JP2017071313A - 車両用制動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】解除時保持制御の作用を維持しつつ、旋回状態において解除時保持制御を解除する際のスティックスリップ現象の発生を抑制することができる車両用制動装置を提供する。【解決手段】本発明は、状態判定部172により車両が所定状態であることが判定されている場合、ブレーキ操作部材の操作が解除されてから所定条件が満たされるまで、ブレーキ液圧が所定圧となるようにブレーキ液圧の目標圧を所定圧に設定する解除時保持制御を実行する制御部171を備える車両用制動装置であって、制御部171は、旋回判定部13により操舵車輪が旋回状態であることが判定されている場合、解除時保持制御において、内輪判定部174により旋回内輪と判定された操舵車輪のブレーキ液圧の目標圧を、所定圧よりも低い内輪用所定圧に設定する第一の旋回時処理を実行する。【選択図】図3

Description

本発明は、車両用制動装置に関する。
車両用制動装置は、車輪にブレーキ液圧に応じた制動力を発生させる制動力発生部と、そのブレーキ液圧を制御する制御部と、を備えている。車両用制動装置では、例えばアイドリングストップ状態においてブレーキ操作部材の操作が解除された場合、駆動力の立ち上がりによる飛び出し感を抑制するために、所定のブレーキ液圧が保持される解除時保持制御が実行される。解除時保持制御は、例えば上りの坂道に停車している際にも、ヒルホールド制御として、車両のずり下がりを防止するために実行される。このような制御は、例えば特開2000−313253号公報に記載されている。
特開2000−313253号公報
ところで、車両用制動装置が搭載された車両では、スティックスリップ現象が生じ得る。スティックスリップ現象は、摩擦面間の付着と滑りの繰り返しにより起こる自励振動である。スティックスリップ現象が起こると、異音が発生するおそれがある。スティックスリップ現象は、車輪における駆動力と制動力の関係に基づき生じることから、解除時保持制御の解除中(ブレーキ液圧の減圧中)に生じる可能性がある。発明者は、制動力と駆動力の関係に着目し、特に車両が旋回状態で解除時保持制御を解除する際にスティックスリップ現象が生じやすいと考えた。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、解除時保持制御の作用を維持しつつ、旋回状態において解除時保持制御を解除する際のスティックスリップ現象の発生を抑制することができる車両用制動装置を提供することを目的とする。
本発明の様相1に係る車両用制動装置は、車両の車輪にブレーキ液圧に応じた制動力を発生させる制動力発生部と、前記車両が停車に関連する所定状態であるか否かを判定する状態判定部と、前記状態判定部により前記車両が前記所定状態であることが判定されている場合、ブレーキ操作部材の操作が解除されてから所定条件が満たされるまで、前記ブレーキ液圧が所定圧となるように前記ブレーキ液圧の目標圧を前記所定圧に設定する解除時保持制御を実行する制御部と、を備える車両用制動装置であって、前記車両の舵角情報を取得する舵角情報取得部と、前記舵角情報に基づいて操舵車輪が旋回状態であるか否かを判定する旋回判定部と、前記旋回判定部により前記操舵車輪が前記旋回状態であることが判定されている場合、前記舵角情報に基づいて左右の前記操舵車輪のうち何れが旋回内輪であるかを判定する内輪判定部と、を備え、前記制御部は、前記旋回判定部により前記操舵車輪が前記旋回状態であることが判定されている場合、前記解除時保持制御において、前記内輪判定部により前記旋回内輪と判定された前記操舵車輪の前記ブレーキ液圧の前記目標圧を、前記所定圧よりも低い内輪用所定圧に設定する第一の旋回時処理を実行する。
また、本発明の様相2に係る車両用制動装置は、車輪にブレーキ液圧に応じた制動力を発生させる制動力発生部と、車両が停車に関連する所定状態であるか否かを判定する状態判定部と、前記状態判定部により前記車両が前記所定状態であることが判定されている場合、ブレーキ操作部材の操作が解除されてから所定条件が満たされるまで、前記ブレーキ液圧が所定圧となるように前記ブレーキ液圧の目標圧を前記所定圧に設定する解除時保持制御を実行し、前記解除時保持制御の終了に伴い前記ブレーキ液圧を所定勾配で減圧させる制御部と、を備える車両用制動装置であって、前記車両の舵角情報を取得する舵角取得部と、前記舵角情報に基づいて操舵車輪が旋回状態であるか否かを判定する旋回判定部と、前記旋回判定部により前記操舵車輪が前記旋回状態であることが判定されている場合、前記舵角情報に基づいて左右の前記操舵車輪のうち何れが旋回内輪であるかを判定する内輪判定部と、を備え、前記制御部は、前記旋回判定部により前記操舵車輪が前記旋回状態であることが判定されている場合、前記解除時保持制御の終了に伴い、前記内輪判定部で前記旋回内輪と判定された前記操舵車輪の前記ブレーキ液圧を、前記所定勾配よりも大きい内輪用所定勾配で減圧させる旋回時処理を実行する。
スティックスリップ現象は、解除時保持制御を解除するためにブレーキ液圧を減圧している期間(以下、減圧期間とも称する)に生じやすい。ここで、旋回状態において、操舵車輪に加わる駆動力は、通常、デフ等の構成により、旋回内輪のほうが旋回外輪よりも小さくなる。つまり、旋回状態において、旋回内輪で必要な制動力は相対的に小さくなる。本発明によれば、解除時保持制御において、旋回内輪と判定された操舵車輪に対して旋回時処理が実行される。旋回時処理により、保持されるブレーキ液圧(保持ブレーキ液圧)の目標圧が旋回内輪において内輪用所定圧となり、及び/又は旋回内輪の保持ブレーキ液圧が解除時保持制御の終了に伴い内輪用所定勾配で減圧される。これにより、発進時の駆動力が相対的に小さい旋回内輪に対して、減圧の開始圧を小さくし、及び/又は減圧勾配を大きくして減圧速度を高くすることができる。つまり、旋回時処理により、旋回内輪に対して、解除時保持制御の終了に伴う減圧期間を短くすることが可能となる。旋回内輪では発生する駆動力が相対的に小さいため、相対的に小さい制動力でも飛び出し感等を抑制することができる。したがって、本発明によれば、解除時保持制御の作用を維持しつつ、スティックスリップ現象が生じやすい期間を短くし、スティックスリップ現象を抑制することができる。
本実施形態の車両用制動装置Aの構成を示す構成図である。 操舵車輪の旋回状態を説明するための説明図である。 本実施形態の第一の旋回時処理を説明するためのタイムチャートである。 本実施形態の第二の旋回時処理を説明するためのタイムチャートである。 本実施形態の第一及び第二の旋回時処理を説明するためのタイムチャートである。 本実施形態の第三の旋回時処理を説明するためのタイムチャートである。 本実施形態の旋回時処理を説明するためのフローチャートである。 本実施形態の旋回時処理を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明に係る液圧制御装置を車両に適用した一実施形態を図面を参照して説明する。車両は、各車輪W(4輪)に液圧制動力を付与して車両を制動させる車両用制動装置Aを備えている。車両用制動装置Aは、図1に示すように、ブレーキペダル(「ブレーキ操作部材」に相当する)11と、倍力装置12と、マスタシリンダ13と、リザーバ14、ストロークセンサ15と、アクチュエータ16と、ブレーキECU17と、ステアリングセンサ(「舵角情報取得部」に相当する)91と、加速度センサ92と、ホイールシリンダ(「制動力発生部」に相当する)WCと、を備えている。なお、車両は、図示しないデフ等を備え、旋回時の旋回内輪の駆動力が相対的に小さくなり、旋回外輪の駆動力が相対的に大きくなるように構成されている。また、本実施形態の車両は前輪駆動の車両である。
ホイールシリンダWCは、車輪Wの回転をそれぞれ規制するものであり、キャリパCLに設けられている。ホイールシリンダWCは、アクチュエータ16から供給されるブレーキ液の圧力(ブレーキ液圧)に応じて、車両の車輪Wに制動力を付与する制動力付与機構である。ホイールシリンダWCにブレーキ液圧が供給されると、ホイールシリンダWCの各ピストン(図示省略)が摩擦部材である一対のブレーキパッド(図示省略)を押圧して車輪Wと一体回転する回転部材であるディスクロータDRを両側から挟んでその回転を規制するようになっている。なお、本実施形態においては、ディスク式ブレーキを採用するようにしたが、ドラム式ブレーキを採用するようにしてもよい。本実施形態の操舵車輪は、左前輪Wfl及び右前輪Wfrである。操舵車輪は、ステアリング(図示省略)の操作に応じて旋回する車輪Wである。
ブレーキペダル11は、ブレーキ操作部材である。ブレーキペダル11の近傍には、ブレーキペダル11の踏み込みによるブレーキ操作状態であるブレーキペダルストローク(操作量:以下、ストロークとも称する)を検出するストロークセンサ15が設けられている。このストロークセンサ15はブレーキECU17に接続されており、検出信号(検出結果)がブレーキECU17に出力される。
倍力装置12は、エンジンの吸気負圧をダイヤフラムに作用させてブレーキペダル11の踏み込み操作により生じるブレーキ操作力を助勢して倍力(増大)する真空式の倍力装置である。マスタシリンダ13は、運転者によるブレーキペダル11の操作力をマスタ圧(基礎液圧)に変換し、そのマスタ圧をアクチュエータ16を介してホイールシリンダWCに供給する装置である。マスタシリンダ13は、ブレーキペダル11の操作に応じたマスタ圧を発生させる第1マスタ室13aおよび第2マスタ室13bを備えている。マスタシリンダ13は、第1マスタ室13aと第2マスタ室13bとに同一の液圧が形成されるように構成されている。すなわち、第1マスタ室13aは、第1ピストン13cと第2ピストン13dとの間に形成され、第2マスタ室13bは、第2ピストン13dとマスタシリンダ13の底部との間に形成されている。第1ピストン13cと第2ピストン13dとの間には、第1スプリング13eが介装され、第2ピストン13dとマスタシリンダ13の底部との間には、第2スプリング13fが介装されている。
リザーバ14は、ブレーキ液を貯蔵してマスタシリンダ13にそのブレーキ液を補給するためのものである。アクチュエータ16は、マスタシリンダ13とホイールシリンダWCとの間に設けられて、ブレーキペダル11の操作にかかわらず形成できる制御液圧をホイールシリンダWCに付与し、対応する車輪Wに制動力(摩擦制動力)を発生させる装置である。ブレーキECU17は、ホイールシリンダWCの液圧であるホイール圧(「ブレーキ液圧」に相当する)が、目標のホイール圧である目標ホイール圧(「目標圧」に相当する)となるように、アクチュエータ16を制御する。
具体的に、アクチュエータ16は、各ホイールシリンダWCに付与する制動液圧を調整する装置であり、第一、第二配管系統40、50が設けられている。第一配管系統40は、左前輪Wflと右後輪Wrrに加えられるブレーキ液圧を制御し、第二配管系統50は、右前輪Wfrと左後輪Wrlに加えられるブレーキ液圧を制御する。つまり、ホイールシリンダWCに接続される油路構成は、X型配管で構成されている。
マスタシリンダ13から供給される液圧は、第一配管系統40と第二配管系統50を通じて各ホイールシリンダWCに伝えられる。第一配管系統40には、油路22とホイールシリンダWCfl、WCrrとを接続する油路40aが備えられている。第二配管系統50には、油路24とホイールシリンダWCfr、WCrlとを接続する油路50aが備えられ、これら各油路40a、50aを通じてマスタシリンダ13から供給される液圧がホイールシリンダWC側に伝えられる。
油路40a、50aは、分岐点Z1、Z2において2つの油路40a1、40a2、50a1、50a2に分岐する。油路40aにおけるマスタシリンダ13と分岐点Z1の間には、第一差圧制御弁49が配置されている。同様に、油路50aにおけるマスタシリンダ13と分岐点Z2の間には、第二差圧制御弁59が配置されている。第一、第二差圧制御弁49、59は、上下流間に発生させられる差圧をリニアに制御するリニア弁として機能する。第一、第二差圧制御弁49、59 は、連通・遮断状態を制御できる常開型の電磁弁により構成されているが、自身のソレノイドに流す電流値を調整すると弁体と弁座の間隔が制御され、弁体と弁座の間に発生する絞り効果が変化する。この絞り効果に応じた差圧が保持さされるため、ブレーキECU17は、第一、第二差圧制御弁49、59をリニア弁として機能させることができる。
分岐した油路40a1、50a1には、ホイールシリンダWCrl、WCfrへのブレーキ液圧の増圧を制御する第一増圧制御弁41、51が備えられている。油路40a2、50a2にはホイールシリンダWCrr、WCflへのブレーキ液圧の増圧を制御する第二増圧制御弁42、52が備えられている。これら第一、第二増圧制御弁41、42、51、52は、連通・遮断状態を制御できる2位置電磁弁により構成されている。第一、第二増圧制御弁41、42、51、52は、第一、第二増圧制御弁41、42、51、52に備えられるソレノイドコイルへの制御電流がゼロとされる時(非通電時)には連通状態となり、ソレノイドコイルに制御電流が流される時(通電時)に遮断状態に制御される常開型の電磁弁である。なお、第一、第二増圧制御弁41、42、51、52は、リニア制御可能なリニア弁で構成されても良い。
油路40a、50aにおける第一、第二増圧制御弁41、42、51、52と各ホイールシリンダWCとの間は、減圧油路としての油路40b、50bを通じてリザーバ43、53に接続されている。油路40b、50bには、連通・遮断状態を制御できる2位置電磁弁により構成される第一、第二減圧制御弁44、45、54、55がそれぞれ配設されている。これら第一、第二減圧制御弁44、45、54、55は、第一、第二減圧制御弁44、45、54、55に備えられるソレノイドコイルへの制御電流がゼロとされる時(非通電時)には遮断状態となり、ソレノイドコイルに制御電流が流される時(通電時)に連通状態に制御される常閉型の電磁弁である。なお、第一、第二減圧制御弁44、45、54、55は、リニア制御可能なリニア弁で構成されても良い。
リザーバ43、53と主油路である油路40a、50aとの間には、還流油路となる油路40c、50cが配設されている。油路40c、50cには、リザーバ43、53からマスタシリンダ13側又はホイールシリンダWC側に向けてブレーキ液を吸入吐出するポンプ46、56が設けられている。ポンプ46、56は、モータ47によって駆動される。ポンプ46、56は、リザーバ43、53を介してブレーキ液を吸入し、第一、第二差圧制御弁49、59のホイールシリンダWC側の油路40a、50aに吐出することで、ホイールシリンダWC側にブレーキ液を供給する。アクチュエータ16には、リザーバ43、53とマスタシリンダ13とを接続するように、補助管路となる油路A1、A2が設けられている。したがって、ポンプ46、56の駆動により、ブレーキ液は、マスタシリンダ13からリザーバ43、53を介してホイールシリンダWC側に吸入される。第一、第二差圧制御弁49、59にて差圧が発生している状態で、ポンプ46、56を駆動させることで、ホイールシリンダWCを加圧することができる。第一、第二差圧制御弁49、59が互いに異なる差圧に制御されることで、例えば左前輪Wflの制動力と右前輪Wfrの制動力とを個別にリニアに制御することができる。
アクチュエータ16の制御には、例えば、減圧制御、保持制御、増圧制御、及び加圧制御(自動加圧制御)がある。この制御について第一配管系統40を例に説明する。ブレーキECU17は、減圧制御において、第一差圧制御弁49を連通状態とし、第一増圧制御弁41、42を遮断状態とし、第一減圧制御弁44、45を連通状態とし、ポンプ46を駆動させる。ブレーキECU17は、保持制御において、第一差圧制御弁49を連通状態とし、第一増圧制御弁41、42を遮断状態とし、第一減圧制御弁44、45を遮断状態とする。ブレーキECU17は、増圧制御において、第一差圧制御弁49を連通状態とし、第一増圧制御弁41、42を連通状態とし、第一減圧制御弁44、45を遮断状態とする。ブレーキECU17は、加圧制御において、第一差圧制御弁49を差圧発生状態(絞り状態)とし、第一増圧制御弁41、42を連通状態とし、第一減圧制御弁44、45を遮断状態とし、ポンプ46を駆動させる。
ブレーキECU17には、車両の車輪W毎に備えられた車輪速度センサSからの検出信号が入力される。車輪速度センサSは、車輪Wの速度を検出する。ブレーキECU17は、車輪速度センサSの検出信号に基づいて、各車輪速度や推定車体速度及びスリップ率などを演算している。ブレーキECU17は、これらの演算結果に基づいてアンチスキッド制御(ABS制御)などを実行している。このように、アクチュエータ16を用いた各種制御は、ブレーキECU17にて実行される。例えば、ブレーキECU17は、アクチュエータ16に備えられる各種制御弁41,42,44,45,49,51,52,54,55,59や、ポンプ駆動用のモータ47を制御するための制御電流を出力することにより、アクチュエータ16に備えられる液圧回路を制御し、ホイールシリンダWCに伝えられるホイールシリンダ圧を個別に制御する。例えば、ブレーキECU17は、制動時の車輪スリップ時にホイールシリンダ圧の減圧、保持、増圧を行うことで車輪ロックを防止するアンチスキッド制御や、制御対象輪のホイールシリンダ圧を自動加圧することで横滑り傾向(アンダーステア傾向もしくはオーバステア傾向)を抑制して理想的軌跡での旋回が行えるようにする横滑り防止制御を行なうことができる。
ブレーキECU17は、CPUやメモリを有する電子制御ユニットである。ステアリングセンサ91は、車両の舵角情報を取得するセンサである。加速度センサ92は、例えばブレーキECU17内に配置され、車両の前後方向の加速度を検出する。ステアリングセンサ91及び加速度センサ92による検出結果は、ブレーキECU17に送信される。
(解除時保持制御)
ブレーキECU17は、制御部171と、状態判定部172と、旋回判定部173と、内輪判定部174と、路面勾配演算部175と、摩擦係数演算部176と、を備えている。制御部171は、ホイールシリンダWCの液圧であるホイール圧が目標ホイール圧となるように、アクチュエータ16を制御する。ブレーキECU17は、ブレーキペダル11の操作及び車両状態(スリップ時や旋回時等)に応じて、各ホイールシリンダWCの目標ホイール圧を決定する。制御部171は、後述するが、特定の状態において、解除時保持制御を実行する。
状態判定部172は、車両が停車に関連する所定状態であるか否かを判定する。本実施形態の所定状態は、アイドリングストップ状態に設定されている。つまり、本実施形態の状態判定部172は、車両がアイドリングストップしている状態か否かを判定する。状態判定部172は、判定結果を制御部171に送信する。
旋回判定部173は、ステアリングセンサ91から受信した舵角情報に基づいて、操舵車輪(ここでは左右前輪Wfl、Wfr)が旋回状態であるか否かを判定する。旋回状態とは、例えば図2に示すように、車両ボディB(車両前後方向)に対して操舵車輪Wf(操舵方向)が所定角度以上旋回している状態を意味する。具体的に、旋回判定部173は、検出された舵角値が舵角しきい値以上である場合に旋回状態と判定し、当該舵角値が舵角しきい値未満である場合には旋回状態と判定しない(又は旋回状態でないと判定する)。旋回判定部173は、判定結果を内輪判定部174に送信する。
内輪判定部174は、旋回判定部173により操舵車輪が旋回状態であることが判定されている場合、ステアリングセンサ91から受信した舵角情報に基づいて、左右の操舵車輪のうち何れが旋回内輪であるかを判定する。具体的に、内輪判定部174は、検出された舵角値の正負により、旋回内輪と旋回外輪とを決定する。なお、正負に対応する車輪は、例えばステアリングセンサ91の設定により決まる。内輪判定部174は、例えば図2の状態において、左前輪Wflを旋回内輪と判定し、右前輪Wfrを旋回外輪と判定する。内輪判定部174は、判定結果を制御部171に送信する。
路面勾配演算部175は、公知の演算手法により、路面勾配を演算する。路面勾配演算部175は、加速度センサ92の検出結果に基づいて、路面勾配を演算する。路面勾配演算部175は、例えば停車している際、加速度センサ92で検出された加速度の大きさに基づいて路面勾配の大きさを演算する。路面勾配演算部175は、演算結果を制御部171に送信する。
摩擦係数演算部176は、公知の演算手法により、路面の摩擦係数(μ)を演算(推定)する。摩擦係数演算部176は、例えば、各車輪速度センサSから取得した車輪速度情報、及び/又は加速度センサ92から取得した加速度情報に基づいて、路面の摩擦係数を演算する。例えば、摩擦係数演算部176は、各車輪速度情報からスリップ率(例えば駆動輪速度と従動輪速度の速度比)の変化率を演算し、加速度情報から加速度の変化率を演算し、スリップ率の変化率と加速度の変化率に基づいて摩擦係数を推定(演算)する。摩擦係数演算部176は、演算結果を、制御部171に送信する。
ここで、制御部171は、状態判定部172により車両がアイドリングストップ状態であると判定されている場合、解除時保持制御を実行する。解除時保持制御は、ブレーキペダル11の操作が解除されてから所定条件が満たされるまで、ホイール圧が所定圧となるように目標ホイール圧を当該所定圧に設定する制御である。所定条件は、自由に設定可能であるが、例えば所定時間の経過やアクセルペダルの操作開始(オン)などに設定されている。解除時保持制御の実行により、例えばアイドリングストップ状態で停車している車両において、運転者がブレーキペダル11の操作を解除した時(例えばブレーキペダル11から足を離した時)から所定条件が満たされるまでの期間は、所定圧に保持されたホイール圧に対応する所定の制動力が車輪に発生する。これにより、アイドリングストップが解除されエンジンが再始動する際の駆動力の立ち上がりによる飛び出し感を抑制することができる。また、上り坂の停車において、ブレーキペダル11の操作解除時のずり下がりを抑制することができる。制御部171は、解除時保持制御の終了(解除)に伴い、ホイール圧を所定勾配で減圧する。
制御部171は、この解除時保持制御に対して、車輪Wの旋回状態に応じて、旋回時処理を実行する。具体的に、制御部171は、旋回判定部173により操舵車輪が旋回状態であることが判定されている場合、図3及び図5に示すように、解除時保持制御において、内輪判定部174により旋回内輪と判定された操舵車輪の目標ホイール圧を、所定圧よりも低い内輪用所定圧に設定する「第一の旋回時処理」を実行する。また、制御部171は、旋回判定部173により操舵車輪が旋回状態であることが判定されている場合、図4及び図5に示すように、解除時保持制御の終了に伴い、内輪判定部174で旋回内輪と判定された操舵車輪のホイール圧を、所定勾配よりも大きい内輪用所定勾配で減圧させる「第二の旋回時処理」を実行する。図3は第一の旋回時処理のみが実行された場合のタイムチャートであり、図4は第二の旋回時処理のみが実行された場合のタイムチャートであり、図5は第一と第二の両方の旋回時処理が実行された場合のタイムチャートである。
また、本実施形態の制御部171は、旋回判定部173により操舵車輪が旋回状態であることが判定されている場合、図6に示すように、解除時保持制御において、内輪判定部174により旋回内輪と判定されていない操舵車輪(すなわち旋回外輪と判定されている操舵車輪)の目標ホイール圧を、所定圧よりも高い外輪用所定圧に設定する「第三の旋回時処理」を実行する。
また、制御部171は、特定状況において、解除時保持制御における旋回時処理の実行を禁止する。具体的に、制御部171は、路面勾配検出部175により演算された路面勾配が勾配しきい値以上である場合(第一禁止条件)、解除時保持制御において旋回時処理を禁止する。また、制御部171は、摩擦係数演算部176により演算された摩擦係数が摩擦しきい値以下である場合(第二禁止条件)、前記解除時保持制御において前記旋回時処理を禁止する。例えば、制御部171は、第二禁止条件の判定において、車両走行中に取得した摩擦係数のうち直近の摩擦係数データを参照する。各しきい値は、予め設定されている。
本実施形態の旋回時処理の流れについて図7及び図8を参照して説明する。まず、ブレーキECU17は、各種センサからの情報に基づき、舵角値、路面勾配、路面勾配の向き、及び摩擦係数を演算する(S101)。そして、ブレーキECU17は、現状が第一禁止条件(路面勾配が勾配しきい値以上であること)を満たすか否かを判定する(S102)。現状が第一禁止条件を満たしていない場合(S102:No)、ブレーキECU17は、現状が第二禁止条件(摩擦係数が摩擦しきい値以下であること)を満たすか否かを判定する(S103)。現状が第二禁止条件も満たしていない場合(S103:No)、ブレーキECU17は、操舵車輪が旋回状態であるか否か、すなわち舵角値の絶対値が旋回しきい値以上であるか否かを判定する(S104)。舵角値の絶対値が旋回しきい値以上である場合(S104:Yes)、ブレーキECU17は、旋回時処理の実行を許可状態とする(S105)。
続いてブレーキECU17は、左右の操舵車輪のうち何れが旋回内輪であるかを判定する。具体的に、ブレーキECU17は、舵角値が正であるか否かを判定する(S106)。舵角値が正である場合(S106:Yes)、ブレーキECU17は、左前輪Wflを旋回内輪と判定し、右前輪Wfrを旋回外輪と判定する(S107)。舵角値が負である場合(S106:No)、ブレーキECU17は、右前輪Wfrを旋回内輪と判定し、左前輪Wflを旋回外輪と判定する(S108)。ブレーキECU17は、このステップS101〜S108を、後述のステップS109〜S117とは独立した前提処理として、所定時間毎(ここでは常時)に実行する。
そして、少なくとも1回の前提処理が実行された後、ブレーキECU17は、車両がアイドリングストップに関する一連の停車状態であるか否かを判定する(S109)。具体的に、ブレーキECU17は、車両がアイドリングストップ状態、解除時保持制御中、又は解除時保持制御の終了に伴う減圧制御中であるか否かを判定する(S109)。ブレーキECU17は、例えば、エンジンECU(図示しない)からのアイドリングストップ実施信号の有無や、図示しない圧力センサに基づくホイール圧情報(又はマスタ圧情報等)に基づいて一連の停車状態か否かを判定する(S109)。例えばすべてのホイール圧が大気圧である場合、すなわち制動力が発揮されていない場合、ブレーキECU17は、車両が一連の停車状態ではないと判定する(S109:No)。車両が一連の停車状態である場合(S109:Yes)、ブレーキECU17は、解除時保持制御が実行前又は実行中であるか否かを判定する(S110)。
解除時保持制御が実行前又は実行中である場合(S110:Yes)、ブレーキECU17は、旋回時処理が許可状態であるか否かを確認する(S111)。旋回時処理が許可状態である場合(S111:Yes)、ブレーキECU17は、解除時保持制御において、第一の旋回時処理を実行する(S112)。具体的に、ブレーキECU17は、旋回内輪と判定された操舵車輪の目標ホイール圧を所定圧から内輪用所定圧(所定圧>内輪用所定圧)に変更し、旋回外輪と判定された操舵車輪の目標ホイール圧を所定圧から外輪用所定圧(所定圧<外輪用所定圧)に変更する(S112)。なお、例えば現状が解除時保持制御が実行される前の状態であれば、その後状況が変わらなければ(許可状態が維持されている場合)、解除時保持制御の開始時から旋回内輪の目標ホイール圧は、内輪用所定圧となる。一方、旋回時処理が許可状態でない場合(S111:No)、ブレーキECU17は、旋回時処理を実行せず、解除時保持制御におけるすべての車輪Wの目標ホイール圧を所定圧で維持する(S113)。
解除時保持制御が終了している場合、すなわち現状が減圧制御中である場合(S110:No)、ブレーキECU17は、旋回時処理が許可状態であるか否かを判定する(S114)。旋回時処理が許可状態である場合(S114:Yes)、ブレーキECU17は、第二の旋回時処理として、各車輪Wに対して減圧勾配を設定する。具体的に、ブレーキECU17は、1つ目の車輪W(例えば左前輪Wfl)が旋回内輪か否かを判定する(S115)。当該車輪Wが旋回内輪である場合(S115:Yes)、ブレーキECU17は、減圧勾配を内輪用所定勾配(所定勾配<内輪用所定勾配)に設定する(S116)。一方、当該車輪Wが旋回内輪でない場合(S115:No)、ブレーキECU17は、減圧勾配を所定勾配に設定する(S117)。例えば、ブレーキECU17は、目標ホイール圧を、所定時間毎に、「勾配設定前の目標ホイール圧」から「設定された圧力勾配に基づく所定時間当たりの減圧値」を引いた値に設定する。ブレーキECU17は、このステップS115〜S117をすべての車輪W(少なくとも両操舵車輪)に対して実行する。ブレーキECU17は、ステップS109〜S117を所定時間毎に実行する。
一方、現状が第一禁止条件を満たしている場合(S102:Yes)、現状が第二禁止条件を満たしている場合(S103:Yes)、操舵車輪が旋回状態でない場合(S104:No)、車両が一連の停車状態でない場合(S109:No)、及び旋回時処理が許可状態でない場合(S111:No、又はS114:No)、ブレーキECU17は、解除時保持制御に関する各操舵車輪の設定値を初期値(所定圧、所定勾配)に戻す(又は初期値で維持する)。
本実施形態によれば、解除時保持制御において、発進時の駆動力が相対的に小さい旋回内輪に対して、第一の旋回時処理及び/又は第二の旋回時処理を実行する。これにより、解除時保持制御の終了時における旋回内輪のホイール圧(減圧開始圧)を小さくすることができ、及び/又は解除時保持制御の終了後の減圧速度を高くすることができる。つまり、旋回時処理により、旋回内輪に対して、解除時保持制御の終了に伴う減圧期間を通常より短くすることが可能となる(図3〜図5参照)。そして、旋回内輪では発生する駆動力が相対的に小さいため、相対的に小さい制動力でも飛び出し感を抑制することができる(図2参照)。したがって、本実施形態によれば、解除時保持制御の作用を維持しつつ、スティックスリップ現象が生じやすい期間を短くし、スティックスリップ現象を抑制することができる。つまり、本実施形態によれば、スティックスリップ現象による異音の発生を抑制することができる。また、図5に示すように、第一の旋回時処理と第二の旋回時処理を両方実行することで、より大きく減圧期間を短くすることができる。
また、本実施形態によれば、例えば車両が路面勾配が非常に大きい坂で停車した場合、旋回時処理(第一〜第三の旋回時処理)の実行が禁止されるため、ずり下がりをより確実に防止することができる。また、例えば車両が摩擦係数が非常に小さい路面で停車している場合も、旋回時処理(第一〜第三の旋回時処理)の実行が禁止されるため、不要な加速スリップをより確実に防止することができる。
また、本実施形態によれば、車両がアイドリングストップ状態から復帰する際の解除時保持制御に対して旋回時処理を実施するため、駆動力の立ち上がりが比較的激しいエンジンの再始動時に旋回内輪における減圧期間を短縮することができる。これにより、制動力と駆動力の均衡期間を短くでき、スティックスリップ現象を効果的に抑制することができる。また、本実施形態によれば、第三の旋回時処理により、旋回外輪の目標ホイール圧が所定圧よりも高くなる。これにより、車両全体に対して、より確実且つ容易に十分な制動力を確保することができる。
また、スティックスリップ現象は、制動力に対する駆動力が過渡的に大きい駆動輪のほうが従動輪よりも生じやすい。しかし、本実施形態では駆動輪(ここでは操舵車輪)に対して旋回時処理が実行されるため、より効果的にスティックスリップ現象を抑制することができる。
(その他)
本発明は、上記実施形態に限られない。例えば、第一の旋回時処理が実行された場合、それに伴い旋回内輪の減圧勾配を予め所定勾配から内輪用所定勾配に変更しても良い。この場合、後に旋回時処理の許可状態が解除されなければ、よりスムーズに減圧開始時から内輪用所定勾配でホイール圧を減圧することができる。また、ブレーキECU17は、旋回時処理の1つとして、旋回外輪の減圧勾配を、所定勾配より大きい外輪用所定勾配(例えば所定勾配<外輪用所定勾配<内輪用所定勾配)に設定しても良い。これによっても、解除時保持制御の作用を維持しつつ、スティックスリップ現象を抑制することが可能となる。
また、制動力の制御の基準となるブレーキ液圧及びその目標値は、ホイール圧に限らず、マスタ室13a、13bの液圧(マスタ圧)等が対象であっても良い。また、車両用制動装置Aは、マスタピストンを駆動させる駆動部(例えばサーボ室)と、ブレーキ操作に応じて駆動部の駆動力を制御する駆動制御部(例えばレギュレータ、アキュムレータ、リザーバ、減圧弁、及び増圧弁)と、を有する構成であっても良い。この場合、制動力の制御の基準となるブレーキ液圧及びその目標値は、サーボ室の圧力(サーボ圧)が対象であっても良い。また、倍力装置12には、公知の装置が適用できる。また、後輪駆動の車両に対しても、操舵車輪は図2のような関係となり、本実施形態の効果は発揮される。
また、所定状態は、アイドリングストップ状態に限らず、ヒルホールド制御状態(坂道発進補助制御)に設定されても良い。ヒルホールド制御状態でも、発進時の駆動力の立ち上がりにより、スティックスリップ現象が生じる可能性があり、これに対しても本実施形態は有効である。アイドリングストップやヒルホールド制御を伴わない通常の停車状態でも、解除時保持制御が実行される場合は、本実施形態の旋回時処理は有効である。したがって、所定状態は、通常の停車状態を含むように設定されても良い。本実施形態は、エンジンの再始動を伴うアイドリングストップ制御に対して特に有効である。また、路面勾配演算部175は、さらに勾配の向き(上り又は下り)も判定しても良い。制御部171は、例えば、上りで且つ所定勾配以上の勾配がある場合に旋回時処理を禁止するように設定されても良い。
11…ブレーキペダル(ブレーキ操作部材)、12…倍力装置、13…マスタシリンダ、14…リザーバ、15…ストロークセンサ、16…アクチュエータ、17…ブレーキECU、171…制御部、172…状態判定部、173…旋回判定部、174…内輪判定部、175…路面勾配演算部、176…摩擦係数演算部、A…車両用制動装置。

Claims (6)

  1. 車両の車輪にブレーキ液圧に応じた制動力を発生させる制動力発生部と、
    前記車両が停車に関連する所定状態であるか否かを判定する状態判定部と、
    前記状態判定部により前記車両が前記所定状態であることが判定されている場合、ブレーキ操作部材の操作が解除されてから所定条件が満たされるまで、前記ブレーキ液圧が所定圧となるように前記ブレーキ液圧の目標圧を前記所定圧に設定する解除時保持制御を実行する制御部と、
    を備える車両用制動装置であって、
    前記車両の舵角情報を取得する舵角情報取得部と、
    前記舵角情報に基づいて操舵車輪が旋回状態であるか否かを判定する旋回判定部と、
    前記旋回判定部により前記操舵車輪が前記旋回状態であることが判定されている場合、前記舵角情報に基づいて左右の前記操舵車輪のうち何れが旋回内輪であるかを判定する内輪判定部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記旋回判定部により前記操舵車輪が前記旋回状態であることが判定されている場合、前記解除時保持制御において、前記内輪判定部により前記旋回内輪と判定された前記操舵車輪の前記ブレーキ液圧の前記目標圧を、前記所定圧よりも低い内輪用所定圧に設定する第一の旋回時処理を実行する車両用制動装置。
  2. 車輪にブレーキ液圧に応じた制動力を発生させる制動力発生部と、
    車両が停車に関連する所定状態であるか否かを判定する状態判定部と、
    前記状態判定部により前記車両が前記所定状態であることが判定されている場合、ブレーキ操作部材の操作が解除されてから所定条件が満たされるまで、前記ブレーキ液圧が所定圧となるように前記ブレーキ液圧の目標圧を前記所定圧に設定する解除時保持制御を実行し、前記解除時保持制御の終了に伴い前記ブレーキ液圧を所定勾配で減圧させる制御部と、
    を備える車両用制動装置であって、
    前記車両の舵角情報を取得する舵角取得部と、
    前記舵角情報に基づいて操舵車輪が旋回状態であるか否かを判定する旋回判定部と、
    前記旋回判定部により前記操舵車輪が前記旋回状態であることが判定されている場合、前記舵角情報に基づいて左右の前記操舵車輪のうち何れが旋回内輪であるかを判定する内輪判定部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記旋回判定部により前記操舵車輪が前記旋回状態であることが判定されている場合、前記解除時保持制御の終了に伴い、前記内輪判定部で前記旋回内輪と判定された前記操舵車輪の前記ブレーキ液圧を、前記所定勾配よりも大きい内輪用所定勾配で減圧させる旋回時処理を実行する車両用制動装置。
  3. 前記制御部は、前記解除時保持制御の終了に伴い、前記ブレーキ液圧を所定勾配で減圧させるように設定されており、前記旋回判定部により前記操舵車輪が前記旋回状態であることが判定されている場合、前記解除時保持制御の終了に伴い、前記内輪判定部で前記旋回内輪と判定された前記操舵車輪の前記ブレーキ液圧を、前記所定勾配よりも大きい内輪用所定勾配で減圧させる第二の旋回時処理を実行する請求項1に記載の車両用制動装置。
  4. 路面勾配を演算する路面勾配演算部をさらに備え、
    前記制御部は、前記路面勾配検出部により演算された前記路面勾配が勾配しきい値以上である場合、前記解除時保持制御において前記旋回時処理の実行を禁止する請求項1〜3の何れか一項に記載の車両用制動装置。
  5. 路面の摩擦係数を演算する摩擦係数演算部をさらに備え、
    前記制御部は、前記摩擦係数演算部により演算された前記摩擦係数が摩擦しきい値以下である場合、前記解除時保持制御において前記旋回時処理の実行を禁止する請求項1〜4の何れか一項に記載の車両用制動装置。
  6. 前記制御部は、前記旋回判定部により前記操舵車輪が前記旋回状態であることが判定されている場合、前記解除時保持制御において、前記内輪判定部により前記旋回内輪と判定されていない前記操舵車輪の前記ブレーキ液圧の前記目標圧を、前記所定圧よりも高い外輪用所定圧に設定する第三の旋回時処理を実行する請求項1〜5の何れか一項に記載の車両用制動装置。
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