JP5321168B2 - 研磨した石英ガラス基板の洗浄方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フラットパネルディスプレイや半導体の回路パターンを形成するための露光装置に用いるフォトマスク基板や高温ポリシリコン液晶の基板に用いる研磨した石英ガラス基板の製造方法に関する。
近年、液晶などのフラットパネルディスプレイでは、大型化と高精細化が同時に進んでいるため、フラットパネルディスプレイの製造に必要なフォトマスクは、大きくなる一方、欠陥密度の低減が求められている。また、半導体素子の製造においてはフォトマスクから半導体基板に縮小露光がなされているが、年々、形成されるパターン幅が狭くなっており、フォトマスクの欠陥密度の低減が必須要件となっている。
フォトマスク基板等に用いられる研磨した石英ガラス基板の欠陥密度を下げるためには石英基板の研磨後の洗浄が重要であり、従来薬液として、フッ化水素酸と硫酸、硝酸などの混酸で研磨粒子を除去する方法(例えば特許文献1参照)や、低濃度フッ化水素酸水溶液で処理後、アルカリを用いて洗浄処理する方法(例えば特許文献2参照)などが行われてきた。
また、研磨した石英基板の表面に存在するパーティクルのさらなる低減のため、キレート剤を含んだ洗浄剤を用いることも提案されている(例えば特許文献3参照)。
しかし、上述した洗浄方法では研磨した石英基板の表面パーティクル量の低減は未だ十分ではなく、また、基板を浸漬させるための洗浄キャリアを用いた多槽式洗浄機のエッチング槽に石英ガラス基板を保持したステンレス製洗浄キャリアを浸漬すると、ステンレスの腐食が起こり、エッチング液が汚染されるという問題が新たに生じていた。
特開2000−140778号公報 特開2003−195471号公報 特開平11−340182号公報
本発明の課題は、石英ガラス基板の研磨に用いるシリカやセリアの基板表面に残存するパーティクルを基板表面から除去し、また除去に用いる薬液がステンレス製の洗浄キャリアを腐食するおそれが少ない、研磨した石英ガラス基板の洗浄方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定のpH、シリカ及びセリアのゼータ電位、石英ガラスのエッチング速度を有するフッ素化合物とホスホン酸とを含んでなる水溶液からなる洗浄液に浸漬して洗浄することにより、研磨した石英ガラス基板の表面に存在するパーティクルを従来に比べて容易に低減することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の態様は以下の通りである。
(1)pHが2〜5、シリカのゼータ電位が−30mV以上−20mV以下、セリアのゼータ電位が−20mV以上−10mV以下、室温における石英ガラスのエッチング速度が0.3〜3.0nm/分である、フッ素化合物とホスホン酸とを含んでなる水溶液からなる洗浄液に、研磨した石英ガラス基板を浸漬して洗浄することを特徴とする研磨した石英ガラス基板の洗浄方法。
(2)前記洗浄液の酸化還元電位が450mV以上600mV以下であることを特徴とする(1)記載の研磨した石英ガラス基板の洗浄方法。
(3)前記洗浄液中のフッ素化合物が、フッ化水素酸、フッ化アンモニウム、珪フッ化水素酸、フルオロホウ酸の1種又は2種以上であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の研磨した石英ガラス基板の洗浄方法。
(4)前記洗浄液中のホスホン酸が、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)、アミノトリメチレンホスホン酸、ホスホノブタントリカルボン酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)の1種又は2種以上であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の研磨した石英ガラス基板の洗浄方法。
(5)前記洗浄液のpHがアンモニアにより調整されていることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の研磨した石英ガラス基板の洗浄方法。
(6)基板を浸漬させるための洗浄キャリアがステンレス製であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の研磨した石英ガラス基板の洗浄方法。
(7)石英ガラス基板が、あらかじめアルカリ洗剤で超音波洗浄されたものであることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の研磨した石英ガラス基板の洗浄方法。
(8)pHが2〜5、シリカのゼータ電位が−30mV以上−20mV以下、セリアのゼータ電位が−20mV以上−10mV以下、室温における石英ガラスのエッチング速度が0.3〜3.0nm/分である、フッ素化合物とホスホン酸とを含んでなる水溶液からなる洗浄液に、研磨した石英ガラス基板を浸漬して洗浄後、石英ガラス基板を更に弱アルカリ洗剤で洗浄することを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の研磨した石英ガラス基板の洗浄方法。
(9)(1)〜(8)のいずれかに記載の研磨した石英ガラス基板の洗浄方法で用いられる、フッ素化合物中のフッ素として0.1〜0.5wt%、ホスホン酸0.2〜3.0wt%を含んでなる水溶液からなる洗浄液。
(10)フッ素化合物がフッ化アンモニウムであり、ホスホン酸がヒドロキシエチリデンジホスホン酸であることを特徴とする(9)記載の洗浄液。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、pHが2〜5、シリカのゼータ電位が−30mV以上−20mV以下、セリアのゼータ電位が−20mV以上−10mV以下、室温における石英ガラスのエッチング速度が0.3〜3.0nm/分であるフッ素化合物とホスホン酸とを含んでなる水溶液からなる洗浄液に研磨した石英ガラス基板を浸漬して洗浄することを特徴とする研磨した石英ガラス基板の洗浄方法である。
本発明で用いる洗浄液はフッ素化合物とホスホン酸とを含んでなる水溶液からなる。
フッ素化合物の例としては、フッ化水素酸、フッ化アンモニウム、珪フッ化水素酸、フルオロホウ酸の1種又は2種以上であることが好ましく、フッ化アンモニウムであることが特に好ましい。
ホスホン酸の例としては、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)、アミノトリメチレンホスホン酸、ホスホノブタントリカルボン酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)の1種又は2種以上であることが好ましく、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸であることが特に好ましい。
なお、フッ素化合物とホスホン酸の組成はpH、ゼータ電位、石英ガラスのエッチング速度が上記の範囲内であるならば特に制限はされないが、洗浄液中のフッ素化合物中のフッ素として0.1〜0.5wt%、ホスホン酸0.2〜3.0wt%であることが好ましい。
フッ素化合物の濃度が低すぎるとエッチングが緩やかに進行するため、研磨剤の除去能力が低下し、高すぎるとエッチングにより表面が荒れる恐れがあるからである。
また、ホスホン酸の濃度が低すぎると負の電荷を持ったホスホン酸によるゼータ電位のマイナスシフト効果が少なく、高すぎるとpHが低下するためゼータ電位がゼロに近づき逆効果となるからである。
本発明で用いる洗浄液のpHは2〜5であり、より好ましくは2.5〜4である。pHが2未満では基板表面に残留したシリカやセリアの研磨剤のゼータ電位がゼロに近づき、石英ガラス基板からそれらの研磨剤を除去しにくくなる。また、pHが5より大きいと石英ガラス基板のエッチングが緩やかに進行するため、研磨剤の除去能力が低下する。
本発明に用いる洗浄液は、シリカのゼータ電位は−30mV以上−20mV以下、セリアのゼータ電位は−20mV以上−10mV以下である。ゼータ電位とは、液体中に分散した微粒子や液体中の物質表面の帯電によるポテンシャルを表すものである。同じ物質同士ではゼータ電位がゼロに近づくと凝集し、異なる物質ではゼータ電位がゼロに近づくあるいは符号が反対であると結合しやすくなるので異物除去が困難となる。
ゼータ電位は通常pHに依存してpHが大きいほどマイナスにシフトする傾向はあるが、同じpHでも添加剤によりゼータ電位を変えることができる。本発明者らはフッ素化合物にホスホン酸を添加することで、石英ガラス基板の研磨に用いるシリカやセリアのゼータ電位がマイナスにシフトすることを見出した。
従来の洗浄方法では、洗浄液中にホスホン酸はキレート剤として0.01wt%程度しか含まれていなかったので、本発明に比べ石英ガラス基板の研磨に用いるシリカやセリアのゼータ電位は高かったものと考えられ、シリカやセリアの除去には適さなかった。
しかし、本発明では洗浄液にホスホン酸を多く加えることで、シリカ、セリアのゼータ電位がシリカやセリアが凝集しにくい値まで低下しているため、シリカやセリアの除去が容易に行える。
本発明でいうゼータ電位とは、電気音響法で測定したときに得られる値である。電気音響法では電極間に高周波の交流の電場を供給し、粒子を振動させることで発生する波の圧力振幅値からゼータ電位を求めることができる。
ゼータ電位は粒子の大きさや濃度で幾分変動するため、本発明での測定試料はサブミクロン(好ましくは0.2〜0.8μm)のシリカ又はセリア粒子をフッ素化合物とホスホン酸を含んでなる水溶液に1(±0.1)vol%分散させて調製した。また、ゼータ電位の測定は室温(25±3℃)で行った。
また、本発明で用いる洗浄液は石英ガラス基板をエッチングするもので、洗浄に適したエッチング速度としては0.3〜3.0nm/分であることが必要である。0.3nm/分未満では基板上の研磨剤の残留物が十分剥がれず、3.0nm/分より大きいと石英ガラス基板の表面が荒れやすくなるからである。
なお、本発明でいうエッチング速度は、例えば石英ガラス基板を室温で水溶液に浸漬して、特定のエッチング深さとなるまでの時間を計ることで算出できる。
更に、本発明で用いる洗浄液の酸化還元電位は450mV以上600mV以下が好ましい。酸化還元電位を450mV以上とすることで石英ガラス基板のエッチング性を確保しながら、酸化還元電位を600mV以下とすることでステンレスの腐食を抑制しながら洗浄することができるからである。
本発明で用いる洗浄液のpHは、フッ素化合物及びホスホン酸の濃度で調整可能であるが、アンモニアを添加して調整することが好ましい。
なお、本発明で用いる洗浄液の温度は10〜30℃とすることが好ましい。
本発明の研磨した石英ガラス基板の具体的な洗浄方法としては、石英ガラス基板をセリア又は/及びシリカを用いて研磨した後、上述のフッ素化合物とホスホン酸の水溶液からなる洗浄液に浸漬し、リンス後、乾燥することが挙げられる。ここでリンス液としては超純水や機能水(例えば脱気した超純水に水素を1ppm程度、アンモニアを数ppm以下添加した水素水など)が好ましい。
また、より好ましい例としては、石英ガラス基板を研磨した後、アルカリ洗剤で超音波洗浄、リンス、上述のフッ素化合物とホスホン酸の水溶液からなる洗浄液に浸漬、リンス、乾燥の順で洗浄する方法が挙げられる。アルカリ洗剤としては非イオン系やアニオン系の界面活性剤に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、アンモニアなどを添加してpHを8〜13に調整したものが挙げられる。これらはpHが高いほど強力であるが、研磨した石英ガラス基板の表面が荒れやすいので注意が必要となる。
また、石英ガラス基板から、より強力にアルカリをリンスするため、アルカリ洗剤で超音波洗浄後のリンス工程では超音波を印加することが好ましい。また、上述のフッ素化合物とホスホン酸の水溶液からなる洗浄液に浸漬後のリンスは、超音波をかけないか、超音波による発塵が無視できるレベルの超音波を印加しながら行うことが好ましい。
また、別の好ましい例として、石英ガラス基板を研磨した後、上述のフッ素化合物とホスホン酸の水溶液からなる洗浄液に浸漬、リンス、弱アルカリ洗剤で超音波洗浄、リンス、乾燥の順で洗浄する方法が挙げられる。ここで、アルカリ洗剤としては非イオン系やアニオン系の界面活性剤に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、アンモニアなどを添加してpHを8〜10に調整したものが挙げられる。洗浄後にナトリウム、カリウムなどのアルカリ成分の残渣が無いようにするにはこの範囲のpHとすることが好ましい。
また、石英ガラス基板から、より強力にアルカリをリンスするため、弱アルカリ洗剤で超音波洗浄後のリンス工程では超音波を印加することが好ましいが、最終段に近いため超音波による発塵が無視できるレベルの超音波を印加しながら行うことが好ましい。
さらに、石英ガラス基板を研磨した後、スクラブ洗浄、熱濃硫酸洗浄などの予備洗浄を行ってから、上記方法で洗浄しても良い。
本発明により、研磨した石英基板の表面パーティクルの低減を図ることができる。また、ステンレス製の洗浄キャリアの腐食が少なくなる。
以下に実施例を示すが、本発明は、これらの実施例によって何ら限定されるものではない。
なお、ゼータ電位の測定は、濃厚系ゼータ電位測定器(Matec Applied Sciences社製、商品名「ESA−9800」)を用いて、平均粒径0.3μmのシリカ粉末(アドマテックス社製、商品名「SO−E1」)又は平均粒径0.6μmのセリア粉末(三井金属鉱業社製、商品名「ESO−7」)を1vol%分散させた水溶液に電極を挿入し、電極間に高周波の交流の電場を供給し、粒子を振動させることで発生する波の圧力振幅値から求めた。
電極の種類:金メッキステンレス電極
周波数 :1.1〜1.2MHz
測定温度 :26〜27℃
(実施例1)
多槽式洗浄機の第1槽の洗浄液をアニオン系の界面活性剤に水酸化ナトリウムを添加してpHを12とした洗剤、第2槽の洗浄液を冷純水、第3槽の洗浄液をフッ化アンモニウム0.4wt%、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸1.0wt%からなる水溶液、第4槽の洗浄液を冷純水、第5槽の洗浄液を冷純水、第6槽の洗浄液を温純水とした。
次に、コロイダルシリカで研磨した石英ガラス基板(大きさ1220×1400mm)及びセリアで研磨した石英ガラス基板(大きさ1220×1400mm)を準備して、いずれも以下の手順で洗浄した。最初にスクラブ洗浄及びシャワーリンスの予備洗浄を行った。次に基板をステンレス(SUS316)製の洗浄キャリアに載せて、第1槽に浸漬して5分間超音波洗浄(周波数100kHz、4.8kW)を実施した。次に、基板を第2槽に浸漬して5分間超音波リンス(周波数100kHz、4.8kW)、その後、基板を第3槽に移して石英ガラスのエッチング深さが2.0nmになる時間だけ浸漬、さらに第4槽に移して10分間浸漬、第5槽に移して10分間浸漬、第6槽に5分間浸漬後基板をゆっくりと引き上げて乾燥した。
(実施例2)
多槽式洗浄機の第3槽の洗浄液をフッ化アンモニウム0.4wt%、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸0.5wt%からなる水溶液とし、他の槽の洗浄液は実施例1と同じで、実施例1と同様の手順で2種類の研磨剤で研磨した石英ガラス基板を洗浄した。
(実施例3)
多槽式洗浄機の第3槽の洗浄液をフッ化アンモニウム0.4wt%、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸2.0wt%からなる水溶液とし、他の槽の洗浄液は実施例1と同じで、実施例1と同様の手順で2種類の研磨剤で研磨した石英ガラス基板を洗浄した。
(実施例4)
多槽式洗浄機の第3槽の洗浄液をフッ化アンモニウム0.4wt%、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸1.0wt%、硝酸0.5wt%からなる水溶液とし、他の槽の洗浄液は実施例1と同じで、実施例1と同様の手順で2種類の研磨剤で研磨した石英ガラス基板を洗浄した。
(実施例5)
多槽式洗浄機の第3槽の洗浄液をフッ化アンモニウム0.2wt%、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸1.0wt%からなる水溶液とし、他の槽の洗浄液は実施例1と同じで、実施例1と同様の手順で2種類の研磨剤で研磨した石英ガラス基板を洗浄した。
(実施例6)
多槽式洗浄機の第3槽の洗浄液をフッ化アンモニウム0.7wt%、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸1.0wt%からなる水溶液とし、他の槽の洗浄液は実施例1と同じで、実施例1と同様の手順で2種類の研磨剤で研磨した石英ガラス基板を洗浄した。
(実施例7)
多槽式洗浄機の第3槽の洗浄液を珪フッ化水素酸0.4wt%、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸0.8wt%からなる水溶液とし、他の槽の洗浄液は実施例1と同じで、実施例1と同様の手順で2種類の研磨剤で研磨した石英ガラス基板を洗浄した。
(実施例8)
多槽式洗浄機の第3槽の洗浄液をフッ化アンモニウム0.4wt%、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)1.0wt%からなる水溶液とし、他の槽の洗浄液は実施例1と同じで、実施例1と同様の手順で2種類の研磨剤で研磨した石英ガラス基板を洗浄した。
(実施例9)
多槽式洗浄機の第3槽の洗浄液をフッ化アンモニウム0.4wt%、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸2.0wt%、アンモニア0.2wt%からなる水溶液とし、他の槽の洗浄液は実施例1と同じで、実施例1と同様の手順で2種類の研磨剤で研磨した石英ガラス基板を洗浄した。
(比較例1)
多槽式洗浄機の第3槽の洗浄液をフッ化アンモニウム0.4wt%、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸4.0wt%からなる水溶液とし、他の槽の洗浄液は実施例1と同じで、実施例1と同様の手順で2種類の研磨剤で研磨した石英ガラス基板を洗浄した。
(比較例2)
多槽式洗浄機の第3槽の洗浄液をフッ化水素酸0.2wt%、硝酸4.0wt%からなる水溶液とし、他の槽の洗浄液は実施例1と同じで、実施例1と同様の手順で2種類の研磨剤で研磨した石英ガラス基板を洗浄した。
(比較例3)
多槽式洗浄機の第3槽の洗浄液をフッ化水素酸0.2wt%からなる水溶液とし、他の槽の洗浄液は実施例1と同じで、実施例1と同様の手順で2種類の研磨剤で研磨した石英ガラス基板を洗浄した。
表1に実施例1〜9、比較例1〜3における第3槽洗浄液のpH、シリカのゼータ電位、セリアのゼータ電位、酸化還元電位、室温における石英ガラスのエッチング速度、ステンレス(SUS316)の腐食速度を示す。
実施例1〜9の第3槽の洗浄液はいずれも、pHが2〜5、シリカのゼータ電位が−30mV以上−20mV以下、セリアのゼータ電位が−20mV以上−10mV以下、室温における石英ガラスのエッチング速度が0.3〜3.0nm/分の範囲である。また、SUS316の腐食速度は比較例2〜3に比べて実施例1〜9で半分以下と腐食が抑制されていた。
次に、コロイダルシリカ、セリアの研磨剤で研磨した後、実施例1の手順で洗浄した石英ガラス基板をそれぞれ、レーザー方式の欠陥検査装置に置き、1μm以上の基板付着異物数を調べた。結果を表1の右端に示す。いずれの基板でも比較例1〜3に比べて実施例1〜9では基板付着異物数が少なく(10個以内)、良好であった。これらの結果は主に研磨剤のゼータ電位がマイナスで大きいことに寄ると考えている。
Figure 0005321168
(実施例10)
多槽式洗浄機の第1槽の洗浄液をフッ化アンモニウム0.4wt%、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸1.0wt%からなる水溶液、第2槽の洗浄液を冷純水、第3槽の洗浄液を非イオン系界面活性剤に炭酸ナトリウムを添加してpHを9とした洗剤、第4槽の洗浄液を超純水に水素を1ppm、アンモニアを3ppm以下添加した水素水、第5槽の洗浄液を冷純水、第6槽の洗浄液を温純水とした。
次に、コロイダルシリカで研磨した石英ガラス基板(大きさ1220×1400mm)及びセリアで研磨した石英ガラス基板(大きさ1220×1400mm)を準備して、いずれも以下の手順で洗浄した。最初にスクラブ洗浄及びシャワーリンスの予備洗浄を行った。次に基板をステンレス(SUS316)製の洗浄キャリアに載せて、第1槽に2分間浸漬、次に、基板を第2槽に浸漬して5分間超音波リンス(周波数100kHz、4.8kW)、その後、基板を第3槽に移して5分間超音波洗浄(周波数100kHz、4.8kW)、さらに第4槽に移して10分間超音波リンス(周波数150kHz、2.4kW)、第5槽に移して10分間浸漬、第6槽に5分間浸漬後基板をゆっくりと引き上げて乾燥した。
実施例10の手順で洗浄したそれぞれの石英ガラス基板をレーザー方式の欠陥検査装置に置き、1μm以上の基板付着異物数を調べた。コロイダルシリカで研磨した石英ガラス基板では基板付着異物数が3個、セリアで研磨した石英ガラス基板では基板付着異物数が5個で、洗浄の順番が変わっても良好な洗浄結果が得られた。
表面パーティクル量が十分に低減された、半導体の回路パターンを形成するための露光装置に用いるフォトマスク基板等を製造することができる。

Claims (10)

  1. pHが2〜5、シリカのゼータ電位が−30mV以上−20mV以下、セリアのゼータ電位が−20mV以上−10mV以下、室温における石英ガラスのエッチング速度が0.3〜3.0nm/分である、フッ素化合物中のフッ素として0.1〜0.5wt%、ホスホン酸0.2〜3.0wt%とを含んでなる水溶液からなる洗浄液に、研磨した石英ガラス基板を浸漬して洗浄することを特徴とする研磨した石英ガラス基板の洗浄方法。
  2. 前記洗浄液の酸化還元電位が450mV以上600mV以下であることを特徴とする請求項1記載の研磨した石英ガラス基板の洗浄方法。
  3. 前記洗浄液中のフッ素化合物が、フッ化水素酸、フッ化アンモニウム、珪フッ化水素酸、フルオロホウ酸の1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の研磨した石英ガラス基板の洗浄方法。
  4. 前記洗浄液中のホスホン酸が、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)、アミノトリメチレンホスホン酸、ホスホノブタントリカルボン酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)の1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の研磨した石英ガラス基板の洗浄方法。
  5. 前記洗浄液のpHがアンモニアにより調整されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の研磨した石英ガラス基板の洗浄方法。
  6. 基板を浸漬させるための洗浄キャリアがステンレス製であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の研磨した石英ガラス基板の洗浄方法。
  7. 石英ガラス基板が、あらかじめアルカリ洗剤で超音波洗浄されたものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の研磨した石英ガラス基板の洗浄方法。
  8. pHが2〜5、シリカのゼータ電位が−30mV以上−20mV以下、セリアのゼータ電位が−20mV以上−10mV以下、室温における石英ガラスのエッチング速度が0.3〜3.0nm/分である、フッ素化合物中のフッ素として0.1〜0.5wt%、とホスホン酸0.2〜3.0wt%とを含んでなる水溶液からなる洗浄液に、研磨した石英ガラス基板を浸漬して洗浄後、石英ガラス基板を更に弱アルカリ洗剤で洗浄することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の研磨した石英ガラス基板の洗浄方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の研磨した石英ガラス基板の洗浄方法で用いられる、フッ素化合物中のフッ素として0.1〜0.5wt%、ホスホン酸0.2〜3.0wt%を含んでなる水溶液からなる洗浄液。
  10. フッ素化合物がフッ化アンモニウムであり、ホスホン酸がヒドロキシエチリデンジホスホン酸であることを特徴とする請求項9記載の洗浄液。
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