JP2015096313A - ガラスフィルム積層体および液晶パネルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガラスフィルムのハンドリング性の向上を図りつつ、光点不良および破損の発生を防止することを可能にしたガラスフィルム積層体および液晶パネルの製造方法を提供する。【解決手段】支持体11たる支持ガラス12にガラスフィルム10を積層して作製されるガラスフィルム積層体1であって、ガラスフィルム10の支持ガラス12との接触面10a側とは反対側の面である有効面10b側のみにおいて、ガラスフィルム10の外周縁に面取り部15を備える。【選択図】図5
Description
本発明は、ガラスフィルム積層体および液晶パネルの製造方法の技術に関する。
省スペース化の観点から、従来普及していたCRT型ディスプレイに替わり、近年は液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイが普及している。
そして、これらのフラットパネルディスプレイにおいては、更なる薄型化へのニーズが存在している。
そして、これらのフラットパネルディスプレイにおいては、更なる薄型化へのニーズが存在している。
近年、フラットパネルディスプレイ等のデバイスに使用される基板やカバーガラスには、更なる薄化と高い可撓性を実現することへのニーズが高まっている。
ガラス基板に可撓性を付与するには、ガラス基板を薄化するのが有効であり、下記特許文献1には、厚み200μm以下のガラスフィルムが提案されている。
ガラス基板に可撓性を付与するには、ガラス基板を薄化するのが有効であり、下記特許文献1には、厚み200μm以下のガラスフィルムが提案されている。
フラットパネルディスプレイや太陽電池等の電子デバイスに使用されるガラス基板には、加工処理や洗浄処理等、様々な製造関連処理がなされる。
ところが、これら電子デバイスに使用されるガラス基板を薄化すると、ガラスは脆性材料であるため、多少の応力変化により破損に至り、上述した各種電子デバイス製造関連処理を行う際に、取扱いが大変困難であるという問題がある。
加えて、厚み200μm以下のガラスフィルムは可撓性に富むため、処理を行う際に位置決めを行い難く、パターニング時にずれ等が生じるという問題もある。
ところが、これら電子デバイスに使用されるガラス基板を薄化すると、ガラスは脆性材料であるため、多少の応力変化により破損に至り、上述した各種電子デバイス製造関連処理を行う際に、取扱いが大変困難であるという問題がある。
加えて、厚み200μm以下のガラスフィルムは可撓性に富むため、処理を行う際に位置決めを行い難く、パターニング時にずれ等が生じるという問題もある。
また、薄化したガラスフィルムの取り扱い性を向上させるために、下記特許文献1では、支持ガラス上にガラスフィルムを積層させたガラスフィルム積層体が提案されている。
これによれば、単体では強度や剛性のないガラスフィルムを用いても、支持ガラスの剛性が高いため、処理の際にガラスフィルム積層体全体として位置決めが容易となる。
また、処理終了後は、ガラスフィルムを破損することなく速やかに支持ガラスから剥離することが可能となっている。
ガラスフィルム積層体の厚みを従来のガラス基板の厚みと同一とすれば、従来のガラス基板用の電子デバイス製造ラインを共用して、電子デバイスを製造することも可能になる。
これによれば、単体では強度や剛性のないガラスフィルムを用いても、支持ガラスの剛性が高いため、処理の際にガラスフィルム積層体全体として位置決めが容易となる。
また、処理終了後は、ガラスフィルムを破損することなく速やかに支持ガラスから剥離することが可能となっている。
ガラスフィルム積層体の厚みを従来のガラス基板の厚みと同一とすれば、従来のガラス基板用の電子デバイス製造ラインを共用して、電子デバイスを製造することも可能になる。
特許文献1に示されたガラスフィルム積層体を、液晶パネル用基板として用いる場合には、ガラスフィルム上に塗布したポリイミド配向膜に対するラビング工程が存在している。そして、ラビング工程においては、ポリイミド配向膜をラビングローラで一定方向に擦るときに、ラビングローラがガラスフィルムのエッジ部と接触することで摩耗し、千切れたラビング布の繊維がガラスフィルムの有効面上に散らばって、液晶パネルに光点不良の不具合を引き起こすという問題がある。
そこで、ガラスフィルムのラビング時におけるラビングローラの摩耗を抑制して、光点不良の発生を防止することが望まれていた。
そこで、ガラスフィルムのラビング時におけるラビングローラの摩耗を抑制して、光点不良の発生を防止することが望まれていた。
また、特許文献1に示されたガラスフィルム積層体では、ガラスフィルムと支持ガラスに分離するときに、ガラスフィルムのエッジ部に微細な凹凸があると、該凹凸を起点として亀裂が生じ、破損に至るという問題がある。上記微細な凹凸としては、ガラスフィルムをスクライブ線に沿って割断するときに、その割断部におけるスクライブ線の形成部に生じるものがある。
そこで、ガラスフィルムの剥離時における破損の発生を抑制して、ガラスフィルムの歩留まりを向上させることが望まれていた。
そこで、ガラスフィルムの剥離時における破損の発生を抑制して、ガラスフィルムの歩留まりを向上させることが望まれていた。
本発明は、斯かる現状の課題を鑑みてなされたものであり、ガラスフィルムのハンドリング性の向上を図りつつ、光点不良および破損の発生を防止することを可能にしたガラスフィルム積層体および液晶パネルの製造方法を提供することを目的としている。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
請求項1に係る発明は、支持体にガラスフィルムを積層して作製されるガラスフィルム積層体であって、前記ガラスフィルムの前記支持体との接触面側とは反対側の面である有効面側のみにおいて、前記ガラスフィルムの外周縁に面取り部を備える、ことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、前記面取り部における面取りの量は、前記ガラスフィルムの厚みの50%以下である、ことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、前記ガラスフィルムは、スクライブ線が形成されるとともに、前記スクライブ線に沿って割断されており、前記スクライブ線が形成された側の面を、前記有効面として選択する、ことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、前記支持体は、支持ガラスである、ことを特徴とする。
請求項5に係る発明は、前記支持ガラスに前記ガラスフィルムが直接積層され、前記ガラスフィルムと前記支持ガラスとが互いに接触する夫々の接触面の表面粗さRaが、いずれも2.0nm以下である、ことを特徴とする。
請求項6に係る発明は、支持体上にガラスフィルムを積層してガラスフィルム積層体を作製する第1の工程と、前記ガラスフィルムの表面に液晶配向膜を形成する第2の工程と、前記液晶配向膜の表面をラビングローラで一定方向に擦るラビング工程を含み、前記ガラスフィルム積層体における前記ガラスフィルムの表面に液晶素子を形成して、支持体付液晶パネルを作製する第3の工程と、前記支持体付液晶パネルから前記支持体を剥離して液晶パネルを作製する第4の工程と、を有する液晶パネルの製造方法であって、前記第2の工程より前に、前記ガラスフィルムの前記支持体との接触面側とは反対側の面である有効面側のみにおいて、前記ガラスフィルムの外周縁に面取り部を形成する、ことを特徴とする。
請求項7に係る発明は、前記面取り部における面取りの量は、前記ガラスフィルムの厚みの50%以下である、ことを特徴とする。
請求項8に係る発明は、前記ガラスフィルムは、スクライブ線が形成され、該スクライブ線に沿って割断されたものであり、前記スクライブ線が形成された側の面を、前記有効面として選択する、ことを特徴とする。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1に係る発明によれば、ガラスフィルムを液晶パネル用基板に使用する場合において、ラビングローラの摩耗を抑制することができる。
これにより、ガラスフィルム積層体を用いて液晶パネルを作製する場合において、光点不良の発生を抑制することができる。
これにより、ガラスフィルム積層体を用いて液晶パネルを作製する場合において、光点不良の発生を抑制することができる。
請求項2に係る発明によれば、ガラスフィルムと支持体を分離するときに、ガラスフィルムが破損するのを防止できる。
請求項3に係る発明によれば、ガラスフィルムの下面に薬液等が浸透するのを防止できる。
これにより、薬液によってガラスフィルムと支持体が局所的に固着することを防止して、ひいては、剥離時におけるガラスフィルムの破損を防止することができる。
これにより、薬液によってガラスフィルムと支持体が局所的に固着することを防止して、ひいては、剥離時におけるガラスフィルムの破損を防止することができる。
請求項4に係る発明によれば、ガラスフィルムと支持ガラスとの熱膨張係数を合わせやすく、製造関連処理の際に熱処理を行ったとしても、熱反りや割れ等が生じにくいガラスフィルム積層体とすることが可能となる。
請求項5に係る発明によれば、ガラスフィルムと支持ガラスとが滑らかな表面同士で接触するため密着性が良く、接着剤を使用しなくてもガラスフィルムと支持ガラスとを強固に安定して積層させることが可能となる。
請求項6に係る発明によれば、ガラスフィルムを液晶パネル用基板に使用する場合において、ラビングローラの摩耗を抑制することができる。
これにより、ガラスフィルムを用いた液晶パネルにおいて、光点不良が発生するのを抑制することができる。
これにより、ガラスフィルムを用いた液晶パネルにおいて、光点不良が発生するのを抑制することができる。
請求項7に係る発明によれば、ガラスフィルムと支持ガラスを分離するときに、ガラスフィルムが破損するのを防止できる。
請求項8に係る発明によれば、ガラスフィルムの下面に薬液等が浸透するのを防止できる。
これにより、薬液によってガラスフィルムと支持ガラスが局所的に固着することを防止して、ひいては、剥離時におけるガラスフィルムの破損を防止することができる。
これにより、薬液によってガラスフィルムと支持ガラスが局所的に固着することを防止して、ひいては、剥離時におけるガラスフィルムの破損を防止することができる。
以下、本発明に係るガラスフィルム積層体の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
本発明の一実施形態に係るガラスフィルム積層体1は、図1に示すように、ガラスフィルム10と支持体11とを積層することにより作製される。
ガラスフィルム10は、ケイ酸塩ガラスが用いられ、好ましくはシリカガラス、ホウケイ酸ガラスが用いられ、最も好ましくは無アルカリガラスが用いられる。
ガラスフィルム10にアルカリ成分が含有されていると、表面において陽イオンの脱落が発生し、いわゆるソーダ吹きの現象が生じ、構造的に粗となる。この場合、ガラスフィルム10を湾曲させて使用していると、経年劣化により粗となった部分から破損する可能性がある。
尚、ここでいう無アルカリガラスとは、アルカリ成分(アルカリ金属酸化物)が実質的に含まれていないガラスのことであって、具体的には、アルカリ成分が3000ppm以下のガラスのことである。
本発明で用いる無アルカリガラスのアルカリ成分の含有量は、好ましくは1000ppm以下であり、より好ましくは500ppm以下であり、最も好ましくは300ppm以下である。
ガラスフィルム10にアルカリ成分が含有されていると、表面において陽イオンの脱落が発生し、いわゆるソーダ吹きの現象が生じ、構造的に粗となる。この場合、ガラスフィルム10を湾曲させて使用していると、経年劣化により粗となった部分から破損する可能性がある。
尚、ここでいう無アルカリガラスとは、アルカリ成分(アルカリ金属酸化物)が実質的に含まれていないガラスのことであって、具体的には、アルカリ成分が3000ppm以下のガラスのことである。
本発明で用いる無アルカリガラスのアルカリ成分の含有量は、好ましくは1000ppm以下であり、より好ましくは500ppm以下であり、最も好ましくは300ppm以下である。
ガラスフィルム10の厚みは、好ましくは300μm以下、より好ましくは5〜200μm、最も好ましくは5〜100μmである。
これにより、ガラスフィルム10の厚みをより薄くして、適切な可撓性を付与することができる。
厚みをより薄くしたガラスフィルム10は、ハンドリング性が困難で、かつ、位置決めミスやパターニング時の撓み等の問題が生じやすいが、後述する支持体11を使用することで電子デバイス製造関連処理等を容易に行うことができる。
尚、ガラスフィルム10の厚みが5μm未満であると、ガラスフィルム10の強度が不足がちになり、支持体11からガラスフィルム10を剥離し難くなるおそれがある。
これにより、ガラスフィルム10の厚みをより薄くして、適切な可撓性を付与することができる。
厚みをより薄くしたガラスフィルム10は、ハンドリング性が困難で、かつ、位置決めミスやパターニング時の撓み等の問題が生じやすいが、後述する支持体11を使用することで電子デバイス製造関連処理等を容易に行うことができる。
尚、ガラスフィルム10の厚みが5μm未満であると、ガラスフィルム10の強度が不足がちになり、支持体11からガラスフィルム10を剥離し難くなるおそれがある。
支持体11は、ガラスフィルム10を支持可能であれば、その材質については特に限定されず、合成樹脂板、天然樹脂板、木板、金属板、ガラス板、セラミック板、結晶化ガラス板等を使用することができる。また、支持体11の厚みについても特に限定されず、支持体として選択した材質の剛性に応じて、適宜支持体11の厚みを選択しても良い。ガラスフィルム10のハンドリングの改善等を目的とする場合は、PETフィルム等の樹脂フィルムを使用しても良い。
図1に示すように、支持体11には、支持ガラス12を使用することが好ましい。これにより、電子デバイス製造関連処理の際に熱処理を伴ったとしても、膨張率の差による熱反りやガラスフィルム10の割れ等が生じ難くすることができ、ガラスフィルム積層体1の安定した積層状態を維持することが可能になる。
支持ガラス12は、ガラスフィルム10と同様、ケイ酸塩ガラス、シリカガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス等が用いられる。
支持ガラス12については、ガラスフィルム10との30〜380℃における熱膨張係数の差が、5×10-7/℃以内のガラスを使用することが好ましい。
そして、膨張率の差を抑える観点から、支持ガラス12とガラスフィルム10とは、同一の組成を有するガラスを使用することが最も好ましい。
支持ガラス12の厚みは、400μm以上であることが好ましい。支持ガラス12の厚みが400μm未満であると、支持ガラス12を単体で取り扱う場合に、強度の面で問題が生じるおそれがある。支持ガラス12の厚みは、400〜700μmであることが好ましく、500〜700μmであることが最も好ましい。
これにより、支持ガラス12でガラスフィルム10を確実に支持することが可能となるとともに、支持ガラス12からガラスフィルム10を剥離する際に生じ得るガラスフィルム10の破損を効果的に抑制することが可能となる。
尚、液晶配向膜の塗布時に、図示しないセッター上に、ガラスフィルム積層体1を載置する場合は、支持ガラス12の厚みは400μm未満(例えば300μm等、ガラスフィルム10と同一の厚み)でも良い。
支持ガラス12は、ガラスフィルム10と同様、ケイ酸塩ガラス、シリカガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス等が用いられる。
支持ガラス12については、ガラスフィルム10との30〜380℃における熱膨張係数の差が、5×10-7/℃以内のガラスを使用することが好ましい。
そして、膨張率の差を抑える観点から、支持ガラス12とガラスフィルム10とは、同一の組成を有するガラスを使用することが最も好ましい。
支持ガラス12の厚みは、400μm以上であることが好ましい。支持ガラス12の厚みが400μm未満であると、支持ガラス12を単体で取り扱う場合に、強度の面で問題が生じるおそれがある。支持ガラス12の厚みは、400〜700μmであることが好ましく、500〜700μmであることが最も好ましい。
これにより、支持ガラス12でガラスフィルム10を確実に支持することが可能となるとともに、支持ガラス12からガラスフィルム10を剥離する際に生じ得るガラスフィルム10の破損を効果的に抑制することが可能となる。
尚、液晶配向膜の塗布時に、図示しないセッター上に、ガラスフィルム積層体1を載置する場合は、支持ガラス12の厚みは400μm未満(例えば300μm等、ガラスフィルム10と同一の厚み)でも良い。
本実施形態で使用されるガラスフィルム10及び支持ガラス12は、ダウンドロー法によって成形されていることが好ましく、オーバーフローダウンドロー法によって成形されていることがより好ましい。
特に、図2に示すオーバーフローダウンドロー法は、成形時にガラス板の両面が、成形部材と接触しない成形法であり、得られたガラス板の両面(透光面)には傷が生じ難く、研磨しなくても高い表面品位を得ることができる。無論、本発明に使用されるガラスフィルム10及び支持ガラス12は、フロート法やスロットダウンドロー法、ロールアウト法、アップドロー法、リドロー法等によって成形されたものであってもよい。
図2に示すオーバーフローダウンドロー法において、断面が楔型の成形体20の下端部21から流下した直後のガラスリボンGは、冷却ローラ22によって幅方向の収縮が規制されながら下方へ引き伸ばされて所定の厚みまで薄くなる。次に、前記所定厚みに達したガラスリボンGを図示しない徐冷炉(アニーラ)で徐々に冷却し、ガラスリボンGの熱歪を除き、ガラスリボンGを所定寸法に切断することにより、ガラスフィルム10及び支持ガラス12が夫々成形される。
特に、図2に示すオーバーフローダウンドロー法は、成形時にガラス板の両面が、成形部材と接触しない成形法であり、得られたガラス板の両面(透光面)には傷が生じ難く、研磨しなくても高い表面品位を得ることができる。無論、本発明に使用されるガラスフィルム10及び支持ガラス12は、フロート法やスロットダウンドロー法、ロールアウト法、アップドロー法、リドロー法等によって成形されたものであってもよい。
図2に示すオーバーフローダウンドロー法において、断面が楔型の成形体20の下端部21から流下した直後のガラスリボンGは、冷却ローラ22によって幅方向の収縮が規制されながら下方へ引き伸ばされて所定の厚みまで薄くなる。次に、前記所定厚みに達したガラスリボンGを図示しない徐冷炉(アニーラ)で徐々に冷却し、ガラスリボンGの熱歪を除き、ガラスリボンGを所定寸法に切断することにより、ガラスフィルム10及び支持ガラス12が夫々成形される。
以下、支持体11として支持ガラス12を採用した実施形態について、説明をする。支持ガラス12の材質に起因した特有の説明箇所以外の部分については、適宜支持ガラス12を支持体11と読み替え可能とする。
図1に示すように、ガラスフィルム10には、接触面10aと有効面10bを設定している。
接触面10aは、支持ガラス12と積層するときに、該支持ガラス12と相対し接触する側の面である。
また、有効面10bは、接触面10aとは反対側の面であって、素子の形成等の製造関連処理が施される側の面である。
さらに、ここでの図示は省略しているが、ガラスフィルム10の周縁部には、面取り部が形成されている。当該面取り部については、後段で詳述する。
接触面10aは、支持ガラス12と積層するときに、該支持ガラス12と相対し接触する側の面である。
また、有効面10bは、接触面10aとは反対側の面であって、素子の形成等の製造関連処理が施される側の面である。
さらに、ここでの図示は省略しているが、ガラスフィルム10の周縁部には、面取り部が形成されている。当該面取り部については、後段で詳述する。
また、図1に示すように、支持ガラス12には、接触面12aと搬送面12bを設定している。
接触面12aは、ガラスフィルム10と積層するときに、該ガラスフィルム10と相対し接触する側の面である。
また、搬送面12bは、接触面12aとは反対側の面であって、ガラスフィルム積層体1が搬送ローラ上を搬送されるときに、該搬送ローラに接する側の面である。
接触面12aは、ガラスフィルム10と積層するときに、該ガラスフィルム10と相対し接触する側の面である。
また、搬送面12bは、接触面12aとは反対側の面であって、ガラスフィルム積層体1が搬送ローラ上を搬送されるときに、該搬送ローラに接する側の面である。
図1では、支持ガラス12上に略同一面積のガラスフィルム10が積層されているが、支持ガラス12がガラスフィルム10から食み出すように積層されていてもよい。
この場合、支持ガラス12のガラスフィルム10からの食み出し量は、0.5〜10mmであることが好ましく、0.5〜1mmであることがより好ましい。
支持ガラス12の食み出し量を少なくすることで、ガラスフィルム10の有効面10bの面積をより広く確保することができる。
また、ガラスフィルム積層体1においては、4辺全てにおいて、支持ガラス12がガラスフィルム10から食み出していることが好ましい。
この場合、支持ガラス12のガラスフィルム10からの食み出し量は、0.5〜10mmであることが好ましく、0.5〜1mmであることがより好ましい。
支持ガラス12の食み出し量を少なくすることで、ガラスフィルム10の有効面10bの面積をより広く確保することができる。
また、ガラスフィルム積層体1においては、4辺全てにおいて、支持ガラス12がガラスフィルム10から食み出していることが好ましい。
また、支持ガラス12上にガラスフィルム10を積層する工程は、減圧下で行っても良い。これにより、仮に積層時に気泡が発生したとしても、それ以降の減圧、真空工程にて気泡が増大し、結果として真空工程内でのガラス破損などの不具合を防止することができる。
ガラスフィルム10の接触面10aと、支持ガラス12の接触面12aの表面粗さRaが2.0nm以下であることが好ましい。これにより、ガラスフィルムと支持ガラスとが滑らかな表面同士で接触するため密着性が良く、接着剤を使用しなくてもガラスフィルムと支持ガラスとを強固に安定して積層させることが可能となる。
ガラスフィルム10と支持ガラス12とを接着剤無しで強固に積層するためには、本発明において使用するガラスフィルム10及び支持ガラス12の夫々の接触面10a・12aの表面粗さRaは、夫々1.0nm以下であることが好ましく、0.5nm以下であることがより好ましく、0.2nm以下であることが最も好ましい。
本実施形態では、ガラスフィルム10と支持ガラス12の相互に接触する側の面の表面粗さRaを夫々2.0nm以下としており、第1の工程では、相互に接触する側の面の表面粗さRaが夫々2.0nm以下であるガラスフィルム10と支持ガラス12とを積層して、ガラスフィルム10を支持ガラス12に対して強固に固定することにより、ガラスフィルム積層体1が作製される。
ガラスフィルム10と支持ガラス12とを接着剤無しで強固に積層するためには、本発明において使用するガラスフィルム10及び支持ガラス12の夫々の接触面10a・12aの表面粗さRaは、夫々1.0nm以下であることが好ましく、0.5nm以下であることがより好ましく、0.2nm以下であることが最も好ましい。
本実施形態では、ガラスフィルム10と支持ガラス12の相互に接触する側の面の表面粗さRaを夫々2.0nm以下としており、第1の工程では、相互に接触する側の面の表面粗さRaが夫々2.0nm以下であるガラスフィルム10と支持ガラス12とを積層して、ガラスフィルム10を支持ガラス12に対して強固に固定することにより、ガラスフィルム積層体1が作製される。
ガラスフィルム10と支持ガラス12の各接触面10a・12aの表面粗さRaが2.0nm以下となるように平滑化すると、これらの2つの平滑なガラス基板を密着させた場合にガラス基板同士が接着剤なしに剥離可能な程度に固着してガラスフィルム積層体1となる。この現象は次のメカニズムによると推察される。
図3(a)に示すように、ガラスフィルム10の表面(接触面10a)と支持ガラス12の表面(接触面12a)に形成された水酸基同士の水素結合により引き付けあうと考えられる。あるいは、図3(b)のようにガラスフィルム10と支持ガラス12の界面13に存在する水分子を介在して水素結合が形成されることによりガラスフィルム10と支持ガラス12とが互いに固着することもあると考えられている。
図3(a)に示すように、ガラスフィルム10の表面(接触面10a)と支持ガラス12の表面(接触面12a)に形成された水酸基同士の水素結合により引き付けあうと考えられる。あるいは、図3(b)のようにガラスフィルム10と支持ガラス12の界面13に存在する水分子を介在して水素結合が形成されることによりガラスフィルム10と支持ガラス12とが互いに固着することもあると考えられている。
尚、本実施形態では、支持ガラス12上にガラスフィルム10を直接積層しているが、図4に示す通り、ガラスフィルム10と支持ガラス12との間に、樹脂層14を使用して積層させてもよい。ガラスフィルム10は最後に剥離されるため、樹脂層14には、微粘着性のものを使用することが好ましい。樹脂層14には、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、ナイロン、セロファン、シリコーン樹脂等を使用することができ、樹脂層14は、材質自身に粘着性を有している場合については基材のみを使用してもよく、基材の両面に別途粘着剤を塗布したものを使用しても良く、基材無しで粘着層のみであっても良い。
一方、ガラスフィルム10の有効面10bの表面粗さや、支持ガラス12の搬送面12bの表面粗さは特には限定されない。
即ち、本実施形態に係るガラスフィルム積層体1においては、支持体11として、支持ガラス12を使用している。
このような構成により、ガラスフィルム10と支持ガラス12との熱膨張係数を合わせやすく、製造関連処理の際に熱処理を行ったとしても、熱反りや割れ等が生じにくいガラスフィルム積層体1とすることが可能となる。
このような構成により、ガラスフィルム10と支持ガラス12との熱膨張係数を合わせやすく、製造関連処理の際に熱処理を行ったとしても、熱反りや割れ等が生じにくいガラスフィルム積層体1とすることが可能となる。
また、本実施形態に係るガラスフィルム積層体1においては、支持ガラス12にガラスフィルム10が直接積層され、ガラスフィルム10と支持ガラス12とが互いに接触する夫々の接触面10a・12aの表面粗さRaが、いずれも2.0nm以下である。
このような構成により、ガラスフィルム10と支持ガラス12とが滑らかな表面同士で接触するため密着性が良く、接着剤を使用しなくてもガラスフィルム10と支持ガラス12とを強固に安定して積層させることが可能となる。
このような構成により、ガラスフィルム10と支持ガラス12とが滑らかな表面同士で接触するため密着性が良く、接着剤を使用しなくてもガラスフィルム10と支持ガラス12とを強固に安定して積層させることが可能となる。
次に、本発明の一実施形態に係るガラスフィルム積層体1における面取り部の形成状況について、図5、図6を用いて説明をする。
図5(a)(b)に示す如く、本実施形態に係るガラスフィルム積層体1では、ラビング布の摩耗を防止するために、摩耗の要因となるガラスフィルム10のエッジ部(周縁部)に面取り部15を形成している。
面取り部15は、ガラスフィルム10に対して、その周縁部を研削等の手法によって面取りをして形成する。面取り部15の形成方法としては、研磨砥石や研削砥石、研磨テープ等を使用した機械的な面取り方法や、フッ酸等を使用することでの化学的な面取り方法、バーナーやレーザー照射等による熱的な面取り方法を使用することができる。
図5(a)(b)に示す如く、本実施形態に係るガラスフィルム積層体1では、ラビング布の摩耗を防止するために、摩耗の要因となるガラスフィルム10のエッジ部(周縁部)に面取り部15を形成している。
面取り部15は、ガラスフィルム10に対して、その周縁部を研削等の手法によって面取りをして形成する。面取り部15の形成方法としては、研磨砥石や研削砥石、研磨テープ等を使用した機械的な面取り方法や、フッ酸等を使用することでの化学的な面取り方法、バーナーやレーザー照射等による熱的な面取り方法を使用することができる。
また面取り部15は、図5(a)に示すようなC面取り(面取り角度が45度)の態様や、図5(b)に示すようなR面取りの態様を採用することができる。
尚、面取り部15は、C面取りやR面取りの態様に限定されず、C面取りとR面取りを組み合わせた態様や、面取り角度を45度以外とした態様等、種々の態様を採用することができる。
尚、面取り部15は、C面取りやR面取りの態様に限定されず、C面取りとR面取りを組み合わせた態様や、面取り角度を45度以外とした態様等、種々の態様を採用することができる。
また、ガラスフィルム積層体1における面取り部15は、ガラスフィルム10の有効面10b側にのみ形成する構成としている。
さらに、本実施形態に係るガラスフィルム積層体1では、図5(a)(b)(c)に示すように、ガラスフィルム10のスクライブ面16側を有効面10bとして選択し、スクライブ面16側の周縁部に面取り部15を形成するのが好ましい。
尚、ここで言う「スクライブ面」とは、割断するための割断線(スクライブ線)が形成され、スクライブ線に沿って割断されたガラスフィルムにおける、前記スクライブ線が形成された側の面のことを意味する。
尚、ここで言う「スクライブ面」とは、割断するための割断線(スクライブ線)が形成され、スクライブ線に沿って割断されたガラスフィルムにおける、前記スクライブ線が形成された側の面のことを意味する。
図6(a)には、本発明の一実施形態に係るガラスフィルム積層体として、面取り部15を、ガラスフィルム10の有効面10b側にのみ形成したガラスフィルム積層体1aを示している。
但し、ガラスフィルム積層体1aでは、ガラスフィルム10のスクライブ面16側を接触面10aに選択しており、この点で、図5(a)(b)(c)に示すガラスフィルム積層体1と相違している。
但し、ガラスフィルム積層体1aでは、ガラスフィルム10のスクライブ面16側を接触面10aに選択しており、この点で、図5(a)(b)(c)に示すガラスフィルム積層体1と相違している。
ガラスフィルム積層体1aでは、図6(a)に示すように、ガラスフィルム10におけるスクライブ面16の端部に形成されているスクライブ跡に、有効面10bに対して加工処理や洗浄処理等を行う際に用いられる薬液等が浸透することにより、ガラスフィルム10と支持ガラス12の界面13に薬液等の浸透部17が形成されている。このように、ガラスフィルム10と支持ガラス12の界面13に浸透部17が形成されると、浸透部17の薬液等によってガラスフィルム10と支持ガラス12が固着してしまうため、ガラスフィルム10の剥離時において、ガラスフィルム10に破損が生じる可能性がある。
即ち、ガラスフィルム積層体1aでは、面取り部15によってラビング布の摩耗を防止することは可能であるが、ガラスフィルム10の剥離時において、ガラスフィルム10に破損が生じる可能性がある。このため、ガラスフィルム積層体1aよりも図5(a)に示すガラスフィルム積層体1のほうが、より好ましい態様であると言える。
即ち、ガラスフィルム積層体1aでは、面取り部15によってラビング布の摩耗を防止することは可能であるが、ガラスフィルム10の剥離時において、ガラスフィルム10に破損が生じる可能性がある。このため、ガラスフィルム積層体1aよりも図5(a)に示すガラスフィルム積層体1のほうが、より好ましい態様であると言える。
即ち、本実施形態に係るガラスフィルム積層体1において、ガラスフィルム10は、スクライブ線が形成されるとともに、スクライブ線に沿って割断されており、スクライブ線が形成された側の面であるスクライブ面16を、有効面10bとして選択している。
このような構成によれば、ガラスフィルム10の下面に薬液等が浸透するのを防止できる。これにより、薬液によってガラスフィルム10と支持体11が局所的に固着することを防止して、ひいては、剥離時におけるガラスフィルム10の破損を防止することができる。
このような構成によれば、ガラスフィルム10の下面に薬液等が浸透するのを防止できる。これにより、薬液によってガラスフィルム10と支持体11が局所的に固着することを防止して、ひいては、剥離時におけるガラスフィルム10の破損を防止することができる。
また、図6(b)には、面取り部15を接触面10a側に形成したガラスフィルム積層体1bを例示している。
ガラスフィルム積層体1bでは、面取り部15に有効面10bに対して加工処理や洗浄処理等を行う際に用いられる薬液等が浸透することによって、ガラスフィルム10と支持ガラス12の界面13に薬液等の浸透部17が形成されており、浸透部17においてガラスフィルム10と支持ガラス12が固着してしまうため、ガラスフィルム10の剥離時において、ガラスフィルム10に破損が生じる可能性が高くなっている。また、この図6(b)に示す態様では、面取り部15によってラビング布の摩耗を防止することもできない。
このため、本実施形態に係るガラスフィルム積層体1・1aには、図6(b)に示すような面取り部15を接触面10a側に形成する態様のガラスフィルム積層体1bや、ガラスフィルム10の接触面10aと有効面10bの両方に面取り部15・15を形成する態様等は含まれない。
ガラスフィルム積層体1bでは、面取り部15に有効面10bに対して加工処理や洗浄処理等を行う際に用いられる薬液等が浸透することによって、ガラスフィルム10と支持ガラス12の界面13に薬液等の浸透部17が形成されており、浸透部17においてガラスフィルム10と支持ガラス12が固着してしまうため、ガラスフィルム10の剥離時において、ガラスフィルム10に破損が生じる可能性が高くなっている。また、この図6(b)に示す態様では、面取り部15によってラビング布の摩耗を防止することもできない。
このため、本実施形態に係るガラスフィルム積層体1・1aには、図6(b)に示すような面取り部15を接触面10a側に形成する態様のガラスフィルム積層体1bや、ガラスフィルム10の接触面10aと有効面10bの両方に面取り部15・15を形成する態様等は含まれない。
即ち、本実施形態に係るガラスフィルム積層体1は、支持体11にガラスフィルム10を積層して作製されるものであって、ガラスフィルム10の支持体11との接触面10a側とは反対側の面である有効面10b側のみにおいて、ガラスフィルム10の外周縁に面取り部15を備えている。
またさらに、本実施形態に係るガラスフィルム積層体1では、面取り部15の面取り量を、ガラスフィルム10の厚みの50%以下とする構成が好ましい。
図5(c)に示す如く、ガラスフィルム積層体1では、面取り部15の面取り量Hを、ガラスフィルム10の厚みdの50%以下としている。
図5(c)に示す如く、ガラスフィルム積層体1では、面取り部15の面取り量Hを、ガラスフィルム10の厚みdの50%以下としている。
一方、図6(c)に示すガラスフィルム積層体1cでは、ガラスフィルム積層体1と同様に、面取り部15は、ガラスフィルム10の有効面10b側にのみ形成する構成としている。
また、ガラスフィルム積層体1cでは、ガラスフィルム積層体1と同様に、ガラスフィルム10のスクライブ面16側を有効面10bに選択している。
しかしながら、ガラスフィルム積層体1cでは、面取り部15の面取り量Hが、ガラスフィルム10の厚みdの50%を超えており、この点で、ガラスフィルム積層体1と相違している。
また、ガラスフィルム積層体1cでは、ガラスフィルム積層体1と同様に、ガラスフィルム10のスクライブ面16側を有効面10bに選択している。
しかしながら、ガラスフィルム積層体1cでは、面取り部15の面取り量Hが、ガラスフィルム10の厚みdの50%を超えており、この点で、ガラスフィルム積層体1と相違している。
この場合、ガラスフィルム10を支持ガラス12から剥離するときに、面取り部15に作用する曲げ応力が一部引張方向に作用することとなるため、曲げ応力によって、面取り部15に存在する微小なチッピング等を起点として破損が生じるおそれがある。
このような構成のガラスフィルム積層体1cでは、面取り部15によってラビング布の摩耗を防止することはできるが、ガラスフィルム10の剥離時において、ガラスフィルム10に破損が生じる可能性がある。
このため、ガラスフィルム積層体1cよりも図5(c)に示すガラスフィルム積層体1のほうが、より好ましい態様であると言える。
このため、ガラスフィルム積層体1cよりも図5(c)に示すガラスフィルム積層体1のほうが、より好ましい態様であると言える。
ガラスフィルム積層体1では、ガラスフィルム10を支持ガラス12から剥離するときに、面取り部15に作用する曲げ応力が圧縮方向に作用することとなるため、曲げ応力によって、面取り部15に存在する微小なチッピング等に起因して破損が生じるのを抑制することができる。
尚、面取り部15の表面粗さが小さければ、ラビング布の摩耗低減効果や、チッピングに起因する破損の防止効果が高まるので、面取り部15の表面粗さは極力小さくすることが好ましい。
尚、面取り部15の表面粗さが小さければ、ラビング布の摩耗低減効果や、チッピングに起因する破損の防止効果が高まるので、面取り部15の表面粗さは極力小さくすることが好ましい。
即ち、本実施形態に係るガラスフィルム積層体1において、面取り部15における面取り量Hは、ガラスフィルム10の厚みdの50%以下(即ち、H≦d/2)である。
このような構成によれば、ガラスフィルム10と支持体11を分離するときに、ガラスフィルム10が破損するのを防止できる。
このような構成によれば、ガラスフィルム10と支持体11を分離するときに、ガラスフィルム10が破損するのを防止できる。
次に、本発明の一実施形態に係る液晶パネルの製造方法について、図7、図8を用いて説明をする。
本実施形態に係る液晶パネル3の製造方法では、ガラスフィルム積層体1は、図7に示すように、第1の工程において、ガラスフィルム10と支持体11とを積層することにより作製される。尚、本実施形態では、ガラスフィルム10上に液晶パネル3が形成された態様のガラスフィルム積層体1を、支持ガラス付液晶パネル4と呼ぶ。言い換えれば、支持ガラス付液晶パネル4から支持ガラス12を剥離・除去したものが液晶パネル3(図7参照)である。
本実施形態に係る液晶パネル3の製造方法では、ガラスフィルム積層体1は、図7に示すように、第1の工程において、ガラスフィルム10と支持体11とを積層することにより作製される。尚、本実施形態では、ガラスフィルム10上に液晶パネル3が形成された態様のガラスフィルム積層体1を、支持ガラス付液晶パネル4と呼ぶ。言い換えれば、支持ガラス付液晶パネル4から支持ガラス12を剥離・除去したものが液晶パネル3(図7参照)である。
ガラスフィルム積層体1には、第2の工程において、ガラスフィルム10上にポリイミド材料からなる液晶配向膜31が塗布される。
本実施形態に係る液晶パネル3の製造方法の第3の工程では、図7に示す通り、支持ガラス付液晶パネル4を作製する際に、ガラスフィルム10の液晶配向膜31をラビングローラ5で一定方向に擦って、液晶分子を所定の方向に整列させる。
ラビングローラ5は、再生セルロース繊維等で構成され導電処理が施された布材をロール面に備えるロール状の部材であり、ローラ軸回りに回転可能に構成され、所定の方向に回転しながら、液晶配向膜31を一定方向に擦ることができるように構成されている。
液晶配向膜31は、ラビングローラ5で一定方向に擦られることで、ポリイミド材料の分子が一定方向に配向される。
このようにラビングローラ5は、再生セルロース繊維等からなるロール面を備えているため、液晶配向膜31をラビングする際の摩擦力がガラスフィルム10のエッジ部等で局部的に過大になると、その過大になった部位の繊維が摩耗して千切れるという性質を有する。
ラビングローラ5は、再生セルロース繊維等で構成され導電処理が施された布材をロール面に備えるロール状の部材であり、ローラ軸回りに回転可能に構成され、所定の方向に回転しながら、液晶配向膜31を一定方向に擦ることができるように構成されている。
液晶配向膜31は、ラビングローラ5で一定方向に擦られることで、ポリイミド材料の分子が一定方向に配向される。
このようにラビングローラ5は、再生セルロース繊維等からなるロール面を備えているため、液晶配向膜31をラビングする際の摩擦力がガラスフィルム10のエッジ部等で局部的に過大になると、その過大になった部位の繊維が摩耗して千切れるという性質を有する。
本実施形態に係る液晶パネル3の製造方法において、面取り部15の形成は、第3の工程(すなわちラビング工程)が行われる前までに行われればよく、第1の工程より前であってもよく、第1の工程と第2の工程の間で行われてもよい。言い換えれば、ガラスフィルム10の状態で面取り部15を形成した後に、第1の工程を行うことで、支持ガラス12上に面取り部15が形成されたガラスフィルム10を積層してもよい。この場合、ガラスフィルム10に面取り部15を容易に作製することができる。また、第1の工程後のガラスフィルム積層体1を作製した後に、支持ガラス12上に積層されたガラスフィルム10のみを面取りすることで、面取り部15を形成しても良い。この場合、面取りの際に発生するガラス粉が、積層時における気泡の原因となることを防止することができる。
このように、ガラスフィルム10の有効面10b側に面取り部15を形成することによって、ラビング工程の際にラビングローラ5とガラスフィルム10のエッジ部との間で生じる摩擦力が過大になるのを防止することができ、これにより、ラビングローラ5を構成するラビング布が摩耗して千切れるのを抑制することができる。
さらに第3の工程では、図8に示すように、ラビングすることで配向された液晶配向膜31を、カラーフィルター側ガラス基板6で封止するとともに液晶の注入(図示せず)等を施して、ガラスフィルム10上に液晶素子32を形成する。
尚、図8に示す形態では、カラーフィルター側ガラス基板6とガラスフィルム10とを直接接着しているが、適宜公知のガラスフリットやスペーサ等を使用してカラーフィルター側ガラス基板6とガラスフィルム10とを接着しても良い。また、図7、図8に示す形態では、カラーフィルター側ガラス基板6にも、支持ガラス12(支持体11)を使用している。また、本実施形態で使用するカラーフィルター側ガラス基板6と支持ガラス12(支持体11)とを積層したガラスフィルム積層体も、本発明のガラスフィルム積層体1と同様の構成を有している。
尚、図8に示す形態では、カラーフィルター側ガラス基板6とガラスフィルム10とを直接接着しているが、適宜公知のガラスフリットやスペーサ等を使用してカラーフィルター側ガラス基板6とガラスフィルム10とを接着しても良い。また、図7、図8に示す形態では、カラーフィルター側ガラス基板6にも、支持ガラス12(支持体11)を使用している。また、本実施形態で使用するカラーフィルター側ガラス基板6と支持ガラス12(支持体11)とを積層したガラスフィルム積層体も、本発明のガラスフィルム積層体1と同様の構成を有している。
液晶素子32の封止に用いる基板としては、前述のガラスフィルム10と同様、ケイ酸塩ガラス、シリカガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス等からなるカラーフィルター側ガラス基板6が用いられる。
カラーフィルター側ガラス基板6については、ガラスフィルム10との30〜380℃における熱膨張係数の差が、5×10-7/℃以内のガラスを使用することが好ましい。
これにより、作製された液晶パネル3の周辺環境の温度が変化したとしても、膨張率の差による熱反りやガラスフィルム10及びカラーフィルター側ガラス基板6の割れ等が生じ難く、破損し難い液晶パネル3とすることが可能となる。
そして、膨張率の差を抑える観点から、カラーフィルター側ガラス基板6とガラスフィルム10とは、同一の組成を有するガラスを使用することが最も好ましい。
これにより、作製された液晶パネル3の周辺環境の温度が変化したとしても、膨張率の差による熱反りやガラスフィルム10及びカラーフィルター側ガラス基板6の割れ等が生じ難く、破損し難い液晶パネル3とすることが可能となる。
そして、膨張率の差を抑える観点から、カラーフィルター側ガラス基板6とガラスフィルム10とは、同一の組成を有するガラスを使用することが最も好ましい。
カラーフィルター側ガラス基板6の厚みは、好ましくは300μm以下、より好ましくは5〜200μm、最も好ましくは5〜100μmである。これによりカラーフィルター側ガラス基板6の厚みをより薄くして、適切な可撓性を付与することができる。カラーフィルター側ガラス基板6の厚みが5μm未満であると、カラーフィルター側ガラス基板6の強度が不足がちになるおそれがある。
図7に示すように、本実施形態に係る液晶パネル3の製造方法では、第4の工程において、支持ガラス付液晶パネル4の支持ガラス12とガラスフィルム10を剥離して、液晶素子32が形成された態様のガラスフィルム10である液晶パネル3が作製される。
本実施形態に係る液晶パネル3の製造方法の第4の工程は、支持ガラス付液晶パネル4を液晶パネル3(ガラスフィルム10)と支持ガラス12に分離する工程である。
例えば、支持ガラス12から液晶パネル3を剥離するときには、ガラスフィルム10と支持ガラス12との界面13に楔体(図示せず)を挿入しながら、ガラスフィルム10の端部を支持ガラス12から離間する方向に引っ張ることで、剥離することができる。また、カラーフィルター側ガラス基板6にも支持ガラス12が存在する場合については、これと同様の方法で支持ガラス12とカラーフィルター側ガラス基板6とを剥離することができる。
例えば、支持ガラス12から液晶パネル3を剥離するときには、ガラスフィルム10と支持ガラス12との界面13に楔体(図示せず)を挿入しながら、ガラスフィルム10の端部を支持ガラス12から離間する方向に引っ張ることで、剥離することができる。また、カラーフィルター側ガラス基板6にも支持ガラス12が存在する場合については、これと同様の方法で支持ガラス12とカラーフィルター側ガラス基板6とを剥離することができる。
このように、本実施形態に係る液晶パネル3の製造方法は、支持体11たる支持ガラス12上にガラスフィルム10を積層してガラスフィルム積層体1を作製する第1の工程と、ガラスフィルム10の表面に液晶配向膜31を形成する第2の工程と、液晶配向膜31の表面をラビングローラ5で一定方向に擦るラビング工程を含み、ガラスフィルム積層体1におけるガラスフィルム10の表面に液晶素子32を形成して、支持体付液晶パネルたる支持ガラス付液晶パネル4を作製する第3の工程と、支持ガラス付液晶パネル4から支持ガラス12を剥離して液晶パネル3を作製する第4の工程と、を有するものであって、第2の工程より前に、ガラスフィルム10の支持ガラス12の接触面10a側とは反対側の面である有効面10b側のみにおいて、ガラスフィルム10の外周縁に面取り部15を形成する構成としている。
そして、このような構成により、ガラスフィルム10を液晶パネル用基板に使用する場合において、ラビングローラ5の摩耗を抑制することができる。
これにより、ガラスフィルム積層体1を用いて液晶パネル3を作製する場合において、光点不良の発生を抑制することができる。
これにより、ガラスフィルム積層体1を用いて液晶パネル3を作製する場合において、光点不良の発生を抑制することができる。
次に、本発明の一実施形態に係るガラスフィルム積層体を用いて、液晶パネルを製造した場合における不良の発生状況について、図9を用いて説明をする。
図9は、面取り部の有無、面取り量、面取り部の形成状況、有効面の設定状況、の各条件を変えて、ガラスフィルムから液晶パネルを製造した場合における、各条件での不具合の発生件数をまとめたものである。
図9は、面取り部の有無、面取り量、面取り部の形成状況、有効面の設定状況、の各条件を変えて、ガラスフィルムから液晶パネルを製造した場合における、各条件での不具合の発生件数をまとめたものである。
尚、以下に示す各実施例および比較例では、ガラスフィルムおよび支持ガラスとして日本電気硝子株式会社製の無アルカリガラス(製品名:OA−10G)を使用している。
また、ガラスフィルムは、サイズ368×468、厚み0.2tのものを使用し、支持ガラスは、サイズ370×470、厚み0.5tのものを使用している。
また、ガラスフィルムは、サイズ368×468、厚み0.2tのものを使用し、支持ガラスは、サイズ370×470、厚み0.5tのものを使用している。
実施例1〜実施例3に係る各ガラスフィルム積層体は、本発明に係るガラスフィルム積層体に該当するものであり、ガラスフィルムの周縁部に面取り部を形成している。
面取り部は、#2000番の円盤砥石により、角度が45度となるようにC面取りをした。
面取り部は、#2000番の円盤砥石により、角度が45度となるようにC面取りをした。
一方、比較例1に係るガラスフィルム積層体は、ガラスフィルムの周縁部に面取り部を形成しておらず、本発明に係るガラスフィルム積層体に該当しないものである。
また、比較例1に係るガラスフィルム積層体では、ガラスフィルムの有効面にスクライブ面を選択している。
また、比較例1に係るガラスフィルム積層体では、ガラスフィルムの有効面にスクライブ面を選択している。
実施例1に係るガラスフィルム積層体は、ガラスフィルムの有効面にスクライブ面を選択して、その有効面側の周縁部に面取り部を形成しており、また面取り量を、ガラスフィルムの厚み(200μm)の50%以下の量である90μmとしている。
尚、実施例1に係るガラスフィルム積層体は、前述したガラスフィルム積層体1に対応している。
尚、実施例1に係るガラスフィルム積層体は、前述したガラスフィルム積層体1に対応している。
実施例2に係るガラスフィルム積層体は、ガラスフィルムの有効面にスクライブ面と反対側の面を選択して、その有効面側の周縁部に面取り部を形成しており、また面取り量を、ガラスフィルムの厚みの50%以下の量である90μmとしている。そして、実施例2に係る各ガラスフィルム積層体では、スクライブ面が接触面として選択されている。
尚、実施例2に係るガラスフィルム積層体は、前述したガラスフィルム積層体1aに対応している。
尚、実施例2に係るガラスフィルム積層体は、前述したガラスフィルム積層体1aに対応している。
実施例3に係るガラスフィルム積層体は、ガラスフィルムの有効面にスクライブ面を選択して、その有効面側の周縁部に面取り部を形成しており、また面取り量を、ガラスフィルムの厚みの50%を超える量である110μmとしている。
尚、実施例3に係るガラスフィルム積層体は、前述したガラスフィルム積層体1cに対応している。
尚、実施例3に係るガラスフィルム積層体は、前述したガラスフィルム積層体1cに対応している。
そして、実施例1〜実施例3および比較例1に係る各ガラスフィルム積層体について、サンプルをそれぞれ20個用意し、液晶ディスプレイの製造工程に導入し、ガラスフィルム積層体の界面に薬液の浸透が生じるかどうか、および、ラビング工程におけるラビング布の発塵が生じるかどうかを確認した。
また、それぞれ20個のサンプルについて、ガラスフィルムを支持ガラスから剥離するときに、ガラスフィルムに破損が生じるかどうかを確認した。
また、それぞれ20個のサンプルについて、ガラスフィルムを支持ガラスから剥離するときに、ガラスフィルムに破損が生じるかどうかを確認した。
図9に示す実験結果によると、比較例1に係るガラスフィルム積層体では、「ラビングによる発塵」が、20個のサンプル全てで生じる結果となった。
一方、図9に示す実験結果によると、実施例1に係るガラスフィルム積層体では、20個のサンプル全てにおいて、「剥離時の破損」、「ラビングによる発塵」、「薬液浸透による破損」のいずれの不具合も生じなかった。
また、実施例2に係るガラスフィルム積層体では、「ラビングによる発塵」は、20個のサンプル全てで生じなかったが、「剥離時の破損」が20個のサンプルのうち2個において生じ、「薬液浸透による破損」が20個のサンプルのうち5個で生じる結果となった。
さらに、実施例3に係るガラスフィルム積層体では、「ラビングによる発塵」および「薬液浸透による破損」は、20個のサンプル全てで生じなかったが、「剥離時の破損」が20個のサンプルのうち5個で生じる結果となった。
即ち、本実験結果によれば、実施例1〜実施例3に係る各ガラスフィルム積層体(即ち、各ガラスフィルム積層体1)では、「ラビングによる発塵」を確実に防止できていた。
即ち、ガラスフィルムの有効面側の周縁部に面取り部を設けることで、ラビング工程におけるラビング布の発塵を効果的に抑制することができることが確認できた。
即ち、ガラスフィルムの有効面側の周縁部に面取り部を設けることで、ラビング工程におけるラビング布の発塵を効果的に抑制することができることが確認できた。
また、本実験結果によれば、実施例1に係るガラスフィルム積層体(即ち、ガラスフィルム積層体1)では、「薬液浸透による破損」と「剥離時の破損」を確実に防止することができていた。
即ち、ガラスフィルムの有効面にスクライブ面を選択するとともに、面取り量をガラスフィルムの厚みの50%以下とすることで、剥離時における破損を効果的に抑制し、ガラスフィルムの歩留まり向上を実現できることが確認できた。
即ち、ガラスフィルムの有効面にスクライブ面を選択するとともに、面取り量をガラスフィルムの厚みの50%以下とすることで、剥離時における破損を効果的に抑制し、ガラスフィルムの歩留まり向上を実現できることが確認できた。
1 ガラスフィルム積層体
3 液晶パネル
4 支持ガラス付液晶パネル
10 ガラスフィルム
10a 接触面
10b 有効面
11 支持体
12 支持ガラス
12a 接触面
15 面取り部
16 スクライブ面
3 液晶パネル
4 支持ガラス付液晶パネル
10 ガラスフィルム
10a 接触面
10b 有効面
11 支持体
12 支持ガラス
12a 接触面
15 面取り部
16 スクライブ面
Claims (8)
- 支持体にガラスフィルムを積層して作製されるガラスフィルム積層体であって、
前記ガラスフィルムの前記支持体との接触面側とは反対側の面である有効面側のみにおいて、前記ガラスフィルムの外周縁に面取り部を備える、
ことを特徴とするガラスフィルム積層体。 - 前記面取り部における面取りの量は、
前記ガラスフィルムの厚みの50%以下である、
ことを特徴とする請求項1に記載のガラスフィルム積層体。 - 前記ガラスフィルムは、
スクライブ線が形成されるとともに、前記スクライブ線に沿って割断されており、
前記スクライブ線が形成された側の面を、
前記有効面として選択する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガラスフィルム積層体。 - 前記支持体は、支持ガラスである、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のガラスフィルム積層体。 - 前記支持ガラスに前記ガラスフィルムが直接積層され、
前記ガラスフィルムと前記支持ガラスとが互いに接触する夫々の接触面の表面粗さRaが、いずれも2.0nm以下である、
ことを特徴とする請求項4に記載のガラスフィルム積層体。 - 支持体上にガラスフィルムを積層してガラスフィルム積層体を作製する第1の工程と、
前記ガラスフィルムの表面に液晶配向膜を形成する第2の工程と、
前記液晶配向膜の表面をラビングローラで一定方向に擦るラビング工程を含み、前記ガラスフィルム積層体における前記ガラスフィルムの表面に液晶素子を形成して、支持体付液晶パネルを作製する第3の工程と、
前記支持体付液晶パネルから前記支持体を剥離して液晶パネルを作製する第4の工程と、
を有する液晶パネルの製造方法であって、
前記第2の工程より前に、
前記ガラスフィルムの前記支持体との接触面側とは反対側の面である有効面側のみにおいて、前記ガラスフィルムの外周縁に面取り部を形成する、
ことを特徴とする液晶パネルの製造方法。 - 前記面取り部における面取りの量は、
前記ガラスフィルムの厚みの50%以下である、
ことを特徴とする請求項6に記載の液晶パネルの製造方法。 - 前記ガラスフィルムは、
スクライブ線が形成され、該スクライブ線に沿って割断されたものであり、
前記スクライブ線が形成された側の面を、
前記有効面として選択する、
ことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の液晶パネルの製造方法。
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