JP2015146435A - デバイス用Ge基板の洗浄方法、洗浄水供給装置及び洗浄装置 - Google Patents

デバイス用Ge基板の洗浄方法、洗浄水供給装置及び洗浄装置 Download PDF

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Abstract

【課題】Ge基板の洗浄工程やリンス工程において、Geの酸化、溶解及び溶解に起因する表面あれを抑制しながら、効果的な洗浄またはリンス洗浄を行う。【解決手段】DO及び過酸化水素を除去した水を用いてGe基板を洗浄することにより、洗浄時のGeの酸化、溶解を抑制する。洗浄水は水素ガス、窒素ガス等の非酸化性ガスを溶解させたガス溶解水であってもよく、薬品が添加されていてもよい。洗浄は、超音波洗浄、高圧ジェット洗浄又は二流体洗浄により行ってもよい。【選択図】図1

Description

本発明は、電子デバイス用のゲルマニウム(Ge)基板をGeの溶解及び溶解に起因する表面あれを抑制しながら、高度な清浄度に洗浄する技術に関する。
従来、電子部品となるSi基板の洗浄には、RCA洗浄を代表とする高濃度の薬液や洗剤が用いられてきた。また、このような高濃度の薬液や洗剤に代る洗浄方法として、超純水に水素、酸素、オゾン等のガスを溶解させたガス溶解水を用いる方法も提案されている(例えば特許文献1)。
近年、デバイスの微細化が進み、ゲートやチャネル材料にSiベースのものが採用されている。例えば、CMOS(シーモス、Complementary Metal Oxide Semiconductor;相補型金属酸化膜半導体)における高移動度実現のため、チャンネルとしてSi基板に代わってGe基板が採用されている。
しかし、Ge基板は、Geの酸化物の溶解し易さが問題となっている。即ち、液中の酸化性物質(溶存酸素、過酸化水素など)によってGeの酸化が進行し、容易に溶解するようになることで、基板表面ラフネスの増大や膜ロスなどのトラブル(以下これらを「表面あれ」と称す。)が懸念されている。
そこで、Ge基板の洗浄に当っては、洗浄工程や薬品を濯ぐリンス工程で、可能な限り基板表面を酸化、溶解させずに目的を満たす洗浄方法が望まれているが、従来において、Ge基板の表面の酸化、溶解を防止しつつ十分な洗浄効果を得る洗浄方法は確立されていないのが現状である。
特開2012−186348号公報
本発明は上記従来の実状に鑑みてなされたものであって、Ge基板の洗浄工程やリンス工程において、Geの酸化、溶解及び溶解に起因する表面あれを抑制しながら、効果的に洗浄またはリンス洗浄を行うことができる洗浄方法、洗浄水供給装置及び洗浄装置を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、Geは水中の溶存酸素や過酸化水素で酸化されて溶解が進行するため、それらを除去した水で洗浄またはリンスすることでGeの溶解を抑制することができること、また、水素ガスを溶解させた還元性の水素ガス溶解水を用いたり、窒素ガスを溶解させて水中への酸素の溶解を抑制した水を用いることで、さらにGeの酸化、溶解を抑制することが可能であること、また、これらの溶存酸素、過酸化水素の除去と、水素ガス、窒素ガス添加を組み合わせたり、超音波などの物理的洗浄や、微量な薬品を添加した化学的洗浄を併用することで、微粒子などの不純物除去効果を発現させることができることを見出した。
本発明はこのような知見に基いて達成されたものであり、以下を要旨とする。
[1] デバイス用Ge基板を洗浄する方法において、溶存酸素を除去した水を用いて洗浄することを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄方法。
[2] [1]において、溶存酸素と過酸化水素を除去した水を前記洗浄に用いることを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄方法。
[3] [1]又は[2]において、前記洗浄に用いる水の溶存酸素濃度が50μg/L以下、H濃度が50μg/L以下であることを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄方法。
[4] [1]ないし[3]のいずれかにおいて、前記洗浄に用いる水が非酸化性ガスを溶解させたガス溶解水であることを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄方法。
[5] [4]において、前記非酸化性ガスが水素ガス及び/又は窒素ガスであることを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄方法。
[6] [1]ないし[5]のいずれかにおいて、前記洗浄に用いる水が、酸、アルカリ、キレート剤及び界面活性剤よりなる群から選ばれる1種又は2種以上の薬品を含むことを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄方法。
[7] [1]ないし[6]のいずれかにおいて、超音波洗浄、高圧ジェット洗浄又は二流体洗浄を行うことを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄方法。
[8] デバイス用Ge基板の洗浄に用いる洗浄水をGe基板の洗浄機に供給する装置において、水中の溶存酸素を除去する脱気手段と、該脱気手段で溶存酸素を除去した水を洗浄機に供給する手段とを有することを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄水供給装置。
[9] [8]において、更に水中の過酸化水素を除去する過酸化水素除去手段を有し、該過酸化水素除去手段と前記脱気手段で処理した水が前記洗浄機に供給されることを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄水供給装置。
[10] [8]又は[9]において、前記脱気手段で溶存酸素を除去した水に非酸化性ガスを溶解させるガス溶解手段を有し、該ガス溶解手段で処理された水が前記洗浄機に供給されることを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄水供給装置。
[11] [8]ないし[10]のいずれかにおいて、前記脱気手段で溶存酸素を除去した水に、酸、アルカリ、キレート剤及び界面活性剤よりなる群から選ばれる1種又は2種以上の薬品を添加する薬品添加手段を有することを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄水供給装置。
[12] デバイス用Ge基板を洗浄する装置において、[8]ないし[11]のいずれかに記載のデバイス用Ge基板の洗浄水供給装置と、該デバイス用Ge基板の洗浄水供給装置からの洗浄水が供給される洗浄機とを有することを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄装置。
[13] [12]において、前記洗浄機が超音波洗浄機、高圧ジェット洗浄機、又は二流体洗浄機であることを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄装置。
本発明によれば、Ge基板の洗浄工程やリンス工程において、Geの酸化、溶解及び溶解に起因する表面あれを抑制しながら、効果的に洗浄またはリンス洗浄を行うことができる。また、更に、水素ガス等のガスや薬品を添加したり、超音波などの物理的洗浄を併用することで、微粒子などの不純物除去効果も得ることができ、高い洗浄効果を得ることができる。
本発明のデバイス用Ge基板の洗浄装置の実施の形態を示す系統図である。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明においては、デバイス用Ge基板の洗浄に当たり、水中の溶存酸素(DO)、更には過酸化水素(H)を除去した水を用いて洗浄を行うことにより、洗浄時のGeの酸化、溶解及び溶解に起因する表面あれを防止する。
なお、本発明において、洗浄とは、微粒子等の汚染除去のための洗浄と、薬品等を用いた洗浄後の仕上げ洗浄であるリンス洗浄の両方を含むものとする。
本発明において、Ge基板の洗浄に用いる水は、水素ガスや窒素ガス等の非酸化性ガスが溶解したガス溶解水であってもよく、酸、アルカリ、キレート剤、界面活性剤といった薬品を含むものであってもよく、このような水を用いることにより、Geの酸化、溶解、表面あれを抑制した上で、微粒子等の汚染除去効果を十分なものとすることができる。
また、Ge基板の洗浄には超音波洗浄、高圧ジェット洗浄、二流体洗浄といった物理的洗浄作用を付与することにより、より一層高い洗浄効果を得ることができる。
<DO除去>
給水のDO除去装置としては、水質を悪化させるものでなければ特に制限はなく、真空脱気塔、膜脱気装置などが用いられ、コンパクトで管理も容易な膜脱気装置が好適である。その排気機構も水質を悪化させるものでなければ制限はない。オイルを用いる真空ポンプはオイルの逆拡散により、水質の悪化が懸念されるので、オイルフリースクロール真空ポンプや、水封式真空ポンプなどが用いられる。
本発明においてGe基板の洗浄に用いる水は、DO除去により、DO濃度を50μg/L以下、例えば1〜10μg/L程度に低減したものであることが好ましい。DO濃度が上記上限より高いと、Geの酸化、溶解を抑制することができないおそれがあり、また、過度にDO濃度を低減してもそれに見合う効果は得られず、徒に脱気に要するコストがかさみ、経済的に不利である。
<H除去>
給水中にHが含まれていなければ、Hの除去は不要であるが、Hを含む給水の場合は、Hの除去を行う。Hの除去方法としては、通常、PtやPbなどの触媒や、亜硫酸型樹脂などを用いてHを還元除去する方法が用いられる。H除去機構が、Hを分解して酸素と水とする反応機構の場合は、DOの除去に先立ちHの分解を行うことが、Hの分解で発生した酸素を残留させない点で好ましい。Ptなどの触媒を用いてHを水素で還元して水とする反応機構の場合は、DO除去の前段で行っても後段で行ってもよい。
本発明において、Ge基板の洗浄に用いる水のH濃度は、1μg/L以下、特に比色法による検出限界値以下であることが好ましい。
<ガス溶解>
本発明においては、上記のようにDO除去及び必要に応じてH除去を行った水に、非酸化性ガスを溶解させて洗浄に用いてもよく、このようなガス溶解水を用いることにより、微粒子等の汚染除去効果を高めることができる。
非酸化性ガスとしては、Geを酸化させないものであればよく、例えば、水素ガス、窒素ガス、アルゴンガス等の希ガスの1種又は2種以上を用いることができ、特に水素ガス、窒素ガスが好ましい。
これらの非酸化性ガスの溶解にはコンパクトで管理も容易なガス溶解膜を用いることが好ましい。ガス溶解膜によるガス溶解量は、通常、流量計で検知した水量に応じて、マスフローコントローラ等のガス流量調節機構により調節される。
Ge基板の洗浄に用いるガス溶解水のガス濃度としては特に制限はなく、洗浄水の水温における飽和溶解度未満であっても、飽和溶解度以上であってもよいが、溶解ガス濃度が高い程洗浄効果が上がる傾向にあることから、ガス溶解に要するコストとの兼ね合いで、溶解ガス濃度は高くすることが好ましい。例えば水素ガスであれば1.2〜1.6mg/L、窒素ガスであれば14〜18mg/L程度とすることが好ましい。
<薬品添加>
本発明で用いる洗浄水には、塩酸、硫酸、フッ酸、リン酸、酢酸などの酸や、アンモニア、TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)、コリンなどのアルカリや、キレート剤、界面活性剤などの薬品の1種又は2種以上を添加してもよく、このような薬品を添加することにより、微粒子等の汚染除去効果を高めることができる。特に、アンモニア等のアルカリを添加して、洗浄水のpHを7以上、好ましくは9〜14のアルカリ性に調整することにより、微粒子等の除去効果を高めることができる。なお、このpH調整にはアルカリ性薬品を用いる他、アルカリ性ガスを用いても良いが、取扱いが簡便で濃度管理を容易に行えるアンモニアを用いることが好ましい。特にアンモニアを1mg/L以上、例えば1〜200mg/L程度添加して、pH7〜11に調整した洗浄水を用いることにより、良好な洗浄効果を得ることができる。なお、この洗浄水のpHが過度に高かったりアンモニアの添加量が過度に多いと、被洗浄物に対するダメージが出るおそれがあり、好ましくない。
薬品の添加は、前述のガスの溶解後であっても溶解前であってもよい。
<給水配管>
給水及び給水に上述の処理を施した洗浄水を洗浄機に供給するための配管は、水質を悪化させるものでなければその材質には特に制限はないが、ガス透過性が低いCVP(塩化ビニル)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)などの材質よりなるものが好ましい。
<水温>
給水及び洗浄水の温度は、給水配管や給水機構の各部の耐熱性にもよるが、通常20〜80℃の範囲であり、例えば20〜30℃又は60〜80℃の温度とすることが好ましい。
<洗浄方法>
本発明における洗浄方法としては特に制限はなく、被洗浄物に洗浄水を噴き付けて洗浄する方法や、洗浄水中に被洗浄物を浸漬して洗浄する方法など、従来公知のいずれの方法も採用することができるが、洗浄水に超音波を付加しながら行う超音波洗浄、或いは、吐出ノズルから、洗浄水又は洗浄水と気体との混合流体を被洗浄物に向けて吐出させて洗浄する高圧ジェット洗浄又は二流体洗浄を行うことが好ましい。
超音波洗浄を行う場合、洗浄水中に被洗浄物を浸漬し、被洗浄物が浸漬された洗浄水に超音波を付与してもよく、被洗浄物に超音波を印加した洗浄水を吹き付けて洗浄する枚葉式洗浄を行ってもよい。
超音波洗浄において用いる超音波に制限はないが、一般的に使用される10kHz〜3MHzの超音波が好適に用いられる。
高圧ジェット洗浄を行う場合、洗浄流体吐出ノズルから吐出させる洗浄水の吐出条件としては、例えば次のような条件を採用することができる。
洗浄水供給量:0.5〜30L/min
ノズル液圧:5〜20MPa
また、二流体洗浄を行う場合、気体(キャリアガス)としては、窒素ガス、水素ガス、アルゴンガス等の非酸化性ガスの1種又は2種以上を用いることができ、その洗浄流体吐出ノズルから吐出させる洗浄水及びキャリアガスの吐出条件としては、例えば、次のような条件を採用することができる。
洗浄水供給量:0.05〜0.5L/min
ノズル液圧:0.05〜0.5MPa
キャリアガス圧:0.1〜0.6MPa
なお、洗浄時間は、用いる洗浄水の水質や、ガス溶解、薬品添加の有無、その他の洗浄条件によっても異なるが、枚葉洗浄の場合、通常30〜180秒程度である。
<洗浄装置>
以下に、図1を参照して、本発明の洗浄装置を具体的に説明する。
図1において、1はH除去装置、2は脱気膜モジュール、3はガス溶解膜モジュール、4は洗浄機、5は超音波ノズル、6は被洗浄物であるGe基板、7は回転台を示す。Pは脱気膜モジュール2の気室側を真空引きするための排気ポンプ、Fは水流量計、Gはガス流量調節機構である。
純水等の給水は、まず、H除去装置1でHが除去された後、脱気膜モジュール2で脱気処理され、水中のDOが除去される。脱気膜モジュール2でDOが除去された水は、次いでガス溶解膜モジュール3で水素ガス等の非酸化性ガスが溶解される。このガス溶解膜モジュール3へのガス流量は、水流量計Fの計測値に基いてガス流量調節機構Gで制御され、所定の溶解ガス濃度のガス溶解水が調製される。
ガス溶解膜モジュール3からのガス溶解水には、必要に応じて薬品が添加された後、洗浄機4の超音波ノズル5で超音波が印加されてGe基板6に吹き付けられる。Ge基板6は回転台7上に載置されており、Ge基板6を回転させながら吹き付け洗浄が行われる。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
図1に示す洗浄装置により、Si粒子で汚染させたGe基板(φ3インチ,洗浄前の微粒子数:約2000個/基板)を被洗浄物として洗浄実験を行った。
なお、洗浄前後のGe基板表面の微粒子数は、Ge基板表面をレーザー顕微鏡で観察して0.5μm以上の微粒子の個数を計測して求めた。また、除去率は洗浄前後の微粒子の個数から算出した。
各部の仕様ないし条件は以下の通りである。
脱気膜:ポリポア社製「リキセルG248」
ガス溶解膜:ポリポア社製「リキセルG248」
除去装置:栗田工業(株)製「ナノセイバー(登録商標)」
供給ガス:水素ガス
給水:純水
水温:25℃
水量5L/min
水素ガス流量:78mL/min
純水を給水とし、H除去装置(ナノセイバー)1でHを分解除去してH濃度を<1μg/Lとし、脱気膜モジュール2で脱気を行いDO濃度10μg/L程度とした水を、ガス溶解膜モジュール3へ5L/minで供給した。水素ガスは、溶存水素ガス濃度が1.4mg/Lとなるように、供給水素ガス量78L/minとして、全量を溶解させた。ガス溶解膜モジュール3の後段でアンモニアを1mg/L添加し、pH9.5程度となるように調整して超音波ノズル式枚葉洗浄機4に供給した。超音波はメガソニック(MS)周波数1MHzとし、洗浄時間は120秒とした。
洗浄後のGe基板の微粒子数を調べ、微粒子除去率を求めた。また、Ge基板の表面あれの状態をICP−MSによる水中のGe分析(Geの酸化、溶解による水中のGe溶出濃度)とAFM(原子間力顕微鏡)によるGe基板の表面粗さRmaxの測定により評価した。結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例1において、給水のH除去、水素ガス溶解、アンモニア添加を行わず、脱気によりDO10μg/L程度とした純水(H1μg/L)による超音波洗浄としたこと以外は同様にして洗浄実験を行い、微粒子除去率及びGe基板の表面あれの状態を調べ、結果を表1に示した。
[実施例3]
実施例1において、給水の水素ガス溶解、アンモニア添加を行わず、H<1μg/L、DO10μg/L程度に除去した純水による超音波洗浄としたこと以外は同様にして洗浄実験を行い、微粒子除去率及びGe基板の表面あれの状態を調べ、結果を表1に示した。
[実施例4]
実施例1において、給水のアンモニア添加を行わず、H<1μg/L、DO10μg/L程度に除去すると共に溶存水素ガス濃度1.4mg/Lとした純水による超音波洗浄としたこと以外は同様にして洗浄実験を行い、微粒子除去率及びGe基板の表面あれの状態を調べ、結果を表1に示した。
[実施例5]
実施例1において、超音波を付与せずに洗浄したこと以外は同様にして洗浄実験を行い、微粒子除去率及びGe基板の表面あれの状態を調べ、結果を表1に示した。
[比較例1]
実施例1において、給水のH除去、脱気、水素ガス溶解、アンモニア添加を行わず、H濃度10μg/L、DO濃度数百μg/Lの純水による超音波洗浄としたこと以外は同様にして洗浄実験を行い、微粒子除去率及びGe基板の表面あれの状態を調べ、結果を表1に示した。
[参考例1]
Ge基板の代りに、実施例1における汚染Ge基板と同程度に汚染させた汚染Si基板を被洗浄物として、比較例1と同様にして洗浄実験を行い、微粒子除去率及びSi基板の表面あれの状態(Rmax)を調べ、結果を表1に示した。
Figure 2015146435
表1より次のことが分かる。
純水に何ら処理を行うことなく超音波洗浄を行った比較例1では、微粒子除去率も高くはないが、特にGe基板の表面あれの問題がある。この結果は、洗浄水として純水を用いてもGe基板の表面あれを防止し得ないことを示している。
これに対して、洗浄水として、H除去、脱気によるDO除去、水素ガス溶解及びアンモニア添加を行ったものを用いて超音波洗浄を行った実施例1は、最も良好な結果が得られ、Ge基板の表面あれを抑制した上で、高い微粒子除去率を得ることができる。
この実施例1に対して、アンモニア添加のみを行わなかった実施例4は、実施例1と同様にGe基板の表面あれを抑制することができ、また、実施例1に次いで高い洗浄効果を得ることができている。この結果から、薬品添加の有無は、洗浄コストと洗浄効果との兼ね合いから、経済性と洗浄結果の要求レベルに応じて適宜選択されることが分かる。
また、実施例1に対して超音波を付与しなかったこと以外は同様に行った実施例5や、実施例1に対してHガス溶解及びアンモニア添加を行わなかったこと以外は同様に行った実施例3では、微粒子除去率は劣るが、Ge基板の表面あれは十分に抑制されている。
また、脱気によるDO除去のみを行って超音波洗浄を行った実施例2は、微粒子除去率は比較例1よりも劣るが、Ge基板の表面あれの抑制の目的は達成されている。
実施例2,3,5の洗浄方法は、微粒子除去を必要としない薬液洗浄後の仕上げ洗浄においては、Ge基板の表面あれを抑制した上で高いリンス効果を得ることができる。
Si基板の洗浄を行った参考例1では、基板の表面あれの問題はなく、表面あれはGe基板に特有の問題であることが分かる。
1 H除去装置
2 脱気膜モジュール
3 ガス溶解膜モジュール
4 洗浄機
5 超音波ノズル
6 Ge基板
7 回転台
[1] デバイス用Ge基板を洗浄する方法において、溶存酸素と過酸化水素を除去した水を用いて洗浄するデバイス用Ge基板の洗浄方法であって、前記洗浄に用いる水が水素ガスを溶解させたガス溶解水であることを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄方法。
] [1]において、前記洗浄に用いる水の溶存酸素濃度が50μg/L以下、H濃度が50μg/L以下であることを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄方法。
] [1]又は2]において、前記洗浄に用いる水が、酸、アルカリ、キレート剤及び界面活性剤よりなる群から選ばれる1種又は2種以上の薬品を含むことを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄方法。
] [1]ないし[]のいずれかにおいて、超音波洗浄、高圧ジェット洗浄又は二流体洗浄を行うことを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄方法。
] デバイス用Ge基板の洗浄に用いる洗浄水をGe基板の洗浄機に供給する装置において、水中の溶存酸素を除去する脱気手段と、該脱気手段で溶存酸素を除去した水に水素ガスを溶解させるガス溶解手段と、水中の過酸化水素を除去する過酸化水素除去手段と、該過酸化水素除去手段と該脱気手段と該ガス溶解手段で処理された水を洗浄機に供給する手段とを有することを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄水供給装置。
] [5]において、前記脱気手段で溶存酸素を除去した水に、酸、アルカリ、キレート剤及び界面活性剤よりなる群から選ばれる1種又は2種以上の薬品を添加する薬品添加手段を有することを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄水供給装置。
] デバイス用Ge基板を洗浄する装置において、[又は6]に記載のデバイス用Ge基板の洗浄水供給装置と、該デバイス用Ge基板の洗浄水供給装置からの洗浄水が供給される洗浄機とを有することを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄装置。
] []において、前記洗浄機が超音波洗浄機、高圧ジェット洗浄機、又は二流体洗浄機であることを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄装置。
比較例2]
実施例1において、給水のH除去、水素ガス溶解、アンモニア添加を行わず、脱気によりDO10μg/L程度とした純水(H1μg/L)による超音波洗浄としたこと以外は同様にして洗浄実験を行い、微粒子除去率及びGe基板の表面あれの状態を調べ、結果を表1に示した。
比較例3]
実施例1において、給水の水素ガス溶解、アンモニア添加を行わず、H<1μg/L、DO10μg/L程度に除去した純水による超音波洗浄としたこと以外は同様にして洗浄実験を行い、微粒子除去率及びGe基板の表面あれの状態を調べ、結果を表1に示した。
Figure 2015146435
この実施例1に対して、アンモニア添加のみを行わなかった実施例4は、実施例1と同様にGe基板の表面あれを抑制することができ、また、実施例1に次いで高い洗浄効果を得ることができている。この結果から、薬品添加の有無は、洗浄コストと洗浄効果との兼ね合いから、経済性と洗浄結果の要求レベルに応じて適宜選択されることが分かる。
また、実施例1に対して超音波を付与しなかったこと以外は同様に行った実施例5や、実施例1に対してHガス溶解及びアンモニア添加を行わなかったこと以外は同様に行った比較例3では、微粒子除去率は劣るが、Ge基板の表面あれは十分に抑制されている。
また、脱気によるDO除去のみを行って超音波洗浄を行った比較例2は、微粒子除去率は比較例1よりも劣るが、Ge基板の表面あれの抑制の目的は達成されている。
実施例5の洗浄方法は、微粒子除去を必要としない薬液洗浄後の仕上げ洗浄においては、Ge基板の表面あれを抑制した上で高いリンス効果を得ることができる。

Claims (13)

  1. デバイス用Ge基板を洗浄する方法において、溶存酸素を除去した水を用いて洗浄することを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄方法。
  2. 請求項1において、溶存酸素と過酸化水素を除去した水を前記洗浄に用いることを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄方法。
  3. 請求項1又は2において、前記洗浄に用いる水の溶存酸素濃度が50μg/L以下、H濃度が50μg/L以下であることを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記洗浄に用いる水が非酸化性ガスを溶解させたガス溶解水であることを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄方法。
  5. 請求項4において、前記非酸化性ガスが水素ガス及び/又は窒素ガスであることを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、前記洗浄に用いる水が、酸、アルカリ、キレート剤及び界面活性剤よりなる群から選ばれる1種又は2種以上の薬品を含むことを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項において、超音波洗浄、高圧ジェット洗浄又は二流体洗浄を行うことを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄方法。
  8. デバイス用Ge基板の洗浄に用いる洗浄水をGe基板の洗浄機に供給する装置において、水中の溶存酸素を除去する脱気手段と、該脱気手段で溶存酸素を除去した水を洗浄機に供給する手段とを有することを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄水供給装置。
  9. 請求項8において、更に水中の過酸化水素を除去する過酸化水素除去手段を有し、該過酸化水素除去手段と前記脱気手段で処理した水が前記洗浄機に供給されることを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄水供給装置。
  10. 請求項8又は9において、前記脱気手段で溶存酸素を除去した水に非酸化性ガスを溶解させるガス溶解手段を有し、該ガス溶解手段で処理された水が前記洗浄機に供給されることを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄水供給装置。
  11. 請求項8ないし10のいずれか1項において、前記脱気手段で溶存酸素を除去した水に、酸、アルカリ、キレート剤及び界面活性剤よりなる群から選ばれる1種又は2種以上の薬品を添加する薬品添加手段を有することを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄水供給装置。
  12. デバイス用Ge基板を洗浄する装置において、請求項8ないし11のいずれか1項に記載のデバイス用Ge基板の洗浄水供給装置と、該デバイス用Ge基板の洗浄水供給装置からの洗浄水が供給される洗浄機とを有することを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄装置。
  13. 請求項12において、前記洗浄機が超音波洗浄機、高圧ジェット洗浄機、又は二流体洗浄機であることを特徴とするデバイス用Ge基板の洗浄装置。
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