JP2017514776A - グラフェンコーティングされた電子部品 - Google Patents

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Abstract

1つの態様では、コーティングされた電子部品が、本明細書に記載される。いくつかの実施態様では、コーティングされた電子部品は、電子部品と、電子部品の表面に配置されたグラフェンコーティング層とを含む。グラフェンコーティング層は、いくつかの実施態様では、約300nm以下の厚さを有している。別の態様では、電子機器の使用寿命を増加させる方法が、本明細書に記載される。いくつかの実施態様では、そのような方法は、機器の電子部品の環境対向面にグラフェンコーティング層を配置することを含み、電子機器は、グラフェンコーティング層を含まない他の同等の電子機器と比較して、本明細書に記載の防水試験、酢酸試験、糖液試験、又はメチルアルコール試験での性能を含む、環境試験性能で少なくとも10パーセントの改善を示す。【選択図】図1

Description

本開示は、コーティングされた電子部品、コーティングされた電子部品を備える機器、及び電子部品をコーティングする方法に関する。
電子部品及び電子接続又はコネクタは、一般的に、環境要素及び刺激に敏感である。結果として、それらの使用寿命を延ばすために、そのような部品又は接続若しくはコネクタをコーティングする又は覆うのが望ましいことが多い。しかしながら、多くの用途で、電子部品及び/又は接続は、通常運転中に、電磁放射の特定の波長に対して可視化され及び/又は透過的でなければならないこともある。これらの状況の中で、コンフォーマルコーティングが用いられることがある。残念ながら、コーティングの適用が不十分であったり、コーティングが低品質であったりすると、部品又は接続が露出してしまったり、更には部品又は接続の不具合につながる可能性がある。温度、圧力、及び/又は湿度の極端な変化(いくつかの航空宇宙応用で経験されるような)はまた、部品又は接続の不具合につながる可能性もある。加えて、多くのコンフォーマル型及び非コンフォーマル型の電子部品の保護及び接続の保護は、重く及び/又はかさばり、過重を加え及び/又は過度の体積を要することになる。航空宇宙応用などの多くの用途では、更なる重量及び体積は好ましくない。したがって、電子部品及び接続用に改良されたコーティングが必要になる。
1つの態様では、電子部品から電子部品への又は電子部品間でのコーティングされた電子部品及び電子コネクタ若しくは接続(これ以降、集合的に「電子部品」と呼ぶ)が、本明細書に記載される。そのようなコーティングされた電子部品は、いくつかの実施態様では、以前のコーティングされた電子部品と比較して、一又は複数の利点を提供しうる。例えば、いくつかの実施態様では、本明細書に記載のコーティングされた電子部品は、いくつかの他のコーティングされた電子部品と比較して、低減された体積及び/又は質量を有している。加えて、本明細書に記載のコーティングされた電子部品は、いくつかの他の電子部品と比較して、コーティング層の改善された硬度及び/又は低減された厚さを示すことができる。更に、いくつかの実施態様では、本明細書に記載のコーティングされた電子部品は、下位部品の可視性を著しく変更する又は低下させることなく、環境要素及び刺激に対する改善された耐性を示す。したがって、いくつかの実施態様では、本明細書に記載のコーティングされた電子部品は、部品の可視性又は光透過性を実質的に変更することなく、改善された機械的及び環境的性能を示すことができる。
いくつかの実施態様では、本明細書に記載のコーティングされた電子部品は、電子部品と、電子部品の環境対向面に配置されたグラフェンコーティング層とを含む。グラフェンコーティング層は、いくつかの実施態様では、約300nm以下の平均厚さを有している。いくつかの実施態様では、本明細書に記載のグラフェンコーティング層は、一又は複数のグラフェンシートを含む。他の実施態様では、グラフェンコーティング層は、グラフェンチューブの層を含む。本明細書に記載のグラフェンコーティング層のグラフェンチューブは、いくつかの実施態様では、水平な又は実質的に水平な配向を有することができる。他の実施態様では、本明細書に記載のグラフェンコーティング層のグラフェンチューブは、垂直な又は実質的に垂直な配向を有することができる。加えて、いくつかの実施態様では、本明細書に記載のコーティングされた電子部品は、電子部品とグラフェンコーティング層との間に配置された電気絶縁材料層を更に含む。更に、いくつかの実施態様では、本明細書に記載のコーティングされた電子部品は、高い空気中水(water−in−air)接触角並びに高い硬度及び/又は体積弾性率の一又は複数を示す。
別の態様では、電子部品のコーティング方法が、本明細書に記載される。いくつかの実施態様では、本明細書に記載の電子部品のコーティング方法は、グラフェン層を電子部品の環境対向面に配置することを含む。いくつかの実施態様では、グラフェン層を配置することは、蒸着方法を用いて実行される。他の場合、グラフェン層は、複数のグラフェンプレートレットを環境対向面に配置し、一又は複数のマイクロワイヤでプレートレットを互いに連結することによって、形成される。いくつかの例では、グラフェン層は、電子部品を高温環境に配置し、熱浸炭性技術によりグラフェンコーティング層を形成することによって、形成される。更に、場合によっては、本明細書に記載の方法は、電子部品の環境対向面に電気絶縁材料の層を配置することを更に含み、絶縁材料の層は、環境対向面とグラフェン層との間に位置決めされる。
別の態様では、ビークル又は他の環境内に配置される電子機器の使用寿命を増加させる方法が、本明細書に記載される。ビークルは、航空機、ヘリコプター、ロケット又は衛星などの航空宇宙ビークルでありうる。代替的には、ビークルは、ボート、潜水艦、又は自動車などの非航空宇宙ビークルであってもよい。電子機器はまた、製造環境などの環境内に配置されてもよい。場合によっては、電子機器は、航空機の客室内に配置される。いくつかの実施態様では、そのような方法は、機器の電子部品の環境対向面に、グラフェンコーティング層、及び任意選択的に電気絶縁材料層を配置することを含む。いくつかの実施態様では、電子機器は、グラフェンコーティング層を含まない他の同等の電子機器と比較して、本明細書に記載の防水試験、酢酸試験、糖液試験、又はメチルアルコール試験での性能を含む、環境試験性能で少なくとも10パーセントの改善を示す。更に、いくつかの実施態様では、電子機器は、防水試験、酢酸試験、糖液試験、及びメチルアルコール試験のうちの2つ以上で少なくとも10パーセントの改善を示す。
本開示の1つの態様では、ビークルのコンパートメント内部又はビークルの外装に配置された電子機器の使用寿命を増加させる方法であって、グラフェンコーティング層を電子機器の電子部品の環境対向面に配置することを含み、電子機器が、他の同等のグラフェンコーティング層を含まない電子機器と比較して、防水試験、酢酸試験、糖液試験、又はメチルアルコール試験での性能を含む、環境試験性能で少なくとも10パーセントの改善を示す方法が提供される。
有利には、電子機器は、防水試験、酢酸試験、糖液試験、及びメチルアルコール試験のうちの2つ以上で少なくとも10パーセントの改善を示す。
有利には、グラフェンコーティング層は、一又は複数のグラフェンシートを含む。
有利には、グラフェンコーティング層は、1から10の間の原子層を含む。
有利には、グラフェンコーティング層は、グラフェンチューブの層を含む。
有利には、グラフェンチューブは、水平な又は実質的に水平な配向を有している。
好ましくは、グラフェンチューブは、垂直な又は実質的に垂直な配向を有している。
有利には、グラフェンコーティング層は、マイクロワイヤによって連結された複数のグラフェンプレートレットを含む。
有利には、電子機器は、航空機の客室又はコックピット内部に配置される。
本開示の別の態様によれば、電子部品の環境対向面に配置されたグラフェンコーティング層を含み、グラフェン層が、約300nm以下の厚さを有している、コーティングされた電子部品が提供される。
有利には、コーティングされた部品は、電子部品とグラフェンコーティング層との間に位置付けられた電気絶縁材料層を更に含む。
有利には、コーティングされた電子部品は、環境対向面で約95度から約130度までの空気中水(water−in−air)接触角を示す。
有利には、コーティングされた電子部品は、原子間力顕微鏡のナノインデンテーションによって測定されると、約1GPaから約1TPaまでの引張弾性率を示す。
本開示の更なる態様によれば、電子部品の環境対向面にグラフェン層を配置することを含み、グラフェン層が、約300nm以下の厚さを有している、電子部品をコーティングする方法が提供される。
有利には、グラフェン層を配置することは、蒸着を用いて実行される。
好ましくは、蒸着は、化学気相蒸着を含む。
有利には、グラフェン層は、複数のグラフェンプレートレットを環境対向面に配置し、一又は複数のマイクロワイヤでプレートレットを互いに連結することによって形成される。
有利には、グラフェン層は、炭素源の存在下で電子部品を加熱することによって形成される。
有利には、グラフェン層は、電子部品の環境対向面に配置された酸化黒鉛の膜をレーザスクライビングすることによって形成される。
有利には、方法は、グラフェン層の一部を除去することを更に含む。
これらの実施態様及び他の実施態様が、以下に続く詳細な説明でより詳しく記載される。
本明細書に記載の1つの実施態様によるコーティングされた電子部品の側面図を示す。 本明細書に記載の1つの実施態様によるコーティングされた電子部品の側面図を示す。 本明細書に記載の1つの実施態様によるコーティングされた電子部品の側面図を示す。
本明細書に記載の実施態様は、以下に続く詳細な説明、実施例、及び図面を参照することによって、より容易に理解することができる。しかしながら、本明細書に記載の要素、装置、及び方法は、詳細な説明、実施例、及び図面に提示された特定の実施態様に限定されない。これらの実施態様が本開示の原理を単に説明しているに過ぎないことを認識すべきである。当業者であれば、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、多数の修正及び改造がすぐに明らかになるだろう。
加えて、本明細書に記載のすべての範囲が、本明細書内に包含される任意のすべての部分範囲を含むと理解すべきである。例えば、「1.0から10.0」の指定範囲は、最小値1.0以上で始まり、最大値10.0以下で終わる任意のすべての部分範囲、例えば、1.0から5.3、4.7から10.0、又は3.6から7.9など、を含むと見なすべきである。
本明細書で開示されたすべての範囲はまた、特別に別の方法で指定されない限り、範囲の終点を含むと見なすべきである。例えば、「5から10まで」の範囲は、一般的に、終点5及び10を含むと見なすべきである。
更に、「〜に至るまで(up to)」というフレーズが量(amout)又は分量(quantity)と関連付けて使用されると、量が少なくとも検出可能な量又は分量であると理解すべきである。例えば、特定の量「に至るまで」の量に存在する材料は、検出可能な量から、特定の量に至るまで、かつ特定の量を含んで存在する可能性がある。
I.コーティングされた電子部品
1つの態様では、コーティングされた電子部品が、本明細書に記載される。いくつかの実施態様では、コーティングされた電子部品は、電子部品と、電子部品の環境対向面に配置されたグラフェンコーティング層とを含む。加えて、場合によっては、本明細書に記載のコーティングされた電子部品は、電子部品とグラフェンコーティング層との間に配置された電気絶縁材料層を更に含む。グラフェンコーティング層は、いくつかの実施態様では、電子部品の総体積又は総質量を著しく増加させることなく、改善された環境露出からの保護を提供する。例えば、いくつかの実施態様では、本明細書に記載のコーティングされた電子部品は、コーティングされていない電子部品と比較して、電子部品の環境対向面で増加した空気中水接触角を示し、及び/又は増加した耐食性を示す。更に、いくつかの実施態様では、本明細書に記載のコーティングされた電子部品のコーティング層は、電子部品のいくつかの他のコーティングと比較して、低減された厚さ及び/又は改善された光透過性を有している。コーティングされた電子部品の電気絶縁材料層は、いくつかの実施態様では、グラフェンコーティング層と電子部品の環境対向面における露出した導電性材料との間の電気的接触を防止するために使用することができる。
ここでコーティングされた電子部品の特定の部品に注目すると、本明細書に記載のコーティングされた電子部品は、電子部品の環境対向面に配置されたグラフェンコーティング層を含む。「環境対向(environment−facing)」面とは、本明細書での参考のため、部品の外的環境にさらされる任意の表面とすることができる。したがって、環境対向面は、様々な条件及び/又は刺激にさらされる可能性がある。例えば、いくつかの実施態様では、環境対向面は、一又は複数の風媒汚染物質にさらされうる。環境対向面はまた、コーティングされた電子部品の周辺で発生しうる液漏れ又は他のアクシデントにさらされうる。いくつかの実施態様では、環境対向面は、本明細書に記載の航空宇宙ビークル若しくは非航空宇宙ビークルのコンパートメント、又は製造環境のコンパートメントなど、ビークル又は他の環境のコンパートメントにさらされ、及び/又はそのようなコンパートメントに向かって配向されうる。例えば、場合によっては、環境対向面は、機体の客室及び/又はコックピットに露出され、及び/又はそれらに向かって配向されうる。代替的には、他の場合、環境対向面は、ビークル又は他の環境の外側に露出され、及び/又はそれらに向かって配向されうる。例えば、場合によっては、コーティングされた電子部品は、宇宙船、飛行機、潜水艦、自動車、建物、又は他の構造の外側又は外装に付着させた電子センサを含みうる。したがって、本明細書に記載のコーティングされた電子部品は、いくつかの実施態様では、センサ、レーダ部品、アンテナ、パラボラアンテナ、湿度検出器、オーディオ検出器、核検出器、バイオセンサ、又は他の電子センサなど、外部環境にさらされるセンサを含む電子部品を保護するために、宇宙、水、空気、有毒化学環境、又は他の環境の中で使用されうる。
本開示の目的と不整合でない任意のグラフェンコーティング層が使用されうる。本明細書での参考のため、「グラフェン」コーティング層は、sp−結合炭素とは対照的に、主要炭素成分としてsp−結合炭素を含む。いくつかの実施態様では、本明細書に記載のグラフェンコーティング層は、sp−混成炭素を含まない、又はsp−混成炭素を実質的に含まない。例えば、いくつかの実施態様では、グラフェンコーティング層は、コーティング層における炭素の総量に対して、約10原子パーセント未満又は約5原子パーセント未満のsp−混成炭素を含む。いくつかの実施態様では、グラフェンコーティング層は、約2原子パーセント未満又は約1原子パーセント未満のsp−混成炭素を含む。更に、いくつかの実施態様では、本明細書に記載のグラフェンコーティング層は、ダイヤモンド状炭素(DLC)を含まず、DLCから構成されず、又は本質的にDLCから構成されない。
いくつかの実施態様では、グラフェンコーティング層は、一又は複数のグラフェンシートを含み、一又は複数のグラフェンシートから構成され、又は本質的に一又は複数のグラフェンシートから構成される。いくつかの実施態様では、グラフェンシートは、平らな平面構造を有する単分子層又は単原子層を含む。本開示の目的と不整合でない任意の数のグラフェンシートが使用されうる。いくつかの実施態様では、グラフェンコーティング層は、複数のグラフェンシートを含む。いくつかの実施態様では、複数のグラフェンシートは、積層構造又は層構造で配置することができる。他の実施態様では、グラフェンコーティング層は、単一のグラフェンシートを含み、又は単一のグラフェンシートから構成される。したがって、いくつかの実施態様では、本明細書に記載のグラフェンコーティング層は、グラフェンの一又は複数の原子層を含む。いくつかの実施態様では、グラフェンコーティング層は、グラフェンの1から10の間の原子層を含む。いくつかの実施態様では、グラフェンコーティング層は、グラフェンの1から5の間の原子層、又はグラフェンの1から3の間の原子層を含む。いくつかの実施態様では、グラフェンコーティング層は、グラフェンの1つの原子層を含む。
図1は、グラフェンシートを含むグラフェンコーティング層を含むコーティングされた電子部品の側面図を示す。当業者には分かるように、図1に示された様々な要素は、単に表示されたに過ぎず、必ずしも正確な縮尺で描かれているわけではない。図1の実施態様では、コーティングされた電子部品(100)は、電子部品(110)と、電子部品(110)の表面(112)に配置されたグラフェンコーティング層(120)とを含む。グラフェンコーティング層(120)は、グラフェンシート(130)を含む。グラフェンシート(130)が、アルカン鎖に似た線によって、図1に概略的に示されている。しかしながら、当業者には分かるように、そのような表現は、例示目的のために過ぎない。加えて、電子部品(110)は、長方形の断面及び平らな平面を有するものとして、図1に概略的に示されている。しかしながら、他の実施態様もまた可能である。例えば、いくつかの実施態様では、電子部品は、円形、楕円形、又は他の断面形状を有することができる。本開示の目的と不整合でない任意のサイズ及び形状が使用されうる。同様に、いくつかの実施態様では、電子部品(110)の表面(112)は、凸状の湾曲、凹状の湾曲、断続的又は起伏する湾曲を含む湾曲を有することができる。更に、いくつかの実施態様では、電子部品(110)の表面(112)は、織目加工された表面又は不規則な表面を形成する、電子部品の上に配置された一又は複数の電子サブコンポーネントを有しうる。例えば、場合によっては、一又は複数の変圧器、抵抗器、蓄電器及び/又は誘導子が、表面(112)に配置され、グラフェンシート(130)が、サブコンポーネントの上に配置される。加えて、場合によっては、中間の絶縁材料層(図示されず)が、表面(112)に配置されうる一又は複数の電子サブコンポーネントを含む表面(112)と、グラフェンコーティング層(120)との間に配置されうる。
他の実施態様では、本明細書に記載のグラフェンコーティング層は、グラフェンチューブの層を含み、グラフェンチューブの層から構成され、又は本質的にグラフェンチューブの層から構成される。本開示の目的と不整合でない任意のグラフェンチューブが使用されうる。いくつかの実施態様では、グラフェンチューブは、単層カーボンナノチューブ(SWNT)又は多層カーボンナノチューブ(MWNT)などのカーボンナノチューブ(CNT)を含む。更に、グラフェンチューブは、本開示の目的と不整合でない任意のサイズを有することができる。例えば、いくつかの実施態様では、グラフェンチューブは、約300nm未満、又は約100nm未満の少なくとも1次元のサイズを有している。いくつかの実施態様では、グラフェンチューブは、約1nmから約200nmまでの、約1nmから約150nmまでの、又は約5nmから約100nmまでの少なくとも1次元のサイズを有している。いくつかの実施態様では、グラフェンチューブは、約5nmから約75nmまでの、又は約15nmから約60nmまでの少なくとも1次元のサイズを有している。いくつかの実施態様では、グラフェンチューブは、約20nmから約30nmまでの、又は約45nmから約55nmまでの少なくとも1次元のサイズを有している。いくつかの実施態様では、グラフェンチューブは、約300nm未満、又は約100nm未満の少なくとも2次元のサイズを有している。いくつかの実施態様では、グラフェンチューブは、約1nmから約200nmまでの、約1nmから約150nmまでの、又は約5nmから約100nmまでの少なくとも2次元のサイズを有している。いくつかの実施態様では、グラフェンチューブは、約5nmから約75nmまでの、又は約15nmから約60nmまでの少なくとも2次元のサイズを有している。
更に、いくつかの実施態様では、グラフェンコーティング層のグラフェンチューブは、低アスペクト比を有している。いくつかの実施態様では、グラフェンチューブは、約20以下又は約10以下のアスペクト比を有している。いくつかの実施態様では、グラフェンチューブは、約2から約15までの、又は約3から約10までのアスペクト比を有している。加えて、いくつかの実施態様では、約20以下のアスペクト比を有するグラフェンチューブは、約5nmから約200nmまで、又は約10nmから約100nmまでの範囲の長さを有している。
更に、いくつかの実施態様では、本明細書に記載のグラフェンコーティング層のグラフェンチューブは、層の中に配向することができる。いくつかの実施態様では、一又は複数のグラフェンチューブは、層の中で水平に又は実質的に水平に配向することができる。他の実施態様では、一又は複数のグラフェンチューブは、層の中で垂直に又は実質的に垂直に配向することができる。更に、いくつかの実施態様では、層の中の垂直に又は実質的に垂直に配向されたグラフェンチューブは、アレイ内を含め、互いに位置合わせされる又は実質的に位置合わせされる。
図2及び図3は各々、本明細書に記載のいくつかの実施態様による、グラフェンチューブの層を含むグラフェンコーティング層を示す。図2を参照すると、コーティングされた電子部品(200)は、電子部品(210)と、電子部品(210)の表面(212)に配置されたグラフェンコーティング層(220)とを含む。更に、場合によっては、中間の電気絶縁層(図示されず)は、表面(212)とグラフェンコーティング層(220)との間に位置決めすることができる。図2の実施態様では、コーティングされた電子部品(200)のグラフェンコーティング層(220)は、電子部品(210)の表面(212)に水平に又は実質的に水平に配向された複数のグラフェンチューブ(230)を含む。水平配向とは、表面(212)に対してである。本明細書での参考のため、「水平な」配向は、グラフェンチューブ(230)の長軸が表面(212)に平行に配向されるような配向を含む。図2の実施態様では、グラフェンチューブ(230)のすべてが、表面(212)に平行に配向された長軸を有するように示されている。しかしながら、他の配置も可能である。例えば、いくつかの実施態様では、一又は複数のグラフェンチューブは、図2の線A’に沿った、又は表面(212)に平行でない別の方向に沿った長軸を有することができる。本明細書での参考のため、「実質的に水平な」配向は、グラフェンチューブの長軸(A’)が、電子部品(210)の表面(212)に平行な線(A)と約45度未満の角度(θ)を形成するような配向を含む。いくつかの実施態様では、角度(θ)は、約30度未満又は約15度未満である。いくつかの実施態様では、角度(θ)は、約0度から約30度までである。いくつかの実施態様では、本明細書に記載のグラフェンコーティング層のグラフェンチューブの大半は、水平な又は実質的に水平な配向を有している。更に、いくつかの実施態様では、グラフェンコーティング層のグラフェンチューブの少なくとも約60パーセント、少なくとも約70パーセント、少なくとも約80パーセント、又は少なくとも約90パーセントが、水平な又は実質的に水平な配向を有している。
他の実施態様では、グラフェンコーティング層のグラフェンチューブは、垂直に又は実質的に垂直に配向することができる。例えば、図3を参照すると、コーティングされた電子部品(300)は、電子部品(310)と、電子部品(310)の表面(312)に配置されたグラフェンコーティング層(320)とを含む。更に、場合によっては、中間の絶縁層(図示されず)は、表面(312)とグラフェンコーティング層(320)との間に位置決めすることができる。図3の実施態様では、コーティングされた電子部品(300)のグラフェンコーティング層(320)は、電子部品(310)の表面(312)に垂直に又は実質的に垂直に配向された複数のグラフェンチューブ(330)を含む。垂直配向とは、表面(312)に対してである。本明細書での参考のため、「垂直な配向」は、グラフェンチューブ(330)の長軸が表面(312)に直角に配向されるような配向を含む。図3の実施態様では、グラフェンチューブ(330)のすべてが、表面(312)に直角に配向された長軸を有するように示されている。しかしながら、他の配置も可能である。例えば、いくつかの実施態様では、一又は複数のグラフェンチューブは、図3の線B’に沿った、又は表面(312)に平行でない別の方向に沿った長軸を有することができる。本明細書での参考のため、「実質的に垂直な」配向は、グラフェンチューブの長軸(B’)が、電子部品の表面に直角な線(B)と約45度未満の角度(θ)を形成するような配向を含む。いくつかの実施態様では、角度(θ)は、約30度未満又は約15度未満である。いくつかの実施態様では、角度(θ)は、約0度から約30度までである。いくつかの実施態様では、本明細書に記載のグラフェンコーティング層のグラフェンチューブの大半は、垂直な又は実質的に垂直な配向を有している。更に、本明細書に記載のいくつかの実施態様では、グラフェンコーティング層のグラフェンチューブの少なくとも約60パーセント、少なくとも約70パーセント、少なくとも約80パーセント、又は少なくとも約90パーセントが、垂直な又は実質的に垂直な配向を有している。
加えて、いくつかの実施態様では、本明細書に記載のグラフェンコーティング層は、水平に若しくは実質的に水平に配向されたグラフェンチューブの単分子層、又は垂直に若しくは実質的に垂直に配向されたグラフェンチューブの単分子層を含む、グラフェンチューブの単分子層を含み、グラフェンチューブの単分子層から構成され、又は本質的にグラフェンチューブの単分子層から構成される。
更に、本明細書に記載のグラフェンコーティング層は、本開示の目的と不整合でない任意の厚さを有することができる。いくつかの実施態様では、例えば、グラフェンコーティング層は、約300nm以下、又は約200nm以下の平均厚さを有している。いくつかの実施態様では、グラフェンコーティング層は、約100nm以下の平均厚さを有している。いくつかの実施態様では、グラフェンコーティング層は、約50nm以下、約10nm以下、又は約5nm以下の平均厚さを有している。いくつかの実施態様では、グラフェンコーティング層は、約3nm以下、約2nm以下、又は約1nm以下の平均厚さを有している。例えば、いくつかの実施態様では、本明細書に記載のグラフェンコーティング層は、約1nmから約300nmまでの、約1nmから約200nmまでの、約1nmから約100nmまでの、約10nmから約300nmまでの、約10nmから約200nmまでの、又は約10nmから約100nmまでの平均厚さを有しうる。更に、いくつかの実施態様では、グラフェンコーティング層は、約50nmから約300nmまでの、約50nmから約200nmまでの、約50nmから約100nmまでの、又は約100nmから約300nmまでの平均厚さを有しうる。いくつかの実施態様では、グラフェンコーティング層は、約100nmを上回る又は約300nmを上回る平均厚さを有しうる。
更に、いくつかの実施態様では、本明細書に記載のグラフェンコーティング層は、グラフェンチューブの層を含み、コーティング層の平均厚さは、グラフェンチューブの平均直径の約50倍以下である。いくつかの実施態様では、コーティング層の平均厚さは、グラフェンチューブの平均直径の約20倍以下又は約10倍以下である。いくつかの実施態様では、コーティング層の平均厚さは、グラフェンチューブの平均直径の約5倍以下、約3倍以下又は約2倍以下である。他の実施態様では、コーティング層の平均厚さは、グラフェンチューブの平均長さの約3倍以下である。いくつかの実施態様では、コーティング層の平均厚さは、グラフェンチューブの平均長さの約2倍以下、約1.5倍以下又は約1倍以下である。
いくつかの実施態様では、本明細書に記載のグラフェンコーティング層は、マイクロワイヤによって結合された複数のグラフェンプレートレット(platelet)を含み、又は複数のグラフェンプレートレットから形成される。いくつかの実施態様では、複数のグラフェンプレートレットは、電子部品の環境対向面に配置することができ、複数のグラフェンプレートレットは、一又は複数のマイクロワイヤによって結合することができる。いくつかの実施態様では、グラフェンプレートレットは、電子部品とは別個に事前に製造し、続いて、後続のマイクロワイヤによる結合のために、電子部品の環境対向面に配置することができる。加えて、グラフェンプレートレットは、本発明の目的と不整合でない任意のサイズ又は形状を有することができる。例えば、場合によっては、グラフェンプレートレットは、約1μmから約2000μmまでの幅又は直径を有している。いくつかの実施態様では、グラフェンプレートレットは、約50μmから約1800μmまでの、約200μmから約1500μmまでの、又は約400μmから約1200μmまでの幅又は直径を有している。更に、いくつかの実施態様では、グラフェンプレートレットは、約1μmから約1500μmまでの、約500μmから約1300μmまでの、約1000μmから約2000μmまでの、又は約50μmから約1000μmまでの幅又は直径を有している。
加えて、本明細書に記載のグラフェンコーティング層のマイクロワイヤは、本開示の目的と不整合でない任意の材料から形成することができる。例えば、いくつかの実施態様では、マイクロワイヤは、金ナノ粒子、ポリマーミクロスフェア、及び/又はそれらの組み合わせなどの金属ナノ粒子から形成される。いくつかの実施態様では、マイクロワイヤは、金及びサブミクロンサイズのポリスチレンラテックスミクロスフェアの混合懸濁液から形成することができる。更に、マイクロワイヤは、本開示の目的と不整合でない任意のサイズ又は形状を有することができる。例えば、いくつかの実施態様では、マイクロワイヤは、約1nmから約100nmまでの、約10nmから約40nmまでの、又は約15nmから約50nmまでの直径を有している。いくつかの実施態様では、マイクロワイヤは、約1nmから約30nmまでの、約15nmから約30nmまでの、又は約15nmから約100nmまでの直径を有している。更に、いくつかの実施態様では、マイクロワイヤは、約15nmから約5cmまでの、約100nmから約5cmまでの、約500nmから約5cmまでの、約1μmから約5cmまでの、又は約1mmから約5cmまでの長さを有ししている。いくつかの実施態様では、マイクロワイヤは、約15nmから約1cmまでの、約500nmから約1cmまでの、約1cmから約5cmまでの、約1μmから約1cmまでの、約1mmから約1cmまでの、又は約5mmから約3cmまでの長さを有している。マイクロワイヤの形成、堆積及び/又は配置は、本開示の目的と不整合でない任意の方法で実行することができる。いくつかの実施態様では、例えば、マイクロワイヤは、更に以下に記載されるように、誘電泳動アセンブリプロセスによって形成されうる。
加えて、本明細書に記載のコーティングされた電子部品のグラフェンコーティング層は、電子部品の表面に配置される。いくつかの実施態様では、グラフェンコーティング層は、電子部品の上面に直接配置される。更に、いくつかの実施態様では、グラフェンコーティング層は、電子部品の表面に結合又は接着される。いくつかの実施態様では、結合は、化学的結合を含む。いくつかの実施態様では、結合は、物理的結合を含む。いくつかの実施態様では、結合は、共有結合、イオン結合、水素結合、静電気的相互作用、及びファンデルワールス相互作用の一又は複数を含む、又はそれらの一又は複数から構成される。いくつかの実施態様では、例えば、結合は、ファンデルワールス相互作用を含む、又はファンデルワールス相互作用から構成される。いくつかの実施態様では、本明細書に記載のグラフェンコーティング層は、Zongらによる「Direct measurement of graphene adhesion on silicon surface by intercalation of nanoparticles」J.Appl.Phys.,107巻、026104−1頁から026104−3頁まで(2007)の方法による走査型電子顕微鏡(SEM)によって測定すると、少なくとも約75mJ/m又は少なくとも約100mJ/mの接着エネルギーで、電子部品の表面に結合又は接着される。具体的には、接着エネルギー(γ)は、方程式(1)によって与えられ:
γ=λEh(w/a) (1)、
この場合、λは1/16に等しい幾何学因子であり、Eは0.5TPaであり、hはグラフェンコーティング層の厚さであり、wは挿入されたナノ粒子の直径に等しい中心ブリスターの変位(central blister displacement)であり、aはSEMによって測定されたブリスター半径である。ブリスターは、Zongらによって教示されたように、コーティング層と基板との間のいわゆるウェッジ粒子又は挿入されたナノ粒子を配置することによって提供される。ウェッジ粒子は、本開示の目的と不整合でない任意の適した粒子を含むことができる。いくつかの実施態様では、例えば、ウェッジ粒子は、約10nmから約100nmまでの直径を有する金又は銀のナノ粒子を含み、測定目的で、電子部品とコーティング層との間に配置される。いくつかの実施態様では、グラフェンコーティング層は、前述のように測定すると、少なくとも約150mJ/mの接着エネルギーで、電子部品の表面に結合又は接着される。いくつかの実施態様では、グラフェンコーティング層は、約50mJ/mから約300mJ/mまでの、又は約100mJ/mから約200mJ/mまでの接着エネルギーで、電子部品の表面に結合又は接着される。いくつかの実施態様では、本明細書に記載のグラフェンコーティング層は、極端な温度、高い湿度、粉塵若しくは電磁放射への露出など、不利な環境条件に曝されたり、又はそのような条件への露出の変化又はサイクルに曝されたりすることを含む時間の経過に伴った、層間剥離又は電子部品からの他の脱離に耐性がある。更に、いくつかの実施態様では、本明細書に記載のグラフェンコーティング層は、電子部品の表面全体にわたって連続的又は実質的に連続的である。
本開示の目的と不整合でない任意の電子部品が用いられ得る。いくつかの実施態様では、電子部品は、集積回路、変圧器、抵抗器、蓄電器、誘導子、又は電子部品への、電子部品からの若しくは電子部品間の電気接続を含む。いくつかの実施態様では、電子部品は、一又は複数の電子接続又はコネクタを含みうる、プリント回路基板などの回路基板を含む。更に、電子部品は、本開示の目的と不整合でない任意の材料を含むことができ、又はそのような任意の材料から形成することができる。例えば、いくつかの実施態様では、電子部品は、銅被覆積層板などの積層板、樹脂含浸B−ステージ布、エポキシ、液体フォトイメージャブルはんだマスクインク及び/又は乾燥フィルムフォトイメージャブルはんだマスクを含む、又はそれらから形成される。いくつかの実施態様では、電子部品は、Si、Ge、又はInPなどの半導体材料;ステンレス鋼、金、銀、又は銅などの金属;並びに/又はサファイア、SiO、及びSiCなどの誘電材料を含む、又はそれらから形成される。他の材料もまた、使用されうる。
本明細書に記載のコーティングされた電子部品は、場合によっては、グラフェンコーティング層と電子部品の環境対向面との間に配置された電気絶縁材料層を更に含む。本開示の目的と不整合でない任意の絶縁材料層が使用されうる。場合によっては、例えば、絶縁材料層は、プラスチック材料又はゴム材料などのポリマー材料を含む、又はそのようなポリマー材料から形成される。他の場合には、絶縁材料層は、二重層グラフェン(BLG)又はグラフェン酸化物を含む、又はBLG又はグラフェン酸化物から形成される。いくつかの実施態様では、絶縁材料層は、二酸化ケイ素又はセラミックなどの無機材料を含む、又はそのような無機材料から形成される。他の電気絶縁材料もまた使用されうる。
更に、本明細書に記載の絶縁材料層は、本開示の目的と不整合でない任意の厚さを有することができる。いくつかの実施態様では、例えば、絶縁材料層は、約10μm以下、又は約1μm以下の平均厚さを有している。いくつかの実施態様では、絶縁材料層は、約500nm以下の平均厚さを有している。いくつかの実施態様では、絶縁材料層は、約100nmから約10μmまでの、約500nmから約10μmまでの、又は約100nmから約1μmまでの平均厚さを有している。いくつかの実施態様では、電気絶縁材料層は、約10μmを上回る平均厚さを有しうる。
更に、本明細書に記載のコーティングされた電子部品は、いくつかの実施態様では、一又は複数の所望の特性を示すことができる。いくつかの実施態様では、例えば、本明細書に記載のコーティングされた電子部品のグラフェンコーティング層は、高い光透過性を示し、電磁スペクトルの可視領域内が含まれる。本明細書での参考のため、光透過性は、所与の波長範囲における入射放射の総量に比例する。光透過性は、広いスペクトル源又は狭いスペクトル源で測定することができる。更に、コーティングの光透過性は、任意の適した計測器を用いることを含む、本開示の目的と不整合でない任意の方法で測定することができる。例えば、いくつかの実施態様では、光透過性は、BECKMANスペクトロメーターなどのスペクトロメーターを用いて測定される。
いくつかの実施態様では、本明細書に記載のコーティングされた電子部品のグラフェンコーティング層は、約350nmから約750nmの少なくとも約60パーセント又は少なくとも約70パーセントの光透過性を示す。いくつかの実施態様では、本明細書に記載のコーティングされた電子部品のグラフェンコーティング層は、約350nmから約750nmの少なくとも約85パーセントの透過性を示す。いくつかの実施態様では、コーティングされた電子部品のグラフェンコーティング層は、約350nmから約750nmの少なくとも約90パーセント又は少なくとも約95パーセントの透過性を示す。いくつかの実施態様では、コーティングされた電子部品のグラフェンコーティング層は、約350nmから約750nmの波長で約60パーセントから約99.99パーセント、又は約70パーセントから約95パーセントの光透過性を示す。更に、いくつかの実施態様では、本明細書に記載のコーティングされた電子部品のグラフェンコーティング層は、約200nmから約800nmの、又は約220nmから約350nmの波長で、約60パーセントから約99.99パーセント、又は約75パーセントから約95パーセントの光透過性を示す。
いくつかの実施態様では、本明細書に記載のコーティングされた電子部品は、高い耐水性を示す。例えば、場合によっては、コーティングされた電子部品は、コーティングされた電子部品の環境対向面において、少なくとも約95度、少なくとも約100度、又は少なくとも約110度の空気中水接触角を示す。いくつかの実施態様では、コーティングされた電子部品は、約95度から約130度、約95度から約125度、約95度から約110度、約95度から約105度、又は約95度から約100度の空気中水接触角を示す。いくつかの実施態様では、コーティングされた電子部品は、約100度から125度の空気中水接触角を示す。更に、本明細書に記載のコーティングされた電子部品の空気中水接触角は、本開示の目的と不整合でない任意の方法で測定することができる。例えば、いくつかの実施態様では、空気中水接触角は、接触角ゴニオメーターを用いて、静的液滴法又は動的液滴法によって測定される。
更に、いくつかの実施態様では、本明細書に記載のコーティングされた電子部品は、高い機械的硬度、剛性、又は圧縮抵抗を示す。いくつかの実施態様では、例えば、本明細書に記載のコーティングされた電子部品のグラフェンコーティング層は、Leeらによる「Measurement of the Elastic Properties and Intrinsic Strength of Monolayer Graphene」Science,321巻,5887号,385−388頁(2008年7月18日)に記載された方法による原子間力顕微鏡(AFM)のナノインデンテーションによって測定されると、約2TPaまで又は1TPaまでの引張弾性率を示す。特に、引張弾性率は、方程式(2)への適用によって決定される:
F=σ(πa)(δ/a)+E(qa)(δ/a) (2)、
ここで、Fは加えられる力であり、σはコーティング層の予張力であり、aは膜の直径であり、δは中点における偏向であり、Eは引張弾性率であり、qは1.02に等しい無次元定数である。測定目的で、グラフェンコーティング層は、複数の円形のウエル(well)(直径約1μmから1.5μm、深さ約500nm)を有する電子部品に配置される。ウエル上に配置されたコーティング層は、一連の自立型膜を形成することができる。機械的特性は、Leeらによって教示されるように、AFMを用いて各自立型膜の中心に刻み目をつけること(indenting)によって測定される。いくつかの実施態様では、コーティングされた電子部品は、本明細書に記載のナノインデンテーションによって測定されると、約500GPaまで又は約100GPaまでの引張弾性率を示す。いくつかの実施態様では、コーティングされた電子部品は、約50GPaまで又は約30GPaまでの引張弾性率を示す。いくつかの実施態様では、本明細書に記載のコーティングされた電子部品は、上述のような原子間力顕微鏡のナノインデンテーションによって測定されると、約1GPaから約1TPa、又は約500GPaから約1TPaの引張弾性率を示す。いくつかの実施態様では、コーティングされた電子部品は、約10GPaから約30GPaまでの引張弾性率を示す。
更に、いくつかの実施態様では、本明細書に記載のコーティングされた電子部品は、本明細書に記載の特性の組み合わせを示すことができる。本明細書に記載のコーティングされた部品は、本開示の目的と不整合でない特性及び特徴の任意の組み合わせを示すことができる。例えば、いくつかの実施態様では、コーティングされた電子部品は、以下の特徴の一又は複数を有している:
(1)約200nmから約800nmまでの波長における約60パーセントから約99.99パーセントまでの光透過性を有するコーティング、
(2)前述のナノインデンテーションによって測定される際の約1GPaから約1TPaまで、又は約500GPaから約1TPaまでの硬度、
(3)前述のように測定される際の約95度から約130度までの空気中水接触角、
(4)前述のように測定される際の少なくとも約75mJ/m又は少なくとも約100mJ/mの粘着力、及び
(5)約100nm又は約10nmを下回る厚さを有するグラフェンコーティング層。
II.電子部品のコーティング方法
更に別の態様では、電子部品のコーティング方法が、本明細書に記載される。いくつかの実施態様では、電子部品のコーティング方法は、グラフェンコーティング層を提供するために電子部品の表面にグラフェンの層を配置することを含む。更に、場合によっては、本明細書に記載の方法は、電子部品の環境対向面に電気絶縁材料の層を配置することを更に含み、絶縁材料の層は、環境対向面とグラフェンコーティング層との間に位置決めされる。
ここで方法の特定のステップに注目すると、電子部品のコーティング方法は、グラフェンコーティング層を提供するために電子部品の表面にグラフェンの層を配置することを含む。グラフェン層は、本開示の目的と不整合でない任意の方法で、電子部品の表面に配置することができる。いくつかの実施態様では、例えば、グラフェン層を配置することは、蒸着を用いて実行される。蒸着は、いくつかの実施態様では、化学気相蒸着(CVD)を含む。例えば、いくつかの実施態様では、CVDは、一又は複数のグラフェンシートを含むグラフェンコーティング層を提供するために使用することができる。本開示の目的と不整合でない任意のCVDが使用されうる。例えば、いくつかの実施態様では、気圧CVD、超高真空CVD、又は熱フィラメント(又は熱ワイヤ若しくは触媒)CVDの一又は複数を使用することができる。いくつかの実施態様では、CVD方法は、一又は複数の炭素含有気相反応物からグラフェン層を配置することを含む。いくつかの実施態様では、ガス気相反応物は、炭化水素を含む。いくつかの実施態様では、ガス気相反応物は、ベンゼン、エタン、メタン、又はそれらの組み合わせ若しくは混合物を含む。更に、いくつかの実施態様では、ガス気相反応物は、Hなどのキャリアガスの中に提供される。
他の実施態様では、グラフェン層を配置することは、触媒気相蒸着を用いて実行される。例えば、いくつかの実施態様では、触媒蒸着は、本明細書に記載の垂直な又は実質的に垂直な配向を有するグラフェンチューブの層を含むグラフェンコーティング層を提供するために使用することができる。本開示の目的と不整合でない任意の触媒気相蒸着方法が使用されうる。いくつかの実施態様では、触媒気相蒸着方法は、電子部品の上面に金属触媒粒子を堆積させることを含む。金属触媒粒子は、いくつかの実施態様では、等しく間隔を空けた粒子の規則正しいアレイなどの、アレイの電子部品に堆積させることができる。更に、金属触媒粒子は、本開示の目的と不整合でない任意のサイズ及び化学組成を有することができる。更に、金属触媒粒子のサイズは、いくつかの実施態様では、所望のグラフェンチューブ直径を得るように選択される。いくつかの実施態様では、例えば、金属触媒粒子は、約1mnから約20nmまで、又は約1nmから約10nmまでの範囲の平均直径を有している。いくつかの実施態様では、金属触媒粒子は、約1nm未満の平均直径を有している。更に、いくつかの実施態様では、金属触媒粒子は、純金属、金属合金、又は金属の混合物を含む、一又は複数の遷移金属を含む。いくつかの実施態様では、金属触媒粒子は、ニッケル粒子を含む。他の実施態様では、金属触媒粒子は、金又は銀などの貴金属を含む。
加えて、いくつかの実施態様では、本明細書に記載の触媒気相蒸着方法は、真空チャンバの中に電子部品を配置することと、電子部品を加熱することとを更に含む。金属触媒粒子の層を含む電子部品は、真空チャンバの中で、本開示の目的と不整合でない任意の温度まで加熱することができる。いくつかの実施態様では、電子部品は、約600℃から約800℃の温度まで加熱される。いくつかの実施態様では、電子部品は、約700℃の温度まで加熱される。
いくつかの実施態様では、触媒気相蒸着方法は、一又は複数のガスを真空チャンバ内に導入することを更に含み、少なくとも1つのガスは、炭素含有種を含む。いくつかの実施態様では、アセチレン又はエチレンなどの炭素含有ガスは、アンモニア又は窒素などのプロセスガスと共に導入される。このように、いくつかの実施態様では、グラフェンチューブの層は、電子部品の上に配置された金属触媒粒子において成長することができる。
更に、いくつかの実施態様では、グラフェン層は、複数のグラフェンプレートレットを環境対向面に配置し、一又は複数のマイクロワイヤでプレートレットを互いに連結することによって、形成される。複数のグラフェンプレートレットは、マイクロワイヤ技術による連結と不整合でない任意のグラフェン形成技術によって、形成することができる。例えば、いくつかの実施態様では、グラフェンプレートレットは、事前に製造されたグラフェンシートから成る。更に、マイクロワイヤによるグラフェンプレートレットの連結は、本開示の目的と不整合でない任意のマイクロワイヤ技術によって実行することができる。
いくつかの実施態様では、複数のグラフェンプレートレットを連結することは、誘電泳動方法によって実行される。例えば、環境対向面に配置されたグラフェンプレートレットを含む電子部品は、本開示の目的と不整合でない任意の方法で電極間の距離が変化する誘電泳動にさらすことができる。いくつかの実施態様では、例えば、電極間の距離は、所望の長さのマイクロワイヤ次第で、約1μmから約1cm以上まで変化する可能性がある。導電率など特定の特性のために選択された材料から形成されたナノ粒子は、次に、電極上方のチャンバ内に導入することができる。いくつかの実施態様では、ナノ粒子は、約15nmから約30nmまでの直径を有する金ナノ粒子を含むことができる。次に、交番電圧を誘電泳動チャンバに印加することができる。いくつかの実施態様では、約50Hzから約200Hzまでの周波数を有する約50Vから約250Vまでの交番電圧を電極に印加することができる。交番電圧の印加により、薄型の金属繊維を形成することができる。グラフェンプレートレットなどの炭素含有体の領域は、他の均質の基板上に島を形成することができ、これにより、プレートレットの方向へのマイクロワイヤ成長がもたらされ、プレートレットを両電極に連結する。いくつかの実施態様では、マイクロワイヤは、Hermansonらによる「Dielectrophoretic Assembly of Electrically Functional Microwires from Nanoparticle Suspensions」Science,294巻(5544)、1082−1086頁(2001)に記載された誘電泳動アセンブリプロセスによって形成されうる。
いくつかの実施態様では、グラフェン層を配置することは、熱浸炭性を用いて実行される。本開示の目的と不整合でない任意の熱浸炭性方法が用いられ得る。いくつかの実施態様では、熱浸炭性方法は、SiC又は炭素鋼基板又は部品などの、本明細書に記載の炭素含有基板又は電子部品を超高真空又は不活性雰囲気下で高温まで加熱することを含む。更に、場合によっては、熱浸炭性方法は、本明細書に記載の基板又は電子部品を炭素含有雰囲気の中で高温に加熱することを含む。高温は、いくつかの実施態様では、約1000℃を上回る温度を含む。いくつかの実施態様では、高温は、約800℃を超える、又は約900℃を超える可能性がある。理論に束縛されるつもりはないが、非炭素基板原子は、炭素が豊富な表面を残したまま、本明細書に記載の熱浸炭性方法中に表面から脱着することができると考えられる。いくつかの実施態様では、熱浸炭性は、Van Bommelらによる「LEED and Auger electron observations of the SiC (0001) surface」Surface Science,48(2),463−472頁(1975);又はGullapalliらによる「Graphene Growth via Carburization of Stainless Steel and Application in Energy Storage」Small,12,1697−1700頁(2011)に記載された方法と整合する方法で実行することができる。
例えば、いくつかの実施態様では、グラフェン層を配置することは、サブコンポーネントを炭素含有基板上に配置することを含むことができ、続いて基板が約1000℃を超えた温度でアニーリングされる。温度上昇と時間の経過に伴って、基板の中の非炭素原子は、基板及び電子サブコンポーネント上に炭素が豊富なコーティングを残したまま、着脱することができる。いくつかの実施態様では、炭素が豊富なコーティングは、電子部品上に配置されたグラフェン層である。更に、いくつかの実施態様では、グラフェン層を配置することは、炭素を含まない基板上に電子サブコンポーネントを配置することを含むことができる。基板及び電子サブコンポーネントは、次に炭素が豊富な雰囲気を含む高温環境に配置することができる。いくつかの実施態様では、高温は、約950℃とすることができる。更に、いくつかの実施態様では、炭素が豊富な雰囲気は、ヘキサン又は別の炭化水素を含むことができる。そのような実施態様では、グラフェンコーティング層は、電子サブコンポーネント及び基板の上に形成することができる。
他の実施態様では、グラフェン層を配置することは、電子部品上に配置された酸化黒鉛(GO)の薄膜上で直接レーザ書込又はレーザスクライビングを使用して実行される。本開示の目的と不整合でない任意の直接レーザ書込又はスクライビング方法を使用することができる。いくつかの実施態様では、直接レーザ書込又はスクライビング方法は、周囲条件下で固体状のグラフェン膜を低減しパターン化するために酸化黒鉛(GO)膜の直接レーザ照射を含む。更に、レーザ強度及びレーザ照射処理を変更することは、生じるレーザスクライビングされたグラフェン(LSG)の電気特性を調整することができる。更に、レーザ強度、レーザ周波数、レーザパルス特性、パルス周波数、パルスデューティサイクル、及び/又は酸化黒鉛(GO)膜の厚さを変えることによって、グラフェンコーティング層の所望の厚さを得ることができる。いくつかの実施態様では、直接レーザ書き込みは、El−Kady及びKanerによる「Scalable fabrication of high−power graphene micro−supercapacitors for flexible and on−chip energy storage」Nature Communications,4,記事番号1475,(2013年2月12日)、又はStrongらによる「Patterning and Electronic Tuning of Laser Scribed Graphene for Flexible All−Carbon Devices」ACS Nano,6(2),1395−1403(2012)に記載された方法に整合する方法で実行することができる。
本明細書に記載の方法によって提供されたグラフェンコーティング層は、先ほど第I節に記載されたグラフェンコーティング層の任意の特性を有することができる。例えば、いくつかの実施態様では、本明細書に記載の方法によって製作されたグラフェンコーティング層は、約100nm以下の厚さを有している。更に、本明細書に記載のグラフェンコーティング層の厚さは、いくつかの実施態様では、電子部品上へのコーティング層の堆積中に、一又は複数のパラメータを変更することによって選択することができる。例えば、いくつかの実施態様では、コーティング層の厚さは、堆積時間を変更することによって選択され、堆積時間が短くなるほど、コーティング層が薄くなる。更に、堆積時間は、いくつかの実施態様では、電子部品に堆積した材料の質量を決定するために配置された微量天秤(水晶微量天秤など)から得られた情報を使用して、選択することができる。いくつかの実施態様では、微量天秤の出力に関する情報(例えば、電子部品の測定された質量変化など)を化学気相蒸着システムなどの堆積装置に提供し、これによって、フィードバックループが形成されることによって、情報がリアルタイムで得られる。
加えて、いくつかの実施態様では、本明細書に記載の電子部品のコーティング方法は、グラフェンコーティング層の一部を除去することを更に含む。いくつかの実施態様では、グラフェンコーティング層の一部を除去することにより、グラフェンコーティング層のより滑らかな又はより均一な環境対向面が生じうる。グラフェンコーティング層の一部は、本開示の目的と不整合でない任意の方法で除去することができる。いくつかの実施態様では、グラフェンコーティング層の一部を除去することは、グラフェンコーティング層の炭素のすべてではないが一部を除去するために、グラフェンコーティング層に炭素リムーバーを加えることを含む。いくつかの実施態様では、炭素リムーバーは、グラフェンコーティング層に又はグラフェンコーティング層全域に塗り込まれ、押圧され、又は滲ませる。更に、炭素リムーバーは、本開示の目的と不整合でない任意の機器を含むことができる。いくつかの実施態様では、炭素リムーバーは、グラフェンコーティング層に摩擦、摩滅、及び/又は粘着力を提供する一又は複数の平面を含む。
いくつかの実施態様では、炭素リムーバーは、一又は複数の平面に加え又はその代わりに、一又は複数の湾曲した表面を含む。例えば、いくつかの実施態様では、グラフェンコーティング層に炭素リムーバーを加えることは、グラフェンコーティング層の上で粘着ローラーを回転させることを含む。したがって、いくつかの実施態様では、グラフェンコーティング層に炭素リムーバーを加えることは、グラフェンコーティング層の炭素のすべてではないが一部を除去するために、グラフェンコーティング層の上で粘着ローラーを回転させることを含む。本開示の目的と不整合でない任意の粘着ローラーを使用することができる。いくつかの実施態様では、粘着ローラーは、粘着ローラーの回転面に配置された粘着材料を含む。更に、いくつかの実施態様では、本明細書に記載の粘着ローラーなどの炭素リムーバーは、ハンドル、ホルダー、又は他の装置に連結され、その場合、炭素リムーバーは、ハンドルが粘着ローラーの回転面などの炭素リムーバーの表面に正接する方向に移動すると、回転又は移動するように構成される。加えて、本明細書に記載の粘着ローラー又は他の炭素リムーバーの粘着材料は、本開示の目的と不整合でない任意の粘着材料を含むことができる。例えば、粘着材料は、流体材料又は固体材料とすることができる。いくつかの実施態様では、粘着材料は、コラーゲン接着剤、アルブミン接着剤、カゼイン接着剤、又は肉接着剤などの動物性タンパク質系接着材料を含む。いくつかの実施態様では、粘着材料は、骨接着剤、魚接着剤、獣皮接着剤、ひづめ接着剤、又は兎皮接着剤を含む。粘着材料はまた、樹脂又はでんぷんなどの植物系粘着材料を含むことができる。いくつかの実施態様では、粘着材料は、カナダバルサム樹脂、ココイーナ、アラビアゴム樹脂、ラテックス、メチルセルロース、ゴムのり、レゾルシノール樹脂、若しくはユリア樹脂、又はそれらの組み合わせを含む。粘着材料はまた、合成モノマー接着剤又は合成ポリマー接着剤などの合成粘着材料を含むこともできる。いくつかの実施態様では、粘着材料は、アクリロニトリル、シアノアクリレート、アクリル接着剤、又はそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施態様では、粘着材料は、エポキシ樹脂、エポキシパテ、エチレンビニルアセテート、フェノールホルムアルデヒド樹脂、ポリアミド、ポリエステル樹脂、ポリエチレン熱溶融性接着剤、ポリプロピレン接着剤、ポリスルフィド、ポリウレタン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルピロリドン、ゴムのり、シリコーン若しくはスチレンアクリレートコポリマー、又はそれらの組み合わせ若しくは混合物を含む。いくつかの実施態様では、粘着材料は、溶媒系粘着剤を含む。いくつかの実施態様では、粘着材料は、塗料又は下塗り剤を含む。加えて、いくつかの実施態様では、本明細書に記載の粘着材料は、炭素又はグラフェンのインターシート結合エネルギーを超えるグラフェンコーティング層への粘着強度を有している。
更に、場合によっては、本明細書に記載の方法は、電子部品の環境対向面に電気絶縁材料の層を配置することを更に含み、絶縁材料の層は、環境対向面とグラフェンコーティング層との間に位置決めされる。電気絶縁材料の層は、本開示の目的と不整合でない任意の方法で、電子部品の環境対向面に配置することができる。場合によっては、例えば、電気絶縁層は、浸漬コーティング又はスプレーコーティングによって形成される。更に、本明細書に記載の方法によって提供された絶縁材料層は、先ほど第I節に記載された絶縁材料の任意のプロパティを有することができる。
III.電子機器の使用寿命を増加させる方法
更に別の態様では、ビークル若しくは他の環境内部又は外部(若しくは外装)に配置される電子機器の使用寿命を増加させる方法が、本明細書に記載される。ビークルは、航空機、ヘリコプター、ロケット又は衛星などの航空宇宙ビークルでありうる。代替的には、ビークルは、ボート、潜水艦、又は自動車などの非航空宇宙ビークルであってもよい。電子機器はまた、製造環境などの環境内に配置されてもよい。場合によっては、電子機器は、本明細書に記載の航空機の客室の内部又は外側に配置される。いくつかの実施態様では、電子機器の使用寿命を増加させる方法は、機器の電子部品の環境対向面に、グラフェンコーティング層、及び任意選択的に電気絶縁材料層を配置することを含む。いくつかの実施態様では、電子機器は、グラフェンコーティング層を含まない他の同等の電子機器(即ち、グラフェンコーティング層を備えていない他の同等の電子機器)と比較して、環境試験性能で少なくとも10パーセントの改善を示しうる。環境試験性能は、本明細書に記載の防水試験、酢酸試験、糖液試験、又はメチルアルコール試験での性能を含む。いくつかの実施態様では、電子機器は、本明細書に記載の防水試験、酢酸試験、糖液試験、又はメチルアルコール試験の一又は複数において、少なくとも約20%、少なくとも約50パーセント、少なくとも約75パーセント、少なくとも約100パーセント、又は少なくとも約200パーセントの環境試験性能において改善を示すことができる。場合によっては、電子機器は、約10パーセントから約200パーセントまで、約20%から約150パーセントまで、約30パーセントから約100パーセントまで、約50パーセントから約200パーセントまで、又は約100パーセントから約200パーセントまでの改善を示す。更に、いくつかの実施態様では、電子機器は、防水試験、酢酸試験、糖液試験、及びメチルアルコール試験のうちの2つ以上で、本明細書に列挙されるように数パーセントの改善を示しうる。
電子機器の環境試験性能は、参照することによってその全体が本明細書に組み込まれる、RTCA,Inc.,発行の文書DO−160「機上装備に関する環境条件及び試験手順(Environmental Conditions and Test Procedures for Airborne Equipment)」に記載されるように測定することができる。
本明細書に記載のいくつかの実施態様は、以下の非限定的な実施例で更に説明される。
グラフェンコーティングされた電子部品
グラフェンコーティングされた電子部品が、以下のように用意される。電子部品をCVDチャンバの中に配置し、電子部品をCVD堆積条件に曝すことによって、平らな平面のグラフェンシートを含むグラフェンコーティング層が、洗浄された電子部品の表面に適用される。任意選択的に、電子部品はまた、グラフェンコーティング層の堆積前に、その表面に配置された電気絶縁層を有していてもよい。具体的には、グラフェンコーティング層の堆積は、およそ101トルの全圧において、100トルの分圧のベンゼン、エタン又はメタンと、1トルの分圧のHとの雰囲気でおよそ100分間、500℃で実行される。生じるグラフェンコーティング層の厚さは、およそ100nmである。前述のように、より薄いグラフェンコーティング層は、堆積時間を短縮することによって得ることができる。さらに、堆積時間は、上述のように、チャンバの中に配置され、電子部品に堆積した材料の質量を決定するために配置された微量天秤から得られた情報を用いて選択することができる。
グラフェンコーティングされた電子部品
グラフェンコーティングされた電子部品が、以下のように用意される。電子部品をCVDチャンバの中に配置し、電子部品を触媒蒸着条件に曝すことによって、垂直に又は実質的に垂直に配向された単層カーボンナノチューブ(SWNT)を含むグラフェンコーティング層が、洗浄された電子部品の表面に適用される。任意選択的に、電子部品はまた、グラフェンコーティング層の堆積前に、その表面に配置された電気絶縁層を有していてもよい。具体的には、グラフェンコーティング層の堆積は、およそ105トルの全圧において、100トルの分圧のアセチレン又はエチレンと、5トルの分圧のN又はNHとの雰囲気でおよそ100分間、約700℃の電子部品温度で実行される。約10nmの直径を有するニッケル粒子のアレイは、SWNTの触媒生成のために電子部品に配置される。生じたSWNTは、位置合わせされ、約10nmの平均直径及び約100nmの平均長さを有している。グラフェンコーティング層の平均厚さは、およそ20nmである。
グラフェンコーティングされた電子部品
グラフェンコーティングされた電子部品が、以下のように用意される。複数のグラフェンプレートレットが、電子部品の環境対向面に適用される。任意選択的に、電子部品はまた、グラフェンプレートレットの堆積前に、その表面に配置された電気絶縁層を有していてもよい。部品は次に、所望の長さのマイクロワイヤ次第で、電極間の間隙が10μmから100μmまで変動する状態で、誘電泳動にさらされる。マイクロワイヤは、直径15nmから30nmの金ナノ粒子の懸濁液を平らな金属電極上の薄いチャンバ内に導入した後に形成される。50Vから250Vまで、かつ50Hzから200Hzまでの交流電圧が、平らな電極に印加され、結果的に薄型金属繊維が形成される。伝導性グラフェンプレートレットは、他の均質の基板上に小さな島を形成し、これにより、プレートレットの方向にマイクロワイヤが成長し、プレートレットが両電極に連結される。
グラフェンコーティングされた電子部品
グラフェンコーティングされた電子部品が、以下のように用意される。酸化黒鉛(GO)の薄膜を電子部品の表面に配置することによって、グラフェンコーティング層が、洗浄された電子部品の表面に適用される。電子部品は、任意選択的に、酸化黒鉛(GO)の薄膜の堆積前に、その表面に配置された絶縁層を有していてもよい。酸化黒鉛(GO)の薄膜は、次に、レーザ強度を制御するために、対物レンズアセンブリを周期的に変調する光学ドライブユニット内で5mWの最大電力出力により、788nm赤外レーザにさらされる。生じるレーザスクライビンググラフェン(LSG)コーティング層の厚さは、レーザ強度、レーザパルシング周波数、パルシングデューティサイクル、酸化黒鉛(GO)膜の薄さ、及びレーザが酸化黒鉛に集中する合計時間によって決定される。
本開示の様々な目的を実現する際の本開示の様々な実施態様が記載されてきた。これらの実施態様が本開示の原理を単に説明しているに過ぎないことを認識すべきである。当業者であれば、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、多数の修正及び改造がすぐに明らかになるだろう。

Claims (20)

  1. ビークルのコンパートメント内部又はビークルの外装に配置された電子機器の使用寿命を増加させる方法であって、
    グラフェンコーティング層を前記電子機器の電子部品の環境対向面に配置すること
    を含み、
    前記電子機器が、他の同等のグラフェンコーティング層を含まない電子機器と比較して、防水試験、酢酸試験、糖液試験、又はメチルアルコール試験での性能を含む、環境試験性能で少なくとも10パーセントの改善を示す、方法。
  2. 前記電子機器が、前記防水試験、前記酢酸試験、前記糖液試験、及び前記メチルアルコール試験のうちの2つ以上で少なくとも10パーセントの改善を示す、請求項1に記載の方法。
  3. 前記グラフェンコーティング層が、一又は複数のグラフェンシートを含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記グラフェンコーティング層が、1から10の間の原子層を含む、請求項1から3の何れか一項に記載の方法。
  5. 前記グラフェンコーティング層が、グラフェンチューブの層を含む、請求項1から4の何れか一項に記載の方法。
  6. 前記グラフェンチューブが、水平な又は実質的に水平な配向を有している、請求項5に記載の方法。
  7. 前記グラフェンチューブが、垂直な又は実質的に垂直な配向を有している、請求項5に記載の方法。
  8. 前記グラフェンコーティング層が、マイクロワイヤによって連結された複数のグラフェンプレートレットを含む、請求項1から7の何れか一項に記載の方法。
  9. 前記電子機器が、航空機の客室又はコックピット内部に配置される、請求項1から8の何れか一項に記載の方法。
  10. 電子部品の環境対向面に配置されたグラフェンコーティング層
    を含み、
    前記グラフェンコーティング層が、約300nm以下の厚さを有している、コーティングされた電子部品。
  11. 前記電子部品と前記グラフェンコーティング層との間に位置付けられた電気絶縁材料層を更に含む、請求項10に記載のコーティングされた電子部品。
  12. 前記コーティングされた電子部品が、前記環境対向面で約95度から約130度までの空気中水接触角を示す、請求項10又は11に記載のコーティングされた電子部品。
  13. 前記コーティングされた電子部品が、原子間力顕微鏡のナノインデンテーションによって測定されると、約1GPaから約1TPaまでの引張弾性率を示す、請求項10から12の何れか一項に記載のコーティングされた電子部品。
  14. グラフェンの層を電子部品の環境対向面に配置することを含み、
    前記グラフェン層が、約300nm以下の厚さを有している、電子部品のコーティング方法。
  15. 前記グラフェンの層を配置することが、蒸着を用いて実行される、請求項14に記載の方法。
  16. 前記蒸着が、化学気相蒸着を含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記グラフェンの層が、複数のグラフェンプレートレットを前記環境対向面に配置し、一又は複数のマイクロワイヤで前記プレートレットを互いに連結することによって形成される、請求項14に記載の方法。
  18. 前記グラフェンの層が、炭素源の存在下で前記電子部品を加熱することによって形成される、請求項14に記載の方法。
  19. 前記グラフェンの層が、前記電子部品の前記環境対向面に配置された酸化黒鉛の膜をレーザスクライビングすることによって形成される、請求項14に記載の方法。
  20. 前記グラフェンの層の一部を除去することを更に含む、請求項14から19の何れか一項に記載の方法。
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