JP6252842B2 - 外殻シールドトンネルの施工方法 - Google Patents
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Description
すなわち、外殻シールドトンネルの先行トンネルと後行トンネルとを連結する際には、隣接する双方のトンネル間の対象地盤を凍結工法や薬液注入工法等の補助工法により、地山の崩壊と異常出水を防止したうえで、双方のトンネル間に位置するセグメントを取り除いて切り開きを行っている。
ところが、対象地盤が固結粘土で部分的に砂層が介在している場合に凍結工法を用いると、固結粘土における凍結膨張圧が大きくなり、近接する既設構造物に影響を及ぼすという問題があった。
また、外殻シールドトンネルの施工箇所の地盤が高水圧となる場合には、薬液注入工法のみでは十分な止水ができず、異常出水が生じたり、それに起因する土砂崩壊の可能性があった。
また、本発明では、後行セグメント上に接続される先行セグメントの接続端部が押さえ部材によって下方より支持されているので、地盤から受ける荷重や水圧によって先行セグメントが後行セグメント上を滑って内空側へ押し出されるのを抑制することができる。そのため、先行セグメントと後行セグメントとの位置のずれを防止し、外殻シールドトンネルの内空断面を確保することができる。さらに、裏込め材の注入圧を高めることができるので、先行セグメントと後行セグメントとの間の接続部分に対して確実な注入を行うことが可能となる利点がある。
このように、外殻シールドトンネル内を膨張袋体を使用することによって、地盤の地質条件にかかわらずにより確実に止水することが可能となる。
さらに、先行トンネル内に充填される充填材は、外殻覆工壁の一部の周りの隙間に充填されれば良いことから、充填材の使用量を低減することができる利点がある。
また、裏込め材6の注入により十分な止水性が保たれると判断される場合には、前記膨張袋体4の設置を省略してもよい。或いは、設置されている膨張袋体4内に充填部材を充填せずに膨張させない方法とすることもできる。
なお、止水材7を注入する場合には、本実施の形態のように膨張袋体4に充填部材を充填して膨張状態にしておくことが好ましい。
図1に示すように、本実施の形態では、互いに間隔をあけて施工された先行トンネル10、10同士の間に互いの断面同士が重なるようにして後行トンネル20を施工するシールド掘進機20A(図4参照)で切削することで、後行セグメント20を配置することができる。これにより、先行トンネル10と後行トンネル20とを連結することができ、地中空洞部Kの輪郭に沿う形状の先行トンネル10と後行トンネル20とから形成される外殻シールドトンネル1を施工することができる。このとき、先行トンネル10内には切削可能な充填材3が充填されて先行セグメント10の形状が内側から保持されているので、後行トンネル20用のシールド掘進機20Aの切削に伴って先行セグメント10aに負荷がかかることによる変形を防止することができる。
さらに、後行トンネル20の施工直後において、図5に示すように、先行セグメント10aと後行セグメント20aとの間の接続面に設けられるエアバック4を膨張させることで、その接続部分Tが水密な状態となり、外殻シールドトンネル1の背面に十分な量の裏込め材6を注入することができ、接続部分Tの隙間を閉塞することができる。そのため、外殻シールドトンネル1内において地山が露出するのをなくことができ、地盤内の地下水が接続部分Tからトンネル1内に流入するのを防ぐことができる。
そのため、先行セグメント10aと後行セグメント20aとの位置のずれを防止し、外殻シールドトンネル1の内空断面を確保することができる。さらに、裏込め材6の注入圧を高めることができるので、先行セグメント10aと後行セグメント20aとの間の接続部分に対して確実な注入を行うことが可能となる利点がある。
さらに、先行トンネル10内に充填される充填材3は、第1覆工壁R1の周りの隙間に充填されれば良いことから、充填材3の使用量を低減することができる利点がある。
そのため、セグメントの切り開きを行う際に、地盤条件にかかわらずトンネル10、20同士の接続部分Tを簡単に且つ確実に止水することができ、凍結工法を適用できない地盤にも効果的に採用することできる。
例えば、本実施の形態では、先行トンネル10と後行トンネル20とをそれぞれ10本ずつとして全20本の外殻シールドトンネル1を施工するものとしているが、これらトンネルの本数や径寸法は、施工するべき大断面トンネル1Aの規模や断面形状に応じて適正に設定すれば良いし、先行トンネル10と後行トンネル20との径寸法も限定されるものではない。例えば、本実施の形態では先後トンネル10が後行トンネル20より大径としているが、これに限らず、同径の径寸法でも良い。また、先行して施工される先行トンネル10同士の間隔も後行トンネル20の径寸法に対応させて設定すればよい。
また、出水がほとんど無いと判断される場合には、耐圧性を有する膨張袋体4を省略することも可能である。
1A 大断面トンネル
3 充填材
4 膨張袋体
5 押さえ金物(押さえ部材)
6 裏込め材
7 止水材
10 先行トンネル
10a 先行セグメント
20 後行トンネル
20A シールド掘進機
20a 後行セグメント
K 地中空洞部
R 外殻覆工壁
R1 第1覆工壁
R2 第2覆工壁
T 接続部分
X トンネル軸方向
Claims (6)
- 地中を掘削して地中空洞部を有する大断面トンネルを構築するに際して、構築するべき前記地中空洞部の輪郭に沿って外殻シールドトンネルを先行トンネルと後行トンネルに区分して、交互に配列して施工し、該外殻シールドトンネルに沿う前記大断面トンネルの外殻覆工壁を施工し、該外殻覆工壁の内側を掘削して前記地中空洞部を構築する外殻シールドトンネルの施工方法であって、
前記地中空洞部の輪郭に沿って間隔をあけて、シールド掘進機で切削可能な先行セグメントを配置することにより先行トンネルを施工する工程と、
前記先行トンネル内をシールド掘進機で切削可能な充填材を充填する工程と、
前記先行トンネル同士の間に互いの断面同士が重なるようにして前記先行セグメントの一部を切削しながら、後行セグメントを配置することにより後行トンネルを施工する工程と、
前記先行セグメントと前記後行セグメントの背面に裏込め材を注入する工程と、
を有し、
前記先行セグメントには、前記後行セグメントとの接続端部を下方から支持する押さえ部材が設けられ、
前記押さえ部材は、前記後行セグメントの外周面に固定されて前記先行セグメントの内周面を支持していることを特徴とする外殻シールドトンネルの施工方法。 - 前記先行セグメントと前記後行セグメントとの間の接続面に耐圧性を有する膨張袋体を配置し、該膨張袋体を膨張させる工程を有することを特徴とする請求項1に記載の外殻シールドトンネルの施工方法。
- 前記先行セグメントと前記後行セグメントとの接続部分の背面側の地盤には、止水材が注入されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の外殻シールドトンネルの施工方法。
- 前記後行セグメントは、前記先行セグメントよりも小径であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の外殻シールドトンネルの施工方法。
- 前記先行トンネル内で前記外殻覆工壁の一部を築造した後に、前記充填材を充填することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の外殻シールドトンネルの施工方法。
- 前記先行セグメントのうち切削可能なセグメントは、前記後行トンネルを施工するシールド掘進機で切削される部分に配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の外殻シールドトンネルの施工方法。
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