JP2017001445A - 乗員移動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員の減速度の発生を早め易い、乗員移動制御装置を提供すること。
【解決手段】車両に搭載される乗員移動制御装置であって、シートバックを有するシートと、前記シートに座る乗員を前記シートに拘束するシートベルトと、前記乗員を後方に移動させる移動機構と、前記車両の前面衝突を予知する衝突予知部と、前記衝突予知部が予知した前記前面衝突により発生する前記乗員の減速度を予測し、その予測された減速度が前記乗員に発生し始める減速開始タイミングを予測する減速予測部と、前記減速開始タイミング以前に前記乗員の後方移動を前記移動機構に始めさせる移動制御部とを備える、乗員移動制御装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、乗員移動制御装置に関する。
従来、車両の正面衝突時に乗員に作用する減速度を低減するため、シートを後方に移動させる技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2000−62556号公報
車両の前面衝突により発生する減速度は、車体からシートやシートベルトを介して乗員に伝達される。よって、前面衝突による減速度が車両に発生してから、前面衝突による減速度が乗員に発生するまでには、例えば図1の矢印で示されるように、タイムラグがある。前面衝突時以降の乗員の減速度を低減するには、乗員の減速度の発生を早めて、そのようなタイムラグを短縮することが望ましい。
しかしながら、衝突の瞬間にシートを後方を移動させる上述の従来技術では、実際の衝突を検知してからシートを後方に移動させるまでに遅れがあるので、乗員の減速度の発生を十分に早めることは難しい。
そこで、乗員の減速度の発生を早め易い、乗員移動制御装置の提供を目的とする。
一つの案では、
車両に搭載される乗員移動制御装置であって、
シートバックを有するシートと、
前記シートに座る乗員を前記シートに拘束するシートベルトと、
前記乗員を後方に移動させる移動機構と、
前記車両の前面衝突を予知する衝突予知部と、
前記衝突予知部が予知した前記前面衝突により発生する前記乗員の減速度を予測し、その予測された減速度が前記乗員に発生し始める減速開始タイミングを予測する減速予測部と、
前記減速開始タイミング以前に前記乗員の後方移動を前記移動機構に始めさせる移動制御部とを備える、乗員移動制御装置が提供される。
一態様によれば、前記乗員の後方移動が前記減速開始タイミング以前に始まるので、前記乗員の減速度の発生を早め易い。
前面衝突以後に車両と乗員に発生する減速度の各推移の一例を示す図である。 乗員移動制御装置の構成の一例を示す図である。 前面衝突以後の車両の減速度と、前面衝突により発生すると予測される乗員の減速度と、適切なタイミングで後方移動させた乗員の実減速度との各推移の一例を示す図である。 前面衝突以後の車両の速度と、前面衝突により発生すると予測される乗員の速度と、適切なタイミングで後方移動させた乗員の実速度との各推移の一例を示す図である。 前面衝突の場面で後方移動させるタイミングが異なる場合の乗員の速度の各推移の一例を示す図である。 前面衝突の場面で衝突物が異なる場合の乗員の速度の各推移の一例を示す図である。 乗員をシートベルトで後方移動可能にする空間をシートバックの変形により生成する場合の一例を示す図である。 シートバックの変形により生成された空間に乗員をシートベルトで後方移動させる場合の一例を示す図である。 乗員をシートベルトで後方移動可能にする空間をシートバックの後傾により生成する場合の一例を示す図である。 シートバックの後傾により生成された空間に乗員をシートベルトで後方移動させる場合の一例を示す図である。 シートの後方移動により乗員を後方に移動させる場合の一例を示す図である。 乗員をエアバッグで後方移動可能にする空間をシートバックの変形により生成する場合の一例を示す図である。 シートバックの変形により生成された空間に乗員をエアバッグで後方移動させる場合の一例を示す図である。 乗員をエアバッグで後方移動可能にする空間をシートバックの後傾により生成する場合の一例を示す図である。 シートバックの後傾により生成された空間に乗員をエアバッグで後方移動させる場合の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に従って説明する。
図2は、乗員移動制御装置1の構成の一例を示す図である。乗員移動制御装置1は、車両100に搭載され、車両100の乗員6の移動を制御する装置の一例である。乗員移動制御装置1は、例えば、シート2と、シートベルト4と、リトラクタ3と、タング7と、バックル8と、移動機構20と、衝突予知部30と、減速予測部40と、移動制御部50とを備える。
シート2は、運転席用又は助手席用であるが、後部座席用でもよい。シート2は、例えば、座部13と、シートバック12と、ヘッドレスト14とを有する。座部13は、シート2に座る乗員6の臀部を下方から支える部位である。シートバック12は、乗員6の背中を後方から支える部位である。ヘッドレスト14は、乗員6の頭部を後方から支える部位である。
シートベルト4は、シート2に座る乗員6をシート2に拘束するウェビングの一例であり、リトラクタ3に引き出し可能に巻き取られる帯状部材である。シートベルト4の先端のベルトアンカー5は、座部13に固定される。ベルトアンカー5は、車室の床に固定されてもよい。
リトラクタ3は、シートベルト4の巻き取り又は引き出しを可能にする巻き取り装置の一例である。リトラクタ3は、シート2又はシート2の近傍の車体に固定される。図2の場合、リトラクタ3は、シートバック12の車体側部側の肩口部に固定されている。車体側部は、例えば、Bピラー等の車体フレームの一部である。
タング7は、シートベルト4が挿通するベルト挿通具の一例であり、シートベルト4にスライド可能に取り付けられる部材である。
バックル8は、タング7が着脱可能に係合される部材の一例であり、座部13に固定される。バックル8は、車室の床に固定されてもよい。
タング7がバックル8に係合された状態で、リトラクタ3とタング7との間のシートベルト4の部分が、乗員6の胸部及び肩部を拘束するショルダーベルト部9である。タング7がバックル8に係合された状態で、ベルトアンカー5とタング7との間のシートベルト4の部分が、乗員6の腰部を拘束するラップベルト部10である。
シートベルト4が乗員6に装着されていない非装着時では、タング7はバックル8に係合されず、シートベルト4はその全量(具体的には、リトラクタ3がシートベルト4を何らの支障もなく巻取り可能な量)をリトラクタ3に巻き取られている。一方、シートベルト4が乗員6に装着される装着時では、図2に示されるようにシートベルト4はリトラクタ3から引き出される。そして、タング7がバックル8に係合され、且つ、シートベルト4の弛みが小さくなるようにシートベルト4がリトラクタ3に巻き取られることで、シートベルト4が乗員6に装着される。
タング7がバックル8に係合されシートベルト4が乗員6に装着された状態において、車両衝突時等の所定値以上の減速度が車両に加わらない通常時は、シートベルト4は通常の引き出し速度で自由に引き出し可能である。そして、シートベルト4の引き出し方向の引っ張り力が解放されると、シートベルト4は余分な引き出し量をリトラクタ3に巻き取られる。
移動機構20は、乗員6を後方に移動させる移動機構の一例である。移動機構20は、例えば、シートバック12の全体を座部13に対して後傾させるリクライニング機構を含むものである。移動機構20の具体例については後述する。
衝突予知部30と、減速予測部40と、移動制御部50とは、例えば、少なくとも一つのECU(Electronic Control Unit)により実現可能である。ECUは、一つ又は複数のマイクロコンピュータを備える。
衝突予知部30は、車両100(自車両)の前面衝突を予知する。衝突予知部30は、例えば、車両100の前方障害物の運動状態と車両100の運動状態とを各センサにより検知し、車両100の前方障害物との衝突を回避できず且つ移動機構20を起動させるべき衝突が発生するか否かを予知する。
前方障害物の運動状態を検知するためのセンサとして、例えば、車両100の前方に電波を照射するレーダー、車両100の前方を撮影するカメラなどが挙げられる。車両100の運動状態を検知するためのセンサとして、車両100の走行速度を検出する車速センサ、車両100の加減速度を検出する加減速度センサなどが挙げられる。
減速予測部40は、衝突予知部30が予知した前面衝突により発生する乗員6の減速度を予測し、その予測された減速度(以下、「減速度Do」と称する)が乗員6に発生し始める減速開始タイミング(以下、「減速開始タイミングTo」と称する)を予測する。減速予測部40は、例えば、車両100の前方障害物との衝突を回避できず且つ移動機構20を起動させるべき衝突が発生すると衝突予知部30により予知された場合、減速開始タイミングToを予測する。
減速予測部40は、例えば、衝突予知部30が予知した前面衝突に関して事前に取得可能なデータ(衝突事前データ)を用いて、減速開始タイミングToを予測する。衝突事前データの具体例として、車両100の前面との衝突が衝突予知部30により予知された前方障害物の種類、形状、大きさ、当該前方障害物との衝突予測位置、当該前方障害物との衝突予測角度、車両100の走行速度、車両100の加減速度などが挙げられる。
減速予測部40は、例えば、車両100に関する少なくとも一つの衝突事前データと、車両100の前面との衝突が予知された前方障害物に関する少なくも一つの衝突事前データと、減速開始タイミングToとの予め規定された相関関係に基づいて、実際に取得された衝突事前データに対応する減速開始タイミングToを予測する。そのような相関関係の具体例として、マップや演算式が挙げられる。
減速予測部40は、例えば、衝突事前データを用いて、減速度Doの大きさ、減速度Doの推移を表す減速波形(例えば図3の波形)などを予測してもよい。また、減速予測部40は、例えば、衝突事前データを用いて、衝突予知部30が予知した前面衝突により発生する車両100の減速度を予測し、その予測された減速度(以下、「減速度Dc」と称する)が車両100に発生し始める減速開始タイミング(以下、「減速開始タイミングTc」と称する)を予測してもよい。また、減速予測部40は、例えば、衝突事前データを用いて、減速度Dcの大きさ、減速度Dcの推移を表す衝突波形(例えば図3の波形)などを予測してもよい。減速予測部40は、減速開始タイミングToの予測と同様に、例えば、所定の相関関係に基づいて、減速度Doの大きさ等を予測する。
なお、前方障害物の種類、形状、大きさ、当該前方障害物との衝突予測位置、当該前方障害物との衝突予測角度は、例えば、車両100の前方に電波を照射するレーダー、車両100の前方を撮影するカメラなどにより検知可能である。
移動制御部50は、減速予測部40が予測した減速開始タイミングTo以前に乗員6の後方移動を移動機構20に始めさせる移動制御信号を出力する。これにより、移動機構20は、減速開始タイミングTo以前に乗員6を後方に移動させることを開始するので、図3に示されるように、乗員6の実減速度Drが発生し始めるタイミングTrを早めやすい。
図3は、前面衝突以後の車両100の減速度Dcと、前面衝突により発生すると予測される乗員6の減速度Doと、適切なタイミングで後方移動させた乗員6の実減速度Drとの各推移の一例を示す図である。
乗員移動制御装置1によれば、車両100から乗員6に伝達される減速度が立ち上がる以前に、衝突以降に乗員6が負うエネルギーの一部が車両100に与えられるので、衝突以降の乗員6への負荷を軽減することができる。また、乗員移動制御装置1によれば、乗員6を後方移動させることにより、図3の矢印で示されるように、乗員6を後方移動させない場合に比べて、乗員6の減速度の急減を抑制できる。
図4は、前面衝突以後の車両100の速度Vcと、前面衝突により発生すると予測される乗員6の速度Voと、適切なタイミングで後方移動させた乗員6の実速度Vrとの各推移の一例を示す図である。乗員移動制御装置1によれば、図4に示されるように、乗員6を後方移動させることにより、乗員6を後方移動させない場合に比べて、乗員6の減速度を適度に低減できる。
ところで、移動制御部50は、減速開始タイミングToから所定の時間D1遡ったタイミング(To−D1)以後に乗員6の後方移動を移動機構20に始めさせるのがよい。所定の時間D1とは、移動機構20が乗員6を後方に移動させることが可能な総距離を移動させるのに必要な移動時間である。つまり、移動制御部50は、(To−D1)からToまでの期間に乗員6の後方移動を始めさせるのが好ましく、乗員6を最も減速できるタイミング(To−D1)にできるだけ近いタイミングで、乗員6の後方移動を始めさせるのがより好ましい。移動制御部50は、(To−D1)からToまでの期間内のタイミングで乗員6の後方移動を始めさせることで、乗員6の後方移動を早く始めすぎることを防止できる。
移動制御部50又は減速予測部40は、(To−D1)からToまでの期間内で、乗員6の後方移動を移動機構20に始めさせるタイミングTr(図3参照)を決定する。移動制御部50又は減速予測部40は、予測された減速度Doの大きさ、予測された減速波形、予測された減速度Dc、予測された衝突波形の少なくとも一つに応じて、(To−D1)からToまでの期間内のタイミングTrを調整する。
図5は、前面衝突の場面で後方移動させるタイミングが異なる場合の乗員6の速度の各推移の一例を示す図である。図5において、「衝突」は、車両100の前面と前方障害物との衝突タイミングを示す。また、図5において、車両100の前面との衝突物が前方車両である場合の減速開始タイミングToを「T1」とする。
図5の凡例において、「a」は、後方移動させない場合の乗員6に発生する速度を示す。「b」は、(T1−D1)からT1までの期間内の衝突タイミングと同じタイミングTrで乗員6の後方移動を始めさせた場合の乗員6の速度を示す。「c」は、タイミング(T1−D1)よりも前のタイミングで乗員6の後方移動を始めさせた場合の乗員6の速度を示す。「d」は、タイミングT1よりも後のタイミングで乗員6の後方移動を始めさせた場合の乗員6の速度を示す。
図5の「b」に示されるように、(To−D1)からToまでの期間内で乗員6の後方移動が始まることで、乗員6の減速度を適度に低減できる。
一方、図5の「c」で示されるように、乗員6の後方移動を早すぎるタイミングで始めさせると、乗員6の速度が一旦遅くなってから再び遅くなる前の値に戻り、後方移動させない場合の乗員6の速度変化とほとんど変わらなくなってしまう。他方、図5の「d」で示されるように、乗員6の後方移動を遅すぎるタイミングで始めさせると、乗員6の減速度の変化量が増えるため、乗員6の減速度を適度に低減し難い。
図6は、前面衝突の場面で衝突物が異なる場合の乗員6の速度の各推移の一例を示す図である。図6において、「衝突」は、車両100の前面と前方障害物との衝突タイミングを示す。また、図6において、車両100の前面との衝突物が前方車両である場合の減速開始タイミングToを「T1」とし、車両100の前面との衝突物がポール状障害物である場合の減速開始タイミングToを「T2」とする。
図6の凡例において、「a」は、前方車両との衝突において後方移動させない場合の乗員6の速度を示す。「b」は、前方車両との衝突において(T1−D1)からT1までの期間内の衝突タイミングと同じタイミングTrで乗員6の後方移動を始めさせた場合の乗員6の速度を示す。「e」は、ポール状障害物との衝突において後方移動させない場合の乗員6の速度を示す。「f」は、ポール状障害物との衝突において(T2−D1)のタイミングで乗員6の後方移動を始めさせた場合の乗員6の速度を示す。
このように、移動制御部50又は減速予測部40は、前方障害物の種類や形状等の上述の衝突事前データに応じて、乗員6の後方移動を移動機構20に始めさせるタイミングTrを適切に決定できる。
図7は、乗員6をシートベルト4の引張りで後方移動可能にする空間15をシートバック12の一部の変形により生成する場合の一例を示す図である。図8は、シートバック12の一部の変形により生成された空間15に乗員6をシートベルト4の引張りで後方移動させる場合の一例を示す図である。
図7,8において、移動機構20は、シートバック12と乗員6との間に乗員6が後方移動可能な空間15を生成する生成機構21と、シートベルト4を引張ることにより乗員6を空間15に移動させる引張機構22とを有する。
生成機構21は、シートバック12の一部を変形させることによって、空間15を生成するものであり、例えば、シートバック12の車両前後方向の厚さを可変する。なお、空間15の生成手段は、これに限られない。
引張機構22は、シートベルト4を引張ることによって、乗員6を生成機構21により生成された空間15に後方移動させるものである。引張機構22は、例えば、リトラクタ3に内蔵され、ショルダーベルト部9を引張るプリテンショナーを用いる装置である。引張機構22は、ラップベルト部10を引張るプリテンショナーを用いる装置でもよい。なお、シートベルト4の引張機構22は、これらに限られない。ショルダーベルト部9とラップベルト部10の少なくとも一方を引張る引張機構22は、電動モータを用いる装置でもよいし、スプリングを用いる装置でもよいし、圧縮空気を用いる装置でもよい。
移動制御部50は、減速開始タイミングTo以前に、空間15の生成を生成機構21に始めさせてから、シートベルト4の引張りを引張機構22に始めさせる。これにより、乗員6の後方移動が減速開始タイミングTo以前に始まる。
図9は、乗員6をシートベルト4の引張りで後方移動可能にする空間16をシートバック12の後傾により生成する場合の一例を示す図である。図10は、シートバック12の後傾により生成された空間16に乗員6をシートベルト4の引張りで後方移動させる場合の一例を示す
図9,10において、移動機構20は、シートバック12と乗員6との間に乗員6が後方移動可能な空間16を生成する生成機構23と、シートベルト4を引張ることにより乗員6を空間16に移動させる引張機構22とを有する。
生成機構23は、シートバック12を後傾させることによって、空間16を生成するものであり、例えば、シートバック12の全体を座部13に対して後傾させるリクライニング機構である。なお、空間16の生成手段は、これに限られない。図9,10の引張機構22については、引張機構22についての上述の説明を援用する。
移動制御部50は、減速開始タイミングTo以前に、空間16の生成を生成機構23に始めさせてから、シートベルト4の引張りを引張機構22に始めさせる。これにより、乗員6の後方移動が減速開始タイミングTo以前に始まる。
図11は、シート2全体の後方移動により乗員6を後方に移動させる場合の一例を示す図である。移動機構20は、シート2全体を後方に移動させるシートレール機構35を有する。シートレール機構35は、例えば、座部13を車両後部に向けてスライドさせるアクチュエータ又は電動モータを作動させることによって、シート2とともに乗員6を後方に移動させるものである。
移動制御部50は、減速開始タイミングTo以前に、シート2全体の後方移動をシートレール機構35に始めさせる。これにより、乗員6の後方移動が減速開始タイミングTo以前に始まる。
図12は、乗員6をエアバッグ17の膨張展開で後方移動可能にする空間15をシートバック12の一部の変形により生成する場合の一例を示す図である。図13は、シートバック12の一部の変形により生成された空間15に乗員6をエアバッグ17の膨張展開で後方移動させる場合の一例を示す図である。
図12,13において、移動機構20は、シートバック12と乗員6との間に乗員6が後方移動可能な空間15を生成する生成機構21と、乗員6の前方で膨張展開するエアバッグ17と、エアバッグ17を膨張展開させるガスを供給することにより乗員6を空間15に移動させるインフレータ18とを有する。図12,13の生成機構21については、生成機構21についての上述の説明を援用する。
移動制御部50は、減速開始タイミングTo以前に、空間15の生成を生成機構21に始めさせてから、エアバッグ17を膨張展開させるガスの供給をインフレータ18に始めさせる。これにより、乗員6の後方移動が減速開始タイミングTo以前に始まる。
図14は、乗員6をエアバッグ17の膨張展開で後方移動可能にする空間16をシートバック12の後傾により生成する場合の一例を示す図である。図15は、シートバック12の後傾により生成された空間16に乗員6をエアバッグ17の膨張展開で後方移動させる場合の一例を示す図である。
図14,15において、移動機構20は、シートバック12と乗員6との間に乗員6が後方移動可能な空間16を生成する生成機構23と、乗員6の前方で膨張展開するエアバッグ17と、エアバッグ17を膨張展開させるガスを供給することにより乗員6を空間15に移動させるインフレータ18とを有する。図14,15の生成機構23,エアバッグ17及びインフレータ18については、それらについての上述の説明を援用する。
移動制御部50は、減速開始タイミングTo以前に、空間16の生成を生成機構23に始めさせてから、エアバッグ17を膨張展開させるガスの供給をインフレータ18に始めさせる。これにより、乗員6の後方移動が減速開始タイミングTo以前に始まる。
このように、本実施形態の乗員移動制御装置によれば、乗員6の後方移動が減速開始タイミングTo以前に始まるので、乗員6の減速度の発生を早め易い。また、シート2を後方に移動させることで、ステアリング又はインストルメントパネルから膨張展開するエアバッグと乗員との間隔を離することができる。よって、エアバッグの近接展開の防止や、乗員のエネルギー吸収のための後方移動ストロークを増加させることができる。
以上、乗員移動制御装置を実施形態により説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。他の実施形態の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が、本発明の範囲内で可能である。
例えば、移動機構20は、乗員6をシートベルト4でシート2に拘束する拘束力を強化する強化機構を有してもよい。この強化機構は、例えば、シートベルト4をロックするベルトロック装置、シートベルト4を引張るプリテンショナー、シートベルト4を引張る電動モータ、シートベルト4を引張るスプリング、シートベルト4を引張る圧縮空気の少なくとも一つを用いる装置である。移動制御部50は、減速開始タイミングTo以前に、乗員6をシートベルト4でシート2に拘束する拘束力の強化を前記強化機構に始めさせる。
1 乗員移動制御装置
2 シート
3 リトラクタ
4 シートベルト
5 ベルトアンカー
6 乗員
7 タング
8 バックル
9 ショルダーベルト部
10 ラップベルト部
12 シートバック
13 座部
14 ヘッドレスト
15,16 空間
17 エアバッグ
18 インフレータ
20 移動機構
21,23 生成機構
22 引張機構
30 衝突予知部
35 シートレール機構
40 減速予測部
50 移動制御部
100 車両

Claims (6)

  1. 車両に搭載される乗員移動制御装置であって、
    シートバックを有するシートと、
    前記シートに座る乗員を前記シートに拘束するシートベルトと、
    前記乗員を後方に移動させる移動機構と、
    前記車両の前面衝突を予知する衝突予知部と、
    前記衝突予知部が予知した前記前面衝突により発生する前記乗員の減速度を予測し、その予測された減速度が前記乗員に発生し始める減速開始タイミングを予測する減速予測部と、
    前記減速開始タイミング以前に前記乗員の後方移動を前記移動機構に始めさせる移動制御部とを備える、乗員移動制御装置。
  2. 前記移動制御部は、前記減速開始タイミングから所定の時間遡ったタイミング以後に前記乗員の後方移動を前記移動機構に始めさせるものであり、
    前記所定の時間は、前記移動機構が前記乗員を後方に移動させることが可能な総距離を移動させるのに必要な移動時間である、請求項1に記載の乗員移動制御装置。
  3. 前記移動機構は、前記シートバックと前記乗員との間に前記乗員が移動可能な空間を生成する生成機構と、前記シートベルトを引張ることにより前記乗員を前記空間に移動させる引張機構とを有し、
    前記移動制御部は、前記減速開始タイミング以前に、前記空間の生成を前記生成機構に始めさせ、且つ、前記シートベルトの引張りを前記引張機構に始めさせる、請求項1又は2に記載の乗員移動制御装置。
  4. 前記移動機構は、前記シートバックと前記乗員との間に前記乗員が移動可能な空間を生成する生成機構と、前記乗員の前方で膨張展開するエアバッグと、前記エアバッグを膨張展開させるガスを供給することにより前記乗員を前記空間に移動させるインフレータとを有し、
    前記移動制御部は、前記減速開始タイミング以前に、前記空間の生成を前記生成機構に始めさせ、且つ、前記エアバッグの膨張展開を前記インフレータに始めさせる、請求項1又は2に記載の乗員移動制御装置。
  5. 前記生成機構は、前記シートバックの変形と後傾の少なくとも一方によって、前記空間を生成する、請求項3又は4に記載の乗員移動制御装置。
  6. 前記移動機構は、前記シートを後方に移動させるシートレール機構を有し、
    前記移動制御部は、前記減速開始タイミング以前に、前記シートの後方移動を前記シートレール機構に始めさせる、請求項1又は2に記載の乗員移動制御装置。
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