JP2016207740A - 二面発光装置 - Google Patents

二面発光装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016207740A
JP2016207740A JP2015084955A JP2015084955A JP2016207740A JP 2016207740 A JP2016207740 A JP 2016207740A JP 2015084955 A JP2015084955 A JP 2015084955A JP 2015084955 A JP2015084955 A JP 2015084955A JP 2016207740 A JP2016207740 A JP 2016207740A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
emitting device
transparent substrate
organic
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015084955A
Other languages
English (en)
Inventor
岡本 英明
Hideaki Okamoto
英明 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2015084955A priority Critical patent/JP2016207740A/ja
Publication of JP2016207740A publication Critical patent/JP2016207740A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Planar Illumination Modules (AREA)

Abstract

【課題】発光装置の正面である発光面側に放射されない光を利用し、付加価値を与えることができる二面発光装置を提供すること。【解決手段】異なる2つの方向に光を放射する二面発光装置であって、光透過性を備える透明基板の第1表面上に少なくとも透明電極、発光層、及び反射電極の順序で積層してなるとともに発光領域を形成する有機EL素子と、該発光層から発生し、該第1表面から該透明基板内部に入射し、該透明基板における該第1表面に対向する第2表面側から出射しない基板導波光の少なくとも一部を該第2表面以外の前記二面発光装置の表面から放射する光放射手段と、を有すること。【選択図】図4

Description

本発明は、発光源である有機EL素子から出射する光を異なる2つの方向に放射する二面発光装置に関する。
従来から、照明装置として白熱電球や蛍光灯が広く用いられている。これに対し、近年においては、面発光照明装置がそのソフトな印象の光や省エネルギー性能などの理由から次世代照明として注目を浴びており、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL(Electro Luminescence)、OEL:Organic Electro Luminescence)、無機エレクトロルミネッセンス、又は発光ダイオードと導光板とを組合せたものが開発されている。中でも有機ELは非常に薄く、機器の小型軽量化が可能であり、発熱も小さいといった点で注目されている。
有機ELとは、有機物質からなる発光材料に電圧を印可してエネルギーを付与し、励起された当該発光材料が元の状態に戻る際に、光としてエネルギーを放出する現象のことをいう。有機EL技術を用いた発光素子である有機EL素子には、有機物質からなる発光材料を含む発光層と、当該発光層を挟むように対向した2つの電極(陰極及び陽極)と、を基板上に順次積層した構造が一般的に用いられている。
有機ELにおいては、発光材料の種類を変えることによって発光波長を変更することができるので、例えば赤色、緑色、青色の3種類の発光材料を混合することで白色光を得ることができる。例えば、赤色光を出射する赤色発光素子、緑色光を出射する緑色発光素子、及び青色光を出射する青色発光素子をストライプ状に順次並置し、各々の発光素子に独立して電流を流すことで、合成光として所望の白色光を照射する面発光タイプの照明装置を形成することができる。
有機ELは、発光層において発生した光の取り出す構造によって、ボトムエミッション方式とトップエミッション方式とに分けることができる。ボトムエミッション方式とは、薄膜トランジスタ(TFT:thin film transistor)が形成された基板側(すなわち、発光層の下側)から光を取り出す方式である。これに対して、トップエミッション方式とは、有機EL素子を覆う封止層側(すなわち、発光層の上側)から光を取り出す方式である。例えば、特許文献1にはボトムエミッション方式が採用された有機EL装置が開示されており、特許文献2にはトップエミッション方式が採用された有機ELディスプレイが開示されている。
特開2012−248386号公報 特開2012−212694号公報
有機EL素子を利用した発光装置の小型化及び多様化の要求を鑑みると、多くの場面で発光装置の発光面以外の部分も視認される傾向にある。しかしながら、上述したボトムエミッション方式及びトップエミッション方式を単に用いた発光装置においては、当該発光装置自体の発光面側には一定量の光が放出されるものの、発光面とは反対側である裏面側からは光が放出されることはなく、当該発光装置の小型化及び多様化等に対応しつつも付加価値を与えることができない。
また、上述したボトムエミッション方式においては、発光層から出射した光を有機EL素子の下側に位置するガラス等の透明基板を介して出射するため、当該透明基板に入射した光の一部は当該透明基板内を全反射することにより、発光装置としての正面側から放射されず、発光装置の側面等から漏れ光として放射されてしまう。このような漏れ光の発生により、発光装置自体の発光効率が低下することになる。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、発光装置の正面である発光面側に放射されない光を利用し、付加価値を与えることができる二面発光装置を提供することにある。
上述した目的を達成するため、本発明の第1の態様は、異なる2つの方向に光を放射する二面発光装置であって、光透過性を備える透明基板の第1表面上に少なくとも透明電極、発光層、及び反射電極の順序で積層してなるとともに発光領域を形成する有機EL素子と、該発光層から発生し、該第1表面から該透明基板内部に入射し、該透明基板における該第1表面に対向する第2表面側から出射しない基板導波光の少なくとも一部を該第2表面以外の前記二面発光装置の表面から放射する光放射手段と、を有することである。
本発明に係る二面発光装置においては、透明基板の第1表面から表面光を放射しつつも、従来では漏れ光となる基板導波光を透明基板の第2表面から裏面光として放射することにより、異なる2つの方向に表面光及び裏面光を放射することができる。従って、本来であれば正面側に放射されない基板導波光を利用することにより、二面発光装置を正面及び裏面から目視する者に対して光による演出を行うことができ、二面発光装置に対して従来にない付加価値を与えることができる。
本発明の第2の態様によれば、上記本発明の第1の態様において、前記基板導波光の少なくとも一部を、前記透明基板の前記第1表面であって前記発光領域の周囲から取り出す光取り出し手段を有することである。これにより、裏面光が発光領域を囲むように放射されるため、裏面側における発光を特徴づけることができ、裏面側においても目視する者に対して興味を与える演出を行うことができる。
本発明の第3の態様によれば、上記本発明の第2の態様において、前記基板導波光の少なくとも一部が、前記発光領域の周囲から外部に放射されることである。これにより、裏面光が発光領域を囲むように放射されるため、裏面側における発光を特徴づけることができ、裏面側においても目視する者に対して興味を与える演出を行うことができる。
本発明の第4の態様によれば、上記本発明の第1乃至第3の態様のいずれかにおいて、前記透明基板の側面に反射部材を備えることである。これにより、基板導波光をより確実に裏面光として放射することができる。
本発明の第5の態様によれば、上記本発明の第1又は第2の態様において、前記基板導波光の少なくとも一部を、前記有機EL素子の、前記反射電極の前記透明基板とは反対側に導光する導光手段、及び、該反射電極の該透明基板とは反対側から放射する放射手段を備えることである。これにより、裏面光の発光部分を自在に変更することができ、裏面側を目視する者に対してより興味を与える演出を行うことができる。
本発明の第6の態様によれば、上記本発明の第5の態様において、前記導光手段が前記有機EL素子の封止部材であることである。これにより、基板導波光をより確実に導光することができる。
本発明の第7の態様によれば、上記本発明の第5又は第6の態様において、前記放射手段から放射された光により、所定の情報を表示することである。これにより、裏面側においても目視する者に対してより興味を与える演出を行うことができる。
本発明の第8の態様によれば、上記本発明の第1の態様において、前記有機EL素子が筐体に収容されており、該筐体は、前記発光領域の前記第2表面の少なくとも一部が露出する第1の開口部と、前記有機EL素子の前記反射電極側に第2の開口部と、を有し、更に、該筐体部材の内面と前記有機EL素子との間に、該透明基板の側面から放射された前記基板導波光を前記第2の開口部に導光可能な筐体内導光手段と、該筐体内導光手段によって導光された該基板導波光を該第2の開口部から放射可能な放射手段を備えることである。これにより、有機EL素子及び透明基板が筐体で囲まれている場合であっても、本来であれば正面側に放射されない基板導波光を利用することにより、二面発光装置を正面及び裏面から目視する者に対して光による演出を行うことができ、二面発光装置に対して従来にない付加価値を与えることができる。
本発明の第9の態様によれば、上記本発明の第8の態様において、前記筐体内導光手段として、前記透明基板の側面から放射された前記基板導波光を拡散する部材を有することである。これにより、基板導波光をより確実に導光することができる。
本発明の第10の態様によれば、上記本発明の第8の態様において、前記筐体内導光手段として、前記透明基板の側面から放射された前記基板導波光を反射する反射部材を有することである。これにより、基板導波光をより確実に導光することができる。
本発明の第11の態様によれば、上記本発明の第8乃至第10の態様のいずれかにおいて、前記放射手段により放射された前記基板導波光により、前記筐体の第2開口部が所定の情報を表示するように形成されていることである。これにより、裏面側においても目視する者に対してより興味を与える演出を行うことができる。
本発明に係る二面発光装置によれば、発光装置の正面である発光面側に放射されない光を利用し、発光装置の裏面側からの光の放射を行うことで、正面のみならず裏面に対しても光による演出という付加価値を与えることができる。
実施の形態1に係る二面発光装置の斜視図である。 実施の形態1に係る二面発光装置の裏面図である。 図2の線III−IIIに沿った断面図である。 図3の線IV−IVに沿った断面図である。 図4と同様にして示す、実施の形態2に係る二面発光装置の断面図である。 図4と同様にして示す、実施の形態3に係る二面発光装置の断面図である。 図4と同様にして示す、実施の形態4および5に係る二面発光装置の断面図である。 図4と同様にして示す、実施の形態6に係る二面発光装置の断面図である。
以下、図面を参照し、本発明による二面発光装置の実施の形態について、各実施の形態に基づき詳細に説明する。なお、本発明は以下に説明する内容に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において任意に変更して実施することが可能である。また、各実施の形態の説明に用いる図面は、いずれも本発明による二面発光装置又はその構成部材を模式的に示すものであって、理解を深めるべく部分的な強調、拡大、縮小、又は省略等を行っており、各構成部材の縮尺や形状等を正確に表すものとはなっていない場合がある。更に、各実施の形態で用いる様々な数値は、いずれも一例を示すものであり、必要に応じて様々に変更することが可能である。
<実施の形態1>
図1乃至図4を参照しつつ、本発明の実施の形態1に係る二面発光装置10の構成を詳細に説明する。図1は実施の形態1に係る二面発光装置10の斜視図であり、図2は実施の形態1に係る二面発光装置10の裏面図(背面図)である。また、図3は図2の線III−IIIに沿った断面図であり、図4は図3の線IV−IVに沿った断面図である。
図1に示すように、実施の形態1に係る二面発光装置10は、光透過性を備える透明基板11、及び透明基板11上に設けられた複数の有機EL素子12を有している。実施の形態1に係る二面発光装置10においては、透明基板11の第1表面11a上に複数の有機EL素子12が形成されており、有機EL素子12から発生した光の大部分が透明基板11を透過し、透明基板11の第1表面11aに対向する第2表面11bから放射する。すなわち、実施の形態1に係る二面発光装置10は、一般的なボトムエミッション型の発光装置の構造を有し、透明基板11の第1表面11aが二面発光装置10の裏面側(背面側)に位置し、透明基板11の第2表面11bが二面発光装置10の正面側(前面側)に位置している。
実施の形態1において、透明基板11は、ガラス製の基板である。なお、透明基板11は、可視光を透過する特性を有する基板であればよく、例えば、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート若しくはポリスルホン等の透明な樹脂、又はセラミックスなどから構成されてもよい。
図2乃至4においては、二面発光装置10は、透明基板11の第1表面11a側に形成された光取り出し部13を有している。より具体的には、光取り出し部13は、透明基板11の内部に形成されつつ、その表面が透明基板11の第1表面11aから露出している。更に、実施の形態1において、光取り出し部13は、複数の有機EL素子12が形成された素子形成領域14を囲むように環状に形成されている。ここで、素子形成領域14とは、複数の有機EL素子12が形成されており、二面発光装置10としての発光領域に対応することになる。
光取り出し部13は、有機EL素子12から透明基板11内に入射した光のうち、透明基板11の第2表面11bで全反射して第2表面11b側から出射しない光(以下、基板導波光と称する)の少なくとも一部を、二面発光装置10の裏面側である透明基板11の第1表面11aから放射する機能を有する。すなわち、実施の形態1において、光取り出し部13は、光放射手段として機能する。なお、より詳細な光学経路は後述する。
光取り出し部13には、上述したような光取り出し機能を実現するために、例えば、マトリックス中に粒子又は空隙が分散された部材であって光を拡散または散乱する部材からなる膜(以降、拡散膜という)を用いることができる。ここで、マトリックスとは例えば樹脂であってもよく、透明基板11と同じ材料であってもよく、マトリックスと粒子とは異なる屈折率を有することになる。また、光取り出し部13として、透明基板11よりも高い屈折率を有する部材からなる高屈折率層を透明基板11内に形成し、該高屈折率層上に前記拡散膜を設けてもよい。更に、透明基板11の第1表面11aに凹凸加工を施すことにより、当該凹凸部分を光取り出し部13としてもよい。なお、上述した拡散膜又は該拡散膜を設けた高屈折率層を用いる場合には、透明基板11の内部に光取り出し部13を埋め込む態様に限定されず、光取り出し部13を透明基板11の第1表面11a上に形成してもよい。
図1乃至図3においては、有機EL素子12は、発光色が赤色である有機EL素子12R、発光色が緑色である有機EL素子12G、発光色が青色である有機EL素子12Bの3種類に分類される。以下においては、発光色を区別して説明する場合には、有機EL素子12R、有機EL素子12G、又は有機EL素子12Bと称し、発光色を区別することなく説明する場合には、単に有機EL素子12と称する。
より具体的な有機EL素子12の構成及び配置として、透明基板11の素子形成領域14には、有機EL素子12R、有機EL素子12G、及び有機EL素子12Bが各々複数個ずつ、隣接する素子同士が互いに並置されてストライプ状に配設されている。これらの有機EL素子12は、有機EL素子12R、12G、12Bの順序で繰り返して並置されている。このような構成により、有機EL素子12Rから放射される赤色の光、有機EL素子12Gから放射される緑色の光、及び有機EL素子12Bから放射される青色の光を合成し、有機ELパネル2から全体的に均一色の合成光を放射することになる。なお、各色の光を放射する有機EL素子12R、12G、12Bのそれぞれの個数は1個ずつであってもよいが、発光面の拡大化、有機ELパネル2の高輝度化及び良好な光の混合を図る場合には、多くの有機EL素子12R、12G、12Bを並置することが好ましい。また、有機EL素子12同士は、空隙によって離間していても離間していなくてもよく、有機EL素子12同士の間に絶縁性の樹脂等からなる隔壁(図示せず)を設けることによって離間していてもよい。
図3に示すように、発光色が赤色である有機EL素子12Rは、透明基板11上に形成された陽極(透明電極)15R、陽極15R上に形成された発光層16R、及び発光層16R上に形成された陰極(反射電極)17Rから構成されている。同様に、発光色が緑色である有機EL素子12Gは、透明基板11上に形成された陽極(透明電極)15G、陽極15G上に形成された発光層16G、発光層16G上に形成された陰極(反射電極)17Gから構成され、発光色が青色である有機EL素子12Bは、透明基板11上に形成された陽極(透明電極)15B、陽極15B上に形成された発光層16B、発光層16B上に形成された陰極(反射電極)17Bから構成されている。陽極15R、15G、15Bのいずれかを指定しない場合には単に陽極15と称し、発光層16R、16G、16Bのいずれかを指定しない場合には単に発光層16と称し、陰極17R、17G、17Bのいずれかを指定しない場合には単に陰極17と称する場合がある。すなわち、本実施の形態において、透明基板11上には、各有機EL素子12を構成する陽極15、発光層16及び陰極17が順次積層されている。
実施の形態1においては、陽極15は、インジウム錫酸化物(ITO)から構成されている。このため、陽極15は、発光層16に正孔を注入する機能を有し、且つ発光層16からの発光に対して透光性を備えている。すなわち、陽極15は、透明電極として機能する。陽極15の形成は、スパッタリング法や真空蒸着法等により行われる。陽極15の表面には、陽極15上の不純物除去や、イオン化ポテンシャルの調整による正孔注入性向上の点から、紫外線照射やオゾン処理をしてから発光層16を形成することが好ましい。
なお、陽極15は、インジウム錫酸化物から構成されていることに限定されることなく、発光層16に正孔を注入する機能を有し、且つ発光層16からの発光に対して透光性を備えていれば、例えば、インジウム亜鉛酸化物等の金属酸化物、アルミニウム、金、銀、ニッケル、パラジウム、白金等の金属、ヨウ化銅等のハロゲン化金属、カーボンブラック、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリピロール等の導電性高分子等から構成されてもよい。また、陽極15は、有機EL素子12R、12G、12B毎に異なる材料から構成されてもよい。
発光層16に用いられる発光材料としては、蛍光発光材料、燐光発光材料のどちらを用いてもよく、また、低分子材料、高分子材料のどちらを用いてもよい。赤色発光を与える発光材料としては、例えば、DCM(4−(dicyanomethylene)−2−methyl−6−(p−dimethylaminostyryl)−4H−pyran)系化合物、ベンゾピラン誘導体、ローダミン誘導体、ベンゾチオキサンテン誘導体、アザベンゾチオキサンテン、配位子がフェニルキノリン誘導体、フェニルキナゾリン誘導体、フェニルキノキサリン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、ベンゾオキサゾール誘導体等であるイリジウム錯体、白金錯体等が挙げられる。また、緑色発光を与える発光材料としては、例えば、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、Al(CNO)等のアルミニウム錯体、配位子がフェニルピリジン誘導体であるイリジウム錯体等が挙げられる。更に、青色発光を与える発光材料としては、例えば、ナフタレン、ペリレン、ピレン、アントラセン、クマリン、p−ビス(2−フェニルエテニル)ベンゼン及びそれらの誘導体、配位子がフッ素置換されたフェニルピリジン誘導体、フェニルイミダゾール誘導体であるイリジウム錯体等が挙げられる。なお、上述した発光材料は、いずれか1種類のみを用いてもよく、2種類以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
また、図3において図示されていないが、有機EL素子12は、更に正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層及び/又は電子注入層を有してもよい。その場合、陽極15側から正孔注入層、正孔輸送層、発光層16、電子輸送層及び電子注入層の順に積層された構造を有していることが好ましい。
上記正孔注入層及び正孔輸送層は、正孔輸送性の材料から形成されることが好ましく、低分子材料、高分子材料のどちらを用いてもよく、芳香族アミン誘導体、フタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ベンジルフェニル誘導体、フルオレン基で3級アミンを連結した化合物、ヒドラゾン誘導体、シラザン誘導体、シラナミン誘導体、ホスファミン誘導体、キナクリドン誘導体、ポリアニリン誘導体、ポリピロール誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリチエニレンビニレン誘導体、ポリキノリン誘導体、ポリキノキサリン誘導体、カーボン等が挙げられる。また、電子輸送層は、電子輸送性の材料から形成されることが好ましく、例えば、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体などの金属錯体、10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリンの金属錯体、オキサジアゾール誘導体、ジスチリルビフェニル誘導体、シロール誘導体、3−ヒドロキシフラボン金属錯体、5−ヒドロキシフラボン金属錯体、ベンズオキサゾール金属錯体、ベンゾチアゾール金属錯体、トリスベンズイミダゾリルベンゼン、キノキサリン化合物、フェナントロリン誘導体、2−t−ブチル−9,10−N,N’−ジシアノアントラキノンジイミン、n型水素化非晶質炭化シリコン、n型硫化亜鉛、n型セレン化亜鉛などが挙げられる。電子注入層は、仕事関数の低い金属からなることが好ましい。例としては、ナトリウムやセシウム等のアルカリ金属、バリウムやカルシウムなどのアルカリ土類金属などが挙げられる。
本実施の形態においては、陰極17は、透光性を有する必要がないため、アルミニウムから構成されている。すなわち、陰極17は反射電極である。陰極17の形成は、スパッタリング法や真空蒸着法等により行われる。なお、陰極17は、アルミニウムに限定されること無く、例えば、スズ、マグネシウム、インジウム、カルシウム、銀等の金属又はそれらの合金等が用いられる。具体例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、アルミニウム−リチウム合金等の低仕事関数の合金電極等が挙げられる。また、陰極17は、有機EL素子12R、12B、12G毎に異なる材料から構成されてもよい。
上述したように、透明基板11は各有機EL素子12から放射された各色の光を透過する特性を備えているため、図3及び図4に示すように、各有機EL素子12から放射された光の大部分は、透明基板11を透過して透明基板11の第2表面11bから正面光として放射される。そして、透明基板11の第2表面11bから放射される光は、赤色光、緑色光、及び青色光であるものの、これらの光が混色されることにより、二面発光装置10の正面である透明基板11の第2表面11bを視認する者にとっては、透明基板11の第2表面11bの縁部分を除く大部分から合成光(例えば白色光)が放射されているように感じられる。
一方、上述した基板導波光の少なくとも一部(例えば、図4において矢印Aで示す)は、透明基板11の第2表面11bで全反射した後に、光取り出し部13に到達し、光取り出し部13から裏面光として外部に放射される。ここで、光取り出し部13は、発光領域である素子形成領域14を囲むように形成されているため、基板導波光の少なくとも一部を透明基板11の第1表面11aであって当該発光領域の周囲から取り出すことになる。すなわち、二面発光装置10の裏面側においては、有機EL素子12の素子形成領域14を囲むように裏面光が放射され、全体として環状に発光することになる。なお、基板導波光は、第1表面11a及び第2表面11bにおいて複数回の全反射を繰り返して光取り出し部13に到達し、光取り出し部13から裏面光として外部に放射されることもある。
以上のように、実施の形態1に係る二面発光装置10においては、透明基板11の第1表面11aから表面光を放射しつつも、従来では漏れ光となる基板導波光の少なくとも一部を第2表面11bから裏面光として放射することにより、異なる2つの方向に表面光及び裏面光を放射することができる。従って、本来であれば正面側に放射されない基板導波光の少なくとも一部を利用することにより、二面発光装置10を正面及び裏面から目視する者に対して光による演出を行うことができ、二面発光装置10に対して従来にない付加価値を与えることができる。
また、実施の形態1においては、裏面光が発光領域を囲むように放射されるため、裏面側における発光を特徴づけることができ、裏面側においても目視する者に対して興味を与える演出を行うことができる。
なお、上述した実施の形態1においては、有機EL素子12が露出した態様で説明したが、有機EL素子12を封止部材によって被覆し、各有機EL素子12の発光材料が大気によって酸化劣化すること等を防止してもよい。この場合に、当該封止部材は、有機EL素子12同士の隙間を充填してもよいが、光取り出し部13の表面を被覆しないように形成することが好ましい。封止部材としては、エポキシ樹脂、又はプラスチック部材等の一般的な封止材料を用いることができる。
また、上述した実施の形態1においては、有機EL素子12ごとに発光色の異なる発光層16が用いられていたが、全ての有機EL素子12の発光層16が、赤色光用の発光材料、緑色光用の発光材料、及び青色光用の発光材料が均一に混合された低分子又は高分子のEL材料から構成されてもよい。更に、赤色光用の発光材料からなる層、緑色光用の発光材料からなる層、及び青色光用の発光材料からなる層を積層した積層型の有機EL素子を用いてもよいし、いずれか2色の発光材料を混合させた層と残りの1色の発光材料を含む層とを積層させた積層型の有機EL素子を用いてもよい。これら積層型の有機EL素子においては、上述した隔壁によって各有機EL素子を離間してもよく、当該隔壁を省略してもよい。
<実施の形態2>
上述した実施の形態1は、本発明に係る二面発光装置の一形態に過ぎず、二面発光装置における光放射手段を種々の態様に適宜変更することができる。以下において、実施の形態2として、図5を参照しつつ、実施の形態1とは異なる態様の二面発光装置20を説明する。ここで、図5は、図4と同様にして示す、実施の形態2に係る二面発光装置20の断面図である。なお、上述した実施の形態1と同一の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図5に示すように、実施の形態2に係る二面発光装置20は、実施の形態1に係る二面発光装置10と比較して、光透過性を備える透明基板21の形状、及び光放射手段に係る構成が異なっているが、有機EL素子12の形状及び構造は同一である。より具体的には、二面発光装置20において、透明基板21は側面が傾斜しており、第2表面21bから第1表面21aに向かって徐々に透明基板21の寸法が大きくなるように傾斜している。そして、当該傾斜した側面には、光を反射する反射部材23が配置されている。例えば、反射部材23には、反射電極である陰極17に用いることのできる金属を透明基板21の傾斜した側面に蒸着成膜した膜を用いることができる。
ここで、透明基板21の側面の傾斜角度は、反射部材23によって反射した光を有機EL素子12の素子形成領域14の周囲から放射するように調整されている。すなわち、実施の形態2においては、透明基板21の側面部分及び反射部材23により、光放射手段(光取り出し手段)が構成されている。
このような構成により、実施の形態2に係る二面発光装置20においては、有機EL素子12から出射して透明基板21に入射した光の大部分は、実施の形態1と同様に、透明基板21を透過して透明基板21の第2表面21bから正面光として放射される。すなわち、実施の形態2に係る二面発光装置20においても、透明基板21の第2表面21b側が二面発光装置20自体の正面となる。
一方、有機EL素子12から透明基板21内に入射した光のうち、透明基板21の第2表面21bで全反射して第2表面21bから出射しない光、すなわち基板導波光の少なくとも一部(例えば、図5において矢印Bで示す)は、透明基板21の第1表面21a及び第2表面21bにおいて全反射を繰り返して透明基板21の側部に到達し、反射部材23によって反射されて透明基板21の第1表面21aから裏面光として外部に放射される。ここで、透明基板21の側部及び反射部材23から構成される光放射手段においては、反射部材23によって反射した光を有機EL素子12の素子形成領域14の周囲から放射するように調整されているため、当該基板導波光を透明基板21の第1表面21aであって発光領域の周囲から取り出すことになる。すなわち、二面発光装置20の裏面側においては、有機EL素子12の素子形成領域14を囲むように裏面光が放射され、全体として環状に発光することになる。
以上のように、実施の形態2に係る二面発光装置20においても、透明基板21の第1表面21aから表面光を放射しつつも、従来では漏れ光となる基板導波光を第2表面21bから裏面光として放射することにより、異なる2つの方向に表面光及び裏面光を放射することができる。従って、本来であれば正面側に放射されない基板導波光を利用することにより、二面発光装置20を正面及び裏面から目視する者に対して光による演出を行うことができ、二面発光装置20に対して従来にない付加価値を与えることができる。
また、実施の形態2においても、裏面光が発光領域を囲むように放射されるため、裏面側における発光を特徴づけることができ、裏面側においても目視する者に対して興味を与える演出を行うことができる。
なお、図5において図示した基板導波光の光路は一例であって、例えば、透明基板21に入射した光が直接的に反射部材23によって反射され、第1表面21aから裏面光として外部に放射されることもある。また、実施の形態2に係る二面発光装置20においては、光放射手段として反射部材23を用いたが、透明基板21の側面によって当該基板導波光を反射して第1表面21aから放射することができれば、反射部材23を設けなくてもよい。
上述した実施の形態1及び実施の形態2においては、発光領域を囲むように光取出し部13または反射部材23を配設したが、用途に応じて、光取出し部13または反射部材23は発光領域を囲む領域の一部のみに設けられていてもよい。
<実施の形態3>
上述した実施の形態1及び実施の形態2においては、発光領域を囲む領域から裏面光を放射したが、他の位置から裏面光を放射し、且つ裏面光によって所定の情報を表示するようにしてもよい。以下において、実施の形態3として、図6を参照しつつ、実施の形態1及び2とは異なる態様の二面発光装置30を説明する。ここで、図6は、図4と同様にして示す、実施の形態3に係る二面発光装置30の断面図である。なお、上述した実施の形態1と同一の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図6に示すように、実施の形態3に係る二面発光装置30は、実施の形態1に係る二面発光装置10と比較して、光取り出し部33の配置場所が異なり、更に封止部材34が透明基板11の第1表面11a上に配設されている。より具体的には、封止部材34は、有機EL素子12の素子形成領域14を囲み且つ有機EL素子12を覆うように配設されている。そして、封止部材34の第1表面34aの中央部には、光取り出し部33が配置されている。
封止部材34は、透明基板11の第2表面11bで全反射して第2表面11bから出射しない基板導波光の少なくとも一部が透明基板11の第1表面11aから入射すると、光取り出し部33に向けて導光することができる材料から構成されている。例えば、封止部材34は、有機EL素子12を全体的に覆うようなプラスチックや硝子等の透光性部材から構成されていてもよく、更には封止部材34の第1表面34a及び第2表面34bに鏡面加工が施されていることが好ましい。これにより、有機EL素子12を保護しつつも、封止部材34の第1表面34a及び第2表面34bから光の放出を防止し、更には基板導波光の少なくとも一部を光取り出し部33に良好に導光することができる。
光取り出し部33には、実施の形態1に係る光取り出し部13と同様に、拡散膜又は高屈折率層を用いてもよく、或いは封止部材34の第1表面34aに凹凸加工を施すことにより光取り出し部33を形成してもよい。
このような構成により、実施の形態3に係る二面発光装置30においては、有機EL素子12から出射して透明基板11に入射した光の大部分は、実施の形態1と同様に、透明基板11を透過して透明基板11の第2表面11bから正面光として放射される。すなわち、実施の形態3に係る二面発光装置30においても、透明基板11の第2表面11b側が二面発光装置30自体の正面となる。
一方、有機EL素子12から透明基板11内に入射した光のうち、透明基板11の第2表面11bで全反射して第2表面11bから出射しない光、すなわち基板導波光の少なくとも一部(例えば、図6において矢印Cで示す)は、透明基板11及び封止部材34の内部を導光されて光取り出し部33に到達し、光取り出し部33から裏面光として外部に放射される。従って、実施の形態3においては、基板導波光の少なくとも一部を陰極17の透明基板11とは反対側に導光する導光手段として、封止部材34が機能している。また、陰極17の透明基板11とは反対側から光を放射する放射手段として、光取り出し部33が機能している。
実施の形態3に係る二面発光装置30においては、実施の形態1に係る二面発光装置10とは異なり、発光領域の周囲から裏面側に裏面光を放射することなく、有機EL素子12の更に背面側であって二面発光装置30自体の中央部から裏面光を放射する。ここで、光取り出し部33の平面形状によって文字又はロゴマークを表現することにより、光取り出し部33から放射された裏面光によって所定の情報を表示させてもよい。
以上のように、実施の形態3に係る二面発光装置30においても、透明基板11の第1表面11aから表面光を放射しつつも、従来では漏れ光となる基板導波光の少なくとも一部を裏面側の光取り出し部33から裏面光として放射することにより、異なる2つの方向に表面光及び裏面光を放射することができる。従って、本来であれば正面側に放射されない基板導波光の少なくとも一部を利用することにより、二面発光装置30を正面及び裏面から目視する者に対して光による演出を行うことができ、二面発光装置30に対して従来にない付加価値を与えることができる。
また、実施の形態3においては、封止部材34を用いて基板導波光の少なくとも一部を導光するため、裏面光の発光部分を自在に変更することができ、裏面側を目視する者に対してより興味を与える演出を行うことができる。
更に、実施の形態3においては、裏面光によって文字又はロゴマーク等の所定の情報表示が可能となり、裏面側においても目視する者に対してより興味を与える演出を行うことができる。
<実施の形態4>
上述した実施の形態1乃至3においては、有機EL素子12及び透明基板11が筐体に収納されていなかったが、有機EL素子12及び透明基板11を筐体に収納し、信頼性に優れ且つ強固な二面発光装置を実現してもよい。以下において、実施の形態4として、図7を参照しつつ、筐体を備える二面発光装置40を説明する。ここで、図7は、図4と同様にして示す、実施の形態4に係る二面発光装置40の断面図である。なお、上述した実施の形態1と同一の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図7に示すように、実施の形態4に係る二面発光装置40は、透明基板11、複数の有機EL素子12、複数の有機EL素子12を覆う封止部材44、及び封止部材44の表面を被覆する第1光拡散部材45を有している。また、二面発光装置40は、透明基板11、有機EL素子12、封止部材44、及び第1光拡散部材45を収納する筐体46、及び筐体46の内側側面を被覆するように設けられた第2光拡散部材47を有している。更に、二面発光装置40は、筐体46内を導光した光を外部に放射する光取り出し部48を有している。
封止部材44は、実施の形態3に係る封止部材34とは異なり、内部に光を導光させる必要なく、有機EL素子12を保護するための一般的な封止材料から構成されている。例えば、エポキシ樹脂、プラスチック材料、ガラス等の部材を封止部材として用いることができる。第1光拡散部材45及び第2光拡散部材47は、透明基板11の第1表面11a及び側面から漏れた光を拡散し、光取り出し部48まで導光することができる一般的な光拡散材料から構成されている。光拡散材料としては、光取出し部13に用いることのできる拡散膜に用いることのできる部材を用いることができる。第1光拡散部材45及び第2光拡散部材47は白色であることが好ましい。
筐体46には、透明基板11の第2表面11bの中央部を露出するための第1の開口部46aが形成され、二面発光装置40の裏面側においても筐体46の中央部に第2の開口部46bが形成されている。第1の開口部46aは、透明基板11を透過して放出される正面光を放射するために形成されており、第2表面11bであって発光領域に対応した部分の少なくとも一部を露出している。また、第2の開口部46bには、光取り出し部48が嵌着されており、第1光拡散部材45及び第2光拡散部材47によって導光された基板導波光が光取り出し部48から裏面光として外部に放射できるような構造が設けられている。筐体46は比較的に強固な材料から形成されていることが好ましく、例えば、プラスチック、樹脂、金属、又はガラス等から構成することができるが、筐体46からの光の漏れを防止するために、光を透過しない材料を用いることが好ましい。
このような構成により、実施の形態4に係る二面発光装置40においては、有機EL素子12から出射して透明基板11に入射した光の大部分は、実施の形態1と同様に、透明基板11を透過して透明基板11の第2表面11bを経由し、筐体46の第1の開口部46aから正面光として放射される。すなわち、実施の形態4に係る二面発光装置40においても、透明基板11の第2表面11b側が二面発光装置40自体の正面となる。
一方、有機EL素子12から透明基板11内に入射した光のうち、透明基板11の第2表面11bで全反射して第2表面11bから出射しない光、すなわち基板導波光(例えば、図7において矢印Dで示す)は、透明基板11の第1表面11a又は側面から透明基板11の外部に漏れ出し、第1光拡散部材45及び第2光拡散部材47によって筐体46内を導光して光取り出し部48に到達し、光取り出し部48から裏面光として外部に放射される。従って、実施の形態4においては、第1光拡散部材45及び第2光拡散部材47が、透明基板11の側面から放射された基板導波光を第2の開口部46bに導光する筐体内導光手段として機能する。また、光取り出し部48が当該基板導波光を外部に放射可能にする放射手段として機能する。
第1光拡散部材45、第2光拡散部材47及び光取り出し部48の構成材料を同一の光拡散材料としてもよい。そして、筐体内導光手段が本実施の形態のような第1光拡散部材45及び第2光拡散部材47から構成されている場合には、光取り出し部48を設けずに、第2の開口部46bから直接的に基板導波光を放射してもよい。
実施の形態4に係る二面発光装置40においては、実施の形態3に係る二面発光装置30と同様に、有機EL素子12の更に背面側であって二面発光装置40自体の中央部から裏面光を放射する。そして、筐体46の第2の開口部46bの開口形状又は光取り出し部48の平面形状によって文字又はロゴマークを表現することにより、光取り出し部48から放射された裏面光によって所定の情報を表示させてもよい。
以上のように、実施の形態4に係る二面発光装置40においても、透明基板11の第1表面11aから表面光を放射しつつも、従来では漏れ光となる基板導波光を裏面側の光取り出し部48から裏面光として放射することにより、異なる2つの方向に表面光及び裏面光を放射することができる。従って、本来であれば正面側に放射されない基板導波光を利用することにより、二面発光装置40を正面及び裏面から目視する者に対して光による演出を行うことができ、二面発光装置40に対して従来にない付加価値を与えることができる。
また、実施の形態4においても、第1光拡散部材45及び第2光拡散部材47を用いて基板導波光を導光するため、裏面光の発光部分を自在に変更することができ、裏面側を目視する者に対してより興味を与える演出を行うことができる。
更に、実施の形態4においても、裏面光によって文字又はロゴマーク等の所定の情報表示が可能となり、裏面側においても目視する者に対してより興味を与える演出を行うことができる。
<実施の形態5>
実施の形態4に係る二面発光装置40における第1光拡散部材45及び第2光拡散部材47に代えて、封止部材44の外側表面と筐体46の内側表面とに鏡面を形成し、基板導波光を反射して導光するようにしてもよい。すなわち、図7において、第1光拡散部材45を設けずに、封止部材44の外側表面が鏡面を形成し、また第2光拡散部材47を設けずに、筐体46の内側表面が鏡面を形成し、このような構造を備える二面発光装置を実施の形態5とする。
このような構成であっても実施の形態4に係る二面発光装置40と同様に、有機EL素子12から出射して透明基板11に入射した光の大部分は、透明基板11を透過して透明基板11の第2表面11bを経由し、筐体46の第1の開口部46aから正面光として放射される。すなわち、実施の形態5に係る二面発光装置50においても、透明基板11の第2表面11b側が二面発光装置50自体の正面となる。
また、有機EL素子12から透明基板11内に入射した光のうち、透明基板11の第2表面11bで全反射して第2表面11bから出射しない光、すなわち基板導波光は、透明基板11の第1表面11a又は側面から透明基板11の外部に漏れ出し、封止部材44の外側表面である鏡面及び筐体46の内側表面である鏡面によって筐体46内を導光して光取り出し部48に到達し、光取り出し部48から裏面光として外部に放射される。従って、実施の形態5においては、封止部材44の外側表面である鏡面及び筐体46の内側表面である鏡面が、透明基板11の側面から放射された基板導波光を第2の開口部46bに導光する筐体内導光手段として機能する。また、光取り出し部48が当該基板導波光を外部に放射可能にする放射手段として機能する。
従って、実施の形態5に係る二面発光装置においても、実施の形態4に係る二面発光装置40と同様に、二面発光装置自体の中央部から裏面光を放射し、当該裏面光によって所定の情報を表示することができる。
以上のように、実施の形態5に係る二面発光装置においても、実施の形態4に係る二面発光装置40と同様に、本来であれば正面側に放射されない基板導波光を利用することにより、二面発光装置を正面及び裏面から目視する者に対して光による演出を行うことができ、二面発光装置に対して従来にない付加価値を与えることができる。
また、実施の形態5においても、封止部材44の外側表面である鏡面及び筐体46の内側表面である鏡面を用いて基板導波光を導光するため、裏面光の発光部分を自在に変更することができ、裏面側を目視する者に対してより興味を与える演出を行うことができる。
更に、実施の形態5においても、裏面光によって文字又はロゴマーク等の所定の情報表示が可能となり、裏面側においても目視する者に対してより興味を与える演出を行うことができる。
<実施の形態6>
上述した実施の形態5においては、基板導波光を光取り出し部48に導光する筐体内導光手段として、封止部材44の外側表面と筐体46の内側表面とに鏡面を形成したが、筐体46内に鏡体を配置することで導光経路を形成するような筐体内導光手段を構成してもよい。以下において、図8を参照しつつ、鏡体を用いた筐体内導光手段を有する二面発光装置50を説明する。なお、上述した実施の形態1及び実施の形態5と同一の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図8に示すように、実施の形態6に係る二面発光装置50は、筐体46の内部に複数の鏡体59が配設されている。鏡体59の形状、数量、及び配設箇所についての限定はなく、透明基板11の第1表面11a又は側面から出射する基板導波光を光取り出し部48に効率よく導光することができれば、種々の態様に適宜選択することができる。なお、筐体46の材料としては、光の漏れを防止するために、光を透過しない材料を選択する必要がある。
このような構成であっても実施の形態5に係る二面発光装置40と同様に、有機EL素子12から出射して透明基板11に入射した光の大部分は、透明基板11を透過して透明基板11の第2表面11bを経由し、筐体46の第1の開口部46aから正面光として放射される。すなわち、実施の形態6に係る二面発光装置50においても、透明基板11の第2表面11b側が二面発光装置50自体の正面となる。
一方、有機EL素子12から透明基板11内に入射した光のうち、透明基板11の第2表面11bで全反射して第2表面11bから出射しない光、すなわち基板(例えば、図8において矢印Eで示す)は、透明基板11の第1表面11a又は側面から透明基板11の外部に漏れ出し、鏡体59によって筐体46内を導光して光取り出し部48に到達し、光取り出し部48から裏面光として外部に放射される。従って、実施の形態6においては、鏡体59が透明基板11の側面から放射された基板導波光を第2の開口部46bに導光する筐体内導光手段として機能する。また、また、光取り出し部48が当該基板導波光を外部に放射可能にする放射手段として機能する。
実施の形態6に係る二面発光装置50においても、実施の形態3に係る二面発光装置30と同様に、有機EL素子12の更に背面側であって二面発光装置50自体の中央部から裏面光を放射する。そして、筐体46の第2の開口部46bの開口形状又は光取り出し部48の平面形状によって文字又はロゴマークを表現することにより、光取り出し部48から放射された裏面光によって所定の情報を表示させてもよい。
以上のように、実施の形態6に係る二面発光装置50においても、透明基板11の第1表面11aから表面光を放射しつつも、従来では漏れ光となる基板導波光を裏面側の光取り出し部48から裏面光として放射することにより、異なる2つの方向に表面光及び裏面光を放射することができる。従って、本来であれば正面側に放射されない基板導波光を利用することにより、二面発光装置50を正面及び裏面から目視する者に対して光による演出を行うことができ、二面発光装置50に対して従来にない付加価値を与えることができる。
また、実施の形態6においても、鏡体59を用いて基板導波光を導光するため、裏面光の発光部分を自在に変更することができ、裏面側を目視する者に対してより興味を与える演出を行うことができる。
更に、実施の形態6においても、裏面光によって文字又はロゴマーク等の所定の情報表示が可能となり、裏面側においても目視する者に対してより興味を与える演出を行うことができる。
10 二面発光装置
11 透明基板
11a 第1表面
11b 第2表面
12、12R、12G、12B 有機EL素子
13 光取り出し部
14 素子形成領域(発光領域)
15、15R、15G、15B 陽極(透明電極)
16、16R、16G、16B 発光層
17、17R、17G、17B 陰極(反射電極)
20 二面発光装置
21 透明基板
21a 第1表面
21b 第2表面
23 反射部材

Claims (11)

  1. 異なる2つの方向に光を放射する二面発光装置であって、
    光透過性を備える透明基板の第1表面上に少なくとも透明電極、発光層、及び反射電極の順序で積層してなるとともに発光領域を形成する有機EL素子と、
    該発光層から発生し、該第1表面から該透明基板内部に入射し、該透明基板における該第1表面に対向する第2表面側から出射しない基板導波光の少なくとも一部を該第2表面以外の前記二面発光装置の表面から放射する光放射手段と、を有する二面発光装置。
  2. 前記基板導波光の少なくとも一部を、前記透明基板の前記第1表面であって前記発光領域の周囲から取り出す光取り出し手段を有する請求項1に記載の二面発光装置。
  3. 前記基板導波光の少なくとも一部が、前記発光領域の周囲から外部に放射される請求項2に記載の二面発光装置。
  4. 前記透明基板の側面に反射部材を備える請求項1乃至3のいずれか1項に記載の二面発光装置。
  5. 前記基板導波光の少なくとも一部を、前記有機EL素子の、前記反射電極の前記透明基板とは反対側に導光する導光手段、及び、該反射電極の該透明基板とは反対側から放射する放射手段を備える請求項1又は2に記載の二面発光装置。
  6. 前記導光手段が前記有機EL素子の封止部材である、請求項5に記載の二面発光装置。
  7. 前記放射手段から放射された光により、所定の情報を表示する請求項5又は6に記載の二面発光装置。
  8. 前記有機EL素子が筐体に収容されており、該筐体は、
    前記発光領域の前記第2表面の少なくとも一部が露出する第1の開口部と、
    前記有機EL素子の前記反射電極側に第2の開口部と、を有し、
    更に、該筐体部材の内面と前記有機EL素子との間に、該透明基板の側面から放射された前記基板導波光を前記第2の開口部に導光可能な筐体内導光手段と、
    該筐体内導光手段によって導光された該基板導波光を該第2の開口部から放射可能な放射手段を備える請求項1に記載の二面発光装置。
  9. 前記筐体内導光手段として、前記透明基板の側面から放射された前記基板導波光を拡散する部材を有する、請求項8に記載の二面発光装置。
  10. 前記筐体内導光手段として、前記透明基板の側面から放射された前記基板導波光を反射する反射部材を有する、請求項8に記載の二面発光装置。
  11. 前記放射手段により放射された前記基板導波光により、前記筐体の第2開口部が所定の情報を表示するように形成されている請求項8乃至10のいずれか1項に記載の二面発光装置。
JP2015084955A 2015-04-17 2015-04-17 二面発光装置 Pending JP2016207740A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015084955A JP2016207740A (ja) 2015-04-17 2015-04-17 二面発光装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015084955A JP2016207740A (ja) 2015-04-17 2015-04-17 二面発光装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016207740A true JP2016207740A (ja) 2016-12-08

Family

ID=57490261

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015084955A Pending JP2016207740A (ja) 2015-04-17 2015-04-17 二面発光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016207740A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018147802A (ja) * 2017-03-08 2018-09-20 パイオニア株式会社 発光装置
JP2020102447A (ja) * 2018-12-21 2020-07-02 エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド 表示装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018147802A (ja) * 2017-03-08 2018-09-20 パイオニア株式会社 発光装置
JP2020102447A (ja) * 2018-12-21 2020-07-02 エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド 表示装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI448194B (zh) 有機發光元件,含彼之顯示元件,及含彼之照明裝置
TWI580028B (zh) 顯示單元及電子設備
JP5676867B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP6751459B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス照明パネル、その製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス照明装置
JP2011029172A (ja) 有機el装置及びその設計方法
JPWO2014073071A1 (ja) ミラー装置
CN108417727B (zh) 一种oled发光器件及其制备方法、显示装置
JP2016207740A (ja) 二面発光装置
JP6433963B2 (ja) ミラー装置
JP2015043256A (ja) 光学基板およびその製造方法、発光素子、液晶素子、表示装置、液晶装置および照明装置
CN106910761B (zh) 一种具有较长发光寿命的显示装置
JP2016006744A (ja) 照明装置
KR20160084282A (ko) 탠덤형 유기발광소자
JP5330655B2 (ja) 有機el表示装置
JP2016018661A (ja) 照明装置及び表示装置
WO2021210339A1 (ja) 発光デバイス
KR102399358B1 (ko) 발광 소자, 발광 소자의 제작 방법 및 발광 소자의 작동 방법
JP2011034872A (ja) 照明装置
WO2012070587A1 (ja) 発光装置およびその製造方法
WO2014073072A1 (ja) ミラー装置
JP6286838B2 (ja) 面発光モジュール
JP4639642B2 (ja) 面発光装置
JP2015012113A (ja) 有機el照明
JP2015106474A (ja) 面発光照明装置
JP2015041421A (ja) 面発光照明装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20170502