JP2016210931A - 活性エネルギー線硬化性印刷インキ、及び印刷物 - Google Patents
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Abstract
【課題】保存時に析出物が発生しにくく、かつ、硬化性に優れ、オフセット印刷法にも適用可能な活性エネルギー線硬化性インキを提供する。【解決手段】活性エネルギー線重合性化合物、及び下記一般式(1)【化1】(式中、R1は炭素原子数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、R2は、それぞれ独立して炭素原子数1〜12のアルキル基、アリル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、R3は炭素原子数1〜12のアルキル基を表し、R4〜R7はそれぞれ独立して、水素原子、又は炭素原子数1〜6のアルキル基を表し、Y1及びY2は各々独立して5員環乃至7員環の環状アミノ基を表す。)で表される化合物を含有する。【選択図】なし
Description
本発明は、活性エネルギー線硬化性印刷インキ、及び印刷物に関する。
印刷や塗装分野において、高生産効率や硬化エネルギーの低コスト化、VOC削減の観点から、活性エネルギー線硬化システムが幅広く応用されている。なかでも紫外線硬化システムは、他の活性エネルギー線硬化システムの中でも設備導入コストが低く、印刷機自体の設置面積が狭くなり省スペース化が可能となる点から、現在広く普及している。
グラビア印刷やオフセット印刷といった印刷に使用する活性エネルギー線硬化型インキは、希釈や溶解用の非重合性有機溶剤を実質的に含有せずに活性エネルギー線で印刷被膜を硬化、乾燥できる、という利点を有する一方で、使用する各成分の相溶性に劣るといった問題があった。特に紫外線硬化システムにおいて必須成分である光重合開始剤は結晶性が高いものが多く常温で固体のため、溶媒となるモノマーの種類によっては該モノマーに対して溶解しにくく、インキを調製する際に加温工程が必要となったり、また印刷インキ調製後の保存時に析出物が発生することもあった。また活性エネルギー線硬化性インキは、光重合開始剤を配合後は特に反応性が高いため、保存時にインキが一部ゲル化し粒状物を発生させる事態を招くこともあった。
このような、活性エネルギー線硬化性インキの析出物やゲル物の発生を低減する方法として、例えば特許文献1には、光重合開始剤に対する溶解性の高い低粘度モノマーである芳香環を含有する単官能(メタ)アクリレートを使用して、活性エネルギー線硬化性インクジェット記録用インキを調製する旨が記載されている(例えば「特許文献1」段落番号[0053]参照)。
しかしながら、この方法によれば低粘度インクを印字するインクジェット記録法には有効な方法であるが、高粘度・高架橋密度が要求される活性エネルギー線硬化性インキを使用するオフセット印刷法には、必要以上にインキの粘度を下げてしまう恐れがあり、更には単官能(メタ)アクリレートでは、硬化性に劣り被膜の架橋密度が低くなることから、オフセット印刷用途への適用は困難なものであった。
一方、オフセット印刷法に使用する活性エネルギー線硬化性インキにおいて光重合開始剤や光重合禁止剤の析出物を低減する方法としては、融点50〜200℃のアルキルフェノン系光重合開始剤および/またはアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤と、重合禁止剤としてtert−ブチルハイドロキノンをインキ全量中0.01〜1重量%となる割合で併用する方法が知られている(例えば特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献2記載の発明は、トリメチロールプロパントリアクリレートなどのモノマー成分に対して非溶解性の開始剤を用いるものであり、保存時のゲル化発生を防止する抑制する効果はあるものの、光重合開始剤自体の析出は抑えきれず、やはり保存時の析出を高レベルで防止することは困難なものであった。
従って、本発明が解決しようとする課題は、保存時に析出物が発生しにくく、かつ、硬化性に優れ、オフセット印刷法にも適用可能な活性エネルギー線硬化性インキを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の構造を有する光重合開始剤が、オフセット印刷法に使用するような粘度の高いモノマー組成物に対して良好な溶解性を示し、且つインキの保存時に析出物が発生しにくく、かつ、光硬化性に優れ、良好なインキ硬化物を与えることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、活性エネルギー線重合性化合物、及び下記一般式(1)
(式中、R1は炭素原子数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、R2は、それぞれ独立して炭素原子数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、R3は炭素原子数1〜12のアルキル基を表し、R4〜R7はそれぞれ独立して、水素原子、又は炭素原子数1〜6のアルキル基を表し、Y1及びY2は各々独立して5員環乃至7員環の環状アミノ基を表す。)
で表される化合物を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型印刷インキに関する。
本発明は、更に、前記活性エネルギー線硬化型印刷インキを基材に印刷し、活性エネルギー線を照射して硬化させてなる印刷物に関する。
本発明によれば、保存時に析出物が発生しにくく、かつ、硬化性に優れ、オフセット印刷法にも適用可能な活性エネルギー線硬化性インキを提供できる。
本発明の活性エネルギー線硬化型印刷インキは、前記した通り、活性エネルギー線重合性化合物と前記一般式(1)で表される化合物を重合開始剤として含有するものである。ここで用いる活性エネルギー線重合性化合物(単に「モノマー」と称する場合もある)は、特に限定なく所望の印刷法として公知の活性エネルギー線重合性化合物を使用することができ、例えば本発明の好ましい実施形態の1つであるオフセット印刷に使用するモノマーとしては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチルー2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のアルキレンジオールのジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート;ネオペンチルグリコール1モルに4モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA1モルに2モルのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA1モルに4モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン変性ジオールのジ(メタ)アクリレート;トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリン1モルに3モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン1モルに3モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのジ又はトリ(メタ)アクリレート等の3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレートが挙げられる。
これらの中でも、特に得られる印刷物の架橋密度が高くなる点、また、硬化性が良好なものとなる点から3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレートが好ましい。特に、本発明の活性エネルギー線硬化型インキをオフセット印刷用インキとして用いる場合、オフセット印刷用インキに必要とされる高粘度領域にインキ粘度を調整することが容易となる点から、3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレートを用いることが好ましい。即ち、オフセット印刷用インキは、通常粘度を1〜100Pa・sの範囲、好ましくは5〜80Pa・s(25℃)の範囲で使用するため、一般的な重合開始剤との相溶性に優れる低粘度の単官能モノマーを希釈剤として単独で配合することが難しい。特に、低分子量の単官能モノマーをモノマー成分としてオフセット印刷用インキに用いた場合、該モノマーが印刷機のローラーやブランケット等のゴム素材へ浸透し易いことからゴム素材の劣化を招いたり、単官能モノマーがローラー等へ吸収される結果、印刷用インキ自体の粘度が不安定になり易く、印刷適性の低下を招く。これに対して、本発明の活性エネルギー線硬化型インキは、低粘度モノマーのみならず、2官能以上の多官能型モノマー、特に前記した3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレートに対しても良好な相溶性を示す前記化合物(M)を用いるので印刷インキの設計の幅が大きくなり、インキ調整時、また保存時の析出の恐れがなく、かつ、オフセット印刷用インキとして適正な粘度範囲へ調整が容易であり、結果、印刷適性に優れたオフセット印刷用インキを得ることができる。
次に、本発明において重合開始剤として用いる化合物(以下、「化合物(M)」と略記する。)は、下記一般式(1)で表されるものである。
(式中、R1は炭素原子数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、R2は、それぞれ独立して炭素原子数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、R3は炭素原子数1〜12のアルキル基を表し、R4〜R7はそれぞれ独立して、水素原子、又は炭素原子数1〜6のアルキル基を表し、Y1及びY2は各々独立して5員環乃至7員環の環状アミノ基を表す。)
ここで、一般式(1)中のR1、及びR2における炭素原子数が1〜12のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、イソプロピル基、2−エチルブチル基、イソペンチル基、1−メチルペンチル基、1,3−ジメチルブチル基、1−メチルヘキシル基、イソヘプチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、2,2,4,4−テトラメチルブチル基、1−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、1,1,3−トリメチルヘキシル基、1,1,3,3−テトラメチルペンチル基、イソデシル基、1−メチルウンデシル基または1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルヘキシル基、ドデシル基等があげられる。
一般式(1)中のR1、及びR2におけるシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。
一般式(1)中のR1、及びR2におけるアリール基としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環等の単環又は縮合多環を持つ芳香族基、ベンゼン環と5員不飽和環とが縮合環を形成したものが挙げられ、具体的には、例えば、フェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、フルオロフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、インデニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基等が挙げられる。
記載してください。
記載してください。
一般式(1)中のR1、及びR2における炭素原子数が1〜12のアラルキル基としては、ベンジル基、α-メチルベンジル基、αα-ジメチルベンジル、フェネチル基等が挙げられる。
一般式(1)中、R3は炭素原子数1〜12のアルキル基を表す。該アルキル基は、前記R1及びR2で述べたアルキル基と同様のアルキル基、即ち、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、イソプロピル基、2−エチルブチル基、イソペンチル基、1−メチルペンチル基、1,3−ジメチルブチル基、1−メチルヘキシル基、イソヘプチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、2,2,4,4−テトラメチルブチル基、1−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、1,1,3−トリメチルヘキシル基、1,1,3,3−テトラメチルペンチル基、イソデシル基、1−メチルウンデシル基または1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルヘキシル基、ドデシル基等が挙げられる。
次に、一般式(1)中のR4〜R7はそれぞれ独立して水素原子、又は炭素原子数1〜6のアルキル基であり、該炭素原子数1〜6のアルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2−エチルブチル基、イソペンチル基、1−メチルペンチル基、1,3−ジメチルブチル基等が挙げられる。
一般式(1)中のY1及びY2は各々独立して5員環乃至7員環の環状アミノ基を表し、具体的には、下記構造式1〜6
以上詳述した化合物(M)は、中でも、前記一般式(1)中、R1がメチル基、エチル基、又はn−プロピル基であり、R2およびR3がメチル基であり、R7〜R8が水素原子であり、かつ、Y1及びY2が前記構造式1〜6で表される構造部位であるものが、合成時における原料入手の容易さや、溶解性に優れる点から好ましい。
これらのなかでも、とりわけR1がエチル基であり、R2がメチル基であり、R3がメチル基であり、R4が水素原子であり、R5が水素原子であり、R6が水素原子であり、R7が水素であり、Y1はモルホリノ基であり、Y2はモルホリノ基である、下記構造式(M1)
R1がエチル基であり、R2がメチル基であり、R3がメチル基であり、R4が水素原子であり、R5が水素原子であり、R6が水素原子であり、R7が水素原子であり、
Y1がピペリジニル基であり、Y2がピペリジニル基である、下記構造式(M2)
Y1がピペリジニル基であり、Y2がピペリジニル基である、下記構造式(M2)
R1がエチル基であり、R2がメチル基であり、R3がメチル基であり、R4が水素であり、R5が水素であり、R6が水素であり、R7が水素原子であり、Y1がピロリジニル基であり、Y2がピロリジニル基である、下記構造式(M3)
R1がエチル基であり、R2がメチル基であり、R3がメチル基であり、R4が水素原子であり、R5が水素原子であり、R6が水素であり、R7が水素であり、Y1が4−N−メチルピペラジニル基であり、Y2が4−N−メチルピペラジニル基である、下記構造式(M4)
R1がエチル基であり、R2がメチル基であり、R3がメチル基であり、R4が水素であり、R5が水素原子であり、R6が水素であり、R7が水素原子であり、
Y1が2,6−ジメチルモルホリノ基であり、
Y2が2,6−ジメチルモルホリノ基である、下記構造式(M5)
Y1が2,6−ジメチルモルホリノ基であり、
Y2が2,6−ジメチルモルホリノ基である、下記構造式(M5)
R1がエチル基であり、R2がメチル基であり、R3がメチル基であり、R4が水素原子であり、R5が水素原子であり、R6が水素原子であり、R7が水素原子であり、Y1がモルホリノ基であり、Y2が4−N−メチルピペラジニル基である、下記構造式(M6)
又は、R1がエチル基であり、R2がメチル基であり、R3がドデシル基であり、R4が水素であり、R5が水素であり、R6が水素であり、R7が水素であり、Y1がモルホリノ基であり、Y2がモルホリノ基である、下記構造式(M7)
で表される化合物が溶解性に優れる点から好まく、とりわけ、安価な二級アミン原料であるモルホリンを使用することが可能であり、かつ、再結晶工程による精製が可能な化合物構造式(M1)で表される化合物が好ましい。
以上上述した化合物(M)は、例えば、ハロゲン化芳香族化合物(a1)とα位に臭素原子などのハロゲン原子を有する酸ハロゲン化物(a2)とのフリーデルクラフト反応によりアシル化誘導体(a3)にし、二級アミンであるジアルキルアミンをα位で置換させ、さらに、パラ位にエステル等の置換基を有する臭化ベンジル誘導体(a4)と反応させて四級アンモニウム塩化合物に導き、塩基による1.2−転位反応(Stevens転移)させ、α−アミノアセトフェノン骨格を有する誘導体(a5)にし、カルボキシル基をモルホリンでアミド化することにより目的とする化合物(M)を合成することができる。
ここで、前記一般式(1)で表される化合物(M)の使用量は特に限定されないが、質量比(化合物(M)/活性エネルギー線重合性化合物)が1/20〜1/5の範囲であることが好ましい。前記化合物(M)の含有量が前記質量比において1/20を下回る場合、十分な硬化性能が得られない可能性があり、また、前記化合物(M)の含有量が前記質量比において1/5を上回る場合には、架橋点の減少により十分な皮膜強度が得られない可能性がある。
また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、更に硬化性能を高めるため、光増感剤や三級アミン類等の光開始助剤を使用しても良い。光増感剤としては、特に限定されないが、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン系、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系、アントラキノン等が挙げられる。一方、三級アミン類としては、特に限定されないが、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N−ジメチルベンジルアミン等が挙げられる。また、1分子内に複数の光増感剤や三級アミン類を多価アルコール等で分岐させた高分子量化合物も適宜使用することができる。前記光開始助剤は、活性エネルギー線硬化型印刷インキの全量に対し0.03〜20質量部で使用することが好ましく、0.1〜10質量部で使用することがなお好ましい。
本発明で用いる光重合開始剤は上記一般式(1)で表される化合物(M)を必須成分とするものであり、上記化合物(M)単独で光重合開始剤として機能するものである。ここで上記化合物(M)の使用量としては、活性エネルギー線硬化性組成物の全量に対して2〜20質量%となる割合であることが硬化性、架橋密度、及び溶解性の点から好ましい。
また、本発明の活性エネルギー線硬化型印刷インキは光重合開始剤として、本発明の効果を損なわない範囲で、他の光重合開始剤を併用してもよい。具体的には、ベンゾインイソブチルエーテル、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ベンジル、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド等が好適に用いられ、さらにこれら以外の分子開裂型のものとして、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オンおよび2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン等を併用しても良いし、さらに水素引き抜き型光重合開始剤である、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、イソフタルフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルスルフィド等も併用できる。
この場合、当該他の光重合開始剤の使用割合は、質量比(化合物(M)/当該他の光重合開始剤)で0.3〜20となる割合であることが、照射源の発光波長との適合の点から好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型インキは、特にオフセット印刷用インキとして好ましく使用できる。前記した通り、本発明の活性エネルギー線硬化型インキは、低粘度モノマーのみならず、高分子量タイプの多官能型モノマーに対しても良好な相溶性を示す前記化合物(M)を用いるのでオフセット印刷用インキとして適正な粘度範囲へ調整が容易であり、析出が少なく、印刷適性に優れたオフセット印刷用インキを得ることができる。
また、近年活性エネルギー線硬化システムで多用されるLED光源は光強度が低いものが多く、高圧水銀灯やハロゲン灯で硬化しうるインキでも硬化不足となることが多々あったが、本発明の活性エネルギー線硬化型インキは前記一般式(1)で表される化合物(M)が析出しにくいために、光重合開始剤として絶対量を増量することができ、硬化不足を防ぐことも可能である。
本発明の活性エネルギー線硬化型インキは、オフセット印刷用インキとして用いる場合、上記した各成分の他、顔料、バインダー樹脂、その他各種添加剤を配合することができる。
ここで用いる顔料としては、有機顔料、無機顔料いずれも任意に選択できる。具体例としては、酸化チタン、亜鉛華、鉛白、リトボン、酸化アンチモン等の白色顔料、アニリンブラック、鉄黒、カーボンブラック等の黒色顔料、黄鉛、黄色酸化鉄、チタンイエロー、ハンザイエロー(10G、5G、3G、その他)、ジスアゾイエロー、ベンジンイエロー、パーマネントイエロー等の黄色顔料、クロームバーミリオン、パーマネントオレンジ、バルカンファーストオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジ等の橙色顔料、酸化鉄、パーマネントブラウン、パラブラウン等の褐色顔料、ベンガラ、カドミウムレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド、ローダミンレーキ、アリザリンレーキ、チオインジゴレッド、PVカーミン、モノライトファーストレッド、キナクドリン系赤色顔料等の赤色顔料、コバルト紫、マンガン紫、ファーストバイオレット、メチルバイオレットレーキ、インダンスレンブリリアントバイオレット、ジオキサジンバイオレット等の紫色顔料、群青、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、銅フタロシアニンブルー、インダスレンブルー、インジゴ等の青色顔料、クロムグリーン、酸化クロム、エメラルドグリーン、ナフトールグリーン、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、ポリクロルブロム銅フタロシアニン等の緑色顔料の他、各種の蛍光顔料、金属粉顔料等が挙げられる。
前記顔料の平均粒径は、10〜500nmの範囲にあるものが好ましく、より好ましくは50〜300nm程度のものである。
顔料を使用する場合は、前記活性エネルギー線重合性化合物等に対する分散安定性を高める目的で顔料分散剤を用いることが好ましい。具体的には、味の素ファインテクノ社製のアジスパーPB821、PB822、PB817、ルーブリゾール社製のソルスパース5000、24000GR、32000、33000、36000、39000、44000、楠本化成社製のディスパロンDA−703−50、DA−705、DA−725、BYK社製のDISPERBYK111、168、180等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、顔料分散剤の使用量は、顔料に対して3〜80質量%の範囲が好ましく、特に5〜60質量%の範囲が好ましい。使用量が3質量%未満の場合には分散安定性が不十分となる傾向にあり、80質量%を超える場合にはインキの粘度が高くなる傾向にある。
次に、前記バインダー樹脂は、適切な顔料親和性と分散性を有し、印刷インキに要求されるレオロジー特性を有する樹脂全般を示すものであり、例えば非反応性樹脂としては、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、石油樹脂、ロジンエステル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、セルロース誘導体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアマイド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ブタジエン−アクリルニトリル共重合体等が挙げられる。または樹脂分子中に少なくとも1つ以上の重合性基を有するエポキシアクリレート化合物、ウレタンアクリレート化合物、ポリエステルアクリレート化合物等を使用することもでき、これらバインダー樹脂化合物は、単独で使用しても、いずれか1種以上を組合せて使用してもよい。これらの中でも特に速乾性に優れる点からジアリルフタレート樹脂が好ましい。
次に、前記添加剤としては、例えば、耐摩擦性、ブロッキング防止性、スベリ性、スリキズ防止性を付与する添加剤としては、カルナバワックス、木ろう、ラノリン、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの天然ワックス、フィッシャートロプスワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリテトラフルオロエチレンワックス、ポリアミドワックス、およびシリコーン化合物などの合成ワックス等を例示することができる。
例えば、インキの保存安定性を付与する添加剤としては、(アルキル)フェノール、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、p −メトキシフェノール、t −ブチルカテコール、t −ブチルハイドロキノン、ピロガロール、1,1−ピクリルヒドラジル、フェノチアジン、p −ベンゾキノン、ニトロソベンゼン、2,5−ジ−tert−ブチル−p −ベンゾキノン、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジチオベンゾイルジスルフィド、ピクリン酸、クペロン、アルミニウムN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、トリ−p −ニトロフェニルメチル、N−(3−オキシアニリノ−1,3−ジメチルブチリデン)アニリンオキシド、ジブチルクレゾール、シクロヘキサノンオキシムクレゾール、グアヤコール、o−イソプロピルフェノール、ブチラルドキシム、メチルエチルケトキシム、シクロヘキサノンオキシム等の重合禁止剤が挙げられる。
これらの添加剤の添加量は組成物全量100質量部に対して10質量部以下であることが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型印刷インキをオフセットインキに使用する場合、前記化合物(M)、及び活性エネルギー線重合性化合物との混合物100質量部に対し、前記顔料1〜70質量部、前記バインダー樹脂3〜70質量部なる組成にて使用できるが、印刷物の色濃度および印刷適性のバランスから、前記化合物(M)及び活性エネルギー線重合性化合物との混合物100質量部に対し、顔料5〜30質量部、上記バインダー樹脂5〜50質量部であることが好ましい。このようにして得たオフセットインキは、使用する印刷装置にもよるが、通常3〜200Pa・s(25℃)となるように設計することが好ましい。
また、オフセットインキに使用する場合、印刷物の色濃度および印刷適性のバランスから、インキ組成物100質量部に対し、前記化合物(M)、光開始助剤、公知の光開始剤の合計が1〜30質量部、前記顔料4〜30質量部、前記バインダー樹脂化合物4〜45質量部、活性エネルギー線重合性化合物10〜85質量部なる組成であることが好ましい。このようにして得たオフセットインキは、使用する印刷装置にもよるが、通常3〜200Pa・s(25℃)となるように設計することが好ましい。
本発明で用いる前記化合物(M)は、オフセットインキ等の高粘度組成物に配合しても、析出しにくいのが特徴である。
また、オフセットインキを多色刷りする場合は、使用するインキ、例えば黄(イエロー)、紅(マゼンタ)、藍(シアン)、墨(ブラック)のプロセス4色インキの1色に本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を使用してもよいし、全ての色に使用してもよい。例えば印刷物が食品包装用途の場合は、マイグレーションをできるだけ抑えるために、全ての色に本発明の活性エネルギー線硬化型印刷インキを使用することが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型印刷インキを得るには、前記各成分を混合すればよく、混合の順序や方法は特に限定されない。例えば、前記各成分を常温から100℃の間で、ニーダー、三本ロール、サンドミル、ゲートミキサー、超音波ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、ペイントシェーカー、サンドグラインダー、ダイノーミル、ディスパーマット、ビーズミル、SCミル、ナノマイザーなどの練肉、混合、調製機などを用いて得ることができる。これらのなかでも高粘度のオフセットインキを効率よく生産できる点からニーダー、三本ロール、ビーズミルにより製造することが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型印刷インキは、活性エネルギー線により重合・硬化することができる。ここで使用する活性エネルギー線とは、紫外線、電子線、α線、β線、γ線のような電離放射線、マイクロ波、高周波、可視光線、赤外線、レーザー光線等を言う。なかでも紫外線が好ましい。
紫外線としては180〜400nmの波長であれば有効であるが、とりわけ、254nm、308nm、313nm、365nmの波長の光が、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物および活性エネルギー線硬化性インキ組成物の硬化に有効である。
光発生源としては、例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、水銀−キセノンランプ、エキシマーランプ、ショートアーク灯、ヘリウム・カドミニウムレーザー、アルゴンレーザー、エキシマーレーザー、LEDランプが挙げられる。
光発生源としては、例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、水銀−キセノンランプ、エキシマーランプ、ショートアーク灯、ヘリウム・カドミニウムレーザー、アルゴンレーザー、エキシマーレーザー、LEDランプが挙げられる。
紫外線照射量は使用する光源の種類や前記化合物(M)及び反応生成物の量の影響を受けるため一概に決められないが、生産性の面から10〜2000J/m2の範囲が好ましい。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
合成例1[化合物(M)の合成:(2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−2−(4−(モルホリン−4−カルボニル)ベンジル)ブタン−1−オンの合成)
撹拌機、温度計、窒素導入管、アルカリトラップ及び滴下ロートを備えた1L四つ口フラスコに塩化アルミニウム(無水)の121.8gと脱水ジクロロメタンの300mLを仕込み、窒素気流下、氷浴を用いて氷冷した。これに2−ブロモブチリルブロミドの200gを添加した。フルオロベンゼンの83.6gと脱水ジクロロメタンの100mLの混合溶液を、滴下ロートを用いて先のフラスコ中へ20分かけて滴下した。滴下終了後、氷浴を外し、そのまま、2時間攪拌を続けた。
攪拌終了後、反応液を氷水1L中へ投入し、2時間攪拌を続けた。靜置後分液し、下層を回収した。2N塩酸で2回洗浄し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で1回洗浄し、飽和食塩水で2回洗浄した。硫酸マグネシウムで一昼夜乾燥させた後、ジクロロメタンを減圧留去し、2−ブロモ−1−(4−フルオロフェニル)−1−ブタノン(101)を得た。
攪拌終了後、反応液を氷水1L中へ投入し、2時間攪拌を続けた。靜置後分液し、下層を回収した。2N塩酸で2回洗浄し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で1回洗浄し、飽和食塩水で2回洗浄した。硫酸マグネシウムで一昼夜乾燥させた後、ジクロロメタンを減圧留去し、2−ブロモ−1−(4−フルオロフェニル)−1−ブタノン(101)を得た。
収量:214.3g、収率:100%
1H−NMR(CDCl3):1.11ppm(t,3H,−CH3)、2.20ppm(m,2H,−CH2−)、5.04ppm(dd,1H,Br−CH)、7.19ppm(m,2H,aromatic)、8.07ppm(m,2H,aromatic)
1H−NMR(CDCl3):1.11ppm(t,3H,−CH3)、2.20ppm(m,2H,−CH2−)、5.04ppm(dd,1H,Br−CH)、7.19ppm(m,2H,aromatic)、8.07ppm(m,2H,aromatic)
攪拌機、温度計を備えた2L四つ口フラスコに11%ジメチルアミン/エタノール溶液の789.9gを仕込み、氷浴を用いて氷冷した。そこに中間体(101)の157.7gを滴下ロートを用いて30分かけて滴下した。滴下終了後、氷浴を外し、そのまま、一昼夜攪拌を続けた。攪拌終了後、エタノールを留去し、トルエンを投入した。水洗後、上層に2N塩酸を用いてpH1にした後、分液し、下層を回収した。回収した下層に10%水酸化ナトリウム水溶液を用いて、pH12にした後、トルエンを投入し、上層を回収した。さらに飽和食塩水で2回洗浄した後、上層を回収し、硫酸マグネシウムで、一昼夜乾燥させた。トルエンを減圧留去し、中間体(102)を得た。
収量:134.6g、収率:100%
1H−NMR(CDCl3):0.85ppm(t,3H,−CH3)、1.71ppm(m,1H,−CH2−)、1.92ppm(m,1H,−CH2−)、2.31ppm(s,6H,N−CH3)、3.77ppm(m,1H,−CH−)、7.11ppm(m,2H,aromatic)、8.10ppm(m,2H,aromatic)
1H−NMR(CDCl3):0.85ppm(t,3H,−CH3)、1.71ppm(m,1H,−CH2−)、1.92ppm(m,1H,−CH2−)、2.31ppm(s,6H,N−CH3)、3.77ppm(m,1H,−CH−)、7.11ppm(m,2H,aromatic)、8.10ppm(m,2H,aromatic)
攪拌機、温度計、冷却管を備えた500mL四つ口フラスコに中間体(102)の79.5gと4−(ブロモメチル)安息香酸メチル(103)の87.0gとIPAの120mLを仕込み、50℃で一昼夜、攪拌した。その後、8M水酸化ナトリウム水溶液の105mLを添加し、50℃で1時間攪拌した。攪拌終了後、塩酸水溶液を用いてpH6に調製した後、IPAを留去し、析出した結晶をろ別して中間体(104)を得た。
収量:110.9g、収率:85.0%
1H−NMR(CDCl3):0.61ppm(t,3H,−CH3)、1.87ppm(m,1H,−CH2−)、2.03ppm(m,1H,−CH2−)、2.36ppm(s,6H,N−CH3)、3.25ppm(dd,2H,−CH2−Ph)、7.06ppm(dd,2H,aromatic)、7.41ppm(d,2H,aromatic)、8.00ppm(d,2H,aromatic)、8.40ppm(dd,2H,aromatic)
1H−NMR(CDCl3):0.61ppm(t,3H,−CH3)、1.87ppm(m,1H,−CH2−)、2.03ppm(m,1H,−CH2−)、2.36ppm(s,6H,N−CH3)、3.25ppm(dd,2H,−CH2−Ph)、7.06ppm(dd,2H,aromatic)、7.41ppm(d,2H,aromatic)、8.00ppm(d,2H,aromatic)、8.40ppm(dd,2H,aromatic)
攪拌機、温度計、冷却管を備えた1L四つ口フラスコに、中間体(104)の34.3gとジメチルスルホキシド(DMSO)の35mLとモルホリンの70mLを加え、窒素気流下、100℃で24時間加熱した。反応終了後、6N塩酸でpH6まで中和した後、トルエンで抽出した。水で2回洗浄した後、硫酸マグネシウムで、一昼夜乾燥させた。トルエンを減圧留去し、酢酸エチルとヘキサンから晶析し、2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−2−(4−カルボキシベンジル)ブタン−1−オン(106)を得た。
収量:39.0g、収率:95.1質量%
1H−NMR(CDCl3):0.64ppm(t,3H,−CH3)、1.83ppm(m,1H,−CH2−)、2.00ppm(m,1H,−CH2−)、2.35(s,6H,N−CH3)、3.26(m,2H,−CH2−Ph)、3.30ppm(m,4H,モルホリン)、3.84ppm(m,4H,モルホリン)、6.82ppm(d,2H,aromatic)、7.39ppm(d,2H,aromatic)、7.95ppm(d,2H,aromatic)、8.35ppm(d,2H,aromatic)
1H−NMR(CDCl3):0.64ppm(t,3H,−CH3)、1.83ppm(m,1H,−CH2−)、2.00ppm(m,1H,−CH2−)、2.35(s,6H,N−CH3)、3.26(m,2H,−CH2−Ph)、3.30ppm(m,4H,モルホリン)、3.84ppm(m,4H,モルホリン)、6.82ppm(d,2H,aromatic)、7.39ppm(d,2H,aromatic)、7.95ppm(d,2H,aromatic)、8.35ppm(d,2H,aromatic)
撹拌機、コンデンサ及び熱電対を備えた1Lの三口フラスコに、41.0gの化合物(106)と1mLのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)と100mLの塩化メチレンを加えて溶解し、これに13.1gの塩化チオニルを滴下して2時間反応させた。更に、8.71gのモルホリンを加え、この混合溶液を2Lの三口フラスコに加えられた30.3gのトリエチルアミンと300mLの塩化メチレンに滴下し、室温で1時間攪拌した。反応終了後、塩化メチレンで抽出し、水洗を2回した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、有機溶媒を減圧留去して化合物(M1)の粗生成物を得た。2−プロパノール(IPA)から再結晶にて精製し、43.5gの化合物(M1)を得た。(収率91%)得られた化合物(M1)の1H−NMRのチャートを図1に示す。
1H−NMR(CDCl3):0.64ppm(t,3H,−CH3)、1.83ppm(m,1H,−CH2−)、2.00ppm(m,1H,−CH2−)、2.34(s,6H,N−CH3)、3.10(m,2H,−CH2−Ph)、3.25ppm(m,4H,モルホリン)、3.40−3.80ppm(br,8H,モルホリン)、3.85ppm(m,4H,モルホリン)、6.82ppm(d,2H,aromatic)、7.28ppm(m,4H,aromatic)、8.34ppm(d,2H,aromatic)
[1H−NMR測定条件]
装置 : 日本電子株式会社 FT-NMR
JNM−LA300(300MHz)
測定溶媒 : 重クロロホルム(CDCl3-d1)
内部標準物質 : テトラメチルシラン(TMS)
装置 : 日本電子株式会社 FT-NMR
JNM−LA300(300MHz)
測定溶媒 : 重クロロホルム(CDCl3-d1)
内部標準物質 : テトラメチルシラン(TMS)
実施例1〜4及び比較例1〜9
[印刷インキの調整]
表1に示す原材料組成にて配合し、ミキサーで均一撹拌した後にロールミルを使用し練肉分散することで製造した。ロールミルとしてはビューラー株式会社製「SDY−300」を使用し、ロール温度40℃、ロール圧1,600kPa・sの条件において3回ロールパスを実施して印刷インキを得た。次いで、以下の各種評価を実施した。結果を表1及び表2に示す。
[相溶性評価]
ロールミルを使用し上述の条件で練肉製造したインキに関して、グラインドメーターを用いてJIS K5101,5701に準拠してインキ中の析出物の発生状態を確認した。
また上記インキを試作後、冷蔵庫内(2〜5℃)にて保管し、1ヶ月後にグラインドメーターを用いて再度分散状態の確認を行った。
[印刷インキの調整]
表1に示す原材料組成にて配合し、ミキサーで均一撹拌した後にロールミルを使用し練肉分散することで製造した。ロールミルとしてはビューラー株式会社製「SDY−300」を使用し、ロール温度40℃、ロール圧1,600kPa・sの条件において3回ロールパスを実施して印刷インキを得た。次いで、以下の各種評価を実施した。結果を表1及び表2に示す。
[相溶性評価]
ロールミルを使用し上述の条件で練肉製造したインキに関して、グラインドメーターを用いてJIS K5101,5701に準拠してインキ中の析出物の発生状態を確認した。
また上記インキを試作後、冷蔵庫内(2〜5℃)にて保管し、1ヶ月後にグラインドメーターを用いて再度分散状態の確認を行った。
(グラインドメーターを用いた評価方法)
JIS−5701記載のゲージ盤とスクレーパーからなるグラインドメータを使用した。ゲージ盤の上面には、溝の深さを表す目盛りが刻んであり、0μmを0、25μmを10とし、0〜10の間を10等分して、0,1,2,3,・・・と印を付けてある。
スクレーパーでのインキの掻き取りで出来た10mm以上連続した線が、一つの溝について3本以上現れたところの目盛りの位置を「A」及び10本以上現れた目盛りの位置を「B」として二つの数値を読み取った。
従って、例えばGM(グラインドメータ)値が『A4−B3』とは、10mm以上の連続した線が10μmで3本以上、7.5μmで10本以上確認されることを意味する。GM値が大きいほど粗粒子の存在あるいは重合開始剤の結晶成長を示唆するものとなる。
JIS−5701記載のゲージ盤とスクレーパーからなるグラインドメータを使用した。ゲージ盤の上面には、溝の深さを表す目盛りが刻んであり、0μmを0、25μmを10とし、0〜10の間を10等分して、0,1,2,3,・・・と印を付けてある。
スクレーパーでのインキの掻き取りで出来た10mm以上連続した線が、一つの溝について3本以上現れたところの目盛りの位置を「A」及び10本以上現れた目盛りの位置を「B」として二つの数値を読み取った。
従って、例えばGM(グラインドメータ)値が『A4−B3』とは、10mm以上の連続した線が10μmで3本以上、7.5μmで10本以上確認されることを意味する。GM値が大きいほど粗粒子の存在あるいは重合開始剤の結晶成長を示唆するものとなる。
[印刷方法]
この様にして得た活性エネルギー線硬化性インキを、簡易展色機(豊栄精工社製「RIテスター」)を用い、インキ0.10mlを使用して、RIテスターのゴムロール及び金属ロール上に均一に引き伸ばし、コート紙(王子製紙社製「OKトップコートプラス57.5kg、A判」)の表面に、およそ200cm2の面積にわたって藍濃度1.6(X−Rite社製SpectroEye濃度計で計測)で均一に塗布されるように展色し、展色物を作製した。なお「RIテスター」とは、紙やフィルムにインキを展色する試験機であり、インキの転移量や印圧を調整することが可能である。
この様にして得た活性エネルギー線硬化性インキを、簡易展色機(豊栄精工社製「RIテスター」)を用い、インキ0.10mlを使用して、RIテスターのゴムロール及び金属ロール上に均一に引き伸ばし、コート紙(王子製紙社製「OKトップコートプラス57.5kg、A判」)の表面に、およそ200cm2の面積にわたって藍濃度1.6(X−Rite社製SpectroEye濃度計で計測)で均一に塗布されるように展色し、展色物を作製した。なお「RIテスター」とは、紙やフィルムにインキを展色する試験機であり、インキの転移量や印圧を調整することが可能である。
[UVランプ光源による硬化方法]
インキ塗布後の展色物に紫外線(UV)照射を行い、インキ皮膜を硬化させた。水冷メタルハライドランプ(出力100W/cm1灯)およびベルトコンベアを搭載したUV照射装置(アイグラフィックス社製、コールドミラー付属)を使用し、展色物をコンベア上に載せ、ランプ直下(照射距離11cm)を以下に述べる所定条件で通過させた。各条件における紫外線照射量は紫外線積算光量系(ウシオ電機社製UNIMETER UIT−150−A/受光機UVD−C365)を用いて測定した。
インキ塗布後の展色物に紫外線(UV)照射を行い、インキ皮膜を硬化させた。水冷メタルハライドランプ(出力100W/cm1灯)およびベルトコンベアを搭載したUV照射装置(アイグラフィックス社製、コールドミラー付属)を使用し、展色物をコンベア上に載せ、ランプ直下(照射距離11cm)を以下に述べる所定条件で通過させた。各条件における紫外線照射量は紫外線積算光量系(ウシオ電機社製UNIMETER UIT−150−A/受光機UVD−C365)を用いて測定した。
[硬化性の評価]
硬化性は、照射直後に爪スクラッチ法にて展色物表面の傷付きの有無を確認した。前記UV照射装置のコンベア速度(m/分)を変化させながら展色物に紫外線を照射し、硬化後に爪で強く擦っても傷付きが無い最速のコンベア速度(m/分)を記載した。従ってコンベア速度の数値が大きいほどインキの硬化性が良好であるといえる。
硬化性は、照射直後に爪スクラッチ法にて展色物表面の傷付きの有無を確認した。前記UV照射装置のコンベア速度(m/分)を変化させながら展色物に紫外線を照射し、硬化後に爪で強く擦っても傷付きが無い最速のコンベア速度(m/分)を記載した。従ってコンベア速度の数値が大きいほどインキの硬化性が良好であるといえる。
〔インキ流動性の評価方法〕
インキ流動性はスプレッドメーター法(平行板粘度計)によりJIS K5101,5701に則った方法で測定を実施し、水平に置いた2枚の平行板の間に挟まれたインキが、荷重板の自重(115グラム)によって、同心円状に広がる特性を経時的に観察し、60秒後のインキの広がり直径をダイアメーター値(DM[mm])とし、インキ印刷適性が良好となるDM36mm以上を合格と定めた。
インキ流動性はスプレッドメーター法(平行板粘度計)によりJIS K5101,5701に則った方法で測定を実施し、水平に置いた2枚の平行板の間に挟まれたインキが、荷重板の自重(115グラム)によって、同心円状に広がる特性を経時的に観察し、60秒後のインキの広がり直径をダイアメーター値(DM[mm])とし、インキ印刷適性が良好となるDM36mm以上を合格と定めた。
ジアリルフタレート樹脂(ダイソー社製「ダップA」ダップA,Mn6000,Mw41600,ヨウ素価55)
DPHA:ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレート(東亜合成社製「 アロニックスM−406」
DiTMPTA:ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(東亜合成社製「 アロニックスM−408」)
EO変性TMPTA:トリメチロールプロパンEO変成トリアクリレート(東亜合成社製「アロニックスM−350」)
分散剤:ルーブリゾール社製「ソルスパーズ32000」
重合禁止剤:t−ブチルハイドロキノン
重合開始剤[化合物(M1)]:合成例1で得られた化合物(M1)
重合開始剤[Irgacure369]:2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1(BASF社製重合開始剤「Irgacure 369」)
重合開始剤[Irgacure379]:2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン(BASF社製重合開始剤「Irgacure 369」)
実施例1の結果において、インキの硬化性が20m以上の場合において、グラインドメーター分散性(GM値)及びその1ヶ月後のGM値が良好であることを確認した。
比較例1、5の結果において、GM値及びその1ヶ月後のGM値が良好である場合の開始剤量では、オフセット印刷に適した硬化性が得られないことを確認した。
比較例2、3、4、6、7、8の結果において、開始剤量を増加させることで硬化性を改善させようとした場合、GM値及びその1か月後のGM値が不良であること及び流動性(DM)の不良を確認した。
比較例3、4の結果及び比較例7、8の結果において分散性が著しく悪い状況においては、開始剤の含有量を増加させても硬化性が向上しないことを確認した。
実施例2、3、4の結果において、分散性に優れ、開始剤の配合量の増加に伴い硬化性が向上することを確認した。
比較例1、5の結果において、GM値及びその1ヶ月後のGM値が良好である場合の開始剤量では、オフセット印刷に適した硬化性が得られないことを確認した。
比較例2、3、4、6、7、8の結果において、開始剤量を増加させることで硬化性を改善させようとした場合、GM値及びその1か月後のGM値が不良であること及び流動性(DM)の不良を確認した。
比較例3、4の結果及び比較例7、8の結果において分散性が著しく悪い状況においては、開始剤の含有量を増加させても硬化性が向上しないことを確認した。
実施例2、3、4の結果において、分散性に優れ、開始剤の配合量の増加に伴い硬化性が向上することを確認した。
Claims (3)
- 請求項1又は2記載の活性エネルギー線硬化型印刷インキを基材に印刷し、活性エネルギー線を照射して硬化させてなる印刷物。
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