JP2016022839A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の走行中に自動停止されたエンジンの再始動が、より適切に実行される電動パワーステアリング装置を提供する。【解決手段】EPS(電動パワーステアリング装置)は、走行中にエンジンの停止と再始動とを自動的に行う車両に搭載される。EPSは、バッテリの電力を消費してアシスト力を発生させるモータ、およびモータへ供給する電流を制御するEPSECUを備えている。EPSECUは、エンジンの停止中(S101:YES)、バッテリの消費量と相関関係を持つ電流指令値を積算し(S102)、その積算値ΣI*が積算値判定閾値ΣIth*を超えるとき(S103:YES)、エンジンを始動させる(S104,S105)。また、EPSECUは、エンジンの停止中(S101:YES)、電流指令値の積算値│I*│が積算値判定閾値ΣIth*を超えないとき(S103:NO)、エンジンを始動させない(S106)。【選択図】図4

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置に関する。
従来、モータによってアシストトルクを発生させる電動パワーステアリング装置(以下、「EPS」という。)を搭載した車両が知られている。また近年では、燃費改善のため、通常の走行中であれエンジンを停止させるエンジン停止制御が実行される車両も提案されている。EPSが搭載され、かつ走行中にエンジン停止制御が実行される車両においては、エンジンが停止された状態で走行しているとき、走行条件などに基づきスタータによってエンジンが自動で始動されることがある。このため、EPSとスタータとが共通のバッテリからの電力により動作するものである場合、当該バッテリに対するスタータからの電力要求とEPSからの電力要求とが重なるおそれがある。したがって、EPSに対する電力供給能力を確保する観点から、走行中にエンジンを再始動させるとき、スタータによって消費される電力に基づくバッテリの電圧降下を考慮する必要がある。
そこで、たとえば特許文献1の車両では、アシストトルクの発生源であるモータへ供給される実際のアシスト電流の値(アシスト電流値)が予め定められた電流しきい値を超えるとき、エンジン停止制御の実行を禁止する。エンジン停止制御の実行が禁止されるとき、駆動中のエンジンを停止することは禁止される一方、停止中のエンジンは再始動される。これにより、EPSに対する電力供給能力を確保することが可能となる。
国際公開第2012/035601号
ところが、アシスト電流値に基づきエンジン停止制御の実行禁止を判定する場合、電流しきい値の設定によっては、つぎのようなことが懸念される。
バッテリの電圧降下を考慮して、EPSに対する電力供給能力を確保可能な電流しきい値を設定した場合でも、たとえば緩やかなカーブを走行する際にわずかに操舵されるときなど、電流しきい値に達しない程度のアシスト電流がモータへ供給され続ける状況が想定される。このとき、エンジン停止制御は禁止されないのでエンジンが再始動されることはない。バッテリ消費量の累積的な増大によるバッテリ電圧の低下が懸念される。
逆に、電流しきい値を小さく設定しすぎた場合、走行中にエンジンが停止された後、一回操舵されただけ、あるいはわずかに操舵されただけで即時にエンジン停止制御が禁止されてエンジンが再始動されるおそれがある。この場合、エンジンの停止時間はわずかな時間に制限されるので、十分な燃費改善が図られないことが懸念される。
本発明の目的は、車両の走行中に自動停止されたエンジンの再始動が、より適切に実行される電動パワーステアリング装置を提供することにある。
上記目的を達成し得る電動パワーステアリング装置は、車両に搭載される。車両は、走行用駆動源であるエンジンと、前記エンジンの駆動を通じて充電されるバッテリと、前記バッテリの電力を消費して前記エンジンを始動させるスタータと、走行中に前記エンジンの停止と再始動とを行う車両制御装置と、を有する。
電動パワーステアリング装置は、前記バッテリの電力を消費してアシスト力を発生させるモータと、前記モータへ供給する電流を制御する電動パワーステアリング制御装置と、を備え、前記電動パワーステアリング制御装置は、前記エンジンの停止中、前記バッテリの消費量と相関関係を持つ前記電流の指令値または検出値を積算し、その積算した値が積算値判定閾値を超えるとき、前記エンジンを始動させる。
エンジンが停止された状態で、わずかな電流がモータへ供給され続ける走行状況が想定される。このような走行状況においては、モータへ供給される電流はわずかであっても、当該電流が継続してモータへ供給されるとき、バッテリ消費量の累積的な増大が懸念される。この点、上記の電動パワーステアリング装置によれば、モータへ供給される電流の指令値または検出値の積算値を累積的なバッテリ消費量として見て、当該積算値に基づきエンジンが適切に再始動される。また、走行中にエンジンが停止された後、たとえば一回操舵されただけ、またはわずかに操舵されただけで即時にエンジンが再始動されるなど、エンジンが不要に再始動されることも抑制される。
上記の電動パワーステアリング装置において、前記電動パワーステアリング制御装置は、前記エンジンの駆動中、前記電流の指令値または検出値が電流判定閾値を超えるとき、前記エンジンの停止を禁止してもよい。
電流判定閾値を超えるような電流が要求される場合、モータに対するバッテリの電力供給能力を確保する観点から、エンジンの自動停止を禁止することが好ましい。エンジンの駆動を通じてバッテリが充電されることにより、バッテリの電圧低下が抑制される。この構成によれば、車両の走行中におけるエンジンの自動的な停止と再始動とが、より適切に実行される。
上記の電動パワーステアリング装置において、前記電動パワーステアリング制御装置は、前記電流の指令値または検出値が前記電流判定閾値を超えるとき、前記エンジンの停止を禁止する旨のエンジン停止禁止指令を前記車両制御装置へ供給するようにしてもよい。
車両制御装置は、電動パワーステアリング制御装置からのエンジン停止禁止指令に基づきエンジンの停止を禁止する。
上記の電動パワーステアリング装置において、前記電動パワーステアリング制御装置は、前記積算した値が前記積算値判定閾値を超えるとき、前記エンジンを始動させる旨のエンジン始動指令を前記車両制御装置へ供給するようにしてもよい。
車両制御装置は、電動パワーステアリング制御装置からのエンジン始動指令に基づきエンジンを始動させる。
本発明によれば、車両の走行中に自動停止されたエンジンの再始動が、より適切に実行される。
一実施形態におけるEPSが搭載された車両の概略構成を示すブロック図。 一実施形態におけるEPSECUの構成を示すブロック図。 一実施形態における電流指令値の経時変化を示すグラフ。 一実施形態におけるエンジン停止許否判定の処理手順を示すフローチャート。
以下、電動パワーステアリング装置(以下、「EPS」という。)の一実施の形態を説明する。本例のEPSは、走行中にエンジンの停止と再始動とを自動的に行う車両に搭載される。
<車両の概略構成>
図1に示すように、車両に搭載されるECU(電子制御装置)11はエンジン12を制御する。ECU11は、車両の走行中にエンジン12を停止状態とするエンジン停止制御を実行可能である。ECU11は、車両の走行中において予め定められたエンジン停止制御の実行可能条件が成立したとき、エンジン停止制御を実行する。エンジン停止制御の実行可能条件は、たとえばアクセルがオフされて車両が惰性で走行する惰性走行時であることを含む。
エンジン停止制御を実行する場合、ECU11は、エンジン12への燃料の供給を停止させることによってエンジン12を停止させる。また、エンジン停止制御を実行する場合、ECU11は、エンジン12と変速機13との間に設けられたクラッチ14を開放させる。これにより、エンジン12と変速機13との間の動力伝達が遮断される。エンジン停止制御が実行された場合、車両はエンジン12が停止した状態を維持しつつ走行する。また、クラッチ14の開放を通じて駆動輪がエンジン12から切り離されることによりエンジンブレーキが作用しない状態となる。このため、駆動輪はいわゆるフリーラン状態(車両の惰性走行状態)となる。エンジン停止制御が実行されることにより、燃費を向上させることが可能となる。
ECU11は、エンジン停止制御の実行中にエンジン停止制御の実行可能条件が成立しなくなるとき、エンジン停止制御を終了する。ECU11は、たとえばエンジン停止制御の実行中にアクセルがオンされるとき、エンジン停止制御を終了する。エンジン停止制御を終了する場合、ECU11は、スタータ15を通じてエンジン12を始動させる。スタータ15は、バッテリ16の電力を消費してエンジン12を始動させる。ECU11は、エンジン12の始動が完了した後、クラッチ14を接続させる。このように、車両の走行中において、エンジン12の停止と再始動とが自動的に行われる。なお、バッテリ16は、エンジン12の駆動に伴い発電するオルタネータからの電力により充電される。
車両の転舵機構20は、ステアリングホイール21、ステアリングシャフト22、ピニオンシャフト23およびラックシャフト24を有する。ステアリングシャフト22の第1の端部(図中の上端)はステアリングホイール21に、同じく第2の端部(図中の下端)はピニオンシャフト23にそれぞれ連結されている。ピニオンシャフト23は、ラックシャフト24に設けられるラック歯とかみ合っている。ラックシャフト24の両端には、それぞれタイロッドおよびナックルアームを介して転舵輪25が連結されている。したがって、ステアリングホイール21の回転操作に伴うステアリングシャフト22の回転運動は、ピニオンシャフト23とラックシャフト24との噛み合いを通じてラックシャフト24の軸線方向に沿った直線運動に変換される。左右の転舵輪25,25は、ラックシャフト24の軸線方向における変位に応じて転舵される。
EPS30は、モータ31、ボールねじ機構32およびEPSECU33を有する。モータ31はラックシャフト24に設けられている。モータ31としては、たとえば三相のブラシレスモータが採用される。ボールねじ機構32もラックシャフト24に設けられている。ボールねじ機構32は、モータ31の回転を減速するとともに、当該減速される回転をラックシャフト24の直線運動に変換する。すなわち、ラックシャフト24にモータ31のトルクがアシスト力として付与されることにより、ステアリングホイール21の回転操作に伴うラックシャフト24の直線運動が補助される。
EPSECU33は、車両に設けられる各種のセンサの検出結果を運転者の要求あるいは走行状態を示す情報として取得し、これら取得される各種の情報に応じてモータ31を制御する。各種のセンサとしては、たとえば車速センサ41、トルクセンサ42および回転角センサ43がある。車速センサ41は車速(車両の走行速度)Vを検出する。トルクセンサ42はステアリングシャフト22に設けられている。トルクセンサ42はステアリングホイール21に対する回転操作を通じてステアリングシャフト22に印加される操舵トルクτを検出する。回転角センサ43はモータ31に設けられている。回転角センサ43はモータ31(正確には、その回転子)の回転角θmを検出する。EPSECU33は車速Vおよび操舵トルクτに基づき目標アシスト力(目標アシストトルク)を演算し、当該目標アシスト力を発生させるための駆動電力をモータ31に供給する。
<EPSECU>
つぎに、EPSECU33について詳細に説明する。
図2に示すように、EPSECU33は駆動回路(インバータ回路)51およびMPU(Micro-Processing Unit)52を備えている。
駆動回路51は、MPU52により生成されるモータ制御信号Sm(PWM駆動信号)に基づいて、直流電源であるバッテリ16(+B)から供給される直流電力を三相交流電力に変換する。当該変換された三相交流電力は各相の給電経路53を介してモータ31に供給される。各相の給電経路53には電流センサ54が設けられている。これら電流センサ54は各相の給電経路53に生ずる実際の電流値Imを検出する。なお、図2では、説明の便宜上、各相の給電経路53および各相の電流センサ54をそれぞれ1つにまとめて図示する。
MPU52は、電流指令値演算部61およびモータ制御信号生成部62を備えている。電流指令値演算部61は操舵トルクτおよび車速Vに基づき電流指令値Iを演算する。電流指令値Iは、操舵トルクτおよび車速Vに応じた適切な大きさの目標アシスト力を発生させるために必要とされるモータ31に供給するべき電流の目標値を示す。モータ制御信号生成部62は、電流指令値I、実際の電流値Imおよびモータ31の回転角θmをそれぞれ取り込み、これら取り込まれる情報に基づき実際の電流値Imが電流指令値Iに追従するように電流のフィードバック制御を行う。モータ制御信号生成部62は、電流指令値Iと実際の電流値Imとの偏差を求め、当該偏差を無くすようにモータ制御信号Smを生成する。駆動回路51を通じてモータ制御信号Smに応じた電流がモータ31に供給されることにより、モータ31は目標アシスト力に応じた回転力を発生する。
ここで、走行中にエンジン12の停止と再始動とを自動的に行うシステムを製品コストを抑えながら実現しようとするとき、単一のバッテリ16からスタータ15を含むすべての補機の電力、およびEPS30の電力を供給することが有利である。スタータ15を含む補機およびEPS30にそれぞれ共通のバッテリ16から電力を供給するシステムでは、スタータ15の大電流消費によるバッテリ16の電圧低下を考慮する必要がある。たとえばEPS30の電力要求とスタータ15の電力要求とが重なるおそれがある。このため、走行中にEPS30に対する電力供給能力を確保することが望まれる。
そこで、EPSECU33は、EPS30を動作させることに伴う消費電流に基づきエンジン12の始動または停止を許可する。具体的にはつぎの通りである。
図2に示すように、MPU52はエンジン12の自動停止に対する許否を判定する判定部63を有している。
判定部63は、エンジン12が動作中であるのか停止中であるのかを判定する。判定部63は、たとえばエンジン12に設けられたエンジン回転数センサ12aを通じてエンジン12の回転数Nを取り込み、当該取り込まれる回転数Nに基づきエンジン12が動作中であるのか停止中であるのかを判定する。
判定部63は、電流指令値演算部61により生成される電流指令値Iを取り込み、当該取り込まれる電流指令値Iの絶対値を積算する。電流指令値Iは操舵方向に応じて正負いずれかの値となる。判定部63は、電流指令値Iの絶対値、または電流指令値I(絶対値)の積算値に基づき、エンジン12を停止させることを許可または禁止する。電流指令値Iの積算値は、バッテリ16の累積的な消費量として見ることが可能である。
<エンジン停止許否判定処理>
つぎに、走行中のエンジン停止に対する許否判定の処理手順を説明する。当該処理はMPU52によって所定の制御周期で実行される。
図4のフローチャートに示すように、MPU52はエンジン12が駆動中であるかどうかを判定する(ステップS101)。
MPU52は、エンジン12が駆動中ではない旨判定されるとき(ステップS101でNO)、電流指令値Iの絶対値│I│を積算する(ステップS102)。
MPU52は、先のステップS102で算出される電流指令値Iの絶対値│I│の積算値ΣIが積算値判定閾値ΣIth よりも大きいかどうかを判定する(ステップS103)。積算値判定閾値ΣIth は、バッテリ電圧の低下(EPS30に対する電力供給能力の不足)が懸念される状況を判定する際の基準値であって、実験あるいはシミュレーションを通じて求められる。積算値判定閾値ΣIth は、たとえばEPSECU33の図示しない記憶装置に格納される。
MPU52は、積算値ΣIが積算値判定閾値ΣIth よりも大きい旨判定されるとき(ステップS103でYES)、エンジン始動指令フラグをオンする(ステップS104)。
エンジン始動指令フラグがオンされるとき、MPU52はエンジン始動指令Se1をECU11へ供給し(ステップS105)、処理を終了する。ECU11はエンジン始動指令Se1に基づき、停止中のエンジン12を始動させる。
先のステップS103において、積算値ΣIが積算値判定閾値ΣIth よりも大きくない旨判定されるとき(ステップS103でNO)、MPU52はエンジン始動指令フラグをオフし(ステップS106)、処理を終了する。このとき、MPU52はエンジン始動指令Se1をECU11へ供給しない。ECU11は、エンジン12を停止した状態に維持する。
先のステップS101において、MPU52はエンジン12が駆動中である旨判定されるとき(ステップS101でYES)、電流指令値Iの絶対値│I│が電流判定閾値Ith よりも小さいかどうかを判定する(ステップS107)。電流判定閾値Ith も、バッテリ電圧の低下が懸念される状況を判定する際の基準値であって、EPSECU33の図示しない記憶装置に格納される。
MPU52は、電流指令値Iの絶対値│I│が電流判定閾値Ith よりも小さい旨判定されるとき(ステップS107でYES)、エンジン12の停止制御に対する許可フラグをセットする(ステップS108)。
エンジン12の停止制御に対する許可フラグがセットされるとき、MPU52はエンジン12の停止制御の実行を許可する旨の停止許可指令Se2をECU11へ供給し(S109)、処理を終了する。ECU11は、停止許可指令Se2が供給される場合、エンジン停止制御の実行可能条件が成立したとき、エンジン12を停止させる。
先のステップS107において、MPU52は電流指令値Iの絶対値│I│が電流判定閾値Ith よりも小さくない旨判定されるとき(ステップS107でNO)、エンジン12の停止制御に対する禁止フラグをセットする(ステップS110)。
エンジン12の停止制御に対する禁止フラグがセットされるとき、MPU52はエンジン12の停止制御の実行を禁止する旨の停止禁止指令Se3をECU11へ供給し(S111)、処理を終了する。ECU11は、停止禁止指令Se3が供給される場合、エンジン停止制御の実行可能条件が成立したときであれ、エンジン12を停止させない。エンジン12は継続して駆動される。
ここで、エンジン12が停止中である場合、電流指令値I(絶対値)の積算値ΣIを使用してエンジン12の始動の許否判定を行う理由は、つぎの通りである。
エンジン12が停止中である場合、エンジン12が駆動中である場合と同様に、電流指令値I(絶対値)と電流判定閾値Ith との比較を通じてエンジン12の始動の許否を判定することも考えられる。たとえばエンジン12の停止中において、電流指令値I(絶対値)が電流判定閾値Ith 以下であるとき、エンジン12の停止状態を維持する。また、エンジン12の停止中において、電流指令値I(絶対値)が電流判定閾値Ith よりも大きいとき、エンジン停止制御を通じて停止されていたエンジン12を始動させる。
しかし、この場合には、電流判定閾値Ith の設定によっては、つぎの(A),(B)のようなことが懸念される。
(A)たとえば緩やかな右カーブが連続する道路を走行する場合、図3のグラフに特性線L1で示されるように、電流判定閾値Ith に達しない程度のたとえば正の電流指令値Iが継続して生成されることが考えられる。当該電流指令値Iに応じたアシスト電流が継続してモータ31へ供給される。しかしこの場合、バッテリの消費量(使用量)は累積的に増大するにもかかわらず、電流指令値Iは電流判定閾値Ith に達しないのでエンジン停止制御の実行が禁止されない。すなわち、エンジン12が駆動されないうえにバッテリの使用量は累積的に増大するため、バッテリ電圧の低下が懸念される。電流判定閾値Ith が大きい値であるほど当該懸念は強まる。
(B)たとえば左車線から右車線へ車線変更する際には、ステアリングホイール21が右方向へ向けて回転操作(右操舵)された後、今度は左方向へ向けて回転操作(左操舵)される。このとき、図3のグラフに特性線L2で示されるように、車線変更する際の右操舵に伴い正の電流指令値Iが増大し、その後の左操舵に伴い今度は負の電流指令値Iが増大するところ、電流指令値Iの絶対値が電流判定閾値Ith を超えるおそれがある。すなわち、エンジン停止制御を通じてエンジン12が停止された後、車線変更が一回行われただけで電流指令値Iが電流判定閾値Ith を超えて即時にエンジン12が再始動されることが考えられる。この場合、燃費の十分な維持向上が図られないことが懸念される。電流判定閾値Ith が小さい値であるほど当該懸念は強まる。
この点、本例のように、エンジン12が停止中である場合、電流指令値I(絶対値)の積算値ΣIと積算値判定閾値ΣIth との比較を通じてエンジン12の始動の許否を判定することにより、先の(A),(B)のような懸念を解消することが可能である。
(A)のように、電流判定閾値Ith に達しない程度の電流指令値Iが継続して生成される場合であれ、電流指令値Iの積算値ΣIが積算値判定閾値ΣIth を超えるとき、エンジン停止制御を通じて停止されていたエンジン12が始動される。すなわち、EPSECU33からECU11へエンジン始動指令Se1が供給されることにより、ECU11はエンジン停止制御の実行を禁止する。
(B)のように、車線変更などに伴い電流指令値Iの(絶対値)が電流判定閾値Ith を超える場合であれ、電流指令値Iの積算値ΣIが積算値判定閾値ΣIth を超えなければ、エンジン停止制御を通じて停止されているエンジン12が始動されることはない。すなわち、EPSECU33からECU11へエンジン始動指令Se1が供給されないので、ECU11はエンジン停止制御の実行を継続する。一回程度の車線変更ではエンジン12が再始動されない状況が増えるので、その分、燃費の維持向上が図られる。
<実施の形態の効果>
したがって、本実施の形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)EPS30が自らの消費電流(正確には電流指令値I)に基づきエンジン12の始動または停止を許可する。具体的には、エンジン12の駆動中、EPS30が自らの消費電流に基づきエンジン12の停止を許可または禁止する。また、エンジン12の停止中、EPS30が自らの消費電流の積算値に基づきエンジン12を始動させる。これにより、通常走行時、減速走行時、停車中などの車両状態にかかわらず、EPS30の消費電流の大小によりエンジン12を適切に停止または始動させることが可能となる。
(2)EPS30の消費電流とバッテリ16の消費量との間には相関関係がある。EPS30の消費電流と相関する電流指令値Iを利用してエンジン停止に対する許否を判定することにより、EPS30の消費電流を推定または計測する装置を設ける必要がない。
<他の実施の形態>
なお、本実施の形態は、つぎのように変更して実施してもよい。
・本例では、モータ31をラックシャフト24に設けたが、ステアリングシャフト22に設けてもよい。この場合、モータ31のトルクがアシスト力としてステアリングシャフト22に付与されることにより操舵が補助される。
・本例では、電流指令値Iを利用してエンジン停止に対する許否を判定したが、電流指令値Iに代えて、電流センサ54を通じて検出される電流値Im(フィードバック電流)を使用してもよい。モータ31へ供給される実際の電流値Imとバッテリ16の消費量との間にも相関関係がある。
・図4のフローチャート(ステップS107〜S111)に示されるように、本例では、エンジン12の駆動中、電流指令値Iに基づきエンジン12の停止についての許否を判定するようにしたが、つぎのようにしてもよい。すなわちMPU52は、エンジン12が駆動中であるとき(ステップS101でYES)においても電流指令値Iの絶対値│I│を積算する。そしてMPU52は、図4のステップS107の処理に代えて、絶対値│I│が電流判定閾値Ith よりも小さいかどうかを判定する。MPU52は、絶対値│I│の積算値ΣIが積算値判定閾値ΣIth よりも大きいとき、エンジン12の停止制御の実行を禁止する旨の停止禁止指令Se3をECU11へ供給する(図4:S108,S109)。また、MPU52は、絶対値│I│の積算値ΣIが積算値判定閾値ΣIth 以下であるとき、エンジン12の停止制御の実行を許可する旨の停止許可指令Se2をECU11へ供給する(図4:S110,S111)。ちなみに、電流指令値Iに代えて、電流値Imの積算値を使用してもよい。
<他の技術的思想>
つぎに、前記実施の形態から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記電動パワーステアリング制御装置は、前記エンジンの駆動中、前記バッテリの消費量と相関関係を持つ前記電流の指令値または検出値を積算し、その積算した値が積算値判定閾値を超えるとき、前記エンジンの停止を禁止すること。
11…ECU(車両制御装置)、12…エンジン、15…スタータ、16…バッテリ、30…電動パワーステアリング装置、31…モータ、33…EPSECU。

Claims (4)

  1. 走行用駆動源であるエンジンと、
    前記エンジンの駆動を通じて充電されるバッテリと、
    前記バッテリの電力を消費して前記エンジンを始動させるスタータと、
    走行中に前記エンジンの停止と再始動とを行う車両制御装置と、を有する車両に搭載される電動パワーステアリング装置において、
    前記バッテリの電力を消費してアシスト力を発生させるモータと、
    前記モータへ供給する電流を制御する電動パワーステアリング制御装置と、を備え、
    前記電動パワーステアリング制御装置は、前記エンジンの停止中、前記バッテリの消費量と相関関係を持つ前記電流の指令値または検出値を積算し、その積算した値が積算値判定閾値を超えるとき、前記エンジンを始動させる電動パワーステアリング装置。
  2. 請求項1に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記電動パワーステアリング制御装置は、前記エンジンの駆動中、前記電流の指令値または検出値が電流判定閾値を超えるとき、前記エンジンの停止を禁止する電動パワーステアリング装置。
  3. 請求項2に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記電動パワーステアリング制御装置は、前記電流の指令値または検出値が前記電流判定閾値を超えるとき、前記エンジンの停止を禁止する旨のエンジン停止禁止指令を前記車両制御装置へ供給する電動パワーステアリング装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記電動パワーステアリング制御装置は、前記積算した値が前記積算値判定閾値を超えるとき、前記エンジンを始動させる旨のエンジン始動指令を前記車両制御装置へ供給する電動パワーステアリング装置。
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JP (1) JP2016022839A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105946966A (zh) * 2016-05-26 2016-09-21 奇瑞汽车股份有限公司 车辆电动转向***

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