JP2016014419A - 無段変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】カム部連結体の剛性を向上させた無段変速機を提供する。【解決手段】無段変速機は、入力軸2と、出力軸と、回転ディスク6と出力軸に設けられた揺動リンク18とを有する運動変換機構20と、一方向回転阻止機構と、調節用駆動源の駆動力が伝達されて回転するピニオンと、カムディスク5とを有し、カムディスク5はピニオンを挿入するための貫通孔を有し、回転ディスク6の回転半径を調節可能な回転半径調節機構とを備える。回転ディスク6には、カムディスク5に対して偏心した状態で受け入れる受入孔が設けられ、受入孔には内歯が設けられ、カムディスク5には、ピニオン及び内歯と噛合する中間ギヤが設けられ、中間ギヤは、カムディスク5の偏心方向に直交するとともにピニオンの回転中心を通る直線を境界線として、境界線に対してカムディスク5の偏心方向側に設けられた切欠部を介して内歯と噛合する。【選択図】図2

Description

本発明は、運動変換機構によって回転部の回転運動を揺動部の揺動運動に変換して、一方向回転阻止機構を介して動力を伝達し、回転半径調節機構で回転部の回転半径を変更して変速する無段変速機に関する。
従来、車両に設けられたエンジン等の駆動源からの駆動力が伝達されて回転する入力部としてのカム部連結体と、カム部連結体の回転中心軸線と平行に配置された出力軸と、カム部連結体に設けられた複数の回転半径調節機構と、出力軸に揺動自在に軸支される複数の揺動部と、一方の端部に回転半径調節機構に回転自在に外嵌される入力側環状部を有し、他方の端部が揺動リンクの揺動端部に連結されるコネクティングロッドとを備える四節リンク機構型の無段変速機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のものでは、各回転半径調節機構は、入力軸の回転中心軸線に対して偏心して設けられた円板状のカム部と、このカム部に偏心して回転自在に設けられた回転部と、複数のピニオンを軸方向に一体に備えるピニオンシャフトとからなる。また、揺動部と出力軸との間には、ワンウェイクラッチで構成された一方向回転阻止機構が設けられている。一方向回転阻止機構は、揺動部が出力軸に対して一方側に相対回転しようとするときに、出力軸に揺動部を固定し、他方側に相対回転しようとするときに、出力軸に対して揺動部を空転させる。
カム部連結体は、各カム部の貫通孔が連なることにより、中空となっており、その内部にはピニオンシャフトが挿入される。挿入されたピニオンシャフトは各カム部の切欠部から露出している。回転部にはカム部連結体を受け入れる受入孔が設けられている。この受入孔を形成する回転部の内周面には内歯が形成されている。
内歯は、カム部連結体の切欠部から露出するピニオンと噛合する。カム部連結体とピニオンとを同一速度で回転させると、回転部の回転半径が維持される。カム部連結体とピニオンとの回転速度を異ならせると、回転部の回転半径が変更されて、変速比が変化する。
カム部連結体を回転させて、回転部を回転させると、コネクティングロッドの入力側環状部が回転運動して、コネクティングロッドの他方の端部と連結される揺動部の揺動端部が揺動する。即ち、回転半径調節機構(カム部、回転部、ピニオン)、コネクティングロッド、及び揺動部で、てこクランク機構(運動変換機構)が構成される。揺動部は、一方向回転阻止機構を介して出力軸に設けられているため、一方側に回転するときのみ出力軸に回転駆動力(トルク)を伝達する。
各回転半径調節機構のカム部の偏心方向は、夫々位相を異ならせてカム部連結体の回転中心軸線周りを一周するように設定されている。従って、各回転部に外嵌されたコネクティングロッドによって、各揺動部が一方向回転阻止機構を介して順にトルクを出力軸に伝達するため、出力軸をスムーズに回転させることができる。
国際公開第2013/001859号
従来の無段変速機の回転半径調節機構では、カム部の偏心方向とは反対側の部分に切欠部が設けられている。そして、この切欠部から露出するピニオンが回転部に設けられた内歯と噛み合う。しかしながら、カム部には、ピニオンを受け入れる受入孔が設けられており、カム部は偏心方向側の剛性に対して反対側の剛性が比較的低い。また、この剛性が低い偏心方向とは反対側の部分に切欠部が設けられているため、さらに剛性が低下しており、カム連結体全体としても剛性が低いという問題がある。
本発明は、以上の点に鑑み、カム連結体の剛性を向上させた無段変速機を提供することを目的とする。
[1]上記目的を達成するため、本発明は、
走行用駆動源の駆動力が伝達されて回転する入力部と、
該入力部の回転中心軸線に平行に設けられた出力軸と、
前記入力部と共に回転する回転部と前記出力軸に設けられた揺動部とを有し、前記回転部の回転運動を前記揺動部の揺動運動に変換する運動変換機構と、
前記出力軸に対して前記揺動部が一方へ相対的に回転しようとするときに前記出力軸に前記揺動部を固定し、前記出力軸に対して前記揺動部が他方へ相対的に回転しようとするときに前記出力軸に対して前記揺動部を空転させる一方向回転阻止機構と、
調節用駆動源の駆動力が伝達されて回転する伝達部と、前記回転中心軸線と同心のピニオンと、前記回転中心軸線に対して偏心して配置されるカム部とを有し、該カム部は前記ピニオンを挿入するための貫通孔を有し、前記ピニオンと前記カム部との相対的な位相を調節することで前記回転部の回転半径を調節可能な回転半径調節機構とを備え、
回転部の回転半径を変更することで変速比を変更する無段変速機であって、
前記回転部には、前記カム部に対して偏心した状態で受け入れる受入孔が設けられ、
前記受入孔には内歯が設けられ、
前記カム部には、前記ピニオン及び前記内歯と噛合する中間ギヤが設けられ、
前記中間ギヤは、前記カム部の偏心方向に直交するとともに前記ピニオンの回転中心を通る直線を境界線として、該境界線に対して前記カム部の偏心方向側に設けられた切欠部を介して前記内歯と噛合することを特徴とする。
本発明によれば、カム部の偏心方向側に設けられた切欠部を介してピニオンと内歯とが中間ギヤを介して噛み合う。従って、本発明のカム部は、カム部の比較的剛性の低い偏心方向とは反対側の部分に切欠部を設けていた従来のカム部よりも剛性を高めることができ、カム部を連結したカム部連結体の全体的な剛性も向上させることができる。
[2]また、本発明においては、中間ギヤの中心には、カム部を連結するボルトが挿通されることが好ましい。かかる構成によれば、中間ギヤの中心を有効活用して、ボルトの配置自由度を向上させると共に、切欠部の部分にボルトを配置することができるため、カム連結体の剛性を向上させることができる。
[3]また、本発明においては、中間ギヤの中心が、ピニオンの回転中心からカム部の偏心方向に延びる直線上に位置するように、中間ギヤを配置することができる。
本発明の無段変速機の実施形態を示す説明図。 本実施形態の運動変換機構を示す説明図。 本実施形態の回転半径調節機構を拡大して示す説明図。 本実施形態の回転半径調節機構を拡大して示す断面図。 本実施形態の回転部の回転半径の変化を示す説明図。 本実施形態の回転半径の変化に対する揺動部の揺動範囲の変化を示す説明図。 参考例の回転半径調節機構を示す説明図。 参考例の回転半径調節機構を示す断面図。
本発明の実施形態の無段変速機は、四節リンク機構からなる運動変換機構を備え、変速比h(h=入力軸の回転速度/出力軸の回転速度)を無限大(∞)にして出力軸の回転速度を「0」にできる変速機、所謂IVT(Infinity Variable Transmission)の一種である。
図1を参照して、四節リンク機構型の無段変速機1は、内燃機関であるエンジンや電動機等の走行用駆動源(図示省略)からの駆動力を受けることで回転中心軸線P1を中心に回転する入力部としての入力軸2と、回転中心軸線P1に平行に配置され、デファレンシャルギヤ(図示省略)を介して車両の駆動輪(図示省略)に回転動力を伝達させる出力軸3と、回転中心軸線P1上に設けられた6つの回転半径調節機構4とを備える。なお、デファレンシャルギヤの代わりにプロペラシャフトを設けてもよい。
図2から図4に示すように、各回転半径調節機構4は、カム部としてのカムディスク5と、回転部としての回転ディスク6とを備える。カムディスク5は、円盤状であり、回転中心軸線P1から偏心されると共に、1つの回転半径調節機構4に対して2個1組となるように、各回転半径調節機構4に設けられている。また、カムディスク5には、回転中心軸線P1の方向に貫通する貫通孔5aが設けられている。また、カムディスク5には、回転中心軸線P1に対して偏心する方向に開口し、カムディスク5の外周面と貫通孔5aを構成する内周面とを連通させる切欠孔5bが設けられている。
各1組のカムディスク5は、夫々位相を60度異ならせて、6組のカムディスク5で回転中心軸線P1の周方向を一回りするように配置されている。
カムディスク5は、隣接する回転半径調節機構4のカムディスク5と一体的に形成されて一体型カム部5cが構成されている。この一体型カム部5cは、一体成型で形成してもよく、または、2つのカム部を溶接して一体化してもよい。各回転半径調節機構4の2個1組のカムディスク5同士はボルト(図示省略)で固定されている。回転中心軸線P1上の最も走行用駆動源側に位置するカムディスク5は入力端部2aと一体的に形成されている。このようにして、入力端部2aとカムディスク5とで入力軸2(カムシャフト)が構成されることとなる。
入力軸2(カムシャフト)は、カムディスク5の貫通孔5aが連なることによって構成される挿通孔60を備える。これにより、入力軸2(カムシャフト)は、走行用駆動源とは反対側(図1では左側)の一方端が開口し他方端が閉塞した中空軸形状に構成される。このカムディスク5と入力端部2aとを一体的に形成する方法としては、一体成型を用いてもよく、また、カムディスク5と入力端部2aとを溶接して一体化してもよい。
円盤状の回転ディスク6には、偏心した状態でカムディスク5を受け入れる受入孔6aが設けられている。換言すれば、各1組のカムディスク5には、円盤状の回転ディスク6が偏心された状態で回転自在に外嵌されている。
図2に示すように、回転ディスク6は、カムディスク5の中心点をP2、回転ディスク6の中心点をP3として、回転中心軸線P1と中心点P2の距離Laと、中心点P2と中心点P3の距離Lbとが同一となるように、カムディスク5に対して偏心している。
回転ディスク6の受入孔6aには、1組のカムディスク5の間に位置させて内歯6bが設けられている。
入力軸2の挿通孔60には、回転中心軸線P1と同心に、且つ、回転ディスク6の内歯6bと対応する個所に位置させて、ピニオン70が入力軸2と相対回転自在となるように配置されている。ピニオン70は、ピニオンシャフト72と一体に形成されている。なお、ピニオン70は、ピニオンシャフト72と別体に構成して、ピニオン70をピニオンシャフト72にスプライン結合で連結させてもよい。本実施形態においては、単にピニオン70というときは、ピニオンシャフト72を含むものとして定義する。また、本実施形態においては、ピニオン70が本発明の伝達部に相当する。
切欠孔5bには、ピニオン70と、回転ディスク6の内歯6bとに噛合する中間ギヤ100が回転自在に設けられている。換言すれば、ピニオン70は、中間ギヤ100を介して内歯6bと噛合する。ピニオンシャフト72には、隣接するピニオン70の間に位置させて軸受74が設けられている。この軸受74を介して、ピニオンシャフト72は、入力軸2を支えている。ピニオンシャフト72には、減速機構8が接続されている。ピニオン70には、減速機構8を介して調節用駆動源14の駆動力が伝達される。
図2に示すように、回転ディスク6は、カムディスク5に対して距離Laと距離Lbとが同一となるように偏心されているため、回転ディスク6の中心点P3を回転中心軸線P1と同一軸線上に位置するようにして、回転中心軸線P1と中心点P3との距離、即ち偏心量R1を「0」とすることもできる。
無段変速機1は、一方の端部に大径の入力側環状部15aを有し、他方の端部に入力側環状部15aの径よりも小径の出力側環状部15bを有するコネクティングロッド15を備える。
回転ディスク6の周縁には、コネクティングロッド15の入力側環状部15aが、ローラベアリングからなるコンロッド軸受16を介して回転自在に外嵌されている。なお、コンロッド軸受16は、ボールベアリングを軸方向に2個並べて2個一組で構成してもよい。出力軸3には、ワンウェイクラッチ17を介して、揺動リンク18がコネクティングロッド15に対応させて6個設けられている。
ワンウェイクラッチ17は、揺動リンク18と出力軸3との間に設けられ、揺動リンク18が出力軸3に対して一方側に相対回転しようとするときに揺動リンク18を出力軸3に固定し、他方側に相対回転しようとするときに出力軸3に対して揺動リンク18を空転させる。
揺動リンク18は、環状に形成されており、その下方には、コネクティングロッド15の出力側環状部15bに連結される揺動端部18aが設けられている。揺動端部18aには、出力側環状部15bを軸方向で挟み込むように突出した一対の突片18bが設けられている。一対の突片18bには、出力側環状部15bの内径に対応する差込孔18cが穿設されている。差込孔18c及び出力側環状部15bには、連結ピン19が挿入されている。これにより、コネクティングロッド15と揺動リンク18とが連結される。
本実施形態においては、揺動リンク18の揺動端部18aが、ケース80の下方に溜まった潤滑油の油溜に油没するように、揺動端部18aを出力軸3の下方に配置されている。これにより、揺動端部18aを油溜で潤滑できると共に、揺動リンク18の揺動運動により、油溜の潤滑油を掻き揚げて、無段変速機1の他の部品を潤滑させることができる。
なお、実施形態の説明において、変速比は、入力軸の回転速度/出力軸の回転速度と定義する。
図5は、回転半径調節機構4の回転ディスク6の回転半径としての偏心量R1を変化させた状態のピニオンシャフト72と回転ディスク6との位置関係を示す。図5Aは偏心量R1を「最大」とした状態を示しており、回転中心軸線P1と、カムディスク5の中心点P2と、回転ディスク6の中心点P3とが一直線に並ぶように、ピニオンシャフト72と回転ディスク6とが位置する。このときの変速比hは最小となる。
図5Bは偏心量R1を図5Aよりも小さい「中」とした状態を示しており、図5Cは偏心量R1を図5Bよりも更に小さい「小」とした状態を示している。変速比hは、図5Bでは図5Aの変速比hよりも大きい「中」となり、図5Cでは図5Bの変速比hよりも大きい「大」となる。
図5Dは偏心量R1を「0」とした状態を示しており、回転中心軸線P1と、回転ディスク6の中心点P3とが同心に位置する。このときの変速比hは無限大(∞)となる。第1実施形態の無段変速機1は、回転半径調節機構4で偏心量R1を変えることにより、入力軸2側の回転運動の半径を調節自在としている。図5から明らかなように、回転半径調節機構4は、ピニオン70とカムディスク5との相対的な基地を調節することで回転ディスク6の偏心量R1(回転半径)を調節する。
図6は、回転半径調節機構4の偏心量R1(回転半径)を変化させた場合の揺動リンク18の揺動範囲の変化を示している。図6Aは、偏心量R1が最大のときの揺動リンク18の揺動範囲を示し、図6Bは、偏心量R1が中のときの揺動リンク18の揺動範囲を示し、図6Cは、偏心量R1が小のときの揺動リンク18の揺動範囲を示している。図6から偏心量R1が小さくなるにつれて揺動範囲が狭くなることが分かる。そして、偏心量R1が「0」になると、揺動リンク18は揺動しなくなる。
本実施形態においては、回転半径調節機構4と、コネクティングロッド15と、揺動リンク18とで、てこクランク機構20(運動変換機構)が構成される。そして、てこクランク機構20によって、入力軸2の回転運動が揺動リンク18の揺動運動に変換される。本実施形態の無段変速機1は合計6個のてこクランク機構20を備えている。
偏心量R1が「0」でないときに、入力軸2を回転させると共に、ピニオンシャフト72を入力軸2と同一速度で回転させると、各コネクティングロッド15が60度ずつ位相を変えながら、偏心量R1に基づき入力軸2と出力軸3との間で出力軸3側に押したり、入力軸2側に引いたりを交互に繰り返して揺動する。
コネクティングロッド15の出力側環状部15bは、出力軸3にワンウェイクラッチ17を介して設けられた揺動リンク18に連結されているため、揺動リンク18がコネクティングロッド15によって押し引きされて揺動すると、揺動リンク18が押し方向側又は引張り方向側の何れか一方に揺動リンク18が回転するときだけ、出力軸3が回転し、揺動リンク18が他方に回転するときには、出力軸3に揺動リンク18の揺動運動の力が伝達されず、揺動リンク18が空回りする。各回転半径調節機構4は、60度毎に位相を変えて配置されているため、出力軸3は各回転半径調節機構4で順に回転させられる。
また、本実施形態の無段変速機1は、調節用駆動源14を制御する制御部ECUを備えている。制御部ECUは、CPUやメモリ等により構成された電子ユニットであり、メモリに保持された制御プログラムをCPUで実行することにより、調節用駆動源14を制御して、回転半径調節機構4の偏心量R1を調節する機能を果たす。
入力軸2に接続された入力軸2の回転速度とピニオンシャフト72の回転速度とが同一である場合には、回転ディスク6はカムディスク5と共に一体に回転する。入力軸2の回転速度とピニオンシャフト72の回転速度とに差がある場合には、回転ディスク6はカムディスク5の中心点P2を中心にカムディスク5の周縁を回転する。
図2に示すように、回転ディスク6は、カムディスク5に対して距離Laと距離Lbとが同一となるように偏心されているため、回転ディスク6の中心点P3を回転中心軸線P1と同一軸線上に位置するようにして、回転中心軸線P1と中心点P3との距離、即ち偏心量R1を「0」とすることもできる。
本実施形態の無段変速機1によれば、カムディスク5の偏心方向側Lyに設けられた切欠部としての切欠孔5bを介してピニオン70と内歯6bとが中間ギヤ100を介して噛み合う。従って、本実施形態のカム部としてのカムディスク5は、カムディスク5の比較的剛性の低い偏心方向とは反対側の部分に切欠部を設けていた従来のカムディスクよりも剛性を高めることができ、カムディスク5を連結したカム部連結体(カムシャフト)としての入力軸2の全体的な剛性も向上させることができる。
また、本実施形態の無段変速機1においては、中間ギヤ100の中心には、一組のカムディスク5を連結するボルト102が挿通される。これにより、中間ギヤ100の中心を有効活用して、ボルト102の配置自由度を向上させると共に、切欠孔5bの部分にボルト102を配置することができるため、カム連結体(カムシャフト)としての入力軸2の剛性を向上させることができる。
また、本実施形態の無段変速機1においては、中間ギヤ100の中心が、ピニオン70の回転中心からカムディスク5の偏心方向に延びる直線上に位置するように、中間ギヤ100を配置している。
図7及び図8は、参考例として、カムディスク5の偏心方向とは反対側に切欠部としての切欠孔5bを設けて、切欠孔5bを介してピニオン70と内歯6bとが噛み合うものを示している。このように切欠部としての切欠孔5bを偏心方向とは反対側の部分に位置させると、カムディスク5及びカム部連結体(カムシャフト)としての入力軸2の剛性が低くなってしまうという問題がある。
なお、本実施形態においては、中間ギヤ100の中心が、ピニオン70の回転中心からカムディスク5の偏心方向に延びる直線上に位置するように、中間ギヤ100を配置している。しかしながら、本発明の無段変速機は、これに限らず、中間ギヤは、カム部の偏心方向Lyに直交するとともにピニオンの回転中心を通る直線を境界線Lxとして、境界線Lxに対してカム部の偏心方向側に設けられた切欠部を介して内歯と噛合するように配置されていればよい。
また、本実施形態においては、入力部として、入力端部2aとカムディスク5とで入力軸2(カムシャフト)を構成し、入力軸2が、カムディスク5の貫通孔5aが連なることによって構成される挿通孔60を備えるものを説明した。しかしながら、本発明の入力部はこれに限らず、例えば、入力部を、一端が開口するように挿通孔を有する中空軸状の入力軸と、円盤状の複数のカムディスクとで構成し、カムディスクに入力軸を挿通できるように貫通孔を第1実施形態の貫通孔よりも大きく形成して、カムディスクを入力軸の外周面にスプライン結合させて構成しもよい。
この場合、中空軸からなる入力軸には、カムディスクの切欠孔に対応させて切欠孔が設けられる。そして、入力軸内に挿入されるピニオンは、入力軸の切欠孔及びカムディスクの切欠孔を介して、回転ディスクの内歯と噛合する。
また、本実施形態においては、一方向回転阻止機構として、ワンウェイクラッチ17を用いているが、本発明の一方向回転阻止機構は、これに限らず、揺動リンク18から出力軸3にトルクを伝達可能な揺動リンク18の出力軸3に対する回転方向を切換自在に構成される二方向クラッチ(ツーウェイクラッチ)で構成してもよい。
また、本実施形態においては、入力部を入力軸2、伝達部をピニオン70として説明したが、本発明の入力部及び伝達部はこれに限らない。たとえば、入力部をピニオン70及びピニオンシャフト72で構成し、伝達部を入力軸2で構成してもよい。
また、本実施形態においては、運動変換機構として、てこクランク機構20を用いて説明した。しかしながら、本発明の運動変換機構は、これに限らず、回転部の回転運動を揺動部の揺動運動に変換できるものであれば、他の構成であってもよい。
1 無段変速機
2 入力軸(入力部)
3 出力軸
4 回転半径調節機構
5 カムディスク(カム部)
5a 貫通孔
5b 切欠孔
5c 一体型カム部
6 回転ディスク(回転部)
6a 受入孔(内周部)
6b 内歯
8 減速機構(遊星歯車機構)
14 調節用駆動源(電動機)
15 コネクティングロッド
15a 入力側環状部
15b 出力側環状部
16 コンロッド軸受
17 ワンウェイクラッチ
18 揺動リンク
18a 揺動端部
18b 突片
18c 差込孔
19 連結ピン
20 てこクランク機構(運動変換機構)
60 挿通孔
70 ピニオン(伝達部)
72 ピニオンシャフト
74 軸受
80 ケース
100 中間ギヤ
102 ボルト
P1 回転中心軸線
P2 カムディスクの中心点
P3 回転ディスクの中心点
La P1とP2の距離
Lb P2とP3の距離
R1 偏心量(P1とP3の距離)

Claims (3)

  1. 走行用駆動源の駆動力が伝達されて回転する入力部と、
    該入力部の回転中心軸線に平行に設けられた出力軸と、
    前記入力部と共に回転する回転部と前記出力軸に設けられた揺動部とを有し、前記回転部の回転運動を前記揺動部の揺動運動に変換する運動変換機構と、
    前記出力軸に対して前記揺動部が一方へ相対的に回転しようとするときに前記出力軸に前記揺動部を固定し、前記出力軸に対して前記揺動部が他方へ相対的に回転しようとするときに前記出力軸に対して前記揺動部を空転させる一方向回転阻止機構と、
    調節用駆動源の駆動力が伝達されて回転する伝達部と、前記回転中心軸線と同心のピニオンと、前記回転中心軸線に対して偏心して配置されるカム部とを有し、該カム部は前記ピニオンを挿入するための貫通孔を有し、前記ピニオンと前記カム部との相対的な位相を調節することで前記回転部の回転半径を調節可能な回転半径調節機構とを備え、
    回転部の回転半径を変更することで変速比を変更する無段変速機であって、
    前記回転部には、前記カム部に対して偏心した状態で受け入れる受入孔が設けられ、
    前記受入孔には内歯が設けられ、
    前記カム部には、前記ピニオン及び前記内歯と噛合する中間ギヤが設けられ、
    前記中間ギヤは、前記カム部の偏心方向に直交するとともに前記ピニオンの回転中心を通る直線を境界線として、該境界線に対して前記カム部の偏心方向側に設けられた切欠部を介して前記内歯と噛合することを特徴とする無段変速機。
  2. 請求項1記載の無段変速機であって、
    前記中間ギヤの中心には、前記カム部を連結するボルトが挿通されることを特徴とする無段変速機。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の無段変速機であって、
    前記中間ギヤは、その中心が前記ピニオンの回転中心から前記カム部の偏心方向に延びる直線上に位置するように、配置されることを特徴とする無段変速機。
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JP2012141048A (ja) * 2011-01-06 2012-07-26 Honda Motor Co Ltd 無段変速機構及び自動車用駆動システム
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