JP2018200022A - 燃料噴射制御装置、燃料噴射制御方法、並びに燃料噴射システム及びその製造方法 - Google Patents

燃料噴射制御装置、燃料噴射制御方法、並びに燃料噴射システム及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018200022A
JP2018200022A JP2017104892A JP2017104892A JP2018200022A JP 2018200022 A JP2018200022 A JP 2018200022A JP 2017104892 A JP2017104892 A JP 2017104892A JP 2017104892 A JP2017104892 A JP 2017104892A JP 2018200022 A JP2018200022 A JP 2018200022A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
length difference
path length
cylinder
candidate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017104892A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6900787B2 (ja
Inventor
直幸 山田
Naoyuki Yamada
直幸 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2017104892A priority Critical patent/JP6900787B2/ja
Priority to DE102018110843.5A priority patent/DE102018110843B4/de
Publication of JP2018200022A publication Critical patent/JP2018200022A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6900787B2 publication Critical patent/JP6900787B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/30Controlling fuel injection
    • F02D41/38Controlling fuel injection of the high pressure type
    • F02D41/40Controlling fuel injection of the high pressure type with means for controlling injection timing or duration
    • F02D41/401Controlling injection timing
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/30Controlling fuel injection
    • F02D41/38Controlling fuel injection of the high pressure type
    • F02D41/3809Common rail control systems
    • F02D41/3836Controlling the fuel pressure
    • F02D41/3845Controlling the fuel pressure by controlling the flow into the common rail, e.g. the amount of fuel pumped
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M57/00Fuel-injectors combined or associated with other devices
    • F02M57/005Fuel-injectors combined or associated with other devices the devices being sensors
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D2200/00Input parameters for engine control
    • F02D2200/02Input parameters for engine control the parameters being related to the engine
    • F02D2200/06Fuel or fuel supply system parameters
    • F02D2200/0602Fuel pressure
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D2200/00Input parameters for engine control
    • F02D2200/02Input parameters for engine control the parameters being related to the engine
    • F02D2200/06Fuel or fuel supply system parameters
    • F02D2200/0614Actual fuel mass or fuel injection amount
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D2200/00Input parameters for engine control
    • F02D2200/02Input parameters for engine control the parameters being related to the engine
    • F02D2200/06Fuel or fuel supply system parameters
    • F02D2200/0618Actual fuel injection timing or delay, e.g. determined from fuel pressure drop
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D2250/00Engine control related to specific problems or objectives
    • F02D2250/04Fuel pressure pulsation in common rails
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

【課題】噴射特性を高精度に補正する燃料噴射制御装置の提供。【解決手段】選択ブロックでは、今回サイクルで燃料を噴射する順の噴射気筒Caと、当該今回サイクルで燃料噴射を中止する順の裏気筒Cbとを、選択する。補正ブロックでは、選択ブロックにより選択された今回サイクルでの噴射気筒Ca及び裏気筒Cbに対応してそれぞれ検出される分配燃料の圧力変化に基づき、噴射気筒Caに対応する燃料噴射弁の噴射特性を補正する。ポンプ経路長差Dp及び前噴射経路長差Diの双方と、第一及び第二レール端経路長差Dr1,Dr2の双方とのうち、複数の候補気筒Cbc毎に最大となる経路長差を、候補別注目経路長差Dcと定義すると、当該候補別注目経路長差Dcの最小となる候補気筒Cbcが今回サイクルでの裏気筒Cbとして選択される。【選択図】図7

Description

本発明は、燃料噴射制御装置、燃料噴射制御方法、並びに燃料噴射システム及びその製造方法に関する。
従来、燃料ポンプから圧送された燃料を蓄圧保持するコモンレールから当該燃料が複数気筒毎の燃料噴射弁へ分配されて所定サイクルで順次噴射される多気筒内燃機関の燃料噴射システムは、広く利用されている。こうした燃料噴射システムに適用される燃料噴射制御技術としては、特許文献1に開示の如き技術が知られている。
特許文献1の開示技術では、燃料噴射弁毎に検出される分配燃料の圧力に基づき、噴射特性が制御される。具体的には、今回サイクルで燃料を噴射する順の噴射気筒と、当該今回サイクルで燃料噴射を中止する順の裏気筒とが、選択される。ここで裏気筒には、前回の燃料噴射に伴う分配燃料の圧力脈動の残留度合を最小とする気筒として、次回サイクルでの噴射気筒が選択されている。これにより、噴射気筒及び裏気筒にそれぞれ対応して検出される分配燃料の圧力変化に基づき、噴射気筒に対応する燃料噴射弁の噴射特性を補正することが可能となる。
特開2012−2177号公報
しかし、本発明者らの鋭意研究の結果、特許文献1の開示技術のように前回の燃料噴射に伴う分配燃料の圧力脈動に着目するだけでは、噴射特性の補正精度を逆に悪化させるおそれのあることが、判明したのである。
以上より本発明の一目的は、噴射特性を高精度に補正する燃料噴射制御装置及び燃料噴射制御方法を、提供することにある。
また本発明の他目的は、噴射特性を高精度に補正する燃料噴射システム及びその製造方法を、提供することにある。
以下、課題を達成するための発明の技術的手段について、説明する。尚、発明の技術的手段を開示する特許請求の範囲及び本欄に記載された括弧内の符号は、後に詳述する実施形態に記載された具体的手段との対応関係を示すものであり、発明の技術的範囲を限定するものではない。
上述の課題を解決するために開示された第一発明は、
燃料ポンプ(12)から圧送された燃料を蓄圧保持するコモンレール(13)から当該燃料が複数気筒(C)毎の燃料噴射弁(14)へ分配されて所定サイクルで順次噴射される多気筒内燃機関(1)の燃料噴射システム(10)に適用され、それら燃料噴射弁毎に検出される分配燃料の圧力に基づき噴射特性を制御する燃料噴射制御装置(20)であって、
今回サイクルで燃料を噴射する順の噴射気筒(Ca)と、当該今回サイクルで燃料噴射を中止する順の裏気筒(Cb)とを、選択する選択ブロック(S102)と、
選択ブロックにより選択された今回サイクルでの噴射気筒及び裏気筒に対応してそれぞれ検出される分配燃料の圧力変化に基づき、噴射気筒に対応する燃料噴射弁の噴射特性を補正する補正ブロック(S104,S105,S107,S108,S109,S110)とを、備え、
今回サイクルでの裏気筒の候補を、候補気筒(Cbc)と定義し、
今回サイクルでの噴射気筒と候補気筒との間にて分配燃料の圧力脈動に影響する燃料経路長の差として、燃料ポンプから分配燃料の圧力検出箇所(150)へ至るポンプ経路長差(Dp)、前回サイクルでの噴射気筒に対応する燃料噴射弁から圧力検出箇所へ至る前噴射経路長差(Di)、コモンレールの一端から圧力検出箇所へ至る第一レール端経路長差(Dr1)、及びコモンレールの他端から圧力検出箇所へ至る第二レール端経路長差(Dr2)を、それぞれ想定し、
ポンプ経路長差及び前噴射経路長差の少なくとも一方と、第一レール端経路長差及び第二レール端経路長差の双方とのうち、複数の候補気筒毎に最大となる経路長差を、候補別注目経路長差(Dc)と定義すると、
選択ブロックは、候補別注目経路長差が最小となる候補気筒を、今回サイクルでの裏気筒として選択する。
上述の課題を解決するために開示された第二発明は、
燃料ポンプ(12)から圧送された燃料を蓄圧保持するコモンレール(13)から当該燃料が複数気筒(C)毎の燃料噴射弁(14)へ分配されて所定サイクルで順次噴射される多気筒内燃機関(1)の燃料噴射システム(10)に適用され、それら燃料噴射弁毎に検出される分配燃料の圧力に基づき噴射特性を制御する燃料噴射制御方法であって、
今回サイクルで燃料を噴射する順の噴射気筒(Ca)と、当該今回サイクルで燃料噴射を中止する順の裏気筒(Cb)とを、選択する選択ステップ(S102)と、
選択ステップにより選択された今回サイクルでの噴射気筒及び裏気筒に対応してそれぞれ検出される分配燃料の圧力変化に基づき、噴射気筒に対応する燃料噴射弁の噴射特性を補正する補正ステップ(S104,S105,S107,S108,S109,S110)とを、含み、
今回サイクルでの裏気筒の候補を、候補気筒(Cbc)と定義し、
今回サイクルでの噴射気筒と候補気筒との間にて分配燃料の圧力脈動に影響する燃料経路長の差として、燃料ポンプから分配燃料の圧力検出箇所(150)へ至るポンプ経路長差(Dp)、前回サイクルでの噴射気筒に対応する燃料噴射弁から圧力検出箇所へ至る前噴射経路長差(Di)、コモンレールの一端から圧力検出箇所へ至る第一レール端経路長差(Dr1)、及びコモンレールの他端から圧力検出箇所へ至る第二レール端経路長差(Dr2)を、それぞれ想定し、
ポンプ経路長差及び前噴射経路長差の少なくとも一方と、第一レール端経路長差及び第二レール端経路長差の双方とのうち、複数の候補気筒毎に最大となる経路長差を、候補別注目経路長差(Dc)と定義すると、
選択ステップでは、候補別注目経路長差が最小となる候補気筒を、今回サイクルでの裏気筒として選択する。
上述の課題を解決するために開示された第三発明は、
燃料を圧送する燃料ポンプ(12)と、燃料ポンプから圧送された燃料を蓄圧保持するコモンレール(13)と、コモンレールから分配される燃料を多気筒内燃機関(1)の複数気筒(C)毎に所定サイクルで順次噴射する燃料噴射弁(14)と、それら燃料噴射弁毎に検出される分配燃料の圧力に基づき噴射特性を制御する燃料噴射制御装置(20)とを、含んで構成される燃料噴射システム(10)であって、
燃料噴射制御装置は、
今回サイクルで燃料を噴射する順の噴射気筒(Ca)と、当該今回サイクルで燃料噴射を中止する順の裏気筒(Cb)とを、選択する選択ブロック(S102)と、
選択ブロックにより選択された今回サイクルでの噴射気筒及び裏気筒に対応してそれぞれ検出される分配燃料の圧力変化に基づき、噴射気筒に対応する燃料噴射弁の噴射特性を補正する補正ブロック(S104,S105,S107,S108,S109,S110)とを、備え、
今回サイクルでの裏気筒の候補を、候補気筒(Cbc)と定義し、
今回サイクルでの噴射気筒と候補気筒との間にて分配燃料の圧力脈動に影響する燃料経路長の差として、燃料ポンプから分配燃料の圧力検出箇所(150)へ至るポンプ経路長差(Dp)、前回サイクルでの噴射気筒に対応する燃料噴射弁から圧力検出箇所へ至る前噴射経路長差(Di)、コモンレールの一端から圧力検出箇所へ至る第一レール端経路長差(Dr1)、及びコモンレールの他端から圧力検出箇所へ至る第二レール端経路長差(Dr2)を、それぞれ想定し、
ポンプ経路長差及び前噴射経路長差の少なくとも一方と、第一レール端経路長差及び第二レール端経路長差の双方とのうち、複数の候補気筒毎に最大となる経路長差を、候補別注目経路長差(Dc)と定義すると、
選択ブロックは、候補別注目経路長差が最小となる候補気筒を、今回サイクルでの裏気筒として選択する。
これらの第一〜第三発明は、今回サイクルでの噴射気筒と裏気筒の候補気筒との間にて分配燃料の圧力脈動に影響する燃料経路長の差として、四種類の経路長差に着目する。ここでポンプ経路長差と前噴射経路長差とは、燃料ポンプからの燃料圧送と前回サイクルでの噴射気筒への燃料噴射とをそれぞれ起点として生じる圧力脈動に対して、各々の差分増加に応じた位相差拡大を与えることになる。また、第一及び第二レール端経路長差は、そうした起点の少なくとも一方によって生じた圧力脈動に対して、コモンレール端での反射により各々の差分増加に応じた位相差拡大をさらに与えることになる。
そこで第一〜第三発明によると、ポンプ経路長差及び前噴射経路長差の少なくとも一方と、第一及び第二レール端経路長差の双方とのうち、複数の候補気筒毎に最大となる経路長差、即ち候補別注目経路長差について、最小となる候補気筒が今回サイクルでの裏気筒として選択される。これによれば、選択された今回サイクルでの噴射気筒及び裏気筒にそれぞれ対応して圧力変化を検出される分配燃料の圧力脈動を、抑えることができる。故に、そうして検出される分配燃料の圧力変化に基づくことで、噴射気筒に対応する燃料噴射弁の噴射特性を高精度に補正することが可能となる。
上述の課題を解決するために開示された第四発明は、
第三発明の燃料噴射システムを製造する製造方法であって、
コモンレールにおいて燃料ポンプと連通するポンプ連通箇所(130)及び各燃料噴射弁と個別に連通する複数の弁連通箇所(131)の組合わせが相異なる複数のレイアウトを、想定する想定ステップ(S201)と、
想定ステップにより想定されたレイアウトの各々にて候補別注目経路長差が最小となる裏気筒毎に、当該最小の候補別注目経路長差を裏気筒別注目経路長差(Dcb)として抽出する第一抽出ステップ(S301,S302,S303,S304,S305,S306,S307)と、
第一抽出ステップにより抽出された裏気筒別注目経路長差のうち最大となる経路長差を、想定ステップにより想定されたレイアウト毎に、レイアウト別注目経路長差(Dcbl)として抽出する第二抽出ステップ(S300,S308,S309)と、
第二抽出ステップにより抽出されたレイアウト別注目経路長差が最小となるレイアウトを、ポンプ連通箇所及び各弁連通箇所にそれぞれ燃料ポンプ及び各燃料噴射弁を連通組付けするために従う設計レイアウトとして、決定する決定ステップ(S203)とを、含む。
上述の課題を解決するために開示された第五発明は、
第三発明の燃料噴射システムを製造する製造方法であって、
コモンレールにおいて燃料ポンプと連通するポンプ連通箇所(130)及び各燃料噴射弁と個別に連通する複数の弁連通箇所(131)の組合わせが相異なる複数のレイアウトを、想定する想定ステップ(S201)と、
想定ステップにより想定されたレイアウトの各々にて候補別注目経路長差が最小となる裏気筒毎に、当該最小の候補別注目経路長差を裏気筒別注目経路長差(Dcb)として抽出する第一抽出ステップ(S301,S302,S303,S304,S305,S306,S307)と、
第一抽出ステップにより抽出された裏気筒別注目経路長差のうち最大となる経路長差を、想定ステップにより想定されたレイアウト毎に、レイアウト別注目経路長差(Dcbl)として抽出する第二抽出ステップ(S300,S308,S309)と、
第二抽出ステップにより抽出されたレイアウト別注目経路長差が閾値(Dth)以下となるレイアウトを、ポンプ連通箇所及び各弁連通箇所にそれぞれ燃料ポンプ及び各燃料噴射弁を連通組付けするために従う設計レイアウトとして、決定する決定ステップ(S2203a,S2203b)とを、含む。
これらの第四及び第五発明は、想定レイアウトの各々にて最小となる裏気筒毎の候補別注目経路長差である裏気筒別注目経路長差のうち、最大の経路長差をレイアウト別注目経路長差として抽出する。そこで第四及び第五発明によると、抽出されたレイアウト別注目経路長差が最小又は閾値以下となる設計レイアウトに従って、燃料ポンプ及び各燃料噴射弁がコモンレールでのポンプ連通箇所及び各弁連通箇所にそれぞれ連通組付けされることになる。これによれば、燃料噴射システムのレイアウトを、噴射特性の補正により分配燃料の圧力脈動を抑え得るレイアウトに絞って設計することができるので、当該設計処理の簡素化が可能となる。
第一実施形態による燃料噴射システムを示す構成図である。 第一実施形態による燃料噴射システムのコモンレールにおけるレイアウトを示す構成図である。 第一実施形態による燃料噴射制御フローを示すフローチャートである。 第一実施形態による圧力波形を示すグラフである。 第一実施形態による燃料噴射システムの製造フローを示すフローチャートである。 図5の製造フローによるメインループ処理を示すフローチャートである。 図5の製造フローによるレイアウト設計処理の結果を示す特性表である。 図5の製造フローにて想定される経路長差を説明するための構成図である。 図5の製造フローにて想定される経路長差を説明するための構成図である。 図5の製造フローにて想定される経路長差を説明するための構成図である。 図5の製造フローにて想定される経路長差を説明するための構成図である。 図5の製造フローによる想定レイアウト例を示す構成図である。 図6の製造フローによる経路長差の算出結果を示す特性表である。 図6の製造フローによる候補別注目経路長差の抽出結果を示す特性表である。 図6の製造フローによる裏気筒別注目経路長差の抽出結果を示す特性表である。 図6の製造フローによるレイアウト別注目経路長差の抽出結果を示す特性表である。 図6の製造フローによる噴射気筒及び裏気筒の抽出結果を示す特性表である。 比較例を示す特性表である。 比較例を示す構成図である。 比較例に対する第一実施形態の作用効果を説明するためのグラフである。 第二実施形態による燃料噴射システムの製造フローを示すフローチャートである。 図5の変形例による燃料噴射システムの製造フローを示すフローチャートである。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組合わせばかりではなく、特に組合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組合わせることができる。
(第一実施形態)
図1に示すように、本発明の第一実施形態による燃料噴射システム10は、車両に搭載される多気筒内燃機関1に、適用される。この内燃機関1は、複数気筒C内の各燃焼室にて燃料としての軽油を順次圧縮して自着火により燃焼させる、いわゆる圧縮自着火式の四ストロークディーゼルエンジンである。ここで特に本実施形態では、クランクシャフトScに沿って四気筒C(同図には各々の識別符号♯1,♯2,♯3,♯4を付す)が一列に並び、♯1→♯3→♯4→♯2を繰り返す所定のサイクルで各気筒Cへの燃料噴射を順次実行する、直列四気筒の内燃機関1が示されている。
燃料噴射システム10は、こうした内燃機関1の各気筒Cに対する燃料の噴射特性を、ECU(Electronic Control Unit)20により制御する。具体的に燃料噴射システム10は、ECU20に加えて、燃料タンク11、燃料ポンプ12、コモンレール13、燃料噴射弁14及び燃圧センサ15等を、含んでいる。
燃料タンク11は、内燃機関1への供給燃料を貯留する。燃料ポンプ12は、クランクシャフトScのクランクトルクを利用して作動する、いわゆるメカポンプである。燃料ポンプ12は、燃料タンク11から吸入した燃料を、圧送する。このとき燃料ポンプ12では、内燃機関1の運転状態に基づいたECU20からの通電調整に従ってコモンレール13への圧送燃料の圧力が高圧値(例えば1800気圧程度)に制御される。こうした燃料圧送を実現するために燃料ポンプ12は、燃料経路を形成するタンク配管11aを介して、燃料タンク11と連通している。
図1,2に示すようにコモンレール13は、両端13a,13b間をストレートに延伸する直管状に、形成されている。コモンレール13は、内燃機関1のクランクシャフトScに沿って配置されている。コモンレール13は、内燃機関1への供給燃料とし燃料ポンプ12から圧送されてくる高圧の燃料を、蓄圧状態にて保持する。こうした蓄圧保持を実現するためにコモンレール13は、燃料経路を形成するポンプ配管12aを介して、燃料ポンプ12と連通している。そこで図2に示すように、コモンレール13における燃料ポンプ12との連通箇所を、ポンプ連通箇所130と定義する。
図1,2に示すように燃料噴射弁14は各気筒Cに一つずつ対応するようにして、複数設けられている。各燃料噴射弁14は、内燃機関1のシリンダヘッドに設置されることで、互いに離間して並んでいる。各燃料噴射弁14は、コモンレール13より分配される高圧の燃料をそれぞれの噴孔から、対応する気筒C内の燃焼室へと適時に噴射する。このとき各燃料噴射弁14では、内燃機関1の運転状態に基づいたECU20からの通電調整に従って、対応気筒Cへの燃料の噴射特性が制御される。こうした燃料噴射を実現するために各燃料噴射弁14は、それぞれ一つずつ対応した燃料経路を形成する弁配管14aを介して、コモンレール13と連通している。そこで図2に示すように、コモンレール13における各燃料噴射弁14との連通箇所を、それぞれ弁連通箇所131と定義する。これら各弁連通箇所131と各燃料噴射弁14との間の各弁配管14aとして本実施形態では、形状は異なるが燃料経路長の実質等しい等長管が、採用されている。
図1,2に示すように燃圧センサ15は、各燃料噴射弁14に一つずつ対応するようにして、複数設けられている。各燃圧センサ15は、圧力検出素子を主体に構成されている。各燃圧センサ15は、それぞれ対応した燃料噴射弁14へコモンレール13から分配される分配燃料の圧力を、検出する。こうした分配燃料の圧力検出を高精度に実現するために各燃圧センサ15は、それぞれ対応した燃料噴射弁14の燃料入口に内蔵されることで、内燃機関1のシリンダヘッドに設置されている。そこで図2に示すように、各燃料噴射弁14における燃圧センサ15の内蔵箇所を、それぞれ分配燃料の圧力検出箇所150と定義する。この定義の下、分配燃料の圧力検出箇所150を有する燃料噴射弁14毎での当該箇所150とコモンレール13との間の燃料経路長は、本実施形態では上述した弁配管14aとしての等長管の採用により、互いに等しく設定されている。
図1に示すようにECU20は、プロセッサ20a及びメモリ20bを有するマイクロコンピュータを主体に、構成されている。ECU20は、燃料ポンプ12、各燃料噴射弁14及び燃圧センサ15の他、車両の各種センサに対し、直接的又は間接的に接続されている。ECU20は、多気筒内燃機関1の運転状態情報を含む車両情報と、燃圧センサ15の検出情報とに基づき、燃料ポンプ12及び各燃料噴射弁14の作動を制御する。
ここで、燃料噴射制御装置として燃料噴射システム10に適用されているECU20は、メモリ20bに記憶された燃料噴射制御プログラムをプロセッサ20aにより実行する。その結果、図3に示す燃料噴射制御方法としての燃料噴射制御フローが機能的に実現される。尚、燃料噴射制御フローは、車両において乗員からの内燃機関1の始動指令を与えるパワースイッチのオン操作に応じて開始される一方、乗員からの同機関1の停止指令を与えるパワースイッチのオフ操作に応じて終了する。また、燃料噴射制御フロー中の「S」とは、各ステップを意味している。さらにまた、燃料噴射制御プログラム及びその実行に必要な各種情報を記憶する図1のメモリ20bは、例えば半導体メモリ、磁気媒体若しくは光学媒体等といった記憶媒体を、一つ又は複数使用して構成される。
図3に示すように燃料噴射制御フローのS101では、内燃機関1での燃料噴射のサイクルが切替えられたか否かを、例えばクランク角度等の車両情報に基づき判定する。その結果、否定判定が下される間は、S101を繰り返して実行する一方、肯定判定が下されると、S102へ移行する。そこで以下では、S101による否定判定中となる切り替え前のサイクルを、前回サイクルと定義する一方、S101による肯定判定以降となる切り替え後のサイクルを、今回サイクルと定義する。
S102では、今回サイクルでの噴射気筒Caと裏気筒Cbとを、例えばクランク角度等の車両情報に基づき、図7に示すメモリ20bの記憶情報に従って選択する。ここで噴射気筒Caは、対応する燃料噴射弁14からの燃料噴射を今回サイクルでは実行する順となる一気筒Cが、四気筒Cの中からされる。これに対して本実施形態の裏気筒Cbは、対応する燃料噴射弁14からの燃料噴射を今回サイクルでは中止する順となる三気筒Cのうち、前回サイクルでの噴射気筒Caである前回噴射気筒Caf(図7〜11参照)を除く残り二気筒Cの中から、選択される。
図3に示すようにS103では、S102により選択された噴射気筒Caに対応する燃料噴射弁14へ今回サイクルにて通電するための噴射指令信号を、例えばエンジン回転数及びアクセル開度等の車両情報に基づき設定する。このとき、例えば噴射段数、噴射量、噴射タイミング及び噴射時間等の噴射特性が考慮される。
S104では、S102により選択された噴射気筒Caに関してメモリ20bに記憶されている最新の補正係数を、読出す。S105では、S103により設定した噴射指令信号に従う噴射特性を、S104により読出した補正係数で補正する。S106では、S105により補正された噴射指令信号を、S102により選択された噴射気筒Caに対応する燃料噴射弁14へ出力する。
S107では、S102により選択された噴射気筒Ca及び裏気筒Cbにそれぞれ対応する各燃料噴射弁14に関して、コモンレール13からの分配燃料の圧力を個別に検出する。このとき、今回サイクルでの噴射気筒Caに対応する燃料噴射弁14では、内蔵の燃圧センサ15により分配燃料圧力の時間変化が検出されることで、ECU20では、図4(A)に示すように当該時間変化を表した圧力波形Waが取得される。また一方、今回サイクルでの裏気筒Cbに対応する燃料噴射弁14では、内蔵の燃圧センサ15により分配燃料圧力の時間変化が検出されることで、ECU20では、図4(B)に示すように当該時間変化を表した圧力波形Wbが取得される。
S108では、S107での圧力検出により取得された圧力波形Wa,Wbに基づき、図4(C)に示すようにそれら圧力波形Wa,Wbの差となる真の圧力波形Wcを、抽出する。S109では、S108により抽出された真の圧力波形Wcに相関して燃料噴射率の時間変化を表すように、噴射率波形を算出する。S110では、S102により選択された今回サイクルでの噴射気筒Caに対応する燃料噴射弁14に関して、当該噴射気筒Caが今回サイクル後に燃料噴射を再度実行する噴射サイクル(即ち、本実施形態では四サイクル後の噴射サイクル)の噴射特性を補正するために、S108により算出された噴射率波形に従う補正係数を決定する。この決定された補正係数は、今回サイクル後に噴射気筒Caが燃料噴射を再度実行する噴射サイクルでのS104にて、メモリ20bに記憶の最新値として読出されることになる。以上の後に燃料噴射制御フローでは、S101へ戻る。
(システム製造方法)
図5,6に示すように、燃料噴射システム10を製造する製造方法としての製造フローは、コモンレール13における一つのポンプ連通箇所130及び複数の弁連通箇所131のレイアウトを最適化するレイアウト設計処理を主体に、実現される。尚、製造フロー中の「S」とは、各ステップを意味している。
製造フローの説明に入る前に、レイアウト設計処理の前提を説明しておく。まず、説明の理解を容易にするために、コモンレール13における両端13a,13bと各箇所130,131の中心点とのうち、隣り合うもの同士のピッチPは、図2に示すように互いに実質等しい単位長の「1」として想定される。但し、実際の製品上は、互いに実質等しいピッチPが想定されてもよいし、二以上のピッチP同士で相異なる値が想定されてもよい。
次に、上述の燃料噴射制御フローにおける今回サイクルでの噴射気筒Caに対して、当該今回サイクルでの裏気筒Cbとなる気筒Cの候補は、図7に示す候補気筒Cbcと定義され、各回サイクル毎に複数(本実施形態では二つ)ずつ想定される。またこの定義の下、今回サイクルでの噴射気筒Caと候補気筒Cbcとの間にて分配燃料の圧力脈動に影響する燃料経路長の差としては、図7〜11に示す四種類の経路長差Dp,Di,Dr1,Dr2が想定される。
これら経路長差Dp,Di,Dr1,Dr2の想定に当たって、燃料噴射弁14毎の圧力検出箇所150とコモンレール13との間の燃料経路長は、本実施形態では等長な弁配管14aの採用により、噴射気筒Caと候補気筒Cbcとで共通することになる。ここで、燃料噴射弁14毎の圧力検出箇所150とコモンレール13との間の燃料経路長は、後に詳述の如く経路長差Dp,Di,Dr1,Dr2を定義する燃料経路長Lpa,Lpb,Lia,Lib,Lr1a,Lr1b,Lr2a,Lr2bの一部として、含まれる。そこで、以下の説明において燃料経路長Lpa,Lpb,Lia,Lib,Lr1a,Lr1b,Lr2a,Lr2bについては、燃料噴射弁14毎の圧力検出箇所150とコモンレール13との間の燃料経路長を無視した値として、コモンレール13上での上記ピッチPに応じた値のみが考慮されている。尚、図7では、一ピッチPを単位長の「1」として、経路長差Dp,Di,Dr1,Dr2が示されている。
図8に示すようにポンプ経路長差Dpは、今回サイクルでの噴射気筒Ca及び候補気筒Cbcにそれぞれ対応する燃料噴射弁14の圧力検出箇所150まで、燃料ポンプ12から至る燃料経路長Lpa,Lpbの差の絶対値として、定義される。図9に示すように前噴射経路長差Diは、今回サイクルでの噴射気筒Ca及び候補気筒Cbcにそれぞれ対応する燃料噴射弁14の圧力検出箇所150まで、前回噴射気筒Cafの対応燃料噴射弁14から至る燃料経路長Lia,Libの差の絶対値として、定義される。図10に示すように第一レール端経路長差Dr1は、今回サイクルでの噴射気筒Ca及び候補気筒Cbcにそれぞれ対応する燃料噴射弁14の圧力検出箇所150まで、コモンレール13の一端(即ち、同図の右端)13aから至る燃料経路長Lr1a,Lr1bの差の絶対値として、定義される。図11に示すように第二レール端経路長差Dr2は、今回サイクルでの噴射気筒Ca及び候補気筒Cbcにそれぞれ対応する燃料噴射弁14の圧力検出箇所150まで、コモンレール13の他端(即ち、同図の左端)13bから至る燃料経路長Lr2a,Lr2bの差の絶対値として、定義される。
これら四種類全ての経路長差Dp,Di,Dr1,Dr2のうち、今回サイクルでの噴射気筒Ca及び候補気筒Cbcの組毎に最大の値(全て同値の場合は、その値)となる経路長差は、それぞれ図7に示す候補別注目経路長差Dcと定義される。これにより本実施形態では、ポンプ経路長差Dp及び前噴射経路長差Diの双方と、第一レール端経路長差Dr1及び第二レール端経路長差Dr2の双方とのうち、少なくとも一種類が候補別注目経路長差Dcに該当することとなる。
また、今回サイクルでの噴射気筒Ca及び候補気筒Cbcの組毎に一つずつとなる候補別注目経路長差Dcのうち、最小の値(全て同値の場合は、その値)は、図7に示す裏気筒別注目経路長差Dcbと定義される。この裏気筒別注目経路長差Dcbは、後に詳述の製造フローによって抽出される各回サイクルでの裏気筒Cbに、対応することとなる。
さらに、各回サイクルでの噴射気筒Ca及び候補気筒Cbcの組毎に一つずつとなる裏気筒別注目経路長差Dcbのうち、最大の値(全て同値の場合は、その値)は、図7に示すレイアウト別注目経路長差Dcblと定義される。このレイアウト別注目経路長差Dcblは、後に詳述の製造フローによって想定される各想定レイアウトに、対応することとなる。
図5に示すように、以上の前提下において実現される製造フローのS201では、コモンレール13におけるポンプ連通箇所130及び各弁連通箇所131の組合わせが相異なる複数のレイアウトを、例えば図2,12に示すように想定する。このとき、直列四気筒型の内燃機関1に適用される本実施形態の燃料噴射システム10については、実現可能な全てのレイアウトとして、120通りのレイアウトが想定される。
製造フローのS202では、レイアウト設計処理として、S201により想定された想定レイアウト別にレイアウト別注目経路長差Dcblを抽出するために、メインループ処理を実行する。図6に示すメインループ処理のS300では、メインループ処理を開始する。このメインループ処理は、全想定レイアウト分(即ち、本実施形態では120通り分)、レイアウト別注目経路長差Dcblの抽出を繰り返す。
S301では、各回サイクル別に裏気筒別注目経路長差Dcbを抽出するために、一次サブループ処理を開始する。この一次サブループ処理は、今回処理する想定レイアウトを今回想定レイアウトとして、当該今回想定レイアウトでの全サイクル分(即ち、本実施形態では四サイクル分)、裏気筒別注目経路長差Dcbの抽出を繰り返す。換言すれば一次サブループ処理は、裏気筒Cbの想定数分(即ち、本実施形態では四気筒分)、裏気筒別注目経路長差Dcbの抽出を繰り返す。
一次サブループ処理のS302では、上述の燃料噴射制御フローにおける今回サイクルに対応した抽出サイクルを今回抽出サイクルとして、当該今回抽出サイクルでの候補気筒Cbc別に候補別注目経路長差Dcを抽出するために、二次ループ処理を開始する。この二次ループ処理は、今回抽出サイクルでの候補気筒Cbcの想定数分(即ち、本実施形態では二気筒分)、候補別注目経路長差Dcの抽出を繰り返す。
二次サブループ処理のS303では、図13に示すように、今回処理での候補気筒Cbcに関する四種類の経路長差Dp,Di,Dr1,Dr2を、算出する。二次サブループ処理のS304では、図14に示すように、S303により算出された経路長差Dp,Di,Dr1,Dr2のうち最大値を、今回処理での候補気筒Cbcに関する候補別注目経路長差Dcとして、抽出する。
こうしてS303〜S304が繰り返されることで、今回抽出サイクルでの各候補気筒Cbc毎に候補別注目経路長差Dcが抽出されると、図6のS305にて二次サブループ処理を終了してから、一次サブループ処理のS306を実行する。このS306では、図15に示すように、二次サブループ処理で抽出された候補気筒Cbc毎の候補別注目経路長差Dcのうち最小値を、今回抽出サイクルでの裏気筒Cb(即ち、本実施形態では今回抽出サイクルでの候補気筒Cbcの一方)に関する裏気筒別注目経路長差Dcbとして、抽出する。
こうしてS302〜S306が繰り返されることで、今回想定サイクルでの各回抽出サイクル毎、即ち今回想定サイクルでの各裏気筒Cb毎に裏気筒別注目経路長差Dcbが抽出されると、図6のS307にて一次サブループ処理を終了してから、メインループ処理のS308を実行する。このS308では、図16に示すように、一次サブループ処理で抽出された裏気筒Cb毎の裏気筒別注目経路長差Dcbのうち最大値を、今回想定レイアウトでの裏気筒Cbに関するレイアウト別注目経路長差Dcblとして、抽出する。
こうしてS301〜S308が繰り返されることで、各想定レイアウト毎にレイアウト別注目経路長差Dcblが抽出されると、図6のS309にてメインループ処理を終了してから、図5に示す製造フローのS203を実行する。このS203では、S201による想定レイアウトのうち、メインループ処理で抽出されたレイアウト別注目経路長差Dcblが最小となるレイアウトを、図2に示す如き設計レイアウトに決定する。
製造フローのS204では、S203により決定された設計レイアウトに関して、図17に示すように各回抽出サイクルでの裏気筒別注目経路長差Dcbに対応する噴射気筒Ca及び裏気筒Cb(即ち、本実施形態では各回抽出サイクルでの候補気筒Cbcの一方ずつ)を抽出して、メモリ20bに記憶させる。
図5に示すように製造フローのS205では、S203により決定された設計レイアウトに従って、コモンレール13のポンプ連通箇所130及び各弁連通箇所131にそれぞれ燃料ポンプ12及び各燃料噴射弁14を、配管12a,14aを介した連通状態に組付けする。こうしてコモンレール13に連通組付けされた燃料ポンプ12は、さらに配管11aを介した燃料タンク11との連通状態に組付けされる。また、コモンレール13に連通組付けされた各燃料噴射弁14及びその各々に内蔵の燃圧センサ15は、さらに内燃機関1への設置状態且つECU20との接続状態に組付けされる。以上により、製造フローは完了することとなる。
ここまでの説明から第一実施形態では、ECU20のうちS102を実行する機能部分が「選択ブロック」に相当し、ECU20のうちS104,S105,S107,S108,S109,S110を実行する機能部分が「補正ブロック」に相当する。また第一実施形態では、S102が「選択ステップ」に相当し、S104,S105,S107,S108,S109,S110が「補正ステップ」に相当する。さらに第一実施形態では、S201が「想定ステップ」に相当し、S301,S302,S303,S304,S305,S306,S307が「第一抽出ステップ」に相当し、S300,S308,S309が「第二抽出ステップ」に相当し、S203が「決定ステップ」に相当する。
(作用効果)
以上説明した第一実施形態の作用効果を、以下に説明する。
第一実施形態は、今回サイクルでの噴射気筒Caと裏気筒Cbの候補気筒Cbcとの間にて分配燃料の圧力脈動に影響する燃料経路長の差として、四種類の経路長差Dp,Di,Dr1,Dr2に着目している。ここでポンプ経路長差Dpと前噴射経路長差Diとは、燃料ポンプ12からの燃料圧送と前回噴射気筒Cafへの燃料噴射とをそれぞれ起点として生じる圧力脈動に対して、各々の差分増加に応じた位相差拡大を与えることになる。また、第一及び第二レール端経路長差Dr1,Dr2は、そうした起点の少なくとも一方によって生じた圧力脈動に対して、コモンレール端13a,13bでの反射により各々の差分増加に応じた位相差拡大をさらに与えることになる。
そこで第一実施形態によると、ポンプ経路長差Dp及び前噴射経路長差Diの少なくとも一方と、第一及び第二レール端経路長差Dr1,Dr2の双方とのうち、複数の候補気筒Cbc毎に最大となる経路長差、即ち候補別注目経路長差Dcについて最小となる候補気筒Cbcが、今回サイクルでの裏気筒Cbとして選択される。これによれば、選択された今回サイクルでの噴射気筒Ca及び裏気筒Cbにそれぞれ対応して圧力変化を検出される分配燃料の圧力脈動を、抑えることができる。故に、そうして検出される分配燃料の圧力変化に基づくことで、噴射気筒Caに対応する燃料噴射弁14の噴射特性を高精度に補正することが可能となる。
ここで図18,19は、第一実施形態と比較するために次回サイクルでの噴射気筒Caを裏気筒Cbとして選択する比較例を、示している。この比較例を基準とした場合に、第一実施形態による噴射特性の補正精度は、図20に示すように分配燃料の圧力レベルが低くなるほど、有効に改善されることが分かる。尚、図20では、第一実施形態と比較例との各々による噴射特性として、相異なる二段噴射パターンでの目標噴射量に対する実噴射量のずれ量が算出されることで、補正精度の改善量として、当該ずれ量に関する第一実施形態と比較例との差が示されている。
また第一実施形態によると、経路長差Dp,Diの双方と経路長差Dr1,Dr2の双方とのうちで候補気筒Cbc毎の最大値である候補別注目経路長差Dcが、裏気筒Cbとして選択される候補気筒Cbcでは最小となる。これによれば、選択された今回サイクルでの噴射気筒Ca及び裏気筒Cbにそれぞれ対応して圧力変化が検出される分配燃料の圧力脈動を、最小限に抑えることができる。故に、そうして検出される分配燃料の圧力変化に基づくことで、噴射気筒Caに対応する燃料噴射弁14での噴射特性の補正精度を高めることが可能となる。
さらに第一実施形態によると、分配燃料の圧力脈動に影響する燃料経路長の一部として、燃料噴射弁14毎での分配燃料の圧力検出箇所150とコモンレール13との間の経路長は、互いに等しく設定される。これによれば、裏気筒Cbを選択するための候補別注目経路長差Dcとなる経路長差Dp,Di,Dr1,Dr2の定義に必要な燃料経路長を想定するに当たり、燃料噴射弁14毎の圧力検出箇所150とコモンレール13との間の燃料経路長を無視することができる。故に、裏気筒Cbを選択するための設計処理を、簡素化することが可能となる。
またさらに第一実施形態は、想定レイアウトの各々にて最小となる裏気筒Cb毎の候補別注目経路長差Dcである裏気筒別注目経路長差Dcbのうち、最大の経路長差をレイアウト別注目経路長差Dcbとして抽出する。そこで第一実施形態によると、抽出されたレイアウト別注目経路長差Dcblが最小となる設計レイアウトに従って、燃料ポンプ12及び各燃料噴射弁14がコモンレール13でのポンプ連通箇所130及び各弁連通箇所131にそれぞれ連通組付けされる。これによれば、燃料噴射システム10のレイアウトを、噴射特性の補正により分配燃料の圧力脈動を抑え得るレイアウトに絞って設計することができるので、当該設計処理の簡素化が可能となる。
(第二実施形態)
図21に示すように本発明の第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。第二実施形態の製造フローでは、第一実施形態のS203に代わるS2203a,S2203bが実行される。
S2203aでは、S201による想定レイアウトのうち、メインループ処理で抽出されたレイアウト別注目経路長差Dcblが所定の閾値Dth以下となるレイアウトを、設計レイアウトの候補となる候補レイアウトとして、選別する。ここで閾値Dthは、候補レイアウトが複数選別されるように、予め設定される。S2203bでは、例えば車両における燃料噴射システム10の設置性等を考慮することで、S2203aにより選別された候補レイアウトの中から設計レイアウトを決定する。以上より第二実施形態では、S2203a,S2203bが「決定ステップ」に相当する。
このような第二実施形態は、第一実施形態と同様、想定レイアウトの各々にて最小となる裏気筒Cb毎の候補別注目経路長差Dcである裏気筒別注目経路長差Dcbのうち、最大の経路長差をレイアウト別注目経路長差Dcbとして抽出することになる。そこで第二実施形態によると、抽出されたレイアウト別注目経路長差Dcblが閾値Dth以下となる設計レイアウトに従って、燃料ポンプ12及び各燃料噴射弁14がコモンレール13でのポンプ連通箇所130及び各弁連通箇所131にそれぞれ連通組付けされる。これによれば、燃料噴射システム10のレイアウトを、噴射特性の補正により分配燃料の圧力脈動を抑え得るレイアウトに絞って設計することができるので、当該設計処理の簡素化が可能となる。
(他の実施形態)
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組合わせに適用することができる。
第一及び第二実施形態の変形例1では、S201による想定レイアウトは、実現可能な全レイアウトのうち一部となる複数のレイアウトであってもよい。第一実施形態の変形例2では図22に示すように、S201による想定レイアウトは、実現可能な全レイアウトのうち、例えば車両における燃料噴射システム10の設置性等によって決まる唯一つのレイアウトであってもよい。この変形例2の製造フローでは、S201による唯一つの想定レイアウトに関してレイアウト別注目経路長差Dcblを抽出するために、S202にてメインループ処理が実行される。また変形例2の製造フローでは、メインループ処理にて抽出されたレイアウト別注目経路長差Dcblを実現する唯一つの想定レイアウトが、S203での設計レイアウトとして決定される。
第一及び第二実施形態の変形例3では、コモンレール13の弁連通箇所131から燃料噴射弁14の噴孔までの間であれば、燃圧センサ15の配置される圧力検出箇所150が燃料噴射弁14の燃料入口以外であってもよい。第一及び第二実施形態の変形例4では、燃料噴射弁14毎の圧力検出箇所150とコモンレール13との間の燃料経路長は、二以上の燃料噴射弁14の間で相異なる値に設定されていれもよい。第一及び第二実施形態の変形例5では、ポンプ経路長差Dp及び前噴射経路長差Diのいずれか一方と、第一及び第二レール端経路長差Dr1,Dr2の双方とのうち最大値が、S304での候補別注目経路長差Dcとして抽出されてもよい。
第一及び第二実施形態の変形例6では、四つ以上の気筒Cが一列に並んでいる内燃機関1であれば、本発明を適用することが可能である。この変形例6の内燃機関1としては、例えば直列六気筒及びV型八気筒等であってもよい。また変形例6の内燃機関1としては、燃料としてのガソリンを点火により燃焼させるガソリンエンジンであってもよい。
1 多気筒内燃機関、10 燃料噴射システム、12 燃料ポンプ、13 コモンレール、13a 一端、13b 他端、14 燃料噴射弁、15 燃圧センサ、20 ECU、130 ポンプ連通箇所、131 弁連通箇所、150 圧力検出箇所、C 気筒、Ca 噴射気筒、Caf 前回噴射気筒、Cb 裏気筒、Cbc 候補気筒、Dc 候補別注目経路長差、Dcb 裏気筒別注目経路長差、Dcbl レイアウト別注目経路長差、Di 前噴射経路長差、Dp ポンプ経路長差、Dr1 第一レール端経路長差、Dr2 第二レール端経路長差、Dth 閾値

Claims (11)

  1. 燃料ポンプ(12)から圧送された燃料を蓄圧保持するコモンレール(13)から当該燃料が複数気筒(C)毎の燃料噴射弁(14)へ分配されて所定サイクルで順次噴射される多気筒内燃機関(1)の燃料噴射システム(10)に適用され、それら燃料噴射弁毎に検出される分配燃料の圧力に基づき噴射特性を制御する燃料噴射制御装置(20)であって、
    今回サイクルで燃料を噴射する順の噴射気筒(Ca)と、当該今回サイクルで燃料噴射を中止する順の裏気筒(Cb)とを、選択する選択ブロック(S102)と、
    前記選択ブロックにより選択された今回サイクルでの前記噴射気筒及び前記裏気筒に対応してそれぞれ検出される前記分配燃料の圧力変化に基づき、前記噴射気筒に対応する前記燃料噴射弁の前記噴射特性を補正する補正ブロック(S104,S105,S107,S108,S109,S110)とを、備え、
    今回サイクルでの前記裏気筒の候補を、候補気筒(Cbc)と定義し、
    今回サイクルでの前記噴射気筒と前記候補気筒との間にて前記分配燃料の圧力脈動に影響する燃料経路長の差として、前記燃料ポンプから前記分配燃料の圧力検出箇所(150)へ至るポンプ経路長差(Dp)、前回サイクルでの前記噴射気筒に対応する前記燃料噴射弁から前記圧力検出箇所へ至る前噴射経路長差(Di)、前記コモンレールの一端から前記圧力検出箇所へ至る第一レール端経路長差(Dr1)、及び前記コモンレールの他端から前記圧力検出箇所へ至る第二レール端経路長差(Dr2)を、それぞれ想定し、
    前記ポンプ経路長差及び前記前噴射経路長差の少なくとも一方と、前記第一レール端経路長差及び前記第二レール端経路長差の双方とのうち、複数の前記候補気筒毎に最大となる経路長差を、候補別注目経路長差(Dc)と定義すると、
    前記選択ブロックは、前記候補別注目経路長差が最小となる前記候補気筒を、今回サイクルでの前記裏気筒として選択する燃料噴射制御装置。
  2. 前記ポンプ経路長差及び前記前噴射経路長差の双方と、前記第一レール端経路長差及び前記第二レール端経路長差の双方とのうち、複数の前記候補気筒毎に最大となる経路長差が、前記候補別注目経路長差として定義される請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
  3. 前記燃料経路長の一部として、前記燃料噴射弁毎の前記圧力検出箇所と前記コモンレールとの間の経路長が、互いに等しく設定された燃料噴射システム(10)に、適用される請求項1又は2に記載の燃料噴射制御装置。
  4. 燃料ポンプ(12)から圧送された燃料を蓄圧保持するコモンレール(13)から当該燃料が複数気筒(C)毎の燃料噴射弁(14)へ分配されて所定サイクルで順次噴射される多気筒内燃機関(1)の燃料噴射システム(10)に適用され、それら燃料噴射弁毎に検出される分配燃料の圧力に基づき噴射特性を制御する燃料噴射制御方法であって、
    今回サイクルで燃料を噴射する順の噴射気筒(Ca)と、当該今回サイクルで燃料噴射を中止する順の裏気筒(Cb)とを、選択する選択ステップ(S102)と、
    前記選択ステップにより選択された今回サイクルでの前記噴射気筒及び前記裏気筒に対応してそれぞれ検出される前記分配燃料の圧力変化に基づき、前記噴射気筒に対応する前記燃料噴射弁の前記噴射特性を補正する補正ステップ(S104,S105,S107,S108,S109,S110)とを、含み、
    今回サイクルでの前記裏気筒の候補を、候補気筒(Cbc)と定義し、
    今回サイクルでの前記噴射気筒と前記候補気筒との間にて前記分配燃料の圧力脈動に影響する燃料経路長の差として、前記燃料ポンプから前記分配燃料の圧力検出箇所(150)へ至るポンプ経路長差(Dp)、前回サイクルでの前記噴射気筒に対応する前記燃料噴射弁から前記圧力検出箇所へ至る前噴射経路長差(Di)、前記コモンレールの一端から前記圧力検出箇所へ至る第一レール端経路長差(Dr1)、及び前記コモンレールの他端から前記圧力検出箇所へ至る第二レール端経路長差(Dr2)を、それぞれ想定し、
    前記ポンプ経路長差及び前記前噴射経路長差の少なくとも一方と、前記第一レール端経路長差及び前記第二レール端経路長差の双方とのうち、複数の前記候補気筒毎に最大となる経路長差を、候補別注目経路長差(Dc)と定義すると、
    前記選択ステップでは、前記候補別注目経路長差が最小となる前記候補気筒を、今回サイクルでの前記裏気筒として選択する燃料噴射制御方法。
  5. 前記ポンプ経路長差及び前記前噴射経路長差の双方と、前記第一レール端経路長差及び前記第二レール端経路長差の双方とのうち、複数の前記候補気筒毎に最大となる経路長差が、前記候補別注目経路長差として定義される請求項4に記載の燃料噴射制御方法。
  6. 前記燃料経路長の一部として、前記燃料噴射弁毎の前記圧力検出箇所と前記コモンレールとの間の経路長が、互いに等しく設定された燃料噴射システム(10)に、適用される請求項4又は5に記載の燃料噴射制御方法。
  7. 燃料を圧送する燃料ポンプ(12)と、前記燃料ポンプから圧送された燃料を蓄圧保持するコモンレール(13)と、前記コモンレールから分配される燃料を多気筒内燃機関(1)の複数気筒(C)毎に所定サイクルで順次噴射する燃料噴射弁(14)と、それら燃料噴射弁毎に検出される分配燃料の圧力に基づき噴射特性を制御する燃料噴射制御装置(20)とを、含んで構成される燃料噴射システム(10)であって、
    前記燃料噴射制御装置は、
    今回サイクルで燃料を噴射する順の噴射気筒(Ca)と、当該今回サイクルで燃料噴射を中止する順の裏気筒(Cb)とを、選択する選択ブロック(S102)と、
    前記選択ブロックにより選択された今回サイクルでの前記噴射気筒及び前記裏気筒に対応してそれぞれ検出される前記分配燃料の圧力変化に基づき、前記噴射気筒に対応する前記燃料噴射弁の前記噴射特性を補正する補正ブロック(S104,S105,S107,S108,S109,S110)とを、備え、
    今回サイクルでの前記裏気筒の候補を、候補気筒(Cbc)と定義し、
    今回サイクルでの前記噴射気筒と前記候補気筒との間にて前記分配燃料の圧力脈動に影響する燃料経路長の差として、前記燃料ポンプから前記分配燃料の圧力検出箇所(150)へ至るポンプ経路長差(Dp)、前回サイクルでの前記噴射気筒に対応する前記燃料噴射弁から前記圧力検出箇所へ至る前噴射経路長差(Di)、前記コモンレールの一端から前記圧力検出箇所へ至る第一レール端経路長差(Dr1)、及び前記コモンレールの他端から前記圧力検出箇所へ至る第二レール端経路長差(Dr2)を、それぞれ想定し、
    前記ポンプ経路長差及び前記前噴射経路長差の少なくとも一方と、前記第一レール端経路長差及び前記第二レール端経路長差の双方とのうち、複数の前記候補気筒毎に最大となる経路長差を、候補別注目経路長差(Dc)と定義すると、
    前記選択ブロックは、前記候補別注目経路長差が最小となる前記候補気筒を、今回サイクルでの前記裏気筒として選択する燃料噴射システム。
  8. 前記ポンプ経路長差及び前記前噴射経路長差の双方と、前記第一レール端経路長差及び前記第二レール端経路長差の双方とのうち、複数の前記候補気筒毎に最大となる経路長差が、前記候補別注目経路長差として定義される請求項7に記載の燃料噴射システム。
  9. 前記燃料経路長の一部として、前記燃料噴射弁毎の前記圧力検出箇所と前記コモンレールとの間の経路長は、互いに等しく設定される請求項7又は8に記載の燃料噴射システム。
  10. 請求項7〜9のいずれか一項に記載の燃料噴射システムを製造する製造方法であって、
    前記コモンレールにおいて前記燃料ポンプと連通するポンプ連通箇所(130)及び各前記燃料噴射弁と個別に連通する複数の弁連通箇所(131)の組合わせが相異なる複数のレイアウトを、想定する想定ステップ(S201)と、
    前記想定ステップにより想定された前記レイアウトの各々にて前記候補別注目経路長差が最小となる前記裏気筒毎に、当該最小の前記候補別注目経路長差を裏気筒別注目経路長差(Dcb)として抽出する第一抽出ステップ(S301,S302,S303,S304,S305,S306,S307)と、
    前記第一抽出ステップにより抽出された前記裏気筒別注目経路長差のうち最大となる経路長差を、前記想定ステップにより想定された前記レイアウト毎に、レイアウト別注目経路長差(Dcbl)として抽出する第二抽出ステップ(S300,S308,S309)と、
    前記第二抽出ステップにより抽出された前記レイアウト別注目経路長差が最小となる前記レイアウトを、前記ポンプ連通箇所及び各前記弁連通箇所にそれぞれ前記燃料ポンプ及び各前記燃料噴射弁を連通組付けするために従う設計レイアウトとして、決定する決定ステップ(S203)とを、含む燃料噴射システムの製造方法。
  11. 請求項7〜9のいずれか一項に記載の燃料噴射システムを製造する製造方法であって、
    前記コモンレールにおいて前記燃料ポンプと連通するポンプ連通箇所(130)及び各前記燃料噴射弁と個別に連通する複数の弁連通箇所(131)の組合わせが相異なる複数のレイアウトを、想定する想定ステップ(S201)と、
    前記想定ステップにより想定された前記レイアウトの各々にて前記候補別注目経路長差が最小となる前記裏気筒毎に、当該最小の前記候補別注目経路長差を裏気筒別注目経路長差(Dcb)として抽出する第一抽出ステップ(S301,S302,S303,S304,S305,S306,S307)と、
    前記第一抽出ステップにより抽出された前記裏気筒別注目経路長差のうち最大となる経路長差を、前記想定ステップにより想定された前記レイアウト毎に、レイアウト別注目経路長差(Dcbl)として抽出する第二抽出ステップ(S300,S308,S309)と、
    前記第二抽出ステップにより抽出された前記レイアウト別注目経路長差が閾値(Dth)以下となる前記レイアウトを、前記ポンプ連通箇所及び各前記弁連通箇所にそれぞれ前記燃料ポンプ及び各前記燃料噴射弁を連通組付けするために従う設計レイアウトとして、決定する決定ステップ(S2203a,S2203b)とを、含む燃料噴射システムの製造方法。
JP2017104892A 2017-05-26 2017-05-26 燃料噴射制御装置、燃料噴射制御方法、並びに燃料噴射システム及びその製造方法 Active JP6900787B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017104892A JP6900787B2 (ja) 2017-05-26 2017-05-26 燃料噴射制御装置、燃料噴射制御方法、並びに燃料噴射システム及びその製造方法
DE102018110843.5A DE102018110843B4 (de) 2017-05-26 2018-05-07 Kraftstoffeinspritzsteuerungsvorrichtung, Kraftstoffeinspritzsteuerungsverfahren und Kraftstoffeinspritzsystem und Verfahren zum Herstellen desselben

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017104892A JP6900787B2 (ja) 2017-05-26 2017-05-26 燃料噴射制御装置、燃料噴射制御方法、並びに燃料噴射システム及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018200022A true JP2018200022A (ja) 2018-12-20
JP6900787B2 JP6900787B2 (ja) 2021-07-07

Family

ID=64109245

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017104892A Active JP6900787B2 (ja) 2017-05-26 2017-05-26 燃料噴射制御装置、燃料噴射制御方法、並びに燃料噴射システム及びその製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6900787B2 (ja)
DE (1) DE102018110843B4 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012002177A (ja) * 2010-06-18 2012-01-05 Denso Corp 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP2012062849A (ja) * 2010-09-17 2012-03-29 Denso Corp 燃料噴射波形演算装置
JP2012127278A (ja) * 2010-12-15 2012-07-05 Denso Corp 内燃機関の燃料噴射制御装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012002177A (ja) * 2010-06-18 2012-01-05 Denso Corp 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP2012062849A (ja) * 2010-09-17 2012-03-29 Denso Corp 燃料噴射波形演算装置
JP2012127278A (ja) * 2010-12-15 2012-07-05 Denso Corp 内燃機関の燃料噴射制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6900787B2 (ja) 2021-07-07
DE102018110843B4 (de) 2022-07-07
DE102018110843A1 (de) 2018-11-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1990528B1 (en) Injection characteristic detection apparatus, control system, and method for the same
JP4428405B2 (ja) 燃料噴射制御装置及びエンジン制御システム
US7894975B2 (en) Combustion control device and method for controlling combustion of engine
JP4572843B2 (ja) コモンレール式燃料噴射システムの制御装置
JP5136617B2 (ja) 燃料噴射波形演算装置
JP4848046B2 (ja) 内燃機関での噴射制御方法および内燃機関での噴射制御装置
JP4497044B2 (ja) 燃料噴射制御装置
JP4840397B2 (ja) 燃料噴射量学習制御装置
JP2007132315A (ja) 燃料噴射制御装置
JP6900787B2 (ja) 燃料噴射制御装置、燃料噴射制御方法、並びに燃料噴射システム及びその製造方法
JP2015040535A (ja) 圧力センサの応答性学習装置
JP2005248739A (ja) 噴射量学習制御装置
JP5182337B2 (ja) 燃圧センサの検出ずれ判定装置
JP4735620B2 (ja) 噴射量学習装置
JP2008309077A (ja) 燃料噴射弁の診断装置及び情報取得装置
JP4375432B2 (ja) 燃料噴射特性検出装置及びエンジン制御システム
JP5718829B2 (ja) 燃料供給系の異常判定装置
JP4529943B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP4706670B2 (ja) ディーゼル機関の燃料噴射制御装置
JP4292717B2 (ja) 蓄圧式燃料噴射装置
JP6863236B2 (ja) 燃料噴射制御装置
JP5267441B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射装置
JP6223904B2 (ja) 燃料噴射量補正方法及びコモンレール式燃料噴射制御装置
JP2019178662A (ja) 燃料噴射制御装置
JP4258495B2 (ja) 内燃機関の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200417

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210302

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210413

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210518

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210531

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6900787

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250