JP2016170110A - X線検査装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の課題は、同一の物品の一部にある厚みのムラや、ひび割れ、数量不足(欠品)などを検出することができるX線検査装置を提供することにある。
図1は、本発明の一実施形態に係るX線検査装置10の外観を示す斜視図である。また、図2に、X線検査装置10が組み込まれる検査ライン(X線検査システム)100の例を示す。検査ライン100では、食品等の製品Pの検査が行われる。検査ライン100には、X線検査装置10の他、上流コンベアユニット60と、振り分け機構70とが含まれる。上流コンベアユニット60は、X線検査装置10の上流に設けられている。振り分け機構70は、X線検査装置10の下流に設けられている。
図1、図3、に示すように、X線検査装置10は、主として、シールドボックス11と、コンベアユニット12と、X線照射器(X線照射部)13と、X線ラインセンサ(X線検出部)14と、タッチパネル機能付きのモニタ30と、制御装置(制御部)20とから構成されている。
シールドボックス11は、後述するコンベアユニット12、X線照射器13、X線ラインセンサ14、制御装置20等を収容するボックスである。シールドボックス11の正面上部には、モニタ30の他、キーの差し込み口および電源スイッチ等が配置されている。シールドボックス11の両側面には、開口11aが形成されている。開口11aは、製品Pをシールドボックス11の内外に搬入および搬出させるために用いられる。開口11aは、遮蔽ノレン19によって塞がれている。遮蔽ノレン19は、シールドボックス11の内部のX線が外部へ漏洩することを防止する。遮蔽ノレン19は、タングステンを含むゴムから成形されている。遮蔽ノレン19は、製品Pが開口11aを通過する際に製品Pによって押しのけられるようになっている。
コンベアユニット12は、シールドボックス11内で製品Pを搬送する。コンベアユニット12は、図1に示すように、シールドボックス11の両側面に形成された開口11aを貫通するように配置されている。コンベアユニット12は、図3に示すように、主として、無端状のベルト12dと、コンベアローラ12cと、コンベアモータ12a(図6参照)とから構成されている。コンベアローラ12cは、コンベアモータ12aによって駆動される。コンベアローラ12cの駆動により、ベルト12dが回転され、ベルト12d上の製品Pが下流に搬送される。コンベアユニット12による製品Pの搬送速度は、オペレータによって入力された設定速度に応じて変動する。制御装置20は、設定速度に基づいてコンベアモータ12aをインバータ制御し、製品Pの搬送速度を細かく制御する。また、コンベアモータ12aには、コンベアユニット12による搬送速度を検出して制御装置20に送るエンコーダ12b(図5参照)が装着されている。
X線照射器13は、図3に示すように、コンベアユニット12の上方に配置されている。X線照射器13は、X線ラインセンサ14に向けて扇状の照射範囲XにX線を照射する。照射範囲Xは、コンベアユニット12の搬送面に対して垂直に延びる。また、照射範囲Xは、コンベアユニット12の搬送方向に対して交差する方向に扇状に広がる。すなわち、X線照射器13から照射されるX線は、ベルト12dの幅方向に広がる。
X線ラインセンサ14は、図3に示すように、コンベアユニット12の下方に配置されている。X線ラインセンサ14は、主として、多数のX線検出素子14aから構成されている。X線検出素子14aは、コンベアユニット12による搬送方向に直交する向きに一直線に水平配置されている。
モニタ30は、表示部および入力部として機能する。具体的に、モニタ30は、液晶ディスプレイである。モニタ30には、製品Pの検査結果が表示される。また、モニタ30は、タッチパネル機能を有する。したがって、モニタ30は、オペレータによる検査パラメータおよび動作設定情報等の入力を受け付ける。
制御装置20は、主として、CPU、ROM、RAM、およびHDD(ハードディスク)等によって構成されている。制御装置20は、図示しない表示制御回路、キー入力回路、通信ポートなども備えている。表示制御回路は、モニタ30でのデータ表示を制御する回路である。キー入力回路は、モニタ30のタッチパネルを介してオペレータにより入力されたキー入力データを取り込む回路である。通信ポートは、プリンタ等の外部機器やLAN等のネットワークとの接続を可能にする。
記憶部21は、制御部22に実行させる各種プログラムや検査パラメータを記憶する。検査パラメータは、上述したように、モニタ30のタッチパネル機能を使ってオペレータによって入力される。
X線画像記憶領域21aには、後述する画像生成部22aによって生成されたX線画像に関するデータ(画像データ)が記憶されている。(図6参照)
二値化画像記憶領域21bには、後述する画像生成部22aによって生成された二値化画像に関するデータ(二値化データ)が記憶されている。二値化画像は、製品PのX線画像が二値化処理された画像である(図7参照)。なお、二値化画像記憶領域21bに記憶された二値化画像は、二値化される前のX線画像に関するデータ(画像データ)と関連付けて記憶される。
角度補正画像記憶領域21には、後述する画像生成部22aによって生成された角度補正されたデータ(二値化データ)が記憶されている。補正画像は、製品PのX線画像が二値化処理されたものであり、製品が水平になるよう角度補正処理された画像である。
なお、X線画像に関するデータ(画像データ)も角度補正処理されて記憶される。
制御部22は、記憶部21に記憶された各種プログラムを実行することにより、画像生成部22a、入力受付部22b、角度補正武22c、領域生成部22d、および良否判定部22eとして機能する。
画像生成部22aは、X線ラインセンサ14によって検出された透過X線量に基づいてX線画像を作成する。具体的に、画像生成部22aは、X線ラインセンサ14の各X線検出素子14aから出力されるX線透過信号を細かい時間間隔で取得し、取得したX線透過信号の強度(輝度)に基づいてX線画像を生成する。すなわち、画像生成部22aは、扇状のX線の照射範囲X(図3参照)を製品Pが通過する際に各X線検出素子14aから出力されるX線透過信号に基づいて、製品Pを含むX線画像を生成する。照射範囲Xにおける製品Pの有無は、X線ラインセンサ14が出力する信号により判断される。
入力受付部22bは、オペレータがモニタ30から入力した検査パラメータや動作設定情報等の各種情報を受け付ける。また、入力受付部22bは、オペレータがモニタ30から入力した情報を受け付ける。入力受付部22bによって受け付けられた情報は、記憶部21に記憶される。
角度補正部22cは、二値化画像を用いて製品の姿勢を正すよう、角度補正処理をした補正画像を生成する。具体的には、図8において、製品PのP1を通る水平な線上のP3から垂直に伸びて製品Pと交わるP2までの垂直距離D2を測定する。P1からP3までの距離D1と垂直距離D2を使い製品の傾き角度を下記計算式により求めて、水平になるよう回転させる。
角度=atan(D2÷D1)
領域生成部22dは、まず製品Pの画像を大きく分割(例えば4分割)する。(図9参照)さらに、分割した各小領域(R1〜R4)の濃淡ヒストグラムを作成して、濃淡の分布を求める。図10に示した濃淡ヒストグラムは、横軸が画像の濃淡であり、縦軸が画素数を表したものである。図10では、小領域R2の濃淡の分布が大きいことがわかる。
さらに、領域生成部22dは、濃淡の分布が大きい領域をさらに極小領域に分割して記憶部21に記憶する。(図11参照)
良否判定部22eは、領域生成部22dによって、生成された領域ごとの濃淡偏差や、濃淡ピークや、濃淡最小値や、濃淡最大値に基づいて、製品Pに関する良品/不良品の判定を行う。
図5から図14を参照しながら、X線検査装置10による処理の流れを説明する。
(4−1)
上記実施形態に係るX線検査装置10は、X線透過画像に含まれる、製品Pを幾つかの小領域に分割して、小領域ごとに、濃淡偏差、濃淡ピーク、濃淡最小値、濃淡最大値を求めて、全ての小領域が良品であることを判定する。これにより、製品Pの中の小さな領域に不良部がある場合であっても、精度の良い良否判定を実行することができる。
また、上記実施形態に係るX線検査装置10は、まず大まかに小領域を分割し、小領域ごとの濃淡ヒストグラムを生成する。濃淡ヒストグラムの分布の小さい領域には不良箇所がないと判断する。さらに、濃淡ヒストグラムの分布の大きい領域は、さらに分割した極小領域を作成し、極小領域ごとを検査することにより、小さな不良箇所を検出し特定することができる。
(5−1)変形例A
上記実施形態に係るX線検査装置10では、領域生成部22dによって、小領域を生成するが、製品Pの横方向、または縦方向の濃度のプロファイルを作成し、最小値から最大値までの幅が基準値を超えていると、不良箇所が含まれると考え、その領域を小領域に分割して、検査しなくてもよい(図12参照)。その結果、検査の必要な領域だけ検査し、検査の必要のない領域に対しては検査しないで済むので、高速に検査することができる。
上記実施形態に係るX線検査装置10では、領域生成部22dによって、小領域を生成するが、予め入力した分割数(縦・横)によって小領域を生成してもよい(図13参照)。その結果、前もって大きな領域でデータ収集する必要がないので、高速に検査することができる。
11 シールドボックス
12 コンベアユニット
13 X線照射器(X線照射部)
14 X線ラインセンサ(X線検出部)
14a X線検出素子
20 制御装置(検査制御部)
21 記憶部
21a X線画像記憶領域
21b 二値化画像記憶領域
21c 並列数情報記憶領域
21d 処理画像情報記憶領域
22 制御部
22a X線画像生成部
22b 入力受付部
22c 矩形生成部
22d 領域生成部
22e 個数検査実行部
22f 良否判定部
30 モニタ
70 振り分け機構
80 ラインコンベアユニット
90 不良品回収ライン
100 検査ライン(X線検査システム)
Claims (6)
- 物品にX線を照射するX線照射部と、前記物品を透過したX線を検出するX線検出部と、前記透過したX線に基づき透過画像を生成する画像生成部と、前記透過画像における前記物品の領域を複数の領域に区分けする領域生成部と、前記複数の領域のそれぞれの濃淡に基づき前記物品の良否を判定する良否判定部を備えたX線検査装置。
- 前記良否判定部は、前記複数の領域の濃淡データの偏差に基づき判定する請求項1記載のX線検査装置。
- 前記良否判定部は、前記複数の領域の濃淡データのピークに基づき判定する請求項1記載のX線検査装置。
- 前記領域生成部は、前記複数の領域の濃淡に基づき、前記複数の領域を変更する請求項1から3に記載のX線検査装置。
- 前記領域生成部は、前記透過画像の物品の領域全体の濃淡データの偏差又は濃淡データヒストグラムに基づき、前記複数の領域の区分け数を決定する請求項1から4に記載のX線検査装置。
- 前記領域生成部は、前記物品のプロファイルデータに基づき、前記物品の検査対象領域を決定する請求項4に記載のX線検査装置。
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