JP2018188516A - つや消し透明塗料用組成物及びその製造方法 - Google Patents

つや消し透明塗料用組成物及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光沢を有さず基材の色調と質感を保持して防水、防汚、防腐効果を有する強固な塗膜を形成し、別途のつや消し剤を含まない透明つや消し塗料用組成物を提供する。

【解決手段】2以上の水酸基を有するアクリルポリオール樹脂16.7〜57.1質量部、2以上のイソシアネート官能基を有するイソシアネート硬化剤1.0〜10.0質量部、複合溶媒20.0〜60.0質量部、及び水20.0〜60.0質量部を、全量が100.0質量部になるように混合、撹拌しエマルジョン化した水性塗料用組成物であって、前記複合溶媒が、沸点150〜280℃の飽和炭化水素の92.0乃至98.0質量部と〜、沸点1〜乃至170℃の芳香族炭化水素2.0〜8.0質量部と、からなることを特徴とする。

【選択図】 図1

Description

本発明は、つや消し透明塗料用組成物及びその製造方法に係り、より詳しくは、光沢を有していない基体に塗布されても基体の色や質感を損なうことがないようにつや消しされた透明塗膜を形成するための、つや消し透明塗料用組成物及びその製造方法に関する。
表面が光沢を有していないで独特の色調と質感を有し建築物の内外装や備品に用いられる基材、例えば木材、漆喰、素焼き製品等に、防水、防汚、防腐の目的で通常の塗料を塗ると、その物品に光沢が生じて特有の色調と質感が失われ、またニス等を塗ると元の色調が変化してしまう。これを防ぐために、透明であってつや消しされた塗料が必要とされてきた。
このような透明つや消し塗料としては、従来は、つや消し剤として粒状シリカを含むもの(例えば特許文献1を参照)、ゲル法シリカ粒子を含むもの(例えば特許文献2を参照)、疎水性のシリカエローゲルを含むもの(例えば特許文献3を参照)、及び透明樹脂ビーズを含むもの(例えば特許文献4を参照)が開示された。
しかし、これらの塗料は、充分なつや消し効果を得るためには大量のつや消し剤を含有させなければならないので、塗料粘度が上昇し、そのために塗布時に多量の溶媒希釈を必要とし、液だれしやすくなり、つや消し剤を用時に加えなければならなくなって塗布作業性が低下し、また得られた塗料はバインダー樹脂成分が少ないので脆くなるという問題があった。
特開2016−204465号公報 特開2005−225928号公報 特開2012−251168号公報 特開平6−262133号公報
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであって、表面が光沢を有さず特有の色調と質感を有する基材に塗布しても、光沢を有さずに基材の色調と質感を保持したままで防水、防汚、防腐効果を有する強固な塗膜を形成し、かつ別途のつや消し剤を含まない透明つや消し塗料用組成物を提供することを課題とする。
また本発明は、つや消し用の充填剤によって塗膜がもろくなったりざらついたりするのを防いだつや消し塗料用組成物を提供することを課題とする。
更に本発明は、つや消し用の充填剤を使用しないので、充填剤による塗料粘度の上昇を防ぎ、それによって溶媒の使用量と、液だれ性の増大による塗装作業性の低下と、を防いだつや消し塗料用組成物の製造方法を提供することを目的とする。
がかる課題を解決するための本発明のつや消し透明塗料用組成物は、2以上の水酸基を有するアクリルポリオール樹脂16.7〜57.1質量部(小数点第2位を四捨五入、以下同じ)、2以上のイソシアネート官能基を有するイソシアネート硬化剤1.0〜10.0質量部、複合溶媒20.0〜60.0質量部、及び水20.0〜60.0質量部を、全量が100.0質量部になるように混合、撹拌し、且つ前記アクリルポリオール樹脂と前記イソシアネート硬化剤とが異なった液滴に含まれるように配備してエマルジョン化した水性塗料用組成物であって、
前記複合溶媒が、複合溶媒の全質量を100.0質量部としたときに、沸点150〜280℃の飽和炭化水素92.0〜98.0質量部と、沸点135〜170℃の芳香族炭化水素2.0〜8.0質量部と、からなり、塗料用組成物を基体に塗布し乾燥、固化させて生成した塗膜が、特定の色彩を有さず、表面において角度60°の鏡面光沢度が50%以下につや消しされ、膜厚が0.1mmである塗膜の可視光透過率が65%以上であることを特徴とする。
前記飽和炭化水素は、炭素数9〜16の飽和炭化水素、又はミネラルスピリットの中の1以上であり、芳香族炭化水素が、キシレン、1、2、4−トリメチルベンゼン、1、3、5−トリメチルベンゼン、エチルベンゼン、又はプロピルベンゼンから選ばれる1以上であることが好ましい。
前記アクリルポリオールは、2以上の水酸基を有するアクリルエステルのモノマー、オリゴマー、又はアクリルエステルとイソシアネート硬化剤とのコオリゴマーから選ばれる1以上であることができる。
また、前記イソシアネート硬化剤は、2以上のイソシアネート基を有する脂肪族イソシアネートであることが好ましい。
更に、本発明のつや消し透明塗料用組成物の製造方法は、2以上の水酸基を有するアクリルポリオール樹脂20.0〜60.0質量部、複合溶媒20.0〜60.0質量部、及び水20.0〜60.0質量部を加えて100.0質量部とし、生成した混合液を撹拌してポリオール懸濁液を製造するポリオール懸濁液製造段階と、2以上のイソシアネート官能基を有するイソシアネート硬化剤20.0〜60.0質量部、複合溶媒20.0〜60.0質量部、及び水20.0〜60.0質量部を加えて100質量部とし、生成した混合液を撹拌し懸濁してイソシアネート懸濁液を製造するイソシアネート懸濁液製造段階と、ポリオール懸濁液100.0質量部に対してイソシアネート懸濁液5.0〜20.0質量部を混合し撹拌して塗料用組成物を製造する塗料要素生物製造段階と、を有し、前記複合溶媒が、複合溶媒の全質量を100.0質量部としたときに、沸点150〜280℃の飽和炭化水素92.0〜98.0質量部及び沸点135〜170℃の芳香族炭化水素2.0〜8.0質量部からなることを特徴とする。
本発明は、表面が光沢を有さず、特有の色調と質感を有する基材に塗布しても基材の色調と質感を保持したままで防水、防汚、防腐効果を有する強固な塗膜を形成することができるつや消し透明塗料用組成物及びその製造方法を提供することができる。
本発明のつや消し透明塗料用組成物は、別途のつや消し用の充填剤を加えないので、塗膜がもろくなったり表面がざらついたりすることがなく、美麗で強固な塗膜を形成することができる。
更に本発明のつや消し透明塗料用組成物は、別途のつや消し用の充填剤を加えないので、充填剤による塗料粘度の上昇を防ぎ、粘度上昇によって溶媒の使用量と液だれ性の増大に伴う塗装作業性の低下を防ぐことができる。
また、従来のつや消し用の充填剤を含む塗料は、充填剤が沈殿するので用時に調整しなければならなかったが、本発明のつや消し透明塗料用組成物は、充填剤を用いないので充填剤が沈殿することがないので用時に調製する必要がなく、塗料用組成物を安定に保存することができる。
本発明のつや消し透明塗料用組成物の製造工程及び該塗料用組成物を用いたつや消し透明塗料の製造工程を示すブロック図である。
本発明のつや消し透明塗料用組成物は、透明な塗膜を形成する塗料原料と複合溶媒とを水に懸濁してエマルジョン化した水性塗料用組成物であって、水性塗料の溶剤に用いる複合溶媒の組成を制御することによって、溶媒が蒸発するに伴って溶媒組成が変化し、成膜工程の末期には溶解性の低い溶媒が残るよう配備して、塗膜の表面に故意に細かい凹凸を生じさせて塗膜表面をつや消しするものである。
以下に、図面を参照して本発明のつや消し透明塗料用組成物及びその製造方法について詳しく説明する。
本発明で用いる透明な塗膜を形成する塗料原料は、本発明の目的に適うものであれば特に制限されないが、ウレタン樹脂が好ましく、ウレタン樹脂の中の一種であるアクリルウレタン樹脂がより好ましい。
最も好ましい実例として、樹脂原料が、2以上の水酸基を有するアクリルポリオール16.7〜57.1質量部、2以上のイソシアネート官能基を有するイソシアネート硬化剤1.0〜10.0質量部、溶媒20.0〜60.0質量部、及び水20.0〜60.0質量部(小数点第2位を四捨五入)を、全量が100.0質量部になるように混合、撹拌し、且つ前記アクリルポリオール樹脂と前記イソシアネート硬化剤が異る液滴に含まれるように配備してエマルジョン化した水性塗料用組成物を挙げることができる。
[アクリルポリオール]
ここで用いるアクリルポリオールは、2以上の水酸基を有するアクリルエステルのモノマーと、オリゴマーと、アクリルエステルと2以上のイソシアネート基を有するイソシアネート硬化剤とのコオリゴマーと、から選ばれる1以上であることができる。
本発明の好ましい実施態様の一つとして、水酸基を有するアクリルエステルのオリゴマーからなる比較的分子量の大きいポリオールを用い、低分子量の脂肪族ポリイソシアネート硬化剤と組み合わせて重合固化させる例を挙げることができるが、本発明のアクリルウレタン樹脂はこれに限定されるものではない。
アクリルポリオールとしては多様なものが使用可能であるが、本発明に利用可能なものであればいずれでもよい。例えば、具体的な実例として、アクリルポリオール #6000(大成ケミカル株式会社)を例示できるが、これは単なる例示であって、本発明はこれに限られるものではない。アクリルウレタン樹脂用ポリオールは当業者には公知なので詳細な説明は省略する。
ここで、2以上の水酸基を有するアクリルポリオールの量は、水性塗料用組成物の質量を100.0質量部とした場合に、16.7〜57.1質量部(小数第2位を四捨五入、以下同じ)であることが好ましく、20.0〜50.0質量部であることがより好ましく、20.0〜40.0質量部であることが最も好ましい。
アクリルポリオールは塗膜の主成分を構成し、含有量が16.7質量部未満では、樹脂成分が少なくなり相対的に溶媒が多くなって充分な厚さの塗膜を形成できないことがあって好ましくない。またアクリルポリオールが57.1質量部を越えると、ポリイソシアネートによる架橋度が低下して強固な塗膜を形成できなくなることがあり、また多量の樹脂成分が早期に析出してつや消しと透明度の確保という相反した物性の制御が困難になることがあるので好ましくない。
[ポリイソシアネート]
2以上のイソシアネート基を有するイソシアネート硬化剤は、2以上の水酸基を有するアクリルポリオールと架橋反応してポリマーを形成できるものであれば特に制限されないが、2以上のイソシアネート基を有する脂肪族イソシアネート化合物がより好ましい。特に好ましい実例として、例えばヘキサメチレンジイソシアネート及びその誘導体と、イソホロンジソシシアネートと、を例示することができるが、本発明に用いるイソシアネート硬化剤は、これらに限定されない。
ここで、イソシアネート硬化剤の量は、1.0〜10.0質量部であることが好ましく、1.0〜7.5質量部であることがより好ましい。
イソシアネート硬化剤の量が1.0質量部未満ではポリオールとの架橋度が低下して強靭な樹脂を形成できなくなることがあり、10.0質量部を超過すると、未反応のイソシアネート硬化剤が残る可能性があると共に、重合が早く進みすぎて樹脂成分が早期に高分子化し析出して、生成した塗膜の透明度が低下することがあるので好ましくない。
また、生成する塗膜の性質は、イソシアネート硬化剤の質量とアクリルポリオールとの質量との比に依存することが多い。本発明は、前記質量比が1:20〜1:5の範囲であることができる。イソシアネート硬化剤とアクリルポリオールとイソシアネート硬化剤の質量比が1:20未満では、十分な硬度を有する塗膜を形成できないことがあり、前記質量比が1:5を超過した場合には固くなりすぎて脆くなることがあり、また未反応のイソシアネート硬化剤が残る可能性がある。
また、2以上の水酸基を有するアクリルポリオールとポリイソシアネートとは混合すると反応するので、塗料用組成物エマルジョンにおいては別個の液滴に含まれるように配備されることが好ましい。即ち、アクリルポリオールとポリイソシアネートとは、それぞれ別途に溶媒に溶解して水とエマルジョン化し、その後に混合することが好ましい。
[溶剤及び反応]
本発明で用いる溶剤は、沸点が150〜280℃の脂肪族飽和炭化水素と、沸点が135〜170℃の芳香族炭化水素と、からな複合溶媒であることが好ましい。
飽和炭化水素の具体例としては、例えばノナン(沸点151℃)からヘキサデカン(沸点287℃)までの脂肪族炭化水素、又は石油を接触還元して不飽和結合を飽和させたミネラルスピリット(沸点150〜208℃)から選ばれる1以上の混合溶媒を例示することができる(所定の沸点範囲の混合溶媒は、所定の範囲外の沸点を有する溶媒を含むことがある。)
また芳香族炭化水素としては、例えばキシレン(沸点:o−キシレン、144℃、m−キシレン、139℃、p−キシレン、138℃)、1、2、4−トリメチルベンゼン(沸点169℃)、1、3、5−トリメチルベンゼン(沸点165℃)、エチルベンゼン(沸点136℃)、又はプロピルベンゼン(沸点159℃)から選ばれる1以上を例示することができるが、これに限られるものではない。芳香族炭化水素は、一般的に脂肪族飽和炭化水素よりも高い溶解力を有する。
本発明の透明塗料用組成物は、飽和炭化水素と芳香族炭化水素との比が、溶媒の全質量を100.0質量部としたときに、脂肪族飽和炭化水素92.0〜98.0質量部と芳香族炭化水素2.0〜8.0質量部であることが好ましく、脂肪族飽和炭化水素93.0〜97.0質量部と芳香族炭化水素3.0〜7.0質量部であることがより好ましい。
芳香族炭化水素が8.0質量部を越え脂肪族飽和炭化水素が92質量部未満であると、溶媒の溶解性が高くなりすぎて、つや消しができないことがあり、脂肪族飽和炭化水素が98.0質量部を越え芳香族炭化水素が2.0脂未満であると、溶媒の溶解性が低くなりすぎて良好な塗料用組成物又は/及び塗膜が形成できないことがある。
[塗料用組成物の製造]
図1は、本発明のつや消し透明塗料用組成物の製造工程及び該塗料用組成物を用いたつや消し透明塗料の製造工程を示すブロック図である。
図1に示すように、本発明の透明塗料用組成物の製造工程は、ポリオール懸濁液製造段階(S−1)と、イソシアネート懸濁液製造段階(S−2)と、つや消し透明塗料用組成物製造段階(S−3)とを有する。
ポリオール懸濁液製造段階(S−1)は、2以上の水酸基を有するアクリルポリオール樹脂20.0〜60.0質量部と、複合溶媒20.0〜60.0質量部と、水20.0〜60.0質量部と、を加えて100.0質量部とし、生成した混合液を撹拌し、エマルジョン化させてポリオール懸濁液を製造することができる。
また、イソシアネート懸濁液製造段階(S−2)は、2以上のイソシアネート基を有するイソシアネート硬化剤20.0〜60.0質量部と、複合溶媒20.0〜60.0質量部と、水20.0〜60.0質量部と、を加えて100質量部とし、生成した混合液を撹拌し懸濁し、エマルジョン化させてイソシアネート懸濁液を製造することができる。
更に、つや消し透明塗料用組成物製造段階(S−3)は、ポリオール懸濁液100.0質量部に対してイソシアネート懸濁液5.0〜20.0質量部を混合し撹拌してつや消し透明塗料用組成物を製造することができる。
ここで前記複合溶媒は、全質量を100.0質量部としたときに、沸点150〜280℃の飽和炭化水素の92.0〜98.0質量部と、沸点135〜170℃の芳香族炭化水素2.0〜8.0質量部と、からなることが好ましい。
更に本発明のつや消し透明塗料用組成物は、重合開始剤、反応促進剤、乳化剤、増粘剤、光安定剤、過剰のイソシアネートの中和剤等の当業者公知の水性塗料用添加剤を含むことができる。
上記のようにして製造された本発明のつや消し透明塗料用組成物は、アクリルポリオール樹脂とイソシアネート硬化剤とが異る液滴に含まれたエマルジョンである水性塗料であって、エマルジョンが安定な条件下で安定に保存することができる。
上記のようにして製造したつや消し透明塗料用組成物は、2以上の水酸基を有するポリオール樹脂16.7〜57.1質量部(小数点第2位を四捨五入、以下同じ)、2以上のイソシアネート基を有するイソシアネート硬化剤1.0〜10.0質量部、溶媒20.0〜60.0質量部、及び水20.0〜60.0質量部を、全量が100.0質量部になるように混合、撹拌し、且つ前記アクリルポリオール樹脂と前記イソシアネート硬化剤が異る液滴に含まれるように配備してエマルジョン化した水性塗料用組成物である。
上記の水性塗料用組成物は、アクリルポリオール樹脂の質量とイソシアネート硬化剤の質量との合計が20〜60質量部であり、アクリルポリオール樹脂とイソシアネート硬化剤との質量比が62.5:37.5〜98.4:1.6の範囲であり、前記複合溶媒と水との質量比が20.0:60.0〜60.0:20.0の範囲であることができる。
[塗膜の製造]
本発明のつや消し透明塗料用組成物は、上記のような複合溶媒に、アクリルポリオールとイソシアネート硬化剤とがそれぞれ別途に溶解されて水とエマルジョン化され、混合され、その後に基体に塗布され乾燥されることによって、エマルジョンが解膠されて塗料原料溶液と水とに分離され、アクリルポリオールとポリイソシアネートとの重合反応が開始される。一方、水と溶媒とは別個に蒸発するが、ここで、沸点の低い水が先に蒸発する。
エマルジョンが解膠されると、アクリルポリオールとポリイソシアネート硬化剤とが混合され、重合反応が進行してアクリルウレタン樹脂塗膜の形成が開始されるが、同時に飽和炭化水素と芳香族炭化水素との複合溶媒である溶剤からは、溶解性が高く沸点が低い芳香族炭化水素が先に蒸発して複合溶媒の溶解性が徐々に低下し、未反応若しくは十分に反応していない樹脂成分が析出して塗膜の表面に析出し、くすみが生じて表面がつや消し状態となる。
本発明は、複合溶媒の量と組成を制御して、表面がつや消しされるが塗膜本体の透明性及び強度が失われないような条件を選択することを課題とする。
[塗膜]
本発明のつや消し透明塗料用組成物は、基体に塗布され乾燥、固化されることによって、アクリルポリオール69.2〜98.4質量%とポリイソシアネート1.6〜30.8質量%とが重合したアクリルウレタン樹脂を与えることができる。
本発明は、溶媒の量と組成とを制御してつや消しされるが透明性及び強度が失われないような条件を選択して、生成した塗膜が、特定の色を有さず、その表面において、角度60°の鏡面光沢度が50以下であり、膜厚が0.1mmである塗膜の可視光透過率が65%以上であるつや消し透明塗料用組成物を与えることを特徴とする。
塗膜が、その表面において、角度60°の鏡面光沢度が50以下であれば十分なつや消し感を与え、通常の塗膜厚さである0.1mmで可視光透過率が65%以上(可視光透過率が65%とは、並ガラス程度の透明度である)であれば、つや消しされ透明であると判断することができる。
[製造例1]複合溶媒の製造
複合溶媒の全質量を100.0質量部とした場合に、ミネラルスピリット87.6重量部と、ノナン7.4重量部と、キシレン1.5重量部と、1、2、4−トリメチルベンゼン2.1重量部と、エチルベンゼン1.3質量部と、を混合して複合溶媒Vを製造した。
複合溶媒V中の脂肪族飽和炭化水素と芳香族炭化水素との質量比率は、95.0:5.0である。
上記と同様に、但し脂肪族飽和炭化水素の質量と芳香族炭化水素の質量との比率を表1に示すように変更して複合溶媒V〜Zを製造した。
Figure 2018188516
[実施例1]
(1)ポリオール懸濁液製造段階
アクリルポリオール樹脂40.0質量部と、表1に示す複合溶媒V30.0質量部と、水30.0質量部と、を混合し、撹拌してエマルジョン化して実施例1のポリオール懸濁液を製造した。
(2)ソシアネート懸濁液製造段階
イソシアネート硬化剤60.0質量部と上記の複合溶媒V20.0質量部と、水20.0質量部と、を加えて100質量部とし、生成した混合液を撹拌し懸濁し、エマルジョン化させて実施例1のイソシアネート懸濁液を製造した。
(3)つや消し透明塗料用組成物製造段階
上記ポリオール懸濁液100質量部と、イソシアネート懸濁液10.0質量部とを混合し撹拌して実施例1のつや消し透明塗料用組成物製造を製造した。
[実施例2〜7]つや消し透明塗料用組成物の限界組成範囲の検討
請求項5に記載の製造方法によって得られるつや消し透明塗料用組成物の限界組成範囲を検討した。
(1)ポリオール懸濁液の製造
アクリルポリオール樹脂と、上記の複合溶媒Vと、水と、を混合して表2に示すA1〜A3の3種類のポリオール懸濁液を製造した。
Figure 2018188516
(2)イソシアネート懸濁液の製造
脂肪族イソシアネート硬化剤と、上記の複合溶媒Vと、水と、を混合して表3に示すB1〜B3の3種類のイソシアネート懸濁液を製造した
Figure 2018188516
(3)つや消し透明塗料用組成物の製造
実施例1と同様に、但し表2に示すポリオール懸濁液3種類とそれぞれと、表3に示すイソシアネート懸濁液3種類それぞれと、を100:20及び100:5の比率で混合して得られる18種類の塗料用組成物の中から、表4に示す実施例2〜7の6種類の限界組成濃度であるつや消し透明塗料用組成物を製造した。
Figure 2018188516
実施例2〜7のつや消し透明塗料用組成物の100質量部に含まれるポリオール、イソシアネート、複合溶媒V、及び水の質量(部)を表5に示す。
Figure 2018188516
表5に示すように、請求項1に記載の方法で得られる塗料用組成物の組成範囲は、請求項1に示すように、組成物の全量を100.0質量部とした場合に、アクリルポリオール樹脂16.7〜57.1質量部、イソシアネート硬化剤1.0〜10.0質量部、複合溶媒20.0〜60.0質量部、及び水20.0〜60.0質量部の範囲内である(残りの12種類の限界濃度の塗料用組成物もこの範囲内である)。
[請求項8〜15及び比較例1〜8] 塗膜の物性試験用試料の製造
請求項1に記載の方法と同様に、但し表6に示すようにアクリルポリオール樹脂、イソシアネート硬化剤、混合したポリオール懸濁液とイソシアネート懸濁液との質量比、及び複合溶媒の脂肪族飽和炭化水素と芳香族炭化水素との質量比を、実施例1を中心値として変化させて、実施例8〜15、比較例1〜8のつや消し透明塗料用組成物を製造した。
Figure 2018188516
実施例1、8〜15、比較例1〜8のつや消し透明塗料用組成物の組成を表7に示す。
Figure 2018188516
[つや消し透明塗膜の評価]
(1)評価用資料の作成
上記で製造した実施例1〜15及び比較例1〜8のつや消し透明塗料用組成物を、表面を研磨仕上げし水平に設置した木製合板パネルに、スプレーコーターを用いて100g/mの塗布量になるように塗布し、室温、暗所、通風下で7日間乾燥、固化させて本発明のつや消し透明塗膜を製造し、鏡面光沢度及び鉛筆硬度測定用の試料とした。
また、上記木製合板パネルの一部に直径10cmの円形ガラス板を載置して光透過率測定用の試料とした。
(2)評価方法
a)鏡面光沢度
光沢計を用いて、塗膜表面に対する垂線に対して60°の角度を有する入射光の反射率(JIS K 5600−4−6の60°の鏡面光沢度に準じる)を測定した。
60°入射光の反射率40%以下を〇とし、40%を超え50%以下を△とし、50%を超えるものを×とし、○及び△を合格とした。
測定機器:グロスチェッカ IG−320(堀場製作所)
(b)光透過率
塗料をガラス板に塗布した評価用試料の光透過率T(%)を硝子透過率測定器で測定し、塗膜の膜厚A(mm)をレーザー顕微鏡で測定した。下式により厚さ0.01(mm)の塗膜の光透過率Tに換算した。
T=100−(100−T)×0.01÷A
0.01(mm)の塗膜の光透過率Tが75%(自動車のフロントガラス程度)以上を〇とし、65%(並ガラス程度)以上75%未満を△とし、65%未満を×とし、○及び△を合格とした。
測定機器
光透過率:硝子透過率測定器MJ−TM110(佐藤商事株式会社)
膜厚:レーザー顕微鏡VK−X250(キーエンス社)
(c)エンピツ硬度
エンピツ硬度試験機を用いて、上記のつや消し透明塗料を塗布した試料のJIS K 5600に準拠した鉛筆硬度を測定した。本発明の塗膜は、塗膜の硬度は発明の課題としていないが、塗膜の性状の目安としてエンピツ硬度を測定し、エンピツ硬度H以上を○とし、F及びHBを▽とし、B以下を×とし、○及び△を合格とした。
測定機器:鉛筆硬度試験機(オールグッド株式会社)
実施例1〜15及び比較例1〜8のつや消し透明塗料用組成物100質量部から得られた塗膜の量(質量部)、塗膜中のアクリルポリオール成分の量(質量部)、鏡面光沢度、光透過率、及びエンピツ硬度の評価結果を表8に示す。
Figure 2018188516
(3)アクリルポリオール量の比較
本発明のつや消し透明塗料用組成物100質量部中に含まれるアクリルポリオールの質量数と、生成したつや消し透明塗料との比較を表9に示す。
Figure 2018188516
表9に示すように、実施例1、3、6、8、9の塗料用組成物から製造した塗料は、合格範囲内の鏡面光沢度(50以下)、光透過率(厚さ0.1mmで65%以上)及びエンピツ硬度(HB以上)を示したが、アクリルポリオールの含有量が上限値(57.1質量部)を越える比較例1から製造した塗膜は、鏡面光沢度が基準値以上であり、光透過率が基準値以下であった。また、アクリルポリオールの含有量が下限値(16.7質量部)未満である比較例2から製造した塗膜は、鏡面光沢度が基準値以上であり、光透過率が基準値以下であり。エンピツ硬度もBであって基準値に達しなかった。
(4)イソシアネート量の比較
本発明のつや消し透明塗料用組成物100質量部中に含まれる脂肪族ポリイソシアネートの質量数と、生成したつや消し透明塗料との比較を表9に示す。

Figure 2018188516
表10に示すように、実施例1、2、5、10、11に記載の塗料用組成物から製造した塗膜は、合格範囲内の鏡面光沢度(50以下)、光透過率(厚さ0.1mmで65%以上)及びエンピツ硬度(HB以上)を示した。しかし、比較例3のイソシアネート硬化剤の質量が上限値(10.0質量部)を超える比較例3の塗料の光透過率が基準値以下であった。また脂肪族ポリイソシアネートの質量数が上限値(1.0質量部)未満の比較例4から製造した塗膜は、塗膜としての性能が低く、エンピツ硬度がBであり、鏡面光沢度も基準値(50以下)に達しなかった。
(5)アクリルポリオール量とイソシアネート量の比率
本発明のつや消し透明塗料用組成物中に含まれるアクリルポリオール懸濁液の質量比と脂肪族ポリイソシアネート硬化剤懸濁液との質量比の比較を表11に示す。

Figure 2018188516
表11に示すように、実施例1、2、4、7、8、12、13に記載の塗料用組成物から製造した塗膜は、合格範囲内の鏡面光沢度(50以下)、光透過率(厚さ0.1mmで65%以上)及びエンピツ硬度(HB以上)を示した。しかし、ポリオール懸濁液とイソシアネート懸濁液の比が上限値以上である比較例6の塗料用組成物から製造した塗膜は、強固な塗膜を形成したが、イソシアネート硬化剤の含有量が多すぎるために鏡面光沢度が50%以上であってつや消しが不十分であった。またイソシアネート硬化剤の比が下限値以下である比較例5の塗料用組成物から製造した塗膜は、充分な硬度を有する塗膜が形成できず、エンピツ硬度がBであり、光透過率も基準値以下であった。
(6)溶媒組成の検討
本発明で用いた複合溶媒中の脂肪族炭化水素と芳香族炭化水素との比較を検討し、表12に示す。比較例8、実施例15、1、14、及び比較例7それぞれの溶媒は、複合溶媒Z、X、V,W、及びY:表1参照)に相当する。
Figure 2018188516
表12に示すように、実施例1、14、15に記載の塗料用組成物から製造した塗膜は、基準値以上の優れた鏡面光沢度、光透過率、及びエンピツ硬度を示したが、脂肪族炭化水素の比率が限界値未満である比較例7に記載の塗料用組成物から製造した塗膜は、強困な塗膜を形成するもののつや消しが不十分で基準の鏡面光沢度を越え、脂肪族炭化水素の比率が限界値を越えた比較例8に記載の塗料用組成物は、複合溶媒の溶解力が不十分で、アクリルポリオール懸濁液を製造することができなかった。
以上、本発明に関する好ましい実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の属する技術範囲を逸脱しない範囲での全ての変更が含まれる。
かる課題を解決するための本発明のつや消し透明塗料用組成物は、2以上の水酸基を有するアクリルポリオール樹脂、複合溶媒、及び水からなるポリオール懸濁液と、2以上のイソシアネート基を有するイソシアネート硬化剤、前記複合溶媒、及び水からなるイソシアネート懸濁液と、任意成分として重合開始剤、反応促進剤、乳化剤、増粘剤、光安定剤、過剰のイソシアネートの中和剤を含む水性塗料用添加剤と、を混合、撹拌して、前記アクリルポリオール樹脂と、前記イソシアネート硬化剤と、が異なった液滴に含まれるように配備した水性塗料用組成物であって、
前記水性塗料用組成物は、ポリオール懸濁液の質量とイソシアネート懸濁液との合計を100.0質量部としたときに、前記アクリルポリオール樹脂16.7乃至57.1質量部(小数点第2位を四捨五入、以下同じ)、前記イソシアネート硬化剤1.8乃至6.7質量部、前記複合溶媒20.0乃至60.0質量部、及び水20.0乃至60.0質量部からなり、
前記複合溶媒、複合溶媒の全質量を100.0質量部としたときに、沸点150乃至280℃の飽和炭化水素の92.0乃至98.0質量部と、沸点135乃至170℃の芳香族炭化水素2.0乃至8.0質量部と、からなり、
前記水性塗料用組成物を基体に塗布し乾燥、固化させて生成した塗膜が、特定の色彩を有さず、表面において角度60°の鏡面光沢度が50%以下につや消しされ、膜厚が0.1mmである塗膜の可視光透過率が65%以上であることを特徴とする。
最も好ましい実例として、樹脂原料が、2以上の水酸基を有するアクリルポリオール16.7乃至57.1質量部、2以上のイソシアネート官能基を有するイソシアネート硬化剤1.8乃至6.7質量部、溶媒20.0〜60.0質量部、及び水20.0〜60.0質量部(小数点第2位を四捨五入)を、全量が100.0質量部になるように混合、撹拌し、且つ前記アクリルポリオール樹脂と前記イソシアネート硬化剤が異る液滴に含まれるように配備してエマルジョン化した水性塗料用組成物を挙げることができる。
ここで、イソシアネート硬化剤の量は、1.0乃至10.0質量部であることが好ましく、1.8乃至6.7質量部であることがより好ましい。
イソシアネート硬化剤の量が1.0質量部未満ではポリオールとの架橋度が低下して強靭な樹脂を形成できなくなることがあり、10.0質量部を超過すると、未反応のイソシアネート硬化剤が残る可能性があると共に、重合が早く進みすぎて樹脂成分が早期に高分子化し析出して、生成した塗膜の透明度が低下することがあるので好ましくない。
上記のようにして製造したつや消し透明塗料用組成物は、2以上の水酸基を有するポリオール樹脂16.7〜57.1質量部(小数点第2位を四捨五入、以下同じ)、2以上のイソシアネート基を有するイソシアネート硬化剤1.8乃至6.7質量部、溶媒20.0〜60.0質量部、及び水20.0〜60.0質量部を、全量が100.0質量部になるように混合、撹拌し、且つ前記アクリルポリオール樹脂と前記イソシアネート硬化剤が異る液滴に含まれるように配備してエマルジョン化した水性塗料用組成物である。
[実施例1]
(1)ポリオール懸濁液製造段階
アクリルポリオール樹脂40.0質量部と、表1に示す複合溶媒V30.0質量部と、水30.0質量部と、を混合し、撹拌してエマルジョン化して実施例1のポリオール懸濁液を製造した。
(2)ソシアネート懸濁液製造段階
イソシアネート硬化剤60.0質量部と上記の複合溶媒V20.0質量部と、水20.0質量部と、を加えて100質量部とし、生成した混合液を撹拌し懸濁し、エマルジョン化させて実施例1のイソシアネート懸濁液を製造した。
(3)つや消し透明塗料用組成物製造段階
上記ポリオール懸濁液100.0質量部と、イソシアネート懸濁液10.0質量部とを混合し撹拌して実施例1のつや消し透明塗料用組成物製造を製造した。
表5に示すように、請求項1に記載の方法で得られる塗料用組成物の組成範囲は、請求項1に示すように、組成物の全量を100.0質量部とした場合に、アクリルポリオール樹脂16.7〜57.1質量部、イソシアネート硬化剤1.8乃至6.7質量部、複合溶媒20.0〜60.0質量部、及び水20.0〜60.0質量部の範囲内である(残りの12種類の限界濃度の塗料用組成物もこの範囲内である)。

Claims (8)

  1. 2以上の水酸基を有するアクリルポリオール樹脂16.7乃至57.1質量部(小数点第2位を四捨五入、以下同じ)、2以上のイソシアネート基を有するイソシアネート硬化剤1.0乃至10.0質量部、複合溶媒20.0乃至60.0質量部、及び水20.0乃至60.0質量部を、全量が100.0質量部になるように混合、撹拌し、且つ前記アクリルポリオール樹脂と前記イソシアネート硬化剤とが異なった液滴に含まれるように配備してエマルジョン化した水性塗料用組成物であって、
    前記複合溶媒が、複合溶媒の全質量を100.0質量部としたときに、沸点150乃至280℃の飽和炭化水素の92.0乃至98.0質量部と、沸点135乃至170℃の芳香族炭化水素2.0乃至8.0質量部と、からなり、
    前記塗料用組成物を基体に塗布し乾燥、固化させて生成した塗膜が、特定の色彩を有さず、表面において角度60°の鏡面光沢度が50%以下につや消しされ、膜厚が0.1mmである塗膜の可視光透過率が65%以上であることを特徴とするつや消し透明塗料用組成物。
  2. 前記飽和炭化水素は、炭素数9乃至16の飽和炭化水素、又はミネラルスピリットの中の1以上であり、前記芳香族炭化水素が、キシレン、1、2、4−トリメチルベンゼン、1、3、5−トリメチルベンゼン、エチルベンゼン、又はプロピルベンゼンから選ばれる1以上であることを特徴とする請求項1に記載のつや消し透明塗料用組成物。
  3. 前記アクリルポリオールは、2以上の水酸基を有するアクリルエステルのモノマー、オリゴマー、又はアクリルエステルとポリイソシアネート硬化剤とのコオリゴマーから選ばれる1以上であることを特徴とする請求項1に記載のつや消し透明塗料用組成物。
  4. 前記イソシアネート硬化剤は、2以上のイソシアネート基を有する脂肪族イソシアネートであることを特徴とする請求項1に記載のつや消し透明塗料用組成物。
  5. 請求項1乃至5に記載のつや消し透明塗料用組成物の製造方法であって、
    2以上の水酸基を有するアクリルポリオール樹脂20.0乃至60.0質量部と、複合溶媒20.0乃至60.0質量部と、水20.0乃至60.0質量部と、を加えて100.0質量部とし、生成した混合液を撹拌してポリオール懸濁液を製造するポリオール懸濁液製造段階と、
    2以上のイソシアネート基を有するイソシシアネート硬化剤20.0乃至60.0質量部と複合溶媒20.0乃至60.0質量部と、水20.0乃至60.0質量部と、を加えて100質量部とし、生成した混合液を撹拌し懸濁してイソシアネート懸濁液を製造するイソシアネート懸濁液製造段階と、
    前記ポリオール懸濁液100.0質量部に対して前記イソシアネート懸濁液5.0乃至20.0質量部を混合し撹拌して塗料用組成物を製造する塗料要素生物製造段階と、
    を有し、
    前記複合溶媒が、複合溶媒の全質量を100.0質量部としたときに、沸点150乃至280℃の飽和炭化水素の92.0乃至98.0質量部と、沸点135乃至170℃の芳香族炭化水素2.0乃至8.0質量部と、からなることを特徴とするつや消し透明塗料用組成物製造方法。
  6. 前記飽和炭化水素は、炭素数9乃至16の飽和炭化水素、又はミネラルスピリットの中の1以上であり、前記芳香族炭化水素が、キシレン、1、2、4−トリメチルベンゼン、1、3、5−トリメチルベンゼン、エチルベンゼン、又はプロピルベンゼンの中の1以上であることを特徴とする請求項5に記載のつや消し透明塗料用組成物膜製造方法。
  7. 前記アクリルポリオールは、2以上の水酸基を有するアクリルエステルのモノマー、オリゴマー、又は2以上の水酸基を有するアクリルエステルと2以上のイソシアネート官能基を有するポリイソシアネートとのコオリゴマーの中の1以上であることを特徴とする請求項5に記載のつや消し透明塗料用組成物製造方法。
  8. 前記イソシアネート硬化剤は、2以上のイソシアネート基を有する脂肪族イソシアネートであることを特徴とする請求項5に記載のつや消し透明塗料用組成物製造方法。

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