JP2016113304A - ガラス部材の研磨方法、およびガラス部材の製造方法 - Google Patents

ガラス部材の研磨方法、およびガラス部材の製造方法 Download PDF

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【課題】研磨レートが高く、価格が安い、ガラス部材の研磨方法の提供。【解決手段】ガラス部材の表面を研磨剤により研磨するガラス部材の研磨方法であって、前記研磨剤は、酸化鉄の一次粒子が凝集した二次粒子を含み、前記一次粒子の平均粒径(D1)に対する、前記二次粒子の平均粒径(D2)の比(D2/D1)が5以上である、ガラス部材の研磨方法。【選択図】図2

Description

本発明は、ガラス部材の研磨方法、およびガラス部材の製造方法に関する。
ガラス部材の研磨方法は、ガラス部材の表面を研磨剤により研磨する。研磨剤としては、研磨レートの高い酸化セリウム粒子を含むものが用いられることが多い。
近年、酸化セリウム粒子の価格が高騰しており、代替材料の開発が進められている。特許文献1では、代替材料としての酸化ジルコニウム粒子が開示されている。
特開2013−104023号公報
酸化ジルコニウム粒子の価格は高く、酸化セリウム粒子から酸化ジルコニウム粒子への置き換えは産業上代替する意義は乏しかった。
酸化セリウム粒子よりも前から使用されており、且つ価格の低い研磨剤として、酸化鉄粒子がある。しかしながら、従来の酸化鉄粒子は、研磨レートが低かった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、研磨レートが高く、価格が安い、ガラス部材の研磨方法の提供を主な目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様によれば、
ガラス部材の表面を研磨剤により研磨するガラス部材の研磨方法であって、
前記研磨剤は、酸化鉄の一次粒子が凝集した二次粒子を含み、
前記一次粒子の平均粒径(D1)に対する、前記二次粒子の平均粒径(D2)の比(D2/D1)が5以上である、ガラス部材の研磨方法が提供される。
本発明の一態様によれば、研磨レートが高く、価格が安い、ガラス部材の研磨方法が提供される。
本発明の一実施形態によるガラス部材の製造方法を示すフローチャートである。 例1〜3による二次粒子の粒度分布を示す図である。 例4〜5による二次粒子の粒度分布を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。本明細書において、数値範囲を表す「〜」はその前後の数値を含む範囲を意味する。
ガラス部材の研磨方法は、ガラス部材の表面を研磨剤で研磨する。研磨剤は、コーティング処理がなされておらず且つ酸化鉄の一次粒子が凝集した二次粒子を含む。
酸化鉄粒子は、酸化セリウム粒子や酸化ジルコニウム粒子に比べて安価である。また、酸化鉄粒子は、酸化セリウム粒子に比べて塩酸などに溶解しやすく、研磨後に容易に除去できる。
一次粒子は、例えばFe粒子およびFe粒子の少なくとも一方を含むことが好ましい。一次粒子は、人工物、天然物のいずれでもよく、不純物を含んでもよい。
本実施形態の研磨剤はコーティング処理がなされていない二次粒子を含むため、酸化鉄がガラスに直接に作用でき、高い研磨レートが得られる。尚、従来の研磨剤としての酸化鉄粒子は、分散性を高めるため、酸化ケイ素などのコーティング剤によるコーティング処理がなされたものであった。
コーティング剤が酸化ケイ素の場合、コーティング処理の有無は、二次粒子のエネルギー分散型X線分析による成分スペクトルから分かる。コーティング処理が無い場合、つまりコーティング処理がなされていない場合、Fe元素の含有率を100質量%としたときのSi元素の含有率が0.2質量%以下である。エネルギー分散型X線分析によれば、二次粒子の表面近傍の分析が可能である。
尚、研磨剤は、酸化鉄の一次粒子が凝集した二次粒子を含んでいればよい。例えば、研磨剤は、コーティング処理がなされた二次粒子を含んでも含まなくてもよいが、含まないことが好ましい。また、研磨剤は、独立した一次粒子(凝集していない一次粒子)を含んでも含まなくてもよいが、含まないことが好ましい。
ところで、二次粒子を構成する一次粒子の数が多いほど、研磨レートが高い。
そこで、一次粒子の平均粒径(D1)に対する、二次粒子の平均粒径(D2)の比(D2/D1)が5以上であることが好ましい。D2/D1が5以上であれば、高い研磨レートが得られる。D2/D1は、好ましくは5以上50以下(5≦D2/D1≦50)、つまり好ましくは5〜50、より好ましくは5〜20である。
一次粒子の平均粒径は、例えば0.1〜0.5μmである。一次粒子の平均粒径が0.1μm以上である場合、研磨レートが高い。また、一次粒子の平均粒径が0.5μm以下である場合、ガラス部材の研磨後の表面粗さが小さく、平滑な表面が得られる。一次粒子の平均粒径は、走査型電子顕微鏡によって一次粒子の直径(円相当径)を測定し、100個の測定値の平均値から求める。100個の測定値の最大値を最大粒径、100個の測定値の最小値を最小粒径と称する。
二次粒子の平均粒径は、例えば1.1〜5μmである。二次粒子の平均粒径が1.1μm以上である場合、研磨レートが高い。また、二次粒子の平均粒径が5μm以下である場合、ガラス部材の研磨後の表面粗さが小さく、平滑な表面が得られる。二次粒子の平均粒径は、好ましくは2〜5μmである。二次粒子の平均粒径は、詳しくは後述するが、レーザー回折散乱式の粒度分布測定装置によって測定する。
二次粒子に占める、一次粒子の最大粒径以上の二次粒子の割合(V1)は、95体積%以上であることが好ましい。また、二次粒子に占める、一次粒子の平均粒径以上の二次粒子の割合(V2)は、99.5体積%以上であることが好ましい。これらの割合は、詳しくは後述するが、レーザー回折散乱式の粒度分布測定装置によって測定する。
研磨剤は、例えば、二次粒子等の研磨粒子を水等の分散媒に分散させた研磨スラリーであってよい。以下、研磨剤として研磨スラリーを用いる場合について説明するが、研磨剤は工具に固定され固定砥粒として用いられてもよい。
研磨スラリーにおける研磨粒子の濃度は0.1〜40質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましく、1〜20質量%がさらに好ましい。研磨粒子の濃度が0.1質量%以上であると十分な研磨速度を得ることができ、40質量%以下であることで効率よく研磨をできる。
分散媒としては、例えば、水およびアルコールが挙げられる。アルコールとしては、例えばメタノール、エタノール、2−プロパノールおよびエチレングリコール等が挙げられる。
研磨スラリーには分散剤を添加してもよい。分散剤としては、公知のものを使用できるが、例えば、グリシン、クエン酸3ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリアクリル酸−マレイン酸共重合体のナトリウム塩、ピリジンカルボン酸およびカルボキシメチルセルロース等が好適に使用できる。
研磨スラリーは分散処理をしてもよい。分散処理には公知の方法を使用することができ、例えば、ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、ボールミル、ビーズミルおよび湿式ジェットミル等が挙げられる。
研磨スラリーのpHは5〜12が好ましく、6〜12がより好ましく、7〜12がさらに好ましい。pHが5以上であることで、研磨粒子を溶解させることなく研磨することができ、12以下であることでガラス部材に影響を与えることなく研磨できる。
研磨スラリーのpHの調節には、pH調節作用を有する物質を特に制限なく用いることができる。具体例としては有機酸及びその塩(例えば、クエン酸、グリコール酸、グルコン酸や、クエン酸アンモニウム)、無機酸及びその塩(例えば、希硫酸、硝酸、リン酸や、硝酸アルミニウム)、有機塩基(例えば、ピリジンや、トリエチルアミン)、無機塩基(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化テトラメチルアンモニウムや、水酸化ジルコニウム)等が挙げられる。
研磨スラリーに含まれる有機酸としては、上述の物質の他に、有機酸系キレート化合物である有機ホスホン酸系キレート化合物(例えば、ヒドロキシジホスホン酸(HEDP)やその塩)、有機カルボン酸キレート化合物(例えば、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)やその塩)や、アミン系キレート化合物(例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンの混合品)等が挙げられる。
有機酸系キレート化合物は、pH調節作用に加えて、研磨時にガラス部材内に発生する金属イオンや、研磨屑や研磨粒子等の研磨表面の付着物を捕捉する作用を有し、これら付着物のガラス部材への付着を防止し、洗浄を容易にするので好ましい。
図1は、本発明の一実施形態によるガラス部材の製造方法を示すフローチャートである。図1に示すように、ガラス部材の製造方法は、ガラス部材の表面を研磨剤で研磨する研磨工程S11と、研磨工程S11で研磨したガラス部材を洗浄する洗浄工程S12とを有する。
研磨工程S11では、例えば、ガラス部材と研磨布とを接触させ、研磨スラリーを供給しながら、研磨布とガラス部材とを相対的に移動させて、ガラス部材を鏡面状に研磨する。研磨スラリーとしては、上記の二次粒子を含むものが用いられる。研磨布としては、例えば、発泡ウレタン製研磨パッドが挙げられる。なお、パッド研磨の代わりに、ブラシ研磨などが行われてもよく、研磨方法は特に限定されない。
洗浄工程S12では、研磨工程によってガラス部材に付着した研磨粒子を、洗浄液を用いて除去する。洗浄方法は、ガラス部材の種類や用途に応じて適宜選択される。例えば洗浄工程S12では、(1)水による洗浄、(2)アルカリ性洗浄液または中性洗浄液による洗浄、(3)酸性洗浄液による洗浄、および(4)水による洗浄を、この順で行ってもよい。
なお、製品に要求される洗浄レベルやガラスの耐薬品性によって、(2)アルカリ性洗浄液または中性洗浄液による洗浄、(3)酸性洗浄液による洗浄のどちらかを行わない、または、複数回行ってもよい。
洗浄工程S12では、ガラス部材を洗浄液に直接接触させて洗浄することが好ましい。洗浄液をガラス部材に直接接触させる方法としては、例えば、洗浄液を洗浄槽に満たし、その中にガラス部材を入れるディップ式洗浄、ノズルからガラス部材に洗浄液を噴射する方法、ポリビニルアルコール製のスポンジを用いるスクラブ洗浄等が挙げられる。より効率的な洗浄ができることから、超音波洗浄を併用したディップ式洗浄が好ましい。
上記(2)のアルカリ性洗浄液においては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等の無機アルカリ、アンモニア、またはトリエタノールアミン等の有機アルカリの1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、洗浄効率を上げるためには、界面活性剤やビルダーを含むことが好ましい。
上記(2)のアルカリ性洗浄液のpHは、9〜12が好ましい。pHが9未満であれば、所望の洗浄力が得られないおそれがあり、pHが12超であれば、ガラス部材が面粗を起こすおそれがある。また、ガラス部材がアルカリ水溶液に対して耐薬品性を有さない場合には、界面活性剤とビルダーを主成分として構成される中性洗浄剤を用いてもよい。
上記(3)の酸性洗浄液においては、硫酸、塩酸、硝酸、亜硫酸、カロ酸等の無機酸、リン酸やホスホン酸等のリン酸類、およびマレイン酸、シュウ酸、クエン酸、またはグリコール酸等の有機酸の1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、上記(3)の酸性洗浄液は、洗浄効率を上げる為、界面活性剤やビルダー、および、還元剤を含むことが好ましい。還元剤としては、過酸化水素、アスコルビン酸、エリソルビン酸が挙げられる。
上記(3)の酸性洗浄液のpHは、1以上5未満が好ましい。pHが1以上であれば、還元剤の効果が大きく、所望の洗浄力が得られる。
なお、ガラス部材が酸性水溶液に対して耐薬品性がない場合には、上記(3)の洗浄液は使用しなくてもよい。
上記(2)のアルカリ性洗浄液や中性洗浄液、および(3)の酸性洗浄液(以下、単に「洗浄液」ともいう)は、溶媒として水を含むことが好ましい。水としては、例えば、脱イオン水、超純水、電荷イオン水、水素水、オゾン水等が挙げられる。なお、水は、洗浄液の流動性を制御する機能を有するので、その含有量は洗浄速度等の目標とする洗浄特性に合わせて適宜設定できるが、洗浄液全体を100質量%としたときに、通常55〜98質量%とすることが好ましい。
洗浄工程S12において、洗浄液とガラスとを接触させる時間は、30秒間以上であることが好ましい。30秒間以上とすることにより、十分な洗浄効果を得ることができる。
洗浄工程S12において、洗浄液の温度は室温でもよく、40〜80℃程度に加温して使用してもよいが、80℃以下とすることが好ましい。洗浄液の温度を80℃以下とすることにより、洗浄液に含まれる酸、アルカリ、酸化剤、または還元剤が熱分解を起こすのを防ぐことができる。また、洗浄液が100℃に近い温度になると、水の蒸発によってpHコントロールが難しくなることから、80℃以下とすることが好ましい。
ガラス部材の製造方法は、研磨工程S11および洗浄工程S12以外の工程を有してもよい。その他の工程としては、例えば仕上げ研磨工程が挙げられる。仕上げ研磨工程では、ガラス部材の主表面を、コロイダルシリカ砥粒を含む研磨スラリーを用いて研磨する。仕上げ研磨工程は、ガラス部材の用途が、例えば磁気ディスクや液晶ディスプレイ、フォトマスクなどのガラス基板である場合などに行われる。
上記製造方法により製造されるガラス部材の用途としては、例えば、磁気ディスクや半導体、フォトマスク、ディスプレイ、太陽電池などのガラス基板、レンズやCCD向けブルーフィルタガラス、およびカバーガラス等が挙げられる。磁気ディスクは、ガラス基板の主表面に磁気記録層を形成することにより製造される。
[例1〜3]
例1〜3では、表1に示す複数の二次粒子からなる酸化鉄粉末を用意した。各二次粒子は、一次粒子としてのFe粒子が凝集したものである。
一次粒子の直径は、走査型電子顕微鏡によって測定した。100個の測定値の平均値を平均粒径、100個の測定値の最大値を最大粒径、100個の測定値の最小値を最小粒径とした。測定試料としては、酸化鉄粉末を純水で希釈したものをアルミニウム箔の上で乾燥させ、Ptコートしたものを用いた。
二次粒子の平均粒径は、レーザー回折散乱式の粒度分布測定装置(HORIBA社製、LA−950V2)によって測定した。測定試料としては、酸化鉄粉末を純水に超音波分散させたものを用いた。体積基準のメジアン径を平均粒径とした。また、二次粒子の粒度分布の測定結果から、二次粒子に占める一次粒子の最大粒径以上の二次粒子の割合(V1)、および二次粒子に占める一次粒子の平均粒径以上の二次粒子の割合(V2)を求めた。
二次粒子のコーティング処理の有無は、エネルギー分散型X線分析装置(HORIBA社製、EMAX X−Max)を用いて確認した。分光法による成分スペクトルを基に、Fe元素の含有率を100質量%としたときのSi元素の含有率(質量%)を算出した。測定試料としては、酸化鉄粉末を純水で希釈したものをアルミニウム箔の上で乾燥させ、Ptコートしたものを用いた。
酸化鉄粉末の研磨レートは、酸化鉄粉末の研磨スラリーを供給しながらポリウレタン製研磨パッドで3枚のガラス板を同時に片面研磨することを3回繰り返し行い、各ガラス板の重量減少量の平均値を基に算出した。研磨圧力は100g/cm、定盤回転数は60rpm、研磨スラリーの流量は25ml/minとした。研磨スラリーは、酸化鉄粉末を水に分散させて調製した。研磨スラリーにおける酸化鉄粉末の濃度は10質量%とした。表1には、酸化セリウム粉末の研磨レート(R1)に対する、酸化鉄粉末の研磨レート(R2)の比(R2/R1)を示す。尚、酸化セリウム粉末の研磨レートは、酸化鉄粉末の研磨レートと同じ研磨条件で測定した。
ガラス板としては、フロート法で成形した矩形状のソーダライムガラス板(縦30mm、横30mm、厚さ1.0mm)を用いた。ガラス板の研磨後の表面粗さRaは、白色式干渉顕微鏡(Zygo NewView 7300)を用いて測定した。Filter条件は、0.5μmのHigh Passとした。ここで、表面粗さRaとは、日本工業規格(JIS B 0601)に記載の算術平均粗さである。
実験結果を表1、図2に示す。図2は、例1〜3による酸化鉄粉末の粒度分布を示す図である。図2において、実線は例1の粒度分布、1点鎖線は例2の粒度分布、2点鎖線は例3の粒度分布を示す。
Figure 2016113304
表1から明らかなように、例1では、コーティング処理がなされておらず、且つ、比(D2/D1)が5以上であるため、研磨レート比(R2/R1)が良好な範囲(0.5以上)であった。一方、例2〜3では、比(D2/D1)が5未満であるため、研磨レート比(R2/R1)が低かった。特に、例3では、コーティング処理がなされており、研磨レート比(R2/R1)が低かった。
また、表1から明らかなように、例1では、D1が0.1〜0.5μmの範囲内にあり、且つ、D2が1.1〜5μmの範囲内にあるため、研磨後の表面粗さRaが良好な範囲(0.3)以下であった。一方、例2では、D1が0.53と大きいため、研磨後の表面粗さRaが大きかった。
[例4〜5]
例4〜5では、表2に示す複数の二次粒子からなる酸化鉄粉末を用意した。各二次粒子は、一次粒子としてのFe粒子が凝集したものである。Fe粒子の評価方法は、Fe粒子の評価方法と同様であるので、説明を省略する。
実験結果を表2、図3に示す。図3は、例4〜5による酸化鉄粉末の粒度分布を示す図である。図3において、実線は例4の粒度分布、2点鎖線は例5の粒度分布を示す。
Figure 2016113304
表2から明らかなように、例4では、コーティング処理がなされておらず、且つ、比(D2/D1)が5以上であるため、研磨レート比が良好は範囲(0.5以上)であった。一方、例5では、コーティング処理がなされており、研磨レート比が低かった。
また、表2から明らかなように、例4では、D1が0.1〜0.5μmの範囲内にあり、且つ、D2が1.1〜5μmの範囲内にあるため、研磨後の表面粗さRaが良好な範囲(0.3)以下であった。一方、例5では、D1が0.99と大きいため、研磨後の表面粗さRaが大きかった。
以上、ガラス部材の研磨方法、およびガラス部材の製造方法の実施形態などを説明したが、本発明は上記実施形態などに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、改良が可能である。

Claims (6)

  1. ガラス部材の表面を研磨剤により研磨するガラス部材の研磨方法であって、
    前記研磨剤は、酸化鉄の一次粒子が凝集した二次粒子を含み、
    前記一次粒子の平均粒径(D1)に対する、前記二次粒子の平均粒径(D2)の比(D2/D1)が5以上である、ガラス部材の研磨方法。
  2. ガラス部材の表面を研磨剤により研磨するガラス部材の研磨方法であって、
    前記研磨剤は、コーティング処理がなされておらず且つ酸化鉄の一次粒子が凝集した二次粒子を含み、
    前記一次粒子の平均粒径(D1)に対する、前記二次粒子の平均粒径(D2)の比(D2/D1)が5以上である、ガラス部材の研磨方法。
  3. 前記一次粒子の平均粒径が0.1〜0.5μmであり、
    前記二次粒子の平均粒径が1.1〜5μmである、請求項1または2に記載のガラス部材の研磨方法。
  4. 前記二次粒子に占める、前記一次粒子の最大粒径以上の前記二次粒子の割合が95体積%以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のガラス部材の研磨方法。
  5. 前記一次粒子は、Fe粒子およびFe粒子の少なくとも一方を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のガラス部材の研磨方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のガラス部材の研磨方法を用いる研磨工程と、
    前記研磨工程において研磨したガラス部材を洗浄する洗浄工程とを有する、ガラス部材の製造方法。
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