JP2015199394A - 物品搬送設備および天井搬送車 - Google Patents

物品搬送設備および天井搬送車 Download PDF

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Abstract

【課題】物品搬送設備の天井側で物品の搬送を行う天井搬送車が様々な曲率のカーブを走行することができるようにして走行レールのレイアウト自由度を高める。【解決手段】天井搬送車20を走行レール30I,30Eに沿って走行させる駆動輪42I,42Eと、駆動輪42I,42Eとは独立に回転する従動輪44I,44Eとを、天井搬送車20の搬送方向に対する左右両側にそれぞれ設け、直進区間においては左右両側の駆動輪44I,44Eがそれぞれ走行レール30I,30Eに支持されるようにし、カーブ区間においては内周側の従動輪44Iが内周側の走行レール30Iに支持されかつ外周側の駆動輪42Eが外周側の走行レール30Eに支持されるように構成する。【選択図】図4

Description

本発明は、設備の天井近くに設けられた搬送路に沿って走行する天井搬送車によって物品の搬送を行う物品搬送設備、およびその天井搬送車に関するものである。
半導体装置の製造設備などにおいては、設備の天井近くに設けられた搬送路(走行レール)に沿って搬送車(天井搬送車)を走行させて、この天井搬送車が下方の物品(複数の半導体ウェハや製作途上の半導体装置が収められたマガジン、フープ、ケースなど)を吊り下げるようにすることで、物品が搬送路に沿って搬送されるように構成された物品搬送設備の方式が採用されることがある。
こうした物品搬送設備において用いられる天井搬送車は一般的に、左右一対の走行レール上を走行するための車輪(駆動輪)を車体の左右にそれぞれ備えているが、この左右の駆動輪へ回転駆動力を伝える車軸については、左右で共通の車軸を使用する構成となっていることが多い。このとき、搬送路のカーブ区間、すなわち走行レール形状が曲線的になっている区間においては、駆動輪が通過すべき距離が左右で異なることとなる(内外輪差が生じる)ため、直進区間と同じように走らせると、天井搬送車の姿勢が走行すべき方向に対して左右にずれてしまう。これにより天井搬送車がカーブ区間で引っかかって走行を停止してしまったり、最悪の場合走行レールから転落したりすることのないようにするためには、ディファレンシャルギアで左右駆動輪の回転数を調整するなど、内外輪差に関する対策を行う必要がある。
しかしながら、物品吊り下げを行うための制御装置などに加えて、左右駆動輪の回転数を異ならせるためのディファレンシャルギアなどの複雑な機構を備えると、天井搬送車のサイズが過度に大きくなってしまい、搬送のために大きなスペースを確保しなければならなくなり、また天井搬送車の製造コストも高くついてしまう。
これについて、特許文献1に記載の発明においては、搬送台車の駆動輪に大径部分と小径部分を用意し、カーブ区間においては内周側で小径部分が走行レールに接し、外周側で大径部分が走行レールに接するようにしておくことにより、左右の駆動輪を共通の駆動軸で駆動しながらも、ディファレンシャルギアなどの機構を用いることなくカーブを滑らかに走行できるようにしている。
特開2008−044400
しかしながら、特許文献1に記載の搬送台車では、大径部分と小径部分の直径の比に応じた曲率半径のカーブにしか対応できないという問題がある。
すなわち、特定の曲率半径のカーブを滑らかに走行することができても、それ以外の曲率半径のカーブに対しては内外輪差が生じてしまい、滑らかに走行することができない。そのため、カーブ区間に採用することのできる曲率半径は一通りに限られてしまい、走行レールのレイアウトが制限されてしまう。
また、天井搬送車を用いた物品搬送設備においては、物品を吊り下げるための機構の形状によっては、カーブ区間でその機構が外周側の走行レールに衝突してしまう可能性がある。すなわち、カーブ区間で外周側となる部分は大きい範囲を動くことになるため、その動く範囲内に走行レールがあると、走行レールとの衝突が起きてしまうという問題が発生する。
これについては、衝突が起きる可能性のある範囲では外周側走行レールを敷かないようにして、外周側走行レールが途切れる区間を設けることによって防ぐことができる。
しかしながら、外周側走行レールが途切れる区間が設けられていると、その区間においては走行レールに対して接触するのが内周側の車輪のみとなるため、この区間で天井搬送車の走行が停止してしまった場合に備えて、内周側の車輪のみで始動トルクを賄えるようにしておく必要がある。
そこで、本発明においては、天井搬送車が様々な曲率のカーブを走行することができるようにして走行レールのレイアウト自由度を高めるとともに、天井搬送車の機構が走行レールに衝突することを防ぎつつも、どの区間で天井搬送車の走行が停止した場合にも再始動のためのトルクを確保できるようにすることを目的とする。
本発明に係る物品搬送設備は、搬送路に沿って走行する天井搬送車によって物品を搬送する物品搬送設備において、物品搬送施設の天井側に、前記搬送路に沿って左右一対の走行レールが敷設されており、前記天井搬送車は、前記走行レールに支持されて回転駆動されることにより天井搬送車を前記走行レールに沿って走行させる駆動輪と、前記駆動輪とは独立に回転する従動輪と、を備えており、前記天井搬送車の前記駆動輪および前記従動輪は、搬送方向に対する左方と右方の両側にそれぞれ備えられており、前記搬送路の直進区間においては、前記天井搬送車の左右両側の駆動輪がそれぞれ左右一対の前記走行レールに支持され、前記搬送路のカーブ区間においては、前記天井搬送車の内周側の従動輪が内周側の走行レールに支持され、前記天井搬送車の外周側の駆動輪が外周側の走行レールに支持されるように構成されていることを特徴とする。
この物品搬送設備によれば、カーブ区間の内周側では従動輪が走行レールに支持され、外周側では駆動輪が走行レールに支持されることとなるため、内周側の車輪(従動輪)の回転数は、外周側の車輪(駆動輪)の回転数と内周側の走行レールの曲率に依存して自動的に調節されることになる。そのため、ディファレンシャルギアのような複雑な機構を用いずとも、天井搬送車の左右の車輪の回転数を異ならせることができる。
また、搬送路のカーブ区間の一部に、外周側の走行レールが途切れた外周走行レール途切れ区間が設けられており、天井搬送車の搬送方向に対する左方と右方の両側に、駆動輪よりも小径かつ駆動輪と共に回転する補助駆動輪が設けられており、前記搬送路のカーブ区間のうち、前記外周走行レール途切れ区間においては、前記天井搬送車の内周側の前記補助駆動輪が内周側の走行レールに支持されるように構成してもよい。
この構成によれば、天井搬送車が吊り下げ方式で物品を搬送するものである場合に、天井搬送車による吊り下げのための機構がカーブ区間で外周走行レールにぶつかることを防止でき、またどの区間においても内周側と外周側のどちらかの駆動輪または補助駆動輪が必ず走行レールに支持された状態となる。
また、駆動輪と従動輪の直径が異なっており、搬送路のカーブ区間における左右一対の走行レールは、内周側では従動輪を支持しつつ駆動輪からは離間した形状になり、外周側では駆動輪を支持する形状となるように、走行レール表面に段差が設けられるようにしてもよい。
この構成によれば、天井搬送車が走行レールに沿って走行するのに伴い、駆動輪と従動輪のどちらが走行レールに支持されるのかが、走行レール形状に応じて自動的に選択されることとなる。
また、天井搬送車が補助駆動輪を有する形態において、駆動輪と、従動輪と、補助駆動輪の直径が異なっており、搬送路のカーブ区間のうち外周走行レール途切れ区間以外における左右一対の走行レールは、内周側では従動輪を支持しつつ駆動輪および補助駆動輪からは離間した形状になり、外周側では駆動輪を支持しつつ補助駆動輪からは離間した形状となるように、走行レール表面に段差が設けられており、外周走行レール途切れ区間における内周側の走行レールは、補助駆動輪を支持しつつ駆動輪からは離間した形状となるように、走行レール表面に段差が設けられるようにしてもよい。
この構成によれば、天井搬送車が走行レールに沿って走行するのに伴い、駆動輪、従動輪、補助駆動輪のどれが走行レールに支持されるのかが、走行レール形状に応じて自動的に選択されることとなる。
また、天井搬送車が補助駆動輪を有する形態において、駆動輪、従動輪、補助駆動輪の回転軸が同軸であり、駆動輪と補助駆動輪との間に従動輪が配置されているようにしてもよい。
この構成によれば、駆動輪に対して同軸に追加の補助駆動輪を固定し、その追加の車輪の輪軸に軸受けを介して従動輪を取り付けておく、というわずかな改造を、駆動輪しか備えていない天井搬送車に対して行うだけで、駆動輪、従動輪、補助駆動輪を備えた天井搬送車を得ることができる。
また、本発明に係る天井搬送車は、物品搬送施設の天井側に搬送路に沿って敷設された左右一対の走行レールに沿って走行する天井搬送車であって、前記走行レールに沿って走行するために前記走行レールに支持されて回転駆動される駆動輪と、前記駆動輪とは独立に回転する従動輪とを、搬送方向に対する左方と右方の両側にそれぞれ備え、前記駆動輪は、前記搬送路の直進区間においては、左右両側とも左右一対の前記走行レールにそれぞれ支持され、前記搬送路のカーブ区間においては、外周側のみが外周側の走行レールに支持されるものであり、前記従動輪は、前記搬送路のカーブ区間において内周側のものが内周側の走行レールに支持されるものであることを特徴とする。
この天井搬送車によれば、カーブ区間の内周側では従動輪が走行レールに支持され、外周側では駆動輪が走行レールに支持されることとなるため、内周側の従動輪の回転数は、外周側の駆動輪の回転数と内周側の走行レールの曲率に依存して自動的に調節されることになる。そのため、ディファレンシャルギアのような複雑な機構を用いずとも、左右の車輪の回転数を異ならせることができる。
本発明によれば、複雑な機構を用いずとも天井搬送車の左右の車輪の回転数を異ならせることができるので、天井搬送車はどのような曲率のカーブに対しても円滑に走行することができる。そのため、搬送路の経路をどのような形状にするか、といった走行レールのレイアウトを比較的自由に選択することができ、物品搬送設備の設計自由度が高くなる。
また、外周走行レール途切れ区間を設けたことにより走行レールに対して天井搬送車の機構が衝突するおそれがなくなることに加え、外周走行レール途切れ区間では内周側の補助駆動輪が走行レールに支持されることにより、外周走行レール途切れ区間で天井搬送車の走行が停止してしまったとしても、走行レールに支持されている補助駆動輪によって十分な始動トルクを得ることができる。
また、駆動輪、従動輪、そして補助駆動輪のいずれが走行レールに支持されるのかが、天井搬送車の走行に伴って走行レール形状に応じて自動的に選択されるため、車輪を昇降させるような複雑な機構を用意しなくとも、走行レールに支持される車輪の切り換えを行うことができる。
また、駆動輪しか備えていない天井搬送車に対してわずかな改造を行うだけで駆動輪、従動輪、補助駆動輪を備えた天井搬送車を得ることができるので、本発明は既存の物品搬送設備に後付けで適用することも容易である。
本発明の実施形態の一例における物品搬送設備のうち、搬送路のカーブ区間付近を示す概略平面図。 同物品搬送設備において用いられる天井搬送車を概略的に示す側面図。 同物品搬送設備において用いられる天井搬送車の車輪構造を示す断面図。 同物品搬送設備における天井搬送車を進行方向側から見た場合の形状を示す概略図であり、(a)は搬送路の直進区間での概略正面図、(b)は搬送路のカーブ区間のうち外周走行レール途切れ区間以外での概略正面図、(c)は搬送路の外周走行レール途切れ区間での概略正面図。 本発明の実施形態の変形例において従動輪の直径を駆動輪と同じにした場合の天井搬送車を進行方向側から見た形状を示す概略図であり、(a)は搬送路の直進区間での概略正面図、(b)は搬送路のカーブ区間のうち外周走行レール途切れ区間以外での概略正面図、(c)は搬送路の外周走行レール途切れ区間での概略正面図。 本発明の実施形態の変形例に係る天井搬送車の車輪構造を示す断面図であり、(a)は補助駆動輪を車体寄りに設けた場合の例を示す図、(b)は従動輪を駆動輪と同軸としない場合の例を示す図。
本発明の実施の形態の一例を、図面に基づき以下に説明する。なお本発明の構成についての理解をし易くするために、各図においては各部の形状および構造を簡略化して示している。
[搬送路]
図1の平面図に、本実施形態に係る物品搬送設備において物品(複数の半導体装置が収められたケースなど)が搬送される経路である搬送路10の一部を概略的に示す。
搬送路10のうち図1に示す部分においては、物品を吊り下げた状態の天井搬送車20が、上流側直進区間10Saを走行してきて、進行方向に対して左向きに曲がるUターン状のカーブ区間10Cを経て、下流側直進区間10Sbへと向けて走行するようになっている。
この搬送路10には、物品搬送設備の天井側において左右一対の走行レール30I,30Eが敷設されており、天井搬送車20はこの走行レール30I,30Eに沿って走行する。ここでは、走行レール30I,30Eのうち、カーブ区間10Cにおいて内周側となるものを内周側の走行レール30I、外周側となるものを外周側の走行レール30Eとする。
そして、カーブ区間10Cの一部(図1においては2箇所)では、外周側の走行レール30Eが設けられておらず、この部分は外周側の走行レール30Eが途切れた外周走行レール途切れ区間10Dとなっている。カーブ区間10Cは、この外周走行レール途切れ区間10Dによって分断されて、上流側カーブ入口区間10Ca、カーブ折り返し区間10T、下流側カーブ出口区間10Cbに分かれている。
[天井搬送車]
図2に、本実施形態において用いられる天井搬送車20の側面図を示す。この天井搬送車20は、物品搬送設備内の天井側を進行するものであり、その進行方向の前方側および後方側に、下方へ延びる縦枠部分25を備えており、この縦枠部分25に挟まれた横枠部分26に、把持部29およびこの把持部29をワイヤ(図示せず)の巻き取り/巻き出しなどにより上下方向へ昇降させる昇降機構28が設けられている。図2においては上方へ昇りきった状態で示されている把持部29は、天井搬送車20の下方に物品50(複数の半導体装置が収められたケースなど)が位置しているとき、昇降機構28によって下方向へ降下して、物品50の吊り下げフランジ部52を把持してから上方向へ上昇することにより、物品50を上方へと運び上げることができる。
横枠部分26はそれより上方に設けられた走行部27に連結しており、この走行部27に設けられた走行車輪部22I,22Eおよび上部ガイドローラ24が、天井搬送車20を走行させる役割を担う。
走行車輪部22I,22Eは、物品搬送設備の天井にブラケット38を介して取り付けられたレール筐体36に設けられた走行レール30I,30Eの面上に支持される。ここでは、走行車輪部22I,22Eのうち、内周側の走行レール30Iに支持されるものを内周側の走行車輪部22I、外周側の走行レール30Eに支持されるものを外周側の走行車輪部22Eとする。これら走行車輪部22I,22Eの車輪が走行レール30I,30Eに支持されながら回転することにより、天井搬送車20は走行レール30I,30Eに沿って走行することができ、物品50を物品搬送設備内の天井側において搬送することができる。
なお、レール筐体36の上部には上部ガイドレール32が設けられており、天井搬送車20の走行部27の上部で左右一対に備えられた上部ガイドローラ24が、この上部ガイドレール32を挟み込んで上部ガイドレール32の側面に案内されることにより、天井搬送車20の横揺れが防止される構造になっている。このように、上部ガイドレール32と上部ガイドローラ24によって天井搬送車20の姿勢が保持される。
[車輪構造]
図3に、天井搬送車20の搬送方向(走行方向)に対する左方と右方の両側(内周側と外周側)にそれぞれ備えられた走行車輪部22I,22Eの車輪構造を図示する。ここでは内周側の走行車輪部22Iについて説明するが、外周側の走行車輪部22Eも同様の構造である。車輪構造に関する以下の説明においては、「内周側の」との表記を省略する。
走行車輪部22Iは駆動輪42I、従動輪44I、補助駆動輪46Iの3つの車輪を備えている。
以下においては、駆動輪42Iのみを備える状態の走行車輪部22Iに対して、従動輪44Iと補助駆動輪46Iを取り付ける工程の説明を通じて、走行車輪部22Iの構造を説明する。
駆動輪42Iは、モータなどの動力機構41が発生する回転駆動力を伝達する駆動軸41aに直接固定されており、駆動軸41aと共に回転するようになっている。なお、この駆動軸41aは外周側の走行車輪部22Eに対しても共通して使用することができる。
この状態の駆動輪42Iに対して、補助駆動輪46Iの回転軸となる補助駆動輪軸46aを固定する。例えば、図3に示されているように、補助駆動輪軸46aのフランジ部を駆動輪42Iの窪み部42aにネジ留めで固定するなどの方法によって固定するとよい。
この補助駆動輪軸46aに補助駆動輪46Iを取り付ける前に、従動輪44Iの取り付けを行う。図3に示す構造においては、従動輪用ベアリング44aで軸受けされる従動輪44Iの軸穴に補助駆動輪軸46aを通し、補助駆動輪軸46aを通す穴を有する補助板44bを従動輪44Iに重ねてネジ留めすることにより、従動輪44Iを補助駆動輪軸46aに対して回転自在に取り付けている。
従動輪44Iの取付け後、補助駆動輪軸46aの先端側に補助駆動輪46Iを取り付ける。図3に示す構造においては、補助駆動輪軸46aの先端に設けられているネジ穴を利用して、補助駆動輪固定ネジ46bによって補助駆動輪46Iを補助駆動輪軸46aに対してネジ留めして固定している。
以上のようにすることにより、補助駆動輪46Iは動力機構41からの回転駆動力を受けて駆動輪42Iと共に回転し、従動輪44Iは駆動輪42Iおよび補助駆動輪46Iの回転の影響を受けず、駆動輪42Iおよび補助駆動輪46Iとは独立に回転を行う構造となる。ここで、駆動輪42I、従動輪44I、補助駆動輪46Iの回転軸は同軸となっており、従動輪44Iは駆動輪42Iと補助駆動輪46Iとの間に挟まれるようにして配置される。
図3に示す構造においては、駆動輪42I、従動輪44I、補助駆動輪46Iのうち駆動輪42Iの直径が最も大きく、次に大きい直径を有するのが従動輪44Iで、補助駆動輪46Iの直径はこれら3輪のうちで最も小さくなっている。
[走行レール]
図1に示す領域においては、走行レール30I,30Eは全体としてU字状に(Uターンを形成して)配置されている。この走行レール30I,30Eの表面には、図4中の各図に示すように、3段階の段差が設けられている。すなわち、走行レール30I,30Eは、駆動輪用段部62I,62Eと、従動輪用段部64I,64Eと、補助駆動輪用段部66I,66Eを備えている。
なお、これらの各段部の符号の末尾に付く文字について、「I」は内周側の走行レール30Iのものを、「E」は外周側の走行レール30Eのものを示す。例えば、駆動輪用段部62Iは内周側の走行レール30Iにおける段部であり、駆動輪用段部62Eは外周側の走行レール30Eにおける段部である。
また、図4中の各図は図1に示す搬送路10において天井搬送車20をその進行方向側から見たときの大まかな形状を表しており、図4の図中右側が内周側、図中左側が外周側となっている。なお、図4においては、天井搬送車20の車輪と走行レール30I,30Eとの関係についての説明をし易くするために、天井搬送車20のうち走行車輪部22I,22E以外の部分(図2における縦枠部分25や上部ガイドローラ24など)については図示を省略している。
これらの各段部はそれぞれ、天井搬送車20の走行車輪部22I,22Eを構成する各車輪、つまり駆動輪42I,42E、従動輪44I,44E、補助駆動輪46I,46Eに対応して設けられている。すなわち、図4中の各図に示すように、駆動輪用段部62I,62Eはそれぞれ駆動輪42I,42Eの下方に、従動輪用段部64I,64Eはそれぞれ従動輪44I,44Eの下方に、補助駆動輪用段部66I,66Eはそれぞれ補助駆動輪46I,46Eの下方に位置するように設けられる。
これらの各段部の高さは、対応する車輪の径が小さいほど高くなるように設けられる。図4中の各図に示す構造においては、最も小さい径の補助駆動輪46Iに対応する補助駆動輪用段部66I,66Eの高さがこれら各段部のうちで最も高くなっており、従動輪用段部64I,64Eがその次に高くて、駆動輪用段部62I,62Eは各段部のうちで最も低くなっている。
これらの各段部は図1に示す搬送路10全体にわたって常に一定の高さというわけではなく、区間に応じてわずかに上下する。具体的には、その区間において支持されるべき車輪のみを支持し、支持されるべきでない車輪に対しては離間するように高さが調節されている。
例えば、図1に示す搬送路10のうち、天井搬送車20が直進する区間すなわち上流側直進区間10Saおよび下流側直進区間10Sbにおいては、図4(a)に示すように、内周側/外周側の駆動輪用段部62I,62Eは、その上面がそれぞれ内周側/外周側の駆動輪42I,42Eに接してこれらを支持する高さになっている。これに対して、従動輪用段部64I,64Eおよび補助駆動輪用段部66I,66Eはいずれも、従動輪44I,44Eや補助駆動輪46I,46Eに接しない程度に、これらの車輪下面よりもやや低い高さとなっている。つまり、この区間においては、走行レール30I,30Eの形状は、駆動輪42I,42Eを支持しつつ従動輪44I,44Eおよび補助駆動輪46I,46Eからは離間した形状となっている。
次に、図1に示す搬送路10のカーブ区間10Cのうち、外周走行レール途切れ区間10D以外の部分、すなわち上流側カーブ入口区間10Ca、カーブ折り返し区間10T、下流側がカーブ出口区間10Cbにおいては、図4(b)に示すように、外周側の走行レール30Eが外周側の駆動輪42Eを支持するのに対し、内周側の走行レール30Iは内周側の従動輪44Iを支持するようになっている。具体的には、外周側の走行レール30Eについては図4(a)に示すものと同様の形状になっているが、内周側の走行レール30Iについては、図4(a)の形状と比べて、駆動輪用段部62Iがやや低くなって駆動輪42Iから離間するようになっており、従動輪用段部64Iがやや高くなって従動輪44Iを支持するようになっている。なお、補助駆動輪用段部66Iについては図4(a)の形状と同等の高さである。
さらに、図1に示す搬送路10の外周走行レール途切れ区間10Dにおいては、図4(c)に示すように、外周側ではいずれの車輪も支持されないが、内周側では補助駆動輪46Iが支持されるようになっている。具体的には、外周側についてはこの区間では外周側の走行レール30Eが途切れているため外周側の走行車輪部22Eのいずれの車輪も支持されなくなっており、内周側については、内周側の走行レール30Iの形状が、図4(a)の形状と比べて、駆動輪用段部62Iがやや低くなって駆動輪42Iから離間するようになっており、補助駆動輪用段部66Iがやや高くなって補助駆動輪46Iを支持するようになっている。
レール表面に以上のような形状となる段差を設けるにあたっては、物品搬送設備内に設定される搬送路10(図1)の経路の形状(走行レール30I,30Eのレイアウト)を基に、走行レール30I,30E上のどの区間でどの車輪が支持されるべきか、を割り出しておくとよい。
特に、内周側で補助駆動輪46Iが支持される区間、すなわち内周側の走行レール30Iのうち外周走行レール途切れ区間10Dに対応する範囲については、天井搬送車20が外周走行レール途切れ区間10Dを通過する間に内周側の走行車輪部22Iが内周側の走行レール30I上を通過することになる範囲を割り出して、その範囲内の内周側の走行レール30I表面を、補助駆動輪46Iが支持される形状とすればよい。例えば、図1に示すレイアウトにおいては、外周走行レール途切れ区間10Dの始点および終点をカーブ区間10Cの曲率半径の中心点Pと結んだ2本の直線と内周側の走行レール30Iとが交差する点同士に挟まれる範囲について、補助駆動輪46Iが支持される形状とすればよい。
なお、外周走行レール途切れ区間10Dが設けられる範囲については、天井搬送車20の機構が外周側の走行レール30Eに衝突しない程度に設定すればよいが、その範囲は、カーブ区間10C全体の曲率と、駆動輪42I,42Eおよび補助駆動輪46I,46Eの径寸法を基に割り出すことができる。
[天井搬送車の挙動]
次に、天井搬送車20が走行レール30I,30Eに沿って走行する際の挙動を、図1,図4を参照しながら説明する。
<上流側直進区間(直進区間)走行時>
天井搬送車20は、搬送路10のうち図1に示す範囲へと、上流側直進区間10Saを通ってやってくる。この区間においては、図4(a)に示すように、内周側の駆動輪42Iおよび外周側の駆動輪42Eがそれぞれ、内周側の走行レール30Iの駆動輪用段部62Iおよび外周側の走行レール30Eの駆動輪用段部62Eに支持される。
内周側/外周側の駆動輪用段部62I,62Eが同じ高さで、内周側/外周側の駆動輪42I,42Eが同軸かつ同径であれば、天井搬送車20は搬送方向に対して車体の左方側も右方側も同一の速度で移動することになるため、この区間において安定して走行することができる。
<上流側カーブ入口区間(カーブ区間のうち外周走行レール途切れ区間以外)走行時>
天井搬送車20がカーブ区間10Cにさしかかると、まず上流側カーブ入口区間10Caを走行することになる。この区間においては、図4(b)に示すように、内周側の従動輪44Iが内周側の走行レール30Iの従動輪用段部64Iに支持され、外周側の駆動輪42Eが外周側の駆動輪用段部62Eに支持される。
内周側の従動輪44Iは内周側の駆動輪42Iとは独立に回転するようになっているため、内周側の駆動輪42Iと外周側の駆動輪42Eの駆動軸が共通であっても、内周側の従動輪44Iは外周側の駆動輪42Eと同じ回転速度にはならず、内周側の従動輪44Iの回転速度は、外周側の走行レール30E上に外周側の駆動輪42Eが支持されながら回転することに伴う天井搬送車20全体の前進速度と、この区間内での内周側の走行レール30Iの曲率とに応じた回転速度となる。
<外周走行レール途切れ区間走行時>
天井搬送車20がさらに走行を進めて、外周走行レール途切れ区間10Dに至ると、図4(c)に示すように、外周側の走行車輪部22Iの車輪はいずれも支持されなくなり、内周側の補助駆動輪46Iが内周側の走行レール30Iの補助駆動輪用段部66Iに支持される状態となる。この状態においては、内周側の走行レール30Iの補助駆動輪用段部66I上に補助駆動輪46Iが支持されながら回転することにより天井搬送車20が前進する。
ここで、もしも内周側の補助駆動輪46Iの直径が外周側の駆動輪42Eと同じであり、上流側カーブ入口区間10Caと外周走行レール途切れ区間10Dとで車輪の回転数を一定に保つとすると、カーブ区間10Cにおいては内周側の走行レール30Iと外周側の走行レール30Eとの曲率が異なる(内周側の方が曲率が大きい)ため、カーブ区間10Cの曲率半径の中心点Pに対する天井搬送車20の角速度が、外周走行レール途切れ区間10Dに入った際に急激に増加することとなる。
しかし内周側の補助駆動輪46Iの直径を外周側の駆動輪42Eよりも小さくしておくと、一回転あたりに走行する距離が外周側の駆動輪42Eよりも短くなる。そのため、上流側カーブ入口区間10Caにおける回転数のまま、外周走行レール途切れ区間10Dに入ったとしても、角速度を急激に増加させずに済む。
このように、カーブ区間10Cのうち外周走行レール途切れ区間10Dを除く部分(外周側の駆動輪42Eにより前進が行われる区間)における天井搬送車20の角速度と、外周走行レール途切れ区間10D(内周側の補助駆動輪46Iにより前進が行われる区間)における角速度とが、車輪の回転数を一定にしても相異しないように、駆動輪42I,42Eと補助駆動輪46I,46Eとの直径の比を選択するとよい。
なお、この区間においては外周側の走行車輪部22Eが支持されない状態となるが、この状態においても、図2に示す上部ガイドレール32と上部ガイドローラ24(図4には図示せず)が天井搬送車20の姿勢を保持する(水平状態を保つ)ようになっているので、天井搬送車20が天井側から転落してしまうことはない。
<カーブ折り返し区間〜下流側直進区間走行時>
天井搬送車20が外周走行レール途切れ区間10Dを通過して、図1に示すカーブ折り返し区間10Tに入ると、上記の上流側カーブ入口区間10Caと同様に、内周側では従動輪44Iが、外周側では駆動輪42Eが支持される状態になる。この区間でも、従動輪44Iの回転速度は、天井搬送車20全体の前進速度と、内周側の走行レール30Iの曲率とに応じた回転速度となる。
天井搬送車20がカーブ折り返し区間10Tを通過すると、もう一つの外周走行レール途切れ区間10Dに入る。ここでは外周側の走行車輪部22Eは支持されず、内周側では補助駆動輪46Iが支持される状態となる。
天井搬送車20がもう一つの外周走行レール途切れ区間10Dを通過すると、下流側カーブ出口区間10Cbに至る。ここでは、上記の上流側カーブ入口区間10Caおよびカーブ折り返し区間10Tと同様に、内周側では従動輪44Iが、外周側では駆動輪42Eが支持される状態になる。
そして、天井搬送車20が下流側カーブ出口区間10Cbを通り過ぎてカーブ区間Cから抜けると、下流側直進区間10Sbを通って搬送路10のさらに下流側へと向かう。この区間では、上記の上流側直進区間10Saと同じく、内周側と外周側の駆動輪42I,42Eが支持される状態となる。
以上のように本実施の形態によれば、搬送路10のカーブ区間10Cのうち、外周走行レール途切れ区間10Dを除く部分(上流側カーブ入口区間10Ca、カーブ折り返し区間10T、下流側カーブ出口区間10Cb)においては、内周側の走行レール30Iに支持される内周側の従動輪44Iの回転数(回転速度)が、外周側の走行レール30Eに支持される外周側の駆動輪42Eの回転数と内周側の走行レール30Iの曲率に応じて自動的に調節される。したがって、ディファレンシャルギアのような複雑な機構を用いずとも、天井搬送車20の左右の車輪(内周側の車輪と外周側の車輪)の回転数を異ならせることができて、天井搬送車20はどのような曲率のカーブに対しても円滑に走行できることになる。よって、搬送路の10の経路の形状(走行レール30I,30Eのレイアウト)を比較的自由に選択することができ、物品搬送設備の設計自由度が高くなる。
また、本実施の形態によれば、天井搬送車20の搬送方向(走行方向)に対する左方と右方の両側にそれぞれ駆動輪42I,42E、従動輪44I,44E、補助駆動輪46I,46Eを設けているので、上記において説明した進行方向に対して左向きに曲がるカーブ区間10Cのほかにも、右向きに曲がるカーブに対しても円滑に走行することができる。なお、右向きに曲がるカーブにおいては、上記の説明では内周側となっていた構成要素と、外周側となっていた構成要素とが入れ替わることとなる。
また、本実施の形態によれば、外周走行レール途切れ区間10Dを設けたことにより、天井搬送車20の機構がカーブ区間10Cにおいて外周側の走行レール30Eに衝突することが防止される。さらに、外周走行レール途切れ区間10Dでは内周側の補助駆動輪46Iが内周側の走行レール30Iに支持されるので、搬送作業の緊急停止などにより外周走行レール途切れ区間10Dにおいて天井搬送車20の走行が停止してしまったとしても、駆動力を受けて回転する内周側の補助駆動輪46Iにより十分な再始動トルクを得ることができる。
また、本実施の形態によれば、駆動輪42I,42E、従動輪44I,44E、そして補助駆動輪46I,46Eのいずれが走行レール30I,30Eに支持されるのかが、天井搬送車20の走行に伴って走行レール30I,30Eの形状に応じて自動的に選択される。そのため、走行レール30I,30Eに支持される車輪の切り換えを行うために、車輪を昇降させるような複雑な機構を用意しなくともよい。
また、本実施の形態によれば、駆動力を受けて回転する駆動輪42I,42Eに対して同軸に追加の補助駆動輪46I,46Eを固定し、その追加の補助駆動輪46I,46Eの補助駆動輪軸46a(図3)に従動輪用ベアリング44aを介して従動輪44I,44Eを取り付けておく、というわずかな改造を、駆動輪42I,42Eしか備えていない天井搬送車20に対して行うだけで、従動輪44I,44Eおよび補助駆動輪46I,46Eをも備えたものとすることができる。よって、この構造を、既存の物品搬送設備に備えられている天井搬送車20に後付けで適用することも容易である。
(変形例)
なお、本実施の形態においては、物品搬送(吊り下げ)のための天井搬送車20の機構が外周側の走行レール30Eに衝突することを回避するために、外周走行レール途切れ区間10Dを設けているが、その機構の形状が衝突のおそれがない形式となっているならば、レール途切れ区間10Dを設けなくともよい。その場合には、カーブ区間10Cの全体において内周側の従動輪44Iを内周側のレール30Iに支持させればよいので、補助駆動輪46I,46Eおよび補助駆動輪用段部66I,66Eを設けなくともよい。この場合には、カーブ区間10C全体の曲率を自由に選択することができるので、物品搬送設備の設計自由度がさらに高くなる。
また、本実施の形態においては、従動輪44I,44Eの直径を駆動輪42I,42Eよりも小さくしているが、駆動輪42I,42Eと同じ直径にしてもよい。この場合には、図4で示したような、走行レール30I,30E表面に段差を設ける構成に代えて、図5に示すような、支持される車輪用のレールのみを敷設する構成にするとよい。すなわち、天井搬送車20が直進する区間においては、図5(a)に示すように、内周側の駆動輪42Iおよび外周側の駆動輪42Eの下方にそれぞれ、駆動輪42I,42Eのみを支える程度の細いレール幅になっている内周側駆動輪用レール72Iおよび外周側駆動輪用レール72Eを設けて、これらにより駆動輪42I,42Eを支持し、従動輪44I,44Eや補助駆動輪46I,46Eの下方にはレールがない状態とする。そして、カーブ区間10Cのうち外周走行レール途切れ区間10D以外の部分においては、図5(b)に示すように、外周側では外周側駆動輪用レール72Eで外周側の駆動輪42Eを支持し、内周側では内周側駆動輪用レール72Iの代わりに、従動輪44Iのみを支える程度の細いレール幅の内周側従動輪用レール74Iで従動輪44Iを支持する。また、外周走行レール途切れ区間10Dの内周側では、図5(c)に示すように、補助駆動輪46Iのみを支える程度の細いレール幅の内周側補助駆動輪用レール76Iで補助駆動輪46Iを支持する。このような構成にすると、図4に示す走行レール30I,30Eと比べてレール幅が細くなるので、設備構築に必要な資材が少なく済む。
また、本実施の形態においては、図3に示すように、天井搬送車20の車体側から外方側に向けて駆動輪42I、従動輪44I、補助駆動輪46Iの順に配置された構造としているが、各車輪の配置順はこれに限られるものではなく、例えば図6(a)に示すように、車体側から外方側に向けて、補助駆動輪46I、従動輪44I、駆動輪42Iの順で配置される構造としてもよい。ここでは内周側の車輪について述べているが、外周側についても車輪の配置順を変えてよい。なお、走行レール30I,30Eの表面形状は車輪の配置形態に応じたものとしておく必要がある。
また、本実施の形態においては、図3に示すように、従動輪44Iを駆動輪42Iと同軸としているが、従動輪44Iは駆動輪42Iとは独立に回転するようになっていればよく、その車輪軸は駆動輪42Iと同軸でなくともよい。例えば図6(b)に示すように、動力機構41のフランジ部(この部分は回転しない)に従動輪軸85を固定し、この従動輪軸85に従動輪用ベアリング84aを介して小型の従動輪84Iを取り付けた構造としてもよい。
10 搬送路
10C カーブ区間
10D 外周走行レール途切れ区間
10Sa 上流側直進区間
10Sb 下流側直進区間
20 天井搬送車
30I 内周側の走行レール
30E 外周側の走行レール
42I,42E 駆動輪
44I,44E 従動輪
46I,46E 補助駆動輪
62I,62E 駆動輪用段部
64I,64E 従動輪用段部
66I,66E 補助駆動輪用段部

Claims (6)

  1. 搬送路に沿って走行する天井搬送車によって物品を搬送する物品搬送設備において、
    物品搬送施設の天井側に、前記搬送路に沿って左右一対の走行レールが敷設されており、
    前記天井搬送車は、前記走行レールに支持されて回転駆動されることにより天井搬送車を前記走行レールに沿って走行させる駆動輪と、前記駆動輪とは独立に回転する従動輪と、を備えており、
    前記天井搬送車の前記駆動輪および前記従動輪は、搬送方向に対する左方と右方の両側にそれぞれ備えられており、
    前記搬送路の直進区間においては、前記天井搬送車の左右両側の駆動輪がそれぞれ左右一対の前記走行レールに支持され、
    前記搬送路のカーブ区間においては、前記天井搬送車の内周側の従動輪が内周側の走行レールに支持され、前記天井搬送車の外周側の駆動輪が外周側の走行レールに支持されるように構成されていること
    を特徴とする物品搬送設備。
  2. 搬送路のカーブ区間の一部に、外周側の走行レールが途切れた外周走行レール途切れ区間が設けられており、
    天井搬送車の搬送方向に対する左方と右方の両側に、駆動輪よりも小径かつ駆動輪と共に回転する補助駆動輪が設けられており、
    前記搬送路のカーブ区間のうち、前記外周走行レール途切れ区間においては、前記天井搬送車の内周側の前記補助駆動輪が内周側の走行レールに支持されるように構成されていること
    を特徴とする請求項1に記載の物品搬送設備。
  3. 駆動輪と従動輪の直径が異なっており、
    搬送路のカーブ区間における左右一対の走行レールは、内周側では従動輪を支持しつつ駆動輪からは離間した形状になり、外周側では駆動輪を支持する形状となるように、走行レール表面に段差が設けられていること
    を特徴とする請求項1に記載の物品搬送設備。
  4. 駆動輪と、従動輪と、補助駆動輪の直径が異なっており、
    搬送路のカーブ区間のうち外周走行レール途切れ区間以外における左右一対の走行レールは、内周側では従動輪を支持しつつ駆動輪および補助駆動輪からは離間した形状になり、外周側では駆動輪を支持しつつ補助駆動輪からは離間した形状となるように、走行レール表面に段差が設けられており、
    外周走行レール途切れ区間における内周側の走行レールは、補助駆動輪を支持しつつ駆動輪からは離間した形状となるように、走行レール表面に段差が設けられていること
    を特徴とする請求項2に記載の物品搬送設備。
  5. 駆動輪、従動輪、補助駆動輪の回転軸が同軸であり、駆動輪と補助駆動輪との間に従動輪が配置されていること
    を特徴とする請求項2に記載の物品搬送設備。
  6. 物品搬送施設の天井側に搬送路に沿って敷設された左右一対の走行レールに沿って走行する天井搬送車であって、
    前記走行レールに沿って走行するために前記走行レールに支持されて回転駆動される駆動輪と、前記駆動輪とは独立に回転する従動輪とを、搬送方向に対する左方と右方の両側にそれぞれ備え、
    前記駆動輪は、前記搬送路の直進区間においては、左右両側とも左右一対の前記走行レールにそれぞれ支持され、前記搬送路のカーブ区間においては、外周側のみが外周側の走行レールに支持されるものであり、
    前記従動輪は、前記搬送路のカーブ区間において内周側のものが内周側の走行レールに支持されるものであること
    を特徴とする天井搬送車。
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