JP5328493B2 - 圧力センサモジュール及び圧力センサパッケージ、並びにこれらの製造方法 - Google Patents
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Description
図12は、樹脂による圧力センサパッケージ110の構造例である。この例では、樹脂板等からなり、圧力導入孔111aを有する筐体111を備え、該筐体111内部に形成される空間の中に、前記圧力センサ100が絶縁材料からなる支持基板112上に配され、金線などを用いたワイヤーボンド113により、圧力センサ100の電極部106と筐体111に設けられた金属リード114とが電気的に接続される。図12(a)は絶対圧型圧力センサの構成例であり、図12(b)は相対圧型圧力センサの構成例である。
そこで、前記の特徴をもつ感圧素子を形成した半導体基板(以下、「圧力センサ本体」と呼称)に加えて、該感圧素子からの電気信号を補償するために、半導体の集積回路が接続されることがある。
本発明は、圧力センサ制御用の集積回路を備えた圧力センサパッケージにおいて、チップサイズに小型化することが可能な圧力センサパッケージを提供することを第二の目的とする。
本発明は、圧力センサ制御用の集積回路を備え、チップサイズに小型化することが可能な圧力センサモジュールを、簡便な方法で得ることが可能な圧力センサモジュールの製造方法を提供することを第三の目的とする。
本発明は、圧力センサ制御用の集積回路を備え、チップサイズに小型化することが可能な圧力センサパッケージを、簡便な方法で得ることが可能な圧力センサパッケージの製造方法を提供することを第四の目的とする。
前記空間部上に位置し、前記第一基板の薄板化された領域からなるダイアフラム部、
前記ダイアフラム部に配された感圧素子、及び、前記第一基板の前記ダイアフラム部を除いた外周域に配され、前記感圧素子と電気的に接続された導電部、を少なくとも有する圧力センサと、前記第二基板の外面からなる前記基体の一面に配された、前記圧力センサの制御用集積回路と、前記基体の外周域において、一端が該基体の前記導電部と電気的に接続し、他端が前記第二基板の外面からなる前記基体の一面に露呈するように、前記基体を構成する前記第一基板及び前記第二基板を合わせて貫通してなる貫通配線部と、を少なくとも備えたことを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の圧力センサモジュールは、請求項1において、前記感圧素子が、前記第一基板の外面からなる前記基体の他面に配置されていることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の圧力センサモジュールは、請求項1において、前記感圧素子が、前記第一基板の内面からなる前記空間部に接する面に配置されていることを特徴とする。
本発明の請求項4に記載の圧力センサモジュールは、請求項1乃至請求項3のいずれか一項において、前記第二基板の中央域に配された凹部により、前記空間部が構成されていることを特徴とする。
本発明の請求項5に記載の圧力センサパッケージは、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の圧力センサモジュールと、前記貫通配線部の他端と電気的に接続されたバンプと、を少なくとも備えたことを特徴とする。
本発明の請求項7に記載の圧力センサモジュールの製造方法は、第一基板と第二基板とを重ねてなる基体、該基体内の重なり面において、その中央域の第二基板の内部に前記第一基板と略平行に配された空間部、前記空間部上に位置し、前記第一基板の薄板化された領域からなるダイアフラム部、前記ダイアフラム部に配された感圧素子、及び、前記第一基板の前記ダイアフラム部を除いた外周域に配され、前記感圧素子と電気的に接続された導電部、を少なくとも有する圧力センサと、前記基体の外周域において、一端が該基体の前記導電部と電気的に接続し、他端が前記第二基板の外面からなる前記基体の一面に露呈するように、前記基体を構成する前記第一基板及び前記第二基板を合わせて貫通してなる貫通配線部と、前記第二基板の外面からなる前記基体の一面に配された前記圧力センサの制御用集積回路と、を少なくとも備えた圧力センサモジュールの製造方法であって、
前記感圧素子が、前記第一基板の内面からなる前記空間部に接する面に配置されてなる第一基板を用いることを特徴とする。
本発明の請求項8に記載の圧力センサモジュールの製造方法は、請求項6又は7において、外面に前記制御用集積回路が形成された前記第二基板に、内面側から凹部を形成する工程Aと、前記感圧素子が形成された前記第一基板を、内面側を前記凹部と対向させて前記第二基板に張り合わせる工程Bと、前記圧力センサと、前記制御用集積回路とを電気的に接続する工程Cと、を順に有することを特徴とする。
本発明の請求項9に記載の圧力センサパッケージの製造方法は、請求項8において、前記工程Bにおいて張り合わせた前記第一基板及び前記第二基板を合わせて貫通する前記貫通配線部を形成することによって、前記圧力センサと、前記制御用集積回路とを電気的に接続することを特徴とする
本発明の請求項10に記載の圧力センサパッケージの製造方法は、請求項6乃至請求項9のいずれか一項に記載の圧力センサモジュールの製造工程と、前記制御用集積回路と個別に電気的に接続されるバンプを形成する工程Dを、さらに有することを特徴とする。
また、本発明では、基体を構成する第一基板に感圧素子が配されて圧力センサを構成し、該基体を構成する第二基板の外面に前記圧力センサの制御用集積回路が配されることで、小面積の圧力センサのチップサイズで構成された圧力センサモジュールを備えている。これにより本発明では、従来よりも、小型で補償機能を備えた圧力センサパッケージを提供することができる。
また本発明では、基体を構成する第一基板に感圧素子が配されて構成された圧力センサと、該基体を構成する第二基板の外面に前記圧力センサの制御用集積回路とを備えた圧力センサモジュールの製造方法において、前記感圧素子が、前記第一基板のダイアフラム部に配置されてなる第一基板を用いている。これにより本発明では、圧力センサ制御用の集積回路を備え、チップサイズに小型化された圧力センサモジュールを、簡便な方法で得ることが可能な圧力センサモジュールの製造方法を提供することができる。
また本発明では、基体を構成する第一基板に感圧素子が配されて構成された圧力センサと、該基体を構成する第二基板の外面に前記圧力センサの制御用集積回路とを備えた圧力センサパッケージの製造方法において、前記感圧素子が、前記第一基板のダイアフラム部に配置されてなる第一基板を用いている。さらに、バンプ形成技術を組み合わせてパッケージ化している。これにより本発明では、圧力センサ制御用の集積回路を備え、チップサイズに小型化された圧力センサパッケージを、簡便な方法で得ることが可能な圧力センサパッケージの製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の圧力センサパッケージの一構成例を模式的に示す断面図である。
この圧力センサパッケージ1A(1)は圧力センサモジュール20A(20)を備え、該圧力センサモジュール20A(20)は、第一基板3と第二基板4とを重ねてなる基体2、該基体2内の重なり面において、その中央域の内部に前記第二基板4に配された空間部5、前記空間部5上に位置し、前記第一基板3の薄板化された領域からなるダイアフラム部6(「感圧部」とも呼ぶ)、前記ダイアフラム部6に配された感圧素子7である4つのp型抵抗体(ピエゾ抵抗素子)R1〜R4(図ではR1,R2の2つのみ記載)、及び、前記第一基板3の外面3bからなる前記基体2の他面2bにおいて、前記ダイアフラム部6を除いた外周域に配され、前記感圧素子7と電気的に接続された導電部8、を少なくとも有する圧力センサ10A(10)と、前記第二基板4の外面4bからなる前記基体2の一面2aに配された、前記圧力センサ10A(10)の制御用集積回路と、を少なくとも備えてなる。
この圧力センサモジュール20A(20)を構成する圧力センサ10A(10)において、前記第二基板4の中央域に配された凹部4aにより、前記空間部5が構成されている。
これにより、基体2を外から見た場合に、その外縁域と中央域とがほぼ同じ厚さをもつ構成とすることができる。
絶縁部は、感圧素子7の外気との接触を遮断するため、感圧素子7の耐食性を向上させるとともに、感圧素子7が空間部5(圧力基準室)を介さずに、直接、外部から受ける機械的な影響による圧力センサ10の特性変動を抑制する効果も奏する。
貫通配線部11の一端部は、基体2の他面2bにおいて導電部8と電気的に接続し、他端部は、基体2の一面2aにおいて、前記圧力センサ10の制御用集積回路の電極部14と電気的に接続されている。これにより、圧力センサ10と前記圧力センサ10の制御用集積回路とが、電気的に接続される。
本発明の圧力センサモジュールの製造方法は、第一基板3と第二基板4とを重ねてなる基体2、該基体2内の重なり面において、その中央域の内部に前記第一基板3と略平行に配された空間部5、前記空間部5上に位置し、前記第一基板3の薄板化された領域からなるダイアフラム部6、前記ダイアフラム部6に配された感圧素子7、及び、前記基体2の他面2bにおいて、前記ダイアフラム部6を除いた外周域に配され、前記感圧素子7と電気的に接続された導電部8、を少なくとも有する圧力センサ10と、前記第二基板4の外面4bからなる前記基体の一面2aに配された前記圧力センサ10の制御用集積回路と、を少なくとも備えた圧力センサモジュール20の製造方法であって、前記感圧素子7が、前記第一基板3の外面3bからなる前記基体の他面2bに配置されてなる第一基板3を用いることを特徴とする。
本発明では、バンプ形成技術を組み合わせてパッケージ化している。これにより本発明では、圧力センサ制御用の集積回路を備え、チップサイズに小型化された圧力センサパッケージを、簡便な方法で得ることができる。
以下、工程順に図を用いて詳しく説明する。
(1)まず、図2(a)に示すように、外面4bに前記圧力センサ10の制御用集積回路の電極部14が形成された前記第二基板4を用意し、第二基板4の内面4cにおいて、中央域に凹部4aを形成する(工程A)。
この第二基板4は、例えばシリコンなどの半導体からなり、基体2の一面2aをなす外面4bにおいて、前記圧力センサ10の制御用集積回路が予め形成され、さらに、後で形成する貫通配線部11の他端部と電気的に接続する電極部14、及び、該制御用集積回路と個別に電気的に接続するために後で設けるバンプ21のパッド部22が予め設けられている。
なお、これらの凹部4aを形成する方法はこれに限定されるものではなく、酸やアルカリ等の溶液を用いたウェットエッチング、サンドブラスト、レーザ等の物理的加工も可能である。
この第一基板3は、例えばシリコンなどの半導体からなり、基体2の他面2bをなす外面3bにおいて中央域には、ダイアフラム部6の周縁部に感圧素子7が予め形成されている。このとき、感圧素子7がホイットストーンブリッジを構成するように形成される。
当該第一基板3及び第二基板4にシリコン単結晶を用いる場合、第一基板3と第二基板4の表面を熱酸化法などにより酸化した後、第一基板3と第二基板4の酸化膜を形成した面同士を接触させて熱処理することにより、基板を接合する方法が知られている。また、第一基板3と第二基板4の自然酸化膜を除去し疎水性にするために水素終端化処理を施し、水素終端化処理を施した第一基板3と第二基板4の表面を接触させて、分子間力による結合後に酸素を含む雰囲気で熱処理し、水素を基板表面から脱離させると同時にシリコン間の結合を形成することにより、半導体基板を接合する方法が知られる。
本実施形態では、前記のどの手法の基板張り合わせ技術を利用しても、密閉空間を作製することは可能である。
このように、凹部4aを形成した第二基板4と、感圧素子7を形成した第一基板3を当該基板張り合わせ技術を利用して張り合わせることにより、感圧素子7と制御用集積回路が基体2の外周面に形成された圧力センサモジュール20が得られる。さらに、第一基板3の厚みをダイアフラム部6となる領域の厚みに合わせて予め調整して、第二基板4と張り合わせることにより、薄いダイアフラム部6を有する圧力センサモジュール20を容易に形成することができる。
(3)まず、図2(c)に示すように、前記基体2の一面2aにおける前記制御用集積回路の電極部14の近傍に、圧力センサ10と該圧力センサ10の制御用集積回路を電気的に接続するための貫通孔12を形成する。
詳しくは、図2(c)に示すように、第一基板3のダイアフラム部6の外周部で、感圧素子7に通電するための、後で形成される導電部8の近傍であり、かつ、第二基板4における制御用集積回路の電流導入部である電極部14の近傍に、貫通孔12を形成する。該貫通孔12は、圧力センサ本体と制御用集積回路を電気的に接続するためのものである。
貫通孔12は、例えばDRIE法(Boschプロセス)によりエッチングすることで形成することができる。なお、貫通孔12を形成する方法はこれに限定されるものではなく、レーザ等の物理的加工も可能である。
絶縁部としては、例えばSiO2をプラズマCVDにより1μm成膜することで形成できる。この絶縁部としてはSiO2に限定されるものではなく、SiNや樹脂等の他の絶縁材料であっても良い。また、製法もその他スパッタ、スピンコート等が利用できる。
この導電性物質13としては、例えばCuとし、めっきにより貫通孔12内に充填することができる。なお、導電性物質13はこれに限定されず、他の金属材料や半田等の合金とすることもできる。また、充填方法もCVDやスパッタを利用することができる。さらに、貫通孔12に充填する導電性物質13は、基体2の両面における電気的な接続を形成することが目的なので、当該貫通孔12内に空間がなくなるように完全に充填する必要はない。
第一基板3の外面3bからなる基体2の他面2bにおいて、貫通配線部11と感圧素子7とを電気的に接続するように、導電部8を形成する。この導電部8は、金属薄膜などを第一基板3の外面3b面上に形成して、さらにフォトリソグラフィによってパターニングすることによって形成することができる。そして、この導電部8の一端部は、感圧素子7であるp型抵抗体R1〜R4と電気的に接続され、他端部は、基体2を貫通して配された貫通配線部11と電気的に接続されている。また、この導電部8は、P型抵抗体R1〜R4よりも高濃度の拡散源を注入することによって得られる配線を介し、P型抵抗体R1〜R4と電気的に接続してもよい。
貫通配線部11の一端部は、前記基体2の一面2aにおいて、電極部14と電気的に接続し、他端部は、前記基体2の他面2bにおいて、導電部8と電気的に接続されている。これにより圧力センサ10と圧力センサ10の制御用集積回路とが、電気的に接続される。
制御用集積回路と個別に電気的に接続するように、それぞれバンプ21を形成する。
バンプ21は、例えばSn−Ag−Cu系からなる半田ボールを、パッド部22に搭載して形成することができる。なお、半田ボールは、電極パッド等の導電部(パッド部22)上に直接搭載することもできるし、一度再配線層を形成しておき、導電部とは別の場所で当該再配線層と電気的に接続するように搭載することもできる。
また、本発明では、バンプ21はこれに限定されるものではなく、他の組成の半田や、他の金属からなる半田、またCuやAuなどからなるバンプを用いることができ、作製法も、半田ペーストを用いた印刷法やメッキ法、ワイヤによるスタッドバンプ等が適用可能である。
これにより、図1に示す圧力センサパッケージ1A(1)が作製される。
基体2の内部を貫通する貫通配線部11を利用してバンプ21を形成することによって、ダイアフラム部6の対向面側に電気配線を引き出すことにより、バンプ21のみで、圧力センサ10と電子部品の実装用基板に電気的に接合することができるため、高密度の実装が可能になる。
前記保護基板34を有する圧力センサパッケージ1E及び1Fを図5,図6に示す。
図7は、本発明の圧力センサパッケージの一構成例を模式的に示す断面図である。
この圧力センサパッケージ1C(1)は圧力センサモジュール20C(20)を備え、該圧力センサモジュール20C(20)は、第一基板3と第二基板4とを重ねてなる基体2、該基体2内の重なり面において、その中央域の内部に前記第二基板4に配された空間部5、前記空間部5上に位置し、前記第一基板3の薄板化された領域からなるダイアフラム部6(「感圧部」とも呼ぶ)、前記ダイアフラム部6に配された感圧素子7である4つのp型抵抗体(ピエゾ抵抗素子)R1〜R4(図ではR1,R2の2つのみ記載)、及び、前記第一基板3の内面3cからなる前記空間部5に接する面において、前記ダイアフラム部6を除いた外周域に配され、前記感圧素子7と電気的に接続された導電部9、を少なくとも有する圧力センサ10C(10)と、前記第二基板4の外面4bからなる前記基体2の一面2aに配された、前記圧力センサ10C(10)の制御用集積回路と、を少なくとも備えてなる。
この圧力センサモジュール20C(20)を構成する圧力センサ10C(10)において、前記第二基板4の中央域に配された凹部4aにより、前記空間部5が構成されている。
これにより、基体2を外から見た場合に、その外縁域と中央域とがほぼ同じ厚さをもつ構成とすることができる。
貫通配線部18の一端部は、基体2の他面2bにおいて導電部8と電気的に接続し、他端部は、第一基板3の内面3cからなる前記空間部5に接する面に配された導電部9と電気的に接続されている。
導電部8は、基体2を貫通して配された貫通配線部11の一端と電気的に接続されており、貫通配線部11の他端は、第二基板4の外面4bからなる基体2の一面2aにおいて、前記圧力センサ10の制御用集積回路の電極部14と電気的に接続されている。これにより、圧力センサ10と前記圧力センサ10の制御用集積回路とが、電気的に接続される。
絶縁部は、感圧素子7の外気との接触を遮断するため、感圧素子7の耐食性を向上させるとともに、感圧素子7が空間部5(圧力基準室)を介さずに、直接、外部から受ける機械的な影響による圧力センサ10の特性変動を抑制する効果も奏する。
貫通配線部11の一端部は、基体2の他面2bにおいて導電部8と電気的に接続し、他端部は、基体2の一面2aにおいて、前記圧力センサ10の制御用集積回路の電極部14と電気的に接続されている。これにより、圧力センサ10と前記圧力センサ10の制御用集積回路とが、電気的に接続される。
本発明の圧力センサモジュールの製造方法は、第一基板3と第二基板4とを重ねてなる基体2、該基体2内の重なり面において、その中央域の内部に前記第一基板3と略平行に配された空間部5、前記空間部5上に位置し、前記第一基板3の薄板化された領域からなるダイアフラム部6、前記ダイアフラム部6に配された感圧素子7、及び、前記第一基板3の内面3cからなる前記空間部5に接する面において、前記ダイアフラム部6を除いた外周域に配され、前記感圧素子7と電気的に接続された導電部9、を少なくとも有する圧力センサ10C(10)と、前記第二基板4の外面4bからなる前記基体2の一面2aに配された、前記圧力センサ10C(10)の制御用集積回路と、を少なくとも備えた圧力センサモジュール20の製造方法であって、前記感圧素子7が、前記第一基板3の内面3cからなる前記空間部5に接する面に配置されてなる第一基板3を用いることを特徴とする。
本発明では、バンプ形成技術を組み合わせてパッケージ化している。これにより本発明では、圧力センサ制御用の集積回路を備え、チップサイズに小型化され、さらに該感圧素子7がモジュールの内部で保護された圧力センサパッケージを、簡便な方法で得ることができる。
以下、工程順に図を用いて詳しく説明する。
(1)まず、図8(a)に示すように、外面4bに前記圧力センサ10の制御用集積回路の電極部14が形成された前記第二基板4を用意し、第二基板4の内面4cにおいて、中央域に凹部4aを形成する(工程A)。
この第二基板4は、例えばシリコンなどの半導体からなり、基体2の一面2aをなす外面4bにおいて、前記圧力センサ10の制御用集積回路が予め形成され、さらに、後で形成する貫通配線部11の他端部と電気的に接続する電極部14、及び、該制御用集積回路と個別に電気的に接続するために後で設けるバンプ21のパッド部22が予め設けられている。
なお、これらの凹部4aを形成する方法はこれに限定されるものではなく、酸やアルカリ等の溶液を用いたウェットエッチング、サンドブラスト、レーザ等の物理的加工も可能である。
この第一基板3は、例えばシリコンなどの半導体からなり、内面3cからなる前記空間部5に接する面において中央域には、ダイアフラム部6の周縁部に感圧素子7が予め形成され、さらに外周部には該感圧素子7と電気的に接続する導電部9が予め形成されている。このとき、感圧素子7がホイットストーンブリッジを構成するように形成される。
当該第一基板3及び第二基板4にシリコン単結晶を用いる場合、第一基板3と第二基板4の表面を熱酸化法などにより酸化した後、第一基板3と第二基板4の酸化膜を形成した面同士を接触させて熱処理することにより、基板を接合する方法が知られている。また、第一基板3と第二基板4の自然酸化膜を除去し疎水性にするために水素終端化処理を施し、水素終端化処理を施した第一基板3と第二基板4の表面を接触させて、分子間力による結合後に酸素を含む雰囲気で熱処理し、水素を基板表面から脱離させると同時にシリコン間の結合を形成することにより、半導体基板を接合する方法が知られる。
本実施形態では、前記のどの手法の基板張り合わせ技術を利用しても、密閉空間を作製することは可能である。
このように、凹部4aを形成した第二基板4と、感圧素子7及び導電部9を形成した第一基板3を当該基板張り合わせ技術を利用して張り合わせることにより、感圧素子7と制御用集積回路とを備えた圧力センサモジュール20が得られる。さらに、第一基板3の厚みをダイアフラム部6となる領域の厚みに合わせて予め調整して、第二基板4と張り合わせることにより、薄いダイアフラム部6を有する圧力センサモジュール20を容易に形成することができる。
(3)まず、図8(c)に示すように、第一基板3のダイアフラム部6の外周部で、感圧素子7に通電するための導電部9の近傍に、貫通孔16を形成する。該貫通孔16は、第一基板3の内面3cに配された導電部9と、第一基板3の外面4bに後で設けられる導電部8とを電気的に接続するためのものである。
詳しくは、図8(c)に示すように、第一基板3のダイアフラム部6の外周部で、貫通配線部18に通電するための、後で形成される導電部8の近傍であり、かつ、第二基板4における制御用集積回路の電流導入部である電極部14の近傍に、貫通孔12を形成する。該貫通孔12は、圧力センサ本体と制御用集積回路を電気的に接続するためのものである。
前記貫通孔12及び16は、例えばDRIE法(Boschプロセス)によりエッチングすることで形成することができる。なお、貫通孔12及び16を形成する方法はこれに限定されるものではなく、レーザ等の物理的加工も可能である。
絶縁部としては、例えばSiO2をプラズマCVDにより1μm成膜することで形成できる。この絶縁部としてはSiO2に限定されるものではなく、SiNや樹脂等の他の絶縁材料であっても良い。また、製法もその他スパッタ、スピンコート等が利用できる。
この導電性物質13及び17としては、例えばCuとし、めっきにより貫通孔12及び16内に充填することができる。なお、導電性物質13及び17はこれに限定されず、他の金属材料や半田等の合金とすることもできる。また、充填方法もCVDやスパッタを利用することができる。さらに、貫通孔12及び16に充填する導電性物質13及び17は、基体2の両面における電気的な接続、及び第一基板3の両面における電気的な接続をそれぞれ形成することが目的なので、当該貫通孔12及び16内に空間がなくなるように完全に充填する必要はない。
第一基板3の外面3bからなる基体2の他面2bにおいて、貫通配線部11と貫通配線部18とを電気的に接続するように、導電部8を形成する。この導電部8は、金属薄膜などを第一基板3の外面3b面上に形成して、さらにフォトリソグラフィによってパターニングすることによって形成することができる。そして、この導電部8の一端部は、第一基板3を貫通して配された貫通配線部18と電気的に接続され、他端部は、基体2を貫通して配された貫通配線部11と電気的に接続されている。
貫通配線部11の一端部は、前記基体2の他面2bにおいて、導電部8と電気的に接続し、他端部は、前記基体2の一面2aにおいて、電極部14と電気的に接続されている。
貫通配線部18の一端部は、前記基体2の他面2bをなす第一基板3の外面3bにおいて、導電部8と電気的に接続し、他端部は、前記第一基板3の内面3cからなる前記空間部5に接する面において、導電部9と電気的に接続されている。
これにより圧力センサ10と圧力センサ10の制御用集積回路とが、電気的に接続される。
制御用集積回路と個別に電気的に接続するように、それぞれバンプ21を形成する。
バンプ21は、例えばSn−Ag−Cu系からなる半田ボールを、パッド部22に搭載して形成することができる。なお、半田ボールは、電極パッド等の導電部(パッド部22)上に直接搭載することもできるし、一度再配線層を形成しておき、導電部とは別の場所で当該再配線層と電気的に接続するように搭載することもできる。
また、本発明では、バンプ21はこれに限定されるものではなく、他の組成の半田や、他の金属からなる半田、またCuやAuなどからなるバンプを用いることができ、作製法も、半田ペーストを用いた印刷法やメッキ法、ワイヤによるスタッドバンプ等が適用可能である。
これにより、図7に示す圧力センサパッケージ1C(1)が作製される。
基体2の内部を貫通する貫通配線部11を利用してバンプ21を形成することによって、ダイアフラム部6の対向面側に電気配線を引き出すことにより、バンプ21のみで、圧力センサ10と電子部品の実装用基板に電気的に接合することができるため、高密度の実装が可能になる。
例えば、ストレンゲージとして機能するp型抵抗体の配置および数に関しては、種々の変形例が考えられ、要は、ダイアフラム部(感圧部)の圧力歪を検出できれば、その配置や数はいかなるものでも構わない。
Claims (10)
- 第一基板と第二基板とを重ねてなる基体、
該基体内の重なり面において、その中央域の第二基板の内部に配された空間部、
前記空間部上に位置し、前記第一基板の薄板化された領域からなるダイアフラム部、
前記ダイアフラム部に配された感圧素子、及び、
前記第一基板の前記ダイアフラム部を除いた外周域に配され、前記感圧素子と電気的に接続された導電部、を少なくとも有する圧力センサと、
前記第二基板の外面からなる前記基体の一面に配された、前記圧力センサの制御用集積回路と、
前記基体の外周域において、一端が該基体の前記導電部と電気的に接続し、他端が前記第二基板の外面からなる前記基体の一面に露呈するように、前記基体を構成する前記第一基板及び前記第二基板を合わせて貫通してなる貫通配線部と、
を少なくとも備えたことを特徴とする圧力センサモジュール。 - 前記感圧素子が、前記第一基板の外面からなる前記基体の他面に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサモジュール。
- 前記感圧素子が、前記第一基板の内面からなる前記空間部に接する面に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサモジュール。
- 前記第二基板の中央域に配された凹部により、前記空間部が構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の圧力センサモジュール。
- 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の圧力センサモジュールと、
前記貫通配線部の他端と電気的に接続されたバンプと、を少なくとも備えたことを特徴とする圧力センサパッケージ。 - 第一基板と第二基板とを重ねてなる基体、
該基体内の重なり面において、その中央域の第二基板の内部に前記第一基板と略平行に配された空間部、
前記空間部上に位置し、前記第一基板の薄板化された領域からなるダイアフラム部、
前記ダイアフラム部に配された感圧素子、及び、
前記第一基板の前記ダイアフラム部を除いた外周域に配され、前記感圧素子と電気的に接続された導電部、を少なくとも有する圧力センサと、
前記第二基板の外面からなる前記基体の一面に配された前記圧力センサの制御用集積回路と、
前記基体の外周域において、一端が該基体の前記導電部と電気的に接続し、他端が前記第二基板の外面からなる前記基体の一面に露呈するように、前記基体を構成する前記第一基板及び前記第二基板を合わせて貫通してなる貫通配線部と、
を少なくとも備えた圧力センサモジュールの製造方法であって、
前記感圧素子が、前記第一基板の外面からなる前記基体の他面に配置されてなる第一基板を用いることを特徴とする圧力センサモジュールの製造方法。 - 第一基板と第二基板とを重ねてなる基体、
該基体内の重なり面において、その中央域の第二基板の内部に前記第一基板と略平行に配された空間部、
前記空間部上に位置し、前記第一基板の薄板化された領域からなるダイアフラム部、
前記ダイアフラム部に配された感圧素子、及び、
前記第一基板の前記ダイアフラム部を除いた外周域に配され、前記感圧素子と電気的に接続された導電部、を少なくとも有する圧力センサと、
前記基体の外周域において、一端が該基体の前記導電部と電気的に接続し、他端が前記第二基板の外面からなる前記基体の一面に露呈するように、前記基体を構成する前記第一基板及び前記第二基板を合わせて貫通してなる貫通配線部と、
前記第二基板の外面からなる前記基体の一面に配された前記圧力センサの制御用集積回路と、を少なくとも備えた圧力センサモジュールの製造方法であって、
前記感圧素子が、前記第一基板の内面からなる前記空間部に接する面に配置されてなる第一基板を用いることを特徴とする圧力センサモジュールの製造方法。 - 外面に前記制御用集積回路が形成された前記第二基板に、内面側から凹部を形成する工程Aと、
前記感圧素子が形成された前記第一基板を、内面側を前記凹部と対向させて前記第二基板に張り合わせる工程Bと、
前記圧力センサと、前記制御用集積回路とを電気的に接続する工程Cと、を順に有することを特徴とする請求項6又は7に記載の圧力センサモジュールの製造方法。 - 前記工程Bにおいて張り合わせた前記第一基板及び前記第二基板を合わせて貫通する前記貫通配線部を形成することによって、前記圧力センサと、前記制御用集積回路とを電気的に接続することを特徴とする請求項8に記載の圧力センサモジュールの製造方法。
- 前記請求項6乃至請求項9のいずれか一項に記載の圧力センサモジュールの製造工程と、
前記制御用集積回路と個別に電気的に接続されるバンプを形成する工程Dを、さらに有することを特徴とする圧力センサパッケージの製造方法。
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