JP4749775B2 - ウェーハ研磨液組成物及びウェーハ研磨方法 - Google Patents

ウェーハ研磨液組成物及びウェーハ研磨方法 Download PDF

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本発明は、ウェーハ研磨液組成物及びウェーハ研磨方法に関する。
従来より、ウェーハ研磨液組成物が種々知られている。例えば、特許文献1の実施例1には、コロイダルシリカ7.0重量%、35%過酸化水素を純分で1重量%、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(=ヒドロキシエタンジホスホン酸)0.45重量%、残りを水として100重量%としたpH2の研磨液組成物が提案されている。また、半導体ウェーハ等の研磨に用いられる場合、研磨速度と表面品質の向上の観点からはpH7〜12が好ましいと記載され、pHは水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アミン等の塩基性物質により調製することができると記載されている。
特開2002−327170
しかしながら、特許文献1では、ゲルマニウムウェーハを研磨する点については記載されておらず、どのような組成やpHであればゲルマニウムウェーハの研磨に適するのかは不明である。また、ゲルマニウムウェーハとシリコンウェーハとを同じ研磨液組成物で研磨することが要望されているが、両ウェーハの化学的性質の相違や物理的性質の相違から、これまでそのような研磨液組成物は知られていない。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、ゲルマニウムウェーハを研磨するのに好適なウェーハ研磨液組成物を提供することを目的の一つとする。また、ゲルマニウムウェーハとシリコンウェーハの両方を良好に研磨することができるウェーハ研磨液組成物及びウェーハ研磨方法を提供することを目的の一つとする。
本発明は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
すなわち、本発明のウェーハ研磨液組成物は、ゲルマニウムウェーハを研磨するときに使用するウェーハ研磨液組成物であって、研磨材、酸化剤、有機ホスホン酸、アルカリ成分及び水を含有しpHが9〜11のものである。このウェーハ研磨液組成物によれば、研磨後のゲルマニウムウェーハの表面を円滑に仕上げることができると共にスクラッチや傷が全くないか又はほとんどない状態に仕上げることができる。
また、本発明のウェーハ研磨方法は、ゲルマニウムウェーハとシリコンウェーハとを同じ組成の研磨液組成物で研磨するウェーハ研磨方法であって、(1)ゲルマニウムウェーハの研磨工程で上述した本発明のウェーハ研磨液組成物が供給される研磨パッドをゲルマニウムウェーハに押し当てるときの加圧圧力を、シリコンウェーハの研磨工程で上述した本発明のウェーハ研磨液組成物が供給される研磨パッドをシリコンウェーハに押し当てるときの加圧圧力の3〜5倍に設定するか、あるいは、(2)ゲルマニウムウェーハの研磨工程で上述した本発明のウェーハ研磨液組成物が供給される研磨パッドをゲルマニウムウェーハに押し当てるときの加圧圧力を30〜35kPaに設定し、シリコンウェーハの研磨工程で上述した本発明のウェーハ研磨液組成物が供給される研磨パッドをシリコンウェーハに押し当てるときの加圧圧力を6〜10kPaに設定するものである。このウェーハ研磨方法によれば、同じ組成の研磨液組成物でもってゲルマニウムウェーハもシリコンウェーハも良好に研磨することができる。
本発明のウェーハ研磨液組成物は、ゲルマニウムウェーハを研磨するときに使用するウェーハ研磨液組成物であって、研磨材、酸化剤、有機ホスホン酸、アルカリ成分及び水を含有しpHが9〜11のものである。
ここで、研磨材としては、特に限定されるものではないが、例えばコロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、湿式合成シリカからなる群より選ばれる1種又は2種以上が挙げられ、そのうちコロイダルシリカが好ましい。研磨材としてシリカを用いる場合、その平均粒径は10nm未満では研磨速度が低下し200nmを超えると研磨される被研磨面の粗度が必ずしも良好でなくなることから、10〜200nmの範囲であることが好ましく、40〜100nmの範囲であることがより好ましい。また、ウェーハ研磨液組成物中の研磨材の含有量は、1重量%未満では研磨速度が低下することがあり50重量%を超えると研磨速度は向上するが表面品質が低下することがあるから、1〜50重量%の範囲であることが好ましく、10〜40重量%の範囲であることがより好ましい。なお、本明細書で平均粒径とは、コロイダルシリカの場合は、周知のシアーズ滴定法によって測定された値である。シアーズ滴定法とは、アナリティカル・ケミストリ(ANALYTICAL CHEMISTRY)第28巻第12号(1956年12月)第1981頁に説明されているように水酸化ナトリウムを用いた滴定による比表面積から換算される粒子径の測定方法である。また、ヒュームドシリカや湿式合成シリカの平均粒子径(Dp)は、下記の換算式を用いて、BET法比表面積の値(Sa)から算出する。
Dp=6000/ρ・Sa
(但し、Dp:平均粒子径(nm)、Sa:BET法比表面積値(m2/g)、ρ:比重(g/cm3))
酸化剤としては、特に限定されるものではないが、過酸化物、過マンガン酸又はその塩、クロム酸又はその塩、硝酸又はその塩、ペルオキソ酸又はその塩、酸素酸又はその塩、金属塩類、硫酸類等が挙げられる。具体的には、過酸化物としては、過酸化水素、過酸化ナトリウム、過酸化バリウム等;過マンガン酸又はその塩としては、過マンガン酸カリウム等;クロム酸又はその塩としては、クロム酸金属塩、重クロム酸金属塩等;硝酸塩としては、硝酸鉄(III)、硝酸アンモニウム等;ペルオキソ酸又はその塩としては、ペルオキソ二硫酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸金属塩、ペルオキソリン酸、ペルオキソ硫酸、ペルオキソホウ酸ナトリウム、過ギ酸、過酢酸、過安息香酸、過フタル酸等;酸素酸又はその塩としては、次亜塩素酸、次亜臭素酸、次亜ヨウ素酸、塩素酸、臭素酸、ヨウ素酸、過塩素酸、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム等;金属塩類としては、塩化鉄(III)、硫酸鉄(III)、クエン酸鉄(III)、硫酸アンモニウム鉄(III)等が挙げられる。このうち、過酸化水素、過酢酸、酸素酸塩(特に次亜塩素酸塩)が好ましく、表面に金属イオンが付着せず汎用に使用され安価であるという観点から過酸化水素がより好ましい。これらの酸化物は、単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。また、ウェーハ研磨液組成物中の酸化剤の含有量は、純分で0.01重量%未満では研磨速度が低下することがあり5重量%を超えると研磨速度は向上するが被研磨面の品質が低下することがあるから、0.01〜5重量%の範囲が好ましく、0.03〜1重量%の範囲がより好ましい。
有機ホスホン酸は、本発明のウェーハ研磨液組成物において研磨促進剤として使用される。かかる有機ホスホン酸を使用することで表面品質が向上する。有機ホスホン酸としては、特に限定されるものではないが、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸、ホスホノブタントリカルボン酸、ホスホノヒドロキシ酢酸、ヒドロキシエチルジメチレンホスホン酸、アミノトリスメチレンホスホン酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ヘキサメチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸及びこれらの塩等から選ばれる1種又は2種が挙げられる。また、ウェーハ研磨液組成物中の有機ホスホン酸の含有量は、0.01重量%未満では被研磨面の汚染低減効果が不十分なことがあり5重量%を超えても汚染低減の向上が認められないことから、0.01〜5重量%の範囲が好ましく、0.01〜1重量%の範囲がより好ましく、0.04〜0.2重量%の範囲が更に好ましい。
アルカリ成分は、特に限定されるものではないが、例えば無機アルカリ成分についていえば、塩基性を示すアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物などが挙げられ、有機アルカリ成分についていえば、有機アミン化合物などが挙げられる。具体的には、アルカリ金属化合物としては、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウムなどのナトリウム化合物や、水酸化カリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウム、ホウ酸カリウムなどのカリウム化合物等が挙げられ、有機アミン化合物としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、アミルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、エタノールアミン、プロパノールアミン、ブタノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、ジブタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、トリブタノールアミン、エチレンジアミン等が挙げられる。このうちコストや環境への影響を考慮すると無機アルカリ成分が好ましく、特に水酸化ナトリウムや水酸化カリウムが好ましい。
本発明のウェーハ研磨液組成物のpHは9〜11の範囲に調整されるが、このpHの数値範囲は研磨されるゲルマニウムウェーハの研磨速度、被研磨面の特性のほか、研磨液組成物の安定性の観点から決定したものである。シリコンウェーハでは、pHが酸性であっても塩基性であっても良好に研磨することができるが、ゲルマニウムウェーハではpHが酸性では良好に研磨することができない。なお、pHの調整は例えばアルカリ成分の配合割合を変更することにより行う。
本発明のウェーハ研磨液組成物をゲルマニウムウェーハとシリコンウェーハの両方の研磨に用いる場合において、酸化剤として過酸化水素を使用した場合には、研磨材の純分(例えばコロイダルシリカを用いた場合にはコロイダルシリカに含まれるシリカ)の重量を100としたときの酸化剤の重量を0.2〜4.4となるように設定するのが好ましい。こうすれば、ゲルマニウムウェーハの被研磨面もシリコンウェーハの被研磨面もスクラッチ・傷の少ない状態となるし、表面粗さ(Ra)も良好な値になる。
本発明のウェーハ研磨液組成物をゲルマニウムウェーハとシリコンウェーハの両方の研磨に用いる場合において、酸化剤として過酸化水素を使用し、アルカリ成分として無機アルカリ成分を使用した場合には、研磨材の重量を100としたときの酸化剤の重量が0.4〜2.7となるように設定するのが好ましい。こうすれば、ゲルマニウムウェーハの被研磨面もシリコンウェーハの被研磨面もスクラッチ・傷が一層少ない状態となる。特に、研磨材の重量を100としたときの酸化剤の重量が0.4〜1.0となるように設定すると、表面粗さ(Ra)の値を低く抑えることができるしスクラッチ・傷をより一層少なくすることができるため、より好ましい。
本発明のウェーハ研磨液組成物中の水は、媒体として使用されるものであり、その含有量はウェーハを研磨するうえで各種の含有成分が適切な濃度になると共に適切な粘度となるよう適宜定めればよい。なお、本発明のウェーハ研磨液組成物は、ウェーハを研磨するのに適する濃度に調整したものを製造してもよいが、濃厚液として製造したものを使用時に適切な濃度に調整してもよい。
本発明のウェーハ研磨液組成物は、必要に応じて、通常この種のウェーハ研磨液組成物に含まれる成分を含有していてもよい。そのような成分としては、例えば、界面活性剤、洗浄剤、防錆剤、表面改質剤、粘度調整剤、抗菌剤、分散剤などが挙げられる。
本発明の研磨液組成物は、片面及び両面研磨機でウェーハを研磨する際に用いることができる。例えば、片面研磨機として、上面に研磨パッドを有し回転する定盤と、下面にウェーハを吸着保持して定盤の研磨面にそのウェーハを押し付けるよう定盤の上方に回転可能で且つ上下動可能に設けられた保持装置とを備えたものを使用する場合には、この研磨パッドに本発明の研磨液組成物を供給しながら保持装置に吸着保持されたウェーハを所定の加圧圧力で研磨パッドに押し付けて研磨を行う。研磨パッドは、スウェードタイプ、不織布タイプ、その他いずれのタイプも使用することができる。本発明の研磨液組成物は第1研磨(ラッピング)、第2研磨(仕上げ研磨、ポリシング)のいずれにも使用することができる。本発明の研磨液組成物は被研磨面のスクラッチ・傷等の発生が少ないため、仕上げの研磨に使用することができる。
同じ組成のウェーハ研磨液組成物を用いてゲルマニウムウェーハとシリコンウェーハとを研磨する場合、ゲルマニウムウェーハの研磨工程で上述したウェーハ研磨液組成物が供給される研磨パッドをゲルマニウムウェーハに押し当てるときの加圧圧力を、シリコンウェーハの研磨工程で上述したウェーハ研磨液組成物が供給される研磨パッドをシリコンウェーハに押し当てるときの加圧圧力の3〜5倍に設定して研磨を行うようにしてもよい。あるいは、ゲルマニウムウェーハの研磨工程で上述したウェーハ研磨液組成物が供給される研磨パッドをゲルマニウムウェーハに押し当てるときの加圧圧力を30〜35kPaに設定し、シリコンウェーハの研磨工程で上述したウェーハ研磨液組成物が供給される研磨パッドをシリコンウェーハに押し当てるときの加圧圧力を6〜10kPaに設定して研磨を行うようにしてもよい。このように加圧圧力を調整することにより、同じ組成のウェーハ研磨液組成物でもってゲルマニウムウェーハとシリコンウェーハの両方を良好に研磨することができる。
次に、本発明のウェーハ研磨液組成物を、実施例を用いて具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り、種々の態様で実施できることはいうまでもない。
[実施例1]
50%コロイダルシリカ(触媒化成工業(株)のカタロイドSi−50)80重量部、35%過酸化水素水5.0重量部、60%ヒドロキシエチルジホスホン酸0.5重量部、10%水酸化カリウム3.40重量部、水11.1重量部を混合し、濃厚液を調製した。pHは、D−13ガラス電極式水素イオン濃度計(株式会社堀場製作所)により測定したところ、10.11であった。この濃厚液100重量部に対し、純水100重量部を添加し混合することによりウェーハ研磨液組成物とした。得られたウェーハ研磨液組成物には、コロイダルシリカが20重量%、過酸化水素水が0.875重量%、ヒドロキシエチルジホスホン酸が0.15重量%、水酸化カリウムが0.17重量%含まれている。
[実施例2〜9,比較例1〜5]
実施例2〜9,比較例1〜5では、濃縮液の各成分の種類や配合量、pHを表1に示すように変更した以外は、実施例1に準じて濃厚液を調製した。各実施例では、濃厚液全体で100重量部となるように水を加えた。調製した濃厚液100重量部に対し、純水100重量部を添加し混合することによりウェーハ研磨液組成物とした。得られたウェーハ研磨液組成物に含まれる各成分の純分の重量%を表2に示す。なお、コロイダルシリカは、実施例3ではデュポン社製のサイトンHT−50を使用したが、その他は実施例1と同様、触媒化成工業(株)のカタロイドSi−50を使用した。これらのコロイダルシリカの平均粒径は20〜70nmである。
Figure 0004749775
Figure 0004749775
[比較例6]
特開2002−327170の実施例1に準じて調製した。すなわち、40%コロイダルシリカ17.5重量部(純分で7重量%)、35%過酸化水素2.86重量部(純分で1重量%)、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(ヒドロキシエタンジホスホン酸)0.45重量部を混合し、残りを水として、合計100重量部とした。
[研磨試験]
シリコンウェーハとしてディスクの直径が4インチのものを使用し、ゲルマニウムウェーハとしてディスクの直径が1インチのものを使用した。また、研磨試験機として片面ラッピングマシンSLM−100(不二越機械工業社)、研磨パッドとしてスウェード状のポリウレタン(ローデル社)を使用し、研磨パッドへのウェーハ研磨液の供給量を200mL/minとし、1回の研磨時間を60分として、ラッピング(研磨加工)を行ったあとのディスクにつきポリシング(鏡面加工)を行い、ウェーハを洗浄、乾燥後に被研磨面の特性評価に供した。ポリシングは同じ条件で3回実施し、各データ値は3回の平均値とした。なお、ポリシング時の加圧圧力は、ゲルマニウムウェーハの場合333g/cm2(32.7kPa)とし、シリコンウェーハの場合82g/cm2(8.0kPa)とした。また、ポリシングの前段階のラッピングについては、ポリシング時と同じウェーハ研磨液を用いて30分間1次ラップを行った。
[被研磨面の特性評価]
被研磨面の特性評価は、研磨速度、表面粗さ(Ra)、スクラッチ・傷の有無の3つの項目について行った。研磨速度は、下記数1式により求めた。また、表面粗さ(Ra)は、算術平均粗さであり、光干渉式非接触3次元表面形状計測装置であるZYGO New View5000(ザイゴ社)を用いて測定した。この測定は、0.08mm以上の周波数をカットして行った。スクラッチ・傷の有無は、光学顕微鏡を用い、倍率100倍でウェーハ表面を90度おきに1箇所の測定面積を5.000mm×2.000mmとして4箇所測定し、スクラッチ・傷の個数を調べ、スクラッチ・傷が認められなかったものを評価Sとし、スクラッチ・傷が5個未満だったものを評価Aとし、スクラッチ・傷が5個以上10個未満だったものを評価Bとし、スクラッチ・傷が10個以上だったものを評価Cとした。各実施例、各比較例の評価結果を表3に示す。
Figure 0004749775
Figure 0004749775
表3に示すように、比較例1〜6ではゲルマニウムウェーハの被研磨面はスクラッチ・傷が多く表面粗さ(Ra)が測定不能だったのに対して、実施例1〜9ではゲルマニウムウェーハの被研磨面はスクラッチ・傷がほとんどなく表面粗さ(Ra)も良好な値が得られた。また、比較例5,6では、シリコンウェーハの被研磨面はスクラッチ・傷がほとんどなく表面粗さ(Ra)も良好な値が得られたものの、ゲルマニウムウェーハの被研磨面はスクラッチ・傷が多く表面粗さ(Ra)が測定不能だったのに対して、実施例1〜7では、シリコンウェーハ及びゲルマニウムウェーハの両方の被研磨面ともスクラッチ・傷がほとんどなく表面粗さ(Ra)も良好な値が得られた。特に実施例3〜6,8〜9では、両方の被研磨面ともスクラッチ・傷が全く見られなかった。
なお、実施例6〜9ではアルカリ成分として有機アミンを用いているが、環境面を考慮すれば、無機アルカリ成分を用いる実施例1〜5の方が好ましい。

Claims (6)

  1. ゲルマニウムウェーハを研磨するときに使用するウェーハ研磨液組成物であって、
    研磨材、酸化剤、有機ホスホン酸、アルカリ成分及び水を含有し、イオン交換物質を含有せず、pHが9〜11であり、
    前記研磨材はコロイダルシリカ、ヒュームドシリカ及び湿式合成シリカからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
    前記酸化剤は過酸化水素であり、
    前記有機ホスホン酸はアミノトリメチレンホスホン酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸及びこれらの塩からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
    前記研磨材の純分の重量を100としたときの前記酸化剤の重量が0.2〜4.4である、
    ウェーハ研磨液組成物。
  2. シリコンウェーハを研磨するときにも使用可能な請求項1に記載のウェーハ研磨液組成物。
  3. 前記アルカリ成分は無機アルカリ成分であり、
    前記研磨材の重量を100としたときの前記酸化剤の重量が0.4〜2.7である、
    請求項1又は2に記載のウェーハ研磨液組成物。
  4. 前記研磨材の重量を100としたときの前記酸化剤の重量が0.4〜1.0である、
    請求項3に記載のウェーハ研磨液組成物。
  5. ゲルマニウムウェーハとシリコンウェーハとを同じ組成の研磨液組成物で研磨するウェーハ研磨方法であって、
    ゲルマニウムウェーハの研磨工程で請求項1〜4のいずれかに記載のウェーハ研磨液組成物が供給される研磨パッドをゲルマニウムウェーハに押し当てるときの加圧圧力を、シ
    リコンウェーハの研磨工程で請求項1〜4のいずれかに記載のウェーハ研磨液組成物が供給される研磨パッドをシリコンウェーハに押し当てるときの加圧圧力の3〜5倍に設定する、
    ウェーハ研磨方法。
  6. ゲルマニウムウェーハとシリコンウェーハとを同じ組成の研磨液組成物で研磨するウェーハ研磨方法であって、
    ゲルマニウムウェーハの研磨工程で請求項1〜4のいずれかに記載のウェーハ研磨液組成物が供給される研磨パッドをゲルマニウムウェーハに押し当てるときの加圧圧力を30〜35kPaに設定し、シリコンウェーハの研磨工程で請求項1〜4のいずれかに記載のウェーハ研磨液組成物が供給される研磨パッドをシリコンウェーハに押し当てるときの加圧圧力を6〜10kPaに設定する、
    ウェーハ研磨方法。
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