JP2015507684A - バイオマスから調製された2,5−フランジカルボン酸系ポリエステル - Google Patents

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Abstract

ここに記載されたポリエステルは、全体がまたは一部がバイオマスから調製される。1つの態様において、コポリエステルが、2,5−フランジカルボン酸またはその低級アルキルエステル、少なくとも1種類の脂肪族または脂環式C3〜C10ジオール、およびテレフタル酸、の各モノマーから形成される。別の態様において、ポリエステルが、2,5−フランジカルボン酸またはその低級アルキルエステル、およびイソソルビドのモノマーから形成される。いくつかの態様において、そのポリエステルは、ポリエチレンイソソルビドフランジカルボキシレート、ポリ(2,5−フランジメチレンアジペート)、またはポリバニリンエステルである。このポリエステルは、望ましい物理的性質および熱的性質を有するであろうし、ポリ(エチレンテレフタレート)などの化石資源由来のポリエステルをある程度または全体的に置き換えるために使用できる。

Description

関連出願の説明
本出願は、その開示がここに全て引用される、2012年1月4日に出願された米国仮特許出願第61/582983号に米国法典第35編第119条(e)項の下での恩恵を主張するものである。
本発明は、バイオマスから調製された2,5−フランジカルボン酸系ポリエステルに関する。
最近、天然高分子の化学修飾および新たな巨大分子を合成するためのバイオマス系モノマーの使用の両方を含む、再生可能資源に由来する高分子材料を得ることに、益々重点が置かれてきた。この傾向の高まりは、減少している化石資源の代用品を発見することを目的とした、より大きい戦略の一部である。バイオリファイナリーの概念と活用が、これらの世界的傾向を示している。バイオマスは、カーボンニュートラルな様式で製造できるので、再生可能資源として化石燃料に代わる有望なものを提示している。食品と動物の飼料を生産するための土地資源をめぐる争いを避けるために、高分子材料の製造に食用ではないバイオマスを利用することが特に望ましい。木質系バイオマスは、セルロース(35〜50%)、ヘミセルロース(25〜30%)およびリグニン(25〜30%)を含む豊かな資源を提供する。セルロースおよびヘミセルロースは、グルコース、フルクトースおよびキシロースを含む単糖類に解重合できる。
フラン誘導体に対する前駆体としての糖類および/または多糖類の使用は、恐らく、石油由来の現行のポリマーを潜在的に置き換えられるポリマーの調製のための最も有望な領域の1つである。フルフラール(F)およびヒドロキシメチルフルフラール(HMF)は、それぞれ、ペントースおよびヘキソースから得られる第二世代の化学物質である。Fは、比較的単純な技術により製造でき、安価でどこにでもある多種多様な農業および林業の副生成物に使用される豊富な化学品である。その合成に関与する天然構造は、C5糖類および多糖類であり、これらはバイオマス残渣中に存在する。フルフラールの現在の世界生産量は、毎年約300,000トンである。HMFは、ヘキソースから得ることができ、また、C5を置換することによって、Fからも得られる。HMFは、2,5−フランジカルボン酸(FDCA)および2,5−ビス(ヒドロキシメチル)フラン(BHMF)を得るために、酸化または還元することもできる。FDCAは、対応するメチルエステル誘導体(FDE)を生成するために、メタノールによりエステル化することもできる。
Figure 2015507684
イソソルビド(IS)も、市販されている、植物バイオマスから生じるジオールである。
Figure 2015507684
リグニンは、再生可能資源から得られる二番目に豊富なポリマーである。いくつかの態様において、リグニンフラグメントは、それら(マクロモノマーとしてのリグニン)をホルムアルデヒド系木質樹脂(wood resin)またはポリウレタン配合物に導入することによって、ポリマーを合成するためのモノマー源として使用してもよい。リグニンは、製紙プロセスにおいて莫大な量で製造され、エネルギー源(エネルギー回収)としてその場で消費されるので、燃料としての主な使用に影響を与えずに、少ない割合を単離し、モノマー源として使用してもよい。オルガノソルブプロセスなどの特定の製紙技術および蒸気爆発などのバイオマス精製手法は、リグニンフラグメントにより規則的な構造を与える。リグニンマクロモノマーは、今日、再生可能資源に基づく特に有望な新規の材料源を提示している。バニリン酸がリグニンに由来するであろう。
他の態様において、バニリン酸(VA)は、植物バイオマスから得られる新規のポリエステルを調製するためのA−B型モノマーとして使用してよい。
Figure 2015507684
本発明の様々な態様において、様々なポリエステルは、フランおよび/または他の芳香族部分を相補的な部分と共に含む。1つの態様において、コポリエステルは、(i)2,5−フランジカルボン酸またはその低級アルキルエステル、(ii)少なくとも1種類の脂肪族または脂環式C3〜C10ジオール、および(iii)テレフタル酸、の各モノマーから形成される。
別の態様において、ポリエステルは、2,5−フランジカルボン酸またはその低級アルキルエステル、およびイソソルビドのモノマーから形成される。
別の態様において、ポリエステルは、ポリ(2,5−フランジメチレンアジペート)である。
別の態様において、ポリエステルは、ポリバニリンエステル(polyvanillic ester)である。
さらに別の態様において、ポリエステルは、ポリエチレンイソソルビドフランジカルボキシレートである。
いくつかの実施の形態において、ポリエステルまたはコポリエステルは、直接重縮合によって調製される。他の実施の形態において、そのポリエステルまたはコポリエステルは、エステル交換によって調製される。ここに記載されたポリエステルは、ポリ(エチレンテレフタレート)のものと類似の、またはそれよりずっと良好な物理的性質および熱的性質を有し、それにより多種多様の用途に有用になるであろう。いくつかの態様において、ポリエステルは、シートまたはフイルム押出し、共押出し、押出コーティング、射出成形、熱成形、ブロー成形、スピニング、エレクトロスピニング、積層、エマルジョン被覆などの適切な技法を使用して物品に形成される。1つの態様において、その物品は食品包装である。別の態様において、その物品は飲料容器である。他の用途としては、以下に限られないが、緩衝材と断熱材のための繊維、延伸フイルム、二軸延伸フイルム、液晶ディスプレイ、ホログラム、木製品上のコーティング、ポリマーブレンド系における機能性添加剤が挙げられる。ここに記載されたポリエステルは、単独で、または1種類以上の他の高分子成分を含有するブレンドまたは混合物のいずれで使用してもよい。
別の態様によれば、2,5−フランジカルボン酸系コポリエステルを調製する方法が開示されている。この方法は、2,5−フランジカルボン酸またはその低級アルキルエステル、少なくとも1種類の脂肪族または脂環式C2〜C10ジオール、テレフタル酸、および触媒を組み合わせて、反応混合物を形成する工程、および窒素を流しながらその反応混合物を撹拌する工程を含む。この反応混合物は、約200〜230℃の第1の温度に徐々に加熱され、この第1の温度は約8から約12時間に亘り維持される。次いで、反応混合物は、約240〜260℃の第2の温度に徐々に加熱され、この第2の温度は約12から約18時間に亘り維持される。水が反応混合物から除去され、結果として得られたコポリエステルが収集される。このプロトコルは、反応時間がより短縮され、コポリエステルを合成するためのより効率的かつ対費用効果的な経路を提供することが分かった。
異なるジオールと二酸を有するフラン系モノマーからのポリマーおよびリグニンモノマーからのポリマーが、石油化学製品由来のポリマーを置き換える目的で、うまく調製された。ポリ(ブチレン2,5−フランジカルボキシレート)(PBF)が特に興味深い。ポリ(エチレン2,5−フランジカルボキシレート)(PEF)の同族体として、PBFのガラス転移温度(Tg)は、PEFのTgより低くなると予測されるであろう。予期せぬことに、PBFのTgがPEFのTgより高いという、反対の条件が生じることが分かった。PBFは、PEFのものより劇的に低い溶融温度(Tm)も有する。Tmがより低いことにより、その材料をより低い温度で加工できることが都合よい。PBFのこれらの性質のために、食品と飲料の包装用途、特に、飲料などの高温充填において、PBFが非常に望ましくなる。また、イソソルビド(IS)およびPBTFを有するPEFポリマーのコポリエステルも興味深い。得られたコポリエステルは、実質的に非晶質のポリマーである。コモノマーとしてのイソソルビドの使用は、直鎖ポリエステルの機械的性質を改善することが予測される。
2,5−フランジカルボン酸(FDCA)のFTIR 溶媒DMSO中のFDCAのNMR FDCAのDSC FDEのFTIR 溶媒CD3COCD3中の2,3−ジメチルフランジカルボキシレート(FDE)のNMR 別の溶媒CF3COOD中のFDEのNMR FDEのDSC イソソルビド(IS)のFTIR ISのDSC ISのDSC 溶媒DMSO中の2,5−ビス(ヒドロキシメチル)フラン(BHMF)のNMR BHMFのDSC BHMFのDSC バニリン酸(VA)のFTIR 溶媒CD3COCD3中のVAのNMR VAのDSC ポリエステル交換により合成されたポリ(エチレン2,5−フランジカルボキシレート)(PEF)のFTIR 溶媒CF3COOD中のポリエステル交換により合成されたPEFのNMR ポリエステル交換により合成したPEFのDSC ポリエステル交換により合成したPEFのDSC ポリエステル交換により合成したポリ(ブチレン2,5−フランジカルボキシレート)(PBF)のFTIR ポリエステル交換により合成したPBFのNMR ポリエステル交換により合成したPBFのDSC ポリエステル交換により合成したPBFのDSC 直接重縮合により得られたポリ(エチレン2,5−フランジカルボキシレート)(PEF)のFTIR 溶媒CF3COOD中のPEFのNMR 直接重縮合により得られたPEFのDSC 直接重縮合により得られたポリ(ブチレン2,5−フランジカルボキシレート)(PBF)のFTIR 溶媒CF3COOD中の直接重縮合により得られたPBFのNMR 溶媒CF3COOD中の直接重縮合により得られたPBFのNMR 直接重縮合により得られたPBFのDSC 直接重縮合により得られたPBFのDSC イソソルビドから合成されたポリエステル(PIF)のFTIR 溶媒CF3COOD中のPIFのNMR PIFのDSC PIFのDSC ポリ(2,5−フランジメチレンアジペート)(PFA)のFTIR PFAのDSC PFAのDSC 合成直後に収集されたポリバニリンエステル(PVE)のFTIR 精製後のPVEのFTIR 溶媒DSMO中の合成直後に収集されたPVEのNMR 溶媒DMSO中の精製後のPVEのNMR PVEのDSC PVEのDSC ポリエチレンイソソルビドフランジカルボキシレート(PEIF)のFTIR PEIFのDSC 10%のイソソルビドを有するコポリエステルの184℃での融点を示す、PEIFのDSC コポリエステルPBTEのFTIR PBTFのNMR PBTFのDSC PEFのX線回折(XRD) PBFのXRD PEIFのXRD PBTFのXRD 得られたポリマーのFTIR 直接重縮合を使用して合成したPBFのNMR 直接重縮合を使用して合成したPBFのDSC
ここに記載された様々な態様において、ポリマーは、バイオマスから直接調製されても、またはバイオマスから得られたモノマーを合成することにより、調製されてもよい。ここに用いた「ポリエステル」という用語は、コポリエステルと称されることもある、多数のモノマーから調製されたポリマーを含む。「ポリマー」および「ポリエステル」などの用語は、繰返し部分により特徴付けられる材料を称する広い意味でここに使用されており、オリゴマーとして特徴付けられるかもしれない分子を含む。文脈から明らかではない限り、ここに称される百分率は、組成物の総質量に基づく質量パーセントとして表される。
フルフラール(F)およびヒドロキシメチルフルフラール(HMF)は、それぞれ、ペントースおよびヘキソースから得られるであろう。2,5−フランジカルボン酸(FDCA)は、対応するメチルエステル誘導体(FDE)を生成するために、メタノールによりエステル化することもできる。HMFは、2,5−フランジカルボン酸(FDCA)および2,5−ビス(ヒドロキシメチル)フラン(BHMF)を得るために、酸化または還元することもできる。
Figure 2015507684
リグニンは、再生可能資源からの二番目に豊富なポリマーである。バニリン酸(VA)は、植物バイオマスから得られる新規のポリエステルを調製するためのA−B型モノマーとして使用してよい。
Figure 2015507684
一般に、ポリエステルは、フランおよび/または他の芳香族官能基を含有するジカルボン酸、および少なくとも1種類のジオールを反応させることによって調製される。そのようなジオールには、脂肪族または脂環式C3〜C10ジオールがあり、その非限定的例としては、1,4−ブタンジオール、および様々な植物バイオマス中にも見つけられる市販のジオールであるイソソルビド(IS)が挙げられる。
Figure 2015507684
これらのモノマーに加え、前記ポリエステルは、エチレングリコール(EGまたはMEG)、および/または約4から約12の炭素原子を有する他の脂肪族ジカルボン酸基並びに約8から約14の炭素原子を有する芳香族または脂環式ジカルボン酸基などの他のモノマーを約25モル%まで含有してもよい。これらのモノマーの非限定的例としては、イソフタル酸(IPA)、フタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、シクロヘキサン二酢酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、4,4−ジフェニレン−ジカルボン酸、およびそれらの混合物が挙げられる。
前記ポリマーは、他の脂肪族C2〜C10または脂環式C6〜C21ジオール成分を約25モル%まで含有してもよい。非限定的例としては、ネオペンチルグリコール、ペンタン−1,5−ジオール、シクロヘキサン−1,6−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、3−メチルペンタン−2,4−ジオール、2−メチルペンタン−2,4−ジオール、プロパン−1,3−ジオール、2−エチルプロパン−1,2−ジオール、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオール、2,2,4−トリメチルペンタン−1,6−ジオール、2,2−ジメチルペンタン−1,3−ジオール、2−エチルヘキサン−1,3−ジオール、ヘキサン−2,5−ジオール、1,4−ジ(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシプロポキシフェニル)プロパン、およびそれらの混合物が挙げられる。
ポリエステルは、よく知られたポリエステル交換技法または直接重縮合技法にしたがって合成できる。重縮合反応に従来使用される触媒としては、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、チタン、コバルト、およびその組合せの酸化物または塩が挙げられる。いくつかの例において、三酸化アンチモン(Sb23)が重縮合触媒として使用される。
重縮合反応に適した他の条件は、特に下記に記載した実施例に鑑みて、当業者には明白であろう。
以下の実施例は、本発明の特別な態様を説明するために提供され、本発明の精神すなわち範囲を制限するものとみなすべきではない。
純度97%の2,5−フランジカルボン酸(FDCA)がアルドリッチ社(Aldrich)から市販されている。純度99%のイソソルビド(IS)(1,4;3,6−ジアンヒドロ−D−グルシトール)が米国所在のADMケミカルズ社(ADM Chemicals)から市販されている。ビス−(ヒドロキシメチル)フラン(BHMF)が独国所在のポリサイエンシス社(Polysciences, Inc.)から市販されている。エチレングリコール(99.5%以上)、1,4−ブタンジオール(99%)、アジピン酸(99.5%以上)、バニリン酸(VA)(97%以上)、酸化アンチモン(99.999%)、およびここに記載された他の溶媒は、アルドリッチ社から市販されている。
技法
125nmの捕捉間隔で赤外線を走査するPerkin Elmer分光計(Paragon 1000)により、FTIR−ATRを得た。30°パルス、2000/3000Hzのスペクトル幅、2.048秒の捕捉時間、50秒の緩和遅延を使用して、CF3COOD、DMSO D6、CD3COCD3中の1Hスペクトルについて、300.13MHzで動作するBruker AC300分光計で1H NMRスペクトルを記録し、16回の走査を蓄積した。示差走査熱量測定(DSC)実験は、手動式液体窒素冷却システムを備えたDSC Q100示差熱量計(TAインストルメンツ社(TA Instruments))で行った。サンプルを、密閉されるDSCカプセルに入れた。加熱速度と冷却速度は、N2雰囲気中でそれぞれ毎分10℃と毎分5℃であった。サンプルの質量は、5mgと15mgの間であった。構造は、従来のサイズ排除クロマトグラフィーMulti−Angle Laser Light Scatter(SEC−MALLS)、熱重量分析(TGA)、およびX線回折(XRD)の各技法を使用して確認した。
実施例1
この実施例は、モノマーである2,5−ジメチルフランジカルボキシレート(FDE)のエステル化による合成プロセスについて説明するものである。
500mlの丸底フラスコに、10gの2,5−フランジカルボン酸、5mlのHClおよび120mlのメタノール(過剰)を加えた。この混合物を、還流下で、磁気撹拌しながら、9時間に亘り80℃に加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し(完全沈殿のために、混合物を1日間、冷蔵庫または冷凍庫内で冷却した)、形成されたオフホワイトの沈殿物を、溶液を濾過することによって単離し、乾燥前に洗浄した(別々に、ビーカー内の沈殿物をメタノールにより洗浄し、溶液を濾過した)。反応収率は97%であった。
Figure 2015507684
この2,5−ジメチルフランエステルは、メタノール、エタノール、アセトン、DMSOおよびジイソプロピルエーテル中に可溶性である。
実施例2A
この実施例は、ポリエステル交換によるポリ(エチレン2,5−フランジカルボキシレート)(PEF)の調製について説明するものである。
50mlの丸底フラスコに、3.68g(0.02モル)の2,5−ジメチルフランジカルボキシレートおよび1.11ml(0.02モル)のエチレングリコールおよび0.01g(0.000034モル)のSb23を加えた。この混合物を1時間に亘り窒素を流しながらよく撹拌した。次いで、窒素流を停止し、混合物を220℃で3時間に亘り(粘性になるまで)加熱した。この溶液が粘性になったときに、放出されたメタノールを、真空下で反応器からポンプでくみ出すことによって除去した。放出されたメタノールを、5〜10分間に亘り液体N2で冷却されたトラップ内に収集した。次いで、温度を150℃まで低下させ、粘性ポリマーを、加熱下でDMSO(15ml)中に溶解させた。DMSO中の溶解後、このポリマーをメタノール中で沈殿させ、濾過し、乾燥される前にメタノールで洗浄した。各試行収率は、それぞれ、66%、38%および30%であった。
Figure 2015507684
実施例2B
この実施例は、直接重縮合によるポリ(エチレン2,5−フランジカルボキシレート)(PEF)の調製について説明するものである。
酸対グリコールが1:1.5のモル比および0.02gのSb23を使用した。直接重縮合反応として、メタノールの代わりに水分子が放出され、収量は高い。
100mlの丸底フラスコに、3.12g(0.02モル)の2,5−フランジカルボン酸、1.64ml(0.03モル)のエチレングリコールおよび0.02g(0.000068モル)のSb23を加えた。この混合物を1時間に亘り窒素を流しながらよく撹拌した。次いで、窒素流を停止し、7時間で温度を220℃までゆっくりと上昇させることによって、混合物を加熱した。次いで、温度を240〜250℃までゆっくりと上昇させ、その混合物を5時間に亘り加熱下に維持した。この溶液が粘性になったときに、放出された水を、真空下で反応器からポンプでくみ出すことによって除去した。放出された水を、2〜3分間に亘り液体N2で冷却されたトラップ内に収集した。次いで、温度を150℃まで低下させ、粘性ポリマーを、4〜5時間に亘り180℃の加熱下でDMSO(15ml)中に溶解させた。DMSO中の溶解後、このポリマーをメタノール中で沈殿させ、濾過し、メタノールで洗浄し、乾燥させた。収率は、52%および97%であった。
Figure 2015507684
実施例3A
この実施例は、ポリエステル交換によるポリ(ブチレン2,5−フランジカルボキシレート)(PBF)の調製について説明するものである。
50mlの丸底フラスコに、3.68g(0.02モル)の2,5−ジメチルフランジカルボキシレートおよび1.76ml(0.02モル)の1,4−ブタンジオールおよび0.01g(0.000034モル)のSb23を加えた。この混合物を1時間に亘り窒素雰囲気内でよく撹拌した。次いで、窒素流を停止し、混合物を220℃で7時間に亘り(粘性になるまで)加熱した。この溶液が粘性になったときに、放出されたメタノールを、真空下でトラップ内に収集し、5〜10分間に亘り液体N2で冷却した。次いで、温度を150℃まで低下させ、粘性ポリマーを、加熱下でDMSO(15ml)中に溶解させた。DMSO中の溶解後、このポリマーをメタノール中で沈殿させ、濾過し、乾燥される前にメタノールで洗浄した。収率は、12%および9%であった。
Figure 2015507684
実施例3B
この実施例は、直接重縮合によるポリ(ブチレン2,5−フランジカルボキシレート)(PBF)の調製について説明するものである。
100mlの丸底フラスコに、3.12g(0.02モル)の2,5−フランジカルボン酸、2,654ml(0.03モル)の1,4−ブタンジオールおよび0.02g(0.000068モル)のSb23を加えた。この混合物を1時間に亘り窒素を流しながらよく撹拌した。次いで、窒素流を停止し、温度を220〜230℃までゆっくりと上昇させることによって、混合物を加熱した。次いで、反応混合物を10時間に亘りこの温度に保持した。次いで、温度を250〜260℃までゆっくりと上昇させ、その混合物をさらに10時間に亘り加熱下に維持した。この溶液が粘性になったときに、放出された水を、真空下で反応器からポンプでくみ出すことによって除去した。放出された水を、4〜5分間に亘り液体N2で冷却されたトラップ内に収集した。次いで、温度を180℃まで低下させ、粘性ポリマーを、3〜4時間に亘り180℃の加熱下でDMSO(25ml)中に溶解させた。DMSO中の溶解後、このポリマーをメタノール中で沈殿させ、濾過し、メタノールで洗浄し、乾燥させた。収率は、32%および40%であった。
Figure 2015507684
実施例4
この実施例は、イソソルビドからのポリエステル(PIF)の調製を説明するものである。
100mlの丸底フラスコに、3.12g(0.02モル)の2,5−フランジカルボン酸、4.38g(0.03モル)の1,4;3,6−ジアンヒドロ−D−グルシトールおよび0.02g(0.000068モル)のSb23を加えた。この混合物を1時間に亘り窒素を流しながら撹拌した。次いで、窒素流を停止し、温度を220〜230℃までゆっくりと上昇させることによって、混合物を加熱した。この温度値に到達したときに、混合物を10時間に亘り反応させ続けた。次いで、温度を250〜260℃までゆっくりと再び上昇させ、その混合物をさらに10時間に亘り加熱下に再び維持した。この溶液が粘性になったときに、放出された水を、真空下で反応器からポンプでくみ出すことによって除去した。放出された水を、4〜5分間に亘り液体N2で冷却されたトラップ内に収集した。次いで、温度を180℃まで低下させ、粘性ポリマーを、3〜4時間に亘り180℃の加熱下でDMSO(20ml)中に溶解させた。DMSO中の溶解後、このポリマーをメタノール中で沈殿させ、濾過し、メタノールで洗浄し、乾燥させた。反応収率は57%程度であった。
Figure 2015507684
実施例5
この実施例は、ポリ(2,5−フランジメチレンアジペート)(PFA)の調製を説明するものである。
100mlの丸底フラスコに、2.923g(0.02モル)のアジピン酸、3.843g(0.03モル)のBHMFおよび0.02g(0.000068モル)のSb23を加えた。この混合物を1時間に亘り窒素を流しながらよく撹拌した。次いで、窒素流を停止し、温度を190〜220℃までゆっくりと上昇させることによって、混合物を加熱した。次いで、反応混合物を10時間に亘りこの温度に保持した。次いで、温度を230〜240℃までゆっくりと上昇させ、その混合物をさらに10時間に亘り加熱下に維持した。この溶液が粘性になったときに、放出された水を、真空下で反応器からポンプでくみ出すことによって除去した。放出された水を、4〜5分間に亘り液体N2で冷却されたトラップ内に収集した。次いで、温度を周囲温度まで低下させ、粘性ポリマーを、どのような溶媒も(DMSOも、メタノールも)使用せずに、回収した。反応収率は62%であった。
Figure 2015507684
実施例6
この実施例は、ポリバニリンエステル(PVE)の調製を説明するものである。
100mlの丸底フラスコに、5.0445g(0.03モル)のバニリン酸、および0.02g(0.000068モル)のSb23を加えた。この混合物を1時間に亘り窒素を流しながらよく撹拌した。次いで、窒素流を停止し、温度を220〜230℃までゆっくりと上昇させることによって、混合物を加熱した。この停滞状態で、混合物を7時間に亘り反応させたままにした。次いで、温度を250〜260℃までゆっくりと上昇させ、その混合物をさらに6時間半に亘り加熱下に維持した。この溶液が粘性になったときに、放出された水を、真空下で反応器からポンプでくみ出すことによって除去した。放出された水を、4〜5分間に亘り液体N2で冷却されたトラップ内に収集した。次いで、温度を180℃まで低下させ、粘性ポリマーを、3〜4時間に亘り180℃の加熱下でDMSO(20ml)中に溶解させた。DMSO中の溶解後、このポリマー溶液の半分をメタノール中で沈殿させ、濾過し、メタノールで洗浄し、乾燥させた。他方の半分を回収し、それ自体を特徴付けた。反応収率は60%程度であった。
Figure 2015507684
実施例7
この実施例は、ポリエチレンイソソルビドフランジカルボキシレート(PEIF)の調製を説明するものである。
100mlの丸底フラスコに、3.12g(0.02モル)の2,5−フランジカルボン酸、(nモル)のエチレングリコールおよび0.2192g(mモル)のイソソルビドおよび0.02g(0.000068モル)のSb23を加えた。この混合物を1時間に亘り窒素を流しながらよく撹拌した。次いで、窒素流を停止し、温度を200〜230℃までゆっくりと上昇させることによって、混合物を加熱した。次いで、反応混合物を11時間に亘りこの温度に保持した。その後、温度を245〜255℃までゆっくりと上昇させ、その混合物をさらに14時間に亘り加熱下に維持した。真空に引き、反応媒質中に放出された水を、真空下で反応器からポンプでくみ出すことによって除去した。放出された水を、4〜5分間に亘り液体N2で冷却されたトラップ内に収集した。これを再び5時間に亘り加熱した。次いで、温度を周囲温度まで低下させ、ポリマーを収集した。
エチレングリコールおよびイソソルビドの4つの異なるモル比を有するコポリエステルを合成した。得られた収率は70〜90%であった。
実施例8
この実施例は、コポリエステルPBTFの調製を説明するものである。
100mlの丸底フラスコに、1.56g(0.01モル)の2,5−フランジカルボン酸、(0.03モル)のエチレングリコールおよび1.66g(0.01モル)のトレフタル酸および0.02g(0.000068モル)のSb23を加えた。この混合物を1時間に亘り窒素を流しながらよく撹拌した。次いで、窒素流を停止し、温度を200〜230℃までゆっくりと上昇させることによって、混合物を加熱した。次いで、反応混合物を12時間に亘りこの温度に保持した。次いで、温度を245〜255℃までゆっくりと上昇させ、その混合物をさらに18時間に亘り加熱下に維持した。真空に引き、反応媒質中に放出された水を、真空下で反応器からポンプでくみ出すことによって除去した。放出された水を、4〜5分間に亘り液体N2で冷却されたトラップ内に収集した。これを再び1時間に亘り加熱した。次いで、温度を周囲温度まで低下させ、ポリマーを収集した。反応収率は40%程度であった。
結果および議論
購入したものを含む全てのモノマーを、DSC、NMR、FTIR、SEC−MALLS、XRD、およびTGAを使用して研究した。
モノマー
図1は、2,5−フランジカルボン酸(FDCA)のFTIRを示している。主要ピークおよびその帰属は以下のとおりである:
(カルボン酸)C=O −1678cm-1
O−H(酸)の伸長 −2700−3400cm-1
フラン環(C=C) −1570cm-1
酸(C−O−Hの曲がり) −1400cm-1
フラン環(フラン環とC−Hの曲がり) −960,840,762cm-1
図2は、溶媒DMSO中のFDCAのNMRを示している。1H−NMRにおいて、7.26ppmの化学シフト(δ)での信号はフラン環のプロトンH3およびH4に対応するのに対し、3.46ppmに現れる信号は酸のOHに割り当てられ、2.50ppmで観察された信号はDMSOのためである。
図3は、FDCAのDSCを示している。DSCプロトコルは以下のとおりである:
(1)10℃/分で50℃から350℃に昇温;
(2)5分間に亘り等温;
(3)10℃/分で350℃から50℃に降温。
このDSCの教示から、Tf=334℃の溶融温度およびTc=232℃の結晶化発熱線が観察される。
2,5−ジメチルフランジカルボキシレート(FDE)
図4は、FDEのFTIRを示している。主要ピークおよびその帰属は以下のとおりである:
C=H(フラン環) −3142cm-1
C−H(メチル) −2965cm-1
C=O −1712cm-1
C−O(エステル) −1298cm-1
図5は、溶媒CD3COCD3中のFDEのNMRを示している。スペクトルにおいて、7.33ppmのδでの信号はフラン環のH3およびH4プロトンに対応するのに対し、3.86ppmのδに現れる信号は形成されたエステル基のCH3に割り当てられた。
図6は、別の溶媒CF3COOD中のFDEのNMRを示している。溶媒(CF3COOD)を使用した場合、それぞれ、フラン環の1つのプロトンおよびエステルのCH3に対応する、δ=7.33ppmおよびエステルδ=4.02ppmでのピークを有する類似のスペクトルが得られる。δ=11.5ppmは溶媒に対応する。
図7は、FDEのDSCを示している。使用したDSCプロトコルが下記に与えられている:
(1)5℃/分での50℃から150℃への加熱工程;
(2)5分間に亘る等温;
(3)5℃/分での150℃から50℃への冷却工程;
(4)5分間に亘る等温;
(5)5℃/分での50℃から150℃への第2の加熱工程。
最初の加熱は、モノマーの熱履歴を取り除くためであった。DSCサーモグラムから、FDCAのジメチルエステルモノマーのTmが約110℃であることが観察できた。FDCAの高いTf値(334℃)は、分子間水素結合による高い凝集エネルギーのためであろう。しかし、ジエステルの場合には、そのような相互作用(110℃)はない。何故ならば、カルボキシル基から生じる水素結合が、COOH基がCOOMe対応物に転化されたときに、壊されるからである。
イソソルビド(IS)
図8は、イソソルビド(IS)(KBr)のFTIRを示している。このIRスペクトルは、メチル伸長(非対称と対称)に対応する3374(OH伸長)、2943、2873cm-1でのピークおよびC−O−Cの振動に帰属する1120、1091、1076、1046cm-1でのピークの存在を示した。
図9および10は、ISのDSCを示している。使用したDSCプロトコルが下記に与えられている:
(1)10℃/分での50℃から300℃への加熱工程;
(2)5分間に亘る等温;
(3)10℃/分での300℃から50℃への冷却工程;
(4)5分間に亘る等温;
(5)10℃/分での50℃から300℃への第2の加熱工程(図9);
(6)第1の昇温(10℃/分での50℃−300℃)(図10)。
イソソルビドは62℃での融点を与え、その熱分解は約205℃辺りで始まることが観察される。
2,5−ビス(ヒドロキシメチル)フラン(BHMF)
図11は、溶媒DMSO中のBHMFのNMRを示している。このNMRスペクトルはいくつかのシフトを示している、すなわち:フラン環の2Hに対応するδ=6.18ppm、OHに割り当てられたδ=5.18ppm、CH2OHの4Hに帰属するδ=4.35ppm、溶媒およびその中に存在する水のOHに関連するδ=3.36および2.25ppm。
図12および13は、BHMFのDSCを示している。図12は、BHMFの完全なサーモグラムを示しており、図13は、第2の加熱工程を示している。そのプロトコルは下記のとおりである:
(1)10℃/分での260℃への加熱工程;
(2)5分間に亘る等温;
(3)10℃/分での45℃への冷却工程;
(4)5分間に亘る等温;
(5)10℃/分での260℃への第2の加熱工程;
(6)10℃/分での260℃への昇温(第3の工程)。
DSCサーモグラムから、BHMFについて、約77℃の融点Tmが観察される。モノマーの分解は230℃辺りの温度で始まる。第2と第3の工程、すなわち、冷却および加熱工程において、約100℃で観察される小さなピークがある。これは、水の結晶か(冷却工程)および蒸発(加熱工程)のためであり得る。他のピーク(Tm、Tc)は検出されなかった。
バニリン酸(VA)
図14は、VAのFTIRを示している。このFTIRスペクトルから、以下の割り当てを描くことができる:3483cm-1のピークはOH伸長(フェノール性)に対応する;2963cm-1は同相OH(COOH)伸縮およびCH非対称伸縮に帰属する;2628cm-1は、CH対称伸長に割り当てられる。1673cm-1のバンドはC=O伸縮に対応し、585cm-1に現れるバンドは、OH(フェノール)面内変形に対応する。
図15は、溶媒CD3COCD3中のVAのNMRを示している。NMRスペクトルは、2Haに対応するδ=7.6ppm、1Hbに対応するδ=9.6ppm、CH3の3Hに対応するδ=3.9ppm、および溶媒のδ=2.05ppmの化学シフトを与える。
図16は、VAのDSCを示している。そのDSCプロトコルは以下のとおりである:
(1)10℃/分での50℃から250℃への昇温;
(2)5分間に亘る等温;
(3)10℃/分での250℃−50℃への降温;
(4)5分間に亘る等温;
(5)10℃/分での50℃−250℃への昇温。
210℃のバニリン酸の融点および190℃の結晶化温度が、文献データと一致するのが観察される。
ポリマー
実験セクションから、得られたポリマーの収率が、ポリエステル交換方法と比べて直接重縮合方法において高いことが観察できる。
a)ポリエステル交換
ポリ(エチレン2,5−フランジカルボキシレート)(PEF)
図17は、PEFのFTIRを示している。このFTIRスペクトルは、エステルカルボニルおよびC−O部分に対応する1715および1264でのピーク(cm-1)並びに二置換フラン環の特徴バンド(3120、1575、1013、953、836および764)を示している。OH(3400)に特徴的なバンドが消失したのが観察される。それゆえ、酸モノマーは残っていないことが確認できる。
図18は、溶媒CF3COOD中のPEFのNMRを示している。溶媒DMSOにおいて、δ7.4ppmでのフランH3およびH4に対応する共鳴ピーク、並びにδ4.6ppmでのエステルCH2の共鳴ピークは、1:2の積分比で観察される。過剰なフランのプロトンがあると思われる。溶媒CF3COODにおいて、フラン環のH3およびH4プロトンの化学シフト(δ)値は、約7.33ppmの代わりに、約8.75ppmにシフトし、また積分値は、予測した構造と一致しなかったことが分かった。
図19および20は、PEFのDSCを示している。使用したDSCプロトコルが下記に与えられている:
(1)10℃/分での50−250℃の昇温;
(2)5分間に亘る等温;
(3)10℃/分での250−50℃の降温;
(4)5分間に亘る等温;
(5)10℃/分での50−250℃の昇温(図19);
(6)第3の工程(10℃/分で50℃−250℃の昇温)(図20)。
最初の加熱は、ポリマーの熱履歴を取り除く。第2の曲線から、212℃の高い溶融温度および約74℃辺りのTg(PETと類似)並びに150℃の結晶化発熱線が示された。
ポリ(ブチレン2,5−フランジカルボキシレート)(PBF)
図21は、PBFのFTIRを示している。そのスペクトルは、2,5−二置換フラン環に対応する、3113、1573、1030、964、829、767cm-1でのピークを示している。C=Oエステル対応バンドおよびC−O伸縮バンドが、1715および1272cm-1で見つかる。このスペクトルは、二酸が残っていないことを示す。実際に、二酸はポリマーに完全に転化されている。2959cm-1のピークは、メチレン基の非対称伸縮によるものであるのに対し、メチレン基の対称伸縮は、より弱い2889cm-1のピークを生じる。また、1129cm-1のピークは、COCエーテルの非対称振動の特徴であり、これは文献によると、末端OH基の間のエーテル結合の形成に帰属するおよび/またはフラン環のC−O−Cに割り当てられる。
図22は、PBFのNMRを示している。PBFのNMRスペクトル(2つの試行の両方)から、PBFの合成が、フラン環のH3およびH4プロトンの対応ピークδ=7.3ppm並びにαCH2プロトンのδ=4.5ppmおよびβCH2プロトンのδ=1.98ppmから確認される。ここでも、これらのプロトンの積分は、構造と量的に相関していない。
図23および24は、PBFのDSCを示している。使用したDSCプロトコルが下記に与えられている:
(1)10℃/分での50−250℃の昇温;
(2)5分間に亘る等温;
(3)10℃/分での250−50℃の降温;
(4)5分間に亘る等温;
(5)10℃/分での50−250℃の昇温(図23);
(6)第3の工程(10℃/分で50℃−250℃の昇温)(図24)。
先の曲線から、155℃および239℃の溶融温度、および約104℃のTg、並びに、それぞれ、112℃および221℃での結晶化発熱線が示された。このDSCトレース図は、2つの異なるポリマーがあることを示唆している。ポリマーの大部分は155℃辺りのTmを有するのに対し、残りは、239℃のTmを有する、高分子量の高分子からなる。そのような結果により、PBFの合成が、可能な最高の転化率で生じるようになっていなかったこと、および/または1,4−ブタンジオールがエチレングリコールと比べてずっと低い反応性を有することが示されるであろう。
b)直接重縮合
ポリ(エチレン2,5−フランジカルボキシレート)(PEF)
図25は、PEFのFTIRを示している。FDCA(2,5−フランジカルボン酸)の直接重縮合によるポリマー(PEF)の得られたIRスペクトルは、ジエステルモノマーにより得られた先のPEFポリマーと一致する。このスペクトルは、2,5−二置換フラン環に対応する、3119、1574、1013、955、831、および779cm-1のピークを示している。C=Oエステル対応ピークおよびC−O伸縮バンドが、1714および1264cm-1に見つかる。したがって、酸が検出されなかったので、酸がポリマーに完全に転化されたことを確認できる。また、C−O−C(エーテル)の非対称振動の特徴である1129cm-1のピークは、文献によると、末端OH基の間のエーテル結合の形成に帰属する、および/またはフラン環のC−O−Cに割り当てられる。
図26は、溶媒CF3COOD中のPEFのNMRを示している。より幅広いピークは、先のものと比べて、高分子量のポリマーの形成についての兆候を与える。ここで、スペクトルから、δ7.6ppm辺りでのフランH3およびH4に対応するピーク、並びにδ5ppm辺りのエステルCH2のピークが、1:2の積分比で観察される。
図27は、PEFのDSCを示している。DSCプロトコルは以下のとおりである:
(1)10℃/分での50℃から260℃への加熱工程;
(2)5分間に亘る等温;
(3)10℃/分での260℃から50℃への冷却工程;
(4)5分間に亘る等温;
(5)10℃/分での50℃から260℃への第2の加熱工程。
このDSC曲線から、Tm(約204℃)およびTg(約79℃)が、ジエステルモノマーおよびエチレングリコールを使用したポリエステル交換により合成されたPEFポリマー(Tg約212℃)に非常に近い値であることが分かり、それゆえ、2つのポリマーの間の類似の特徴が確認される。それゆえ、このことは、これらのポリマーが非常に類似の構造を有することを示す。
ポリ(ブチレン2,5−フランジカルボキシレート)(PBF)
図28は、PBFのFTIRを示している。これは、以前に得られた結果(すなわち、ポリエステル交換から合成されたPBF)と一致する。そのスペクトルは、2,5−二置換フラン環に対応する、3115、1574、1018、965、821および769cm-1のピークを示している。C=Oエステル対応バンドおよびC−O伸縮バンドが、1710および1269cm-1に見つかる。それゆえ、二酸がポリマーに完全に転化された。2959cm-1のピークは、メチレン基の非対称伸縮によるものであるのに対し、メチレン基の対称伸縮は、2892cm-1ピークのより弱いピークを出現させる。また、C−O−Cエーテルの非対称振動の特徴である1127cm-1のピークが観察される。フラン環を含有する全てのポリエステルにおいて、対応するFTIRスペクトルが、1020〜1050cm-1辺りのバンドの存在を示し、これは、環の揺らぎに対応し、この複素環の保存を示すことを述べる価値がある。それゆえ、高温での合成中に、フラン環は、どのような劣化(開環および/またはC3またはC4置換)も被らない。
図29および30は、溶媒CF3COOD中のPBFのNMRを示している。PBFのNMRスペクトルから、フラン環のH3およびH4プロトンの対応ピークδ=7.67ppm;αCH2のδ=4.85ppmおよびβCH2プロトンのδ=2.5ppmからPBFの合成が確認される。ここで、積分値は、ポリエステル交換により合成されたPBFと比べて良好な比である。
図31および32は、PBFのDSCを示している。図31は、PBFの完全なサーモグラムを示しており、図32は、第2の加熱工程を示している。使用したDSCプロトコルが下記に与えられている:
(1)10℃/分での50℃から260℃への加熱工程;
(2)5分間に亘る等温;
(3)10℃/分での260℃から50℃への冷却工程;
(4)5分間に亘る等温;
(5)10℃/分での50℃から260℃への第2の加熱工程;
(6)第3の工程(10℃/分での50℃から260℃への加熱工程)。
DSC曲線から、ポリエステル交換により合成されたPBFと比べて、良好なピークが観察される。163℃の溶融温度Tm、および約104℃のTgが観察された。また、121℃の結晶化発熱線も観察された。
イソソルビドからのポリエステル(PIF)
図33は、PIFのFTIRを示している。このIRスペクトルは、約3400cm-1のピークを与え、これは、OH伸長に対応する。このスペクトルは、高温での合成中にいく種類かの副生成物が形成されたか、または媒質中にある程度の残留水がまだ存在することも示している。
図34は、溶媒CF3COOD中のPIFのNMRを示している。このNMRスペクトルから、PIFの合成は、いくつかのピークの存在により確認される:フラン環のH3およびH4プロトンに関するδ=7.67ppm;1H(H5)に関するδ=5.75ppm;1H(H5)に関するδ=5.44ppm;1H(H3)に関するδ=5.12ppm;1H(H4)に関するδ=4.8ppm;H6およびH1での2つのプロトンに対応するδ=4.47ppm、および4.33ppm。積分値は良好な比ではない。
図35および36は、PIFのDSCを示している。図35は、PIFの完全なサーモグラムを示しており、図36は、第2の加熱工程を示している。使用したDSCプロトコルが下記に与えられている:
(1)10℃/分での50℃から260℃への加熱工程;5分間に亘る等温;
(2)10℃/分での260℃から50℃への冷却工程;
(3)5分間に亘る等温;
(4)10℃/分での50℃から260℃への第2の加熱工程;
(5)第3の工程:10℃/分での50℃から260℃への昇温。
直接重縮合により得られたPIFは、約137℃のTgを与え、これは、別の合成方法が使用された文献値とほぼ一致する。
ポリ(2,5−フランジメチレンアジペート)(PFA)
図37は、PFAのFTIRを示している。このスペクトルは、2,5−二置換フラン環に対応する、920、733cm-1のピークを示している。C=Oエステル対応バンドおよびC−O伸縮信号が、それぞれ、1687および1274cm-1で検出される。2946cm-1のピークは、メチレン基の非対称伸縮によるものであるのに対し、メチレン基の対称伸縮は、2648cm-1でより弱い信号を発現させる。1190cm-1のピークは、COCエーテルの非対称振動に帰属する。
得られたポリマーは、木炭状であり、どの溶媒中にも溶けなかった。
図38および39は、PFAのDSCを示している。そのプロトコルは以下のようであった:
(1)5℃/分の速度での45から250℃への加熱工程;
(2)5分間に亘る等温;
(3)5℃/分の速度での250から45℃への冷却工程;
(4)5分間に亘る等温;
(5)5℃/分の速度での50から250℃への第2の加熱工程;
(6)第3の工程(5℃/分での45−250℃への昇温)。
DSCサーモグラムから、第1の加熱工程において、100℃辺りの広いピークが観察され、これは、水の蒸発によるものである。第3の工程において、同じ温度領域(100℃)に小さなピークしか観察されない。このピークは発熱性である。これは、いくらかのポリマー分画の結晶化に割り当てられるが、この分画の量は非常に少ないように思われる。
ポリバニリンエステル(PVE)
図40は、合成直後に収集されたPVEのFTIRを示している。図41は、精製後のPVEのFTIRを示している。2つのスペクトルを比べると、合成後に直接回収されたポリマーのスペクトルは、「沈殿した」第2のポリマーと比べて良好な解像度を与える。第1のスペクトルは、OH伸長に対応する3280cm-1の広いピーク、それぞれ、CHの非対称と対称の伸縮に帰属する、2929および2832cm-1の2つの小さいピークを示す。1693および1248cm-1のピークは、C=Oエステルに特徴的なC−O伸縮バンドに割り当てられる。1110cm-1のピークは、C−O−C非対称振動に関連する。しかし、両方のスペクトルにおいて、特に第2のスペクトルにおいて、ピークは明確ではない。
図42は、溶媒DSMO中の合成直後に収集されたPVEのNMRを示している。図43は、溶媒DMSO中の精製後のPVEのNMRを示している。精製前のPVEのNMRスペクトルは、δ=7.4ppmおよび6.87ppmのいくつかのピークを示している。しかし、これらのピークは非常に弱く、また積分はこれらのピークに対応しない。精製後のPVEは、溶媒のみに対応するピークを示している。それゆえ、NMRスペクトルから、PVEの対応するピークは観察されなかった。これは、おそらく試験したポリマーの溶解度が非常に低いからである。
図44および45は、PVEのDSCを示している。図44は、PVEの完全なサーモグラムを示しており、図45は、第2の加熱工程を示している。以下のプロトコルを使用した:
(1)5℃/分での−25から240℃への昇温;
(2)5分間に亘る等温;
(3)5℃/分での240から−25℃への降温;
(4)5分間に亘る等温;
(5)5℃/分での−25から240℃への昇温;
(6)第3の工程(5℃/分での−25℃から250℃への昇温)。
DSC曲線から、第1の加熱工程において、約100℃のピークが観察され、これは、水の蒸発によるものであり得る。
コポリエステル
図46は、PEIFのFTIRを示している。得られたFTIRスペクトルは、3400、3115、2936、1710、1575、1261、1128、957、820、および759cm-1にピークを示している。3115、1575、1010、957、820、759cm-1にあるピークは、2,5−二置換フラン環に対応する。C=Oエステルは帰属バンドであり、C−O伸縮バンドが1710および1261cm-1に見つかる。2936m-1のピークは、メチレン基の非対称伸縮によるものであるのに対し、メチレン官能基の対称伸縮は、より弱い2868cm-1のピークを生じる。1128cm-1にあるピークは、COCエーテルの非対称振動による。得られたピークから、二酸が転化されている(1710および1261cm-1のピーク)ことを示しているのに対し、3400cm-1のピークは、ポリマー中の水の存在によるものであり得る。
図47は、PEIFのDSCを示している。以下のプロトコルを使用した:
(1)5℃/分での45から260℃への昇温;
(2)5分間に亘る等温;
(3)5℃/分での260から45℃への降温;
(4)5分間に亘る等温;
(5)5℃/分での45から260℃への昇温。
コポリエステルについて得られたDSCサーモグラムが図47に示されている。このサーモグラムは、イソソルビドが増加するにつれて、Tgが増加し、その後、減少することを示している。図48に示されるように、10%のイソソルビドを有するコポリエステルに、184℃の融点が観察された。
図49は、PBTFのFTIRを示しており、図50は、PBTFのNMRを示している。NMRスペクトルは、テレフタル酸の芳香環に対応するδ=8.2ppmのピーク、フラン環に対応する7.38ppm、αCH2の4.5ppm、およびβCH2の2.1ppmを示し、対応する積分は、1:1:3:3である。これから、コポリエステル中のモノマーブロックの比は、1つのテレフタレート基について、2つのフラン環であることが分かる。
図51は、PBTFのDSCを示している。このDSCサーモグラムは、ポリマーの熱的性質に対応するピークは示していない。
熱劣化特性、モル質量およびポリマーの結晶化度などのポリマーとコポリマーの他の特徴が下記に論じられている。
表1は、ポリマーの分解温度と開始温度を示している。
Figure 2015507684
上記の値は、得られたポリマーの全てが良好な熱的性質を有することを示している。PEFおよびPBFの値は、合成ポリマーに得られた値と一致している。
3種類のポリマーPEF、PBF、およびPEIFについて、分子量の計算を行った。SEC−MALLS分析から得られた結果が、下記の表2に示されている。
Figure 2015507684
図52〜55は、ポリマーのX線回折(XRD)の結果を示している。各ポリマーの結晶化度は、以下の式を使用して計算した:
Figure 2015507684
図52は、PEFのX線回折(XRD)の結果を示している。得られた結晶化度は40〜50%であった。
図53は、PBFのXRDの結果を示している。得られた結晶化度は30〜40%であった。
図54は、PEIFのXRDの結果を示している。得られた結晶化度は20〜25%であった。
図55は、PBTFのXRDの結果を示している。得られた結晶化度は17〜20%であった。
上記の結果から、コポリエステルは実質的に非晶質ポリマーであることが分かった。PEFとPBFに得られた値は、PETとPBTの値に近い。
密度
ポリマーの密度は、ガラス比重びんを使用して測定した。使用した方法が下記に説明されている:
空の比重びんの質量を測定した。次いで、比重びんの1/3にポリマーを充填し、質量を測定した。栓の毛細管が水で充填されるように水を加え、質量を測定した。次いで、比重びんを空にし、次いで、水を加えることによって、秤量した。水の公知の密度に基づいて、その体積を計算できる。次いで、物体の質量と体積を計算して、密度を決定した。下記の表3は、ポリマーの密度と結晶化度を与えている。
Figure 2015507684
以下の表は、ポリエステルPEF、PBF−a、PBF−b、およびPEIFのTg、Tc、およびTmを纏めている。
Figure 2015507684
触媒効果
触媒として三酸化アンチモンの代わりにイミダゾールを使用することによって、重合における触媒の効果も研究する。合成したポリマーは、直接重縮合方法を使用したPBFである。図56は、得られたポリマーのFTIRを示している。得られたIRスペクトルは、触媒として三酸化アンチモンを使用して合成したPBFのものと一致する。
図57は、ポリマーのNMRを示している(溶媒:CF3COOD)。このNMRスペクトルから、PBFの合成が、対応するピーク:フラン環のH3およびH4プロトンのδ=7.47ppm、αCH2のδ=4.51ppm、およびβCH2プロトンのδ=2.15ppmから確認される。ここで、積分値は、PBFと比べて良好な比にある。
図58は、ポリマーのDSCを示している。101℃のTg、150℃のTmおよび113℃のTcがDSCサーモグラムから観察された。触媒としてアンチモンを使用したPBFと比べて、TcとTmが約10℃低かった。それゆえ、異なる触媒の使用による異なるTm値を有するポリマーを得ることが可能である。
拡大の試行
PET、PEFおよびPBFについて、ポリマー合成に関する拡大試行はうまくいった。これらのポリマーを調製し、特徴つけた。FTIRスペクトルおよびDSCのトレース図は、これらのポリマーが、以前に調製されたものと類似していることを示している。これらの試行において、反応時間がより短いことは留意する価値がある。これにより、ポリマーを合成するためのより効率的で対費用効果的な方法を提供できた。
先の記載は、制限というよりもむしろ、説明と考えるべきである。ここに説明され、請求項に記載された本発明の精神または範囲から逸脱せずに、様々な改変を行えることを認識すべきである。

Claims (20)

  1. (i)2,5−フランジカルボン酸またはその低級アルキルエステル、(ii)少なくとも1種類の脂肪族または脂環式C3〜C10ジオール、および(iii)テレフタル酸、の各モノマーから形成されたコポリエステル。
  2. 前記少なくとも1種類のジオールが、1,4−ブタンジオール、イソソルビド、およびそれらの組合せからなる群より選択される、請求項1記載のコポリエステル。
  3. 前記モノマーが(iv)エチレングリコールをさらに含む、請求項1記載のコポリエステル。
  4. 前記少なくとも1種類のジオールが1,4−ブタンジオールである、請求項1記載のコポリエステル。
  5. 前記少なくとも1種類のジオールがイソソルビドである、請求項1記載のコポリエステル。
  6. 請求項1記載のコポリエステルを含む物品。
  7. 食品包装である、請求項6記載の物品。
  8. 飲料容器である、請求項6記載の物品。
  9. 2,5−フランジカルボン酸またはその低級アルキルエステル、およびイソソルビドのモノマーから形成されたポリエステル。
  10. ポリ(2,5−フランジメチレンアジペート)、ポリバニリンエステル、およびポリエチレンイソソルビドフランジカルボキシレートからなる群より選択されるポリエステル。
  11. 請求項10記載のポリエステルを含む物品。
  12. 食品包装である、請求項11記載の物品。
  13. 飲料容器である、請求項11記載の物品。
  14. 2,5−フランジカルボン酸系コポリエステルを調製する方法において、
    2,5−フランジカルボン酸またはその低級アルキルエステル、少なくとも1種類の脂肪族または脂環式C2〜C10ジオール、テレフタル酸、および触媒を組み合わせて、反応混合物を形成する工程、
    窒素を流しながら前記反応混合物を撹拌する工程、
    前記反応混合物を、約200〜230℃の第1の温度に徐々に加熱し、該第1の温度を約8から約12時間に亘り維持する工程、
    前記反応混合物を、約240〜260℃の第2の温度に徐々に加熱し、該第2の温度を約12から約18時間に亘り維持する工程、
    前記反応混合物から水を除去する工程、および
    結果として得られたコポリエステルを収集する工程、
    を有してなる方法。
  15. 前記少なくとも1種類のジオールが、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、イソソルビド、およびそれらの組合せからなる群より選択される、請求項14記載の方法。
  16. 前記少なくとも1種類のジオールがエチレングリコールである、請求項14記載の方法。
  17. 前記少なくとも1種類のジオールが1,4−ブタンジオールである、請求項14記載の方法。
  18. 前記少なくとも1種類のジオールがイソソルビドである、請求項14記載の方法。
  19. 前記触媒が、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、チタン、コバルト、およびその組合せの酸化物または塩である、請求項14記載の方法。
  20. 前記触媒が三酸化アンチモンである、請求項14記載の方法。
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