JP2015535023A - リグニンおよび酢酸から誘導される生物再生可能なポリエチレンテレフタレート模倣体ポリ(ジヒドロフェルラ酸)ならびにそのコポリマー - Google Patents

リグニンおよび酢酸から誘導される生物再生可能なポリエチレンテレフタレート模倣体ポリ(ジヒドロフェルラ酸)ならびにそのコポリマー Download PDF

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Abstract

本発明の一態様は、効果的なポリエチレンテレフタレート(PET)模倣体である、生物再生可能な熱可塑性物質のポリ(ジヒドロフェルラ酸)(PHFA)に向けられる。本発明の別の態様では、生物再生可能な熱可塑性コポリマーであるポリ(ジヒドロフェルラ酸-コ-フェルラ酸)は効果的なポリスチレン模倣体である。PHFAおよび前記コポリマーは、アセチルジヒドロフェルラ酸のホモ縮合またはアセチルジヒドロフェルラ酸とアセチルフェルラ酸との共重合により調製することができ、これらのモノマーは、リグニン、米ぬか、または他の生物再生可能供給源から単離された出発物質から合成することができるモノマーである。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2010年5月13日出願の米国仮出願第61/334,342号の恩典を主張する、2011年5月12日出願の国際特許出願番号PCT/US2011/036181の一部継続出願である、2012年11月12日出願の米国実用特許出願第13/674,561号の継続出願であり、これらの開示内容は、図、表または図面を含めて、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。
本発明は、アメリカ国立科学財団(National Science Foundation)、契約番号0848236の下で政府の支援により行われた。政府は、本発明に対して一定の権利を有する。
発明の背景
再生可能資源からの新規なポリマー材料の開発は、かなりの注目を集めつつある。生物再生可能性(biorenewability)は、一般には農業を通じて、原料が植物または他の生物学的物質から再生される、持続可能な原料供給に向けられる。生物再生可能ポリマーは、石油化学の出発物質からの汎用プラスチック(commodity plastics)に代わる環境に優しい代替品として追求されている。目標は、生物再生可能ポリマーが市場で現在市販されているプラスチックと競合することができるように、生物再生可能資源から低コストで容易に入手可能な出発物質を使用することである。
加工処理および特性に関してもともと制限が課せられる作物から直接的に生物再生可能ポリマーを作り出すのではなく、実際の目標は、石油資源から誘導されるものと化学的に同一であるかまたはその模倣体である、生物再生可能資源から誘導されたモノマーからポリマーを開発することである。この方法では、新しいポリマーによって提供される特性を有する材料が現在すでに商品となっているので、生物再生可能ポリマーの市場を生み出す必要がない。さらに、生物再生可能ポリマーに向けてモノマーと共に開発される重合技術および加工技術は、汎用ポリマーを製造するために現在使用されている方法を踏まえて、設計することができる。
一般的に、熱可塑性物質は、すべての世界的なポリマー需要の65%超を占めており、溶融加工によってリサイクルされる可能性がある。熱可塑性の生物再生可能ポリマーは、潜在的に再利用可能であり、このことは、消費者包装および他の大量のニーズに有利である。段階成長(step-growth)プロセスによって調製される商業的に重要な熱可塑性物質またはその模倣体は、生物再生可能モノマーの特に実用的な標的である。
段階成長によって製造されたポリエチレンテレフタレート(PET)は、3番目に一般的な合成ポリマーであり、世界のポリマー生産の約20%を占めている。この芳香族/脂肪族ポリエステルは、全脂肪族の汎用熱可塑性物質には見られない、非常に有用な熱的性質を有している。PETは、67℃のガラス転移温度(Tg)および265℃の溶融温度(Tm)を示す。PETを調製するための鍵となる芳香族モノマー、テレフタル酸は石油から誘導され、その相補モノマーであるエチレングリコールは石油または天然ガスから誘導されたものである。
持続可能なPET模倣体の設計には、芳香族モノマーが必要である。この目的のために、芳香族モノマーの魅力的な生物再生可能供給源はリグニンである。リグニンは全ての維管束植物において見出され、2番目に豊富な天然の有機ポリマーであって、木材の約30%を構成している。木材からのリグニンの抽出は、紙パルプ産業において大規模に行われており、それゆえ、PET模倣体のための魅力的な供給源に相当する。リグニンに加えて、米ぬかおよびトウモロコシふすまは、潜在的に有用な芳香族/脂肪族モノマーを収穫するための魅力的な機会を提供する。そのようなモノマーの1つ、フェルラ酸 (4-ヒドロキシ-3-メトキシケイ皮酸)は、数種の植物の細胞壁に見出され、植物界で最も豊富なヒドロキシケイ皮酸の1つである。フェルラ酸は、イネ科(Graminaceae)などの種々の草本、ナス科(Solanace)からの栽培植物、ならびに単子葉植物と双子葉植物の両グループからの多くの顕花植物を含めて、いくつかの科からの植物の剛性と強度を向上させる。コーヒー、リンゴ、アーティチョーク、ピーナッツ、およびオレンジの種子、ならびにイネ、コムギおよびオートムギの種子と細胞壁の両方はすべて、このフェノール性植物化学物質を含有する。おそらく最大の天然供給源はトウモロコシふすまからもたらされ、トウモロコシ植物は、エステル化フェルラ酸を含有する高架橋細胞壁を有して、酵素分解をむしろ受けにくい構造にしている。この目的のために、最も広く使用される合成石油系ポリマーの2つ、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリスチレン(PS)に匹敵する熱的性質を有する物質を、官能基化フェルラ酸に基づいて調製することは、生物再生可能ポリマーの目標を達成するための望ましい方法である。
概要
本発明の一態様は、PET模倣体である、ポリ(ジヒドロフェルラ酸)を含む生物再生可能な熱可塑性ホモポリマーに向けられる。ポリ(ジヒドロフェルラ酸)は少なくとも1個のアセトキシ末端基を有し得る。本発明の他の態様では、構造
Figure 2015535023
[式中、R1、R2、R3、R4は独立してHまたはORであり、ここでRはC1〜C6アルキルである]の芳香族/脂肪族ポリマーが製造され得、該ポリマーはアセトキシ末端基を有し得る。これらのポリマーのいくつかは、生物再生可能資源から誘導され得るモノマーから調製することができる。
本発明の一態様は、ポリ(ジヒドロフェルラ酸)を調製する方法に向けられ、この方法では、アセチルジヒドロフェルラ酸と触媒が組み合わされ、アセチルジヒドロフェルラ酸が酢酸の遊離を伴ってポリ(ジヒドロフェルラ酸)へと重合される。アセチルジヒドロフェルラ酸は、生物再生可能供給源、例えばリグニン、から得ることができる。本発明の別の態様では、構造
Figure 2015535023
[式中、R1、R2、R3、R4は独立してHまたはORであり、ここでRはC1〜C6アルキルである]のモノマーの重合は、触媒と組み合わされ、構造
Figure 2015535023
[式中、R1、R2、R3、R4は独立してHまたはORであり、ここでRはC1〜C6アルキルである]の任意のポリマーへと、酢酸の遊離を伴って重合され得る。これらの重合において、触媒はSb、Ti、Ge、Hg、Si、Zr、Al、またはZnの酸化物、アルコキシド、または酢酸塩、例えばZn(OAc)2を含む。重合は真空下で行うことができ、200〜300℃の温度で実施することができる。
本発明の一態様は、熱可塑性物質を調製するためのアセチルフェルラ酸とアセチルジヒドロフェルラ酸のコポリマーに向けられる。本発明の別の態様は、アセチルフェルラ酸とアセチルジヒドロフェルラ酸をさまざまなコモノマー比で共重合させる方法に向けられる。
本発明の一態様に従って、生物再生可能原料からポリ(ジヒドロフェルラ酸)PHFAを調製するための合成スキームを示す。 アセチルフェルラ酸の1H NMRスペクトルである。 アセチルフェルラ酸の13C NMRスペクトルである。 アセチルジヒドロフェルラ酸の1H NMRスペクトルである。 アセチルジヒドロフェルラ酸の13C NMRスペクトルである。 重合度を決定するための末端基分析のために使用された、ピーク割り当てが示されている、本発明の態様に従うPHFAの1H NMRスペクトルである。 本発明の態様に従うPHFAの13C NMRスペクトルである。 本発明の態様に従うPHFAのDSCサーモグラムである。 本発明の態様に従うPHFAについてのTGAプロットである。 本発明の態様に従うポリ(ジヒドロフェルラ酸-コ-フェルラ酸)を調製するための合成スキームを示す。 本発明の態様に従う10:90ポリ(フェルラ酸-コ-ジヒドロフェルラ酸)のDSCサーモグラムである。 本発明の態様に従う10:90ポリ(フェルラ酸-コ-ジヒドロフェルラ酸)についてのTGAプロットである。 本発明の態様に従う30:70ポリ(フェルラ酸-コ-ジヒドロフェルラ酸)のDSCサーモグラムである。 本発明の態様に従う30:70ポリ(フェルラ酸-コ-ジヒドロフェルラ酸)についてのTGAプロットである。 本発明の態様に従う70:30ポリ(フェルラ酸-コ-ジヒドロフェルラ酸)のDSCサーモグラムである。 本発明の態様に従う70:30ポリ(フェルラ酸-コ-ジヒドロフェルラ酸)についてのTGAプロットである。 本発明の態様に従う90:10ポリ(フェルラ酸-コ-ジヒドロフェルラ酸)のDSCサーモグラムである。 本発明の態様に従う90:10ポリ(フェルラ酸-コ-ジヒドロフェルラ酸)についてのTGAプロットである。 本発明の態様に従うポリ(フェルラ酸)のDSCサーモグラムである。 本発明の態様に従うポリ(フェルラ酸)についてのTGAプロットである。
詳細な開示
本発明の態様は、新規な生物再生可能ポリマーであるポリ(ジヒドロフェルラ酸)(PHFA)と、生物再生可能モノマーであるアセチルジヒドロフェルラ酸の段階成長縮重合によるその調製方法とに向けられる。生物再生可能ポリマーの調製は、リグニンから該リグニンの最大約5質量%まで抽出することができる芳香族アルデヒドのバニリン(vanillin)から始まる。図1に示すように、バニリンを塩基の存在下で無水酢酸と縮合させると(パーキン反応)、アセチルフェルラ酸が得られる。無水酢酸は、生物再生可能供給源から商業的に調製することができる。アセチルフェルラ酸は続いて、H2によりアセチルジヒドロフェルラ酸に還元される。アセチルジヒドロフェルラ酸のポリエステル交換は、酢酸の遊離を伴って、目的のPHFAをもたらし、所望であれば、その酢酸を無水酢酸の調製のために再利用することができる。PHFAはアセチルジヒドロフェルラ酸の自己縮合から生成されるので、反応性官能基の化学量論的不均衡による分子量の制限は起こり得ない。バニリンからPHFAへの正味の変換(net transformation)は、再生可能資源の非常に効率的な使用の可能性がある。別の態様では、ジヒドロフェルラ酸がPHFAへと重合され得る。
PHFAは生物再生可能であり、かつ潜在的に再利用可能である。PHFAは、234℃のTmおよび73℃のTgを示して、ポリエチレンテレフタレート(PET)の模倣体である。したがって、PHFAとPET、Tm=265℃およびTg=67℃、の熱加工および再利用は本質的に類似しており、多くの用途においてPHFAの熱的性質は、ほぼ間違いなくPETのものよりも改善されている。PETから通常作られる水用のプラスチックボトルなどの器具は、Tgに反映される非晶質相の熱的性質によって用途が制限されているが、妥協することなくPHFAから形成することができる。ほとんどのPET器具は、日常的な使用において極めて高い温度にさらされることがめったにないので、PHFAのより低いTmは、それが容易に置換可能であり、かつより低いエネルギー消費による簡易な加工性を可能にすることを意味している。PHFAはまた、PETの結晶化温度(190℃)よりも17℃高い冷却サイクル結晶化温度(207℃)を有し、このことは、嘆かわしいほどに遅い結晶化速度を有するPETの場合に可能であるよりも、押し出し、スピニングまたは成形プロセスでのPHFA器具の大きなスループットにつながる、より速い結晶化速度を示唆している。さらに、PHFAは、典型的には、462℃付近にピーク分解温度を示し(熱重量分析で測定して、窒素下で50%の質量損失)、これはPETのそれ(470℃)に匹敵する。
本発明の一態様において、PHFAを形成するための重合方法は、触媒の存在下でアセチルジヒドロフェルラ酸を溶融することを含む。触媒は、PETへの重合のために使用することができる任意のもの、例えばSb2O3であり得る。さらに、他のSb、Ti、Ge、Hg、Si、Zr、Al、またはZnの酸化物、アルコキシド、または酢酸塩、例えばZn(OAc)2・2H2Oを使用することができる。重縮合は、約200〜220℃ほどの低い温度で実施することができるが、220℃を超えて約370℃を下回るより高い温度、例えば280〜300℃で行ってもよい。重合は、効果的に酢酸を除去しかつ重合反応を駆動するために、動的真空(dynamic vacuum)下で行うことができる。PETの調製に使用される伝統的な「固化」(solid stating)および標準または流動誘起(flow induced)のいずれかの「結晶化」段階は、PHFAの加工処理のために含めることができる。
生物再生可能なアセチルジヒドロフェルラ酸を提供するために用いられる方法は、フェニル置換された3-(4-アセトキシフェニル)プロパン酸から他の芳香族/脂肪族ポリエステルを提供することができる。例えば、やはりリグニンから単離されるシリンガアルデヒドを3-(4-アセトキシ-3,5-ジメトキシフェニル)アクリル酸に変換し、3-(4-アセトキシ-3,5-ジメトキシフェニル)プロパン酸に還元し、PHFAの調製方法と同様の方法でポリ(3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシフェニル)プロパン酸)へと自己縮合させることができる。したがって、構造
Figure 2015535023
[式中、R1、R2、R3、R4は独立してHまたはORであり、ここでRはC1〜C6アルキルである]の任意のモノマーは、本発明の態様に従って、構造
Figure 2015535023
[式中、R1、R2、R3、R4は独立してHまたはORであり、ここでRはC1〜C6アルキルである]の芳香族/脂肪族ポリエステルを調製するために使用され得る。芳香族/脂肪族ポリエステルは、アセトキシ末端単位を有し得る。
本発明の別の態様は、図10に示すように、アセチルジヒドロフェルラ酸とアセチルフェルラ酸とのコポリマーに向けられる。このコポリマーは、コモノマーの比率が適切である場合、熱転移に関してポリスチレンと同等であり、例えば、モルによる50:50のモノマー混合物は、アタクチック(atactic)ポリスチレンと同様のTgを有するコポリマーをもたらす。コポリマーの性質は、そのコポリマーを調製するために使用したコモノマー混合物によって容易に調整される。一般的に、コポリマー中のアセチルフェルラ酸誘導単位の比率が増加するにつれて、ガラス転移温度が上昇する。したがって、適切なコモノマー供給比を選択することによってガラス転移温度が約70℃から約140℃にわたり得る場合、低い結晶化度を有するポリマーを形成することができる。
方法および材料
特に断りのない限り、全ての溶媒は、窒素でスパージし、MBraun溶媒精製システムを用いて分子篩上で乾燥させ、オーブン乾燥したストラウス(Straus)フラスコに分注し、減圧下で20分間撹拌することによって脱気した。重合反応用のトルエンは、窒素雰囲気下でナトリウム/ベンゾフェノンから蒸留し、使用するまでオーブン乾燥したストラウスフラスコ内に保存した。他の全ての化学薬品および溶媒は、受け取ったままで使用した。
プロトン核磁気共鳴(1H NMR)スペクトルは、Varian Mercury 300 MHz分光計を用いて記録した。化学シフトは、テトラメチルシラン(TMS, 0.0ppm)または指定溶媒における残留プロトンに対して低磁場側の百万分率(ppm)で報告される。カップリング定数(J)はヘルツ(Hz)で報告される。多重度は以下の略語を用いて報告される:s, 一重線;d, 二重線;t, 三重線;q, 四重線;quin, 五重線;m, 多重線;br, 幅広。
示差走査クロマトグラフは、TA instruments社からのDSC Q1000を用いて得られた。各サンプルの約5〜10mgをひと塊にして、10℃/分で加熱/冷却/加熱サイクルを経た密閉パンに加えた。報告されたデータは2回目の完全なサイクルから得られたものである。温度範囲は実験によって決まるが、この機器では300℃に制限された。
熱重量分析は、TA Instruments社からのTGA Q5000を用いて窒素下で測定した。各サンプルの約5〜10mgを25℃から600℃に50℃/分で加熱した。
粘度測定は、キャノン-ウベローデ(CANNON-Ubbelohde)タイプ150粘度計を用いて、フェノール:1,1,2,2テトラクロロエタンの1:2混合物中35℃で行った。
(E)3-(4-アセトキシ-3-メトキシフェニル)アクリル酸 (アセチルフェルラ酸)
Figure 2015535023
丸底フラスコに、30.04gのバニリン(0.197モル)と26.0gの酢酸ナトリウム(0.317モル)を200mLの無水酢酸(2.12モル)中に溶解した。このフラスコに約1mLのピリジンを加えて、混合物を加熱還流した。24時間後、褐色の溶液を約500gの砕いた氷に注ぎ、黄褐色の固体が現れるまで該溶液を撹拌した。フラスコを冷凍庫に一晩放置し、暗黄色の固体をろ過により得た。粗製の固体を酢酸/水から再結晶して、黄色がかったベージュ色の固体32.3gを69%の収率で得た。
Figure 2015535023
(E)3-(4-アセトキシ-3-メトキシフェニル)アクリル酸 (アセチルフェルラ酸)の代替合成
丸底フラスコに、10gの(E)-3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)プロパ-2-エン酸 (フェルラ酸)を14.7mLの無水酢酸と15mLのピリジン中に室温で3時間撹拌しながら溶解した。得られた透明な液体を300mLの氷/脱イオン水スラリーに注いだ。1時間後、氷/水混合物を重力ろ過し、脱イオン水で洗浄して、乾燥させた。得られた白色粉末を酢酸エチルと水の5:1混合物中で再結晶し、シュレンクライン(Schlenk line)上で乾燥させると、86%の収率であった。
3-(4-アセトキシ-3-メトキシフェニル)プロパン酸 (アセチルジヒドロフェルラ酸)
Figure 2015535023
15.0g(0.064モル)部のアセチルフェルラ酸をテトラヒドロフラン:メタノールの15:8体積比混合物230mL中に溶解した。この溶液と1.5gの10%パラジウム-活性炭をパール圧力反応器に入れた。この反応混合物を60psiの水素下、室温で5時間撹拌した。得られた黒色懸濁液をセライトを通してろ過し、パラジウム-活性炭を除去した。得られた透明な褐色溶液を硫酸マグネシウムで乾燥させて、真空中で濃縮した。その後、この固体をテトラヒドロフランに溶解し、ヘキサンに添加して沈殿させて、灰色がかった白色の生成物12.8gを85%の収率で得た。
Figure 2015535023
3-(4-アセトキシ-3-メトキシフェニル)プロパン酸 (アセチルジヒドロフェルラ酸)の代替合成1
15g部のアセチルジヒドロフェルラ酸、150mLのテトラヒドロフラン、および80mLのメタノールを、1.5gの10%パラジウム-活性炭を含むパール圧力反応器に入れた。この反応混合物を60psiの水素下、30℃で5時間撹拌した。パラジウム-活性炭を取り除くために、得られた溶液を、セライトを通して真空ろ過し、硫酸マグネシウムで乾燥させて、真空中で濃縮した。この固体を最少量の温テトラヒドロフラン(THF)に溶解し、氷冷ヘキサン中で沈殿させ、固体部分を酢酸エチルと水の5:1混合物から再結晶し、シュレンクライン上で乾燥させると、62%の収率であった。
3-(4-アセトキシ-3-メトキシフェニル)プロパン酸 (アセチルジヒドロフェルラ酸)の代替合成2
10g部のフェルラ酸、150mLのTHF、および80mLのメタノールを、1.5gの10%パラジウム-活性炭を含むパール圧力反応器に入れた。この反応混合物を60psiの水素下、30℃で12時間撹拌した。パラジウム-活性炭を取り除くために、この溶液を、セライトを通して真空ろ過し、硫酸マグネシウムで乾燥させて、真空中で濃縮した。この固体を最少量の温THFに溶解し、氷冷ヘキサンに注ぎ、固体部分を酢酸エチルと水の5:1混合物から再結晶し、シュレンクライン上で乾燥させた。ジヒドロフェルラ酸の結晶を7.6mLのピリジンの存在下で9.6gの無水酢酸と反応させてアセチル化した。この混合物を室温で3時間撹拌し、氷/水スラリー(300mL)に注ぐと、白色沈殿物が形成された。この沈殿物をろ過して、シュレンクライン上で乾燥させて、78%の収率を得た。
ポリマー
アセチルジヒドロフェルラ酸の一連の重合は、以下の表にまとめたとおりに実施した。表1は重合条件とポリマーのサイズおよび粘度を与え、表2はポリマーの熱的性質を与える。
コポリマー
アセチルフェルラ酸とアセチルジヒドロフェルラ酸との一連の共重合は、表3にまとめたモルおよび反応条件を用いて行った。全ての共重合は、窒素下、260〜280℃の温度範囲で、触媒として1モル%の酢酸亜鉛の存在下、これら2種のモノマーを2時間溶融することによって生じた。次いで真空を6時間かけ、褐色-橙色の固体を得た。この固体をトリフルオロ酢酸/ジクロロメタンの加温した1:1混合物中に溶解した。このコポリマー溶液に氷冷メタノールを添加したところ、黄色の沈殿物が生じ、これをろ過して、表3に示すように、コポリマーを38〜84%の収率で単離した。さまざまなコポリマー10:90、30:70、70:30および90:10モルパーセントについての示差走査熱量測定(DSC)および熱重量分析(TGA)のプロットは、それぞれ図11〜18に示される。ポリ(フェルラ酸)の示差走査熱量測定(DSC)および熱重量分析(TGA)のプロットは、それぞれ図19および20に示される。
ポリマーの分子量分析
粘度分析
固有粘度の測定は、ウベローデ粘度計を用いて行った。フェノール:1,1,2,2-テトラクロロエタンのクリーンな1:2混合物15mLを粘度計に注入し、熱的に2時間平衡化させた。粘度計において最終容量が20mLとなり、約2g/Lの最終濃度を与えるまで、正確に1mLの約8g/Lポリマー溶液をそれぞれの測定のために添加した。
Figure 2015535023
クレーマー(Kramer)プロットおよび無限に希薄な溶液(c→0)への外挿から、固有粘度が得られる。その後その値を、同一の溶媒および温度でのPETのためのマーク・ホーウィンク(Mark-Houwink)定数に関連づける。
Figure 2015535023
末端基分析
末端基分析を使用して、ポリマーの重合度を決定した。NMR分析では、末端基の化学環境は、ポリマー鎖の中央にある繰り返し単位のそれと異なっている。PHFAの場合、図6に示すように、末端基はカルボン酸およびアセチル基であり、アセチル基には約2.4ppmの化学シフトを有するメチル基が付いている。ポリマー鎖の各繰り返し単位と関連している、4個の脂肪族水素は、2.9〜3.1ppm付近で共鳴する。1H NMRによるメチル基水素Iendの積分および各繰り返し単位に存在するメチレン水素(In)の積分、繰り返し単位の数(重合度DP)を測定することによって、および繰り返し単位の分子量RUによって、ポリマー鎖の数平均分子量は、以下の式を用いて決定される。
Figure 2015535023
(表1)ポリ(ジヒドロフェルラ酸)、PHFAの重合結果および特性
Figure 2015535023
a 触媒負荷=1モル%。b 35℃のフェノール/1,1,2,2-テトラクロロエタンの1:2溶液中でウベローデ粘度計により測定した固有粘度。c [η]=1.09×10-2Mν 0.84を用いて計算した固有粘度(mL/g)。d 1H NMR末端基分析により測定した重合度。e GPC分析。
(表2)表1のエントリー1〜7からのPHFAについての、図8に示すような示差走査熱量測定(DSC)および図9に示すような熱重量分析(TGA)のデータα
Figure 2015535023
a 結晶化は冷却スキャンで観察されたが、加熱スキャンでは観察されなかった。b 50%質量損失が観察される温度。TGAは窒素下で行った。
(表3)(A)アセチルフェルラ酸と(B)アセチルジヒドロフェルラ酸(PHFA)との共重合反応の重合結果および特性
Figure 2015535023
a 混合物の粘度が増加するにつれて撹拌が停止した時期(時間)
ポリ(3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)プロパン酸) (ポリ(ジヒドロフェルラ酸)、PHFA)
Figure 2015535023
表1、エントリー1:
1.61g(6.8ミリモル)のアセチルジヒドロフェルラ酸を窒素下で2時間溶融して、真空を2時間かけると、褐色の固体が残り、これをトリフルオロ酢酸/ジクロロメタンの混合物中に溶解し、メタノールで沈殿させた。ろ過によって、灰色がかった白色の生成物1.0gを83%の収率で得た。
Figure 2015535023
表1、エントリー2:
1.61g(6.8ミリモル)のアセチルジヒドロフェルラ酸と0.021g(0.072ミリモル)の三酸化アンチモン(1モル%)を窒素下で2時間溶融して、真空を2時間かけると、褐色の固体が残り、これをトリフルオロ酢酸/ジクロロメタンの混合物中に溶解し、メタノールで沈殿させた。ろ過によって、灰色がかった白色の生成物0.8gを67%の収率で得た。
Figure 2015535023
表1、エントリー3:
1.63g(6.8ミリモル)のアセチルジヒドロフェルラ酸と0.018g(0.082ミリモル)の酢酸亜鉛二水和物(1モル%)を窒素下で2時間溶融して、真空を2時間かけると、褐色の固体が残り、これをトリフルオロ酢酸/ジクロロメタンの混合物中に溶解し、メタノールで沈殿させた。ろ過によって、灰色がかった白色の生成物1.0gを82%の収率で得た。
Figure 2015535023
表1、エントリー4:
1.63g(6.8ミリモル)のアセチルジヒドロフェルラ酸と0.018g(0.082ミリモル)の酢酸亜鉛二水和物(1モル%)を窒素下で2時間溶融して、真空を6時間かけると、褐色の固体が残り、これをトリフルオロ酢酸/ジクロロメタンの混合物中に溶解し、メタノールで沈殿させた。ろ過によって、灰色がかった白色の生成物1.1gを91%の収率で得た。
Figure 2015535023
表1、エントリー5:
1.61g(6.8ミリモル)のアセチルジヒドロフェルラ酸と0.017g(0.077ミリモル)の酢酸亜鉛二水和物(1モル%)を窒素下、220〜250℃で2時間溶融して、真空を6時間かけると、褐色の固体が残り、これをトリフルオロ酢酸/ジクロロメタンの混合物中に溶解し、メタノールで沈殿させた。ろ過によって、灰色がかった白色の生成物0.82gを68%の収率で得た。
Figure 2015535023
表1、エントリー6:
1.61g(6.8ミリモル)のアセチルジヒドロフェルラ酸と0.017g(0.077ミリモル)の酢酸亜鉛二水和物(1モル%)を窒素下で2時間溶融して、真空を10分間かけると、褐色の固体が残り、これをトリフルオロ酢酸/ジクロロメタンの混合物中に溶解し、メタノールで沈殿させた。ろ過によって、灰色がかった白色の生成物0.90gを75%の収率で得た。
Figure 2015535023
表1、エントリー7:
1.63g(6.8ミリモル)のアセチルジヒドロフェルラ酸と0.018g(0.082ミリモル)の酢酸亜鉛二水和物(1モル%)を窒素下で2時間溶融して、真空を6時間かけると、褐色の固体が残り、これをトリフルオロ酢酸/ジクロロメタンの混合物中に溶解し、メタノールで沈殿させた。ろ過によって、灰色がかった白色の生成物1.02gを84%の収率で得た。
3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)プロパン酸 (ジヒドロフェルラ酸)
Figure 2015535023
100mLの水中で8.0g(0.034モル)のアセチルジヒドロフェルラ酸と4.7g(0.118モル)の水酸化ナトリウムから溶液を調製して、5時間還流した。室温に冷却した後、この水溶液を塩酸で酸性化し、ジクロロメタンで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒の蒸発により黄色の粗生成物が残り、これをジクロロメタンに溶解し、ヘキサンで沈殿させて、灰色がかった白色の粉末5.5gを83%の収率で得た。
Figure 2015535023
オリゴ(3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)プロパン酸) (オリゴ(ジヒドロフェルラ酸))
Figure 2015535023
表1、エントリー8:
1.61g(8.2ミリモル)のジヒドロフェルラ酸と0.0195g(0.067ミリモル)の三酸化アンチモン(1モル%)を窒素下で5時間加熱し、真空を6時間かけた。6時間の終了時に、生成物はフラスコ内で依然として褐色の溶融物であった。生成物をジクロロメタン/トリフルオロ酢酸に溶解し、メタノールを添加すると、たった0.07g(5%)の生成物が沈殿した。メタノールを回転蒸留に供したところ、1.5gの褐色の無定形固体が残り、これをGPCで分析すると、低分子量の物質のみが示された。
本明細書で言及または引用された全ての特許、特許出願、仮出願、および刊行物は、それらが本明細書の明白な教示と矛盾しない範囲内で、全ての図および表を含めて、その全体が参照により組み入れられる。
本明細書に記載の実施例および態様は、単に例示を目的とするものであり、それらを踏まえると、さまざまな修飾または変更が当業者には示唆され、かつ本出願の精神および範囲内に含まれる、ことを理解すべきである。

Claims (9)

  1. ポリ(ジヒドロフェルラ酸-コ-フェルラ酸)を含む、生物再生可能な熱可塑性コポリマー。
  2. ポリ(ジヒドロフェルラ酸-コ-フェルラ酸)が少なくとも1個のアセトキシ末端基を有する、請求項1に記載の生物再生可能な熱可塑性コポリマー。
  3. ポリ(ジヒドロフェルラ酸-コ-フェルラ酸)がランダムコポリマーである、請求項1に記載の生物再生可能な熱可塑性コポリマー。
  4. ポリ(ジヒドロフェルラ酸-コ-フェルラ酸)が10〜90モル%のフェルラ酸繰り返し単位を有する、請求項1に記載の生物再生可能な熱可塑性コポリマー。
  5. 所望のモル比のアセチルジヒドロフェルラ酸とアセチルフェルラ酸、および触媒を提供する工程;ならびに
    アセチルジヒドロフェルラ酸とアセチルフェルラ酸を、ポリ(ジヒドロフェルラ酸-コ-フェルラ酸)へと、酢酸の遊離を伴って重合させる工程
    を含む、ポリ(ジヒドロフェルラ酸-コ-フェルラ酸)を調製する方法。
  6. 触媒がSb、Ti、Ge、Hg、Si、Zr、Al、またはZnの酸化物、アルコキシド、または酢酸塩を含む、請求項5に記載の方法。
  7. 触媒がZn(OAc)2である、請求項5に記載の方法。
  8. 重合させる工程が真空下で行われる、請求項5に記載の方法。
  9. 重合させる工程が200〜300℃の温度で行われる、請求項5に記載の方法。
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