JP2015075034A - 空気機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】動翼の回転軸の軸線方向とは異なる吸込方向で流体が流れて来ても、増速翼列から流出する流体の流れ角における回転軸の周方向での不均一が改善される空気機械を提供する。
【解決手段】空気機械は、メインケーシングの内部に配置され、軸線を中心として回転するように構成された動翼と、軸線の方向とは異なる吸込方向にて流れて来る流体を入口に流入させるように構成された吸込ケーシングと、動翼よりも上流にて流体の流れを旋回流へと整流するように構成された少なくとも1つの増速翼列とを備える。少なくとも1つの増速翼列は、流体の流れ方向にて最上流に位置するように構成された上流増速翼列を含み、上流増速翼列は、軸線の周方向に配列された複数の上流増速翼からなり、複数の上流増速翼のスタッガ角及びキャンバ角は、軸線の周方向にて非一様に設定されている。
【選択図】図5

Description

本開示は空気機械に関する。
送風機(軸流送風機、遠心送風機等)やタービン等の空気機械には、動翼の回転軸とは異なる吸込方向で流れてきた流体が、吸込ケーシングで回転軸に沿うように曲げられた後、動翼が収容されたメインケーシングを通過するものがある。そして、この種の空気機械には、動翼の上流に増速翼列を有するものがある。増速翼列は、送風機の場合には入口案内翼列であり、タービンの場合には静翼列である。増速翼列は、回転軸の周方向に配列された複数の増速翼(入口案内翼又は静翼)からなり、流体の流れに予旋回を与えるように構成されている。
この種の空気機械では、流体の流れが回転軸の軸線方向に沿うように曲げられるため、増速翼列に流入する際、回転軸の周方向で流量が不均一になる。かかる流量の不均一を改善するために、特許文献1が開示する軸流送風機では、吸込ケーシング内に、動翼に近い側の流れと遠い側の流れとを隔離する隔壁が設けられている。また、特許文献2が開示する軸流送風機では、吸込ケーシングと並列に分岐管が設けられている。
また、この種の空気機械では、流体の流れが軸線方向に沿うように曲げられるため、増速翼列に流入する際、回転軸の周方向で流体の流れ角が不均一になる。特許文献1及び2が開示する上記技術は、流量の不均一解消には有効であるが、流れ角の不均一解消には有効ではない。
かかる流れ角の不均一を改善するために、特許文献3が開示するターボ圧縮機では、吸込ケーシング内に可動な仕切り板が設けられている。可動の仕切り板によれば、仕切り板により特定の流れに対し抵抗を生じさせ、入口案内翼列に適正な流入角で流入する流れを増やすことができる。
特開2002−266798号公報 特開2006−328991号公報 特開平6−193596号公報
増速翼列に流入する際の流体の流れ角の周方向での不均一は、増速翼列から流出する流体の流れ角の周方向での不均一につながり、空気機械の性能低下や、サージや旋回失速等の異常流動現象を引き起こす原因になる。このため、増速翼列から流出する際の流体の流れ角の不均一は可及的に改善されるのが望ましい。しかしながら、特許文献3が開示する上述の技術では、流れ角の不均一を満足なレベルまで改善することはできず、新たに流量の不均一を引き起こす可能性もある。
そこで本発明の少なくとも一実施形態の目的は、動翼の回転軸の軸線方向とは異なる吸込方向で流体が流れて来ても、増速翼列から流出する流体の流れ角における回転軸の周方向での不均一が改善される空気機械を提供することにある。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、入口及び出口を有するメインケーシングと、前記メインケーシングの内部に配置され、前記入口を通る軸線を中心として回転するように構成された動翼と、前記メインケーシングに接続される吸込ケーシングであって、前記軸線の方向とは異なる吸込方向にて流れて来る流体を受け入れるように構成された吸込口を有し、受け入れた流体を前記入口に流入させるように構成された吸込ケーシングと、前記動翼よりも上流にて前記流体の流れを旋回流へと整流するように構成された少なくとも1つの増速翼列とを備え、前記少なくとも1つの増速翼列は、前記流体の流れ方向にて最上流に位置するように構成された上流増速翼列を含み、前記上流増速翼列は、前記軸線の周方向に配列された複数の上流増速翼からなり、前記複数の上流増速翼のスタッガ角及びキャンバ角は、前記軸線の周方向にて非一様に設定されていることを特徴とする空気機械が提供される。
軸線の方向とは異なる吸込方向で流れて来た流体を軸線に沿うように曲げた場合、上流増速翼列に流体が流入する際、流体の流れ角が軸線の周方向にて不均一になる。この点、この構成によれば、複数の上流増速翼のスタッガ角及びキャンバ角を周方向にて非一様に設定することで、流れ角に応じて、スタッガ角及びキャンバ角を設定することができる。これにより、上流増速翼列から流出した流体の流れ角を、軸線の周方向で均一にすることができ、結果として、送風機の性能が向上し、サージや旋回失速等の異常流動現象の発生が抑制される。
幾つかの実施形態では、前記複数の上流増速翼の周方向位置を回転角で表すときに、前記回転角が0°の基準位置として、前記軸線と直交する面に前記吸込口が投影される位置を選択し、且つ、前記回転角の増加方向として前記旋回流の旋回方向を選択したときに、前記複数の上流増速翼のうち少なくとも前記回転角が180°超360°未満の範囲に入る周方向位置に配置された上流増速翼のスタッガ角は、前記回転角の増加に従って第1の正弦波に沿って増減し、前記複数の上流増速翼のうち少なくとも前記回転角が180°超360°未満の範囲に入る周方向位置に配置された上流増速翼のキャンバ角は、前記回転角の増加に従って前記第1の正弦波と180°の位相差を持つ第2の正弦波に沿って増減するように構成されている。
上流増速翼列に流入する際の流体の流れ角は、吸込方向と軸線の周りでの上流増速翼の周方向位置によって変化する。この構成によれば、吸込方向と上流増速翼の周方向位置に応じて、上流増速翼のキャンバ角及びスタッガ角を所定の大きさにすることによって、流れ角に応じて、キャンバ角及びスタッガ角を的確に設定することができる。
幾つかの実施形態では、前記第1の正弦波及び前記第2の正弦波の振幅の中央値はそれぞれ零よりも大である。
この構成によれば、特に、1つの増速翼列のみが動翼の上流に配置されている場合に、流れ角に応じて、スタッガ角及びキャンバ角を的確に設定することができる。
幾つかの実施形態では、前記複数の上流増速翼の周方向位置を回転角で表すときに、前記回転角が0°の基準位置として、前記軸線と直交する面に前記吸込口が投影される位置を選択し、且つ、前記回転角の増加方向として前記旋回流の旋回方向を選択したときに、前記複数の上流増速翼のスタッガ角は、前記回転角が250°以上290°以下の範囲内で最小になり、前記複数の上流増速翼のキャンバ角は、前記回転角が250°以上290°以下の範囲内で最大になるように構成されている。
この構成によれば、吸込方向と上流増速翼の周方向位置に応じて、上流増速翼のキャンバ角及びスタッガ角を所定の大きさにすることによって、流れ角に応じて、キャンバ角及びスタッガ角を的確に設定することができる。
幾つかの実施形態では、前記複数の上流増速翼のうち前記回転角が70°以上110°以下の範囲に入る周方向位置に配置された上流増速翼のスタッガ角は、前記回転角が−20°以上20°以下の範囲及び160°以上200°以下の範囲に入る周方向位置に配置された上流増速翼のスタッガ角よりも大であり、前記複数の上流増速翼のうち前記回転角が70°以上110°以下の範囲に入る周方向位置に配置された上流増速翼のキャンバ角は、前記回転角が−20°以上20°以下の範囲及び160°以上200°以下の範囲に入る周方向位置に配置された上流増速翼のキャンバ角よりも小であり、前記複数の上流増速翼のうち前記回転角が250°以上290°以下の範囲に入る周方向位置に配置された上流増速翼のスタッガ角は、前記回転角が−20°以上20°以下の範囲及び160°以上200°以下の範囲に入る周方向位置に配置された上流増速翼のスタッガ角よりも小であり、前記複数の上流増速翼のうち前記回転角が250°以上290°以下の範囲に入る周方向位置に配置された上流増速翼のキャンバ角は、前記回転角が−20°以上20°以下の範囲及び160°以上200°以下の範囲に入る周方向位置に配置された上流増速翼のキャンバ角よりも大であるように構成されている。
この構成によれば、吸込方向と上流増速翼の周方向位置に応じて、上流増速翼のキャンバ角及びスタッガ角を所定の大きさにすることによって、流れ角に応じて、キャンバ角及びスタッガ角を的確に設定することができる。
幾つかの実施形態では、前記複数の上流増速翼の周方向位置を回転角で表すときに、前記回転角が0°の基準位置として、前記軸線と直交する面に前記吸込口が投影される位置を選択し、且つ、前記回転角の増加方向として前記旋回流の旋回方向を選択したときに、前記上流増速翼のキャンバ角は、前記回転角が180°以上270°未満の範囲では前記回転角の増加に従って増大するとともに、前記回転角が270°以上360°以下の範囲では前記回転角の増加に従って減少し、前記上流増速翼のスタッガ角は、前記回転角が180°以上270°以下の範囲では前記回転角の増加に従って減少するとともに、前記回転角が270°以上360°以下の範囲では前記回転角の増加に従って増大するように構成されている。
この構成によれば、吸込方向と上流増速翼の周方向位置に応じて、上流増速翼のキャンバ角及びスタッガ角を所定の大きさにすることによって、流れ角に応じて、キャンバ角及びスタッガ角を的確に設定することができる。
幾つかの実施形態では、前記上流増速翼のキャンバ角は、前記回転角が0°以上90°未満の範囲では前記回転角の増加に従って減少するとともに、前記回転角が90°以上270°未満の範囲では前記回転角の増加に従って増大し、前記上流増速翼のスタッガ角は、前記回転角が90°以上270°未満の範囲では前記回転角の増加に従って減少するとともに、前記回転角が0°以上90°未満の範囲では前記回転角の増加に従って増大するように構成されている。
この構成によれば、吸込方向と上流増速翼の周方向位置に応じて、上流増速翼のキャンバ角及びスタッガ角を所定の大きさにすることによって、流れ角に応じて、キャンバ角及びスタッガ角を的確に設定することができる。
幾つかの実施形態では、前記複数の上流増速翼の周方向位置を回転角で表すときに、前記回転角が0°の基準位置として、前記軸線と直交する面に前記吸込口が投影される位置を選択し、且つ、前記回転角の増加方向として前記旋回流の旋回方向を選択したときに、前記複数の上流増速翼のうち前記回転角が0°超180°未満の範囲に入る周方向位置に配置される上流増速翼のスタッガ角は、前記回転角が180°超360°未満の範囲に入る周方向位置に配置される上流増速翼のスタッガ角よりも小であり、前記複数の上流増速翼のうち前記回転角が0°超180°未満の範囲に入る周方向位置に配置される上流増速翼のキャンバ角は、前記回転角が180°超360°未満の範囲に入る周方向位置に配置される上流増速翼のキャンバ角よりも大であるように構成されている。
この構成によれば、吸込方向と増速翼の周方向位置に応じて、上流増速翼のキャンバ角及びスタッガ角を所定の大きさにすることによって、流れ角に応じて、キャンバ角及びスタッガ角を的確に設定することができる。
幾つかの実施形態では、前記複数の上流増速翼のうち、前記回転角が0°以上180°以下の範囲に入る周方向位置に配置される上流増速翼のスタッガ角及びキャンバ角はそれぞれ一定である。
回転角が180°の周方向位置を境界として、上流増速翼列に対する流体の流入角の向きが逆転する。具体的には、回転角が0°超180°未満の範囲では、流入角が上流増速翼の背側に傾き、回転角が180°超360°未満の範囲では、上流増速翼の腹側に傾く。流入角が腹側に傾いている場合、上流増速翼による流れの転向量が大きく、上流増速翼周辺で後流が大きくなり圧力損失が大きくなる。これに対し、流入角が背側に傾いている場合、後流はそれほど大きくならない。そこでこの構成では、回転角が180°超360°未満の範囲では、回転角に応じてスタッガ角及びキャンバ角を設定することによって圧力損失を低減している。そしてこの一方、回転角が0°以上180°以下の範囲ではスタッガ角及びキャンバ角を一定にすることによって増速翼の加工を容易にし、コスト低減を図っている。
幾つかの実施形態では、前記少なくとも1つの増速翼列は、前記上流増速翼列と、前記流体の流れ方向にて前記上流増速翼列よりも下流に位置するように構成された下流増速翼列とを含み、前記複数の上流増速翼を展開してみたとき、前記複数の上流増速翼のスタッガ角及びキャンバ角は、前記回転角にて180°の周方向位置を中心として対称になるよう構成されている。
この構成によれば、特に、2つ以上の増速翼列が動翼の上流に配置されている場合に、流れ角に応じて、スタッガ角及びキャンバ角を的確に設定することができる。
幾つかの実施形態では、前記少なくとも1つの増速翼列は、前記上流増速翼列と、前記流体の流れ方向にて前記上流増速翼列よりも下流に位置するように構成された下流増速翼とを含み、前記第1の正弦波及び前記第2の正弦波の振幅の中央値はそれぞれ零である。
この構成によれば、特に、2つ以上の増速翼列が動翼の上流に配置されている場合に、流れ角に応じて、スタッガ角及びキャンバ角を的確に設定することができる。
幾つかの実施形態では、前記少なくとも1つの増速翼列は、前記上流増速翼列と、前記流体の流れ方向にて前記上流増速翼列よりも下流に位置するように構成された下流増速翼列とを含み、前記複数の上流増速翼は、前記回転角が180°以上360°以下の範囲に入る周方向位置にのみ配置されている。
この構成によれば、特に、2つ以上の増速翼列が動翼の上流に配置されている場合に、流れ角に応じて、スタッガ角及びキャンバ角を的確に設定することができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、動翼の回転軸の軸線方向とは異なる吸込方向で流体が流れて来ても、増速翼列から流出する流体の流れ角における回転軸の周方向での不均一が改善される空気機械が提供される。
幾つかの実施形態に係る送風機の概略的な構成を示す断面図である。 入口案内翼列によって整流された流体の流れを説明するための図である。 吐出側から吸込側に向かって軸線に沿う方向で入口案内翼列をみたときの旋回流の旋回方向と、入口案内翼の周方向位置(回転角)THとの関係を示す図である。 入口案内翼の断面形状(翼形状)を規定するパラメータを説明するための図である。 (a)は、上流入口案内翼列を平面上に展開して示しており、(b)は、軸線の周りの各周方向位置での上流入口案内翼のキャンバ角及びスタッガ角を示すグラフである。 (a)は、上流入口案内翼の形状の基準となるパラメータを示す表であり、(b)は、軸線の周りの各周方向位置での上流入口案内翼のキャンバ角、スタッガ角、入口メタル角及び出口メタル角を示す表である。 流体の吸込方向及び回転軸の軸線方向と直交する方向から上流入口案内翼列をみたときの、吸込口から上流入口案内翼列に向かう流体の流れを説明するための図であり、(a)は、吸込側から吐出側に向かって左側からみたとき、(b)は、吸込側から吐出側に向かって右側からみたときの流体の流れを説明するための図である。 入口案内翼列への流体の流入角のCFD解析による計算値と、計算値のフィッティング結果を示すグラフである。 幾つかの実施形態に係る上流入口案内翼列の一部を平面上に展開して示す図である。 (a)は、軸線の周りの各周方向位置での図9の上流入口案内翼のキャンバ角及びスタッガ角を示すグラフであり、(b)は、軸線の周りの各周方向位置での上流入口案内翼のキャンバ角、スタッガ角、入口メタル角及び出口メタル角を示す表である。 幾つかの実施形態に係る上流入口案内翼列の一部を平面上に展開して示す図である。 流入角と圧力損失との関係を示すグラフである。 流入角と後流の関係を説明するための図である。 幾つかの実施形態に係る入口案内翼列の一部を展開して概略的に示す図である。 (a)は、軸線の周りの各周方向位置での図14の上流入口案内翼のキャンバ角及びスタッガ角を示すグラフであり、(b)は、軸線の周りの各周方向位置での上流入口案内翼のキャンバ角、スタッガ角、入口メタル角及び出口メタル角を示す表である。 幾つかの実施形態に係る入口案内翼列の一部を展開して概略的に示す図である。 幾つかの実施形態に係る入口案内翼列の一部を展開して概略的に示す図である。 幾つかの実施形態に係る入口案内翼の形状を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。ただし、この実施形態に記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状及びその相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は、幾つかの実施形態に係る送風機の概略的な構成を示す断面図である。
図1の送風機は多段軸流ブロワであって、例えば高炉用送風機として用いることができる。送風機は、メインケーシング10、吸込ケーシング12、吐出ケーシング14、回転軸16、駆動装置18、動翼20、及び、少なくとも1つの入口案内翼列(増速翼列)22を有する。
具体的には、メインケーシング10は入口10a及び出口10bを有し、回転軸16は、入口10aを貫通している。回転軸16は、軸受24によって回転可能に支持されるとともに、駆動装置18に連結されており、駆動装置18は、回転軸16を回転させることができる。
動翼20は、メインケーシング10の内部に配置され、回転軸16に固定されている。従って、動翼20は、入口10aを通る回転軸16の軸線16aを中心として回転するように構成されている。
多段軸流ブロワでは、回転軸16の一の軸線方向位置にて周方向に配列された複数の動翼20が1つの動翼列を構成し、複数の動翼列が、回転軸16の軸線方向に沿って配列される。そして、多段軸流ブロワでは、メインケーシング10の内部に静翼26が固定して配置されている。回転軸16の一の軸線方向位置にて周方向に配列された複数の静翼26が1つの静翼列を構成し、回転軸16の軸線方向にて動翼列と静翼列が交互に配列される。
つまり、多段軸流ブロワでは、回転軸16とメインケーシング10との間に、軸線16aに沿って延びる円筒状の流路(円筒状流路)28が形成され、円筒状流路28に動翼列と静翼列が交互に配置される。回転軸16の回転により動翼20が回転すると、入口10aから流入した流体が圧縮され、圧縮された流体が出口10bから流出する。
吸込ケーシング12は、メインケーシング10の入口10a側(吸込側)に接続され、軸線16aの方向とは異なる吸込方向にて流れて来る流体を入口10aに流入させるように構成されている。吸込ケーシング12は、例えば片吸込タイプである。
具体的には、吸込ケーシング12は、軸線16a上に配置される円筒状のハブ30と、ハブ30とともに環状若しくはドーナツ状の流路(環状流路)32を形成するケーシング本体34とを有する。環状流路32は、ハブ30を囲むように軸線16aの周りに略同心上に配置されている。
ケーシング本体34は、軸線16aの方向とは異なる方向にて流れて来た流体を受け入れるように構成された吸込口34aと、メインケーシング10の入口10aに接続される接続口34bとを有する。吸込口34aは、軸線16aの径方向外側、例えば下方に向けられており、吸込口34aにはダクト36が接続される。吸込口34aと接続口34bは、環状流路32を通じて連通している。なおこの場合、吸込方向と軸線16aの方向は直交している。
一方、吐出ケーシング14は、メインケーシング10の出口10b側(吐出側)に接続され、圧縮された流体を外部に吐出するように構成されている。多段軸流ブロワでは、回転軸16は出口10bを貫通している。
少なくとも1つの入口案内翼列22は、動翼20よりも上流にて流体の流れを旋回流へと整流するように構成されている。各入口案内翼列22は、軸線16aの周方向に配列された複数の入口案内翼(増速翼)38からなる。
ここで、入口案内翼列22のうち、流体の流れ方向にて最上流に配置されるものを上流入口案内翼列22aと称し、入口案内翼38のうち、上流入口案内翼列22aを構成するものを上流入口案内翼38aと称するものとする。そして、入口案内翼列22のうち、上流入口案内翼列22aよりも下流に配置されるものを下流入口案内翼列22bと称し、入口案内翼38のうち、下流入口案内翼列22bを構成するものを下流入口案内翼38bと称するものとする。
なお、図1の送風機のように、入口案内翼列22が1つの場合、該入口案内翼列22を上流入口案内翼列22aと称するものとする。
図2は、入口案内翼列22によって整流された流体の流れS、つまり旋回流を説明するための図であり、図2では、左旋回の旋回流を示している。
図3は、吐出側から吸込側に向かって軸線16aに沿う方向で入口案内翼列22をみたときの旋回流の旋回方向と、入口案内翼38の周方向位置(回転角)THとの関係を示している。周方向位置THの基準位置である0°として、軸線16aと直交する面に吸込口34aが投影される位置が選択され、周方向位置THの増加方向として、入口案内翼列22によって形成されるべき旋回流の旋回方向が選択される。例えば、左旋回の旋回流の旋回方向は、吐出側から吸込側に向かって入口案内翼列22をみたときに時計回りである。
図4は、入口案内翼38の断面形状(翼形状)を規定するパラメータを説明するための図である。入口案内翼38の断面形状は、入口メタル角BLE、出口メタル角BTE、キャンバ角A、及び、スタッガ角KSによって規定される。
具体的には、入口メタル角BLEは、軸線16aの方向に対する、入口案内翼38の前縁部LEの二等分線の角度であり、出口メタル角BTEは、軸線16aの方向に対する、入口案内翼38の後縁部TEの二等分線の角度であり、キャンバ角Aは、前縁部LEの二等分線と後縁部TEの二等分線がなす角であり、スタッガ角KSは、軸線16aの方向に対する、前縁部LEと後縁部TEを結ぶ翼弦Cの角度である。なお、各角度に付した矢印は正の方向を示している。
一方、入口流入角THLEは、軸線16aの方向に対する、上流入口案内翼列22aに流入する流体の流れSの角度であり、出口流出角THTEは、軸線16aの方向に対する、上流入口案内翼列22aから流出した流体の流れSの角度である。
図5(a)は、流体の流れSとともに、上流入口案内翼列22aを平面上に展開して示しており、図5(b)は、軸線16aの周りの各周方向位置での上流入口案内翼38aのキャンバ角A及びスタッガ角KSを示すグラフであり、図6(a)は、上流入口案内翼38aの形状の基準となるパラメータを示す表であり、図6(b)は、軸線16aの周りの各周方向位置での上流入口案内翼38aのキャンバ角A、スタッガ角KS、入口メタル角BLE及び出口メタル角BTEを示す表である。図6(a)中のパラメータは適当に設定された任意の値であり、図6(b)中の値は、図6(a)中のパラメータに基づいて算出された値である。図6(a),(b)に示した数値は一例にすぎない。
これら周方向位置TH、キャンバ角A、スタッガ角KS、入口メタル角BLE、出口メタル角BTE、基準入口流入角振幅THLE0、基準出口流出角THTE0、基準翼のキャンバ角A0、基準翼のスタッガ角KS0、及び、基準翼の入口メタル角BLE0には、以下の計算式で示される関係がある。
BLE=THLE0×(−sinTH)
BTE=THTE0
A=BLE+BTE
KS=(KS0+BLE0)×A/A0−BLE
なお、上記の計算式は、以下の仮定の上で成立する関係を表す概略式である。
・入口流入角が周方向位置に対して図8に示す正弦波で変化している。
・入口流入角の振幅の中心値(平均値)はゼロである(すなわち、0゜及び180゜位置における入口流入角はゼロである)。
・入口メタル角は入口流入角に一致するよう設定する。
・出口流出角度は出口メタル角と一致する(流出偏差角がない)。
なお、基準翼とは、周方向位置が0°の上流入口案内翼38aである。スタッガ角KSは上流入口案内翼38aの入口メタル角BLE及び出口メタル角BTEの値に加え、上流入口案内翼38aの最大矢高位置に応じて決定される。通常、最大矢高位置は周方向に全て同じ(翼プロファイルが同じ)に設定されるので、周方向位置のどこか一箇所(基準位置)のスタッガ角KSを決定すれば、全ての上流入口案内翼38aのスタッガ角KSが定まる。
幾つかの実施形態では、図5(a),(b)及び図6(b)に示したように、複数の上流入口案内翼38aのスタッガ角KS及びキャンバ角Aは、軸線16aの周方向にて非一様に設定されている。
ここで、図7(a),(b)は、流体の吸込方向及び回転軸16の軸線方向と直交する方向から上流入口案内翼列22aをみたときの、吸込口34aから上流入口案内翼列22aに向かう流体の流れSを説明するための図であり、図7(a)は、吸込側から吐出側に向かって左側からみたとき(若しくは吐出側から吸込側に向かって右側からみたとき)、図7(b)は、吸込側から吐出側に向かって右側からみたとき(若しくは吐出側から吸込側に向かって左側からみたとき)の流体の流れSを説明するための図である。
図5(a)及び図7(a),(b)に示したように、軸線16aの方向とは異なる吸込方向で流れて来た流体を軸線16aに沿うように曲げた場合、軸線16aの周方向に配列された上流入口案内翼列22aに流体が流入する際、流体の流れ角が軸線16aの周方向にて不均一になる。この点、この構成によれば、複数の上流入口案内翼38aのスタッガ角KS及びキャンバ角Aを周方向にて非一様に設定することで、流れ角に応じて、スタッガ角KS及びキャンバ角Aを設定することができる。これにより、上流入口案内翼列22aから流出した流体の流れ角を、軸線16aの周方向で均一にすることができ、結果として、送風機の性能が向上し、サージや旋回失速等の異常流動現象の発生が抑制される。
幾つかの実施形態では、図5(a),(b)及び図6(b)に示したように、複数の上流入口案内翼38aのうち少なくとも回転角が180°超360°未満の範囲に入る周方向位置THに配置された上流入口案内翼のスタッガ角KSは、回転角の増加に従って第1の正弦波SC1に沿って増減し、複数の上流入口案内翼38aのうち少なくとも回転角が180°超360°未満の範囲に入る周方向位置THに配置された上流入口案内翼38aのキャンバ角Aは、回転角の増加に従って第1の正弦波SC1と180°の位相差を持つ第2の正弦波SC2に沿って増減するように構成されている。
ここで、図8は、入口案内翼列22への流体の流入角(入口流入角)THLEのCFD(数値流体力学)解析による計算値と、計算値のフィッティング結果を示すグラフである。図8のフィッティング結果は正弦波によって表されており、入口案内翼列22への流体の入口流入角THLEは、回転角THの増加に従って、正弦波に沿って変化することがわかる。
そこで、回転角THの増加に従ってスタッガ角KSが第1の正弦波SC1に沿って増減し、キャンバ角Aが第1の正弦波と180°の位相差を持つ第2の正弦波SC2に沿って増減するように構成すれば、回転角THの増加に従って正弦波に沿って変化する流体の入口流入角THLEに対応して、上流入口案内翼38aのキャンバ角A及びスタッガ角KSを的確に設定することができる。
幾つかの実施形態では、入口流入角THLEの振幅に対し入口メタル角BLEの振幅を対応させ、好ましくは一致させる。例えば図8の場合、フィッティング結果の正弦波の振幅は20°であり、この振幅に対応して入口メタル角BLEの振幅は15°以上25°以下の範囲内に設定され、好ましくは20°に設定される。
幾つかの実施形態では、流体の入口流入角THLEの位相と入口メタル角BLEの位相を一致させているが位相差を設けてもよい。
幾つかの実施形態では、第1の正弦波SC1及び第2の正弦波SC2の振幅の中央値はそれぞれ零よりも大である。この構成によれば、特に、1つの入口案内翼列22のみが動翼20の上流に配置されている場合に、流れ角に応じて、スタッガ角KS及びキャンバ角Aを的確に設定することができる。
幾つかの実施形態では、図5(a),(b)及び図6(b)に示したように、複数の上流入口案内翼38aのスタッガ角KSは、回転角THが250°以上290°以下の範囲内で最小になり、複数の上流入口案内翼38aのキャンバ角Aは、回転角THが250°以上290°以下の範囲内で最大になるように構成されている。
この構成によれば、吸込方向と上流入口案内翼38aの周方向位置に応じて、上流入口案内翼38aのキャンバ角A及びスタッガ角KSを所定の大きさにすることによって、流れ角に応じて、キャンバ角A及びスタッガ角KSを的確に設定することができる。
なおこの構成では、スタッガ角KS及びキャンバ角Aは、回転角THの増加に従って正弦波に沿って増減していなくてもよい。
幾つかの実施形態では、図5(a),(b)及び図6(b)に示したように、複数の上流入口案内翼38aのうち回転角THが70°以上110°以下の範囲に入る周方向位置に配置された上流入口案内翼38aのスタッガ角KSは、回転角THが−20°以上20°以下の範囲及び160°以上200°以下の範囲に入る周方向位置に配置された上流入口案内翼38aのスタッガ角KSよりも大であり、複数の上流入口案内翼38aのうち回転角THが70°以上110°以下の範囲に入る周方向位置に配置された上流入口案内翼38aのキャンバ角Aは、回転角THが−20°以上20°以下の範囲及び160°以上200°以下の範囲に入る周方向位置に配置された上流入口案内翼38aのキャンバ角Aよりも小であり、複数の上流入口案内翼38aのうち回転角THが250°以上290°以下の範囲に入る周方向位置に配置された上流入口案内翼38aのスタッガ角KSは、回転角THが−20°以上20°以下の範囲及び160°以上200°以下の範囲に入る周方向位置に配置された上流入口案内翼38aのスタッガ角KSよりも小であり、複数の上流入口案内翼38aのうち回転角THが250°以上290°以下の範囲に入る周方向位置に配置された上流入口案内翼38aのキャンバ角Aは、回転角THが−20°以上20°以下の範囲及び160°以上200°以下の範囲に入る周方向位置に配置された上流入口案内翼38aのキャンバ角Aよりも大であるように構成されている。
この構成によれば、吸込方向と上流入口案内翼38aの周方向位置に応じて、上流入口案内翼38aのキャンバ角A及びスタッガ角KSを所定の大きさにすることによって、流れ角に応じて、キャンバ角A及びスタッガ角KSを的確に設定することができる。
幾つかの実施形態では、図5(a),(b)及び図6(b)に示したように、上流入口案内翼38aのキャンバ角Aは、回転角THが180°以上270°未満の範囲では回転角THの増加に従って増大するとともに、回転角THが270°以上360°以下の範囲では回転角THの増加に従って減少し、上流入口案内翼38aのスタッガ角KSは、回転角THが180°以上270°以下の範囲では回転角THの増加に従って減少するとともに、回転角THが270°以上360°以下の範囲では回転角THの増加に従って増大するように構成されている。
この構成によれば、吸込方向と上流入口案内翼38aの周方向位置に応じて、上流入口案内翼38aのキャンバ角A及びスタッガ角KSを所定の大きさにすることによって、流れ角に応じて、キャンバ角A及びスタッガ角KSを的確に設定することができる。
なおこの構成では、スタッガ角KS及びキャンバ角Aは、回転角THの増加に従って正弦波に沿って増減していなくてもよい。
幾つかの実施形態では、図5(a),(b)及び図6(b)に示したように、入口案内翼のキャンバ角Aは、回転角THが0°以上90°未満の範囲では回転角THの増加に従って減少するとともに、回転角THが90°以上270°未満の範囲では回転角THの増加に従って増大し、入口案内翼のスタッガ角KSは、回転角THが90°以上270°未満の範囲では回転角THの増加に従って減少するとともに、回転角THが0°以上90°未満の範囲では回転角THの増加に従って増大するように構成されている。
この構成によれば、吸込方向と上流入口案内翼38aの周方向位置に応じて、上流入口案内翼38aのキャンバ角A及びスタッガ角KSを所定の大きさにすることによって、流れ角に応じて、キャンバ角A及びスタッガ角KSを的確に設定することができる。
幾つかの実施形態では、図5(a),(b)及び図6(b)に示したように、複数の上流入口案内翼38aのうち回転角THが0°超180°未満の範囲に入る周方向位置に配置される上流入口案内翼38aのスタッガ角KSは、回転角THが180°超360°未満の範囲に入る周方向位置に配置される上流入口案内翼38aのスタッガ角KSよりも小であり、複数の上流入口案内翼38aのうち回転角THが0°超180°未満の範囲に入る周方向位置に配置される上流入口案内翼38aのキャンバ角Aは、回転角THが180°超360°未満の範囲に入る周方向位置に配置される上流入口案内翼38aのキャンバ角Aよりも大であるように構成されている。
回転角THが0°超180°未満の範囲に入る周方向位置と180°超360°未満の周方向位置では、上流入口案内翼列22aに対する流体の流入角THLEの向きが変わる。そこでこの構成によれば、回転角THに応じてスタッガ角KS及びキャンバ角Aを設定することによって、流体の流入角THLEに応じてスタッガ角KS及びキャンバ角Aを的確に設定することができる。
なおこの構成では、スタッガ角KS及びキャンバ角Aは、回転角THの増加に従って正弦波に沿って増減していなくてもよい。
図9は、幾つかの実施形態に係る上流入口案内翼列22aの一部を平面上に展開して概略的に示す図であり、図10(a)は、軸線16aの周りの各周方向位置での図9中の上流入口案内翼38aのキャンバ角A及びスタッガ角KSを示すグラフであり、図10(b)は、軸線16aの周りの各周方向位置での図9中の上流入口案内翼38aのキャンバ角A、スタッガ角KS、入口メタル角BLE、及び、出口メタル角BTEを示す表である。ただし、図10(b)に示した数値は一例にすぎない。
図5(a),(b)及び図6と図9及び図10(a),(b)とを比較すれば明らかなように、基準入口メタル角BLE0等のパラメータは特に限定されることはなく、適宜選択可能である。
図11は、幾つかの実施形態に係る上流入口案内翼列22aの一部を平面上に展開して概略的に示す図である。図11に示したように、幾つかの実施形態では、複数の上流入口案内翼38aのうち、回転角THが0°以上180°以下の範囲に入る周方向位置に配置される上流入口案内翼38aのスタッガ角KS及びキャンバ角Aはそれぞれ一定である。
図5(a)及び図8に示したように、回転角THが180°の周方向位置を境界として、上流入口案内翼列22aに対する流体の流入角THLEの向きが逆転する。具体的には、回転角THが0°超180°未満の範囲では、流入角THLEが上流入口案内翼38aの背側に傾き、回転角THが180°超360°未満の範囲では、上流入口案内翼38aの腹側に傾く。
ここで、図12は、流入角THLEと圧力損失との関係を示すグラフであり、図13は、流入角THLEと後流の関係を説明するための図である。図12に示したように、入口流入角THLEが10°を超えるとソリディティLc/P(Lc:翼弦長Lc,P:翼配列ピッチ)にかかわらずに圧力損失が急激に大きくなる。これは、図13に示したように、流入角THLEが腹側に傾いている腹打ち状態の場合、上流入口案内翼38aによる流れの転向量が大きく、上流入口案内翼38a周辺で後流が大きくなるからである。これに対し流入角THLEが背側に傾いている背打ち状態の場合、後流はそれほど大きくならない。
そこでこの構成では、回転角THが180°超360°未満の範囲では、上述した幾つかの実施形態のように回転角THに応じてスタッガ角KS及びキャンバ角Aを設定することによって圧力損失を低減している。そしてこの一方、回転角THが0°以上180°以下の範囲ではスタッガ角KS及びキャンバ角Aを一定にすることによって入口案内翼の加工を容易にし、コスト低減を図っている。
図14は、幾つかの実施形態に係る入口案内翼列22の一部を展開して概略的に示す図であり、図15(a)は、軸線16aの周りの各周方向位置での図14中の上流入口案内翼38aのキャンバ角A及びスタッガ角KSを示すグラフであり、図15(b)は、軸線16aの周りの各周方向位置での図14中の上流入口案内翼38aのキャンバ角A、スタッガ角KS、入口メタル角BLE、及び、出口メタル角BTEを示す表である。ただし、図15(b)に示した数値は一例にすぎない。
幾つかの実施形態では、図14及び図15(a),(b)に示したように、少なくとも1つの入口案内翼列22は、上流入口案内翼列22aと、流体の流れ方向にて上流入口案内翼列22aよりも下流に位置するように構成された下流入口案内翼列22bとを含み、複数の上流入口案内翼38aを展開してみたとき、複数の上流入口案内翼38aのスタッガ角KS及びキャンバ角Aは、回転角THにて180°の周方向位置を中心として対称になるよう構成されている。
この構成によれば、特に、2つ以上の入口案内翼列22が動翼20の上流に配置されている場合に、流れ角に応じて、スタッガ角KS及びキャンバ角Aを的確に設定することができる。
なお、複数の上流入口案内翼38aのスタッガ角KS及びキャンバ角Aは、回転角THにて180°の周方向位置を中心として対称になるよう構成されているとは、180°の周方向位置から旋回方向及び反旋回方向にて等距離にある2つの上流入口案内翼38aのスタッガ角KS及びキャンバ角Aについて、絶対値が同じで符号が逆転していることをいう。
幾つかの実施形態では、図14及び図15(a),(b)に示したように、少なくとも1つの入口案内翼列22は、上流入口案内翼列22aと、流体の流れ方向にて上流入口案内翼列22aよりも下流に位置するように構成された下流入口案内翼列22bとを含み、第1の正弦波SC1及び第2の正弦波SC2の振幅の中央値はそれぞれ零である。
この構成によれば、特に、2つ以上の入口案内翼列22が動翼20の上流に配置されている場合に、流れ角に応じて、スタッガ角KS及びキャンバ角Aを的確に設定することができる。
図16は、幾つかの実施形態に係る入口案内翼列22の一部を展開して概略的に示す図である。幾つかの実施形態では、図16に示したように、少なくとも1つの入口案内翼列22は、上流入口案内翼列22aと、流体の流れ方向にて上流入口案内翼列22aよりも下流に位置するように構成された下流入口案内翼列22bとを含み、複数の上流入口案内翼38aは、回転角THが180°以上360°以下の範囲に入る周方向位置にのみ配置されている。
この構成によれば、特に、2つ以上の入口案内翼列22が動翼20の上流に配置されている場合に、流れ角に応じて、スタッガ角KS及びキャンバ角Aを的確に設定することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変更を加えた形態や、上述した実施形態を適宜組みあせた形態も含む。
例えば、幾つかの実施形態では、出口メタル角BTEを基準出口流出角BTE0に一致させていたが、基準出口流出角BTE0と出口メタル角BTEの間に流出偏差角Dbを設けても良い。流出偏差角Dbは例えば、一般にCarterの式として知られる関係式:Db=mc・A・sg(sgはソリディティ、Aはキャンバ角、mcはスタッガ角の関数)等を用いて求めることができる。
また、幾つかの実施形態では、上流入口案内翼列22aはメインケーシング10内に設けられていたが、吸込ケーシング12内に設けられていてもよく、支柱としての機能を兼ね備えていてもよい。
幾つかの実施形態では、上流入口案内翼38aは、前縁部LEから後縁部TEに向かって厚さが変化するプロファイル翼であったが、図17に示すように、一定厚さの板をキャンバラインに沿って曲げることにより形成された板曲げ翼であってもよく、図18に示すように、キャンバラインCLが曲率一定の円弧状であってもよい。板曲げ翼は、特に、2つ以上の入口案内翼列22があるときに、上流入口案内翼列38aに好適である。
幾つかの実施形態では、入口案内翼38の各々は変形不能な固定翼であり、キャンバ角A及びスタッガ角KSが周方向位置に応じて固定されていたが、各入口案内翼38は、キャンバ角A及びスタッガ角KSを調整可能な可変翼であってもよい。キャンバ角A及びスタッガ角KSを機械的に調整可能であれば、上述した幾つかの実施形態のようにキャンバ角A及びスタッガ角KSを調整することによって、入口案内翼列から流出する流体の流れ角における回転軸の周方向での不均一を改善することができる。
最後に、本発明は、軸流ブロワのみならず軸流ファンにも適用可能であり、更に、遠心式の送風機にも適用可能である。更には、本発明は、動翼よりも上流に配置される増速翼列として静翼列を有するタービンにも適用可能であり、増速翼列を有する空気機械に適用可能である。なお、空気機械の作動流体は空気に限定されることはない。
10 メインケーシング
10a 入口
10b 出口
12 吸込ケーシング
14 吐出ケーシング
16 回転軸
16a 軸線
18 駆動装置
20 動翼
22 入口案内翼列(増速翼列)
22a 上流入口案内翼列(上流増速翼列)
22b 下流入口案内翼列(下流増速翼列)
24 軸受
26 静翼
28 円筒状流路
30 ハブ
32 環状流路
34 ケーシング本体
34a 吸込口
34b 接続口
36 ダクト
38 入口案内翼(増速翼)
38a 上流入口案内翼(上流増速翼)
BLE 入口メタル角
BTE 出口メタル角
A キャンバ角
KS スタッガ角
THLE 入口流入角
THTE 出口流出角
THLE0 基準入口流入角振幅
THTE0 基準出口流出角
A0 基準キャンバ角
BLE0 基準入口メタル角
BTE0 基準出口メタル角

Claims (12)

  1. 入口及び出口を有するメインケーシングと、
    前記メインケーシングの内部に配置され、前記入口を通る軸線を中心として回転するように構成された動翼と、
    前記メインケーシングに接続される吸込ケーシングであって、前記軸線の方向とは異なる吸込方向にて流れて来る流体を受け入れるように構成された吸込口を有し、受け入れた流体を前記入口に流入させるように構成された吸込ケーシングと、
    前記動翼よりも上流にて前記流体の流れを旋回流へと整流するように構成された少なくとも1つの増速翼列とを備え、
    前記少なくとも1つの増速翼列は、前記流体の流れ方向にて最上流に位置するように構成された上流増速翼列を含み、
    前記上流増速翼列は、前記軸線の周方向に配列された複数の上流増速翼からなり、
    前記複数の上流増速翼のスタッガ角及びキャンバ角は、前記軸線の周方向にて非一様に設定されている
    ことを特徴とする空気機械。
  2. 前記複数の上流増速翼の周方向位置を回転角で表すときに、前記回転角が0°の基準位置として、前記軸線と直交する面に前記吸込口が投影される位置を選択し、且つ、前記回転角の増加方向として前記旋回流の旋回方向を選択したときに、
    前記複数の上流増速翼のうち少なくとも前記回転角が180°超360°未満の範囲に入る周方向位置に配置された上流増速翼のスタッガ角は、前記回転角の増加に従って第1の正弦波に沿って増減し、
    前記複数の上流増速翼のうち少なくとも前記回転角が180°超360°未満の範囲に入る周方向位置に配置された上流増速翼のキャンバ角は、前記回転角の増加に従って前記第1の正弦波と180°の位相差を持つ第2の正弦波に沿って増減する
    ように構成されていることを特徴とする請求項1記載の空気機械。
  3. 前記第1の正弦波及び前記第2の正弦波の振幅の中央値はそれぞれ零よりも大である
    ことを特徴とする請求項2記載の空気機械。
  4. 前記複数の上流増速翼の周方向位置を回転角で表すときに、前記回転角が0°の基準位置として、前記軸線と直交する面に前記吸込口が投影される位置を選択し、且つ、前記回転角の増加方向として前記旋回流の旋回方向を選択したときに、
    前記複数の上流増速翼のスタッガ角は、前記回転角が250°以上290°以下の範囲内で最小になり、
    前記複数の上流増速翼のキャンバ角は、前記回転角が250°以上290°以下の範囲内で最大になる
    ように構成されていることを特徴とする請求項1記載の空気機械。
  5. 前記複数の上流増速翼のうち前記回転角が70°以上110°以下の範囲に入る周方向位置に配置された上流増速翼のスタッガ角は、前記回転角が−20°以上20°以下の範囲及び160°以上200°以下の範囲に入る周方向位置に配置された上流増速翼のスタッガ角よりも大であり、
    前記複数の上流増速翼のうち前記回転角が70°以上110°以下の範囲に入る周方向位置に配置された上流増速翼のキャンバ角は、前記回転角が−20°以上20°以下の範囲及び160°以上200°以下の範囲に入る周方向位置に配置された上流増速翼のキャンバ角よりも小であり、
    前記複数の上流増速翼のうち前記回転角が250°以上290°以下の範囲に入る周方向位置に配置された上流増速翼のスタッガ角は、前記回転角が−20°以上20°以下の範囲及び160°以上200°以下の範囲に入る周方向位置に配置された上流増速翼のスタッガ角よりも小であり、
    前記複数の上流増速翼のうち前記回転角が250°以上290°以下の範囲に入る周方向位置に配置された上流増速翼のキャンバ角は、前記回転角が−20°以上20°以下の範囲及び160°以上200°以下の範囲に入る周方向位置に配置された上流増速翼翼のキャンバ角よりも大である
    ように構成されていることを特徴とする請求項4記載の空気機械。
  6. 前記複数の上流増速翼の周方向位置を回転角で表すときに、前記回転角が0°の基準位置として、前記軸線と直交する面に前記吸込口が投影される位置を選択し、且つ、前記回転角の増加方向として前記旋回流の旋回方向を選択したときに、
    前記上流増速翼のキャンバ角は、前記回転角が180°以上270°未満の範囲では前記回転角の増加に従って増大するとともに、前記回転角が270°以上360°以下の範囲では前記回転角の増加に従って減少し、
    前記上流増速翼のスタッガ角は、前記回転角が180°以上270°以下の範囲では前記回転角の増加に従って減少するとともに、前記回転角が270°以上360°以下の範囲では前記回転角の増加に従って増大する
    ように構成されていることを特徴とする請求項1記載の空気機械。
  7. 前記上流増速翼のキャンバ角は、前記回転角が0°以上90°未満の範囲では前記回転角の増加に従って減少するとともに、前記回転角が90°以上270°未満の範囲では前記回転角の増加に従って増大し、
    前記上流増速翼のスタッガ角は、前記回転角が90°以上270°未満の範囲では前記回転角の増加に従って減少するとともに、前記回転角が0°以上90°未満の範囲では前記回転角の増加に従って増大する
    ように構成されていることを特徴とする請求項6記載の空気機械。
  8. 前記複数の上流増速翼の周方向位置を回転角で表すときに、前記回転角が0°の基準位置として、前記軸線と直交する面に前記吸込口が投影される位置を選択し、且つ、前記回転角の増加方向として前記旋回流の旋回方向を選択したときに、
    前記複数の上流増速翼のうち前記回転角が0°超180°未満の範囲に入る周方向位置に配置される上流増速翼のスタッガ角は、前記回転角が180°超360°未満の範囲に入る周方向位置に配置される上流増速翼のスタッガ角よりも小であり、
    前記複数の上流増速翼のうち前記回転角が0°超180°未満の範囲に入る周方向位置に配置される上流増速翼のキャンバ角は、前記回転角が180°超360°未満の範囲に入る周方向位置に配置される上流増速翼のキャンバ角よりも大である
    ように構成されていることを特徴とする請求項1記載の空気機械。
  9. 前記複数の上流増速翼のうち、前記回転角が0°以上180°以下の範囲に入る周方向位置に配置される上流増速翼のスタッガ角及びキャンバ角はそれぞれ一定である
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4、6及び8のうち何れか一項に記載の空気機械。
  10. 前記少なくとも1つの増速翼列は、
    前記上流増速翼列と、
    前記流体の流れ方向にて前記上流増速翼列よりも下流に位置するように構成された下流増速翼列とを含み、
    前記複数の上流増速翼を展開してみたとき、前記複数の上流増速翼のスタッガ角及びキャンバ角は、前記回転角にて180°の周方向位置を中心として対称になるよう構成されていることを特徴とする請求項1、2、3、4、6及び8のうち何れか一項に記載の空気機械。
  11. 前記少なくとも1つの増速翼列は、
    前記上流増速翼列と、
    前記流体の流れ方向にて前記上流増速翼列よりも下流に位置するように構成された下流増速翼列とを含み、
    前記第1の正弦波及び前記第2の正弦波の振幅の中央値はそれぞれ零である
    ことを特徴とする請求項2記載の空気機械。
  12. 前記少なくとも1つの増速翼列は、
    前記上流増速翼列と、
    前記流体の流れ方向にて前記上流増速翼列よりも下流に位置するように構成された下流増速翼列とを含み、
    前記複数の上流増速翼は、前記回転角が180°以上360°以下の範囲に入る周方向位置にのみ配置されている
    ことを特徴とする請求項1、2、3、6及び10のうち何れか一項に記載の空気機械。
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