JP2016138931A - 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents
電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】支持体、下引き層、電荷発生層、及び正孔輸送層をこの順に有する電子写真感光体において、該下引き層が、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシ基、およびメトキシ基からなる群より選ばれる基を有する電子輸送物質及び架橋剤を含む組成物の重合物、及びシリカ粒子を含有し、該組成物における該電子輸送物質の含有量が、該組成物の全質量に対して30〜70質量%であり、該シリカ粒子の含有量が、該電子輸送物質の全質量に対して1〜30質量%であることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
例えば、高速の電子写真プロセスなど(特にはプロセススピード200mm/s以上)の条件での電位の安定化には、下引き層の電子注入や電子輸送効果をさらに高めた、より感度の高い電子写真感光体である必要がある。特許文献1〜3に記載の電子写真感光体は、より感度を向上させる余地があるものであった。
該下引き層が、
ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシ基、およびメトキシ基からなる群より選ばれる極性基を有する電子輸送物質及び架橋剤を含む組成物の重合物、及び
シリカ粒子を含有し、
該組成物における該電子輸送物質の含有量が、該組成物の全質量に対して30質量%以上70質量%以下であり、該シリカ粒子の含有量が、該電子輸送物質の全質量に対して1質量%以上30質量%以下であることを特徴とする電子写真感光体に関する。
また、本発明は、支持体、該支持体上に形成された下引き層、該下引き層の直上に形成された電荷発生層、及び該電荷発生層上に形成された正孔輸送層を有する電子写真感光体であって、
該下引き層が、
ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシ基、およびメトキシ基からなる群より選ばれる極性基を有する電子輸送物質、結着樹脂及びシリカ粒子を含有し、該下引き層における該電子輸送物質の含有量が、該電子輸送物質および該結着樹脂との合計質量に対して30質量%以上70質量%以下であり、
該シリカ粒子の含有量が、該電子輸送物質の全質量に対して1質量%以上30質量%以下であることを特徴とする電子写真感光体に関する。
支持体としては、導電性を有するもの(導電性支持体)が好ましく、例えば、アルミニウム、ニッケル、銅、金、鉄などの金属又は合金製の支持体を用いることができる。ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、ガラスなどの絶縁性支持体上にアルミニウム、銀、金などの金属の薄膜を形成した支持体、又は酸化インジウム、酸化スズなどの導電性材料の薄膜を形成した支持体が挙げられる。
支持体の表面には、電気的特性の改善や干渉縞の抑制のため、陽極酸化などの電気化学的な処理や、湿式ホーニング処理、ブラスト処理、切削処理などを施してもよい。
支持体と、下引き層との間には、導電層を設けてもよい。導電層は、導電性粒子を樹脂に分散させた導電層用塗布液の塗膜を支持体上に形成し、塗膜を乾燥させることで得られる。導電性粒子としては、たとえば、カーボンブラック、アセチレンブラックや、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀のような金属粉や、導電性酸化スズ、ITOのような金属酸化物粉体が挙げられる。
また、樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂およびアルキッド樹脂が挙げられる。
導電層用塗布液の溶剤としては、例えば、エーテル系溶剤、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤および芳香族炭化水素溶剤が挙げられる。導電層の膜厚は、0.2μm以上40μm以下であることが好ましく、1μm以上35μm以下であることがより好ましく、さらには5μm以上30μm以下であることがより好ましい。
支持体または導電層と感光層との間には、下引き層が形成される。
ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシ基、およびメトキシ基からなる群より選ばれる極性基を有する電子輸送物質、シリカ粒子、架橋剤及び、場合によっては重合性官能基を有する熱可塑性樹脂を含む組成物を含有する下引き層用塗布液の塗膜を形成する。そして、この塗膜を加熱乾燥させることによって、組成物を重合させ、下引き層を形成することができる。
−(α1)l−(β)m−γ (A)
l及びmは、それぞれ独立に、0又は1であり、lとmの和は、0以上2以下である。
−α2 (A1)
−(β)m−γ (A2)
m=1のとき、γは、水素原子、主鎖の原子数が1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルキル基の主鎖中のメチレン基を酸素原子に置き換えて導かれる主鎖の原子数が1〜6の基、置換もしくは無置換のアルキル基の主鎖中のメチレン基を硫黄原子に置き換えて導かれる主鎖の原子数が1〜6の基、置換もしくは無置換のアルキル基の主鎖中のメチレン基をNR2に置き換えて導かれる主鎖の原子数が1〜6の基を示す。該置換のアルキル基の置換基は、炭素数1〜6のアルキル基、またはアルコキシカルボニル基である。R2は、水素原子又はアルキル基を示す。
m=0のとき、γは、主鎖の原子数が1〜6の置換のアルキル基、置換のアルキル基の主鎖中のメチレン基を酸素原子に置き換えて導かれる主鎖の原子数が1〜6の基、置換のアルキル基の主鎖中のメチレン基を硫黄原子に置き換えて導かれる主鎖の原子数が1〜6の基、置換のアルキル基の主鎖中のメチレン基をNR2に置き換えて導かれる主鎖の原子数が1〜6の基を示す。置換のアルキレン基は、該アルキル基の主鎖中の1つの炭素原子に2つ以上の置換基を有し、該置換基は炭素数1〜6のアルキル基またはアルコキシカルボニル基である。
m=0のとき、(A2)=Aaは1つの炭素に対し2つ以上の置換基を有するγを有する、A113、A115を示す。
m=1のとき(A2)=AaはA114やA118のように置換されたフェニレン基や、A116のようなシクロヘキシレン基、A117のようなシクロヘキシリデン基を有する。
架橋剤としては、極性基(重合性官能基)を有する電子輸送物質、及び重合性官能基を有する熱可塑性樹脂と重合又は架橋する化合物を用いることができる。具体的には、山下晋三,金子東助編「架橋剤ハンドブック」大成社刊(1981年)等に記載されている化合物等を用いることができる。
下引き層に結着樹脂を用いる場合、結着樹脂の具体例としては、アセタール樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂が挙げられる。
本発明で用いられるシリカ粒子の種類は特に限定されるものではない。ゾルゲル法、水ガラス法などの湿式法や、気相法等の乾式法、いずれの方式によって得たシリカ粒子でもよい。
また、添加時のシリカ粒子の形状は粉状であってもよいし、溶媒に分散されたスラリー状の状態で添加してもよい。
まず、イオン交換水60mlの水面上に、疎水化度を測定するシリカ粒子0.05gを浮遊させる。次に、300rpmの攪拌速度で分散しながら、この分散液に2.5ml/minの滴下速度でメタノールを滴下し、透過率が30%減少した時のメタノール滴下量を求める。そして、下記式(a)によって、疎水化度を求める。下記式(b)は、透過率を求める式である。初期の透過光強度は、メタノール滴下前の透過光強度を示す。
疎水化度=(メタノール滴下量)/(メタノール滴下量+60) 式(a)
透過率(%)=(透過光強度)/(初期の透過光強度)×100 式(b)
シリカ粒子の疎水化度の値が小さいほど、シリカ粒子表面に水と相溶性を有する官能基が多く存在することになる。
下引き層の直上には、電荷発生層が設けられる。
電荷発生物質としては、アゾ顔料、ペリレン顔料、アントラキノン誘導体、アントアントロン誘導体、ジベンズピレンキノン誘導体、ピラントロン誘導体、ビオラントロン誘導体、イソビオラントロン誘導体、インジゴ誘導体、チオインジゴ誘導体、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン顔料や、ビスベンズイミダゾール誘導体などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、及びフタロシアニン顔料の少なくとも一方が好ましい。フタロシアニン顔料の中でも、オキシチタニウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンが好ましい。
電荷発生層上には正孔輸送層が形成される。
正孔輸送物質としては、例えば、多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物、トリフェニルアミン、又は、これらの化合物から誘導される基を主鎖又は側鎖に有するポリマーが挙げられる。これらの中でもトリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物、又はスチリル化合物が好ましい。
図2に、電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を示す。
図2において、1は円筒状の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。回転駆動される電子写真感光体1の表面(周面)は、帯電手段3(一次帯電手段:帯電ローラーなど)により、正又は負の所定電位に均一に帯電される。次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)からの露光光(画像露光光)4を受ける。こうして電子写真感光体1の表面に、目的の画像に対応した静電潜像が順次形成されていく。
長さ260.5mmおよび直径30mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)を支持体(導電性支持体)とした。
次に、導電性粒子としての、酸素欠損型酸化スズ(SnO2)が被覆されている酸化チタン(TiO2)粒子214部、結着材料としてのフェノール樹脂(フェノール樹脂のモノマー/オリゴマー)(商品名:プライオーフェンJ−325、大日本インキ化学工業(株)製、樹脂固形分:60質量%)132部、および、溶剤としての1−メトキシ−2−プロパノール98部を、直径0.8mmのガラスビーズ450部を用いたサンドミルに入れ、回転数:2000rpm、分散処理時間:4.5時間、冷却水の設定温度:18℃の条件で分散処理を行い、分散液を得た。
この分散液からメッシュ(目開き:150μm)でガラスビーズを取り除いた。ガラスビーズを取り除いた後の分散液中の金属酸化物粒子と結着材料の合計質量に対して10質量%になるように、表面粗し付与材としてのシリコーン樹脂粒子(商品名:トスパール120、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ(株)製、平均粒径2μm)を分散液に添加した。また、分散液中の金属酸化物粒子と結着材料の合計質量に対して0.01質量%になるように、レベリング剤としてのシリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング(株)製)を分散液に添加して撹拌することによって、導電層用塗布液を調製した。この導電層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を30分間150℃で乾燥・熱硬化させることによって、膜厚が30μmの導電層No.1を形成した。
A101で示される化合物4.6部、ブロックされたイソシアネート化合物(商品名:SBN−70D、旭化成ケミカルズ(株)製)8.6部を1−メトキシ−2−プロパノール48部とテトラヒドロフラン48部の混合溶媒に溶解し、これに添加剤として平均一次粒子径15nmのシリカ粒子(商品名:RX200、日本アエロジル(株)製)0.3部を加えた。その液に、直径0.8mmのガラスビーズを加えペイントシェーカーで3時間撹拌し、下引き層用塗布液を調製した。
この下引き層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を20分間170℃で加熱し、硬化(重合)させることによって、膜厚が0.7μmの下引き層1を形成した。下引き層の膜厚及び組成を表13に示す。
また、成膜後の膜断面を透過型電子顕微鏡で観察したところ、粒子径が約15nm前後のシリカ粒子が分散している様子を確認できた。
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°および28.3°にピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)を用意した。このヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶10部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)5部およびシクロヘキサノン250部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、2時間分散処理した。次に、これに酢酸エチル250部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。
この電荷発生層用塗布液を、下引き層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を10分間95℃で乾燥させることによって、膜厚が0.17μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記構造式(3)で示されるアミン化合物(正孔輸送物質)8部、
この正孔輸送層用塗布液を、電荷発生層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間120℃で乾燥させることによって、膜厚が15μmの正孔輸送層を形成した。
このようにして作製した電子写真感光体を常温常湿(23℃/50%RH)の環境下において電位評価を行った。結果を表13に示す。
感度の評価は同一光量で照射したときの明部電位によって判定した。明部電位が低ければ感度が良く、高ければ感度が低いと評価できる。評価はキヤノン(株)製のレーザービームプリンター(商品名:LBP−2510)を露光光量可変に改造した装置に装着して行った。
A:−110〜−120V
B:−121〜−130V
C:−131〜−145V
D:−146〜−165V
E:−166〜−175V
F:−176〜−190V
G:−191〜−200V
H:−201〜−250V
表13に記載の材料構成で実施例1と同様に感光体を作成し、同様に電位評価を行った。結果を表13に示す。
下引き層を以下の通り変更した以外は実施例1と同様に感光体を作成し、同様に電位評価を行った。結果を表13に示す。
この下引き層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を20分間170℃で加熱し、硬化(重合)させることによって、膜厚が0.7μmの下引き層2を形成した。下引き層の膜厚及び組成を表13に示す。
表13に記載の材料構成で実施例45と同様に感光体を作成し、同様に電位評価を行った。結果を表13に示す。
下引き層を以下の通り変更した以外は実施例1と同様に感光体を作成し、同様に電位評価を行った。結果を表13に示す。
A101で示される化合物5.4部、共重合ナイロン樹脂(商品名:アミランCM8000、東レ(株)製)5部およびメトキシメチル化ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF30T、ナガセケムテックス(株)製)5部を、メタノール500部およびブタノール250部の混合液に溶解し、添加剤として平均一次粒子径15nmのシリカ粒子(商品名:RX200、日本アエロジル(株)製)0.3部を加えた。その液に、直径0.8mmのガラスビーズを加えペイントシェーカーで3時間撹拌し、下引き層用塗布液を調製した。
この下引き層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を20分間100℃で加熱し、膜厚が0.7μmの下引き層3を形成した。下引き層の膜厚及び組成を表13に示す。
なお、表13中の「ナイロン樹脂」は本実施例中の樹脂の組み合わせからなる構成を示す。
表13に記載の材料構成で実施例45と同様に感光体を作成し、同様に電位評価を行った。結果を表13に示す。
樹脂を共重合ナイロン樹脂(商品名:アミランCM4001、東レ(株)製)10部に変更した以外は実施例50と同様に感光体を作成し、同様に電位評価を行った。結果を表13に示す。
表13に記載の材料構成で実施例55と同様に感光体を作成し、同様に電位評価を行った。結果を表13に示す。
導電層を以下の通り変更した以外は実施例45と同様に感光体を作製し、同様に電位評価を行った。結果を表13に示す。
導電性粒子としての、リン(P)がドープされている酸化スズ(SnO2)で被覆されている酸化チタン粒子(TiO2)粒子207部、結着材料としてのフェノール樹脂(商品名:プライオーフェンJ−325)144部、および、溶剤としての1−メトキシ−2−プロパノール98部を、直径0.8mmのガラスビーズ450部を用いたサンドミルに入れ、回転数:2000rpm、分散処理時間:4.5時間、冷却水の設定温度:18℃の条件で分散処理を行い、分散液を得た。
この分散液からメッシュ(目開き:150μm)でガラスビーズを取り除いた。ガラスビーズを取り除いた後の分散液中の金属酸化物粒子と結着材料の合計質量に対して15質量%になるように、シリコーン樹脂粒子(商品名:トスパール120)を分散液に添加した。また、分散液中の金属酸化物粒子と結着材料の合計質量に対して0.01質量%になるように、シリコーンオイル(商品名:SH28PA)を分散液に添加して撹拌することによって、導電層用塗布液を調製した。この導電層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を30分間150℃で乾燥・熱硬化させることによって、膜厚が30μmの導電層No.2を形成した。
表13に記載の材料構成で実施例58と同様に感光体を作成し、同様に電位評価を行った。結果を表13に示す。
導電層を表15に記載のNo.2の通り変更した以外は、実施例1と同様に感光体を作製し、同様に電位評価を行った。結果を表13に示す。
導電層を表15に記載のNo.3の通り変更した以外は、実施例1と同様に感光体を作製し、同様に電位評価を行った。結果を表13に示す。
導電層を表15に記載のNo.4の通り変更した以外は、実施例1と同様に感光体を作製し、同様に電位評価を行った。結果を表13に示す。
導電層を表15に記載のNo.5の通り変更した以外は、実施例1と同様に感光体を作製し、同様に電位評価を行った。結果を表13に示す。
導電層を表15に記載のNo.3の通り変更し、電子輸送物質をA101に変更した以外は、実施例45と同様に感光体を作製し、同様に電位評価を行った。結果を表13に示す。
導電層を表15に記載のNo.4の通り変更し、電子輸送物質をA101に変更した以外は、実施例45と同様に感光体を作製し、同様に電位評価を行った。結果を表13に示す。
導電層を表15に記載のNo.5の通り変更し、電子輸送物質をA101に変更した以外は、実施例45と同様に感光体を作製し、同様に電位評価を行った。結果を表13に示す。
導電層を表15に記載のNo.2の通り変更した以外は、実施例50と同様に感光体を作製し、同様に電位評価を行った。結果を表13に示す。
導電層を表15に記載のNo.3の通り変更した以外は、実施例50と同様に感光体を作製し、同様に電位評価を行った。結果を表13に示す。
導電層を表15に記載のNo.4の通り変更した以外は、実施例50と同様に感光体を作製し、同様に電位評価を行った。結果を表13に示す。
導電層を表15に記載のNo.5の通り変更した以外は、実施例50と同様に感光体を作製し、同様に電位評価を行った。結果を表13に示す。
長さ260.5mm、直径30mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)をホーニング処理し、それを支持体(導電性支持体)として用いた。さらに、下引き層の膜厚を5.2μmに変更した以外は実施例1と同様に感光体を作製し、同様に電位評価を行った。結果を表13に示す。
表13に記載の材料構成で実施例72と同様に感光体を作成し、同様に電位評価を行った。結果を表13に示す。
実施例1で用いた下引き層用塗布液中の、電子輸送物質とシリカ粒子の添加量を表16に示すように調製した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、電位評価を行った。結果を表16に示す。
比較例3において、導電層を表14に記載のNo.2〜No.5に変更した以外は同様に感光体を作製し、電位評価を行った。結果を表15に示す。
実施例45において、下引き層用塗布液中の電子輸送物質とシリカ粒子の添加量を表16に示すように調製した以外は実施例45と同様にして電子写真感光体を製造し、電位評価を行った。結果を表16に示す。
実施例73において、下引き層用塗布液中にシリカ粒子を添加しなかった以外は実施例73と同様にして電子写真感光体を製造し、電位評価を行った。結果を表16に示す。
102 下引き層
103 電荷発生層
104 正孔輸送層
106 シリカ粒子
Claims (11)
- 支持体、該支持体上に形成された下引き層、該下引き層の直上に形成された電荷発生層、及び該電荷発生層上に形成された正孔輸送層を有する電子写真感光体であって、
該下引き層が、
ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシ基、およびメトキシ基からなる群より選ばれる極性基を有する電子輸送物質、及び架橋剤を含む組成物の重合物、及び
シリカ粒子を含有し、
該組成物における該電子輸送物質の含有量が、該組成物の全質量に対して30質量%以上70質量%以下であり、
該シリカ粒子の含有量が、該電子輸送物質の全質量に対して1質量%以上30質量%以下であることを特徴とする電子写真感光体。 - 支持体、該支持体上に形成された下引き層、該下引き層の直上に形成された電荷発生層、及び該電荷発生層上に形成された正孔輸送層を有する電子写真感光体であって、
該下引き層が、
ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシ基、およびメトキシ基からなる群より選ばれる極性基を有する電子輸送物質、
結着樹脂、及び
シリカ粒子を含有し、
該下引き層における該電子輸送物質の含有量が、該電子輸送物質および該結着樹脂との合計質量に対して30質量%以上70質量%以下であり、
該シリカ粒子の含有量が、該電子輸送物質の全質量に対して1質量%以上30質量%以下であることを特徴とする電子写真感光体。 - 前記シリカ粒子の平均一次粒子径が10nm以上2000nm以下である請求項1または2に記載の電子写真感光体。
- 前記シリカ粒子の疎水化度が40%以下である請求項1から3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 前記電子輸送物質が、下記式(A)で示される基を2つ以上有する請求項1から4のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
−(α1)l−(β)m−γ (A)
(式(A)中、α1、β、及びγの少なくとも1つは前記極性基を有する基である。l及びmは、それぞれ独立に、0又は1であり、lとmの和は、0以上2以下である。
α1は、主鎖の原子数が1〜12の置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレン基の主鎖中のメチレン基を酸素原子に置き換えて導かれる主鎖の原子数が1〜12の基、置換もしくは無置換のアルキレン基の主鎖中のメチレン基を硫黄原子に置き換えて導かれる主鎖の原子数が1〜12の基、置換もしくは無置換のアルキレン基の主鎖中のメチレン基をNR1に置き換えて導かれる主鎖の原子数が1〜12の基を示す。
該置換のアルキレン基の置換基は、炭素数1〜6のアルキル基、ベンジル基、アルコシキカルボニル基、又はフェニル基である。R1は、水素原子又はアルキル基を示す。
βは、置換もしくは無置換のフェニレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、または置換もしくは無置換のシクロアルキリデン基を示す。該置換のフェニレン基の置換基、該置換のシクロアルキレン基の置換基、および該置換のシクロアルキリデン基の置換基は、炭素数1〜6のアルキル基、ニトロ基、ハロゲン基、又はアルコキシ基である。
γは、水素原子、主鎖の原子数が1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルキル基の主鎖中のメチレン基を酸素原子に置き換えて導かれる主鎖の原子数が1〜6の基、置換もしくは無置換のアルキル基の主鎖中のメチレン基を硫黄原子に置き換えて導かれる主鎖の原子数が1〜6の基、置換もしくは無置換のアルキル基の主鎖中のメチレン基をNR2に置き換えて導かれる主鎖の原子数が1〜6の基を示す。
該置換のアルキル基の置換基は、炭素数1〜6のアルキル基、またはアルコキシカルボニル基である。R2は、水素原子又はアルキル基を示す。) - 前記電子輸送物質が、下記式(A1)で示される基、および下記式(A2)で示される基をそれぞれ有する請求項1から5のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
−α2 (A1)
−(β)m−γ (A2)
(式(A1)、(A2)中のα2、γは前記極性基を有する基である。
α2は、主鎖の原子数が2〜12の置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルキル基の主鎖中のメチレン基を酸素原子に置き換えて導かれる主鎖の原子数が2〜12の基、置換もしくは無置換のアルキル基の主鎖中のメチレン基を硫黄原子に置き換えて導かれる主鎖の原子数が2〜12の基、または置換もしくは無置換のアルキル基の主鎖中のメチレン基をNR3に置き換えて導かれる主鎖の原子数が1〜12の基を示す。該置換のアルキル基の置換基は、炭素数1〜6のアルキル基またはアルコキシカルボニル基である。ただし、該アルキル基の主鎖中の1つ炭素原子に2つ以上の該置換基を有する場合を除く。R3は、水素原子又はアルキル基を示す。
式(A2)において、βは、置換もしくは無置換のフェニレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、または置換もしくは無置換のシクロアルキリデン基を示す。該置換のフェニレン基の置換基、該置換のシクロアルキレン基の置換基、および該置換のシクロアルキリデン基の置換基は、炭素数1〜6のアルキル基、ニトロ基、ハロゲン基、又はアルコキシ基である。mは0又は1である。
m=1のとき、γは、水素原子、主鎖の原子数が1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルキル基の主鎖中のメチレン基を酸素原子に置き換えて導かれる主鎖の原子数が1〜6の基、置換もしくは無置換のアルキル基の主鎖中のメチレン基を硫黄原子に置き換えて導かれる主鎖の原子数が1〜6の基、置換もしくは無置換のアルキル基の主鎖中のメチレン基をNR2に置き換えて導かれる主鎖の原子数が1〜6の基を示す。該置換のアルキル基の置換基は、炭素数1〜6のアルキル基、またはアルコキシカルボニル基である。R2は、水素原子又はアルキル基を示す。
m=0のとき、γは、主鎖の原子数が1〜6の置換のアルキル基、置換のアルキル基の主鎖中のメチレン基を酸素原子に置き換えて導かれる主鎖の原子数が1〜6の基、置換のアルキル基の主鎖中のメチレン基を硫黄原子に置き換えて導かれる主鎖の原子数が1〜6の基、置換のアルキル基の主鎖中のメチレン基をNR2に置き換えて導かれる主鎖の原子数が1〜6の基を示す。該置換のアルキレン基は、該アルキル基の主鎖中の1つの炭素原子に2つ以上の置換基を有し、該置換基は炭素数1〜6のアルキル基またはアルコキシカルボニル基である。 - 支持体、該支持体上に形成された下引き層、該下引き層の直上に形成された電荷発生層、及び該電荷発生層上に形成された正孔輸送層を有する電子写真感光体を製造する方法であって、該製造方法が、
ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシ基、およびメトキシ基からなる群より選ばれる極性基を有する電子輸送物質、及び架橋剤を含む組成物、およびシリカ粒子を含有する下引き層用塗布液の塗膜を形成する工程、および
該塗膜を加熱乾燥させることによって前記下引き層を形成する工程を有し、
該組成物における該電子輸送物質の含有量が、該組成物の全質量に対して30質量%以上70質量%以下であり、
該シリカ粒子の含有量が、該電子輸送物質の全質量に対して1質量%以上30質量%以下であることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。 - 支持体、該支持体上に形成された下引き層、該下引き層の直上に形成された電荷発生層、及び該電荷発生層上に形成された正孔輸送層を有する電子写真感光体を製造する方法であって、該製造方法が、
ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシ基、およびメトキシ基からなる群より選ばれる極性基を有する電子輸送物質、結着樹脂、およびシリカ粒子を含有する下引き層用塗布液の塗膜を形成する工程、
該塗膜を加熱乾燥させることによって前記下引き層を形成する工程を有し、
該電子輸送物質の含有量が、該電子輸送物質および該結着樹脂との合計質量に対して30質量%以上70質量%以下であり、
該シリカ粒子の含有量が、該電子輸送物質の全質量に対して1質量%以上30質量%以下であることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。 - 前記シリカ粒子の疎水化度が40%以下である請求項7または8に記載の電子写真感光体の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子写真感光体、ならびに、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有する電子写真装置。
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