JP2016101158A - 焙煎コーヒー豆の製造方法 - Google Patents

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Ryohei Yamaoka
亮平 山岡
丸山 栄造
Eizo Maruyama
栄造 丸山
斉藤 淳
Atsushi Saito
淳 斉藤
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Abstract

【課題】クロロゲン酸類を損なうことなく、過酸化水素及びヒドロキシハイドロキノンを選択的に低減した焙煎コーヒー豆の製造方法を提供すること。【解決手段】原料焙煎コーヒー豆を、下記の(A1)及び(B)を含む工程に供する、焙煎コーヒー豆の製造方法。(A1)原料焙煎コーヒー豆に対して5〜95質量%のペルオキシダーゼ活性を有する酵素水溶液と接触させる工程(B)1〜150℃の温度で保持する工程【選択図】なし

Description

本発明は、焙煎コーヒー豆の製造方法に関する。
コーヒー飲料にはポリフェノールの一種である、クロロゲン酸、カフェ酸、フェルラ酸等のクロロゲン酸類が含まれており、クロロゲン酸類は血圧降下作用等の優れた生理活性を有することが知られている。しかしながら、生コーヒー豆を焙煎すると、ヒドロキシハイドロキノンが発生し、このヒドロキシハイドロキノンがクロロゲン酸類の生理作用を阻害することが報告されている。したがって、クロロゲン酸類による生理作用を十分発現させるためには、クロロゲン酸類の含有量が高く、かつヒドロキシハイドロキノンの含有量の低い焙煎コーヒー豆とすることが有利である。そこで、ヒドロキシハイドロキノン量を低減させた焙煎コーヒー豆の製造方法として、例えば、予め大気圧下で80〜150℃に加熱した原料焙煎コーヒー豆を、6.7kPa以下の真空条件下、90〜150℃にて加熱処理する方法が提案されている(特許文献1)。また、原料焙煎コーヒー豆を水系溶媒に浸漬させて、原料焙煎コーヒー豆からヒドロキシハイドロキノンを抽出する方法も提案されている(特許文献2)。
また、生コーヒー豆には過酸化水素が含まれていないが、焙煎により変異原性を有する過酸化水素が発生することが知られている。そこで、インスタントコーヒー液に、ペルオキシダーゼ又はカタラーゼを添加することにより、インスタントコーヒー液中の過酸化水素を除去する技術が報告されているが(特許文献3及び4)、焙煎コーヒー豆中の過酸化水素の低減については知られていない。
特開2011−055716号公報 特開2008−178399号公報 特開昭60−62945号公報 特開平3−127950号公報
本発明の課題は、クロロゲン酸類を損なうことなく、過酸化水素及びヒドロキシハイドロキノンを選択的に低減した焙煎コーヒー豆の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑み検討した結果、原料焙煎コーヒー豆を特定の酵素の水溶液又は粉末と接触させる工程、所定の温度にて保持する工程を含む工程に供することにより、クロロゲン酸類を損なうことなく、過酸化水素及びヒドロキシハイドロキノンを選択的に低減した焙煎コーヒー豆が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、原料焙煎コーヒー豆を、下記の(A1)及び(B)を含む工程に供する、焙煎コーヒー豆の製造方法を提供するものである。
(A1)原料焙煎コーヒー豆に対して5〜95質量%のペルオキシダーゼ活性を有する酵素水溶液と接触させる工程
(B)1〜150℃の温度で保持する工程
本発明はまた、原料焙煎コーヒー豆を、下記の(A2)及び(B)を含む工程に供する、焙煎コーヒー豆の製造方法を提供するものである。
(A2)ペルオキシダーゼ活性を有する酵素粉末と接触させる工程
(B)1〜150℃の温度で保持する工程
本発明は更に、焙煎コーヒー豆100g当たりの(A)過酸化水素の含有量が20mg以下であり、かつ(B)ヒドロキシハイドロキノンの含有量が20mg以下である、焙煎コーヒー豆を提供するものである。
本発明によれば、クロロゲン酸類を損なうことなく、過酸化水素及びヒドロキシハイドロキノンを選択的に低減した焙煎コーヒー豆を簡便な操作で効率よく製造することができる。また、本発明によれば、過酸化水素及びヒドロキシハイドロキノンが通常含まれる量よりも低減された焙煎コーヒー豆を提供することができる。
(焙煎コーヒー豆の製造方法)
以下、本発明の焙煎コーヒー豆の製造方法の好適な実施形態を詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
本実施形態に係る焙煎コーヒー豆の製造方法は、工程(A1)及び工程(B)を含む工程に供するものである。工程(A1)及び工程(B)は、任意の順序で行うことができる。以下、各工程について詳細に説明する。
<工程(A1)>
工程(A1)は、原料焙煎コーヒー豆又は後述する工程(B)後の原料焙煎コーヒー豆(以下、「原料焙煎コーヒー豆等」とも称する)を、原料焙煎コーヒー豆に対して5〜95質量%のペルオキシダーゼ活性を有する酵素水溶液と接触させる工程である。
本発明で使用する原料焙煎コーヒー豆の豆種としては、例えば、アラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種及びアラブスタ種のいずれでもよい。また、コーヒー豆の産地は特に限定されないが、例えば、ブラジル、コロンビア、タンザニア、モカ、キリマンジャロ、マンデリン、ブルーマウンテン、グアテマラ、ベトナム、インドネシア等が挙げられる。
原料焙煎コーヒー豆は、生コーヒー豆を焙煎したものでも、市販品でもよい。生コーヒー豆の焙煎方法は特に制限はなく、公知の方法を適宜選択することができる。例えば、焙煎温度は、好ましくは180〜300℃、より好ましくは190〜280℃、更に好ましくは200〜280℃であり、加熱時間は、所望の焙煎度が得られるように適宜設定可能である。また、焙煎装置としては、例えば、焙煎豆静置型、焙煎豆移送型、焙煎豆攪拌型等を使用することができる。具体的には、棚式乾燥機、コンベア式乾燥機、回転ドラム型乾燥機、回転V型乾燥機等が挙げられる。加熱方式としては、直火式、熱風式、半熱風式、遠赤外線式、赤外線式、マイクロ波式、過熱水蒸気式等を挙げることができる。
原料焙煎コーヒー豆のL値は、風味の観点から、10以上が好ましく、12以上がより好ましく、15以上が更に好ましく、そして40以下が好ましく、35以下がより好ましく、30以下が更に好ましく、28以下がより更に好ましい。かかるL値の範囲としては、好ましくは10〜40、より好ましくは12〜35、更に好ましくは15〜30、より更に好ましくは15〜28である。ここで、本明細書において「L値」とは、黒をL値0とし、また白をL値100として、焙煎コーヒー豆の明度を色差計で測定したものである。色差計として、例えば、スペクトロフォトメーター SE2000((株)日本電色社製)を用いることができる。
原料焙煎コーヒー豆は、1種又は2種以上を使用することができる。2種以上の原料焙煎コーヒー豆を使用する場合、豆種や産地の異なるコーヒー豆だけでなく、焙煎度の異なるコーヒー豆を使用することも可能である。焙煎度の異なるコーヒー豆を使用する場合、L値が上記範囲外のものを用いても差し支えないが、L値の平均値が上記範囲内となるように適宜組み合わせて使用することが好ましい。L値の平均値は、使用する原料焙煎コーヒー豆のL値に、当該原料焙煎コーヒー豆の含有質量比率を乗じた値の総和として求められる。
また、原料焙煎コーヒー豆は、未粉砕のものでも、粉砕したものでもよい。中でも、過酸化水素及びヒドロキシハイドロキノンの低減の観点から、粉砕したものが好ましい。原料焙煎コーヒー豆の粉砕方法は特に制限されず、公知の方法及び装置を用いることができるが、例えば、木槌、ハンマーの他、カッターミル、ハンマーミル、ジェットミル、インパクトミル、ウィレー粉砕機等の粉砕装置を挙げることができる。
粉砕された原料焙煎コーヒー豆の平均粒径は、過酸化水素及びヒドロキシハイドロキノン量の低減の観点から、5mm以下が好ましく、2.5mm以下がより好ましく、1.5mm以下が更に好ましく、0.9mm以下がより更に好ましく、また生産効率の観点から、0.001mm以上が好ましく、0.01mm以上がより好ましく、0.05mm以上が更に好ましく、0.1mm以上がより更に好ましい。かかる平均粒径の範囲としては、好ましくは0.001〜5mm、より好ましくは0.01〜2.5mm、更に好ましくは0.05〜1.5mm、より更に好ましくは0.1〜0.9mmである。なお、本明細書において「平均粒径」とは、レーザ回折・散乱法粒度分布測定装置により測定される体積基準の累積粒度分布曲線において50%(d50)に相当する粒子径である。なお、Tyler標準篩、ASTM標準篩、JIS標準篩等を用いて平均粒径が上記範囲内となるように分級することも可能であり、また所望する平均粒径がレーザ回折・散乱法粒度分布測定装置の測定範囲外である場合にも前記篩を用いて分級することができる。
ペルオキシダーゼ活性を有する酵素としては、例えば、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、アスコルビン酸ペルオキシダーゼ、ヘムペルオキシダーゼ、ラクトペルオキシダーゼ、ミエロペルオキシダーゼ、セイヨウワサビペルオキシダーゼ等が挙げられ、中でも、カタラーゼが好ましい。
ペルオキシダーゼ活性を有する酵素の起源は、動物由来でも、微生物由来でもよく、特に限定されない。例えば、カタラーゼの場合、例えば、ウシ肝臓由来のもの、アスペルギルス(Aspergillu)属に属する微生物(例えば、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger))や、ミクロコッカス(Micrococcus)属に属する微生物(例えば、ミクロコッカ
ス・リソデイクチクス(Micrococcus lysodeikticus))等に由来するもの等を挙げることができる。また、カタラーゼとして市販品を使用することも可能であり、例えば、スミチームCTS(新日本化学工業社製)、レオネットS(ナガセケムテックス社製)等を挙げることができる。
ペルオキシダーゼ活性を有する酵素の力価は、酵素の種類により適宜選択することが可能である。例えば、カタラーゼの場合、力価が50U/g以上であることが好ましく、500U/g以上がより好ましく、5,000U/g以上が更に好ましく、10,000U/g以上が更に好ましく、20,000U/g以上が更に好ましく、30,000U/g以上が更に好ましく、40,000U/g以上がより更に好ましく、50,000U/g以上が殊更に好ましい。なお、ペルオキシダーゼ活性を有する酵素の力価の上限値は特に限定されない。ここで、本明細書において「1U」とは、30℃、pH7.0にて過酸化水素を毎分1μmol分解する酵素の活力を示し、1g当たりの酵素活力量を力価(酵素力価)という。
酵素水溶液は、ペルオキシダーゼ活性を有する酵素を水に溶解して調製することができる。酵素水溶液の調製に使用する水としては、例えば、水道水、蒸留水、イオン交換水、天然水等を適宜選択することができる。なお、ヒドロキシハイドロキノンの低減の観点から、酵素水溶液は、当該酵素水溶液中に水が、焙煎コーヒー豆に対して、好ましくは20質量%以上、より好ましくは25質量%以上、更に好ましくは30質量%以上、より更に好ましくは35質量%以上含まれるように調製することが望ましい。
また、酵素水溶液100g当たりのペルオキシダーゼ活性を有する酵素の含有量は、過酸化水素の低減の観点から、酵素活性基準として、100PODU以上が好ましく、1,000PODU以上がより好ましく、5,000PODU以上が更に好ましく、10,000PODU以上が更に好ましく、20,000PODU以上が更に好ましく、30,000PODU以上が更に好ましく、40,000PODU以上が更に好ましく、50,000PODU以上がより更に好ましく、100,000PODU以上が殊更に好ましい。
なお、酵素水溶液100g当たりのペルオキシダーゼ活性を有する酵素の含有量の上限値は特に限定されないが、風味バランスの観点から、酵素活性基準として、1,000,000PODU以下が好ましく、950,000PODU以下がより好ましく、900,000PODU以下が更に好ましく、850,000PODU以下がより更に好ましく、800,000PODU以下が殊更に好ましい。酵素水溶液100g当たりのペルオキシダーゼ活性を有する酵素の含有量の範囲としては、酵素活性基準として、好ましくは100〜1,000,000PODU、より好ましくは1,000〜950,000PODU、更に好ましくは10,000〜900,000PODU、更に好ましくは20,000〜900,000PODU、更に好ましくは30,000〜900,000PODU、更に好ましくは40,000〜900,000PODU、より更に好ましくは50,000〜850,000PODU、殊更に好ましくは100,000〜800,000PODUである。ここで、本明細書において「PODU」とは、ペルオキシダーゼ活性を表す。
ペルオキシダーゼ活性を有する酵素水溶液と接触させる方法としては、例えば、原料焙煎コーヒー豆等に、ペルオキシダーゼ活性を有する酵素水溶液を添加する方法を挙げることができる。酵素水溶液の添加方法は特に限定されないが、例えば、原料焙煎コーヒー豆等に、酵素水溶液を直接投入する方法、酵素水溶液を噴霧する方法等を挙げることができる。また、酵素水溶液の添加後、あるいは酵素水溶液を添加しながら、原料焙煎コーヒー豆等を撹拌混合することが好ましい。なお、酵素水溶液の添加は、常圧下、減圧下及び加圧下のいずれでもよいが、添加のし易さの観点から、常圧下がよい。また、酵素水溶液を添加する際の原料焙煎コーヒー豆等の温度は、好ましくは10〜100℃、より好ましくは15〜70℃、更に好ましくは18〜50℃、より更に好ましくは18〜25℃である。
また、酵素水溶液は、全量を連続的に添加しても、複数回に分けて添加してもよい。また、酵素水溶液を添加する際の雰囲気温度は、後述する保持する温度に近い温度がよいが、温度調整のし易さの観点から、好ましくは10〜100℃、より好ましくは15〜70℃、更に好ましくは18〜50℃、より更に好ましくは18〜25℃である。
酵素水溶液の添加量は、原料焙煎コーヒー豆等を酵素水溶液に浸漬させて原料焙煎コーヒー豆等からヒドロキシハイドロキノンを抽出するのに十分な量である必要はなく、原料焙煎コーヒー豆等の表面の一部を酵素水溶液と接触させることができる量であればよい。具体的には、例えば、酵素水溶液の添加量は、原料焙煎コーヒー豆に対して、過酸化水素及びヒドロキシハイドロキノンの低減の観点から、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、15質量%以上が更に好ましく、20質量%以上がより更に好ましく、30質量%以上が殊更に好ましく、またクロロゲン酸類の溶出防止の観点から、95質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましく、85質量%以下が更に好ましく、80質量%以下がより更に好ましく、75質量%以下が殊更に好ましい。酵素水溶液の添加量の範囲としては、原料焙煎コーヒー豆に対して、好ましくは5〜95質量%、好ましくは10〜90質量%、より好ましくは15〜85質量%、更に好ましくは20〜80質量%、より更に好ましくは30〜75質量%である。
また、原料焙煎コーヒー豆1g当たりのペルオキシダーゼ活性を有する酵素の添加量は、過酸化水素の低減の観点から、酵素活性基準として、5PODU以上が好ましく、50PODU以上がより好ましく、200PODU以上が更に好ましく、350PODU以上が更に好ましく、500PODU以上がより更に好ましく、そして2,000PODU以下が好ましく、1,500PODU以下がより好ましく、1,200PODU以下がより好ましく、1,000PODU以下がより更に好ましい。原料焙煎コーヒー豆1g当たりのペルオキシダーゼ活性を有する酵素の含有量の範囲としては、酵素活性基準として、好ましくは5〜2,000PODU、より好ましくは50〜1,500PODU、より好ましくは200〜1,200PODU、更に好ましくは350〜1,000PODU、より更に好ましくは500〜1,000PODUである。
<工程(B)>
工程(B)は、原料焙煎コーヒー豆又は工程(A1)後の原料焙煎コーヒー豆を、1〜150℃の温度で保持する工程である。ここで、「保持」とは、原料焙煎コーヒー豆を一定温度に保たれた状態、あるいは、1〜150℃の範囲内で経時的に温度を変動さながら維持することをいい、焙煎コーヒー豆から抽出溶媒を用いてコーヒー抽出液を得る抽出操作は包含されない。保持工程では、原料焙煎コーヒー豆中においてヒドロキシハイドロキノンの酸化反応及び/又は重合反応が促進又は熟成されるため、原料焙煎コーヒー豆中のヒドロキシハイドロキノンが低減される。
かかる保持工程は、密封状態で行うことが好ましい。ここで、本明細書において「密閉状態」とは、蒸気や空気等のガスの流通が遮断され、原料焙煎コーヒー豆等が開放大気系に直接接触しないことをいう。例えば、原料焙煎コーヒー豆等を密閉容器に収容して保持工程を行えばよい。密閉容器はガスの流通を遮断できれば、その形状及び材質は特に限定されないが、加熱により変質せず、かつ加圧に耐え得る容器が好ましく、例えば、金属製容器、ガラス製容器等を挙げることができる。密閉容器の具体例としては、例えば、レトルトパウチ、缶、ビン、ビーカー等が挙げられ、缶、ピン及びビーカーは、栓や蓋により密閉可能で、かつ開閉自在なものが好ましい。
また、保持工程においては、原料焙煎コーヒー豆等を所望の温度にて所定時間保持するために、例えば、恒温槽、乾燥機、オートクレーブ等の装置を適宜使用することができる。なお、保持工程は、常圧下、加圧下又は減圧下で行うことが可能であるが、常圧下で行うことが好ましい。
保持温度は、過酸化水素及びヒドロキシハイドロキノンの低減、生産効率の観点から、20℃以上が好ましく、25℃以上がより好ましく、30℃以上が更に好ましく、35℃以上がより更に好ましく、そして100℃以下が好ましく、90℃以下がより好ましく、80℃以下が更に好ましく、70℃以下がより更に好ましい。かかる保持温度の範囲としては、好ましくは20〜100℃、より好ましくは25〜90℃、更に好ましくは30〜80℃、より更に好ましくは35〜70℃である。
保持時間は保持温度により適宜選択することが可能であるが、過酸化水素及びヒドロキシハイドロキノンの低減の観点から、1分以上が好ましく、10分以上がより好ましく、20分以上が更に好ましく、30分以上がより更に好ましく、40分以上がより更に好ましく、また風味バランス、生産効率の観点から、200分以下が好ましく、150分以下がより好ましく、120分以下が更に好ましく、90分以下がより更に好ましい。かかる保持時間の範囲としては、好ましくは1〜200分、より好ましくは10〜150分、更に好ましくは20〜120分、更に好ましくは30〜90分、より更に好ましくは40〜90分である。ここで、本明細書において「保持時間」とは、予め所定の温度に制御された装置を使用する場合は、当該装置に原料焙煎コーヒー豆を収容してからの経過時間をいう。また、装置に原料焙煎コーヒー豆等を収容後に温度設定する場合は、所定の温度に到達してからの経過時間をいう。
保持工程後、装置から焙煎コーヒー豆を取り出し、加熱処理した場合には焙煎コーヒー豆を冷却することもできる。
本実施形態においては、過酸化水素及びヒドロキシハイドロキノンの低減の観点から、工程(A1)の後、工程(B)を行うことが好ましい。
〔第2実施形態〕
本実施形態に係る焙煎コーヒー豆の製造方法は、工程(A2)及び工程(B)を含む工程に供するものである。工程(A2)及び工程(B)は、任意の順序で行うことができる。なお、工程(B)の具体的態様は、第1実施形態において説明したとおりである。以下、工程(A2)について詳細に説明する。
<工程(A2)>
工程(A2)は、原料焙煎コーヒー豆又は工程(B)後の原料焙煎コーヒー豆を、ペルオキシダーゼ活性を有する酵素粉末と接触させる工程である。
原料焙煎コーヒー豆の豆種、産地及びL値の具体的構成は、第1実施形態において説明したとおりである。また、原料焙煎コーヒー豆は、未粉砕のものでも、粉砕したものでもよく、粉砕された原料焙煎コーヒー豆の具体的構成は、第1実施形態において説明したとおりである。
本実施形態で使用するペルオキシダーゼ活性を有する酵素は、その形態が粉末状であれば特に限定なく使用することが可能であり、第1実施形態において説明したものと同様のものを使用することができる。
酵素粉末の平均粒径(d50)は特に限定されないが、通常1〜500μm、好ましくは10〜100μm、更に好ましくは50〜80μmである。
ペルオキシダーゼ活性を有する酵素粉末と接触させる方法としては、例えば、原料焙煎コーヒー豆等に、ペルオキシダーゼ活性を有する酵素粉末を添加する方法を挙げることができる。
酵素粉末の添加方法は特に限定されないが、例えば、原料焙煎コーヒー豆等に、酵素粉末を直接投入する方法等を挙げることができる。また、酵素粉末の添加後、あるいは酵素粉末を添加しながら、原料焙煎コーヒー豆等を撹拌混合することが好ましい。なお、酵素粉末の添加は、常圧下、減圧下及び加圧下のいずれでもよいが、添加のし易さの観点から、常圧下がよい。また、酵素粉末を添加する際の原料焙煎コーヒー豆等の温度は、好ましくは10〜100℃、より好ましくは15〜70℃、更に好ましくは18〜50℃、より更に好ましくは18〜25℃である。
また、酵素粉末は、全量を連続的に添加しても、複数回に分けて添加してもよい。また、酵素粉末を添加する際の雰囲気温度は、温度調整のし易さの観点から、好ましくは10〜100℃、より好ましくは15〜70℃、更に好ましくは18〜50℃、より更に好ましくは18〜25℃である。
原料焙煎コーヒー豆1g当たりのペルオキシダーゼ活性を有する酵素粉末の使用量は、過酸化水素の低減の観点から、酵素活性基準として、5PODU以上が好ましく、50PODU以上がより好ましく、200PODU以上が更に好ましく、350PODU以上が更に好ましく、500PODU以上がより更に好ましく、そして2,000PODU以下が好ましく、1,500PODU以下がより好ましく、1,200PODU以下がより好ましく、1,000PODU以下がより更に好ましい。原料焙煎コーヒー豆1g当たりのペルオキシダーゼ活性を有する酵素の含有量の範囲としては、酵素活性基準として、好ましくは5〜2,000PODU、より好ましくは50〜1,500PODU、更に好ましくは200〜1,200PODU、より更に好ましくは350〜1,000PODU、殊更に好ましくは500〜1,000PODUである。
本実施形態においては、過酸化水素及びヒドロキシハイドロキノンの低減の観点から、工程(B)の後、工程(A2)を行うことが好ましい。
また、本発明においては、前述の原料焙煎コーヒー豆として、原料焙煎コーヒー豆に対して水を添加したもの、あるいは、空気中の湿気などで予め水分を含んでいるものを使用してもよい。このような水で湿潤した原料焙煎コーヒー豆を使用する場合には、工程(B)を行った後、工程(A1)又は工程(A2)を行うことが好ましく、工程(B)を行った後、工程(A2)を行うことが更に好ましい。
水の添加方法は、酵素水溶液と同様の方法を採用することができる。また、水の添加後、あるいは水を添加しながら、原料焙煎コーヒー豆を撹拌混合することが好ましい。なお、水の添加は、常圧下、減圧下及び加圧下のいずれでもよいが、中でも、常圧下がよい。
また、水を添加する際の原料焙煎コーヒー豆の温度及び雰囲気温度は、好ましくは10〜100℃、より好ましくは15〜70℃、更に好ましくは18〜50℃、より更に好ましくは18〜25℃である。
原料焙煎コーヒー豆に添加する水としては、前述と同様に、水道水、蒸留水、イオン交換水、天然水等を適宜選択することができる。また、水の温度は、保持する温度に近い温度がよいが、水温調整のし易さの観点から、好ましくは10〜100℃、より好ましくは15〜70℃、更に好ましくは18〜50℃、より更に好ましくは18〜25℃である。
水の添加量は、原料焙煎コーヒー豆の表面の一部を水と接触させることができる量であればよい。具体的には、例えば、ヒドロキシハイドロキノンの低減の観点から、原料焙煎コーヒー豆に対して、1質量%以上が好ましく、5質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、20質量%以上が更に好ましく、25質量%以上がより更に好ましく、そして95質量%以下が好ましく、85質量%以下がより好ましく、80質量%以下が更に好ましく、70質量%以下がより更に好ましい。かかる水の添加量の範囲としては、原料焙煎コーヒー豆に対して、好ましくは1〜95質量%、より好ましくは5〜95質量%、更に好ましくは15〜85質量%、より更に好ましくは20〜80質量%、殊更に好ましくは25〜70質量%である。なお、水は、全量を連続的に添加しても、複数回に分けて添加してもよい。
原料焙煎コーヒー豆と水を接触後、その状態を保持することができる。保持工程は、前述の工程(B)と同様に、恒温槽、乾燥機、オートクレーブ等の装置を適宜使用することが可能であり、密封状態で行うこともできる。また、常圧下、加圧下又は減圧下で保持工程を行うことが可能であり、中でも、常圧下が好ましい。
保持温度は、ヒドロキシハイドロキノンの低減、生産効率の観点から、20℃以上が好ましく、25℃以上がより好ましく、30℃以上が更に好ましく、35℃以上がより更に好ましく、また風味バランスの観点から、100℃以下が好ましく、90℃以下がより好ましく、80℃以下が更に好ましく、70℃以下がより更に好ましい。かかる保持温度の範囲としては、好ましくは20〜100℃、より好ましくは25〜90℃、更に好ましくは30〜80℃、より更に好ましくは35〜70℃である。
保持時間は保持温度により適宜選択することが可能であるが、ヒドロキシハイドロキノンの低減の観点から、1分以上が好ましく、10分以上がより好ましく、20分以上が更に好ましく、30分以上がより更に好ましく、また風味バランス、生産効率の観点から、200分以下が好ましく、150分以下がより好ましく、120分以下が更に好ましく、90分以下がより更に好ましい。かかる保持時間の範囲としては、好ましくは1〜200分、より好ましくは10〜150分、更に好ましくは20〜120分、より更に好ましくは30〜90分である。
保持工程後、装置から原料焙煎コーヒー豆を取り出し、必要により原料焙煎コーヒー豆を冷却してから、本発明の製造方法に供することができる。
このようにして本発明の焙煎コーヒー豆を得ることができるが、製造後の焙煎コーヒー豆を乾燥してもよい。乾燥方法としては、例えば、乾燥機等で加熱乾燥する方法、送風ファンを用いて乾燥する方法、減圧乾燥する方法、凍結乾燥する方法等を挙げられ、2種以上を組み合わせて行うこともできる。なお、乾燥後の焙煎コーヒー豆の含水率は、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましく、5質量%以下がより更に好ましい。なお、含水率は、常圧加熱乾燥法により測定することが可能であり、具体的には、試料約1gを秤量し、105℃で6時間加熱処理した後、加熱処理後の試料を秤量し、加熱処理前後の試料の質量から算出することができる。具体的には以下の式を用いて算出することができる。
含水率(質量%)=([加熱処理前のコーヒー豆の質量(g)]−[加熱処理後のコーヒー豆の質量(g)])/[加熱処理前のコーヒー豆の質量(g)]×100
(焙煎コーヒー豆)
本発明の焙煎コーヒー豆の豆種としては、例えば、アラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種及びアラブスタ種のいずれでもよい。また、コーヒー豆の産地は特に限定されないが、例えば、ブラジル、コロンビア、タンザニア、モカ、キリマンジャロ、マンデリン、ブルーマウンテン、グアテマラ、ベトナム、インドネシア等が挙げられる。
焙煎コーヒー豆のL値は、風味の観点から、10以上が好ましく、12以上がより好ましく、15以上が更に好ましく、そして40以下が好ましく、35以下がより好ましく、30以下が更に好ましく、28以下がより更に好ましい。かかるL値の範囲としては、好ましくは10〜40、より好ましくは12〜35、更に好ましくは15〜30、より更に好ましくは15〜28である。
本発明の焙煎コーヒー豆は、1種でも、2種以上が混合されたものでもよい。2種以上の焙煎コーヒー豆の混合物である場合、豆種や産地の異なるコーヒー豆だけでなく、焙煎度の異なるコーヒー豆の組み合わせであってもよい。焙煎度の異なるコーヒー豆の混合物である場合、L値が上記範囲外のものが含まれていても差し支えないが、L値の平均値が上記範囲内であり、かつ(A)過酸化水素及び(B)ヒドロキシハイドロキノンの各含有量が後述する範囲内となるように適宜組み合わせられる。L値の平均値は、焙煎コーヒー豆のL値に、当該焙煎コーヒー豆の含有質量比率を乗じた値の総和として求められる。
本発明の焙煎コーヒー豆は、(A)過酸化水素及び(B)ヒドロキシハイドロキノンが焙煎コーヒー豆中に通常含まれる量よりも低減されていることを特徴とする。
すなわち、本発明の焙煎コーヒー豆は、焙煎コーヒー豆中の(A)過酸化水素の含有量が焙煎コーヒー豆100g当たり20mg以下であるが、15mg以下が好ましく、10mg以下がより好ましく、5mg以下が更に好ましく、3mg以下がより更に好ましい。
かかる(A)過酸化水素の含有量の下限値は特に限定されず、焙煎コーヒー豆100g当たり0mgであってもよいが、生産効率の観点から、焙煎コーヒー豆100g当たり、0.001mg以上が好ましく、0.01mg以上がより好ましく、0.1mg以上が更に好ましい。焙煎コーヒー豆中の(A)過酸化水素の含有量の範囲としては、焙煎コーヒー豆100g当たり、好ましくは0.001〜20mg、より好ましくは0.001〜15mg、更に好ましくは0.01〜10mg、より更に好ましくは0.01〜5mg、更に好ましくは0.1〜3mgである。なお、過酸化水素の含有量が0mgとは、後掲の実施例に記載の「過酸化水素の測定」において、過酸化水素の含有量が検出限界以下である場合も包含する概念である。
また、本発明の焙煎コーヒー豆は、焙煎コーヒー豆中の(B)ヒドロキシハイドロキノンの含有量が焙煎コーヒー豆100g当たり20mg以下であるが、生理効果の観点から、10mg以下が好ましく、5mg以下がより好ましく、1mg以下が更に好ましい。かかる(B)ヒドロキシハイドロキノンの含有量の下限値は特に限定されず、焙煎コーヒー豆100g当たり0mgであってもよいが、生産効率の観点から、焙煎コーヒー豆100g当たり、0.001mg以上が好ましく、0.01mg以上がより好ましく、0.1mg以上が更に好ましい。焙煎コーヒー豆中の(B)ヒドロキシハイドロキノンの含有量の範囲としては、焙煎コーヒー豆100g当たり、好ましくは0.001〜20mg、より好ましくは0.001〜10mg、更に好ましくは0.01〜5mg、より更に好ましくは0.1〜1mgである。なお、ヒドロキシハイドロキノンの含有量が0mgとは、後掲の実施例に記載の「ヒドロキシハイドロキノンの分析」において、ヒドロキシハイドロキノンの含有量が検出限界以下である場合も包含する概念である。
更に、本発明の焙煎コーヒー豆は、(C)クロロゲン酸類の含有量が、生理効果増強の観点から、焙煎コーヒー豆100g当たり、100mg以上が好ましく、300mg以上がより好ましく、500mg以上が更に好ましく、また風味の観点から、4500mg以下が好ましく、4000mg以下がより好ましく、3500mg以下が更に好ましい。かかるクロロゲン酸類の含有量の範囲としては、焙煎コーヒー豆100g当たり、好ましくは100〜4500mg、より好ましくは300〜4000mg、更に好ましくは500〜3500mgである。ここで、本明細書において「クロロゲン酸類」とは、3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸及び5−カフェオイルキナ酸のモノカフェオイルキナ酸と、3−フェルラキナ酸、4−フェルラキナ酸及び5−フェルラキナ酸のモノフェルラキナ酸を併せての総称であり、本発明においては、上記6種のクロロゲン酸類のうち少なくとも1種を含有すればよい。また、クロロゲン酸類の含有量は、上記6種の合計量に基づいて定義される。
なお、本明細書において焙煎コーヒー豆中の「過酸化水素含有量」、「ヒドロキシハイドロキノン含有量」及び「クロロゲン酸類含有量」は、焙煎コーヒー豆から得られたコーヒー抽出液中の過酸化水素含有量、ヒドロキシハイドロキノン含有量及びクロロゲン酸類含有量に基づいて下記式(i)〜(iii)により求めたものである。
(i)焙煎コーヒー豆中の過酸化水素含有量(mg/100g)=[コーヒー抽出液中の過酸化水素含有量(mg/100g)]×[コーヒー抽出液の質量(g)]/[焙煎コーヒー豆の質量(g)]
(ii)焙煎コーヒー豆中のヒドロキシハイドロキノン含有量(mg/100g)=[コーヒー抽出液中のヒドロキシハイドロキノン含有量(mg/100g)]×[コーヒー抽出液の質量(g)]/[焙煎コーヒー豆の質量(g)]
(iii)焙煎コーヒー豆中のクロロゲン酸類含有量(mg/100g)=[コーヒー抽出液中のクロロゲン酸類含有量(mg/100g)]×[コーヒー抽出液の質量(g)]/[焙煎コーヒー豆の質量(g)]
なお、コーヒー抽出液の分析条件は、次のとおりである。先ず、平均粒径0.30mmに粉砕した焙煎コーヒー豆30gをステンレスビーカーに量り取る。次に、これに95℃以上の水を400g加え、スターラーにて5分間撹拌した後、減圧濾過する。次に、得られたコーヒー抽出液を凍結乾燥機(EYELA、FDU−1110)にて凍結乾燥し、乾燥固形サンプルを得る。得られた乾燥固形サンプルに基づいて、後掲の実施例の記載の方法により、過酸化水素含有量、ヒドロキシハイドロキノン含有量及びクロロゲン酸類含有量を分析するものとする。
本発明の焙煎コーヒー豆の含水率は、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましく、5質量%以下がより更に好ましい。
本発明の焙煎コーヒー豆は、未粉砕のものでも、粉砕したものでもよい。粉砕された焙煎コーヒー豆の平均粒径は、5mm以下が好ましく、2.5mm以下がより好ましく、1.5mm以下が更に好ましく、また生産効率の観点から、0.001mm以上が好ましく、0.01mm以上がより好ましく、0.05mm以上が更に好ましい。かかる平均粒径の範囲としては、好ましくは0.001〜5mm、より好ましくは0.01〜2.5mm、更に好ましくは0.05〜1.5mmである。
本発明の焙煎コーヒー豆の製造方法は特に限定されないが、例えば、前述の製造方法を挙げることができる。
1.焙煎コーヒー豆の分析
平均粒径0.30mmに粉砕した焙煎コーヒー豆30gをステンレスビーカーに量り取った。次に、これに95℃以上の水を400g加え、スターラーにて5分間撹拌した後、減圧濾過した。次に、得られたコーヒー抽出液を凍結乾燥機(EYELA、FDU−1110)にて凍結乾燥し、乾燥固形サンプルを得た。得られた乾燥固形サンプルに基づいて、以下の焙煎コーヒー豆の分析を行った。
2.HPLC−電気化学検出器によるヒドロキシハイドロキノン(HHQ)の分析
分析機器はHPLC−電気化学検出器(クーロメトリック型)であるクーロアレイシステム(モデル5600A、米国ESA社製)を使用した。装置の構成ユニットの名称・型番は次の通りである。
・アナリティカルセル:モデル5011(ESA)
・クーロアレイエレクトロニクスモジュール・ソフトウエア:クーロケムIII(ESA)
・溶媒送液ポンプ:LC−20AD(島津製作所社製)、イナートミキサー20A(島津製作所社製)
・オートサンプラー:SIL−20AC(島津製作所社製)、ピークパルスダンパー
・デガッサー:DGU−20A−5(島津製作所社製)
・カラムオーブン:CTO−20AC
・カラム:CAPCELL PAK C18 AQ 内径4.6mm×長さ250mm 粒子径5μm(資生堂社製)
分析条件は次の通りである。
・サンプル注入量:10μL
・流量:1.0mL/min
・電気化学検出器の印加電圧:200mV
・カラムオーブン設定温度:40℃
・溶離液A:0.1(W/V)%リン酸、0.1mM 1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、5(V/V)%メタノール溶液
・溶離液B:0.1(W/V)%リン酸、0.1mM 1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、50(V/V)%メタノール溶液
溶離液A及びBの調製には、高速液体クロマトグラフィー用蒸留水(関東化学社製)、高速液体クロマトグラフィー用メタノール(関東化学社製)、リン酸(特級、和光純薬工業社製)、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸(60%水溶液、東京化成工業社製)を用いた。
濃度勾配条件(体積%)
時間 溶離液A 溶離液B
0.0分 100% 0%
10.0分 100% 0%
10.1分 0% 100%
20.0分 0% 100%
20.1分 100% 0%
50.0分 100% 0%
乾燥固形サンプル2gをイオン交換水50mLに溶解し、この溶液5mLを希釈用水(リン酸15gと、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸(HEDPO)0.5gを蒸留水3Lに溶解した液)にて10mLに希釈した。この希釈液をボンドエルートSCX(固相充填量:500mg、リザーバ容量:3mL、アジレントテクノロジー社製)に通液し、初通過液約0.5mLを除いて通過液を得た。この通過液について、メンブレンフィルター(GLクロマトディスク25A、孔径0.45μm、ジーエルサイエンス社製)にて濾過し、速やかに分析に供した。
HPLC−電気化学検出器の上記の条件における分析において、ヒドロキシハイドロキノンの保持時間は6.3分であった。得られたピークの面積値から、ヒドロキシハイドロキノン(和光純薬工業社製)を標準物質とし、ヒドロキシハイドロキノン含量(mg/kg)を求めた。
3.クロロゲン酸類(CGA)の分析
分析機器はHPLCを使用した。装置の構成ユニットの型番は次の通りである。
・UV−VIS検出器:SPD20A(島津製作所社製)
・カラムオーブン:CTO−20AC(島津製作所社製)
・ポンプ:LC−20AT(島津製作所社製)
・オートサンプラー:SIL−20AC(島津製作所社製)
・カラム:Cadenza CD−C18 内径4.6mm×長さ150mm、粒子径3μm(インタクト社製)
・デガッサー:DGU−20A−5(島津製作所社製)
分析条件は次の通りである。
・サンプル注入量:10μL
・流量:1.0mL/min
・UV−VIS検出器設定波長:325nm
・カラムオーブン設定温度:35℃
・溶離液C:0.05M 酢酸、0.1mM HEDPO、10mM 酢酸ナトリウム、5(V/V)%アセトニトリル溶液
・溶離液D:アセトニトリル
濃度勾配条件(体積%)
時間 溶離液C 溶離液D
0.0分 100% 0%
10.0分 100% 0%
15.0分 95% 5%
20.0分 95% 5%
22.0分 92% 8%
50.0分 92% 8%
52.0分 10% 90%
60.0分 10% 90%
60.1分 100% 0%
70.0分 100% 0%
乾燥固形サンプル2gをイオン交換水50mLに溶解し、この溶液2mLを希釈用水にて10mLに希釈、メンブレンフィルター(GLクロマトディスク25A、孔径0.45μm、ジーエルサイエンス社製)にて濾過後、分析に供した。
クロロゲン酸類の保持時間(単位:分)
・モノカフェオイルキナ酸:5.3、8.8、11.6の計3点
・モノフェルラキナ酸:13.0、19.9、21.0の計3点
ここで求めた6種のクロロゲン酸類の面積値から5−カフェオイルキナ酸を標準物質とし、クロロゲン酸類含有量(質量%)を求めた。
4.過酸化水素の測定
測定には過酸化水素計(SUPER ORITECTOR MODEL5、セントラル科学社製)を用いた。装置はあらかじめ、隔膜、電解液の交換をマニュアルに沿って行い、10ppm、1ppm、0.1ppmの各レンジにおいて過酸化水素標準液を用いてキャリブレーションを行った。標準液の希釈は、マニュアルに記載の抽出用溶液を用いて行った。以下にその組成及び調製法を示す。
1)抽出用溶液(0.5%臭素酸カリウムを含有する0.2Mリン酸緩衝液、pH7.0)の調製
下記の試薬を蒸留水に溶解し、1Lにメスアップした。さらに、使用時に氷冷下で窒素ガスを通気した。
・リン酸一カリウム(特級):11.0g
・結晶リン酸二ナトリウム(特級):44.8g
・臭素酸カリウム(特級):5.0g
2)過酸化水素標準液(キャリブレーション用)の調製
i)過酸化水素(30%、特級)を脱イオン水で300倍に希釈し(1000ppm)、これを原液とする。
ii)原液を抽出溶液で更に200倍に希釈し、5ppmの標準液とする。
iii)5ppmの標準液を更に5倍、50倍に希釈し、それぞれ1ppm、0.1ppmの標準液とする。なお、5ppmの標準液は10ppmレンジのキャリブレーション用とする。
測定試薬であるカタラーゼは、室温で使用しても失活しにくいよう安定化された、オリテクター用カタラーゼ(オリエンタル酵母工業社製)を用いた。
乾燥固形サンプル2gをガラスビーカーに量り取り、消泡シリコーン1mgを滴下した。これをイオン交換水50mLに速やかに溶解した。この時刻を0として、25℃下、スターラーにて6時間撹拌後の溶液中過酸化水素発生量を上記の過酸化水素計にて測定した。
5.L値の測定
試料を、色差計(スペクトロフォトメーター SE2000、日本電色社製)を用いて測定した。
6.平均粒径の測定
平均粒径は、レーザ回折・散乱法粒度分布測定装置(LS13320、BECKMAN COULTER社製)にて測定した。なお、用いた粒径は体積基準の平均径である。
実施例1
ブラジル産アラビカ種のL18の原料焙煎コーヒー豆を、粉砕機〔ワンダーブレンダーWB−1、大阪ケミカル(株)〕にて粉砕し、平均粒径0.30mmの粉砕原料焙煎コーヒー豆を得た。ステンレスビーカーに粉砕原料焙煎コーヒー豆30g計量した。
次に、粉砕原料焙煎コーヒー豆30gに、カタラーゼ水溶液(イオン交換水12g、カタラーゼ〔スミチームCTS、新日本化学工業社製、力価55,000U/g〕0.36g)を加え、薬さじにて均一に混合した(工程A1)。
次いで、ステンレスビーカーの開口部をラップフィルムにて塞いだ後、40℃の恒温槽にて60分間静置を行い、焙煎コーヒー豆を得た(工程B)。
そして、前述の「焙煎コーヒー豆の分析」に基づいて、得られた焙煎コーヒー豆の分析を行った。その結果を表1に示す。
実施例2
実施例1において、工程Bにて処理後の焙煎コーヒー豆をステンレスバットに薄く広げ、105℃に加熱した電気乾燥機中で15分間乾燥したこと以外は、実施例1と同様の操作にて含水率3質量%以下の焙煎コーヒー豆を得た。
そして、前述の「焙煎コーヒー豆の分析」に基づいて、得られた焙煎コーヒー豆の分析を行った。その結果を表1に示す。
実施例3
実施例2において、乾燥時間を30分に変更したこと以外は、実施例2と同様の操作にて含水率3質量%以下の焙煎コーヒー豆を得た。そして、前述の「焙煎コーヒー豆の分析」に基づいて、得られた焙煎コーヒー豆の分析を行った。その結果を表1に示す。
実施例4
実施例3において、静置時間を120分に変更したこと以外は、実施例3と同様の操作にて含水率3質量%以下の焙煎コーヒー豆を得た。そして、前述の「焙煎コーヒー豆の分析」に基づいて、得られた焙煎コーヒー豆の分析を行った。その結果を表1に示す。
実施例5
ブラジル産アラビカ種のL18の原料焙煎コーヒー豆を、木槌にて粗粉砕し、ステンレス製篩にて篩分けることで平均粒径1.1mmの粉砕原料焙煎コーヒー豆を得た。平均粒径1.1mmの粉砕原料焙煎コーヒー豆30gを用いたこと以外は、実施例2と同様の操作にて含水率3質量%以下の焙煎コーヒー豆を得た。次に、乾燥後の焙煎コーヒー豆を、粉砕機〔ワンダーブレンダーWB−1、大阪ケミカル(株)〕にて平均粒径0.30mmまで粉砕した後、前述の「焙煎コーヒー豆の分析」に基づいて、焙煎コーヒー豆の分析を行った。その結果を表1に示す。
実施例6及び7
ブラジル産アラビカ種のL18の原料焙煎コーヒー豆を、木槌にて粗粉砕し、ステンレス製篩にて篩分けることで平均粒径1.9mm又は2.9mmの粉砕原料焙煎コーヒー豆を得た。平均粒径1.9mm又は2.9mmの粉砕原料焙煎コーヒー豆30gを用いたこと以外は、実施例2と同様の操作にて含水率3質量%以下の焙煎コーヒー豆を得た。次に、乾燥後の焙煎コーヒー豆を、粉砕機〔ワンダーブレンダーWB−1、大阪ケミカル(株)〕にて平均粒経0.30mmまで粉砕した後、前述の「焙煎コーヒー豆の分析」に基づいて、焙煎コーヒー豆の分析を行った。その結果を表1に示す。
実施例8
実施例2において、平均粒経0.30mmの粉砕原料焙煎コーヒー豆の代わりに、未粉砕の原料焙煎コーヒー豆(ブラジル産アラビカ種、L18)を用いたこと以外は、実施例2と同様の操作にて含水率3質量%以下の焙煎コーヒー豆を得た。次に、乾燥後の焙煎コーヒー豆を、粉砕機〔ワンダーブレンダーWB−1、大阪ケミカル(株)〕にて平均粒経0.30mmまで粉砕した後、前述の「焙煎コーヒー豆の分析」に基づいて、焙煎コーヒー豆の分析を行った。その結果を表1に示す。
比較例1
実施例1で得られた平均粒経0.30mmの粉砕原料焙煎コーヒー豆について、前述の「焙煎コーヒー豆の分析」に基づいて分析を行った。その結果を表1に示す。
Figure 2016101158
実施例9〜11
実施例2において、酵素水溶液添加率を表2に示す割合に変更したこと以外は、実施例2と同様の操作にて含水率3質量%以下の焙煎コーヒー豆を得た。そして、前述の「焙煎コーヒー豆の分析」に基づいて、得られた焙煎コーヒー豆の分析を行った。その結果を実施例2及び比較例1の結果とともに表2に示す。
Figure 2016101158
実施例12〜16
実施例2において、表3に示す保持温度に変更したこと以外は、実施例2と同様の操作にて含水率3質量%以下の焙煎コーヒー豆を得た。そして、前述の「焙煎コーヒー豆の分析」に基づいて、得られた焙煎コーヒー豆の分析を行った。その結果を実施例2及び比較例1の結果とともに表3に示す。
Figure 2016101158
実施例17
実施例1で得られた平均粒経0.30mmの粉砕原料焙煎コーヒー豆30gに、イオン交換水12gを加え、薬さじにて均一に混合した。ステンレスビーカーの開口部をラップフィルムにて塞ぎ、40℃の恒温槽にて60分間静置した後、カタラーゼ水溶液(イオン交換水28g、カタラーゼ〔スミチームCTS、新日本化学工業(株)、力価55,000U/g〕0.36g)を加え混合した。次いで、40℃の恒温槽にて60分間静置した後、ステンレスバットに薄く広げ、105℃に加熱した電気乾燥機中で30分間乾燥し、含水率3質量%以下の焙煎コーヒー豆を得た。そして、前述の「焙煎コーヒー豆の分析」に基づいて、得られた焙煎コーヒー豆の分析を行った。その結果を比較例1の結果とともに表4に示す。
実施例18
実施例17において、酵素水溶液添加率を表4に示す割合に変更したこと以外は、実施例17と同様の操作にて含水率3質量%以下の焙煎コーヒー豆を得た。そして、前述の「焙煎コーヒー豆の分析」に基づいて、得られた焙煎コーヒー豆の分析を行った。その結果を比較例1の結果とともに表4に示す。
Figure 2016101158
実施例19
実施例2において、工程Bの保持温度を125℃に変更したこと以外は、実施例2と同様の操作にて含水率3質量%以下の焙煎コーヒー豆を得た。そして、前述の「焙煎コーヒー豆の分析」に基づいて、得られた焙煎コーヒー豆の分析を行った。その結果を実施例1、2及び比較例1の結果とともに表5に示す。なお、表5において、「工程A1」の条件を「工程A」として表記した。
実施例20
実施例19において、工程Bの保持時間を5分に変更したこと以外は、実施例19と同様の操作にて含水率3質量%以下の焙煎コーヒー豆を得た。そして、前述の「焙煎コーヒー豆の分析」に基づいて、得られた焙煎コーヒー豆の分析を行った。その結果を実施例1、2及び比較例1の結果とともに表5に示す。なお、表5において、「工程A1」の条件を「工程A」として表記した。
実施例21
実施例19において、カタラーゼ水溶液の代わりに、カタラーゼ乾燥粉末(スミチームCTS、新日本化学工業社製、力価55,000U/g)0.36gを用いて工程A2を行ったこと以外は、実施例19と同様の操作にて含水率3質量%以下の焙煎コーヒー豆を得た。そして、前述の「焙煎コーヒー豆の分析」に基づいて、得られた焙煎コーヒー豆の分析を行った。その結果を実施例1、2及び比較例1の結果とともに表5に示す。なお、表5において、「工程A2」の条件を「工程A」として表記した。
実施例22
実施例21において、工程Bを行った後に工程A2を行ったこと以外は、実施例21と同様の操作にて含水率3質量%以下の焙煎コーヒー豆を得た。そして、前述の「焙煎コーヒー豆の分析」に基づいて、得られた焙煎コーヒー豆の分析を行った。その結果を実施例1、2及び比較例1の結果とともに表5に示す。なお、表5において、「工程A2」の条件を「工程A」として表記した。
実施例23
実施例1で得られた平均粒径0.30mmの粉砕原料焙煎コーヒー豆30gに、イオン交換水12gを加え、薬さじにて均一に混合した。この湿潤コーヒー豆を原料コーヒー豆として用いたこと以外は、実施例22と同様の操作にて含水率3質量%以下の焙煎コーヒー豆を得た。そして、前述の「焙煎コーヒー豆の分析」に基づいて、得られた焙煎コーヒー豆の分析を行った。その結果を実施例1、2及び比較例1の結果とともに表5に示す。なお、表5において、「工程A2」の条件を「工程A」として表記した。
実施例24
実施例23において、工程Bの保持温度を40℃に変更し、乾燥を行わなかったこと以外は、実施例23と同様の操作にて焙煎コーヒー豆を得た。そして、前述の「焙煎コーヒー豆の分析」に基づいて、得られた焙煎コーヒー豆の分析を行った。その結果を実施例1、2及び比較例1の結果とともに表5に示す。なお、表5において、「工程A2」の条件を「工程A」として表記した。
Figure 2016101158
表1〜5から、原料焙煎コーヒー豆を、工程(A1)及び(B)を含む工程、あるいは工程(A2)及び(B)を含む工程に供することで、クロロゲン酸類を損なうことなく、過酸化水素及びヒドロキシハイドロキノンが選択的に低減された焙煎コーヒー豆が得られることがわかる。

Claims (13)

  1. 原料焙煎コーヒー豆を、下記の(A1)及び(B)を含む工程に供する、焙煎コーヒー豆の製造方法。
    (A1)原料焙煎コーヒー豆に対して5〜95質量%のペルオキシダーゼ活性を有する酵素水溶液と接触させる工程
    (B)1〜150℃の温度で保持する工程
  2. 工程(A1)、工程(B)の順に行う、請求項1記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
  3. 原料焙煎コーヒー豆を、下記の(A2)及び(B)を含む工程に供する、焙煎コーヒー豆の製造方法。
    (A2)ペルオキシダーゼ活性を有する酵素粉末と接触させる工程
    (B)1〜150℃の温度で保持する工程
  4. 工程(B)、工程(A2)の順に行う、請求項3記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
  5. ペルオキシダーゼ活性を有する酵素がカタラーゼである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
  6. 工程(B)に係る保持時間が1〜200分である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
  7. 原料焙煎コーヒー豆として、1〜95質量%の水を含有するものを用いる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
  8. 原料焙煎コーヒー豆が粉砕されたものである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
  9. 粉砕された原料焙煎コーヒー豆の平均粒径が5mm以下である、請求項8記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
  10. 常圧下で保持する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
  11. 原料焙煎コーヒー豆のL値が10〜40である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
  12. 焙煎コーヒー豆100g当たりの(A)過酸化水素の含有量が20mg以下であり、かつ(B)ヒドロキシハイドロキノンの含有量が20mg以下である、焙煎コーヒー豆。
  13. 焙煎コーヒー豆100g当たりのクロロゲン酸類の含有量が100mg以上である、請求項12記載の焙煎コーヒー豆。
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