JP2016043377A - Cu−Ga合金の連続鋳造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】オシレーションマーク深さが浅く、かつ、Gaの濃度偏析が抑制された高品質なCu−Ga合金鋳塊を製造可能なCu−Ga合金の連続鋳造方法を提供する。【解決手段】Gaを15原子%以上35原子%以下の範囲内で含み、残部がCu及び不可避不純物からなるCu−Ga合金の連続鋳造方法であって、鋳型振動又は鋳塊の間欠引き抜きを行いながら、鋳型から鋳塊を引き抜く構成とされており、前記鋳型振動又は前記間欠引き抜きにおいて、前記鋳型に対する前記鋳塊の瞬間移動速度V1(mm/sec)、前記鋳型に対する1周期当たりの前記鋳塊の移動距離L(mm)、停止時間T1(sec)とした場合に、X=(V1?L)/T1が、0.1<X≦250の範囲内とされていることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、Cu−Ga合金の鋳塊を連続的に製造するCu−Ga合金の連続鋳造方法に関するものである。
上述のCu−Ga合金は、例えば、化合物半導体からなる薄膜太陽電池においてCu−In−Ga−Se四元系合金薄膜からなる光吸収層を形成する過程で用いられる。
具体的には、Cu−In−Ga−Se四元系合金薄膜からなる光吸収層を形成する場合、In膜の上にCu−Ga膜を積層し、この積層膜をSe雰囲気中で熱処理して、上述の積層膜をセレン化する方法が提供されている。ここで、In膜の上にCu−Ga膜を形成する際において、上述のCu−Ga合金からなるCu−Ga合金スパッタリングターゲットによるスパッタ法が適用される。
Cu−Ga合金スパッタリングターゲットを製造する場合、例えば特許文献1、2に記載されているように、連続鋳造法によってCu−Ga合金スパッタリングターゲットの素材となるCu−Ga合金鋳塊を製造している。
ここで、Cu−Ga合金を連続鋳造する場合、Cu−Ga合金の溶湯が貯留された鋳造炉に鋳型を設置し、断面円形をなす丸棒状又は円筒状鋳塊、断面矩形状の板状鋳塊を連続的に鋳造することになる。
国際公開第2013/031381号パンフレット 特開2013−076129号公報
ところで、特許文献1、2に示すように、Cu−Ga合金鋳塊を連続的に鋳造する場合には、鋳型と鋳塊との焼き付きを防止するために、鋳型を固定した状態で鋳塊を一定の速度で連続的に引き抜くことなく、引き抜きと停止とを繰り返し行う間欠引き抜きを実施したり、鋳型を振動させたりすることが一般的である。
このように間欠引き抜き又は鋳型振動を行った場合には、鋳塊の表面に、間欠引き抜き又は鋳型振動の周期に同調したオシレーションマークと呼ばれる模様が形成される。このオシレーションマークは、間欠引き抜き時又は鋳型振動時における溶湯の湯境に相当することになるが、製造条件によっては、オシレーションマークの部分にクラックが生じたり、深い凹凸が生じたりして、鋳塊の表面欠陥を伴うことがある。ここで、本明細書においては、オシレーションマークに伴う表面欠陥等の深さを、オシレーションマーク深さと称する。
上述のオシレーションマーク深さが深い場合には、後工程における欠陥やトラブルを未然に防止するために、鋳塊の表面を切削して表面欠陥を除去する必要がある。このように、鋳塊表面の切削によって歩留まりが大幅に低下することから、上述のオシレーションマーク深さを十分に低減する必要があった。
ここで、Cu−Ga合金は、固相と液相とが混在する温度幅が広いため、モールド内において固液共存域が幅広く存在し、凝固シェルの強度が不足する傾向にある。このため、間欠引き抜き時又は鋳型振動時に凝固シェルが破断しやすく、上述のオシレーションマーク深さが深くなってしまうといった問題があった。
また、連続鋳造法によってCu−Ga合金鋳塊を製造した場合、鋳造時における鋳付き及び鋳離れによって局所的に鋳塊と鋳型との間の熱伝達率が変化し、Gaの濃度偏析が発生することがある。特に、Ga濃度が高いCu−Ga合金においては、上述の濃度偏析が顕著となる。
ここで、Cu−Ga合金は、Gaの含有量に応じてζ相、γ相などの金属間化合物相が生成することになる。このため、上述のようにGaの濃度偏析が生じた場合には、鋳塊内部においてζ相、γ相などの金属間化合物相の割合が局所的に変化してしまうおそれがあった。
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、オシレーションマーク深さが浅く、かつ、Gaの濃度偏析が抑制された高品質なCu−Ga合金鋳塊を製造可能なCu−Ga合金の連続鋳造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係るCu−Ga合金の連続鋳造方法は、Gaを15原子%以上35原子%以下の範囲内で含み、残部がCu及び不可避不純物からなるCu−Ga合金の連続鋳造方法であって、鋳型振動又は鋳塊の間欠引き抜きを行いながら、鋳型から鋳塊を引き抜く構成とされており、前記鋳型振動又は前記間欠引き抜きにおいて、前記鋳型に対する前記鋳塊の瞬間移動速度V1(mm/sec)、前記鋳型に対する1周期当たりの前記鋳塊の移動距離L(mm)、停止時間T1(sec)とした場合に、X=(V1×L)/T1が、0.1<X≦250の範囲内とされていることを特徴としている。
このような構成とされた本発明のCu−Ga合金の連続鋳造方法によれば、上述のX=(V1×L)/T1が250以下とされているので、瞬間移動速度V1及び1周期当たりの移動距離Lが小さくなり、鋳型内において固液共存域が幅広く存在する場合であっても、鋳型内へ確実に溶湯が供給されることになり、湯境となるオシレーションマークが深くなることを抑制できる。また、停止時間T1が確保されることになり、鋳型内で確実に抜熱することで、固液共存領域が広く存在することを抑制できる。
また、上述のX=(V1×L)/T1が0.1より大きくされているので、瞬間移動速度V1及び1周期当たりの移動距離Lが確保されるとともに停止時間T1が短くなり、鋳型内での凝固界面位置が一定箇所に固定されることがなく、鋳型と鋳塊との焼き付きを抑制できることから、表面割れに起因してオシレーションマークが深くなることを抑制できる。
さらに、Gaを15原子%以上35原子%以下の範囲内で含み、残部がCu及び不可避不純物からなるCu−Ga合金では、モールド内において固液共存域が幅広く存在することから、本発明の連続鋳造方法の効果をより効果的に得ることができる。
以上のことから、上述のX=(V1×L)/T1を、0.1<X≦250の範囲内に設定している。なお、オシレーションマーク深さをさらに抑制するためには、上述のX=(V1×L)/T1を、1.0≦X≦100の範囲内とすることがより望ましい。
さらに、上述のように湯境となるオシレーションマークの発生が抑制されていることから、鋳型と鋳塊との接触が安定し、鋳塊内におけるGaの濃度偏析を抑制することが可能となる。
ここで、本発明のCu−Ga合金の連続鋳造方法においては、前記鋳塊の断面形状が円状もしくは円環をなしており、前記鋳塊の表層に形成されるオシレーションマークの深さAが、前記鋳塊の断面がなす円の直径Dの1%以下とされていることが好ましい。
この場合、前記鋳塊の表層に形成されるオシレーションマークの深さAが、前記鋳塊の断面がなす円の直径Dの1%以下とされているので、鋳塊表面の切削代を抑制することができ、丸棒状又は円筒状をなすCu−Ga合金鋳塊の製造歩留りを大幅に向上させることができる。
また、本発明のCu−Ga合金の連続鋳造方法においては、前記鋳塊の断面形状が矩形をなしており、前記鋳塊の表層に形成されるオシレーションマークの深さAが、前記鋳塊の断面がなす矩形の長辺長さWの1%以下とされていることが好ましい。
この場合、前記鋳塊の断面形状が矩形をなしており、前記鋳塊の表層に形成されるオシレーションマークの深さAが、前記鋳塊の断面がなす矩形の長辺長さWの1%以下とされているので、鋳塊表面の切削代を抑制することができ、板状をなすCu−Ga合金鋳塊の製造歩留りを大幅に向上させることができる。
本発明によれば、オシレーションマーク深さが浅く、かつ、Gaの濃度偏析が抑制された高品質なCu−Ga合金鋳塊を製造可能なCu−Ga合金の連続鋳造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るCu−Ga合金の連続鋳造方法によって製造されるCu−Ga合金鋳塊の概略説明図である。(a)が軸線方向に直交する断面図、(b)が側面図である。 オシレーションマーク深さAを示すCu−Ga合金鋳塊の縦断面写真である。 本発明の一実施形態であるCu−Ga合金の連続鋳造方法に用いられる連続鋳造装置の一例を示す説明図である。 本発明の一実施形態であるCu−Ga合金の連続鋳造方法における間欠引き抜きパターンを示す説明図である。
以下に、本発明の一実施形態であるCu−Ga合金の連続鋳造方法について説明する。
本実施形態であるCu−Ga合金の連続鋳造方法は、Cu−Ga合金円筒型スパッタリングターゲットの素材となるCu−Ga合金鋳塊10を製造するものである。
このCu−Ga合金鋳塊10は、図1に示すように、軸線Oに沿って延在する円筒形状をなしており、例えば外径Dが100mm≦D≦200mmの範囲内、内径dが50mm≦d≦150mmの範囲内とされている。
本実施形態であるCu−Ga合金の連続鋳造方法によって製造されるCu−Ga合金鋳塊10は、Gaの含有量が15原子%以上35原子%以下の範囲内とされ、残部がCu及び不可避不純物からなるCu−Ga合金で構成されている。
本実施形態では、上述のように、Gaの含有量が15原子%以上35原子%以下と比較的多くなっているので、Gaの濃度偏析が生じて、ζ相、γ相などの金属間化合物相の割合が変動するおそれがある。
ここで、本実施形態であるCu−Ga合金鋳塊10においては、図2に示すように表層にオシレーションマーク11が形成されており、このオシレーションマーク深さAが、Cu−Ga合金鋳塊10の断面がなす円の直径D(円筒の外径D)の1%以下とされている。すなわち、本実施形態では、外径Dが100mm≦D≦200mmの範囲内とされているので、オシレーションマーク深さAは、1mm≦A≦2mmの範囲内となる。
次に、本実施形態であるCu−Ga合金の連続鋳造方法に用いられる連続鋳造装置について図3を参照して説明する。
この連続鋳造装置20は、鋳造炉21と、鋳造炉21に連結された連続鋳造用鋳型30と、連続鋳造用鋳型30から製出されたCu−Ga合金鋳塊10を引き抜くピンチロール28と、を備えている。
鋳造炉21は、溶解原料を加熱溶解して所定の組成の銅溶湯を製出して保持するものであり、溶解原料及び銅溶湯が保持される坩堝22と、この坩堝22を加熱する加熱手段(図示なし)と、を備えている。
ピンチロール28は、連続鋳造用鋳型30から製出されるCu−Ga合金鋳塊10を挟み込み、引き抜き方向Fへ引き抜くものである。本実施形態では、Cu−Ga合金鋳塊10を間欠的に引き抜く構成とされている。
連続鋳造用鋳型30は、供給された銅溶湯が注入される筒状のモールド31と、このモールド31内に挿入されるマンドレル35と、モールド31を冷却する冷却部38と、を備えている。ここで、本実施形態では、図3に示すように、連続鋳造用鋳型30の一方側(図3において左側)に鋳造炉21が配置されている。
冷却部38は、図3に示すように、モールド31の外周側に配設された水冷ジャケットとされており、冷却水を循環させることでモールド31を冷却する構成とされている。
モールド31は、概略筒状をなしており、本実施形態では、図3に示すように、一方側(図3において左側)が大径部32とされ、他方側(図3において右側)が小径部33とされた2段筒状をなしている。なお、小径部33は、他方側に向かうにしたがい漸次径が小さくなるようにテーパ形状とされている。本実施形態では、図3に示すように、モールド31の小径部33の外周側に、上述の冷却部38が配設されている。
モールド31には、一方側から他方側に向けて貫通する貫通孔が設けられており、この貫通孔の一方側からマンドレル35が挿入されている。すると、マンドレル35は、モールド31の貫通孔の内壁から間隔をあけて配置され、モールド31内には、断面円環状をなすキャビティが画成されることになる。
そして、本実施形態では、ピンチロール28によってCu−Ga合金鋳塊10が間欠的に引き抜かれており、間欠引き抜き条件は以下のように設定されている。
モールド31に対する瞬間移動速度V1(mm/sec)、モールド31に対する1周期当たりの移動距離L(mm)、停止時間T1(sec)とした場合に、X=(V1×L)/T1が、0.1<X≦250の範囲内とされている。
なお、図4に本実施形態における間欠引き抜きのパターン図を示す。ここで、停止時間T1は、停止している時間だけでなく、引き抜き方向Fとは反対側(鋳造炉20側)に向けて後退させる動作している時間も含むものとする。
以上のような構成とされた本実施形態であるCu−Ga合金の連続鋳造方法においては、ピンチロール28によってCu−Ga合金鋳塊10が間欠的に引き抜かれており、間欠引き抜き条件として、上述のX=(V1×L)/T1が0.1<X≦250の範囲内とされている。
ここで、上述のX=(V1×L)/T1が250を超える場合には、瞬間引き抜き速度V1が速く、モールド31に対する1周期当たりの移動距離L(mm)が長く、停止時間T1(sec)が短くなる。Gaの含有量が15原子%以上35原子%以下の範囲内とされ、残部がCu及び不可避不純物からなるCu−Ga合金においては、固相と液相とが混在する温度幅が広いため、瞬間引き抜き速度V1が速く、かつ、モールド31に対する1周期当たりの移動距離L(mm)が長くなると、Cu−Ga合金鋳塊10の引き抜きに追従して溶湯供給が不十分となり、湯境となるオシレーションマークが深く形成されてしまうおそれがある。また、停止時間T1が短くなると、抜熱が不十分となって固液共存領域が広く存在することになり、やはり、オシレーションマークが深く形成されてしまうおそれがある。
一方、上述のX=(V1×L)/T1が0.1以下の場合には、瞬間引き抜き速度V1が遅く、モールド31に対する1周期当たりの移動距離L(mm)が短く、停止時間T1(sec)が長くなる。瞬間引き抜き速度V1が遅く、モールド31に対する1周期当たりの移動距離L(mm)が短い場合、あるいは、停止時間T1が長い場合には、モールド31内において凝固界面が一定の場所に位置することになり、モールド31への焼き付きが生じ、Cu−Ga合金鋳塊10の表面にクラックが生じるおそれがある。
以上のことから、本実施形態であるCu−Ga合金の連続鋳造方法においては、上述のX=(V1×L)/T1が0.1<X≦250の範囲内とすることにより、溶湯供給不足やモールド31への焼き付きを抑制し、オシレーションマーク深さAが浅いCu−Ga合金鋳塊10を製造することが可能となるのである。なお、上述の作用効果を確実に奏功せしめるためには、上述のX=(V1×L)/T1を、1≦X≦100の範囲内とすることが好ましい。
そして、本実施形態においては、Cu−Ga合金鋳塊10の断面形状が円形状なしており、オシレーションマーク深さAが、Cu−Ga合金鋳塊10の断面がなす円の直径D(断面がなす円筒の外径D)の1%以下とされており、具体的には、Cu−Ga合金鋳塊10の外径Dが100mm≦D≦200mmの範囲内、オシレーションマーク深さAが、1mm≦A≦2mmの範囲内とされているので、Cu−Ga合金鋳塊10の表面の切削代を抑制することができ、Cu−Ga合金鋳塊10の製造歩留りを大幅に向上させることができる。
また、本実施形態では、上述のX=(V1×L)/T1が0.1<X≦250の範囲内となるようにCu−Ga合金鋳塊10の間欠引き抜き条件を設定しているので、モールド31と凝固シェルとの接触が安定し、Cu−Ga合金鋳塊10内におけるGaの濃度偏析を抑制することが可能となる。
具体的には、Cu−Ga合金鋳塊10においては、軸線Oに対して直交する断面の同一円周上におけるGa濃度の測定値の差が1.0原子%以内とされ、軸線Oに対して直交する断面におけるGa濃度の平均値を算出した場合に、軸線O方向の複数の前記断面でそれぞれ算出されたGa濃度の平均値の差が1.5原子%以下の範囲内とされているので、ζ相、γ相などの金属間化合物相の存在比が大きく変動することなく、特性の安定したCu−Ga合金鋳塊10を製造することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、鋳塊の間欠引き抜きを実施するものとして説明したが、これに限定されることはなく、鋳型振動することにより、上述のX=(V1×L)/T1を0.1<X≦250の範囲内としてもよい。
また、本実施形態では、断面円形状をなす円筒状のCu−Ga合金鋳塊を製造するものとして説明したが、これに限定されることはなく、断面円形状をなす丸棒状のCu−Ga合金鋳塊を製造するものとしてもよい。
あるいは、断面矩形状をなす板状のCu−Ga合金鋳塊を製造するものとしてもよい。断面矩形状のCu−Ga合金鋳塊を製造する場合には、前記鋳塊の表層に形成されるオシレーションマークの深さAが、前記鋳塊の断面がなす矩形の長辺長さWの1%以下とされていることが好ましい。
また、本実施形態では、図3に示すように、鋳塊を水平方向に引き抜く連続鋳造装置によってCu−Ga合金鋳塊を製造するものとして説明したが、これに限定されることはなく、鋳塊を下方へ引き抜く連続鋳造装置や鋳塊を上方へ引き抜く連続鋳造装置を用いて、Cu−Ga合金鋳塊を製造してもよい。
(実施例1)
以下に、本発明の有効性を確認するために行った確認実験の結果について説明する。
図3に示す連続鋳造装置により、外径D:150mm、内径d:110mm、軸線方向長さ:600mmの円筒状のCu−Ga合金鋳塊を連続鋳造した。なお、Cu−Ga合金鋳塊の合金組成を表1に示すように設定し、連続鋳造装置における間欠引き抜き条件を表2に示すように設定した。
オシレーションマーク部を鋳塊の上下左右各々の方向において含むように、鋳塊両端から縦断面サンプル(軸線に沿った断面)を採取し、光学顕微鏡観察(倍率×100)にてオシレーションマーク深さAを測定した。鋳塊両端からそれぞれ上下左右のサンプルを観察し、計8箇所のサンプルの平均値を鋳塊の外径Dで割った値をオシレーションマーク深さ比率として表2に示した。
(実施例2)
図3に示す連続鋳造装置により、断面矩形状をなし、長辺長さW:200mm、短辺長さ:30mm、軸線方向長さ:600mmの板状のCu−Ga合金鋳塊を連続鋳造した。なお、Cu−Ga合金鋳塊の合金組成を表3に示すように設定し、連続鋳造装置における間欠引き抜き条件を表4に示すように設定した。
オシレーションマーク部を鋳塊の上下左右各々の方向において含むように、鋳塊両端から縦断面サンプル(軸線に沿った断面)を採取し、光学顕微鏡観察(倍率×100)にてオシレーションマーク深さAを測定した。鋳塊両端からそれぞれ上下左右のサンプルを観察し、計8箇所のサンプルの平均値を鋳塊の長辺長さWで割った値をオシレーションマーク深さ比率として表4に示した。
表1から表4に示すように、鋳型に対する鋳塊の瞬間移動速度V1(mm/sec)、鋳型に対する1周期当たりの鋳塊の移動距離L(mm)、停止時間T1(sec)とした場合に、X=(V1×L)/T1が、0.1<X≦250の範囲内とされた本発明例1−9、本発明例11−18は、オシレーションマーク深さ比率が1%以下とされていることが確認された。
10 Cu−Ga合金鋳塊
11 オシレーションマーク

Claims (3)

  1. Gaを15原子%以上35原子%以下の範囲内で含み、残部がCu及び不可避不純物からなるCu−Ga合金の連続鋳造方法であって、
    鋳型振動又は鋳塊の間欠引き抜きを行いながら、鋳型から鋳塊を引き抜く構成とされており、
    前記鋳型振動又は前記間欠引き抜きにおいて、前記鋳型に対する前記鋳塊の瞬間移動速度V1(mm/sec)、前記鋳型に対する1周期当たりの前記鋳塊の移動距離L(mm)、停止時間T1(sec)とした場合に、X=(V1×L)/T1が、0.1<X≦250の範囲内とされていることを特徴とするCu−Ga合金の連続鋳造方法。
  2. 前記鋳塊の断面形状が円状もしくは円環をなしており、前記鋳塊の表層に形成されるオシレーションマークの深さAが、前記鋳塊の断面がなす円の直径Dの1%以下とされていることを特徴とする請求項1に記載のCu−Ga合金の連続鋳造方法。
  3. 前記鋳塊の断面形状が矩形をなしており、前記鋳塊の表層に形成されるオシレーションマークの深さAが、前記鋳塊の断面がなす矩形の長辺長さWの1%以下とされていることを特徴とする請求項1に記載のCu−Ga合金の連続鋳造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111515358A (zh) * 2020-05-21 2020-08-11 太原晋西春雷铜业有限公司 金属铸锭低应力铸造牵引控制方法

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