JP2002283985A - 制動制御装置 - Google Patents

制動制御装置

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JP2002283985A
JP2002283985A JP2001087528A JP2001087528A JP2002283985A JP 2002283985 A JP2002283985 A JP 2002283985A JP 2001087528 A JP2001087528 A JP 2001087528A JP 2001087528 A JP2001087528 A JP 2001087528A JP 2002283985 A JP2002283985 A JP 2002283985A
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braking
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Pending
Application number
JP2001087528A
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English (en)
Inventor
Minoru Tamura
実 田村
Hideaki Inoue
秀明 井上
Naoki Maruko
直樹 丸古
Akihiko Kobayashi
明彦 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 予備制動を行なうに際し運転者が違和感を覚
えることのない制動制御装置を提供する。 【解決手段】 アクセルペダルの戻し速度、フットレス
ト踏力、車両前方の障害物に対する接近状態といった複
数の評価指標のうち少なくとも1つから緊急度を評価
し、緊急度大であるほど予備制動力を大とする。緊急度
評価は、いずれか1つのみの評価指標が設定されている
場合には、当該評価指標を前記緊急度評価手段の評価緊
急度とするとともに、複数の評価指標が設定されている
場合には、当該複数の評価指標を複合した複合評価指標
を前記緊急度評価手段の評価緊急度とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自車両の前方の
障害物に自車両が接近したときに、運転者が制動操作に
入る以前に予備制動を行う制動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平11−175898号には、自車
両前方の障害物との距離から、運転者の制動操作に先立
ち当該制動操作によらない予備制動を行う装置が開示さ
れている。また、特開平8−80822号公報や特開平
10−59150号公報には、いずれも運転者の操作す
るアクセルペダルを解除する速度が所定値以上である場
合に、続いてブレーキペダルを踏込むなどの制動操作が
行われるとして事前に制動流体圧をホイールシリンダに
供給する予備制動を行う装置が開示されている。
【0003】これらの技術では、自車両前方の障害物と
の距離や運転者のアクセル操作から、制動操作に先立つ
予備制動を行うか否かの判断を行うものであるが、かか
る判断の他の例として、緊急時における運転者の生体反
応を用いる技術も開示されている。生体反応の例として
は、ステアリングの軸方向に作用する力や(特開平10
−24818号公報)、ステアリングホイールの握り力
(特開平11−286264号公報)、フットレスト踏
力(特開平11−5528号公報や特開平11−255
087号公報)、心拍数(特開平5−112158号公
報や特開平11−286264号公報)を利用するもの
が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】自車両前方の障害物と
の距離や、運転者のアクセルペダルの操作や、運転者の
生体反応は、それぞれ予備制動を行なうか否かの判断基
準として用い得るものであるが、これらの判断基準に基
づいて一律に同程度の予備制動力を発生させたのでは、
運転者に与える違和感が時として大きくなってしまう可
能性が懸念される。
【0005】本発明では、運転者の制動操作とは別個の
予備制動を行う制動制御装置において、予備制動を行な
うか否かの判断基準の種類に応じて予備制動力を変更す
ることで、上記問題点を解決可能な制動制御装置を提供
することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決する為の手段】上記課題を解決する為に、
本発明に係る制動制御装置は、請求項1に記載されるよ
うに、運転者の制動操作とは独立して予備制動力を発生
する予備制動手段と、前記予備制動手段にて発生する予
備制動力を制御する予備制動制御手段と、運転者の加速
意図に応じて操作される加速操作手段と、前記加速操作
手段の加速操作変化量を検出する加速操作変化量検出手
段と、運転者の所定以上の生体反応を検出する生体反応
検出手段と、車両前方の障害物に対する接近状態を検出
する接近状態検出手段と、前記加速操作変化量、生体反
応、及び接近状態のうち、少なくとも1つから緊急度を
評価する緊急度評価手段と、前記緊急度評価手段にて評
価された緊急度が大なるほど、前記予備制動制御手段に
て制御される予備制動力を大とする予備制動力補正手段
とを備えるものである。
【0007】また、請求項2に関わる制動制御装置で
は、前記緊急度評価手段は、前記加速操作変化量から第
一の評価指標を設定する第一の評価部と、前記生体反応
から第二の評価指標を設定する第二の評価部と、前記接
近状態から第三の評価指標を設定する第三の評価部と、
を有し、前記第一の評価指標、第二の評価指標、及び第
三の評価指標のうち、いずれか1つのみの評価指標が設
定されている場合には、当該評価指標を前記緊急度評価
手段の評価緊急度とするとともに、前記第一の評価指
標、第二の評価指標、及び第三の評価指標のうち、複数
の評価指標が設定されている場合には、当該複数の評価
指標を複合した複合評価指標を前記緊急度評価手段の評
価緊急度とするものである。
【0008】また、請求項3に関わる制動制御装置で
は、前記緊急度評価手段は、前記複数の評価指標に加算
処理を施して前記複合評価指標とするものである。
【0009】また、請求項4に関わる制動制御装置で
は、前記緊急度評価手段は、前記複数の評価指標に乗算
処理を施して前記複合評価指標とするものである。
【0010】また、請求項5に関わる制動制御装置で
は、前記緊急度評価手段は、前記第一の評価指標を前記
第二の評価指標及び前記第三の評価指標より緊急度大と
して設定するものである。
【0011】また、請求項6に関わる制動制御装置で
は、前記緊急度評価手段は、前記第二の評価指標を前記
第三の評価指標より緊急度大として設定するものであ
る。
【0012】また、請求項7に関わる制動制御装置で
は、前記緊急度評価手段は、前記第二の評価指標と第三
の評価指標とを複合して得た複合評価指標を、前記第一
の評価指標と同等とするものである。
【0013】また、請求項8に関わる制動制御装置で
は、前記予備制動制御手段は、前記接近状態に基づき、
自車両が車両前方の障害物に接近していると判断された
場合に、前記予備制動の開始を決定するものである。
【0014】また、請求項9に関わる制動制御装置で
は、前記予備制動制御手段は、前記生体反応が検出され
た場合に、前記予備制動の開始を決定するものである。
【0015】また、請求項10に関わる制動制御装置で
は、前記予備制動制御手段は、前記加速操作変化量が負
であって、且つ前記加速操作変化量の絶対値が所定値以
上の場合に、前記予備制動の開始を決定するものであ
る。
【0016】また、請求項11に関わる制動制御装置で
は、車両前方の障害物に対する相対距離を検出する相対
距離検出手段と、自車両の速度を検出する自車速検出手
段と、をさらに有するとともに、前記接近状態検出手段
は、前記相対距離と自車両の速度とを用いて前記接近状
態を検出するものである。
【0017】また、請求項12に関わる制動制御装置で
は、前記予備制動力補正手段は、予備制動力が前回に比
して小さい値となった場合には、予備制動力の更新を行
なわないものである。
【0018】
【発明の効果】請求項1記載の構成によれば、加速操作
変化量、生体反応、及び接近状態のうち、少なくとも1
つから緊急度を評価し、この緊急度が大なるほど予備制
動力を大とするので、評価された緊急度に応じて予備制
動力を変更することが可能となり、運転者に違和感を与
える可能性を低く出来る。
【0019】請求項2記載の構成によれば、加速操作変
化量に基づく第一の評価指標、生体反応に基づく第二の
評価指標、接近状態に基づく第三の評価指標のうち、い
ずれか1つのみが設定されている場合にはその評価指標
を基に緊急度評価手段の緊急度を設定するとともに、複
数の評価指標が設定されている場合にはこれらを複合し
て緊急度評価手段の緊急度を設定する。ここで、複数の
評価指標を複合に際しては、請求項3記載の構成のよう
に加算するようにしてもよく、また請求項4記載の構成
のように乗算してもよい。これにより、前記緊急度の評
価の確実性を高めることが可能となり、運転者に与える
違和感を更に低減することが出来る。
【0020】請求項5の構成によれば、第一の評価指標
の設定に際し、これを第二及び第三の評価指標より緊急
度大として設定することにより、運転者が制動操作に入
る可能性の大きさを考慮して前記緊急度の評価の確実性
を更に高めることが可能となる。
【0021】請求項6の構成によれば、第二の評価指標
の設定に際し、これを第三の評価指標より緊急度大とし
て設定することにより、運転者が制動操作に入る可能性
の大きさを考慮して前記緊急度の評価の確実性を更に高
めることが可能となる。
【0022】請求項7の構成によれば、第二の評価指標
と第三の評価指標とを複合した複合評価指標を、第一の
評価指標と同等とすることにより、運転者が制動操作に
入る可能性を考慮して前記緊急度の評価の確実性を更に
高めることが可能となる。
【0023】請求項8記載の構成によれば、予備制動の
開始判断を車両前方の障害物への接近状態に基づき行な
うことにより、運転者の制動操作を予期することが可能
となる。
【0024】請求項9記載の構成によれば、予備制動の
開始判断を生体反応に基づき行なうことで、運転者の制
動操作をより確実に予期することが可能となる。
【0025】請求項10記載の構成によれば、予備制動
の開始判断を、加速操作変化量が負であって、且つ加速
操作変化量の絶対値が所定値以上の場合に行なうことに
より、運転者の制動操作を更に確実に予期することが可
能となる。
【0026】請求項11記載の構成によれば、接近状態
の検出を、車両前方の障害物との相対速度と自車両の速
度に基づき行なうことにより、障害物との接近状態をよ
り確実に検出可能である。
【0027】請求項12記載の構成によれば、予備制動
力が前回に比して小さい値となった場合には、予備制動
力の更新を行なわず、前回の値を用いることにより、予
備制動力が変化した場合でもこれを高い値に維持するこ
とで予備制動制御の効果を十分に発揮させることが可能
となるとともに、予備制動力の変動を抑制することが可
能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0029】(第一の実施形態)図1は本発明の第一の
実施形態を示すシステム構成図であり、図中、21F
L,21FRは自車両の前輪、21RL,21RRは後
輪であって、これら前輪21FL,21FR及び後輪2
1RL,21RRには夫々ブレーキアクチュエータ22
FL,22FR及び22RL,22RRが装着されてい
る。ブレーキアクチュエータ22FL〜22RRの夫々
は、後述のマスタシリンダ25から供給される流体圧に
応じた制動力を発生するように構成されている。
【0030】23はブレーキペダルであり、オペレーテ
ィングロッド6を介して電子式負圧ブースタ24及びマ
スタシリンダ25に連結されている。ブレーキペダル2
3にはその踏込みを検出するブレーキスイッチ26が配
設されている。電子式負圧ブースタ24に関しては後に
詳述するものとする。マスタシリンダ25の出力側とブ
レーキアクチュエータ22FL,22FRとの間は配管
17aによって、ブレーキアクチュエータ22RL,R
Rとの間は配管17bによって、それぞれ連通されてお
り、配管17a,17bの夫々には車両で発現する制動
力を検出するために流体圧Pw1,Pw2 を検出する二
つの圧力センサ32,33が配設されている。これら二
つの圧力センサ32,33で検出される流体圧Pw1,
Pw2 は本来同じ値を検出するはずであるが、何れか一
方に検出誤差が生じたときにでも、システムの制御性を
確保するため、後述の演算処理に備えて夫々配管17
a,17bに設けるものとする。
【0031】27はアクセルペダルであり、そのストロ
ークからアクセル開度θを検出するアクセルストローク
センサ28が配設されている。ここで、アクセル開度θ
は、運転者がアクセルペダル27を踏下するほど大きな
値となる。また35はフットレストであり、このフット
レスト35の踏力を検出するフットレスト踏力センサ3
6が配設されている。
【0032】前述の電子式負圧ブースタ24は、図2に
示すように、変圧室1と負圧室2とがダイヤフラム14
によって画成され、変圧室1はブレーキ非作動時はエン
ジン負圧によって定まる負圧状態となって、負圧室2と
圧力釣り合い状態にあり、ブレーキ作動時には大気が導
入され、負圧室2との差圧が生じて、マスタシリンダ2
5に倍力された荷重が伝達される。負圧室2は、エンジ
ン始動中は常に所定の負圧に維持されている。
【0033】ダイヤフラム14の中央部には軸筒17が
固定され、この軸筒17内に負圧室2と変圧室1とを連
通する連通路11が形成され、この連通路11の右端側
開口部に真空弁3が配設され、この真空弁3は運転者に
よってブレーキペダル23がストロークしたとき或いは
電磁弁5が励磁されたときに閉じ、負圧室2と変圧室1
との連通を遮断する。
【0034】また、変圧室1と大気との間には大気弁4
が配設され、この大気弁4は、後述する摺動筒体5bに
形成された弁体12と協働して動作し、運転者によりブ
レーキペダル23がストロークしたとき或いは電磁弁5
が励磁されたときに開き、変圧室1に大気が導入され
る。
【0035】電磁弁5は、軸筒17の内周部に配設され
たソレノイド5aと、このソレノイド5aと対向して摺
動自在に配設された摺動筒体5bとで構成され、摺動筒
体5bの右端側に前述した真空弁3及び大気弁4を作動
させる係合部18が形成されている。
【0036】この摺動筒体5bは、負圧室2内に配設さ
れたリターンスプリング15によって右方向に付勢され
ているとともに、内部には、オペレーティングロッド6
が配設され、このオペレーティングロッド6の先端がプ
ッシュロッド8を介してマスタシリンダ25に連結され
ている。
【0037】そして、オペレーティングロッド6と軸筒
17及び真空弁3,大気弁4との間に夫々リターンスプ
リング13a及び13bが配設されていると共に、オペ
レーティングロッド6と摺動筒体5bとの間にリターン
スプリング16が配設されている。
【0038】図1に戻り、30は車速センサであり、変
速装置の出力軸回転数から自車速Vmを検出する。31
は車間距離センサであり、車両の前部に配設されたレー
ザレーダもしくはミリ波レーダにより車両前方の障害物
までの相対距離Lを検出する。34は自動的に予備制動
を行うか否かを選択する切替えスイッチ34である。
【0039】29は制御装置であり、前記ブレーキスイ
ッチ26からのブレーキスイッチ信号SBRK、アクセル
ストロークセンサ28からのアクセル開度θ、圧力セン
サ32、33からの制動流体圧Pw1,Pw2 、車速セ
ンサ30からの車速Vm、車間距離センサ31からの相
対距離L、切替スイッチ34からのスイッチ信号Sw、
フットレスト踏力センサ36からのフットレスト踏力信
号FTが入力され、これらに基づき予備制動制御を行な
うか否かの判断や、予備制動流体圧目標値P PBを設定
し、前記電子式負圧ブースタ24の電磁弁5を制御する
予備制動制御処理を行う。
【0040】ここで、予備制動制御を行なうか否かの判
断は、アクセルペダル27の戻し速度が所定以上である
ことや、運転者の生体反応が所定以上であることや、車
速Vm及び相対距離より求める車両前方の障害物に対す
る接近状態が所定以上であることに基づき実行する。
【0041】また、予備制動流体圧目標値PPBの値は、
アクセルペダル27の戻し速度が所定以上である(以
下、第一の評価指標とする)、運転者の生体反応が所定
以上である(以下、第二の評価指標とする)、車速Vm
及び相対距離より求める車両前方の障害物に対する接近
状態が所定以上である(以下、第三の評価指標とする)
といった複数の評価指標に基づき、以下の考え方に基づ
いて設定する。なお、これら第一ないし第三の評価指標
は、前述のように、予備制動制御を行なうか否かの判断
基準でもあり、換言すれば、運転者が制動操作に入る可
能性を示す、いわば緊急度の指標とも言うべきものであ
る。
【0042】(評価指標毎の重みづけ)運転者が前方に
障害物を発見した場合、運転者の動作は図3に示す様に
障害物の認識→反応→操作の順となるものと考えられ
る。すなわち、運転者がアクセルペダル27を戻す操作
は制動操作に先立って行われることが多い一方で、前方
に障害物を発見した場合の運転者の生体反応は運転者が
アクセルペダル27を戻す操作よりは先立って発生する
ものの、この時点において実際に制動操作に移行する可
能性は前述のアクセルペダル27を戻す操作に比べれば
必ずしも高いとは言えないと考えられる。このことから
すると、運転者がアクセルペダル27を戻す操作に関連
する第一の評価指標が生じた場合は、運転者の生体反応
に関連する第二の評価指標が生じた場合に比して、制動
操作に至る可能性が高いと考えられる。また、第二の評
価指標が生じた場合は、他の評価指標が生じていない場
合や、生体反応に関係しない第三の評価指標が生じた場
合に比べれば、制動操作に至る可能性が高いと考えられ
る。このことから、本実施例では、評価指標の重みづけ
を、第一の評価指標>第二の評価指標>第三の評価指
標、となるように設定する。具体的には、図4のフロー
チャート中にて説明する。
【0043】(評価指標の複合)第一ないし第三の評価
指標は、単体でも評価指標たり得るのであるが、複数存
在していれば、運転者が制動操作に入る可能性(緊急度
の指標)は更に大きく、より確実性を増すことが可能と
なる。例えば、緊急度は実際には大きくないにも関わら
ず、運転者がたまたま第一の評価指標が生ずるようなア
クセルペダル27の操作をしてしまったり、第二の評価
指標が生ずるような生体反応が生じてしまったり、カー
ブ路の走行中に車間距離センサ31が本来自車両の障害
とならない物体を検知してしまったり、という事が有り
得る。このような場合に、評価指標の数が多いほど緊急
度を大きいものとして設定する。具体的には、図4のフ
ローチャート中にて説明する。
【0044】次に、前記制御装置29で行われる予備制
動制御のための演算処理を図4及び図5のフローチャー
トに従って説明する。
【0045】この演算処理は、所定時間ΔT(例えば1
0msec. )毎のタイマ割込処理として実行される。な
お、このフローチャートでは、特に通信のためのステッ
プを設けていないが、演算によって得られた情報は随時
記憶され、記憶されている情報は、必要に応じて、随時
読込まれる。
【0046】まずステップS1では同ステップ内で行わ
れる個別の演算処理に従って、前記各センサやスイッチ
類の出力を読込む。
【0047】次にステップS2に移行して、前記ステッ
プS1で読込んだ各情報の中から自車速Vmを読込む。
【0048】次にステップS3に移行して、前記ステッ
プS1で読込んだ各情報の中から前方障害物までの相対
距離Lを読込む。
【0049】次にステップS4に移行して、前記相対距
離Lの時間微分値から相対距離変化速度dL/dtを算
出する。
【0050】次にステップS5に移行して、前記自車速
Vm、前方障害物までの相対距離L、相対距離変化速度
dL/dtを用いて、前方障害物に接触しないための目
標減速度Gx* を下記1式に従って算出する。
【0051】 Gx* ={Vm2−(Vm−dL/dt)2 }/2L ……… (1) 次にステップS6に移行して、運転者がブレーキペダル
23を踏んでいるか否かを、前記ブレーキスイッチ26
からのブレーキスイッチ信号SBRK がON状態を示す
“1”であるか否かにより判定し、当該ブレーキスイッ
チ信号SBR K がON状態である(ブレーキペダル23を
踏んでいる)場合にはステップS12に移行し、そうで
ない場合にはステップS7に移行する。
【0052】ステップS7では、運転者がアクセルペダ
ル27を踏んでいるか否かを、前記アクセルストローク
センサ28で検出されたアクセル開度θが予め設定され
たアクセル閉所定値θOFF以上であるか否かにより判定
し、当該アクセル開度θがアクセル閉所定値θOFF以上
である(アクセルペダル27を踏んでいる)場合にはス
テップS12に移行し、そうでない場合にはステップS
8に移行する。
【0053】ステップS8では、運転者がアクセルペダ
ル27を所定以上の速さで戻しているか否かを、前記ア
クセルストロークセンサ28で検出されたアクセル開度
θから算出したアクセル開度変化量dθ/dtが負であ
って、且つその絶対値が予め設定された所定値αを超え
るか否かにより判定する(ここでα>0)。dθ/dt
<0且つ|dθ/dt|>αである場合には予備制動制
御が必要であると判断してステップS20に移行する
が、そうでない場合にはステップS9に移行する。即
ち、本ステップは予備制動制御を行なうか否かの判断基
準であるとともに、前述の第一の評価指標を示すもので
ある。
【0054】ステップS9では、運転者の所定以上の生
体反応があったか否かを、前記フットレスト踏力センサ
36からのフットレスト踏力信号FTが所定値FT0
超えるか否かにより判定する(ここでFT0>0)。F
T>FT0である場合には予備制動制御が必要であると
判断してステップS15に移行するが、そうでない場合
にはステップS10に移行する。即ち、本ステップは予
備制動制御を行なうか否かの判断基準であるとともに、
前述の第二の評価指標を示すものである。
【0055】ステップS10では、ステップS5で算出
した前方障害物に接触しないための目標減速度の絶対値
|Gx*|が、予め設定された目標減速度所定値Gx0 *
以上である(数値としては目標減速度所定値の負値(−
Gx0 *)以下である)か否かを判定する。当該目標減速
度の絶対値|Gx0|が目標減速度所定値Gx0 *以上で
ある場合には、車両前方の障害物に対する接近状態が所
定以上であるとして、予備制動制御が必要であるとの判
断に基づきステップS13に移行するが、そうでない場
合にはステップS11に移行する。即ち、本ステップは
予備制動制御を行なうか否かの判断基準であるととも
に、前述の第三の評価指標を示すものである。
【0056】ステップS11では、現時点での予備制動
流体圧目標値PPBが0MPa以上であるか否かを判定
し、0MPa以上である場合には現時点での予備制動流
体圧目標値PPBを更新せずにステップS30に移行し、
そうでない場合はステップS12に移行して予備制動流
体圧目標値PPBを0MPaに設定してからリターンす
る。これは、前回の処理にて予備制動制御が行なわれて
いた場合に、その予備制動制御を維持するためである。
【0057】一方、前記ステップS10における判断が
Yesとなった場合にはステップS13に移行し、現時
点での予備制動流体圧目標値PPBが0.1MPa以上で
あるか否かを判定し、0.1MPa以上である場合には
現時点での予備制動流体圧目標値PPBを更新せずにステ
ップS30に移行し、そうでない場合はステップS14
に移行して予備制動流体圧目標値PPBを0.1MPaに
設定してからステップS30に移行する。これは、前回
の処理における予備制動制御を維持するためである。
【0058】一方、前記ステップS9における判断がY
esとなった場合にはステップS15に移行し、ステッ
プS10と同様の処理にて、目標減速度の絶対値|Gx
*|が予め設定された目標減速度所定値Gx0 *以上であ
るが否かを判定し、Yesの場合はステップS18に移
行し、そうでない場合にはステップS16に移行する。
【0059】ステップS16では、現時点での予備制動
流体圧目標値PPBが0.2MPa以上であるか否かを判
定し、0.2MPa以上である場合には現時点での予備
制動流体圧目標値PPBを更新せずにステップS30に移
行し、そうでない場合はステップS17に移行して予備
制動流体圧目標値PPBを0.2MPaに設定してからス
テップS30に移行する。これは、前回の処理における
予備制動制御を維持するためである。
【0060】一方、前記ステップS15における判断が
Yesとなった場合にはステップS18に移行し、現時
点での予備制動流体圧目標値PPBが0.3MPa以上で
あるか否かを判定し、0.3MPa以上である場合には
現時点での予備制動流体圧目標値PPBを更新せずにステ
ップS30に移行し、そうでない場合はステップS19
に移行して予備制動流体圧目標値PPBを0.3MPaに
設定してからステップS30に移行する。これは、前回
の処理における予備制動制御を維持するためである。
【0061】一方、前記ステップS8における判断がY
esとなった場合にはステップS20に移行し、前記ス
テップS9と同様にフットレスト踏力センサ36からの
フットレスト踏力信号FTが所定値FT0を超えるか否
かを判定し、FT>FT0である場合にはステップS2
6に移行し、そうでない場合にはステップS21に移行
する。
【0062】ステップS21では、ステップS10,S
15と同様の処理にて、目標減速度の絶対値|Gx*
が予め設定された目標減速度所定値Gx0 *以上であるが
否かを判定し、Yesの場合はステップS24に移行
し、そうでない場合にはステップS22に移行する。
【0063】ステップS22では、現時点での予備制動
流体圧目標値PPBが0.3MPa以上であるか否かを判
定し、0.3MPa以上である場合には現時点での予備
制動流体圧目標値PPBを更新せずにステップS30に移
行し、そうでない場合はステップS23に移行して予備
制動流体圧目標値PPBを0.3MPaに設定してからス
テップS30に移行する。これは、前回の処理における
予備制動制御を維持するためである。
【0064】一方、前記ステップS21における判断が
Yesとなった場合にはステップS24に移行し、現時
点での予備制動流体圧目標値PPBが0.4MPa以上で
あるか否かを判定し、0.4MPa以上である場合には
現時点での予備制動流体圧目標値PPBを更新せずにステ
ップS30に移行し、そうでない場合はステップS25
に移行して予備制動流体圧目標値PPBを0.4MPaに
設定してからステップS30に移行する。これは、前回
の処理における予備制動制御を維持するためである。
【0065】一方、前記ステップS20における判断が
Yesとなった場合にはステップS26に移行し、ステ
ップS10,S15,S21と同様の処理にて、目標減
速度の絶対値|Gx*|が予め設定された目標減速度所
定値Gx0 *以上であるが否かを判定し、Yesの場合は
ステップS29に移行し、そうでない場合にはステップ
S27に移行する。
【0066】ステップS27では、現時点での予備制動
流体圧目標値PPBが0.5MPa以上であるか否かを判
定し、0.5MPa以上である場合には現時点での予備
制動流体圧目標値PPBを更新せずにステップS30に移
行し、そうでない場合はステップS28に移行して予備
制動流体圧目標値PPBを0.5MPaに設定してからス
テップS30に移行する。これは、前回の処理における
予備制動制御を維持するためである。
【0067】一方、前記ステップS26における判断が
Yesとなった場合にはステップS29に移行して予備
制動流体圧目標値PPBを0.6MPaに設定してからス
テップS30に移行する。
【0068】ステップS30では、予備制動制御カウン
タCNTをインクリメントし、ステップS31に移行す
る。
【0069】ステップS31では、予備制動制御カウン
タCNTが予備制動カウントアップ所定値CNT0以上
であるか否かを判定する。当該予備制動制御カウンタC
NTが予備制動カウントアップ所定値CNT0以上であ
る場合にはステップS32に移行し、そうでない場合に
はリターンする。ここで、予備制動カウントアップ所定
値CNT0は、ステップS8,S9,S10にて予備制
動が必要であると判断されてから、運転者がブレーキペ
ダル23を踏み込むであろうと考えられる経過時間を考
慮して設定する。本実施例では1秒に設定するが、これ
は予備制動が必要と判断されてから1秒以内には運転者
がブレーキペダル23を踏み込むであろうし、もしそう
でない場合は予備制動を必要とした判断が誤判断であっ
たと考えることに基づく。もちろん、この予備制動カウ
ントアップ所定値CNT0は任意に設定可能である。
【0070】ステップS32では、予備制動流体圧目標
値PPBを0MPaに設定すると共に、予備制動制御カウ
ンタCNTを初期値0に設定してからリターンする。
【0071】なお、ステップS13、S16,S18,
S22,S24,S27において現時点での予備制動流
体圧目標値PPBを更新しないのは、前回の処理における
予備制動制御を維持するためである。
【0072】次に、本実施例の作用について説明する。
【0073】車両の走行中において、運転者がブレーキ
ペダル23を踏み込んでいるか、あるいはアクセルペダ
ル27を踏み込んでいる場合には、予備制動制御を行な
う必要がないため、ステップS6若しくはS7の判定が
YesとなってステップS12に移行し、予備制動流体
圧目標値PPBを0MPaに設定する。
【0074】一方、運転者がブレーキペダル23及びア
クセルペダル27の何れも踏み込んでいない場合は、下
記の通りとなる。
【0075】(1)前方障害物に接触しないための目標
減速度が所定値未満の場合 運転者の操作するアクセルペダル27の戻し速度が所定
以上でもなく、また運転者の生体反応が所定以上でも無
い場合であって、前方障害物に接触しないための目標減
速度が所定値未満の場合(第一〜第三の評価指標がいず
れも不成立)には、予備制動流体圧目標値PPBが既に0
MPaを超える値であったか否かを判断する。予備制動
流体圧目標値PPBが0MPaであった場合には、ステッ
プS11の判断がNoとなってステップS12に移行
し、予備制動流体圧目標値PP Bを0MPaに設定する
が、予備制動流体圧目標値PPBが既に0MPaを超える
場合には、当該値に基づき予備制動制御を実行する(ス
テップS11,S30〜S32)。これにより、前回の
処理において予備制動制御が行なわれていた場合にその
予備制動制御を維持することになる。
【0076】(2)前方障害物に接触しないための目標
減速度が所定値以上の場合 運転者の操作するアクセルペダル27の戻し速度が所定
以上でもなく、また運転者の生体反応が所定以上でも無
い場合であって、前方障害物に接触しないための目標減
速度が所定値以上の場合(第三の評価指標のみ成立)に
は、予備制動制御の実行が必要であると判断して、予備
制動流体圧目標値PPBの値に基づき、前記電子式負圧ブ
ースタ24の電磁弁5を制御する予備制動制御処理を、
所定時間である予備制動カウントアップ所定値CNT0
の間、具体的には1秒間にわたって行なう。ここで、予
備制動流体圧目標値PPBは0.1MPaに設定するが、
この時予備制動流体圧目標値PPBが既に0.1MPaを
超える値であった場合には、当該値に基づき予備制動制
御を実行する(ステップS10,S13、S14)。こ
れにより、予備制動制御において予備制動流体圧目標値
PBが変化した場合でも、予備制動流体圧目標値PPB
値を前回の処理における値に維持することになる。
【0077】(3)フットレスト踏力が所定値を超える
場合 運転者の操作するアクセルペダル27の戻し速度が所定
以上でもなく、フットレスト踏力が所定値を超えること
で運転者の生体反応が所定以上と判断される場合には、
予備制動制御の実行が必要であると判断して、予備制動
流体圧目標値P PBの値に基づき、前記電子式負圧ブース
タ24の電磁弁5を制御する予備制動制御処理を、所定
時間である予備制動カウントアップ所定値CNT0
間、具体的には1秒間にわたって行なう。ここで、予備
制動流体圧目標値PPBの設定は、更に前方障害物に接触
しないための目標減速度が所定値以上であるか否かを加
味して行なう。
【0078】上記において、前方障害物に接触しないた
めの目標減速度が所定値以上ではない場合(第二の評価
指標のみ成立)には、予備制動流体圧目標値PPBを第三
の評価指標のみ成立している場合に比して大きい0.2
MPaに設定する。これは、第二の評価指標は運転者の
生体反応に関係している点で第三の評価指標より運転者
が制動操作に移行する可能性が高いであろうという考え
方から、第二の評価指標に第三の評価指標より重みづけ
を置いていることに基づく。なお、運転者の予備制動流
体圧目標値PPBが既に0.2MPaを超える値であった
場合には、前項(1)と同様に当該値に基づき予備制動
制御を実行する(ステップS9、S15〜S17)。
【0079】一方、前方障害物に接触しないための目標
減速度が所定値以上である場合(第二及び第三の評価指
標が成立)には、予備制動流体圧目標値PPBを第二の評
価指標のみ成立している場合の値と第三の評価指標のみ
成立している場合の値とを合算して0.3MPaに設定
する。これは、複数の評価指標が成立している点と、評
価指標自体の重みづけとを双方考慮するという考え方に
基づく。なお、予備制動流体圧目標値PPBが既に0.3
MPaを超える値であった場合には、前項(1)と同様
に当該値に基づき予備制動制御を実行する(ステップS
9、S15、S18、S19)。
【0080】(4)アクセルペダルの戻し操作が所定以
上の速さである場合 予備制動制御の実行が必要であると判断して、予備制動
流体圧目標値PPBの値に基づき、前記電子式負圧ブース
タ24の電磁弁5を制御する予備制動制御処理を、所定
時間である予備制動カウントアップ所定値CNT0
間、具体的には1秒間にわたって行なう。ここで、予備
制動流体圧目標値PPBの設定は、更にフットレスト踏力
が所定値を超えるか否か、前方障害物に接触しないため
の目標減速度が所定値以上であるか否かによって行な
う。
【0081】(4―1)フットレスト踏力が所定値を超
えていない場合 上記において、前方障害物に接触しないための目標減速
度が所定値以上ではない場合(第一の評価指標のみ成
立)には、予備制動流体圧目標値PPBを第二の評価指標
のみ成立している場合に比して大きい0.3MPaに設
定する。これは、運転者がアクセルペダル27を戻す操
作は制動操作に先立って行われると共に、前方に障害物
を発見した場合の運転者の生体反応は運転者がアクセル
ペダル27を戻す操作よりは先立って発生するであろう
という考え方から、第一の評価指標に第二の評価指標よ
り重みづけを置いていることに基づく。なお、運転者の
予備制動流体圧目標値PPBが既に0.3MPaを超える
値であった場合には、前項(1)(2)と同様に当該値
に基づき予備制動制御を実行する(ステップS8、S2
0〜S23)。
【0082】一方、前方障害物に接触しないための目標
減速度が所定値以上である場合(第一及び第三の評価指
標が成立)には、予備制動流体圧目標値PPBを第一の評
価指標のみ成立している場合の値と第三の評価指標のみ
成立している場合との値を合算して0.4MPaに設定
する。これは、複数の評価指標が成立している点と、評
価指標自体の重みづけとを双方考慮するという考え方に
基づく。なお、予備制動流体圧目標値PPBが既に0.4
MPaを超える値であった場合には、前項(1)(2)
と同様に当該値に基づき予備制動制御を実行する(ステ
ップS8、S20、S21、S24、S25)。
【0083】(4―2)フットレスト踏力が所定値を超
えている場合 上記において、前方障害物に接触しないための目標減速
度が所定値以上ではない場合(第一及び第二の評価指標
が成立)には、予備制動流体圧目標値PPBを第一の評価
指標のみ成立している場合の値と第二の評価指標のみ成
立している場合の値とを合算して0.5MPaに設定す
る。これは、複数の評価指標が成立している点と、評価
指標自体の重みづけとを双方考慮するという考え方に基
づく。なお、運転者の予備制動流体圧目標値PPBが既に
0.5MPaを超える値であった場合には、前項(1)
(2)と同様に当該値に基づき予備制動制御を実行する
(ステップS8、S20、S26〜S28)。
【0084】一方、前方障害物に接触しないための目標
減速度が所定値以上である場合(第一、第二及び第三の
評価指標が全て成立)には、予備制動流体圧目標値PPB
を第一の評価指標のみ成立している場合の値と第二の評
価指標のみ成立している場合の値と第三の評価指標のみ
成立している場合の値とを合算して0.6MPaに設定
する。これは、複数の評価指標が成立している点と、評
価指標自体の重みづけとを双方考慮するという考え方に
基づく(ステップS8、S20、S26、S29)。
【0085】続いて、本実施例における効果を説明す
る。
【0086】本実施例では、アクセルペダル27の戻し
速度が所定以上であることを示す第一の評価指標、運転
者の生体反応が所定以上であることを示す第二の評価指
標、車速Vm及び相対距離より求める車両前方の障害物
に対する接近状態が所定以上である第三の評価指標とい
った複数の評価指標に基づき、予備制動流体圧目標値P
PBを設定する。そして、この3つの評価指標毎に、第一
の評価指標>第二の評価指標>第三の評価指標、となる
ように重みづけを行なうことにより、運転者が制動操作
に入る可能性を確実に推定して、予備制動制御の実行を
行なうか否かの判断の確実性を増す事が可能となり、も
って予備制動制御の実行に際しても運転者に違和感を与
えることが極力低減される。
【0087】また、上記3つの評価指標のうち複数の評
価指標が成立した場合には、これら複数の評価指標を複
合することにより、具体的には評価指標の数が多いほど
緊急度を大きいものとして設定することにより、運転者
が制動操作に入る可能性を更に確実に推定することが可
能となる。
【0088】また、予備制動流体圧目標値PPBの値が前
回値に比して小さくなった場合は予備制動流体圧目標値
PBの値を更新しないこととしたため、前回の予備制動
制御を維持することで、予備制動制御の効果を十分に発
揮させることが可能となるとともに、予備制動流体圧の
変動を抑制することが可能となる。
【0089】以上より、電子式負圧ブースタ24が予備
制動手段を構成し、以下同様に、制御装置29及びここ
で実行される図4及び図5の演算処理全体が予備制動制
御手段を構成し、アクセルペダル27が加速操作手段を
構成し、アクセルストロークセンサ28が加速操作変化
量検出手段を構成し、フットレスト踏力センサ36が生
体反応検出手段を構成し、制御装置29のうち図4のス
テップS10、S15及び図5のステップS21、S2
6が接近状態検出手段を構成し、制御装置29のうち図
4のステップS8〜S10、S15及び図5のステップ
S20、S21、S26が緊急度評価手段を構成し、制
御装置29のうち図4のステップS12、S14、S1
7、S19及び図5のステップS23、S25、S2
8、S29が予備制動力補正手段を構成している。
【0090】なお、本実施例においては、複数の評価指
標を複合するにあたり、各評価指標に対応する予備制動
流体圧目標値PPBを加算する構成としたが、これに限ら
れるものではなく、例えば各評価指標に所定の重みづけ
定数を加算することとしてもよい。また、例えば各評価
指標に対応する値を乗算することとしてもよいが、この
場合は各評価指標に対応する予備制動流体圧目標値PPB
が1未満である場合にこれを単純に乗算してしまうと、
評価指標が多い程予備制動流体圧目標値P PBが小さくな
ることもあるので、乗算対象となる予備制動流体圧目標
値PPBに適宜な数を乗じて1以上の値としてから予備制
動流体圧目標値PPB相互の乗算を行なった後、前記適宜
な数字で除算するといった処理が必要となる。また、例
えば各評価指標に対応した重みづけ定数を設定し、この
重みづけ定数を予備制動流体圧目標値PPBに乗算するよ
うにしてもよい。
【0091】なお、生体反応検出手段としては、特開平
11−286264号公報に開示されるように、ステア
リングホイールに握り力や心拍数、筋肉収縮の変化、発
汗等を検出するセンサを設けるものとしたり、特開平1
0−24818号公報に開示されるように、ステアリン
グ回転軸の軸力変化を測定するセンサを設けるものとし
てもよい。この場合は上述の図4のステップS9及び図
5のステップS20にて前記センサの検出値が所定値以
上になったか否かの判定を行なうように構成する。同様
に、シートに荷重センサを設けて生体反応検出手段とし
てもよく、この場合は上述の図4のステップS9及び図
5のステップS20にて単位時間当たり(例えば1秒)
における荷重変化のピーク値が所定値以上になったか否
かの判定を行なうように構成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるシステムを示す構
成図である。
【図2】本発明の実施の形態における負圧ブースターの
構成を示す図である。
【図3】運転者の制動操作に対する運転者のアクセル戻
し操作及び運転者の生体反応の時間的関係を示す図であ
る。
【図4】本発明の実施の形態における制御装置の演算処
理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態における制御装置の演算処
理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 変圧室 2 負圧室 3 真空弁 4 大気弁 5 電磁弁 6 オペレーティングロッド 8 プッシュロッド 23 ブレーキペダル 24 電子式負圧ブースタ 25 マスタシリンダ 26 ブレーキスイッチ 27 アクセルペダル 28 アクセルストロークセンサ 29 制御装置 30 車速センサ 31 車間距離センサ 34 切替えスイッチ 35 フットレスト 36 フットレスト踏力センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 明彦 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会 社内 Fターム(参考) 3D046 BB18 CC02 HH02 HH16 HH18 HH20 HH22 LL02 LL05 LL10 LL23

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転者の制動操作とは独立して予備制動
    力を発生する予備制動手段と、 前記予備制動手段にて発生する予備制動力を制御する予
    備制動制御手段と、 運転者の加速意図に応じて操作される加速操作手段と、 前記加速操作手段の加速操作変化量を検出する加速操作
    変化量検出手段と、 運転者の所定以上の生体反応を検出する生体反応検出手
    段と、 車両前方の障害物に対する接近状態を検出する接近状態
    検出手段と、 前記加速操作変化量、生体反応、及び接近状態のうち、
    少なくとも1つから緊急度を評価する緊急度評価手段
    と、 前記緊急度評価手段にて評価された緊急度が大なるほ
    ど、前記予備制動制御手段にて制御される予備制動力を
    大とする予備制動力補正手段とを備えることを特徴とす
    る制動制御装置。
  2. 【請求項2】 前記緊急度評価手段は、前記加速操作変
    化量から第一の評価指標を設定する第一の評価部と、前
    記生体反応から第二の評価指標を設定する第二の評価部
    と、前記接近状態とから第三の評価指標を設定する第三
    の評価部と、を有し、 前記第一の評価指標、第二の評価指標、及び第三の評価
    指標のうち、いずれか1つのみの評価指標が設定されて
    いる場合には、当該評価指標を前記緊急度評価手段の評
    価緊急度とするとともに、 前記第一の評価指標、第二の評価指標、及び第三の評価
    指標のうち、複数の評価指標が設定されている場合に
    は、当該複数の評価指標を複合した複合評価指標を前記
    緊急度評価手段の評価緊急度とすることを特徴とする請
    求項1記載の制動制御装置。
  3. 【請求項3】 前記緊急度評価手段は、前記複数の評価
    指標に加算処理を施して前記複合評価指標とすることを
    特徴とする請求項2記載の制動制御装置。
  4. 【請求項4】 前記緊急度評価手段は、前記複数の評価
    指標に乗算処理を施して前記複合評価指標とすることを
    特徴とする請求項2記載の制動制御装置。
  5. 【請求項5】 前記緊急度評価手段は、前記第一の評価
    指標を前記第二の評価指標及び前記第三の評価指標より
    緊急度大として設定することを特徴とする請求項2ない
    し4に記載の制動制御装置。
  6. 【請求項6】 前記緊急度評価手段は、前記第二の評価
    指標を前記第三の評価指標より緊急度大として設定する
    ことを特徴とする請求項2ないし5に記載の制動制御装
    置。
  7. 【請求項7】 前記緊急度評価手段は、前記第二の評価
    指標と第三の評価指標とを複合して得た複合評価指標
    を、前記第一の評価指標と同等とすることを特徴とする
    請求項2に記載の制動制御装置。
  8. 【請求項8】 前記予備制動制御手段は、前記接近状態
    に基づき、自車両が車両前方の障害物に接近していると
    判断された場合に、前記予備制動の開始を決定すること
    を特徴とする請求項1ないし7記載の制動制御装置。
  9. 【請求項9】 前記予備制動制御手段は、前記生体反応
    が検出された場合に、前記予備制動の開始を決定するこ
    とを特徴とする請求項1ないし7記載の制動制御装置。
  10. 【請求項10】 前記予備制動制御手段は、前記加速操
    作変化量が負であって、且つ前記加速操作変化量の絶対
    値が所定値以上の場合に、前記予備制動の開始を決定す
    ることを特徴とする請求項1ないし7記載の制動制御装
    置。
  11. 【請求項11】 車両前方の障害物に対する相対距離を
    検出する相対距離検出手段と、 自車両の速度を検出する自車速検出手段と、をさらに有
    するとともに、 前記接近状態検出手段は、前記相対距離と自車両の速度
    とを用いて、前記接近状態を検出することを特徴とする
    請求項1ないし10記載の制動制御装置。
  12. 【請求項12】 前記予備制動力補正手段は、予備制動
    力が前回に比して小さい値となった場合には、予備制動
    力の更新を行なわないことを特徴とする請求項1記載の
    制動制御装置。
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