2−シータ、17.4±0.1°2−シータ、20.0±0.1°2−シータ、20.5±0.1°2−シータ、および23.1±0.1°2−シータが含まれる。一例では、共結晶の粉末X線回折パターンは、表14のピークを有する。
結晶化度は、40℃/75%の相対湿度にて1週間保管した後で影響を受けなかった。
2−エトキシベンズアミド/化合物1共結晶のXRPD
2−エトキシベンズアミドと化合物1との共結晶の粉末X線回折パターンを図29に示す。特徴的ピークには、5.4±0.1°2−シータ、5.8±0.1°2−シータ、および19.8±0.1°2−シータが含まれる。一例では、共結晶の粉末X線回折パターンは、表15のピークを有する。
結晶化度は、40℃/75%の相対湿度にて1週間保管した後で影響を受けなかった。
4−アミノサリチル酸/化合物1共結晶のXRPD
4−アミノサリチル酸と化合物1との共結晶の粉末X線回折パターンを図31に示す。特徴的ピークには、6.0±0.1°2−シータ、6.4±0.1°2−シータ、13.1±0.1°2−シータ、13.2±0.1°2−シータ、14.0±0.1°2−シータ、21.9±0.1°2−シータ、および24.0±0.1°2−シータが含まれる。一例では、共結晶の粉末X線回折パターンは、表16のピークを有する。
結晶化度は、40℃/75%の相対湿度にて1週間保管した後で影響を受けなかった。
ステアリン酸/化合物1共結晶のXRPD
ステアリン酸と化合物1との共結晶の粉末X線回折パターンを図33に示す。特徴的ピークには、3.2±0.1°2−シータ、9.5±0.1°2−シータ、20.6±0.1°2−シータ、21.7±0.1°2−シータ、22.9±0.1°2−シータ、および23.2±0.1°2−シータが含まれる。一例では、共結晶の粉末X線回折パターンは、表17のピークを有する。
trans−桂皮酸/化合物1共結晶(形態2)のXRPD
trans−桂皮酸(形態2)と化合物1との共結晶の粉末X線回折パターンを図35に示す。特徴的ピークには、6.4±0.1°2−シータ、9.8±0.1°2−シータ、18.7±0.1°2−シータ、19.4±0.1°2−シータ、20.5±0.1°2−シータ、21.9±0.1°2−シータ、23.0±0.1°2−シータ、および25.4±0.1°2−シータが含まれる。一例では、共結晶の粉末X線回折パターンは、表18のピークを有する。
結晶化度は、40℃/75%の相対湿度にて1週間保管した後で影響を受けなかった。
実施例8:安息香酸/化合物1共結晶の単結晶X線回折
単結晶X線回折データを収集し、以下のように処理した。
安息香酸/化合物1共結晶は、単位格子パラメータが、約100(2)Kの温度にて以下とほぼ等しいことを特徴とする。
実施例9:示差走査熱量測定(DSC)および熱重量分析(TGA)
DSCデータを、50位置オートサンプラを備え付けたTA Instruments Q2000において収集した。熱容量の較正を、サファイアを使用して行い、エネルギーおよび温度の較正を、認定されたインジウムを使用して行った。典型的には、ピンホールを開けたアルミニウムパン中の0.5〜3mgの各試料を10℃/分で25℃から300℃に加熱した。別途記述のない限り、50mL/分での乾燥窒素のパージを試料上で維持した。温度を調節したDSCを、2℃/分の下層加熱速度、および60秒ごと(周期)の±0.318℃(振幅)の温度調節パラメータを使用して行った。この計器制御ソフトウェアは、Q Series v2.8.0.394およびThermal Advantage v5.5.3のためのAdvantageであり、データは、Universal Analysis v4.5Aを使用して分析した。
TGAデータを、16位置オートサンプラを備え付けたTA Instruments Q500 TGAにおいて収集した。この計器は、認定されたアルメルおよびニッケルを使用して温度較正した。典型的には、5〜10mgの各試料を、事前に風袋の重量を測定したアルミニウム製DSCパンに充填し、10℃/分で周囲温度から350℃に加熱した。別途記述のない限り、60mL/分での窒素パージを試料上で維持した。この計器制御ソフトウェアは、Q Series v2.5.0.256およびThermal Advantage v4.8.3のためのAdvantageであり、データは、Universal Analysis v4.5Aを使用して分析した。
安息香酸/化合物1共結晶
安息香酸/化合物1共結晶についてのDSCおよびTGAサーモグラムを図2に示す。
約125〜160℃で約1.77%の損失。
DSC(加熱速度:10℃/分)では、急激な吸熱が約131℃で発生し、約134℃でピークを迎える。
コハク酸/化合物1共結晶
コハク酸/化合物1共結晶についてのDSCおよびTGAサーモグラムを図4に示す。
約20〜100℃で約0.16%w/wの損失、および約120〜160℃で0.36%w/wの損失。約140℃で分解開始。
DSC(加熱速度:10℃/分)では、広域の吸熱が約128℃で発生し、約131℃でピークを迎える。
3−ヒドロキシ安息香酸/化合物1共結晶
3−ヒドロキシ安息香酸/化合物1共結晶についてのDSCサーモグラムを図6に示す。
DSC(加熱速度:10℃/分)では、吸熱が約127℃で発生し、約132℃でピークを迎える。
ニコチンアミド/化合物1共結晶
ニコチンアミド/化合物1共結晶についてのDSCサーモグラムを図8に示す。
DSC(加熱速度:10℃/分)では、広域の吸熱が約104℃で発生し約113℃でピークを迎え、続く小さい吸熱は約127℃である。
4−アミノ安息香酸/化合物1共結晶
4−アミノ安息香酸/化合物1共結晶についてのDSCサーモグラムを図10に示す。
DSC(加熱速度:10℃/分)では、吸熱が約128℃で発生し約132℃でピークを迎え、続く小さい吸熱は約137℃である。
サリチル酸/化合物1共結晶
サリチル酸/化合物1共結晶についてのDSCおよびTGAサーモグラムを図12に示す。
約140℃での分解開始まで重量損失なし。
DSC(加熱速度:10℃/分または20℃/分)では、急激な吸熱が約131℃で発生し約134℃でピークを迎え、続く広域の吸熱は約140℃である。
ソルビン酸/化合物1共結晶
ソルビン酸/化合物1共結晶についてのDSCサーモグラムを図14に示す。
DSC(加熱速度:10℃/分または20℃/分)では、広域の吸熱が約79℃で発生し、約98℃でピークを迎える。
フマル酸/化合物1共結晶
フマル酸/化合物1共結晶についてのDSCサーモグラムを図16に示す。
DSC(加熱速度:10℃/分または20℃/分)では、急激な吸熱が約145℃で発生し、約149℃でピークを迎える。
サリチルアミド/化合物1共結晶
サリチルアミド/化合物1共結晶についてのDSCサーモグラムを図18に示す。
DSC(加熱速度:10℃/分または20℃/分)では、広域の吸熱が約101℃で発生し、約107℃でピークを迎える。
trans−桂皮酸/化合物1共結晶(形態1)
trans−桂皮酸/化合物1共結晶(形態1)についてのDSCサーモグラムを図20に示す。
DSC(加熱速度:10℃/分または20℃/分)では、約97℃で発生し約101℃でピークを迎える吸熱、および約140℃で発生し約146℃でピークを迎える第2の吸熱という2つの吸熱がある。
4−ヒドロキシ安息香酸/化合物1共結晶
4−ヒドロキシ安息香酸/化合物1共結晶についてのDSCサーモグラムを図22に示す。
DSC(加熱速度:10℃/分または20℃/分)では、広域の吸熱が約69℃で発生し約99℃でピークを迎え、続く吸熱が約125℃で発生し約146℃でピークを迎え、第2の吸熱が約219℃で発生し約235℃でピークを迎える。
1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸/化合物1共結晶
1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸/化合物1共結晶についてのDSCサーモグラムを図24に示す。
DSC(加熱速度:10℃/分または20℃/分)では、約137℃で発生し約142℃でピークを迎える吸熱、および約163℃で発生し約170℃でピークを迎える第2の吸熱という2つの吸熱がある。
スルファミン酸/化合物1共結晶
スルファミン酸/化合物1共結晶についてのDSCサーモグラムを図26に示す。
DSC(加熱速度:10℃/分または20℃/分)では、広域の吸熱が約153℃で発生し、約171℃でピークを迎える。
1,5−ナフタレンジスルホン酸/化合物1共結晶
1,5−ナフタレンジスルホン酸/化合物1共結晶についてのDSCサーモグラムを図28に示す。
DSC(加熱速度:10℃/分または20℃/分)では、約42℃で発生し約53℃でピークを迎える吸熱、続く約89℃で発生し約109℃でピークを迎える吸熱、および約165℃で発生し約178℃でピークを迎える吸熱という3つの広域の吸熱がある。
2−エトキシベンズアミド/化合物1共結晶
2−エトキシベンズアミド/化合物1共結晶についてのDSCサーモグラムを図30に示す。
DSC(加熱速度:10℃/分または20℃/分)では、小さい吸熱が約70℃で発生し、約85℃でピークを迎え、急激な吸熱が約109℃で発生し、約114℃でピークを迎え、2つの広域の吸熱が約120〜135℃で生じる。
4−アミノサリチル酸/化合物1共結晶
4−アミノサリチル酸/化合物1共結晶についてのDSCサーモグラムを図32に示す。
DSC(加熱速度:10℃/分または20℃/分)では、約80℃で発生し約93℃でピークを迎える吸熱、および約138℃で発生し約155℃でピークを迎える第2の吸熱という2つの吸熱がある。
ステアリン酸/化合物1共結晶
ステアリン酸/化合物1共結晶についてのDSCサーモグラムを図34に示す。
DSC(加熱速度:10℃/分または20℃/分)では、約67℃で発生し約69℃でピークを迎える吸熱、および約94℃で発生し約96℃でピークを迎える吸熱という2つの急激な吸熱と、続く約119℃で発生し約124℃でピークを迎える小さい吸熱とがある。
trans−桂皮酸/化合物1共結晶(形態2)
trans−桂皮酸/化合物1共結晶(形態2)についてのDSCサーモグラムを図36に示す。
DSC(加熱速度:10℃/分または20℃/分)では、急激な吸熱が約100℃で発生し、約103℃でピークを迎え、続いて、約131℃で発生し約137℃でピークを迎える吸熱、および約144℃で発生し約150℃でピークを迎える吸熱という2つの小さい吸熱がある。
実施例10:慢性リンパ性白血病における化合物1共結晶の安全性および忍容性研究
目的:本研究の目的は、B細胞慢性リンパ球性白血病/小リンパ球性リンパ腫/びまん性分化型リンパ球性リンパ腫を患う患者における経口投与される化合物1共結晶(420mg/日の化合物1を提供する形態で投与されることになる)の安全性および最適用量を確立することである。
主要転帰尺度:化合物1共結晶の安全性および忍容性(有害事象の頻度、重症度、および関連性)。
副次転帰尺度:薬物動態/薬力学評価。CLLおよびSLL(B細胞リンパ腫)の最近のガイドラインによって定義される腫瘍応答−全体応答率ならびに応答の持続時間。
適格性:18歳以上、男女共に適格である。
組み入れ基準:1.未治療群のみについて:NCIまたはInternational Working Groupガイドライン11〜14による治療を必要とするCLL/SLLの確定した診断を有する、65歳以上の男性および女性。2.再発性/難治性群のみについて:療法に非応答性である再発性/難治性CLL/SLLの確定した診断を有する、18歳以上の男性および女性(即ち、CLL/SLLに対する2つ以上の以前の治療に失敗し、少なくとも1つのレジメンが、CLLを有する対象に関してプリン類似体[例えば、フルダラビン]を有していなければならなかった)。3.体重40kg以上。4.2以下のECOGパフォーマンスステータス。5.性的に活発であり、出産能力を有する場合、研究中および研究薬物の最終投薬後30日間の避妊の使用に対する同意。6.難なくカプセルを嚥下することを含む、本研究プロトコルにおける全ての必要な評価および手順に参加する意思および能力がある。7.本研究の目的および危険性を理解し、署名および日付を記載したインフォームドコンセントならびに(国と地方自治体の対象者プライバシー規制に従う)保護された健康情報の使用に対する承諾を提供することができる能力がある。
除外基準:1.研究者の意見において、対象の安全性を脅かし得る、化合物1共結晶POの吸収もしくは代謝を妨げ得る、または研究結果を過度の危険に曝し得る、生命に関わる疾病、医学的状態、または臓器系機能障害。2.研究薬物の最初の投薬前4週間以内のあらゆる免疫療法、化学療法、放射線療法、または実験療法(疾患に関連する症状に対する副腎皮質ホルモンは容認されたが、研究薬物投与前1週間の休薬を必要とする)。3.リンパ腫による中枢神経系(CNS)併発。4.研究薬物の最初の投薬前4週間以内の大手術。5.1.5×制度上の正常上限(ULN)を超えるクレアチニン、(ギルバート病によるものでない限り)1.5×ULNを超える総ビリルビン、および疾患に関連するものでない限り、2.5×ULNを超えるアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)またはアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)。6.QT延長または倒錯性心室頻拍を引き起こすことが知られている薬剤の同時使用。7.左脚ブロック、第2AVブロック2型、第3ブロック、徐脈、および470msecを超えるQTcを含む、心電図(ECG)異常の重要なスクリーニング。8.授乳または妊娠。
実施例11:再発性/難治性マントル細胞リンパ腫(MCL)を有する対象における化合物1共結晶の安全性および有効性
本試験の第1の目的は、マントル細胞リンパ腫(MCL)を有する再発性/難治性対象における化合物1共結晶の有効性を評価することである。第2の目的は、この集団における化合物1共結晶の決まった毎日の投薬レジメン(560mg/日の化合物1を含むカプセル形態で投与されることになる)の安全性を評価することである。
主要転帰尺度:化合物1共結晶に対する応答を有する参加者の数を測定すること。
副次転帰尺度:安全性および忍容性の尺度として有害事象を有する参加者の数を測定すること。どのように身体が研究薬物に応答するかの決定を補助するために、薬物動態を測定すること。患者報告結果(健康に関係する生活の質の決定における結果を報告する参加者の数を測定するため)。
適格性:18歳以上、男女共に適格である。
組み入れ基準:男性および女性、18歳以上。2以下のECOGパフォーマンスステータス。サイクリンD1またはt(11;14)のいずれかの過剰発現の証拠文書を有する病理学的に確定したMCL、および2cm以上の最長直径であり、垂直な2次元で測定可能な、断面撮像において測定可能な疾患。最も直近の治療レジメンにおける、少なくとも部分的な応答(PR)を実現することへの実証された失敗、または最も直近の治療レジメン後の実証された疾患進行疾患。少なくとも1つ、5つ以下のMCLに対する以前の治療レジメン(注記:単一薬剤として、または組み合わせ療法レジメンの一部として、ボルテゾミブを用いた2サイクル以上の以前の治療を受けた対象は、ボルテゾミブに曝露されたと考えられるであろう。)。難なくカプセルを嚥下することを含む、本研究プロトコルにおける全ての必要な評価および手順に参加する意思および能力がある。本研究の目的および危険性を理解し、署名および日付を記載したインフォームドコンセントならびに(国と地方自治体の対象者プライバシー規制に従う)保護された健康情報の使用に対する承諾を提供することができる能力がある。
主要除外基準:研究薬物の最初の投薬の、3週間以内の以前の化学療法、6週間以内のニトロソウレア、4週間以内の治療的抗癌抗体、10週間以内の放射もしくは毒素免疫複合体、3週間以内の放射線療法、または2週間以内の大手術。研究者の意見において、対象の安全性を脅かし得る、化合物1共結晶カプセルの吸収もしくは代謝を妨げ得る、または研究結果を過度の危険に曝し得る、あらゆる生命に関わる疾病、医学的状態、または臓器系機能障害。スクリーニングの6カ月以内の無制御もしくは症候性不整脈、うっ血性心不全、または心筋梗塞等の臨床的有意な心臓血管疾患、またはNew York Heart Association Functional Classificationによって定義されるクラス3もしくは4のあらゆる心臓病。吸収不良症候群、胃腸機能に著しく影響する疾患、または胃もしくは小腸の切除または潰瘍性大腸炎、症候性炎症性腸疾患、または部分的もしくは完全な腸閉塞。以下の検査所見の異常のうちのいずれか:1.実証された骨髄併発がない限り、750細胞/mm3(0.75×109/L)未満の絶対好中球数(ANC)。2.実証された骨髄併発がない限り、輸血サポートとは無関係の50,000細胞/mm3(50×109/L)未満の血小板数。3.3.0×正常上限(ULN)以上の血清アスパラギン酸トランスアミナーゼ(AST/SGOT)またはアラニントランスアミナーゼ(ALT/SGPT)。4.2.0×ULNを超えるクレアチニン。
実施例12:高リスク慢性リンパ球性白血病および小リンパ球性リンパ腫患者における化合物1共結晶とリツキシマブとの組み合わせの2相研究
目的:本臨床研究の目的は、リツキシマブと組み合わせた化合物1共結晶が、慢性リンパ球性白血病(CLL)および小リンパ球性リンパ腫(SLL)の制御を補助することができるかを知ることである。この組み合わせの安全性も研究されることになる。
リツキシマブ(375mg/m2)を1日目、8日目、15日目、および22日目に静脈内(IV)で与えた後、2〜6周期の間、4週間に1回、1日目のみに継続することになる。化合物1共結晶を、1周期の2日目に、420mgの化合物1(140mgのカプセル3個)の用量にて毎日経口で開始し、毎日継続する。
主要転帰尺度:無進行生存(PFS)[期限:3カ月]−治療から進行性疾患または死亡のいずれか早く生じたものまでの時間間隔として定義される無進行生存。完全寛解(CR)、部分寛解(PR)、または安定疾患(SD)の患者は全て、無進行であると数えられる。Kaplan−Meier法を使用して推測される進行機能までの生存または時間。
副次転帰尺度:毒性[期限:3カ月]−種類、頻度、および重症度によって報告される毒性。選択される有害事象および検査所見の測定値に関して一覧にされた患者1人当たりの最も悪い毒性度。ベータ(1,1)に続く毒性の事前確率を仮定することにより、ベイジアンモデル(ベータ−2項式)に基づいて監視される毒性(3度または4度)。
適格性:18歳以上、男女共に適格である。
組み入れ基準:1.患者は、高リスクCLL/SLLの診断を有していなければならず、最大3次の以前の療法を用いて以前に治療されていなければならない。高リスクCLLおよび高リスクSLLは、17p欠損もしくは11q欠損またはTP53突然変異の存在によって定義される。FCRレジメン等の以前の一次化学免疫療法後3年未満の短い寛解持続時間を有するあらゆるCLLおよびSLL患者もまた、細胞遺伝学的異常の有無にかかわらず、高リスクCLL/SLLの基準を満たす。2.標準的な最初に行うべき化学免疫療法に対するCLL/SLL患者の不十分な結果を考えると、17p欠損またはTP53突然変異を有するCLLおよびSLL患者は、任意の以前の療法を受けたことがある必要はなく、かかる患者は、治療されていないか、または最大3次までの以前の療法を受けたことがある場合、適格であろう。3.患者は、2008 IWCLL Criteriaによる治療の指示を有していなければならない。4.インフォームドコンセントへの署名時点で18歳を超える患者。インフォームドコンセントを理解し、自主的に署名する。研究手順および経過観察の検査に従うことができる。5.0〜1のECOG/WHOパフォーマンスステータス。6.妊娠の可能性がある患者は、研究中および研究薬物の最終投薬後30日間にわたって、高度に有効な受胎調節(例えば、コンドーム、インプラント、注射剤、複合経口避妊薬、いくつかの子宮内避妊具[IUD]、禁欲、またはパートナーの不妊化)を実践する意思がなければならない。妊娠の可能性がある女性には、初潮を経験しており、成功した外科的不妊手術(子宮摘出、両側卵管結紮術、もしくは両側卵巣摘出術)を受けたことがない、または閉経後ではない、あらゆる女性が含まれる。閉経後とは、以下の通り定義される:別の理由を伴わない連続12カ月以上の無月経および実証された35mIU/mLを超える血清卵胞刺激ホルモン(FSH)レベル。妊娠の可能性がある男性とは、外科的に不妊化されていないあらゆる男性である。7.以下の全てによって示される十分な腎機能および肝機能:参加することが許容されるであろうギルバート病によるビリルビン上昇を有する患者を除く、1.5×制度上の正常上限(ULN)以下の総ビリルビン、2.5×ULN以下のALT、および疾患に関連しない限り、Cockroft−Gault方程式によって計算される30mL/分を超える推定クレアチニンクリアランス(CrCl)。8.現在治療される、基底細胞、皮膚の扁平上皮細胞癌、または頸部もしくは胸部の上皮内癌を除いて、過去3年間悪性腫瘍がないこと。9.妊娠の可能性がある女性に対して、尿妊娠検査(1日目から7日間以内)が必要とされる。
除外基準:1.妊娠または授乳中の女性。2.化学療法、化学免疫療法、モノクローナル抗体療法、放射線療法、高用量副腎皮質ホルモン療法(1日60mg以上のプレドニゾン)、または本試験の登録もしくは協力前21日以内の免疫療法を含む、治療。研究薬物の最初の投薬前30日以内に治験薬を受けたか、または以前に化合物1共結晶を受けたことがある。これより前に任意の治験薬を受けた場合、薬物関連毒性は、研究薬物の最初の投薬前にグレード1以下に回復していなければならない。4.無制御の全身性の真菌性、細菌性、ウイルス性、または他の感染症(その感染症に関連する継続的な徴候/症状の発現、および適切な抗生物質または他の治療にもかかわらず改善がないことによって定義される)。5.無制御自己免疫性溶血性貧血(AIHA)または自己免疫性血小板減少症(ITP)を有する患者。6.本プロトコルのスクリーニング時点において、500/マイクロ−L未満の絶対好中球数および/または30,000/マイクロ−L未満の血小板数によって定義される重度の造血性機能不全を有する患者。7.あらゆる他の重度の併発症、または患者を、化合物1共結晶およびリツキシマブを用いた療法を受けることに対する過度の危険に曝し得る心臓、腎臓、肝臓、もしくは他の臓器系に関与する重篤な臓器不全または疾患の病歴を有する。8.スクリーニングの6カ月以内の未制御もしくは症候性不整脈、うっ血性心不全、または心筋梗塞等の著しい心臓血管疾患、またはNew York Heart Association Functional Classificationによって定義されるクラス3もしくは4のあらゆる心臓病。9.左脚ブロック、第2AVブロック2型、第3ブロック、徐脈、および470msecを超えるQTcを含む、ECG異常の重要なスクリーニング。10.対象が研究に参加した場合、許容できない危険に曝すあらゆる重篤な健康状態、検査所見の異常、または精神疾病。11.6か月以内の脳卒中または脳出血症の病歴。12.出血性素因または凝血異常の証拠。13.1日目の前28日以内の大きな外科手術、切開生検、または著しい外傷、予想される研究の過程中における大きな外科手術の必要性。14.1日目の前7日以内の簡単な外科手術、穿刺吸引、またはコア生検。骨髄吸引および/または生検は許容される。15.重篤な、非治癒性の創傷、潰瘍、または骨折。16.クマディンによる治療。クマディンを最近に受けた患者は、研究の開始前少なくとも7日間はクマディンを服用してはならない。17.本研究の療法中、あらゆる化学療法(例えば、ベンダムスチン、シクロホスファミド、ペントスタチン、もしくはフルダラビン)、免疫療法(例えば、アレムツズマブ、もしくはオファツムマブ)、骨髄移植、実験療法、または放射線療法は禁止される。18.QTc間隔を延長することが知られている薬物または倒錯性心室頻拍に関連付けられ得る薬物の使用は、研究薬物の開始から7日間以内および研究−薬物治療中禁止される。
本明細書に記載の実施例および実施形態は、例示的であり、当業者に対して示唆される種々の修正または変更は、本開示内に含まれる。当業者に理解されるように、上記実施例に列挙される特定の構成成分は、他の機能的に同等な構成成分、例えば、希釈剤、結合剤、滑沢剤、充填剤等で置き換えられてもよい。