JP2016020191A - 自動車用浮上マット - Google Patents

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JP2016020191A JP2014145561A JP2014145561A JP2016020191A JP 2016020191 A JP2016020191 A JP 2016020191A JP 2014145561 A JP2014145561 A JP 2014145561A JP 2014145561 A JP2014145561 A JP 2014145561A JP 2016020191 A JP2016020191 A JP 2016020191A
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Abstract

【課題】津波時に自動車の下部へ配置させ、排気ガスなどで膨らませることにより、短時間で確実に避難することが可能となる浮遊型の避難場所が得られると共に、歩行が遅い高齢者や歩行困難な人でも、津波から容易に避難でき、保管や設置が簡単で安価に製作でき、且つ、浮遊物が当って一部を破損しても自動車の水没防止が可能となると共に、転覆しても自動車から離れにくくなる自動車用浮上マットを提供する。
【解決手段】自動車の床下が支えられてそれを浮上させるための袋状で折畳み可能なマット本体1と、該マット本体1にガスを導入するための導入パイプ3と、その導入パイプ3の端部にマフラーの排気管に取付ける排気部取付具4と、から少なくとも構成し、且つ、マット本体1が、中央マット部11と、その両側に配置して固定したサイドマット部12と、から少なくとも構成されるものと成す。
【選択図】図2

Description

本発明は津波や洪水などが発生した際に、自動車のトランクなどに搭載して置いたものを取出して、自動車の下部に配置させた後、その内部に排気ガスなどを導入してマットを膨らませて、自動車床下を安定して支え、浮上させるための自動車用浮上マットに関する。
現在、津波や洪水などが発生した際は、自治体等の定めた高台の学校や公民館等の公共施設へ避難するのが一般的であるが、津波の進行速度は極めて早いため、避難する高台まで離れている住民は、避難が間に合わず、逃げ遅れて津波に飲み込まれてしまう恐れが高かった。特に海岸近くの住民は短時間で高台まで避難することが殆ど出来なかったので、東日本大震災などに於いては多数の犠牲者が発生した。
このため、津波発生時に短時間で避難する簡易な避難用シェルターや避難塔など多くが提案されている。例えば、浮遊式のもの,地上固定式のもの,地下式のものなどがある。しかしながら、これらの設備は健常者が対象であるため、高齢者や歩行困難な人に対しては利用が難しく、津波から避難することは困難な状態のものが多かった。従って、歩行が遅い人や歩行困難な人に対して、津波から避難させる設備や装置の開発が要望されているのが現状である。又、前記簡易な避難用シェルターや避難塔などを設置するためには、設置場所が必要であると共に設置費用が嵩むものであるため、万が一のために高額な費用を掛けて個人が設置することは困難であるのが現状である。
尚、自動車に浮袋などを取付けて水面に浮上させるものとしては、実用新案登録第3037368号「自動車」や実用新案登録第3175051号「浮力用エアバック付き自動車」或いは特開2007−331698「車両の水没防止装置」などが提案されている。
実用新案登録第3037368号の構造は、水没を検知するセンサーと、センサーからの信号を受けて内部にガスを急速充満させ車体の外部で膨らむ膨張袋と、を自動車に取付けたものであり、その目的は自動車が水中に転落した際に浮上させることができるものである。
又、実用新案登録第3175051号の構造は、自動車本体の下部に、エアバックを折り畳んだ状態で複数装着させ、且つ、このエアバックを膨張させるエアボンベと、このエアボンベの開閉を操作する制御装置とを少なくとも備える構造とするものである。この目的は津波襲来時や河川の大量増水時或いは運転を誤って自動車が水中に転落した場合、運転者がエアバックを膨らませて自動車を水中に没することがなく、水面に浮上させて救助の待機が可能となるものである。
更に特開2007−331698の構造は、車両の両側部に沿って配置される一対のフロート(浮袋)と、当該フロートを車両の下部を通して連結する連結部材とから成り、当該連結部材により車両を支えて水上に浮上せしめるものである。車両が水没してエンジンに水が入れば、オーバーホールが必要になり、また電装品は水により機能が損なわれて交換が必要となると共に車室内に泥水が浸入して内装材が汚損されると、車室内の大規模な清掃が必要で、復旧に多大の費用を要する等の問題点を解決するために、その目的は車両の水没を防止するためのものであった。
しかしながら、実用新案登録第3037368号,実用新案登録第3175051号,特開2007−331698は、予め自動車に浮袋を所定位置に取付けたまま走行し、その目的は自動車を水面に浮上させるためものであるため、本発明とは目的が異なるものである。また本発明のように自動車のトランクなどに搭載し、水害時に素早くセットさせて自動車の床下を安定して浮上させる記載やそのような発想の記載もない。又、上記のものは圧縮空気を圧入するため、ボンベやタンク或いはセンサーや制御装置等が備えられるので、高価な装置となっていた。更に上記のものは車体の外側に突出しているため、浮遊物が当って浮袋部分に穴があく恐れが多く、長時間に渡って水面に自動車を浮上させることは困難なものであると共に自動車のバランスが安定しにくいものであった。
実用新案登録第3037368号公報 実用新案登録第3175051号公報 特開2007−331698号公報
本発明は津波や洪水などが発生した際に、自動車のトランクなどに搭載して置いたものを取出して、自動車の下部(床下)に配置させた後、その内部に排気ガスなどを導入してマットを膨らませて、自動車の床下を安定して押上げ浮上させ、短時間で確実に避難することが可能となる避難場所が得られると共に歩行が遅い高齢者や歩行困難な人に対しても、津波から容易に避難することが可能なものとなり、且つ、保管や設置が簡単で安価に製作できる自動車用浮上マットを提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、浮遊物が当ってマットの一部を破損しても自動車の水没防止が可能となると共に転覆しても自動車から離れにくくなる自動車用浮上マットを提供するにある。
本発明は上記現状に鑑み成されたものであり、つまり、自動車の床下が支えられてそれを浮上させるための袋状で折畳み可能なマット本体と、該マット本体にガスを導入するための導入パイプと、その導入パイプの端部にマフラーの排気管或いはエアポンプに取付ける排気部取付具と、から少なくとも構成し、且つ、マット本体が、中央マット部と、その両側に配置して固定したサイドマット部と、から少なくとも成されるものとする。またマット本体を、中央マット部と、その両側に配置して固定したサイドマット部と、自動車の前側と後側に配置されるように設けた立上げマット部とから成すものとしても良い。又、中央マット部のガス注入口部に中央逆止弁を取付け、サイドマット部のガス注入口部にサイド逆止弁を取付けるのが好ましく、中央マット部の一端にリング部材を固着させ、該リング部材に引掛けるフックを有した伸縮自在な竿を具備させても良い。更にマット本体の上面に、折曲可能なテープ状の磁石を縦横に貼着したものとしても良く、サイドマット部の側面に、タイヤに掛止させるためのタイヤ引掛部を複数取付けても良い。
請求項1のように自動車(K)の床下が支えられて自動車(K)を浮上させるための袋状で折畳み可能なマット本体(1)と、該マット本体(1)にガスを導入するための導入パイプ(3)と、その導入パイプ(3)の端部にマフラーの排気管(8)或いはエアポンプに取付ける排気部取付具(4)と、から少なくとも構成し、且つ、マット本体(1)を、中央マット部(11)と、その両側に配置して固定したサイドマット部(12)と、から少なくとも成すことにより、構造が簡単で安価に製作できるため、マイカーのトランクなどに気軽に搭載して置くことができ、且つ、保管や設置が簡単なものとなり、津波や洪水などが発生した際に、本発明品を取出して、自動車(K)の下部に配置させた後、その内部に排気ガスなどを導入してマットを膨らませ、自動車(K)の床下を安定して押上げ浮上させることができるため、自動車(K)が安定して浮上し、且つ、短時間で確実に自動車(K)の内部に避難させることが出来ると共に歩行が遅い高齢者や歩行困難な人に対しても、素早く自動車(K)に乗せることにより、津波から容易に避難することが可能なものとなるのである。
請求項2のようにマット本体(1)を、中央マット部(11)と、その両側に配置して固定したサイドマット部(12)と、自動車(K)の前側と後側に配置されるように設けた立上げマット部(13)とから成すことにより、自動車(K)の前側にあるエンジン側へ充分な浮力が得られ、且つ、自動車(K)の前後を挟む形となるため、マット本体(1)が流される心配はなくなると共に浮遊物による自動車(K)の衝撃が緩和或いは防止されるものとなる。
請求項3に示すよう中央マット部(11)のガス注入口部に中央逆止弁(11a)を取付け、サイドマット部(12)のガス注入口部にサイド逆止弁(12a)を取付けることにより、各部毎に密封された状態となるので、浮遊物が当ってマット本体(1)の一部を破損しても、破損した部分以外の浮力によって自動車(K)を支え、自動車(K)の水没防止が可能なものとなる。
請求項4に示すように中央マット部(11)の一端にリング部材(5)を固着させ、該リング部材(5)に引掛けるフック(61)を有した伸縮自在な竿(6)が具備されることにより、自動車(K)の床下に本発明品を設置する際に、伸長した竿(6)を用いて自動車(K)の前側から中央マット部(11)のリング部材(5) にフック(61)を引掛け、それを引寄せて自動車(K)の前側に立上げマット部(13)が来るように配置させ、その後、ガスを導入してマット本体(1)に充填すれば、本発明品は自動車(K)からずれることなく、且つ、素早く安定した状態で設置できるものとなる。
請求項5のようにマット本体(1)の上面に、折曲可能なテープ状の磁石(7)を縦横に貼着させることにより、マット本体(1)は鉄製の自動車(K)部材に吸着して離れにくくなるため、自動車(K)が転覆して反転した場合でも、マット本体(1)が流される心配がなくなるものとなる。
請求項6のようにサイドマット部(12)の側面に、タイヤ(9)に掛止させるためのタイヤ引掛部(12b)を複数取付けることにより、マット本体(1)は自動車(K)のタイヤに掛止でき、自動車(K)が転覆して反転した場合でも、マット本体(1)が流される心配はなくなる。
本発明の実施形態を示す説明図である。 本発明の別実施形態を示す説明図である。 本実施形態の排気部取付具を示す説明図である。 図2の本発明品が折畳まれた状態を示す説明図である。 本発明の使用方法を示す説明図である。 本発明の使用状態を示す説明図である。
本発明の実施形態を図1に基づいて説明する。(1)は自動車(K)の床下(下部)の6割以上が支えられて自動車(K)を浮上させるための袋状で折畳み可能なマット本体であり、該マット本体(1)は、中央マット部(11)と、その両側に配置して固定したサイドマット部(12)と、自動車(K)の前側に配置されるように設けた立上げマット部(13)とから成されているが、前記マット本体(1)の浮力は中央マット部(11)とサイドマット部(12)で自動車(K)を水面に浮上させるための浮力が確保される場合は、立上げマット部(13)は必ずしも必要ではない。前記中央マット部(11)のガス注入口部には中央逆止弁(11a)が取付けられ、反対側には後述するリング部材(5)が固着されている。また前記サイドマット部(12)のガス注入口部にはサイド逆止弁(12a)が取付けられ、サイドマット部(12)の側面にはタイヤ(9)に掛止させるためのゴム紐状のタイヤ引掛部(12b)が各2本ずつ取付けられている。前記タイヤ引掛部(12b)の材質はゴム紐に限定されるものではない。前記自動車(K)としては、軽自動車,普通車等の家庭で使用されている自家用車である。尚、前記立上げマット部(13)のガス注入口部にも、逆止弁を取付けておくのが好ましい。
前記マット本体(1)の材質としては、気密性と耐熱性及びある程度の強度を有したものが良く、テントの布地やパラシュートなどの布地或いは救命ボート等に使用される布地で耐熱性を有したものが好ましい。例えば耐熱性アラミド繊維などの布地に気密性を持たせたものを用いれば良い。又、前記中央逆止弁(11a)やサイド逆止弁(12a)としては、真中で支持されて両側から開く蝶番や片支持の蝶番を用いる。この構造としては、子供用ビニールプールや浮袋の空気注入口部分と同じ構造のものとするのが好ましいが、他の構造のものでも良い。前記マット本体(1)の大きさとしては、自動車(K)に人が4人程度乗った際であっても水面に浮くだけの浮力が確保出来るものとする。
尚、前記中央マット部(11)のガス注入口は、サイドマット部(12)のガス注入口部よりも大きくしておき、且つ、中央逆止弁(11a)のサイズもサイド逆止弁(12a)よりも大きなものを取付けておく。この理由としては、折畳まれたマット本体(1)が排気ガスの圧力により、後方から少しずつ蛇腹が膨らんで前方に進む際、左右に振れてタイヤ(9)などに当らぬよう略真直ぐに自動車(K)の前方に進ませるためである。この場合、タイヤ(9)などに当らぬよう略真直ぐ進む時には、後述するリング部材(5)と竿(6)は不要としても良い。
(2)は金属製又は耐熱性で硬質な合成樹脂製で箱形状のチャンバーであり、この役目はマット本体(1)の内部にガスを効率良く充填させるためのものである。(3)はチャンバー(2)を介してマット本体(1)の内部にガスが導入されるための導入パイプであり、該導入パイプ(3)は伸縮可能で耐熱性を有しており、その一端はチャンバー(2)の中央に固定して連通させると共に、他端はマフラーの排気管(8)などに取付けて連通させている。また導入パイプ(3)の内径は、排気管(8)などが挿入できる大きさのものを用いる。(4)は導入パイプ(3)の端部にマフラーの排気管(8)或いはエアポンプに取付ける排気部取付具であり、該排気部取付具(4)には、排気管(8)などに挿入した後にその外周を締付けるためのループ状の線材(41)と、該線材(41)の両端に固定して後述する締付ネジ(43)を軸支する軸受部(42)と、その軸受部(42)に一端を挿入すると共に他端を螺合させる締付ネジ(43)と、該締付ネジ(43)を回転させるために固着したツマミ(44)と、がある。尚、前記排気部取付具(4)は上記の構造に限定されるものではない。
(5)は中央マット部(11)の前側(図中右側)の端面に固着させたステンレス製のリング部材であり、該リング部材(5)は本発明品を自動車(K)の床下に配置し易くさせて、該床下が均等に浮上するようにさせるために使用される。(6)はリング部材(5)に引掛けるフック(61)を有した伸縮自在な竿であり、該竿(6)は釣竿のように1本の筒体の内部に複数本の筒体が出入り可能に収納されている。前記竿(6)は図4に示すように折畳まれた本発明品のリング部材(5)側に紐等で取付けて具備して置くと良い。
図2は本発明の別実施形態を示す図であり、これは前記実施形態と比べ、マット本体(1)の立上げマット部(13)が、自動車(K)の前後側に配置して設けられている。又、導入パイプ(3)はチャンバー(2)の端部に取付けられている。またマット本体(1)の上面には、折曲可能なテープ状の磁石(7)が縦横に貼着されており、該磁石(7)は自動車(K)に本発明品を固定させる役目を果たすものとなる。この磁石(7)としては、白板や冷蔵庫の扉などに貼着して使用される板状で折曲可能なものと同一構造のものを用い、特に磁力が強いものが好ましい。又、横方向(図中では短い方)に貼着したテープ状の磁石(7)は折畳まれた時に、図4に示すように下側(内側)になるように貼着位置を決める。他は同じである。又、本発明品は予め図4に示すように折畳まれた状態で保管する。尚、折畳まれた本発明品の大きさとしては、幅が約1200mmで、長さが300〜400mmで、厚さ(高さ)が約150mmである。前記幅はタイヤ(9)間より狭く、厚さはマット本体(1)が自動車(K)の床下に密着した際に地面に接する程度の寸法とするのが良い。また本発明品の折畳み方は、図中に示すものに限定されるものではなく、コンパクトで膨張し易い状態にしたものであれば良い。また折畳まれた製品には、図4に示すような蛇腹の隙間はなく、密着された状態となる。
次に本発明品の使用方法を図5に基づいて説明する。先ず始めに地震による津波警報が発せられた場合や、河川などが氾濫して道路に水が流入して来た場合には、駐車しているマイカーである自動車(K)のエンジンを始動させる。そしてトランクを開けて、本発明品を取出し、図5(a)のように自動車(K)の床下に置く。この時、先ず導入パイプ(3)が取付けられている方を自動車(K)の後側に来るように置くと共に、マット本体(1)のリング部材(5)が前側に向かってスムーズに移動するように配置位置を確認してから、マフラーの排気管(8)に導入パイプ(3)の端部を嵌め込む。この場合、排気部取付具(4)を図3に示すように取付けると共にツマミ(44)を回転させて締付ネジ(43)を締込むことにより、軸受部(42)間が狭められて導入パイプ(3)と排気管(8)を線材(41)で固定させる。すると、排気ガスは導入パイプ(3)から導入されてチャンバー(2)に溜められる。この時、エンジンのアクセルを吹かし、マット本体(1)内に勢いよく排気ガスを導入して送り込むのである。本発明品を自動車(K)の床下にセットする間に、家の人や近所の人を車内に乗せれば良い。このため、歩行が遅い高齢者や歩行困難な人でも、素早く自動車(K)に乗せることができれば、津波から容易に避難することが可能なものとなり、簡易避難場所としての役目が果たせるものとなる。
溜められたチャンバー(2)の排気ガスは、中央逆止弁(11a)とサイド逆止弁(12a)を押し開いて中央マット部(11)及びその両側のサイドマット部(12)内に導入される。すると、蛇腹状に折畳まれていたマット本体(1)が排気ガスの圧力により、後方から少しずつ蛇腹が膨らんで前方に向って膨らむ。尚、この時、マット本体(1)が左右に振れてタイヤ(9)などに当らぬように、且つ、全体を図5(b)のように前側へ押出して、マット本体(1)を自動車(K)の床下に設置した後、竿(6)を引出して約5メートル前後の長さに伸長させ、その先端のフック(61)を、中央マット部(11)の前側のリング部材(5)に引掛けて自動車(K)の前まで引寄せて自動車(K)の前側に立上げマット部(13)が来るように配置させて置くと良い[図5(c)参照]。又、この時にはゴム紐状のタイヤ引掛部(12b)をタイヤ(9)に掛止させておくと良い。
その後、図5(d)のように立上げマット部(13)と中央マット部(11)及びサイドマット部(12)が排気ガスで充填されると、排気ガスは行き場がなくなるため、エンジンが停止するのである。エンジンが停止したらキーを切る。この間の時間としては、2〜5分程度である。この時、マット本体(1)が自動車(K)の床下で膨らむが、自動車(K)を空気圧で持上げるまでには到らない。尚、自動車(K)の後側に立上げマット部(13)が設けられた場合には、中央マット部(11)とサイドマット部(12)内に排気ガスが入れられる際に、チャンバー(2)に溜められた排気ガスが後側の立上げマット部(13)にも同時に入って来るので、後側の立上げマット部(13)は前側の立上げマット部(13)よりも先に充填される。
エンジンが停止された状態で津波や洪水の襲来を待つ。この時、マット本体(1)の上面に磁石(7)が貼着されている場合には、自動車(K)から降りて図6に示す2点鎖線のように立上げマット部(13)が吸着されるように手で自動車(K)側へ押し倒しておいても良い。その後、水が自動車(K)に達し、水位が上昇すると、マット本体(1)に浮力が働くので、自動車(K)を床下から保持しながら浮き始める。この時、自動車(K)を床下の6割以上の面積に浮力が作用されて本発明品によって、自動車(K)を支持することになるため、自動車(K)は安定した状態で浮上し、且つ、バランス良く浮上され、傾いて水が浸入しにくいものとなる。尚、前記磁石(7)をマット本体(1)に貼着した立上げマット部(13)が図5(d)のように立設したままであっても、津波の流れや自動車(K)の沈みによって、図6に示す2点鎖線のように立上げマット部(13)が自動車(K)側へ押し倒されて吸着するものとなる。
又、自動車(K)から前側或いは前後側に、立上げマット部(13)が設けられていると共にゴム紐状のタイヤ引掛部(12b)をタイヤ(9)に引掛けておくことにより、自動車(K)が水面を浮遊中に本発明品は自動車(K)から外れにくいものとなる。更に自動車(K)が転覆して反転した場合、マット本体(1)の上面の縦横にテープ状の磁石(7)を貼着させておくと、磁石(7)によって自動車(K)の鉄製の床下に吸着されると共に、タイヤ(9)にタイヤ引掛部(12b)を掛止させておけば、自動車(K)から本発明品が離れにくいものとなるのである。尚、自動車(K)が転覆したままであっても、自動車(K)自体は浮遊すると共に自動車(K)内部は密閉状態となるので、しばらくの間は水の浸入が防止でき、救助を待つことが可能となる。特に津波襲来の場合は水の引きが早いので、適宜場所に着地して助かる可能性も大きなものとなる。
一方、自動車(K)が浮遊中に流木や浮遊物などに激突されてマット本体(1)の一部、例えば、前側の立上げマット部(13)が損傷して内部のガスが漏れ出した場合には、損傷した立上げマット部(13)と連通している中央マット部(11)或いはサイドマット部(12)が萎んでしまうが、中央逆止弁(11a)又はサイド逆止弁(12a)により、他のマット部からのガスの漏れは防ぐことができるので、浮力の減少を最小限に止めることが出来るものとなる。尚、この時、立上げマット部(13)に逆止弁が取付けられている場合は、損傷した箇所の立上げマット部(13)の浮力が減少されるだけのものとなる。そして自動車(K)が若干沈むか或いは潜水する恐れも出て来るが、例え浸水したとしても、自動車(K)内部は密閉状態となるので、しばらくの間は水の浸入が防止でき、救助を待つことが可能となる。従って、救助されれば問題がないが、救助されない場合でも、津波の引き際が早いので、適宜場所に着地し、救助される可能性も大きなものとなる。
次に本発明品を電気自動車(K)に使用する場合には、排気ガスが利用できないので、車庫或いは駐車場等に予めエアポンプやコンプレッサーなどの圧搾空気の供給装置を設置しておく。この時、携帯用のエアポンプ又は携帯用のコンプレッサーであれば、トランクに搭載して置いても良い。本発明品を電気自動車(K)に設置する際は、上記同様にして、本発明品を自動車(K)の下部(床下)に設置し、圧搾空気の供給口に排気部取付具(4)を取付ける。この時、供給口用のアダプターを用意しておくのが好ましい。その後、圧搾空気の供給装置を作動させて圧搾空気をマット本体(1)内部に注入すると、圧搾空気が導入パイプ(3)からチャンバー(2)を介し、中央マット部(11)及びその両側のサイドマット部(12)内に導入されて充填させるのである。この場合、ガソリンエンジンの時と異なり、エンストを起こさないので、目視でマット本体(1)が完全に膨れ上がったと確認できた時点で、供給装置の作動を停止させ、排気部取付具(4)を圧搾空気の供給口から外す。この状態で津波の襲来を待てば良い。尚、携帯用の供給装置が自動車(K)に搭載されている場合は、排気部取付具(4)を外さずに、作動停止させるだけとしても良い。
水位が上昇すると、自動車(K)は水面に浮上するが、自動車(K)全体の支持バランスが良く浮上され、傾いて水が浸入しにくいものとなる。津波や洪水が去った後、自動車(K)が水没から逃れ、且つ、適宜場所に着地できれば、排気部取付具(4)を弛めて、導入パイプ(3)を排気管(8)やエアポンプから取外し、マット本体(1)を自動車(K)の床下から外して適宜に処分すれば良い。このマット本体(1)は浮遊物などで外周が破損しない程度に損傷されているので、処分する。また本発明品はシート材(布地)が主材料であるため、安価に製作でき、再利用は考えなくても良い。尚、シート材の損傷がなく、次回の使用に耐えることが確認できれば、清掃し、折畳んで再利用しても良い。
津波や洪水が去り、本発明品を処分した後は、エンジンを掛けて自宅に戻れば良い。この場合、自動車(K)が水没しない限り、エンジンは通常通り容易に始動するものとなる。
このように本発明品によって自動車(K)を床下の6割以上の面積に浮力が作用されて支持することが出来るものとなるため、自動車(K)は安定した状態で浮上し、自動車(K)がバランス良く浮上され、水没や傾きにくいものとなる。従って、1人が1台のマイカー所有の時代であり、特に高齢になっても運転する人が多いため、搭載された本発明品を簡単な操作によって、短時間に且つ確実に津波や洪水等の水難から避難が可能となり、自動車(K)が高齢化社会に於ける新たな津波避難場所となるのである。しかも常に身近に本発明品を搭載して置くことができるので、避難時間と歩行距離の短縮が図れ、津波から助かる確率が高いものとなるのである。
K 自動車
1 マット本体
11 中央マット部
11a 中央逆止弁
12 サイドマット部
12a サイド逆止弁
12b タイヤ引掛部
13 立上げマット部
3 導入パイプ
4 排気部取付具
5 リング部材
6 竿
61 フック
7 磁石
8 排気管
9 タイヤ

Claims (6)

  1. 自動車(K)の床下が支えられて自動車(K)を浮上させるための袋状で折畳み可能なマット本体(1)と、該マット本体(1)にガスを導入するための導入パイプ(3)と、その導入パイプ(3)の端部にマフラーの排気管(8)或いはエアポンプに取付ける排気部取付具(4)と、から少なくとも構成し、且つ、前記マット本体(1)が、中央マット部(11)と、その両側に配置して固定したサイドマット部(12)と、から少なくとも成されたことを特徴とする自動車用浮上マット。
  2. 前記マット本体(1)が、中央マット部(11)と、その両側に配置して固定したサイドマット部(12)と、自動車(K)の前側と後側に配置されるように設けた立上げマット部(13)と、から成された請求項1記載の自動車用浮上マット。
  3. 前記中央マット部(11)のガス注入口部に中央逆止弁(11a)が取付けられ、前記サイドマット部(12)のガス注入口部にサイド逆止弁(12a)が取付けられた請求項1又は2記載の自動車用浮上マット。
  4. 前記中央マット部(11)の一端にリング部材(5)が固着され、該リング部材(5)に引掛けるフック(61)を有した伸縮自在な竿(6)が具備された請求項1、2又は3記載の自動車用浮上マット。
  5. 前記マット本体(1)の上面に、折曲可能なテープ状の磁石(7)が縦横に貼着された請求項1、2又は3記載の自動車用浮上マット。
  6. 前記サイドマット部(12)の側面に、タイヤ(9)に掛止させるためのタイヤ引掛部(12b)が複数取付けられた請求項1、2又は3記載の自動車用浮上マット。
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