JP2015174216A - ポリスチレン系樹脂発泡体 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来のポリスチレン系樹脂発泡体と同等な加工特性を有しながらも、美麗な筋状模様を有するとともに、着色剤等の脱落のおそれがなく、更に、その製造も簡便で安価な、新規なポリスチレン系樹脂発泡体を提供する。
【解決手段】ポリスチレン系樹脂発泡層2と、該発泡層2の少なくとも片面に、着色剤を含むポリスチレン系樹脂を筋状に共押出することにより積層された着色樹脂層3と、該着色樹脂層3を覆うように積層されたポリスチレン系樹脂からなるフィルム状の保護層4とを有することを特徴とするポリスチレン系樹脂発泡体1。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面に複数の筋状模様を有する、新規なポリスチレン系樹脂発泡体に関する。
ポリスチレン系樹脂発泡体、例えば、厚み0.5〜3mm程度の薄物のポリスチレン系樹脂発泡体(シート状発泡体)は、軽量性、断熱性に優れる上、熱成形性にも優れているため、トレイ容器、即席麺容器、弁当容器、納豆容器等の食品物流包装材等を加工するための熱成形用発泡シートとして広く利用されている。
また、厚み3〜10mmの厚物の板状ポリスチレン系樹脂発泡体(板状発泡体)は、軽量性、断熱性、剛性などに優れているため、弁当箱、菓子箱や折箱等の原反やサインボードとして広く利用されている。
さらに、これらの表面に模様が施された発泡体は、意匠性に優れ、高級感も備えていることから、消費者のニーズが高く、現在大量に生産されている。
従来、このような発泡体としては、例えば、以下の(1)〜(3)のものが知られている。
(1)ポリスチレン系樹脂発泡体の表面に模様を直接印刷したもの(特許文献1)。
(2)ポリスチレン系樹脂発泡体の表面に、模様が印刷されたフィルムを接着剤等によりラミネートしたもの(特許文献2)。
(3)共押出法により、ポリスチレン系樹脂発泡体Aの表面に着色されたポリスチレン系樹脂発泡層Bを筋状又は帯状に積層したもの(特許文献3)。
特開2007−7966号公報 特開平5−38752号公報 特開2003−94896号公報
しかし、(1)のような、発泡体の表面に模様を直接印刷したものは、印刷面と被包装物が直接接触することがあるため、その用途が制限されるといった問題があった。
また、その製造には、発泡体の製造工程と、これに模様を印刷する工程の二工程が必要であるため、製造工程が煩雑になったり、製造コストがかかるといった問題もあった。
また、(2)のような、発泡体の表面に、模様が印刷されたフィルムを接着剤でラミネートしたものは、印刷面を発泡体に向けてフィルムが積層されるので、印刷面が直接食品に触れることはないものの、リサイクルが難しくなる場合があるなど、さらなる改善の余地を残すものであった。
また、その製造には、発泡体の製造工程、フィルムを製造する工程、フィルムに模様を印刷する工程、発泡体と模様が印刷されたフィルムとを貼り合わせる工程といった工程が必要であり、生産性や製造コストの点で課題を残していた。
また、(3)のような、発泡体芯層の外周面に着色された発泡層を筋状又は帯状に共押出したものは、幅や間隔の異なる複数本の帯状模様の着色剤を含む発泡層を発泡体芯層の外周面に積層するものである。そのため、この方法で得られるポリスチレン系樹脂発泡体は、発泡芯層の上に発泡層が積層される構造となり、その表面に発泡層による凹凸を有するため、擦れにより着色された発泡層から着色剤や顔料が脱落しやすくなるおそれがあった。
このように、従来の、筋状模様を有するシート状発泡体等のポリスチレン系樹脂発泡体には、それぞれに大きな問題点や解決すべき課題があり、このため、外観に優れるとともに、軽量性、表面平滑性及び加工性を満足し、かつ着色剤の脱落のおそれがない、実用的なポリスチレン系樹脂発泡体の開発が切望されていたが、未だ満足すべき提案はなされていない。
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、従来のポリスチレン系樹脂発泡体と同等な加工特性を有しながらも、美麗な筋状模様を有するとともに、着色剤等の脱落のおそれがなく、更に、その製造も簡便で安価な、新規なポリスチレン系樹脂発泡体を提供することを課題としている。
本発明によれば、以下の<1>から<5>に記載のポリスチレン系樹脂発泡体が提供される。
<1>ポリスチレン系樹脂発泡層と、該発泡層の少なくとも片面に、着色剤を含むポリスチレン系樹脂を筋状に共押出することにより積層された着色樹脂層と、該着色樹脂層を覆うように積層されたポリスチレン系樹脂からなるフィルム状の保護層とを有することを特徴とするポリスチレン系樹脂発泡体。
<2>発泡層、着色樹脂層及び保護層が共押出により積層されていることを特徴とする<1>に記載のポリスチレン系樹脂発泡体。
<3>ポリスチレン系樹脂発泡体の片面あたりの着色樹脂層の積層量[g/m]と保護層の積層量[g/m]との比が、1:0.1〜1:15の範囲にあることを特徴とする<1>又は<2>に記載のポリスチレン系樹脂発泡体。
<4>見掛け密度が0.04〜0.35g/cmであり、厚みが0.3〜10mmであることを特徴とする<1>から<3>のいずれかに記載のポリスチレン系樹脂発泡体。
<5>ポリスチレン系樹脂発泡体が熱成形用シートであり、保護層の表面の輪郭曲線の最大高さが60μm以下であることを特徴とする<1>から<4>のいずれかに記載のポリスチレン系樹脂発泡体。
本発明のポリスチレン系樹脂発泡体は、筋状模様を有するとともに、着色剤の脱落のおそれのないものであり、しかも表面平滑性及び加工性も良好なものである。
また、従来品と異なり、製造工程も極めて簡便なものであり、製造コストも大幅に下げることができる。
従って、本発明のポリスチレン系樹脂発泡体は、トレイ容器、即席麺容器、弁当容器、納豆容器や丼等の食品物流包装材等の熱成形用のシート(シート状発泡体)として、或いは弁当箱や菓子箱、折箱等の原反(板状発泡体)等として、広くその需要が見込まれる。
本発明の代表的なポリスチレン系樹脂発泡体の説明図である。 本発明のポリスチレン系樹脂発泡体の概略断面図である。 本発明の代表的なポリスチレン系樹脂発泡体の製造方法の説明図である。 本発明で用いる代表的な環状ダイの説明図である。
<ポリスチレン系樹脂発泡体>
図1、2は、本発明に係る代表的なポリスチレン系樹脂発泡体1(以下、単に発泡体1と略称する)の厚み方向の模式断面図である。
発泡体1は、例えば図1、2に示すように、ポリスチレン系樹脂発泡層2(以下、単に発泡層2と略称する)と、発泡層2の片面に、発泡層2とともに着色剤を含むポリスチレン系樹脂を筋状に共押出することにより積層された着色樹脂層3(以下、単に着色樹脂層3と略称する)と、該着色樹脂層3を覆うように積層されたポリスチレン系樹脂からなるフィルム状の保護層4(以下、単に保護層4と略称する)とを有する。
ここで、本発明において筋状とは、例えば、図1に示すように、発泡体の長手方向(押出方向)に沿って、一定の幅を有する又は幅が変化する線状であることを意味し、発泡層と発泡層に筋状に積層された着色樹脂層との色相や色調の違いにより、発泡体に木目模様やストライプ模様が付与される。
<発泡層2>
発泡層2は、ポリスチレン系樹脂、物理発泡剤、必要に応じて気泡調整剤及びその他の添加剤を配合した発泡層形成用溶融物を共押出発泡させることにより形成されている。以下に、発泡層2を成形するために用いる材料の各成分について詳述する。
(ポリスチレン系樹脂)
ポリスチレン系樹脂としては、通常、ポリスチレン系発泡体に用いられるポリスチレン系樹脂であれば特に制限なく用いることができ、例えば、ポリスチレン(GPPS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリスチレン−ポリフェニレンエーテル共重合体等が例示される。
また、本発明では、ポリスチレン系樹脂としては、上記ポリスチレン系樹脂に対し、所望の目的に応じて、ポリフェニレンエーテル樹脂、プロピレン単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体などのポリプロピレン系樹脂、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンなどのポリエチレン系樹脂、スチレン−共役ジエンブロック共重合体やその水添物などの熱可塑性エラストマー、エチレン−プロピレンゴム、ブタジエンゴムなどのゴム等の重合体を含むものを使用することができる。その割合は、ポリスチレン系樹脂中に40重量%以下であることが好ましく、20重量%以下であることがより好ましく、10重量%以下であることがさらに好ましい。
(物理発泡剤)
物理発泡剤としては、例えば、エタン、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、イソヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタンなどの炭素数2以上7以下の脂肪族炭化水素、塩化メチル、塩化エチル、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1−ジフルオロエタンなどの炭素数1以上4以下のハロゲン化脂肪族炭化水素、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどの炭素数1以上4以下の脂肪族アルコール、又はジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテルなどの炭素数2以上8以下の脂肪族エーテル等の有機物理発泡剤、窒素、二酸化炭素、水等の無機物理発泡剤が挙げられる。
これらの物理発泡剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、ポリスチレン系樹脂との相溶性、発泡効率の観点からノルマルブタン、イソブタン又はこれらの混合物を主成分とするものを好適に用いることができる。
物理発泡剤の添加量は、発泡体の見かけ密度などに応じて適宜調整することができるが、通常、発泡層2を形成するためのポリスチレン系樹脂1kgに対して0.15〜1.8molであることが好ましく、0.3〜1.5molであることがより好ましく、0.4〜1.2molであることがさらに好ましい。なお、発泡剤として、物理発泡剤以外に化学発泡剤を併用して用いることもできる。
(気泡調整剤)
気泡調整剤としては、有機系又は無機系のいずれのものを用いることができる。無機系の気泡調整剤としては、ホウ酸亜鉛、ホウ酸マグネシウム、硼砂等のホウ酸金属塩、塩化ナトリウム、水酸化アルミニウム、タルク、ゼオライト、シリカ、炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウム等を挙げることができる。
また、有機系の気泡調整剤としては、リン酸−2,2−メチレンビス(4,6−tert−ブチルフェニル)ナトリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カルシウム、安息香酸アルミニウム、ステアリン酸ナトリウム等を挙げることができる。また、クエン酸と重炭酸ナトリウム、クエン酸のアルカリ塩と重炭酸ナトリウム等を組み合わせたもの等も用いることができる。これらの気泡調整剤は1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。
気泡調整剤の添加量は、発泡層2を形成するためのポリスチレン系樹脂100重量部あたり、好ましくは0.05重量部以上10重量部以下、より好ましくは0.2重量部以上5重量部以下の範囲である。
(その他の添加剤)
発泡層2を成形するための材料成分としては、上記成分の他、各種添加剤を添加することができる。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、熱安定剤、耐候剤、紫外線吸収剤、難燃剤、無機充填剤、抗菌剤、着色剤等が挙げられる。なお、着色剤を配合する場合には、発泡体の質感を向上させる観点から、着色樹脂層よりも淡色となるように着色剤の種類、配合量を調整することが望ましい。
<着色樹脂層3>
発泡体1は、上記発泡層2の少なくとも片面に、着色剤を含むポリスチレン系樹脂を筋状に共押出することにより積層された着色樹脂層3を有する。着色樹脂層3は、発泡状態であっても、非発泡状態であってもよいが、着色樹脂層3による明瞭な模様を有する発泡体とするためには、非発泡状態であることが好ましい。なお、非発泡状態の着色樹脂層3には、局所的には一部気泡が形成されていても構わない。
着色樹脂層3は、前記発泡層形成用樹脂溶融物に、ポリスチレン系樹脂、着色剤、好ましくは発泡剤又は可塑剤及びその他の添加剤を配合した着色樹脂層形成用樹脂溶融物を間隔を隔て筋状に共押出ダイ内で積層合流させ共押出させることにより形成される。着色樹脂層3は、表面平滑性の観点から、図2に示すように、着色樹脂層3が発泡層2に埋め込まれるような形で形成されることが望ましい。
(ポリスチレン系樹脂)
ポリスチレン系樹脂としては、発泡層を形成するポリスチレン系樹脂と同様のものを使用することができる。
(着色剤)
着色剤としては、無機系又は有機系の顔料や染料を用いることができる。有機顔料としては、例えば、モノアゾ系、クロモフタールレッド等の縮合アゾ系、アンスラキノン系、イソインドリノン系、複素環系、ペリノン系、キナクリドン系、ペリレン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、フタロシアニン系、ニトロソ系、フタロシアニン顔料、有機蛍光顔料等を挙げることができる。
無機顔料としては、例えば、酸化チタン、カーボンブラック、チタンイエロー、酸化鉄、群青、コバルトブルー、焼成顔料、メタリック顔料、マイカ、パール顔料、亜鉛華、沈降性シリカ、カドミウム赤等を挙げることができる。
また、有機染料としては、例えば、アンスラキノン系、複素環系、ペリノン系、塩基性染料、酸性染料、媒染染料等を挙げることができる。これらの中で、無機顔料を用いることで安価に製造できるため好ましい。
また、着色剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
なお、着色剤として酸化鉄、又は酸化鉄を含有する茶系の着色剤、例えば酸化鉄、カーボンブラック、酸化チタンの混合物からなる着色剤を用いることにより、樹脂層3が茶系の色を呈し、木目調又は柾目調の模様が形成され、より意匠性の高い高級感を有する発泡体1を得ることができる。
また、食品容器に用いる場合には、上記の中からポリオレフィン等衛生協議会登録品を選択して用いることが好ましい。
(可塑剤)
非発泡状態の着色樹脂層3を成形するには、可塑剤を添加するのが好ましい。可塑剤を添加することにより、色樹脂層形成用溶融物と発泡層形成用溶融物とを共押出する際に、適正発泡温度での着色樹脂層形成用溶融物の溶融伸びを著しく向上させることができ、着色樹脂層形成用溶融物の伸びをポリスチレン系樹脂発泡層形成用樹脂溶融物の伸びに対応させることができる。
上記の可塑剤としては、揮発性可塑剤を使用することが好ましい。揮発性可塑剤は、着色樹脂層形成用樹脂溶融物中に存在している状態ではポリスチレン系樹脂の溶融粘度を低下させて、共押出による発泡に適する着色樹脂溶融物を形成することが可能となるとともに、押出発泡後には着色樹脂層から揮散して、着色樹脂層から容易に除去することが可能となる。従って、揮発性可塑剤を用いることにより、着色樹脂層に配合した可塑剤が、食品などと接触することがなく食品衛生の観点からも好ましい。なお、揮発性可塑剤を使用する場合には気泡調整剤を添加しないことが好ましい。
また、共押出後に可塑剤が残存して、着色樹脂層3の剛性を低下させるおそれもないことからも、揮発性可塑剤が好ましく用いられる。
なお、着色樹脂層を構成するポリスチレン系樹脂の物性低下を生じない程度の添加量であれば、通常の可塑剤を用いることもでき、その添加量は、好ましくは3質量%未満、より好ましくは2%未満である。
揮発性可塑剤としては、炭素数2以上7以下の脂肪族炭化水素、炭素数1以上4以下のハロゲン化脂肪族炭化水素、炭素数1以上4以下の脂肪族アルコール、又は炭素数2以上8以下の脂肪族エーテル等から選択される1種、又は2種以上で構成されるものが好ましく用いられる。
揮発性可塑剤の沸点は、樹脂層からの揮発性の観点から、好ましくは120℃以下、より好ましくは80℃以下である。揮発性可塑剤の沸点がこの範囲であれば、共押出した後、得られた発泡体を放置した状態で、共押出し直後の熱により、また、室温下でのガス透過により、揮発性可塑剤は樹脂層から自然に揮散して自然に除去される。沸点の下限値は概ね−50℃である。
<保護層4>
保護層4は、フィルム状であり、図2に示すように、発泡層2の上に積層された着色樹脂層3を覆うように設けられる。
保護層4は、ポリスチレン系樹脂、好ましくは揮発性可塑剤及びその他の添加剤を材料とした保護層形成用樹脂溶融物を、後述するように、前記発泡層形成用樹脂溶融物と前記着色樹脂層形成用樹脂溶融物とともに共押出すること等により形成される。
保護層4を形成するポリスチレン系樹脂、揮発性可塑剤及びその他の添加剤等は、着色樹脂層3で使用可能な材料と同様のものを用いることができる。
保護層4の厚みは特に制限はなく、上記機能が最大限に発揮されるように設定すればよいが、通常好ましくは2μm以上、より好ましくは3μm以上、さらに好ましくは5μm以上である。また、発泡体1の加工性を損なわないためには、保護層4の厚みは好ましくは30μm以下、より好ましくは25μm以下、さらに好ましくは20μm以下である。
保護層4の積層量も特に制限はないが、発泡体1の着色樹脂層3積層面側の表面平滑性をより向上させるという観点から、ポリスチレン系樹脂発泡体の片面あたりの着色樹脂層3の積層量[g/m]と保護層4の積層量[g/m]との比を、1:0.1〜1:15、好ましくは1:0.3〜1:12、より好ましくは1:0.5〜1:8とする。
なお、共押出にて保護層を形成する場合、保護層4の積層量は、保護層4の押出機吐出量をL(kg/hr)、発泡体の引取速度M(m/min)、発泡体の全幅N(m)として、以下の式(1)により求めることができる。
保護層の積層量(g/m)=L×10/(M×N×60)・・・(1)
本発明の発泡体1は、かかる保護層4を設けることにより、以下のような顕著な作用効果を奏する。
(1)着色樹脂層3の脱落を防止することができる。
(2)着色樹脂層3の筋状模様の拡がりや不均一性を防止し、外観に優れた美麗な模様を形成することができる。
(3)表面平滑性に優れるとともに加工性に優れた発泡体1を得ることができる。
以下に、共押出により上記発泡層2、着色樹脂層3及び保護層4を積層して成形した発泡体1について詳述する。
(発泡体1表面の輪郭曲線の最大高さ)
発泡体1の表面の輪郭曲線の最大高さ、特に熱成形に用いられるシート状発泡体の表面の輪郭曲線の最大高さは好ましくは60μm以下、より好ましくは50μm以下、さらに好ましくは45μm以下である。該発泡体表面の輪郭曲線の最大高さが60μmを超える場合には、発泡体表面の凹凸が激しくなることから、発泡体の成形性が悪化する場合がある。
前記発泡体1表面の輪郭曲線の最大高さは、JIS B0601(2001年)に準拠して、発泡体1表面において、発泡層と樹脂層と保護層によって形成される、発泡体の幅方向の凹凸の輪郭曲線要素の高さとして特定される。具体的には、株式会社小阪研究所製のサーフコーダSE1700αなどを使用して測定することができる。
(発泡体1の見掛け密度)
発泡体1の見掛け密度は0.04〜0.35g/cmであることが好ましい。該見掛け密度が前記範囲内であると、軽量性と強度とのバランスに優れたものとなる。見掛け密度の下限は、より好ましくは0.05g/cm、さらに好ましくは0.07g/cmである。一方、該見掛け密度の上限は、より好ましくは0.21g/cm、さらに好ましくは0.15g/cmである。
(発泡体1厚み)
発泡体1の厚みは特に制約されないが、0.5〜10mmが好ましい。
厚みを0.5〜3mmとした発泡体(シート状発泡体)は、熱成形されて筋状模様が付与された高級感溢れる意匠性の高いトレイ容器、即席麺容器、弁当容器、納豆容器、冷凍容器や丼等の食品容器等として好適に用いることができる。
また、厚みを3〜10mmとした発泡体(板状発泡体)は、折箱、ディスプレイ芯材等として好適に用いることができる。
ポリスチレン系樹脂発泡体の厚みは下記方法により求めることができる。発泡体の厚み(mm)を等間隔に幅方向に10点測定し、測定した各点における発泡体の厚み(mm)の算術平均値を発泡体の厚み(mm)とする。
次に、本発明の発泡体の製造方法の一実施形態を図3に示す。
本発明の発泡体の製造方法は、図3に示すように、まず、先に説明した発泡層2を成形するための材料である、ポリスチレン系樹脂9、その他必要に応じて添加される気泡調整剤等の添加剤を第1押出機12に供給して加熱混練し、物理発泡剤10を圧入して更に混練し、第1押出機12内で発泡層形成用樹脂溶融物11とする。
また同時に、先に説明した着色樹脂層3を形成するための材料である、ポリスチレン系樹脂5及び着色剤6、その他必要に応じて添加される添加剤等を第2押出機13に供給して混練し、揮発性可塑剤7を供給して更に混練し、第2押出機13内で樹脂層形成用樹脂溶融物8とする。
また、保護層4を形成するための材料である、ポリスチレン系樹脂14、その他必要に応じて添加される添加剤等を第3押出機17に供給して加熱混練し、揮発性可塑剤15を供給し更に混練して、保護層形成用樹脂溶融物16とする。
そして、上記発泡層形成用樹脂溶融物11、樹脂層形成用樹脂溶融物8、保護層形成用樹脂溶融物16を環状ダイ18に導入して合流積層させ共押出することにより発泡体1を得る。
以下に、発泡層形成用樹脂溶融物11、着色樹脂層形成用樹脂溶融物8及び保護層形成用樹脂溶融物16の共押出について詳述する。
上記発泡層形成用樹脂溶融物11、着色樹脂層形成樹脂溶融物8及び保護層形成用樹脂溶融物16を、それぞれ適正温度に調整してから、環状ダイ18に導入する。環状ダイ18内で着色樹脂層形成用樹脂溶融物8を発泡層形成用樹脂溶融物11の外周面上に、押出方向に、間隔を隔て多数の筋状となるように合流積層させ、さらに該筋状の着色樹脂層形成用樹脂溶融物8を覆うように保護層形成用樹脂溶融物16を合流積層させてから、共押出を行うとともに、発泡層形成用樹脂を発泡させることにより、発泡層2の表面に着色樹脂層3が形成され、その上に保護層4が形成された筒状積層発泡体を製造する。なお、着色樹脂層形成用樹脂溶融物8は発泡層形成用樹脂溶融物11の内周面に積層することもできる。
ついで、この筒状積層発泡体を切り開くことによりシート状の発泡体1を得ることができる。また、この筒状積層発泡体をピンチロールにて挟み込んで発泡層2の内面同士を接合させることにより板状の発泡体1を得ることができる。
なお、共押出法では、発泡層形成用樹脂溶融物11、着色樹脂層形成用樹脂溶融物8及び保護層形成用樹脂溶融物16との温度をできるだけ近づけることにより、独立気泡率の高い発泡体が得られ望ましい。
(着色樹脂層3の1本当たりの押出方向1m当たりの積層量)
発泡層形成用樹脂溶融物11に、着色樹脂層形成用樹脂溶融物8を筋状に積層し共押出する際に、積層される各着色樹脂層3の1本当たりの、押出方向1m当たりの積層量が0.01〜0.6g/m、好ましくは0.02〜0.5g/m、より好ましくは0.03〜0.4g/mとなるように、着色樹脂層形成用樹脂溶融物8を筋状に合流積層させることが好ましい。
前記積層量が上記範囲内とすることにより、より厚みムラの小さい発泡体を得ることができる。
前記各着色樹脂層3の1本当たりの、押出方向1m当たりの積層量は、着色樹脂層形成用樹脂溶融物8の吐出量をX(kg/hr)、発泡体の引取速度をY(m/min)、発泡体全幅当たりの着色樹脂層形成用樹脂溶融物8の本数Zとして、以下の式(2)により求めることができる。
(X×10)/(Y×Z×60)・・・・(2)
(着色樹脂層3の積層量)
着色樹脂層3の積層量は、発泡層2の表面に押出方向に着色樹脂層3による筋状模様が表出されるように調整することにより適宜設定されるが、通常2〜50g/m、好ましくは5〜40g/m、より好ましくは10〜30g/mの範囲である。積層量を上記範囲とすることにより、厚みの薄い非発泡の着色樹脂層3を形成させることが可能となる。なお、着色樹脂層3の積層量とは、発泡体の片面側に存在する、単位面積あたりの着色樹脂層3の合計積層量をいう。
着色樹脂層3の積層量は、着色樹脂層3の押出機吐出量をL(kg/hr)、発泡体引取速度M(m/min)、発泡体全幅N(m)として、以下の式(3)により求めることができる。
着色樹脂層の積層量(g/m)=L×10/(M×N×60)・・・(3)
(着色樹脂層3の平均中心間距離)
着色樹脂層3において、筋状に積層された隣り合う着色樹脂層間の平均中心間距離は、製造装置の環状ダイ18を適宜選択することにより設定することができるが、発泡体の押出方向に筋状模様が明瞭に表出されるように、2〜30mm、好ましくは2〜25mm、より好ましくは3〜15mmの範囲である。
環状ダイ18としては、着色樹脂層形成用樹脂溶融物を、環状ダイの円周上に配された孔状の出口を有する多数の内部リップを介して、発泡層形成用樹脂溶融物の外周面に筋状に積層できる構造のものを用いることが好ましい。
環状ダイ18内に加工される、着色樹脂層3形成用の前記内部リップについては、発泡層形成用樹脂溶融物の外周面に着色樹脂層形成用樹脂溶融物を筋状に合流積層できるのであれば、形状等特に限定されるものではない。内部リップの出口の断面形状としては、矩形状、三角形状、半円状、円状などが例示できる。また、内部リップの出口の最大幅は0.4〜6.0mmとすることが好ましく、0.5〜5.0mmとすることがより好ましく、0.6〜4.0mmとすることがさらに好ましい。
また、樹脂層形成用樹脂溶融物11と発泡層形成用樹脂溶融物8の積層部分における、隣り合う内部リップ間の平均中心間長さは、1〜12mmとすることが好ましく、2〜11mmとすることが、より好ましい。
また、着色樹脂層形成用樹脂溶融物の溶融粘度が低すぎると、筋状の着色樹脂層3の幅が、環状ダイ18における内部リップの出口の幅と発泡体の幅方向の拡幅比との関係から想定される幅よりも、大きく拡がって形成されることがあるが、本発明において、前記したように共押出により保護層4を同時に積層すると、このような筋状模様の拡がりや不均一性を抑制され、想定どおりの模様を有する発泡体を得ることが可能となる。
なお、上記実施形態では、保護層4を共押出により発泡層2/着色樹脂層3/保護層4の順での共押出について説明したが、共押出ではなく、例えば、発泡層2/着色樹脂層3からなる積層発泡体の上にラミネート加工等により後から保護層4を積層することもできる。
以下、本発明のポリスチレン系樹脂発泡体を実施例により更に詳細に説明する。ただし、本発明は実施例に限定されるものではない。
製造装置として、第1押出機として、バレル内径90mmの押出機と、該押出機の下流側に接続されたバレル内径120mmの押出機とからなるタンデム型の発泡層形成用押出機を用い、該押出機の出口に共押出用環状ダイ(リップ径67mm、リップ間隙0.6mm)を取付け、さらに該共押出用環状ダイに着色樹脂層形成用第2押出機(内径65mm)、さらに保護層形成用第3押出機(内径50mm)を連結させた共押出装置を用いた。
表1に示す発泡層形成用ポリスチレン樹脂、気泡核剤としてタルク(ポリスチレン系樹脂100重量部に対する重量割合として表に示す重量部)、を供給して加熱、混練し、これに物理発泡剤を表1中に示す量(ポリスチレン系樹脂1kgに対するモル数)圧入し、第1押出機中で発泡に適した樹脂温度に調整して、発泡層形成用樹脂溶融物とし、共押出用環状ダイ中に導入した。
同時に着色樹脂層形成用ポリスチレン系樹脂、酸化鉄を主成分とする茶色無機顔料を第2押出機に供給して、加熱、混練した後、揮発性可塑剤を表1中に示す量(ポリスチレン系樹脂1kgに対するモル数)圧入し、着色樹脂層形成用樹脂溶融物とし、共押出用環状ダイに導入した。
さらに、保護層形成用ポリスチレン系樹脂を第3押出機に供給して、加熱、混練した後、揮発性可塑剤を表1中に示す量(ポリスチレン系樹脂1kgに対するモル数)圧入し保護層形成用溶融物として共押出用環状ダイに導入した。
共押出用環状ダイ中で、発泡層形成用樹脂溶融物と、断面矩形状の孔状の出口を有する内部リップから間隔を隔て押出された着色樹脂層形成用樹脂溶融物と、保護層形成用樹脂溶融物とを合流させて、発泡層形成用樹脂溶融物に着色樹脂層形成用樹脂溶融物を筋状となるように積層し、さらにその上に保護層形成用樹脂溶融物を積層してから筒状に共押出した後、270mmψマンドレル(ブローアップ比4)を通して引取り、切開いて本発明のシート状の発泡体を得た。なお、着色樹脂層は非発泡状態で間隔を隔て筋状に発泡層の片面に積層されており、該筋状の着色樹脂層を覆うようにフィルム状の保護層が積層されていた。
なお、実施例、比較例における、製造条件、内部リップの設計形状、発泡体の物性などを表1に記す。
なお、表1において、発泡層、着色樹脂層及び保護層に用いた原料PS(1)と(2)は以下のポリスチレン系樹脂を意味する。
PS(1):ポリスチレン、PSジャパン社製680、溶融粘度930Pa・s
PS(2):ポリスチレン、PSジャパン社製GX154、溶融粘度1430Pa・s
なお、ポリスチレン系樹脂の溶融粘度は、JIS K 7199に準拠し、キャピログラフ1D((株)東洋精機製作所製)の流動特性測定機を用いて、温度200℃、せん断速度100秒−1の条件で測定した値である。
また、着色剤としては、以下のものを使用した。
着色剤(1):大日精化工業株式会社製 PS−M−SSCA11N7470BR
(実施例1)
表1に示す製造条件により、ポリスチレン系樹脂と物理発泡剤とを混練してなる発泡層形成用樹脂溶融物の外周面に、ポリスチレン系樹脂と着色剤(1)と揮発性可塑剤とを混練してなる着色樹脂層形成用樹脂溶融物を筋状となるように合流積層するとともに、さらに該着色樹脂層を覆うように、ポリスチレン系樹脂と揮発性可塑剤とを混練してなる保護層形成用樹脂溶融物を合流積層し、これらを共押出することにより積層発泡体を得た。
なお、着色剤(1)はマスターバッチとして、着色剤(1)の添加量がポリスチレン系樹脂(B)100重量部に対して0.9重量部となるように添加した。また、着色樹脂層形成用樹脂溶融物は、環状ダイ内の発泡層形成用樹脂溶融物の流路の円周外縁上に配された多数の着色樹脂層形成用孔(幅(円周方向)0.6mm、高さ2.1mmの断面略矩形状で170本の孔)を介して、発泡層形成用樹脂溶融物に合流積層させた。さらに、保護層も表1の条件で着色剤を含まない厚さ9μmとなるように合流積層させた。
得られた発泡体は、装飾性、成形性に優れ、着色樹脂層の脱離もみられない良好な発泡体であった。
(実施例2)
実施例1において、保護層の吐出量を表1に示す条件に代えてその厚みを14μmにした以外は実施例1と同様にして発泡体を得た。得られた発泡体は、装飾性、成形性に優れ、着色樹脂層の脱離もみられない良好な発泡体であった。
(実施例3)
実施例1において、保護層の吐出量を表1に示す条件に代えてその厚みを5μmにした以外は実施例1と同様にして発泡体を得た。得られた発泡体は、装飾性、成形性に優れ、着色樹脂層の脱離もほとんどみられない良好な発泡体であった。
(実施例4)
実施例1において、発泡層と保護層押出機の吐出量を変え、全体の層構成を表1のように代えた以外は同様にして発泡体を得た。得られた発泡体は、装飾性、成形性に優れ、着色樹脂層の脱離もみられない良好な発泡体であった。
(比較例1)
環状ダイ内の着色樹脂層形成用孔を、幅2.0mm、高さ2.1mmの断面略矩形状で25本に変更し、保護層を設けずに、表1に示す製造条件とした以外は実施例1と同様にして、保護層を有しない発泡体を得た。得られた発泡体は、外観、成形性が悪く、荷重をかけ往復100回擦るという過酷な条件ではあるが、着色樹脂層から色の脱離も観測された。
(比較例2)
保護層を設けなかった以外は実施例1と同様にして、保護層を有しない発泡体を得た。得られた発泡体は、装飾性、成形性に優れるものの、着色樹脂層から色の脱離が観測された。
Figure 2015174216
表1において各特性等は以下のようにして測定評価した。
(熱成形性)
熱成形性は以下の通り評価した。
○・・・成形性良好(成形不具合等なし)
×・・・成形品に強度低下が見られる
なお、成形性は、浅野研究所製 品番 FKS−0631−10の成形機を用いてマッチモールド真空成形により、ヒータ温度330℃、加熱時間7秒±1秒の条件において、サイズ縦120mm×横200mm×深さ25mm、スタック部分の側壁厚み1.5mm、積み高さ平均中心間距離2.85mmのトレー金型を用いて、熱成形を行なった。金型の上型と下型がつくる最小間隙はスタック部分の1.5mmとした。
(着色樹脂層の脱離性)
着色層の脱離性は以下の通り評価した。
40mm×45mmサイズに切り出した積層発泡体の着色樹脂層の上に、白い布を乗せ、さらにその上に450g/cmの荷重をかけて積層発泡体上を100往復させた。布への色移りにより着色樹脂層の脱離性を評価した。
◎・・・全く色移りしない
○・・・わずかに色移りするが問題ないレベル
×・・・色移りが見られる
(外観評価)
発泡体の外観の評価は、以下の基準により行った。
◎・・・想定どおりの模様が形成されている
〇・・・ほぼ想定どおりの模様が形成されている
×・・・想定どおりの模様が形成されていない
(発泡体の厚み)
発泡体の厚みは、発泡体を幅方向に沿って、一方の端部から他方の端部に至るまで等間隔に10点の地点について測定される厚み(mm)の算術平均値として求めた。
(発泡体の見かけ密度)
発泡体の見掛け密度は、発泡体の全幅にわたり、無作為に選択した5箇所から切り出した、10cm×10cm×(発泡体厚み)の試験片の重量(g)を、該試験片の外形寸法から求められる体積(cm)で除して各サンプルの見掛け密度を求め、得られた値の平均値を見掛け密度とした。
(発泡体表面の輪郭曲線の最大高さ)
発泡体表面の輪郭曲線の最大高さは、JIS B0601(2001年)に準拠して、株式会社小阪研究所製のサーフコーダSE1700αを使用して測定した。発泡体の幅方向について、等間隔に30mmの試験片を5点切り出し、この試験片を水平な台に静置し、先端曲率半径が2μmの触針の先端を試験片のシート表面に当接させて、0.5mm/sの移動速度で幅方向に移動させて、触針の上下変異を順次測定した。試験片の移動距離で特定される測定長さはカットオフ値(8mm)の3倍以上の長さとした。得られた5点の測定値の算術平均値を発泡シート表面の輪郭曲線の最大高さとした。
1 ポリスチレン系樹脂発泡体(発泡体)
2 ポリスチレン系樹脂発泡層(発泡層)
3 ポリスチレン系着色樹脂層(着色樹脂層)
4 保護層
5 着色樹脂層を形成するポリスチレン系樹脂
6 着色剤
7 揮発性可塑剤
8 着色樹脂層形成用樹脂溶融物
9 発泡層を形成するポリスチレン系樹脂
10 物理発泡剤
11 発泡層形成用樹脂溶融物
12 第1の押出機
13 第2の押出機
14 保護層を形成するポリスチレン系樹脂
15 揮発性可塑剤
16 保護層形成用樹脂溶融物
17 第3の押出機
18 環状ダイ

Claims (5)

  1. ポリスチレン系樹脂発泡層と、該発泡層の少なくとも片面に、着色剤を含むポリスチレン系樹脂を筋状に共押出することにより積層された着色樹脂層と、該着色樹脂層を覆うように積層されたポリスチレン系樹脂からなるフィルム状の保護層とを有することを特徴とするポリスチレン系樹脂発泡体。
  2. 発泡層、着色樹脂層及び保護層が共押出により積層されていることを特徴とする請求項1に記載のポリスチレン系樹脂発泡体。
  3. ポリスチレン系樹脂発泡体の片面あたりの着色樹脂層の積層量[g/m]と保護層の積層量[g/m]との比が、1:0.1〜1:15の範囲にあることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリスチレン系樹脂発泡体。
  4. 見掛け密度が0.04〜0.35g/cmであり、厚みが0.3〜10mmであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のポリスチレン系樹脂発泡体。
  5. ポリスチレン系樹脂発泡体が熱成形用シートであり、保護層の表面の輪郭曲線の最大高さが60μm以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のポリスチレン系樹脂発泡体。
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