JP2018153984A - 熱収縮性積層多孔フィルム及び被覆物品 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、本実施の形態に係る熱収縮性積層多孔フィルムの一例を示す断面模式図である。図1に示すように、熱収縮性積層多孔フィルム(熱収縮性積層ラベル)1は、少なくとも一方向に延伸されてなり、被覆対象となる各種物品を熱収縮によって被覆するものである。熱収縮性積層多孔フィルム1は、スチレン系炭化水素−共役ジエン系炭化水素の共重合体樹脂(A)の少なくとも1種を主成分とする一対の表裏層11と、この一対の表裏層11の間に設けられ、ポリオレフィン系樹脂(B)及び充填剤(C)を含有する樹脂組成物(B)を主成分とする多孔層12とを備える。熱収縮性積層多孔フィルム1は、表裏層111、多孔層12及び表裏層112がこの順に積層された2種3層の構成を有する。なお、表裏層111,112は、同一の共重合体樹脂(A)を主成分として含むものでもよく、異なる共重合体樹脂(A)を主成分として含有していてもよい。また、表裏層111及び表裏層112は、同一の厚さを有していてもよく、異なる厚さを有していてもよい。
熱収縮性積層多孔フィルムの全体の厚さについては、特に制限はない。熱収縮性積層多孔フィルムの全体の厚さは、収縮特性及び易引裂性の観点から、300μm以下が好ましく、250μm以下がより好ましく、200μm以下が更に好ましい。また、熱収縮性積層多孔フィルムの全体の厚さは、熱収縮性積層多孔フィルムのハンドリング性、耐衝撃性の観点から、50μm以上が好ましい。
と多孔層との層間剥離を効率良く防ぐ観点から、0.5μm以上であることが好ましく、1μm以上であることがより好ましく、また6μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましい。
空孔率は、熱収縮性積層多孔フィルム中の空間部分の割合を示す数値である。空孔率は、熱収縮性積層多孔フィルムの実質量W1を測定し、樹脂組成物の密度及び厚さから空孔率0%の場合の質量W0を計算し、計算した値から下記式(1)に基づき算出される。
空孔率={(W0−W1)/W0}×100 (%)・・・式(1)
本実施の形態に係る熱収縮性積層多孔フィルムは、多種多様な形状の物品を被覆対象とした場合であっても、熱収縮性積層多孔フィルムの熱収縮率が特定範囲を満たすので、きれいな収縮仕上がり性を実現できる。
熱収縮性積層多孔フィルムの引裂強度は、JIS−K7128に準拠して試験片を作製し、万能試験機で試験片両端を把持し、雰囲気温度23℃、引張速度200mm/分の条件下で測定される。熱収縮性積層多孔フィルムの引裂強度は、物品を被覆した後に熱収縮性積層多孔フィルムを開封する際の易引裂き性が得られる観点、及びフィルム成型加工時などで破断するなどの不具合が生じにくくする観点から、主収縮方向及び直交方向の引裂強度(引裂強度=引張破壊強度/厚さ)が、それぞれ10N/mm以上であることが好ましく、20N/mm以上であることがより好ましく、30N/mm以上であることが更に好ましく、また150N/mm以下であることが好ましい。
熱収縮性積層多孔フィルムの破断伸度は、雰囲気温度23℃、引張速度100mm/分の条件下で測定される。熱収縮性積層多孔フィルムは、直交方向の引張破断伸度が、印刷及び製袋などの工程時に熱収縮性積層多孔フィルムが破断するなどの不具合が生じにくくなる観点から、100%以上であることが好ましく、120%以上であることがより好ましく、150%以上であることが更に好ましく、また800%以下であることが好ましい。熱収縮性積層多孔フィルムの引張破断伸度は、各層の配合の調整、製膜工程での押出条件の調整、延伸条件の調整、熱収縮率の調整、積層比の調整などを適宜行うことにより上記範囲とすることができる。
熱収縮性積層多孔フィルムの層間剥離強度は、特に制限されない。熱収縮性積層多孔フィルムの層間剥離強度は、使用時及び熱収縮時にシール部分及びフィルム層間での剥離を効率良く防ぐ観点から、0.8N/15mm幅以上であることが好ましい。
熱収縮性積層多孔フィルムにおいては、直交方向300mm、主収縮方向225mmの試験片を作製し、粘着テープとしてのセロテープ(登録商標)(型番:「LP−18」、ニチバン社製、粘着力:4.01N/10mm、引張強さ42.1N/10mm、幅18mm)を貼付けた後、セロテープ(登録商標)を剥がした際の層間剥離状態を確認できる。層間剥離がなければ、フィルム巻末にテープを貼り付けて剥がす際及びフィルムを開封する際の層間剥離を効率良く防止できる。
(共重合体樹脂(A))
表裏層のスチレン系炭化水素と共役ジエン系炭化水素との共重合体樹脂(A)としては、例えば、スチレン系炭化水素と共役ジエン系炭化水素とのランダム共重合体及びブロック共重合体などが挙げられる。これらの中でも、共重合体樹脂(A)としては、スチレン系炭化水素と共役ジエン系炭化水素とのブロック共重合体が好ましい。ブロック共重合体としては、ブロック毎の樹脂が単一の構成単位になっているピュアブロック、共重合成分が混合してブロックを形成しているランダムブロック、及び共重合成分濃度をテーパーになったテーパードブロックなどが含まれる。これらの中でも、ブロック共重合体としては、熱収縮性を付与するための粘弾性特性を満たす観点から、ブロック部分がランダムブロック及びテーパードブロックの少なくとも1種を含むことが好ましい。
表裏層には、本発明の効果を奏する範囲であれば、成形加工性、生産性及び熱収縮性積層多孔フィルムの諸物性を改良及び調整するために、シリカ、タルク、カオリン等の無機粒子、酸化チタン、カーボンブラック等の顔料、難燃剤、耐候性安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、溶融粘度改良剤、架橋剤、滑剤、核剤、可塑剤、老化防止剤などの添加剤を適宜添加してもよい。
(ポリオレフィン系樹脂(B))
ポリオレフィン系樹脂(B)は、プロピレン、エチレンなどのオレフィン炭化水素を単量体成分として含む重合体である。ポリオレフィン系樹脂(B)としては、オレフィン炭化水素のホモポリマーであってもコポリマーであってもよい。コポリマーである場合、オレフィン炭化水素の共重合割合は50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることが更に好ましい。
充填剤としては、無機粒子などの無機系充填剤、有機粒子などの有機系充填剤及びその他一般に知られる各種充填剤を用いることができる。無機系充填剤としては、例えば、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化チタン、シリカ及びタルクなどが挙げられる。これらの中では、硫酸バリウムが好ましい。炭酸カルシウムなどの水中懸濁液のPHが9を越える高い塩基性化合物の粒子を使用して製造した多孔性フィルムは、肌に刺激を与えるため人体と接することが多い用途では使用が制限されることから、PH6以上PH9程度の中性化合物である硫酸バリウムなどを用いることが好ましい。これらの充填剤は、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
多孔層には、上記各成分のほか、公知の添加剤、例えば酸化防止剤、熱安定剤、帯電防止剤、滑り剤、ブロッキング防止剤、粒子分散剤、ポリテルペン樹脂、石油樹脂及び充填剤などを製造工程及びフィルム特性を低下させない程度に含有させてもよい。
接着層の主成分である接着性樹脂としては、と多孔層との間の層間接着性を向上させるものであれば特に制限されない。接着性樹脂としては、の主成分である共重合体樹脂(A)に対して親和性を有する部位と、多孔層のポリオレフィン系樹脂(B)と親和性を有する部位とを兼ね備えた接着性樹脂が好適に用いられる。
接着層には、上記各成分のほか、公知の添加剤、例えば酸化防止剤、熱安定剤、帯電防止剤、滑り剤、ブロッキング防止剤、粒子分散剤、ポリテルペン樹脂、石油樹脂及び充填剤などを製造工程及びフィルム特性を低下させない程度に含有させてもよい。
熱収縮性積層多孔フィルムは、公知の積層フィルムの製造方法によって製造できる。フィルムの形態としては、平面状、チューブ状のいずれであってもよいが、生産性(原反フィルムの幅方向に製品として数丁取りが可能)及び外面に印刷が可能な観点から、平面状が好ましい。平面状のフィルムの製造方法としては、例えば、複数の押出機を用いて樹脂を溶融し、Tダイから共押出し、チルドロールで冷却固化し、縦方向にロール延伸し、横方向にテンター延伸し、アニールし、冷却し、巻取機にて巻き取ることによりフィルムを得る方法が挙げられる。また、チューブラー法により製造したフィルムを切り開いて平面状とする方法も適用できる。
なお、熱収縮性積層多孔フィルムにおいては、必要に応じて、コロナ処理、印刷、コーティング、蒸着などの表面処理及び表面加工、更には、各種溶剤及びヒートシールによる製袋加工及びミシン目加工などを施すことができる。
熱収縮性積層多孔フィルムは、その用途が特に制限されるものではないが、熱収縮性積層多孔フィルムを基材として、必要に応じて印刷層、蒸着層及びその他の機能層を積層して形成することにより、トレー、ブリスター容器、深絞り容器、梱包容器などの様々な成形品として用いることができる。
実施例における各種物性の測定及び評価は以下のように行った。なお、以下の実施例では、熱収縮性積層多孔フィルムの引き取り(流れ)方向を「縦」方向(又はMD)とし、「縦方向」に対する直交方向を「横」方向(又はTD)と記載する。また、以下の実施例では、「横」方向(TD)を熱収縮性積層多孔フィルムの主収縮方向とし、「縦」方向(MD)を主収縮方向に直交する直交方向とする。
空孔率は、熱収縮性積層多孔フィルム中の空間部分の割合を示す数値である。空孔率は、熱収縮性積層多孔フィルムの実質量W1を測定し、樹脂組成物の密度及び厚さから空孔率0%の場合の質量W0を計算し、質量W0及び実質量W1から下記式(1)に基づき算出した。
空孔率={(W0−W1)/W0}×100 (%)・・・式(1)
得られたフィルムを縦10mm、横200mm及び縦200mm、横10mmの大きさにそれぞれ切り取り、100℃の温水バスに10秒間それぞれ浸漬し、縦方向(TD)及び横方向(MD)における収縮量をそれぞれ測定した。熱収縮率は、縦方向(TD)及び横方向(MD)について、収縮前の原寸に対する収縮量の比率を%値で表示した。
得られた熱収縮性積層多孔フィルムをJIS−K7128に準拠して縦方向(TD)及び横方向(MD)の試験片を作製し、万能試験機で試験片両端を把持し、雰囲気温度23℃、引張速度200mm/分の条件下における引張破断強度を測定した。下記式(2)を用いて単位厚さ当たりのTD、MD引裂強度を算出して、5回の平均値を測定した。
引裂強度=引張破壊強度/厚さ (N/mm)・・・式(2)
得られた熱収縮性積層多孔フィルムを縦方向(MD)120mm、横方向(TD)15mmの大きさに切り出した。切り出した熱収縮性積層多孔フィルムをJIS K7127に準拠し、引張速度200mm/minで雰囲気温度23℃におけるフィルム引き取り方向である縦方向(MD)の引張破断伸度を測定し、10回の測定値の平均値を測定した。
得られたフィルムを縦方向(MD)15mm、横方向(TD)150mmの大きさに切り取り、横方向(TD)端面の片側のを多孔層から一部剥離した。剥離した剥離層と被剥離層とを引張試験機のチャックにそれぞれ挟み、横方向(TD)方向に対して、試験速度100mm/minにて180度剥離試験を行った。剥離試験にて得られる荷重が安定した値を示す領域において、平均値を層間剥離強度として評価した。
得られた熱収縮性積層多孔フィルムを縦方向(MD)300mm、横方向(TD)225mmの大きさに切り取り、粘着テープとしてのセロテープ(登録商標)(型番:「LP−18」、ニチバン社製、粘着力:4.01N/10mm、引張強さ42.1N/10mm、幅18mm)を貼付けた後、セロテープ(登録商標)を剥がした際の層間剥離状態を確認して評価した。また上記層間剥離強度評価とあわせて、下記の基準により層間剥離性を評価した。
〇:剥離強度が0.8(N/15mm幅)以上、かつ、テープ剥離での層間剥離なし
×:剥離強度が0.8(N/15mm幅)未満、又は、テープ剥離での層間剥離あり
得られたフィルムを縦方向(MD)120mm、横方向(TD)225mmで切り出し、TDに10mm分重なるように折り、重なった部分をヒートシールして円筒状のフィルムとした。次に、円筒状のフィルムを225mlのボトルに、ボトルの下面までかぶせて仕上り評価用サンプルを作製した。評価用サンプルは熱風加熱方式の長さ2.5m(3ゾーン構成)の収縮トンネル中を回転させずに、トンネル内の各ゾーンの温度を以下の温度条件として20秒間で通過させた。ボトルに収縮したフィルムの腰折れに起因する折れ込みやシワがないか、収縮不足ではないかの確認を行い評価した。評価は各サンプルN=10で行った。シュリンカー内の温度条件は以下のように設定した。
温度条件:1ゾーン/85〜90℃、2ゾーン/105〜110℃、3ゾーン/145〜150℃
熱風を噴射するトンネル内のノズル位置: 1ゾーン/フィルム下部、2ゾーン/フィルム全体、3ゾーン/フィルム全体
フィルム被覆後は下記基準で評価した。
○:収縮が十分でシワ、アバタ、格子目の歪みが生じない。
×:収縮が十分であるが、シワ、アバタ、格子目の歪みが顕著に生じる、または収縮が十分でなく、ボトルへの被覆が不十分である。
<スチレン系炭化水素と共役ジエン系炭化水素との共重合体樹脂(A)>
・SBS:スチレン/ブタジエン=84.0wt%/16.0wt%を構成成分として含むスチレン−ブタジエン共重合体(以下、「共重合体樹脂A1」ともいう)
・SBS:スチレン/ブタジエン=77.0wt%/23.0wt%を構成成分として含むスチレン−ブタジエン共重合体(以下、「共重合体樹脂A2」ともいう)
・SBS:スチレン/ブタジエン=81.5wt%/18.5wt%を構成成分として含むスチレン−ブタジエン共重合体(以下、「共重合体樹脂A3」ともいう)
<ポリオレフィン系樹脂(B)>
・直鎖状低密度ポリエチレン:商品名「ノバテックSF240」、日本ポリエチ社製、MFR=2.0g/10分、融点=126℃(以下、「ポリオレフィン系樹脂」ともいう)
<充填剤(C)>
・硫酸バリウム、商品名「バリエースB−54」、堺化学社製、平均粒径1.1μm(以下、「充填剤」ともいう)
<ポリエステル系樹脂>
・1,4−シクロヘキサンジメタノール:32.0モル%、エチレングリコール:65.0モル%、ジエチレングリコール:3.0%、テレフタル酸:100.0モル%を構成成分として含むポリエステル(以下、「ポリエステル系樹脂B1」ともいう)
・1,4−シクロヘキサンジメタノール:23.0モル%、エチレングリコール:65.0モル%、ジエチレングリコール:12.0%、テレフタル酸:100.0モル%を構成成分として含むポリエステル(以下、「ポリエステル系樹脂B2」ともいう)
・1,4−ブタンジオール:100.0モル%、テレフタル酸:90.0モル%、イソフタル酸:10.0モル%を構成成分として含むポリエステル(以下、「ポリエステル系樹脂B3」ともいう)
<接着性樹脂>
・官能基含有水素添加スチレン‐ブタジエン共重合体(SEBC):商品名:ダイナロン4600P、JSR社製 スチレン含量=20%、MFR(230℃、21.2N)=5.5g/10分(以下、「接着性樹脂C1」ともいう)
・官能基含有水素添加スチレン‐ブタジエン共重合体:商品名:ダイナロン8903P、JSR社製 スチレン含量=35%、MFR(230℃、21.2N)=10g/10分(以下、「接着性樹脂C2」ともいう)
・スチレン系熱可塑エラストマー:商品名:ハイブラー 7125、クラレ社製 スチレン含量=20%、MFR(230℃、2.16kg)=4g/10分(以下、「接着性樹脂C3」ともいう)
・変性ポリオレフィン系熱可塑エラストマー:商品名:アドマーSF725、三井化学社製(以下、「接着性樹脂C4」ともいう)
表裏層としては、100質量部の共重合体樹脂A1を用いた。多孔層としては、40質量部のポリオレフィン系樹脂と60質量部の充填剤とを混合して用いた。接着層としては、100質量部の接着性樹脂B1を用いた。/接着層/多孔層/接着層/の3種5層の積層フィルムを製造するために、各原材料を混合した後、3台の単軸押出機及び3種5層マルチマニホールド口金により、上記3種5層の積層フィルムの積層共押出が可能な設備において共押出しした。及び接着層の押出機設定温度を210℃以上220℃以下とし、多孔層の押出機設定温度220℃以上230℃以下として溶融混合後、各層の厚さ比が、/接着層/多孔層/接着層/=4/1/14/1/4となるよう共押出し、60℃のキャストロールで引き取り、冷却固化させて未延伸積層シートを得た。次に、フィルムテンターを用いて、得られた未延伸析層シートを下記表1に示す延伸温度にて、下記表1に示す流れ方向の延伸倍率について延伸した。次に、幅方向の延伸倍率5倍にて延伸した後、下記表1に示す熱処理温度で熱処理を行って熱収縮性積層多孔フィルムを得た。熱収縮性積層多孔フィルムの作製に用いた各原材料の配合を下記表2に示し、得られた熱収縮性積層多孔フィルムの各種評価結果を下記表3に示す。
未延伸積層シートの延伸を下記表1に示す条件としたこと以外は実施例1と同様にして熱収縮性積層多孔フィルムを作製して評価した。熱収縮性積層多孔フィルムの作製に用いた各原材料の配合を下記表2に示し、得られた熱収縮性積層多孔フィルムの各種評価結果を下記表3に示す。
接着層を接着性樹脂B1に代えて100質量部の接着性樹脂B2を用いたこと以外は実施例1と同様にして熱収縮性積層多孔フィルムを作製して評価した。熱収縮性積層多孔フィルムの作製に用いた各原材料の配合を下記表2に示し、得られた熱収縮性積層多孔フィルムの各種評価結果を下記表3に示す。
未延伸積層シートの延伸を下記表1に示す条件としたこと以外は実施例3と同様にして熱収縮性積層多孔フィルムを作製して評価した。熱収縮性積層多孔フィルムの作製に用いた各原材料の配合を下記表2に示し、得られた熱収縮性積層多孔フィルムの各種評価結果を下記表3に示す。
接着層を接着性樹脂B1に代えて100質量部の接着性樹脂B3を用いたこと以外は実施例1と同様にして熱収縮性積層多孔フィルムを作製して評価した。熱収縮性積層多孔フィルムの作製に用いた各原材料の配合を下記表2に示し、得られた熱収縮性積層多孔フィルムの各種評価結果を下記表3に示す。
未延伸積層シートの延伸を下記表1に示す条件としたこと以外は実施例5と同様にして熱収縮性積層多孔フィルムを作製して評価した。熱収縮性積層多孔フィルムの作製に用いた各原材料の配合を下記表2に示し、得られた熱収縮性積層多孔フィルムの各種評価結果を下記表3に示す。
多孔層として、50質量部のポリオレフィン系樹脂及び50質量部の充填剤を用いたこと以外は、実施例2と同様にして熱収縮性積層多孔フィルムを作製して評価した。熱収縮性積層多孔フィルムの作製に用いた各原材料の配合を下記表2に示し、得られた熱収縮性積層多孔フィルムの各種評価結果を下記表3に示す。
実施例5と同様の未延伸積層シートを作製した。次に、フィルムテンターを用いて、得られた未延伸積層シートを下記表1に示す延伸温度にて、下記表1に示す流れ方向の延伸倍率について延伸した後、幅方向の延伸倍率5倍にて延伸した。次に、下記表1に示す熱処理温度で熱処理を行いながら約5%弛緩して熱収縮性フィルムを得た。熱収縮性積層多孔フィルムの作製に用いた各原材料の配合を下記表2に示し、得られた熱収縮性積層多孔フィルムの各種評価結果を下記表3に示す。
未延伸積層シートの延伸を下記表1に示す条件としたこと以外は実施例8と同様にして熱収縮性積層多孔フィルムを作製して評価した。熱収縮性積層多孔フィルムの作製に用いた各原材料の配合を下記表2に示し、得られた熱収縮性積層多孔フィルムの各種評価結果を下記表3に示す。
表裏層として、共重合体樹脂A1に代えて、100質量部のポリエステル系樹脂C1を用いたこと、接着層として、接着性樹脂B1に代えて、100質量部の接着性樹脂B4を用いたこと、の押出機設定温度を240℃以上250℃以下とし、接着層の押出機設定温度を210℃以上220℃以下とし、多孔層の押出機設定温度を220℃以上230℃以下として溶融混合したこと以外は実施例1と同様にして未延伸積層シートを得た。次に、フィルムテンターを用いて得られた未延伸積層シートを下記表4に示す延伸温度にて、下記表4に示す流れ方向の延伸倍率について延伸し、次に、幅方向の延伸倍率5倍にて延伸した。次に、下記表4に示す熱処理温度で熱処理を行って熱収縮性フィルムを得た。熱収縮性積層多孔フィルムの作製に用いた各原材料の配合を下記表5に示し、得られた熱収縮性積層多孔フィルムの各種評価結果を下記表6に示す。
未延伸積層シートの延伸を下記表4に示す条件としたこと以外は比較例1と同様にして熱収縮性積層多孔フィルムを作製して評価した。熱収縮性積層多孔フィルムの作製に用いた各原材料の配合を下記表5に示し、得られた熱収縮性積層多孔フィルムの各種評価結果を下記表6に示す。
未延伸積層シートの延伸を下記表4に示す条件とし、厚さを変更した以外は比較例2と同様にして熱収縮性積層多孔フィルムを作製して評価した。熱収縮性積層多孔フィルムの作製に用いた各原材料の配合を下記表5に示し、得られた熱収縮性積層多孔フィルムの各種評価結果を下記表6に示す。
未延伸積層シートの延伸を下記表4に示す条件とし、厚さを変更したこと以外は比較例2と同様にして熱収縮性積層多孔フィルムを作製して評価した。熱収縮性積層多孔フィルムの作製に用いた各原材料の配合を下記表5に示し、得られた熱収縮性積層多孔フィルムの各種評価結果を下記表6に示す。
表裏層としては、85質量部のポリエステル系樹脂C2と15質量部のポリエステル系樹脂C3と混合して用いた。多孔層としては、84質量部のポリエステル系樹脂C1と15質量部のポリエステル系樹脂C3と混合して用いた。各原材料を混合した後、各層の押出機設定温度240℃、各層の厚さ比が、/多孔層/=1/6/1となるよう共押出し、流れ方向の延伸倍率1.1倍、幅方向の延伸倍率5.0倍にて下記表4の条件で延伸したこと以外は実施例1と同様にして、熱収縮性積層多孔フィルムを得た。熱収縮性積層多孔フィルムの作製に用いた各原材料の配合を下記表5に示し、得られた熱収縮性積層多孔フィルムの各種評価結果を下記表6に示す。
表裏層としては、100質量部の共重合体樹脂A2を用いた。多孔層としては、100質量部の共重合体樹脂A3を用いた。各原材料を混合した後、下記表4の条件で延伸したこと以外は比較例5と同様にして、熱収縮性積層多孔フィルムを得た。熱収縮性積層多孔フィルムの作製に用いた各原材料の配合を下記表5に示し、得られた熱収縮性積層多孔フィルムの各種評価結果を下記表6に示す。
11,111,112 表裏層
12 多孔層
21,211,212 表層
22,221,222 裏層
23,231,232 中間層
Claims (10)
- スチレン系炭化水素と共役ジエン系炭化水素との共重合体樹脂(A)からなる群から選択された少なくとも1種を主成分とする一対の表裏層と、
前記一対の表裏層の間に設けられ、ポリオレフィン系樹脂(B)及び充填剤(C)を含有する樹脂組成物を主成分とする多孔層とを備え、
少なくとも一方向に延伸されてなることを特徴とする、熱収縮性積層多孔フィルム。 - 前記多孔層における前記充填剤(C)の含有量が、40質量%以上70質量%以下である、請求項1に記載の熱収縮性積層多孔フィルム。
- 前記表裏層と前記多孔層との間に設けられ、接着性樹脂を主成分とする接着層を備えた、請求項1又は請求項2に記載の熱収縮性積層多孔フィルム。
- 前記樹脂組成物におけるポリオレフィン系樹脂(B)が、直鎖状低密度ポリエチレンを含む、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の熱収縮性積層多孔フィルム。
- 空孔率が30%以上70%以下である、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の熱収縮性積層多孔フィルム。
- 100℃の温水中で10秒間浸漬したときに収縮量が最大となる主収縮方向の熱収縮率が50%以上である、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の熱収縮性積層多孔フィルム。
- 前記主収縮方向に直交する直交方向の熱収縮率が20%以上である、請求項6に記載の熱収縮性積層多孔フィルム。
- 引張速度100mm/分の条件下で測定される前記主収縮方向の層間剥離強度0.8N/15mm以上であり、かつ、粘着力が4.01N/10mmの粘着テープを貼り付けた後、前記粘着テープを剥がした際に層間剥離がない、請求項6又は請求項7に記載の熱収縮性積層多孔フィルム。
- JIS K7128に準拠したフィルムの引裂強さが100N/mm以下である、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の熱収縮性積層多孔フィルム。
- 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の熱収縮性積層多孔フィルムによって少なくとも一部が被覆されたことを特徴とする、被覆物品。
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