JP2016117806A - 粘着テープ及びその製造方法、ならびに、物品及び携帯電子端末 - Google Patents

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啓之 中島
祐也 北出
Yuya Kitade
祐也 北出
秀晃 武井
Hideaki Takei
秀晃 武井
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善典 金川
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Toyokuni Fujiwara
豊邦 藤原
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Abstract

【課題】本発明が解決しようとする課題は、従来より薄型であっても、落下等の衝撃による剥がれ等を引き起こすことがない優れた耐衝撃性を備えた粘着テープを提供することである。
【解決手段】本発明は、温度−10℃及び周波数1.0Hzで測定された貯蔵弾性率(E’−10)が1×10Pa以下である基材層(A)の少なくとも片面に、直接または他の層を介して、粘着剤層(B)が積層された構成を有することを特徴とする粘着テープに関するものであって、例えば携帯電子端末等の電子機器の製造場面で好適に使用できるものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、様々な被着体の接着に使用可能な粘着テープに関する。
粘着テープは、例えば電子機器を構成する部品の固定等の場面で広く使用されている。具体的には、前記粘着テープは、携帯電子端末、カメラ、パソコンなどの小型電子機器を構成する画像表示部の保護パネルときょう体との固定、前記小型電子機器への外装部品や電池等の剛体部品の固定等に使用されている。
前記粘着テープとしては、薄型で、被着体への追従性や耐衝撃性に優れるものとして、例えば、柔軟な発泡体基材の両面に粘着剤層を有する両面粘着テープが知られている(例えば特許文献1参照。)。
しかし、携帯電子端末等の薄型化に伴い前記粘着テープのさらなる薄型化が求められるなかで、従来の発泡体基材を用いた粘着テープは、前記発泡体基材の厚さに起因してどうしても厚膜となる傾向にあるため、薄型化という市場要求に十分対応できない場合があった。
一方、前記粘着テープには、例えば携帯電子端末等を落下等させた場合であっても、その衝撃による部品の欠落等を防止可能なレベルの優れた耐衝撃性が求められている。
しかし、前記粘着テープの薄型化と優れた耐衝撃性との両立は、ある面において相反するものであるため、前記薄型化を図るべく粘着剤層の厚さを薄型にした場合に粘着力の低下を引き起こしやすく、その結果、衝撃によって剥がれ等を引き起こす場合がった。
以上のとおり、薄型でかつ耐衝撃性に優れた粘着テープは、未だ見出されていないのが実情である。
特開2013−53177号公報
本発明が解決しようとする課題は、薄型で、かつ、優れた耐衝撃性を備えた粘着テープを提供することである。
本発明者等は、温度−10℃及び周波数1.0Hzで測定された貯蔵弾性率(E’−10)が1×10Pa以下である厚さ250μm以下の基材層(A)の少なくとも片面に、直接または他の層を介して、粘着剤層(B)が積層された構成を有することを特徴とする粘着テープによって、前記課題を解決した。
本発明の粘着テープは、2以上の被着体の接着に使用することができ、従来より薄型であっても、衝撃による剥がれ等を引き起こしにくい。
耐衝撃試験用の試験片を上面からみた概念図である。 耐衝撃試験用の試験片を断面方向からみた概念図である。 耐衝撃試験用の試験片を落下試験用治具に取り付けた状態を断面方向からみた概念図である。
本発明の粘着テープは、温度−10℃及び周波数1.0Hzで測定された貯蔵弾性率(E’−10)が1×10Pa以下である厚さ250μm以下の基材層(A)の少なくとも片面に、直接または他の層を介して、粘着剤層(B)が積層された構成を有することを特徴とする。
本発明の粘着テープの第一の実施形態としては、例えば前記基材層(A)の一方の面側に粘着剤層(B)が積層された片面粘着テープ、または、前記基材層(A)の両面側に粘着剤層(B)が積層された両面粘着テープが挙げられる。前記粘着剤層(B)は前記基材層(A)の表面に直接積層されていてもよく、発泡体基材層等の他の層を介して積層されていてもよい。前記両面粘着テープは、前記基材層(A)の各面に、同一の粘着力を有する粘着剤層をそれぞれ有するものであってもよく、異なる粘着力を有する粘着剤層を有するものであってもよい。
[基材層(A)]
本発明の粘着テープは、いわゆる中芯として、温度−10℃及び周波数1.0Hzで測定された貯蔵弾性率(E’−10)が6×10Pa以下である基材層(A)を使用する。前記特定の基材層(A)を基材に使用することによって、薄型であっても耐衝撃性に優れた粘着テープを得ることができる。
前記基材層(A)としては、温度−10℃及び周波数1.0Hzの動的粘弾性スペクトルで測定された貯蔵弾性率(E’−10)が4×10Pa〜6×10Paの範囲のものを使用することが好ましく、4×10Pa〜1×10Paの範囲のものを使用することが、薄型であっても耐衝撃性に優れた粘着テープを得るうえでより好ましい。
また、前記基材層(A)としては、温度−20℃及び周波数1.0Hzの動的粘弾性スペクトルで測定された貯蔵弾性率(E’−20)が5×10Pa以下のものを使用することが好ましく、5×10Pa〜3×10Paの範囲のものを使用することが、薄型であっても耐衝撃性に優れた粘着テープを得るうえでより好ましい。
また、前記基材層(A)としては、温度−30℃及び周波数1.0Hzの動的粘弾性スペクトルで測定された貯蔵弾性率(E’−30)が1×10Pa以下のものを使用することが好ましく、1×10Pa〜3×10Paの範囲のものを使用することが、薄型であっても耐衝撃性に優れた粘着テープを得るうえでより好ましい。
前記貯蔵弾性率(E’−10)、貯蔵弾性率(E’−20)及び貯蔵弾性率(E’−30)は、厚さ100μm、幅5mm及び長さ25mmの長方形の基材層からなる試験片を作製し、ティー・エイ・インスツルメント社製RSA3を用いて、測定温度範囲:−30℃〜100℃、周波数:1Hz(正弦波)の条件で、前記試験片の動的粘弾性スペクトルを測定した。
また、前記基材層(A)としては、通常の状態で2以上の被着体を良好に接合できるレベルの接着力を備えた粘着テープを得るうえで、温度23℃及び周波数1.0Hzの動的粘弾性スペクトルで測定された貯蔵弾性率(E’23)が1.0×10Pa〜5.0×108Paであるものを使用することが好ましく、1×10Pa〜1×10Paであるものを使用することがより好ましく、5.0×10Pa〜5×10Paであるものを使用することがさらに好ましい。
基材層(A)としては、厚さ200μm以下のものを使用する。前記厚さは、10μm〜200μmであるものを使用することが好ましく、10μm〜150μmであるものを使用することがより好ましく、40μm〜130μmであるものを使用することがさらに好ましい。なお、前記基材層(A)の厚さは、前記基材層(A)のうち無作為に選択した5か所の厚さを測定して得た値の平均値である。前記範囲の厚さの前記基材層(A)を使用することによって、基材層(A)を形成しやすく、より一層耐衝撃性に優れた粘着テープを得ることができる。
また、前記基材層(A)としては、より一層優れた耐衝撃性を備えた粘着テープを得るうえで、発泡したものであってもよいが、粘着テープの薄型化と優れた耐衝撃性とを両立するうえで、非発泡であることが好ましい。
前記基材層(A)としては、前記特定の貯蔵弾性率(E’−10)を有する層であれば、いずれも使用できるが、なかでも熱可塑性樹脂を含有する層を使用することが好ましく、ポリウレタン系基材を使用することが、薄型であってもより一層優れた耐衝撃性を備えた粘着テープを得るうえでより好ましい。
前記ポリウレタン系基材としては、ポリウレタン系樹脂を用いて得られたものを使用することが、薄型であってもより一層優れた耐衝撃性を備えた粘着テープを得るうえで好ましい。
ポリウレタン系樹脂としては、例えば、ポリイソシアネートとポリオールを反応させて得られるものを使用することができる。
前記ポリウレタン系樹脂としては、イソシアネート基を有するものを使用することが好ましい。具体的には、前記ポリウレタン系樹脂としては、そのイソシアネート基当量が1000〜1600であるものを使用することが、基材層(A)をより一層柔軟化することができ、その結果、薄型であってもより一層優れた耐衝撃性を備えた粘着テープを得ることができるため好ましい。なお、前記イソシアネート基当量は、イソシアネート基1モルあたりのポリウレタン系樹脂の分子量を表す。
前記ポリイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、一部をカルボジイミド化されたジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート等を、単独または2種以上組み合わせ使用することができる。なかでも、前記ポリイソシアネートとしては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを使用することが、基材層(A)をより一層柔軟化することができ、その結果、薄型であってもより一層優れた耐衝撃性を備えた粘着テープを得ることができるため好ましい。
前記ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、その他のポリオールを、単独または2種以上組み合わせ使用することができる。
なかでも、前記ポリオールとしては、ポリエーテルポリオール及びポリエステルポリオールを組み合わせ使用することが、前記所定範囲の貯蔵弾性率(E’−10)を備えた基材層(A)を形成することができ、薄型であってもより一層耐衝撃性に優れた粘着テープを得るうえで好ましい。
前記ポリエーテルポリオール及びポリエステルポリオールの質量割合[ポリエーテルポリオール/ポリエステルポリオール]は、15/85〜85/15の範囲であることが好ましく、30/70〜60/40の範囲であることがより好ましく、40/60〜60/40の範囲で使用することが、基材層(A)をより一層柔軟化することができ、その結果、薄型であってもより一層優れた耐衝撃性を備えた粘着テープを得ることができるため好ましい。
前記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、トリメチロールプロパン、グルコース、ソルビトール、シュークローズ等の多価アルコールの1種または2種以上と、プロピレンオキサイド、エチレンオキサイド、オキサイド、スチレンオキサイド等の1種または2種以上とを反応させて得られるものを使用することができる。具体的には、前記ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール等を使用することができる。
なかでも、前記ポリエーテルポリオールとしては、ポリプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコールを使用することが、前記所定範囲の貯蔵弾性率(E’−10)を備えた基材層(A)を形成することができ、薄型であってもより一層耐衝撃性に優れた粘着テープを得るうえでより好ましい。
前記ポリオキシテトラメチレングリコールは、前記ポリエーテルポリオールの全量に対して20質量%以上の範囲で使用することが好ましく、50質量%〜100質量%の範囲で使用することが、薄型であってもより一層耐衝撃性に優れた粘着テープを得るうえでより好ましい。
また、前記ポリエステルポリオールとしては、ポリカルボン酸とポリオールとを反応させて得られるものを使用することができる。
前記ポリカルボン酸としては、例えばコハク酸、マレイン酸、アジピン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等の脂肪族ポリカルボン酸、o−フタル酸等の芳香族ポリカルボン酸等を使用することができる。
また、前記ポリエステルポリオールの製造に使用可能なポリオールとしては、例えばエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール等を使用することができる。
また、前記ポリエステルポリオールの製造に使用可能なポリオールとしては、ビスフェノール化合物にアルキレンオキサイドが付加したポリオールを使用することが、前記所定範囲の貯蔵弾性率(E’−10)を備えた基材層(A)を形成することができ、薄型であってもより一層耐衝撃性に優れた粘着テープを得るうえでより好ましい。
前記ビスフェノール化合物としては、例えばビスフェノールA等が挙げられる。また、前記アルキレンオキサイドとしては、例えばエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドが挙げられる。前記アルキレンオキサイドは、前記ビスフェノール化合物1モルに対して1モル〜10モル付加することが好ましく、2モル〜8モル付加するものが好ましい。
前記基材層(A)としては、前記ポリウレタン系樹脂等の樹脂の他に、必要に応じて添加剤を含有するものを使用することができる。
前記基材層(A)は、例えば、前記ポリウレタン系樹脂等の樹脂及び必要に応じて上記添加剤や溶媒等を含有する組成物(a)を、離型シートの表面に塗工し乾燥等することによって製造することができる。
前記組成物(a)としては、前記樹脂等と有機溶剤とを含有する組成物、前記樹脂等と水性媒体とを含有する組成物、実質的に前記溶媒を含有しない無溶剤型の組成物等を使用することができる。なかでも、前記組成物(a)としては、前記無溶剤型の組成物を使用することが、引張強度が高く、本発明の粘着テープを裁断加工等した際に破れ等を引き起こしにくいため好ましい。
前記無溶剤型の組成物としては、前記樹脂として前記ポリウレタン系樹脂を使用する場合であれば、無溶剤型ポリウレタン系樹脂組成物を使用することができ、熱可塑性の、いわゆるポリウレタン系ホットメルト組成物を使用することができる。
前記ポリウレタン系ホットメルト組成物は、前記ポリウレタン系樹脂が有していてもよいイソシアネート基が大気中の水分(湿気)と反応し架橋構造を形成することのできる湿気硬化型ポリウレタンホットメルトを含有する組成物を使用することができる。
前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト含有組成物を用い、前記基材層(A)を形成する方法としては、例えば前記組成物をロールコート法で離型フィルムの表面に塗工する工程、前記塗工物を_温度23℃、相対湿度50%環境下で72時間程度養生させることによって湿気硬化反応させる工程を有する方法が挙げられる。
[粘着剤層(B)]
次に、本発明の粘着テープを構成する粘着剤層(B)について説明する。
前記粘着剤層(B)は、被接着体と接着する層である。本発明の実施態様のひとつである両面粘着テープにおいて前記基材層(A)両面にそれぞれ設けられる粘着剤層(B)は、同一の粘着力を有する粘着剤層をそれぞれ有するものであってもよく、異なる粘着力を有する粘着剤層を有するものであってもよい。
前記粘着剤層(B)は、各種粘着剤を用いて形成することができる。
前記粘着剤としては、例えば天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ビニルエーテル系粘着剤等を使用することができる。前記粘着剤の形態としては、溶剤系粘着剤、エマルジョン型粘着剤、水溶性粘着剤等の水系粘着剤、ホットメルト型粘着剤、UV硬化型粘着剤、EB硬化型粘着剤等の無溶剤系粘着剤等が挙げられる。
なかでも、前記粘着剤としては、アクリル重合体を含有し、必要に応じて粘着付与樹脂や架橋剤等を含有するアクリル系粘着剤を使用することが好ましい。
前記アクリル重合体としては、ビニル単量体を含有するビニル単量体成分を重合することによって得られるものを使用することが好ましい。
前記アクリル系重合体の製造に使用可能な(メタ)アクリル単量体としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の炭素原子数が1〜12であるアルキル基を有する(メタ)アクリレート等を使用することができる。
なかでも、(メタ)アクリル単量体としては、炭素原子数が4〜12であるアルキル基を有する(メタ)アクリレートを使用することが好ましく、炭素原子数が4〜8であるアルキル基を有する(メタ)アクリレートを使用することがさらに好ましく、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートのいずれかまたはそれらを組み合わせ使用することが、より一層優れた耐衝撃性及びピール接着力を両立した粘着シートを得るうえで好ましい。
前記炭素原子数1〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリレートは、前記アクリル系重合体の製造に使用する単量体の全量に対し、60質量%以上使用することが好ましく、80質量%〜98.5質量%の範囲で使用することがより好ましく、90質量%〜98.5質量%の範囲で使用することが、より一層優れた耐衝撃性及びピール接着力を両立した粘着シートを得るうえで好ましい。
また、前記アクリル系重合体を製造する際には、単量体として高極性ビニル単量体を使用することができる。前記高極性ビニル単量体としては、水酸基を有するビニル単量体、カルボキシル基を有するビニル単量体、アミド基を有するビニル単量体等を1種または2種以上組み合わせ使用することができる。
水酸基を有する単量体としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレートを使用することができる。
カルボキシル基を有するビニル単量体としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、(メタ)アクリル酸2量体、クロトン酸、エチレンオキサイド変性琥珀酸アクリレート等を使用することができ、なかでもアクリル酸を使用することが好ましい。
アミド基を有する単量体としては、例えばN−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリン、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等を使用することができる。
前記高極性ビニル単量体としては、前記したものの他に、酢酸ビニル、エチレンオキサイド変性琥珀酸アクリレート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸等を使用することもできる。
前記高極性ビニル単量体は、前記アクリル系重合体の製造に使用する単量体の全量に対して1.5質量%〜20質量%の範囲で使用することが好ましく、1.5質量%〜10質量%の範囲で使用することがより好ましく、2質量%〜8質量%の範囲で使用することが、優れた接着力と優れた追従性とを両立するうえでさらに好ましい。
前記粘着剤として後述する架橋剤を含有するものを使用する場合、前記アクリル系重合体としては、前記架橋剤が有する官能基と反応する官能基を有するアクリル系重合体を使用することが好ましい。前記アクリル系重合体が有していてもよい官能基としては、例えば水酸基が挙げられる。
前記水酸基は、例えば前記単量体として水酸基を有するビニル単量体を使用することによって、アクリル系重合体に導入することができる。
前記水酸基を有するビニル単量体は、アクリル系重合体の製造に使用する単量体の全量に対し、0.01質量%〜1.0質量%の範囲で使用することが好ましく、0.03質量%〜0.3質量%の範囲で使用することがより好ましい。
前記アクリル系重合体は、前記単量体を、溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の方法で重合させることによって製造することができ、溶液重合法を採用することが、アクリル系重合体の生産効率を向上するうえで好ましい。
前記溶液重合法としては、例えば前記単量体と、重合開始剤と、有機溶剤とを、好ましくは40℃〜90℃の温度下で混合、攪拌し、ラジカル重合させる方法が挙げられる。
前記重合開始剤としては、例えば過酸化ベンゾイルや過酸化ラウリル等の過酸化物、アゾビスイソブチルニトリル等のアゾ系熱重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、ベンジルケタール系光重合開始剤、アシルフォスフィンオキシド系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン系の光重合開始剤等を使用することができる。
前記方法で得たアクリル系重合体は、例えば溶液重合法で製造した場合であれば、有機溶剤に溶解または分散した状態であってもよい。
上記アクリル系重合体としては、40万〜300万の重量平均分子量を有するものを使用することが好ましく、70万〜250万の重量平均分子量を有するものを使用することがより好ましい。
なお、前記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ法(GPC法)により測定され、標準ポリスチレン換算して算出された値を指す。具体的には、前記重量平均分子量は、東ソー株式会社製GPC装置(HLC−8329GPC)を用い、以下の条件で測定することができる。
サンプル濃度:0.5質量%(テトラヒドロフラン溶液)
サンプル注入量:100μl
溶離液:テトラヒドロフラン
流速:1.0ml/分
測定温度:40℃
本カラム:TSKgel GMHHR−H(20)2本
ガードカラム:TSKgel HXL−H
検出器:示差屈折計
標準ポリスチレンの重量平均分子量:1万〜2000万(東ソー株式会社製)
前記粘着剤層(B)の形成に使用できる粘着剤としては、耐衝撃性に優れた粘着テープを得るうえで、粘着付与樹脂を含有するものを使用することが好ましい。
前記粘着付与樹脂としては、例えばロジン系粘着付与樹脂、重合ロジン系粘着付与樹脂、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、ロジンフェノール系粘着付与樹脂、安定化ロジンエステル系粘着付与樹脂、不均化ロジンエステル系粘着付与樹脂、水添ロジンエステル系粘着付与樹脂、テルペン系粘着付与樹脂、テルペンフェノール系粘着付与樹脂、石油樹脂系粘着付与樹脂、(メタ)アクリレート樹脂系粘着付与樹脂等を使用することができる。前記粘着剤としてエマルジョン型粘着剤を使用する場合には、前記粘着付与樹脂としてもエマルジョン型粘着付与樹脂を使用することが好ましい。
前記粘着付与樹脂としては、前記したなかでも不均化ロジンエステル系粘着付与樹脂、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、ロジンフェノール系粘着付与樹脂、水添ロジンエステル系粘着付与樹脂、(メタ)アクリレート系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、石油系樹脂から1種または2種以上を組み合わせ使用することが好ましい。
前記粘着付与樹脂としては、軟化点30℃〜180℃の範囲のものを使用することが好ましく、70℃〜140℃の範囲のものを使用することが、被着体や発泡体基材(B)に対する優れた接着力と、優れた追従性とを両立するうえでより好ましい。前記(メタ)アクリレート粘着付与樹脂を使用する場合、(メタ)アクリレート粘着付与樹脂としては、ガラス転移温度30℃〜200℃のものを使用することが好ましく、50℃〜160℃のものを使用することがより好ましい。
前記粘着付与樹脂は、前記アクリル系重合体100質量部に対し、5質量部〜65質量部の範囲で使用することが好ましく、8質量部〜55質量部の範囲で使用することが、より一層耐衝撃性に優れた粘着テープを得るうえでより好ましい。
前記粘着剤層(B)の形成に使用する粘着剤としては、より一層耐衝撃性に優れた粘着テープを得るうえで、架橋剤を使用することが好ましい。
前記架橋剤としては、例えばイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート系架橋剤、アジリジン系架橋剤等を使用することができる。なかでも、前記架橋剤としては、アクリル系重合体との反応性に富むイソシアネート系架橋剤及びエポキシ系架橋剤のいずれか一方または両方を使用することが好ましく、イソシアネート系架橋剤を使用することがより好ましい。
前記イソシアネート系架橋剤としては、例えばトリレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアネート等を使用することができ、トリレンジイソシアネート、トリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアネートを使用することが好ましい。
前記架橋剤は、粘着剤層(B)のトルエンに対するゲル分率が70質量%以下となる量を選択し使用することが好ましく、ゲル分率が20質量%〜60質量%となる量を選択し使用することがより好ましく、ゲル分率が25質量%〜55質量%となる量を選択し使用することが、より一層耐衝撃性に優れた粘着テープを得るうえでさらに好ましい。
なお、前記ゲル分率は、下記に示す方法で測定した値を指す。
剥離ライナーの離型処理面に、乾燥後の厚さが50μmになるように、前記粘着剤を塗工したものを、100℃の環境下で3分間乾燥した後、40℃の環境下で2日間エージングさせることによって粘着剤層を形成した。
前記粘着剤層を縦50mm及び横50mmの正方形に裁断したものを試験片とした。
上記試験片の質量(G1)を測定した後、23℃の環境下で、上記試験片をトルエンに24時間浸漬させた。
前記浸漬後、前記試験片とトルエンとの混合物を、300メッシュ金網を用いて濾過することによって、トルエンへの不溶成分を抽出した。前記不溶成分を110℃の環境下で1時間乾燥させたものの質量(G2)を測定した。
前記質量(G1)と質量(G2)と下記式に基づいて、そのゲル分率を算出した。
ゲル分率(質量%)=(G2/G1)×100
前記粘着剤としては、例えば可塑剤、軟化剤、酸化防止剤、難燃剤、ガラスやプラスチック製の繊維・バルーン、ビーズ、金属、金属酸化物、金属窒化物等の充填剤、顔料、染料等の着色剤、レベリング剤、増粘剤、撥水剤、消泡剤等の添加剤を含有するものを使用することができる。
前記粘着剤としては、その良好な塗工作業性等を維持するうえで溶媒を含有するものを使用することが好ましい。前記溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、ヘキサン等を使用できる。また、水系粘着剤組成物とする場合には、水又は、水を主体とする水性溶媒を使用できる。
本発明の粘着テープは、例えば前記第一の実施態様の粘着テープであれば、離型シートの表面に前記粘着剤を塗工し乾燥等することによって粘着剤層(B)を形成する工程、前記方法で予め製造した基材層(A)の一方または両方の面に、前記粘着剤層(B)を転写する工程を経ることによって製造することができる。また、前記粘着テープは、予め製造した前記基材層(A)の片面または両面に、前記粘着剤を直接塗工及び乾燥することによって粘着剤層(B)を形成することによって製造することもできる。
前記粘着剤層(B)を形成する粘着剤としてアクリル系重合体と架橋剤とを含有する粘着剤を使用する場合、前記基材層(A)の表面に前記粘着剤を塗工し乾燥したものを、好ましくは20℃〜50℃、より好ましくは23℃〜45℃の環境下で2日〜7日間程度、熟成させることが、基材層(A)と粘着剤層(B)とが強固に接着した粘着テープを得るうえで好ましい。
前記方法等で形成された粘着剤層(B)の厚さは、被着体や発泡体に対する優れた接着力と、優れた追従性とを両立するうえで、5μm〜100μmであることが好ましく、10μm〜80μmであることがより好ましく、15μm〜80μmであることが特に好ましい。
前記方法等で得られた本発明の粘着テープとしては、厚さ300μm以下であるものを使用することが、小型電子機器の薄型化に貢献しやすいため好ましく、10μm〜200μmであるものを使用することがより好ましく、50μm〜180μmであるものを使用することが好ましい。
また、本発明の粘着テープとしては、前記基材層(A)及び粘着剤層(B)の他に、必要に応じてその他の層を有するものを使用することができる。
前記他の層としては、例えば粘着シートの寸法安定性や良好な引張強さやリワーク適性等を付与するうえで、ポリエステルフィルム等のラミネート層、遮光層、光反射層、金属層等の熱伝導層が挙げられる。
本発明の粘着テープとしては、その粘着剤層(B)の表面に剥離シートが積層されていてもよい。
前記剥離シートとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の合成樹脂を用いて得られるフィルム、紙、不織布、布、発泡シート、金属基材、及び、それらの積層体の少なくとも片面に、シリコーン系処理、長鎖アルキル系処理、フッ素系処理などの剥離処理が施されたものを使用することができる。
本発明の粘着テープは、例えば貼付部位や形状等の制約によって、粘着テープの最狭部分の幅が5mm以下に制限される部材の固定等に使用することができる。その場合、前記粘着テープとしては、幅5mm以下に裁断されたものを使用することが好ましく、幅0.1mm〜3mmに裁断されたものを使用することがより好ましく、0.1mm〜1mmに裁断されたものを使用することがさらに好ましい。
前記狭幅の部材は、例えば携帯電話機等の電子端末、自動車、建材、OA、家電業界などの工業用途における部材として使用されることが多い。
前記部材としては、具体的には電子端末を構成する2以上のきょう体、レンズ部材等が挙げられる。
前記粘着テープとしては、額縁形状等に裁断されたものを使用することが、例えばディスプレイ等の情報表示装置を構成する2以上のきょう体、きょう体とレンズ部材とを固定する場合に好適に使用することができる。
本発明の粘着シートを用いて2以上のきょう体やレンズ部材が固定された電子端末等の物品は、落下等の衝撃によって容易に解体等することなく、また、優れた防水性を備える。
以下、本発明を実施例により説明する。
[作製例1]
1リットル4ツ口フラスコに、数平均分子量が2000のポリオキシテトラメチレングリコール54質量部、ビスフェノールAにプロピレンオキサイドを6モル付加して得たポリオールとセバシン酸とイソフタル酸とを反応させて得られた数平均分子量2000のポリエステルポリオール(PES1)18質量部、1,4−ブタンジオールとアジピン酸とを反応させて得られた数平均分子量1000のポリエステルポリオール(PES2)14質量部、及び、ジエチレングリコールとo−フタル酸とを反応させて得られた数平均分子量1000のポリエステルポリオール14質量部とを混合し、100℃で減圧加熱させることによって、水分率が0.03質量%となるまで脱水した。
次に、上記4ツ口フラスコ内を70℃に冷却した後、前記フラスコ内に4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート25.0質量部を加え、触媒としてジ−n−ブチル錫ジラウレートを0.01質量部加えた後、110℃まで昇温し、イソシアネート基含有量が一定となるまで3.0時間反応させることによって、イソシアネート基を有するポリウレタン(イソシアネート基当量1034)を含有する湿気硬化型ポリウレタンホットメルト組成物(A−1)を得た。
次に、前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト組成物(A−1)を、離型シートの剥離処理面に、硬化後の厚さが100μmとなるように塗工したものを、温度23℃及び相対湿度50%RHの環境下で72時間養生させることによって基材層(A−1)を作製した。
[作製例2]
前記ポリオキシテトラメチレングリコールの使用量を54質量部から32質量部に変更し、新たにポリオキシプロピレングリコール22質量部を使用すること以外は、作製例1と同様の方法でイソシアネート基を有するポリウレタン(イソシアネート基当量1034)を含有する湿気硬化型ポリウレタンホットメルト組成物(A−2)を得た。
次に、前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト組成物(A−2)を、離型シートの剥離処理面に、硬化後の厚さが100μmとなるように塗工したものを、温度23℃及び相対湿度50%RHの環境下で72時間養生させることによって基材層(A−2)を作製した。
[作製例3]
前記ポリオキシテトラメチレングリコール54質量部の代わりに、ポリオキシプロピレングリコール54質量部を使用すること以外は、作製例1と同様の方法でイソシアネート基を有するポリウレタン(イソシアネート基当量1034)を含有する湿気硬化型ポリウレタンホットメルト組成物(A−3)を得た。
次に、前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト組成物(A−3)を、離型シートの剥離処理面に、硬化後の厚さが100μmとなるように塗工したものを、温度23℃及び相対湿度50%RHの環境下で72時間養生させることによって基材層(A−3)を作製した。
[作製例4]
前記ポリオキシテトラメチレングリコール54質量部の代わりに、ポリオキシプロピレングリコール34質量部を使用し、前記PES1の使用量を18質量部から26質量部に変更し、PES2の使用量を14質量部から20質量部に変更し、かつ、PES3の使用量を14質量部から20質量部に変更すること以外は、作製例1と同様の方法でイソシアネート基を有するポリウレタンを含有する湿気硬化型ポリウレタンホットメルト組成物(A−4)を得た。
次に、前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト組成物(A−4)を、離型シートの剥離処理面に、硬化後の厚さが100μmとなるように塗工したものを、温度23℃及び相対湿度50%RHの環境下で72時間養生させることによって基材層(A−4)を作製した。
[調製例1]
上記とは別に、攪拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計を備えた反応容器に、n−ブチルアクリレート80.94質量部、2−エチルヘキシルアクリレート5質量部、シクロヘキシルアクリレート10質量部、アクリル酸4質量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート0.06質量部、及び、酢酸エチル200質量部を仕込み、攪拌下、窒素を吹き込みながら72℃まで昇温させた。
次に、前記混合物に、予め酢酸エチルに溶解した2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)溶液2質量部(固形分0.1質量%)を添加し、攪拌下、72℃で4時間ホールドした後、75℃で5時間ホールドした。
次に、前記混合物を酢酸エチル98質量部で希釈し、200メッシュ金網でろ過することによって、重量平均分子量160万のアクリル重合体(B−1)溶液(不揮発分40質量%)を得た。
なお、前記重量平均分子量は、ゲルパーミエッションクロマトグラフ(GPC)で測定される標準ポリスチレン換算での重量平均分子量であり、以下の方法で測定した。
GPC法による分子量の測定は、東ソー株式会社製GPC装置(HLC−8329GPC)を用いて測定される、スタンダードポリスチレン換算値である。
サンプル濃度:0.5質量%(テトラヒドロフラン溶液)
サンプル注入量:100μl
溶離液:THF(テトラヒドロフラン)
流速:1.0ml/分
測定温度:40℃
本カラム:TSKgel GMHHR−H(20)2本
ガードカラム:TSKgel HXL−H
検出器:示差屈折計
スタンダードポリスチレン分子量:1万〜2000万(東ソー株式会社製)
容器に、前記アクリル重合体(B−1)100質量部に対して、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂であるD−125(荒川化学工業株式会社製)5質量部と石油系粘着付与樹脂であるFTR6125(三井化学株式会社製)10質量部とを混合攪拌したのち、酢酸エチルを加えることによって固形分31質量%粘着剤溶液を得た。
次に、前記粘着剤溶液100質量部に対し、架橋剤としてバーノックD−40(DIC(株)製、トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソシアネート基含有率7質量%、不揮発分40質量%)1.4質量部を添加し、均一になるよう攪拌混合した後、100メッシュ金網で濾過することによって粘着剤(B−1)を得た。
[実施例1]
前記粘着剤(B−1)を、離型シートの剥離処理面に、乾燥後の粘着剤層の厚さが25μmとなるように塗工し、80℃で3分間乾燥することによって粘着剤層(B−1)を2枚作製した。
次に、前記基材層(A−1)の両面に、前記粘着剤層(B−1)をそれぞれ1枚ずつ貼付し、その表面を、線圧5kg/cmのロールを用い一往復させることによってそれらをラミネートした。次に、前記ラミネートしたものを40℃の環境下で48時間エージングすることによって、厚さ150μmの両面粘着テープを得た。
[実施例2]
前記基材層(A−1)の代わりに前記基材層(A−2)を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で両面粘着テープを作製した。
[実施例3]
前記基材層(A−1)の代わりに前記基材層(A−3)を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で両面粘着テープを作製した。
[比較例1]
前記基材層(A−1)の代わりに前記基材層(A−4)を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で両面粘着テープを作製した。
[比較例2]
前記基材層(A−1)の代わりに黒色ポリオレフィン系発泡体(厚さ:300μm、見かけ密度0.20g/cm3、25%圧縮強度:90kPa、流れ方向の引張弾性率:530N/cm2、幅方向の引張弾性率:340N/cm2、層間強度:22.0N/cmとした)からなる基材層を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で両面粘着テープを得た。
[基材層の貯蔵弾性率の測定方法]
前記基材層の−10℃、−20℃及び−30℃の貯蔵弾性率は、以下の方法により測定した。前記方法で作製した厚さ100μmの基材層を、幅5mm及び長さ25mmの長方形に裁断したものを試験片とした。前記試験片をティー・エイ・インスツルメント社製RSA3を用いて、測定温度範囲:−30℃〜100℃、周波数:1Hz(正弦波)の条件で、前記試験片の動的粘弾性スペクトルを測定した。
[耐衝撃性の評価方法]
温度23℃及び相対湿度50%RHの環境下、前記両面粘着テープを裁断することによって、幅5mm×長さ400mmの粘着テープ2枚を作成した。
次に、厚さ2mm、幅50mm及び長さ50mmの表面平滑なアクリル板(三菱レイヨン(株)アクリライトMR200「商標」、色相:透明)の片面に、前記2枚の粘着テープを、幅方向に45mmの間隔をとることができるよう貼付した(図1参照。)。
次に、前記粘着テープの表面に、アクリロニトリルブタジエンスチレン板(ABS板、厚さ2mm、幅100mm及び長さ150mm)を載置し、その表面を5kgローラーで一往復させた後、23℃及び相対湿度50%RHの環境下で24時間静置することによって試験片を得た(図2)。
次にデュポン式衝撃試験機(テスター産業株式会社製)の台座の上に、長さ150mm、幅100mm、高さ45mmのコの字型測定台(厚さ5mmのアルミ製)を設置し、その上に、前記試験片を、それを構成するアクリル板が下向きになるよう設置した。
次に、前記ABS板側から、直径25mm及び質量300gのステンレス製の撃芯を、高さ10cmの位置から、5回落下させた。
上記試験を、落下高さを10cmずつ高くしながら繰り返し行い、粘着テープの剥がれやアクリル板等の分離等が確認された時の落下高さ(cm)に基づいて、粘着テープの耐衝撃性を評価した。
◎:上記落下高さが70cm以上であった。
○:上記落下高さが60cm以上70cm未満であった。
△:上記落下高さが40cm以上60cm未満であった。
×:上記落下高さが40cm未満であった。
[薄さの評価]
粘着テープの総厚さが200μm以下であっても、優れた耐衝撃性を備えていたものを「◎」と評価し、総厚さが200μm以下であった場合に耐衝撃性の著しい低下を引き起こしたものを「×」と評価し、総厚さが200μmを超えた場合に良好な耐衝撃性を有するものは「×」と評価した。
Figure 2016117806
Figure 2016117806
1 粘着テープ
2 アクリル板
3 ABS板
4 コの字型測定台
5 撃芯

Claims (11)

  1. 温度−10℃及び周波数1.0Hzで測定された貯蔵弾性率(E’−10)が6×10Pa以下である厚さ250μm以下の基材層(A)の少なくとも片面に、直接または他の層を介して、粘着剤層(B)が積層された構成を有することを特徴とする粘着テープ。
  2. 前記基材層(A)の、温度−20℃及び周波数1.0Hzで測定された貯蔵弾性率(E’−20)が5×10Pa以下である請求項1に記載の粘着テープ。
  3. 前記基材層(A)の、温度−30℃及び周波数1.0Hzで測定された貯蔵弾性率(E’−30)が1×10Pa以下である請求項2に記載の粘着テープ。
  4. 前記基材層(A)が、ポリウレタン系基材である請求項1〜3のいずれか1項に記載の粘着テープ。
  5. 前記ポリウレタン系基材が、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト含有組成物を用いて得られたものである請求項1〜4のいずれか1項に記載の粘着テープ。
  6. 前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルトが、ポリエーテルポリオールを含むポリオールと、ポリイソシアネートとを反応させて得られたものである請求項5に記載の粘着テープ。
  7. 前記ポリエーテルポリオールが、ポリオキシテトラメチレングリコールを含有するものである請求項6に記載の粘着テープ。
  8. 前記ポリオキシテトラメチレングリコールの使用量が、前記ポリオールの全量に対して20質量%以上である請求項7に記載の粘着テープ。
  9. 前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト含有組成物を、離型ライナーの表面に塗工し反応させることによって温度−10℃及び周波数1.0Hzで測定された貯蔵弾性率(E’−10)が6×10Pa以下であるポリウレタン系基材を製造する工程[1]、上記とは別の離型ライナーの表面に粘着剤を塗工することによって粘着剤層を形成する工程[2]、及び、前記粘着剤層を前記ポリウレタン系基材の少なくとも片面に転写する工程[3]を有することを特徴とする粘着テープの製造方法。
  10. 2以上の被着体が、請求項1〜8のいずれか1項に記載の粘着テープによって接着された構成を有する物品。
  11. 2以上のきょう体、または、きょう体とレンズ部材とが、請求項1〜8のいずれか1項に記載の粘着テープによって接着された構成を有する携帯電子端末。
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