JP2016528252A - アンドロゲン標的治療を使用する新生物障害の処置のためのバイオマーカー - Google Patents

アンドロゲン標的治療を使用する新生物障害の処置のためのバイオマーカー Download PDF

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Abstract

本明細書では、それを必要とする対象の前立腺がんを処置するための方法および組成物が記載される。前立腺がんは、去勢抵抗性であり、アンドロゲン受容体アンタゴニスト抵抗性の前立腺がんであり得る。該方法は、対象に、式IIのCYP17リアーゼ阻害剤を投与するステップを含み得る。ある場合には、対象は、去勢、例えば化学的去勢もしくは外科的去勢を受けているか、またはアンドロゲン受容体アンタゴニスト処置もしくは新生アンドロゲン産生を低減するための処置、例えばステロイド産生経路の干渉、例えばCYP−17リアーゼ阻害剤を受けているか、または併用治療を受けている。

Description

相互参照
本出願は、2013年8月12日に出願された米国仮出願第61/865,038号、2014年5月8日に出願された米国仮出願第61/990,570号および2014年5月22日に出願された米国仮出願第62/002,110号に対する利益を主張し、これらの出願はその全体が参考として本明細書に援用される。
がんは、ヒトの健康に大きな負担をかけており、毎年、全死因の13%を占めると推定されている。特に、例えば前立腺がん、***がん、卵巣がん、膀胱がん、膵臓がん、および多嚢胞性卵巣疾患などのいくつかの一般的ながんおよび疾患は、アンドロゲンホルモンシグナル伝達と関連している。例えば、前立腺がん(PCa)は、男性では2番目に多いがんである。前立腺がんによる死亡の大部分は、従来のアンドロゲン除去治療に対して無応答性である転移性疾患の発生に起因する。アンドロゲン除去治療は、1940年代以来、前立腺がんを有する対象の標準ケアとなっている。アンドロゲンを除去しても、ほとんどの対象は、最終的に疾患が進行する。長年、この疾患の後期は、「ホルモン非感受性の前立腺がん」または「アンドロゲン非依存性前立腺がん」と呼ばれていた。これは、アンドロゲン除去治療後に出現する前立腺がんが、依然としてアンドロゲンに依存することが明らかになって以来である。生存している前立腺がん細胞は、低レベルの循環アンドロゲン(副腎から発現)を輸入する能力を獲得しており、これらの低レベルのテストステロンに対してはるかに感受性が高くなり、実際に、前立腺がん細胞自体においてテストステロンを合成する。現在、前立腺がんのこの段階は、「去勢抵抗性前立腺がん」またはCRPCと呼ばれている。
前立腺がんの治療に応答する可能性が高い患者の同定または応答する患者の同定は、この疾患の医学的管理の目標である。現在の臨床的指針は、症状、前立腺特異抗原(PSA)の血中レベル、およびイメージング研究に集中しているが、臨床的な意思決定には、他の生物学的マーカーも有用であり得る。疾患のバイオマーカーおよび治療用化合物の有効性または毒性の同定とそれらのバイオマーカーの関係、ならびに治療剤に応答する可能性が最も高い患者の同定に関する情報、または治療剤を投与されているが応答しない(一次抵抗または獲得抵抗の機序によって)患者を同定するための情報、または望ましくない副作用を生じるおそれがある患者を予測するための情報を提供することができるバイオマーカーが、依然として必要である。
下記に同定されるバイオマーカーは、例えば患者の処置過程の様々な時点において、処置選択肢を評価するために使用することができる。例えば、バイオマーカーは、1つまたは複数のバイオマーカーまたはバイオマーカーパネルを分析して治療選択肢を同定し、最適化することによって、様々ながん処置推移時点で処置選択肢を評価するのに使用される。またバイオマーカーは、同じ患者における既存の抗がん治療に対する無応答性または応答性低下、およびガレテロン(galeterone)に対する応答性を予測するために使用することができる。一実施形態では、バイオマーカーの検出は、前立腺がんの処置におけるガレテロンの有効性を用いて実施し、それと相関付けられる。
それを必要とする患者において疾患を処置する方法であって、a)疾患が、アンドロゲン受容体の変化形態によって特徴付けられるかどうかを決定するステップと、b)アンドロゲン受容体の前記変化形態が存在する場合、前記対象に、治療有効量の式I
(式中、Rは、Hまたはアセチルであり、Rは、ベンズイミダゾールである)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、N−オキシド、活性な代謝産物、プロドラッグもしくは溶媒和物を含む医薬組成物を投与するステップとを含む方法が提供される。
例えば、Rは、アセチルであり、その化合物はガレテロンのプロドラッグである。
例えば、Rは、Hであり、Rは、ベンズイミダゾール(benzamidazole)であり、その化合物はガレテロンである。
本明細書では、それを必要とする患者においてがんを処置する方法であって、a)前記患者から試料、例えば循環腫瘍細胞の試料を得るステップと、b)アンドロゲン受容体の切断型形態、例えばARV−7またはAR−V567esが、試料中に存在するかどうかを決定するステップと、c)アンドロゲン受容体の前記変化形態が存在する場合、前記対象に、治療有効量の式I
(式中、Rは、Hまたはアセチルであり、Rは、ベンズイミダゾールである)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、N−オキシド、活性な代謝産物、プロドラッグもしくは溶媒和物を含む医薬組成物を投与するステップとを含む方法が提供される。例えば、Rは、水素であり、Rは、ベンズイミダゾールであり、その化合物はガレテロンである。一部の実施形態では、アンドロゲン受容体の変化形態は、リガンド結合性ドメインが欠損している切断型AR、例えばARV−7である。前記決定するステップは、例えば、アンドロゲン受容体のリガンド結合性ドメインに結合することができる抗体を使用することを含むことができ、その結果、抗体の結合が存在しなければ、シグナルは存在しない。また前記決定するステップは、2つの抗体を使用して、例えばARのNH末端に対する抗体とARのCOOH末端(リガンド結合性ドメイン)に対する抗体とを使用して、NH2末端の存在とCOOH末端(リガンド結合)の非存在とを区別し、またはそれらの比を生成することを含むことができる。好ましい実施形態では、分析結果は、同じ対象の試料におけるNH2末端とC末端の抗体検出シグナルの比である。また前記決定するステップは、リガンド結合性ドメインが欠損している切断型ARを、核酸増幅によって定量的もしくは定性的に検出し、または遺伝子発現アッセイによって検出することを含むことができる。一実施形態では、リガンド結合性ドメインが欠損している切断型ARの検出は、例えば、患者/対象の試料に循環腫瘍細胞が豊富であった場合には、患者または対象の試料から得られる。別の実施形態では、患者/対象の試料には、循環DNAが豊富である。さらに別の好ましい実施形態では、患者/対象の試料は、腫瘍生検または組織試料である。
一部の実施形態では、疾患は、前立腺疾患、例えば前立腺がんである。前立腺がんは、去勢抵抗性であり得る。ある場合には、対象は、去勢、例えば化学的去勢もしくは外科的去勢を受けているか、またはアンドロゲン受容体アンタゴニスト処置もしくは新生アンドロゲン産生を低減するための処置、例えばステロイド産生経路の干渉、例えばCYP−17リアーゼ阻害剤を受けているか、または併用治療を受けている。一部の実施形態では、疾患は、がん、例えば卵巣、膀胱、膵臓または***のがんである。がんは、抗アンドロゲン物質、例えばアンドロゲン受容体アンタゴニスト、例えばエンザルタミドまたはビカルタミドまたはARN−509に抵抗性であり得る。がんは、CYP17リアーゼ阻害剤、例えばアビラテロンに抵抗性であり得る。がんは、タキサン、例えばドセタキセルまたはカバジタキセルに抵抗性であり得る。一部の実施形態では、疾患は、アンドロゲン依存性である。
患者は、変異型アンドロゲン受容体、例えば切断型AR、例えばAR−V1、AR−V2、AR−V3、AR−V4、AR−V5、AR−V567es、AR−V6またはAR−V7を有すると決定することができる。変異型ARは、点変異、例えばT877A(T878A)、D879G、(D878G)、W741C、W741L、M749L、R629Q、G142V、P533S、T575A、H874YまたはF876Lを有し得る。
また本明細書では、それを必要とする患者において疾患の治療を最適化する方法であって、処置レジメンを使用して、疾患の処置を受ける患者を同定するステップと、少なくとも1つのバイオマーカーの状況を決定するステップであり、前記処置レジメンは、式I
(式中、Rは、Hまたはアセチルであり、Rは、ベンズイミダゾールである)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、N−オキシド、活性な代謝産物、プロドラッグもしくは溶媒和物を投与することを含む、ステップと、前記バイオマーカーの決定に基づいて、治療レジメンを維持または修正するステップとを含む方法が提供される。好ましい実施形態では、Rは、水素であり、Rは、ベンズイミダゾールである。
例えば、バイオマーカーは、アンドロゲン受容体、例えば野生型または変異型ARの発現レベルまたは機能である。変異型ARは、AR−V1、AR−V2、AR−V3、AR−V4、AR−V5、AR−V567es、AR−V6またはAR−V7を含めた、スプライスバリアントおよび/または切断型ARであり得る。変異型ARは、それらに限定されるものではないが、T877A(T878A)、D879G(D878G)、W741C、W741L、M749L、R629Q、G142V、P533S、T575A、H874Y、F876Lを含めた、点変異を有するARであり得る。
一部の実施形態では、疾患は、前立腺疾患、例えば前立腺がんである。前立腺がんは、去勢抵抗性であり得る。一部の実施形態では、疾患は、がん、例えば卵巣、膀胱、膵臓または***のがんである。がんは、抗アンドロゲン物質、例えばアンドロゲン受容体アンタゴニスト、例えばエンザルタミドまたはビカルタミドまたはARN−509に抵抗性であり得る。がんは、タキサン、例えばドセタキセルまたはカバジタキセルに抵抗性であり得る。ある場合には、対象は、去勢を受けているか、またはアンドロゲン受容体アンタゴニスト処置を受けているか、またはその両方である。一部の実施形態では、疾患は、アンドロゲン依存性疾患である。
またバイオマーカーは、循環腫瘍細胞(CTC)の数の減少であり得、例えば循環腫瘍細胞の数は、少なくとも1週間のガレテロン治療後に決定される。適切なバイオマーカーには、それらに限定されるものではないが、アポトーシスCTCの増大;PSAの減少またはPSA倍加時間の低減;PSMA発現の増大;腫瘍における18F−DHT−PETシグナルの低減;組織生検に基づく試験、例えばProMark;プロテオソーム分解経路の要素の存在または発現;5種カリクレインパネル;処置の前および後のテストステロン血中レベル;処置レジメンを開始した後の少なくとも1つのステロイドのレベルの変化;例えばP450酵素のレベルにおける代謝的マーカー;CYP17タンパク質の変異またはバリアント;CTLA−4遮断の決定;前立腺の健康指標;PCA3の存在またはレベル;前立腺コアmitomic試験;細胞周期進行遺伝子における変異の存在;血清学的試験によって決定される場合のヘモグロビン、乳酸デヒドロゲナーゼまたはアルカリホスファターゼのレベル;ならびに化学治療(エンザルタミドまたはアビラテロン、ビカルタミドまたはARN−509を含む)に対する抵抗性が含まれる。
参照による組み込み
本明細書で言及されるあらゆる刊行物、特許文書および特許出願文書は、それぞれ個々の刊行物、特許文書または特許出願文書が、参照により組み込まれることが具体的に個々に示されたのと同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明の新規な特色は、添付の特許請求の範囲における特殊性と共に記載されている。本発明の特色および利点のより良好な理解は、本発明の原理を利用する例示的な実施形態を記載する以下の詳細な説明、および以下の添付の図面を参照することによって得られると予想される。
図1は、アンドロゲン受容体(AR)およびそのオルタナティブスプライスバリアントを示す図である。
図2は、ガレテロンが、全長ARおよびスプライスバリアントARを下方調節し、CWR22rv1細胞株の細胞増殖を低減することを示す図である。
図3は、ガレテロンが、ARスプライスバリアントに起因して、アビラテロンおよびエンザルタミド抵抗性を克服することを示す図である。ガレテロンは、全長ARおよびスプライスバリアントAR−V7タンパク質を低減するが、エンザルタミドは低減しない。
図4は、ガレテロンが、CWR22rv1細胞株における全長ARおよびAR−V7タンパク質の両方を低減することを示す図である。
図5は、ガレテロンが、AR−V7スプライスバリアントをトランスフェクトしたDU145細胞においてAR−V7を低減することを示す図である。
図6は、ガレテロンが、72時間曝露した全長ARおよびスプライスバリアントAR−V7を低減することを示す図である。
図7は、去勢抵抗性およびエンザルタミド抵抗性の細胞株の増殖を示す図である。
図8は、ガレテロンに対する去勢抵抗性およびエンザルタミド抵抗性の細胞株の応答を示す図である。
図9Aは、LNCaP細胞およびエンザルタミド抵抗性LNCaP細胞のアンドロゲン受容体(AR)および前立腺特異抗原(PSA)のウエスタンブロットを示す図である。
図9Bは、エンザルタミド応答性およびエンザルタミド抵抗性のLNCaP細胞におけるARおよびPSAタンパク質レベルに対するガレテロンの効果を示す図である。
図10は、エンザルタミドの存在下または非存在下で、合成アンドロゲンを用いて処置した細胞におけるアンドロゲン受容体の局在を示す図である。
図11は、エンザルタミドまたはガレテロンの存在下または非存在下で、合成アンドロゲンを用いて処置したCPRC細胞株におけるアンドロゲン受容体の局在を示す図である。
図12は、エンザルタミドまたはガレテロンの存在下または非存在下で、合成アンドロゲンを用いて処置したエンザルタミド抵抗性細胞株におけるアンドロゲン受容体の局在を示す図である。
図13は、エンザルタミドまたはガレテロンの存在下または非存在下で、合成アンドロゲンを用いて処置したエンザルタミド抵抗性細胞株におけるアンドロゲン受容体の局在を示す図である。
図14は、エンザルタミドまたはガレテロンで処置した細胞株におけるARルシフェラーゼレポーター活性を示す図である。
図15Aは、使用した試験化合物の核局在を可視化するための、免疫蛍光実験の設計を示す図である。
図15Bは、図15Aに記載の実験の結果を記載しており、ガレテロンはAR核移行を低減するが、エンザルタミドは低減しないことを示している。
図16は、AR−V7を発現する去勢抵抗性の腫瘍が、ガレテロンに応答することを示す図である。RT−PCRを使用すると、AR−V7が、去勢抵抗性の異種移植腫瘍であるLuCaP136において検出された。
図17は、ガレテロンが、AR−T878A変異を有するアンドロゲン受容体を下方調節することを示す図である。
図18は、野生型ARおよびAR点変異体に対するガレテロンの結合アッセイの結果を示す図である。
図19は、ガレテロンが、野生型ARを有する細胞およびAR点変異を有する細胞におけるAR依存性の遺伝子発現を低減することを示す図である。またこれらの細胞は、F876L変異を有するAR受容体を発現する。
図20は、CRPCおよびエンザルタミド抵抗性細胞株においてPSAによって誘発されたPSAの低減を示す図である。
図21は、C末端ドメインが喪失したARバリアントの検出を例示するスキームを示す図である。
図22は、ガレテロンで処置した、C末端ARが喪失した患者(4/4)が、最大PSA応答(>50%)を示す研究の結果を示す図である。
定義
「対象」は、本明細書で使用される場合、臨床治験における患者または対象を指し、より広範には、発現遺伝子材料を含有する生物学的実体を指す。また、in vivoで得られたまたはin vitroで培養された対象由来の組織(生検材料を含む)、細胞およびそれらの子孫も包含される。
「試料」とは、対象から取り出した体液、固形物または組織を意味し、全血、血清、血漿、組織、***、細胞、生検、粘膜、糞、骨、歯、鼻もしくは喉もしくは頬スワブ、尿、皮膚、涙、臓器生検(肝臓、腎臓、結腸、肺、膵臓)、腫瘍生検、または腫瘍組織、循環腫瘍細胞、原発腫瘍由来のエキソソームまたは転移性組織が含まれる。また試料には、対象から収集した体液、固形物もしくは組織、例えば循環腫瘍細胞、または分析物の一部が含まれ得る。「処理された試料」とは、対象由来の体液、固形物または組織が、分析物を濃縮するために実験室技術によって処置され、取り扱われ、または管理されることを意味する。「処理された全血試料」は、全血試料が、下記の通り細胞、DNA、RNA、タンパク質、ペプチドまたは分析物を含めた全血試料の構成成分を分析するために、in vitroでの実験室技術によって処理されることを意味する。例えば、全血試料に見出される細胞は、別個に濃縮され、洗浄され、分析され得る。より具体的には、循環腫瘍細胞は、全血試料から濃縮し、1つまたは複数のバイオマーカーについて分析することができ、これらのバイオマーカーは、アンドロゲン受容体の変異型形態を含み得る。別の例は、1つまたは複数のバイオマーカーについて分析することができるDNA(例えば循環DNAまたは腫瘍細胞DNA)のために、全血試料を濃縮することであり、これらのバイオマーカーは、アンドロゲン受容体の変異型形態を含み得る。
「分析物」とは、分析される試料の物質または構成要素を意味する。例示的な分析物として、以下の1つまたは複数の1つまたは複数の化学種が挙げられる:タンパク質、ペプチド、ポリペプチド、アミノ酸、核酸、オリゴヌクレオチド、mRNA、RNA、マイクロRNA、長鎖ノンコーディングRNA、DNA、循環DNA、cDNA、抗体、炭水化物、多糖体、グルコース、脂質、気体(例えば、酸素または二酸化炭素)、電解質(例えば、ナトリウム、カリウム、塩化物、重炭酸塩、BUN、マグネシウム、リン酸塩、カルシウム、アンモニア、乳酸塩、亜鉛、クエン酸塩)、リポタンパク質、コレステロール、脂肪酸、糖タンパク質、プロテオグリカン、リポ多糖、細胞表面マーカー(例えば、CD3、CD4、CD8、IL2RまたはCD35)、腫瘍マーカー(BCL−2、Ki−67、ERK5)、前立腺特異抗原(PSA)、細胞質マーカー、治療剤、治療剤の代謝産物、細胞(例えば、ホールセル、腫瘍細胞、循環腫瘍細胞、幹細胞、白血球細胞、T細胞(例えば、CD3、CD4、CD8、IL2R、CD35または他の表面マーカーを提示する)、または1つもしくは複数の特異的マーカーを用いて同定される別の細胞)。本明細書で使用される場合、用語「小分子」は、治療上ヒトに使用することを企図された、薬物、薬物治療、医薬、または他の化学的に合成された化合物を指す。本明細書で使用される場合、用語「生物学的」は、生物学的供給源から導出され、合成されておらず、治療上ヒトに使用することを企図された物質を指す。バイオマーカーは、生物の特定の病状または特定の生理的な状態の指示薬として使用され得る生物学的物質であり、一般にバイオマーカーは、その濃度が、病状もしくは機能障害の存在もしくは重症度もしくは段階分けを反映する、体液中に測定されるタンパク質もしくは他の天然化合物であり、疾患もしくは障害もしくは機能障害の処置の治療進捗をモニタするために使用することができ、または臨床転帰もしくは進行の代用尺度として使用することができる。本明細書で使用される場合、用語「代謝的バイオマーカー」は、患者または対象の肝臓または腎臓の機能の状況を決定するために使用される、合成されたか、または生物学的に導出された物質、分子または化合物を指す。本明細書で使用される場合、用語「遺伝子型解析」は、特異的遺伝子の遺伝的差異を決定する能力を指し、この差異は、特異的遺伝子の表現型に影響を及ぼすことがあり、または及ぼさないこともある。本明細書で使用される場合、用語「表現型」は、遺伝子型によって設定されたタンパク質の結果的な生物学的発現(代謝的または生理的)を指す。本明細書で使用される場合、用語「遺伝子発現プロファイリング」は、遺伝子産物の産生率もしくは産生量、または特異的組織における遺伝子転写の活性を、時間的または空間的に決定する能力を指す。本明細書で使用される場合、用語「プロテオミクス分析」は、正常な組織および疾患状態の組織において、タンパク質またはペプチドの非常に重要な差異を同定するためのタンパク質パターンまたはアレイを指す。本明細書では、追加の例示的な分析物が記載される。分析物という用語は、核酸増幅反応の産物などの初期標的分析物の生化学的増幅手段の直接的な産物である、試料の構成成分をさらに含む。
併用治療:用語「併用治療」は、本明細書で使用される場合、2種またはそれ超の異なる医薬品が、重なり合うレジメンで投与され、それによって、対象が2種もしくはそれ超の薬剤に同時に曝露されるか、または経時的レジメンで投与され、それによって、対象が2種もしくはそれ超の薬剤に次々と曝露されるシチュエーションを指す。
投与レジメン:「投与レジメン」は、その用語が本明細書で使用される場合、期間を隔てて個々に投与される単位用量(典型的に2つ以上)の1組を指す。特定の医薬品に関して推奨される用量の組(すなわち、量、タイミング、投与経路等)は、その投与レジメンを構成する。
開始:本明細書で使用される場合、用語「開始」は、投与レジメンに適用される場合、医薬品をまだ投与されていない対象に、その医薬品を最初に投与することを指すために使用することができる。あるいはまたはさらには、用語「開始」は、対象の治療中に、特定の単位用量の医薬品を投与することを指すために使用することができる。
医薬品:本明細書で使用される場合、用語「医薬品」は、対象に投与されると治療効果を有し、かつ/または所望の生物学的および/もしくは薬理学的効果を引き出す任意の薬剤を指す。
薬学的に許容されるエステル:本明細書で使用される場合、用語「薬学的に許容されるエステル」は、in vivoで加水分解されるエステルを指し、ヒトの体内で容易に崩壊して、親化合物またはその塩を残すものを含む。
治療有効量:医薬品または薬剤の組合せの「治療有効量」という用語は、処置を受ける対象に対して、任意の医学的処置に適用できる妥当な損益比で治療効果を与える、薬剤(複数可)の量を指すものとする。治療効果は、客観的であってもよく(すなわち、ある試験またはマーカーによって測定可能である)、または主観的であってもよい(すなわち、対象が効果の徴候を示すか、または効果を感じる)。治療有効量は、一般に、複数の単位用量を含むことができる投与レジメンで投与される。いかなる特定の医薬品についても、治療有効量(および/または有効な投与レジメンにおいて適切な単位用量)は、例えば投与経路、他の医薬品との組合せに応じて変わり得る。また、いかなる特定の対象に関する具体的な治療有効量(および/または単位用量)も、処置対象となる障害および障害の重症度、用いられる特定の医薬品の活性、用いられる特定の組成物、対象の年齢、体重、全体的な健康状態、性別および食事、用いられる特定の医薬品の投与時間、投与経路および/または排出速度もしくは代謝、処置期間、ならびに医療分野で周知の同様の因子を含む様々な因子に応じて決まり得る。
処置:本明細書で使用される場合、用語「処置」(また「処置する」または「処置される」)は、特定の疾患、障害、症候群および/または状態の1つまたは複数の症状または特色を、部分的または完全に軽減し、寛解させ、緩和し、阻害し、その発症を遅延し、その重症度を低減し、かつ/またはその発生率を低減する、医薬品、医療または医薬の任意の投与を指す。このような処置は、関連する疾患、障害および/もしくは状態の徴候を呈していない対象、ならびに/または疾患、障害および/もしくは状態のごく初期の徴候を呈している対象への処置であってもよい。あるいはまたはさらには、このような処置は、関連する疾患、障害および/または状態の1つまたは複数の確立された徴候を呈する対象への処置であってもよい。
本明細書で使用される場合、用語「無応答性」または「応答性低下」は、処置後に、患者または対象の臨床的または医学的所見、予後、症状、診断指標、特色、生存期間または転帰の変化がないこと、または変化が最小限であることを指し、その処置が、特定の疾患、障害、症候群および/または状態の1つまたは複数の症状または特色を、部分的または完全に軽減せず、寛解せず、緩和せず、阻害せず、その発症を遅延せず、その重症度を低減せず、かつ/またはその発生率を低減しないことをさらに暗示し、推測するものである。無応答性は、「有効性の欠如」、「応答の欠如」と交換可能に使用することができる。それとは逆に、処置に対する「応答」または「応答性」は、処置後に、患者の臨床的または医学的所見、予後、症状、診断指標、特色、生存期間または転帰の変化があることを指し、その処置が、特定の疾患、障害、症候群および/または状態の1つまたは複数の症状または特色を、部分的または完全に軽減し、寛解させ、緩和し、阻害し、その発症を遅延し、その重症度を低減し、かつ/またはその発生率を低減することをさらに暗示し、推測するものである。応答は、所望の結果または効果をもたらす処置または医療の能力として、「有効性」と交換可能に使用することができ、所期の結果をもたらすための処置または医療の質を反映する。したがって、本発明のバイオマーカーは、医学的意思決定の支援に使用される。例えば、処置過程の評価中、患者に由来する試料を、バイオマーカーまたはバイオマーカーのパネルについて分析し、バイオマーカーまたはバイオマーカーのパネルの存在/非存在またはレベルを決定し、次に、そのバイオマーカー分析結果に基づいて、患者に式Iの化合物または式IIの化合物を投与する。
単位用量:用語「単位用量」または「用量」は、本明細書で使用される場合、典型的に投与レジメンの文脈において、医薬品の別個の投与を指す。
標準化学用語の定義は、CareyおよびSundberg「ADVANCED ORGANIC CHEMISTRY 第4版」、A巻(2000年)およびB巻(2001年)、Plenum Press、New Yorkを含めた参照文献に見ることができ、これらの文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。別段指定されない限り、当技術分野の技術内の質量分析法、NMR、HPLC、タンパク質化学、生化学、組換えDNA技術および薬理の常法が用いられる。
固体分散体:用語「固体分散体」は、本明細書で使用される場合、一般に固体マトリックスと、その中に分散した第2の物質(活性な医薬品成分など)の、2つの異なる構成成分を含む組成物を指す。
固体マトリックス:用語「固体マトリックス」は、その中に第2の物質(活性な医薬品成分など)の分子が包埋されるか、または分散している固相を指す。
処置方法
前立腺がんであると診断され、段階分けされると、臨床管理選択肢として、傍観的、定期的または間欠的な管理または監視、外科手術、放射線治療、凍結手術、ホルモン治療、化学治療、免疫治療およびワクチン処置が挙げられる。しばしば、処置選択肢において、腫瘍の段階およびグレードと共に、年齢および平均寿命および付随する他の健康状態が包含されることが考慮される。前立腺がんは、アンドロゲン依存性疾患なので、ホルモン治療またはアンドロゲン除去治療(ADT)またはアンドロゲン抑制治療には、体内のアンドロゲンレベルを低減し、またはそのレベルが前立腺がん細胞に達するのを防止する(化学的去勢)という全体的な目標がある。ホルモン治療は、LHRHアゴニスト(リュープロン、エリガード、ゴセレリン、トリプトレリン(tripterelin)、ヒストレリン)、LHRHアンタゴニスト(ファーマゴン)を含む。ホルモン治療は、腫瘍の外科的切除、精巣摘出術(orchietomy)(外科的去勢)、または放射線治療もしくは放射性医薬品(二塩化ラジウム223、ゾフィーゴ(Xofigo)(二塩化ラジウム223)と共に使用することができる。アンドロゲン産生を低減することを目的とした治療は、アビラテロン(CYP17阻害剤)を含む。抗アンドロゲン治療は、アンドロゲン受容体の阻害を目的としており、その例は、フルタミド、ビカルタミド、ニルタミド、ARN−509およびエンザルタミドである。抗アンドロゲン処置は、精巣摘出術または第一選択のホルモン治療としてのLHRH類似体と組み合わせることができる。これは、複合アンドロゲン遮断(CAB)と呼ばれる。他のアンドロゲン抑制薬には、エストロゲンおよびケトコナゾールが含まれる。したがって、アンドロゲン受容体シグナル伝達経路の標的化は、薬物開発に不可欠な要素となっており、それには広範に、CYP17阻害剤またはモジュレーター、抗アンドロゲン物質、シャペロン阻害剤(熱ショックタンパク質の標的化、Hsp−27阻害剤)、アンドロゲン受容体モジュレーター(受容体のトランス活性化ドメインの遮断)が含まれる。ワクチン処置、近年ではシプロイセルは、身体の免疫系が前立腺腫瘍を認識し、抗腫瘍免疫応答を持ち込むように追加免疫するためのものである。この治療形態は、個々の各患者を実験室内で前立腺酸性ホスファターゼ(PAP)に曝露した後、その患者由来の独特の白血球から各ワクチンを作成するため、「既製」ではない。別の免疫治療には、イピリムマブ(CTLA−4アンタゴニスト)が含まれる。去勢抵抗性前立腺がん(CRPC)は、アンドロゲン除去またはアンドロゲン抑制治療が前立腺腫瘍の増殖または転移を緩徐するのにもはや有効でなくなった患者に使用される用語であり、また、治療に対する一次または獲得抵抗性に関連する段階の疾患であり、治療選択肢はほとんどなく、唯一の選択肢は、広範ながん化学治療(その例はドセタキセルおよびカバジタキセルである)である。
現在、前立腺がんを有する患者の処置に使用するために、以下の化合物が利用可能である。酢酸アビラテロン、ビカルタミド、カバジタキセル、カソデックス(ビカルタミド)、デガレリクス、ドセタキセル、エンザルタミド、酢酸ゴセレリン、ジェブタナ(カバジタキセル)、酢酸ロイプロリド、リュープロン(酢酸ロイプロリド)、リュープロンデポー(酢酸ロイプロリド)、リュープロンデポー−3ヵ月(酢酸ロイプロリド)、リュープロンデポー−4ヵ月(酢酸ロイプロリド)、リュープロンデポー−Ped(酢酸ロイプロリド)、プレドニゾン、プロベンジ(シプロイセル−T)、二塩化ラジウム223、シプロイセル−T、タキソテール(ドセタキセル)、ビアデュール(Viadur)(酢酸ロイプロリド)、ゾフィーゴ(二塩化ラジウム223)、イクスタンジ(エンザルタミド)、ゾラデックス(酢酸ゴセレリン)、ザイティガ(酢酸アビラテロン)。
ガレテロン(式IIの化合物)は、アンドロゲン感受性がんの治療薬として開発されている。ガレテロンは、ステロイド産生経路におけるCYP17リアーゼの強力な阻害剤であり、また独特に、アンドロゲンとアンドロゲン受容体の結合を拮抗し、アンドロゲン受容体を下方調節することが示されている。アンドロゲンシグナル伝達経路に対するこれらの効果の全体的な結果は、前立腺がんの成長の阻害である。(参照により本明細書に組み込まれるUS7,875,599号参照)
本明細書では、式I、より好ましくは式IIの化合物の判断および評価を増強し、該化合物による処置の予測的過程を最適化するための手段として、さらに、該化合物の使用を最適化するための手段として、アンドロゲン依存性の疾患、障害、症候群および状態においてなされる医学的意思決定を補助する方法が提供される。本明細書では、ガレテロン治療に応答する可能性がより高い患者を同定し、または薬物に応答しない患者を同定するための方法が記載され、提供される。ガレテロン薬物に応答する可能性がより高い患者を、将来を見越してスクリーニングすることによって、または患者試料に由来するバイオマーカーもしくはバイオマーカーパネルを分析することにより治療選択肢を臨床的に評価することによって、前立腺がんを有する患者は、がんの進行および転移の危険性が低下し、より良好な全体的転帰を得ることができるため、ガレテロンに応答する可能性がより高い患者として選択されると利益が得られる。さらに、ガレテロン薬物に応答する患者を同定する診断方法は、経験的な治療管理よりもはるかに早く、異なる治療手法に切り替えることによって利益を得ることができる患者を同定することができるので、非応答性患者に利益となる。ガレテロンは、例えばアンドロゲンの産生を阻害し、アンドロゲン受容体活性を拮抗し、下方調節するというその機序の利点の三連構造に起因して、PCa治療抵抗性が観測される場合の潜在的な選択候補である。例えば、抗アンドロゲン物質が、受容体上のリガンド結合性部位を介してアンドロゲン受容体活性を阻害する能力を喪失した場合、ガレテロンは、抗アンドロゲン抵抗性細胞において抗増殖剤として機能することが示されているので、精選された治療である。さらに、タキサンが腫瘍細胞の細胞***を遮断し、または腫瘍増殖を減少する能力を喪失した場合、ガレテロンは、タキサン(例えばドセタキセルまたはカバジタキセル)抵抗性細胞において抗増殖剤になる潜在可能性を有するので、精選された治療の潜在的な候補である。したがって、治療抵抗性バイオマーカーの同定により、これらの抵抗機序を回避することによって活性になることが公知である治療の選択を最適化することができる。
さらに、PCaは多因子疾患なので、最適なガレテロン治療のバイオマーカーは、疾患状況、治療最適化、および転帰の指示薬である複数のバイオマーカーのパネルまたは1つのバイオマーカーのパネルの形態であってもよい。ガレテロンは、単独で、または別の治療と組み合わせて処方することができ、したがって1つのバイオマーカー、複数のバイオマーカー、またはバイオマーカーパネルを、実用性、有効性、安全性または毒性を予測する一助にすることができ、ガレテロン単独だけではなく、他の治療と組み合わせたガレテロンについての最適な医学的意思決定を導き出す一助にすることができる。
バイオマーカーは、予後的、予測的、薬力学的/機序的なものまたは代用であってもよい。予後的バイオマーカーは、処置とは独立に生じる可能性が高い疾患転帰を予測する。PCaでは、予後的バイオマーカーには、PSAレベル、グリーソンスコア、疾患の広がりのモニタリングパターン、CTCの存在/非存在/形態/列挙、乳酸デヒドロゲナーゼレベル、および疼痛が含まれる。予測的バイオマーカーは、特定の処置による転帰の改善に関与し得る疾患または宿主の特徴の形態でもたらされ、PCaについては、予測的バイオマーカーには、PSAレベル、いつ生検を行うか、いつ再生検を行うか、いつ処置を開始するか、およびいつ処置を変更するかが含まれる。薬力学的バイオマーカーは、医薬介入の作用機序または結果を明らかにすることができ、PCaでは、これらのバイオマーカーには、アンドロゲン(テストステロンまたはDHT)の喪失、AR特異的遺伝子発現の上方調節もしくは下方調節(すなわちタンパク質分析)、免疫反応性(抗体または特異的免疫細胞の検出)、PSAレベルが含まれ、または広範には腫瘍縮小が含まれ得る。代用バイオマーカーは、至適基準となる転帰(例えば生存期間)の中間エンドポイントとして処置効果を推定するために使用される。PCaでは、代用マーカーには、CTC列挙、PSA低減、放射線学的無増悪生存期間が含まれる。全体として、バイオマーカーは、患者が生検もしくは再生検を受けること、患者に介入治療(外科手術等)を申し出ること、または治療を変更する/組み合わせることを、いつ行うかを含めて、現在の臨床的課題に対処する合理的手法を提示する。ガレテロン治療と併用するためのバイオマーカーまたはバイオマーカーのパネルを同定することにより、疾患の治療管理を意思決定する強力な能力が得られる。予測的および代用バイオマーカーは、治療管理および意思決定の重要性の度合いがより高いが、これらのいずれか、または両方を予後的バイオマーカーと組み合わせると、臨床管理の価値の方がかなり高くなり得る。
処置後の予後的因子には、処置前のレベルに対するPSAの低下、疼痛改善、生活の質の改善(直接的に患者を測定)、CTC計数の変化(例えば血液試料1mL当たり5超から5未満)、およびCTCの特徴(例えばCTCのサイズ)の変化、PSA無増悪生存期間(PFS)、放射線学的PFS、腫瘍抗原に対する免疫の誘発(シプロイセル−T)が含まれる。PCaは、骨転移の傾向が高く、これは、骨微小環境に付着できる骨模倣物質(osteomimicry)または接着分子を獲得することによって媒介されると仮定される。ゾレドロン酸およびデノスマブなどの薬剤は、腫瘍骨間質の相互作用を干渉し、したがって、骨折、骨への放射/外科手術、および脊髄圧迫などの骨格に関係する事象(SRE)を制限することができる。PCaの骨転移効果は、骨代謝回転マーカー、例えば骨の1型コラーゲン崩壊産物であるN−テロペプチド(尿中/血清Ntx)およびその他、例えば酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼ5b、血清型1Cテロペプチド、オステオポンチンに間接的に関係し得る。他のバイオマーカーには、破骨細胞活性化因子、例えば骨アルカリホスファターゼ(BAP、または全アルカリホスファターゼの構成成分)が含まれ、または広範には破骨細胞形成の優勢な最終メディエーターであるOPG/RANKL/RANK系の1つもしくは複数が含まれ得る。PCaの別の臨床的帰結は、骨髄抑制によって生じる貧血である。貧血は、アンドロゲン除去治療の帰結であり得るが、腎疾患、化学治療による毒性、慢性疾患の貧血、失血による鉄欠乏症、骨髄浸潤または他の共存疾患、ヘモグロビンレベルおよび貧血は、ノモグラムCRPC危険性ベース分類における予後因子となることが示されている(貧血、骨スキャンによる進行、内臓転移、疼痛)。貧血は、PCaの負荷と宿主応答の両方を反映する分類に該当する。
PCaの別の主要な予後的指示薬は、乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)である。LDHの上昇は、根本的な腫瘍負荷または侵襲性腫瘍の表現型を反映すると考えられる。LDHレベルは、臨床治験において無作為化患者の臨床的な層別化に有用であり、予後的意思決定に使用されると考えられる。
アンドロゲン受容体の活性および遺伝子発現プロファイリングは、前立腺がんで研究されている。バイオマーカーを探求するには、上方調節された遺伝子を同定し、この遺伝子産物が候補バイオマーカーとなり得るかどうかを試験することから始める。遺伝子発現プロファイリングおよびその発現と治療抵抗機序の関連は、Holzbeierleinら、Am. J. Path. 164巻(1号)、217〜227頁、2004年に記載されている。ある特定の遺伝子の発現の増強または低減が同定されているが、ある特定の遺伝子のゲノム変化が、前立腺がんに生じることもあり、これらには、再構成(ETS転写因子、RAF、KRAS)、変異(アンドロゲン受容体、PIK3CA、AKT、RAF、KRAS)、増幅(アンドロゲン受容体、PIK3CA、MYC、AURKA)、喪失(PTEN、RB1)が含まれる。他の公知の遺伝的変化は、SPOP、FOXA1、AURKA、MED12、MAGI−1およびCHD1遺伝子において生じる。ETS融合は、PCaの50%超に見出され得るので、標的化治療またはバイオマーカー、例えばPARPもしくはDNAPKの阻害を標的化し、またはETS融合について患者試料を分析することは、有用であり得る。癌遺伝子発現、RAS/RAF、MYCおよび腫瘍抑制因子遺伝子RB1は、有用なバイオマーカーであり得る。
アンドロゲン受容体は、前立腺がん細胞の同一性および挙動の中心となる幅広いレパートリーの遺伝子を調節することが公知である。長鎖ノンコーディングRNA、例えばPCGEM1およびPRNCR1の過剰発現は、前立腺がんの感受性と関連しており、また相関するとされている。近年、PCGEM1およびPRNCR1の両方は、CRPCにおいて高度に過剰発現し、リガンド依存性およびリガンド非依存性のAR媒介性遺伝子活性化プログラムの両方に結合し、それらを活性化し、前立腺がん細胞において野放しに増殖するおそれがあることが報告された。(Yangら、Nature 2013年、500巻(7464号):598〜602頁)
前立腺がんの生態は、再発の危険性が低い局所的に限局された腫瘍から、進行の危険性が高い腫瘍まで変わる。現在、前立腺がんを有する患者に使用されるバイオマーカーは、ほとんどない。例えば、グリーソンスコアおよび血清前立腺特異抗原(PSA)レベルを別個に使用して、局在化前立腺がんを有する患者における病理学的段階を予測する。腫瘍の分化度は、血清PSAの発現に対して著しい影響を有するので、血清PSAレベル単独では、腫瘍負荷を正確に反映しない。CTCは、PCaの態様を独立に、正確に予測する潜在可能性を有することができ、研究により、CTCの同定がCRPCにおける全生存期間に関連付けられている。他の研究では、いくつかの生物学的に関連するタンパク質の発現パターンと、臨床的に関連するスコアリング、例えばアンドロゲン受容体(AR)共活性化因子、リシンに特異的なヒストンデメチラーゼ1(LSD1)および4と2分の1のLIM−ドメインタンパク質2(FHL2)、AR、p53と共にグリーソンスコア、グリーソングレードおよびPSAレベルとの相関などの、バイオマーカーのパネルの開発が提示されている。
治療選択肢がほとんど存在しないPCaの一段階であるCRPCのバイオマーカーには、内臓の転移性疾患の発生(例えば腎臓、脳、腸、膵臓、結腸、肺、副腎、***、肝臓への転移)、活動状態、疼痛、ヘモグロビン、貧血、アルカリホスファターゼ(骨)、疼痛、PSAおよびRT−PCRによるPSA、PSA動態、CTC計数、乳酸デヒドロゲナーゼ、アルブミン、進行の種類(すなわち骨、測定可能な疾患、またはPSA上昇だけ)、VEGFレベル、IL−6レベル、クロモグラニン(chromagranin)−Aレベル、血清TRAP−5bおよび他の骨代謝回転マーカー(sCTX、P1NP等)、原発腫瘍のグリーソン合計値、ならびに尿中N−テロペプチドが含まれる。
バイオマーカーまたはバイオマーカーパネルは、正常な生物学的プロセス、発病プロセス、または治療介入に対する薬理学的応答の指示薬として客観的に測定し評価される、特徴、物質もしくは分析物、または特徴、物質もしくは分析物の群の測定値である。腫瘍、節、および/または転移(TNM)の同定および/または局在を含むがんの段階分けは、最も広範な臨床的なバイオマーカーの組であり得る。バイオマーカーは、日常的なモニタリングのために患者試料から容易に得ることができ、したがって、全血、血清または血漿、尿、粘膜、糞、涙、***等で分析されるバイオマーカーは、最も容易に得ることができる。しかしある場合には、バイオマーカーは、より侵襲的な手順、例えば腫瘍、骨、皮膚、歯、臓器の生検(肝臓、腎臓、結腸、肺、膵臓)の、例えば生検または組織試料採取を必要とする患者試料において分析され得る。あるいは、循環腫瘍細胞または前立腺腫瘍に由来するエキソソームまたは転移性細胞を、バイオマーカーについて試験することができる。バイオマーカーには、生物学的、生理的な分子、化合物、物質または分析物が含まれ、これらは、非存在/存在、レベル、濃度、値、強度、活性または測定値を決定するために分析される。
バイオマーカーの分析には、イメージング方法などの最も侵襲的でない手順を用いることが最も好ましく、バイオマーカーに特異的なナノ粒子もしくは磁気ナノ粒子、放射性物質、またはin vivoでバイオマーカーを特異的に画像化するための他のツールなどのイメージング分析を用いる特異的な検出または評価を用いることができる。バイオマーカーは、免疫検出、PCR(リアルタイムPCR、RT−PCR、qPCR、TaqMan PCR)、クロマトグラフィー、質量分析、NMR等を含む、当技術分野で公知の標準法を使用して検出することができる。患者または対象の試料から単離または導出されたRNAを使用する遺伝子発現アッセイから生じるバイオマーカーには、RNA定量化、RNA QCおよび逆転写、DAase1処置およびPCRに基づく定量的遺伝子発現分析およびマイクロRNAアッセイが含まれ得る。遺伝子発現分析には、高密度、中密度もしくは低密度アレイ、または遺伝子発現アレイの組合せが含まれる場合があり、これらの分析は、アンドロゲン受容体の活性化によって誘発されることが公知である多くの遺伝子にわたって、遺伝子発現パターンの同定分析を可能にすることに集中している。バイオマーカーは、発病プロセスの特徴を示すことができ、例えば疼痛、排尿の容易さおよび頻度、性機能等の健康生活の質を測定することを含み得る。
バイオマーカーとしてのアンドロゲン受容体およびアンドロゲン受容体のバリアント
アンドロゲン受容体遺伝子は、Xq12に細胞遺伝学的位置があり、X染色体上の分子配置は、塩基対67,544,031〜67,730,618にある。アンドロゲン受容体は、現在、8つのエクソンからなると理解される(図1参照)。エクソン1は、転写性活性化部位を含有するアミノ末端ドメイン(NTD)をコードし、エクソン2〜4は、DNA結合性ドメイン(DBD)をコードし、エクソン5〜8は、リガンド結合性ドメイン(LBD)をコードする。例えばLBDが欠損したオルタナティブスプライスバリアントが存在する。このようなバリアントは、恒常的に活性であり得る。LBDが欠損したスプライスバリアントは、例えば核内に局在することができ、そこでDNAに結合し、リガンドとは独立に転写を活性化する。
アンドロゲン受容体遺伝子は、エクソン1に2つの多型トリヌクレオチドマイクロサテライトを含有する。第1のマイクロサテライト(5’末端に最も近い)は、グルタミンコドン「CAG」の8〜60反復を含有し、したがってポリグルタミン鎖として公知である。第2のマイクロサテライトは、グリシンコドン「GGC」の4〜31反復を含有し、ポリグリシン鎖として公知である。ポリグルタミン鎖では、普通は、AR遺伝子におけるCAGの反復数は、10〜約36よりも少ない範囲であり、コーカサス人種の男性では、平均数は21であり、黒人男性では、平均数は18である。前立腺がんでは、いくつかの研究により、短いCAG反復を有する男性における前立腺がんの危険性が高いことが示されており、がん細胞における余分な遺伝子コピーは、疾患の進行に関連し得る。脊髄性および延髄性委縮(ケネディ病)は、AR遺伝子におけるCAGトリヌクレオチド反復の拡大から生じる。ケネディ病では、CAGは、38回から60回を超えて異常に反復する。***がんでは、長いCAG反復領域は、女性の***がんの危険性の増大に関連し、より短いCAG反復領域は、危険性の低下に関連することが示唆されている。他の研究は、より短いCAG反復領域が、***がんおよび良性***疾患の両方の危険性の増大に関係し得ることを示している。また、より短いCAG反復領域は、より侵襲性形態の***がんと関連するとされている。さらに、AR遺伝子におけるより長いCAG反復領域は、女性における子宮内膜がんの危険性を増大し得る。拡大CAG領域は、アンドロゲン受容体の構造を変化させるが、タンパク質の変化が、細胞およびアンドロゲン−AR媒介性細胞内応答を撹乱する方法は不明である。CAG反復を含有するアンドロゲン受容体タンパク質の断片は、細胞内に蓄積するように見え、その蓄積は、正常な細胞機能を干渉するおそれがある。この集積は、アポトーシスをもたらすおそれがあり、ケネディ病では、筋肉運動を制御する脳および脊髄内で神経細胞の喪失がある。それとは対照的に、前立腺がん細胞またはAR遺伝子産物においてCAG反復が少ない細胞は、AR遺伝子に少数のCAG反復を有することによってARタンパク質断片の集積を回避し、したがってARタンパク質の発現および機能が生じる可能性がより高いプロセスを回避してきた。したがって、AR遺伝子産物におけるCAG反復数の同定により、アンドロゲン依存性疾患の卓越したバイオマーカーまたはアンドロゲン依存性疾患の治療を提供することができる。
前立腺がんは、アンドロゲン受容体依存性疾患である。処置は、前述の通り、しばしばアンドロゲン受容体、受容体へのリガンド結合、またはアンドロゲン媒介性細胞内シグナル伝達経路を目的としている。PCaは、選択プロセスおよび処置圧力によってこれらの処置経路を回避して(抵抗性、処置に対する抵抗性、処置失敗)、腫瘍の増殖および「健康」に関与する非常に重要なタンパク質を変異させることが示されている。変異または遺伝的変化は、機能の獲得もしくは喪失、リガンド結合の増大もしくは低減、遺伝子発現の増大もしくは低減(アンドロゲン受容体自体の遺伝子発現、またはステロイド受容体活性に関与する遺伝子産物に対する変化または選択性)、ステロイド受容体DNA結合の増大もしくは低減、リガンド応答性の受容体構成的な活性または喪失、二量体化する受容体の能力の変化、エフェクタータンパク質上のリガンド結合性部位の変化(例えば補因子は、増強剤または阻害剤になり、アンタゴニストは、アゴニストになる)、リガンド混乱状態(例えば、正常な状態のプロゲステロン、ヒドロキシコルチゾン、エストロゲン、およびコルチゾールは、アンドロゲン受容体に結合せず、アンドロゲン受容体内のリガンド結合変異は、これらの生理的に関連する他のステロイドによって結合および活性化を可能にし得る)をもたらし得る。したがって、「変化」または「変異型」または「変異体」アンドロゲン受容体は、その野生型形態に対して変化したアンドロゲン受容体を指すために使用される。例えば、アンドロゲン受容体の変化は、前述の機能の獲得または喪失の1つまたは複数を表現型的に発現する。変化には、エクソンスキッピング、潜在性スプライシングドナー/アクセプター使用、および潜在性エクソン封入を含めたスプライスバリアント;アミノ酸の置換(複数可)、欠失(複数可)または挿入(複数可);転写後および/または翻訳後プロセシングの変化(すなわちグリコシル化、フォールディング、リン酸化、ユビキチン化(ubiquinylation)等)が含まれるが、これらに限定されない。
前立腺がんのバイオマーカーには、アンドロゲン受容体の発現バリアントが含まれ、確立された細胞株において、または腫瘍生検から、公知の変異が見出されている。変異は、アミノ酸の置換、挿入または欠失であり得る。あるいは、同定されているスプライスバリアントが存在する。例示的な変異には、例えば、E43G、L54S、Q58L、L57Q、Q64R、ΔQ86、Q112H、G142V、E166S、K180R、L192F、Q198G、E211E、D221H、N222D、T227C、M266T、P269S、A251V、E253K、S296R、P334F、P340L、A356V、P390L、G414S、W433L、T438P、T438I、L444S、G449D、G451D、G456S、G457D、R484C、T497I、A498T、P499P、V508L、G524S、G524D、D528G、ΔL547、ΔP554、T573A、L574P、K580R、A586V、A587S、L594M、K609E、R629Q、K630T、S646D、S647N、E665D、Q670R、I672T、G683A、V716M、V715M、L701H、L720E、A721T、V730M、R726L、L744V、A748V、M749I、G750S、F754L、T755A、V757A、S759P、Y763C、W741C、F747L、N756A、V757I、R760K、W741X、ΔG743、W751X、S782N、R786X、W796O、L797P、Q798E、S791P、I799P、L830P、R846G、Q867X、H874Y、T877A、T877S、V866M、L880Q、L872P、D879G、M886I、A896T、Q902R、F891L、G909Q、Q919R、D890N、M895V、およびK910Rが含まれる。例えば、アミノ酸置換は、T877A(T878A)、D879G(D878G)、W741C、W741L、M749L、R629Q、G142V、P533S、T575A、H874YまたはF876Lである。これらの点変異は、ステロイド受容体タンパク質の3つの主領域にカテゴリ分けすることができる。1)受容体タンパク質のコンフォメーション変化に起因するリガンド結合の変化、またはリガンド結合性ポケットもしくはコンフォメーションにおけるアミノ酸R基の変化を有し、リガンド結合の喪失、リガンド認識の喪失、アンタゴニストからアゴニストへの切替え、および/もしくはリガンドの混乱状態をもたらし得る、LBD変異体(T877A、D879G、W741C、W741L、M749L、H874Y、F876L)およびLBDの変異、2)受容体トランス活性化能、転写機構もしくは補因子/調節因子との相互作用に影響を及ぼし、DNA結合、調節遺伝子発現もしくは核移行などの受容体機能の変化をもたらし得る、NTDまたはヒンジ領域変異体(R629Q、G142V、P533S)、あるいは3)遺伝子発現を調節する受容体の能力に影響を及ぼし得るDBD変異体(T575A)。それらの例として、以下が挙げられる。アンドロゲン受容体のH874Y変異は、22Rv1およびCWR22RV1細胞においてエストラジオール、プロゲステロン、ヒドロコルチゾン、フルタミドおよびビカルタミドの結合を可能にすることが示されており、D878Gは、DHTおよびテストステロンの結合および活性の喪失を与えることが示されており、W741C変異は、アゴニストとしてビカルタミドおよびフルタミドを与え、F876Lは、ARN−509およびエンザルタミドをアンタゴニストからアゴニストに変化させ、M749Lは、エストラジオールに対する過感受性を与え、T575Aは、AR非特異的なモチーフ、すなわちGREとの優先的な結合をもたらし、R629Qは、DHTを用いて機能獲得をもたらす。
スプライスバリアントには、エクソンスキッピング、潜在性スプライシングドナー/アクセプター使用、および潜在性エクソン封入が含まれる。同定されているバリアントには、AR−V1、AR−V2、AR−V3、AR−V4、AR−V5、AR−V6、ARV7、AR−V567es、AR−V7、AR−V9、AR−V12、AR−V13、およびAR−V14が含まれる。例えば米国特許出願第2011/0110926号、米国特許第8,133,724号、および米国特許出願第2013/0130241号参照)。一般に、アンドロゲン受容体バリアントは、LBDのいくつかもしくはすべて、および/またはリガンド結合を与えるアンドロゲン受容体タンパク質のカルボキシル末端部分を欠損している。
去勢抵抗性前立腺がんの臨床試験では(Antonarakis E、Lu C、Wang Hら、Androgen Receptor Splice Variant−7 Predicts Resistance to Enzalutamide in Patients with Castration Resistant Prostate Cancer. 2014 AACR Annual Meeting. Abstract 2910. 2014年4月7日に提示)、患者の39%が、循環腫瘍細胞にAR−V7 mRNAを発現した。この患者のサブセットは、予後がより悪く、抗アンドロゲン処置に対する応答がより悪かった。具体的には、これらの患者は、エンザルタミドを用いて処置した場合、PSAの低下を示さず、AR−V7陰性患者では、患者の53%においてPSAレベルが50%低下し、進行に時間がかかった(6.1ヵ月)のに対して、進行がより速かった(2.1ヵ月)。一部の実施形態では、アンドロゲンAR−V7バリアントの存在は、エンザルタミドなどの抗アンドロゲン物質に対する抵抗性と相関する(Efstathiouら、European Urology 2014年)。一部の実施形態では、ガレテロンは、AR−V7を発現する腫瘍を有すると同定された対象に投与される。他の実施形態では、ガレテロンは、カルボキシ末端を喪失したアンドロゲン受容体を発現する腫瘍を有すると同定された対象に投与される。
AR−V12として公知の別のバリアントは、アンドロゲン受容体陽性の転移性試料において約40%の有病率を有することが示されている。アンドロゲン受容体陽性の転移性試料のほぼ60%が、1つまたは複数のアンドロゲン受容体スプライスバリアントを発現することが提唱されているので、腫瘍の大部分がAR−V12スプライスバリアントを有すると思われる。さらに、AR−V12は、アビラテロンに対する抵抗性が実証されている男性由来の試料において観測されている(Mostaghelら、2011年)。AR−V12バリアントは、リガンド結合性ドメインを欠損しているので、恒常的に活性であることが示されている。
このような別のバリアントは、AR点変異T878A(あるいは「T877A」)であり、これはホルモン不応性腫瘍の33%において報告されている。この変異は、ARの混乱状態を増大し、アビラテロンで処置された患者において増大するプロゲステロンに、AR−T878Aを活性化させる。したがって、アンドロゲンが継続的に遮断されるにも関わらず、腫瘍は成長し続け、アビラテロン抵抗性は、この変異体ARバリアントの発現によって与えられ得る。また変異は、受容体の結合特異性を変化させ、それによって、この変異を有する腫瘍では、フルタミドがアゴニストとして作用するが、ビカルタミドはその活性を喪失する。AR−T878Aは、野生型ARに対して活性が6倍増大している。一部の実施形態では、アンドロゲンAR−T878Aバリアントの存在は、エンザルタミドおよびアビラテロンなどの抗アンドロゲン物質に対する抵抗性と相関する。一部の実施形態では、ガレテロンは、AR−T878Aを発現する腫瘍を有していると同定された対象に投与される。
このような別のバリアントは、AR点変異F876Lである。この単一のアミノ酸変異は、AR LBD内にあり、エンザルタミドおよびARN−509の結合の両方に影響を及ぼすことが示されており、最終的には、両方の化合物に対する腫瘍抵抗性を潜在的に媒介する可能性がある。F876L変異は、ARN−509で処置された患者のおよそ10%において同定された。F876L変異は、アンタゴニスト効果からアゴニスト効果に切り替え、したがって変異は、抗アンドロゲン化合物に対する抵抗性を駆動すると仮定されている。
一部の実施形態では、ARバリアントは、対象から単離された腫瘍試料において検出される。例えば、循環腫瘍血液細胞は、対象から単離され、その細胞は、ARバリアントの存在について試験される。一実施形態では、細胞は、ARタンパク質のC末端部分(例えばリガンド結合性ドメイン)に結合する抗体の免疫反応性について試験される。例えば、リガンド結合性ドメインに対して特異性を有する抗体が使用される。免疫反応性の欠如は、リガンド結合性ドメインを欠損しているARバリアントの存在を示し、免疫反応性の存在は、野生型ARタンパク質を含むリガンド結合性ドメインを有するARタンパク質の存在を示す。また、ARタンパク質のNH2部分に特異的な抗体を使用して分析を実施することができ、したがって、C末端切断を有するか否かに関わらず、すべてのARタンパク質の存在を検出することができる。別の実施形態では、ARバリアントの検出は、ARバリアントをコードする核酸(DNAまたはRNAを含む)の存在またはレベルを検出することによって実施される。検出は、例えば核酸増幅反応、遺伝子発現アッセイを使用することによって、または配列決定に基づく方法を使用することによって実施される。一部の実施形態では、ARV−7の検出は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる2011年1月18日出願の米国特許出願第2011/0110926号に記載されている通り実施される。例えば、RNA転写物のPCR増幅は、切断型ARV−7転写物を増幅するように設計されたプライマーを使用して実施される。一部の実施形態では、定量的PCR増幅が実施される。
PCaにおけるタキサンに対する抵抗性は、抗アンドロゲン非感受性と相関することが観測された。さらにタキサンは、臨床的に関連するスプライスバリアントであるARv567対ARv7を発現する前立腺がん細胞に対して差次的効果を有することが示されている。ARv567は、CRPCを有する患者に由来する前立腺がん腫瘍被験物の約59%に現れ、ADTまたはアビラテロン治療に応答して生じ、動的微小管およびモータータンパク質であるダイニンに対して効果を有するように見える。したがって、ARバリアントであるARv567は、細胞質において隔絶され、したがってタキサン治療の存在下では、転写の推進において不活性である。それとは対照的に、ARv7は、良性および悪性前立腺組織の両方において存在するが、転移性疾患において濃縮されると説明されている。近年の研究では、ヒンジ領域を欠損しているバリアントであるARv7は、微小管と共に沈降せず、モータータンパク質であるダイニンと共に沈殿せず、ARv7の核蓄積および転写活性の両方が、タキサンの存在の影響を受けなかった。(Thadani−Muleroら、Cancer Res. 74巻(8号):2270〜2282頁)。一部の実施形態では、ガレテロンは、対象のバイオマーカーを1つまたは複数のAR変異体について分析することによって、タキサン抵抗性の腫瘍を有すると同定された対象に投与される。
CYP17阻害剤であるアビラテロンは、腫瘍内アンドロゲンを抑制することによってCRPCの成長を低減する。アビラテロンに対する抵抗性は、CYP17A1の上方調節ならびに/またはアンドロゲン受容体およびリガンド非依存性シグナル伝達を与えるARスプライスバリアントの誘発を介して生じ得る。一部の実施形態では、ガレテロンは、アビラテロン抵抗性の腫瘍を有すると同定された対象に投与される。
上皮間葉移行(EMT)は、胚形態形成中の非常に重要なステップとして生じ、今や、原発腫瘍から転移への進行に関与する。前立腺がんのEMTは、CRPCへの進行の合理的な候補である。近年の進歩は、腫瘍進行においてEMTを支配する分子機序およびネットワークのより詳細な理解を促進してきた。TGFβおよびRTK/Rasシグナル伝達に加えて、自己分泌因子ならびにWnt−、ノッチ−、ヘッジホッグ−およびNF−κB依存性経路は、EMTに寄与することが見出された。SnailまたはTwistなどの転写調節因子によるE−カドヘリンの抑止は、EMTを駆動する非常に重要な1つのステップとして現れ、この段階は、現在、新しいプレーヤーの多くと分子的に関連付けられている。EMTが、原発腫瘍から循環中への細胞の移動において特異的な役割を果たし、より有効ながん治療を開発するため、または転移を理解するための理論的根拠を提供し得ることを示唆する証拠が増えつつある。
転移性PCaの処置を評価する上で主な制限の1つは、患者の85%〜90%におけるしばしば優勢な唯一の転移部位である骨における処置応答を判断するために利用可能な、臨床的イメージング様式を使用できないということである。骨転移の伝統的な臨床判断は、放射性核種の骨シンチグラフィによって実現される。骨シンチグラフィ(骨スキャン)が使用されるが、超音波、陽電子放出断層撮影(PET)、治療を受けている前立腺がん患者における(18)F−16ベータ−フルオロ−5アルファ−ジヒドロテストステロン((18)F−FDHT)PET、コンピュータ断層撮影法(CT)、直腸内コイル磁気共鳴イメージング、および磁気共鳴画像(MRI)は、疾患の程度を同定し特徴付ける明確な役割を果たす。抗がん治療に対する応答を判断するための拡散MRIの使用は、水のランダムまたはブラウン運動を定量化するその能力に基づくものである。腫瘍内の水の拡散は、水分子のランダム運動を邪魔するように作用する細胞膜が存在すると低減する。処置過程が成功している間は、腫瘍細胞および/または腫瘍細胞膜の完全性の喪失が生じ、それによって水分子の移動性を邪魔する関門が低減される。拡散MRIを使用して、細胞密度が喪失している腫瘍領域における見かけの拡散係数(ADC)値の増大量を定量化することによって、処置効果を判断することができる。したがって、腫瘍内の水の移動性は、MRIによって定量化されたADC値の増大によって表される通り、有効な処置後に経時的に増大し、その変化の規模は、治療の有効性に関係する。がん処置転帰の初期の判断のための、感受性の高い定量化できる手段を提供するために、機能的拡散マップ(fDM)として公知の代替の後処理手法を開発して、臨床的拡散MRIデータの処理を標準化した。抗がん治療をモニタするfDM手法は、腫瘍の水拡散値の変化を経時的にボクセル追跡することによって、空間的ボクセルを可能にする。拡散値の変化は、治療に起因して変化した腫瘍拡散ボクセルの色符号化によって(ADC値の増大または低減)fDM画像に示され、それによって、個体の病変内のADCの空間分解分析が可能になる。
採血および腫瘍生検によって、またはイメージング技術を使用することによって、患者がガレテロンに応答するかどうかを予測する潜在可能性を有すると分析される特異的マーカー、例えば1つまたは複数の生物学的に関連する化学種を同定することが可能である。これらのバイオマーカーは、分子および細胞マーカーを含み、それらには以下が含まれる。
a.患者由来の腫瘍細胞またはCTC内の特異的遺伝子のゲノム配列決定(例えばTP53、ZFHX3、RP1、PTEN、TMPRSS2融合、APC、wntシグナル伝達、AR変異および切断、AR増幅、ヘプシン、PIM−1)
b.PTENは、細胞周期調節に関与し、PCaにおける予後不良と一貫して関連する腫瘍抑制因子遺伝子である。PTENの欠失は、より高いグリーソングレード、進行の危険性、局在化または転移性疾患の進行、および治療後の再発に関連する。試験は、典型的に蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)によって測定される場合、典型的に、遺伝子の部分的な(半接合性)または完全な(ホモ接合性)欠失を示すために、生検試験と共に行うように指示される
c.アンドロゲン受容体における変異:
i.T877A(T878A)、D879G(D878G)、W741C、W741L、M749L、R629Q、G142V、P533S、T575A、H874Y、F876Lを含めた、アミノ酸置換をもたらす点変異
ii.AR−V1、AR−V2、AR−V3、AR−V4、AR−V5、AR−V567es、AR−V6、AR−V7、ARV7、AR−V9、AR−V12、AR−V13、AR−V14を含めたスプライスバリアント。(米国特許出願第2011/0110926号、米国特許第8,133,724号、米国特許出願第2013/0130241号参照)。
d.循環腫瘍細胞(CTC)
e.ベースラインまたは治療の開始後のある時間における、列挙(プロファイル:CK+、CD45−を有する循環細胞)
f.ベースラインまたは治療の開始後のある時間における、サイズが小さい、または細胞の形状/サイズの別の特徴を有するCTCサブセットの列挙
g.ベースラインまたは治療の開始後のある時間における、CK−、CD45− CTC候補の列挙
h.ベースラインまたは治療の開始後のある時間における、CTCまたは腫瘍生検におけるアンドロゲン受容体(AR)発現
i.ベースラインまたは治療の開始後のある時間における、CTCまたは腫瘍生検におけるARタンパク質の細胞内局在(核:細胞質の比)
j.ベースラインまたは治療の開始後のある時間における、CTCおよび腫瘍生検におけるFISHによる欠失および遺伝子再構成の判断(例えばPTEN欠失、TMPRSS2融合)
k.TMPRSS2−ERGは、膜貫通プロテアーゼセリン2遺伝子と、v−ets赤芽球症ウイルスE26癌遺伝子ホモログ(トリ(ERG)遺伝子の融合である。この遺伝子融合は、PCaのおよそ40〜80%における優勢なバリアントである。尿中TMPRSS2−ERGの定量的レベルは、患者の生検のPSA密度および特徴(グリーソンスコア)、観測された腫瘍対正常組織の%、および腫瘍を有するコアの数を使用する、疾患悪性度の層別化であるエプスタイン基準に基づくと、臨床的に有意なPCaと関連するように見える。尿中PCA3の検出と組み合わせたTMPRRSS2−ERG検出は、PCaの重症度の予測に実用性があることが示されている。
l.処置前の絶対的な前立腺特異抗原(PSA)血中レベルおよびPSA倍加時間
m.PSMAまたはPSMAに結合する抗体の放射標識リガンドなどの、イメージング様式によって決定される場合の前立腺特異膜抗原(PSMA)発現
n.5種カリクレインパネル(全PSA、遊離PSA、無傷PSA、カリクレイン2)
o.処置前のテストステロン血中レベル
p.治療の開始後のある時間におけるステロイドレベルの変化。ステロイドには、アンドロゲン(テストステロン、DHT)、アンドロゲン前駆体(DHEA、DHEA硫酸塩、アンドロステンジオン)、コルチコステロイド、プロゲストーゲン、ミネラルコルチコイド、および「裏口」経路におけるアンドロゲン前駆体が含まれる。
q.グリーソンスコアによる前立腺腫瘍の段階分け(1〜5の生検類別尺度;グリーソングレードが小さいほど、密に詰まった小さい腺と関連し、グリーソングレードが増大するにつれて、細胞が広がり、腺構造を喪失する)
r.高代謝群、中代謝群、低代謝群を決定するために使用され得る、P450酵素などの代謝的マーカー
s.ガレテロンの有効性を変化し得るCYP17変異
t.免疫チェックポイント遮断および免疫学的手法(CTLA−4遮断)
u.免疫モジュレーター、プログラム死リガンド1および2(PD−L1およびPD−L2)、ならびにそれらの受容体、例えばPD−1。
v.前立腺健康指標−前駆型PSAと遊離PSAの比
w.PCA3−PCaを有する男性の>90%において上昇することが示されているノンコーディングmRNA。PCA3は、尿中で測定される
x.前立腺コアmitomic試験−診断未確定の前立腺がんと関連する細胞変化を示し、拡張領域にわたって正常に出現する前立腺組織における悪性細胞の存在を検出する、ミトコンドリアDNAの大規模な枯渇を同定する。
y.CCP遺伝子−細胞周期進行遺伝子変異
z.血清学的試験には、ヘモグロビン、乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)、アルカリホスファターゼが含まれる。
aa.抵抗性における交差反応性−化学治療抵抗性およびエンザルタミド抵抗性は、CRPCではよく見られるようであることから、化学治療抵抗性を示唆するバイオマーカーも、エンザルタミドまたはより広範な種類の抗アンドロゲン化合物に抵抗性であり得る。
採血および腫瘍生検によって、またはイメージング技術を使用することによって、患者がガレテロン治療に応答するかどうかを決定することが可能となり得る。測定されるマーカーには以下が含まれる。
a.CTCの数の減少(特に1週間のガレテロン治療後)
b.アポトーシスCTCの増大
c.PSAの減少またはPSA倍加時間の低減
d.PSMAまたはPSMAに結合する抗体の放射標識リガンドなどの、イメージング様式によって決定される場合のPSMA発現の増大。アンドロゲンシグナル伝達を遮断すると、PSMA発現が増大するので、PSMAシグナルの増大は、抗アンドロゲン活性の指示薬である。
e.アンドロゲン受容体の拮抗作用を示す、腫瘍における18F−DHT−PETシグナルの低減
f.ProMark−組織生検に基づく試験−ホルマリンで固定したパラフィン包埋組織試料における侵襲性疾患からの緩徐進行性疾患の分化
g.プロテオソーム分解経路の要素、すなわち細胞由来のアンドロゲン受容体のタグ付けまたは除去の阻害
本明細書において、ある特定の実施形態では、それらに限定されるものではないが、前立腺がんおよび良性前立腺肥大症を含むアンドロゲン受容体によって媒介される疾患または状態を処置するための化合物、このような化合物を作成する方法、このような化合物を含む医薬組成物および医薬、ならびにこのような化合物を使用する方法が記載される。一部の実施形態では、アンドロゲン受容体によって媒介される疾患または状態は、前立腺がんである。一部の実施形態では、前立腺がんは、去勢抵抗性前立腺がんである。
一部の実施形態では、疾患は、抗アンドロゲン抵抗性疾患である。例えば、抗アンドロゲン抵抗性疾患は、例えば去勢、アンドロゲン受容体アンタゴニストを用いる処置またはそれらの組合せなどの抗アンドロゲン治療を提供することによって既に処置されていてもよい。疾患は、最初に抗アンドロゲン治療に応答しているが、その後、治療に対して非感受性になっていてもよい(例えば、抗アンドロゲン処置を継続しているにも関わらず悪化した)。一部の実施形態では、疾患は、抗アンドロゲン治療に対して常に非感受性であってもよい。
一部の実施形態では、疾患は、アンドロゲン依存性疾患であり、副腎腺腫、癌腫または過形成による副腎または性腺アンドロゲンの過剰産生、男性におけるライディッヒ細胞腫、ならびに女性における男化腫瘍および多嚢胞性卵巣症候群を特徴とする。アンドロゲン依存性疾患には、ケネディ病、***がん、前立腺がん、膀胱がん、膵臓がん、卵巣がん、座瘡、化膿性汗腺炎(hidradennitis supprurativa)、アンドロゲン性脱毛症、毛孔性角化症、良性(begin)前立腺肥大症、多毛症(hisutism)が含まれる。
一部の実施形態では、本発明は、アンドロゲン生合成を低減し、アンドロゲン受容体シグナル伝達を低減し、アンドロゲン受容体感受性を低減する化合物、このような化合物を含む医薬組成物および医薬、ならびにこのような化合物を使用する方法を提供する。
また、それを必要とする対象に、抗アンドロゲン治療ならびに式I、IIおよび/またはIIIの化合物を含む併用治療を投与することによって、疾患を処置する方法が企図される。抗アンドロゲン治療は、例えば、去勢、アンドロゲン受容体アンタゴニスト、例えばエンザルタミド、ARN−509、ビンクロゾリン、プロシミドン、リニュロン、DDT代謝産物であるジクロロジフェニルジクロロエチレン(p.p’−DDE)、ケトコナゾール、フェニトロチオン、フタル酸ジ−n−ブチル(DBP)、フタル酸ジイソブチル(DiBP)、フタル酸ベンジルブチル(BBP)、フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)(DEHP)およびフタル酸ジ−n−ペンチル(DPP)、パラベンエステル、例えばブチルパラベン、3,3’−ジインドリルメタン(DIM)、Scutellaria baicalensis、N−ブチルベンゼン−スルホンアミド(NBBS)、アトラリン酸、ビカルタミド、フルタミド、スピロノラクトン、酢酸シプロテロン、フィナステリド、デュタステリドおよびニルタミド、ドセタキセル、カバジタキセル、タキサンを用いる処置、またはそれらの任意の組合せであり得る。
一部の実施形態では、式Iまたは式IIの化合物および抗アンドロゲン治療は、逐次的に、同時に、単独でまたは組合せで投与される。一部の実施形態では、式Iの化合物および抗アンドロゲン治療(例えば、アンドロゲン受容体アンタゴニスト)は、対象に投与するために、同じ医薬組成物に製剤化される。
一態様では、化合物、このような化合物を含む医薬組成物および医薬、ならびにこのような化合物を使用する方法は、アンドロゲン生合成を低減する。一部の実施形態では、本明細書に開示の化合物は、アンドロゲン産生を制御する酵素の活性を阻害する。ある特定の実施形態では、本明細書に開示の化合物は、チトクロムC17α−ヒドロキシラーゼ/C17,20−リアーゼ(CYP17)の活性を阻害する。
一態様では、化合物、このような化合物を含む医薬組成物および医薬、ならびにこのような化合物を使用する方法は、アンドロゲン受容体シグナル伝達を低減する。一部の実施形態では、本明細書に開示の化合物は、ARに結合し、テストステロン結合の競合阻害剤となる。
一態様では、化合物、このような化合物を含む医薬組成物および医薬、ならびにこのような化合物を使用する方法は、アンドロゲン受容体感受性を低減する。一部の実施形態では、本明細書に開示の化合物は、細胞内のARタンパク質の含量を低減し、低レベルのアンドロゲン成長シグナルによって細胞が持続する能力を減少する。
化合物
一態様では、本発明は、式I
(式中、Rは、Hまたはアセチルであり、Rは、ピリジルまたはベンズイミダゾールである)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、N−オキシド、活性な代謝産物、プロドラッグもしくは溶媒和物を含む組成物を提供する。
一部の実施形態では、化合物は、式II
の化合物(「ガレテロン」、「TOK−001」または「VN/124−1」としても公知)、または薬学的に許容されるその塩、N−オキシド、活性な代謝産物、プロドラッグもしくは溶媒和物である。
他の実施形態では、化合物は、式III
の化合物、または薬学的に許容されるその塩、N−オキシド、活性な代謝産物、プロドラッグもしくは溶媒和物である。
式I〜IIIの化合物、それらの薬学的に許容される塩、薬学的に許容されるN−オキシド、薬学的に活性な代謝産物、薬学的に許容されるプロドラッグ、薬学的に許容される多形および薬学的に許容される溶媒和物は、ステロイドホルモン核内受容体の活性をモジュレートし、したがって、アンドロゲン受容体によって媒介される疾患または状態を処置するのに有用である。
化合物の例示的な合成
式(II)の化合物(化合物(1)または3−β−ヒドロキシ17−(1H−ベンズイミダゾール−1−イル)アンドロスタ−5,16−ジエン)またはTOK−001またはガレテロンとしても説明される)は、当業者に公知の標準合成技術を使用して、または当技術分野で公知の方法を本明細書に記載の方法と組み合わせて使用して、合成することができる。式(III)の化合物は、類似の方法によって合成することができる。当業者には理解され得る通り、本明細書に提示の溶媒、温度および反応条件は、当業者の実務および知識に従って変わり得る。
化合物(1)の合成に使用される出発材料は、Aldrich Chemical Co.(Milwaukee、Wis.)、Sigma Chemical Co.(St.Louis、Mo.)などの商業的供給源から得ることができ、または出発材料は、合成することができる。本明細書に記載の化合物および異なる置換基を有する他の関係化合物は、例えば、March、ADVANCED ORGANIC CHEMISTRY、第4版、(Wiley 1992年)、CareyおよびSundberg、ADVANCED ORGANIC CHEMISTRY、第4版、A巻およびB巻(Plenum 2000年、2001年)、ならびにGreenおよびWuts、PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS、第3版、(Wiley 1999年)(これらはすべて、それらの全体が参照により組み込まれる)に記載のものなどの、当業者に公知の技術および材料を使用して合成することができる。本明細書に開示の化合物を調製するための一般法は、当分野で公知の反応から導出することができ、反応は、本明細書に提示の式に見出される様々な部分を導入するために、当業者によって認識され得る適切な試薬および条件を使用することによって修正することができる。
式I〜IIIの化合物は、化合物の遊離塩基形態を、それらに限定されるものではないが、無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、メタリン酸等、ならびに有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、p−トルエンスルホン酸、酒石酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、アリールスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−メチルビシクロ−[2.2.2]オクタ−2−エン−1−カルボン酸、グルコヘプトン酸、4,4’−メチレンビス−(3−ヒドロキシ−2−エン−1−カルボン酸)、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、第三級ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸およびムコン酸を含む、薬学的に許容される無機酸または有機酸と反応させることによって、薬学的に許容される酸付加塩(ある種類の薬学的に許容される塩)として調製することができる。
式I〜IIIの化合物は、プロドラッグとして調製することができる。プロドラッグは、一般に対象に投与され、その後吸収された後、代謝経路による変換などのあるプロセスを介して、活性なまたはより活性な化学種に変換される薬物前駆体である。いくつかのプロドラッグは、プロドラッグの活性を低下し、かつ/または可溶性もしくはいくつかの他の特性を薬物に付与する、プロドラッグ上に存在する化学基を有する。化学基がプロドラッグから切断され、かつ/または修飾されたら、活性な薬物が生じる。プロドラッグは、あるシチュエーションでは親薬物よりも容易に投与できるので、しばしば有用である。プロドラッグは、例えば、親が経口投与によって生体利用可能ではないのに対して、生体利用可能であり得る。またプロドラッグは、医薬組成物において親薬物を上回る改善された可溶性を有することができる。プロドラッグの一例は、それに限定されるものではないが、水溶性の改善が有益となる胃腸管において吸収を容易にするために、親水性エステル(「プロドラッグ」)として投与されるが、次にカルボン酸および活性な実体である式(I〜III)に代謝的に加水分解される、式(I〜III)の誘導体であり得る。プロドラッグのさらなる一例は、化合物(1)のヒドロキシル基に結合した短鎖ペプチドであり、この場合、ペプチドが代謝されると、式I、IIまたはIIIの化合物が提供される。
プロドラッグは、部位特異的な組織への薬物輸送を増強するための調整剤として使用するために、可逆的な薬物誘導体として設計することができる。プロドラッグの設計は、現在まで、水が主溶媒である領域を標的化するために、治療用化合物の有効な水溶性を増大するものであった。例えば、すべて、それら全体が本明細書に組み込まれるFedorakら、Am. J Physiol.、269巻:G210〜218頁(1995年);McLoedら、Gastroenterol、106巻:405〜413頁(1994年);Hochhausら、Biomed. Chrom.、6巻:283〜286頁(1992年);J. LarsenおよびH. Bundgaard、Int. J. Pharmaceutics、37巻、87頁(1987年);J. Larsenら、Int. J Pharmaceutics、47巻、103頁(1988年);Sinkulaら、J. Pharm. Sci.、64巻:181〜210頁(1975年);T. HiguchiおよびV. Stella、Pro−drugs as Novel Delivery Systems、A.C.S. Symposium Series、14巻;ならびにEdward B. Roche、Bioreversible Carriers in Drug Design、American Pharmaceutical Association and Pergamon Press、1987年を参照。
さらに、式I〜IIIの化合物のプロドラッグ誘導体は、当業者に公知の方法によって調製することができる(例えば、さらなる詳細については、Saulnierら、(1994年)、Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters、第4巻、1985頁を参照)。プロドラッグがin vivoで代謝されて、本明細書に記載の誘導体が生成される、本明細書に記載の化合物のプロドラッグ形態は、特許請求の範囲に含まれる。実際、本明細書に記載の化合物のいくつかは、別の誘導体または活性化合物のためのプロドラッグであり得る。
式I〜IIIの化合物の芳香環部分上の部位は、様々な代謝反応の影響を受けやすいものであり得、したがって芳香環構造上に適切な置換基、例えばハロゲンが組み込まれることにより、この代謝経路が低減され、最小化され、または排除され得る。
式I〜IIIの化合物を作成する様々な方法が企図され、以下の説明は、非限定的な例として提示される。一部の実施形態では、以下の化学反応の1つまたは複数は、不活性雰囲気、例えば窒素またはアルゴン中で実施される。一部の実施形態では、反応の温度は、モニタされる。一部の実施形態では、反応は、HPLCまたはTLCによってモニタされる。一部の実施形態では、反応のpHは、モニタされる。一部の実施形態では、反応の温度は、制御される。一部の実施形態では、生成物の純度は、HPLCによって決定される。一部の実施形態では、実験は、小規模、中規模、大規模、分析規模または製造規模で実施される。一部の実施形態では、生成物は、シリカゲルおよびセライトの1つまたは複数を含むパッドを介して濾過することによって浄化される。
一部の実施形態では、合成は、大規模で実施される。一部の実施形態では、大規模は、約1〜約10kgの規模を含む。一部の実施形態では、合成は、製造規模で実施される。一部の実施形態では、製造規模は、約10kg超の規模を含む。一部の実施形態では、製造規模は、約10〜約1,000kgの規模を含む。一部の実施形態では、製造規模は、約10〜約100kgの規模を含む。一部の実施形態では、製造規模は、約10〜約50kgの規模を含む。一部の実施形態では、製造規模は、約33.4kgの規模を含む。
一部の実施形態では、実験は、製造規模で合成を計画または実施するのに使用される情報を集めるために、より小規模で実施される。一部の実施形態では、より小規模で得られた結果は、製造規模で再現できると予想される。一部の実施形態では、より小規模で得られた結果は、製造規模では再現できないと予想される。一部の実施形態では、製造規模で得られた収量は、より小規模で得られた収量を超える。一部の実施形態では、製造規模で得られた収量は、より小規模で得られた収量よりも少ない。
一実施形態では、式iの化合物の溶媒溶液が調製される。次に、式iiの化合物を溶液と接触させ、得られた混合物を、塩基の存在下で、式iiiの化合物を得るのに十分な時間をかけて加熱する。一部の実施形態では、その時間は、約1時間、約2時間、約4時間、約8時間、約12時間、または約24時間である。一部の実施形態では、その時間は、約1時間〜約24時間である。一部の実施形態では、塩基は、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、またはリン酸カリウムを含む。一部の実施形態では、溶媒はDMFを含む。一部の実施形態では、温度は、約50℃、約70℃、約100℃、約150℃、または還流状態を維持するのに有効な温度である。一部の実施形態では、温度は、約50℃〜約200℃である。式iiiの化合物は、反応混合物から単離することができ、当業者に公知の任意の方法によって精製され得る。このような方法は、水性混合物を反応混合物に注ぎ、それによって化合物iiiを固体として沈殿させることを含むが、これに限定されない。単離された式iiiの化合物は、任意選択で、当業者に公知の任意の方法によって精製することができる。このような方法は、水との研和を含むが、これに限定されない。
一実施形態では、式iiiの化合物の溶媒溶液が調製され、その溶液を、式ivの化合物を提供するのに十分な時間をかけて触媒と接触させる。一部の実施形態では、その時間は、約1時間、約2時間、約4時間、約8時間、約12時間、または約24時間である。一部の実施形態では、その時間は、約1時間〜約24時間である。一部の実施形態では、触媒は、炭素担持パラジウム、炭素担持白金、遷移金属塩または遷移金属錯体を含む。一部の実施形態では、溶媒は、N−メチルピロリドンを含む。一部の実施形態では、温度は、約50℃、約70℃、約100℃、約150℃、約190℃、約200℃、または還流状態を維持するのに有効な温度である。一部の実施形態では、温度は、約50℃〜約250℃である。式ivの化合物は、反応混合物から単離することができ、当業者に公知の任意の方法によって精製され得る。このような方法は、インライン濾過を含むが、これに限定されない。単離された式ivの化合物は、任意選択で当業者に公知の任意の方法によって精製することができる。
一実施形態では、式ivの化合物の溶媒溶液が調製され、その溶液を、式vの化合物(すなわち、化合物(1))を提供するのに十分な時間をかけて塩基と接触させる。一部の実施形態では、その時間は、約1時間、約2時間、約4時間、約8時間、約12時間、または約24時間である。一部の実施形態では、その時間は、約1時間〜約24時間である。一部の実施形態では、塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、またはリン酸カリウムを含む。一部の実施形態では、溶媒は、水、メタノール、エタノール、2−プロパノール、t−ブタノール、またはそれらの混合物を含む。一部の実施形態では、溶媒は、メタノールを含み、塩基は、ナトリウムメトキシドを含む。一部の実施形態では、温度は、約35℃、約50℃、約70℃、約100℃、または還流状態を維持するのに有効な温度である。一部の実施形態では、温度は、約25℃〜約100℃である。式vの化合物は、反応混合物から単離することができ、当業者に公知の任意の方法によって精製され得る。このような方法は、抽出を含むが、これに限定されない。単離された式vの化合物は、任意選択で当業者に公知の任意の方法によって精製することができる。このような方法は、研和を含むが、これに限定されない。
例示的な医薬組成物/製剤
医薬組成物は、本明細書で使用される場合、式Iの化合物と、他の化学的構成成分、例えば担体、安定剤、賦形剤、分散化剤、懸濁化剤、増粘剤、および/または添加剤の混合物を指す。医薬組成物は、生物への化合物の投与を容易にする。式Iの化合物を含有する医薬組成物は、それらに限定されるものではないが、静脈内、経口、直腸、エアロゾル、非経口、点眼、経肺、経皮、膣内、経耳、経鼻および局所投与を含めた当技術分野で公知の任意の従来の形態および経路によって、医薬組成物として治療有効量で投与することができる。
例えば、しばしばデポーまたは徐放製剤で、化合物を臓器に直接的に注射することによって、全身的ではなく局所的に化合物を投与することができる。さらに、式Iの化合物を含有する医薬組成物を、標的薬物送達系で、例えば臓器に特異的な抗体でコーティングされたリポソームで投与することができる。リポソームは、臓器を標的とし、臓器によって選択的に取り込まれる。さらに、式Iの化合物を含有する医薬組成物は、急速放出製剤の形態、延長放出製剤の形態、または中程度の放出製剤の形態で提供することができる。一部の実施形態では、延長放出製剤は、化合物を、1時間超、2時間超、3時間超、4時間超、6時間超、12時間超、24時間超、またはそれより長く放出する。一部の実施形態では、延長放出製剤は、化合物を、1時間超、2時間超、3時間超、4時間超、6時間超、12時間超、24時間超、またはそれより長く一定速度で放出する。
経口投与では、式Iの化合物は、活性化合物を、当技術分野で周知の薬学的に許容される担体または添加剤と組み合わせることによって、容易に製剤化することができる。このような担体により、本明細書に記載の化合物を、処置を受ける対象による経口摂取に合わせて、錠剤、散剤、丸剤、糖衣錠、カプセル剤、液剤、ゲル剤、シロップ剤、エリキシル剤、スラリー剤、懸濁液剤等として製剤化することができる。一般に、添加剤、例えば充填剤、崩壊剤、流動促進剤、界面活性剤、再結晶化阻害剤、滑沢剤、顔料、結合剤、香味剤等は、組成物の特性に影響を及ぼさずに、通例の目的のために典型的な量で使用することができる。
充填剤の非限定的な例として、ラクトース一水和物、微結晶性セルロース、マンニトール、キシリトール、二リン酸カルシウム、およびデンプンが挙げられる。
崩壊剤の非限定的な例として、クロスカルメロース、デンプングリコール酸(glycholate)ナトリウム、クロスポビドン、アルギン酸ナトリウム、メチルセルロース、およびカルボキシメチルセルロースナトリウムが挙げられる。
流動促進剤の非限定的な例として、ステアリン酸マグネシウム、コロイド状二酸化ケイ素、デンプンおよびタルクが挙げられる。
界面活性剤の非限定的な例として、ラウリル硫酸ナトリウム、ソルビタンエステル、ポロクサマー、PEGブロックコポリマー、およびポリソルベートが挙げられる。
再結晶化阻害剤の非限定的な例として、ポロクサマー188、ポロクサマー407、ポビドンK−90、またはヒプロメロースが挙げられる。
滑沢剤の非限定的な例として、ステアリン酸マグネシウムおよびステアリン酸カルシウムが挙げられる。
経口使用のための医薬調製物は、1つまたは複数の固体添加剤を、本明細書に記載の化合物の1つまたは複数と混合し、得られた混合物を任意選択で粉砕し、所望に応じて適切な助剤を添加した後、顆粒の混合物を処理して、錠剤または糖衣錠のコアを得ることによって得ることができる。糖衣錠コアには、適切なコーティングが提供される。この目的では、任意選択でアラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタン、ラッカー溶液、ならびに適切な有機溶媒または溶媒混合物を含有し得る濃縮糖液を使用することができる。染料または顔料は、活性化合物の用量の異なる組合せを同定し、または特徴付けるために、錠剤または糖衣錠コーティングに添加することができる。
経口で使用できる医薬調製物には、ゼラチンから作成された押込み型カプセル、ならびにゼラチンおよび可塑剤、例えばグリセロールまたはソルビトールから作成された封止軟質カプセルが含まれる。一部の実施形態では、カプセル剤は、医薬品用のウシゼラチンおよび植物ゼラチンの1つまたは複数を含む硬質ゼラチンカプセル剤を含む。ある特定の場合、ゼラチンは、アルカリ処理されている。押込み型カプセルは、活性成分を、フィラー、例えばラクトース、結合剤、例えばデンプン、および/または滑沢剤、例えばタルクもしくはステアリン酸マグネシウム、および任意選択で安定剤の混ぜ物として含有することができる。軟質カプセルでは、活性化合物は、脂肪油、流動パラフィンまたは液体ポリエチレングリコールなどの適切な液体に溶解または懸濁していてもよい。さらに、安定剤を添加してもよい。経口投与のためのあらゆる製剤は、このような投与に適した投与量にすべきである。
頬側または舌下投与では、組成物は、従来の方式で製剤化された錠剤、ロゼンジ剤、またはゲル剤の形態をとることができる。非経口(parental)注射は、ボーラス注射または継続注入を含み得る。化合物(1)の医薬組成物は、油性または水性ビヒクル中の無菌懸濁液、溶液またはエマルションとして、非経口注射に適した形態であってもよく、懸濁化剤、安定化剤および/または分散化剤などの製剤用薬剤を含有することができる。非経口投与のための医薬製剤は、水溶性形態の活性化合物の水溶液を含む。さらに、活性化合物の懸濁液は、適切な油性注射懸濁液として調製することができる。適切な親油性溶媒またはビヒクルには、脂肪油、例えばゴマ油、または合成脂肪酸エステル、例えばオレイン酸エチルもしくはトリグリセリド、またはリポソームが含まれる。水性注射懸濁液は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、またはデキストランなどの、懸濁液の粘性を増大する物質を含有することができる。また任意選択で、懸濁液は、適切な安定剤、または化合物の可溶性を増大して高度濃縮溶液を調製することができる薬剤を含有することができる。あるいは、活性成分は、使用前に、適切なビヒクル、例えば発熱物質を含まない無菌水で構成するための粉末形態であってもよい。
本明細書に記載の組成物は、局所投与することができ、溶液剤、懸濁液剤、ローション剤、ゲル剤、ペースト剤、薬用スティック剤、バーム剤、クリーム剤または軟膏剤などの、局所投与できる様々な組成物に製剤化することができる。このような医薬組成物は、可溶化剤、安定剤、浸透圧増強剤、緩衝液および保存剤を含有することができる。
式(1)の構造を有する化合物の経皮投与に適した製剤は、経皮送達デバイスおよび経皮送達パッチを用いることができ、ポリマーまたは接着剤に溶解および/または分散した、親油性エマルションまたは緩衝化水溶液であってもよい。このようなパッチは、医薬品の継続的、拍動的、またはオンデマンドの送達に合わせて構築することができる。またさらに、式Iの化合物の経皮送達は、イオン泳動パッチ等を用いて達成することができる。さらに、経皮パッチは、式Iの化合物を制御送達することができる。吸収速度は、速度制御膜を使用することによって、またはポリマーマトリックスもしくはゲル内に化合物を捕捉することによって緩徐することができる。逆に、吸収増強剤を使用すると、吸収を増大することができる。吸収増強剤または担体は、皮膚への透過を助ける、薬学的に許容される吸収可能な溶媒を含むことができる、例えば、経皮デバイスは、裏打ち部材、化合物を任意選択で担体と共に含有するリザーバー、任意選択で、宿主の皮膚に制御された所定の速度で化合物を長時間送達するための速度制御バリア、およびデバイスを皮膚に固定するための手段を含む、包帯の形態である。
吸入投与では、本発明の組成物は、エアロゾル、ミストまたは粉末としての形態であってもよい。式(I)の医薬組成物は、好都合には、適切な噴射剤、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素または他の適切なガスを使用して、加圧パックまたはネブライザによるエアロゾルスプレー提示の形態で送達される。加圧エアロゾルの場合、投与単位は、定量を送達するための弁を提供することによって決定することができる。ほんの一例として、インヘラーまたは吸入器で使用するための、化合物とラクトースまたはデンプンなどの適切な粉末基剤の粉末ミックスを含有するゼラチンなどのカプセルおよびカートリッジを製剤化することができる。
また式Iの化合物は、従来の坐剤基剤、例えばカカオバターまたは他のグリセリド、ならびに合成ポリマー、例えばポリビニルピロリドン、PEG等を含有する直腸組成物、例えば浣腸、直腸ゲル剤、直腸フォーム剤、直腸エアロゾル剤、坐剤、ジェリー坐剤、または停留浣腸に製剤化することができる。組成物の坐剤形態では、低溶融ワックス、例えばそれに限定されるものではないが、任意選択でカカオバターと組み合わせた脂肪酸グリセリドの混合物が、最初に溶融する。
本明細書で提供される処置方法または使用方法の実施において、治療有効量の本明細書で提供される式Iの化合物は、処置を受ける疾患または状態を有する哺乳動物に、医薬組成物で投与される。一部の実施形態では、哺乳動物は、ヒトである。治療有効量は、疾患の重症度、対象の年齢および相対的な健康、使用される化合物の効力、ならびに他の因子に応じて広く変わり得る。化合物は、単独で、または1つもしくは複数の治療剤と組み合わせて、混合物の構成成分として使用することができる。
医薬組成物は、活性化合物から薬学的に使用できる調製物への処理を容易にする添加剤および助剤を含む、1つまたは複数の生理的に許容される担体を使用して、従来の方式で製剤化することができる。適切な製剤は、選択された投与経路に依存して決まる。周知の技術、担体および添加剤のいずれも、当技術分野で適切とされ理解されている通り、使用することができる。式(I)の化合物を含む医薬組成物は、ほんの一例として、従来の混合、溶解、造粒、糖衣錠作成、すりつぶし、乳化、被包、捕捉または圧縮プロセスなどを用いて、従来の方式で製造することができる。
医薬組成物は、少なくとも1つの薬学的に許容される担体、賦形剤または添加剤、および活性成分としての遊離塩基形態または薬学的に許容される塩形態の本明細書に記載の式(I)の化合物を含むことができる。さらに、本明細書に記載の方法および医薬組成物は、同じ種類の活性を有する、これらの化合物のN−オキシド、結晶形(多形としても公知)、および活性な代謝産物の使用を含む。
本明細書に記載の化合物を含む組成物を調製する方法は、化合物と、1つまたは複数の薬学的に許容される不活性な添加剤または担体を製剤化して、固体、半固体または液体を形成することを含む。固体組成物には、それらに限定されるものではないが、散剤、錠剤、分散性顆粒剤、カプセル剤、カシェ剤、および坐剤が含まれる。液体組成物は、本明細書に開示の化合物が溶解している溶液、本明細書に開示の化合物を含むエマルション、または本明細書に開示の化合物を含むリポソーム、ミセルもしくはナノ粒子を含有する溶液を含む。半固体組成物には、それらに限定されるものではないが、ゲル剤、懸濁液剤およびクリーム剤が含まれる。組成物は、液体溶液もしくは懸濁液、使用前に液体に溶解もしくは懸濁させるのに適した固体形態、またはエマルションであってもよい。またこれらの組成物は、少量の非毒性の補助物質、例えば湿潤剤または乳化剤、pH緩衝剤等を含有することができる。
一部の実施形態では、医薬組成物は、固体分散体送達系である。
一部の実施形態では、固体分散体送達系は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)を含む。
一部の実施形態では、固体分散体送達系は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)を含む。
一部の実施形態では、固体分散体送達系は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(HPMCAS)を含む。
一部の実施形態では、固体分散体送達系は、ポロクサマー188を含む。
一部の実施形態では、固体分散体送達系は、ポロクサマー407を含む。
一部の実施形態では、固体分散体送達系は、ポビドンK−90を含む。
一部の実施形態では、医薬組成物は、物理的混合物である。
医薬組成物の種類の概要は、例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy、第19版(Easton、Pa.:Mack Publishing Company、1995年);Hoover, John E.、Remington’s Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Co.、Easton、Pennsylvania 1975年;Liberman, H.A.およびLachman, L.編、Pharmaceutical Dosage Forms、Marcel Decker、New York、N.Y.、1980年;およびPharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems、第7版(Lippincott Williams & Wilkins 1999年)に見出すことができ、これらはそれぞれその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
スプレー乾燥組成物および方法
一部の実施形態では、本発明は、式I
(式中、Rは、Hまたはアセチルであり、Rは、ピリジルまたはベンズイミダゾールである)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、N−オキシド、活性な代謝産物、プロドラッグもしくは溶媒和物および固体マトリックスを含む固体分散体組成物を提供する。一部の実施形態では、式Iの化合物は、前記固体マトリックスに分散される。
一部の実施形態では、固体マトリックスは、ポリマーから構成される。一部の実施形態では、ポリマーは、水溶性ポリマーである。固体分散体に使用される水溶性ポリマーの非限定的な例として、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリビニルピロリドン(エチレンオキシドとプロピレンオキシドのPVPブロックコポリマー((K−25、50 30、90;PVP)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、およびポリエチレングリコール(PEG)が挙げられる。他の実施形態では、ポリマーは、水溶液に可溶性である。特定の実施形態では、ポリマーは、5.5またはそれ超のpHを有する水溶液に可溶性である。pH5.5またはそれ超の水溶液に可溶性のポリマーの非限定的な例として、カルボキシメチルセルロースナトリウム(NaCMC、セルロースグリコール酸ナトリウム)およびヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(HPMCAS)が挙げられる。固体分散体に使用するのに適したポリマーの他の非限定的な例として、例えば3,4−ジメチル−フェニルメチルカルバメート(phenomethylcarbamate)(MPMC)、フタル酸ヒプロメロース(HPMCP)、ポロクサマー188、ポロクサマー407、ポビドンK−90、ポリ(メタ)アクリレート(オイドラギット)、N−ビニル−2−ピロリドンのホモポリマー、ポビドン、コポビドン(プラスドン)、カルボキシメチルエチルセルロース(CMEC)、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、メタクリル酸コポリマーLD(L30 D55)、メタクリル酸コポリマーS(S−100)、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE(胃コーティングベース)、ポリ(ビニルアセタール)ジエチルアミノアセテート(AEA)、エチルセルロース(EC)、メタクリル酸コポリマーRS(RS 30D)、ポリビニルアルコール(PVA)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、HPMC2208(メトローズ90SH)、HPMC2906(メトローズ65SH)、HPMC(メトローズ60SH)、デキストリン、プルラン、アカシア、トラガント、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール、寒天粉末、ゼラチン、デンプン、加工デンプン、リン脂質、レシチン、グルコマンナン、ポリエチレングリコール(PEG)、セルロースアセテートトリメリテート(CAT)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートトリメリテート(HPMCAT)、およびカルボキシメチルセルロースアセテートブチレート(CMCAB)が挙げられる。
一部の実施形態では、マトリックスにおける化合物の固体分散体は、薬物およびポリマーの均質な溶液または溶融物を形成した後、混合物を固化して、固体マトリックスに分散した化合物の固体組成物を得ることによって調製することができる。一部の実施形態では、固体分散体の調製は、化合物、ポリマーおよび溶媒を含む均質な溶液を形成した後、溶媒を除去することによって混合物を固化することを含む。一部の実施形態では、溶媒は、有機溶媒または2種以上の有機溶媒の混合物である。有機溶媒の非限定的な例として、ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトン、メタノール、エタノール、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸プロピル、アセトニトリル、塩化メチレン、トルエン、1,1,1−トリクロロエタン、ジメチルアセトアミド、およびジメチルスルホキシドが挙げられる。特定の実施形態では、溶媒は、メタノール、エタノール、酢酸エチル、アセトン、テトラヒドロフラン、2:1のアセトン:メタノール、2:1のメタノール:テトラヒドロフラン、2:1のメタノール:アセトン、6:1のDMF:水、14:7:2:1のアセトン:メタノール:DMF:水、4:1:1のメタノール:水:アセトン、8:1のエタノール:水である。
混合物から溶媒を除去する方法は、当技術分野で公知であり、凍結乾燥、真空乾燥、スプレー乾燥またはそれらの組合せが含まれ得る。
特定の実施形態では、溶媒は、スプレー乾燥によって除去される。一般に、用語「スプレー乾燥」は、広範に、溶液を小液滴のスプレーにして噴霧し、液滴から溶媒を容易に急速蒸発させるスプレー乾燥装置を使用して、液滴から溶媒を急速に除去することを指す。スプレー乾燥プロセスおよびスプレー乾燥装置は、一般に、Perry’s Chemical Engineers’ Handbook、20〜54頁と20〜57頁(第6版、1984年)に記載されている。溶媒の蒸発は、例えば、スプレー乾燥装置内の圧力を部分真空(例えば0.01〜0.50気圧)に維持し、液滴を乾燥用の温ガスと接触させ、またはこれらの対策の組合せによって容易に行うことができる。一部の実施形態では、スプレー乾燥は、液滴のスプレーを乾燥用のガスと接触させることを含む。
一部の実施形態では、スプレー乾燥による溶媒の除去によって、粒子の形態の固体分散体組成物が得られる。粒子は、約100μmもしくはそれ未満、約95μmもしくはそれ未満、約90μmもしくはそれ未満、約85μmもしくはそれ未満、約80μmもしくはそれ未満、約75μmもしくはそれ未満、約70μmもしくはそれ未満、約65μmもしくはそれ未満、約60μmもしくはそれ未満、約55μmもしくはそれ未満、約50μmもしくはそれ未満、約45μmもしくはそれ未満、約40μmもしくはそれ未満、約35μmもしくはそれ未満、約30μmもしくはそれ未満、約25μmもしくはそれ未満、または約20μmもしくはそれ未満の平均直径を有することができる。一部の実施形態では、粒子は、約50〜100μm、約30〜75μm、約25〜50μm、約20〜30μm、約10〜25μm、または約15〜20μmの平均直径を有する。粒径は、当業者に公知の粒径測定技術を使用して測定することができる。粒径測定技術の非限定的な例として、沈降フィールドフロー分別、光子相関分光法、レーザー回折またはディスク遠心分離が挙げられる。アトマイザによって生成された液滴の別の有用な特徴である直径は、D90であり、これは全液体体積の90%を構成する液滴の直径に相当する液滴直径である。一部の実施形態では、組成物の粒子は、D90で約10〜20μm、D90で15〜20μm、またはD90で17〜19μmの範囲の直径を有する。
一部の実施形態では、スプレー乾燥によって、式Iの化合物が非晶質である組成物が得られる。非晶質性についての方法および特徴付けは、本明細書で記載されている。
例示的な投与方法および処置方法
式I〜IIIの化合物を含む組成物は、ステロイドホルモン核内受容体活性が疾患の病理および/または症状に寄与する疾患または状態の処置のための医薬の調製に使用することができる。さらに、このような処置を必要とする対象における本明細書に記載の疾患または状態のいずれかを処置する方法は、少なくとも1つの式(1)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、薬学的に許容されるN−オキシド、薬学的に活性な代謝産物、薬学的に許容されるプロドラッグもしくは薬学的に許容される溶媒和物を、治療有効量で含有する医薬組成物を、前記対象に投与することを含む。
本明細書に記載の化合物(複数可)を含有する組成物は、予防的および/または治療的な処置のために投与することができる。治療上の適用では、組成物は、疾患または状態に既に罹患している対象に、その疾患もしくは状態の症状を治癒し、もしくは少なくとも部分的に抑止し、または状態自体を治癒し、治し、改善し、もしくは寛解させるのに十分な量で投与される。この使用に有効な量は、疾患または状態の重症度および過程、過去に受けた治療、対象の健康状態、体重および薬物への応答、ならびに治療する医師の判断に応じて決まる。
対象の状態が改善したら、必要に応じて維持用量が投与される。その後、投与量または投与頻度またはその両方を、症状の関数として、疾患または状態の改善が維持されるレベルまで低減することができる。しかし、対象は、症状の任意の再発に基づいて、長期間にわたって間欠的処置が必要な場合がある。
ある特定の場合、治療有効量の本明細書に記載の化合物(またはその薬学的に許容される塩、薬学的に許容されるN−オキシド、薬学的に活性な代謝産物、薬学的に許容されるプロドラッグ、および薬学的に許容される溶媒和物)の少なくとも1つを、別の治療剤と組み合わせて投与することが適している場合がある。ほんの一例として、本明細書の化合物の1つを投与した時に対象が受ける副作用の1つが炎症である場合、抗炎症剤を初期治療剤と組み合わせて投与することが適している場合がある。あるいはほんの一例として、本明細書に記載の化合物の1つの治療有効性は、アジュバントの投与によって増強され得る(すなわち、アジュバントは、それだけでは最小限の治療上の利益しか得られないが、別の治療剤と組み合わせると、対象への全体的な治療上の利益は、増強される)。あるいはほんの一例として、対象が受ける利益は、本明細書に記載の化合物の1つを、やはり治療上の利益を有する別の治療剤(治療レジメンも含む)と共に投与することによって増大し得る。いずれの場合も、処置対象となる疾患または状態に関わらず、対象が受ける全体的な利益は、単に2種の治療剤の相加であり得、または対象は、相乗効果のある利益を受けることができる。本明細書に記載の化合物が、他の治療と組み合わせて投与される場合、併用投与される化合物の投与量は、当然のことながら、用いられる併用薬物の種類、用いられる特定の薬物、処置対象となる疾患または状態等に応じて変わる。さらに、本明細書で提供される化合物は、1つまたは複数の生物学的に活性な薬剤と併用投与される場合、生物学的に活性な薬剤(複数可)と同時にまたは逐次的に投与することができる。逐次的に投与される場合、担当医は、タンパク質を生物学的に活性な薬剤(複数可)と組み合わせて投与する適切な順序を決定する。
いずれの場合も、複数の治療剤(その1つは、本明細書に記載の化合物の1つである)は、任意の順序でまたはさらには同時に投与することができる。同時に投与される場合、複数の治療剤は、単一の統合形態または複数の形態で(ほんの一例として、単一の丸剤としてまたは2つの別個の丸剤として)提供することができる。治療剤の一方を、複数用量で与えることができ、または両方を複数用量として与えることができる。同時に投与されない場合、複数の用量間のタイミングは、0週超〜4週未満で変わり得る。さらに、組合せによる方法、組成物および製剤は、2種の薬剤のみの使用に限定されない。複数の治療の組合せが想定される。
さらに、式I〜IIIの化合物は、相加効果または相乗効果のある利益を対象にもたらすことができる手順と組み合わせて使用することもできる。ほんの一例として、式(I)の医薬組成物および/または他の治療との組合せを遺伝子検査と組み合わせて、個体が、ある特定の疾患または状態と相関することが公知である変異体遺伝子のキャリアであるかどうかを決定する場合、対象は、本明細書に記載の方法における治療上および/または予防上の利益を見出すと期待される。
式I〜IIIの化合物および併用治療は、疾患または状態の発症前、発症中または発症後に投与することができ、化合物を含有する組成物の投与のタイミングは、変わり得る。したがって例えば、化合物は、疾患または状態の発症を防止するために、予防的なものとして使用することができ、状態または疾患に罹患する傾向を有する対象に継続的に投与することができる。化合物および組成物は、症状の発症中、または症状の発症後、可能な限り速やかに、対象に投与することができる。化合物の投与は、症状の発症の最初の48時間以内、好ましくは症状の発症の最初の48時間以内、より好ましくは症状の発症の最初の6時間以内、最も好ましくは症状の発症の3時間以内に開始され得る。初期投与は、例えば、静脈内注射、ボーラス注射、5分間から約5時間かけて行われる注入、丸剤、カプセル剤、経皮パッチ、頬側送達等、またはそれらの組合せなどの実用的な任意の経路を介して行うことができる。化合物は、好ましくは、疾患または状態の発症が検出されたかまたは疑われた後、実行可能な限り速やかに、例えば約1ヵ月〜約3ヵ月などの、疾患の処置に必要な時間をかけて投与される。処置の長さは、対象ごとに変わり得、その長さは、公知の基準を使用して決定することができる。例えば、化合物または化合物を含有する製剤は、少なくとも2週間、好ましくは約1ヵ月間〜約3年間、一部の実施形態では、約1ヵ月間〜約10年間、投与することができる。他の実施形態では、化合物は、90日間〜2年間、1日1回投与される。
本明細書に記載の医薬組成物は、正確な投与量の単回投与に適した単位剤形であり得る。単位剤形では、製剤は、適切な量の1つまたは複数の化合物を含有する単位用量に分割される。単位投与は、別個の量の製剤を含有するパッケージの形態であってもよい。非限定的な例は、バイアルまたはアンプルにパッケージされた錠剤またはカプセル剤および散剤である。水性懸濁液組成物は、単回用量の再封不可能な容器にパッケージされ得る。あるいは、多回用量の再封可能な容器を使用することができ、この場合、組成物に保存剤が含まれるのが典型的である。ほんの一例として、非経口注射のための製剤は、それに限定されるものではないが、アンプルを含む単位剤形で提示することができ、または添加保存剤を含む多回用量容器で提示することができる。
本明細書に記載の化合物のいずれかに適した1日投与量は、体重1kg当たり約0.03〜60mgである。それに限定されるものではないがヒトを含めた大型哺乳動物において示される1日投与量は、約1mg〜約4000mgの範囲であり、好都合には、それに限定されるものではないが、1日最大5回またはそれよりも少ない形態を含めた、1回または複数回用量で投与される。経口投与に適した単位剤形は、約1mg〜約4000mgの活性成分を含む。一部の実施形態では、式(1)の化合物の単回用量は、約50mg〜約3500mgの範囲内である。一部の実施形態では、式(1)の化合物の単回用量は、約90mg、約200mg、約250mg、約325mg、約500mg、約650mg、約975mg、約1300mg、約1625mg、約1950mg、約2600mgまたは約3250mgである。一部の実施形態では、約90mg、約325mg、約500mg、約650mg、約975mg、約1300mg、約1625mg、約1950mg、約2600mgまたは約3250mgの式(1)の化合物の投与が、複数回用量として与えられる。
一部の実施形態では、式(a)の化合物の単回用量は、90〜3500mgであり、化合物は、90日間〜2年間、対象に投与される。
このような投与量は、使用される化合物の活性、処置を受ける疾患または状態、投与方法、個々の対象の要件、処置対象となる疾患または状態の重症度、および医師の判断に限定されない、いくつかの変数に応じて変わり得る。
治療を提供する例示的な方法
本発明は、対象のがんまたは他の疾患を処置するための治療戦略を提供する。一部の実施形態では、疾患は、多嚢胞性卵巣疾患である。一部の実施形態では、がんは、前立腺がんである。他の実施形態では、がんは、***がんである。さらなる他の実施形態では、がんは、卵巣がんである。一部の実施形態では、対象は、ヒトである。他の実施形態では、対象は、ヒトではない。
特定の実施形態では、本発明は、前立腺がんの処置において式Iまたは式IIの化合物を使用するための調製およびレジメンを提供する。一部の実施形態では、前立腺がんは、去勢抵抗性前立腺がんである。一部の実施形態では、前立腺がんは、化学治療を受けていない前立腺がんである。
一部の実施形態では、本発明は、式Iまたは式IIの化合物の経口投与を含む治療レジメンを提供する。
一部の実施形態では、本発明は、式Iまたは式IIの化合物の複数用量の投与を含む治療レジメンを提供する。一部の実施形態では、異なる用量が、時間を隔てて投与される。一部の実施形態では、すべての用量が、同じ量の式Iまたは式IIの化合物を含有する。一部の実施形態では、異なる用量が、異なる量の式Iまたは式IIの化合物を含有する。一部の実施形態では、時間を隔てて投与される異なる用量は、互いに同じ時間を隔てて投与される。一部の実施形態では、時間を隔てて投与される異なる用量は、互いに異なる時間を隔てて投与される。一部の実施形態では、本発明は、1回の一定の時間間隔(または複数回の間隔)を隔てて複数用量を投与し、その後休薬期間を設け、その後任意選択で1回の一定の時間間隔(または複数回の間隔)を隔てて第2の複数用量を投与することを含む投与レジメンを提供する。
一部の実施形態では、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、155、156、157、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168またはそれ超の用量の式Iまたは式IIの化合物が投与される。一部の実施形態では、少なくとも7、14、21、28、35、42、49、56、63、70、77、84、91、98、105、112、119、126、133、140、147、154、161、168またはそれ超の用量の式Iまたは式IIの化合物が投与される。
ガレテロンは、新規のアンドロゲン合成を阻害することによってAR活性を阻害し、リガンド結合性ドメインを遮断してアンドロゲン結合を防止し、AR分解を誘発するという3つの作用機序を呈する新規な薬物である。したがってこの研究では、本発明者らは、この薬物の作用機序と、処置対象となる腫瘍におけるアンドロゲン受容体の状況を含めた様々なバイオマーカーの実用性との関係を評価した。
(実施例1)ガレテロンは、野生型ARおよび変異体ARの両方を下方調節する。
全長ARおよびAR−V7バリアントタンパク質の発現を検出するための実験を、ARとAR−V7の両方を恒常的に発現するCWR22rv1細胞株において実施した。図2に示されている通り、ガレテロンは、全長ARおよびスプライスバリアントARを下方調節し、この細胞株における細胞増殖を低減する。図4も参照されたい。さらに、ガレテロンは、ARスプライスバリアントに起因して、アビラテロンおよびエンザルタミド抵抗性の克服に成功している(図3)。ガレテロンは、全長ARおよびスプライスバリアントAR−V7タンパク質を低減するが、エンザルタミドは低減しない。さらに、ガレテロンは、AR−V7スプライスバリアントをトランスフェクトしたDU145細胞においてAR−V7を低減する(図5)。同様に、より低レベルのガレテロンは、72時間曝露されると、全長ARおよびスプライスバリアントAR−V7を低減する(図6)。
(実施例2)ガレテロンは、エンザルタミド抵抗性のモデルにおいて有効である。
エンザルタミド抵抗性の前臨床モデルとして、薬物抵抗性およびCRPC細胞株を、連続継代したエンザルタミド抵抗性の3世代、または処置済みビヒクル対照であるLNCaP異種移植から導出した。抵抗性細胞(「49C」および「49F」)を、10μMのエンザルタミドへの定常的な曝露下でin vitroで維持し、それを使用して、エンザルタミド抵抗性の設定におけるガレテロンの抗がん効果およびAR標的化効果を研究した。49Fおよび49C細胞株の両方は、AR−V7の発現が少ないことが見出された。本発明者らは、クリスタルバイオレットおよびMTTアッセイを使用して、ガレテロンが、LNCaP細胞において、CRPC細胞において、最も重要なことには、エンザルタミド抵抗性の細胞において、抗増殖効果を有することを見出した(図7)。LNCaP細胞およびエンザルタミド抵抗性細胞株におけるガレテロンの用量応答研究によって、エンザルタミド応答性LNCaP細胞におけるガレテロンのEC50と比較して、エンザルタミド抵抗性細胞株49Fおよび49Cの細胞生存率の低減において、ガレテロンでは類似のEC50が実証された(図8)。エンザルタミド処置は、LNCaP細胞におけるARおよびPSAタンパク質の発現レベルを低減したが、エンザルタミド抵抗性細胞株においては低減しなかった(図9A)。ガレテロンは、エンザルタミド処置と比較して、ARおよび前立腺特異抗原(PSA)タンパク質の発現のより大きい低減を誘発した(図9B)。際立ったことに、ガレテロンの効果は、抵抗性細胞においても観測されたが(図9B)、これはARタンパク質発現およびPSAタンパク質発現の低減を示していない(図9A)。AR核移行に対するエンザルタミドおよびガレテロンの効果を決定するために、LNCaPおよびエンザルタミド抵抗性細胞株を、合成アンドロゲンR1881および/またはエンザルタミドで処置した。ARの局在を、免疫細胞化学によって可視化した。R1881だけが、LNCaPおよびエンザルタミド抵抗性細胞株の両方において核への強いAR移行を引き起こした(図10〜13)。R1881およびエンザルタミドの併用処置により、R1881単独の処置と比較して、LNCaP細胞においてAR核移行が低減されたが、エンザルタミド抵抗性細胞においては低減されなかった(図10〜13)。AR活性に対するエンザルタミドおよびガレテロンの効果を決定するために、ARルシフェラーゼアッセイを、エンザルタミド応答性CPRC細胞株、ならびにエンザルタミド抵抗性細胞株49Cおよび49Fにおいて実施した。未処置のすべての細胞株は、高いAR活性レベルを呈した(図14)。エンザルタミド処置により、エンザルタミド応答性細胞株においてAR活性が低減されたが、抵抗性細胞株49Cおよび49Fにおいては低減されなかった(図14)。それに対して、ガレテロンは、3つすべての細胞株においてAR活性を低減した(図14)。図15Aは、使用した試験化合物の核局在を可視化するための免疫蛍光実験の設計を示しており、図15Bは、ガレテロンがAR核移行を低減するが(対照またはエンザルタミドに対して、緑色の細胞質染色が増大し、緑色の核染色が少なかったことによって見られた)、エンザルタミドは低減しないことを示している。全体として、データは、ガレテロンが、AR活性を強力に阻害し、去勢抵抗性LNCaPの成長、およびエンザルタミド抵抗性細胞の成長をin vitroで抑制することを示している。
(実施例3)変異型アンドロゲン受容体を発現する去勢抵抗性の異種移植腫瘍におけるガレテロン(Galterone)の活性。
ガレテロンを、マウスにおけるCRPCの異種移植モデルで試験した。図16は、AR−V7を発現する去勢抵抗性の腫瘍が、ガレテロンに応答することを示す。RT−PCRを使用すると、AR−V7が、去勢抵抗性の異種移植腫瘍であるLuCaP136において検出された。
(実施例4)ガレテロンは、変異体アンドロゲン受容体を下方調節する。
AR点変異であるAR−T878Aは、一般に、ホルモン不応性腫瘍において存在し、変異はアンドロゲン結合性部位に存在するので、変異体ARは、ステロイドおよび薬物に大きく異なって結合する。特に、AR−T878A変異体は、アビラテロン処置において上昇するプロゲステロンに結合し、したがって、この変異を発現する腫瘍は、アビラテロン抵抗性である。図17の通り実験を実施したところ、ガレテロンは、AR−T878A変異を有するアンドロゲン受容体を下方調節することが示されている。この効果は、LNCaP細胞またはAR−T878AをトランスフェクトしたAR陰性PC3細胞のいずれかで見られる。
(実施例5)アンドロゲン受容体スプライスバリアントを有するCRPC患者は、ガレテロン治療に応答する。
ガレテロンを、1群の患者に、2550mgで12週間毎日投与した。過去にCRPC治療を受けていなかった6人の患者の1群を、AR状況に関して分析した。この6人の患者のうち4人は、N末端アンドロゲン受容体発現に対するC末端アンドロゲン受容体発現の評価によって決定される通り、C末端が喪失したAR受容体を有すると同定された。実験結果を図22に示す。このARバリアントを有する患者4人全員では、PSAレベルが少なくとも50%、最大限に低減された。C末端ドメインを喪失したAR受容体を有していなかった他の2人の患者は、PSAの低減がより少なかったことによって証拠付けられる通り、ガレテロンに対して強力に応答しなかった。
したがって、ガレテロンは、AR経路の強力な阻害剤であり、CRPCだけでなくエンザルタミド抵抗性疾患を有する患者にとって、次世代のホルモン治療となり得る。さらにガレテロンは、AR経路の強力な阻害剤なので、アビラテロン治療に抵抗性の患者にとってアビラテロンの代用品の一つになり得る。本発明の好ましい実施形態を、本明細書に示し記載してきたが、このような実施形態は、単なる例示として記載されているに過ぎないことが当業者には明らかであると予想される。ここで当業者は、本発明から逸脱することなく数々の変更、変化および置換を思いつくものと予想される。本明細書に記載の発明の実施形態に対する様々な代替形態が、本発明の実施で用いることができることが理解されるものとする。本発明の範囲は以下の特許請求の範囲によって規定され、これらの特許請求の範囲に該当する方法および構造、ならびにそれらの均等物は、特許請求の範囲によって保護されるものとする。
(実施例6)増幅による変異型ARの検出
患者試料における変異型ARは、PCRによって検出することができる。定量的リアルタイムPCR法は、文献から公知であり、具体的にはLuoら、US2011/0110926に記載されている通りである。RT−PCR分析についてCancer Research 2009年、69巻:16〜22頁に記載されている通り、全RNAを単離し、逆転写してcDNAを形成し、RT−PCR分析で使用した。記載されている通り、PCRプライマーを、NH2末端(5’プライマー)(例えばプライマーP6/P7/P9)および変異型形態(切断型、例えばP7)のARタンパク質(すなわちAR−V7に特異的な)mRNA内にあることが公知である転写物配列を特異的に増幅するように設計したところ、約30(具体的には28)のPCR増幅サイクル以内で容易に検出することができる。記載されている方法を使用すると、前立腺がんを有する患者由来の試料における切断型ARの発現レベルを検出することが可能となり得る。この分析では、患者試料における可変発現レベルに起因して、正規化のための参照遺伝子として遺伝子SF3A3を使用した。
本発明の新規な特色は、添付の特許請求の範囲における特殊性と共に記載されている。本発明の特色および利点のより良好な理解は、本発明の原理を利用する例示的な実施形態を記載する以下の詳細な説明、および以下の添付の図面を参照することによって得られると予想される。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
疾患の処置を必要とする患者において疾患を処置する方法であって、
a.該患者から試料を得るステップと、
b.アンドロゲン受容体の変化形態が、該試料中に存在するかどうかを決定するステップと、
c.アンドロゲン受容体の該変化形態が存在する場合、該対象に、治療有効量の式I

(式中、R は、Hまたはアセチルであり、R は、ベンズイミダゾールである)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、N−オキシド、活性な代謝産物、プロドラッグもしくは溶媒和物を含む医薬組成物を投与するステップと
を含む、方法。
(項目2)
が、アセチルである、項目1に記載の方法。
(項目3)
が、Hであり、R が、ベンズイミダゾールである、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記疾患が、前立腺疾患である、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記前立腺疾患が、前立腺がんである、項目4に記載の方法。
(項目6)
前記前立腺がんが、去勢抵抗性前立腺がんである、項目5に記載の方法。
(項目7)
前記疾患が、がんである、項目1に記載の方法。
(項目8)
前記がんが、膀胱、膵臓、卵巣または***のがんである、項目5に記載の方法。
(項目9)
前記疾患が、アンドロゲン依存性である、項目1に記載の方法。
(項目10)
前記疾患またはがんが、治療抵抗性である、前記項目のいずれかに記載の方法。
(項目11)
前記試料が、全血試料、組織試料、腫瘍組織試料、または生検試料である、項目1に記載の方法。
(項目12)
前記治療が、抗アンドロゲン物質である、項目10に記載の方法。
(項目13)
前記抗アンドロゲン物質が、アンドロゲン受容体アンタゴニストである、項目10に記載の方法。
(項目14)
前記抗アンドロゲン物質が、エンザルタミド、ビカルタミドまたはARN−509である、項目10に記載の方法。
(項目15)
前記治療が、アビラテロンである、項目10に記載の方法。
(項目16)
前記治療が、タキサンである、項目10に記載の方法。
(項目17)
前記タキサンが、ドセタキセルである、項目16に記載の方法。
(項目18)
前記タキサンが、カバジタキセルである、項目16に記載の方法。
(項目19)
前記前立腺がんが、去勢抵抗性である、項目4に記載の方法。
(項目20)
前記対象が、去勢を受けている、前記項目のいずれかに記載の方法。
(項目21)
前記対象が、アンドロゲン受容体アンタゴニスト処置を受けている、前記項目のいずれかに記載の方法。
(項目22)
前記対象が、去勢およびアンドロゲン受容体アンタゴニスト処置を受けている、前記項目のいずれかに記載の方法。
(項目23)
前記変異型アンドロゲン受容体が、切断型ARバリアントである、項目1に記載の方法。
(項目24)
前記切断型ARが、ARV−7(AR3)である、項目23に記載の方法。
(項目25)
前記切断型ARが、AR−V567esである、項目23に記載の方法。
(項目26)
前記変異型ARが、点変異を有する、項目1に記載の方法。
(項目27)
前記点変異が、F876Lである、項目26に記載の方法。
(項目28)
疾患の治療を必要とする患者において疾患の治療を最適化する方法であって、
a.処置レジメンを使用して、疾患の処置を受ける患者を同定するステップであり、該処置レジメンは、式I

(式中、R は、Hまたはアセチルであり、R は、ベンズイミダゾールである)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、N−オキシド、活性な代謝産物、プロドラッグもしくは溶媒和物を投与することを含む、ステップと、
b.該患者から試料を得、該試料中の少なくとも1つのバイオマーカーの状況を決定するステップと、
c.該バイオマーカーの決定に基づいて、治療レジメンを維持または修正するステップと
を含む、方法。
(項目29)
が、Hであり、R が、ベンズイミダゾールである、項目28に記載の方法。
(項目30)
前記バイオマーカーが、アンドロゲン受容体の発現または機能である、項目28に記載の方法。
(項目31)
前記アンドロゲン受容体が、野生型ARである、項目28に記載の方法。
(項目32)
前記アンドロゲン受容体が、変異型ARである、項目28に記載の方法。
(項目33)
前記変異型ARが、スプライスバリアントおよび/または切断型ARである、項目32に記載の方法。
(項目34)
前記スプライスバリアントおよび/または切断型ARが、AR−V1、AR−V2、AR−V3、AR−V4、AR−V5、AR−V567es、AR−V6、AR−V7またはAR−V12である、項目33に記載の方法。
(項目35)
前記切断型ARが、ARV−7である、項目26に記載の方法。
(項目36)
前記切断型ARが、AR−V12である、項目27に記載の方法。
(項目37)
前記変異型ARが、点変異を有する、項目25に記載の方法。
(項目38)
前記点変異が、D879G(D878G)、W741C、W741L、M749L、R629Q、G142V、P533S、T575A、H874Y、およびF876Lからなる群から選択される、項目37に記載の方法。
(項目39)
前記点変異が、F876Lである、項目38に記載の方法。
(項目40)
前記疾患が、前立腺がんである、項目28に記載の方法。
(項目41)
前記疾患またはがんが、抗アンドロゲン物質抵抗性であると決定される、項目28に記載の方法。
(項目42)
前記バイオマーカーが、循環腫瘍細胞(CTC)の数の減少である、項目28に記載の方法。
(項目43)
前記循環腫瘍細胞の数が、少なくとも1週間のガレテロン治療後に決定される、項目42に記載の方法。
(項目44)
前記バイオマーカーが、アポトーシスCTCの増大である、項目28に記載の方法。
(項目45)
前記バイオマーカーが、PSAの減少またはPSA倍加時間の低減である、項目28に記載の方法。
(項目46)
前記バイオマーカーが、PSMA発現の増大である、項目28に記載の方法。
(項目47)
前記バイオマーカーが、腫瘍における 18 F−DHT−PETシグナルの低減である、項目28に記載の方法。
(項目48)
前記バイオマーカーが、組織生検に基づく試験、例えばProMarkである、項目28に記載の方法。
(項目49)
前記バイオマーカーが、プロテオソーム分解経路の要素の存在または発現である、項目28に記載の方法。
(項目50)
前記バイオマーカーが、5種カリクレインパネルである、項目28に記載の方法。
(項目51)
前記バイオマーカーが、前記処置の前および前記処置の後のテストステロン血中レベルである、項目28に記載の方法。
(項目52)
前記バイオマーカーが、前記処置レジメンを開始した後の、少なくとも1つのステロイドのレベルの変化である、項目28に記載の方法。
(項目53)
前記バイオマーカーが、代謝的マーカーであり、例えばP450酵素のレベルにおける代謝的マーカーである、項目28に記載の方法。
(項目54)
前記バイオマーカーが、CYP17タンパク質の変異またはバリアントである、項目28に記載の方法。
(項目55)
前記バイオマーカーが、CTLA−4遮断の決定である、項目28に記載の方法。
(項目56)
前記バイオマーカーが、前立腺の健康指標である、項目28に記載の方法。
(項目57)
前記バイオマーカーが、PCA3の存在またはレベルである、項目28に記載の方法。
(項目58)
前記バイオマーカーが、前立腺コアmitomic試験によって決定される、項目28に記載の方法。
(項目59)
前記バイオマーカーが、細胞周期進行遺伝子における変異の存在である、項目28に記載の方法。
(項目60)
前記バイオマーカーが、血清学的試験によって決定される場合のヘモグロビン、乳酸デヒドロゲナーゼまたはアルカリホスファターゼのレベルである、項目28に記載の方法。
(項目61)
前記バイオマーカーが、治療抵抗性である、項目28に記載の方法。
(項目62)
前記治療が、エンザルタミド、ビカルタミドまたはARN−509を含む、項目61に記載の方法。
(項目63)
前記治療が、アビラテロンを含む、項目61に記載の方法。

Claims (63)

  1. 疾患の処置を必要とする患者において疾患を処置する方法であって、
    a.該患者から試料を得るステップと、
    b.アンドロゲン受容体の変化形態が、該試料中に存在するかどうかを決定するステップと、
    c.アンドロゲン受容体の該変化形態が存在する場合、該対象に、治療有効量の式I
    (式中、Rは、Hまたはアセチルであり、Rは、ベンズイミダゾールである)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、N−オキシド、活性な代謝産物、プロドラッグもしくは溶媒和物を含む医薬組成物を投与するステップと
    を含む、方法。
  2. が、アセチルである、請求項1に記載の方法。
  3. が、Hであり、Rが、ベンズイミダゾールである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記疾患が、前立腺疾患である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記前立腺疾患が、前立腺がんである、請求項4に記載の方法。
  6. 前記前立腺がんが、去勢抵抗性前立腺がんである、請求項5に記載の方法。
  7. 前記疾患が、がんである、請求項1に記載の方法。
  8. 前記がんが、膀胱、膵臓、卵巣または***のがんである、請求項5に記載の方法。
  9. 前記疾患が、アンドロゲン依存性である、請求項1に記載の方法。
  10. 前記疾患またはがんが、治療抵抗性である、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  11. 前記試料が、全血試料、組織試料、腫瘍組織試料、または生検試料である、請求項1に記載の方法。
  12. 前記治療が、抗アンドロゲン物質である、請求項10に記載の方法。
  13. 前記抗アンドロゲン物質が、アンドロゲン受容体アンタゴニストである、請求項10に記載の方法。
  14. 前記抗アンドロゲン物質が、エンザルタミド、ビカルタミドまたはARN−509である、請求項10に記載の方法。
  15. 前記治療が、アビラテロンである、請求項10に記載の方法。
  16. 前記治療が、タキサンである、請求項10に記載の方法。
  17. 前記タキサンが、ドセタキセルである、請求項16に記載の方法。
  18. 前記タキサンが、カバジタキセルである、請求項16に記載の方法。
  19. 前記前立腺がんが、去勢抵抗性である、請求項4に記載の方法。
  20. 前記対象が、去勢を受けている、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  21. 前記対象が、アンドロゲン受容体アンタゴニスト処置を受けている、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  22. 前記対象が、去勢およびアンドロゲン受容体アンタゴニスト処置を受けている、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  23. 前記変異型アンドロゲン受容体が、切断型ARバリアントである、請求項1に記載の方法。
  24. 前記切断型ARが、ARV−7(AR3)である、請求項23に記載の方法。
  25. 前記切断型ARが、AR−V567esである、請求項23に記載の方法。
  26. 前記変異型ARが、点変異を有する、請求項1に記載の方法。
  27. 前記点変異が、F876Lである、請求項26に記載の方法。
  28. 疾患の治療を必要とする患者において疾患の治療を最適化する方法であって、
    a.処置レジメンを使用して、疾患の処置を受ける患者を同定するステップであり、該処置レジメンは、式I
    (式中、Rは、Hまたはアセチルであり、Rは、ベンズイミダゾールである)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、N−オキシド、活性な代謝産物、プロドラッグもしくは溶媒和物を投与することを含む、ステップと、
    b.該患者から試料を得、該試料中の少なくとも1つのバイオマーカーの状況を決定するステップと、
    c.該バイオマーカーの決定に基づいて、治療レジメンを維持または修正するステップと
    を含む、方法。
  29. が、Hであり、Rが、ベンズイミダゾールである、請求項28に記載の方法。
  30. 前記バイオマーカーが、アンドロゲン受容体の発現または機能である、請求項28に記載の方法。
  31. 前記アンドロゲン受容体が、野生型ARである、請求項28に記載の方法。
  32. 前記アンドロゲン受容体が、変異型ARである、請求項28に記載の方法。
  33. 前記変異型ARが、スプライスバリアントおよび/または切断型ARである、請求項32に記載の方法。
  34. 前記スプライスバリアントおよび/または切断型ARが、AR−V1、AR−V2、AR−V3、AR−V4、AR−V5、AR−V567es、AR−V6、AR−V7またはAR−V12である、請求項33に記載の方法。
  35. 前記切断型ARが、ARV−7である、請求項26に記載の方法。
  36. 前記切断型ARが、AR−V12である、請求項27に記載の方法。
  37. 前記変異型ARが、点変異を有する、請求項25に記載の方法。
  38. 前記点変異が、D879G(D878G)、W741C、W741L、M749L、R629Q、G142V、P533S、T575A、H874Y、およびF876Lからなる群から選択される、請求項37に記載の方法。
  39. 前記点変異が、F876Lである、請求項38に記載の方法。
  40. 前記疾患が、前立腺がんである、請求項28に記載の方法。
  41. 前記疾患またはがんが、抗アンドロゲン物質抵抗性であると決定される、請求項28に記載の方法。
  42. 前記バイオマーカーが、循環腫瘍細胞(CTC)の数の減少である、請求項28に記載の方法。
  43. 前記循環腫瘍細胞の数が、少なくとも1週間のガレテロン治療後に決定される、請求項42に記載の方法。
  44. 前記バイオマーカーが、アポトーシスCTCの増大である、請求項28に記載の方法。
  45. 前記バイオマーカーが、PSAの減少またはPSA倍加時間の低減である、請求項28に記載の方法。
  46. 前記バイオマーカーが、PSMA発現の増大である、請求項28に記載の方法。
  47. 前記バイオマーカーが、腫瘍における18F−DHT−PETシグナルの低減である、請求項28に記載の方法。
  48. 前記バイオマーカーが、組織生検に基づく試験、例えばProMarkである、請求項28に記載の方法。
  49. 前記バイオマーカーが、プロテオソーム分解経路の要素の存在または発現である、請求項28に記載の方法。
  50. 前記バイオマーカーが、5種カリクレインパネルである、請求項28に記載の方法。
  51. 前記バイオマーカーが、前記処置の前および前記処置の後のテストステロン血中レベルである、請求項28に記載の方法。
  52. 前記バイオマーカーが、前記処置レジメンを開始した後の、少なくとも1つのステロイドのレベルの変化である、請求項28に記載の方法。
  53. 前記バイオマーカーが、代謝的マーカーであり、例えばP450酵素のレベルにおける代謝的マーカーである、請求項28に記載の方法。
  54. 前記バイオマーカーが、CYP17タンパク質の変異またはバリアントである、請求項28に記載の方法。
  55. 前記バイオマーカーが、CTLA−4遮断の決定である、請求項28に記載の方法。
  56. 前記バイオマーカーが、前立腺の健康指標である、請求項28に記載の方法。
  57. 前記バイオマーカーが、PCA3の存在またはレベルである、請求項28に記載の方法。
  58. 前記バイオマーカーが、前立腺コアmitomic試験によって決定される、請求項28に記載の方法。
  59. 前記バイオマーカーが、細胞周期進行遺伝子における変異の存在である、請求項28に記載の方法。
  60. 前記バイオマーカーが、血清学的試験によって決定される場合のヘモグロビン、乳酸デヒドロゲナーゼまたはアルカリホスファターゼのレベルである、請求項28に記載の方法。
  61. 前記バイオマーカーが、治療抵抗性である、請求項28に記載の方法。
  62. 前記治療が、エンザルタミド、ビカルタミドまたはARN−509を含む、請求項61に記載の方法。
  63. 前記治療が、アビラテロンを含む、請求項61に記載の方法。
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