JP6109700B2 - 送風機 - Google Patents

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Description

本開示は送風機に関する。
軸流送風機や遠心送風機等の送風機には、動翼列の回転軸とは異なる吸込方向で流れてきた流体が、吸込ケーシングで回転軸に沿うように曲げられた後、動翼列が収容されたメインケーシングを通過するものがある。そして、この種の送風機には、動翼列の上流に入口案内翼列を有するものがある。入口案内翼列は、回転軸の周方向に配列された複数の入口案内翼からなり、流体の流れに予旋回を与えるように構成されている。
この種の送風機では、流体の流れが回転軸の軸線方向に沿うように曲げられるため、最上流の翼列、即ち入口案内翼列が有れば入口案内翼列、入口案内翼列が無ければ動翼列に流入する際、回転軸の周方向で流量が不均一になる。かかる流量の不均一を改善するために、特許文献1が開示する軸流送風機では、吸込ケーシング内に、動翼に近い側の流れと遠い側の流れとを隔離する隔壁が設けられている。また、特許文献2が開示する軸流送風機では、吸込ケーシングと並列に分岐管が設けられている。
また、この種の送風機では、流体の流れが軸線方向に沿うように曲げられるため、最上流の翼列に流入する際、回転軸の周方向で流体の流れ角が不均一になる。特許文献1及び2が開示する上記技術は、流量の不均一解消には有効であるが、流れ角の不均一解消には有効ではない。
かかる流れ角の不均一を改善するために、特許文献3が開示するターボ圧縮機では、吸込ケーシング内に可動な仕切り板が設けられている。可動の仕切り板によれば、仕切り板により特定の流れに対し抵抗を生じさせ、入口案内翼列に適正な流入角で流入する流れを増やすことができる。
特開2002−266798号公報 特開2006−328991号公報 特開平6−193596号公報
翼列の最上流に位置する入口案内翼列又は動翼列に流入する際の流体の流れ角の周方向での不均一は、入口案内翼列や動翼列から流出する流体の流れ角の周方向での不均一につながり、送風機の性能低下や、サージや旋回失速等の異常流動現象を引き起こす原因になる。このため、入口案内翼列や動翼列に流入する際の流体の流れ角の不均一は可及的に改善されるのが望ましい。しかしながら、特許文献3が開示する上述の技術では、流れ角の不均一を満足なレベルまで改善することはできず、新たに流量の不均一を引き起こす可能性もある。また、特許文献3が開示する上述の技術では、複雑な仕切り板の可変機構が必要であり、コストが高くなってしまう。
そこで本発明の少なくとも一実施形態の目的は、動翼列の回転軸の軸線方向とは異なる吸込方向で流体が流れて来ても、翼列に流入する流体の流れ角及び流量における回転軸の周方向での不均一が改善される送風機を提供することにある。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、入口及び出口を有するメインケーシングと、前記メインケーシングの内部に配置され、前記入口を通る軸線を中心として回転するように構成された動翼列と、前記メインケーシングに接続され、前記軸線の方向とは異なる吸込方向にて流れて来る流体を前記入口に流入させるように構成された吸込ケーシングとを備え、前記吸込ケーシングは、前記軸線上に配置され、前記入口に近い一端部及び前記入口から遠い他端部を有するハブと、前記流体を受け入れるように構成された吸込口を有し、前記ハブの外周面とともに前記入口に連通する環状の内部流路を規定するケーシング本体とを含み、前記ハブの外周面は、前記軸線の周りでの180°回転について非回転対称な形状を有することを特徴とする送風機が提供される。
この構成によれば、ハブの外周面が、軸線の周りでの180°回転について非回転対称な形状を有し、環状流路のうち所定の周方向位置の領域に、淀み領域を形成することができる。淀み領域を形成することで、環状流路に高圧な部分を形成し、環状流路における流体の流量及び流れ角を制御することができる。そしてこれにより、翼列に流入する際の流体の流れ角及び流量について、軸線の周りの周方向で均一化を図ることができる。この結果、翼列の最上流に位置する入口案内翼列又は動翼列周辺で流体の流れが円滑になり、送風機の効率向上が図られるとともに、サージや旋回失速等の異常流動現象が防止され、作動レンジが拡大される。
幾つかの実施形態では、前記軸線に直交する断面にて、前記ハブの他端部の中心は、前記ハブの一端部の中心に比べ、前記軸線から離れている。
この構成によれば、ハブの他端部の中心を、一端部の中心に比べて軸線から離すことにより、離間方向とは逆の周方向位置の領域に淀み領域を形成することができる。
幾つかの実施形態では、前記軸線に直交する断面にて、前記ハブの他端部の中心は、前記ハブの一端部の中心に比べ、少なくとも前記吸込口の方向とは反対方向に向かって前記軸線から離れている。
この構成によれば、環状流路の吸込口側の領域に淀み領域を形成したことにより、吸込口側に高圧力領域を形成することができる。吸込ケーシングの吸込口に流入した流体は、淀み領域が無ければ環状流路を最短距離で通過してメインケーシングの入口に流入しようとするが、淀み領域の存在により流れを曲げられ、ハブの外周面に沿って吸込口とは反対側まで流れるようになる。この結果として、メインケーシングの入口に流入する流体の流れ角及び流量について、軸線の周りの周方向で均一化が的確に図られる。
幾つかの実施形態では、前記軸線に直交する断面にて、前記ハブの他端部の中心は、前記ハブの一端部の中心に比べ、少なくとも前記吸込口の方向に対し直交する直交方向に向かって前記軸線から離れている。
吸込ケーシングの吸込口に流入した流体は、吸込方向と直交する直交方向に分かれながら、環状流路を最短距離で通過してメインケーシングの入口に流入しようとする。このため、淀み領域が無ければ、入口案内翼や動翼列等の翼列に流入する流体の流れ角は、吸込方向と直交する直交方向の両側では異なってしまう。そこでこの構成では、吸込口と直交する方向のうち一方の方向に淀み領域を形成することで、直交方向のうち反対の方向に流れる流体の流量を増やすことで、流体の流量と流れ角について周方向で均一化を図ることができる。
幾つかの実施形態では、前記直交方向は、前記吸込口の方向から前記動翼列の回転方向にて90°離れた方向である。
淀み領域及び入口案内翼がない場合、吸込口の方向から動翼列の回転方向にて90°離れた方向では、翼列のうち最上流に位置する動翼列に対し、流体が腹打ち状態で流入する。腹打ち状態では、背打ち状態に比べて、動翼周辺での後流が大きくなり、圧力損失が大きくなってしまう。そこでこの構成では、吸込口の方向から動翼列の回転方向にて90°離れた方向で淀み領域を形成し、腹打ち状態の流体の流れを低減し、背打ち状態の流体の流れを増大している。これにより、流体が動翼列を円滑に通過することができる。
幾つかの実施形態では、送風機は、前記動翼よりも上流にて前記流体の流れを旋回流へと整流するように構成された複数の入口案内翼であって、前記軸線の周方向に配列された複数の入口案内翼を更に備え、前記直交方向は、前記吸込口の方向から前記旋回流の旋回方向にて90°離れた方向である。
淀み領域がない場合、吸込口の方向から旋回流の旋回方向にて90°離れた方向では、入口案内翼列に対し、流体が腹打ち状態で流入する。腹打ち状態では、背打ち状態に比べて、入口案内翼周辺での後流が大きくなり、圧力損失が大きくなってしまう。そこでこの構成では、吸込口の方向から旋回流の旋回方向にて90°離れた方向で淀み領域を形成し、腹打ち状態の流体の流れを低減し、背打ち状態の流体の流れを増大している。これにより、流体が入口案内翼列を円滑に通過することができる。
幾つかの実施形態では、前記軸線に直交する断面における前記ハブの中心は、前記ハブの一端部から前記ハブの他端部に近付くに従って前記軸線から離れている。
この構成によれば、淀み領域を形成しながら、ハブの周りでの流体の流れを円滑にすることができる。
幾つかの実施形態では、前記軸線に沿う断面にて前記ハブの他端部の外周面はR形状を有し、前記R形状の曲率半径は、前記軸線の周りの周方向で非一様である。
この構成によれば、R形状の曲率半径を軸線の周りの周方向で非一様にすることで、曲率半径が小さい領域を淀み領域にすることができる。
幾つかの実施形態では、前記吸込口の方向での前記R形状の曲率半径は、前記軸線の周りの周方向にて前記吸込口の方向から180°離れた方向での前記R形状の曲率半径よりも小である。
この構成によれば、環状流路の吸込口側の領域に淀み領域を形成したことにより、吸込口側に高圧力領域を形成することができる。吸込ケーシングの吸込口に流入した流体は、淀み領域が無ければ環状流路を最短距離で通過してメインケーシングの入口に流入しようとするが、淀み領域の存在により流れを曲げられ、ハブの外周面に沿って吸込口とは反対側まで流れるようになる。この結果として、メインケーシングの入口に流入する流体の流れ角及び流量について、軸線の周りの周方向で均一化が的確に図られる。
幾つかの実施形態では、前記吸込口の方向と直交する直交方向のうち一方の方向での前記R形状の曲率半径は、前記直交方向のうち他方の方向での前記R形状の曲率半径よりも小である。
吸込ケーシングの吸込口に流入した流体は、吸込方向と直交する直交方向に分かれながら、環状流路を最短距離で通過してメインケーシングの入口に流入しようとする。このため、淀み領域が無ければ、入口案内翼や動翼列等の翼列に流入する流体の流れ角は、吸込方向と直交する直交方向の両側では異なってしまう。そこでこの構成では、吸込口と直交する方向のうち一方の方向に淀み領域を形成することで、直交方向のうち反対の方向に流れる流体の流量を増やしている。この結果として、流体の流量と流れ角について周方向で均一化を図ることができる。
幾つかの実施形態では、前記一方の方向は、前記動翼列の回転方向にて前記吸込口の方向から270°の方向である。
淀み領域及び入口案内翼がない場合、吸込口の方向から動翼列の回転方向にて270°離れた方向では、翼列の最上流に位置する動翼列に対し、流体が腹打ち状態で流入する。腹打ち状態では、背打ち状態に比べて、動翼周辺での後流が大きくなり、圧力損失が大きくなってしまう。そこでこの構成では、吸込口の方向から動翼列の回転方向にて270°離れた方向で淀み領域を形成し、腹打ち状態の流体の流れを低減し、背打ち状態の流体の流れを増大している。これにより、流体が動翼列を円滑に通過することができる。
幾つかの実施形態では、送風機は、前記動翼よりも上流にて前記流体の流れを旋回流へと整流するように構成された複数の入口案内翼であって、前記軸線の周方向に配列された複数の入口案内翼を更に備え、前記一方の方向は、前記旋回流の旋回方向にて前記吸込口から270°の方向である。
淀み領域がない場合、吸込口の方向から旋回流の旋回方向にて270°離れた方向では、入口案内翼に対し、流体が腹打ち状態で流入する。腹打ち状態では、背打ち状態に比べて、入口案内翼周辺での後流が大きくなり、圧力損失が大きくなってしまう。そこでこの構成では、吸込口の方向から旋回流の旋回方向にて270°離れた方向で淀み領域を形成し、腹打ち状態の流体の流れを低減し、背打ち状態の流体の流れを増大している。これにより、流体が入口案内翼周辺を円滑に通過することができる。
幾つかの実施形態では、前記R形状の曲率半径は、前記曲率半径が最大である周方向位置から前記曲率半径が最小である周方向位置に向かって漸次減少している。
この構成によれば、淀み領域を形成しながら、ハブの周りでの流体の流れを円滑にすることができる。
幾つかの実施形態では、前記軸線に直交する断面にて、前記ハブの他端部の外周面の前記軸線からの距離は、前記軸線と直交する一の直交方向のうち一方の方向にて、前記ハブの一端部の外周面の前記軸線からの距離に等しく、且つ、前記一方の方向とは反対の方向にて、前記ハブの一端部の外周面の前記軸線からの距離よりも長い。
この構成によれば、軸線に直交する断面にて、ハブの他端部の外周面の軸線からの距離を一端部の外周面の軸線からの距離と一方の方向にて等しくし、反対の方向にて長くすることにより、一方の方向に淀み領域を形成することができる。
幾つかの実施形態では、前記軸線に直交する断面にて、前記ハブの他端部の外周面は非円形状をなす。
この構成によれば、軸線に直交する断面にて、ハブの他端部の外周面は非円形状を有するので、円形状を有する場合に比べて、淀み領域に隣接するハブの外周面の部分で曲率半径を小さくすることができ、より大きな淀み領域を形成することができる。この結果として、淀み領域の反対側まで流体が回り込み易くなり、流量の均一化をより一層促進することができる。
また、軸線に直交する断面にて、ハブの他端部の外周面が非円形状である場合、ハブの周りでの流れの剥離を抑制し、効率向上及び作動レンジの拡大を図ることができる。
幾つかの実施形態では、前記非円形状の線対称軸は、前記吸込口の方向に対し傾いている。
この構成によれば、環状流路の所望の周方向位置にて、より大きな淀み領域を形成することができる。
幾つかの実施形態では、送風機は、前記吸込ケーシングの内部に配置され、前記環状流路を周方向に仕切る仕切り板を更に備える。
この構成によれば、仕切り板によって、軸線の周方向での流体の流量の均一化が一層図られる。
幾つかの実施形態では、前記軸線に直交する断面にて、前記ハブの他端部の外周面は、前記吸込方向に沿って長い涙滴形状をなし、前記仕切り板は、前記吸込方向にて前記ハブの前方及び後方にて前記吸込方向に沿って延びるように構成されている。
この構成によれば、ハブの他端部の外周面が吸込方向に沿って長い涙滴形状をなし、仕切り板が、吸込方向にてハブの前方及び後方にて吸込方向に沿って延びるように構成されているため、流体が、仕切り板によって仕切られた環状流路内を円滑に流れることができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、動翼列の回転軸の軸線方向とは異なる吸込方向で流体が流れて来ても、翼列に流入する流体の流れ角及び流量における回転軸の周方向での不均一が改善される送風機を提供される。
幾つかの実施形態に係る送風機の概略的な構成を示す断面図である。 入口案内翼列によって整流された流体の流れを説明するための図である。 吐出側から吸込側に向かって軸線に沿う方向で入口案内翼列をみたときの旋回流の旋回方向と、軸線の周りでの周方向位置(回転角)THとの関係を示す図である。 流体の吸込方向及び回転軸の軸線方向と直交する方向からみた、入口案内翼列周辺を概略的に示す図であり、(a)は、吸込側から吐出側に向かって左側からみたとき、(b)は、吸込側から吐出側に向かって右側からみたときをそれぞれ示している。 (a)は、幾つかの実施形態に係る吸込ケーシングを概略的に示す斜視図であり、(b)は、比較例の吸込ケーシングを概略的に示す斜視図である。 (a)の左側は、吸込方向と軸線を含む面での幾つかの実施形態に係る吸込ケーシングの断面を流体の流れとともに概略的に示しており、(a)の右側は、軸線と直交する面に投影された幾つかの実施形態に係るハブの入口近傍端部、入口遠方端部及び入口の概略的な形状を流体の流れとともに示しており、(b)の左側は、吸込方向と軸線を含む面での比較例の吸込ケーシングの断面を流体の流れとともに概略的に示しており、(b)の右側は、軸線と直交する面に投影された比較例のハブの入口近傍端部、入口遠方端部及び入口の概略的な形状を流体の流れとともに示す図である。 (a)は、軸線と直交する面に投影された幾つかの実施形態に係るハブの入口近傍端部及び入口遠方端部を拡大して概略的に示しており、(b)は、軸線と直交する面に投影された比較例のハブの入口近傍端部及び入口遠方端部を拡大して概略的に示している。 (a)は、幾つかの実施形態に係る吸込ケーシングにおける、静圧の周方向分布を示すグラフであり、(b)は、幾つかの実施形態に係る吸込ケーシングにおける、静圧の周方向分布を示すグラフである。 軸線と直交する面に投影された幾つかの実施形態に係るハブの入口近傍端部及び入口遠方端部を拡大して概略的に示す図である。 軸線と直交する面に投影された幾つかの実施形態に係るハブの入口近傍端部及び入口遠方端部を拡大して概略的に示す図である。 軸線と直交する面に投影された幾つかの実施形態に係るハブの入口近傍端部、入口遠方端部及び入口の概略的な形状を流体の流れとともに示す図である。 (a)は、図10及び図11の吸込ケーシングを用いた場合における、入口案内翼列に対する各周方向位置での流体の流れの流入角を概略的に示す図であり、(b)は、比較例の吸込ケーシングを用いた場合における、入口案内翼列に対する各周方向位置での流体の流れの流入角を概略的に示す図である。 流入角と圧力損失との関係を示すグラフである。 流入角と後流の関係を説明するための図であり、(a)は腹打ち状態、(b)は背打ち状態を説明するための図である。 軸線と直交する面に投影された幾つかの実施形態に係るハブの入口近傍端部及び入口遠方端部を拡大して概略的に示す図である。 軸線と直交する面に投影された幾つかの実施形態に係るハブの入口近傍端部及び入口遠方端部を拡大して概略的に示す図である。 軸線と直交する面に投影された幾つかの実施形態に係るハブの入口近傍端部及び入口遠方端部を拡大して概略的に示す図である。 軸線と直交する面に投影された幾つかの実施形態に係るハブの入口近傍端部及び入口遠方端部を拡大して概略的に示す図である。 幾つかの実施形態に係る吸込ケーシングを概略的に示す斜視図である。 幾つかの実施形態に係る吸込ケーシングにおける、静圧の周方向分布を示すグラフである。 (a)は、軸線と直交する面に投影された幾つかの実施形態に係るハブの入口近傍端部、入口遠方端部及び入口の概略的な形状を流体の流れとともに示しており、(b)は、軸線と直交する面に投影された比較例のハブの入口近傍端部、入口遠方端部及び入口の概略的な形状を流体の流れとともに示す図である。 幾つかの実施形態に係る吸込ケーシングを概略的に示す斜視図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。ただし、この実施形態に記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状及びその相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は、幾つかの実施形態に係る送風機の概略的な構成を示す断面図である。
図1の送風機は多段軸流ブロワであって、例えば高炉用送風機として用いることができる。送風機は、メインケーシング10、吸込ケーシング12、吐出ケーシング14、回転軸16、駆動装置18、動翼列20、及び、入口案内翼列22を有する。
具体的には、メインケーシング10は入口10a及び出口10bを有し、回転軸16は、入口10aを貫通している。回転軸16は、軸受24によって回転可能に支持されるとともに、駆動装置18に連結されており、駆動装置18は、回転軸16を回転させることができる。
動翼列20は、メインケーシング10の内部に配置され、回転軸16に固定されている。従って、動翼列20は、入口10aを通る回転軸16の軸線16aを中心として回転するように構成されている。
多段軸流ブロワでは、回転軸16の一の軸線方向位置にて周方向に配列された複数の動翼26が1つの動翼列20を構成し、複数の動翼列20が、回転軸16の軸線方向に沿って配列される。そして、多段軸流ブロワでは、メインケーシング10の内部に静翼列28が固定して配置されている。回転軸16の一の軸線方向位置にて周方向に配列された複数の静翼30が1つの静翼列28を構成し、回転軸16の軸線方向にて動翼列20と静翼列28が交互に配列される。
入口案内翼列22は、動翼列20よりも上流にて流体の流れを旋回流へと整流するように構成されている。入口案内翼列22は、軸線16aの周方向に配列された複数の入口案内翼32からなる。
多段軸流ブロワでは、回転軸16とメインケーシング10との間に、軸線16aに沿って延びる円筒状の流路(円筒状流路)34が形成される。入口案内翼列22は、円筒状流路34の入口10a側に配置され、入口案内翼列22よりも下流に、動翼列20と静翼列28が交互に配置される。従って、多段軸流ブロワは、入口案内翼列22、動翼列20及び静翼列28からなる複数種類の翼列を有する。そして、多段軸流ブロワでは、回転軸16の回転により動翼列20が回転すると、入口10aから流入した流体が圧縮され、圧縮された流体が出口10bから流出する。
なお、入口案内翼列22は複数であってもよく、或いは、入口案内翼列22を設けなくてもよい。
吐出ケーシング14は、メインケーシング10の出口10b側(吐出側)に接続され、圧縮された流体を外部に吐出するように構成されている。多段軸流ブロワでは、回転軸16は出口10bを貫通している。
吸込ケーシング12は、メインケーシング10の入口10a側(吸込側)に接続され、軸線16aの方向とは異なる吸込方向にて流れて来る流体を入口10aに流入させるように構成されている。吸込ケーシング12は、例えば片吸込タイプである。
具体的には、吸込ケーシング12は、軸線16a上に配置される筒状のハブ36を有し、ハブ36は、入口10a側に配置される一端部(入口近傍端部)36aと、入口10aから遠くに配置される他端部(入口遠方端部)36bとを有する。また、吸込ケーシング12は、ハブ36の外周面とともに環状若しくはドーナツ状の流路(環状流路)38を形成するケーシング本体40を有する。環状流路38は、ハブ36を囲むように軸線16aの周りに略同心上に配置されている。なお、軸流送風機では、回転軸16は、ハブ36の内部を相対回転可能に貫通して延びている。
ケーシング本体40は、軸線16aとは異なる方向から流れて来た流体を受け入れるように構成された吸込口40aと、メインケーシング10の入口10aに接続される接続口40bとを有する。吸込口40aは、軸線16aの径方向外側、例えば下方に向けられており、吸込口40aにはダクト42が接続される。吸込口40aと接続口40bは、環状流路38を通じて連通している。なおこの場合、吸込方向と軸線16aの方向は直交している。
図2は、入口案内翼列22によって整流された流体の流れS、つまり旋回流を説明するための図であり、図2では、右旋回の旋回流を示している。
図3は、吐出側から吸込側に向かって軸線16aに沿う方向で入口案内翼列22をみたときの旋回流の旋回方向と、軸線16aの周りでの周方向位置(回転角)THとの関係を示している。周方向位置THの基準位置である0°として、軸線16aと直交する面に流体の吸込口を投影した位置が選択され、周方向位置THの増加方向として、入口案内翼列22によって形成されるべき旋回流の旋回方向が選択される。例えば、右旋回の旋回流の旋回方向は、吐出側から吸込側に向かって入口案内翼列22をみたときに反時計回りである。
ここで、図4(a),(b)は、流体の吸込方向及び回転軸16の軸線方向と直交する方向からみた、入口案内翼列22周辺を概略的に示す図であり、図4(a)は、吸込側から吐出側に向かって左側からみたとき(若しくは吐出側から吸込側に向かって右側からみたとき)、図4(b)は、吸込側から吐出側に向かって右側からみたとき(若しくは吐出側から吸込側に向かって左側からみたとき)をそれぞれ示している。
図4(a),(b)に示したように、ハブ36の入口近傍端部36aは円形の断面形状を有し、入口近傍端部36aの外径は、円筒状流路34の内径、即ちメインケーシング10内の回転軸16の外径に略等しい。ただし、入口近傍端部36aの外径は、円筒状流路34の内径より小さくても大きくてもよい。
図5(a)、図6(a)及び図7(a)は、幾つかの実施形態に係る吸込ケーシング12の概略的な構成を説明するための図であり、図8(a)は、幾つかの実施形態に係る吸込ケーシング12における、静圧の周方向分布を示すグラフである。一方、図5(b)、図6(b)及び図7(b)は、比較例の吸込ケーシング12’の概略的な構成を説明するための図であり、図8(b)は、比較例の吸込ケーシング12’における、静圧の周方向分布を示すグラフである。
より詳しくは、図5(a),(b)は、吸込ケーシング12,12’を概略的に示す斜視図であり、図6(a),(b)の左側は、吸込方向と軸線16aを含む面での吸込ケーシング12,12’の断面を流体の流れS,S’とともに概略的に示しており、図6(a),(b)の右側は、軸線16aと直交する面に投影されたハブ36の入口近傍端部36a、入口遠方端部36b及び入口10aの概略的な形状を流体の流れS,S’とともに示しており、図7(a),(b)は、軸線16aと直交する面に投影されたハブ36の入口近傍端部36a及び入口遠方端部36bを拡大して概略的に示している。なお、図6(a),(b)の右側中の入口遠方端部36bの断面形状は、図6(a),(b)の左側に示した軸線方向における吸込位置での断面形状である。
図5(a)、図6(a)及び図7(a)に示したように、幾つかの実施形態では、吸込ケーシング12のハブ36の外周面は、軸線16aの周りでの180°回転について非回転対称な形状を有する。
この構成によれば、ハブ36の外周面が、軸線16aの周りでの180°回転について非回転対称な形状を有し、環状流路38のうち所定の周方向位置の領域に、淀み領域STを形成することができる。例として、図5(a)、図6(a)及び図7(a)では、淀み領域STがハッチングにて示されている。
この構成によれば、淀み領域STを形成することで、図8(a)に示したように環状流路38に高圧な部分を形成し、環状流路38における流体の流量及び流れ角を制御することができる。そしてこれにより、翼列に流入する際の流体の流れ角及び流量について、軸線16aの周りの周方向で均一化を図ることができる。この結果、翼列の最上流に位置する入口案内翼列22(入口案内翼列22が無ければ動翼列20)周辺で流体の流れが円滑になり、送風機の効率向上が図られるとともに、サージや旋回失速等の異常流動現象が防止され、作動レンジが拡大される。
幾つかの実施形態では、図7(a),(b)に示したように、軸線16aに直交する断面にて、ハブ36の入口遠方端部36bの中心(図心)は、ハブ36の入口近傍端部36aの中心(図心)に比べ、軸線16aから離れている。なお、図7(a),(b)では、軸線16aは原点Oを通っている。
この構成によれば、ハブ36の入口遠方端部36bの中心を、入口近傍端部36aの中心に比べて軸線16aから離すことにより、離間方向とは逆の周方向位置の領域に淀み領域STを形成することができる。
幾つかの実施形態では、図7(a),(b)に示したように、軸線16aに直交する断面にて、ハブ36の入口遠方端部36bの中心(図心)は、ハブ36の入口近傍端部36aの中心(図心)に比べ、少なくとも吸込口40aの方向とは反対方向に向かって軸線16aから離れている。
この構成によれば、環状流路38の吸込口40a側の領域に淀み領域STを形成したことにより、図8(a)に示したように、吸込口40a側に高圧力領域を形成することができる。吸込ケーシング12の吸込口40aに流入した流体は、淀み領域STが無ければ、図4及び図6(b)中の流れS’のように、環状流路38を最短距離で通過してメインケーシングの入口10aに流入しようとする。これに対し、幾つかの実施形態では、図4及び図6(a)中の流れSのように、淀み領域STの存在により流れを曲げられ、ハブ36の外周面に沿って吸込口40aとは反対側まで流れるようになる。この結果として、メインケーシングの入口10aに流入する流体の流れ角及び流量について、軸線16aの周りの周方向で均一化が的確に図られる。
図9は、幾つかの実施形態に係る吸込ケーシング12におけるハブ36の入口近傍端部36aと入口遠方端部36bを、軸線16aと直交する断面に投影して概略的に示す図である。
幾つかの実施形態では、図9に示したように、軸線16aに直交する断面にて、ハブ36の入口遠方端部36bの中心(図心)は、ハブ36の入口近傍端部36aの中心(図心)に比べ、少なくとも吸込口40aの方向に対し直交する直交方向に向かって軸線16aから離れている。
吸込ケーシング12の吸込口40aに流入した流体は、吸込方向と直交する直交方向に分かれながら、環状流路38を最短距離で通過してメインケーシングの入口10aに流入しようとする。このため、淀み領域STが無ければ、図4及び図6(b)中の流れS’のように、翼列のうち最上流に位置する入口案内翼列22(入口案内翼列22が無ければ動翼列20)に流入する流体の流れ角は、吸込方向と直交する直交方向の両側では異なってしまう。そこでこの構成では、吸込口40aと直交する方向のうち一方の方向に淀み領域STを形成することで、直交方向のうち反対の方向に流れる流体の流量を増やすことで、流体の流量と流れ角について周方向で均一化を図ることができる。
幾つかの実施形態では、図9に示したように、入口遠方端部36bは、入口近傍端部36aに対し、吸込口40aの方向から旋回流の旋回方向(入口案内翼列22が無ければ動翼列20の回転方向)にて90°離れた方向(270°の周方向位置)に向かって離れている。
図10は、幾つかの実施形態に係る吸込ケーシング12におけるハブ36の入口近傍端部36aと入口遠方端部36bを、軸線16aと直交する断面に投影して概略的に示す図であり、図11は、幾つかの実施形態における、軸線16aと直交する面に投影されたハブ36の入口近傍端部36a、入口遠方端部36b及び入口10aの概略的な形状を流体の流れSとともに示している。
幾つかの実施形態では、図10及び図11に示したように、入口遠方端部36bは、入口近傍端部36aに対し、吸込口40aの方向から旋回流の旋回方向(入口案内翼列22が無ければ動翼列20の回転方向)にて135°離れた方向(315°の周方向位置)に向かって離れている。
ここで、図12(a)は、図10及び図11の吸込ケーシング12を用いた場合における、入口案内翼列22に対する各周方向位置での流体の流れSの流入角を概略的に示す図であり、図12(b)は、比較例の吸込ケーシング12’を用いた場合における、入口案内翼列22に対する各周方向位置での流体の流れS’の流入角を概略的に示す図であり、図13は、流入角THLEと圧力損失との関係を示すグラフであり、図14(a)(b)は、流入角THLEと後流の関係を説明するための図である。
図13に示したように、入口流入角THLEが−10°を下回るとソリディティLc/P(Lc:翼弦長Lc,P:翼配列ピッチ)にかかわらずに圧力損失が急激に大きくなる。これは、図14に示したように、入口流入角THLEが腹側に傾いている腹打ち状態の場合(THLE<0)、入口案内翼32による流れの転向量が大きく、入口案内翼32周辺で後流が大きくなるからである。これに対し入口流入角THLEが背側に傾いている背打ち状態の場合(THLE>0)、後流はそれほど大きくならない。
この点に関し、淀み領域STがない場合、吸込口40aの方向から旋回流の旋回方向にて270°(−90°)離れた方向(90°の周方向位置)では、図12(b)に示したように、入口案内翼32に対し、流体が腹打ち状態で流入する。腹打ち状態では、背打ち状態に比べて、入口案内翼32周辺での後流が大きくなり、圧力損失が大きくなってしまう。そこで幾つかの実施形態の構成では、吸込口40aの方向から旋回流の旋回方向にて315°離れた方向(135°の周方向位置)で淀み領域STを形成し、腹打ち状態の流体の流れを低減し、背打ち状態の流体の流れを増大している。これにより、流体が入口案内翼列22を円滑に通過することができる。
なお、入口案内翼列22が無い場合には、旋回方向を動翼列20の回転方向に置き換えることで、翼列の最上流に位置する動翼列20に対し腹打ち状態の流体の流れを低減し、背打ち状態の流体の流れを増大することができる。そしてこの結果として、流体が動翼列20を円滑に通過することができる。
幾つかの実施形態では、図5(a)及び図6(a)に示したように、軸線16aに直交する断面におけるハブ36の中心(図心)は、入口近傍端部36aから入口遠方端部36bに近付くに従って軸線16aから離れている。
この構成によれば、ハブ36の中心が入口近傍端部36aから入口遠方端部36bに近付くに従って漸次変化することで、淀み領域STを形成しながら、ハブ36の周りでの流体の流れを円滑にすることができる。
幾つかの実施形態では、図5(a)及び図6(a)に示したように、軸線16aに直交する断面におけるハブ36の外径は、入口近傍端部36aから入口遠方端部36bに近付くに従って拡大している。換言すれば、軸線16aに直交する断面におけるハブ36の断面積(横断面積)は、入口近傍端部36aから入口遠方端部36bに近付くに従って拡大している。
この構成によれば、ハブ36の外径が入口近傍端部36aから入口遠方端部36bに近付くに従って漸次拡大することで、淀み領域STを形成しながら、ハブ36の周りでの流体の流れを円滑にすることができる。
幾つかの実施形態では、図6(a)に示したように、軸線16aに沿う断面にてハブ36の入口遠方端部36bの外周面はR形状を有し、R形状の曲率半径は、軸線16aの周りの周方向で非一様である。
この構成によれば、R形状の曲率半径を軸線16aの周りの周方向で非一様にすることで、曲率半径が小さい領域を淀み領域STにすることができる。
幾つかの実施形態では、図6(a)に示したように、吸込口40aの方向でのR形状の曲率半径R1は、軸線16aの周りの周方向にて吸込口40aの方向から180°離れた方向でのR形状の曲率半径R2よりも小である(R2>R1)。
この構成によれば、環状流路38の吸込口40a側の領域に淀み領域STを形成したことにより、吸込口40a側に高圧力領域を形成することができる。吸込ケーシング12の吸込口40aに流入した流体は、淀み領域STが無ければ環状流路38を最短距離で通過してメインケーシングの入口10aに流入しようとするが、淀み領域STの存在により流れを曲げられ、ハブ36の外周面に沿って吸込口40aとは反対側まで流れるようになる。この結果として、メインケーシングの入口10aに流入する流体の流れ角及び流量について、軸線16aの周りの周方向で均一化が的確に図られる。
なお、図6(b)に示したように、比較例では、曲率半径R0は周方向にて一定である。
幾つかの実施形態では、吸込口40aの方向と直交する直交方向のうち一方の方向でのR形状の曲率半径は、直交方向のうち他方の方向でのR形状の曲率半径よりも小である。
吸込ケーシング12の吸込口40aに流入した流体は、吸込方向と直交する直交方向に分かれながら、環状流路38を最短距離で通過してメインケーシング10の入口10aに流入しようとする。このため、淀み領域STが無ければ、翼列の最上流に位置する入口案内翼列22(入口案内翼列22が無ければ動翼列20)に流入する流体の流れ角は、吸込方向と直交する直交方向の両側では異なってしまう。そこでこの構成では、吸込口40aと直交する方向のうち一方の方向に淀み領域STを形成することで、直交方向のうち反対の方向に流れる流体の流量を増やすことで、流体の流量と流れ角について周方向で均一化を図ることができる。
幾つかの実施形態では、吸込口40aの方向から旋回流の旋回方向(入口案内翼列22が無ければ動翼列20の回転方向)にて270°離れた方向(90°の周方向位置)での入口遠方端部36bの外周面のR形状の曲率半径は、吸込口40aの方向から旋回流の旋回方向にて90°離れた方向(270°の周方向位置)でのR形状の曲率半径よりも小である。
淀み領域STがない場合、吸込口40aの方向から旋回流の旋回方向にて270°離れた方向では、入口案内翼列22に対し、流体が腹打ち状態で流入する。腹打ち状態では、背打ち状態に比べて、入口案内翼32周辺での後流が大きくなり、圧力損失が大きくなってしまう。そこでこの構成では、吸込口40aの方向から旋回流の旋回方向にて270°離れた方向で淀み領域STを形成し、腹打ち状態の流体の流れを低減し、背打ち状態の流体の流れを増大している。これにより、流体が入口案内翼列22を円滑に通過することができる。
なお、入口案内翼列22が無い場合には、旋回方向を動翼列20の回転方向に置き換えることで、翼列の最上流に位置する動翼列20に対し腹打ち状態の流体の流れを低減し、背打ち状態の流体の流れを増大することができる。そしてこの結果として、流体が動翼列20を円滑に通過することができる。
幾つかの実施形態では、ハブ36の入口遠方端部36bにおける外周面のR形状の曲率半径は、曲率半径が最大である周方向位置から曲率半径が最小である周方向位置に向かって漸次減少している。
この構成によれば、淀み領域STを形成しながら、ハブ36の周りでの流体の流れを円滑にすることができる。
幾つかの実施形態では、図7(a)、図9及び図10に示したように、軸線16aに直交する断面にて、ハブ36の入口遠方端部36bの外周面の軸線16aからの距離L3,L4は、軸線16aと直交する一の直交方向(例えば図7(a)ではx軸方向)のうち一方の方向(例えば図7(a)では負の方向))にて、ハブ36の入口近傍端部36aの外周面の軸線16aからの距離に等しく、且つ、一方の方向とは反対の方向(例えば図7(a)では正の方向)にて、ハブ36の入口近傍端部36aの外周面の軸線16aからの距離よりも長い(L4>L3)。
この構成によれば、軸線16aに直交する断面にて、ハブ36の入口遠方端部36bの外周面の軸線16aからの距離を入口近傍端部36aの外周面の軸線16aからの距離と一方の方向にて等しくし、反対の方向にて長くすることにより、一方の方向に淀み領域STを形成することができる。
図15、図16、図17及び図18は、それぞれ、幾つかの実施形態に係る吸込ケーシング12におけるハブ36の入口近傍端部36aと入口遠方端部36bを、軸線16aと直交する断面に投影して概略的に示す図である。
そして、図19は、図18の入口遠方端部36bを適用した吸込ケーシング12を概略的に示す斜視図であり、図20は、図15〜図18の入口遠方端部36bを用いた場合における、静圧の周方向分布を概略的に示すグラフであり、図21(a)は、軸線16aと直交する面に投影された図18の入口近傍端部36a及び入口遠方端部36bの形状を入口10a及び流体の流れSとともに示しており、図21(b)は、比較例の入口近傍端部36a及び入口遠方端部36bの形状を入口10a及び流体の流れS’とともに示している。
上述した幾つかの実施形態では、軸線16aに直交する断面にて、ハブ36の入口遠方端部36bの外周面は円形状を有していたが、図15〜図18に示したように、ハブ36の入口遠方端部36bの外周面は非円形状を有していてもよい。
例えば、図15の入口遠方端部36bはオーバル形状を有し、図16の入口遠方端部36bはオーバル形状(楕円形状)を有し、図17の入口遠方端部36bはオーバル形状(角丸長方形状)を有し、図18の入口遠方端部36bは涙滴形状(対称翼型)を有する。
この構成によれば、軸線16aに直交する断面にて、ハブ36の入口遠方端部36bの外周面は非円形状を有するので、円形状の場合に比べて、淀み領域STに隣接するハブ36の外周面の部分で曲率半径を小さくすることができる。この結果として図20に示したように、より大きな淀み領域STを形成することができ、淀み領域STの反対側まで流体が回り込み易くなり、流量の均一化をより一層促進することができる。特に、吸込口40aの方向にて曲率半径を小さくすれば、吸込方向にてハブ36の前方に、より大きな淀み領域STを形成することができる。
一方、図21(b)の比較例のように、入口遠方端部36bの外周面が円形状である場合、吸込方向にてハブ36の後方領域ST’にて流れが剥離して渦が発生し、効率の低下や作動レンジの狭小化が生じる。
これに対し、入口遠方端部36bの外周面が図15〜図18に示したように非円形状である場合、ハブ36の周りでの流れの剥離を抑制し、効率向上及び作動レンジの拡大を図ることができる。
上述した図15〜図18では、入口遠方端部36bの外周の形状は、吸込口40aの方向に沿って延びる線(図15〜図18ではy軸)を中心(線対称軸As)として線対称であったが、線対称軸Asは、吸込口40aの方向に対し傾いていてもよい。
この構成によれば、環状流路38の所望の周方向位置にて、より大きな淀み領域STを形成することができる。
図22は、幾つかの実施形態に係る吸込ケーシング12を概略的に示す斜視図である。
幾つかの実施形態では、図22に示したように、送風機は、吸込ケーシング12の内部に配置され、環状流路38を周方向に仕切る仕切り板(旋回防止板)44を更に備える。
この構成によれば、吸込ケーシング12内に固定された仕切り板44によって、軸線16aの周方向での流体の流量の均一化が一層図られる。
なお図22では、説明のため、仕切り板44にハッチングを付してある。
幾つかの実施形態では、図22に示したように、軸線16aに直交する断面にて、ハブ36の入口遠方端部36bの外周面は、吸込方向に沿って長い涙滴形状をなし、
前記仕切り板は、前記吸込方向にて前記ハブ36の前方及び後方にて前記吸込方向に沿って延びるように構成されている。
この構成によれば、ハブ36の入口遠方端部36bの外周面が吸込方向に沿って長い涙滴形状をなし、仕切り板44が、吸込方向にてハブ36の前方及び後方にて吸込方向に沿って延びるように構成されているため、流体が、仕切り板44に仕切られた環状流路38内を円滑に流れることができる。
なお、図22では、仕切り板44は、環状流路38を半分に仕切っている。
幾つかの実施形態では、ハブ36と仕切り板44の境界部分は滑らかに成形される。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変更を加えた形態や、上述した実施形態を適宜組みあせた形態も含む。
最後に、本発明の送風機は、軸流ブロワのみならず軸流ファンにも適用可能であり、更に、遠心式の送風機にも適用可能である。
10 メインケーシング
10a 入口
10b 出口
12 吸込ケーシング
14 吐出ケーシング
16 回転軸
16a 軸線
18 駆動装置
20 動翼列
22 入口案内翼列
24 軸受
26 動翼
28 静翼列
30 静翼
32 入口案内翼
34 円筒状流路
36 ハブ
36a 入口近傍端部
36b 入口遠方端部
38 環状流路
40 ケーシング本体
40a 吸込口
40b 接続口
42 ダクト
44 仕切り板

Claims (18)

  1. 入口及び出口を有するメインケーシングと、
    前記メインケーシングの内部に配置され、前記入口を通る軸線を中心として回転するように構成された動翼列と、
    前記メインケーシングに接続され、前記軸線の方向とは異なる吸込方向にて流れて来る流体を前記入口に流入させるように構成された吸込ケーシングと
    を備え、
    前記吸込ケーシングは、
    前記軸線上に配置され、前記入口に近い一端部及び前記入口から遠い他端部を有するハブと、
    前記流体を受け入れるように構成された吸込口を有し、前記ハブの外周面とともに前記入口に連通する環状の内部流路を規定するケーシング本体と
    を含み、
    前記ハブの外周面は、該ハブの外周面が前記軸線を全周に渡って囲んでいる前記軸線の方向の位置での前記軸線と直交する断面にて、前記軸線の周りでの180°回転について非回転対称な形状を有する
    ことを特徴とする送風機。
  2. 前記軸線に直交する断面にて、前記ハブの他端部の中心は、前記ハブの一端部の中心に比べ、前記軸線から離れている
    ことを特徴とする請求項1記載の送風機。
  3. 前記軸線に直交する断面にて、前記ハブの他端部の中心は、前記ハブの一端部の中心に比べ、少なくとも前記吸込口の方向とは反対方向に向かって前記軸線から離れている
    ことを特徴とする請求項2記載の送風機。
  4. 前記軸線に直交する断面にて、前記ハブの他端部の中心は、前記ハブの一端部の中心に比べ、少なくとも前記吸込口の方向に対し直交する直交方向に向かって前記軸線から離れている
    ことを特徴とする請求項2又は3記載の送風機。
  5. 前記直交方向は、前記吸込口の方向から前記動翼列の回転方向にて90°離れた方向である
    ことを特徴とする請求項4記載の送風機。
  6. 前記動翼列よりも上流にて前記流体の流れを旋回流へと整流するように構成された複数の入口案内翼であって、前記軸線の周方向に配列された複数の入口案内翼を更に備え、
    前記直交方向は、前記吸込口の方向から前記旋回流の旋回方向にて90°離れた方向である
    ことを特徴とする請求項4記載の送風機。
  7. 前記軸線に直交する断面における前記ハブの中心は、前記ハブの一端部から前記ハブの他端部に近付くに従って前記軸線から離れている
    ことを特徴とする請求項2乃至6の何れか一項に記載の送風機。
  8. 前記軸線に沿う断面にて前記ハブの他端部の外周面はR形状を有し、
    前記R形状の曲率半径は、前記軸線の周りの周方向で非一様である
    ことを特徴とする請求項1記載の送風機。
  9. 前記吸込口の方向での前記R形状の曲率半径は、前記軸線の周りの周方向にて前記吸込口の方向から180°離れた方向での前記R形状の曲率半径よりも小である
    ことを特徴とする請求項8記載の送風機。
  10. 前記吸込口の方向と直交する直交方向のうち一方の方向での前記R形状の曲率半径は、前記直交方向のうち他方の方向での前記R形状の曲率半径よりも小である
    ことを特徴とする請求項8又は9記載の送風機。
  11. 前記一方の方向は、前記動翼列の回転方向にて前記吸込口の方向から270°の方向である
    ことを特徴とする請求項10記載の送風機。
  12. 前記動翼列よりも上流にて前記流体の流れを旋回流へと整流するように構成された複数の入口案内翼であって、前記軸線の周方向に配列された複数の入口案内翼を更に備え、
    前記一方の方向は、前記旋回流の旋回方向にて前記吸込口から270°の方向である
    ことを特徴とする請求項10記載の送風機。
  13. 前記R形状の曲率半径は、前記曲率半径が最大である周方向位置から前記曲率半径が最小である周方向位置に向かって漸次減少している
    ことを特徴とする請求項8乃至12の何れか一項に記載の送風機。
  14. 前記軸線に直交する断面にて、前記ハブの他端部の外周面の前記軸線からの距離は、前記軸線と直交する一の直交方向のうち一方の方向にて、前記ハブの一端部の外周面の前記軸線からの距離に等しく、且つ、前記一方の方向とは反対の方向にて、前記ハブの一端部の外周面の前記軸線からの距離よりも長い
    ことを特徴とする請求項1乃至13の何れか一項に記載の送風機。
  15. 前記軸線に直交する断面にて、前記ハブの他端部は非円形状をなす
    ことを特徴とする請求項14に記載の送風機。
  16. 前記非円形状の線対称軸は、前記吸込口の方向に対し傾いていることを特徴とする請求項15記載の送風機。
  17. 前記吸込ケーシングの内部に配置され、前記ハブを囲む環状流路を周方向に仕切る仕切り板を更に備える
    ことを特徴とする請求項1乃至16の何れか一項に記載の送風機。
  18. 前記軸線に直交する断面にて、前記ハブの他端部の外周面は、前記吸込方向に沿って長い涙滴形状をなし、
    前記仕切り板は、前記吸込方向にて前記ハブの前方及び後方にて前記吸込方向に沿って延びるように構成されている
    ことを特徴とする請求項17に記載の送風機。

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