JP2016081829A - リチウムイオン二次電池用電極の製造方法 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用電極の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】造粒粉末を使用して強度の高い活物質層を形成することができるリチウムイオン二次電池用電極の製造方法を提供すること。【解決手段】ここで開示されるリチウムイオン二次電池用電極の製造方法は、a.活物質粒子と第1バインダとを含む造粒粉末を用意すること、b.集電体を用意すること、c.第2バインダと分散媒とを含むバインダ液を用意すること、d.集電体上にバインダ液を供給してバインダ液層を形成すること、e.未乾燥状態にあるバインダ液層の上に、造粒粉末を供給すること、および、f.バインダ液層上に供給された造粒粉末を圧延することで、活物質層を形成すること、を含む。そして、少なくとも工程fを、分散媒の除去が可能なドライ環境で実施する。【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用電極の製造方法に関する。より詳しくは、活物質粒子とバインダとを含む造粒粉末を使用したリチウムイオン二次電池用電極の製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池に用いられる電極は、典型的には、集電体上に活物質を含む活物質層を備えている。この活物質層が均質に形成されることで、この電極を用いた電池の性能は安定される。この活物質層は、一般に、液状媒体に活物質粒子を分散させたスラリー状の電極材料を集電体に供給し、乾燥させた後、圧密することで製造されている。また、液状媒体を使用することなく、乾燥工程を省略して、省エネルギーかつ低コストに製造する方法も知られている。例えば、特許文献1には、活物質粒子とバインダとを造粒した造粒粉末を集電体の表面に供給し、加熱しながら圧延することで、電極を製造することが開示されている。
特開2014−078497号公報 特開2010−080321号公報
ところで、大きな出力を求められる用途の大型リチウムイオン二次電池用の電極には、目付量を増やしたいという要望がある。しかしながら、特許文献1に記載されるような方法では、目付量が増えるとともに、圧延の際に造粒粉末に加わる圧着力が、全体として又は部分的に、十分でない場合が起こり得た。すなわち、造粒粉末の堆積具合により圧延の際の圧力が分散されてしまい、加圧成形が十分に行えないことがあった。その結果、活物質層の接着強度が相対的に低くなり、その後の電池製造工程や電池使用の際に電極に負荷がかかると、活物質層が剥離したり造粒粉末が滑落したりし易くなるという問題があった。また、この滑落した造粒粉末は、異物として電解液中に浮遊することで、電池内に短絡を生じる虞もあった。
本発明は、上記の従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、造粒粉末を使用して強度の高い活物質層を形成することが可能なリチウムイオン二次電池用電極の製造方法を提供することである。
本発明は、リチウムイオン二次電池用電極の製造方法を提供する。この製造方法は、以下のa〜fの工程を含んでいる。そして、少なくとも下記の工程fを、分散媒の除去が可能なドライ環境で実施することを特徴としている。
a.活物質粒子と第1バインダとを含む造粒粉末を用意すること。
b.集電体を用意すること。
c.第2バインダと分散媒とを含むバインダ液を用意すること。
d.上記集電体上に上記バインダ液を供給してバインダ液層を形成すること。
e.未乾燥状態にある上記バインダ液層の上に、上記造粒粉末を供給すること。
f.上記バインダ液層上に供給された上記造粒粉末を圧延することで、活物質層を形成すること。
ここに開示される製造方法においては、バインダ液の供給後にバインダ層を乾燥させるための乾燥工程を含まない。そして、工程eにおいては、未乾燥状態にあるバインダ液層の上に、造粒粉末を供給するとともに、少なくとも圧延の工程をドライ環境で行うようにしている。これにより、バインダ液中のバインダ成分が、活物質層の全体に行き渡り、膜強度の高い活物質層を備えるリチウムイオン二次電池用電極を製造することができる。
ここに開示される製造方法の好ましい一態様において、上記活物質がリチウム遷移金属複合酸化物であるとき、上記工程fは、露点が−27.5℃以下のドライ環境で実施することを特徴としている。リチウム遷移金属複合酸化物を活物質とした場合、活物質内での溶媒や結晶水の残存は、低温環境における低SOCでの電池の反応抵抗を高め得るために好ましくない。上記の構成によると、活物質に含まれていた溶媒や結晶水を除去することが可能となるために好適である。
ここに開示される製造方法の好ましい一態様において、上記第1バインダと上記第2バインダとは同一の化合物からなることを特徴としている。これにより、材料点数を抑えて、より品質の安定した電極を製造することができる。
ここに開示される製造方法の好ましい一態様において、上記集電体は幅に対して長さが100倍以上の長尺形状であって、上記工程d〜fをインライン方式で実施することを特徴としている。ここに開示される技術は、いわゆるバッチ方式の製造工程に適用することもできるが、インライン方式の製造工程に適用することが特に好ましい。
ここに開示される製造方法の好ましい一態様において、上記工程d〜fを10秒以内に実施することを特徴としている。これにより、バインダ液の分散媒が完全に除去されるまでに圧延を完了させることができ、厚み方向で第2バインダが略均一に拡散された電極を製造することができる。
ここに開示される製造方法の好ましい一態様において、上記工程dは、上記バインダ液を所定のパターンで供給するパターン塗工により実施することを特徴としている。これにより、過剰なバインダ液の供給を抑えつつ、造粒粉末が供給されたときの集電体との密着性を高めることができる。
図1は、一実施形態に係る電極の製造工程を示す概略図である。 図2は、一実施形態に係る造粒粒子の構成を示す模式図である。 図3は、一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の製造方法により作製された電極断面のバインダーマップである。 図4は、従来のリチウムイオン二次電池の製造方法により作製された電極断面のバインダーマップである。 図5は、一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用電極の活物質層の切削強度の測定結果を示すグラフである。 図6は、各例の電極を用いてリチウムイオン二次電池を構築した際のIV抵抗の測定結果を例示したグラフである。
以下、ここに開示されるリチウムイオン二次電池用電極の製造方法について、好適な一実施形態をもとにして、適宜図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、リチウムイオン二次電池の構成や作動方法等の一般的事項等)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。また、各図は模式的に描かれており、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡略化する。
また本明細書において「リチウムイオン二次電池」は、電解質(電荷担体)イオンとしてリチウムイオンを利用し、正負極間におけるリチウムイオン(電荷)の移動に伴い充放電が実現される、繰り返し充放電可能な二次電池をいう。一般に「リチウム二次電池」のように称される電池(例えば、リチウムイオンポリマー二次電池)はリチウムイオン二次電池に包含され、ここに開示される技術が対象とする電極の用途の典型例であり得る。
[リチウムイオン二次電池用電極の製造方法]
図1は、一実施形態に係る電極の製造工程を示す概略図である。この図1に示されるように、ここに開示される電極10の製造方法は、以下のa〜fの工程を含んでいる。
a)造粒粉末の用意工程
b)集電体の用意工程
c)バインダ液の用意工程
d)バインダ液供給工程
e)造粒粉末供給工程
f)圧延工程
上記工程bおよび工程cは、工程dの前であれば順不同に行うことができる。また、工程aは、工程eの前であれば順不同に行うことができる。なお、必須の工程ではないが、典型的には、工程eの後でかつ工程fの前に、集電体上に供給された造粒粉末をスキージで均す工程(e’;スキージング工程)を含むことができる。そして、この製造方法は、リチウムイオン二次電池の正極用の電極(正極)および負極用の電極(負極)の何れの製造にも適用することができる。
[a.造粒粉末の用意工程]
工程aでは、造粒粉末(造粒粒子の集合からなる粉体)を用意する。造粒粉末を構成する各々の造粒粒子は、少なくとも一つの活物質粒子と第1バインダとを含んでいる。
図2は、一実施形態に係る造粒粒子1の構成を示す模式図である。ここに示すように、造粒粒子1は典型的には複数の活物質粒子2を含んでいる。かかる造粒粒子1は、個々の活物質粒子2の表面に第1バインダ4が付着し、さらにその活物質粒子2が第1バインダ4によって互いに結合された態様であり得る。好適な一態様では、第1バインダ4が造粒粒子1の内部および外表面に局所的に偏在することなく略均一に分散され配置されている。なお、この造粒粒子1は、活物質粒子2と第1バインダ4に加えて、さらに他の材料(例えば導電材6)を含んでいても良い。導電材6を含む態様では、この導電材6が主として第1バインダ4中に分散されていることが好ましい。
造粒粒子1の性状は特に限定されないが、生産効率を高める観点やより均質な活物質層を形成する観点等から、例えば平均粒子径がおよそ10μm以上100μm以下、好ましくは30μm以上80μm以下、より好ましくは50μm以上70μm以下である。なお、本明細書中において「平均粒子径」とは、レーザ散乱・回折法に基づく粒度分布測定装置に基づいて測定した粒度分布における積算値50%での粒径、すなわち50%体積平均粒子径をいう。
なお、本明細書において、「用意する」とは、例えば原料等から調製することでも良いし、材料メーカー等から製品を購入するなどして入手することでもよい。
かかる造粒粒子1は、例えば、活物質粒子2および第1バインダ4を所定の割合で乾式または湿式で混合して、造粒、分級等を行うことで用意することができる。造粒の手法としては特に制限はなく、例えば、転動造粒法、流動層造粒法、撹拌造粒法、圧縮造粒法、押出造粒法、破砕造粒法、スプレードライ法(噴霧造粒法)等を採用することができる。
一好適例では、スプレードライ法を採用して、活物質粒子2と第1バインダ4とを溶媒中で混ぜ合わせた合剤(懸濁液)を乾燥雰囲気中に噴霧し乾燥させることで造粒粒子1を造粒(成形)する。この手法では、噴霧される液滴中に含まれる粒子が概ね1つの塊になって造粒されるため、液滴の大きさによって造粒粒子1の大きさや質量等を容易に調整することができる。なお、噴霧される液滴には活物質粒子2と第1バインダ4以外の材料、例えば導電材6をも含み得る。
リチウムイオン二次電池の正極を製造する場合、活物質粒子2としては、従来からリチウムイオン二次電池の正極活物質として用いられている各種の材料を特に限定なく使用することができる。好適例として、リチウムニッケル酸化物(例えばLiNiO)、リチウムコバルト酸化物(例えばLiCoO)、リチウムマンガン酸化物(例えばLiMn)や、これらの複合体(例えば、LiNi0.5Mn1.5、LiNi1/3Co1/3Mn1/3)等の、リチウムと遷移金属元素とを構成金属元素として含む酸化物(リチウム遷移金属酸化物)の粒子や、リン酸マンガンリチウム(LiMnPO)、リン酸鉄リチウム(LiFePO)等の、リチウムと遷移金属元素とを構成金属元素として含むリン酸塩の粒子等が挙げられる。
また、リチウムイオン二次電池の負極を製造する場合、活物質粒子2としては、従来からリチウムイオン二次電池の負極活物質として用いられる各種の材料を特に限定なく使用することができる。好適例として、人造黒鉛、天然黒鉛、アモルファスカーボンおよびこれらの複合体(例えばアモルファスコートグラファイト)等に代表される炭素系材料、あるいはリチウム遷移金属酸化物、シリコン化合物等が挙げられる。
バインダ4としては、活物質の結合を実現し得る各種の材料のなかから採用する造粒方法に適した材料を選択・使用するとよい。一例として、湿式の造粒方法(例えば上記スプレードライ法)を採用する場合には、使用する溶媒に溶解または分散可能なポリマー材料を用いるとよい。具体例として、スチレンブタジエン共重合体(SBR)、アクリル酸変性SBR樹脂(SBR系ラテックス)等のゴム類、カルボキシメチルセルロース(CMC)等のセルロース系ポリマー、メタクリル酸エステルの重合体等のアクリル系樹脂、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のハロゲン化ビニル樹脂等が挙げられる。
また、導電材6を含む構成においては、導電材6として、例えばカーボンブラックや活性炭等の比較的微細な粒子からなる炭素材料を好適に用いることができる。かかる導電材6は導電性が乏しい活物質材料を用いる場合に好適に添加され、活物質層内あるいは活物質粒子と集電体の間に好適な導電パスを形成する上で有効である。
[b.集電体の用意工程]
工程bでは、集電体12を用意する。集電体としては、電子伝導性に優れ、使用する活物質や電解液およびそれらに拠る電気化学反応系を考慮して、電池系内で安定に存在する材料からなるものを好ましく用いることができる。また、軽量化や機械強度、加工のし易さ等を考慮して決定するとよい。例えば、リチウムイオン二次電池の正極を製造する場合には、集電体12としてアルミニウム箔(例えば、厚み12〜15μm)が好適である。また、リチウムイオン二次電池の負極を製造する場合には、集電体12として銅箔(例えば、厚み10〜15μm)が好適である。集電体12の形状はリチウムイオン二次電池の形状等に応じて異なり得るため特に制限はなく、棒状、板状、箔(シート)状、網状等の種々の形態を考慮し得る。なかでも、車載用として用いられるような高容量タイプのリチウムイオン二次電池用電極では、長尺シート状(例えば、幅に対して長さが100倍以上)のものが好適である。長尺シート状の集電体を用いたリチウムイオン二次電池用電極は、インライン方式により好適に製造することができる。例えば、後述の工程d〜fは、長尺シート状の集電体を用いてインライン方式により好適に実施することができる。
[c.バインダ液用意工程]
工程cでは、第2バインダと分散媒とを含むバインダ液を用意する。具体的には、バインダ液は、分散媒中に第2のバインダを分散または溶解させた溶液である。
第2バインダは、上記の造粒粉末の形成に使用し得る各種の材料のなかから、特に制限なく選択して使用することができる。ここで、第1バインダと第2バインダは、同一の化合物からなる(すなわち同種の)ものであっても良いし、異なる化合物からなる(すなわち、異種の)ものであっても良い。好ましくは、第1バインダと第2バインダとが同種とすることである。
分散媒としては、第2バインダの物性に応じ、第2バインダを好適に溶解または分散させることが可能な水系溶媒または非水系容媒(有機溶剤)のいずれを用いても良い。なお、この記載から明らかなように、「分散媒」は、第2バインダの一部または全部を溶解する溶媒であってもよい。また、例えば、環境負荷の低減や安全衛生の観点からは、分散媒として水系溶媒を用いるのが好ましい。水系溶媒としては、水または、水を主体とした低級アルコールとの混合溶媒を好ましく用いることができる。有機溶剤としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を用いることができる。
一例として、例えば第2バインダとして上記ゴム類やセルロース系ポリマー、アクリル樹脂等を用いる場合には、水系溶媒を好ましく用いることができる。また、第2バインダとして上記ハロゲン化ビニル樹脂を用いる場合には、有機溶剤を好ましく用いることができる。特に限定されるものではないが、例えば、リチウムイオン二次電池の正極を製造する場合には、溶媒としての水に第2のバインダとしてのアクリル系樹脂を混ぜるとよい。また、例えば、リチウムイオン二次電池の負極を製造する場合は、溶媒としての水に第2のバインダとしてのゴム類を混ぜるとよい。
バインダ液における第2バインダの濃度は、次工程でのバインダ液の供給が好適に行え、かつ、工程fが完了するまでに分散媒を完全に除去し得る程度に設定することができる。例えば、バインダ液における第2バインダの固形分濃度は、好ましくは20質量%以上50質量%以下、より好ましくは25質量%以上45質量%以下、さらに好ましくは30質量%以上40質量%以下とする。
また同様の観点から、バインダ液の粘度は、B型粘度計を用いて、25℃、60rpmの条件で測定した粘度が、好ましくは5mPa・s以上30mPa・s以下、より好ましくは5mPa・s以上20mPa・s以下、さらに好ましくは6mPa・s以上7mPa・s以下とする。
さらに、バインダ液の表面張力は、Wilhelmy法(プレート法等ともいう)による25±2℃での静的表面張力として、好ましくは15mN/m以上40mN/m以下、より好ましくは17mN/m以上38mN/m以下、さらに好ましくは20mN/m以上35mN/m以下とする。
[d.バインダ液供給工程]
次いで、上記で用意したバインダ液を集電体上に供給(典型的には塗布)してバインダ液層を形成するする。図1に示す実施形態では、帯状の集電体12がコンベア等の搬送手段によって所定の速度で予め設定された搬送経路に沿って搬送されている。また、バインダ供給装置Bには、バインダ液が収容されており、上記帯状の集電体12が搬送されるのにあわせて、グラビアコーターにより所定の量が所定の幅およびパターンで集電体12上に連続的に供給されるようになっている。バインダ供給装置Bとしては、例えば、グラビアコーターの他に、スリットコーター、ダイコーター、コンマコーター、ディップコーター等の塗布装置を使用することができる。なお、バインダ液は、集電体12上にベタ塗りしてもよく、あるいは所定のパターン(例えば、縦・斜め等の縞状、波線状、ドット状等)に供給することもできる。
このようにして、集電体の表面にバインダ液層16が形成される。バインダ液の供給量は、上記バインダ液の濃度等にもよるが、例えば第2バインダの塗布量(NV値)が0.01g/cm以上、好ましくは0.04g/cm以上とするとよい。また、抵抗を低減する観点からは、例えば1.0g/cm以下、好ましくは0.4g/cm以下とするとよい。
好適な一態様では、集電体12表面の一部の領域にのみバインダ液を供給してバインダ液層16を形成する。また、この一部の領域においても、所定のパターンによりパターン塗工(例えば、複数の波線状)することが好ましい。一例として、帯状の電極を作製する場合には、長手方向に直交する幅方向において、集電体12の全幅よりも狭い幅にバインダ液層16を形成するとよい。換言すれば、集電体12の幅方向の端部に、バインダ液層16を形成しない集電体12の露出部を設けることが好ましい。例えば、一の電極を2条にスリットして2本の帯状電極を作製する場合は、集電体12の幅方向の両端に集電体露出部を設け、スリットせずに1本の帯状電極を作製する場合は、集電体12の幅方向の一方の端部に集電体露出部を設けるのが好ましい。このような集電体露出部は、電池の構築に際して、いわゆる集電部として利用され得る。例えば集電体12の幅方向の両端部に集電体露出部を設ける場合においては、集電体12の全幅にも拠るため一概には言えないが、おおよその目安として、集電体露出部(集電部)の幅長を、正極の場合は13.5±1mm程度、負極の場合は11±1mm程度とすることが例示される。
[e.造粒粉末の供給工程]
工程eでは、工程dで形成したバインダ液層16が未乾燥状態にある間に、バインダ液層16の上に造粒粉末(造粒粒子1の集合,群)を供給する。図1に示す実施形態では、予めバインダ液層16が形成された集電体12が搬送され、供給装置Fにより、造粒粉末を集電体12上(バインダ液層16上)に供給している。供給装置Fには造粒粉末が収容されており、集電体12が搬送されるのにあわせて所定の量が所定の幅で集電体12上に連続的に供給されるようになっている。この実施形態では、供給装置Fから篩い(網目状の部材)を通じて予め定められた粒径の造粒粒子1のみを集電体12上に篩い落とすようにしている。
なお、上記バインダ液供給工程dと造粒粉末供給工程eにおける、バインダ液と造粒粉末との供給量は、所望の電極構成に応じて相補的に考慮することができる。特に制限されるものではないが、例えば、大出力用途のリチウムイオン二次電池用の正極と負極の製造に際しては、以下の電極構成を実現し得るように、バインダ液と造粒粉末との供給量を設計することができる。
(正極)
正極活物質は、正極活物質層全体に占める割合が約50質量%以上、典型的には70質量%以上99質量%以下となるように構成することが適当であり、通常はおよそ87質量%以上95質量%以下であることが好ましい。導電材6を用いる場合は、正極活物質層全体に占める割合が、例えば約1質量%〜15質量%とすることができ、例えば2質量%以上10質量%以下、典型的には3質量%以上8質量%以下とすることが好ましい。バインダは、造粒粉末に含まれる第1バインダ4とバインダ液層16に含まれる第2バインダの合計として考慮することができる。このようなバインダは、正極活物質層全体に占める割合が、例えば約0.5質量%以上15質量%以下とすることができ、例えば1質量%以上10質量%以下、典型的には2質量%以上5質量%以下とすることが好ましい。
なお、第1バインダ4と第2バインダとは、その割合が、第1バインダ:第2バインダとして、質量比で、0.05:4.95〜0.5:1.5程度、好ましくは0.1:4.9〜1:1程度の割合となるよう、調整するのが好ましい。換言すると、リチウムイオン二次電池用の電極形成に適したバインダ量を、第1バインダ4と第2バインダとに分けて配合しているとも理解できる。
(負極)
負極活物質は、負極活物質層全体に占める割合が約70質量%以上、典型的には90質量%以上99質量%以下とすることが適当であり、通常はおよそ95質量%以上99質量%以下であることが好ましい。バインダは、造粒粉末に含まれる第1バインダ4とバインダ液層16に含まれる第2バインダの合計として考慮することができる。このようなバインダは、負極活物質層全体に占める割合が、例えば0.01質量%以上10質量%以下とすることができ、通常はおよそ0.1質量%以上7質量%以下程度、より好ましくは0.5質量%以上5質量%以下とすることが好ましい。なお、第1バインダ4と第2バインダとは、その割合が、第1バインダ:第2バインダとして、質量比で、0.05:4.95〜0.1:0.4程度、好ましくは0.1:4.9〜0.2:0.3程度の割合となるよう、調整するのが好ましい。換言すると、リチウムイオン二次電池用の電極形成に適したバインダ量を、第1バインダ4と第2バインダとに分けて配合しているとも理解できる。
[e’.スキージング工程]
ここに開示される電極の製造方法では、必須ではないが、上記の工程eの後であって次工程fの前に、集電体12に供給された造粒粉末(造粒粒子1)を、スキージSで均すスキージング工程を含んでも良い。スキージの形状や材質は特に制限されず、例えば、ゴム製やポリウレタン製の、棒状(板状)のものやロール状のもの等を使用することができる。
図1に示す実施形態では、電極体12が搬送される進行方向において、供給装置Fの下流側に、集電体12の表面から垂直方向で所定の間隔を空けて、スキージS(典型的にはロールスキージ)が配置されている。そして、集電体12上に供給された造粒粉末は、集電体12とロールスキージSとの隙間に向けて案内され、このロールスキージSで平坦化されるように構成されている。これにより、集電体12上への造粒粉末の供給量をより均質化することができる。また、過剰に供給された造粒粉末を、供給量の少ない部位へと均すことができ、集電体12上に略均質な目付量(単位面積当たりの造粒粉末の質量)の活物質層14を安定的に形成することができる。
なお、スキージSと搬送される集電体12との間隙(垂直方向のギャップ、換言すれば造粒粉末の供給厚み)は、例えば造粒粉末の平均粒子径や形成する活物質層の厚みや目付量(設計目付量)等によって決定すればよい。一例として、高エネルギー密度や高出力密度の要求され得る電池用の正極を作製する場合には、約90〜200μm程度、例えば、約100〜150μm程度に、同負極を作製する場合には約100〜300μm程度、例えば、約150〜250μm程度に調整することが好適な例として示される。
[e.圧延工程]
工程eでは、バインダ液層16上に供給された造粒粉末を圧延することで、この集電体12上に活物質層14を形成する。そして少なくともこの圧延工程を、溶媒の除去が可能なドライ環境Dで実施する。
図1に示されるように、集電体12上に供給された造粒粉末は、所定の間隔で平衡に配置された一対の圧延ロールRの隙間に向けて案内される。圧延ロールRはそれぞれ反対方向に一定の速度で回転しており、造粒粉末がかかる圧延ロールRの隙間を通過する際に適当な強さで集電体12に押し付けられ(プレスされ)集電体12上に固着される。同時に、造粒粉末1中でバインダ4の接触箇所が増え、造粒粒子1同士が相互に密着される。これにより、集電体12の表面に活物質粒子2を含む造粒粉末の層(活物質層14)が略一定の厚みで成形される。
ここで、バインダ液層16上に造粒粉末を供給すると、未乾燥状態にあるバインダ液は、造粒粉末の間隙、さらには造粒粉末を構成する活物質1の間隙に、浸透を始める。この浸透は概ね毛細管現象によるものと考えることができ、さほど顕著に起こるものではない。そのような状態で造粒粉末に圧延を施すと、未乾燥状態にあるバインダ液は造粒粉末に押圧されて押し上げられ、造粒粉末の層(活物質層14)の上方にまで昇ってくる。また、このバインダ液の上昇は、ドライ環境Dに置かれることで促進され得る。そしてバインダ液が活物質層14に均一に浸透するとともに、バインダ液から分散媒が除去(揮発)する。これにより、活物質層14に第2バインダがほぼ均質に配合された活物質層14が形成される。
なお、従来の電極の製造方法においても、集電体に粉末状のあるいはスラリー状の活物質を供給するに先立ち、集電体上にバインダ液を供給(塗工)してバインダ層を形成することは行われていた。このとき、特に言及されていなくても、塗工されたバインダ液は乾燥工程(あるいは簡易乾燥工程)を経て、概ね固化したバインダ層となってから、次工程の活物質の供給が行われていた。これは、従来より一般的に採用されているスラリー状の活物質(活物質層形成用組成物)を塗布して電極を製造する手法では、バインダ層形成用組成物に含まれる水分により、電池特性が悪化することを防ぐためである。すなわち、電極に水分が存在すると、活物質の表面の結晶構造が変化したり、LiFが生成したりする不都合が生じ得る。また、スラリーを塗布して電極を製造する手法によると、比較的強度の強い活物質層が形成できていたため、バインダ層は活物質層と集電体との結合強度を高める機能があれば十分であったためである。さらに、未乾燥状態のバインダ層にさらに湿潤状態の活物質層形成用組成物を重ね塗りすると、バインダ層の乾燥が困難になるという弊害もあった。
これに対し、ここに開示される製造方法においては、造粒粉末の形態の活物質を用いて電極を形成することから、バインダ液の供給後にバインダ液層を敢えて乾燥させない。そして、圧延工程eをドライ環境で行うようにしている。このような構成により、バインダ液は、集電体12の表面から活物質層14全体に略均一に拡散することができる。これにより、バインダ液中の第2バインダ成分が、活物質層14と集電体12との間を強固に結着するだけでなく、造粒粉末同士さらには活物質1同士の結合をより強固にする。換言すると、第2バインダは、活物質粒子に対し表面偏析し、活物質粒子同士の結合を強めるが、電気伝導性を阻害しない。
したがって、活物質層の一体性が高められて、膜強度の高い活物質層を形成することができる。なお、特許文献2には、湿潤状態にある活物質層形成用組成物において正極活物質層の表面にマイグレーションによって無機酸化物粒子を偏在させることが開示されている。しかしながら、本発明は、乾燥状態にある造粒粉末(活物質粒子)の層にバインダ液が浸透してゆく点で、このような従来技術とは完全に区別される。
例えば図3および図4は、ここに開示される技術により製造された電極Aと従来法により製造された電極Bとについて、バインダ(PVdF)に含まれるフッ素(F)の断面分布状況を電子線マイクロアナライザ(Electron Probe Micro Analyzer:EPMA)により分析した結果をそれぞれ示す図である。バインダ液の移動の様子が鮮明に判るように、造粒粒子の作製にはアクリル系のバインダを用いた。したがって、図で白く見えるのが、概ねバインダ液に用いたPVdFに含まれるフッ素原子に相当する。なお、電極Aおよび電極Bの活物質層の厚みはいずれ30μmであり、密度は2.8g/cmである。
図4に示されるように、電極Bは、従来法に従い、集電体の両面にバインダ液を塗布した後、乾燥させてから、片面にのみ活物質層を形成したものである。この電極Bは、表面にバインダ層を備え、その上に活物質層を担持した2層構造であることがわかる。バインダ液はバインダ層を形成しており、活物質層の凹凸の表面に追随して活物質層を集電体に固着しているものの、活物質層には浸透していないことが確認できる。
一方、図3に示される電極Aは、ここに開示される技術に従い、集電体の両面にバインダ液を塗布した後、バインダ液が乾燥するまでに、片面にのみ活物質層を形成したものである。この電極Aは、活物質層を形成しなかった側の表面にバインダ層が形成されているが、他方の面には単層構造の活物質層が直接形成されていることがわかる。また、バインダ液はバインダ層を形成することなく、集電体と活物質層との隙間を満たしながら、活物質層の略全体に均一に分散していることが確認できる。これは、バインダ液が乾燥する前に造粒粉末を供給して活物質層を形成したことで、バインダ液が集電体と造粒粉末との間、活物質粒子の間隙にまで浸透したことによるものである。また、バインダ液が乾燥する前にドライ環境で圧延を施すことにより、活物質層の表面までのバインダ液の浸透を可能としたものと考えられる。このことから、ここに開示される技術によると、例えば、造粒粉末を用いて比較的厚め(例えば100μm〜150μm程度)の活物質層を備える電極を製造する際に、活物質層の剥離や、造粒粉末および活物質の滑落を好適に抑制することができる。
ドライ環境としては、圧延工程fにおいてバインダ液層16の分散媒を除去できる程度の低湿度環境であればよい。例えば、バインダ液の性状や、供給量、集電体12の移送速度等を勘案して、適切なドライ環境を設定することができる。一例として、露点が−10℃以下、好ましくは−20℃以下、例えば−25℃以下のドライ環境とすることが例示される。例えば、リチウムイオン二次電池用電極の製造に際し、上記の工程d〜fを、バインダ液の水系分散媒を除去しつつ、10秒以内に実施することができる環境とすることが好ましい。この場合、例えば、露点が−20℃以下のドライ環境とすることが例示される。
一方で、活物質が水分を含んだり、結晶水を有したりすることで、製造される電池の低温での反応抵抗を損ねることが知られている。このような観点からは、バインダ液が未乾燥の状態で造粒粉末を供給することは電池性能を低下させ得るものとして避けるべき形態となり得る。しかしながら、本発明者らの鋭意研究によると、例えば、結晶構造中に水を含み得る材料(換言すると、水和し得る)を活物質とした造粒粉末を用いて電極を製造する場合であっても、例えば露点が−27.5℃以下のドライ環境とすることで、活物質中の結晶水を十分に低減して電極を製造できることが確認されている。したがって、例えば、リチウム遷移金属複合酸化物等を活物質とした造粒粉末を用いるリチウムイオン二次電池用の正極の製造に際しては、露点が−27.5℃以下のドライ環境とすることが好ましい態様であり得る。
圧延ロールRの材質としては、その圧延面がゴム系材料や金属材料からなるものが例示される。また、圧延ロールRの間隔(垂直方向のギャップ)は、例えば形成する活物質層14が所望の性状(例えば厚みや空隙率)となるよう調整するとよい。
また、圧延の際には適宜加熱等の成形促進手段を併用することもできる。加熱状態で圧延を行うことにより、造粒粉末に含まれるバインダを軟化あるいは溶融させることができ、造粒粒子1同士をより強固に結着させることができる。
一例として、電池容量が20Ah以上という比較的高容量タイプの電池に用いられる電極では、以下の条件を参考にして実施することができる。
(正極)
圧延ロールRの間隔:正極の厚みと同等(例えば50〜120μm)
ロール線圧 :1〜2t/cm
圧延温度 :25℃(例えば60〜180℃程度まで加熱しても良い)
正極活物質層密度:1.5g/cm以上(2g/cm以上)で4.5g/cm以下(典型的には4.0g/cm以下)
(負極)
圧延ロールRの間隔:負極の厚みと同等(例えば60〜130μm)
ロール線圧 :1〜2t/cm
圧延温度 :25℃(例えば60〜180℃程度まで加熱しても良い)
負極活物質層密度:1.0g/cm以上(2g/cm以上)で3.5g/cm以下(典型的には3.0g/cm以下)
なお、図1に示すように、この実施形態においては、圧延工程fの部分のみがドライ環境とされている。しかしながら、圧延工程f以外の工程をドライ環境において実施することは妨げない。例えば、活物質等の水分管理や製造装置の構成などを考慮して、造粒粉末造粒粉末供給工程eから圧延工程fまでをドライ環境とすることもできる。
また、図1に示す態様では、製造工程に一対の圧延ロールRを配置してロール圧延を1回だけ行う1段圧延法を採用しているが、このような態様には限定されず、例えばロール圧延を2回以上(典型的には2回)行う多段圧延法を採用することもできる。また、図1に示すように、集電体12の搬送経路の取り方によっては、圧延ロールRの上流側に補助ロールrを備え、造粒粉末の滑落を防止するようにしても良い。また、帯状の電極10を作製する図1の態様においては、生産効率の観点からインライン方式でロール圧延を実施するようにしているが、電極の製造はバッチ方式で行うこともでき、その他の各種の圧延方法(例えば一対の平板で挟み込んで圧延する平板圧延方法など)を採用することもできる。
図1に示す実施形態で製造される電極10は、帯状の集電体12の幅方向の両端部に沿って集電体露出部が設けられ、集電体露出部の間の領域(幅方向の中央付近の領域)に活物質層14が設けられている。この電極10を幅方向の中心で半分の幅に裁断(半裁)することで、2枚のリチウムイオン二次電池用電極が製造される。
以下、本発明に関する実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
ここでは、以下に説明する例1または例2の手順で2通りのリチウムイオン二次電池用の正極を作製し、この正極を備えるリチウムイオン二次電池のIV抵抗を測定した。
[正極の作製]
(例1)
例1の正極は、ここに開示される電極製造方法により作製した。まず、正極活物質として平均粒子径が4.5μmのLiNi1/3Co1/3Mn1/3を用意した。また、導電材としてアセチレンブラック(AB)を用意した。また、バインダとしてアクリル系バインダを、増粘剤としカルボキシメチルセルロース(CMC)を用意した。そして、これらの正極活物質、導電材、バインダおよび増粘剤を、質量比が93.5:4:1.5:1となるようにそれぞれ秤量した。次に、プラネタリーディスパーに導電材およびバインダ投入して混合した後、正極活物質と溶媒としてのイオン交換水を加えて更に均一に混合することで、造粒粉末形成用の調製液を用意した。そしてこの調製液を大川原化工機(株)製のスプレードライヤにて噴霧し、液滴状態で溶媒を除去し、乾燥させることで、平均粒子径が約40μmの造粒粉末(造粒粒子からなる集合体)を得た。
次に、上記造粒粉末に使用したのと同じアクリル系バインダを水に分散させることでバインダ液を用意した。このバインダ液の性状は、固形分濃度が30質量%で、粘度が6.7mPa・s(25±2℃、60rpm)、表面張力が32mN/m(Wilhelmy法)であった。また、正極集電体として、厚みが15μmで、幅が200mmの長尺状アルミニウム箔を用意し、図1に示すような電極製造ラインにセットした。
そしてまず、正極集電体の幅方向の両端部に帯状の集電体露出部を確保し、この集電体露出部の間(幅方向の中央領域)に、用意したバインダ液を塗布量が約0.1g/cmとなるようにグラビアコーターにより塗布し、バインダ液層を形成した。そして、搬送される正極集電体の幅方向の中央領域に、用意した造粒粉末を粉体供給装置により目付量(片面あたり)が13.5g/cmとなるように供給した。本実施形態では、この造粒粉末の供給から圧延工程までを露点が−27.5℃のドライ環境で実施した。正極集電体上に供給した造粒粉末については、下流に設けた高さセンサ付きのローラスキージSにより目付のムラを解消するとともに、正極集電体の幅方向で鉛直方向の高さを均して、略均一な厚みとした。また、補助ロールrにより更に混合粉末を軽く押圧して、圧延前に造粒粉末を正極集電体上に安定させた。
次いで、さらに下流に設置された圧延ロールRにて、造粒粉末の層に対してロール圧延を施すことで、厚さ(片面あたり)が約50μmの正極活物質層を形成した。なお、プレスの条件は、以下のとおりとした。
圧延ロールの間隔 :110μm
ロール線圧 :1.35t/cm
圧延温度 :25℃
また、集電体の他方の面にも上記と同様の条件にて正極活物質層を形成した。この様にして形成した正極活物質層の幅方向の中央で電極を半裁することで、2枚の例1の正極を得た。
(例2)
例1の正極は、従来の電極製造方法により作製した。すなわち、例1の正極の製造において、バインダ液層が形成された集電体を、簡易乾燥機を通過させることでバインダ液を乾燥させた。これにより、集電体の両面には、バインダ層が形成された。また、造粒粉末の供給から正極活物質層の形成までを、−27.5℃のドライ環境ではなく、通常の管理環境下(露点:−10℃〜10℃)で行った。そしてその他は、例1と同様の条件で、例2の正極を得た。
[電極活物質層の強度評価]
なお、用意した例1および例2の正極について、活物質層の強度(切削強度)をSAICAS法により評価した。SAICAS法では、試料(被着体)の表面から基材との接着界面に向けて、鋭利な切刃を用いて超低速度で切削を実施する。この時、被着体を基材から連続して分離する状態への水平力と切刃の刃幅とから、切削強度を算出している。切削強度の測定には、ダイプラ・ウィンテス株式会社製のSAICAS(Surface And Interface Cutting Analysis System),DN−GSを用い、試験条件は以下のとおりとした。
・切刃:ボラゾン(幅500μm)
・水平速度:2.0μm/sec
・測定深さ:10μm
例1の正極については、長手方向に直交する幅方向の中心(端部から4000μm)を測定点とし、試験を行った。また、例2の正極については、活物質層が比較的脆かったため、同中心から片方の端部に向かって測定点を6点設けて試験を行った。切削強度の測定はN=3で行い、その結果を図5に示した。なお、図5の横軸は、測定位置を端部からの距離として示した。
図5に示すように、ここに開示される技術により作製された例1の正極は、従来法により作製された例2の正極に比べて、活物質層の切削強度が約2倍の高い値を示した。これは、図3に示されたように、バインダ液層のバインダが活物質層に均一に浸透したことによるものと考えられる。すなわち、バインダ液層のバインダが、造粒粉末同士の間、さらには造粒粉末を構成する活物質粒子同士の間隙に行き渡ることで、導電パスを阻害することなく、粒子間の結合を補強することができる。これにより、活物質層自体の強度が高められたものと考えられる。このことから、例えば、造粒粉末を用いて比較的厚め(例えば100μm〜150μm程度)の活物質層を形成する場合やにおいては、ここに開示される技術を採用することが特に好ましいと言える。
[電池内での電極性能評価]
[負極の用意]
負極活物質としての黒鉛(C、平均粒径25μm、比表面積2.5m/g)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、これらの質量比がC:SBR:CMC=98:1:1となるように秤量し、イオン交換水を加えて混練することで、負極活物質層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、負極集電体としての厚み10μmの長尺の銅箔の両面で、長手方向の一方の端部から幅100mmの領域に、片面当たりの目付量が7.3mg/cmとなるよう帯状に塗布し、乾燥(乾燥温度100℃、5分間)することにより、負極活物質層を備える負極シートを作製した。なお、負極シートの長手方向の他方の端部には、負極活物質層の形成されていない集電体露出部が設定されている。そして、これを圧延プレスして、負極活物質層の密度が約1.1g/cmとなるように調整した。なお、圧延プレス後の負極活物質層の厚みは片面当たり約60μm(負極全体で130μm)であった。
[リチウムイオン二次電池の構築]
セパレータとしては、幅が105mmで、総厚みが平均25μmの、ポリエチレン(PE)の両面をポリプロピレン(PP)で挟んだ形態の3層構造(PP/PE/PP)の長尺の微多孔質シートを用いた。
上記で用意した例1および例2の正極と、負極とを、セパレータを介して重ね合わせ、断面楕円形状に捲回した。この時、負極活物質層が幅方向で正極活物質層を覆うとともに、正極集電体の露出部と負極集電体の露出部とが幅方向で異なる側で突出するように、正極と負極とを配置させた。また、セパレータは、HRLを正極側に向けて、正負の活物質層を絶縁するように配置した。捲回体は、常温(25℃)にて4kN/cmの圧力で2分間平板プレスし、扁平形状に成形することで、捲回電極体とした。
次いで、電池ケースに上記捲回型電極体を収容した。電池ケースとしては、アルミニウム製で上方に開口を有する薄い角型(幅150mm×高さ90mm×厚み26mm)の電池ケース本体と、この電池ケース本体の開口を封する封口体とからなるものを用意した。そして、封口体に正極端子および負極端子を取り付け、これらの端子を、集電端子を介して、捲回電極体から突出している正極集電体と負極集電体との露出部にそれぞれ溶接した。そして、封口体と連結された捲回電極体を、電池ケース本体の開口部からその内部に収容し、開口部と封口体とを溶接(密閉)した。すなわち、捲回型電極体は、捲回軸Wが封口体の面内方向(すなわち、水平)となる配置で電池ケース内に収容されている。
非水電解液としては、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とをEC:DMC:EMC=3:4:3の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1.0mol/Lの濃度で溶解させたものを用意した。そして、上記電池ケースの封口体に設けられた注液口から非水電解液を注入し、例1のリチウムイオン二次電池(組立体)を構築した。これらの電池の理論容量は、いずれも30Ahである。電池は、例1または例2のいずれかの正極を使用したものを、それぞれ15個ずつ作成した。
[低温IV抵抗測定]
(例1)上記のように作製した例1のリチウムイオン二次電池について、温度25℃で、正負極の端子間電圧が4.1Vとなるまで0.1Cの充電レートでCC充電し、10分間休止した後、0.1Cの放電レートで3.0VまでCV放電させる操作を3回繰り返すコンディショニング処理を施した。
次に、温度−30℃で、SOCが20%の状態までCC充電を行った。SOC20%に調整した各電池に対し、10Cの放電レートで3VまでCC放電を行い、放電から10秒間の電圧降下を測定した。測定された電圧降下の値(V)を電流値で除することでIV抵抗(Ω)を算出し、その平均値をIV抵抗とした。結果を、電池15個の平均値として、図6に示した。
図6から明らかなように、例1の電池の正極は、正極活物質としてリチウム遷移金属複合酸化物を用い、水系のバインダ液と接触させる形態で作製したものである。それにもかかわらず、低温(−30℃)低SOC(20%)でのIV抵抗は、例2の電池と比較してほぼ同等であり、水系のバインダ液を乾燥させないことの弊害は見られないことが確認された。換言すると、バインダ液層のバインダは、圧延と共に活物質層中に浸透してゆくため、例えば、既に付着(固着)している造粒粉末同士の間に入り込むことが避けられる。したがって、ここに開示されるリチウムイオン二次電池の製造方法によると、内部抵抗を高めることなく、活物質層の強度(付着強度、膜強度)を高め得ることが確認できた。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、上述の実施形態では、リチウムイオン二次電池の正極を作製する場合を例示した。ここで提案されるリチウムイオン二次電池用電極の製造方法は、言うまでもなく負極の製造にも適用することができる。
ここで提案される製造方法は、特に車載用として用いられるような、安全性が求められ、かつ、ハイレートでの充放電を行う高容量タイプのリチウムイオン二次電池用の電極を製造する際に好ましく採用することができる。すなわち、かかる高容量タイプの電池では、一般的に長尺状(シート状)の電極(正極および負極)を捲回した形態の捲回型の電極体が用いられる。また、ハイレートでの充放電に伴い、活物質層が繰り返し大きく膨張収縮を繰り返す。ここで提案される製造方法は、このような高容量タイプの電池の製造および使用環境において、活物質層の剥離や、造粒粒子および活物質の滑落に起因する、容量低下、抵抗ムラの発生、微小短絡等を抑制することができるために好ましい。したがって、このような車載用のリチウムイオン二次電池用電極の製造に、本発明の適用を特に好適に適用することができる。
1 造粒粒子
2 活物質粒子
4 バインダ
6 導電材
10 電極
12 集電体
14 活物質層
16 バインダ液層
B バインダ液供給装置
F 粉体供給装置
S スキージ
R 圧延ロール

Claims (6)

  1. a.活物質粒子と第1バインダとを含む造粒粉末を用意すること、
    b.集電体を用意すること、
    c.第2バインダと分散媒とを含むバインダ液を用意すること、
    d.前記集電体上に前記バインダ液を供給してバインダ液層を形成すること、
    e.未乾燥状態にある前記バインダ液層の上に、前記造粒粉末を供給すること、および、
    f.前記バインダ液層上に供給された前記造粒粉末を圧延することで、活物質層を形成すること、
    を含み、
    少なくとも前記工程fを、前記分散媒の除去が可能なドライ環境で実施する、リチウムイオン二次電池用電極の製造方法。
  2. 前記活物質がリチウム遷移金属複合酸化物であるとき、
    前記工程fは、露点が−27.5℃以下のドライ環境で実施する、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記第1バインダと前記第2バインダとは同一の化合物からなる、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記集電体は幅に対して長さが100倍以上の長尺形状であって、
    前記工程d〜fをインライン方式で実施する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 前記工程d〜fを10秒以内に実施する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 前記工程dは、前記バインダ液を所定のパターンで供給するパターン塗工により実施する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
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