JP2015081903A - レーダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】送信アンテナと受信アンテナとが離間して並設されるレーダ装置において、広角側におけるレーダ波の透過率を確保するとともに、アンテナの照射強度誤差および感度誤差を抑制する。
【解決手段】このレーダ装置は、レーダ波を送受信するアンテナが、同一の面において、互いに隣り合って並設されたアンテナ基板と、アンテナ基板のアンテナ形成面を覆うように設置されたレドームと、を備える。
アンテナは、同一の軸上に位置するとともに、アンテナ形成面に直交し軸を含む仮想面に対して鏡映対称となるように形成される。
そして、レドームは、軸方向に直交する断面において、アンテナ形成面に対して上に凸となる突出部を有し、突出部は、レーダ波の走査領域の端が通過する部分に、アンテナ形成面に対して傾斜した斜面部を有するとともに、レーダ波の走査領域において、軸方向に延設され、仮想面に対して鏡映対称となるように形成される。
【選択図】図3

Description

本発明は、レーダ波を送受信して物標を検出するレーダ装置に関する。
従来、ミリ波レーダ装置において、アンテナの送受信面に平行な平板状のレドームが用いられていた。しかしながら、送受信されるレーダ波が、レドームに対して斜めに入射あるいは出射されるため、広角側において、実効的なレドーム厚が狭角側に較べて厚くなり、透過率が低下するという問題があった。
この問題を解決するため、特許文献1には、レドームの形状を、頂点を有する凸面形状とする例が示されている。このような構成においては、送受信するレーダ波のレドームに対する入射角を小さくすることができ、レドームでの反射を抑制することができる。
ところで、特許文献2には、ミリ波レーダ装置のアンテナとして、同一基板上に送信アンテナ用のパターン(以下、送信アンテナという)と受信アンテナ用のパターン(以下、受信アンテナという)とが離間して並設される平面アンテナの例が示されている。
特開2009−284287号公報 特開2012−93305号公報
特許文献1に記載のレドームでは、その形状として、アンテナの送受信面に直交する直線を軸とする回転対称形状が想定されている。このような形状のレドームを採用すると、特許文献2のように、送信アンテナと受信アンテナとが離間して並設されるレーダ装置において、その並設方向に直交するレドームの断面形状が、並設方向の位置によって一律ではない。このため、並設方向において、レーダ波の透過率の位置依存性を生じてしまう。換言すれば、送信アンテナにおいて照射強度誤差を生じる虞がある。また、受信アンテナにおいて感度誤差を生じる虞がある。
一方、特許文献2に記載のレドームは箱状を成している。このため、送信アンテナと受信アンテナの並設方向において、その並設方向に直交するレドームの断面形状は一律である。しかしながら、特許文献2に記載のレドームのうち一つの形態では、箱の底面がアンテナの送受信面に平行となり、上記の通り、広角側におけるレーダ波の透過率が低下する可能性がある。
また、他の形態では、箱の底面がアンテナの送受信面に対して傾いた構成が示されているが、アンテナの並設方向に沿う方向に対して対称ではない。このため、並設方向に直交する方向において、レーダ波の透過率の位置依存性を生じてしまう。
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、送信アンテナと受信アンテナとが離間して並設されるレーダ装置において、広角側におけるレーダ波の透過率を確保するとともに、各アンテナの照射強度誤差および感度誤差を抑制することを目的とする。
ここに開示される発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、本発明は、レーダ波のうち送信波を送信する送信アンテナ(12)、および、レーダ波のうち受信波を受信する受信アンテナ(13)が、同一の面において、互いに隣り合って並設されたアンテナ基板(10)と、レーダ波を透過する材料により一定の厚さで構成され、アンテナ基板のアンテナ形成面(10a)を覆うように設置されたレドーム(30)と、を備えたレーダ装置であって、送信アンテナおよび受信アンテナは、同一の軸(L)上に位置するとともに、アンテナ形成面に直交し軸を含む仮想面(S1)に対して鏡映対称となるように形成され、レドームは、軸方向に直交する断面において、アンテナ形成面に対して上に凸となる突出部(32)を有し、突出部は、レーダ波の走査領域(R)の端が通過する部分に、アンテナ形成面に対して傾斜した斜面部(34)を有するとともに、レーダ波の走査領域において、軸方向に延設され、仮想面に対して鏡映対称となるように形成されることを特徴としている。
これによれば、突出部がアンテナの並設方向、すなわち軸方向に沿って延びて形成されている。このため、送信アンテナおよび受信アンテナと突出部との間の距離を、軸方向の位置に依らず一定とすることができる。換言すれば、並設方向において、レーダ波の透過率の位置依存性を低減することができる。したがって、アンテナの照射強度誤差および感度誤差を抑制することができる。
また、レーダ波のうち送信波を送信する送信アンテナ、および、レーダ波のうち受信波を受信する受信アンテナが、同一の面において、互いに隣り合って並設されたアンテナ基板と、レーダ波を透過する材料により一定の厚さで構成され、アンテナ基板のアンテナ形成面を覆うように設置されたレドームと、を備えたレーダ装置であって、送信アンテナおよび受信アンテナは、それぞれ、レーダ波を送信あるいは受信する最小単位である単位アンテナ(11a)を複数有し、レドームは、アンテナ形成面からの高さが同じとされ、単位アンテナを各々覆う半球状のドーム部(35)を有する構成としてもよい。
これによれば、送信アンテナにおいて、レーダ波を放射状に放射する単位アンテナそれぞれに半球状のドーム部が形成されることになるから、レーダ波とレドームとの成す角を略90度とすることができる。したがって、物標の認識精度を確保することができる。
同時に、単位アンテナそれぞれにドーム部が形成されるので、すべての単位アンテナに対して、レドームの位置が等価となる。したがって、アンテナの照射強度誤差を抑制することができる。
これらの効果は受信アンテナにも同様のことが言える。したがって、上記した構成とすることにより、レーダ波の透過率を確保するとともに、アンテナの照射強度誤差および感度誤差を抑制することができる。
第1実施形態に係るレーダ装置の概略構成を示す斜視図である。 アンテナ基板の概略構成を示す上面図である。 図2におけるIII−III線に沿う断面図である。 図3における領域IVの拡大図である。 図2における軸L(V−V線)に沿う断面図である。 平板状のレドームを採用した場合における、視野角度と角度ずれの関係を示すグラフである。 第1実施形態のレドームを採用した場合における、視野角度と角度ずれの関係を示すグラフである。 レドーム厚さに対するレーダ波の伝播損失を示すグラフである。 変形例1に係るレーダ装置の概略構成を示す断面図である。 変形例1のレドームを採用した場合における、視野角度と角度ずれの関係を示すグラフである。 変形例2に係るレーダ装置の概略構成を示す断面図である。 第2実施形態に係るレーダ装置の概略構成を示す断面図である。 図12における領域XIIIの拡大図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の各図相互において、互いに同一もしくは均等である部分に、同一符号を付与する。また、以下、方向として、x方向と、x方向に直交するy方向と、x方向とy方向により規定されるxy平面に直交するz方向を定義する。
(第1実施形態)
最初に、図1および図2を参照して、本実施形態に係るレーダ装置の概略構成について説明する。
本実施形態におけるレーダ装置は、例えば車両に搭載され、車両周辺の障害物や移動体を検知するものである。図1に示すように、このレーダ装置100は、アンテナ基板10と、ロアケース20と、レドーム30と、を備えている。ロアケース20は一面が開口した略箱状をなしている。アンテナ基板10はロアケース20の開口側からロアケース20内に嵌め込まれて収容されている。レドーム30はアンテナ基板10を覆うようにしてロアケース20にスナップフィットにより固定されている。
アンテナ基板10は、プリント基板上にアンテナ11や図示しない電子部品が形成されて成る。これらアンテナ11や電子部品は、コネクタ14を介して図示しない外部機器と電気的に接続されている。また、アンテナ基板10には、固定のためのねじを通す貫通孔15が形成されている。
アンテナ11は、例えば周波数が略25GHzのレーダ波(以下、送信波という)を発生する送信アンテナ12と、送信アンテナ12から照射されたレーダ波の反射波、あるいは、移動体等から自発的に発せられた電磁波(以下、上記反射波と上記電磁波をまとめて受信波という)を受信する受信アンテナ13と、から構成されている。アンテナ11は、送信波の送信機能、あるいは、受信波の受信機能を個々に有する単位アンテナ11aがアレイ状に並んで形成されて成る。本実施形態では、図2に示すように、単位アンテナ11aが4×4の正方に並んで、送信アンテナ12および受信アンテナ13がそれぞれ構成されている。
送信アンテナ12および受信アンテナ13は、図2に示すように、アンテナ基板10の同一の面において、所定の軸L上(図2において破線で示す)において、隣り合って配置されている。すなわち、y方向において隣り合って配置されている。なお、送信アンテナ12および受信アンテナ13の形成範囲は、x方向において互いに一致している。以降、アンテナ11が配置された面をアンテナ形成面10aと呼ぶ。なお、本実施形態における軸Lは、図示しない電子部品を除き、アンテナ基板10が軸Lに対して線対称になるような直線である。加えて、送信アンテナ12および受信アンテナ13は、アンテナ形成面10aに直交し軸Lを通る仮想面S1について、鏡映対称になるように配置されている。
なお、以降の記載において、上記軸Lに沿う方向をy方向、y方向に直交し、アンテナ形成面10aに沿う方向をx方向と定義し、xy平面、すなわちアンテナ形成面に平行な面、に直交する方向をz方向とする。この定義によれば、仮想面S1は、yz平面に相当する。
ロアケース20は、図1に示すように、アンテナ基板10を収容する容器である。ロアケース20は、例えばアルミニウムにより構成されている。本実施形態のロアケース20には、ねじ穴21が設けられ、アンテナ基板10における対応した貫通孔15に通されたねじによって、アンテナ基板10とロアケース20とが互いに固定される。
レドーム30は、アンテナ11を保護するカバーである。本実施形態におけるレドーム30は、例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)により一定の厚さで構成されている。本実施形態におけるレドーム30の厚さは、例えば、略1.5mmである。レドーム30は、基体31と突出部32とスナップフィット部33とを有している。
基体31は一面が開口した箱状を成し、ロアケース20と組み合わされて一つの筐体を構成する。アンテナ基板10はこの筐体内に収容される。
突出部32は、基体31における開口した一面と反対側の上面31aに形成される。該上面31aはアンテナ基板10におけるアンテナ形成面10aと平行になっている。この突出部32は、アンテナ形成面10aに対して上に凸になるように突出している。そして、突出部32は、図3に示すように、少なくとも、アンテナ11からレーダ波が入出射する領域、すなわち、レーダ波走査領域Rを進むレーダ波が必ず突出部32を通過するような位置に形成されている。突出部32のより具体的な形状については後に詳述する。
スナップフィット部33は、上面31aに連結した側面に、弾性変形可能に形成され、ロアケース20に形成された嵌合部位22に嵌合するようになっている。レドーム30は、アンテナ基板10を収容しつつ、このスナップフィット部33によってロアケース20に固定される。このようにしてレーダ装置100が構成される。
次に、図2〜図5を参照して、レドーム30のうち、とくに突出部32について、詳しく説明する。
図3は、図2における、送信アンテナ12を含む、III−III線に沿う断面図を示している。図4は、図3において二点鎖線で囲まれた領域IVの拡大図である。また、図5は、図2における軸Lに沿う断面図を示している。
ところで、送信アンテナ12および受信アンテナ13が上記の仮想面S1に対してそれぞれ鏡映対称であるから、レーダ波走査領域Rも仮想面S1に対して鏡映対称である。図3に示すように、本実施形態では、仮想面S1に対して0度から80度に亘って入出射するレーダ波を想定している。以降、入出射するレーダ波の仮想面S1に対する角度を視野角度と示す。
上記したように、突出部32は、レーダ波走査領域Rを進むレーダ波が必ず突出部32を通過するように形成されている。突出部32は、レーダ波走査領域Rと同様に、仮想面S1に対して鏡映対称に形成されている。具体的には、軸方向に直交する断面(xz平面に沿う断面)において、突出部32の断面形状は楕円である。より詳しくは、楕円の2つの焦点がアンテナ形成面10a上に位置するようにされ、短軸が仮想面S1上に位置するようにされている。すなわち、突出部32のxz平面に沿う断面形状は、長軸がアンテナ形成面10a上に位置し、半短軸が仮想面S1上に位置するような半楕円形状を成している。
また、楕円を成す突出部32の離心率は、図4に示すように、レーダ波走査領域Rを通過するレーダ波と、該レーダ波と突出部32との交点における接線Tとの成す角θが35度以上になるように設定されている。なお、図4における一点鎖線は、視野角度が80度であるレーダ波の軌跡を示している。この一点鎖線が、レーダ波走査領域Rの端に相当する。そして、レーダ波走査領域Rの端と突出部32の交わる部分は、接線Tがアンテナ形成面10aに対して傾斜する斜面部34を構成している。
また、図5に示すように、突出部32は、少なくともレーダ波走査領域Rにおいては、y方向に延びて形成されている。本実施形態における突出部32は、送信アンテナ12と受信アンテナ13の中間線を通りアンテナ形成面10aの直交する面S2に対して鏡映対称になるように形成されている。具体的には、突出部32のyz平面(すなわち、仮想面S1)に平行な断面の形状は、等脚台形を成している。なお、本実施形態において、yz平面内におけるレーダ波走査領域Rは、面S2に対して0度から35度に亘って入出射するレーダ波を想定している。換言すれば、面S2に対する視野角度が0度から35度であるレーダ波を想定している。
次に、本実施形態におけるレドーム30の作用効果について説明する。
レドーム30は突出部32を有している。突出部32は、少なくともレーダ波走査領域Rを網羅している。そして、突出部32は、y方向に延びつつ、仮想面S1に対して鏡映対称に形成されている。以上のことから、突出部32は、レーダ波走査領域Rの範囲において、軸Lに直交する面(xz平面)に沿う断面形状が、常に同一となっている。換言すれば、突出部32の断面形状は、アンテナ11の並設方向に沿うy方向に対して並進対称、すなわち、一律である。このため、y方向において、レーダ波の透過率の位置依存性を生じない。したがって、アンテナ11の照射強度誤差および感度誤差を抑制することができる。
ところで、発明者は、突出部32を有さないレドームを用いて、レーダ波の視野角度に対する検出精度の変化を測定した。なお、突出部32を有さないレドームとは、レーダ波走査領域Rに含まれる部分が、アンテナ形成面10aに平行な平板状であるものを指す。このようなレドームでは、視野角度φに対して、レーダ波とレドームとの成す角θはθ=90−φ(単位:度)となる。また、発明者は、検出精度の指標として、角度ずれを測定した。角度ずれとは、視野角度に対して、アンテナ11が認識する角度との差を示している。これは、ゼロ度であるほど検出精度が高い。
図6は、25GHzのレーダ波について、レーダ波の視野角度に対する検出精度の変化を測定した結果である。この結果は、視野角度が55度より大きい範囲において、角度ズレが急激に大きくなっていることを示している。すなわち、レーダ波とレドームとの成す角θが35度より小さいと、レーダ波のレドームに対する透過率が低下して検出精度が急激に低下する。
本実施形態における突出部32は、レーダ波走査領域Rを通過するレーダ波と、該レーダ波と突出部32との交点における接線Tとの成す角θが35度以上になるように形成されている。このため、レーダ波の検出精度の低下を抑制することができる。図7は、突出部32を、視野角度が80度の場合にθが35度となり、視野角度が80度より小さいときにθが35度を下回るように成形した場合における、角度ずれの測定結果である。この結果によれば、視野角度が55度より大きい範囲において、突出部32を有さないレドームを採用する場合に較べて、角度ずれを抑制できていることが分かる。なお、ミリ波帯のレーダ波の透過率は、振動数が小さいほど大きくなるため、25GHz以下の振動数を有するレーダ波について、θが35度以上になるように突出部32を形成すれば、角度ずれを抑制することができる。
また、発明者は、25GHzのレーダ波を用いて、レドーム厚さに対する伝播損失の変化を測定した。その結果を図8に示す。伝播損失は、1.5mm周期で振動するような挙動を示す。伝播損失の振動は、レドーム30に入射する入射波と、レドーム30の構成材の内部で反射する反射波とが干渉するために生じる現象である。入射波と反射波が強め合う関係にある場合には、伝播損失が小さくなる。逆に、入射波と反射波が逆位相となって弱め合う場合には、伝播損失が大きくなる。反射波の位相はレドーム30の厚さに依存するため、伝播損失は、レドーム30の厚さに対して略正弦波となるように変化する。本実施形態のように、25GHzのレーダ波を用いた場合は、伝播損失が極小となる周期が1.5mmである。したがって、レドーム30の厚さDを、数式2に示す範囲内に設定することにより、数式2を満たさない場合に較べて伝播損失を抑制することができる。
Figure 2015081903
ここで、nは自然数である。本実施形態では、レドーム30の厚さ、言い換えれば、突出部32の厚さを略1.5mmとしている。このため、レーダ波の伝播損失を極小とすることができる。
なお、伝播損失の振動周期は、レーダ波の振動数に反比例する。図8によれば、レーダ波の振動数が25GHzである場合、伝播損失の振動周期は1.5mmであるから、任意の振動数fのレーダ波に対する周期は、1.5×(25/f)(単位:mm)となる。したがって、任意の振動数fのレーダ波に対しては、レドーム30の厚さDを、数式2に示す範囲内に設定することにより、数式3を満たさない場合に較べて伝播損失を抑制することができる。
Figure 2015081903
(変形例1)
第1実施形態では、突出部32のxz平面に沿う断面形状が半楕円である例について示したが、レーダ波走査領域Rを通過するレーダ波と、該レーダ波と突出部32との交点における接線Tとの成す角θが35度以上になるように設定されていればよい。例えば、図9に示すように、突出部32のxz平面に沿う断面形状が半円状となっていてもよい。
このような構成では、成す角θをほぼ90度とすることができ、レーダ波の検出精度の低下を抑制することができる。発明者は、突出部32の断面形状が半円の場合についても、レーダ波の視野角度に対する検出精度の変化を測定した。その結果を図10に示す。図10によれば、視野角度が55度より大きい範囲において、突出部32を有さないレドームを採用する場合に較べて、角度ずれを抑制できていることが分かる。
ただし、突出部32の断面形状を半楕円とする場合に較べて、z方向の体格が大きくなるため、レーダ装置の設置位置に制限が生じる虞がある。したがって、突出部32の断面形状は、第1実施形態に記載のような楕円としたほうが、レーダ波の検出精度の低下を抑制しつつ、z方向の体格を小さくすることができる。
(変形例2)
第1実施形態および変形例1では、突出部32のxz平面に沿う断面形状が半楕円、または、半円の例について示した。すなわち、突出部32の断面形状が弧状の例について示した。しかしながら、レーダ波走査領域Rを通過するレーダ波と、該レーダ波と突出部32との交点における接線Tとの成す角θが35度以上になるように設定されていれば、その形状が弧状であることに限定されない。例えば、図11に示すように、突出部32のxz平面に沿う断面形状が台形状となっていてもよい。
とくに、視野角度の大きい広角側、例えば55度〜80度の視野角度のレーダ波が透過する部分が台形の脚部に相当するようにすれば、突出部32を有さないレドームを採用する場合に較べて、成す角θを大きくすることができる。この台形の脚部が特許請求の範囲に記載の斜面部34に相当する。このように、突出部32のxz平面に沿う断面形状が台形状とすることにより、突出部32を有さないレドームを採用する場合に較べてレーダ波の検出精度の低下を抑制することができる。
(第2実施形態)
第1実施形態、変形例1および変形例2では、単位アンテナ11aからなるアンテナ11を、レドーム30の突出部32が全体的に覆う構成について例示した。これに対して、本実施形態のレドーム30は、図12および図13に示すように、単位アンテナ11aの一つ一つに対して、半球状のドーム部35を有している。このドーム部35は、アンテナ形成面10a上に球の中心が位置するように配置されている。すなわち、球の最大面積となる面がアンテナ形成面10aに一致するようになっている。そして、レドーム30の上面31aを構成する部分は、アンテナ基板10に接するようになっている。なお、レドーム30を除く構成は第1実施形態と同様であるため、その説明を割愛する。
このような構成では、レーダ波を放射状に入出射する単位アンテナそれぞれに半球状のドーム部35が形成されることになるから、レーダ波とドーム部35との成す角θを略90度とすることができる。したがって、物標の検出精度の低下を抑制することができる。
また、各単位アンテナ11aから見たレドーム30の形状を全て等価にすることができるから、アンテナの照射強度誤差および感度誤差を抑制することができる。
さらに、各単位アンテナ11aを覆うドーム部35は、アレイ状に構成されたアンテナ11全体を覆う突出部32を有する構成に較べて、レドーム30のz方向の体格を小さくすることができる。これにより、全体として、レーダ装置のz方向の体格を小さくすることができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
第1実施形態では、突出部32のxz平面に沿う断面形状が、焦点をアンテナ形成面10a上に配した半楕円の例を示した。しかしながら、焦点の位置はアンテナ形成面10a上に限定されない。また、正確に楕円である必要もない。
また、変形例2では、突出部32の断面形状が台形の例を示したが、正確に台形である必要はない。例えば、台形の上底が上に凸に湾曲した構成であってもよい。
上記したように、レーダ波と突出部32との交点における接線Tとの成す角θが35度以上になるように設定されていれば、突出部32の断面形状は任意である。
第2実施形態では、レドーム30のうち上面31aを構成する部分がアンテナ基板10に接する構成について例示した。しかしながら、これに限定されるものではなく、ドーム部35の、アンテナ形成面10aからの高さが、すべて同じとされていれば、レドーム30のうち上面31aを構成する部分とアンテナ形成面10aとの間にスペースが存在していてもよい。
また、上記した各実施形態では、レドーム30がPBTで構成される例を示したが、レーダ波が透過する材料で構成されていればよい。例えば、グラスファイバーを用いて構成してもよい。また、ロアケース20についても、アルミニウムを用いて構成される例を示したが、アルミニウムのみに限定されるものではない。
100・・・レーダ装置
10・・・アンテナ基板
10a・・・アンテナ形成面
11・・・アンテナ
12・・・送信アンテナ
13・・・受信アンテナ
30・・・レドーム
31・・・基体
32 :突出部
34 :斜面部

Claims (7)

  1. レーダ波のうち送信波を送信する送信アンテナ(12)、および、前記レーダ波のうち受信波を受信する受信アンテナ(13)が、同一の面において、互いに隣り合って並設されたアンテナ基板(10)と、
    前記レーダ波を透過する材料により一定の厚さで構成され、前記アンテナ基板のアンテナ形成面(10a)を覆うように設置されたレドーム(30)と、を備えたレーダ装置であって、
    前記送信アンテナおよび前記受信アンテナは、同一の軸(L)上に位置するとともに、前記アンテナ形成面に直交し前記軸を含む仮想面に対して鏡映対称となるように形成され、
    前記レドームは、前記軸に沿う方向に直交する断面において、前記アンテナ形成面に対して上に凸となる突出部(32)を有し、
    前記突出部は、前記レーダ波の走査領域の端が通過する部分に、前記アンテナ形成面に対して傾斜した斜面部(34)を有するとともに、前記レーダ波の走査領域(R)において、前記軸に沿う方向に延設され、前記仮想面(S1)に対して鏡映対称となるように形成されることを特徴とするレーダ装置。
  2. 前記突出部の、前記軸に沿う方向に直交する断面形状は、弧状であることを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 前記突出部の、前記軸に沿う方向に直交する断面形状は、楕円の一部であることを特徴とする請求項2に記載のレーダ装置。
  4. 前記突出部の、前記軸に沿う方向に直交する断面形状は、前記斜面部が脚部に相当する台形状であることを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  5. 前記突出部は、前記レーダ波が25GHz以下となる周波数帯域において、
    前記仮想面との成す角が80度以下となるように入出射する前記レーダ波に対して、前記レーダ波と前記突出部との、前記アンテナ形成面側の成す角(θ)が35度以上とされていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のレーダ装置。
  6. レーダ波のうち送信波を送信する送信アンテナ(12)、および、前記レーダ波のうち受信波を受信する受信アンテナ(13)が、同一の面において、互いに隣り合って並設されたアンテナ基板(10)と、
    前記レーダ波を透過する材料により一定の厚さで構成され、前記アンテナ基板のアンテナ形成面(10a)を覆うように設置されたレドーム(30)と、を備えたレーダ装置であって、
    前記送信アンテナおよび前記受信アンテナは、それぞれ、前記レーダ波を送信あるいは受信する最小単位である単位アンテナ(11a)を複数有し、
    前記レドームは、前記アンテナ形成面からの高さが同じとされ、前記単位アンテナを各々覆う半球状のドーム部(35)を有することを特徴とするレーダ装置。
  7. 前記レドームは、周波数がf(GHz)の前記レーダ波、および自然数nに対して、前記レドームの厚さDが数式1を満たすことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のレーダ装置。
    Figure 2015081903
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