JP2017083187A - 半導体圧力センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイヤフラムを備えた半導体圧力センサの基準圧力室への水素ガスの浸入を防止し、水素ガスの圧力測定を高精度に行え、且つ安価な半導体圧力センサを得る。【解決手段】半導体圧力センサエレメント100Gにおいて、第1のシリコン基板1の主面1aの側に第1の水素透過防止膜11を設け、第2のシリコン基板2の主面2bの側に第2の水素透過防止膜12を設けた。これらにより、図中矢印A、Bで示す水素流束の透過経路を遮断した。また、基準圧力室4を囲むトレンチ16を設け、トレンチ16の底部において第1の水素透過防止膜11と第3の水素透過防止膜13を接合することにより、図中矢印Cで示す水素流束の透過経路を遮断した。さらに、水素吸蔵室18を設け、基準圧力室4に到達する前に水素をトラップするようにした。【選択図】図9

Description

本発明は、半導体圧力センサに関し、特に、燃料電池システムにおいて燃料電池に供給される水素ガスの圧力を測定するための半導体圧力センサに関する。
近年市販が開始されている燃料電池車の燃料電池システムには、高電圧を発生する燃料電池スタックが用いられている。燃料電池スタックは、アノード側電極、電解質膜、カソード側電極を含む膜電極アセンブリ(MEA)とセパレータとを1組の燃料電池セルとし、これらを多数積層した燃料電池セル積層体を、絶縁板、集電板、エンドプレート等で挟み込んだものである。
この燃料電池スタックにおいては、アノード側に燃料ガスとして例えば水素ガスを供給し、カソード側に酸化ガスとして例えば空気を供給することにより電池反応が起こり、起電力が発生して、カソード側電極において水が生成される。発電を効率的に行うためには、燃料電池スタックに供給される水素ガス及び酸化ガスの量を高精度に測定し、過不足なく制御した上で供給する必要がある。
しかし、現時点では、燃料電池スタックに供給される水素ガスの圧力を測定するための圧力センサには、改善すべき課題が多く存在している。測定対象である水素ガスは、共有結合半径として約37pm、ファンデルワールス半径として約120pmと分子径が非常に小さく、ガス分子のまま、あるいは、イオン化して浸入した後に再結合する等して、容易に種々の材料を透過するという特性があり、このことが圧力測定を困難にしている。さらに、多くの金属材料を脆化させるという特性も有している。
また、燃料電池システムを構成する各種部品は、仕様、価格共に未だ適正化が十分にはなされておらず、燃料電池車の普及の上で低価格化が喫緊の課題である。このため、大量生産が可能で安価な半導体圧力センサを用いることが望ましいが、従来の半導体圧力センサは、燃料電池システムでの使用を想定しておらず、水素透過の課題について十分な対策が取られていない。
主として測定媒体が空気であることを想定した従来の半導体圧力センサは、ダイヤフラムを単結晶シリコン基板で形成し、基準圧力室を封止する台座としてガラス基板が用いられており、安価、高精度、高信頼性という特長を有している。しかし、従来の半導体圧力センサを燃料電池システムにおける水素ガスの圧力測定に用いた場合、水素ガスは単結晶シリコンやガラスを容易に透過してしまい、高精度な測定は行えない。このような現象は、水素ガスの温度、圧力が高くなれば一層顕著となる。
また、特許文献1に開示された半導体圧力センサ(図19参照)は、ダイヤフラム8を有する第1の半導体基板1と第2の半導体基板2とを真空中で接合することによって基準圧力室4を構成しており、第1の半導体基板1と第2の半導体基板2との接合界面にトラップ室18を備えている。このトラップ室18は、第1の半導体基板1と第2の半導体基板2との接合時に発生する水素、酸素、水等のガスをトラップする目的で設けられている。
特許第4161432号公報
上述のように、単結晶シリコンを含む多くの材料の水素透過係数は、燃料電池システムのような高温高圧下においては、室温大気圧下に比べ指数関数的に増大する。さらに、基準圧力室は、絶対圧測定を行うために真空としていることから、外部との圧力差により水素ガスが浸入し易い。基準圧力室の内部に水素が浸入すると、圧力が上昇し、センサの出力が変動する。このため、従来の半導体圧力センサでは、水素ガスの圧力を高精度に測定することは困難である。
さらに、近年の半導体圧力センサの高精細化、高集積化に伴い、基準圧力室の容積も一層小型化している。このため、基準圧力室への水素ガスの浸入が極わずかな量であっても、基準圧力室の圧力上昇は著しく大きなものとなってしまい、水素透過の影響がより一層深刻となっている。
また、半導体圧力センサの製造工程においては、水素雰囲気下で熱処理する工程が複数回行われる。例えば、電気信号を外部に取り出すための金属電極膜(例えばAl、Al−Si、Al−Si−Cu等)の電気的特性を安定化させるため、水素ガスを含む還元性雰囲気下でシンター処理が行われるが、この時の処理温度は約450℃程度と高温であるため、シリコンの水素透過係数は室温下よりも著しく大きくなっている。
さらに、湿気や塵埃等の外部の有害環境から半導体素子を保護するために、金属配線の上に保護膜が形成されるが、この工程も水素雰囲気で行われることが多い。このように、水素雰囲気下で行われる各処理工程において、水素ガスおよび水素イオンが発生するため、その時点で基準圧力室が形成されている場合、基準圧力室内に水素が浸入して絶対圧の測定が困難になるという製造上の課題があった。
特許文献1に開示された半導体圧力センサは、第1の半導体基板1と第2の半導体基板2との接合界面にトラップ室18を備えることにより、熱処理工程において発生した水素ガスが両基板の界面を伝わって基準圧力室4に浸入することを防いでいる。しかしながら、この半導体圧力センサを燃料電池システムにおける水素ガスの圧力測定に用いた場合、基準圧力室4への水素の浸入を防ぐ対策は十分とは言えない。
その理由として、特許文献1に開示された半導体圧力センサは、ダイヤフラム8表面からの水素透過に対して全く無防備である。ダイヤフラム8表面側は、水素に曝露される面積が最も大きく、且つ基準圧力室4までの透過距離が最も短いことから最大の水素透過経路であると考えられる。また、第2の半導体基板2の裏面側や、シリコンウェハがダイシングによって個片化される際に露出する側面からも、基準圧力室4への水素透過があると考えられるが、それらの経路についても水素透過を防ぐ対策がとられていない。従って、これらの経路から透過した水素が基準圧力室内4に浸入すると考えらえる。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ダイヤフラムを備えた半導体圧力センサの基準圧力室への水素ガスの浸入を防止し、水素ガスの圧力測定を高精度に行え、且つ安価な半導体圧力センサを得ることを目的とする。
本発明に係る半導体圧力センサは、ダイヤフラムを有する第1のシリコン基板と、第1のシリコン基板の一方の主面の側に設けられた第1の水素透過防止膜と、凹部を有する一方の主面が第1のシリコン基板の他方の主面と埋込酸化膜を介して接合された第2のシリコン基板と、凹部と第1のシリコン基板の他方の主面とで囲まれた空間を真空状態とした
基準圧力室を備えたものである。
また、本発明に係る半導体圧力センサは、ダイヤフラムを有する第1のシリコン基板と、第1のシリコン基板の一方の主面の側に設けられた第1の水素透過防止膜と、一方の主面から他方の主面に貫通した孔部を有し一方の主面が第1のシリコン基板の他方の主面と埋込酸化膜を介して接合された第2のシリコン基板と、一方の主面が第2のシリコン基板の他方の主面と接合された第3のシリコン基板と、孔部と第1のシリコン基板の他方の主面と第3のシリコン基板の一方の主面とで囲まれた空間を真空状態とした基準圧力室を備えたものである。
本発明によれば、ダイヤフラムを有する第1のシリコン基板の一方の主面の側に第1の水素透過防止膜を設けることにより、ダイヤフラム表面側から基準圧力室への水素透過経路を遮断したので、基準圧力室への水素の浸入を効果的に防止することができ、測定精度が高く安価な半導体圧力センサが得られる。
本発明の実施の形態1に係る半導体圧力センサエレメントを示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係る半導体圧力センサエレメントを示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係る半導体圧力センサエレメントを示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係る半導体圧力センサエレメントを示す断面図である。 本発明の実施の形態4に係る半導体圧力センサエレメントを示す断面図である。 本発明の実施の形態4に係る半導体圧力センサエレメントを示す平面図である。 本発明の実施の形態4に係る半導体圧力センサエレメントを示す断面図である。 本発明の実施の形態5に係る半導体圧力センサエレメントを示す断面図である。 本発明の実施の形態5に係る半導体圧力センサエレメントを示す断面図である。 本発明の実施の形態6に係る半導体圧力センサエレメントを示す断面図である。 本発明の実施の形態7に係る半導体圧力センサエレメントを示す断面図である。 本発明の実施の形態7に係る半導体圧力センサエレメントを示す断面図である。 本発明の実施の形態8に係る半導体圧力センサエレメントを示す断面図である。 本発明の実施の形態9に係る半導体圧力センサエレメントを示す断面図である。 本発明の実施の形態9に係る半導体圧力センサエレメントを示す断面図である。 本発明の実施の形態10に係る半導体圧力センサエレメントを示す断面図である。 本発明の実施の形態10に係る半導体圧力センサエレメントを示す断面図である。 本発明の実施の形態11に係る半導体圧力センサを示す断面図である。 従来の半導体圧力センサを示す断面図である。
実施の形態1.
以下に、本発明の実施の形態1に係る半導体圧力センサについて、図面に基づいて説明する。なお、各図において、図中、同一、相当部分には同一符号を付している。図1は、本実施の形態1に係る半導体圧力センサエレメントを示している。半導体圧力センサエレメント100は、燃料電池システムにおいて燃料電池に供給される水素ガスの圧力を測定するものであり、図1に示すように、相対する一方の主面1aと他方の主面1bを有する第1のシリコン基板1と、相対する一方の主面2aと他方の主面2bを有する第2のシリコン基板2とを備えている。
半導体圧力センサエレメント100は、第1のシリコン基板1に受圧部であるダイヤフラム8を有している。ダイヤフラム8の周辺部には、ダイヤフラム8に印加された圧力を電気信号に変換するピエゾ抵抗5a、5b(総称してピエゾ抵抗5)を有している。図1では、2つのピエゾ抵抗5a、5bを示しているが、実際は4つのピエゾ抵抗5を有している(図6参照)。また、第1のシリコン基板1の主面1aの側には、拡散配線層6と金属電極膜7が設けられ、さらに、第1の水素透過防止膜11が設けられている。
第2のシリコン基板2は、主面2aに凹部40を有し、この主面2aが第1のシリコン基板1の主面1bと埋込酸化膜9を介して接合されている。第2のシリコン基板2の凹部40と第1のシリコン基板1の主面1bとで囲まれた空間を真空状態にした基準圧力室4は、絶対圧を測定する基準となる。被測定ガスである水素ガスによりダイヤフラム8に圧力が印加されると、ダイヤフラム8が歪み、ピエゾ抵抗5の抵抗値が変化する。ピエゾ抵抗5は、この抵抗値の変化を電気信号に変換して出力し、出力された電気信号は拡散配線層6を介して金属電極膜7から外部に取り出される。
半導体圧力センサエレメント100の製造方法について簡単に説明する。まず、第2のシリコン基板2の主面2aに、エッチングにより凹部40を形成する。その際、ボッシュプロセスを用いた誘導結合型の反応性イオンエッチング(ICP−RIE:Inductive Coupled Plasma−Reactive Ion Etching)を用いることにより、ダイヤフラム8の形状を高精度に形成することができる。ただし、エッチング方法はこれに限定されるものではなく、水酸化カリウム(KOH)やテトラメチル水酸化アンモニウム(TMAH)等のエッチング液を用いたウェット異方性エッチングによって形成しても良い。
基準圧力室4は、水素の浸入による内圧の変化を小さく抑えるという観点からは容積が大きい方が好ましく、そのためには凹部40を深くエッチングする必要があるが、加工負荷が大きくなる。本発明では、図1に示す第1の水素透過防止膜11や、後述の第2の水素透過防止膜12(図2参照)及び第3の水素透過防止膜13(図5参照)によって基準圧力室4への水素の浸入を防止しているため、凹部40の深さは10μm〜100μm程度で良い。
続いて、凹部40が形成された第2のシリコン基板2の主面2aに、熱酸化よって埋込酸化膜9を形成する。埋込酸化膜9は、第1のシリコン基板1との接合を促進するために必要であり、厚さは0.1μm〜0.5μm程度が好適である。なお、埋込酸化膜9は、第1のシリコン基板1の主面1bに形成しても良い。
続いて、第1のシリコン基板1の主面1bと第2のシリコン基板2の主面2aとを真空中で接合し、基準圧力室4を形成する。接合は、1100℃程度の高温下で酸雰囲気中において行うのが好ましいが、1200℃程度まで温度を上げることにより、さらに接合強度を向上させることができる。
第1のシリコン基板1と第2のシリコン基板2を接合した後、被測定ガスの圧力に応じてダイヤフラム8の厚さを調整する。具体的には、第1のシリコン基板1を研削、研磨することにより、ダイヤフラム8を所定の厚さとする。以上の工程により基準圧力室4を有するSOIウェハを得ることができる。
その後、ダイヤフラム8の周辺部に、イオン注入及びその後の熱処理等により、ピエゾ抵抗5と拡散配線層6を形成した後、スパッタリング等の方法により、Al、Al−Si、Al−Si−Cu等を成膜し、金属電極膜7を形成する。さらに、第1のシリコン基板1の主面1aの側に第1の水素透過防止膜11を形成し、図1に示す半導体圧力センサエレメント100を得る。
第1の水素透過防止膜11としては、半導体ウェハプロセスでは汎用のCVD(Chemical Vapor Deposition)等の成膜方法で形成することができる窒化シリコン膜(SiN)が好適である。窒化シリコン膜は、残留引張応力が大きいため、センサの特性および信頼性に与える影響を抑えるためには薄い方が好ましい。一方、基準圧力室4への水素浸入を防止するためには、ある程度の厚さが必要である。このため、窒化シリコン膜の膜厚は0.01μm以上とし、好ましくは0.04μm〜0.2μmの範囲で選択される。
なお、窒化シリコン膜(SiN)のシリコン原子と窒素原子との組成比を表す指数xとしては、理論的には0から4/3までの値を取り得る。そのうち、xが最大値である4/3の場合がストイキオメトリックな組成比を有する場合であり、Siと表される。この組成比のとき、全ての結合がSi−Nの結合となっており、シリコン原子と窒素原子とが最密充填された原子配列である。シリコン原子と窒素原子とは、原子サイズが異なるので、これらが最密充填された、Siの場合、水素原子が透過する空隙が存在せず、水素透過防止性能が最も高くなる。
これに対し、xの値が4/3より小さくなるにつれて、シリコン原子同士の結合(Si−Si)が増える。同じサイズのシリコン原子同士が結合すると、原子配列構造が最密充填されたものとはならず、水素原子サイズより大きい空隙が生じる。xの値が小さいほど、この空隙は大きくなり、それらの空隙が連通して水素原子が透過するリークパスが形成される。
特に、xの値が1/2以下になると、このリークパスのネットワークが3次元的に構成され、水素透過防止性能が完全に消失する。以上のような特性から、窒化シリコン膜のシリコン原子と窒素原子との組成比を表す指数xが1≦x≦4/3を満たし、且つ上述のような一定の膜厚を確保することにより、有効な水素透過防止性能が得られる。
なお、第1の水素透過防止膜11は、窒化シリコン膜に限定されるものではなく、半導体ウェハプロセスと親和性の高い材料である酸化アルミニウム膜(AlO)を用いることもできる。膜厚は窒化シリコン膜と同等の0.04μm〜0.2μmの範囲が好適である。酸化アルミニウム膜の中でも、特にAlは、温度にもよるが、少なくともSUS316よりも4桁程度、水素透過係数が小さい。酸化アルミニウム膜は、スパッタリングまたはCVD等により形成することができる。
酸化アルミニウム膜はステップカバレッジ性が良いため、段差がある構造であっても空隙を生じることなく、高い水素透過防止性能が得られる。一方、酸化アルミニウムは、ピンホール、微小クラック等が発生し易く、有効な水素透過防止性能を得るためには結晶性の管理が重要である。
また、第1の水素透過防止膜11として、さらに水素透過係数の低い酸化エルビウム膜(Er)を用いることもできる。エルビウムはレアアースに属するが、真空アーク蒸着法、有機金属分解法(MOD)、有機金属気相成長法(MOCVD)等によって成膜することができる。酸化エルビウム膜を用いることにより、酸化アルミニウム膜よりもさらに高い水素透過防止性能が得られる。
半導体圧力センサエレメント100において、ダイヤフラム8の表面側は、水素に曝露される面積が最も大きく、且つ基準圧力室4までの透過距離が最も短いことから、図1中、矢印Aで示す大きな水素流束の透過経路となる。本実施の形態1では、第1のシリコン基板1の主面1aの側に第1の水素透過防止膜11を設けることにより、ダイヤフラム8の表面側から基準圧力室4への水素透過経路を遮断している。
また、第1の水素透過防止膜11は、従来の半導体ウェハプロセスで形成することができる。これらのことから、本実施の形態1によれば、第1の水素透過防止膜11を備えることにより、第1のシリコン基板1の主面1a側から基準圧力室4への水素の浸入を効果的に防止することができ、測定精度が高く安価な半導体圧力センサエレメント100が得られる。
実施の形態2.
図2は、本発明の実施の形態2に係る半導体圧力センサエレメントを示している。本実施の形態2に係る半導体圧力センサエレメント100Aは、上記実施の形態1に係る半導体圧力センサエレメント100(図1)と同様の構成に加え、第2のシリコン基板2の主面2bの側に設けられた第2の水素透過防止膜12を備えたものである。その他の構成については、上記実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
第2のシリコン基板2の主面2b側も、ダイヤフラム8の表面側と同様に、水素に曝露される面積が大きいため、図2中、矢印Bで示す大きな水素流束の透過経路となる。ただし、第2のシリコン基板2の主面2bから基準圧力室4までの距離は、少なくとも500μm程度あり、第1のシリコン基板1の厚さは約10μm〜20μm程度であることから、第2のシリコン基板2の主面2b側から透過した水素が基準圧力室4に到達するには、ダイヤフラム8の表面側からに比べて25〜50倍の時間がかかる。しかし、到達時間が遅くても、透過することに変わりはない。
半導体圧力センサエレメント100Aは、第2のシリコン基板2の主面2bにおいて、ダイボンド剤を介して基材(いずれも図示省略)に取り付けられる。このため、主面2bはダイボンド剤に覆われているが、ダイボンド剤は水素透過防止性能を有していない。そこで、本実施の形態2では、第2のシリコン基板2の主面2bの側に第2の水素透過防止膜12を設けることにより、第2のシリコン基板2の主面2b側から基準圧力室4への水素透過経路を遮断している。
第2の水素透過防止膜12としては、第1の水素透過防止膜11と同様に、1≦x≦4/3の窒化シリコン(SiN)、または酸化アルミニウム(AlO)、または酸化エルビウム(Er)が用いられる。なお、第1の水素透過防止膜11と第2の水素透過防止膜12を同じ膜で形成することにより、低コストで効率的に製造することができる。
本実施の形態2に係る半導体圧力センサエレメント100Aによれば、上記実施の形態1と同様の効果に加え、第2の水素透過防止膜12を備えることにより、第2のシリコン基板2の主面2b側から基準圧力室4への水素の浸入を防止することができ、測定精度がさらに向上する。また、第1の水素透過防止膜11と第2の水素透過防止膜12が互いの残留応力を打ち消し合うため、半導体圧力センサエレメント100Aの反りが抑えられ、反りによる測定精度の低下を抑制することが可能である。
実施の形態3.
図3及び図4は、本発明の実施の形態3に係る半導体圧力センサエレメントを示している。本実施の形態3に係る半導体圧力センサエレメント100B、100Cは、水素透過防止膜の引張性残留応力を緩和するための応力緩和膜を、水素透過防止膜の直下に備えたものである。その他の構成については、上記実施の形態1または上記実施の形態2と同様であるので、説明を省略する。
第1の水素透過防止膜11または第2の水素透過防止膜12として窒化シリコン膜(SiN)を用いる場合、高い水素透過防止性能を得るためにxの値を大きくするほど、窒化シリコン膜の引張性残留応力は大きくなる。測定する圧力帯域やダイヤフラム8のデザインによっては、引張性残留応力によってダイヤフラム8の張力が大きくなり、圧力検出感度が低下する。また、ダイヤフラム8への応力集中によりクラックが発生したり、最悪の場合にはダイヤフラム8の破損が生じたりする可能性がある。
図3及び図4に示すように、半導体圧力センサエレメント100B、100Cは、第1の水素透過防止膜11の引張性残留応力を緩和するために、第1のシリコン基板1の主面1aと第1の水素透過防止膜11との間に、圧縮性応力を有する第1の応力緩和膜14を備えている。さらに、半導体圧力センサエレメント100Cは、第2のシリコン基板2の主面2bと第2の水素透過防止膜12との間に、第2の水素透過防止膜12の引張性残留応力を緩和する第2の応力緩和膜15を備えている。
第1の応力緩和膜14及び第2の応力緩和膜15としては、酸化シリコン膜が好適である。酸化シリコン膜の成膜には、熱酸化またはCVDが用いられる。第1の応力緩和膜14及び第2の応力緩和膜15を構成する酸化シリコン膜の厚さは、第1の水素透過防止膜11及び第2の水素透過防止膜12を構成する窒化シリコン膜の組成、残応力及び厚さにより調整されるが、典型的には0.05μm〜0.3μmが好適である。
本実施の形態3に係る半導体圧力センサエレメント100B、100Cによれば、上記実施の形態1及び実施の形態2と同様の効果に加え、第1の応力緩和膜14及び第2の応力緩和膜15を備えることにより、ダイヤフラム8にかかる応力を調整することができるため、測定精度がさらに向上し、ダイヤフラム8への応力集中によるクラックの発生や破損を防止することができる。
実施の形態4.
図5及び図6は、本発明の実施の形態4に係る半導体圧力センサエレメントを示し、図5は、図6中A−Aで示す部分の断面図である。本実施の形態4に係る半導体圧力センサエレメント100Dは、第2のシリコン基板2の主面2aと埋込酸化膜9との間に、第3の水素透過防止膜13を備えている。また、第1のシリコン基板1の主面1aから主面1bに貫通するトレンチ16が、基準圧力室4を囲むように設けられている。
第1の水素透過防止膜11は、トレンチ16の内部を覆うように設けられ、トレンチ16の底部において第3の水素透過防止膜13と接合されている。その他の構成については、上記実施の形態3と同様であるので説明を省略する。
上記実施の形態2では、第1の水素透過防止膜11と第2の水素透過防止膜12により、エレメントの上下面からの基準圧力室4への大きな水素流束A、Bの透過経路を遮断した(図2参照)。本実施の形態4ではさらに、ダイシングにより半導体圧力センサエレメント100Dを個片化する際に露出するエレメント側面から基準圧力室4への水素流束(図5中、矢印C、Dで示す)の透過経路を遮断する。
そのための方策として、第2のシリコン基板2の主面2aと埋込酸化膜9との間に、第3の水素透過防止膜13を設けると共に、第1のシリコン基板1に基準圧力室4を囲むようにトレンチ16を設け、トレンチ16の底部において第1の水素透過防止膜11と第3の水素透過防止膜13を接合した。これにより、エレメント側面から基準圧力室4への水素透過経路が遮断される。また、第3の水素透過防止膜13により、第2のシリコン基板2の主面2b側からの大きな水素流束(図5中、矢印Bで示す)の透過経路も遮断することができる。
第3の水素透過防止膜13としては、第1の水素透過防止膜11と同様に、CVD等で形成される1≦x≦4/3の窒化シリコン(SiN)が用いられる。さらに、第3の水素透過防止膜13の上には、第1のシリコン基板1との接合を行うための埋込酸化膜9が同じくCVD等によって形成される。なお、第3の水素透過防止膜13として、酸化アルミニウム(AlO)または酸化エルビウム(Er)を用いることもできる。いずれの場合も、第1の水素透過防止膜11と第3の水素透過防止膜13を同じ膜で形成することにより、低コストで効率的に製造することができる。
さらに、図7に示す半導体圧力センサエレメント100Eのように、トレンチ16の底部において、第1の水素透過防止膜11と第3の水素透過防止膜13の界面に、相互拡散による接合層17を設けることにより、図7中、矢印Eで示す水素流束が接合界面から浸入するのを確実に防止することができる。
第1のシリコン基板1、第1の応力緩和膜14及び埋込酸化膜9をエッチングにより貫通させる際、製造ばらつきによってトレンチ16の底部に位置する第3の水素透過防止膜13の表面に微小な粗さが生じ、第1の水素透過防止膜11と第3の水素透過防止膜13の密着性が低下したり、微小な空隙ができたりする可能性がある。そのような場合、第1の水素透過防止膜11と第3の水素透過防止膜13の界面に微小なリークパスが形成され、矢印Eで示す水素流束の透過経路となる恐れがある。
図7に示す接合層17を設けることにより、第1の水素透過防止膜11と第3の水素透過防止膜13の密着性が強化され、微小な空隙が連通することによるリークパスの形成を防止することができる。これにより、矢印Eで示す水素流束が接合界面を拡散して基準圧力室4へ浸入することを、極めて効果的に防止することができる。
第1の水素透過防止膜11と第3の水素透過防止膜13が窒化シリコン膜の場合、熱処理を加えることで相互に拡散して接合層17が形成される。ただし、第1の水素透過防止膜11と第3の水素透過防止膜13は、異なる材料であっても良く、さらに、それぞれ複数種類の膜から構成されていても良い。また、図5に示す例では、第2の水素透過防止膜12及び第2の応力緩和膜15を設けていないが、設けても良い。
本実施の形態4に係る半導体圧力センサエレメント100D、100Eによれば、上記実施の形態1〜実施の形態3と同様の効果に加え、基準圧力室4を第1の水素透過防止膜11と第3の水素透過防止膜13により三次元的に包囲することにより、エレメントの上下面のみならず側面からの水素の浸入を効果的に防止することができ、測定精度がさらに向上する。
実施の形態5.
図8及び図9は、本発明の実施の形態5に係る半導体圧力センサエレメントを示している。本実施の形態5に係る半導体圧力センサエレメント100F、100Gは、第2のシリコン基板2の主面2aに基準圧力室4を囲むように枠状凹部が設けられ、この枠状凹部と第1のシリコン基板1の主面1bとで囲まれた空間からなる水素吸蔵室18を備えたものである。その他の構成については、上記実施の形態4と同様であるので、説明を省略する。
上記実施の形態4では、基準圧力室4を第1の水素透過防止膜11と第3の水素透過防止膜13(及び第2の水素透過防止膜12)により三次元的に包囲することにより、エレメントの上下面及び側面からの水素の浸入を防止している。それでも何らかの原因で水素が浸入した場合、水素吸蔵室18を備えておくことにより、基準圧力室4に到達する前に水素をトラップすることができる。
例えば、図8中、矢印Eで示す水素流束が、第1の水素透過防止膜11と第3の水素透過防止膜13との接合界面を透過した場合でも、水素吸蔵室18によりトラップされるため、奥の基準圧力室4へ浸入することはできない。
水素吸蔵室18は、第2のシリコン基板2をエッチングして基準圧力室4を形成する際に同時に形成しても良いし、容積を大きくしトラップできる水素量を多くする場合には、別途形成しても良い。ただし、容積の大きい水素吸蔵室18を設けた場合、第1のシリコン基板1と第2のシリコン基板2の接合面積の減少により接合強度が低下する恐れがある。
そこで、第1のシリコン基板1と第2のシリコン基板2の接合面積の減少を抑え、且つトラップできる水素量を多くしたい場合、図9に示す半導体圧力センサエレメント100Gのように、水素吸蔵室18の内部に水素吸蔵材料である水素吸蔵膜19を設けることが効果的である。
水素吸蔵膜19としては、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、Ir(イリジウム)、ジルコニウム(Zr)、またはパラジウム(Pd)等の遷移金属を主成分とする合金、またはマグネシウム(Mg)を主成分とする合金を用いることができる。チタン、ニッケル等の第一遷移金属ベース合金は安価であり、ジルコニウム、パラジウム等の第二遷移金属ベース合金は、第一遷移金属ベース合金よりも高価であるが、水素捕捉効率が高い。
また、マグネシウム合金は、燃料電池車で使用される燃料電池スタックの動作温度帯域において、多量の水素ガスを捕捉することができる。自動車用燃料電池システムにおいては、燃料電池スタックは冷却されており、一般に動作温度として100℃を超えないように制御されている。これらの水素吸蔵膜19はいずれも、スパッタリング等の半導体ウェハプロセスで汎用の成膜方法によって形成することができる。
本実施の形態5に係る半導体圧力センサエレメント100F、100Gによれば、上記実施の形態1〜実施の形態4と同様の効果に加え、基準圧力室4を囲むように水素吸蔵室18を設けることにより、エレメント内部に浸入した水素をトラップすることができるため、基準圧力室4への水素の浸入を確実に防止することができ、測定精度がさらに向上する。
実施の形態6.
図10は、本発明の実施の形態6に係る半導体圧力センサエレメントを示している。上記実施の形態1〜実施の形態5では、ピエゾ抵抗式の半導体圧力センサエレメントを例に挙げて説明したが、本発明の実施の形態6では、ダイヤフラム8に印加された圧力の変化を静電容量変化に変換する静電容量式の半導体圧力センサエレメント100Hについて説明する。
第1のシリコン基板1は、印加された圧力を受けて変形する可動電極であるダイヤフラム8を有している。固定電極である第2のシリコン基板2は、ダイヤフラム8と対向する基準圧力室4を備えている。基準圧力室4は、第1のシリコン基板1と第2のシリコン基板2とが静電容量を形成するために浅く形成された第1の凹部41と、第1の凹部41の周囲に第1の凹部41よりも深く形成された第2の凹部42とを有している。
高精度の圧力測定を行うためには、可動電極であるダイヤフラム8と、固定電極である第2のシリコン基板2との距離が小さい方が良い。一方、基準圧力室4の容積が小さいと、基準圧力室4の内部に水素が浸入した場合に内圧変動が著しく大きくなり、出力変動が大きくなる。そこで、基準圧力室4の一部を深くエッチングして第2の凹部42を形成することにより、静電容量を維持しつつ基準圧力室4の容積を確保することができる。また、静電容量式の半導体圧力センサエレメント100Hは、可動電極と固定電極の距離が小さいため、過大な圧力が印加された場合に可動電極が固定電極に接触してダイヤフラム8の撓み量を抑制するストッパー効果があり、ダイヤフラム8の破損を防止することができる。
本実施の形態6においても、第1のシリコン基板1の主面1aの側に第1の水素透過防止膜11を設けることにより、図中矢印Aで示す水素流束の透過経路を遮断している。また、第2のシリコン基板2の主面2bの側に第2の水素透過防止膜12を設けることにより、図中矢印Bで示す水素流束の透過経路を遮断している。さらに、基準圧力室4を囲むように第1のシリコン基板1にトレンチ16を設け、このトレンチ16の底部において第1の水素透過防止膜11と第3の水素透過防止膜13を接合することにより、図中矢印Cで示す水素流束の透過経路を遮断している。
さらに、基準圧力室4を囲むように水素吸蔵室18を設けることにより、何らかの原因で水素が浸入した場合にも、基準圧力室4に到達する前に水素をトラップすることができる。また、第1の応力緩和膜14及び第2の応力緩和膜15を備えることにより、ダイヤフラム8にかかる応力を調整することができる。このように、本実施の形態6に係る静電容量式の半導体圧力センサエレメント100Hにおいても、上記実施の形態1〜実施の形態5と同様の効果が得られる。
実施の形態7.
図11及び図12は、本発明の実施の形態7に係る半導体圧力センサエレメントを示している。本実施の形態7に係る半導体圧力センサエレメント200、200Aは、燃料電池システムにおいて燃料電池に供給される水素ガスの圧力を測定するものであり、図11に示すように、相対する一方の主面1aと他方の主面1bを有する第1のシリコン基板1と、相対する一方の主面2aと他方の主面2bを有する第2のシリコン基板2と、相対する一方の主面3aと他方の主面3bを有する第3のシリコン基板3とを備えている。
半導体圧力センサエレメント200は、第1のシリコン基板1に受圧部であるダイヤフラム8を有している。ダイヤフラム8の周辺部には、ダイヤフラム8に印加された圧力を電気信号に変換するピエゾ抵抗5a、5b(総称してピエゾ抵抗5)を有している。図11では、2つのピエゾ抵抗5a、5bを示しているが、実際は4つのピエゾ抵抗5を有している。また、第1のシリコン基板1の主面1aの側には、拡散配線層6と金属電極膜7が設けられ、さらに、第1の水素透過防止膜11が設けられている。
第2のシリコン基板2は、主面2aから主面2bに貫通した孔部43を有し、その主面2aが第1のシリコン基板1の主面1bと埋込酸化膜9を介して接合されている。また、第3のシリコン基板3の主面3aは、第2のシリコン基板2の主面2bと接合されている。第2のシリコン基板2の孔部43と、第1のシリコン基板1の主面1bと、第3のシリコン基板3の主面3aとで囲まれた空間を真空状態とした基準圧力室4は、絶対圧を測定する基準となる。
被測定ガスである水素ガスによりダイヤフラム8に圧力が印加されると、ダイヤフラム8が歪み、ピエゾ抵抗5の抵抗値が変化する。ピエゾ抵抗5は、この抵抗値の変化を電気信号に変換して出力し、出力された電気信号は拡散配線層6を介して金属電極膜7から外部に取り出される。
半導体圧力センサエレメント200の製造方法について簡単に説明する。まず、第1のシリコン基板1と第2のシリコン基板2が埋込酸化膜9を介して接合されたSOIウェハを作成する。SOIウェハの製造方法はいくつかあるが、活性層となる第1のシリコン基板1の厚さ及び抵抗率の制御性、結晶欠陥の少なさ等から、第1のシリコン基板1と第2のシリコン基板2を埋込酸化膜9で接合する貼り合わせ式のSOIウェハを用いることが好ましい。
次いで、第2のシリコン基板2の主面2aの側から第2のシリコン基板2を貫通して埋込酸化膜9に達するエッチングを行い、ダイヤフラム8を形成する。その際、ボッシュプロセスを用いた誘導結合型の反応性イオンエッチングを用いることにより、埋込酸化膜9がエッチングストッパーとして機能するため、圧力の測定精度に影響するダイヤフラム8の形状及び厚さを高精度に制御することができる。ただし、エッチング方法はこれに限定されるものではなく、水酸化カリウム(KOH)やテトラメチル水酸化アンモニウム(TMAH)等のエッチング液を用いたウェット異方性エッチングによって形成しても良い。
続いて、第2のシリコン基板2の主面2bと第3のシリコン基板3の主面3aとを真空中で接合し、基準圧力室4を形成する。接合方法としては、例えば第2のシリコン基板2と第3のシリコン基板3との接合面にイオンビームや中性原子ビームを照射して活性化させた上で一定の荷重を加える表面活性化接合法等が好適である。この方法によれば、接合時の温度を上げる必要がなく、室温下で実施することができる。
その後、ダイヤフラム8の周辺部に、イオン注入及びその後の熱処理等により、ピエゾ抵抗5と拡散配線層6を形成した後、スパッタリング等の方法により、Al、Al−Si、Al−Si−Cu等を成膜し、金属電極膜7を形成する。さらに、第1のシリコン基板1の主面1aの側に第1の水素透過防止膜11を形成し、図11に示す半導体圧力センサエレメント200を得る。
第1の水素透過防止膜11としては、半導体ウェハプロセスでは汎用のCVD(Chemical Vapor Deposition)等の成膜方法で形成することができる窒化シリコン膜(SiN)が好適である。窒化シリコン膜は、残留引張応力が大きいため、センサの特性および信頼性に与える影響を抑えるためには薄い方が好ましい。一方、基準圧力室4への水素浸入を防止するためには、ある程度の厚さが必要である。このため、窒化シリコン膜の膜厚は0.01μm以上とし、好ましくは0.04μm〜0.2μmの範囲で選択される。
なお、窒化シリコン膜(SiN)のシリコン原子と窒素原子との組成比を表す指数xとしては、理論的には0から4/3までの値を取り得る。そのうち、xが最大値である4/3の場合がストイキオメトリックな組成比を有する場合であり、Siと表される。この組成比のとき、全ての結合がSi−Nの結合となっており、シリコン原子と窒素原子とが最密充填された原子配列である。シリコン原子と窒素原子とは、原子サイズが異なるので、これらが最密充填された、Siの場合、水素原子が透過する空隙が存在せず、水素透過防止性能が最も高くなる。
これに対し、xの値が4/3より小さくなるにつれて、シリコン原子同士の結合(Si−Si)が増える。同じサイズのシリコン原子同士が結合すると、原子配列構造が最密充填されたものとはならず、水素原子サイズより大きい空隙が生じる。xの値が小さいほど、この空隙は大きくなり、それらの空隙が連通して水素原子が透過するリークパスが形成される。
特に、xの値が1/2以下になると、このリークパスのネットワークが3次元的に構成され、水素透過防止性能が完全に消失する。以上のような特性から、窒化シリコン膜のシリコン原子と窒素原子との組成比を表す指数xが1≦x≦4/3を満たし、且つ上述のような一定の膜厚を確保することにより、有効な水素透過防止性能が得られる。
なお、第1の水素透過防止膜11は、窒化シリコン膜に限定されるものではなく、半導体ウェハプロセスと親和性の高い材料である酸化アルミニウム膜(AlO)を用いることもできる。膜厚は窒化シリコン膜と同等の0.04μm〜0.2μmの範囲が好適である。酸化アルミニウム膜の中でも、特にAlは、温度にもよるが、少なくともSUS316よりも4桁程度、水素透過係数が小さい。酸化アルミニウム膜は、スパッタリングまたはCVD等により形成することができる。
酸化アルミニウム膜はステップカバレッジ性が良いため、段差がある構造であっても空隙を生じることなく、高い水素透過防止性能が得られる。一方、酸化アルミニウムは、ピンホール、微小クラック等が発生し易く、有効な水素透過防止性能を得るためには結晶性の管理が重要である。
また、第1の水素透過防止膜11として、さらに水素透過係数の低い酸化エルビウム膜(Er)を用いることもできる。エルビウムはレアアースに属するが、真空アーク蒸着法、有機金属分解法(MOD)、有機金属気相成長法(MOCVD)等によって成膜することができる。酸化エルビウム膜を用いることにより、酸化アルミニウム膜よりもさらに高い水素透過防止性能が得られる。
また、図12に示す半導体圧力センサエレメント200Aは、第1の水素透過防止膜11の引張性残留応力を緩和するために、第1のシリコン基板1の主面1aと第1の水素透過防止膜11との間に、圧縮性応力を有する第1の応力緩和膜14を備えている。第1の応力緩和膜14としては、酸化シリコン膜が好適である。酸化シリコン膜の成膜には、熱酸化またはCVDが用いられる。第1の応力緩和膜14を構成する酸化シリコン膜の厚さは、第1の水素透過防止膜11を構成する窒化シリコン膜の組成、残応力及び厚さにより調整されるが、典型的には0.05μm〜0.3μmが好適である。
本実施の形態7に係る半導体圧力センサエレメント200において、ダイヤフラム8の表面側は、水素に曝露される面積が最も大きく、且つ基準圧力室4までの透過距離が最も短いことから、図11中、矢印Aで示す大きな水素流束の透過経路となると考えられる。本実施の形態7では、第1のシリコン基板1の主面1aの側に第1の水素透過防止膜11を設けることにより、ダイヤフラム8の表面側から基準圧力室4への水素透過経路を遮断している。
また、第1の水素透過防止膜11は、従来の半導体ウェハプロセスで形成することができる。さらに、図12に示す半導体圧力センサエレメント200Aのように、第1の水素透過防止膜11の直下に第1の応力緩和膜14を備えることにより、ダイヤフラム8にかかる応力を調整することができるため、測定精度がさらに向上し、ダイヤフラム8への応力集中によるクラックの発生や破損を防止することができる。
これらのことから、本実施の形態7によれば、第1の水素透過防止膜11を備えることにより、第1のシリコン基板1の主面1a側から基準圧力室4への水素の浸入を効果的に防止することができ、測定精度が高く安価な半導体圧力センサエレメント200、200Aが得られる。
また、基準圧力室4が第2のシリコン基板2を貫通しているので、上記実施の形態1に係る半導体圧力センサエレメント100よりも基準圧力室4の容積を大きくとることができる。従って、仮に基準圧力室4へ水素が浸入した場合でも、基準圧力室4の圧力上昇を小さく抑えることが可能であり、特性変動の小さい半導体圧力センサエレメント200が得られる。
実施の形態8.
図13は、本発明の実施の形態8に係る半導体圧力センサエレメントを示している。本実施の形態8に係る半導体圧力センサエレメント200Bは、上記実施の形態7に係る半導体圧力センサエレメント200A(図12)と同様の構成に加え、第2のシリコン基板2の主面2bと第3のシリコン基板3の主面3aとの間に設けられた第2の水素透過防止膜12を備えたものである。その他の構成については、上記実施の形態7と同様であるので説明を省略する。
第3のシリコン基板3の主面3b側も、水素に曝露される面積はダイヤフラム8の表面側と同等であるため、図13中、矢印Bで示す大きな水素流束の透過経路となると考えられる。ただし、第3のシリコン基板3の主面3bから基準圧力室4までの距離は、少なくとも600μm程度あり、第1のシリコン基板1の厚さは約10μm〜20μm程度であることから、第3のシリコン基板3の主面3b側から透過した水素が基準圧力室4に到達するには、ダイヤフラム8の表面側からに比べて30〜60倍の時間がかかる。しかし、到達時間が遅くても、透過することに変わりはない。
半導体圧力センサエレメント200Bは、第3のシリコン基板3の主面3bにおいて、ダイボンド剤を介して基材(いずれも図示省略)に取り付けられる。このため、主面3bはダイボンド剤に覆われているが、ダイボンド剤は水素透過防止性能を有していない。そこで、本実施の形態8では、第2のシリコン基板2と第3のシリコン基板3とを接合する前に、第3のシリコン基板3の主面3aに第2の水素透過防止膜12を設けることにより、第3のシリコン基板3の主面3b側から基準圧力室4への水素透過経路を遮断している。
第2の水素透過防止膜12としては、第1の水素透過防止膜11と同様に、1≦x≦4/3の窒化シリコン(SiN)、または酸化アルミニウム(AlO)、または酸化エルビウム(Er)が用いられる。なお、第1の水素透過防止膜11と第2の水素透過防止膜12を同じ膜で形成することにより、低コストで効率的に製造することができる。なお、第2の水素透過防止膜12として窒化シリコン膜を用いた場合、第2のシリコン基板2と第3のシリコン基板3とを接合する際に十分な接合強度が得られない場合があるため、CVD等によって酸化シリコン膜20を形成しておくことが好ましい。
本実施の形態8に係る半導体圧力センサエレメント200Bによれば、上記実施の形態7と同様の効果に加え、第2の水素透過防止膜12を備えることにより、第3のシリコン基板3の主面3b側から基準圧力室4への水素の浸入を防止することができ、測定精度がさらに向上する。
実施の形態9.
図14及び図15は、本発明の実施の形態9に係る半導体圧力センサエレメントを示している。本実施の形態9に係る半導体圧力センサエレメント200C、200Dは、第2のシリコン基板2の主面2aと埋込酸化膜9との間に、第3の水素透過防止膜13を備えている。また、第1のシリコン基板1の主面1aから主面1bに貫通するトレンチ16が、基準圧力室4を囲むように設けられている。
第1の水素透過防止膜11は、トレンチ16の内部を覆うように設けられ、トレンチ16の底部において第3の水素透過防止膜13と接合されている。その他の構成については、上記実施の形態8と同様であるので説明を省略する。
上記実施の形態8では、第1の水素透過防止膜11と第2の水素透過防止膜12により、エレメントの上下面からの基準圧力室4への大きな水素流束A、Bの透過経路を遮断した(図13参照)。本実施の形態9ではさらに、ダイシングにより半導体圧力センサエレメント200Cを個片化する際に露出するエレメント側面から基準圧力室4への水素流束(図14中、矢印Cで示す)の透過経路を遮断する。
そのための方策として、第2のシリコン基板2の主面2aと埋込酸化膜9との間に、第3の水素透過防止膜13を設けると共に、第1のシリコン基板1に基準圧力室4を囲むようにトレンチ16を設け、トレンチ16の底部において第1の水素透過防止膜11と第3の水素透過防止膜13を接合した。これにより、エレメント側面から基準圧力室4への水素透過経路が遮断される。
第3の水素透過防止膜13としては、第1の水素透過防止膜11と同様に、CVD等で形成される1≦x≦4/3の窒化シリコン(SiN)が用いられる。さらに、第3の水素透過防止膜13の上には、第1のシリコン基板1との接合を行うための埋込酸化膜9が同じくCVD等によって形成される。
なお、第3の水素透過防止膜13として、酸化アルミニウム(AlO)または酸化エルビウム(Er)を用いることもできる。いずれの場合も、第1の水素透過防止膜11と第3の水素透過防止膜13を同じ膜で形成することにより、低コストで効率的に製造することができる。
さらに、図15に示す半導体圧力センサエレメント200Dのように、トレンチ16の底部において、第1の水素透過防止膜11と第3の水素透過防止膜13の界面に、相互拡散による接合層17を設けることにより、図中、矢印Eで示す接合界面からの水素流束の浸入を確実に防止することができる。
第1のシリコン基板1、第1の応力緩和膜14及び埋込酸化膜9をエッチングにより貫通させる際、製造ばらつきによってトレンチ16の底部に位置する第3の水素透過防止膜13の表面に微小な粗さが生じ、第1の水素透過防止膜11と第3の水素透過防止膜13の密着性が低下したり、微小な空隙ができたりする可能性がある。そのような場合、第1の水素透過防止膜11と第3の水素透過防止膜13の界面に微小なリークパスが形成され、矢印Eで示す水素流束の透過経路となる恐れがある。
図15に示す接合層17を設けることにより、第1の水素透過防止膜11と第3の水素透過防止膜13の密着性が強化され、微小な空隙が連通することによるリークパスの形成を防止することができる。これにより、矢印Eで示す水素流束が接合界面を拡散して基準圧力室4へ浸入することを極めて効果的に防止することができる。
第1の水素透過防止膜11と第3の水素透過防止膜13が窒化シリコン膜の場合、熱処理を加えることで相互に拡散して接合層17が形成される。ただし、第1の水素透過防止膜11と第3の水素透過防止膜13は、異なる材料であっても良く、さらに、それぞれ複数種類の膜から構成されていても良い。
本実施の形態9に係る半導体圧力センサエレメント200C、200Dによれば、上記実施の形態7及び実施の形態8と同様の効果に加え、第3の水素透過防止膜13をトレンチ16の底部において第1の水素透過防止膜11と接合することにより、エレメント側面からの水素の浸入を防止することができ、測定精度がさらに向上する。
実施の形態10.
図16及び図17は、本発明の実施の形態10に係る半導体圧力センサエレメントを示している。本実施の形態10に係る半導体圧力センサエレメント200E、200Fは、第2のシリコン基板2の主面2aから主面2bに貫通した枠状孔部が基準圧力室4を囲むように設けられ、枠状孔部と、第1のシリコン基板1の主面1bと、第3のシリコン基板3の主面3aとで囲まれた空間からなる水素吸蔵室18を備えたものである。その他の構成については、上記実施の形態9と同様であるので、説明を省略する。
上記実施の形態9では、第1の水素透過防止膜11、第2の水素透過防止膜12、及び第3の水素透過防止膜13によりエレメントの上下面及び側面からの水素の浸入を防止している。それでも何らかの原因で水素が浸入した場合、水素吸蔵室18を備えておくことにより、基準圧力室4に到達する前に水素をトラップすることができる。
水素吸蔵室18は、第2のシリコン基板2を主面2b側からエッチングすることにより、基準圧力室4と同時に形成することができる。また、第2のシリコン基板2と第3のシリコン基板3を接合する前に、水素吸蔵室18の内部に第3の水素透過防止膜13を形成することにより、図16中矢印Dで示されるようなエレメント側面からの水素流束が基準圧力室4へ浸入するのを効果的に防止することができる。
さらに、図17に示す半導体圧力センサエレメント200Fのように、水素吸蔵室18の内部に水素吸蔵材料である水素吸蔵膜19を設けることが効果的である。例えば、図17中、矢印Eで示す水素流束が、第2のシリコン基板2と第3のシリコン基板3の接合界面を透過した場合でも、水素吸蔵室18によりトラップされ水素吸蔵膜19に吸蔵されるため、奥の基準圧力室4へ浸入することはできない。
水素吸蔵膜19としては、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、Ir(イリジウム)、ジルコニウム(Zr)、またはパラジウム(Pd)等の遷移金属を主成分とする合金、またはマグネシウム(Mg)を主成分とする合金を用いることができる。チタン、ニッケル等の第一遷移金属ベース合金は安価であり、ジルコニウム、パラジウム等の第二遷移金属ベース合金は、第一遷移金属ベース合金よりも高価であるが、水素捕捉効率が高い。
また、マグネシウム合金は、燃料電池車で使用される燃料電池スタックの動作温度帯域において、多量の水素ガスを捕捉することができる。自動車用燃料電池システムにおいては、燃料電池スタックは冷却されており、一般に動作温度として100℃を超えないように制御されている。これらの水素吸蔵膜19はいずれも、スパッタリング等の半導体ウェハプロセスで汎用の成膜方法によって形成することができる。
本実施の形態10に係る半導体圧力センサエレメント200E、200Fによれば、上記実施の形態7〜実施の形態9と同様の効果に加え、基準圧力室4を囲むように水素吸蔵室18を設けることにより、エレメント内部に浸入した水素をトラップすることができるため、基準圧力室4への水素の浸入を確実に防止することができ、測定精度がさらに向上する。
実施の形態11.
図18は、上記実施の形態1から実施の形態10に係る半導体圧力センサエレメントを搭載した半導体圧力センサの構成例を示している。なお、図18では、上記実施の形態1に係る半導体圧力センサエレメント100を搭載した例を示している。半導体圧力センサエレメント100のダイヤフラムに被測定ガスを導く導圧管51は、燃料電池スタックの圧力測定部位に対して導入され、水素耐性を有するOリング52によって気密封止される。
半導体圧力センサエレメント100は、水素ガスが導入される導圧孔53の奥に設置され、その外部電極は金ワイヤ56を介してリードフレーム55に接続される。リードフレーム55は、コネクタ58のターミナル57に接続され、ターミナル57を介して半導体圧力センサエレメント100からの出力信号が外部機器に取り出される。
圧力センサの筐体材料としては、燃料電池スタック直前の10気圧以下の帯域であれば、ポリブチレンテフタレート(PBT)等の樹脂材料を用いることにより低コスト化が可能である。ただし、温度や湿度等の使用環境によっては、導圧管51そのものを水素ガスが透過してしまい、測定精度が低下する可能性があるため、導圧管51の内壁に水素透過防止膜54を設けることが望ましい。水素透過防止膜54の材料としては、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)等の熱可塑性樹脂が好適である。
本実施の形態11によれば、上記実施の形態1から実施の形態10に係る半導体圧力センサエレメントを搭載した半導体圧力センサにおいて、導圧管51の内壁に水素透過防止膜54を設けることにより、水素が導圧管51を透過することを防止したので、測定精度がさらに向上する。なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
本発明は、燃料電池システムにおいて燃料電池に供給される水素ガスの圧力を測定するための半導体圧力センサとして利用することができる。
1 第1のシリコン基板、2 第2のシリコン基板、3 第3のシリコン基板、
4 基準圧力室、5、5a、5b ピエゾ抵抗、6 拡散配線層、7 金属電極膜、
8 ダイヤフラム、9 埋込酸化膜、11 第1の水素透過防止膜、
12 第2の水素透過防止膜、13 第3の水素透過防止膜、14 第1の応力緩和膜、15 第2の応力緩和膜、16 トレンチ、17 接合層、18 水素吸蔵室、
19 水素吸蔵膜、20 酸化シリコン膜、21 絶縁膜、22 ストッパー部、
40 凹部、41 第1の凹部、42 第2の凹部、43 孔部、
51 導圧管、52 Oリング、53 導圧孔、54 水素透過防止膜、
55 リードフレーム、56 金ワイヤ、57 ターミナル、58 コネクタ
本発明に係る半導体圧力センサは、ダイヤフラムを有する第1のシリコン基板と、第1のシリコン基板の一方の主面の側に設けられた第1の水素透過防止膜と、凹部を有する一方の主面が第1のシリコン基板の他方の主面と埋込酸化膜を介して接合された第2のシリコン基板と、凹部と第1のシリコン基板の他方の主面とで囲まれた空間を真空状態とした基準圧力室を備え、第1の水素透過防止膜は、1≦x<4/3の窒化シリコン(SiNx)、または、酸化エルビウム(Er )である
また、本発明に係る半導体圧力センサは、ダイヤフラムを有する第1のシリコン基板と、第1のシリコン基板の一方の主面の側に設けられた第1の水素透過防止膜と、一方の主面から他方の主面に貫通した孔部を有し一方の主面が第1のシリコン基板の他方の主面と埋込酸化膜を介して接合された第2のシリコン基板と、一方の主面が第2のシリコン基板の他方の主面と接合された第3のシリコン基板と、孔部と第1のシリコン基板の他方の主面と第3のシリコン基板の一方の主面とで囲まれた空間を真空状態とした基準圧力室を備え、第1の水素透過防止膜は、1≦x<4/3の窒化シリコン(SiNx)、または、酸化エルビウム(Er )である

Claims (22)

  1. ダイヤフラムを有する第1のシリコン基板、
    前記第1のシリコン基板の一方の主面の側に設けられた第1の水素透過防止膜、
    凹部を有する一方の主面が前記第1のシリコン基板の他方の主面と埋込酸化膜を介して接合された第2のシリコン基板、
    前記凹部と前記第1のシリコン基板の前記他方の主面とで囲まれた空間を真空状態とした基準圧力室を備えたことを特徴とする半導体圧力センサ。
  2. 前記第2のシリコン基板の他方の主面の側に設けられた第2の水素透過防止膜を備えたことを特徴とする請求項1項記載の半導体圧力センサ。
  3. 前記第2のシリコン基板の前記一方の主面と前記埋込酸化膜との間に設けられた第3の水素透過防止膜を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の半導体圧力センサ。
  4. 前記第2のシリコン基板の前記他方の主面と前記第2の水素透過防止膜との間に設けられた応力緩和膜を備えたことを特徴とする請求項2記載の半導体圧力センサ。
  5. 前記第2のシリコン基板の前記一方の主面に前記基準圧力室を囲むように枠状凹部が設けられ、前記枠状凹部と前記第1のシリコン基板の前記他方の主面とで囲まれた空間からなる水素吸蔵室を備えたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の半導体圧力センサ。
  6. 前記基準圧力室は、前記第1のシリコン基板と前記第2のシリコン基板とが静電容量を形成するための第1の凹部と、前記第1の凹部の周囲に前記第1の凹部よりも深く形成された第2の凹部とを有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の半導体圧力センサ。
  7. ダイヤフラムを有する第1のシリコン基板、
    前記第1のシリコン基板の一方の主面の側に設けられた第1の水素透過防止膜、
    一方の主面から他方の主面に貫通した孔部を有し、前記一方の主面が前記第1のシリコン基板の他方の主面と埋込酸化膜を介して接合された第2のシリコン基板、
    一方の主面が前記第2のシリコン基板の前記他方の主面と接合された第3のシリコン基板、
    前記孔部と、前記第1のシリコン基板の前記他方の主面と、前記第3のシリコン基板の前記一方の主面とで囲まれた空間を真空状態とした基準圧力室を備えたことを特徴とする半導体圧力センサ。
  8. 前記第2のシリコン基板の前記他方の主面と前記第3のシリコン基板の前記一方の主面との間に設けられた第2の水素透過防止膜を備えたことを特徴とする請求項7記載の半導体圧力センサ。
  9. 前記第2のシリコン基板の前記一方の主面と前記埋込酸化膜との間に設けられた第3の水素透過防止膜を備えたことを特徴とする請求項7または請求項8記載の半導体圧力センサ。
  10. 前記第2のシリコン基板の前記一方の主面から前記他方の主面に貫通した枠状孔部が前記基準圧力室を囲むように設けられ、前記枠状孔部と、前記第1のシリコン基板の前記他方の主面と、前記第3のシリコン基板の前記一方の主面とで囲まれた空間からなる水素吸蔵室を備えたことを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか一項に記載の半導体圧力センサ。
  11. 前記水素吸蔵室は、その内部に水素吸蔵材料を備えたことを特徴とする請求項5または請求項10記載の半導体圧力センサ。
  12. 前記水素吸蔵材料は、チタン(Ti)またはニッケル(Ni)を主成分とする合金であることを特徴とする請求項11記載の半導体圧力センサ。
  13. 前記水素吸蔵材料は、ジルコニウム(Zr)またはパラジウム(Pd)を主成分とする合金であることを特徴とする請求項11記載の半導体圧力センサ。
  14. 前記水素吸蔵材料は、マグネシウム(Mg)を主成分とする合金であることを特徴とする請求項11記載の半導体圧力センサ。
  15. 前記第1のシリコン基板の前記一方の主面から前記他方の主面に貫通するトレンチが、前記基準圧力室を囲むように設けられ、
    前記第1の水素透過防止膜は、前記トレンチの内部を覆うように設けられ、前記トレンチの底部において前記第3の水素透過防止膜と接合されていることを特徴とする請求項3または請求項9記載の半導体圧力センサ。
  16. 前記トレンチの前記底部において、前記第1の水素透過防止膜と前記第3の水素透過防止膜の界面に、相互拡散による接合層を備えたことを特徴とする請求項15記載の半導体圧力センサ。
  17. 前記第1のシリコン基板の前記一方の主面と前記第1の水素透過防止膜との間に、応力緩和膜を設けたことを特徴とする請求項1から請求項16のいずれか一項に記載の半導体圧力センサ。
  18. 前記応力緩和膜は、酸化シリコン膜であることを特徴とする請求項4または請求項17記載の半導体圧力センサ。
  19. 前記ダイヤフラムに被測定ガスを導く導圧管を備え、前記導圧管の内壁に、熱可塑性樹脂を材料とする水素透過防止膜を備えたことを特徴とする請求項1から請求項18のいずれか一項に記載の半導体圧力センサ。
  20. 前記第1の水素透過防止膜は、1≦x≦4/3の窒化シリコン(SiN)、または酸化アルミニウム(AlO)、または酸化エルビウム(Er)であることを特徴とする請求項1から請求項19のいずれか一項に記載の半導体圧力センサ。
  21. 前記第2の水素透過防止膜は、1≦x≦4/3の窒化シリコン(SiN)、または酸化アルミニウム(AlO)、または酸化エルビウム(Er)であることを特徴とする請求項2または請求項8記載の半導体圧力センサ。
  22. 前記第3の水素透過防止膜は、1≦x≦4/3の窒化シリコン(SiN)、または酸化アルミニウム(AlO)、または酸化エルビウム(Er)であることを特徴とする請求項3または請求項9記載の半導体圧力センサ。
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