JP2016097739A - サイドシル補強構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイドシル補強構造に関し、車両の側突荷重に対する乗員保護性を向上させる。
【解決手段】インナ部材4とアウタ部材1Bとを重ね合わせて形成された閉断面を有し、車両のドア開口の下枠をなすサイドシル9の補強構造において、インナ部材4とアウタ部材1Bとの間にリンフォース部材5を挟装し、閉断面の内部に配置する。リンフォース部材5の断面は、車両外側に突出するハット型とする。
また、リンフォース部材5の側面5B及び底面5Cにサポート部材6を固定して、リンフォース部材5を補強する。サポート部材6には、底面5Cに固定されて、底面5Cの延長面に沿って側面5Bよりも車両外側まで延設された下面部6Aを設ける。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両のドア開口の下枠をなすサイドシルの補強構造に関する。
従来、車両側面に設けられたドア開口の下枠部分には、サイドシルと呼ばれる中空筒状の骨格構造が配設されている。このサイドシルは、例えばハット型断面のインナ部材(インナパネル)とアウタ部材(アウタパネル)とを重ね合わせて閉断面形状に形成され、車室床面の左右両端辺に沿って前後方向に延設される。また、サイドシルの内部にリンフォース部材(サイドシルリンフォース)を取り付け、断面力を高めた構造も知られている。
さらに、側突に対する乗員保護性の向上を図るべく、サイドシルに新たな補強部材を追加することも検討されている。例えば、断面形状がコ字状のリンフォース部材(第1補強パネル)をサイドシルの内部に配置し、そのリンフォース部材の屈曲箇所を別体の補強部材(第2補強パネル)で補強することが提案されている。これにより、衝撃荷重に対するサイドシルの剛性をより高めることができる(特許文献1参照)。
特開2006-199132号公報
しかしながら、リンフォース部材に補強部材を単に取り付けただけでは、剛性分布がアンバランスになりやすく、かえって乗員保護性が低下するおそれがある。例えば、側突方向の荷重が入力されたときに、補強部材とリンフォース部材との接合箇所に荷重が集中し、リンフォース部材の変形や破断を招く可能性がある。あるいは、リンフォース部材の内部に補強部材がめり込むように変形してしまい、衝撃を吸収するのに十分なストロークや時間を確保できなくなる可能性もある。これらの場合、補強部材に作用した荷重を十分に分散させることができず、乗員保護性が低下しうる。
また、例えば特許文献1に記載されたような補強構造では、補強部材(第2補強パネル)に作用した荷重がリンフォース部材(第1補強パネル)へと伝達される前に、補強部材自体が変形しうる。これにより、側突方向の荷重がリンフォース部材に対して直接的に入力されやすくなり、補強部材による補強効果が低下して乗員保護性が低下するおそれがある。
本件は、上記のような課題に鑑み創案されたものであり、車両の側突荷重に対する乗員保護性を向上させたサイドシル補強構造を提供することを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用効果であって、従来の技術では得られない作用効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
(1)ここで開示するサイドシル補強構造は、インナ部材とアウタ部材とを重ね合わせて形成された閉断面を有し、車両のドア開口の下枠をなすサイドシルの補強構造である。本補強構造は、車両外側に突出するハット型の断面を有し、両端のフランジ部を前記インナ部材と前記アウタ部材との間に挟装されて前記閉断面の内部に配置されたリンフォース部材を備える。また、前記ハット型の断面における側面及び底面に固定されて前記リンフォース部材を補強するサポート部材を備える。前記サポート部材は、前記底面に固定され、前記底面の延長面に沿って前記側面よりも車両外側まで延設された下面部を有する。
なお、前記延長面とは、前記底面を車両外側方向に延長した仮想の平面を意味し、いわゆる「延長線」を平面に拡張したものである。
(2)前記下面部と前記底面との重合幅が、前記底面の車幅方向寸法の半分以上であることが好ましい。
前記重合幅は、前記車幅方向寸法と同一寸法でもよい。つまり、前記下面部が前記フランジ部に当接する長さであってもよい。したがって、前記重合幅は、前記底面の車幅方向寸法の50〜100%の寸法であることが好ましい。なお、前記重合幅が長いほど、前記サポート部材の重量が大きくなるため、所望の重量に応じて前記重合幅を設定してもよい。
(3)前記下面部が、車幅方向に延設されたリブを有することが好ましい。例えば、前記リブが側面視で複数箇所に設けられ、前記下面部が波形に形成されることが好ましい。
(4)前記サポート部材が、前記車両のピラーと前記サイドシルとの接合箇所を避けた位置に配置されることが好ましい。例えば、前記サポート部材の後端が、前記ピラーに取り付けられる側突検知用の衝撃センサよりも前方に配置されることが好ましい。
(5)前記サポート部材が、車両外側ほど上下寸法が狭まる台形状の閉断面を、前記側面との間に形成することが好ましい。
(6)前記側面が、前後方向に延設された第二リブを有することが好ましい。
開示のサイドシル補強構造によれば、サポート部材の下面部をリンフォース部材の底面の延長面に沿って配置することで、サポート部材に入力された衝撃をリンフォース部材やインナ部材へと効率よく伝達することができる。これにより、車両の側突方向の荷重に対する断面力を増大させることができ、乗員保護性能を向上させることができる。
また、サポート部材の下面部がリンフォース部材の底面に沿った形状であることから、側突荷重によってハット型のリンフォース部材が変形したときに、下面部の先端をリンフォース部材のフランジ部に突き当てることができる。これにより、サポート部材に入力された衝撃をリンフォース部材やインナ部材,アウタ部材へと分散させることができ、乗員保護性能を向上させることができる。
実施例としてのサイドシル補強構造が適用された車両を示す図である。 ピラー及びサイドシルの分解斜視図である。 サイドシル補強構造を車両外側上方から見た斜視図である。 サイドシル補強構造を車両外側下方から見た斜視図である。 (A)は図3のA−A断面図、(B)は図3のB−B断面図である。 側突時の変形状態を例示するサイドシルの断面図である。
図面を参照して、実施形態としてのサイドシル補強構造について説明する。以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができるとともに、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることが可能である。
[1.構成]
本実施形態のサイドシル補強構造は、図1に示す車両10のモノコック車体構造におけるサイドシル9に適用される。サイドシル9は、車両10のドア開口7の下枠をなす構造体であり、車室床面の左右両端辺に沿って車両前後方向に延設される。サイドシル9の断面は閉断面形状であり、ハット型断面のインナ部材4(サイドシルインナ)とアウタパネル1(サイドパネルアウタ,アウタ部材)とを重ね合わせた中空筒状に形成される。
サイドシル9には、フロントピラー14(Aピラー),センターピラー11(Bピラー),リアピラー15(Cピラー)の各々の下端部が結合される。一方、ピラー11,14,15の上端部は、ルーフサイドレール13に結合される。これらにより、車両10のドア開口7の周囲には、サイドシル9,ルーフサイドレール13,フロントピラー14及びリアピラー15で四方を囲まれた環状の側面骨格構造が形成され、その内側にセンターピラー11が縦方向に配置される。本実施形態では、フロントピラー14とセンターピラー11との間のサイドシル9を補強するサイドシル補強構造を説明する。
図2は、センターピラー11及びサイドシル9の構造を模式的に示す分解斜視図である。センターピラー11及びサイドシル9は、ともに車両10の外装パネルであるアウタパネル1の車両内側(車幅方向の内側)に設けられる。アウタパネル1には、水平断面形状が車両外側に向かって膨出した形状のピラー部1Aと、縦断面形状が車両外側に向かって膨出した形状のシル部1Bとが設けられる。ピラー部1Aは、センターピラー11の外装パネルであって、車両側面で上下方向に延設される。また、シル部1Bは、サイドシル9の外装パネルであって、ピラー部1Aの下端において車両前後方向(水平方向)に延設される。以下、シル部1Bのことをアウタ部材1Bとも呼ぶ。
ピラー部1Aの内側には、ピラーインナ部材2とピラーリンフォース部材3とが配置される。これらの水平断面形状は、例えばピラーインナ部材2が車両内側に突出したハット型であり、ピラーリンフォース部材3が車両外側に突出したハット型である。すなわち、コ字状断面の溝部材における両端辺からフランジ面を延出させた形状である。これらのフランジ面を重ね合わせて固定することで、上下方向に延びる中空の閉断面骨格が形成される。
また、ピラー部1Aの車両前後方向の両端辺となるフランジ面も、ピラーリンフォース部材3のフランジ面に重ね合わされて固定される。これにより、センターピラー11の内部には、ピラーインナ部材2とアウタパネル1のピラー部1Aとで囲まれた閉断面構造も形成される。つまり、センターピラー11の内部には、二重の閉断面構造が形成される。
同様に、サイドシル9の内部にも二重の閉断面構造が形成される。すなわち、アウタ部材1Bの内部には、インナ部材4とリンフォース部材5(サイドシルリンフォース)とが配置される。これらの垂直断面形状は、例えばインナ部材4が車両内側に突出したハット型であり、リンフォース部材5が車両外側に突出したハット型である。これらのフランジ面を重ね合わせて固定することで、車両前後方向に延びる中空の閉断面骨格が形成される。
また、アウタ部材1Bの上下方向の両端辺となるフランジ面は、リンフォース部材5のフランジ面に重ね合わされて固定される。したがって、サイドシル9は、インナ部材4とアウタ部材1Bとを重ね合わせて形成された閉断面を有する。また、リンフォース部材5は、インナ部材4とアウタ部材1Bとの間に挟装されて、閉断面の内部に配置される。
ピラーインナ部材2には、車体に入力された衝撃や加速度の大きさを検出する衝撃センサ12が取り付けられる。本実施形態では、ピラーインナ部材2とピラーリンフォース部材3とで挟まれた空間内に、衝撃センサ12が取りつけられている。衝撃センサ12で検出された情報は、車両10の乗員保護制御に用いられる。例えば、車載エアバッグ装置やシートベルトのオートテンショナ等を作動させるための条件が、衝撃センサ12の検出情報に基づいて判定される。
本実施形態では、フロントピラー14とセンターピラー11との間のサイドシル9に対して、リンフォース部材5を補強するためのサポート部材6が設けられる。サポート部材6は、フロントピラー14及びセンターピラー11とサイドシル9との接合箇所を避けた位置に配置され、図1中に破線で示すように、フロントピラー14よりも後方かつセンターピラー11よりも前方の部分に取り付けられる。また、サポート部材6の後端は、衝撃センサ12よりも車両前方となる位置に設定される。
図3,図4は、リンフォース部材5とサポート部材6との接合箇所の構造を模式的に示す斜視図である。これらの図中では、接合箇所を明示すべく、サイドシル9(インナ部材4,リンフォース部材5)及びサポート部材6を車両前後方向の適当な位置で切断した状態を示す。また、図5(A)は図3のA−A断面図であり、図5(B)は図3のB−B断面図である。
リンフォース部材5には、フランジ部5A,側面5B,底面5C,上面5Dが設けられる。フランジ部5Aは、ハット型断面における鍔部分であり、リンフォース部材5の上下端部に相当する平面状の部位である。これらのフランジ部5Aは、インナ部材4のフランジ部4Aに重ね合わされて固定される。フランジ部5Aの表面の向きは、法線が車両外側に向かうように設定される。
側面5Bは、ハット型断面のうち車両外側で縦方向に配置された面である。側面5Bには、図3に示すように、ピラーリンフォース部材3の下端部が固定されるとともに、後述するサポート部材6の固定面部6Dが固定される。側面5Bの表面の向きは、法線が車両外側に向かうように設定される。また、この側面5Bには、車両前後方向に延設された溝状のリンフォースリブ5E(第二リブ)が形成される。リンフォースリブ5Eは、車両前後方向の荷重に対する剛性を高めるためのものであり、例えば側面5Bを折り曲げて形成される。リンフォースリブ5Eの断面形状は、インナ部材4とリンフォース部材5とで囲まれた閉断面の内側に向かって凹んだ形状とされる。
底面5C,上面5Dは、側面5Bの上下両端辺とフランジ部5Aとを接続する平面状の部位である。底面5Cの向きは、図5(A),(B)に示すように、車両外側に向かって上り勾配とされ、上面5Dの向きは、車両外側に向かって下り勾配とされる。ここで、底面5Cの車幅方向寸法(底面5Cの傾斜に沿った幅寸法)をLとする。また、底面5Cには、後述するサポート部材6の下面部6Aが固定される。
サポート部材6は、リンフォース部材5の車両外側に新たなボックス型断面を追加するものであり、コ字状断面における上方の端辺のみからフランジ部を上方に向かって延出させた形状を有する。図3,図4,図5(A),(B)に示すように、サポート部材6には、下面部6A,立面部6B,接続面部6C,固定面部6Dが設けられる。なお、サポート部材6の形状は、三つの平面をクランク状に接続し、その下端辺に一つの平面を接続した形状に準えることができる。立面部6B,接続面部6C,固定面部6Dがクランク状の部位となり、下面部6Aがその下に接続される平面の部位となる。
下面部6Aは、リンフォース部材5の底面5Cに固定される平面状の部位である。この下面部6Aは、底面5Cの延長面に沿って、側面5Bよりも車両外側まで延設される。ここでいう延長面とは、底面5Cを車両外側方向に延長した仮想の平面を意味し、いわゆる「延長線」を平面に拡張したものである。下面部6Aの向きは、図5(A),(B)に示すように、車両外側に向かって上り勾配とされる。
また、図4に示すように、下面部6Aには、車幅方向に延設された複数のリブ6Eが形成されて、波板状とされる。これらのリブ6Eは、車両前後方向に間隔を空けて配置される。リブ6Eとリブ6Eとの間の平面状の部位が、リンフォース部材5の底面5Cに面接触して固定される部位となる。また、リブ6Eは下面部6Aにおける車両内側の端辺まで達する長さに形成される。したがって、下面部6Aの端辺は上下方向に波打つような形状である。
リブ6Eは三つの機能を持つ。第一の機能は、車幅方向の荷重に対する剛性を高める機能である。これにより、側突に対するサポート部材6の剛性が確保される。第二の機能は、下面部6Aの端辺の厚みを変更することなく、下面部6Aと接触する部分の面積を増大させる機能である。すなわち、下面部6Aの端辺を上下方向にうねらせることで、サイドシル9の変形時に下面部6Aの先端がリンフォース部材5のフランジ部5Aに当接しやすくなる。第三の機能は、電着塗装ラインにおける施工性を向上させる機能である。これにより、リンフォース部材5とサポート部材6との間に形成される閉断面内部に電着液が回り込みやすくなり、塗膜の施工品質が向上する。
図5(A),(B)に示すように、下面部6Aと底面5Cとの重合幅Mは、底面5Cの車幅方向寸法Lの半分以上に設定される。すなわち、重合幅Mと車幅方向寸法Lとの関係は、0.5L≦M≦Lである。重合幅Mを車幅方向寸法Lの半分以上に設定することで、下面部6Aの先端がフランジ部5Aに比較的近接した位置に配置され、サイドシル9が変形した場合にこれらが当接しやすくなる。これにより、車幅方向の荷重がサポート部材6からインナ部材4やリンフォース部材5へと伝達されやすくなり、荷重分散性が向上する。
なお、M=Lとした場合には、サイドシル9が変形する前から下面部6Aの先端がフランジ部5Aに当接した状態となり、良好な荷重分散性が期待できる。しかし、重合幅Mを大きくするに連れて、サポート部材6の重量が大きくなってしまう。したがって、所望の重量に応じて、重合幅Mを車幅方向寸法Lの50〜100%の範囲内で設定することが好ましい。
立面部6Bは、下面部6Aにおける車両外側の端辺から上方に向けて延設された平面状の部位である。この立面部6Bは、リンフォース部材5の側面5Bに対して車幅方向に間隔を空けて配置される。立面部6Bの向きは,図5(A),(B)に示すように、側面5Bの表面に対してほぼ平行とされる。本実施形態の立面部6Bは、アウタ部材1Bに対しても車幅方向に間隔を空けて配置され、アウタ部材1Bの表面に対してほぼ平行に配置される。
接続面部6Cは、立面部6Bの上端辺からリンフォース部材5の側面5Bに向けて延設された斜面状の部位である。接続面部6Cは、側面5B上に形成されたリンフォースリブ5Eよりも上部に向かって配設される。接続面部6Cの向きは、図5(A),(B)に示すように、車両外側に向かって下り勾配とされる。また、固定面部6Dは、リンフォース部材5の側面5Bに面接触して固定される平面状の部位である。この固定面部6Dは、接続面部6Cの車両内側端辺から側面5Bに沿って、上方に向けて延設される。
図5(A),(B)に示すように、サポート部材6の下面部6Aは、車両外側に向かって上り勾配の傾斜面である。一方、接続面部6Cは、車両外側に向かって下り勾配の傾斜面である。したがって、サポート部材6は、車両外側ほど上下寸法が狭まる台形状のボックス閉断面を、リンフォース部材5の側面5Bとの間に形成する。
また、この閉断面で囲まれた部分の内側には、側面5Bに形成されたリンフォースリブ5Eが配置される。これにより、この閉断面の断面力が増大し、車幅方向から入力される荷重に対する剛性が向上する。
[2.作用,効果]
(1)上記のサイドシル補強構造では、サポート部材6の下面部6Aがリンフォース部材5の底面5Cの延長面に沿って、側面5Bよりも車両外側まで延設される。このような構造にすることで、例えば車両10の側突時であっても、下面部6Aが車幅方向に圧縮変形しにくくなり、あるいは車幅方向に折れ曲がりにくくなる。したがって、立面部6Bへの荷重の入力をリンフォース部材5に対して効率よく伝達することができ、車両10の側突方向の荷重に対する断面力を増大させることができる。
また、下面部6Aが底面5Cに沿った形状であることから、側突荷重によってサイドシル9が変形したときに、下面部6Aの先端をフランジ部5Aに突き当てやすくすることができる。例えば、図6に示すように、リンフォース部材5のフランジ部5Aと底面5Cとの接合箇所が変形し、下面部6Aの端辺がフランジ部5Aに当接する。これにより、サポート部材6に入力された荷重をリンフォース部材5やインナ部材4,フロアパネル8へと分散させて変位を吸収することができ、乗員保護性能を向上させることができる。
(2)上記のサイドシル補強構造では、下面部6Aと底面5Cとの重合幅Mが、底面5Cの車幅方向寸法Lの半分以上に設定される。これにより、下面部6Aの先端がフランジ部5Aの近傍に配置されることになり、下面部6Aの先端をフランジ部5Aに突き当てやすくすることができ、乗員保護性能を向上させることができる。また、重合幅Mを比較的大きく設定することで、固定部分の長さや面積,固定箇所数等を増加させやすくすることができ、リンフォース部材5とサポート部材6との固定強度を高めることができる。
(3)上記のサイドシル補強構造では、図4に示すように、下面部6Aにリブ6Eが形成される。リブ6Eを設けることで、下面部6Aの端辺が上下方向に波打つような形状となり、サイドシル9の変形時に下面部6Aの先端がリンフォース部材5のフランジ部5Aに当接しやすくなる。したがって、下面部6Aの先端をフランジ部5Aに突き当てやすくすることができ、乗員保護性能を向上させることができる。また、リブ6E自体の形状がサポート部材6の剛性を高めるように作用するため、乗員保護性能を向上させることができる。さらに、リブ6Eを形成することで、電着液の回り込み性を改善することができ、塗膜の施工品質を向上させることができる。
(4)上記のサイドシル補強構造では、図1に示すように、サポート部材6がピラー11,14とサイドシル9との接合箇所を避けた位置に配置される。これにより、接合箇所の変形による衝撃吸収性能を高めることができる。つまり、サポート部材6によってピラー11,14の基端部が硬くなりすぎることを防ぐことができ、乗員保護性能を向上させることができる。
また、ピラー11,14に衝撃センサ12が取り付けられた車両10においては、サポート部材6に入力された衝撃をピラー11,14に対して迅速に入力することができるようになり、衝撃センサ12の感度を高めることができる。
(5)上記のサイドシル補強構造では、図5(A),(B)に示すように、リンフォース部材5とサポート部材6との間に台形状の閉断面が形成される。これにより、車両前後方向の荷重に対する断面力を高めることができるとともに、車幅方向の荷重に対して変形しにくくすることができる。したがって、前後突及び側突の何れに対しても、乗員保護性能を向上させることができる。
(6)上記のサイドシル補強構造では、図3に示すように、リンフォース部材5の側面5Bにリンフォースリブ5Eが形成される。これにより、車両前後方向の荷重に対する剛性を高めることができる。また、このリンフォースリブ5Eは、リンフォース部材5とサポート部材6との間に形成される閉断面の内部に配置されるため、この閉断面の断面力を向上させることも可能となり、乗員保護性能をさらに向上させることができる。
[3.変形例]
上述した実施形態に関わらず、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態の各構成は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。
上述の実施形態におけるリンフォース部材5とサポート部材6との固定手法には、公知の様々な手法を採用することができる。例えば、スポット溶接やレーザー溶接で固定してもよいし、ボルト,ナット等の締結具を用いて締結固定してもよい。
また、上述の実施形態では、フロントピラー14とセンターピラー11との間のサイドシル9にサポート部材6を固定した構造を例示したが、補強対象部位はこれに限定されず、例えばセンターピラー11とリアピラー15との間のサイドシル9を補強してもよい。
1 アウタパネル
1A ピラー部
1B アウタ部材(シル部)
4 インナ部材(サイドシルインナ)
5 リンフォース部材(サイドシルリンフォース)
5A フランジ部
5B 側面
5C 底面
5D 上面
5E リンフォースリブ(第二リブ)
6 サポート部材
6A 下面部
6B 立面部
6C 接続面部
6D 固定面部
6E リブ

Claims (6)

  1. インナ部材とアウタ部材とを重ね合わせて形成された閉断面を有し、車両のドア開口の下枠をなすサイドシルの補強構造であって、
    車両外側に突出するハット型の断面を有し、両端のフランジ部を前記インナ部材と前記アウタ部材との間に挟装されて前記閉断面の内部に配置されたリンフォース部材と、
    前記ハット型の断面における側面及び底面に固定されて前記リンフォース部材を補強するサポート部材とを備え、
    前記サポート部材が、前記底面に固定され、前記底面の延長面に沿って前記側面よりも車両外側まで延設された下面部を有する
    ことを特徴とする、サイドシル補強構造。
  2. 前記下面部と前記底面との重合幅が、前記底面の車幅方向寸法の半分以上である
    ことを特徴とする、請求項1記載のサイドシル補強構造。
  3. 前記下面部が、車幅方向に延設されたリブを有する
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載のサイドシル補強構造。
  4. 前記サポート部材が、前記車両のピラーと前記サイドシルとの接合箇所を避けた位置に配置される
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載のサイドシル補強構造。
  5. 前記サポート部材が、車両外側ほど上下寸法が狭まる台形状の閉断面を、前記側面との間に形成する
    ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載のサイドシル補強構造。
  6. 前記側面が、前後方向に延設された第二リブを有する
    ことを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載のサイドシル補強構造。
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