JP2015081075A - 制動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者が判断ミス等により適切なブレーキ操作を行わなかった場合であっても、実効的な制動支援を行うことが可能な制動装置を提供すること。【解決手段】自車両が障害物に衝突する危険度としての衝突危険度と、運転者によるブレーキ操作の緊急度としての緊急操作度に基づいて、制動支援を行う制動装置であって、前記衝突危険度を算出する衝突危険度算出手段と、前記緊急操作度を検出する検出手段と、前記衝突危険度が所定の範囲にある場合において、前記検出手段により検出された前記緊急操作度を記憶する記憶手段と、前記衝突危険度に基づいて、前記緊急操作度に対する閾値を決定する閾値決定手段と、前記記憶手段により記憶された緊急操作度と、前記緊急操作度に対する閾値との比較に基づいて、制動支援を行う制動支援手段と、を備えることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、障害物との衝突を回避するための制動装置に関するものである。
従来、ブレーキの踏み込み量及び踏み込み速度により緊急ブレーキ操作を検出し、制動支援を行う制動装置において、自車が障害物に衝突する危険度が高くなるのに応じて、緊急ブレーキ操作の検出基準(閾値)を引き下げる技術が知られている(例えば、特許文献1)。これにより、自車が障害物に衝突する危険度が高い緊急時において、運転者の判断ミスやスキルの問題等によりブレーキペダルの踏み込みが浅い場合等であっても障害物との衝突を回避するための制動支援を行うことができる。
特開2005−225447号公報
しかしながら、運転者による緊急ブレーキ操作は適切に行われるとは限らず、検出基準を引き下げたとしても各時点におけるブレーキペダルの踏み込み量及び踏み込み速度では、緊急ブレーキ操作を検出できない場合があり得る。例えば、障害物に衝突する危険度が比較的低い時点で運転者が判断ミスにより比較的弱くブレーキを踏み込んで、該危険度が高くなった後に判断ミスを修正して踏み増しを行う場合がある。この場合、踏み増しによる踏み込み速度は、引き下げた検出基準(閾値)よりも低くなる場合があり得るため、制動支援を行うための緊急ブレーキ操作の検出基準を引き下げたとしても、実効的な制動支援が行えない場合がある。
そこで、上記課題に鑑み、運転者が判断ミス等により適切なブレーキ操作を行わなかった場合であっても、実効的な制動支援を行うことが可能な制動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、一実施形態において、制動装置は、
自車両が障害物に衝突する危険度としての衝突危険度と、運転者によるブレーキ操作の緊急度としての緊急操作度に基づいて、制動支援を行う制動装置であって、
前記衝突危険度を算出する衝突危険度算出手段と、
前記緊急操作度を検出する検出手段と、
前記衝突危険度が所定の範囲にある場合において、前記検出手段により検出された前記緊急操作度を記憶する記憶手段と、
前記衝突危険度に基づいて、前記緊急操作度に対する閾値を決定する閾値決定手段と、
前記記憶手段により記憶された緊急操作度と、前記緊急操作度に対する閾値との比較に基づいて、制動支援を行う制動支援手段と、を備えることを特徴とする。
本実施の形態によれば、運転者が判断ミス等により適切なブレーキ操作を行わなかった場合であっても、実効的な制動支援を行うことが可能な制動装置を提供することができる。
制動装置の構成の一例を示すブロック図である。 制動装置(PCS ECU、ブレーキECU)の動作を説明するフローチャートである。 ブレーキECUによる制動支援実行のための閾値設定のフローを説明するフローチャートである。 制動支援実行のための閾値(ThPMC、ThdPMC)及びアシスト量の一例を示す図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る制動装置1の構成の一例を示すブロック図である。
本実施形態における制動装置1は、車両に搭載され、該車両の障害物への衝突を回避するために介入による制動支援(ブレーキアシスト)を行うものである。なお、該車両は、任意の車両でよく、エンジンを駆動力源とする車両であってもよいし、ハイブリッド車であってもよいし、電動機のみを駆動力源とする電気自動車であってもよい。
制動装置1は、障害物検知手段10、マスタシリンダ圧(以下、MC圧と呼ぶ)センサ15、PCS(Pre−Crash Safety) ECU20、ブレーキECU30、ブレーキアクチュエータ40等を含む。
障害物検知手段10は、自車両の前方を含む周辺の障害物(他の車両を含む)を検知する手段であり、ミリ波レーダ10a、カメラ10b等を含んでよい。なお、本実施形態では、障害物検知手段10として、ミリ波レーダ10a及びカメラ10bを設けるが、ミリ波レーダ10aのみにより障害物の検知を行ってもよい。また、ミリ波レーダ10aの代わりに、レーザレーダ等を用いてもよい。
ミリ波レーダ10aは、例えば、車両のフロントバンパーやフロントグリル内の車両幅方向(左右方向)の中央付近に搭載される。ミリ波レーダ10aは、ミリ波帯(例えば、60GHz)の電波を前方に発信し、当該電波を障害物が反射し、その反射波を受信することにより、障害物を検知し、該障害物との距離、相対速度、及び方位を検出することができる。具体的には、発信した電波と受信した反射波との時間差(周波数差)に基づいて、障害物と自車との車間距離を検出し、ドップラー効果を用いて、発信した電波と受信した反射波の周波数の変化に基づいて、自車両と障害物との相対速度を検出してよい。また、ミリ波レーダ10aは、障害物からの反射波を受信する複数のアンテナ(例えば、5個)を有し、該複数のアンテナが受信した障害物からの反射波の位相差(受信した時間差)により該障害物の自車に対する方位を検出してよい。ミリ波レーダ10aは、検出した障害物との距離、相対速度、方位に関する情報(障害物情報)をPCS ECU20に出力する。
カメラ10bは、自車両の前方を含む周辺を撮像する撮像手段である。該カメラ10bにより撮像された画像に基づいて、障害物との距離を検出することができる。なお、カメラ10bにより撮像された画像に基づいて、該画像内の障害物からの距離を導出する演算処理を行う処理部は、カメラ10b自身に含まれてもよいし、カメラ10bからの画像を受信可能なPCS ECU20に含まれてもよい。カメラ10bは、検出した障害物との距離に関する情報(障害物情報)をPCS ECU20に出力する。
MC圧センサ15は、運転者によるブレーキ操作量(ブレーキペダル踏み込み操作量)及びブレーキ操作速度(ブレーキペダル踏み込み速度)を検出するための検出手段である。マスタシリンダ圧は、運転者のブレーキ操作量(ブレーキ踏力)に比例して発生するため、該マスタシリンダ圧を検出することによりブレーキ操作量を検出することができる。また、マスタシリンダ圧の微分値によりブレーキ操作速度を検出することができる。なお、運転者によるブレーキ操作量は、例えば、ブレーキペダルに設けられたブレーキストロークセンサ等、別の手段により検出されてもよく、ブレーキ操作速度は、該ブレーキストロークセンサにより検出されたブレーキ操作量の微分値により検出されてもよい。MC圧センサ15は、MC圧に関する情報をブレーキECU30に出力する。
PCS ECU20、及びブレーキECU30は、共に、マイクロコンピュータによって構成され、例えば、演算処理を行うCPU、制御プログラムを格納するROM、演算結果等を格納する読書き可能なRAM、タイマ、カウンタ、入力インターフェイス、及び出力インターフェイス等を有する。なお、PCS ECU20、ブレーキECU30の機能は、任意のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はそれらの組み合わせにより実現されてもよい。例えば、PCS ECU20、ブレーキECU30の機能の任意の一部又は全部は、特定用途向けASIC(Application−Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)により実現されてもよい。また、PCS ECU20、ブレーキECU30の機能の一部又は全部は、他のECUにより実現されてもよい。また、PCS ECU20、ブレーキECU30は、他のECUの機能の一部又は全部を実現するものであってもよい。例えば、PCS ECU20の機能の一部又は全部は、ブレーキECU30により実現されてもよいし、ブレーキECU30の機能の一部又は全部は、PCS ECU20により実現されてもよい。
PCS ECU20は、ROMに格納された各種プログラムをCPUにロードして実行することにより、後述するTTCの算出、PBAフラグの設定、又はブレーキECU30、メータECU(不図示)への要求等の処理を実行することができる。また、PCS ECU20は、例えば、CAN(Controller Area Network)等の車載LANやじか線等により、障害物検知手段10(ミリ波レーダ10a、カメラ10b)、ブレーキECU30等と通信可能に接続される。
PCS ECU20は、ミリ波レーダ10a、カメラ10bから出力された障害物情報を受信し、自車両周辺の障害物との距離、相対速度、方位等を取得する。そして、該障害物との距離、相対速度、方位等に基づいて、TTC(Time To Collision;衝突余裕時間)を算出する。TTCは、障害物からの距離を相対速度で除したもので定義され、ある時点における当該障害物と衝突するまでの時間と捉えられるパラメータである。また、TTCが短くなるほど障害物と衝突する危険性が高くなると考えられるため、TTCは、障害物と衝突する危険度としての衝突危険度でもある。なお、TTCを算出する際に用いられる障害物からの距離は、ミリ波レーダ10aにより検出された距離を用いてもよいし、ミリ波レーダ10aにより検出された距離とカメラ10bにより検出された距離の平均等を用いてもよい。また、TTCを算出する際に用いられる障害物からの距離と相対速度は、ミリ波レーダ10aによる障害物の方位の情報を用いて、自車両の走行方向の距離と相対速度に補正されたものが用いられてよい。
また、PCS ECU20は、算出したTTCに応じて衝突危険度のレベルとしてのPBA(Precrash Brake Assist)フラグを設定する。PBAフラグは、例えば、0〜3の4段階に設定され、各段階に対して、所定のTTCの範囲が割り当てられてよい。例えば、0から3に進むにつれて、衝突危険度のレベルが高くなるものとして、PBAフラグ0は、TTC≧A1[s]、PBAフラグ1は、A2[s]≦TTC<A1[s]、PBAフラグ2は、A3[s]≦TTC<A2[s]、及びPBAフラグ3は、TTC<A3[s]等としてよい。なお、0<A3<A2<A1である。PCS ECU20は、設定したPBAフラグに応じて、ブレーキECU30に対して、制動支援(ブレーキアシスト)に関する要求を出力する。例えば、PBAフラグ0の場合は、衝突の可能性は低いとして、後述するブレーキECU30によって行われる制動支援(ブレーキアシスト)を行わず、PBAフラグ1〜3の場合に、該制動支援を行うようにしてよい。そして、PBAフラグ1〜3の場合、ブレーキECU30に制動支援を行うように要求を出力する。また、算出したTTCに応じて設定したPBAフラグもブレーキECU30に出力される。
また、PCS ECU20は、メータECU(不図示)等を介して、設定したPBAフラグに応じた運転支援を行ってよい。メータECUは、運転者に対して表示による報知を行うコンビネーションメータ装置(不図示)や、運転者に対して音声による報知を行う報知音発生装置(不図示)等が接続されてよい。メータECUは、PCS ECU20からの要求に応じて、コンビネーションメータ装置に表示する数値、文字、図形、インジケータランプ等の制御を行うとともに、報知音発生装置にて報知する警報音や警報音声の制御を行ってよい。例えば、PCS ECU20は、PBAフラグ1〜3の場合において、メータECUに対して衝突の可能性を運転者に報知するための警報音の出力やインジケータランプの点灯等を要求してよい。
ブレーキECU30は、ROMに格納された各種プログラムをCPUにロードして実行することにより、後述する制動支援に関する各種処理を実行することができる。また、ブレーキECU30は、例えば、CAN等の車載LANやじか線等により、MC圧センサ15、PCS ECU20、ブレーキアクチュエータ40等と通信可能に接続される。
ブレーキECU30は、車両の制動制御を行うものであり、例えば、各車輪に配置された油圧式ブレーキ装置を作動させるブレーキアクチュエータ40の制御を行う。ブレーキECU30は、MC圧センサ15から受信した運転者によるブレーキ操作量としてのMC圧の情報と、PCS ECU20からの要求とに応じて、ブレーキアクチュエータ40の出力(ホイールシリンダ圧)を制御し、制動支援(ブレーキアシスト)を行う。具体的には、MC圧の情報に基づくブレーキ操作量及びブレーキの緊急操作度としてのブレーキ操作速度と、PCS ECU20からの要求とにより、制動支援を行うか否かを判断する。より具体的には、PBAフラグが所定の範囲(1〜3の範囲)にある場合、即ち、障害物との衝突危険度が所定以上の場合であって、ブレーキ操作量及びブレーキ操作速度に基づいてブレーキの緊急操作が行われたと判断できる場合に制動支援を行う。制動支援を行う場合には、運転者のブレーキ操作によるMC圧に加えて、介入によるアシスト圧を発生させ、MC圧にアシスト圧を加えたホイールシリンダ圧を出力させてよい。具体的な制動支援を行うか否かの判断手法や制動支援量(アシスト量)の決定手法等については、後述する。なお、ハイブリッド車や電気自動車の場合は、PCS ECU20からの要求に基づいて、モータ出力(回生動作)が制御されることにより、制動支援が行われてもよい。
ブレーキアクチュエータ40は、高圧油を生成するポンプ(及びポンプを駆動するモータ)、各種バルブ、油圧回路等を含んでよい。また、当該油圧回路構成は任意であり、運転者のブレーキペダルの踏み込み量と無関係にホイールシリンダ圧を昇圧できる構成であればよく、典型的には、マスタシリンダ以外の高圧油圧源(高圧油を生成するポンプやアキュムレータ)を備えていればよい。また、ECB(Electric Control Braking system)に代表されるようなブレーキバイワイヤシステムで典型的に使用される回路構成が採用されてもよい。
次に、制動装置1による具体的な制動支援動作について説明をする。
図2は、制動装置1(PCS ECU20、ブレーキECU30)の動作を説明するフローチャートである。当該フローチャートは、制動装置1が搭載された車両が起動(イグニッションオン)されてから停止(イグニッションオフ)までの間において、所定のサンプリング時間(例えば、ミリ波レーダ10a、MC圧センサ15のサンプリング時間)毎に行われてよい。
まず、ステップS101にて、PCS ECU20は、障害物検知手段10からの障害物情報に基づき算出したTTCに応じて、PBAフラグを設定する。上述したとおり、例えば、ミリ波レーダ10aから受信した障害物の距離、相対速度、及び方位からTTC(=距離/相対速度)を算出し、算出したTTCの値に応じて、PBAフラグ(0〜3のいずれか)を設定する。そして、PCS ECU20は、制動支援の要求としてのPBAフラグをブレーキECU30に送信する。
次に、ステップS102にて、ブレーキECU30は、PCS ECU20から受信したPBAフラグが1〜3の範囲にあるかを判定する。上述したとおり、PBAフラグ0は、障害物との関係(TTC)から障害物と衝突する可能性が低く、制動支援を必要としないレベルとして設定してよく、本ステップにて、障害物との物理的な関係において制動支援が必要な段階か否かを判定する。PBAフラグが1〜3の範囲にある場合、ステップS103に進み、PBAフラグが0の場合、ステップS121に進む。
なお、PBAフラグが0の場合は、ステップS121にて、後述するブレーキECU30のRAM等に記憶されたdPMCsaveを初期化(消去)する。また、ステップS122に進み、制動支援におけるアシスト量のレベルをレベル0(制動支援を実行しないレベル)に初期化し、制動支援を中止して、ステップS101に戻る。
次に、ステップS103〜S105では、ブレーキECU30が内部のRAM等の記憶装置に、MC圧センサ15からのMC圧情報に基づくブレーキ操作速度をdPMCsaveとして記憶するステップである。本実施形態では、衝突危険度としてのPBAフラグが所定の範囲にある場合、具体的には、PBAフラグが1(ブレーキECU30による制動支援を開始する衝突危険度のレベル)である場合におけるブレーキ操作速度をdPMCsaveとしてブレーキECU30内のRAM等に記憶させる。例えば、ブレーキECU30は、PBAフラグが1になって、最初のブレーキ操作におけるブレーキ操作速度を記憶させてよい。また、上述したとおり、PBAフラグが1になった場合、PCS ECU20からメータECU(不図示)に警報音の出力を要求するため、警報音による報知後における最初のブレーキ操作におけるブレーキ操作速度を記憶させてよい。即ち、運転者によるブレーキの緊急操作に相当するブレーキ操作が行われる時点におけるブレーキ操作速度を記憶させるとよい。これにより、障害物に衝突する可能性が高まった状況でのブレーキ操作、即ち、緊急ブレーキ操作時におけるブレーキ操作速度を記憶することができる。また、記憶されたdPMCsaveよりも大きいブレーキ操作速度が検出された場合には、当該ブレーキ操作速度によりdPMCsaveの更新が行われるようにしてよい。これにより、緊急操作時におけるブレーキ操作速度の最大値を記憶することができる。以下、具体的なフローを説明する。
ステップS103にて、ブレーキECU30は、PBAフラグが1〜3に設定された後に記憶された過去のブレーキ操作速度(MC圧の微分値)がdPMCsaveとして内部のRAM等に既に記憶されているか否かを判定する。例えば、PBAフラグが1になって最初のサンプリング周期である場合は、dPMCsaveは記憶されておらず、PBAフラグが1になってから既に複数回のサンプリング周期が経過している場合には、dPMCsaveが記憶されている。
既に記憶された過去のブレーキ操作速度としてのdPMCsaveが存在する場合、ステップS104に進む。また、過去のブレーキ操作速度としてのdPMCsaveが存在しない場合は、ステップS105に進み、現サンプリング周期におけるブレーキ操作速度(dPMC)をdPMCsaveとしてRAM等に記憶する。
ステップS104にて、ブレーキECU30は、現サンプリング周期におけるブレーキ操作速度(dPMC)は、過去のブレーキ操作速度としてのdPMCsaveより大きいか否かを判定する。
dPMCがdPMCsaveより大きい場合は、ステップS105に進み、ブレーキECU30は、内部のRAM等にdPMCをdPMCsaveとして記憶させる。即ち、dPMCsaveを現サンプリング周期におけるブレーキ操作速度で更新する。
dPMCがdPMCsave以下である場合は、dPMCsaveの更新は行わず、ステップS106に進む。
次に、ステップS106にて、ブレーキECU30は、PBAフラグの値に応じて、制動支援のための実行閾値の設定を行う。後述するように、本実施形態における制動装置1は、ブレーキ操作の有無及びそのレベルを示すブレーキ操作量及びブレーキの緊急操作度を示すブレーキ操作速度とそれぞれの閾値とを比較することで、制動支援を実行するか否かを判定する。本ステップでは、ブレーキ操作量に対する閾値(ThPMC)とブレーキ操作速度に対する閾値(ThdPMC)の設定を行う。具体的な実行閾値の設定については、図3を用いて説明をする。
図3は、ブレーキECU30による制動支援実行のための閾値設定のフローを説明するフローチャートである。なお、閾値ThPMC、ThdPMCは、予め4段階(レベル1、レベル2−H、レベル2−L、レベル3)にレベル分けがされており、各段階のいずれかに設定される。各レベルの閾値の詳細は、後述する。
まず、ステップS106−1にて、ブレーキECU30は、PBAフラグが1〜3のいずれであるかを判定する。
PBAフラグが1の場合、ステップS106−2に進み、閾値をレベル1に設定する
また、PBAフラグが3の場合、ステップS106−3に進み、閾値をレベル3に設定する。
また、PBAフラグが2の場合、ステップS106−4に進み、更に、現在の制動支援のアシスト量のレベル(アシストレベル)がどの程度かを判定する。なお、後述するように、制動装置1による制動支援の際のアシスト量(運転者の操作に応じた制動力に対して付加される分の制動力)は、5段階のレベル分け(レベル0〜レベル4(アシスト量0であるレベル0を含む))がされている。
現在のアシストレベルがレベル0〜1の場合は、ステップS106−5に進み、閾値をレベル2−Hに設定する。また、現在のアシストレベルがレベル2〜4の場合は、ステップS106−6に進み、閾値をレベル2−Lに設定する。
ここで、レベル分けされた閾値ThPMC,ThdPMCと、レベル分けされたアシスト量について説明をする。
図4は、閾値ThPMC、ThdPMC及びアシスト量の一例を示す図である。図4(a)は、閾値のレベルとそのレベルに対応するThPMC、ThdPMCの具体的な値を示している。また、図4(b)は、アシストレベルとそのレベルに対応する具体的なアシスト量の値を示している。なお、図中の値(数字)は、閾値ThPMC,ThdPMCやアシスト量の絶対量ではなく、閾値ThPMC,ThdPMC、アシスト量それぞれのレベル間での比率を表している。以下において、比率を用いて、単位なしの記載により説明を行う。
図4(a)を参照するに、閾値のレベルは、上述のとおりレベル1、レベル2−H、レベル2−L、レベル3の4段階で設定される。
レベル1において、ブレーキ操作量の閾値ThPMCは、8であり、ブレーキ操作速度の閾値ThdPMCは、4である。また、レベル2−Hにおいて、ブレーキ操作量の閾値ThPMCは、4であり、ブレーキ操作速度の閾値ThdPMCは、2である。また、レベル2−Lにおいて、ブレーキ操作量の閾値ThPMCは、2であり、ブレーキ操作速度の閾値ThdPMCは、1である。また、レベル3において、ブレーキ操作量の閾値ThPMCは、1であり、ブレーキ操作速度の閾値ThdPMCは、0である。
即ち、制動支援を実行するための閾値は、レベル1からレベル3にかけて、引き下げられる。具体的には、ブレーキ操作量の閾値ThPMCは、レベル1からレベル3にかけて、8(レベル1)→4(レベル2−H)→2(レベル2−L)→1(レベル3)の比率で引き下げられる。また、ブレーキ操作速度の閾値ThdPMCは、レベル1からレベル3にかけて、4(レベル1)→2(レベル2−H)→1(レベル2−L)→0(レベル3)の比率で引き下げられる。後述するように、制動支援は、ブレーキ操作量とブレーキ操作速度が閾値以上である場合に実行が開始されたり、アシスト量が引き上げられたりする。よって、各閾値ThPMC、ThdPMCは、レベル1からレベル3にかけて、条件緩和が行われている。なお、PBAフラグが3の場合、障害物と衝突する危険度が非常に高まっているため、本実施形態における制動装置1は、運転者によるブレーキ操作がある程度行われていれば、緊急操作度(ブレーキ操作速度)に関わらず、制動支援を行う。そのため、PBAフラグ3の場合に設定されるレベル3の閾値において、ブレーキ操作速度の閾値ThdPMCは、0に設定される。但し、レベル3の閾値においてもブレーキ操作速度の閾値ThdPMCとして、0以上の値を設定してもよい。
ここで、上述したとおり、PBAフラグが1から3へと大きくなる(衝突危険度が高くなる)のに応じて、閾値のレベルもレベル1からレベル3へと変化する。即ち、衝突危険度が高くなるのに応じて、閾値が引き下げられ、制動支援の開始やアシスト量の引き上げのための条件が緩和される。これにより、衝突危険度が高い場合において、運転者によるブレーキ操作量や操作速度が小さい場合であっても制動支援を適切に行うことができる。
また、図4(b)を参照するに、アシスト量のレベルは、上述のとおり、レベル0〜レベル4の5段階で設定される。なお、図中には、アシスト量が0である、レベル0は記載されていない。レベル1からレベル4にかけて、アシスト量が1(レベル1)→2(レベル2)→6(レベル3)→10(レベル4)の比率で引き上げられる。
ここで、後述するとおり、制動支援を実行するための条件(ブレーキ操作量及びブレーキ操作速度が閾値以上か否か)を満足した場合におけるアシストレベル(アシスト量)は、PBAフラグに応じて、設定される。即ち、PBAフラグが1の場合は、レベル1、PBAフラグが2の場合は、レベル2又はレベル3、そして、PBAフラグが3の場合は、レベル4に設定される。なお、上述したとおり、PBAフラグが2の場合における閾値のレベルは、現在のアシストレベルに応じて、レベル2−H、又はレベル2−Lに設定される。そのため、レベル2−H、又はレベル2−L、それぞれの閾値のレベルに対応したアシストレベルとして、レベル2又はレベル3が設定されている。このように、PBAフラグが1から3へと大きくなる(衝突危険度が高くなる)のに応じて、制動支援におけるアシスト量を増大させて、適切な衝突回避が行われるようにしている。
図3に戻って、このように、図2におけるステップS106では、衝突危険度としてのPBAフラグ、又はPBAフラグ及びアシストレベルに基づいて、閾値ThPMC、ThdPMCのレベルを決定する。
図2に戻って、次に、ステップS107にて、ブレーキECU30は、制動支援実行のための条件判定を行い、ステップS108〜S119にて、PBAフラグ及び現在のアシストレベルに応じて、制動支援のアシストレベルを設定する。なお、本実施形態における制動支援においては、制動力が弱まり、運転者がブレーキ抜けを感じることがないように、運転者によるブレーキ操作が解除(ブレーキ操作量PMCが0)とならない限り、アシスト量(アシストレベル)を引き下げない。
ステップS107にて、現サンプリング周期におけるブレーキ操作量PMCが閾値ThPMC以上であり、かつ、ブレーキECU30のRAM等に記憶された過去のブレーキ操作速度dPMCsaveが閾値ThdPMC以上であるか否かを判定する。当該条件を満足する場合は、ステップS108に進む。
また、当該条件を満足しない場合は、ステップS119に進み、アシスト量のレベルを現状に維持する。即ち、アシスト量のレベルがレベル0の場合は、制動支援は引き続き行わず、運転者のブレーキ操作に任せる。また、アシスト量のレベルがレベル1〜4の場合は、レベルの引き上げは行わず現在のアシスト量のレベルに維持する。なお、ブレーキ操作が解除されている場合(現サンプリング周期におけるブレーキ操作量が0の場合)には、アシスト量のレベルは、レベル0に設定する。
なお、本実施形態では、PBAフラグが1〜3の範囲に入った後、最初のブレーキ操作におけるブレーキ操作速度をdPMCsaveとして記憶するが、例えば、それ以降にdPMCsaveの記憶が行われる場合には、dPMCsaveが存在しない場合がある。その場合、ステップS107では、現サンプリング周期におけるブレーキ操作速度dPMCと閾値ThdPMCとを比較するとよい。
ステップS107の条件を満足する場合、ステップS108にて、衝突危険度としてのPBAフラグが1〜3のいずれであるかを判定する。
ステップS108にて、PBAフラグが1の場合、ステップS109に進み、更に、現在のアシストレベルがどのレベルかを判定する。
現在のアシストレベルがレベル0の場合、ステップS112に進み、アシストレベルをレベル1に設定する、即ち、アシストレベルを引き上げる。これにより、衝突危険度(PBAフラグ)に応じた適切な制動支援を行うことができる。
また、現在のアシストレベルがレベル1〜4の場合、ステップS113に進み、現在のアシストレベルを維持する。例えば、現サンプリング周期以前からPBAフラグが1の場合であって、既にアシストレベルがレベル1に引き上げられている場合には、その状態を維持することにより適切な制動支援を継続できる。また、現サンプリング周期以前にPBAフラグが2〜3であった場合であって、既にアシストレベルがレベル2〜4に引き上げられている場合においても、上述したとおり、運転者がブレーキ抜けを感じることが無いように、現状のアシストレベルを維持する。
ステップS108にて、PBAフラグが2の場合、ステップS110に進み、更に、現在のアシストレベルがどのレベルかを判定する。
現在のアシストレベルがレベル0〜1の場合、ステップS114に進み、アシストレベルをレベル2に設定する。また、現在のアシストレベルがレベル2の場合、ステップS115に進み、アシストレベルをレベル3に設定する。即ち、現在のアシストレベルが0〜2の場合、アシストレベルを引き上げる。これにより、衝突危険度(PBAフラグ)に応じた適切な制動支援を行うことができる。
また、現在のアシストレベルがレベル3〜4の場合、ステップS116に進み、現在のアシストレベルを維持する。例えば、現サンプリング周期以前からPBAフラグが2の場合であって、既にアシストレベルがレベル3に引き上げられている場合には、その状態を維持することにより適切な制動支援を継続できる。また、現サンプリング周期以前にPBAフラグが3であった場合であって、既にアシストレベルがレベル4に引き上げられている場合においても、上述したとおり、運転者がブレーキ抜けを感じることが無いように、現状のアシストレベルを維持する。
ステップS108にて、PBAフラグが3の場合、ステップS111に進み、更に、現在のアシストレベルがどのレベルかを判定する。
現在のアシストレベルが0〜3の場合、ステップS117に進み、アシストレベルをレベル4に設定する。即ち、アシストレベルを引き上げる。これにより、衝突危険度(PBAフラグ)に応じた適切な制動支援を行うことができる。
また、現在のアシストレベルがレベル4の場合、ステップS118に進み、現在のアシストレベル(レベル4)を維持する。これにより、適切な制動支援を継続できる。
このように、衝突危険度としてのPBAフラグに基づいて、アシストレベルを決定する。具体的には、PBAフラグが1から3へ大きくなる(衝突危険度が高くなる)のに応じて、アシストレベルは、レベル1からレベル4へと変化する。即ち、上述したとおり、アシストレベルがレベル1からレベル4に変化するにつれて、アシスト量は引き上げられるため、衝突危険度が高くなるのに応じて、アシスト量は、引き上げられる。これにより、運転者の操作への過剰な介入を防止しつつ、状況(衝突危険度)に応じて、適切な制動支援を行うことができる。
次に、ステップS120にて、ブレーキECU30は、ステップS112〜S119のいずれかにおいて設定されたアシストレベルに対応した制動支援を実行する。具体的には、アシストレベルに対応したアシスト量を運転者の操作による制動力に付加するようにブレーキアクチュエータ40の制御を行う。そして、ステップS101に戻る。
このように、PCS ECU20及びブレーキECU30は、上述したステップS101〜S122の制御フローを所定のサンプリング時間毎に繰り返し実行することで、自車の障害物への衝突回避のための制動支援を行う。
次に、本実施形態における制動装置1の作用について説明をする。
制動装置1(ブレーキECU30)は、衝突危険度(PBAフラグ)が所定の範囲(PBAフラグ=1)にある場合において、(現サンプリング周期における)緊急操作度(ブレーキ操作速度)をブレーキECU30内のRAM等に記憶させる。また、衝突危険度(PBAフラグ)に基づいて、緊急操作度(ブレーキ操作速度)に対する閾値を決定する。そして、記憶された緊急操作度(ブレーキ操作速度)と、決定された上記閾値との比較に基づいて、制動支援を行う。これにより、運転者による適切なブレーキ操作が行われたか否かに関わらず、実効的な制動支援を行うことができる。具体的には、例えば、運転者が判断ミス等により衝突危険度が低い(PBAフラグ=1)時点で比較的弱いブレーキを踏んだため、ブレーキECU30により制動支援が不要、又は低いアシストレベルでよいと判断される場合がありうる。その後、衝突危険度が高くなり(PBAフラグ=2)、運転者が踏み増し操作を行った場合、障害物との関係においては、制動支援が実行されるべき状況にも関わらず、緊急操作度(ブレーキ操作速度)が制動支援を開始させたり、アシストレベルを引き上げたりする値に到達しない場合がありうる。しかしながら、本実施形態においては、運転者によるブレーキの緊急操作として、衝突危険度が低い時点でのブレーキ操作速度が記憶される。衝突危険度が低い時点(PBAフラグ=1)でのブレーキ操作速度は、比較的弱いブレーキであってもブレーキを踏み増した場合よりも大きなブレーキ操作速度である場合が多い。よって、その記憶されたブレーキ操作速度と、上記閾値とが比較されて、制動支援の要否が判断されることにより、衝突危険度が高い場合(PBAフラグ=2)における閾値との関係において、実効的な制動支援を行うことができる。
より具体的には、ブレーキECU30は、衝突危険度(PBAフラグ)が高くなるのに応じて、緊急操作度(ブレーキ操作速度)に対する閾値を引き下げる。これにより、衝突危険度が高い場合において、衝突危険度が低い時点における緊急操作度である記憶された緊急操作度(ブレーキ操作速度)が閾値を超え易くなるため、より実効的な運転支援を行うことができる。
また、制動装置1(ブレーキECU30)は、衝突危険度(PBAフラグ)と(現サンプリング周期における)アシスト量に基づいて、操作緊急度(ブレーキ操作速度)に対する閾値とブレーキ操作量に対する閾値を決定する。具体的には、PBAフラグが2の場合において、現サンプリング周期におけるアシストレベルがレベル0〜1なのかレベル2〜4なのかによって、閾値のレベルをレベル2−H、又はレベル2−Lに設定している。これにより、同程度の衝突危険度において、アシストレベルを複数設定することができる。また、アシストレベルが複数設定されることにより、運転者の操作への過剰な介入を防止しつつ、状況(現状のアシストレベル)に応じて、適切な制動支援を行うことができる。
また、制動装置1(ブレーキECU30)は、検出された緊急操作度(ブレーキ操作速度)がブレーキECU30内のRAM等に記憶されている過去における緊急操作度よりも高い場合に、記憶されている緊急操作度を検出された緊急操作度の値に更新する。これにより、運転者によるブレーキの緊急操作時における最も大きいブレーキ操作速度(緊急操作度)の値を保持することができる。そのため、衝突危険度が高い場合(PBAフラグ=2)において、記憶された緊急操作度(ブレーキ操作速度)が閾値をより超え易くなり、より実効的な運転支援を行うことができる。
以上、本発明を実施するための形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、上述した実施形態において、PBAフラグが1〜3の範囲に入った後、最初のブレーキ操作におけるブレーキ操作速度を記憶させたが、PBAフラグが1〜3の範囲に入った後において、所定以上(例えば、レベル2−Hの閾値におけるブレーキ操作速度の閾値ThdPMCの値以上)のブレーキ操作速度が発生した場合に、そのブレーキ操作速度をdPMCsaveとして記憶してもよい。これにより、衝突危険度が高まった場合(PBAフラグが1から2に増加した場合)に、記憶された緊急操作度(ブレーキ操作速度)が閾値を超えることが可能となり、実効的な運転支援を行うことができる。また、上述した実施形態と同様に、dPMCsaveをブレーキ操作速度の最大値で更新してもよい。
1 制動装置
10 障害物検知手段
10a ミリ波レーダ
10b カメラ
15 MC圧センサ(検出手段)
20 PCS ECU(衝突危険度算出手段)
30 ブレーキECU(記憶手段、閾値決定手段、制動支援手段、制動支援量決定手段)
40 ブレーキアクチュエータ

Claims (7)

  1. 自車両が障害物に衝突する危険度としての衝突危険度と、運転者によるブレーキ操作の緊急度としての緊急操作度に基づいて、制動支援を行う制動装置であって、
    前記衝突危険度を算出する衝突危険度算出手段と、
    前記緊急操作度を検出する検出手段と、
    前記衝突危険度が所定の範囲にある場合において、前記検出手段により検出された前記緊急操作度を記憶する記憶手段と、
    前記衝突危険度に基づいて、前記緊急操作度に対する閾値を決定する閾値決定手段と、
    前記記憶手段により記憶された緊急操作度と、前記緊急操作度に対する閾値との比較に基づいて、制動支援を行う制動支援手段と、を備えることを特徴とする、
    制動装置。
  2. 前記記憶手段は、
    前記衝突危険度が所定以上となった後における所定の時点において、前記検出手段により検出された緊急操作度を記憶することを特徴とする、
    請求項1に記載の制動装置。
  3. 前記閾値決定手段は、
    前記衝突危険度が高くなるのに応じて、前記緊急操作度に対する閾値を引き下げることを特徴とする、
    請求項1又は2に記載の制動装置。
  4. 前記検出手段は、
    運転者によるブレーキ操作量を検出し、
    前記閾値決定手段は、
    前記衝突危険度に基づいて、前記ブレーキ操作量に対する閾値を決定し、
    前記制動支援手段は、
    前記記憶手段により記憶された緊急操作度が前記緊急操作度に対する閾値以上であり、かつ、前記ブレーキ操作量が前記ブレーキ操作量に対する閾値以上である場合に、制動支援を行うことを特徴とする、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の制動装置。
  5. 前記衝突危険度に基づいて、制動支援量を決定する制動支援量決定手段を備え、
    前記閾値決定手段は、
    前記衝突危険度と前記制動支援量とに基づいて、前記緊急操作度に対する閾値と前記ブレーキ操作量に対する閾値とを決定することを特徴とする、
    請求項4に記載の制動装置。
  6. 前記記憶手段は、
    前記検出手段により検出された緊急操作度が記憶している緊急操作度よりも高い場合に、前記記憶している緊急操作度を前記検出手段により検出された緊急操作度に更新することを特徴とする、
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載の制動装置。
  7. 前記緊急操作度は、
    運転者によるブレーキ操作の操作速度であることを特徴とする、
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載の制動装置。
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