JP2017031724A - 大断面トンネルの構築方法および大断面覆工体 - Google Patents

大断面トンネルの構築方法および大断面覆工体 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易かつ安価に構築することが可能な大断面覆工体および大断面トンネルの構築方法を提供する。
【解決手段】複数本の先行トンネル2を間隔をあけて並設する先行トンネル施工工程と、各先行トンネル2内に中詰コンクリート4を充填する先行トンネル充填工程と、隣り合う先行トンネル2同士の間に後行トンネル3を構築する後行トンネル施工工程と、後行トンネル3内に中詰コンクリート4を充填する後行トンネル充填工程と、先行トンネル2および後行トンネル3により囲まれた領域を掘削して大断面トンネルを形成する掘削工程とを備えており、後行トンネル施工工程では、隣接する先行トンネル2の断面の一部を切削しながら掘削孔を形成し、掘削孔内に型枠を設置した後、型枠と掘削孔の内面との間にコンクリートを充填することにより後行トンネル3の覆工を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、大断面トンネルの構築方法および大断面覆工体に関する。
道路トンネルの合流部や鉄道トンネルの駅部分等を、大断面トンネルにより形成された地下空間内に構築する場合がある。
大断面トンネルの構築方法としては、複数本の小断面トンネルを筒状に並設して外殻(大断面覆工体)を形成し、この外殻の内部を掘削する方法がある。
例えば、特許文献1には、大断面覆工体の施工方法として、以下の方法が開示されている。
まず、複数本の先行トンネルを間隔をあけて施工するとともに、これらの先行トンネル内に切削可能な充填材を充填する。次に、先行トンネル同士の間に先行トンネルの一部を切削しながら後行トンネルを施工した後、後行トンネルの背面に裏込め材を注入する。そして、先行トンネル内に位置する後行トンネルのセグメントを撤去して開口部を形成した後、先行トンネルと後行トンネルとを周方向で貫通する筒状の外殻覆工壁(大断面覆工体)を施工する。
特開2015−105513号公報
特許文献1の施工方法は、外殻覆工壁を形成する際に後行トンネルに開口部を形成するので、後行トンネルの強度が低下するおそれがある。そのため、後行トンネルを支持し得る仮設支持部材を予め先行トンネルに設置しておくか、別途仮設支持部材を設置する必要がある。しかしながら、仮設支持部材の設置には、手間と費用がかかる。
また、特許文献1の施工方法は、先行トンネルと後行トンネルとの接合部における水密性を確保するために、膨張袋体を設けるなど、止水処理工に手間や費用がかかる。
このような観点から、本発明は、簡易かつ安価に構築することが可能な大断面トンネルの構築方法および大断面覆工体を提案することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明の大断面トンネルの構築方法は、複数本の先行トンネルを間隔をあけて並設する先行トンネル施工工程と、前記各先行トンネル内に中詰コンクリートを充填する先行トンネル充填工程と、隣り合う前記先行トンネル同士の間に後行トンネルを構築する後行トンネル施工工程と、前記後行トンネル内に中詰コンクリートを充填する後行トンネル充填工程と、前記先行トンネルおよび前記後行トンネルにより囲まれた領域を掘削して大断面トンネルを形成する掘削工程とを備える大断面トンネルの構築方法であって、前記後行トンネル施工工程では、隣接する先行トンネルの断面の一部を切削しながら掘削孔を形成し、前記掘削孔内に型枠を設置した後、前記型枠と前記掘削孔の内面との間にコンクリートを充填することにより前記後行トンネルの覆工を形成することを特徴としている。
かかる大断面トンネルの構築方法によれば、後行トンネルの覆工を現場打ちコンクリートにより形成するため、先行トンネルとの接合部における水密性を高めることができる。
また、中詰コンクリートを充填された先行トンネルおよび後行トンネルの集合体により大断面トンネルの覆工体を形成するため、各トンネル(先行トンネルおよび後行トンネル)に開口部を形成する必要がない。
そのため、止水工法や補助工法等に要する手間や費用を削減し、簡易かつ安価に大断面トンネルを構築することができる。
なお、先行トンネルを貫通する鉄筋を当該先行トンネルに隣接する前記後行トンネルから配筋する配筋工程を備えていれば、鉄筋コンクリート製の大断面覆工体を構築することができる。
また、本発明の大断面覆工体は、筒状に並設された複数本のトンネルと、前記各トンネル内に充填された中詰コンクリートの硬化体とを備える大断面覆工体であって、前記複数本のトンネルが、間隔をあけて形成された複数本の第一トンネルと、隣り合う前記第一トンネル同士の間に形成された第二トンネルとからなり、前記第一トンネルの覆工は、切削可能なセグメントを組み合わせることにより形成されており、前記第二トンネルの覆工は、現場打ちコンクリートにより形成されているとともに、前記第一トンネル内に残置されていることを特徴としている。
かかる大断面覆工体によれば、第二トンネルを現場打ちコンクリートにより形成しているため、第一トンネルとの水密性が優れている。
なお、大断面覆工体は、第一トンネルと第二トンネルとの重ね合わせ厚さ(大断面覆工体の半径方向に対するトンネル同士のラップ長)により、構造上必要な覆工厚さを確保している。
また、第一トンネルと第二トンネルとの重ね合わせ幅(大断面覆工体の周方向に対するトンネル同士のラップ長)を調整すると、大断面覆工体の断面形状(直径)を変化させることができる。
本発明の大断面トンネルの構築方法および大断面覆工体によれば、簡易かつ安価に大断面トンネルを構築することが可能となる。
本発明の実施形態の大断面トンネルを示す横断図である。 (a)は大断面トンネルの平面図、(b)は同縦断図である。 大断面覆工体の一部を示す拡大断面図である。 (a)は図2(a)のA−A断面図、(b)は同B−B断面図である。 (a)は本実施形態の大断面トンネルの施工方法の先行トンネル施工工程および先行トンネル充填工程を示す断面図、(b)は同後行トンネル施工工程を示す断面図、(c)は(b)に続く後行トンネル施工工程の断面図である。 (a)は本実施形態の大断面トンネルの施工方法の配筋工程を示す断面図、(b)は後行トンネル充填工程を示す断面図である。
本実施形態では、図1に示すように、道路トンネル(本線トンネル11および分岐トンネル12)の合流部の構築に必要な大断面地下空間を形成するための大断面トンネル1を例示する。
大断面トンネル1は、本線トンネル11および分岐トンネル12を内包可能な大断面覆工体10により、外面が覆われている。
大断面トンネル1の外径(大断面覆工体10の外径)は、図2(a)および(b)に示すように、発進立坑6から到達立坑7に向けて徐々に小さくなっている。
なお、大断面トンネル1は、発進立坑6から到達立坑7に向って徐々に拡径していてもよいし、同一の外径であってもよい。大断面トンネル1(大断面覆工体10)の形状や寸法は限定されるものではない。
本実施形態の大断面覆工体10は、図1に示すように、交互に並設された第一トンネル(先行トンネル)2および第二トンネル(後行トンネル)3により円筒状に形成されている。各トンネル2,3の内部には、中詰コンクリート4が充填されている。
なお、大断面覆工体10の断面形状は円形に限定されるものではなく、例えば、矩形状や楕円形状等であってもよい。
隣り合う第一トンネル2と第二トンネル3は、図3に示すように、一部を重ねた状態(ラップさせた状態)で並設されている。
大断面覆工体10は、第一トンネル2と第二トンネル3との重ね合わせ厚さL(トンネルの覆工同士の地山側交点から内空側交点までの間隔)により構造上必要な覆工厚さを確保している。
また、大断面覆工体10の内径は、第一トンネル2と第二トンネル3との重ね合わせ幅(一方のトンネルが他方のトンネルに入り込んでいる長さ)Lの大きさに応じて内径が変化する。
本実施形態の第一トンネル2および第二トンネル3は、図1に示すように、同じ外径の円筒状の覆工により形成されている。なお、第一トンネル2および第二トンネル3の断面形状は限定されるものではない。例えば、第一トンネル2と第二トンネル3とが、異なる外径を有していてもよい。
第一トンネル2の覆工20は、無筋コンクリート製のセグメントを組み合わせることにより形成されている。
本実施形態の第一トンネル2の覆工20を構成するセグメントは鋼繊維補強コンクリートにより形成されているが、第一トンネル2の形成に必要な強度を有し、かつ、シールド掘削機により切削が可能であれば、セグメントを構成する材料は限定されない。
本実施形態では、樹脂製ボルトを介してセグメント同士およびセグメントリング同士を接合する。また、セグメントリング同士の接合部では、一方のセグメントリングに凹部、他方のセグメントリングには凸部が形成されていて、互いに係合可能に形成されている。なお、セグメントリング同士の接合構造は、シールド掘削機により切削が可能であれば限定されない。
第二トンネル3の覆工30は、図3に示すように、内面がスチールセグメント31により覆われた現場打ちコンクリート(覆工コンクリート)32により形成されている。なお、第二トンネル3の覆工構造は限定されるものではなく、例えば、コンクリート製のセグメントを組み立てることにより形成してもよい。
第二トンネル3の覆工30の一部は、両隣の第一トンネル2,2の内部に残置されている。
中詰コンクリート4は、繊維補強コンクリートである。なお、本実施形態では、第一トンネル2と第二トンネル3の内部に充填する中詰コンクリート4として同じ配合のコンクリートを採用するが、第一トンネル2と第二トンネル3には、それぞれ異なる配合の中詰コンクリート4を充填してもよい。
また、少なくとも第一トンネル2に充填される中詰コンクリート4は、大断面覆工体10に作用する外力に対して第一トンネル2の覆工と一体となって十分な耐力を発現するとともに、シールド掘削機による切削が可能な材料であれば限定されるものではない。一方、第二トンネル3に充填される中詰コンクリート4は、大断面覆工体10に作用する外力に対して第二トンネル3の覆工と一体となって十分な耐力を発現するものであればよい。
大断面覆工体10には、周方向に連続する主筋5が内空側と地山側にそれぞれ配筋されている。主筋5は、並設されたトンネル2,3および中詰コンクリート4を周方向に貫通している。
なお、主筋5は、必要に応じて配筋すればよく、省略してもよい。
次に、本実施形態の大断面トンネルの構築方法について説明する。
大断面トンネルの構築方法は、先行トンネル施工工程、先行トンネル充填工程、後行トンネル施工工程、配筋工程、後行トンネル充填工程および掘削工程を備えている。
先行トンネル施工工程は、図5(a)に示すように、複数本の第一トンネル2,2,…を、間隔をあけて円筒状に並設する工程である。
第一トンネル2の施工は、図示しないシールド掘削機により地山を切削するとともに、シールド掘削機の後部においてセグメントリングを形成し、このセグメントリングをシールド掘削機の後方に連設することにより行う。
第一トンネル2同士の間隔は、トンネル2,3の断面形状、第一トンネル2と第二トンネル3とのラップ長(重ね合わせ幅)Lおよび大断面覆工体10の断面形状等に応じて適宜設定する。
先行トンネル充填工程は、第一トンネル2内に中詰コンクリート4を充填する工程である。
第一トンネル2内への中詰コンクリート4の打設は、コンクリートポンプにより中詰コンクリート4を圧送することにより行う。本実施形態では、到達立坑7側の坑口に型枠を設置した状態で、発進立坑6側から配管されたコンクリート管を利用して、到達立坑7側から中詰コンクリート4を充填していく。なお、中詰コンクリート4の打設方法は限定されるものでなく、例えば、発進立坑6側から到達立坑7側に向けて充填してもよいし、発進立坑6および到達立坑7の両側から配管されたコンクリート管を利用してトンネル中央部から充填してもよい。
なお、第一トンネル2内への中詰コンクリート4の打設のタイミングは限定されるものではなく、例えば、全ての第一トンネル2の施工が完了してから実施してもよいし、施工が完了した第一トンネル2から順に実施してもよい。
後行トンネル施工工程は、図5(b)に示すように、隣り合う第一トンネル2,2同士の間に第二トンネル3を構築する工程である。
第二トンネル3の施工は、まず、シールド掘削機(図示せず)を利用して、隣接する先行トンネル2,2の断面の一部を切削しながら掘削孔33を形成する。
シールド掘削機により所定延長掘進したら、シールド掘削機の後方にスチールセグメント31を配設する。このとき、スチールセグメント31と掘削孔33の内面との間には、所定の厚さの隙間が形成される。
次に、図5(c)に示すように、シールド掘削機の後部から、スチールセグメント31と掘削孔33の内面との隙間に覆工コンクリート32を打設する。すなわち、スチールセグメント31を内型枠として、覆工コンクリート32を打設する。
そして、覆工コンクリート32を養生し、覆工コンクリート32に所定の強度が発現することで、第二トンネル3の覆工が形成される。第二トンネル3の覆工30が形成されたら、シールド掘削機による掘削を再開する。このとき、スチールセグメント31は残置させておく。
配筋工程は、図6(a)に示すように、主筋5を配筋する工程である。
配筋工程では、まず、一の第二トンネル3内から他の第二トンネル3に向けて、隣接する第一トンネル2を貫通する鉄筋挿入孔51を削孔する。鉄筋挿入孔51は、トンネル軸方向に対して所定の間隔をあけて、地山側と内空側にそれぞれ形成する。なお、鉄筋挿入孔51の形成ピッチ、内径および配置は限定されるものではなく、適宜、決定すればよい。
次に、鉄筋挿入孔51に鉄筋52を挿入し、第一トンネル2を貫通させる。鉄筋挿入孔51に挿入される鉄筋52は、鉄筋挿入孔51の長さよりも十分に大きい長さを有している。
続いて、第二トンネル3内において、左右に隣り合う第一トンネル2,2を貫通した鉄筋52の端部同士を接続して、円形状の主筋5を形成する(図6(b)参照)。なお、鉄筋52同士の接続方法は限定されるものではなく、例えば、機械式継手を利用してもよいし、重ね継手を利用し、十分な継手長を確保した状態で番線等を巻き付けてもよい。
鉄筋挿入孔51と鉄筋52との隙間には、モルタル等の充填材を充填する。
後行トンネル充填工程は、図6(b)に示すように、第二トンネル3内に中詰コンクリート4を充填する工程である。
第二トンネル3内への中詰コンクリート4の打設は、コンクリートポンプにより中詰コンクリート4を圧送することにより行う。本実施形態では、到達立坑7側の坑口に型枠を設置した状態で、発進立坑6側から到達立坑7側に向けて配管されたコンクリート管を利用して、到達立坑7側から中詰コンクリート4を充填していく。なお、中詰コンクリート4の打設方法は限定されるものでなく、例えば、発進立坑6側から充填してもよいし、発進立坑6および到達立坑7の両側から配管されたコンクリート管を利用してトンネル中央部から充填してもよい。
なお、第二トンネル3内への中詰コンクリート4の打設のタイミングは限定されるものではなく、例えば、全ての第二トンネル3の施工が完了してから実施してもよいし、施工が完了した第二トンネル3から順に実施してもよい。
中詰コンクリート4に所定の強度が発現したら、大断面覆工体10が完成する。
掘削工程は、大断面覆工体10(第一トンネル2および第二トンネル3)により囲まれた領域を掘削して大断面トンネル1を形成する工程である。
本実施形態では、大断面覆工体10の頂部から掘削を行う。また、図1に示すように、大断面覆工体10の内部の掘削に伴い、大断面覆工体10の内面に沿って、支保工13を設置し、さらに、支保工13と大断面覆工体10の内面との間に、間詰コンクリート14を打設する。なお、支保工13および間詰コンクリート14は、必要に応じて施工すればよく、省略してもよい。また、大断面覆工体10の内部の掘削方法は限定されるものではなく、例えば、下部(路盤)から掘削してもよい。
本実施形態の大断面覆工体10および大断面トンネルの施工方法によれば、第二トンネル3の覆工30を現場打ちコンクリートにより形成しているため、第一トンネル2と第二トンネル3との水密性が優れている。すなわち、覆工コンクリート32を第一トンネル2の覆工20および第一トンネル2内の中詰コンクリート4に密着させた状態で打設することで、第一トンネル2と第二トンネル3との間に隙間が形成されることがなく、第一トンネル2と第二トンネル3とを密着させることができる。そのため、第一トンネル2と第二トンネル3との接合部における止水工法や保持工法等を省略あるいは縮小することができる。
また、第一トンネル2と第二トンネル3との重ね合わせ厚さLにより、構造上必要な覆工厚さを確保している。つまり、大断面覆工体10は、大断面トンネル1の覆工として構造上必要な耐力を有しており、別途補助工法等を要することがない。
また、第一トンネル2と第二トンネル3との重ね合わせ幅Lを調整することにより、大断面覆工体10の断面形状を、本線トンネル11と分岐トンネル12との接合部の形状に応じて変化させることができる。
また、本実施形態の大断面トンネルの構築方法によれば、中詰コンクリート4が充填された第一トンネル2および第二トンネル3の集合体により大断面覆工体10を形成するため、トンネル2,3に開口部を形成して覆工体を別途形成する必要がない。そのため、止水工法や補助工法等に要する手間や費用を削減し、簡易かつ安価に大断面トンネル1(大断面覆工体10)を構築することができる。
なお、トンネル2,3同士は、主筋5を介して一体化された構造体(大断面覆工体10)となる。
また、中詰コンクリート4が充填された第一トンネル2を切削するため、第一トンネル2の覆工を切削した際に第一トンネル2に破損が生じることが防止されており、安全な施工を可能としている。そのため、第二トンネル3を施工する際に、第一トンネル2内に支保構造を構築する必要がない。
第二トンネル3の覆工を第一トンネル2内に残置させておくことで、大断面覆工体10の施工時(中詰コンクリート4の打設および主筋5の配筋)の安定性が確保されており、別途支保構造を構築するための手間や費用を省略することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが本発明は、前述の実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
前記実施形態では、道路トンネルを構築する場合について説明したが、大断面トンネル1(大断面覆工体10)の用途は道路に限定されるものではなく、例えば鉄道等、その他のあらゆる地下構造物に適用することができる。
前記実施形態では、大断面覆工体10が、本線トンネル11と分岐トンネル12との2本のトンネルを巻き込む場合について説明したが、大断面覆工体10は、必ずしも2本のトンネルを巻き込んでいる必要はない。
前記実施形態では、大断面トンネル1の前後に発進立坑6と到達立坑7を形成する場合について説明したが、発進立坑6および到達立坑7は、必ずしも形成する必要がない。例えば、立坑を形成する用地を確保することができない場合には、本線トンネル11または分岐トンネル12からトンネル2,3を発進させることにより、大断面覆工体10を形成すればよい。
隣り合う第一トンネル2と第二トンネル3は、取付部材(例えば差し筋等)を介して連結してもよい。
トンネル2,3の形状寸法や本数等は、大断面トンネル1の形状寸法に応じて適宜決定すればよい。
1 大断面トンネル
10 大断面覆工体
11 本線トンネル
12 分岐トンネル
2 第一トンネル(先行トンネル)
20 覆工
3 第二トンネル(後行トンネル)
30 覆工
31 スチールセグメント(型枠)
32 覆工コンクリート
4 中詰コンクリート
5 主筋
6 発進立坑
7 到達立坑

Claims (3)

  1. 複数本の先行トンネルを間隔をあけて並設する先行トンネル施工工程と、
    前記各先行トンネル内に中詰コンクリートを充填する先行トンネル充填工程と、
    隣り合う前記先行トンネル同士の間に後行トンネルを構築する後行トンネル施工工程と、
    前記後行トンネル内に中詰コンクリートを充填する後行トンネル充填工程と、
    前記先行トンネルおよび前記後行トンネルにより囲まれた領域を掘削して大断面トンネルを形成する掘削工程と、を備える大断面トンネルの構築方法であって、
    前記後行トンネル施工工程では、隣接する先行トンネルの断面の一部を切削しながら掘削孔を形成し、前記掘削孔内に型枠を設置した後、前記型枠と前記掘削孔の内面との間にコンクリートを充填することにより前記後行トンネルの覆工を形成することを特徴とする大断面トンネルの構築方法。
  2. 先行トンネルを貫通する鉄筋を当該先行トンネルに隣接する前記後行トンネルから配筋する配筋工程を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の大断面トンネルの構築方法。
  3. 筒状に並設された複数本のトンネルと、
    前記各トンネル内に充填された中詰コンクリートの硬化体と、を備える大断面覆工体であって、
    前記複数本のトンネルが、間隔をあけて形成された複数本の第一トンネルと、隣り合う前記第一トンネル同士の間に形成された第二トンネルとからなり、
    前記第一トンネルの覆工は、切削可能なセグメントを組み合わせることにより形成されており、
    前記第二トンネルの覆工は、現場打ちコンクリートにより形成されているとともに、前記第一トンネル内に残置されていることを特徴とする、大断面覆工体。
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