JP2016534562A - 熱電材料及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、性能に優れた熱電変換材料を開示する。本発明による熱電材料は、下記の化学式1で表れる。<化1>CuxSe前記化学式1において、2<x≦2.6である。

Description

本発明は、熱電変換技術に関し、より詳しくは、熱電変換特性に優れた熱電変換物質及びその製造方法、これを用いた用途に関する。
本出願は、2013年9月9日出願の韓国特許出願第10−2013−0107927号、2014年7月21日出願の韓国特許出願第10−2014−0091973号及び2014年9月4日出願の韓国特許出願第10−2014−0117861号に基づく優先権を主張し、該当出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に援用される。
化合物半導体は、シリコンやゲルマニウムのような単一元素ではなく、2種以上の元素が結合して半導体として働く化合物である。このような化合物半導体は、現在、様々な種類が開発され、多様な分野において用いられている。代表的に、ペルチェ効果(Peltier Effect)を用いた熱電変換素子、光電変換効果を用いた発光ダイオードやレーザーダイオードなどの発光素子と太陽電池などに化合物半導体が用いられている。
特に、熱電変換素子は、熱電変換発電や熱電変換冷却などに適用することができ、一般的にNタイプ熱電半導体とPタイプ熱電半導体とが、電気的には直列に接続され、熱的には並列に接続される方式で構成される。このうち、熱電変換発電とは、熱電変換素子に温度差を付与することで発生する熱起電力を用いて、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する発電形態をいい、熱電変換冷却とは、熱電変換素子の両端に直流電流を流したとき、両端にて温度差が発生する効果を用いて、電気エネルギーを熱エネルギーに変換する冷却形態をいう。
このような熱電変換素子のエネルギー変換効率は、おおよそ熱電変換材料の性能指数値であるZTに依存する。ここで、ZTはゼーベック(Seebeck)係数、電気伝導度及び熱伝導度などによって決められ得、ZT値が高いほど性能に優れた熱電変換材料となる。
現在まで熱電変換素子として使用できるよう多様な熱電材料の提案及び開発が進みつつあり、そのうち、Cu−Se系熱電材料としてCuSe(x≦2)が提案及び開発されている。これは、xが2以下の組成であるCuSeが既に知られていたためであると考えられる。
特に、最近、CuSe(1.98≦x≦2)において、比較的低い熱伝導度及び高いZT値が報告された。代表的に、チェン・リドン(Lidong Chen)グループは、CuSeが727℃にてZT=1.5を示すと報告している(Nature Materials,11,(2012),422−425)。また、MITのチェン・ガン(Gang Chen)グループは、xが2よりも小さいx=1.96(CuSe1.02)、x=1.98(CuSe1.01)の高いZT値を報告している(Nano Energy(2012),472−478)。
しかし、上記の両結果を見れば、600℃〜727℃で比較的良好なZT値が観察されるが、600℃以下の温度ではZT値が非常に低い結果を示している。このように、高温で高いZT値を有しても低温でZT値が低い熱電素材は好適ではなく、特に、発電用熱電素材としてはさらに適しない。これは、このような熱電素材が高温の熱源に適用されても、素材自体で発生する温度勾配(gradient)によって素材の一部が所望の温度よりもはるかに低い温度にあるためである。したがって、600℃以上の高い温度範囲では勿論、100℃〜600℃のように600℃未満の低い温度区間でも高いZT値を有することで、広い温度領域帯に亘り高いZT値を維持できる熱電材料の開発が求められている。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、広い温度領域帯で高い熱電変換性能を有する熱電材料及びその製造方法、これを用いた装置などを提供することを目的とする。
本発明の他の目的及び長所は、以下に記載する説明によって理解でき、本発明の実施例によってより明らかに分かるであろう。また、本発明の目的及び長所は、特許請求の範囲に示される手段及びその組合せによって実現することができる。
上記の課題を達成するため、本発明者は、熱電材料に関する研究を重ねた末、下記の化学式1で表れる熱電材料を合成することに成功し、このような新規な熱電変換材料が、優れた熱電変換性能を有することを確認し、本発明を完成するに至った。
<化1>
CuSe
前記化学式1において、2<x≦2.6である。
ここで、前記化学式1のxは、x≦2.2であり得る。
また、前記化学式1のxは、x≦2.15であり得る。
また、前記化学式1のxは、x≦2.1であり得る。
また、前記化学式1のxは、2.01≦xであり得る。
また、前記化学式1のxは、2.025≦xであり得る。
また、前記化学式1のxは、2.04<xであり得る。
また、前記化学式1のxは、2.05≦xであり得る。
また、前記化学式1のxは、2.075≦xであり得る。
また、上記の目的を達成するための本発明による熱電変換素子は、本発明による熱電材料を含む。
さらに、上記の目的を達成するための本発明による熱電発電装置は、本発明による熱電材料を含む。
本発明によれは、熱電変換性能に優れた熱電材料を提供することができる。
特に、本発明の一面による熱電材料は、100℃〜600℃の広い温度範囲で低い熱拡散度及び低い熱伝導度、並びに高いゼーベック係数及び高いZT値を確保することができる。
したがって、本発明による熱電材料は、従来の熱電材料を代替するか従来の熱電材料に加えてさらに他の一素材として使用可能である。
さらに、本発明による熱電材料は、600℃以下の温度、特に100℃〜200℃に近い低温でも従来の熱電材料に比べて高いZT値を維持することができる。したがって、本発明による熱電材料は、発電用熱電装置などに用いられる場合、比較的低い温度に露出する材料の場合にも安定的な熱電変換性能を確保することができる。
また、本発明による熱電材料は、太陽電池や赤外線窓(IR window)、赤外線センサー、マグネチック素子、メモリーなどにも用いることができる。
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施例を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
本発明の幾つかの実施例よる熱電材料のXRD分析結果を示すグラフである。 図1のA部分を拡大して示したグラフである。 本発明の一実施例による熱電材料のSEM/EDS分析結果を示した図である。 本発明の一実施例による熱電材料のSEM/EDS分析結果を示した図である。 本発明の一実施例による熱電材料のSEM/EDS分析結果を示した図である。 本発明の一実施例による熱電材料のSEM/EDS分析結果を示した図である。 本発明の一実施例による熱電材料のSEM/EDS分析結果を示した図である。 本発明の一実施例による熱電材料の温度に応じたXRD分析結果を示すグラフである。 本発明の一実施例による熱電材料の製造方法を概略的に示したフローチャートである。 本発明の実施例及び比較例による熱電材料の温度に応じた熱拡散度の測定結果を比較して示したグラフである。 本発明の実施例及び比較例による熱電材料の温度に応じたゼーベック係数の測定結果を比較して示したグラフである。 本発明の実施例及び比較例による熱電材料の温度に応じたZT値の測定結果を比較して示したグラフである。 本発明の一実施例による熱電材料のSIMイメージである。 比較例による熱電材料のSIMイメージである。 図10の実施例のみに対し、y軸スケールを変更して示したグラフである。 図11の実施例のみに対し、y軸スケールを変更して示したグラフである。 合成方法を異にして製造された本発明の互いに異なる実施例による熱電材料のXRD分析結果を比較して示したグラフである。 図17のD部分を拡大して示したグラフである。 合成方法を異にして製造された本発明の互いに異なる実施例による熱電材料の温度に応じた格子熱伝導度の測定結果を比較して示したグラフである。 合成方法を異にして製造された本発明の互いに異なる実施例による熱電材料の温度に応じたパワーファクターの測定結果を比較して示したグラフである。 合成方法を異にして製造された本発明の互いに異なる実施例による熱電材料の温度に応じたZT値の測定結果を比較して示したグラフである。
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施例を詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び特許請求の範囲に使われた用語や単語は通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応ずる意味及び概念で解釈されねばならない。
したがって、本明細書に記載された実施例及び図面に示された構成は、本発明の最も望ましい一実施例に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを表すものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解せねばならない。
本発明の一面による熱電材料は、以下のような化学式1で表すことができる。
<化1>
CuSe
前記化学式1において、2<x≦2.6である。
望ましくは、前記化学式1において、x≦2.2の条件を満たし得る。特に、前記化学式1において、x<2.2であり得る。
より望ましくは、前記化学式1において、x≦2.15の条件を満たし得る。
特に、前記化学式1において、x≦2.1の条件を満たすように構成され得る。
また、望ましくは、前記化学式1において、2.01≦xの条件を満たし得る。特に、前記化学式1において、2.01<xであり得る。
さらに望ましくは、前記化学式1において、2.025≦xの条件を満たし得る。このような条件で、本発明による熱電材料の熱電変換性能がさらに向上できる。
特に、前記化学式1において、2.04<xの条件を満たし得る。
望ましくは、前記化学式1において、2.05≦xの条件を満たし得る。
より望ましくは、前記化学式1において、2.075≦xの条件を満たし得る。
なお、前記化学式1で表れる熱電材料には、2次相が一部含まれ得、その量は熱処理条件によって変わり得る。
また、本発明による熱電材料は、銅含有粒子を含む熱電材料ともいえる。即ち、本発明の一面による熱電材料は、Cu及びSeを含むCu−SeマトリクスとCu含有粒子とを含み得る。ここで、Cu含有粒子とは、少なくともCuを含む粒子をいい、Cuのみで構成された粒子は勿論、Cu以外に他の元素を一つ以上さらに含む粒子もこれに含まれるといえる。
望ましくは、Cu含有粒子は、単一のCu組成のみで構成されたCu粒子、及びCuとOとが結合されたCu酸化物粒子、例えば、CuO粒子のうち少なくとも一つを含み得る。
特に、本発明による熱電材料は、Cu含有粒子としてインドット(Induced Nano DOT,INDOT)を含むことができる。ここで、インドットとは、熱電材料の形成過程中に自発的に生成されるナノメートル(nm)サイズ(例えば、直径1nm〜100nm)の粒子を意味する。即ち、本発明において、インドットは、熱電材料の形成過程中、外部から人為的に熱電材料内へ投入された粒子ではなく、熱電材料の内部で自ら誘導された粒子といえる。
さらに、本発明において、このようなナノドット、即ち、インドットは、半導体の結晶粒界(grain boundary)に存在できる。また、本発明において、インドットは、熱電材料の形成過程、特に、焼結過程で結晶粒界に生成され得る。この際、本発明による熱電材料に含まれるインドットは、焼結過程中に半導体の結晶粒界に自発的に誘導されるナノドット(induced nano−dot on grain boundary)と定義できる。この場合、本発明による熱電材料は、Cu−Seマトリクス及びインドットを含む熱電材料といえる。
本発明による熱電材料は、化学式に基づいて判断するとき、従来のCu−Se系熱電材料に比べてCuが相対的に多く含まれるといえる。この際、Cuのうち少なくとも一部は、Seとマトリクスを構成せず単一元素として単独で、または他の元素、例えば、酸素と結合した形態で存在でき、このように単独または他の元素との結合形態で存在するCuが、ナノドットのような形態で含まれ得る。これについては、実験結果を参照してより具体的に説明する。
図1は、本発明の幾つかの実施例による熱電材料のXRD分析結果を示したグラフであり、図2は、図1のA部分を拡大して示したグラフである。
より具体的に、図1及び図2は、本発明の実施例であって、CuSe(x=2.025,2.05,2.075,2.1)熱電材料(下記の実施例2〜5と同様の方法で製造)のXRDパターンに対する分析グラフである(x軸の単位は、degreeである)。特に、図1は、区分の便宜のために、各実施例のXRDパターン分析グラフを上下方向に所定間隔ずらして示している。また、図2は、比較の便宜のために、各実施例のグラフが互いに重なるように示されている。さらに、図2は、Cuが単一組成で存在するときに現れるCuピークがBで示されている。
図1及び図2を参照すれば、CuSeにおいて、銅の相対的含量であるxが2.025から、2.05、2.075、2.1へ増加するほど、Cuピークの高さが次第に高くなることを確認することができる。したがって、このようなXRD分析結果によれば、xが2を超過して次第に増加するほど、超過して含まれたCuは、SeとCuSeのようなマトリクスを構成せず、単独で存在できることが分かる。
なお、このようにSeとマトリクスを構成せず存在するCuは、ナノドットの形態で存在できる。そして、このようなCu含有ナノドットは、熱電材料の内部、特に、Cu−Seマトリクスの結晶粒界において互いに凝集(aggregation)した形態で存在できる。即ち、本発明による熱電材用において、Cu−Seマトリクスは、複数の結晶粒(grain)で構成され、Cu含有インドットは、このようなマトリクスの結晶粒界面(grain boundary)に位置できる。
図3〜図7は、本発明の一実施例による熱電材料のSEM/EDS分析結果を示した図である。
より具体的に、図3は、本発明の一実施例であって、Cu2.075Seの一部分に対するSEM撮影写真であり、図4及び図5は、本発明の他の実施例であって、Cu2.1Seの互いに異なる部分に対するSEM撮影写真である。また、図6は、図3におけるC1部分のEDS分析結果を示したグラフであり、図7は、図3におけるC2部分のEDS分析結果を示したグラフである。
先ず、図3〜図5の写真を参照すれば、約数マイクロメートル〜数十マイクロメートル(例えば、1μm〜100μm)の大きさを有する複数の結晶粒と、このような結晶粒よりも大きさが小さいナノメートルサイズの複数のナノドット(nano−dot)が存在することが分かる。この際、ナノドットは、ほとんどが図面に示したように複数の結晶粒を備えるマトリクスの結晶粒界に沿って形成され、少なくとも一部はC2で示された部分のように互いに凝集した形態で存在することが分かる。特に、図4及び図5のSEM写真を見れば、ナノドット、例えば、平均粒径が1nm〜500nmのサイズを有するナノドットがCu−Seマトリクス結晶粒界に沿って多く分布していることが明らかに示されている。
次に、ナノドットが観察されない図3のC1部分、即ち、グレーンの内部を分析した図6の結果を参照すれば、CuピークとSeピークが主に形成されたことが分かる。このことから、図3のC1部分では、CuがSeとマトリクスを構成することが分かる。即ち、図3に示したグレーンは、Cu及びSeを主成分とするCu−Seグレーンといえる。また、定量分析によってこのようなCu−SeマトリクスはCuSeであって、xは2、または2に近い値を有する形態で存在することが分かる。
一方、ナノドットが固まっているように観測された図3のC2部分を分析した図7の結果を参照すれば、Cuピークが支配的に高く形成されたことが分かる。これは、ナノドットがCu−Seマトリクスではなく、Cuとして存在することを示すといえる。Seピークが少し観察されたことは、分析装備の分解能の限界または分析法の限界などでナノドットの周辺またはその下部に位置したCu−Seマトリクスに存在するSeが測定されたことと見られる。
したがって、このような結果に基づき、図3のC2部分に凝集している粒子は、Cuを含むナノドットであることを確認することができる。したがって、本発明の一面による熱電材料は、Cu及びSeで構成されたCu−Seマトリクスとともに、Cu粒子、特に、Cu含有インドットを含む熱電材料といえる。特に、このようなCu含有インドットの少なくとも一部は、熱電材料において互いに凝集した形態で存在し得る。ここで、このようなCu含有インドットは、Cu単独で構成された形態でも存在し得るが、図7でOピークが若干観察されたように、Oと結合してCuOのようなCu酸化物の形態で存在することもある。
このように、本発明の一面による熱電材料は、Cu含有ナノドット、特に、インドット及びCu−Seマトリクスを含むことができる。ここで、Cu−Seマトリクスは、CuSeの化学式で表れ、ここで、xは、正の有理数である。特に、xは2周辺の値、例えば、1.8〜2.2の値を有し得る。さらに、xは、2以下の値、例えば、1.8〜2.0の値を有し得る。例えば、本発明による熱電材料は、CuSeマトリクス及びCu含有ナノドットを含み得る。Cu含有ナノドットは、 フォノン散乱(phonon scattering)を起こして熱拡散度を低下させることができる。
ここで、Cu含有ナノドットは、前述のように、Cu−Seマトリクス結晶界面間に存在し得る。例えば、本発明による熱電材料は、CuSeマトリクスと共に、このようなマトリクスの結晶界面間に単一組成の銅粒子を含むことができる。勿論、Cu含有ナノドットの一部は、Cu−Seマトリクスの結晶の内部に存在することもある。
また、本発明の一面による熱電材料は、Cu及びSeを含み、所定温度で複数の結晶構造(crystal structure)を有する熱電材料であり得る。即ち、本発明による熱電材料は、Cu原子及びSe原子から構成される結晶構造が所定温度で二つ以上の形態で存在し得る。
特に、本発明による熱電材料は、100℃〜300℃の温度範囲のうち所定温度で、互いに異なる複数の結晶格子構造を有し得る。
図8は、本発明の一実施例による熱電材料の温度に応じたXRD分析結果を示すグラフである。
より具体的に、図8は、本発明の一実施例であって、Cu2.1Seに対し、25℃、50℃、100℃、150℃、200℃、250℃、300℃及び350℃の各温度条件で、XRDを測定したグラフである。
また、図8では、Cubic_Fm−3m、Cubic_F−43m、Monoclinic_C2/C及びCu_Cubic_Fm−3m、4つの相にあたるピークの各部分に対し、いずれの相に対応するピークであるかを代表的に表示した。例えば、図8において、Cubic_Fm−3mの結晶構造に対しては該当のピークに正四角形で示し、Cubic_F−43mの結晶構造に対しては該当のピークに逆三角形で示し、Monoclinic_C2/Cの結晶構造に対しては該当のピークに星印で示し、Cu_Cubic_Fm−3mの結晶構造に対しては該当のピークに菱形で示した。
図8を参照すれば、25℃及び50℃の温度では、単独で存在するCu粒子による立方晶結晶構造(Cu_Cubic_Fm−3m)にあたるピークを除いては、主に単斜晶(Monoclinic_C2/C)結晶構造にあたるピークのみが存在することが分かる。したがって、本発明による熱電材料の場合、50℃以下の温度で、Cu原子及びSe原子から構成される結晶が単斜晶(Monoclinic_C2/C)結晶構造の単一相の形態で存在することが分かる。
しかし、100℃の温度での測定結果を見れば、単斜晶結晶構造にあたるピークとともに、立方晶結晶構造にあたるピークも存在することが分かる。即ち、100℃の温度では単斜晶結晶構造が支配的であるが、立方晶結晶構造が現われたことが分かる。したがって、本発明による熱電材料は、100℃の温度条件で、単斜晶結晶構造と立方晶結晶構造とを同時に備える複数の結晶構造を含むといえる。さらに、図8の実施例で、立方晶結晶構造にあたるピークとして、空間群(space group)を異にする二つの立方晶結晶構造(Cubic_Fm−3m、Cubic_F−43m)に対するピークが全て観察されることが分かる。このことから、本発明による熱電材料は、100℃の温度条件で、一種類の単斜晶結晶構造(Monoclinic_C2/C)及び二種類の立方晶結晶構造を含む結晶構造を有すると言える。したがって、この場合、本発明のこのような面による熱電材料は、Cu原子及びSe原子から構成された結晶が100℃の温度条件で3つ以上の結晶構造を有するともいえる。そして、本発明による熱電材料は、50℃から100℃に温度を上昇させる場合、単斜晶結晶構造の一部が二種類の立方晶結晶構造へ相変化(phase transition)するともいえる。
また、150℃、200℃及び250℃の温度での測定結果を見れば、単斜晶相にあたるピークはほとんどなくなり、二つの立方晶相にあたるピークのみが主に存在することが分かる。したがって、本発明による他の熱電材料は、150℃〜250℃の温度条件、特に150℃、200℃及び250℃のうち少なくとも一つの温度条件で、Cu原子及びSe原子から構成された結晶が、空間群が互いに異なる二種類の立方晶結晶構造(Cubic_Fm−3m、Cubic_F−43m)を含む形態に形成されると言える。また、この際、二種類の立方晶結晶構造の空間群は、それぞれFm−3m及びF−43mで示すことができる。
このことから、本発明による熱電材料は、100℃から150℃に温度が上昇することにつれ、単斜晶結晶構造のほとんどが立方晶結晶構造に相変化するといえる。
さらに、本発明による熱電材料は、図8の測定結果を参照するとき、150℃から200℃に温度が上昇することにつれ、F−43mの立方晶結晶構造の比率が相対的に増加する。
また、本発明による熱電材料は、図8の測定結果を参照するとき、200℃から250℃に温度が上昇することにつれ、F−43mの立方晶結晶構造の比率が相対的に減少する。
なお、図8の測定結果において、300℃及び350℃の温度では、Cubic_Fm−3m相にあたるピークのみが主に存在することが分かる。したがって、本発明による熱電材料の場合、300℃以上の温度では、Cubic_Fm−3m形態の単一結晶構造の形態で存在することが分かる。また、かかる結果から、本発明による熱電材料は、250℃から300℃以上に温度が増加することにつれ、F−43mの立方晶結晶構造がなくなり、Fm−3mの立方晶結晶構造のみが単一相の形態で現れることが分かる。
前記XRD測定結果から見たように、本発明による熱電材料は、100℃〜300℃の温度範囲のうち所定温度の条件で、Cu原子及びSe原子から構成される結晶構造が互いに異なる複数の形態で混在するといえる。
一方、本発明の一面による熱電材料は、Cu及びSeを含むCu−Se系熱電材料であって、従来のCu−Se系熱電材料に比べ、熱伝導度が低く、かつZT値の高い熱電材料である。
特に、本発明による熱電材料は、Cu及びSeから構成され得、この場合、CuSeの化学式(ここで、xは有理数)で表すことができる。
また、本発明による熱電材料は、100℃〜600℃の温度範囲で熱拡散度が0.5mm/s以下であり得る。
また、本発明による熱電材料は、100℃〜600℃の温度範囲全区間にわたってZT値が0.3以上であり得る。
特に、本発明による熱電材料は、100℃の温度条件でのZT値が0.3以上であり得る。望ましくは、本発明による熱電材料は、100℃の温度条件でのZT値が0.4以上であり得る。
また、本発明による熱電材料は、200℃の温度条件でのZT値が0.4以上であり得る。望ましくは、本発明による熱電材料は、200℃の温度条件でのZT値が0.5以上であり得る。より望ましくは、本発明による熱電材料は、200℃の温度条件でのZT値が0.6超であり得る。
また、本発明による熱電材料は、300℃の温度条件でのZT値が0.6以上であり得る。望ましくは、本発明による熱電材料は、300℃の温度条件でのZT値が0.75以上であり得る。より望ましくは、本発明による熱電材料は、300℃の温度条件でのZT値が0.8超であり得る。さらに望ましくは、本発明による熱電材料は、300℃の温度条件でのZT値が0.9超であり得る。
また、本発明による熱電材料は、400℃の温度条件でのZT値が0.7以上であり得る。望ましくは、本発明による熱電材料は、400℃の温度条件でのZT値が0.8以上であり得る。より望ましくは、本発明による熱電材料は、400℃の温度条件でのZT値が1.0以上であり得る。
また、本発明による熱電材料は、500℃の温度条件でのZT値が0.6以上であり得る。望ましくは、本発明による熱電材料は、500℃の温度条件でのZT値が0.7以上であり得る。より望ましくは、本発明による熱電材料は、500℃の温度条件でのZT値が1.1以上であり得る。さらに望ましくは、本発明による熱電材料は、500℃の温度条件でのZT値が1.3以上であり得る。
また、本発明による熱電材料は、600℃の温度条件でのZT値が0.6であり得る。望ましくは、本発明による熱電材料は、600℃の温度条件でのZT値が0.8以上であり得る。より望ましくは、本発明による熱電材料は、600℃の温度条件でのZT値が1.4以上であり得る。さらに望ましくは、本発明による熱電材料は、600℃の温度条件でのZT値が1.8以上であり得る。
本発明による熱電材料は、以下のような熱電材料の製造方法で製造することができる。
図9は、本発明の一実施例による熱電材料の製造方法を概略的に示したフローチャートである。
図9に示したように、前記化学式1で表れる、本発明による熱電材料の製造方法は、混合物の形成段階(S110)及び合成物の形成段階(S120)を含み得る。
前記混合物の形成段階(S110)は、原料としてCuとSeとを混合して混合物を形成する段階である。特に、S110段階は、前記化学式1、即ち、CuSe(xは、正の有理数、特に、2<x≦2.6)の化学式量に合うようにCu及びSeを秤量し、これらを混合することで混合物を形成する段階である。
この際、S110段階は、粉末形態のCuとSeとを混合し得る。この場合、CuとSeとの混合がより容易に行われ、CuSeの合成がより容易に行われ得る。
なお、前記混合物の形成段階(S110)で、CuとSeとの混合は、モルタル(mortar)を用いたハンドミル(hand mill)、ボールミル(ball mill)、遊星ボールミル(planetary ball mill)などの方式で行われ得るが、本発明がこのような混合方式によって制限されることではない。
前記合成物の形成段階(S120)は、S110段階で形成された混合物を熱処理することによってCuSe(2<x≦2.6)で表れる物質を合成する段階である。例えば、S120段階では、CuとSeとの混合物をファーニス(furnace)に投入して所定温度で所定時間加熱することで、CuSe化合物が合成され得る。
望ましくは、S120段階は、固相反応(Solid State Reaction,SSR)方式で行われる。このような固相反応方式による合成の場合、合成に用いられる原材料、即ち、混合物が合成過程で液相に変わらず、固相で反応が起きる。
例えば、S120段階は、200℃〜650℃の温度範囲で1時間〜24時間行われ得る。このような温度は、Cuの融点よりも低い温度範囲であるため、かかる温度範囲で加熱される場合、Cuは溶けない状態でCuSeが合成される。特に、S120段階は、500℃の温度条件下で15時間行われ得る。
S120段階で、CuSe合成のためにCuとSeとの混合物は、超硬モールドに入れられペレット(pellet)形態とされ、このようなペレット形態の混合物は溶融シリカチューブ(fused silica tube) の中に入れられて真空封止され得る。そして、このように真空封止された第1 混合物は、ファーニスに投入されて熱処理され得る。
望ましくは、本発明による熱電材料の製造方法は、合成物の形成段階(S120)の後、前記合成物を加圧焼結する段階(S130)をさらに含み得る。
ここで、S130段階は、ホットプレス(Hot Press;HP) 方式や放電プラズマ焼結(Spark Plasma Sintering; SPS)方式で行われることが望ましい。本発明による熱電材料の場合、このような加圧焼結方式で焼結されるとき、高い焼結密度と熱電性能の向上効果を容易に得ることができる。
例えば、前記加圧焼結段階は、30MPa〜200MPaの圧力条件下で行われ得る。また、前記加圧焼結段階は、300℃〜800℃の温度条件下で行われ得る。そして、前記加圧焼結段階は、前記圧力及び温度条件下で1分〜12時間行われ得る。
また、S130段階は、真空状態、または水素を一部含んでいるか、水素を含まないAr、He、Nなどの気体を流しながら行われ得る。
また、望ましくは、S130段階は、S120段階で形成された合成物を粉末形態に粉碎した後、加圧焼結する方式で行われ得る。この場合、焼結及び測定過程での便宜性を向上させ、かつ焼結密度をさらに増加させることができる。
特に、本発明の一面による熱電材料において、Cu含有粒子は、このような加圧焼結の段階(S130)で自発的に形成されたものであり得る。即ち、本発明による熱電材料のCu含有粒子は、外部から人為的に投入されたものではなく、前記製造過程、特に、焼結過程で自発的に誘導されたものであり得る。そのため、本発明によるCu含有粒子は、インドットであり得る。特に、本発明による熱電材料の場合、焼結過程中に、マトリクスの結晶界面に自発的に誘導されるナノドット(induced nano−dot on grain boundary)を含む熱電材料であり得る。本発明のこのような面によれば、Cu含有粒子を熱電材料の内部、特に、結晶界面に投入するための高度の努力を払わなくても良いため、Cu含有粒子の形成が容易になされる。
本発明による熱電変換素子は、前述の熱電材料を含む。特に、本発明による熱電材料は、従来の熱電材料、特に、Cu−Se系熱電材料に比べて広い温度範囲でZT値が効果的に向上できる。そのため、本発明による熱電材料は、従来の熱電変換材料を代替するか、従来の化合物半導体に加え、熱電変換素子に有用に用いることができる。
さらに、本発明による熱電材料は、廃熱源などを用いて熱電発電する熱電発電装置に用いることができる。即ち、本発明による熱電発電装置は、上述の本発明による熱電材料を含む。本発明による熱電材料の場合、100℃〜600℃の温度領域帯のように、広い温度範囲で高いZT値を示すため、熱電発電にさらに有用に適用可能である。
また、本発明による熱電材料は、バルク型熱電材料の形態に製造することもできる。
以下、本発明を具体的な実施例を挙げて説明する。しかし、本発明による実施例は多くの他の形態に変形されることができ、本発明の範囲が後述する実施例に限定されると解釈されてはならない。本発明の実施例は当業界で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。
実施例1
Cu2.01Seを合成するために、パウダー形態のCu及びSeを、このような化学式に合わせて秤量した後、アルミナモルタル(alumina mortar)に入れて混合した。混合した材料は、超硬モールドに入れてペレットにし、溶融シリカチューブに入れて真空封止した。その後、これを箱形炉(box furnace)に入れて500℃で15時間加熱した後、室温まで徐々に冷やすことでCu2.01Se合成物を得た。
続いて、このCu2.01Se合成物をホットプレス用超硬モールドに充填した後、650℃の条件で、真空状態でホットプレス焼結することで実施例1の試料を得た。この際、焼結密度は、理論値に対し98%以上となるようにした。
実施例2
Cu2.025Seを合成するために、パウダー形態のCu及びSeを、このような化学式に合わせて秤量した後、実施例1と同様の方式で混合及び合成過程を経てCu2.025Se合成物を得た。その後、これに対し、実施例1と同様の方式で焼結過程を経て実施例2の試料を得た。
実施例3
Cu2.05Seを合成するために、パウダー形態のCu及びSeを、このような化学式に合わせて秤量した後、実施例1と同様の方式で混合及び合成過程を経てCu2.05Se合成物を得た。その後、これに対し、実施例1と同様の方式で焼結過程を経て実施例3の試料を得た。
実施例4
Cu2.075Seを合成するために、パウダー形態のCu及びSeを、このような化学式に合わせて秤量した後、実施例1と同様の方式で混合及び合成過程を経てCu2.075Se合成物を得た。その後、これに対し、実施例1と同様の方式で焼結過程を経て実施例4の試料を得た。
実施例5
Cu2.1Seを合成するために、パウダー形態のCu及びSeを、このような化学式に合わせて秤量した後、実施例1と同様の方式で混合及び合成過程を経てCu2.1Se合成物を得た。その後、これに対し、実施例1と同様の方式で焼結過程を経て実施例5の試料を得た。
実施例6
Cu2.15Seを合成するために、パウダー形態のCu及びSeを、このような化学式に合わせて秤量した後、実施例1と同様の方式で混合及び合成過程を経てCu2.15Se合成物を得た。その後、これに対し、実施例1と同様の方式で焼結過程を経て実施例6の試料を得た。
実施例7
Cu2.2Seを合成するために、パウダー形態のCu及びSeを、このような化学式に合わせて秤量した後、実施例1と同様の方式で混合及び合成過程を経てCu2.2Seの合成物を得た。その後、これに対し、実施例1と同様の方式で焼結過程を経て実施例7の試料を得た。
比較例1
Cu1.8Seを合成するために、パウダー形態のCu及びSeを、このような化学式に合わせて秤量した後、実施例1と同様の方式で混合及び合成過程を経てCu1.8Se合成物を得た。そして、これに対し、実施例1と同様の方式で焼結過程を経て比較例1の試料を得た。
比較例2
Cu1.9Seを合成するために、パウダー形態のCu及びSeを、このような化学式に合わせて秤量した後、実施例1と同一の方式で混合及び合成過程を経てCu1.9Se合成物を得た。その後、これに対し、実施例1と同様の方式で焼結過程を経て比較例2の試料を得た。
比較例3
Cu2.0Seを合成するために、パウダー形態のCu及びSeを、このような化学式に合わせて秤量した後、実施例1と同様の方式で混合及び合成過程を経てCu2.0Se合成物を得た。その後、これに対し、実施例1と同様の方式で焼結過程を経て比較例3の試料を得た。
このように得られた実施例1〜実施例7の試料及び比較例1〜比較例3の試料に対しては、LFA457(Netzsch社製)を用いて所定温度の間隔で熱拡散度(TD)を測定し、その結果を実施例1〜実施例7及び比較例1〜比較例3として、図10に示した。
そして、実施例1〜実施例7の試料及び比較例1〜比較例3の試料それぞれの他の一部に対し、ZEM−3(Ulvac−Riko,Inc製)を用いて所定温度の間隔で試料の電気伝導度及びゼーベック係数を測定し、そのうち、ゼーベック係数(S)の測定結果を、実施例1〜実施例7及び比較例1〜比較例3として、図11に示した。そして、以上で測定されたそれぞれの値を用いてZT値を計算し、その結果を実施例1〜実施例7及び比較例1〜比較例3として、図12に示した。
まず、図10の結果を参照すれば、CuSeの化学式において、xが2超である実施例1〜実施例7の熱電材料が、xが2以下である比較例1〜比較例3の熱電材料に比べ、100℃〜700℃の全体温度測定区間に亘り、熱拡散度が著しく低いことが分かる。
特に、本発明による実施例の試料は、100℃〜600℃の温度範囲全区間に亘り、熱拡散度が0.5mm/s以下、望ましくは0.4mm/s未満であって、比較例の試料に比べて著しく低いことが分かる。
次に、図11の結果を参照すれば、本発明による実施例1〜実施例7の熱電材料が、比較例1〜比較例3の熱電材料に比べ、100℃〜700℃の全体温度測定区間に亘り、ゼーベック係数が非常に高いことが分かる。
また、図12の結果を参照して各試料に対するZT値を見れば、本発明による実施例1〜実施例7の熱電材料が比較例1〜比較例3の熱電材料に比べ、ZT値が遥かに高いことが分かる。
特に、比較例による熱電材料の場合、おおよそ500℃未満の温度範囲ではZT値が非常に低く、特に、100℃〜300℃の低温区間ではZT値が0.2以下であって、非常に低い値を示している。
これに対し、本発明の実施例による熱電材料の場合、500℃以上の高温区間では勿論、500℃未満の低温ないし中温区間でも比較例に比べて非常に高いZT値を有することが分かる。
概略的に、実施例1〜実施例6の熱電材料は、比較例1〜比較例3の熱電材料に比べ、600℃の温度では約2倍の高いZT値の性能向上を示している。
より具体的に見れば、比較例の熱電材料は、100℃の温度条件でZT値がおおよそ0.15〜0.1以下の非常に低い性能を示す一方、本発明による実施例の熱電材料は、100℃の温度条件においても0.3〜0.4以上の高い性能を示している。
また、200℃の温度条件において、比較例の熱電材料は100℃の場合と類似に、0.15〜0.1以下の非常に低いZT値を示すことに対し、本発明による実施例の熱電材料は0.4以上、多くは0.5〜0.7の高いZT値を示している。
また、300℃の温度条件において、比較例の熱電材料は、ZT値が約0.1〜0.2近所に存在する一方、本発明による実施例の熱電材料は、全て0.6以上、多くは0.7または0.8以上の値を示し、大きい差を示している。
また、400℃の温度条件において、比較例の熱電材料は、ZT値が0.1〜0.2、高くは0.35程度の値を示しているに対し、本発明による実施例の熱電材料は、全て0.7以上の値を示し、ほとんどは0.8以上、多くは1.0〜1.2の高い値を示している。
また、500℃の温度条件において、比較例の熱電材料は、おおよそ0.5以下の値を示す一方、本発明による実施例の熱電材料は0.6以上、多くは1.0〜1.4の非常に高いZT値を有することが分かる。
また、600℃の温度条件において、比較例1〜比較例3の熱電材料は、おおよそ0.4〜0.9のZT値を示す一方、本発明による実施例1〜実施例5の熱電材料は、1.4〜1.7の非常に高いZT値を有し、比較例の熱電材料とは大きい差があることが分かる。
以上の結果をまとめれば、本発明の各実施例による熱電材料は、比較例による従来の熱電材料に比べ、100℃〜600℃の全体温度区間に亘って、熱拡散度が著しく低く、ZT値が顕著に高いことが分かる。このことから、本発明による熱電材料は、熱電変換性能に優れ、熱電変換材料として非常に有用に用いることができる。
一方、前述のように、本発明による熱電材料は、Cu−Seマトリクスの他に、Cuを含む粒子、特にインドットをさらに含み得る。これについては、図13及び図14を参照して説明する。
図13は、実施例4で製造された試料のSIM(Scanning Ion Microscope)イメージであり、図14は、前記比較例3で製造された試料のSIMイメージである。
先ず、図13を参照すれは、本発明の実施例4によるCu2.075Seで表れる熱電材料の場合、ナノドットが存在することが分かる。そして、このようなナノドットは、前述のように、Cuの含有されたナノドットである。特に、図13に示したように、ナノドットは、結晶粒界に沿って主に分布し得る。
これに対し、図14を参照すれば、CuSeで示される従来のCu−Se熱電材料には、ナノドットが存在しないことが分かる。但し、図14においては、黒い点のように見えるものがあるが、これはポア(pore)であるだけで、ナノドットではない。
なお、実施例4の他にも、実施例1〜実施例3、実施例5〜実施例7に対しても、Cu含有ナノドット、特にインドットが含まれたことを確認した。
一方、図10及び図11では実施例どうしの区分が難しいため、各実施例の容易な比較のために、図15及び図16を参照して説明する。
図15及び図16は、それぞれ図10及び図11の実施例のみに対し、y軸スケールを変更して示したグラフである。
図15及び図16を参照すれば、化学式1(CuSe)で表れる本発明による熱電材料において、xの範囲がx>2.04、より具体的にはx≧2.05であるとき、熱拡散度がさらに低くなり、ゼーベック係数がさらに高くなることが分かる。
さらに、図15の熱拡散度(TD)の結果を見れば、おおよそ化学式1のxが2.04未満の実施例1及び実施例2に比べ、xが2.04超の実施例3〜実施例7の熱拡散度が、相対的に低いことが分かる。特に、200℃〜600℃の温度区間で、実施例5〜実施例7、特に、実施例5及び実施例6の結果が著しく低く示されている。
また、図16のゼーベック係数(S)の結果を見れば、おおよそ化学式1のxが2.04未満の実施例1及び実施例2に比べ、xが2.04超の実施例3〜実施例7のゼーベック係数が相対的に高いことが分かる。特に、実施例5〜実施例7の場合、ゼーベック係数が他の実施例に比べて著しく高く示されている。特に、100℃〜200℃の区間、及び400℃〜600℃の区間では、実施例6及び実施例7のゼーベック係数が他の実施例に比べて非常に高く示されている。
一方、前述のように、本発明による熱電材料は、固相反応(SSR)方式で合成することが望ましい。以下、このようなSSR合成方式について、メルティング方式に比べてその効果を説明する。
実施例8
Cu2.025Seを合成するために、パウダー形態のCu及びSeを、このような化学式に合わせて秤量した後、アルミナモルタルに入れて混合した。混合された材料は、超硬モールドに入れてペレットにし、溶融シリカチューブに入れて真空封止した。その後、これを箱形炉に入れて1100℃で12時間加熱し、昇温時間は9時間にした。それから、これを800℃で24時間さらに加熱し、減温時間は24時間にした。このような加熱後は、室温まで徐々に冷やすことでCu2.025Se合成物を得た。
続いて、得られたCu2.025Se合成物をホットプレス用超硬モールドに充填した後、650℃の条件で、真空状態でホットプレス焼結することで実施例8の試料を得た。この際、焼結密度は、理論値に対し98%以上となるようにした。
実施例9
Cu2.1Seを合成するために、パウダー形態のCu及びSeを、このような化学式に合わせて秤量した後、実施例8と同様の方式で混合及び合成過程を経てCu2.1Se合成物を得た。続いて、これに対し、実施例8と同様の方式で焼結過程を経て実施例9の試料を得た。
このような実施例8及び実施例9による試料の場合、実施例1〜実施例7とは合成方式を異にした。即ち、実施例1〜実施例7による試料の場合、原材料の少なくとも一部が溶けない状態で合成が行われるSSR方式で熱電材料を合成したが、実施例8及び実施例9による試料の場合、すべての原材料が融点以上に加熱されるメルティング方式で熱電材料を合成した。
このように得られた実施例8及び実施例9試料に対し、XRD分析を行い、その結果を図17に示した。また、これらとの比較のためにSSR方式で合成された実施例2及び実施例5に相応する試料に対してもXRD分析を行い、その結果を図17に併せて示し、その一部分を拡大して図18に示した。特に、図17は、区分の便宜のために、各実施例に対するXRDパターン分析グラフを、互いに上下方向に所定間隔ずらして示している。そして、図18は、各実施例のグラフが互いに重なるように示されている。さらに、図18は、Cuが単一組成で存在するときに現れるCuピークがEで表示されている。
図17及び図18を参照すれば、SSR方式で合成された実施例2及び実施例5のCuピークの高さが、メルティング方式で合成された実施例8及び実施例9のCuピークの高さよりもはるかに高く形成されたことを確認することができる。したがって、このようなXRD分析結果によれば、本発明による熱電材料がメルティング方式で合成された場合よりもSSR方式で合成された場合が、単独で存在するCuが多いことが分かる。特に、メルティング方式の場合、銅がナノドットの形態でCu−Seマトリクスの内部や結晶粒界に存在せず、外部へ抜け出し、析出された形態で存在できるようになる。そのため、本発明による熱電材料の場合、SSR方式で合成することが望ましい。このようなメルティング方式に対するSSR方式の長所については、図19〜図21を参照してより具体的に説明する。
図19〜図21は、実施例2、実施例5、実施例8及び実施例9に対し、温度による格子熱伝導度(κ)、パワーファクター(PF)及びZT値を測定し、その結果を比較して示したグラフである。
まず、図19において、格子熱伝導度は、ウィーデマン・フランツの法則(Wiedemann−Franz Law)を用いて求め、ここで使用したローレンツ定数は1.86×10−8である。より具体的に、格子熱伝導度は次のような数式を用いて計算可能である。
κ=κtotal−κ
ここで、κは格子熱伝導度、κtotalは熱伝導度、κは電気伝導度による熱伝導度を示す。そして、κは次のように表れ得る。
κ=σLT
ここで、σは電気伝導度を意味し、Lはローレンツ定数であって、1.86×10−8を示す。また、Tは、温度(K)を示す。
図19の結果を参照すれば、SSR方式で合成された実施例2及び実施例5の場合、メルティング方式で合成された実施例8及び実施例9に比べ、格子熱伝導度が相対的に低いことが分かる。特に、同一組成の実施例2と実施例8とを比較すれば、温度による格子熱伝導度の変化パターンは類似であるが、実施例2の場合、実施例8に比べ100℃〜600℃の全体温度範囲で、格子熱伝導度が著しく低いことが分かる。また、同一組成の実施例5と実施例9とを比較しても、200℃〜600℃の温度範囲でSSR方式による実施例5の格子熱伝導度が実施例9の格子熱伝導度よりも低く、温度が高くなるほどその差はさらに大きくなることが分かる。
続いて、図20の結果を参照すれば、SSR方式で合成された実施例2及び実施例5の場合、メルティング方式で合成された実施例8及び実施例9に比べ、パワーファクター(PF)が相対的に高いことが分かる。特に、同一組成の実施例2と実施例8とを比較すれば、SSR方式による実施例2が、メルティング方式による実施例8よりもパワーファクターが100℃〜600℃の全体温度測定区間で高く示されている。また、他の同一組成の実施例5と実施例9とを比較しても、100℃〜600℃の全体温度測定区間で実施例5が、実施例 9よりも高く示されている。
最後に、図21の結果を参照すれば、SSR方式で合成された実施例2及び実施例5の場合、メルティング方式で合成された実施例8及び実施例9に比べ、ZTが相対的に高いことが分かる。特に、同一組成の実施例2と実施例8とを比較すれば、SSR方式による実施例2が、メルティング方式による実施例8よりもZTが200℃〜600℃の温度測定区間で高く示されている。また、他の同一組成の実施例5及び実施例9を比較しても、100℃〜600℃の全体温度測定区間で実施例5が、実施例9よりも高く示されている。
このような点をまとめれば、本発明による熱電材料の場合、SSR方式によって合成されたものが、メルティング方式によって合成されたものよりも高い熱電性能を有しているといえる。
以上のように、本発明を限定された実施例と図面によって説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の属する技術分野における通常の知識を持つ者によって本発明の技術思想と以下に記載する特許請求の範囲の均等範囲内で、多様な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。

Claims (8)

  1. 下記の化学式1で表れる熱電材料。
    <化1>
    CuSe
    前記化学式1において、2<x≦2.6である。
  2. 前記化学式1のxが、x≦2.2であることを特徴とする請求項1に記載の熱電材料。
  3. 前記化学式1のxが、x≦2.15であることを特徴とする請求項1に記載の熱電材料。
  4. 前記化学式1のxが、x≦2.1であることを特徴とする請求項1に記載の熱電材料。
  5. 前記化学式1のxが、2.01≦xであることを特徴とする請求項1に記載の熱電材料。
  6. 前記化学式1のxが、2.025≦xであることを特徴とする請求項1に記載の熱電材料。
  7. 請求項1〜6のうちいずれか一項に記載の熱電材料を含む熱電変換素子。
  8. 請求項1〜6のうちいずれか一項に記載の熱電材料を含む熱電発電装置。
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