JP2015092476A - 非水電解液、リチウムイオン二次電池用電解液、及び非水電解液電池 - Google Patents

非水電解液、リチウムイオン二次電池用電解液、及び非水電解液電池 Download PDF

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Abstract

【課題】高電圧駆動の電池に用いた場合であっても長期の充放電サイクルにおいて電解液の分解が抑制された非水二次電池を実現する非水電解液、リチウムイオン二次電池用電解液、及び前記非水電解液又は前記リチウムイオン二次電池用電解液を含む非水電解液電池の提供。【解決手段】不飽和結合含有カーボネート化合物と、該不飽和結合含有カーボネート化合物100質量%に対して0.05〜1質量%の有機含塩素化合物と、無機酸、有機酸、酸アミド、及びアミンから選ばれる一種以上の化合物の有する水素原子の一つ以上を珪素含有官能基で置換した含珪素化合物と、リチウム塩とを含む、非水電解液。【選択図】なし

Description

本発明は、非水電解液、リチウムイオン二次電池用電解液、及び前記非水電解液又は前記リチウムイオン二次電池用電解液を含む非水電解液電池に関する。
近年の電子技術の発展及び環境技術への関心の高まりに伴い、様々な電気化学デバイスが開発されている。特に、省エネルギー化を目的とした電気化学デバイス開発に対する要請が強く、省エネルギー化に貢献できる電気化学デバイスに対する期待はますます高くなっている。このような電気化学デバイスとしては、例えば、発電デバイスとして太陽電池が挙げられ、蓄電デバイスとして、二次電池、キャパシタ及びコンデンサ等が挙げられる。蓄電デバイスの代表例であるリチウムイオン二次電池は、従来、主に携帯機器用充電池として使用されていたが、近年では、ハイブリッド自動車及び電気自動車用電池としての使用も期待されている。
リチウムイオン二次電池は、一般に、リチウムを吸蔵及び放出可能な活物質を主体として構成された正極と負極とがセパレータを介して配された構成を有する。リチウムイオン二次電池の正極は、正極活物質としてのLiCoO2、LiNiO2又はLiMn24等と、導電剤としてのカーボンブラック又は黒鉛等と、バインダーとしてのポリフッ化ビニリデン、ラテックス又はゴム等と、が混合された正極合剤が、アルミニウム等からなる正極集電体上に被覆されて形成される。また、負極は、負極活物質としてのコークス又は黒鉛等と、バインダーとしてのポリフッ化ビニリデン、ラテックス又はゴム等と、が混合された負極合剤が、銅等からなる負極集電体上に被覆されて形成される。さらに、セパレータは、多孔性ポリオレフィン等により形成され、その厚さは数μmから数百μmと非常に薄い。正極、負極、及びセパレータは、電池内で電解液に浸漬されている。電解液としては、例えば、LiPF6又はLiBF4のようなリチウム塩を、プロピレンカーボネート又はエチレンカーボネートのような非プロトン性溶媒に、又はポリエチレンオキシドのようなポリマーに溶解させた電解液が挙げられる。
リチウムイオン二次電池は、現在、携帯機器等の電池として主に用いられている。また、近年では、ハイブリッド自動車及び電気自動車等の自動車用途の電池としても展開が開始されており、リチウムイオン二次電池の用途及び市場はさらに拡大する傾向にある。
このようなリチウムイオン二次電池用の非水電解液の構成成分として、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンに代表される含フッ素カーボネート化合物やビニレンカーボネートに代表される不飽和結合含有カーボネート化合物が広く使用されている。これらの化合物は、電極の界面制御に寄与し、電解液の酸化還元分解を抑制できる材料として大変有用である。
電極の界面制御能(以下、「SEI形成能」ともいう。)とはリチウムイオン電池全般に要求される性能である。一般に、電池の負極表面ではSolid Electrolyte Interface(SEI)と呼ばれる非水電解液の分解生成物が保護皮膜としての役割を果たしており、含フッ素カーボネート化合物や含不飽和結合カーボネート化合物は優秀なSEI形成剤として広く利用されている。良好なSEIが形成されると非水電解液の還元分解が抑制でき、電池の充放電を安定して行うことができる。含フッ素カーボネート化合物や不飽和結合含有カーボネート化合物を構成成分として用いた非水電解液は、このようなSEIが形成できることが報告されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。また最近では、SEIの概念が正極表面にも拡張されている。
ここで、含不飽和結合カーボネート化合物には微量の有機塩素化合物が含まれ、この有機塩素化合物の含有量が電池の特性に影響を与えることが近年わかってきている。特に、高密度に活物質を塗工した電極を用いた電池で使用したり,電池を高電圧や高温などの過酷な環境で駆動したりするときほど有機塩素化合物の影響が大きい。そこで、近年では不飽和結合含有カーボネート化合物中の有機塩素化合物量を制御する方法が見出されている(例えば、特許文献3、特許文献4、特許文献5参照)。
リチウムイオン二次電池の主な用途への要求として,スマートホンの長時間使用や電気自動車の長距離走行を可能にするための高エネルギー密度の電池が要請されており、そのためには高電位の正極を使用し,高電圧駆動の電池を達成することが有用なアプローチのひとつである。しかし、従来の非水電解液を高電圧下で使用すると非水電解液が酸化分解し、電池劣化が著しい。劣化が抑制された電解液は種々提案されているが(例えば、特許文献6、特許文献7参照)、実用レベルに至っているものは少ない。
一方、高電圧駆動の電池での非水電解液の分解抑制のためには含珪素化合物が大変有用であることが最近見出された(例えば、特許文献8、特許文献9参照)。珪素を含む化合物は含珪素官能基及び/又は含珪素官能基の残基が正極に対する優秀なSEI形成能を示すことが考察されている。このような含珪素化合物を使用すると駆動電圧を大幅に上げることができるために有望である。
特開2006−196250号公報 特開2002−343430号公報 特開2009−187958号公報 特開2010−282760号公報 特開2012−25764号公報 国際公開2012/053395号公報 国際公開2012/133566号公報 特開2000−223152号公報 国際公開2012/170688号公報
上記のとおり、有機塩素化合物の含有量が制御された不飽和結合含有カーボネート化合物は広い充放電条件下で良好な電池特性を示すことが知られており、含珪素化合物は高電圧駆動の電池で良好な電池特性を示すことが知られている。しかしながら、いずれの化合物も添加剤として少量使用する場合には、耐電圧特性が完全ではなく、長期の充放電サイクルに伴い、性能の低下が認められることがある。また、溶媒として多量に使用する場合にはイオン伝導性が不足したり、副反応に基づくガス成分が多量に生成したり、ハンドリング性が低下するなどの問題点が生じる場合がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、高電圧駆動の電池に用いた場合であっても長期の充放電サイクルにおいて電解液の分解が抑制された非水二次電池を実現する非水電解液、リチウムイオン二次電池用電解液、及び前記非水電解液又は前記リチウムイオン二次電池用電解液を含む非水電解液電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、不飽和結合含有カーボネート化合物と微量の有機含塩素化合物と含珪素化合物を含有することにより上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は下記のとおりである。
〔1〕
不飽和結合含有カーボネート化合物と、
該不飽和結合含有カーボネート化合物100質量%に対して0.05ppm以上1質量%以下の有機含塩素化合物と、
無機酸、有機酸、酸アミド、及びアミンからなる群より選ばれる一種以上の化合物の有する水素原子の一つ以上を珪素含有官能基で置換した含珪素化合物と、
リチウム塩と
を含む、非水電解液。
〔2〕
前記含珪素化合物が、ホウ素又はリンを含む無機酸、カルボン酸、及びリン酸アミドからなる群より選ばれる一種以上の化合物の有する水素原子の一つ以上を珪素含有官能基で置換した含珪素化合物である、前項〔1〕に記載の非水電解液。
〔3〕
前記含珪素化合物が、リンを含む無機酸、カルボン酸、及びリン酸アミドからなる群より選ばれる一種以上の化合物の有する水素原子の一つ以上を珪素含有官能基で置換した含珪素化合物である、前項〔1〕に記載の非水電解液。
〔4〕
前記有機含塩素化合物が、含塩素カーボネート化合物又は含塩素エーテル化合物のいずれか一種類以上を含む、前項〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の非水電解液。
〔5〕
前記不飽和結合含有カーボネート化合物が、ビニレンカーボネート又はビニルエチレンカーボネートのいずれか一種類以上を含む、前項〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の非水電解液。
〔6〕
前項〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の非水電解液を含む、リチウムイオン二次電池用電解液。
〔7〕
前項〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の非水電解液、又は、請求項6に記載のリチウムイオン二次電池用電解液と、
正極と、
負極と、
を備え、
前記正極は、リチウムイオンを吸蔵及び放出することが可能な、一種以上の正極活物質を含有し、
前記負極は、リチウムイオンを吸蔵及び放出することが可能な材料及び金属リチウムからなる群より選ばれる一種以上の負極活物質を含有する、
非水電解液電池。
〔8〕
前記正極活物質は、リチウム含有化合物を含む、前項〔7〕に記載の非水電解液電池。
〔9〕
前記正極活物質は、層状構造を有するリチウム含有化合物又はスピネル構造を有するリチウム含有化合物を含む、前項〔7〕又は〔8〕に記載の非水電解液電池。
〔10〕
前記負極活物質は、金属リチウム、炭素材料、珪素材料、及び、リチウムと合金形成が可能な元素を含む材料からなる群より選ばれる一種以上の材料を含む、前項〔7〕〜〔9〕のいずれか1項に記載の非水電解液電池。
〔11〕
前記正極活物質は、4.2V(vsLi/Li+)を上回る電位で10mA/g以上の放電容量を有する、前項〔7〕〜〔10〕のいずれか一項に記載の非水電解液電池。
〔12〕
前記正極活物質は、4.3V(vsLi/Li+)を上回る電位で10mA/g以上の放電容量を有する、前項〔7〕〜〔10〕のいずれか一項に記載の非水電解液電池。
〔13〕
前記正極は、満充電時におけるリチウム基準の正極電位が、4.2V(vsLi/Li+)を上回るものである、前項〔7〕〜〔12〕のいずれか一項に記載の非水電解液電池。
〔14〕
前記正極は、満充電時におけるリチウム基準の正極電位が、4.3V(vsLi/Li+)を上回るものである、前項〔7〕〜〔12〕のいずれか一項に記載の非水電解液電池。
〔15〕
リチウムイオン二次電池である、前項〔7〕〜〔14〕のいずれか一項に記載の非水電解液電池。
本発明によれば、高電圧駆動の電池に用いた場合であっても長期の充放電サイクルにおいて電解液の分解が抑制された非水二次電池を実現する非水電解液、リチウムイオン二次電池用電解液、及び前記非水電解液又は前記リチウムイオン二次電池用電解液を含む非水電解液電池を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
〔非水電解液〕
本実施形態に係る非水電解液は、
不飽和結合含有カーボネート化合物と、
該不飽和結合含有カーボネート化合物100質量%に対して0.05ppm以上1質量%以下の有機含塩素化合物と、
無機酸、有機酸、酸アミド、及びアミンからなる群より選ばれる一種以上の化合物の有する水素原子の一つ以上を珪素含有官能基で置換した含珪素化合物と、
リチウム塩と、を含む。
不飽和結合含有カーボネート化合物と有機含塩素化合物と含珪素化合物を組み合わせることで、高電圧駆動の電池に使用した場合であっても、長期の充放電サイクルにおいて電解液の分解が抑制された非水電解液を提供することができる。
不飽和結合含有カーボネート化合物と微量の有機含塩素化合物と含珪素化合物を含有することによって、高電圧駆動の電池に用いた場合であっても正極及び負極に良好なSEIが形成され、また、電解液の耐電圧性も向上する。これにより、高電圧駆動の電池に用いた場合であっても長期の充放電サイクルにおいて電解液の分解が抑制された非水二次電池を実現する非水電解液となる。
〔不飽和結合含有カーボネート化合物〕
本実施形態に係る非水電解液は、不飽和結合含有カーボネート化合物を含む。不飽和結合含有カーボネートとしては、特に限定されないが、例えば、ビニレンカーボネート、並びに、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、及びジエチルカーボネートからなる群より選ばれる一種類以上の化合物の有する水素原子又は単結合の1個以上をビニル基,アリル基,アクリル基又は他の不飽和結合含有官能基で置換した化合物が挙げられる。このなかでも、ビニレンカーボネート、及びプロピレンカーボネートの有する水素原子又は単結合の1個以上をビニル基,アリル基又は他の不飽和結合含有官能基で置換した化合物が好ましく、ビニレンカーボネート及びビニルエチレンカーボネートがより好ましい。このような不飽和結合含有カーボネート化合物を用いることにより、SEI形成能により優れる傾向にある。
不飽和結合としては、特に限定されないが、例えば、炭素−炭素の二重結合及び三重結合、炭素−硫黄二重結合、炭素−酸素二重結合、炭素−窒素の二重結合及び三重結が挙げられる。
これにより、負極では電極上に安定したSEIが形成されて非水電解液の分解が抑制される。そのため、本実施形態に係る非水電解液を用いた非水二次電池は、耐久性と耐電圧性能に優れるものとなる。
非水電解液中の不飽和結合含有カーボネート化合物の含有量は、特に限定されないが、非水電解液を100質量%として、0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜15質量%がより好ましく、1〜15質量%がさらに好ましい。不飽和結合含有カーボネート化合物の含有量が上記範囲内であることにより、電解液分解が抑制され、安定した充放電を行うことができる傾向にある。これらの不飽和結合含有カーボネート化合物の電解液中の含有量は、1H−NMR、13C−NMRなどのNMR測定やガスクロマトグラフィにより確認することができる。また、非水電解液電池中の電解液中の不飽和結合含有カーボネート化合物の含有量も、上記と同様に、1H−NMR、13C−NMRなどのNMR測定やガスクロマトグラフィにより確認することができる。
不飽和結合含有カーボネート化合物は、一種類単独で用いても、二種類以上併用してもよい。二種類以上の不飽和結合含有カーボネート化合物を併用する際にはその中にビニレンカーボネートを含むことが好ましい。ビニレンカーボネートを含むことにより、良質なSEIが形成される傾向にある。
〔有機含塩素化合物〕
本実施形態に係る非水電解液は、有機含塩素化合物を含む。有機含塩素化合物としては、特に限定されないが、例えば、含塩素カーボネート化合物、含塩素エーテル化合物、含塩素エステル化合物が挙げられる。このなかでも、好ましくは、含塩素環状カーボネート化合物、含塩素鎖状カーボネート化合物、含塩素鎖状エーテル化合物であり、より好ましくは含塩素環状カーボネート化合物、含塩素エーテル化合物である。含塩素カーボネート化合物又は含塩素エーテル化合物のいずれか一種類以上を用いることにより、不飽和結合含有カーボネート化合物との親和性により優れる傾向にある。
含塩素カーボネート化合物としては、特に限定されないが、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネートの有する一つ以上の水素原子を塩素原子に置換した化合物、あるいはそれらのカーボネートの多量体等が挙げられる。
含塩素エーテル化合物としては、特に限定されないが、例えば、ジエチルエーテル、エチルプロピルエーテル、ジプロピルエーテル、ブチルプロピルエーテルの有する一つ以上の水素原子を塩素原子に置換した化合物、あるいはそれらのエーテルの単結合のひとつ以上を二重結合に置換した化合物等が挙げられる。
より好ましくは下記式(1a)〜(1c)で表される化合物であり、さらに好ましくは下記式(1a)〜(1c)に示す化合物のうち化合物中に含まれる塩素原子の数が一つ又は二つの化合物である。
Figure 2015092476
(式(1a)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8は、各々独立に、塩素原子、水素原子、又は炭素数1〜10の、ハロゲン置換若しくは無置換の炭化水素基であり、いずれかひとつ以上が塩素原子を含む。)
Figure 2015092476
(式(1b)中、R1、R2、R3、及びR4は、各々独立に、塩素原子、水素原子又は炭素数1〜10の、ハロゲン置換若しくは無置換の炭化水素基であり、いずれかひとつ以上が塩素原子を含む。)
Figure 2015092476
(式(1c)中、R1、及びR2は、各々独立に、塩素原子、水素原子又は炭素数1〜10の、ハロゲン置換若しくは無置換の炭化水素基であり、いずれかひとつ以上が塩素原子を含む。)
有機含塩素化合物は一種類であっても、二種類以上を併用してもよい。
有機含塩素化合物の含有量は、不飽和結合含有カーボネート化合物100質量%に対して、0.05ppm以上1質量%以下であり、1ppm以上0.5質量%以下が好ましく、5ppm以上0.3質量%以下がより好ましい。有機含塩素化合物の含有量が上記範囲内であることにより、不飽和結合含有カーボネート化合物による正極及び負極上へのSEI形成効果がより向上する傾向にある。これらの有機含塩素化合物の電解液中の含有量は、1H−NMR、13C−NMRなどのNMR測定やガスクロマトグラフィにより確認することができる。また、非水電解液電池中の電解液中の有機含塩素化合物の含有量も、上記と同様に、1H−NMR、13C−NMRなどのNMR測定やガスクロマトグラフィにより確認することができる。
〔含珪素化合物〕
本実施形態に係る非水電解液は含珪素化合物を含む。含珪素化合物は、正極を保護する効果を示し、電解液溶媒、塩及び他の添加剤の正極上での酸化や正極活物質成分の電解液への溶出を抑制することができ、これにより、電池特性がより向上しうる。「含珪素化合物」とは、分子内に珪素原子を含む化合物全般を示す。ただし、珪素−珪素結合又は珪素−酸素−珪素結合が三つ以上連続した高分子は除く。
含珪素化合物は、無機酸、有機酸、酸アミド、又はアミンからなる群より選ばれる一種以上の化合物の有する水素原子の一つ以上を珪素含有官能基で置換した含珪素化合物を含むことが好ましい。このような構造の化合物は珪素含有官能基とその他の部位との効果によって、正極を保護する効果を示し、電解液溶媒、塩及び他の添加剤の正極上での酸化や副反応、正極活物質成分の電解液への溶出を抑制することができる傾向にある。これにより、電池特性がより向上する傾向にある。
(無機酸)
無機酸としては、特に限定されないが、例えば、ホウ素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、硫黄、セレン、テルル、窒素、リン、又はヒ素などの、非金属元素を含む無機酸が挙げられる。このなかでも、ホウ素、硫黄、リン、又は窒素を含む酸が好ましく、ホウ素又はリンを含む無機酸がより好ましく、リン酸、亜リン酸、ポリリン酸又はホウ酸がさらに好ましい。ホウ素又はリンを含む無機酸の有する水素原子の一つ以上を珪素含有官能基で置換した化合物を用いることにより、正極を保護する効果がより向上し、電解液溶媒、塩及び他の添加剤の正極上での酸化や副反応、正極活物質成分の電解液への溶出をより抑制することができる傾向にある。これにより、電池特性がより向上する傾向にある。
(有機酸)
有機酸としては、特に限定されないが、例えば、スルホン酸又はカルボン酸部位を一種以上持つ化合物が挙げられる。このなかでも、カルボン酸が好ましい。カルボン酸の有する水素原子の一つ以上を珪素含有官能基で置換した化合物を用いることにより、正極を保護する効果がより向上し、電解液溶媒、塩及び他の添加剤の正極上での酸化や副反応、正極活物質成分の電解液への溶出をより抑制することができる傾向にある。これにより、電池特性がより向上する傾向にある。
スルホン酸としては、特に限定されないが、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、アクリル酸スルホン酸、ビニルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、フルオロスルホン酸、などが挙げられる。
カルボン酸としては、特に限定されないが、例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、アクリル酸、メタクリル酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、サリチル酸、マロン酸、フマル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、及びイタコン酸などが挙げられる。このなかでも、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、サリチル酸、マロン酸、フマル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、及びイタコン酸などのジカルボン酸が好ましく、アジピン酸、イタコン酸、コハク酸、安息香酸、マロン酸、イソフタル酸、及びテレフタル酸がより好ましく、アジピン酸、イタコン酸、コハク酸、イソフタル酸、及びテレフタル酸がさらに好ましい。
(酸アミド)
酸アミドとしては、特に限定されないが、例えば、Nアルキル置換又は無置換のアセトアミド、及び、Nアルキル置換又は無置換のホルムアミドに代表されるカルボン酸アミド;スルホン酸アミド、Nアルキル置換又は無置換のリン酸モノアミド、Nアルキル置換又は無置換のリン酸ジアミド、及び、Nアルキル置換又は無置換のリン酸トリアミドに代表されるリン酸アミドが挙げられる。このなかでも、Nアルキル置換カルボン酸アミド又はNアルキル置換リン酸トリアミドが好ましい。また、リン酸アミドが好ましい。リン酸アミドの有する水素原子の一つ以上を珪素含有官能基で置換した化合物を用いることにより、正極を保護する効果がより向上し、電解液溶媒、塩及び他の添加剤の正極上での酸化や副反応、正極活物質成分の電解液への溶出をより抑制することができる傾向にある。また、電池中で不要な酸分を除去する機能がある。これにより、電池特性がより向上する傾向にある。
(アミン)
アミンとしては、特に限定されないが、例えば、第一級アミン、第二級アミン、第三級アミン及び第四級アンモニウム塩が挙げられる。このなかでも、第二級アミン又は第三級アミンが好ましい。
無機酸、有機酸、酸アミド又はアミンのなかでも、無機酸又は有機酸が好ましい。無機酸又は有機酸の有する水素原子の一つ以上を珪素含有官能基で置換した化合物を用いることにより、電解液溶媒、塩及び添加剤の正極上での酸化や副反応、正極活物質成分の電解液への溶出抑制能がより優れる傾向にある。
本実施形態の珪素化合物は、無機酸、有機酸、酸アミド又はアミン部位を一つ含んでいても二つ以上含んでいてもよい。
(珪素含有官能基)
珪素含有官能基としては、特に限定されないが、例えば、−Si(R9)(R10)(R11)で表される部位を一つ以上有する官能基が挙げられる。ここで、R9〜R11の一つ以上が、ハロゲン置換又は無置換の、飽和又は不飽和の、炭素数1〜20の炭化水素基であることが好ましく、R9〜R11の二つ以上が、ハロゲン置換又は無置換の、飽和又は不飽和の、炭素数1〜20の炭化水素基であることがより好ましい。
ハロゲン置換又は無置換の飽和又は不飽和の炭化水素基としては、特に限定されないが、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、N置換アルキル基、F置換アルキル基、F置換アルコキシ基、ビニル基、アクリル基、メタクリル基が挙げられる。
また、R9〜R11のうち二つ以上のRが結合して環を形成していてもよい。環を形成する場合には、例えばR9〜R11のうち二つのRが、ハロゲン置換又は無置換の、飽和又は不飽和の、共通のアルキレン基を示す。
9〜R11のうち、ハロゲン置換又は無置換の飽和又は不飽和の炭化水素基以外の官能基としては、特に限定されないが、例えば、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、メルカプト基、スルフィド基などが挙げられる。
含珪素化合物としては、特に限定されないが、例えば、無機酸、有機酸、酸アミド又はアミンの有する水素原子のうち、珪素含有官能基で置換されていない残りの水素原子が珪素不含有官能基で置換された化合物であってもよい。
(珪素不含有官能基)
そのような珪素不含有官能基としては、特に限定されないが、例えば、ハロゲン置換又は無置換の、飽和又は不飽和の、炭素数1〜20の炭化水素基が挙げられる。このような炭化水素基としては、特に限定されないが、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、N置換アルキル基、F置換アルキル基、F置換アルコキシ基、ビニル基、アクリル基、メタクリル基が挙げられる。
また、二つ以上の水素原子を置換する珪素不含有官能基が結合して環を形成していてもよい。環を形成する場合には、例えば二つの珪素不含有官能基が、置換又は無置換の、飽和又は不飽和の、共通のアルキレン基を示す。
含珪素化合物としては、特に限定されないが、無機酸又は有機酸の有する水素原子の一つ以上を珪素化含有官能基で置換した化合物が好ましく、ホウ素若しくはリンを含む無機酸、又はカルボン酸の有する水素原子の一つ以上を珪素含有置換基で置換した化合物がより好ましく、ホウ素又はリンを含む無機酸、又はカルボン酸の有する水素原子の二つ以上を珪素含有置換基で置換した化合物がさらに好ましい。
このような含珪素化合物としては、特に限定されないが、例えば、トリス(トリメチルシリル)リン酸、トリス(トリメチルシリル)亜リン酸、トリメチルシリルポリリン酸、トリメチルシリルポリ亜リン酸,トリス(トリメチルシリル)ホウ酸、トリス(トリエチルシリル)リン酸、トリメチルシリル酢酸、ビス(トリメチルシリル)コハク酸、ビス(トリメチルシリル)マロン酸、ビス(トリメチルシリル)アジピン酸、ビス(トリメチルシリル)イソフタル酸、ビス(トリメチルシリル)テレフタル酸、ビス(トリメチルシリル)アジピン酸、ビス(トリエチルシリル)アジピン酸、ビス(トリエチルシリル)イタコン酸、ビス(トリエチルシリル)フマル酸、ビス(トリメチルシリル)コハク酸、ビス(トリメチルシリル)シュウ酸、ビス(トリメチルシリル)ホスホン酸,N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミドが挙げられる。
含珪素化合物の含有量は特に限定されないが、非水電解液100質量%に対して、0.1〜20質量%が好ましく、0.1〜15質量%がより好ましく0.5〜10質量%がさらに好ましい。含有量が上記範囲内であることにより、耐酸化性により優れ、より高い正極電位や電池電圧を有する電池を得ることができる傾向にある。これらの含珪素化合物の電解液中の含有量は、1H−NMR、13C−NMR、29Si−NMR、31P−NMRなどのNMR測定やガスクロマトグラフィにより確認することができる。また、非水電解液電池中の電解液中の含珪素化合物の含有量も、上記と同様に、1H−NMR、13C−NMR、29Si−NMR、31P−NMRなどのNMR測定やガスクロマトグラフィにより確認することができる。
〔リチウム塩〕
本実施形態に係る非水電解液は、リチウム塩を含む。リチウム塩としては、特に限定されないが、例えば、炭素原子をアニオンに含まない無機リチウム塩、及び炭素原子をアニオンに含む有機リチウム塩が挙げられる。なお、リチウム塩としては、無機リチウム塩又は有機リチウム塩を一種単独で用いても、これらを併用してもよい。
上記無機リチウム塩としては、特に限定されないが、例えば、通常の非水電解質として用いられているものを使用することができる。このような無機リチウム塩としては、特に限定されないが、例えば、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、Li2SiF6、LiSbF6、LiAlO4、LiAlCl4、Li212b12-b(bは0〜3の整数)、多価アニオンと結合されたリチウム塩等が挙げられる。これら無機リチウム塩は一種単独で用いても、二種以上を併用してもよい。この中でも、LiPF6、及びLiBF4からなる群より選ばれる一種以上の無機リチウム塩がより好ましく、LiPF6がさらに好ましい。フッ素原子を有する無機リチウム塩を用いることにより、電池特性のバランスがより優れる傾向にある。また、リン原子又はホウ素原子を有する無機リチウム塩を用いることにより、イオン伝導性と取扱い性がより優れる傾向にある。
上記有機リチウム塩としては、特に限定されないが、例えば、通常の非水電解質として用いられているものを使用することができる。このような有機リチウム塩としては、特に限定されないが、例えば、LiN(SO2CF32、LiN(SO2252等のLiN(SO2m2m+12(mは1〜8の整数)で表される有機リチウム塩;LiPF5(CF3)等のLiPFn(Cp2p+16-n(nは1〜5の整数、pは1〜8の整数)で表される有機リチウム塩;LiBF3(CF3)等のLiBFq(Cs2s+14-q(qは1〜3の整数、sは1〜8の整数)で表される有機リチウム塩;LiB(C242で表されるリチウムビス(オキサラト)ボレート(LiBOB);LiBF2(C24)で表されるリチウムオキサラトジフルオロボレート(LiODFB)に代表されるハロゲン化LiBOB;;LiB(C3422で表されるリチウムビス(マロネート)ボレート(LiBMB);LiPF4(C22)で表されるリチウムテトラフルオロオキサラトフォスフェート;下記式(2a)、(2b)及び(2c)で表される有機リチウム塩が挙げられる。
LiC(SO212)(SO213)(SO214) (2a)
LiN(SO2OR15)(SO2OR16) (2b)
LiN(SO217)(SO2OR18) (2c)
(式中、R12、R13、R14、R15、R16、R17及びR18は、各々独立に、炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基を示す。)
このなかでも、ホウ素原子を有する有機リチウム塩が好ましい。このような有機リチウム塩は、構造上より安定が向上する傾向にある。
また、有機配位子を有する有機リチウム塩を用いることが好ましい。有機配位子を有する有機リチウム塩としては、特に限定されないが、具体的には、LiBOB、LiODFBに代表されるハロゲン化LiBOB、及びLiBMBが好ましく、LiBOB又はLiODFBがより好ましい。このような有機リチウム塩を用いることにより、有機配位子が電気化学的な反応に関与してSEIを電極表面に形成しやすいため、正極及びその他の部分に由来する内部抵抗の増加をより抑制できる傾向にある。
なお、上記リチウム塩は一種を単独で用いても、二種以上を併用してもよい。
非水電解液中のリチウム塩の濃度は、0.1〜5mol/Lが好ましく、0.5〜3mol/Lがより好ましく、0.8〜2mol/Lがさらに好ましい。リチウム塩の濃度が上記範囲内であることにより、非水電解液の導電率がより高い状態に保たれ、これを用いた非水二次電池の充放電効率もより高い状態に保たれる傾向にある。これらのリチウム塩の電解液中の含有量は、11B−NMR、13C−NMR、19F−NMR、31P−NMRなどのNMR測定により確認することができる。また、非水電解液電池中の電解液中のリチウム塩の含有量も、上記と同様に、11B−NMR、13C−NMR、19F−NMR、31P−NMRなどのNMR測定により確認することができる。
〔非水溶媒〕
本実施形態に係る非水電解液は、非水溶媒をさらに含有してもよい。このような他の非水溶媒としては、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、及びイソプロパノール等のアルコール類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、及びε−カプロラクトン等の酸エステル類;ジメチルケトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、3−ペンタノン、及びアセトン等のケトン類;ペンタン、ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、フルオロベンゼン、及びヘキサフルオロベンゼン等の炭化水素類;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、クラウンエーテル類、グライム類、テトラヒドロフラン、及び含フッ素エーテル等のエーテル類;N,N−ジメチルアセトアミド及びN,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;エチレンジアミン及びピリジン等のアミン類;プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート、トランス−2,3−ブチレンカーボネート、シス−2,3−ブチレンカーボネート、1,2−ペンチレンカーボネート、トランス−2,3−ペンチレンカーボネート、シス−2,3−ペンチレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、トリフルオロメチルエチレンカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルブチルカーボネート、ジブチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート及びメチルトリフルオロエチルカーボネート等のカーボネート類;アセトニトリル、プロピオニトリル、アジポニトリル、スクシノニトリル、マロノニトリル、及びメトキシアセトニトリル等のニトリル類;N−メチルピロリドン(NMP)等のラクタム類;スルホラン及び3−メチルスルホラン、ジメチルスルホン及びエチルメチルスルホン等のスルホン類;プロパンスルトン及びブタンスルトン等のスルホン酸エステル類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;シリコンオイル及び石油等の工業オイル類;並びに、食用油が挙げられる。
また、上記非水溶媒には溶媒分子中の水素原子の一個以上をハロゲン原子や官能基で置換したものを用いることもできる。
また、非水溶媒として、イオン液体を用いることもできる。「イオン液体」とは、有機カチオンとアニオンとを組み合わせたイオンからなる液体である。
有機カチオンとしては、特に限定されないが、例えば、ジアルキルイミダゾリウムカチオン、トリアルキルイミダゾリウムカチオン等のイミダゾリウムイオン;テトラアルキルアンモニウムイオン;アルキルピリジニウムイオン;ジアルキルピロリジニウムイオン;及びジアルキルピペリジニウムイオンが挙げられる。
これらの有機カチオンのカウンターとなるアニオンとしては、特に限定されないが、例えば、PF6アニオン、PF3(C253アニオン、PF3(CF33アニオン、BF4アニオン、BF2(CF32アニオン、BF3(CF3)アニオン、ビスオキサラトホウ酸アニオン、Tf(トリフルオロメタンスルフォニル)アニオン、Nf(ノナフルオロブタンスルホニル)アニオン、ビス(フルオロスルフォニル)イミドアニオン、ビス(トリフルオロメタンスルフォニル)イミドアニオン、ビス(ペンタフルオロエタンスルフォニル)イミドアニオン、ジシアノアミンアニオン、ハロゲン化物アニオンを用いることができる。
上記非水溶媒のうち、酸エステル類、ラクトン類、カーボネート類、エーテル類、及びニトリル類を用いることが好ましく、特にカーボネート類を用いることがより好ましい。また,上記非水溶媒のユニットを有するオリゴマーやポリマーを用いてもよい。
上記非水溶媒は一種を単独で用いても、二種以上を併用してもよい。
(フッ酸)
また、本実施形態に係る非水電解液は、フッ酸を含有してもよい。フッ酸の含有量は、電解液に対して0.05〜50ppmが好ましく、0.1〜30ppmがより好ましく、0.2〜20ppmがさらに好ましい。フッ酸の含有率が上記範囲であることにより、SEI膜の継続的な修復、形成がより容易となる傾向にある。フッ酸の電解液中の含有量は、19F−NMR測定や酸塩基滴定,イオンクロマトグラフィなどにより確認することができる。また、非水電解液電池中の電解液中のフッ酸の含有量も、上記と同様に、19F−NMR測定などにより確認することができる。
(水)
本実施形態に係る非水電解液は、水分を含まないことが好ましいが、本実施形態の課題解決を阻害しない範囲であれば、ごく微量の水分を含有してもよい。そのような水分の含有量は、非水電解液の全量に対して、0〜100ppmが好ましく、1〜50ppmがより好ましく、1〜30ppmがさらに好ましい。水は電池内でフッ酸になることから,フッ酸源として微量の水分が用いられることもある。
(その他の添加剤)
本実施形態に係る非水電解液は、必要に応じて、その他の添加剤をさらに含有してもよい。本実施形態で用いる添加剤としては、特に限定されないが、例えば、リチウム塩を溶解する溶媒としての役割を担う物質が挙げられる。このような物質は、上記の非水溶媒と実質的に重複してもよいが、重複する場合には、非水溶媒のカテゴリーに含まれるものとする。また、添加剤は、本実施形態に係る非水電解液及び非水二次電池の性能向上に寄与する物質であることが好ましく、電気化学的な反応には直接関与しない物質を用いることもできる。なお、添加剤は、一種単独で用いても、二種以上を併用してもよい。
添加剤としては、特に限定されないが、例えば、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、trans−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、cis−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンに代表される含フッ素カーボネート;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、δ−カプロラクトン、ε−カプロラクトンに代表されるラクトン;1,2−ジオキサンに代表される環状エーテル;メチルホルメート、メチルアセテート、メチルプロピオネート、メチルブチレート、エチルホルメート、エチルアセテート、エチルプロピオネート、エチルブチレート、n−プロピルホルメート、n−プロピルアセテート、n−プロピルプロピオネート、n−プロピルブチレート、イソプロピルホルメート、イソプロピルアセテート、イソプロピルプロピオネート、イソプロピルブチレート、n−ブチルホルメート、n−ブチルアセテート、n−ブチルプロピオネート、n−ブチルブチレート、イソブチルホルメート、イソブチルアセテート、イソブチルプロピオネート、イソブチルブチレート、sec−ブチルホルメート、sec−ブチルアセテート、sec−ブチルプロピオネート、sec−ブチルブチレート、tert−ブチルホルメート、tert−ブチルアセテート、tert−ブチルプロピオネート、tert−ブチルブチレート、メチルピバレート、n−ブチルピバレート、n−ヘキシルピバレート、n−オクチルピバレート、ジメチルオキサレート、エチルメチルオキサレート、ジエチルオキサレート、ジフェニルオキサレート、マロン酸エステル、フマル酸エステル、マレイン酸エステルに代表されるカルボン酸エステル;N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドに代表されるアミド;エチレンサルファイト、プロピレンサルファイト、ブチレンサルファイト、ペンテンサルファイト、スルホラン、3−メチルスルホラン、3−スルホレン、1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、1,3−プロパンジオール硫酸エステル、テトラメチレンスルホキシド、チオフェン1−オキシドに代表される環状硫黄化合物;アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロニトリル、アジポニトリル、グルタロニトリル、マロノニトリル、スクシノニトリル、バレロニトリル等のニトリル化合物;モノフルオロベンゼン、ビフェニル、フッ素化ビフェニルに代表される芳香族化合物;ニトロメタンに代表されるニトロ化合物;シッフ塩基;シッフ塩基錯体;オキサラト錯体、置換又は無置換のベンゼン、ビフェニル、ナフタレン、ターフェニルに代表される芳香族化合物;リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリエチル、フッ素置換のリン酸又は亜リン酸エステルに代表されるリン酸エステル又は亜リン酸エステル;ジフルオロリン酸塩、モノフルオロリン酸塩、硝酸塩、炭酸塩に代表される塩構造のものが挙げられる。これらは一種単独で用いても、二種以上を併用してもよい。
本実施形態に係る非水電解液は、特に限定されないが、例えば、リチウムイオン二次電池用電解液、リチウムイオンキャパシタ用電解液、リチウム空気電池用電解液などの電気化学デバイスに用いることができる。このなかでも、本実施形態に係る非水電解液は、特にリチウムイオン二次電池用電解液として用いることが好ましい。リチウムイオン二次電池用電解液として用いることにより、耐久性と耐電圧性能とを共に有するリチウムイオン二次電池を実現することができる。
〔非水電解液電池〕
本実施形態に係る非水電解液電池は、上記非水電解液又はリチウムイオン二次電池用電解液と、正極と、負極と、を備え、正極は、リチウムイオンを吸蔵及び放出することが可能な、一種以上の正極活物質を含有し、負極は、リチウムイオンを吸蔵及び放出することが可能な材料及び金属リチウムからなる群より選ばれる一種以上の負極活物質を含有する。また、本実施形態に係る非水電解液電池は、必要に応じてセパレータを備えていてもよい。正極、負極及びセパレータについて、以下説明する。
〔正極〕
正極は、非水電解液電池の正極として作用するものであれば特に限定されず、公知のものであってもよい。正極は、正極活物質としてリチウムイオンを吸蔵及び放出することが可能な一種以上の材料を含有する。そのような正極活物質としては、特に限定されないが、例えば、リチウム含有化合物;トンネル構造及び層状構造の金属カルコゲン化物及び金属酸化物;オリビン型リン酸化合物;リチウム以外の金属の酸化物;導電性高分子が挙げられる。このなかでもリチウム含有化合物が好ましい。正極活物質としてリチウム含有化合物を用いることにより、より高電圧で、より高エネルギー密度の非水電解液電池を得ることができる傾向にある。
上記リチウム含有化合物としては、特に限定されないが、例えば、リチウムと遷移金属元素とを含む複合酸化物、リチウムと遷移金属元素とを含むリン酸化合物、及びリチウムと遷移金属元素とを含むケイ酸金属化合物等が挙げられる。
上記リチウムと遷移金属元素とを含む複合酸化物としては、特に限定されないが、例えば、下記式(3a)及び(3b)で表される化合物が挙げられる。より具体的には、LiCoO2に代表されるリチウムコバルト酸化物;LiMnO2、LiMn24、Li2Mn24に代表されるリチウムマンガン酸化物;LiNiO2に代表されるリチウムニッケル酸化物;LizMO2(MはNi、Mn、Co、Al及びMgからなる群より選ばれる二種以上の元素を示し、zは0.9超1.2未満の数を示す)で表されるリチウム含有複合金属酸化物が挙げられる。このなかでも、リチウムと、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、クロム(Cr)、バナジウム(V)及びチタン(Ti)からなる群より選ばれる一種以上の遷移金属元素とを含む複合酸化物並びにリン酸化合物が好ましい。このようなリチウム含有化合物を用いることにより、様々な電圧,容量の電池が得られる傾向にある。
下記式(3a)で表される化合物は一般に層状構造を有する。当該化合物としては、構造を安定化させる等の目的から、遷移金属元素の一部をAl、Mg、その他の遷移金属元素で置換したり結晶粒界に含ませたりしたもの、酸素原子の一部をフッ素原子等で置換したものも挙げられる。さらに、正極活物質表面の少なくとも一部に他の正極活物質を被覆したものも挙げられる。
LixMO2 (3a)
(式(3a)中、Mは遷移金属から選ばれる一種以上の金属を示し、xは0〜3の数、yは0〜5の数を示す。)
下記式(3b)で表される化合物は一般にスピネル構造を有する。当該化合物としては、マンガンを含むリチウム金属酸化物、マンガンと他の遷移金属とを含むリチウム金属酸化物が挙げられる。
Liy24 (3b)
(式(3b)中、Mは遷移金属から選ばれる一種以上の金属を示し、xは0〜3の数、yは0〜5の数を示す。)
リチウムと遷移金属元素とを含むリン酸化合物としては、特に限定されないが、例えば、LiFePO4で表されるリン酸鉄オリビン;式(4)で表される化合物が挙げられる。下記式(4)で表される化合物は一般にオリビン構造を有する。当該化合物において、構造を安定化させる等の目的から、遷移金属元素の一部をAl、Mg、Co、Tiその他の遷移金属元素で置換したり、これら他の遷移金属元素を結晶粒界に含ませたりしたもの、酸素原子の一部をフッ素原子等で置換したものも挙げられる。さらに、正極活物質表面の少なくとも一部に他の正極活物質を被覆したものも挙げられる。
LiwIIPO4 (4)
(式(4)中、MIIは一種以上の遷移金属元素を示し、wの値は電池の充放電状態によって異なるが、通常wは0.05〜1.10の数を示す。)
上記リチウムと遷移金属元素とを含むケイ酸金属化合物としては、特に限定されないが、例えば、LituSiO4で示される化合物が挙げられる。ここで、Mは遷移金属から選ばれる一種以上の金属であり、tは0〜1の数、uは0〜2の数を示す。
上記オリビン型リン酸化合物としては、特に限定されないが、例えば、リン酸マンガンオリビン、リン酸コバルトオリビン等が挙げられる。
上記トンネル構造及び層状構造の金属カルコゲン化物及び金属酸化物、並びに、上記リチウム以外の金属の酸化物としては、特に限定されないが、例えば、S、MnO2、FeO2、FeS2、V25、V613、TiO2、TiS2、MoS2及びNbSe2が挙げられる。
上記導電性高分子としては、特に限定されないが、例えば、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリアセチレン及びポリピロールが挙げられる。
正極活物質は、一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いられる。
正極活物質には(3a)で示される層状化合物と(3b)で示されるスピネル型化合物とスピネル構造部位を有する化合物のいずれか一種類以上が含まれることが好ましい。このような正極活物質を用いることにより、高電圧駆動した際において、電池特性や、安全性がより向上する傾向にある。
正極活物質の数平均粒子径(一次粒子径)は、好ましくは0.05μm〜100μmであり、より好ましくは1μm〜10μmである。透過型電子顕微鏡にて観察した粒子100個をランダムに抽出し、画像解析ソフト(例えば、旭化成エンジニアリング株式会社製の画像解析ソフト、商品名「A像くん」)で解析し、その相加平均を算出することで得られる。この場合、同じ試料に対して、測定方法間で数平均粒子径が異なる場合は、標準試料を対象として作成した検量線を用いてもよい。
正極活物質表面の一部又は全体に含金属化合物や有機又は無機の化合物が塗布されていたり、被覆されていたりしてもよい。正極表面に種々の塗布や被覆を行うことで正極材の電池特性を向上させたり、性質をかえたりすることができる。
正極活物質は、4.2V(vsLi/Li+)を上回る電位で10mA/g以上の放電容量を有するものが好ましく、4.3V(vsLi/Li+)を上回る電位で10mA/g以上の放電容量を有するものがより好ましい。なお、4.2V以上で使用すると通常は電解液分解が起こったり、酸が発生したり、正極材からの金属溶出が増えたりするという問題が生じる。その結果、ガス発生、充放電に寄与するリチウム量の減少等につながり、電池特性が低下する。従来品(4.2V以下使用)では上記問題は少なく、実用上は問題ないが、使用電圧をあげるほど条件は厳しくなり、電池特性低下は著しい傾向にある。この点において、本実施形態に係る非水電解液を用いた非水二次電池であれば、上記問題を解消又は抑制することが可能となる。
正極は、満充電時におけるリチウム基準の正極電位が、4.2V(vsLi/Li+)を上回るものであることが好ましく、4.3V(vsLi/Li+)を上回るものであることがより好ましい。上記同様に、本実施形態に係る非水電解液であれば、ガス発生、充放電に寄与するリチウム量の減少等につながり、電池特性が低下することを解消又は抑制することが可能となる。
(正極の製造方法)
正極は、例えば、下記のようにして得られる。すなわち、まず、上記正極活物質に対して、必要に応じて、導電助剤やバインダー等を加えて混合した正極合剤を溶剤に分散させて正極合剤含有ペーストを調製する。次いで、この正極合剤含有ペーストを正極集電体に塗布し、乾燥して正極合剤層を形成し、それを必要に応じて加圧し厚みを調整することによって、正極が作製される。
ここで、正極合剤含有ペースト中の固形分濃度は、好ましくは30〜80質量%であり、より好ましくは40〜70質量%である。
正極集電体としては、特に限定されないが、例えば、アルミニウム箔、又はステンレス箔等の金属箔が挙げられる。
〔負極〕
負極は、非水電解液電池の負極として作用するものであれば特に限定されず、公知のものであってもよい。負極は、負極活物質としてリチウムイオンを吸蔵及び放出することが可能な材料及び金属リチウムからなる群より選ばれる一種以上の材料を含有する。このような負極は、負極活物質として、金属リチウム、炭素材料、珪素材料、リチウムと合金形成が可能な元素を含む材料、及び、リチウム含有化合物からなる群より選ばれる一種以上を含有すると好ましい。このなかでも、金属リチウム、炭素材料、珪素材料、及びリチウムと合金形成が可能な元素を含む材料からなる群より選ばれる一種以上の材料を含有するとより好ましい。このような負極活物質を用いることにより、電池容量がより向上する傾向にある。
上記炭素材料としては、特に限定されないが、例えば、ハードカーボン、ソフトカーボン、人造黒鉛、天然黒鉛、黒鉛、熱分解炭素、コークス、ガラス状炭素、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ、炭素繊維、活性炭、グラファイト、炭素コロイド、カーボンブラックが挙げられる。これらのうち、コークスとしては、特に限定されないが、例えば、ピッチコークス、ニードルコークス及び石油コークスが挙げられる。また、有機高分子化合物の焼成体としては、特に限定されないが、例えば、フェノール樹脂やフラン樹脂等の高分子材料を適当な温度で焼成して炭素化したものである。なお、本実施形態においては、負極活物質に金属リチウムを採用した電池も非水電解液電池に含めるものとする。
上記珪素材料としては、特に限定されないが、例えば、結晶性珪素化合物、アモルファス珪素化合物、有機ケイ素化合物、珪素と金属とのアロイや合金等が挙げられる。また、ナノ珪素材料や繊維状珪素材料等の各種形態の珪素材料が挙げられる。
さらに、上記リチウムと合金を形成可能な元素を含む材料としては、特に限定されないが、例えば、金属又は半金属の単体であっても合金であっても化合物であってもよく、またこれらの一種又は二種以上の相を少なくとも一部に有するようなものであってもよい。
なお、本明細書において、「合金」には、二種以上の金属元素からなるものに加えて、一種以上の金属元素と一種以上の半金属元素とを有するものも含む。また、合金は、その全体として金属の性質を有するものであれば、非金属元素を有していてもよい。その合金の組織には固溶体、共晶(共融混合物)、金属間化合物又はこれらのうちの二種以上が共存する。
このような金属元素及び半金属元素としては、特に限定されないが、例えば、チタン(Ti)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、アルミニウム、インジウム(In)、ケイ素(Si)、亜鉛(Zn)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ヒ素(As)、銀(Ag)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)及びイットリウム(Y)が挙げられる。これらの中でも、長周期型周期表における4族又は14族の金属元素及び半金属元素が好ましく、より好ましくはチタン、ケイ素及びスズである。
ケイ素の合金としては、特に限定されないが、例えば、ケイ素以外の第2の構成元素として、スズ、マグネシウム、ニッケル、銅、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、インジウム、銀、チタン、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモン及びクロムからなる群より選ばれる一種以上の元素を有するものが挙げられる。
スズの合金としては、特に限定されないが、例えば、スズ以外の第2の構成元素として、ケイ素、マグネシウム(Mg)、ニッケル、銅、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、インジウム、銀、チタン(Ti)、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモン及びクロム(Cr)からなる群より選ばれる一種以上の元素を有するものが挙げられる。
チタンの化合物、スズの化合物及びケイ素の化合物としては、特に限定されないが、例えば酸素(O)又は炭素(C)を有するものが挙げられ、チタン、スズ又はケイ素に加えて、上述の第2の構成元素を有していてもよい。
リチウム含有化合物としては、特に限定されないが、例えば、正極材料として例示したものと同じものを用いることができる。
負極活物質は一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いられる。
負極活物質の数平均粒子径(一次粒子径)は、好ましくは0.1μm〜100μm、より好ましくは1μm〜10μmである。負極活物質の数平均粒子径は、正極活物質の数平均粒子径と同様にして測定される。
(負極の製造方法)
負極は、例えば、下記のようにして得られる。すなわち、まず、上記負極活物質に対して、必要に応じて、導電助剤やバインダー等を加えて混合した負極合剤を溶剤に分散させて負極合剤含有ペーストを調製する。次いで、この負極合剤含有ペーストを負極集電体に塗布し、乾燥して負極合剤層を形成し、それを必要に応じて加圧し厚みを調整することによって、負極を作製することができる。
ここで、負極合剤含有ペースト中の固形分濃度は、好ましくは30〜80質量%であり、より好ましくは40〜70質量%である。
負極集電体は、特に限定されないが、例えば、銅箔、ニッケル箔又はステンレス箔等の金属箔が挙げられる。
正極及び負極の作製にあたって、必要に応じて用いられる導電助剤としては、特に限定されないが、例えば、グラファイト、アセチレンブラック及びケッチェンブラックに代表されるカーボンブラック、並びに炭素繊維が挙げられる。導電助剤の数平均粒子径(一次粒子径)は、好ましくは0.1μm〜100μmであり、より好ましくは1μm〜10μmである。導電助剤の数平均粒子径は、正極活物質の数平均粒子径と同様にして測定される。また、バインダーとしては、特に限定されないが、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアクリル酸、スチレンブタジエンゴム及びフッ素ゴムが挙げられる。
〔セパレータ〕
本実施形態のリチウムイオン電池は、正負極の短絡防止等の安全性付与ために、正極と負極との間にセパレータ備える。セパレータとしては、イオン透過性が大きく、機械的強度に優れる絶縁性の薄膜が好ましい。
本実施形態におけるセパレータの材質は、特に限定されないが、例えば、セラミック、ガラス、樹脂及びセルロースが挙げられる。樹脂としては、合成樹脂であっても天然樹脂(天然高分子)であってもよく、また、有機樹脂であっても無機樹脂であってもよいが、セパレータとしての性能に優れるという観点から、有機樹脂であることが好ましい。
有機樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、並びに、液晶ポリエステル及びアラミド等の耐熱樹脂が挙げられる。
また、無機樹脂としては、特に限定されないが、例えば、シリコーン樹脂などが挙げられる。
セパレータの材質は、耐熱性の観点から、セラミック及びガラスが好ましく、ハンドリング性及び耐熱性の観点から、ポリエステル、ポリアミド、液晶ポリエステル、アラミド、及びセルロースが好ましい。また、コスト及び加工性の観点から、ポリオレフィンが好ましい。これらの材質のうち、樹脂を採用する場合、単独重合体でも共重合体でもよく、また、複数種の樹脂の混合体及びアロイを用いてもよい。
また、セパレータは、複数の材質の膜を積層した積層体であってもよい。セパレータが積層体の場合、各層の材質が互いに同じものであっても異なるものであってもよい。
(セパレータの製造方法)
積層体のセパレータを作製する場合、ある層を別の層上に形成することを繰り返すことで順に積層して、すなわち逐次多層化して作製してもよく、それぞれ別に作製した複数の膜を張り合わせることで積層体を作製してもよい。
本実施形態におけるセパレータの形態としては、例えば、合成樹脂を製膜して製造した合成樹脂性微多孔膜、合成樹脂又は天然高分子を紡糸した繊維、ガラス繊維又はセラミック繊維を加工した織布、不織布、編布、抄紙、並びに、合成樹脂、セラミック粒子及びガラスの微粒子を配列して作製した膜が挙げられる。
本実施形態におけるセパレータは、膜の補強、充放電の補助、耐熱性向上等の観点から、上記以外の成分、例えば、有機フィラー、無機フィラー、有機粒子、又は無機粒子をセパレータの表面及び/又は内部に含んでもよい。
本実施形態の非水電解液電池は、高電圧駆動の電池に用いた場合であっても長期の充放電サイクルにおいて電解液の分解が抑制されたリチウムイオン二次電池として好適に用いることができる。
〔非水電解液電池の製造方法〕
本実施形態における非水電解液電池の製造方法としては、一般的な方法を用いればよく、特に限定されないが、例えば下記の方法を選択することができる。
まず、電池ケース(外装)に、正極、負極及びセパレータを用いて作製された積層体を収容することで電池構造体を作製する。そして、その中に、本実施形態の電解液を注入することで電池を作製することができる。
積層体の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、まず、正極と負極とを、その間にセパレータを介在させた積層状態で巻回して巻回構造の積層体に成形したり、それらを折り曲げや複数層の積層等によって、交互に積層した複数の正極と負極との間にセパレータが介在する積層体に成形したりする方法が挙げられる。
非水電解液電池の製造方法においては、製造工程中に電池内部を加圧したり、減圧したりする工程を含むこともできる。加圧や減圧の方法は特に限定されず、また、上記加熱と、減圧や加圧を同時に行っても別々に行ってもよい。これらの工程を経ることにより、電池構造体の電極及びセパレータへの電解液の含浸性が向上し得ることがある。
上述の各工程を経た後、必要に応じて、電池構造体に残りの部材を組み込んだり、電池ケース(外装)が完全に密閉(シール)されていない場合には密閉したりして、電池を得ることができる。なお、必要に応じて、上述の各工程を経た後に、電池の余剰部を除去する等形状を整えたり、電池の再締め付けや再シールを行ったりしてもよい。
本実施形態における電池の形状は、特に限定されず、円筒形、楕円形、角筒型、ボタン形、コイン形、扁平形及びラミネート形が好ましい。その中でも、コイン型、円筒型、角筒型、扁平型及びラミネート型がより好ましく、コイン型及びラミネート型がさらに好ましい。このような形状の電池は、電解液と電池構造体との親和性をより高めることができ、本実施形態における電解液が有する様々な性能を一層高く発現し、また、電池の製造も比較的容易である。また、電池の大きさについても特に限定されず、複数個の電池を重ねたり並べたりする構造も、多数種の電池を併用することも可能である。また、ラミネート型の電池の中でも、軽量性、耐久性、取扱い性及びコスト等の観点から、電池ケース(外装)が、アルミニウムラミネート材のようにアルミニウムフィルムと樹脂とを積層して構成されるものであることがさらに好ましい。
本実施形態の非水電解液電池は、初回充電により電池として機能し得るが、初回充電の際に含フッ素カーボネート及び含珪素化合物を含む電解液の一部が分解することにより安定化する。本実施形態における初回充電の方法について特に制限はないが、初回充電は0.001〜0.3Cで行われることが好ましく、0.002〜0.25Cで行われることがより好ましく、0.003〜0.2Cで行われることがさらに好ましい。また、初回充電が定電圧充電を途中に経由して行われることも好ましい結果を与える。なお、定格容量を1時間で放電する定電流が1Cである。リチウム塩が電気化学的な反応に関与する電圧範囲を長く設定することによって、SEIが電極表面に形成され、正極を含めた内部抵抗の増加を抑制する効果がある。このような電気化学的な反応を考慮して初回充電を行うことは非常に有効である。
初回の充放電又は初期の数回の充放電中に電池内にガスが発生することがある。そのため,初期の充放電が終了した後にガスを除去する工程を経ることも有用である。
本実施形態の非水二次電池は、直列あるいは並列につないで使用することもできる。なお、電池パックの充放電状態を管理する観点から、使用電圧範囲は2〜5.5Vであることが好ましく、2.5〜5.0Vであることがより好ましい。本実施形態の非水二次電池は上記のハンドリングの観点と高容量化の観点から上限電圧は4.2V以上であることが好ましく,4.3V以上であることがより好ましい。また、上限電圧の上限は、特に限定されないが、5.5V以下が好ましい。なお、4.2V以上で使用すると通常は電解液分解が起こったり、酸が発生したり、正極材からの金属溶出が増えたりするという問題が生じる。その結果、ガス発生、充放電に寄与するリチウム量の減少等につながり、電池特性が低下する。従来品(4.2V以下使用)では上記問題は少なく、実用上は問題ないが、使用電圧をあげるほど条件は厳しくなり、電池特性低下は著しい傾向にある。この点において、本実施形態に係る非水電解液を用いた非水二次電池であれば、上記問題を解消又は抑制することが可能となる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、非水二次電池の各種特性は下記のようにして測定、評価した。
〔実施例1〜12、比較例1〜7〕
(1)非水電解液の調製
非水電解液を構成する成分を所定量準備し、アルゴン雰囲気下で撹拌することで実施例1〜12、比較例1〜7の電解液を得た。組成を表1に示す。なお,いずれの電解液にも10ppm未満の水と20ppm未満のフッ酸が含まれていた。
Figure 2015092476
なお、用いた有機含塩素化合物を以下に示す。
Figure 2015092476
(2)非水電解液電池の作製
(正極αの作製)
正極活物質として数平均粒子径11μmのリチウム、ニッケル、マンガン及びコバルトを含む混合酸化物(LiCo1/3Ni1/3Mn1/32)と、下記導電助剤と、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)(クレハ社製)とを、混合酸化物:グラファイト炭素粉末:アセチレンブラック粉末:PVdF=100:4.2:1.8:4.6の質量比で混合した。得られた混合物にN−メチル−2−ピロリドンを固形分68質量%となるように投入してさらに混合して、スラリー状の溶液を調製した。このスラリー状の溶液を厚さ20μmのアルミニウム箔の片面に塗布し、溶剤を乾燥除去した後、ロールプレスで圧延した。圧延後のものを直径16mmの円盤状に打ち抜いて正極(α)を得た。
導電助剤:
数平均粒子径6.5μmのグラファイト炭素粉末(TIMCAL社製)
数平均粒子径48nmのアセチレンブラック粉末(電気化学工業社製)
(正極βの作製)
正極活物質として数平均粒子径15μmのリチウムコバルト酸(LiCoO2)と、導電助剤として数平均粒子径3μmのグラファイト炭素粉末(TIMCAL社製)と、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVdF)(クレハ社製)とを85:10:5の質量比で混合した。得られた混合物にN−メチル−2−ピロリドンを固形分60質量%となるように投入して更に混合して、スラリー状の溶液を調製した。このスラリー状の溶液を厚さ20μmのアルミニウム箔の片面に塗布し、溶剤を乾燥除去した後、ロールプレスで圧延した。圧延後のものを直径16mmの円盤状に打ち抜いて正極(β)を得た。
(正極γの作製)
<正極活物質の合成>
(LiNi0.5Mn1.54の合成例)
遷移金属元素のモル比として1:3の割合となる量の硫酸ニッケルと硫酸マンガンとを水に溶解し、金属イオン濃度の総和が2mol/Lになるようにニッケル−マンガン混合水溶液を調製した。次いで、このニッケル−マンガン混合水溶液を、70℃に加温した濃度2mol/Lの炭酸ナトリウム水溶液3000mL中に、12.5mL/minの添加速度で120分間滴下した。なお、滴下中は、攪拌の下、200mL/minの流量の空気を水溶液中にバブリングしながら吹き込んだ。これにより、析出物質が発生し、得られた析出物質を蒸留水で十分洗浄し、乾燥して、ニッケルマンガン化合物を得た。得られたニッケルマンガン化合物と粒径2μmの炭酸リチウムとを、リチウム:ニッケル:マンガンのモル比が1:0.5:1.5になるように秤量し、1時間乾式混合した後、得られた混合物を酸素雰囲気下において1000℃で5時間焼成し、LiNi0.5Mn1.54で表される正極活物質を得た。
上述のようにして得られた正極活物質と、導電助剤としてグラファイトの粉末(TIMCAL社製、商品名「KS−6」)とアセチレンブラックの粉末(電気化学工業社製、商品名「HS−100」)と、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン溶液(クレハ社製、商品名「L#7208」)とを、固形分比で80:5:5:10の質量比で混合した。得られた混合物に、分散溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを固形分35質量%となるように投入して更に混合して、スラリー状の溶液を調製した。このスラリー状の溶液を厚さ20μmのアルミニウム箔の片面に塗布し、溶剤を乾燥除去した後、ロールプレスで圧延した。圧延後のものを3cm×4cmの長方形状に打ち抜いて正極(γ)を得た。
(正極δの作製)
<正極活物質の合成>
(LiNi0.5Mn0.3Co0.22の合成例)
正極活物質は特開2008−195608号公報の実施例1に記載の合成法を用いて合成した。ここで得られた正極活物質を正極αと同様にして円盤状の正極(δ)を得た。
(負極の作製)
下記負極活物質と、下記バインダーとを、グラファイト炭素粉末(I):グラファイト炭素粉末(II):カルボキシメチルセルロース溶液:ジエン系ゴム=90:10:1.44:1.76の固形分質量比で全体の固形分濃度が45質量%になるように混合して、スラリー状の溶液を調製した。このスラリー状の溶液を厚さ10μmの銅箔の片面に塗布し、溶剤を乾燥除去した後、ロールプレスで圧延した。圧延後のもの直径16mmの円盤状に打ち抜いて負極(負極1)及び3cm×4cmの長方形状(負極2)をそれぞれ得た。
(負極原料)
負極活物質:
数平均粒子径12.7μmのグラファイト炭素粉末(I)(大阪ガスケミカル社製)
数平均粒子径6.5μmのグラファイト炭素粉末(II)(昭和電工社製)
バインダー:
カルボキシメチルセルロース溶液(固形分濃度1.83質量%)
ジエン系ゴム(ガラス転移温度:−5℃、乾燥時の数平均粒子径:120nm、分散媒:水、固形分濃度40質量%)
(非水電解液電池の製造例1)
上述のようにして作製した正極α,正極β又は正極δと負極1とをポリエチレンからなるセパレータ(膜厚25μm、空孔率50%、孔径0.1μm〜1μm)の両側に重ね合わせた積層体を、SUS製の円盤型電池ケースに挿入した。次いで、その電池ケース内に電解液を0.4mL注入し、積層体を電解液に浸漬した後、電池ケースを密閉して非水電解液電池(小型電池)を作製した。これを25℃に設定した恒温槽で24時間保持し、積層体に非水電解液を十分馴染ませ、1C=6.0mAとなるように作製した。作製した電池は充放電装置(アスカ電子(株)製、商品名「ACD−01」)に接続し、0.2Cの定電流−定電圧で8時間充電し、0.3Cの定電流で3.0Vまで放電することで初期コンディショニングを行って完成させた。
なお、充電電圧は正極αを用いた際には4.3Vまで,正極δを用いた際には4.35Vまで、正極βを用いた際には4.55Vまで行った。
(非水電解液電池の製造例2)
上述のようにして作製した正極γと負極2とに電極タブを溶接し、セパレータにはポリエチレン製(膜厚25μm、空孔率50%、孔径0.1μm〜1μm)の微多孔膜を用いて、電極とセパレータの積層体を作製した。次いで、該積層体をアルミニウムと樹脂の積層体で構成される外装体で挟み、3片を熱シールしてラミネート型の電池とした。次いで、その電池ケース内に電解液を0.5mL注入し、積層体を電解液に浸漬した後、電池ケースを密閉して非水電解液電池(小型電池)を作製した。これを25℃に設定した恒温槽で24時間保持し、積層体に非水電解液を十分馴染ませ、1C=20.0mAとなるように作製した。作製した電池は充放電装置(アスカ電子(株)製、商品名「ACD−01」)に接続し、0.1Cの定電流−定電圧で4.8Vまで8時間充電し、0.3Cの定電流で3.0Vまで放電することで初期コンディショニングを行って完成させた。
(3)評価
上述のようにして得られた電解液を用いて以下の電池評価を行った。これらの評価は、アスカ電子(株)製充放電装置ACD−01(商品名)及び二葉科学社製恒温槽PLM−63S(商品名)を用いて行った。
〔高温サイクル試験1〕
製造例1において、正極αを用いて作製した非水電解液電池を、6.0mAの定電流で充電し、4.3Vに到達した後、4.3Vの定電圧で充電し、合計8時間充電を行った。その後、6.0mAの定電流で3.0Vまで放電し、ここまでを1サイクルの充放電サイクルとした。この充放電サイクルを50℃で50サイクル実施し、2サイクル目に対する50サイクル目の放電容量の値を放電容量維持率(A)として算出した。この測定は50℃の環境下で行った。表2に結果を示す。本試験においては正極αを用い、正極αを用いた際の初期コンディショニングを行ってから所定の試験を行った。
〔高温サイクル試験2〕
製造例1において、正極βを用いて作製した非水電解液電池を、6.0mAの定電流で充電し、4.55Vに到達した後、4.55Vの定電圧で充電し、合計8時間充電を行った。その後、6.0mAの定電流で3.0Vまで放電し、ここまでを1サイクルの充放電サイクルとした。この充放電サイクルを50℃で30サイクル実施し、2サイクル目に対する30サイクル目の放電容量の値を放電容量維持率(B)として算出した。この測定は50℃の環境下で行った。表2に結果を示す。本試験においては正極βを用い、正極βを用いた際の初期コンディショニングを行ってから所定の試験を行った。
〔高温サイクル試験3〕
製造例1において、正極δを用いて作製した非水電解液電池を、6.0mAの定電流で充電し、4.35Vに到達した後、4.35Vの定電圧で充電し、合計8時間充電を行った。その後、6.0mAの定電流で3.0Vまで放電し、ここまでを1サイクルの充放電サイクルとした。この充放電サイクルを50℃で30サイクル実施し、2サイクル目に対する30サイクル目の放電容量の値を放電容量維持率(C)として算出した。この測定は50℃の環境下で行った。表2に結果を示す。本試験においては正極δを用い、正極δを用いた際の初期コンディショニングを行ってから所定の試験を行った。
〔高温保存試験〕
製造例2において、正極γを用いて作製した非水電解液電池を、2.0mAの定電流で充電し、4.8Vに到達した後、4.8Vの定電圧で充電し、合計8時間充電を行った。その後、3.0mAの定電流で3.0Vまでの放電を行った。続いて6.0mAの定電流で充電し、4.7Vの定電圧に達した後、4.7Vの定電圧で充電し、合計8時間充電を行い、充電が終了した後に充電状態の電池を満充電状態を保持しながら50℃で5日間保管(フロート)した。保持前後の非水電解液電池について、アルキメデス法を用いて電池内のガス量を測定し、満充電保持時の発生ガス量を求めた。この測定は50℃の環境下で行った。表2に結果を示す。本試験においては正極γを用い、正極γを用いた際の初期コンディショニングを行ってから所定の試験を行った。
Figure 2015092476
以上のように、本発明の非水電解質であれば、非水二次電池用の電解液として電池反応とは無関係の化学反応を抑制でき、耐久性と耐電圧性能とを共に有する非水二次電池を実現できることが示された。また、4.2Vを上回る高電圧駆動の非水電解液電池であって、耐久性に優れる非水電解液及び該非水電解液を含む非水電解液電池を実現できることが示された。
本発明の非水電解液は、電気化学デバイス用の電解液、特に、非水電解液電池用の電解液として産業上の利用可能性を有する。

Claims (15)

  1. 不飽和結合含有カーボネート化合物と、
    該不飽和結合含有カーボネート化合物100質量%に対して0.05ppm以上1質量%以下の有機含塩素化合物と、
    無機酸、有機酸、酸アミド、及びアミンからなる群より選ばれる一種以上の化合物の有する水素原子の一つ以上を珪素含有官能基で置換した含珪素化合物と、
    リチウム塩と
    を含む、非水電解液。
  2. 前記含珪素化合物が、ホウ素又はリンを含む無機酸、カルボン酸、及びリン酸アミドからなる群より選ばれる一種以上の化合物の有する水素原子の一つ以上を珪素含有官能基で置換した含珪素化合物である、請求項1に記載の非水電解液。
  3. 前記含珪素化合物が、リンを含む無機酸、カルボン酸、及びリン酸アミドからなる群より選ばれる一種以上の化合物の有する水素原子の一つ以上を珪素含有官能基で置換した含珪素化合物である、請求項1に記載の非水電解液。
  4. 前記有機含塩素化合物が、含塩素カーボネート化合物又は含塩素エーテル化合物のいずれか一種類以上を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水電解液。
  5. 前記不飽和結合含有カーボネート化合物が、ビニレンカーボネート又はビニルエチレンカーボネートのいずれか一種類以上を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の非水電解液。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の非水電解液を含む、リチウムイオン二次電池用電解液。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の非水電解液、又は、請求項6に記載のリチウムイオン二次電池用電解液と、
    正極と、
    負極と、
    を備え、
    前記正極は、リチウムイオンを吸蔵及び放出することが可能な、一種以上の正極活物質を含有し、
    前記負極は、リチウムイオンを吸蔵及び放出することが可能な材料及び金属リチウムからなる群より選ばれる一種以上の負極活物質を含有する、
    非水電解液電池。
  8. 前記正極活物質は、リチウム含有化合物を含む、請求項7に記載の非水電解液電池。
  9. 前記正極活物質は、層状構造を有するリチウム含有化合物又はスピネル構造を有するリチウム含有化合物を含む、請求項7又は8に記載の非水電解液電池。
  10. 前記負極活物質は、金属リチウム、炭素材料、珪素材料、及び、リチウムと合金形成が可能な元素を含む材料からなる群より選ばれる一種以上の材料を含む、請求項7〜9のいずれか1項に記載の非水電解液電池。
  11. 前記正極活物質は、4.2V(vsLi/Li+)を上回る電位で10mA/g以上の放電容量を有する、請求項7〜10のいずれか一項に記載の非水電解液電池。
  12. 前記正極活物質は、4.3V(vsLi/Li+)を上回る電位で10mA/g以上の放電容量を有する、請求項7〜10のいずれか一項に記載の非水電解液電池。
  13. 前記正極は、満充電時におけるリチウム基準の正極電位が、4.2V(vsLi/Li+)を上回るものである、請求項7〜12のいずれか一項に記載の非水電解液電池。
  14. 前記正極は、満充電時におけるリチウム基準の正極電位が、4.3V(vsLi/Li+)を上回るものである、請求項7〜12のいずれか一項に記載の非水電解液電池。
  15. リチウムイオン二次電池である、請求項7〜14のいずれか一項に記載の非水電解液電池。
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