JP2015184484A - 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面の凹凸平均間隔Sm、表面の算術表面粗さRa、BET比表面積A、及び体積平均粒径D50vが、下記式(1)乃至(4)を満たす磁性粒子を含む静電荷像現像用キャリア。
(1)0.5μm≦Sm≦2.5μm
(2)0.3μm≦Ra≦1.2μm
(3)0.14m2/g≦A≦0.20m2/g
(4)18μm≦D50v≦32μm
【選択図】なし
Description
請求項1に係る発明は、表面の凹凸平均間隔Sm、表面の算術表面粗さRa、BET比表面積A、及び体積平均粒径D50vが、下記式(1)乃至(4)を満たす磁性粒子を含む静電荷像現像用キャリア。
(1)0.5μm≦Sm≦2.5μm
(2)0.3μm≦Ra≦1.2μm
(3)0.14m2/g≦A≦0.20m2/g
(4)18μm≦D50v≦32μm
請求項5に係る発明は、請求項3に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
請求項6に係る発明は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、請求項3に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、を備える画像形成装置。
本実施形態に係る静電荷像現像用キャリアは、表面の凹凸平均間隔Sm、表面の算術表面粗さRa、BET比表面積A、及び体積平均粒径D50vが、それぞれ下記式(1)乃至(4)を全て満たす磁性粒子を含んで構成されている。
(1)0.5μm≦Sm≦2.5μm
(2)0.3μm≦Ra≦1.2μm
(3)0.14m2/g≦A≦0.20m2/g
(4)18μm≦D50v≦32μm
また、高温高湿下では帯電しにくいため、特に高温高湿下で高濃度印刷を連続して行うと濃度ムラ等の画像不良が顕著に表れやすい。
更に、磁性粒子のBET比表面積が上記範囲(3)を満たすことで、高温高湿時に磁性粒子に付着する水分とトナーとの接触が少なくなるために高温高湿時の帯電不良が抑えられると考えられる。
結果、磁性粒子の物性が上記(1)乃至(4)の条件を満足すると、特に高温高湿下での連続高濃度印刷での画像濃度の変動(濃度ムラ)が抑制されると考えられる。
現像器内の攪拌は、現像器の形状や輸送手段などにより調整されるが、トナーとキャリアの接触による帯電を行うためにはトナーとキャリアが十分に接触し擦れることが必要である。磁性粒子の表面凹凸が、0.5μm≦Sm≦2.5μm、且つ、0.3μm≦Ra≦1.2μmであると、現像剤が流動するときのトナーとキャリアの摩擦が好適になり良好な帯電を得ることができる。
磁性粒子のSmは、0.8μm以上1.5μm以下であることが望ましく、0.8μm以上1.0μm以下であることがより望ましい。
磁性粒子のRaは、0.5μm以上1.0μm以下であることが望ましく、0.5μm以上0.6μm以下であることがより望ましい。
磁性粒子の体積平均粒径D50vが好適な範囲にあると、現像剤の攪拌性と現像剤に掛かる攪拌ストレスによる劣化のバランスが取れる。磁性粒子の体積平均粒径D50vが18μm以上32μm以下の範囲であると、前記の表面凹凸の付与によるストレスを低減しながら攪拌による帯電付与を良好とすることが可能となる。磁性粒子の体積平均粒径D50vが18μmより小さいと、現像剤の攪拌不良となる場合がある。磁性粒子の体積平均粒径D50vが32μmより大きいと、現像剤への攪拌ストレスによりトナー劣化が進み、同様に帯電不良となる場合がある。
磁性粒子の体積平均粒径D50vは、20μm以上30μm以下であることが望ましく、24μm以上30μm以下であることがより望ましい。
高温高湿では、現像剤の電荷が不安定となりやすいが、BET比表面積が0.14m2/g以上0.20m2/g以下の範囲であると、湿度による水分の影響がキャリアのくぼみに集中しやすくなり、トナーとの接触面での影響を抑える場合がある。よって、高温高湿下で良好な画像を得ることができる。BET比表面積が0.14m2/gより小さいと、上記効果が得られない場合がある。0.20m2/gより大きいと、全体に水分量が多くなり、電荷リークを起こし帯電不良となる場合がある。
磁性粒子のBET比表面積Aは、0.15m2/g以上0.18m2/g以下であることが望ましく、0.16μm以上0.18μm以下であることがより望ましい。
(A)焼成前に仮焼成を行う。
(B)更に粉砕し、粉砕粒径を調整したスラリーから造粒を行う。
(C)表面性調整剤としてSiO2、SrCO3等を用いる。
(D)焼成時の温度、酸素濃度を調整する
(E)焼成によって得られた磁性粒子を、流動させながら温度を与える。
次に、分散剤と水とを加えメディア径1mmのジルコニアビーズで混合粉砕を行う。水分を乾燥した後、900℃の温度のもと仮焼成を行う。
次に、スプレードライヤーで体積平均粒径28μmの粒子になるように造粒、乾燥を行う。
乾燥粒子を電気炉で1240℃とし、酸素と窒素の混合気体の中、酸素濃度が1%になるように調整しながら焼成を行う。
出来上がった粒子を再び解砕工程、分級工程、を経た後、26μmの目的の磁性粒子が得られる。
導電性粒子としては、例えば、カーボンブラック、各種金属粉、酸化チタン、酸化すず、マグネタイト、フェライト等の金属酸化物が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、製造安定性、コスト、導電性等の良好な点で、カーボンブラック粒子が望ましい。カーボンブラックの種類としては、特に制限はないが、DBP吸油量が50ml/100g以上250ml/100g以下程度であるカーボンブラックが製造安定性に優れて望ましい。
具体的な樹脂被覆方法としては、磁性粒子を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液を芯材表面に噴霧するスプレー法、磁性粒子を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリアの磁性粒子と被覆層形成用溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法等が挙げられる
溶剤可溶の被覆樹脂の場合は、精量したキャリアを可溶溶剤(例えば、トルエン)に溶解させ、磁性粉を磁石で保持し、被覆樹脂が溶解した溶液を洗い流す。これを数度繰り返す事により、被服樹脂が取り除かれた磁性粉が残る。乾燥させ、磁性粉の質量を測定し、差分をキャリア量で割ることにより被覆量が算出される。
具体的には、キャリア20.0gを計り取り、ビーカーに入れ、トルエン100gを加え攪拌翼で10分攪拌する。ビーカーの底に磁石をあて、芯材(磁性粉)が流れ出さないようにトルエンを流す。これを4回繰り返し、洗い流した後のビーカーを乾燥させる。乾燥後磁性粉量を測定し、式[(キャリア量−洗浄後の磁性粉量)/キャリア量]で被覆量を算出する。
一方、溶剤不溶の被覆樹脂の場合は、Rigaku社製Thermo plus EVOII 差動型示差熱天秤 TG8120を用い、窒素雰囲気下で、室温(25℃)以上1000℃以下の範囲で加熱し、その質量減少から被覆量を算出する。
本実施形態に係る静電荷像現像剤(以下、適宜、現像剤と称する)は、静電荷像現像用トナーと上述した静電荷像現像用キャリアとを含んで構成される。
本実施形態に係る現像剤に含まれるトナーは、トナー粒子と、必要に応じて、外添剤と、を含んで構成される。
トナー粒子は、例えば、結着樹脂と、必要に応じて、着色剤と、離型剤と、その他添加剤と、を含んで構成される。
結着樹脂としては、例えば、スチレン類(例えばスチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等)、(メタ)アクリル酸エステル類(例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン等)等の単量体の単独重合体、又はこれら単量体を2種以上組み合せた共重合体からなるビニル系樹脂が挙げられる。
結着樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、変性ロジン等の非ビニル系樹脂、これらと前記ビニル系樹脂との混合物、又は、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等も挙げられる。
これらの結着樹脂は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、ピグメントイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ピグメントレッド、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオキサレートなどの種々の顔料、又は、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系などの各種染料等が挙げられる。
着色剤は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成又は鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。離型剤は、これに限定されるものではない。
なお、融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K−1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等の周知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、内添剤としてトナー粒子に含まれる。
トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造のトナー粒子であってもよい。
ここで、コア・シェル構造のトナー粒子は、例えば、結着樹脂と必要に応じて着色剤及び離型剤等のその他添加剤とを含んで構成された芯部と、結着樹脂を含んで構成された被覆層と、で構成されていることがよい。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50000個である。
測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積粒径D16v、数粒径D16p、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50v、累積数平均粒径D50p、累積84%となる粒径を体積粒径D84v、数粒径D84pと定義する。
これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)1/2、数平均粒度分布指標(GSDp)は(D84p/D16p)1/2として算出される。
式:SF1=(ML2/A)×(π/4)×100
上記式中、MLはトナーの絶対最大長、Aはトナーの投影面積を各々示す。
具体的には、形状係数SF1は、主に顕微鏡画像又は走査型電子顕微鏡(SEM)画像を画像解析装置を用いて解析することによって数値化され、以下のようにして算出される。すなわち、スライドガラス表面に散布した粒子の光学顕微鏡像をビデオカメラによりルーゼックス画像解析装置に取り込み、100個の粒子の最大長と投影面積を求め、上記式によって計算し、その平均値を求めることにより得られる。
外添剤としては、例えば、無機粒子が挙げられる。該無機粒子として、SiO2、TiO2、Al2O3、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe2O3、MgO、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O・(TiO2)n、Al2O3・2SiO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4等が挙げられる。
疎水化処理剤の量としては、通常、例えば、無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部である。
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子を製造後、トナー粒子に対して、外添剤を外添することで得られる。
これらの中でも、凝集合一法により、トナー粒子を得ることがよい。
本実施形態に係る画像形成装置/画像形成方法について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、を備える。そして、静電荷像現像剤として、本実施形態に係る静電荷像現像剤が適用される。
中間転写方式の装置の場合、転写手段は、例えば、表面にトナー画像が転写される中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、を有する構成が適用される。
図1に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する場合がある)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに予め定められた距離離間して並設されている。なお、これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置に対して脱着するプロセスカートリッジであってもよい。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収められたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーを含むトナーの供給がなされる。
なお、一次転写ロール5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各一次転写ロール5Y、5M、5C、5Kには、一次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各一次転写ロールに印加する転写バイアスを可変する。
まず、動作に先立って、帯電ロール2Yによって感光体1Yの表面が−600V乃至−800Vの電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(例えば20℃における体積抵抗率:1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー画像パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って予め定められた現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによってトナー画像として可視像(現像像)化される。
一方、感光体1Y上に残留したトナーは感光体クリーニング装置6Yで除去されて回収される。
こうして、第1のユニット10Yにてイエロートナー画像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー画像が重ねられて多重転写される。
定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、記録紙Pの表面も平滑が好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等が好適に使用される。
本実施形態に係るプロセスカートリッジについて説明する。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
図2に示すプロセスカートリッジ200は、例えば、取り付けレール116及び露光のための開口部118が備えられた筐体117により、感光体107(像保持体の一例)と、感光体107の周囲に備えられた帯電ロール108(帯電手段の一例)、現像装置111(現像手段の一例)、及び感光体クリーニング装置113(クリーニング手段の一例)を一体的に組み合わせて保持して構成し、カートリッジ化されている。
なお、図2中、109は露光装置(静電荷像形成手段の一例)、112は転写装置(転写手段の一例)、115は定着装置(定着手段の一例)、300は記録紙(記録媒体の一例)を示している。
本実施形態に係る現像剤カートリッジは、本実施形態に係る現像剤を収容し、画像形成装置に着脱される現像剤カートリッジである。
例えば、図1に示す画像形成装置において、トナーカートリッジ8Y,8M,8C,8Kは、本実施形態に係る現像剤カートリッジでもよい。該カートリッジ内に収納されている現像剤が少なくなった場合には、該カートリッジが交換される。
なお、特に断りがない限り、「部」とは「質量部」を意味する。
(コート液の調製)
シクロヘキシルアクリレート樹脂(重量平均分子量5万) 36質量部
カーボンブラック VXC72(キャボット社製) 4質量部
トルエン 250質量部
イソプロピルアルコール 50質量部
Fe2O3を1318質量部、Mn(OH)2を586質量部、Mg(OH)2を96質量部、及びSrCO3を1質量部混合し、さらに分散剤としてポリビニルアルコール、水、及びメディア径1mmのジルコニアビーズを加え、サンドミルで解砕混合した。
次いで、ジルコニアビーズをろ過により除去し、乾燥後、更にロータリーキルンで20rpm、900℃、60分間の条件で混合酸化物とした。
次に、分散剤としてポリビニルアルコール、水を加え、更にポリビニルアルコールを6.6質量部加え、湿式ボールミルで体積平均粒径が1.2μmになるまで粉砕を行った。
次に、スプレードライヤーで乾燥粒径が28μmになるように造粒し、乾燥させた。
更に、電気炉で温度1240℃、酸素濃度1%の酸素窒素混合雰囲気のもとで5時間の焼成を行った。
得られた粒子の解砕工程、分級工程を経た後、ロータリーキルンで15rpm、900℃の条件で2時間加熱し、さらに分級工程を経て磁性粒子1を得た。
真空脱気型5Lニーダーに磁性粒子1を2000g入れ、更にコート液1を560g入れ、攪拌しながら、60℃にて−200mmHgまで減圧し15分混合した後、昇温/減圧させ94℃/−720mmHgで30分間攪拌乾燥させ、樹脂被覆粒子を得た。次に75μmメッシュの篩分網で篩分を行い、キャリア1を得た。
キャリア1の被覆樹脂層の磁性粒子に対する被覆量は3.5質量%であった。
(磁性粒子2乃至18の作製)
磁性粒子1の作製において製造条件を表1に示すように変更した以外は磁性粒子1の作製と同様にして磁性粒子2乃至18をそれぞれ作製した。
作製した磁性粒子の構成材料及び製造条件を表1に示す。
キャリア1の作製において磁性粒子1をそれぞれ磁性粒子2乃至18にそれぞれ変更したこと以外はキャリア1の作製と同様にしてキャリア2乃至18を作製した。
上記作製したキャリア1乃至18について、以下のようにして被覆樹脂を除去後、磁性粒子の表面の凹凸平均間隔Sm、表面の算術表面粗さRa、BET比表面積A、及び体積平均粒径D50vをそれぞれ以下の方法によって測定した。
キャリア20gをトルエン100mlに入れる。40kHzの条件で超音波を30秒あてる。粒径に合わせたろ紙を用いて磁性粒子と樹脂溶液を分離する。ろ紙に残った磁性粒子に20mlのトルエンを上から流し、洗浄する。次に、ろ紙に残った磁性粒子を回収する。回収した磁性粒子を同様にトルエン100mlに入れ、40kHzの条件で超音波を30秒あてる。同様にろ過し、20mlのトルエンで洗ったのち、回収する。これを合計10回行う。最後に回収した磁性粒子を乾燥させた。
磁性粒子の表面の凹凸平均間隔Sm及び算術平均粗さRaの測定は、磁性粒子50個について、超深度カラー3D形状測定顕微鏡(VK−9500、キーエンス社製)を用い、倍率3000倍で表面を換算して求める方法を用いる。
凹凸平均間隔Smは、観察した磁性粒子表面の3次元形状から粗さ曲線を求め、該粗さ曲線が平均線と交差する交点から求めた山谷一周期の間隔の平均値を求める。Sm値を求める際の基準長さは10μmであり、カットオフ値は0.08mmである。
算術平均粗さRaは、粗さ曲線を求め、該粗さ曲線の測定値と平均値までの偏差の絶対値を合計し平均することでRa値を求める。Ra値を求める際の基準長さは10μmであり、カットオフ値は0.08mmである。
上記Sm値、Ra値の測定はJIS B0601(1994年度版)に準じて行う。
磁性粒子の体積平均粒径は、レーザ回折式粒度分布測定装置「LA−700((株)堀場製作所製)」を用いて測定する。
なお、磁性粒子を製造する途中の粉砕粒子等の粒径についても同様にして測定する。
磁性粒子のBET比表面積は、SA3100比表面積測定装置(ベックマンコールター社製)を用いて窒素置換、3点法にて行う。具体的には、磁性粒子5gをセルに入れ、60℃、120分の脱気処理を行い、窒素とヘリウムの混合ガス(30:70)を用いて行う。
シアン顔料:銅フタロシアニンB15:3(大日精化工業社製) 50質量部
アニオン性界面活性剤:ネオゲンSC(第一工業製薬社製) 5質量部
イオン交換水 200質量部
パラフィンワックス:HNP−9(日本精鑞社製) 19質量部
アニオン性界面活性剤:ネオゲンSC(第一工業製薬社製) 1質量部
イオン交換水 80質量部
−油層−
スチレン(和光純薬工業(株)製) 30質量部
アクリル酸n−ブチル(和光純薬工業(株)製) 10質量部
β−カルボキシエチルアクリレート(ローディア日華(株)製) 1.3質量部
ドデカンチオール(和光純薬工業(株)製) 0.4質量部
イオン交換水 17質量部
アニオン性界面活性剤(ダウファックス、ダウケミカル社製) 0.4質量部
イオン交換水 40質量部
アニオン性界面活性剤(ダウファックス、ダウケミカル社製) 0.05質量部
ペルオキソ二硫酸アンモニウム(和光純薬工業(株)製) 0.4質量部
樹脂粒子分散液1 150質量部
着色剤粒子分散液1 30質量部
離型剤分散液1 40質量部
ポリ塩化アルミニウム 0.4質量部
トナー粒子のガラス転移点は52℃であった。
トナー1の作製において、シリカ粒子を、HMDSで表面疎水化処理した一次粒子平均粒径20nmのシリカ(SiO2)粒子に変更し、シリカ粒子とメタチタン酸化合物粒子とをトナー粒子の表面に対する被覆率が70%となるように添加した以外はトナー1の作製と同様にして、トナー2を作製した。
DCC400改造機をプリントスピード90枚/分になるように調整した。次にキャリア1とトナー1をトナー濃度が9質量%になるように混合し、Cyan位置に仕込み、30℃、相対湿度(RH)88%の環境下で24時間放置し、A4サイズの全ベタ画像(画像濃度100%)の形成を10000枚行った。その後、20cm四方の全ベタ画像の形成を1枚行い、目視で画像観察(カブリの発生)と色差(ΔE)の測定により濃度ムラを評価した。以下の基準により評価を行った。
色差(ΔE)とは、CIE1976(L*a*b*)表色系におけるL*a*b*空間における距離差の2乗和の平方根を取ったものである。CIE1976(L*a*b*)表色系は、CIE(国際照明委員会)が1976年に推奨した色空間で、日本工業規格で「JIS Z 8729」に規定されたものである。
A:ΔE≦1.0
B:1<ΔE≦2
C:2<ΔE≦4
D:4<ΔE≦5
E:ΔE>5
A:目視でも25倍拡大鏡でもカブリなし
B:目視でカブリなし
C:目視でわずかにカブリが発生
D:目視で全体に薄らカブリが発生
E:全体に明らかにカブリが発生
実施例1において、キャリア1を磁性粒子1に対して樹脂コートしないキャリア19に、トナー1をトナー2にそれぞれ変更した現像剤を用いたこと以外は実施例1と同様にして画像形成して評価を行った。
実施例1において、キャリア1を磁性粒子11に対して樹脂コートしないキャリア20に、トナー1をトナー2にそれぞれ変更した現像剤を用いたこと以外は実施例1と同様にして画像形成して評価を行った。
2Y、2M、2C、2K 帯電ロール(帯電手段の一例)
3 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
4Y、4M、4C、4K 現像装置(現像手段の一例)
5Y、5M、5C、5K 一次転写ロール(一次転写手段の一例)
6Y、6M、6C、6K 感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
20 中間転写ベルト(中間転写体の一例)
22 駆動ロール
24 支持ロール
26 二次次転写ロール(二次転写手段の一例)
30 中間転写体クリーニング装置
107 感光体(像保持体の一例)
108 帯電ロール(帯電手段の一例)
109 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
111 現像装置(現像手段の一例)
112 転写装置(転写手段の一例)
113 感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)
115 定着装置(定着手段の一例)
116 取り付けレール
118 露光のための開口部
117 筐体
200 プロセスカートリッジ
300 記録紙(記録媒体の一例)
P 記録紙(記録媒体の一例)
Claims (6)
- 表面の凹凸平均間隔Sm、表面の算術表面粗さRa、BET比表面積A、及び体積平均粒径D50vが、下記式(1)乃至(4)を満たす磁性粒子を含む静電荷像現像用キャリア。
(1)0.5μm≦Sm≦2.5μm
(2)0.3μm≦Ra≦1.2μm
(3)0.14m2/g≦A≦0.20m2/g
(4)18μm≦D50v≦32μm - 前記磁性粒子のBET比表面積Aが、0.15m2/g以上0.18m2/g以下である請求項1に記載の静電荷像現像用キャリア。
- 静電荷像現像用トナーと、請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用キャリアとを含む静電荷像現像剤。
- 請求項3に記載の静電荷像現像剤を収容し、
画像形成装置に着脱される現像剤カートリッジ。 - 請求項3に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。 - 像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
請求項3に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置。
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