JPH11131016A - 水系コーティング組成物 - Google Patents

水系コーティング組成物

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JPH11131016A
JPH11131016A JP9311605A JP31160597A JPH11131016A JP H11131016 A JPH11131016 A JP H11131016A JP 9311605 A JP9311605 A JP 9311605A JP 31160597 A JP31160597 A JP 31160597A JP H11131016 A JPH11131016 A JP H11131016A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】 水酸基含有の重合性ビニル単量体とカル
ボン酸基含有の重合性ビニル単量体と(メタ)アクリル
アミド系単量体とグリシジル基含有の(メタ)アクリル
系単量体と他の重合性ビニル単量体の共重合体からなる
水性エマルジョンと、脂肪族及び/又は脂環族ジイソシ
アネート、又はそれらから得られるポリイソシアネート
化合物に、ノニオン性の親水基が導入され、更にイオン
性界面活性剤を混合させることにより得られる水分散性
ポリイソシアネート組成物からなる水系コーティング組
成物。 【効果】 従来、溶剤系のポリウレタン塗料が用いられ
ていた建築外装塗替え用塗料、自動車補修用塗料、プラ
スチック用塗料を水系化することが出来る。更にはシー
リング剤、接着剤、インキ、コーティング材、注型材、
エラストマー、フォームやプラスチック原料、繊維処理
剤など幅広い分野に応用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外部からの分散破
壊作用に強い水性エマルジョンと水分散性ポリイソシア
ネート組成物からなる耐水性に優れた水系常温架橋型2
液ウレタンのコーティング組成物であり、ポットライ
フ、耐水性に優れ、主として建築用水系塗料、自動車用
水系塗料、接着剤、建材、家庭用水系塗料、その他コー
ティング剤、シーリング剤、インキ、注型材、エラスト
マー、フォーム、プラスチック原料、繊維処理剤などに
利用できる水系コーティング組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、揮発性有機化合物に関する指針が
厳しくなり、アメリカ、ドイツ等ではすでに規制が行わ
れており、日本でも近い将来規制が行われると考えられ
る。したがって、従来、溶剤系塗料として利用されてい
た常温架橋型2液ウレタンコーティング組成物も水系化
が望まれている。しかし、水系常温架橋型2液ウレタン
コーティング組成物のポリオール成分として用いられて
いる水性エマルジョンは、ポリイソシアネートを添加し
攪拌する際に、凝集物を生成する恐れがあり、凝集物を
生成した場合、塗布直前に濾過等の操作を行わなければ
ならないといった問題点がある。
【0003】一方、硬化剤として用いられるポリイソシ
アネートは、水に分散し難く、また水と反応し易く、二
酸化炭素を発生するという問題点があったため、自己乳
化性を有し、水分散状態でイソシアネート基と水との反
応が抑えられるポリイソシアネートの開発が進められて
いる。特公昭55−7472号公報、特開平5−222
150号公報では、自己乳化性を持ったポリイソシアネ
ートを得る方法として、ポリイソシアネート中にノニオ
ン性の親水基を導入した水分散性ポリイソシアネートが
提案されている。また、特開平9−71720号公報で
は、ノニオン性の親水基を導入したポリイソシアネート
とイオン性界面活性剤からなる水分散ポリイソシアネー
ト組成物が提案され、水性ポリオールと組み合わせたコ
ーティング組成物のポットライフを飛躍的に延長し、か
つ耐水性に優れた塗膜を達成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、外部からの
分散破壊作用に強い水性エマルジョンと水分散状態でイ
ソシアネート基と水との反応性が抑えられた水分散性ポ
リイソシアネート組成物からなる、凝集物を発生し難
く、ポットライフが長く、耐水性に優れた塗膜を形成す
る常温架橋型の2液水系コーティング組成物の提供を目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、グリシジ
ル基含有の(メタ)アクリル系単量体と(メタ)アクリ
ルアミド系単量体と水酸基含有の重合性ビニル単量体を
含有する水性エマルジョンと水分散性ポリイソシアネー
ト組成物からなる水系コーティング組成物が、上記課題
を解決できることを見いだし本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、(A)成分として、
水酸基含有の重合性ビニル単量体0.3〜60重量%、
カルボン酸基含有の重合性ビニル単量体0.1〜30重
量%、(メタ)アクリルアミド系単量体0.1〜30重
量%、グリシジル基含有の(メタ)アクリル系単量体
0.1〜30重量%、他の重合性ビニル単量体10〜9
9.4重量%の共重合体からなる水性エマルジョンであ
り、粒子径0.03〜0.2μm、粒子内ゲル分率60
〜90%である水性エマルジョン、(B)成分として、
脂肪族及び/又は脂環族ジイソシアネート、またはそれ
らから得られるポリイソシアネート化合物に、5〜50
のエチレンオキサイド繰り返し単位からなるノニオン性
の親水基が2〜50重量%導入された水分散性ポリイソ
シアネート組成物とからなり、(A)成分と(B)成分
とをイソシアネート基/水酸基の当量比が0.5〜5.
0の範囲となる量で配合してなる水系コーティング組成
物に関するものである。
【0007】また、本発明は、(A)成分として、水酸
基含有の重合性ビニル単量体0.3〜60重量%、カル
ボン酸基含有の重合性ビニル単量体0.1〜30重量
%、(メタ)アクリルアミド系単量体0.1〜30重量
%、グリシジル基含有の(メタ)アクリル系単量体0.
1〜30重量%、他の重合性ビニル単量体10〜99.
4重量%の共重合体からなる水性エマルジョンであり、
粒子径0.03〜0.2μm、粒子内ゲル分率60〜9
0%である水性エマルジョン、(B)成分として、
(i)脂肪族及び/又は脂環族ジイソシアネート、また
はそれらから得られるポリイソシアネート化合物に、5
〜50のエチレンオキサイド繰り返し単位からなるノニ
オン性の親水基が2〜50重量%導入された水分散性ポ
リイソシアネートに対して、(ii)実質的に水を含有
しないイオン性界面活性剤を0.5〜20重量%混合さ
せることにより得られる水分散性ポリイソシアネート組
成物とからなり、(A)成分と(B)成分とをイソシア
ネート基/水酸基の当量比が0.5〜5.0の範囲とな
る量で配合してなる水系コーティング組成物に関するも
のである。
【0008】本発明で用いる水酸基含有のビニル単量体
とは、例えば、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエ
チルエステル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプ
ロピルエステルなどの(メタ)アクリル酸のヒドロキシ
アルキルエステルやアリルアルコールやエチレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール
(メタ)アクリレート等である。水酸基含有のビニル単
量体を用いることによって、水性エマルジョンに水酸基
を導入し、この水酸基をポリイソシアネート組成物のイ
ソシアネート基と反応させることによって、粒子間、粒
子内が架橋された塗膜を得ることが可能となる。
【0009】水酸基含有のビニル単量体の含有量は、
0.3〜60重量%、好ましくは1.0〜50重量%、
より好ましくは、3.0〜30重量%の範囲であり、
0.3重量%未満では、水酸基の導入量が少なくなり、
粒子間、粒子内の充分な架橋ができず、耐水性、耐溶剤
性、耐汚染性、耐候性が低下する恐れがあるため好まし
くなく、30重量%を超えると、架橋点が多すぎるた
め、塗膜が、硬くなりすぎ脆くなる恐れがあり、また塗
膜の耐水性を低下させてしまう恐れがあるため好ましく
ない。なお、本発明中の水性エマルジョンについての記
述における重量%とは、水性エマルジョンの固形分、い
わゆるドライに対する重量%を表す。
【0010】本発明で用いるカルボン酸基含有のビニル
単量体とは、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロ
トン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、無水マ
レイン酸、あるいはイタコン酸、マレイン酸、フマール
酸などの2塩基酸のハーフエステル等である。カルボン
酸基含有のビニル単量体を用いることによって、水性エ
マルジョンにカルボン酸基を導入し、水性エマルジョン
を作成し、その一部又は全部を、アンモニアやアミン等
の塩基で中和することによって、水性エマルジョンの安
定性を向上させ、外部からの分散破壊作用に抵抗力を持
たせている。
【0011】カルボン酸基含有のビニル単量体の含有量
は、0.1〜30重量%、好ましくは0.2〜20重量
%、より好ましくは0.3〜10重量%の範囲であり、
0.1重量%未満では、カルボン酸基の導入量が少なす
ぎるため、水性エマルジョンの安定性が低下するために
好ましくなく、30重量%を超えると塗膜の耐水性が低
下する恐れがあるため好ましくない。
【0012】本発明で用いる(メタ)アクリルアミド系
単量体とは、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メ
チル(メタ)アクリルアミド、N、N−ジメチル(メ
タ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イ
ソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチル
(メタ)アクリルアミド等である。(メタ)アクリルア
ミド系単量体を用いることによって、水性エマルジョン
にアミド基を導入し、水性エマルジョンの安定性を向上
させている。上記のカルボン酸による水性エマルジョン
の安定性の向上との相互作用により、水分散ポリイソシ
アネートの添加などの分散破壊作用に対する化学的安定
性を飛躍的に向上させている。
【0013】(メタ)アクリルアミド系単量体の含有量
は、0.1〜30重量%、好ましくは0.2〜10重量
%、より好ましくは0.3〜3.0重量%の範囲であ
り、0.1重量%未満では、アミド基の導入量が少なす
ぎるため、水性エマルジョンの安定性が低下するために
好ましくなく、30重量%を超えると塗膜の耐水性が低
下する恐れがあるため好ましくない。
【0014】本発明で用いるグリシジル基含有の(メ
タ)アクリル系単量体とは、例えば、グリシジル(メ
タ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、アリル
ジメチルグリシジルエーテル等である。グリシジル基含
有の(メタ)アクリル系単量体を用いることによって、
水性エマルジョンにグリシジル基を導入し、前述した水
酸基、カルボン酸基とグリシジル基を反応させることに
よって、水性エマルジョンの粒子内の架橋反応を進行さ
せ、水性エマルジョンの粒子内のゲル分率を向上させ、
耐水性に優れた塗膜を得ることができる。
【0015】グリシジル基含有の(メタ)アクリル系単
量体の含有量は、0.1〜30重量%、好ましくは0.
3〜10重量%、より好ましくは1.0〜5.0重量%
の範囲であり、0.1重量%未満では水性エマルジョン
の粒子内の架橋が不十分であり、耐水性が低下する恐れ
があるため好ましくなく、30重量%を超えると粒子内
の架橋密度が高くなりすぎるため、成膜性が低下する恐
れがあるため好ましくない。
【0016】本発明で用いる他の重合性ビニル単量体と
は、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキ
シル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレ
ート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸の炭素
数1〜12の(シクロ)アルキルエステルや、アクリル
ニトリル、メタクリロニトリルなどの重合性不飽和ニト
リルや、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、α−クロロスチレンなどの芳香族ビニル化合物等で
ある。
【0017】他の重合性ビニル単量体の含有量は、10
〜99.5重量%、好ましくは20〜98.5重量%、
より好ましくは40〜95.7重量%の範囲であり、1
0重量%未満では、耐水性が低下したり、架橋密度が高
くなり過ぎて成膜性が低下する恐れがあるため好ましく
なく、99.5重量%を超えると、水性エマルジョンの
安定性が低下するために好ましくない。
【0018】水性エマルジョンは、例えば上記した水酸
基含有の重合性ビニル単量体、カルボン酸基含有の重合
性ビニル単量体、(メタ)アクリルアミド系単量体、グ
リシジル基含有の(メタ)アクリル系単量体、他の重合
性ビニル単量体を、必要に応じて界面活性剤の存在下
で、水あるいは水混和性有機溶剤と水との混合溶媒中で
重合することによって得られる。また、重合を多段階で
行うことによって、コア/シェル構造等の多層構造を有
する水性エマルジョンとしても良い。水性エマルジョン
の粒子径は、0.03〜0.2μmの範囲であり、0.
03μm未満では、水分散ポリオールの粘度が上昇し、
低い不揮発分濃度での使用に限定されるため好ましくな
く、0.2μmを超えると、塗膜の耐水性が低下するた
め好ましくない。
【0019】水性エマルジョンの粒子内ゲル分率は、6
0〜90%の範囲であり、60%未満では塗膜の耐水性
が低下するために好ましくなく、90%以上では成膜性
が低下するため好ましくない。これは前述の如く水酸
基、カルボン酸基とグリシジル基を反応させ、水性エマ
ルジョンの粒子内の架橋反応を進めることによって達成
できる。粒子内のゲル分率を60〜90%にすることに
よって、特に塗布後、1日未満の比較的初期の耐水性を
著しく向上することが可能となった。この粒子内ゲル分
率は、合成された水性エマルジョンだけをガラス板に塗
布し、80℃30分加熱した後、塗膜のアセトン抽出残
分を測定して求めることができる。
【0020】このように合成した水性エマルジョンは、
外部からの分散破壊作用に強く、粒子内が架橋されてい
るために、水分散ポリイソシアネート組成物を添加した
場合に凝集物を発生し難く、形成された塗膜は優れた耐
水性を発揮する。本発明で用いる脂肪族及び/又は脂環
族ジイソシアネートとしては、例えば、テトラメチレン
ジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメ
チレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、水添キシレンジイソシアネ
ート、1,4−ジイソシアネートシクロヘキサン等が挙
げられる。中でもヘキサメチレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、水添キシレンジイソシアネ
ートは、工業的に入手し易く好ましくい。
【0021】上記の脂肪族及び/又は脂環族ジイソシア
ネートから得られるポリイソシアネートとしては、分子
内にビュウレット、イソシアヌレート、ウレタン、ウレ
トジオン、アロファネート等の構造を有するものなどが
挙げられる。ポリイソシアネート組成物において、ビュ
レット構造を有するものは接着性に優れており、イソシ
アヌレート構造を有するものは耐候性に優れており、長
い側鎖を有するアルコール化合物を用いたウレタン構造
を有するものは弾性及び伸展性に優れており、ウレトジ
オン構造あるいはアロファネート構造を有するものは低
粘度であるという特徴を有している。
【0022】本発明で用いる5〜50のエチレンオキサ
イド繰り返し単位からなるノニオン性の親水基とは、ポ
リアルキレンオキサイドエーテルアルコール中に5〜5
0個のエチレンオキサイド繰り返し単位を含むものであ
り、水分散安定性を考慮した場合、特に好ましいのはポ
リエチレングリコールモノメチルエーテルである。エチ
レンオキサイド繰り返し単位が5個未満では、親水性が
低すぎるため、ポリイソシアネートを水分散性とするこ
とが困難となる恐れがあり、好ましくなく、50個を越
えると親水性ポリイソシアネートの結晶性が高くなり、
固体となる恐れがあり、好ましくない。
【0023】水分散性ポリイソシアネートへの親水基の
導入量は、2〜50重量%であり、2重量%未満では、
親水成分が少なすぎるため、水分散能力を発現すること
が出来ない恐れがあり、好ましくなく、50重量%を越
えると、水分散性ポリイソシアネート組成物の親水性が
高すぎるために、水分散時のイソシアネート基と水との
反応が抑えられず好ましくない。ここでいう重量%とは
脂肪族及び/又は脂環族ジイソシアネート、またはそれ
らから得られるポリイソシアネート化合物に対する重量
%である。
【0024】なお、本発明でいう導入とは、ポリイソシ
アネート中に含まれるイソシアネート基と反応させてポ
リイソシアネート構造中に組み込むことをいう。導入方
法としては、脂肪族及び/又は脂環族ジイソシアネー
ト、またはそれから得られるポリイソシアネートとポリ
アルキレンオキサイドエーテルアルコールを混合して、
通常のウレタン化反応を行えばよい。
【0025】このような水分散性ポリイソシアネート組
成物と水性エマルジョンを配合して、攪拌し、コーティ
ング組成物とした場合、水分散性ポリイソシアネート組
成物はポリイソシアネート油滴を生成する。これを塗布
した場合、水性エマルジョン粒子が凝集するエネルギー
によって油滴が破壊され、ポリイソシアネート組成物が
水性エマルジョン粒子間、粒子内に侵入し、ポリイソシ
アネート組成物のイソシアネート基と水性エマルジョン
粒子の表面及び粒子内の水酸基が反応し、粒子間、粒子
内の架橋反応が進行し、耐水性に優れた強靱な塗膜を形
成することができる。
【0026】本発明で用いる水分散性ポリイソシアネー
ト組成物には、実質的に水を含有しないイオン性界面活
性剤を混合してもよい。イオン性の界面活性剤を混合す
ることによって、ポリイソシアネート油滴の表面にノニ
オン性の親水基とイオン性界面活性剤の2重の保護膜を
生成し、水分散性ポリイソシアネート油滴の分散安定性
が著しく向上し、また水がポリイソシアネート油滴の中
に侵入することを防いでくれる。このことによって、コ
ーティング組成物のポットライフが著しく延長し、また
ポリイソシアネート油滴の粒子径が小さくなり、耐水性
を更に向上させることができる。
【0027】イオン性界面活性剤は、水性エマルジョン
の中和方法によって、アニオン性か、カチオン性か決ま
る。すなわち、水性エマルジョンを塩基によって中和し
た場合は、アニオン性界面活性剤、酸によって中和した
場合は、カチオン性界面活性剤を用いる必要がある。水
性エマルジョンが中和されていない場合はどちらを用い
てもよい。
【0028】アニオン性界面活性剤としては、カルボキ
シレート型、サルフェート型、スルホネート型、ホスフ
ェート型が適しており、例えば、アルキルベンゼンスル
ホン酸アンモニウム、アルキルジサルフェートナトリウ
ム、アルキルジフェニルエーテルジスルホネートナトリ
ウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム等が挙げら
れる。カチオン性の界面活性剤としては、四級アンモニ
ウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩が適して
おり、例えば、アルキルトリメチルアンモニウムブロマ
イド、アルキルピリジニウムブロマイド、イミダゾリニ
ウムラウレート等が挙げられる。
【0029】イオン性界面活性剤の混合量が0.5重量
%未満では、イオン性界面活性剤を混合することによる
効果、特にポットライフの延長が発現されないため適当
ではなく、20重量%を越えると、分散粒子径が小さく
なりすぎるために、ポットライフが短くなる恐れがあ
り、更に架橋に関与しない成分が増えすぎるために、塗
膜等の被覆物の脆弱化を引き起こす恐れあり、好ましく
ない。なお、このでいう重量%とは、脂肪族及び/又は
脂環式ジイソシアネート、またはそれらから得られるポ
リイソシアネートとノニオン性の親水基を合計した重量
に対するものである。
【0030】本発明の自己乳化性ポリイソシアネート組
成物中のイソシアネート基含有率は、8〜25重量%の
範囲であり、8重量%未満では、コーティング組成物中
の架橋点が少なくなり、硬化速度の低下、あるいは塗膜
等の被覆物の脆弱化を引き起こす欠点を有する。また、
イソシアネート基含有率は、親水基の導入量と分子量か
ら一義的に決定されるため、水分散性を有するために必
要な親水基を導入すると、必然的に上限は25重量%以
下となる。
【0031】また、水分散性ポリイソシアネート組成物
の重量平均分子量は、350〜10000の範囲であ
る。自己乳化能を発現するために必要な親水基を導入す
ると重量平均分子量は必然的に350以上となる。10
000を超えるとポリイソシアネートの粘度が高くな
り、水への分散が困難となるために適当ではない。ま
た、水分散性ポリイソシアネート組成物の粘度は、50
〜20000mPa・s(25℃)の範囲であり、20
000mPa・sを越えると水への分散が困難となるた
めに適当ではない。水への分散を考えると粘度は低いほ
ど望ましいが、50mPa・m未満では、架橋能力の低
いジイソシアネートを大量に含んでしまうために好まし
くない。
【0032】なお、本発明でいう水分散とは、自己乳化
性ポリイソシアネート組成物がO/W型になるよう水に
分散された状態をいい、水にポリイソシアネートを添加
し、棒やハンドミキサー等を用いて機械的に攪拌して作
成される。本発明で用いる水分散性ポリイソシアネート
組成物は、有機溶剤を添加して使用することもできる。
有機溶剤を混合したポリイソシアネートは、粘度が低く
なるため、水分散性が向上し、さらに水分散時のイソシ
アネート基の残存率が高くなり、ポットライフが長くな
るという特徴を有している。この場合、有機溶剤はイソ
シアネート基と反応する官能基を有していないことが必
要である。また、有機溶剤は本発明の自己乳化性ポリイ
ソシアネート組成物と相溶する事が必要である。
【0033】本発明の自己乳化性ポリイソシアネート組
成物に添加する有機溶剤の例としては、酢酸エチル、酢
酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソ
ブチル、酢酸ペンチル、メトキシプロピルアセテート、
3−メトキシブチルアセテート、2−エチルブチルアセ
テート、2−エチルヘキシルアセテート、酢酸シクロヘ
キシル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸ブチル、酪
酸ブチル、アジピン酸ジオクチル、グルタル酸ジイソプ
ロピル等のエステル化合物やジイソプロピルエーテル、
ジブチルエーテル、ジオキサン、ジエトキシエタン等の
エーテル化合物や2−ペンタノン、3−ペンタノン、2
−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン2−ヘプタノ
ン,4−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、イソホロ
ン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等のケ
トン化合物やベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベ
ンゼン、ブチルベンゼン,p−シメン等の芳香族化合物
や、ジエチレングリコールジメチルエーテルやジエチレ
ングリコールジエチルエーテルやトリエチレングリコー
ルジメチルエーテル等のポリエチレングリコールジアル
キルエーテル系の化合物やジエチレングリコールジアセ
テート等のポリエチレングリコールジカルボキシレート
系の化合物などが挙げられる。
【0034】水分散性ポリイソシアネート組成物に添加
する有機溶剤の添加量は、水分散ポリイソシアネート組
成物(該有機溶剤も含む)に対して5〜50重量%が好
ましく、5重量%未満では有機溶剤を混合する効果、す
なわち水分散性の向上やポットライフの延長効果がみら
れないため好ましくなく、50重量%を超えると本発明
の水系コーティング組成物の中に占める揮発性有機化合
物の量が多くなるために好ましくない。
【0035】本発明では、(A)成分の水性エマルジョ
ンと(B)成分の水分散性ポリイソシアネート組成物の
イソシアネート基/水酸基の当量比は、0.5〜5.
0、好ましくは1.0〜3.0の範囲であり、0.5未
満では、コーティング組成物中の架橋点が少なくなり、
硬化速度の低下、あるいは塗膜等の被覆物の脆弱化を引
き起こすため好ましくなく、5.0を超えると、被覆物
が堅く脆くなるため好ましくない。本発明で用いる水性
エマルジョンあるいは水分散性ポリイソシアネート組成
物には、必要に応じて、顔料、分散安定剤、粘度調整
剤、レベリング剤、光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、充填剤、可塑剤、潤滑剤、硬化促進触媒等を添加す
ることが出来る。
【0036】本発明の水系コーティング組成物は、外部
からの分散破壊作用に強く、乾燥初期の耐水性に優れた
水性エマルジョンと水分散性ポリイソシアネート組成物
から構成されている。従って、本発明の水系コーティン
グ組成物から得られる塗膜等被覆物は、耐水性に優れて
いる。さらにイオン界面活性剤を使用した水分散性ポリ
イソシアネート組成物を用いた場合、水系コーティング
組成物のポットライフを著しく向上させることができ
る。したがって、従来、溶剤系のポリウレタン塗料が用
いられていた塗料、特に建築外装塗替え用塗料あるいは
自動車補修用塗料、プラスチック用塗料を水系化するこ
とが出来る。更にはシーリング剤、接着剤、インキ、コ
ーティング材、注型材、エラストマー、フォームやプラ
スチック原料、繊維処理剤など幅広い分野に応用するこ
とができる。
【0037】
【実施例】以下に、実施例などを用いて本発明を更に詳
しく説明するが、本発明はこれら実施例などにより何ら
限定されるものではない。本発明で用いた測定方法を以
下に示す。イソシアネート基含有率は、イソシアネート
基を過剰のアミンで中和した後、塩酸による逆滴定によ
って求めた。粘度は、デジタル粘度計(東京計器株式会
社製、DVM−B型)により25℃、60rpmで測定
した。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー(GPC)を用いて求めた。
【0038】なお、GPCは数平均分子量2000未満
の場合は(カラム:東ソー(株)製G1000HXL、
G2000HXL、G3000HXL、キャリアー:T
HF、検出方法:視差屈折計、データ処理器:東ソー
(株)製CP−8000)で、数平均分子量2000以
上の場合は(カラム:東ソー(株)製G2000HX
L、G4000HXL、G5000HXL、キャリア
ー:THF、検測方法:視差屈折計、データ処理器:東
ソー(株)製Chromatocoder21)にて測
定した。
【0039】水系コーティング組成物は、水性エマルジ
ョンに水分散性ポリイソシアネート組成物を所定量添加
し、600rpmで10分間攪拌して作成した。粒子径
は、マイクロトラックUPA粒度分布計(Leeds+
Northrup社製)を用いて測定した。ゲル分率
は、硬化させた樹脂約0.1gをアセトン50gにより
抽出させて以下の式より求めた。 ゲル分率(%)=樹脂を24時間アセトン抽出したとき
の固形分残存量/樹脂重量×100 水性エマルジョンの粒子内ゲル分率は、水性エマルジョ
ンをガラス板に塗布し、80℃30分加熱後、上記のゲ
ル分率と同様の方法で求めた。
【0040】〔水性エマルジョンの合成1〕滴下漏斗、
メカニカルスターラーを備え付けた2リットルの四ッ口
フラスコに水675gとエマノールNC(アニオン界面
活性剤、35%水溶液、花王株式会社製:商品名)4.
3gを入れ、80℃に加熱し、開始剤として過硫酸アン
モニウム(2%水溶液)8gを入れた。次に、フラスコ
内に下記の混合物を4時間かけて滴下し、滴下終了後1
時間80℃に保った。
【0041】 2−ヒドロキシメチルメタクリレート 25g( 3.5重量%) アクリル酸 10g( 1.4重量%) アクリルアミド 2g( 0.3重量%) グリシジルメタアクリレート 27g( 3.8重量%) メチルメタアクリレート 353g(49.0重量%) ブチルアクリレート 293g(40.7重量%) スチレン 9g( 1.3重量%) 水 400g 過硫酸アンモニウム(2%水溶液) 31g エレミノールJS−2(注1) 38g エマルゲン920(注2) 9g (注1)反応性乳化剤、39%水溶液、三洋化成株式会社製:商品名 (注2)ノニオン界面活性剤、25%水溶液、花王株式会社:商品名 得られた水性エマルジョンは乳白色、固形分38%の安
定な分散液であり、粒子径は0.1μm、粒子内ゲル分
率は、81%であった。計算から求められた水酸価1
5.0mgKOH/g、酸価10.8mgKOH/g、
ガラス転移点温度15.7℃であった。
【0042】〔水性エマルジョンの合成2〕滴下漏斗、
メカニカルスターラーを備え付けた2リットルの四ッ口
フラスコに水675gとネオペレックスF−25(アニ
オン界面活性剤、35%水溶液、花王株式会社製)8.
6gを入れ、80℃に加熱し、開始剤として過硫酸アン
モニウム(2%水溶液)8gを入れた。次に、フラスコ
内に下記の混合物を4時間かけて滴下し、滴下終了後1
時間80℃に保った。
【0043】 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 214g(29.7重量%) メタアクリル酸 68g( 9.4重量%) アクリルアミド 8g( 1.1重量%) グリシジルメタアクリレート 17g( 2.4重量%) メチルメタアクリレート 105g(14.6重量%) ブチルアクリレート 299g(41.5重量%) スチレン 9g( 1.3重量%) 水 400g 過硫酸アンモニウム(2%水溶液) 31g エレミノールJS−2 38g ノニオンNS230(25%水溶液)(注3)9g (注3)ノニオン界面活性剤、日本油脂株式会社製:商品名
【0044】得られた水性エマルジョンは乳白色、固形
分40%の安定な分散液であり、粒子径は0.06μ
m、粒子内ゲル分率は72%であった。計算から求めら
れた水酸価128.2mgKOH/g、酸価61.5m
gKOH/g、ガラス転移点温度7.9℃であった。
【0045】〔水性エマルジョンの合成3〕滴下漏斗、
メカニカルスターラーを備え付けた2リットルの四ッ口
フラスコに水675gとエマノールNC(アニオン界面
活性剤、35%水溶液、花王株式会社製)4.3gを入
れ、80℃に加熱し、開始剤として過硫酸アンモニウム
(2%水溶液)8gを入れた。次にフラスコ内に下記の
混合物を1時間で滴下し、滴下終了後1時間80℃を保
った。
【0046】 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 14g( 1.9重量%) アクリル酸 5g( 0.7重量%) アクリルアミド 2g( 0.3重量%) メチルメタアクリレート 90g(12.5重量%) ブチルアクリレート 60g( 8.3重量%) スチレン 9g( 1.3重量%) 水 90g 過硫酸アンモニウム(2%水溶液) 11g アデカリヤソープSE−1025N(注4) 9g エマルゲン920 9g (注4)反応性乳化剤、25%水溶液、旭電化株式会社製(商品名)
【0047】次に、フラスコ内に下記の混合物を3時間
かけて滴下し、滴下終了後1時間80℃で保った。 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 8g( 1.1重量%) アクリル酸 5g( 0.7重量%) アクリルアミド 5g( 0.7重量%) グリシジルメタアクリレート 27g( 3.8重量%) メチルメタアクリレート 263g(36.4重量%) ブチルアクリレート 232g(32.2重量%) 水 310g 過硫酸アンモニウム(2%水溶液) 20g アデカリヤソープSE−1025N 29g 得られた水性エマルジョンは乳白色、固形分38%の安
定な分散液であり、粒子径は0.1μm、粒子内ゲル分
率は84%であった。計算から求められた水酸価13.
5mgKOH/g、酸価6.5mgKOH/g、ガラス
転移点温度23.0℃であった。
【0048】〔水性エマルジョンの合成4〕滴下漏斗、
メカニカルスターラーを備え付けた2リットルの四ッ口
フラスコに水675gとエマノールNC(アニオン界面
活性剤、35%水溶液、花王株式会社製)4.3gを入
れ、80℃に加熱し、開始剤として過硫酸アンモニウム
(2%水溶液)8gを入れた。次に、フラスコ内に下記
の混合物を4時間かけて滴下し、滴下終了後1時間80
℃に保った。
【0049】 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 25g( 3.5重量%) アクリル酸 10g( 1.4重量%) メチルメタアクリレート 380g(52.8重量%) ブチルアクリレート 295g(41.0重量%) スチレン 9g( 1.3重量%) 水 400g 過硫酸アンモニウム(2%水溶液) 31g エレミノールJS−2 38g エマルゲン920 9g 得られた水性エマルジョンは乳白色、固形分38%の安
定な分散液であり、粒子径は0.12μm、粒子内ゲル
分率は45%であった。計算から求められた水酸価1
3.5mgKOH/g、酸価10.8mgKOH/g、
ガラス転移点温度15.7℃であった。
【0050】〔水分散性ポリイソシアネート組成物の合
成1〕メトキシポリエチレングリコール(MPG−13
0、数平均分子量=430、エチレンオキサイド繰り返
し単位=9.0個、日本乳化剤株式会社製:商品名)2
00gとイソシアヌレートタイプポリイソシアネート
(デュラネートTPA−100、旭化成工業株式会社
製:商品名)1000gを混ぜ、95℃で5時間ウレタ
ン化反応を行った。得られたポリイソシアネートは、淡
黄色液体であり、イソシアネート基含有率は17.8
%、重量平均分子量は1000、粘度は1000mPa
・sであった。
【0051】〔水分散性ポリイソシアネート組成物の合
成2〕メトキシポリエチレングリコール(MPG−08
1、エチレンオキサイド繰り返し単位=15.0個、日
本乳化剤株式会社製:商品名)とジアルキルスルホコハ
ク酸ナトリウム(ニューコール290M、固形分70
%、日本乳化剤株式会社製:商品名)を固形分重量比で
2:1になるように混合し、減圧蒸留によって水及び溶
剤を除いた。ビュレットタイプポリイソシアネート(デ
ュラネート24A−100、旭化成工業株式会社製:商
品名)1000gと上記より得られたメトキシポリエチ
レングリコールとジアルキルスルホコハク酸ナトリウム
の混合物300gを混ぜ、90℃で2時間ウレタン化反
応を行った。得られた自己乳化製ポリイソシアネート組
成物は、淡黄色液体であり、イソシアネート基含有率は
16.6%、重量平均分子量は1100、粘度は410
0mPa・sであった。また、水分散液を20℃6時間
放置したときのイソシアネート基含有率の残存率は、9
3%であった。
【0052】〔水分散性ポリイソシアネート組成物の合
成3〕メトキシポリエチレングリコール(MPG−08
1、エチレンオキサイド繰り返し単位=15.2個、日
本乳化剤株式会社製:商品名)とジアルキルスルホコハ
ク酸ナトリウム(ニューコール290M、固形分70
%、日本乳化剤株式会社製:商品名)を固形分重量比で
2:1になるように混合し、減圧蒸留によって水及び溶
剤を除いた。HDI/IPDI混合系ビュレットタイプ
ポリイソシアネート(デュラネートV−3000、旭化
成工業株式会社製:商品名)1000gと上記より得ら
れたメトキシポリエチレングリコールとジアルキルスル
ホコハク酸ナトリウムの混合物100gを混ぜ、100
℃で2時間ウレタン化反応を行い、反応終了後、室温で
放置し、温度が50℃に降下したときに酢酸エチルを加
え、固形分を80%に調節した。得られた自己乳化性ポ
リイソシアネート組成物は、淡黄色液体であり、イソシ
アネート基含有率は14.6%、重量平均分子量は90
0、粘度は300mPa・sであった。
【0053】(実施例1)水性エマルジョンの合成1で
作成した水性エマルジョン200gと水分散性ポリイソ
シアネート組成物の合成1で作成した水分散性ポリイソ
シアネート7.2gを600rpmで10分間攪拌した
(NCO/OH当量比=1.5)。この時、凝集物は認
められなかった。この水系コーティング組成物は、20
℃で4時間放置したところで、発泡した。このコーティ
ング組成物を用いて厚さ40μmの塗膜をつくり、20
℃65%RHで24時間硬化したところ、透明塗膜を得
た。ゲル分率を測定すると88%であり、20℃の水に
4時間浸漬するとやや白化した。
【0054】(実施例2)水性エマルジョンの合成1で
作成した水性エマルジョン200gと水分散性ポリイソ
シアネート組成物の合成2で作成した水分散性ポリイソ
シアネート10.3gを600rpmで10分間攪拌し
た(NCO/OH当量比=2.0)。この時、凝集物は
認められなかった。この水系コーティング組成物は、2
0℃8時間放置しても粘度上昇、発泡は認められなかっ
た。このコーティング組成物を用いて厚さ40μmの塗
膜をつくり、20℃65%RHで24時間硬化したとこ
ろ、透明塗膜を得た。ゲル分率を測定すると87%であ
り、20℃の水に4時間浸漬しても白化は生じなかっ
た。
【0055】(実施例3)水性エマルジョンの合成2で
作成した水性エマルジョン200gと水分散性ポリイソ
シアネート組成物の合成1で作成した水分散性ポリイソ
シアネート64.7gを600rpmで10分間攪拌し
た(NCO/OH当量比=1.5)。この時、凝集物は
認められなかった。この水系コーティング組成物は、2
0℃3.5時間で発泡した。このコーティング組成物を
用いて厚さ40μmの塗膜をつくり、20℃65%RH
で24時間硬化したところ、透明塗膜を得た。ゲル分率
を測定すると85%であり、20℃の水に4時間浸漬す
るとやや白化した。
【0056】(実施例4)水性エマルジョンの合成2で
作成した水性エマルジョン200gと水分散性ポリイソ
シアネート組成物の合成2で作成した水分散性ポリイソ
シアネート46.3gを600rpmで10分間攪拌し
た(NCO/OH当量比=1.0)。この時、凝集物は
認められなかった。この水系コーティング組成物は、2
0℃8時間放置しても粘度上昇、発泡は認められなかっ
た。このコーティング組成物を用いて厚さ40μmの塗
膜をつくり、20℃65%RHで24時間硬化したとこ
ろ、透明塗膜を得た。ゲル分率を測定すると85%であ
り、20℃の水に4時間浸漬しても白化は認められなか
った。
【0057】(実施例5)水性エマルジョンの合成3で
作成した水性エマルジョン200gと水分散性ポリイソ
シアネート組成物の合成2で作成した水分散性ポリイソ
シアネート13.9gを600rpmで10分間攪拌し
た(NCO/OH当量比=3.0)。この時、凝集物は
認められなかった。この水系コーティング組成物は、2
0℃8時間放置しても粘度上昇、発泡は認められなかっ
た。このコーティング組成物を用いて厚さ40μmの塗
膜をつくり、20℃65%RHで24時間硬化したとこ
ろ、透明塗膜を得た。ゲル分率を測定すると86%であ
り、20℃の水に4時間浸漬しても白化は認められなか
った。
【0058】(実施例6)水性エマルジョンの合成3で
作成した水性エマルジョン200gと水分散性ポリイソ
シアネート組成物の合成3で作成した水分散性ポリイソ
シアネート7.9gを600rpmで10分間攪拌し
た。(NCO/OH当量比=1.5)この時、凝集物は
認められなかった。この水系コーティング組成物は、2
0℃8時間放置しても粘度上昇、発泡は認められなかっ
た。このコーティング組成物を用いて厚さ40μmの塗
膜をつくり、20℃65%RHで24時間硬化したとこ
ろ、透明塗膜を得た。ゲル分率を測定すると83%であ
り、20℃の水に4時間浸漬しても白化は認められなか
った。
【0059】(比較例1)水性エマルジョンの合成4で
作成した水性エマルジョン200gと水分散性ポリイソ
シアネート組成物の合成1で作成した水分散性ポリイソ
シアネート7.5gを600rpmで10分間攪拌した
(NCO/OH当量比=1.5)。この時、水性エマル
ジョンは分散破壊を起こし凝集物が生じていた。この水
系コーティング組成物は、20℃3時間放置で発泡し
た。このコーティング組成物を、400メッシュの金網
で濾過して、厚さ40μmの塗膜をつくり、20℃65
%RHで24時間硬化したところ、透明塗膜を得た。ゲ
ル分率を測定すると86%であり、20℃の水に4時間
浸漬したところとは塗膜は白化した。
【0060】(比較例2)水性エマルジョンの合成4で
作成した水性エマルジョン200gと水分散性ポリイソ
シアネート組成物の合成2で作成した水分散性ポリイソ
シアネート7.7gを600rpmで10分間攪拌した
(NCO/OH当量比=1.5)。この時、水性エマル
ジョンは分散破壊を起こし凝集物が生じていた。この水
系コーティング組成物は、20℃8時間放置しても、粘
度上昇、発泡は認められなかった。このコーティング組
成物を、400メッシュの金網で濾過して、厚さ40μ
mの塗膜をつくり、20℃65%RHで24時間硬化し
たところ、透明塗膜を得た。ゲル分率を測定すると87
%であり、20℃の水に4時間浸漬したところとは塗膜
はやや白化した。
【0061】
【発明の効果】本発明の水系コーティング組成物は、外
部からの分散破壊作用に強く、乾燥初期の耐水性に優れ
た水性エマルジョンと水分散性ポリイソシアネート組成
物から構成されている。従って、本発明の水系コーティ
ング組成物から得られる塗膜等被覆物は、耐水性に優れ
ている。さらにイオン界面活性剤を使用した水分散性ポ
リイソシアネート組成物を用いた場合、水系コーティン
グ組成物のポットライフを著しく向上させることができ
る。従って、従来溶剤系のポリウレタン塗料が用いられ
ていた塗料、特に建築外装塗替え用塗料あるいは自動車
補修用塗料、プラスチック用塗料を水系化することが出
来る。更にはシーリング剤、接着剤、インキ、コーティ
ング材、注型材、エラストマー、フォームやプラスチッ
ク原料、繊維処理剤など幅広い分野に応用することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C08G 18/00 C08G 18/00 C 18/62 18/62

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)成分として、水酸基含有の重合性
    ビニル単量体0.3〜60重量%、カルボン酸基含有の
    重合性ビニル単量体0.1〜30重量%、(メタ)アク
    リルアミド系単量体0.1〜30重量%、グリシジル基
    含有の(メタ)アクリル系単量体0.1〜30重量%、
    他の重合性ビニル単量体10〜99.4重量%の共重合
    体からなる水性エマルジョンであり、粒子径0.03〜
    0.2μm、粒子内ゲル分率60〜90%である水性エ
    マルジョン、(B)成分として、脂肪族及び/又は脂環
    族ジイソシアネート、またはそれらから得られるポリイ
    ソシアネート化合物に、5〜50のエチレンオキサイド
    繰り返し単位からなるノニオン性の親水基が2〜50重
    量%導入された水分散性ポリイソシアネート組成物とか
    らなり、(A)成分と(B)成分とをイソシアネート基
    /水酸基の当量比が0.5〜5.0の範囲となる量で配
    合してなる水系コーティング組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分として、水酸基含有の重合性
    ビニル単量体0.3〜60重量%、カルボン酸基含有の
    重合性ビニル単量体0.1〜30重量%、(メタ)アク
    リルアミド系単量体0.1〜30重量%、グリシジル基
    含有の(メタ)アクリル系単量体0.1〜30重量%、
    他の重合性ビニル単量体10〜99.4重量%の共重合
    体からなる水性エマルジョンであり、粒子径0.03〜
    0.2μm、粒子内ゲル分率60〜90%である水性エ
    マルジョン、(B)成分として、(i)脂肪族及び/又
    は脂環族ジイソシアネート、またはそれらから得られる
    ポリイソシアネート化合物に、5〜50のエチレンオキ
    サイド繰り返し単位からなるノニオン性の親水基が2〜
    50重量%導入された水分散性ポリイソシアネートに対
    して、(ii)実質的に水を含有しないイオン性界面活
    性剤を0.5〜20重量%混合させることにより得られ
    る水分散性ポリイソシアネート組成物とからなり、
    (A)成分と(B)成分とをイソシアネート基/水酸基
    の当量比が0.5〜5.0の範囲となる量で配合してな
    る水系コーティング組成物。
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